JP3693757B2

JP3693757B2 - Emulsified oil and fat composition for shoe and shoe case using the same

Info

Publication number: JP3693757B2
Application number: JP15982196A
Authority: JP
Inventors: 克佳田中; 啓介長谷川; 哲成薮下
Original assignee: Asahi Denka Kogyo KK
Current assignee: Adeka Corp
Priority date: 1996-06-20
Filing date: 1996-06-20
Publication date: 2005-09-07
Anticipated expiration: 2016-06-20
Also published as: JPH107911A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特殊な設備を使用せずに表皮に殆ど亀裂が入らない球状のシューケースが得られるシュー用乳化油脂組成物及びこれを用いたシューケースに関するものである。
【０００２】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
一般に広く市販されているシューケースは皮質が厚く、表面に亀裂の多く入った所謂キャベツ型のものが多く、これがシューケースの特徴であると広く認識されている。一方、一般的なシューケースとは全く逆に皮質が薄く、表面に亀裂が殆ど入らない球状の特殊な形状のシューケースも一部で市販されており、好評を博している。
【０００３】
このような薄皮で表皮に亀裂の少ないシューケースを得る手段として、シュー生地焼成時に多量の水蒸気を生地に散布した後、生地上に蓋を被せる方法及びその設備（特開平４−５３４４２号公報）、前記設備を採用し、更に焼成直後２０秒以内にフィリングを充填することにより皮質をソフトで滑らかに仕上げる方法（特開平４−５３４４０号公報）が提案されている。
【０００４】
しかしながら、上記の特開平４−５３４４２号公報及び特開平４−５３４４０号公報の方法では、設備投資が必要となり、しかもその設備は他の用途には転用困難であるため、商品が高コストとなりやすいという問題点があった。
【０００５】
従って、本発明の目的は、特殊な製造設備の導入を必要とせずに、薄皮、球状のシューケースを得ることを可能とするシュー用乳化油脂組成物及びこれを用いたシューケ−スを提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、鋭意研究した結果、油相部及び水相部にそれぞれ特定の化合物を含有する乳化油脂組成物が、上記目的を達成し得ることを知見した。
【０００７】
本発明は、上記知見に基づきなされたもので、油相部及び水相部からなるシュー用乳化油脂組成物において、上記油相部がステアロイル乳酸カルシウムを含有し、上記水相部がカゼインナトリウムを含有することを特徴とするシュー用乳化油脂組成物を提供するものである。
【０００８】
また、本発明は、上記シュ−用乳化油脂組成物を用いたことを特徴とするシュ−ケ−スを提供するものである。
【０００９】
【発明の実施の形態】
以下、先ず、本発明のシュー用乳化油脂組成物について詳述する。
本発明のシュー用乳化油脂組成物は、油相部及び水相部からなり、該油相部がステアロイル乳酸カルシウム（以下、「ＣＳＬ」という）を含有し、該水相部がカゼインナトリウムを含有することを特徴とする。
【００１０】
上記ＣＳＬの含有量は、全組成物中好ましくは０．４〜１．８重量％（以下、単に「％」とする）、より好ましくは０．６〜１．０％、さらに好ましくは０．７〜０．９％である。該含有量が０．４％未満では、皮を薄く、なおかつ亀裂を少なく仕上げる上で必須条件となるシュー生地の滑らかな物性、十分な膨化が期待できず、本発明の目的とするシューケースが得られない場合がある。一方、１．８％を越えると、一般的な配合範囲内で本油脂組成物を用いた場合に法規で規定されたＣＳＬの含有量の上限（０．４％対シュー皮製品) を超過する恐れがあるので、好ましくない。
