JP3693890B2 - 変動圧力センサ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はたとえばフルイディックス式の流体発振器による流量計やカルマン渦流量計において振動圧力を検出するなどの、微小な圧力変動を検出するのに適した変動圧力センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
微小な振動圧力を検出することはフルイディック流量計などにおいて行なわれている。フルイディック流量計はたとえば図2に示すような構造をしている。すなわち主噴流ノズル31とこれの左右に設けられた制御ポート32、33とがあり、一方、主噴流ノズル31からの流れに対向する位置にスプリッターで左右に区分された出力ポート34、35が設けられている。そして左右それぞれの出力ポート34、35から前記の左右それぞれの制御ポート32、33に至る帰還流路36、37を設けることによって流体による帰還発振器を構成したものである。この発振器は左右の帰還流路36、37の流れが交互に変わることによって発振するが、主噴流ノズル31からの流体の流量に応じて発振周波数が変化する。このため発振周波数を測定することによって流量を知ることができる。なお図2において38はフルイディックス内で流体を排出するベントである。
【0003】
上記フルイディック流量計において、流体の発振周波数を測定する方法としては、左右の帰還流路36、37の途中に圧力検出孔39、40を設けてここに接続した導管の先に変動圧力センサを取り付けることが行なわれる。左右のそれぞれの帰還流路36、37に現われる圧力は交互に極大値をとる、すなわち逆位相となるのでこれらの差圧を測定できるような測定器に結合すれば発振周波数を測定できる。このような用途においては圧力は単に強弱を検知すればよく圧力そのものをアナログ的に測定する必要はない。このため感度が不十分であると流体の流れの乱れなどによるノイズから分離することが困難になり振動周波数の測定が困難になる。
【0004】
このためフルイディック流量計に使用するための変動圧力センサとしての工夫をしたものが提案されている。特開平5−164638号公報には変動圧力センサとして用途としてフルイディック流量計やカルマン渦流量計などを考慮したものが記載されている。この変動圧力センサとしては圧電体を使用したものが対象となっており、圧電体として弗化ビニリデンと3弗化エチレンの共重合体からなる厚さ15μmの高分子圧電体の両面に極く薄い電極層を設けたものを使用することが実施例に示されている。しかしこの圧電体を単に2個の空隙をもつ容器状のホルダーの間の挟んで変動圧力センサを形成し、その両側に差圧を測定すべき2つの圧力を導入してもノイズなどによって満足な測定ができないとして、色々な工夫がされている。すなわち圧電体フィルムを取付けるに当たって球面状になるようにして感度を向上させるとともに、2個の変動圧力センサを1つのブロックに平行に取付けてそれぞれに差圧を測定すべき2つの圧力を導入している。一方2個の変動圧力センサの上記の圧力を導入したのと反対側同士は連通させてできるだけ感度の向上を図っている。またこのように2つの変動圧力センサを一体に取付けることによって、2つの変動圧力センサに加わる機械的振動の影響を電気回路上でキャンセルさせることも可能になるとしている。
【0005】
また特開平7−4996号公報には流体振動型流量計における流体振動検出センサとしてやはり圧電体を使用した変動圧力センサが記載されている。これによると従来のこの種の変動圧力センサにおいてはたとえばポリ弗化ビニリデン(PVDF)が使用されて来たが、弾性率が大きく、すなわち剛性が大きく、また入手できる素材の厚さが9μmと厚いものであるため感度が悪くて大きな出力が得られないとしている。これの対策として弾性率が小さい四弗化エチレンと六弗化プロピレンの共重合体からなる12.5μmといった厚さの基板の上に、厚さ1μm程度のポリ尿素と厚さ0.1μm程度の電極層からなる極く薄い圧電体を蒸着により形成させた圧電素子を使用するとしている。このように柔軟な素材を基板として使用し圧電体の厚さを薄くすることにより圧電素子全体を柔軟なものにしたうえで、この場合も前記特開平5−164638号公報におけるものと同様に圧電素子は半円球状に整形することによって感度を向上させるようにしている。