JP3693827B2 - 電極板の作製方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リチウム二次電池の内部電極体を構成する電極板(正極板又は負極板)のそれぞれにおける電極活物質層の厚み又は密度のばらつきを低減することによって、内部抵抗を低減せしめ、サイクル特性を改善したリチウム二次電池を得ることができる電極板の作製方法を提供する。
【0002】
【従来の技術】
近年、環境保護運動の高まりを背景として、二酸化炭素その他有害物質を含む燃焼機関からの排気ガスの排出規制が強化され、かつ、省エネルギーが切に望まれる中、自動車業界ではガソリン等の化石燃料を使用する従来の自動車に替えて、電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV)の市場導入を促進する動きが活発になっている。
【0003】
このEV、HEVのモータ駆動用電池としては、エネルギー密度の大きいリチウム二次電池が有望視されているが、モータ駆動のためには、100V以上、好ましくは200V以上の電圧が必要とされる。しかしながら、電池の電圧は電池を構成する材料により決まっており、リチウム二次電池の電圧は開回路電圧で高々4.2V程度であって、実使用における使用電圧は更に小さなものとなる。このため、100V以上といった所定の電圧を得るためには、多くの電池を直列に接続し、組電池として用いる必要がある。
【0004】
また、所定の加速性能、登坂性能、継続走行性能等を得るために、リチウム二次電池には、大容量、高出力といった特性が要求される。例えば、HEVでは、加速時にはモータが出力をアシストするモードとなっているため、100A以上の電流が流れることが頻繁に起こり得、また、500Aもの電流が短時間ではあっても流れる場合がある。従って、直列に接続された電池には、同じ大きさの電流が流れることとなる。
【0005】
このような用途のリチウム二次電池においては、単電池当たり、比較的大きな電池容量を必要とし、このため電池反応を行う場である内部電極体の電極面積が必然的に大きくなる。ここで、仮に内部電極体に電流集中が起こった場合には、局所的な発熱や電極板(正極板又は負極板)の膨張収縮が起こり、充放電サイクル特性(以下、「サイクル特性」という。)が低下する問題や、この発熱によって電解液が蒸発し、電池内圧が上昇することで電池が破裂する等、種々の問題を生ずることとなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このような電極面積の大きな内部電極体における電流集中をなくし、電池反応を均一に行い、サイクル特性の低下を防止するためには、電極板(正極板又は負極板)を構成する電極活物質層(正極活物質層又は負極活物質層)の厚みと電極活物質層の密度という2つのパラメータを制御することが重要であると考えられる。つまり、電極活物質層の厚みにばらつきがあると、電極板を巻き取る際に電極活物質層の厚い部分は堅く(強く)巻かれて抵抗が小さくなるが、電極活物質層の薄い部分では緩く巻かれて、極端な場合には、対極との間に隙間を生じる等して電池反応が起こり難くなり、抵抗が大きくなると考えられる。
【0007】
また、電極活物質層の密度が大きい部分は、構成粒子どうしの接触が良好となり、抵抗が小さくなるが、密度が小さい部分では粒子どうしの接触が乏しくなって高抵抗となると考えられる。そして、このような電極活物質層の厚みと密度のばらつきは、電極板が大面積となるほど発生し易くなり、そのために前記電流集中等の問題を生じ易くなる。
【0008】
しかしながら、従来のリチウム二次電池は、電極面積の小さい小容量電池が主流であったために、電極活物質層の面内での厚みや密度のばらつきが、電池特性へ与える影響は大きなものではなく、しかも、小型の電子機器等の電源として用いられていたために大電流の放電を、多くの場合、必要としていなかったことから、電極活物質層における厚みや密度のばらつきが、大電流放電を行った場合に、サイクル特性へ与える影響については殆ど分かっていなかった。さらに、このような状況の下、EVやHEV等用の大容量電池に用いられる大面積の電極板について、電極活物質層の面内での厚みや密度のばらつきを減少させる有効な電極板の作製方法分かっていなかった。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、許容される電極活物質層の厚み又は密度のばらつきを規定することにより、内部抵抗が小さく、大電流でのサイクル特性に優れたリチウム二次電池を得ることができる電極板の作製方法を提供することにある。