【００１１】
また、上記カゼインナトリウムの含有量は、全組成物中好ましくは１．０〜４．５％、より好ましくは１．５〜４．０％、さらに好ましくは２．０〜３．０％である。該含有量が１．０％未満では、シュー生地の乳化状態が悪化するのみならず、シュー生地製造時に要求される吸卵性に劣り製品ボリュームも劣る恐れがある。一方、４．５％を越えると、生地の硬化を招き焼成中にシュー生地の膨化が起こる際に表面に亀裂が生じすぎたり、また、食感が悪くなる恐れがあるので、好ましくない。
【００１２】
また、本発明のシュー用油脂乳化組成物における上記油相部には、食用油脂が使用され、該食用油脂としては、一般に食用に供される油脂が使用でき、例えば、マーガリンに用いられるナタネ油、コーン油、大豆油、米油及びパーム油等の植物油脂、又は牛脂、豚脂及び魚油等の動物性油脂、或いはそれらを水素添加又はエステル交換して得られる加工油脂等が挙げられる。これらの食用油脂は、単独で又は併用して使用することができる。
また、上記食用油脂の融点は、２５〜４５℃であることが望ましい。
【００１３】
上記食用油脂の使用量は、全組成物中、油中水型の乳化状態とする場合には、好ましくは４５〜９５％、更に好ましくは５０〜８５％であり、また、水中油型の乳化状態とする場合には、好ましくは４５〜８０％、更に好ましくは５０〜７０％である。
【００１４】
また、本発明のシュー用油脂乳化組成物には、乳化剤を使用することができ、該乳化剤は、上記油相部及び上記水相部の何れか一方又は両方に加えることができる。
上記乳化剤としては、食品添加物として使用可能なものであれば、どのようなものでもよく、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、レシチン、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、有機酸モノグリセリド等が挙げられる。これらの乳化剤は、１種又は２種以上で使用することができる。
【００１５】
上記乳化剤の使用量は、全組成物中、好ましくは０．０２〜２．５％，更に好ましくは０．５〜２．０％である。
【００１６】
また、上記油相部には、酸化防止剤その他の親油性成分を使用することができる。
【００１７】
本発明のシュー用油脂乳化組成物における上記水相部に使用される水の使用量は、全組成物中、好ましくは５〜５５％、更に好ましくは１５〜５０重量％である。
【００１８】
また、上記水相部には、リン酸塩やアルカリ塩を使用することができ、該リン酸塩及び上記アルカリ塩は、上記カゼインナトリウムの溶解性向上を目的として添加される。
【００１９】
また、上記油相部又は上記水相部には、一般マーガリンと同様に、食塩、粉乳、香料及び着色料を添加することも可能である。これらの添加量は任意であるが、一般的には全組成物中０．０５〜４．０％、好ましくは０．３〜２．０％が適当である。
【００２０】
本発明のシュー用乳化油脂組成物は、例えば、以下のようにして製造することができる。即ち、加熱溶解した食用油脂に、ＣＳＬやその他の親油成分を加えて油相部を作成する。一方、水にカゼインナトリウムやその他の親水成分を加えて水相部を作成する。また、乳化剤を、その溶解性に応じて、上記油相部又は上記水相部の何れか一方又は両方に添加する。油中水型乳化油脂組成物を形成する場合には、油相部を攪拌しながら、水相部を添加して乳化する。一方、水中油型乳化油脂組成物を形成する場合には、水相部を攪拌しながら、油相部を添加して乳化する。そして、急冷混和して、可塑性を有する本発明のシュー用乳化油脂組成物を得る。
【００２１】
本発明のシュー用乳化油脂組成物は、表面からの水分の飛散、カビ等の発生の点から油中水型乳化油脂組成物とするのが好ましい。
