JP3693872B2 - 光変調装置および方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光通信分野において、光スイッチ等として利用される光変調装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光通信システムにおいて、光源の外部で光変調を行う外部光変調器を有する光変調装置は、出力光をオン・オフすることによってスイッチングする光スイッチなどに用いられている。この光変調装置の外部光変調器の一つに導波路型光強度変調器(以下、光変調器と称する)があり、その光変調器に対して、光変調を行うための変調信号とバイアス電圧とを生成して出力する回路として、光変調制御回路が用いられる。
図10は光変調器2と従来の光変調制御回路100とからなる光変調装置の構成を示すブロック図である。この図において、光変調制御回路100は変調信号発生器101とバイアス電圧発生器102とから構成される。光源1が発生した光は、光変調器2へ入力され、変調信号発生器101が発生する変調信号とバイアス電圧発生器102が発生するバイアス電圧とに応じて強度変調された被変調光として、光変調器2から出力される。この光変調器2として、例えばマッハツェンダ型の光変調器を用いると以下の式に示すように光出力が強度変調される。
Iout/Iin=(1/2)×{1+sin[(π/2)×((V+Vdc)/Vm)+Φ]} ・・・(0)
但し、Ioutは出力光強度、Iinは入力光強度、Vは変調信号、Vdcはバイアス電圧、Vmは光変調器2の半波長電圧、Φは光変調器2の光学的な位相角(光位相)である。
【0003】
図11は(0)式に示される変調特性のマッハツェンダ型の光変調器2を用いた場合の光出力特性の一例を示す波形図である。この図において、Wv1は光変調器2の変調曲線であって、入力される光は横軸にとられた印加電圧に応じて、縦軸に示す光出力へと強度変調される。Wv5は変調信号発生器101が発生する変調信号であって、振幅が変調曲線Wv1の半波長電圧Vmのパルス信号である。そして、Wv3は変調信号Wv5とバイアス電圧発生器102が発生するバイアス電圧Vxとに応じて変調された被変調光の光出力を示す波形である。図11において、光変調器2の動作点は、バイアス電圧をVxとすることによって、変調曲線Wv1の光強度の中点Pt1に設定されている。この時の光出力波形Wv3は、その光強度の最大値と最小値との比である消光比が大きいので、良好である。
【0004】
このような光変調器2では、経年変化や環境温度変化あるいは印加される直流電圧によるDC(直流)ドリフトなどによって、上記(0)式の光位相Φが変化し、この光位相Φの変化によって、例えば、図11の変調曲線Wv1が変調曲線Wv2へとシフトする。このようなシフトにより、光変調器2の動作点は、変調曲線Wv1の光強度の中点Pt1から変調曲線Wv2の点Pt3となる。その結果、光出力波形Wv4は歪んだ波形となり、光出力の消光比は小さく、良好ではない。このような場合には、バイアス電圧をVxからVyに変更して、動作点を変調曲線Wv2の光強度の中点Pt2にする必要がある。
この問題を解決する方法として、例えば、特開平10−115813号公報または特開平5−249418号公報に記載される方法が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の解決方法では、dither回路などの複雑な回路が必要であった。また、従来の解決方法は、いずれも光変調器の動作点を上述した変調曲線の光強度の中点に設定する場合の方法であり、近年、採用され始めた動作点を変調曲線の最大値点または最小値点に設定する場合には適用することができない。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は光変調器の動作点を変調曲線の最大値点または最小値点に設定する場合において、環境変化や経年変化などに対しても、安定して、その動作点を保持することができる光変調装置および方法を提供することにある。