【0010】
すなわち、本発明によれば、セパレータを介して捲回されてリチウム二次電池の内部電極体を構成する、金属箔の両面に正極活物質層又は負極活物質層を形成した構造を有する電極板(正極板又は負極板)の作製方法であって、前記金属箔の表面に前記正極活物質層又は負極活物質層を構成する正極活物質又は負極活物質を塗工する一次成形、及び前記一次成形後に複数回の圧力印加をする二次成形を行うことによって、下記(1)[(A1)若しくは(A2)又は(B1)若しくは(B2)]、(2)[(C1)若しくは(C2)又は(D1)若しくは(D2)]及び(3)の条件を満たすようにすることを特徴とする電極板の作製方法、が提供される。
(1)(A1):前記正極活物質層の前記一次成形後及び前記二次成形後の厚みをそれぞれt 1 (μm)、t 2 (μm)としたときに、(t 2 /t 1 )値が0.8以下、若しくは(A2):前記負極活物質層の前記一次成形後及び前記二次成形後の厚みをそれぞれt 3 (μm)、t 4 (μm)としたときに、(t 4 /t 3 )値が0.91以下であり、又は(B1):前記正極活物質層の前記一次成形後及び前記二次成形後の密度をそれぞれρ 1 (g/cm 3 )、ρ 2 (g/cm 3 )としたときに、(ρ 2 /ρ 1 )値が1.3以上、若しくは(B2):前記負極活物質層の前記一次成形後及び前記二次成形後の密度をそれぞれρ 3 (g/cm 3 )、ρ 4 (g/cm 3 )したときに、(ρ 4 /ρ 3 )値が1.1以上であること
(2)(C1):前記(A1)を満たすときに、前記正極活物質層の前記二次成形後の厚み相対標準偏差が5%以下、若しくは(C2):前記(A2)を満たすときに、前記負極活物質層の前記二次成形後の厚み相対標準偏差が3%以下、又は、(D1):前記(B1)を満たすときに、前記正極活物質層の前記二次成形後の密度相対標準偏差が3%以下、若しくは(D2):前記(B2)を満たすときに、前記負極活物質層の前記二次成形後の密度相対標準偏差が5%以下であること
(3)前記二次成形後の前記正極板又は負極板の電極面積が1000cm2以上であること。
【0014】
本発明においては、前記(1)〜(3)の条件に加えて下記(4)の条件を満たすものであることが好ましい。
(4)前記正極活物質層の前記二次成形時における圧力印加1回当たりの厚み圧縮比が、0.8×[(t1−t2)/t1]以下、若しくは前記負極活物質層の前記二次成形時における圧力印加1回当たりの厚み圧縮比が、0.8×[(t3−t4)/t3]以下であり、又は、前記正極活物質層の前記二次成形時における圧力印加1回当たりの密度増加比が、0.7×[(ρ2−ρ1)/ρ1]以下、若しくは前記負極活物質層の前記二次成形時における圧力印加1回当たりの密度増加比が、0.7×[(ρ4−ρ3)/ρ3]以下であること。
【0015】
また、本発明においては、前記(1)〜(3)又は前記(1)〜(4)の条件に加えて下記(5)の条件を満たすものであることが好ましい。
(5)前記二次成形時の圧力印加をn回(n≧2)行う場合に、任意のk+1回目(1≦k≦n−1)における前記正極活物質層若しくは負極活物質層の厚み圧縮比がk回目の厚み圧縮比以下であり、又は、任意のk+1回目(1≦k≦n−1)における前記正極活物質層若しくは負極活物質層の密度増加比がk回目の密度増加比以下であること。
【0016】
なお、本発明においては、二次成形における圧力印加をロールプレスにより行うことが好ましく、前記正極活物質としてはLi及びMnを主成分とする酸化物が、又は前記負極活物質としては高黒鉛化炭素繊維が、それぞれ好適に用いられる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明以下の実施の形態に限定されるものでない。
本発明によって得られる電極板を用いて製造される最終製品としてのリチウム二次電池(以下、「電池」ということがある。)は、図1の斜視図に示すように、正極板2と負極板3とをセパレータ4を介して捲回することで内部電極体1が成形され、また、電解液としては非水電解液が用いられ、これらをその他の必要部材と共に電池ケースに収容して構成される。ここで、電極板2・3を巻き取る際に、超音波溶接等の手段により、電極板2・3のそれぞれに集電用のタブ5が取り付けられる。
【0018】
本発明の電極板(正極板又は負極板)の作製方法は、金属箔の表面に正極活物質層又は負極活物質層を構成する正極活物質又は負極活物質を塗工する一次成形、及び一次成形後に複数回の圧力印加をする二次成形を行うことによって、上記(1)〜(3)の条件を満たすようにすることを特徴とする。