【００２２】
次に、本発明のシューケースについて詳述する。
本発明のシューケースは、上述した本発明のシュー用乳化油脂組成物を用いたことを特徴とする。
【００２３】
本発明のシューケースは、その配合に特に限定されるものではないが、小麦粉１００重量部に対し、上記シュー用乳化油脂組成物を５０〜１５０重量部、好ましくは７０〜１００重量部、水を２００〜３００重量部、好ましくは２２０〜２７０重量部、全卵を１００〜３００重量部、好ましくは１５０〜２４０重量部から構成される配合が望ましい。
ここで、本発明のシューケースの配合において、上記シュー用乳化油脂組成物が５０重量部未満であると、シューケースの膨らみが不十分となり好ましくなく、１５０重量部を越えると、食感、風味が悪くなる傾向があるため好ましくない。
【００２４】
また、本発明のシューケースには、上記の成分に加えて、重炭酸アンモニウム、重炭酸ナトリウム等の膨張剤を加えることができ、更に、その他、常用の着色料、香料、防腐剤等も適宣使用できる。
【００２５】
本発明のシューケースは、例えば、以下のようにして製造することができる。
即ち、本発明のシュー用乳化油脂組成物を、水とともに加熱煮沸し、この中に小麦粉を添加して捏和し、一般シュー皮同様にシュー皮を形成するに適した糊化状態にした後、卵をミキシングしながら数回に分けて加え、シュー生地を十分に乳化し、必要な場合は前述の膨張剤、着色料、香料、防腐剤等を添加した後、さらに液卵を加えて硬さを調整してシュー生地を得る。得られたシュー生地を絞り、オーブン等により焼成して本発明のシューケースを得る。
【００２６】
【実施例】
以下、実施例及び比較例により、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら制限されるものではない。
【００２７】
実施例１
パーム油８０重量％、モノグリセリド０．５重量％、及びレシチン０．０５重量％を加熱融解し、これにＣＳＬ０．８重量％を添加し、加熱融解して油性液を得た。次に、カゼインナトリウム２．８重量％、リン酸塩０．２重量％、及び食塩０．８重量％を水１４．８５重量％に添加分散し、これを加熱して水性液を得た。攪拌しながら上記油性液に上記水性液を加えて乳化混合し、急冷捏和して可塑性の油中水型乳化油脂組成物を得た。
【００２８】
実施例２
魚油４０重量％、豚脂４０重量％、モノグリセリド０．５重量％、及びレシチン０．０５重量％を加熱融解し、これにＣＳＬ０．６重量％を添加し、加熱融解して油性液を得た。次に、カゼインナトリウム２．０重量％、リン酸塩０．２重量％、及び食塩０．８重量％を水１５．８５重量％に添加分散し、これを加熱して水性液を得た。攪拌しながら上記油性液に上記水性液を加えて乳化混合し、急冷捏和して可塑性の油中水型乳化油脂組成物を得た。
【００２９】
実施例３
豚脂７４重量％、豚脂６重量％、モノグリセリド０．５重量％、及びレシチン０．０５重量％を加熱融解し、これにＣＳＬ１．０重量％を添加し、加熱融解して油性液を得た。次に、カゼインナトリウム４．５重量％、リン酸塩０．２重量％、及び食塩０．８重量％を水１３．４５重量％に添加分散し、これを加熱して水性液を得た。攪拌しながら上記油性液に上記水性液を加えて乳化混合し、急冷捏和して可塑性の油中水型乳化油脂組成物を得た。
【００３０】
実施例４
パーム油５０重量％、大豆油３０重量％、モノグリセリド０．５重量％、及びレシチン０．０５重量％を加熱融解し、これにＣＳＬ０．４重量％を添加し、加熱融解して油性液を得た。次に、カゼインナトリウム１．５重量％、リン酸塩０．２重量％、及び食塩０．８重量％を水１６．５５重量％に添加分散し、これを加熱して水性液を得た。攪拌しながら上記油性液に上記水性液を加えて乳化混合し、急冷捏和して可塑性の油中水型乳化油脂組成物を得た。
【００３１】
実施例５