そしてまた同様に2個の変動圧力センサを1つのブロックに一体になるように設けそれぞれに差圧を測定すべき2つの圧力を導入している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記のような従来の変動圧力センサにおいては2個の変動圧力センサを使用したりして構造が複雑であり、また薄い圧電素子を弛ませた状態で使用しているので機構的に弱く、また機械的振動の影響を受けやすい問題がある。一方、出力の大きさを確保するため圧電体の面積を大きくすることも考えられるが、装置が大きくなるとともに、圧電体の動きが鈍くなって高い周波数の測定感度が低下するなどの問題がある。本発明はこのようなことからフィルム状の圧電体を利用しつつ上記のような問題を解決した変動圧力センサを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記課題を解決するものであって、両面に電極層を設けたフィルム状の圧電体を平面状の支持体の片面または両面に貼り合わせたものを少なくとも有する圧電素子を、環状のガスケット縁部の内側が凹部になっている2個の同形状の空隙をもつ容器により両面から挟んで保持したものであって、前記それぞれの空隙をもつ容器の縁部にはガスケット溝が形成されて弾性体ガスケットが収容され、前記弾性体ガスケットは圧電素子を挟み込む前においてガスケット溝の内周壁には接するが外周壁とは空隙を有し、前記空隙をもつ容器により圧電素子を挟んで保持することにより前記弾性体ガスケットはガスケット溝の外周壁に向けて変形して圧電素子を緊張せしめ、前記それぞれの空隙をもつ容器の凹部に設けた流体導入口からの流体圧力の変動に応じて発生する圧電素子の起電力を圧力信号とすることを特徴とする変動圧力センサである。
【0008】
また上記変動圧力センサにおいて、前記圧電体は厚さ5μmから40μmであること、前記支持体は金属箔もしくは合成樹脂フィルムで、場合によっては導電性を有するものであって、前記電極層うちの一部のものを兼ねていること、前記圧電素子は両外面および周部がプラスチック材例えばFEPなどのフッ素系樹脂の保護層で被覆されているかもしくは、高耐食性の金属フィルムにて、前記保護層の上にさらに保護層を設けること、前記それぞれの空隙をもつ容器の凹部は、導入される流体圧力の差が過大になって一方の凹部の面に沿うに至るまで圧電素子が変形しても、圧電素子が破壊されないよう内面形状を球面にすることも特徴とする。
【0009】
またさらに、主噴流ノズルと対向して左右の出力ポートを設けるとともに主噴流ノズルの左右に制御ポートを設け、前記左右の出力ポートと左右の制御ポートとをそれぞれ帰還流路により結合した流体帰還発振器において、逆位相の関係にある左右両側の片方づつ2つの変動圧力をそれぞれ上記の変動圧力センサの2つの空隙をもつ容器内に導入し、圧力の振動周波数を測定することによりこれと対応する流量を検知するための変動圧力センサと検出演算回路で構成されていることを特徴とするフルイディック流量計である。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の変動圧力センサの例を示す断面図である。1は圧電素子であって、2個の空隙をもつ容器2、3により挟まれており、図示しないクランプにより挟んだ状態を保持するように固定されている。4および5はそれぞれ圧力導入孔であって空隙をもつ容器の凹部6、7に流体を導入することにより、圧電素子1が凹部6と7における差圧に応じて変位するようになっている。図中8と9は弾性ガスケットであって圧電素子を保持するものであるが詳細は後述する。また10は信号を取出すための端子である。
【0011】
図3および図4はそれぞれ圧電素子1の構成を模式的に示す断面図および平面図例である。図3に示すように2枚の圧電体11、12は平面状の支持体13の両側に接着されている。延伸して製造したフィルムにポーリング処理をして圧電作用を生じるようにしたものである。14、15は電極層であって、圧電体フィルムの両面に電極層を形成することによって圧電体が変形したときに発生する起電力を取り出すことができる。電極として両面にあらかじめ両面に薄いNi−Al膜を蒸着したり、金属粉末含有塗料を塗布した圧電フィルムが市販されているのでこれを使用することもできる。支持体13はたとえばステンレス鋼などの金属箔などが使用でき、金属の場合それぞれの圧電体の片側の電極層を兼ねさせることができるので、図3の例ではそのようになっている。