上記(1)〜(3)の条件のうち、まず、上記(2)の条件について説明する(上記(1)、(3)の条件については後述する)。上記(2)の条件、すなわち、(C1):正極活物質層の二次成形後の厚み相対標準偏差が5%以下、若しくは(C2):負極活物質層の二次成形後の厚み相対標準偏差が3%以下、又は、(D1):正極活物質層の二次成形後の密度相対標準偏差が3%以下、若しくは(D2):負極活物質層の記二次成形後の密度相対標準偏差が5%以下であるとの条件を満たすようにする。電極活物質層の厚み相対標準偏差が小さいことは、電極活物質層の厚みのばらつきが小さいことを意味するので、このような条件を満たす電極板2・3を用いた場合には、内部電極体1の作製時に、電極板2・3に掛かる圧力の均一化が図られ、部分的な電流集中が回避される。また電極反応が均一化され、内部電極体1の抵抗低減が図られる。更にこのような特性に起因して、後述する実施例にも示すように、サイクル特性に優れたリチウム二次電池が得られることになる。
【0019】
また、電極活物質層の密度相対標準偏差が小さいことは、電極活物質層の密度のばらつきが小さく、組織が均一であることを意味するので、電極板2・3が上述した条件を満たす場合には、電極活物質層の粒子構造が均質化されて、電極板2・3そのものの抵抗が小さくなると共に、そのばらつき幅が小さくなる。その結果、後述する実施例に示すように、サイクル特性に優れるリチウム二次電池が得られることになる。従って、前述した厚み相対標準偏差の好適な範囲と、この密度相対標準偏差の好適な範囲とを、同時に満足する電極板2・3を、同時に用いることが最も望ましい。なお、ここでの密度とは、後述する実施例に示すように、電極板から打ち抜かれた円板の形状と重量から算出された密度で代表される見掛けの密度を示す。
【0021】
本発明において、正極板2は、金属箔を電極基板(集電体)とし、この金属箔の両面に正極活物質層を形成した構造を有している。金属箔の材料としては、一般的にアルミニウムが用いられるが、チタン箔を用いることもできる。また、正極活物質としては、一般的にコバルト酸リチウム(LiCoO2ニッケル酸リチウム(LiNiO2マンガン酸リチウム(LiMn24)等のリチウム遷移金属複合酸化物が用いられるが、本発明においては、Li及びMnを主成分とする立方晶スピネル構造を有するLiMn24が特に好適に用いられ、これにより電池の内部抵抗の低減が図られる。
【0022】
極活物質の導電性を向上させるために、アセチレンブラックグラファイト粉末等のカーボン粉末を導電補助材として正極活物質に添加、混合することも好ましく、本発明に用いられる正極活物質層は、好適には、所定量のアセチレンブラックを添加した正極活物質から形成される。なお、化学量論組成LiMn24は例示に過ぎず、結晶構造を維持できる範囲で、陽イオンが他の元素に置換され、あるいは酸素イオンが欠損等していても構わない。
【0023】
このような正極活物質の粉末を、結着剤を溶解した溶媒に添加して均一なスラリーを作製し、このスラリーを金属箔の両面に塗布することで、正極活物質層の形成された正極板2を作製する
【0024】
つまり、「一次成形」とは、正極活物質のスラリーを連続的に金属箔表面へ塗布し、乾燥する塗工処理を金属箔の両面について行う工程をいい、リバースロールコータ法等が好適に用いられる。また、「二次成形」とは、一次成形後の正極板に、その厚み方向に少なくとも複数回ほど圧力を印加する工程をいい、一次成形により形成された正極活物質層の密度の増大と、厚みと密度のばらつきを減少させて均一性を向上させることを目的とする。この二次成形の方法としては、連続的に圧力印加を行うことができるロールプレス法が好適に用いられる。なお、本願において「正極板2」又は「電極板2」と記す場合は、この二次成形を終了した正極板を指す。
【0025】
一方、負極活物質としては、ソフトカーボンやハードカーボン等のアモルファス系炭素質材料人造黒鉛や天然黒鉛等の高黒鉛化炭素材料が用いられる。これらの各種の炭素材料の粉末形状について特に制限はないが、本発明においては、高リチウム容量の高黒鉛化炭素繊維が好適に用いられ、前述した正極板2の作製方法と同様の方法により、すなわち、負極活物質のスラリーを作製し、一次成形と二次成形を経て負極板3が作製される。但し、アセチレンブラック等の導電補助材は必要に応じて添加すればよく、通常は添加されない。なお、正極板2の定義と同様に、本願における「負極板3」又は「電極板3」は二次成型を終了した負極板を指す。
【0026】