さらに、上述した従来の解決方法に比して、簡易な回路にて実現することが可能な光変調装置および方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、入力される変調信号とバイアス電圧とに応じて光強度を変化させる光強度変調器を有し、前記バイアス電圧を用いて前記光強度変調器の動作点を変調曲線の最大値または最小値に設定する光変調装置において、主変調信号と該主変調信号に比して低い単一周波数の低周波信号とを発生し、該主変調信号と該低周波信号とを重畳して前記変調信号を生成する低周波重畳変調信号生成手段と、前記光強度変調器が出力する被変調光を一部分岐し光電変換した信号から、前記主変調信号成分を減衰し、また前記低周波信号成分を透過することによって低周波成分信号を生成する低周波透過手段と、前記低周波信号の正極性の極値の位相で前記低周波成分信号からサンプルする第一のサンプル値と、前記低周波信号の負極性の極値の位相で前記低周波成分信号からサンプルする第二のサンプル値との差を圧縮するように、前記バイアス電圧の増減を制御するバイアス電圧制御手段とを具備してなるものである。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記第一のサンプル値は、前記低周波信号の正極性の所定の位相毎に前記低周波成分信号からサンプルされる値であり、前記第二のサンプル値は、前記低周波信号の負極性の所定の位相毎に前記低周波成分信号からサンプルされる値であることを特徴とする。
【0010】
請求項に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記バイアス電圧制御手段は、前記バイアス電圧の増減を反転させるバイアス電圧制御反転手段を具備することを特徴とする。
【0011】
請求項に記載の発明は、入力される変調信号とバイアス電圧とに応じて光強度を変化させる光強度変調器を有し、前記バイアス電圧を用いて前記光強度変調器の動作点を変調曲線の最大値または最小値に設定する光変調装置において、主変調信号と該主変調信号に比して低い単一周波数の低周波信号とを発生し、該主変調信号と該低周波信号とを重畳して前記変調信号を生成する第一の過程と、前記光強度変調器が出力する被変調光を一部分岐し光電変換した信号から、前記主変調信号成分を減衰し、また前記低周波信号成分を透過することによって低周波成分信号を生成する第二の過程と、前記低周波信号の正極性の極値の位相で前記低周波成分信号からサンプルする第一のサンプル値と、前記低周波信号の負極性の極値の位相で前記低周波成分信号からサンプルする第二のサンプル値との差を圧縮するように、前記バイアス電圧の増減を制御する第三の過程とを有することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態について説明する。
図1は第一の実施形態による光変調装置の構成を示すブロック図である。この図において、1は光源、2はマッハツェンダ型の光変調器、3は光変調制御回路である。
先ず、光変調器2の構成について説明する。光源1が出力する光は、光ファイバ4aを介して、光変調器2の入力導波路11へ入力される。この入力導波路11へ入力される光は、Y分岐12によって、導波路14aと導波路14bとへ等量の光に分岐されて出力される。これら導波路14aと導波路14bに分岐された光は、導波路14a、14b上に設けられる変調電極13a、13bによって、印加される変調電圧V1に応じて光位相が変調される。これら変調電極13a、13bによって変調された光は、さらに、変調電極13a、13bに各々直列に配置されるバイアス電極15a、15bによってバイアス電圧V2に応じた光位相の変化が重畳された後に、Y合波16によって結合される。このY合波16によって結合された光は、出力導波路17を介して光ファイバ4bへ、光強度の変化を受けた被変調光として出力される。
なお、変調電極13a、13bは、通常、進行波型電極が用いられ、その終端には図示されていない終端抵抗が接続される。
【0014】