【0012】
上記のように圧電体フィルムを支持体に貼りつけるのは圧電素子に加わる圧力に応じて大きな出力を得るためである。本発明の変動圧力センサにおいては圧電素子に流体圧力が加わると主としてたわみによる曲げ力発生し、この場合曲げの外側の面には引張力が加わる一方、内側の面には圧縮力が加わる。しかし圧電体フィルムは引張力を加えたときに良く反応し、特に製造時の圧延方向に引張られると大きな起電力を生ずる一方、圧縮力に対してはあまり大きな起電力を発生しない特性を有する。したがって単に1枚の圧電体フィルムを圧電素子として使用した場合、主として外側の面だけの引張力に対応した起電力が発生することになる。これに対し図5は本発明における支持体と圧電体フィルムの関係を説明する断面図である。この図に示すように支持体21に圧電体フィルム22、23を貼りつけた場合、曲げによって矢印のような力が加わり、曲げの外側の圧電体フィルム22は厚さ全体が引張られて大きな起電力を発生できる。
【0013】
このようなことから支持体は圧電体フィルムより大きな曲げ剛性を有することにより、曲がりが生じたときに表面にある圧電体フィルムに十分な緊張力を発生させるようなものが好ましい。このことから支持体としては前記のような例えば金属箔などは好適である。またポリ弗化エチレンなどのプラスチックフィルムなども使用できる。一方、圧電体の厚さは出力の大きさなどの性能上から40μm以下が好ましい。
【0014】
圧電体フィルムは支持体の片面のみであっても測定すべき圧力の範囲によっては使用可能であるが、両面に設けてこれら両方の起電力を加えるようにするのが感度が大きくなってより好ましい。このように圧電素子は上記のように両面に電極層を設けたプラスチックフィルムの圧電体を、支持体の少なくとも片面に貼り合わせたものを必須の要素とするものであるが、図3および図4に示すようにさらに機構的な保護や電気絶縁性の維持や向上のため、両外面および周部をプラスチック材の保護層16で被覆することが好ましい。保護層の材質としてはたとえばポリプロピレンやPETなどが使用できる。なお保護層は圧電素子の周部の断面から水分が侵入したりするのを防止する目的もあるので、電極層14、15などと結ぶ端子10はあらかじめ接続した状態で保護層16を設けるのが好ましい。
【0015】
上記のようにして製作された圧電素子1は、図1に示したように環状の縁部の内側が凹部になっている2個の同形状の空隙をもつ容器2、3により両面から挟んで保持される。それぞれの空隙をもつ容器には圧力導入孔4、5が設けられており、たとえば図2に示したようなフルイディク流量計の場合であれば、左右の帰還流路36、37に設けた検出孔39、40からの導管をそれぞれ接続して差圧を測定するようにする。なお上記空隙をもつ容器2、3の凹部6、7の形状は導入される流体圧力の差が過大になって一方の凹部の面に沿うに至るまで圧電素子1が変形しても、圧電素子が破壊されない内面形状になっていることが望ましい。すなわちたとえば空隙をもつ容器の内部を円柱状の空間にするよりも、図6に示したように浅く緩やかな凹面にすることが望ましい。
【0016】
上記のように2個の空隙をもつ容器を組立てるにさいして、本発明においては圧電素子に緊張力を与えつつ保持するための手段を講じる。図6は変動圧力センサとして組立てる前の1個の空隙をもつ容器2(または3)の状態を示す断面図である。図中8(または9)はゴム製のOリングであって溝20内に収容されており、2個の空隙をもつ容器2、3を合わせて組立てたとき、Oリング8、9間で圧電素子を固定保持すると共にそれぞれの空隙をもつ容器の凹部の気密状態を形成する。上記Oリング8(9)は図6に示した組立て前の状態において溝20の内周壁201には接するが外周壁202とは空隙を有する状態になっている。そして2個の空隙をもつ容器2、3により圧電素子1を挟んで保持することによりOリング8、9は溝の外周壁に向けて変形して圧電素子を緊張せしめる。上記のような圧電素子を緊張させる効果を発揮させるためにはOリングは一般的な使用方法におけるよりも潰し代を大きくとると良く、なるべくリング径に比較して太径のものを使用するとよい。
【0017】