本発明の電極板の作製方法においては、上記(1)の条件の前段、すなわち、後述する実施例に示されるように、(A1):正極活物質層の一次成形後及び二次成形後の厚みをそれぞれt 1 (μm)、t 2 (μm)としたときに、(t 2 /t 1 )値が0.8以下、又は(A2):負極活物質層の一次成形後及び二次成形後の厚みをそれぞれt 3 (μm)、t 4 (μm)としたときに、(t 4 /t 3 )値が0.91以下であるとの条件を満たすようにする(上記(1)の条件の後段及び上記(3)の条件については後述する)。なお、正極活物質層の一次成形後の厚みとは、片面塗工厚みを指し、少なくとも複数箇所において測定した平均値で示される。以下、負極活物質層の一次成形後の厚みについても同様であり、二次成形後の場合についても同様である。このような条件を満足する一次成形と二次成形を行うことにより、電極活物質層厚みが均一化され、こうして内部電極体1の作製時の電極板2・3に掛かる圧力の均一化による電極反応の均一化が図られると共に、内部電極体の抵抗低減が図られる。
【0027】
また、上記(1)〜(3)の条件に加えて、上記(4)の条件の前段、すなわち、正極活物質層の二次成形時における圧力印加1回当たりの厚み圧縮比が、0.8×[(t1−t2)/t1]以下、又は負極活物質層の二次成形時における圧力印加1回当たりの厚み圧縮比が、0.8×[(t3−t4)/t3]以下であるとの条件を満たすようにすることが好ましい。更に、上記(5)の条件の前段、すなわち、二次成形時の圧力印加をn回(n≧2)行う場合に、任意のk+1回目(1≦k≦n−1)における正極活物質層又は負極活物質層の厚み圧縮比がk回目の厚み圧縮比以下であるとの条件を満たすようにすることが更に好ましい。このように、複数回に分けて徐々に圧縮を行うことにより、電極活物質層が徐々に変形し、電極活物質層厚みの均一性が確保される、なお、1回の圧力印加により二次成形を行おうとすると、必然的に大きな印加圧力を必要とすることとなるが、一次成形後の電極活物質層における厚みや密度の不均一な部分に大きな圧力が加えられた場合には、電極板における金属箔の破損や電極板への皺の発生を招くおそれがあり、好ましくない。
【0028】
さて、上記は本発明の電極板の作製方法を電極活物質層の厚みの面から規定したものであるが、他方、上記(1)の条件の後段、すなわち、(B1):正極活物質層の一次成形後及び二次成形後の密度(一次成形後及び二次成形後の場合も同様に、少なくとも複数箇所において測定した値の平均値で示される。)をそれぞれρ 1 (g/cm 3 )、ρ 2 (g/cm 3 )としたときに、(ρ 2 /ρ 1 )値が1.3以上、又は(B2):負極活物質層の一次成形後及び二次成形後の密度をそれぞれρ 3 (g/cm 3 )、ρ 4 (g/cm 3 )したときに、(ρ 4 /ρ 3 )値が1.1以上であるとの条件を満たすようにする。このような密度増加比の条件を満足する一次成形と二次成形を行うことにより、電極活物質層が均質化されて抵抗分布の均一化が図られ、電流集中を回避することが可能となる。また、電極板2・3自体の抵抗、すなわち内部電極体1の内部抵抗の低減が図られる。
【0029】
なお、上記(4)の条件の後段、すなわち、正極活物質層の二次成形時における圧力印加1回当たりの密度増加比が、0.7×[(ρ2−ρ1)/ρ1]以下、又は負極活物質層の二次成形時における圧力印加1回当たりの密度増加比が、0.7×[(ρ4−ρ3)/ρ3]以下であるとの条件を満たすようにすることが好ましい。また、上記(5)の条件の後段、すなわち、二次成形時の圧力印加をn回(但し、n≧2)行う場合には、任意のk+1回目(但し、1≦k≦n−1)における正極活物質層又は負極活物質層の密度増加比が、k回目の密度増加比以下であるとの条件を満たすようにすることが更に好ましい。このような複数回の圧力印加により二次成形を行う理由は、前述した厚み圧縮比の規定の際の説明と同様の理由による。
【0030】
上述した電極板の作製方法においては、電極活物質の厚み圧縮比と密度増加比についての条件を同時に満たすように、一次成形と二次成形を行うことが好ましい。また、本発明によって作製される電極板の大きさについては、特に制限はないが、上記(3)条件、すなわち、二次成形後の正極板又は負極板の電極面積が、それぞれ1000cm2以上であるとの条件を満たすようにする。この場合に、電極板及び内部電極体の抵抗低減の効果が顕著に現れる。
【0031】