次に、光変調制御回路3の構成について説明する。図1において、21は単一の周波数f、peak-to-peakの振幅(以下、p-p振幅と称する)2・Vmの主変調信号A1を発生する変調信号発生器、22は主変調信号A1の周波数fに比して十分に低い周波数である単一の低周波信号A2を発生する低周波信号発生器、23は主変調信号A1に低周波信号A2を重畳する重畳回路、24は重畳回路23の出力信号の電圧を変調電極13a、13bに印加するためのコンデンサである。25は光ファイバ4bを介して入力される被変調光を分岐させる光分岐器、26は光分岐器25によって分岐された分岐光B1を電気信号に変換する光電変換回路である。27は光電変換回路26の出力信号に含まれる変調信号成分の内で、主変調信号A1成分については減衰し、また、低周波信号A2成分については歪み無く信号成分を透過する低周波透過帯域を有するローパスフィルタである。28は図2に示されるようなパルス信号A3、A4を発生するタイミング信号発生回路であって、パルス信号A3は低周波信号A2の最大値を有する半周期A2aの極点P10a毎に発生され、パルス信号A4は低周波信号A2の最小値を有する半周期A2bの極点P10b毎に発生される。29a、29bは各々入力されるパルス信号A3、A4のタイミングによって、ローパスフィルタ27の出力である低周波成分信号C1をサンプリングして保持するサンプルホールド回路である。30はサンプルホールド回路29a、29bのホールド出力である信号C2、C3の電圧差分をG倍に増幅する差動増幅器、31は差動増幅器30の出力である信号C4を符号反転する反転増幅器である。32は初期バイアス電圧Vdcを発生させる可変電圧発生器、33は信号C4と信号C5とを切り替えて選択することによって信号C6として出力するスイッチ、34は初期バイアス電圧Vdcと信号C6の電圧とを加算しバイアス電圧V2としてバイアス電極15a、15bに印加する加算・駆動回路である。
【0015】
次に図2〜図7を参照して、上述した第一の実施形態による光変調装置の動作について説明する。
初めに、図3を参照して、変調曲線W1の最小値点P1に、変調曲線W1の光変調特性を有する光変調器2の動作点を設定した場合の光変調について説明する。
先ず、初期状態について説明する。但し、低周波信号発生器22は低周波信号A2を発生していないとし、また、信号C6の電圧も0とする。光変調器2には、動作点を変調曲線W1の最小値点P1とするために、バイアス電圧V2として初期バイアス電圧Vdcがバイアス電極15a、15bに印加されている。この状態において、変調信号発生器21によって発生される主変調信号A1の電圧がコンデンサ24を介して変調電極13a、13bに印加されることによって、入力導波路11に入力される光は変調曲線W1に応じて変調されて、光出力波形W2の出力特性を有した光が光ファイバ4bに出力される。この光出力波形W2は、主変調信号A1の2倍の周波数2fのRZ(Return-to-Zero)信号となる。なお、動作点を変調曲線W1の最大値点P2に設定する場合には、初期バイアス電圧をVdcaとすれば良く、その出力特性を光出力波形W3に示す。
【0016】
次に、図4を参照して、図3に示される光変調特性を有する光変調器2において、その動作点が変化して光出力波形W2が歪む現象について説明する。
光変調器2において、温度変化や経年変化あるいはDCドリフトなどによって、変調曲線W1の上記(0)式に示される光位相Φが変化する。その結果、変調曲線W1は変調曲線W1aへとシフトし、動作点が最小値点P1から点P3へと変わることによって光出力波形W2は歪んだ光出力波形W2aとなる。このシフトした変調曲線W1aにおける所望の動作点は、最小値点P1aであり、この最小値点P1aに対応するバイアス電圧V2はVcである。
【0017】
そこで、次に図2、図4および図5を参照して、上述したように動作点が変化した場合においても、バイアス電圧V2を制御して動作点を変調曲線W1aの最小値点P1aに補正する動作について説明する。
先ず、バイアス電圧V2を制御するために、低周波信号A2を重畳回路23によって主変調信号A1に重畳し、変調電圧V1として変調電極13a、13bへ印加する。この時点でのバイアス電圧V2=Vdc、動作点は変調曲線W1の最小値点P1であり、図5(a)がこの時の光出力を示す波形である。図5(a)において、W2はRZ信号の光出力波形を示し、W4aとW5は光出力波形W2の包絡線であって、W4aは低周波信号A2による変調曲線、W5は光出力波形W2のピーク値を示す波形である。この変調曲線W4aは低周波信号A2の2倍の周波数であり、低周波信号A2の半周期A2a、A2bにおける極点P10a、P10bに対応するp-p振幅Va、Vbは等しい。
なお、図5(b)(c)においては、低周波信号A2による変調曲線W4b、W4cのみを図示している。