本発明の圧電素子は緊張させずに弛んだ状態で2個の空隙をもつ容器間に挟んでフルイディクス流量計からの圧力を掛けてみると、ほとんど出力を生じない。すなわち上記のように圧電素子を緊張して保持することは、本発明においてはフルイディクス流量計のような小さな差圧の検出を目的とする限り必須の要件である。先に従来の技術について説明したように、この種の変動圧力センサにおいては本発明とは逆に圧電素子を故意に弛ませて曲面にして取り付けたり、あらかじめ球面に整形したものを取り付けることがしばしば行なわれており、加えられた圧力を圧電体の伸びに効率よく変換させて検出感度を向上させるようにしている。この点において本発明は逆のやり方をしていることになる。
【0018】
なぜこのような差異が生じるかということであるが、従来の変動圧力センサにおいてはプラスチックフィルムの圧電素子は弾性率ができるだけ小さな、すなわち柔軟な材質なものを選択するとともに、できるだけ薄いものにしてわずかな圧力で圧電素子が大きく変形するようにして出力を確保することを指向している。これに対して本発明においては、圧電材フィルムは金属箔のようなこれよりも剛性のある支持体に貼り付けられており、圧力を受けてもこれらが重ね合わされた圧電素子全体の変形は小さい。しかし支持体の曲げ変形によってその表面の圧電フィルムは張力を受けて、圧電素子全体の少ない曲げ変形にもかかわらず比較的大きな出力を発生できる。このような効果を得るためには、圧電素子の中立状態からの微小な曲がりに対しても不感帯なしに出力を発生させる必要がある。このため圧力が掛けられたときバックラッシュを生ずることなく圧電フィルムの張力が変化するようにあらかじめ張力をかけるのである。
【0019】
本発明のような圧電素子の取り付け方法をとることによって、どちらの面からの流体圧力に対しても同じ感度で出力が得られる利点もある。したがって図1の示した1個の変動圧力センサの両側それぞれの空隙をもつ容器2、3に差圧を測定すべき2つの圧力を導入することができる。すなわち従来の弛ませた圧電素子の取り付け方法の場合、凹側の面からの圧力に対してのみ大きな出力が得られるので、前記従来技術について説明したように2個の変動圧力センサを使用してその凹側の面にそれぞれ2つの圧力を導入することが行なわれる。また従来の弛ませた取り付け方法の場合、外部振動によって圧電素子が容易に振動してノイズとなるので、上記のように2個の変動圧力センサを使用してこれらを平行な位置関係になるようにして一つのブロックに取り付けて振動の影響をキャンセルすることも行なわれる。すなわち2個の変動圧力センサを、2つの圧力に対しては差圧を出力し、振動による出力はキャンセルするように圧力の導入方向と2つの出力間の接続方向とを定める。しかし本発明の変動圧力センサにおいては圧電素子は緊張されているので振動の影響を受け難く、このような手段をとる必要がない。
【0020】
上記のようにして組み立てた変動圧力センサからの電気信号は増幅器に送られて増幅されたのち周波数を測定されるが、これらの電気回路としては公知のものを使用しうる。図1に示した変動圧力センサの場合、増幅器としては差動入力アンプを使用し、これの正相入力端子と逆相入力端子にそれぞれ2つの電極層を接続し、接地(中点)端子に電極を兼ねた支持体を接続すればよい。
【0021】
【実施例】
図1および図3、図4に示した本発明の変動圧力センサを製作した。約20μmの厚さのステンレス鋼の箔を支持体13として、両面に9μmの厚さのポリ弗化ビニリデンの圧電体フィルム11、12を接着し、さらにこれの両面にNi−Al合金をスパッタリングして電極層14、15とした。電極層の厚みは十分の数μm程度であり極く薄い。両面と周部にさらにポリプロピレンの保護層16を設けて、支持体13と2つの電極層14、15と接続する端子10を設けたのち、圧電素子1を完成させた。圧電素子の厚さは約80μmで直径は約20mmである。
【0022】