さて、ここで電池の構成部材について具体的に説明するセパレータ4としては、マイクロポアを有するリチウムイオン透過性のポリエチレンフィルム(PEフィルム)を、多孔性のリチウムイオン透過性のポリプロピレンフィルム(PPフィルム)で挟んだ三層構造としたものが好適に用いられる。これは、内部電極体1の温度が上昇した場合に、PEフィルムが約130℃で軟化してマイクロポアが潰れ、リチウムイオンの移動すなわち電池反応を抑制する安全機構を兼ねたものである。そして、このPEフィルムをより軟化温度の高いPPフィルムで挟持することによって、PEフィルムが軟化した場合においても、PPフィルムが形状を保持して正極板2と負極板3の接触・短絡を防止し、電池反応の確実な抑制と安全性の確保が可能となる。
【0032】
また、電解液としては、エチレンカーボネート(EC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)といった炭酸エステル系のもの、プロピレンカーボネート(PC)γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル等の有機溶媒の単独溶媒又は混合溶媒に、電解質としてのLiPF6 LiBF4等のリチウム錯体フッ素化合物、あるいはLiClO4といったリチウムハロゲン化物等を1種類又は2種類以上を溶解した非水系の有機電解液が好適に用いられる。
【0033】
上述した各種の部材、材料を用いて、内部電極体1を作製し、電池ケースへ内部電極体1を挿入し、更に、電解液を内部電極体1に含浸させ、最後に電池ケースを封止することで電池が作製される。こうして、作製された電池は、内部電極体における抵抗分布が小さく、従って電流集中が起こり難いのみならず、内部抵抗が小さいという特性を有する。また、このような特性に起因して良好なサイクル特性が得られる。
【0034】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明が以下の実施例に限定されるものでない
【0035】
(電極板の作製)
正極板の一次成形は、正極活物質としてLiMn24スピネル粉末を用い、これに所定量のアセチレンブラックを添加したものを、結着剤としてのポリフッ化ビニリデンを(PVDF)を溶媒ノルマルメチルピロリドン(NMP)に溶解して作製した溶液に添加して、均一に混合することでスラリーを作製し、このスラリーを厚み20μmのアルミニウム箔の両面にロールコータ法により塗工することで行った。こうして1次成形後に得られた正極板を、以下「正極一次成形体」と呼ぶこととする。次に、正極一次成形体の二次成形をロールプレス法により、圧力印加条件を種々に変えて行った。二次成形が終了して得られた正極板を以下「正極二次成形体」と呼ぶこととする。なお、本実施例においては、一次成形の条件は全ての正極板について同じとした。
【0036】
一方、負極板の作製は、負極活物質として高黒鉛化炭素繊維を用いて、また金属箔として厚み10μmの銅箔を用いること以外は、前述した正極板の一次成形及び二次成形と同様の方法を用いることにより、負極板を作製した。ここで、一次成形後、及び二次成形後の負極板をそれぞれ「負極一次成形体」、及び「負極二次成形体」と呼ぶこととする。なお、一次成形の条件は全ての負極板について同じとした。
【0037】
(電極活物質層厚みの評価方法と結果)
正負各極の一次成形体及び二次成形体についての電極活物質層厚みをマイクロメータにより測定して、測定値から金属箔の厚みを減じ、各面における電極活物質層厚みが同じと仮定して、片面塗工厚みを算出した。このとき、少なくとも100cm2当たり1ヶ所以上の測定を行うこととした。算出された電極活物質層厚みを統計処理することにより、その平均値(t1〜t4)と標準偏差を求め、この標準偏差を平均値で除することにより、厚み相対標準偏差を計算した。なお、以下、相対標準偏差は100を乗じた%値で示すこととする。また、正極二次成形体において、電極活物質層厚みを測定した部分における厚み方向の電気抵抗を、直径20mmφの平面を有する電極で電極板を挟み込むことにより測定した。
【0038】
二次成形における圧力印加を2回行った場合の厚み圧縮比と、前記電気抵抗及び電極活物質層の厚み相対標準偏差との関係を、正極板の場合について図2(a)に、負極板の場合について図2(b)に示す。ここで、二次成形においては、第1回目の圧力印加における厚み圧縮比が、正極板の場合には0.8×(t1−t2)/t1 以下、負極板の場合には0.8×(t3−t4)/t3 以下とし、厚み圧縮比は第1回目の圧力印加時よりも第2回目の圧力印加時で小さくなるように設定した、同時に、二次成形においては、第1回目の圧力印加における密度増加比を、正極板の場合には0.7×(ρ2−ρ1)/ρ1 以下、負極板の場合には、0.7×(ρ4−ρ3)/ρ3 以下とし、密度増加比が第1回目の圧力印加時よりも第2回目の圧力印加時で小さくなるように設定した。この密度に関する評価については後に詳述する。