【0018】
次いで、バイアス電圧V2=Vdcの同じ状態において、光位相Φが変化して変調曲線W1aとなり動作点が点P3となった場合には、図5(b)の変調曲線W4bように、極点P10a、P10bに対応するp-p振幅Va1とVb1とは振幅に差異が生じ、Va1はVb1より大きい値となる。そこで、このp-p振幅Va1、Vb1をサンプルホールドし、その差をゼロとするように、すなわちバイアス電圧V2=Vcとして動作点を最小値点P1aとするようにバイアス電圧V2を制御する。
【0019】
このようにバイアス電圧V2を制御するための光変調制御回路3の具体的な動作を説明する。
先ず、光変調器2が出力する被変調光から分岐される分岐光B1は、光電変換回路26によって電気信号に変換された後、ローパスフィルタ27によって低周波信号A2成分のみからなる低周波成分信号C1とされて、サンプルホールド回路29a、29bに入力される。このサンプルホールド回路29aはパルス信号A3によって、低周波成分信号C1をサンプルして保持する。このサンプルタイミングは、低周波信号A2の半周期A2aの極点P10aであるので、サンプルされる値はp-p振幅Va1となる。また、サンプルホールド回路29bはパルス信号A4によって、低周波成分信号C1をサンプルして保持する。このサンプルタイミングは、低周波信号A2の半周期A2bの極点P10bであるので、サンプルされる値はp-p振幅Vb1となる。次いで、これらのホールド出力である信号C2、C3の電圧差分が差動増幅器30によってG倍に増幅され信号C6として、スイッチ33を介して加算・駆動回路34へ入力される。次いで、加算・駆動回路34によって、信号C6の電圧すなわちp-p振幅Va1とp-p振幅Vb1との差がG倍に増幅された電圧と、可変電圧発生回路32が発生する初期バイアス電圧Vdcとが加算されて、バイアス電圧V2となる。
【0020】
このように図4の変調曲線W1が変調曲線W1aに変化した場合、変調曲線W4bのVa1はVb1より大きい値となり、バイアス電圧V2は以下の式となる。
バイアス電圧V2=Vc=Vdc+G×(Va1−Vb1) ・・・(1)
(1)式から、光位相Φの変化に対応した大きさ(Va1、Vb1の差の絶対値)と方向(Vdcより大きくなるように)とによって、バイアス電圧V2へのフィードバック制御が行われる。
【0021】
また、図4に示されるように、光位相Φが変調曲線W1aとは逆方向に変化して、変調曲線W1が変調曲線W1bとなる場合は、低周波信号A2による変調曲線は図5(c)の変調曲線W4cとなる。変調曲線W4cでは、変調曲線W4bとはVa2、Vb2の大小関係が逆転し、Va2はVb2より小さい値である。この場合のバイアス電圧V2は以下の式となる。
バイアス電圧V2=Vd=Vdc−G×abs(Va2−Vb2) ・・・(2)
但し、abs()は()内の絶対値である。
(2)式に示されるように、バイアス電圧V2は(1)式とは逆方向(Vdcより小さくなるように)にフィードバック制御が成される。
なお、上述したように、動作点を変調曲線W1の最小値点P1に設定した場合には、サンプルホールド回路29a、29bによってサンプルされて差分が取られた信号C4の符号とフィードバック制御を行う方向とは合致している。
【0022】
次に、図6、図7を参照して、動作点を図6の変調曲線W1の最大値点P2に設定した場合にバイアス電圧V2を制御する動作について説明する。
図6に示されるように、初期バイアス電圧はVdcaに設定されて、変調曲線W1の最大値点P2が動作点となる。また、低周波信号A2が重畳された変調電圧V1によって変調される光出力は、図7(a)に示される波形となる。この図において、図5(a)と同様に、光出力波形W3の最小値を示す波形W6と低周波信号A2による変調曲線W7aとは光出力波形W3の包絡線である。この変調曲線W7aにおいて、低周波信号A2の半周期A2a、A2bにおける極点P10a、P10bに対応する最小値Vg、Vhは、等しい値となる。
次いで、光位相Φが変化して変調曲線が変調曲線W1aとなった場合の光出力波形を図7(b)に示し、変調曲線W1bとなった場合の光出力波形を図7(c)に示す。なお、図7(b)(c)においては、低周波信号A2による変調曲線W7b、W7cのみを図示している。
【0023】