上記圧電素子1を2個の空隙をもつ容器2、3間に挟んで変動圧力センサを形成したが、Oリング8、9としては呼び径14mmのJIS規格P14を使用し、図6に示したように組み立て前の状態において溝20の内周壁201には接するが外周壁202とは空隙を有するようにした。なお空隙をもつ容器はプラスチック(PET)製である。この変動圧力センサを測定回路に接続し、図2に示したフルイディック流量計の圧力検出孔39、40に接続配管したところ良好に周波数を測定できた。なお比較のためOリング8、9が組み立て前の状態において溝の外周壁には接するが内周壁とは空隙を有するような溝を形成した空隙をもつ容器を製作した。この場合組立てた状態で圧電素子1に弛みが生じたが、フルイディック流量計と接続しても全く圧力の変化を検出できなかった。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の変動圧力センサによれば、フルイディック流量計における圧力振動数の計測など微小な差圧の測定が高感度でノイズの影響なくできる。このような微圧を測定するための圧電体を使用した装置の場合、従来は本発明におけるものよりもずっと薄い圧電素子を使用し、2個の変動圧力センサを使用していたが、本発明においては比較的厚い圧電体のため丈夫であり、また1個の変動圧力センサで済むので構造が簡単になる。なお上記説明においてはフルイディクス流量計への適用を中心に述べたが、本発明の変動圧力センサはカルマン渦を利用した渦式流量計等の流体振動流量計や、さらには流量計以外の微圧測定の用途にも適用できることは当然である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の変動圧力センサの例を示す断面図
【図2】フルイディック流量計の構造の例を示す図
【図3】圧電素子の構成を模式的に示す断面図
【図4】圧電素子の構成を模式的に示す平面図
【図5】本発明における支持体と圧電体フィルムの関係を説明する断面図
【図6】変動圧力センサとして組立てる前の1個の空隙をもつ容器の状態を示す断面図
【符号の説明】
1 圧電素子
2、3 空隙をもつ容器
4、5 圧力導入孔
6、7 凹部
8、9 弾性ガスケット(Oリング)
10 端子
11、12 圧電体
13 支持体
14、15 電極層
16 保護層
20 溝
201 内周壁
202 外周壁
21 支持体
22、23 圧電体フィルム
31 主噴流ノズル
32、33 制御ポート
34、35 出力ポート
36、37 帰還流路
38 ベント
39、40 圧力検出孔
41 変動圧力センサ
42 検出演算回路
Claims (6)
- 両面に電極層を設けた圧電効果をもつフィルム状の圧電体を平面状の支持体の片面または両面に貼り合わせたものを少なくとも有する圧電素子を、環状の縁部の内側が凹部になっている2個の空隙をもつ容器により両面から挟んで保持したものであって、前記それぞれの空隙をもつ容器の縁部にはガスケット溝が形成されて弾性体ガスケットが収容され、前記弾性体ガスケットは圧電素子を挟み込む前においてガスケット溝の内周壁には接するが外周壁とは空隙を有し、前記空隙をもつ容器により圧電素子を挟んで保持することにより前記弾性体ガスケットは溝の外周壁に向けて変形して圧電素子を緊張せしめ、前記それぞれの空隙をもつ容器の凹部に設けた流体導入口からの流体圧力の変動に応じて発生する圧電素子の起電力を圧力信号とすることを特徴とする変動圧力センサ。
- 前記圧電体は厚さ5μmから40μmであることを特徴とする請求項1記載の変動圧力センサ。
- 前記支持体は金属箔もしくは合成樹脂フィルムであって、支持体が導電性を有する場合は前記電極層うちの一部のものを兼ねていることを特徴とする請求項1または2に記載の変動圧力センサ。
- 前記圧電素子は両外面および周部がプラスチック材の保護層で被覆されているかもしくは高耐食性の金属フィルムにて前記保護層の上にさらに保護層を設けることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の変動圧力センサ。
- 前記それぞれの空隙をもつ容器の凹部は、導入される流体圧力の差が過大になって一方の凹部の面に沿うに至るまで圧電素子が変形しても、圧電素子が破壊されないよう内面形状を球面状にすることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の変動圧力センサ。
- 主噴流ノズルと対向して左右の出力ポートを設けるとともに主噴流ノズルの左右に制御ポートを設け、前記左右の出力ポートと左右の制御ポートとをそれぞれ帰還流路により結合した流体帰還発振器において、逆位相の関係にある左右両側の片方づつ2つの振動圧力をそれぞれ請求項1ないし5に記載の変動圧力センサの2つの空隙をもつ容器内に導入し、圧力の振動周波数を測定することによりこれと対応する流量を検知することを特徴とするフルイディック流量計。
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