【0039】
図2(a)から、正極板の場合には、抵抗が、厚み圧縮比2/t1 が0.8以下の場合に小さく、また、ほぼ一定の値を示しているが、0.8を上回るにつれて急激に大きくなっていくことがわかる。厚み相対標準偏差は、厚み圧縮比が0.8以下の場合にはほぼ一定の5%以下の値を示しているが、0.8より大きくなるにつれて大きくなっている。従って、これらの相関から、低抵抗な正極板を得るためには、厚み相対標準偏差を5%以下とすればよいと判断される。
【0040】
一方、このような正極板における厚み相対標準偏差と抵抗との関係を考慮すると、図2(b)からは、負極板の厚み相対標準偏差は、厚み圧縮比が0.91以下で、3%以下の一定の小さい値を示しており、この範囲で抵抗の小さい負極板が得られると判断される。従って、このように電極板の厚み相対標準偏差を所定の範囲内とすることで、電極板の抵抗を低減し、内部電極体の抵抗を小さくすることが可能となる。
【0041】
(電極活物質層の密度の評価と結果)
正負各極の一次成形体及び二次成形体についての電極活物質層の密度測定は、まず、各電極板の任意の場所から直径20mmφの円板を少なくとも100cm2から1枚以上打ち抜き、その円板の厚みをマイクロメータで測定して、この測定厚みから金属箔の厚みを減じ、得られた電極活物質層厚みに円板の面積を乗じて電極活物質層体積を計算し、一方、円板の重量を測定し、この測定値から、使用する金属箔のみを予め打ち抜いて得た直径20mmφの円板の重量を減じることで電極活物質層重量を計算して、電極活物質層重量を電極活物質層体積で除することにより算出した。算出された密度を統計処理することにより、その平均値(ρ1〜ρ4)と標準偏差を求め、この標準偏差を平均値で除することにより、密度相対標準偏差を計算した。なお、以下、密度相対標準偏差は100を乗じた%値で示すこととする。
【0042】
上述した電極活物質層の密度の評価は、破壊検査であるので、当然に、円板の打ち抜きを行った電極板を用いて電池を作製することは不可能である。しかし、同じ作製条件により作製した製品は、それぞれ同等の特性を有するとの仮定の下に、製品は作製されるものであり、上述した密度の評価方法は、同条件で作製された電極板の特性を表す代表値として用いることができる
【0043】
前述した「電極活物質層厚みの評価方法と結果」に供したものと同じ電極板を用い、密度増加比と電気抵抗及び密度相対標準偏差との関係について評価した結果を、正極板の場合について図3(a)に、負極板の場合について図3(b)に示す。
【0044】
正極板については、密度増加比が1.3以上の場合に、密度相対標準偏差が約5%以下の一定値を示すと共に、低い抵抗値を示しており、密度増加比が1.3より小さくなるにつれて、密度相対標準偏差と抵抗の両者が増大する傾向が現れている。このことから、密度相対標準偏差が5%以下のときに、正極板が低抵抗となることがわかる。一方、負極板においては、密度増加比が1.1以上のときに、密度相対標準偏差が3%以下の一定値を示していることから、この範囲で、抵抗の小さい負極板が得られると判断される。
【0045】
(二次成形時の圧力印加方法の検討及び結果)
同一の条件で一次成形を行った正極板(実施例1・2、比較例1・2)を用いて、二次成形における圧力印加回数、1回当たりの厚み圧縮比率、密度増加比率が、二次成形体における厚み相対標準偏差及び密度相対標準偏差へ与える影響を調べた。表1に試験条件と結果を示す。なお、圧力印加の各回における厚み圧縮比率とは、二次成形終了後に得られる厚み圧縮比に占めるその回における圧縮の割合を示すもので、その回の圧力印加による厚みの減少分を、二次成形の全工程終了前後における全体の厚みの減少分で除したものである。密度増加比率についても同様に定義され、また算出される。
【0046】
【表1】
Figure 0003693827
【0047】
表1に示された比較例1のように、二次成形における圧力印加が1回の場合、並びに比較例2に示されるように、最初の圧力印加よりもその次の圧力印加における厚み圧縮比を大きくした場合には、厚み相対標準偏差及び密度相対標準偏差を5%以下とすることができなかった。一方、実施例1・2に示されるように、第1回目の圧力印加における厚み圧縮比率を、0.77(約0.8)以下とし、厚み圧縮比率が、第2回目以降は前回よりも小さくなるように設定することで、正極二次成形体における厚み相対標準偏差及び密度相対標準偏差を好適な5%以下とすることが可能であった。また、二次成形における第1回目の圧力印加における密度増加比率0.7以下とし、密度増加比率が第2回目以降はその前の回よりも小さくなるように設定することが好ましいことがわかる。