先ず、変調曲線W1aとなった場合には、バイアス電圧V2をVdcaより大きい値のVeとする必要がある。しかし、変調曲線W7bの最小値Vg1はVh1よりも小さい値なので、バイアス電圧V2をVdcaより大きい値のVeとするためにバイアス電圧V2は、以下の式となる。
バイアス電圧V2=Ve=Vdca+G×abs(Vg1−Vh1) ・・・(3)
但し、abs()は()内の絶対値である。
【0024】
また、変調曲線W1bとなった場合には、変調曲線W7cの最小値Vg2はVh2よりも大きい値となる。したがって、バイアス電圧V2をVdcaより小さい値のVfとするためにバイアス電圧V2は、以下の式となる。
バイアス電圧V2=Vf=Vdca−G×(Vg2−Vh2) ・・・(4)
(3)(4)式に示されるように、動作点を変調曲線W1の最大値点P2に設定した場合には、サンプルホールド回路29a、29bによってサンプルされて差分が取られた信号C4の符号とフィードバック制御を行う方向とは異なっている。そこで、(3)(4)式に示されるバイアス電圧V2を得るために、信号C4の符号を反転して、初期バイアス電圧Vdcaに加算すれば良い。そのために、反転増幅器31によって信号C4の符号を反転して信号C5を出力し、スイッチ33を信号C5が選択されるように切り替えておくことによって、加算・駆動回路34が信号C5の電圧を初期バイアス電圧Vdcaに加算し、(3)(4)式に示されるバイアス電圧V2へのフィードバック制御が行われる。
以上が第一の実施形態による光変調装置の構成と、その第一の実施形態による光変調装置において、光変調器2の動作点を変調曲線の最大値点または最小値点に設定する場合に、その所望の動作点が保持される動作についての説明である。
【0025】
次に、図8は第二の実施形態による光変調装置の構成を示すブロック図である。この第二の実施形態による光変調装置は、上述した第一の実施形態の光変調制御回路3とこの第二の実施形態の光変調制御回路5とにおいて、低周波成分信号C1をサンプルして信号C2、C3を生成する回路においてのみ、上述した第一の実施形態による光変調装置とは異なる構成になっている。以下、図3および図5〜図9を参照して、その第二の実施形態において低周波成分信号C1をサンプルして信号C2、C3を生成する回路の構成と動作について説明する。
【0026】
初めに、動作点を図3の変調曲線W1の最小値点P1に設定した場合について説明する。
先ず、図8において、タイミング信号発生回路41は、入力される低周波信号A2から、図9に示されるパルス信号S1〜S3を発生する。S1は、低周波信号A2の正符号の半波部分である半周期A2aの区間にパルスが発生されるパルス信号である。S2は、低周波信号A2の負符号の半波部分である半周期A2bの区間にパルスが発生されるパルス信号である。S3は、低周波信号A2のゼロ交差点に対応したパルスが発生されるパルス信号である。
次いで、ピークホールド回路42aは、パルス信号S1のパルス区間に入力される低周波成分信号C1のピーク値を保持する。この保持されるピーク値は、図5(a)(b)(c)に示される各半周期A2aのp-p振幅Va、Va1、Va2に対応する。一方、ピークホールド回路42bは、パルス信号S2のパルス区間に入力される低周波成分信号C1のピーク値を保持する。この保持されるピーク値は、図5(a)(b)(c)に示される各半周期A2bのp-p振幅Vb、Vb1、Vb2に対応する。
【0027】
次いで、ピークホールド回路42a、42bに保持されたピーク値は、信号S4、S5として各々スイッチ43a、43bを介して、信号S8、S9としてサンプルホールド回路44a、44bに入力される。このサンプルホールド回路44a、44bは、パルス信号S3のタイミングで、入力される信号S8、S9をサンプルして保持し、信号C2、C3として差動増幅器30へ出力する。
次いで、サンプルホールド回路44a、44bは、リセット信号S10、S11を出力して、各々ピークホールド回路42a、42bをリセットする。
【0028】
次に、動作点を図3の変調曲線W1の最大値点P2に設定した場合について説明する。
この動作点を最大値点P2に設定した場合には、ミニマムホールド回路45a、45bがパルス信号S1、S2のパルス区間に入力される低周波成分信号C1のミニマム値を各々保持する。これら各々保持されるミニマム値は、図7(a)〜(c)に示される各半周期A2a、A2bの最小値Vg〜Vg2、Vh〜Vh2に対応する。