【0048】
この結果を受けて、実施例3として、負極板についても同様の試験と評価を行った。表1に試験条件と結果を並記する。前述した正極板についての試験と同様の厚み圧縮比率と密度増加比率の分配を行うことで、厚み相対標準偏差及び密度相対標準偏差が3%以下の負極二次成形体が得られた。
【0049】
(電池の作製とサイクル特性の評価)
一次成形の条件を同じとして、二次成形における条件のみを変えることにより、実施例4〜6、及び比較例3として、表2に示した電極活物質層の厚み及び密度相対標準偏差を有する幅110mm×長さ3600mmの大きさの正極二次成形体と、幅110mm×長さ4000mmの大きさの負極二次成形体を用い、これらが互いに接触しないように、PPフィルム/PEフィルム/PPフィルムの3層構造からなるセパレータを介して一定圧力で巻芯の回りに捲回しつつ、タブを超音波溶接により取り付け、内部電極体を作製した。そして、タブと電池の端子との導通を確保し、内部電極体を電池ケースに挿入したのち、ECとDECの等量混合溶媒に電解質としてのLiPF6を溶解してなる電解液を、内部電極体に十分に含浸させた後、電池ケースを封止することで電池を作製した。
【0050】
【表2】
Figure 0003693827
【0051】
なお、電池ケースの内径(直径)は48mmφであり、作製した電池の容量は全て10Ahとなるようにした。また、正極二次成形体における正極活物質層厚み(片側塗工厚み)が約100μmとなるように、負極二次成形体における負極活物質層厚みは約80μmとなるように、一次成形時の塗工厚み及び二次成形時の印加圧力を調整した。比較例においては、二次成形時の圧力印加を電極板に損傷が生じない範囲で1回とした結果、若干厚めの電極活物質層厚みを有した。
【0052】
こうして作製した電池について、図4に示される充放電サイクルを1サイクルとして、これを繰り返すことにより耐久試験を行った。1サイクルは50%の充電状態の電池を10C(放電レート)相当の電流100Aにて9秒間放電した後18秒間休止し、その後70Aで6秒間充電後、続いて18Aで27秒間充電し、再び50%の充電状態とするパターンに設定した。なお、充電の2回目(18A)の電流値を微調整することにより、各サイクルにおけるDODのずれを最小限に止めた。また、この耐久試験中の電池容量の変化を知るために、適宜、0.2Cの電流強さで充電停止電圧4.1V、放電停止電圧2.5Vとした容量測定を行い、所定のサイクル数における電池容量を初回の電池容量で除した値により電池容量の変化率を求めた。
【0053】
サイクル試験における電池容量の変化率とサイクル数との関係を図5に示す。いずれか一方の電極板が所定の厚み相対標準偏差及び密度相対標準偏差を有する場合、具体的には、実施例1に示されるように、正極板が厚み相対標準偏差5%以下、密度相対標準偏差5%以下を有する場合、実施例2に示されるように、負極板が厚み相対標準偏差3%以下、密度相対標準偏差3%以下を有する場合に、これらの条件を満たさない比較例1と比較して、サイクル特性が改善され、さらに、電極板2・3の両方がこれら所定の厚み相対標準偏差と密度相対標準偏差を有する実施例3の場合に特にサイクル特性の改善の効果が大きいことが分かる。これは、100Aといった大電流によるサイクルにおいて、電流集中が緩和され、均一な電流分布が得られ、劣化が抑制された結果と考えられる。
【0054】
【発明の効果】
以上、本発明によって、許容される電極活物質層の厚み又は密度のばらつきが規定されることにより、内部抵抗が小さく、大電流でのサイクル特性に優れたリチウム二次電池を得ることができる電極板の作製方法が提供される。すなわち、本発明によって作製された電極板をリチウム二次電池の製造に用いる場合、電極板における電極活物質層の厚みばらつき、密度ばらつきが所定の範囲内に納められる(厚み相対標準偏差又は密度相対標準偏差が所定範囲に納められる)ことにより、電極活物質層が均質化されて電極板自体の抵抗が低減されるとともに、内部電極捲回時の圧力分布が均一化されて内部抵抗の低減と電流集中の回避が図られるという顕著な効果を奏する。更に、このような電池特性に起因して、サイクル特性が向上するという顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 捲回型内部電極体の構造を示す斜視図である。
【図2】 厚み圧縮比と電気抵抗及び厚み相対標準偏差との関係を示すグラフである。
【図3】 密度増加比と電気抵抗及び密度相対標準偏差との関係を示すグラフである。
【図4】 充放電サイクルパターンを示す説明図である。
【図5】 サイクル試験結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1…内部電極体、2…正極板、3…負極板、4…セパレータ、5…リードタブ。

Claims (5)

  1. セパレータを介して捲回されてリチウム二次電池の内部電極体を構成する、金属箔の両面に正極活物質層又は負極活物質層を形成した構造を有する電極板(正極板又は負極板)の作製方法であって、
    前記金属箔の表面に前記正極活物質層又は負極活物質層を構成する正極活物質又は負極活物質を塗工する一次成形、及び前記一次成形後に複数回の圧力印加をする二次成形を行うことによって、下記(1)[(A1)若しくは(A2)又は(B1)若しくは(B2)]、(2)[(C1)若しくは(C2)又は(D1)若しくは(D2)]及び(3)の条件を満たすようにすることを特徴とする電極板の作製方法。
    (1)(A1):前記正極活物質層の前記一次成形後及び前記二次成形後の厚みをそれぞれt 1 (μm)、t 2 (μm)としたときに、(t 2 /t 1 )値が0.8以下、若しくは(A2):前記負極活物質層の前記一次成形後及び前記二次成形後の厚みをそれぞれt 3 (μm)、t 4 (μm)としたときに、(t 4 /t 3 )値が0.91以下であり、又は(B1):前記正極活物質層の前記一次成形後及び前記二次成形後の密度をそれぞれρ 1 (g/cm 3 )、ρ 2 (g/cm 3 )としたときに、(ρ 2 /ρ 1 )値が1.3以上、若しくは(B2):前記負極活物質層の前記一次成形後及び前記二次成形後の密度をそれぞれρ 3 (g/cm 3 )、ρ 4 (g/cm 3 )したときに、(ρ 4 /ρ 3 )値が1.1以上であること
    (2)(C1):前記(A1)を満たすときに、前記正極活物質層の前記二次成形後の厚み相対標準偏差が5%以下、若しくは(C2):前記(A2)を満たすときに、前記負極活物質層の前記二次成形後の厚み相対標準偏差が3%以下、又は、(D1):前記(B1)を満たすときに、前記正極活物質層の前記二次成形後の密度相対標準偏差が3%以下、若しくは(D2):前記(B2)を満たすときに、前記負極活物質層の前記二次成形後の密度相対標準偏差が5%以下であること
    (3)前記二次成形後の前記正極板又は負極板の電極面積が1000cm2以上であること。
  2. 前記(1)〜(3)の条件に加えて下記(4)の条件を満たすことを特徴とする請求項1に記載の電極板の作製方法。
    (4)前記正極活物質層の前記二次成形時における圧力印加1回当たりの厚み圧縮比が、0.8×[(t1−t2)/t1]以下、若しくは前記負極活物質層の前記二次成形時における圧力印加1回当たりの厚み圧縮比が、0.8×[(t3−t4)/t3]以下であり、又は、前記正極活物質層の前記二次成形時における圧力印加1回当たりの密度増加比が、0.7×[(ρ2−ρ1)/ρ1]以下、若しくは前記負極活物質層の前記二次成形時における圧力印加1回当たりの密度増加比が、0.7×[(ρ4−ρ3)/ρ3]以下であること。
  3. 前記(1)〜(3)又は前記(1)〜(4)の条件に加えて下記(5)の条件を満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載の電極板の作製方法。
    (5)前記二次成形時の圧力印加をn回(n≧2)行う場合に、任意のk+1回目(1≦k≦n−1)における前記正極活物質層若しくは負極活物質層の厚み圧縮比がk回目の厚み圧縮比以下であり、又は、任意のk+1回目(1≦k≦n−1)における前記正極活物質層若しくは負極活物質層の密度増加比がk回目の密度増加比以下であること。
  4. 前記二次成形における圧力印加をロールプレスにより行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電極板の作製方法。
  5. 前記正極活物質としてLi及びMnを主成分とする酸化物を用い、又は前記負極活物質として高黒鉛化炭素繊維を用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の電極板の作製方法。
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