次いで、ミニマムホールド回路45a、45bに保持されたミニマム値は、信号S6、S7として各々スイッチ43a、43bを介して、信号S8、S9としてサンプルホールド回路44a、44bに入力される。このサンプルホールド回路44a、44bは、パルス信号S3のタイミングで、入力される信号S8、S9をサンプルして保持し、信号C2、C3として差動増幅器30へ出力する。
次いで、サンプルホールド回路44a、44bは、リセット信号S10、S11を出力して、各々ミニマムホールド回路45a、45bをリセットする。
なお、スイッチ43a、43bは、動作点が最小値点P1に設定される場合には各々信号S4、S5を選択するように設定され、一方、動作点が最大値点P2に設定される場合には各々信号S6、S7を選択するように設定される。
以上が第二の実施形態による光変調装置において低周波成分信号C1をサンプルして信号C2、C3を生成する回路の構成と動作について説明である。
【0029】
なお、上述した第二の実施形態による光変調装置において、変調信号A1と低周波信号A2とを重畳して光変調器2へ出力する構成およびその動作と、低周波成分信号C1をサンプルして生成される信号C2、C3を用いてバイアス電圧V2の増減を制御する構成およびその動作は、上記第一の実施形態による光変調装置と同じである。また、上記第一の実施形態による光変調装置と同様に、光変調器2の動作点を変調曲線の最大値点または最小値点に設定する場合に、その所望の動作点が保持される。
【0030】
なお、上述した第一または第二の実施形態においては、変調電極13a、13bとバイアス電極15a、15bとを各々独立に設ける構成としたが、変調電極13aとバイアス電極15aとが一つの同じ電極で構成され、また、変調電極13bとバイアス電極15bとがもう一つの同じ電極で構成されても良い。
また、低周波信号A2を主変調信号A1に重畳する回路構成としたが、低周波信号A2をバイアス電圧V2の信号に重畳する回路構成としても良い。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、入力される変調信号とバイアス電圧とに応じて光強度を変化させる光強度変調器を有し、バイアス電圧を用いて光強度変調器の動作点を変調曲線の最大値または最小値に設定する光変調装置において、主変調信号と該主変調信号に比して低い単一周波数の低周波信号とが重畳された変調信号によって、光変調器は光強度を変調する。この変調された光を一部分岐し光電変換した信号から、主変調信号成分を減衰し、また低周波信号成分を透過することによって低周波成分信号は生成される。この生成された低周波成分信号から低周波信号の正極性の極値の位相でサンプルする第一のサンプル値と、該低周波成分信号から低周波信号の負極性の極値の位相でサンプルする第二のサンプル値との差を圧縮するように、バイアス電圧の増減を制御するようにしたので、光変調器の動作点を変調曲線の最大値点または最小値点に設定する場合において、所望の光変調の動作点へ追随させることが可能となり、環境変化や経年変化などに対しても、安定して、その動作点を保持することができる。加えて、従来の解決方法に比して、簡易な回路にて実現することができるという効果も得られる。
【0032】
さらに、第一のサンプル値は、低周波信号の正極性の所定の位相毎に低周波成分信号からサンプルされる値であり、また第二のサンプル値は、低周波信号の負極性の所定の位相毎に低周波成分信号からサンプルされる値であるようにしたので、動作点の変化を即時に検出してバイアス電圧の増減を制御することができる。
さらに、第一のサンプル値がサンプルされる位相は、低周波信号の正極性の極値の位相であり、また第二のサンプル値がサンプルされる位相は、低周波信号の負極性の極値の位相であるようにしたので、より精度の良いバイアス電圧の制御が可能となり、一層安定して、光変調の動作点を保持することができるという効果が得られる。
さらに、バイアス電圧の増減を反転させるバイアス電圧制御反転手段を具備するようにしたので、簡易に、光変調の動作点を変調曲線の最大値点または最小値点のいずれかに設定して安定した動作点を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の実施形態による光変調装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 同実施形態によるタイミング信号発生回路28が発生するパルス信号A3、A4を説明する波形図である。
【図3】 同実施形態による光変調装置の光変調について説明する第一の波形図である。
【図4】 同実施形態による光変調装置の光変調について説明する第二の波形図である。
【図5】 同実施形態による光変調装置のバイアス電圧を制御する動作について説明する第一の波形図である。
【図6】 同実施形態による光変調装置の光変調について説明する第三の波形図である。
【図7】 同実施形態による光変調装置のバイアス電圧を制御する動作について説明する第二の波形図である。
【図8】 本発明の第二の実施形態による光変調装置の構成を示すブロック図である。
【図9】 同実施形態によるタイミング信号発生回路41が発生するパルス信号S1〜S3を説明する波形図である。
【図10】 従来の光変調装置の構成を示すブロック図である。
【図11】 従来の光変調装置の光変調について説明する波形図である。
【符号の説明】
1 光源
2 光変調器
3 光変調制御回路
21 変調信号発生器
22 低周波信号発生器
23 重畳回路
24 コンデンサ
25 光分岐器
26 光電変換回路
27 ローパスフィルタ
28 タイミング信号発生回路
29a、29b サンプルホールド回路
30 差動増幅器
31 反転増幅器
32 可変電圧発生器
33 スイッチ
34 加算・駆動回路

Claims (4)

  1. 入力される変調信号とバイアス電圧とに応じて光強度を変化させる光強度変調器を有し、前記バイアス電圧を用いて前記光強度変調器の動作点を変調曲線の最大値または最小値に設定する光変調装置において、
    主変調信号と該主変調信号に比して低い単一周波数の低周波信号とを発生し、該主変調信号と該低周波信号とを重畳して前記変調信号を生成する低周波重畳変調信号生成手段と、
    前記光強度変調器が出力する被変調光を一部分岐し光電変換した信号から、前記主変調信号成分を減衰し、また前記低周波信号成分を透過することによって低周波成分信号を生成する低周波透過手段と、
    前記低周波信号の正極性の極値の位相で前記低周波成分信号からサンプルする第一のサンプル値と、前記低周波信号の負極性の極値の位相で前記低周波成分信号からサンプルする第二のサンプル値との差を圧縮するように、前記バイアス電圧の増減を制御するバイアス電圧制御手段と、
    を具備してなる光変調装置。
  2. 前記第一のサンプル値は、前記低周波信号の正極性の所定の位相毎に前記低周波成分信号からサンプルされる値であり、
    前記第二のサンプル値は、前記低周波信号の負極性の所定の位相毎に前記低周波成分信号からサンプルされる値であることを特徴とする請求項1に記載の光変調装置。
  3. 前記バイアス電圧制御手段は、前記バイアス電圧の増減を反転させるバイアス電圧制御反転手段を具備することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光変調装置。
  4. 入力される変調信号とバイアス電圧とに応じて光強度を変化させる光強度変調器を有し、前記バイアス電圧を用いて前記光強度変調器の動作点を変調曲線の最大値または最小値に設定する光変調装置において、
    主変調信号と該主変調信号に比して低い単一周波数の低周波信号とを発生し、該主変調信号と該低周波信号とを重畳して前記変調信号を生成する第一の過程と、
    前記光強度変調器が出力する被変調光を一部分岐し光電変換した信号から、前記主変調信号成分を減衰し、また前記低周波信号成分を透過することによって低周波成分信号を生成する第二の過程と、
    前記低周波信号の正極性の極値の位相で前記低周波成分信号からサンプルする第一のサンプル値と、前記低周波信号の負極性の極値の位相で前記低周波成分信号からサンプルする第二のサンプル値との差を圧縮するように、前記バイアス電圧の増減を制御する第三の過程と、
    を有することを特徴とする光変調方法。
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