パーム油３０重量％、大豆油３０重量％、モノグリセリド０．５重量％、及びソルビタン脂肪酸エステル２．０重量％を加熱融解し、これにＣＳＬ０．８重量％を添加し、加熱融解して油性液を得た。次に、カゼインナトリウム２．８重量％、リン酸塩０．２重量％、及び食塩０．８重量％を水３２．９重量％に添加分散し、これを加熱して水性液を得た。攪拌しながら上記水性液に上記油性液を加えて乳化混合し、急冷捏和して可塑性の水中油型乳化油脂組成物を得た。
【００３２】
比較例１
パーム油８０重量％、モノグリセリド０．５重量％、及びレシチン０．０５重量％を加熱融解し油性液を得た。次に、カゼインナトリウム２．８重量％、リン酸塩０．２重量％、及び食塩０．８重量％を水１５．６５重量％に添加分散し、これを加熱して水性液を得た。攪拌しながら上記油性液に上記水性液を加えて乳化混合し、急冷捏和して可塑性の油中水型乳化油脂組成物を得た。
【００３３】
比較例２
パーム油８０重量％、モノグリセリド０．５重量％、及びレシチン０．０５重量％を加熱融解し、これにＣＳＬ１．０重量％を添加し、加熱融解して油性液を得た。次に、食塩０．８重量％を水１７．６５重量％に添加分散し、これを加熱して水性液を得た。攪拌しながら上記油性液に上記水性液を加えて乳化混合し、急冷捏和して可塑性の油中水型乳化油脂組成物を得た。
【００３４】
比較例３
パーム油８０重量％、モノグリセリド０．７重量％、及びレシチン０．０５重量％を加熱融解し、油性液を得た。次に、食塩０．８重量％を水１８．４５重量％に添加分散し、これを加熱して水性液を得た。攪拌しながら上記油性液に上記水性液を加えて乳化混合し、急冷捏和して可塑性の油中水型乳化油脂組成物を得た。
【００３５】
（シューケースの製造）
上記の実施例１〜５及び比較例１〜３の各乳化油脂組成物を使用して、下記〔表１〕に示す配合に従い、下記（シューケースの作り方）によりシューケースをそれぞれ製造した。
【００３６】
【表１】

【００３７】
（シューケースの作り方）
１０コートの縦型ミキサーのミキサーボールに水及び乳化油脂組成物を入れ、ボールの底をガスバーナーで加熱し、水と乳化油脂組成物との混合物を沸騰状態まで加熱した。加熱を止め、ミキサーボール中に薄力小麦粉を入れ、ミキサーの回転を低速に設定して１０分混合した。次いで、全卵２２０重量部を３回に分け、低速回転で５分間混ぜながら混合した。更に全卵を加え、シュー生地の硬さを最適状態に調節した。この時のシューケース生地の温度は４０℃前後であった。このシューケース生地を絞り袋で１０ｇずつ、天板上に絞り出した。電気式の固定オーブンを用い、上火１５０℃、下火２９０℃で４分、上火２００℃、下火２００℃で２分、上火２５０℃、下火１５０℃で４分の合計１０分の焼成条件で上記シューケース生地を焼成して、シューケースを得た。
【００３８】
上述のようにして得られた各シューケースについて、５０個ずつ焼成した際の表皮の亀裂の有無、皮の厚さ、内相（巣）についてそれぞれ評価した。それらの結果をまとめて下記〔表２〕及び〔表３〕に示す。
【００３９】
（評価方法）
▲１▼亀裂の有無
Ａ：５０個のシューケースの内、亀裂が生じたのが１２個以下
Ｂ：５０個のシューケースの内、亀裂が生じたのが１３〜２４個
Ｃ：５０個のシューケースの内、亀裂が生じたのが２５〜３６個
Ｄ：５０個のシューケースの内、亀裂が生じたのが３７個以上
【００４０】
▲２▼皮の厚さ
Ａ：薄い
Ｂ：やや薄い
Ｃ：普通（通常シューと同レベル）
【００４１】
▲３▼内相（巣）
Ａ：５０個のシューケースの内、巣が生じたのが１２個以下
Ｂ：５０個のシューケースの内、巣が生じたのが１３〜２４個
Ｃ：５０個のシューケースの内、巣が生じたのが２５〜３６個
Ｄ：５０個のシューケースの内、巣が生じたのが３７個以上
【００４２】
【表２】

【００４３】
【表３】

【００４４】
（実施例１〜５と比較例１〜３との比較）
乳化油脂組成物からＣＳＬを除外した比較例１、カゼインナトリウムを除外した比較例２、ＣＳＬ・カゼインナトリウムの両方を除外した比較例３は、いずれも表皮の亀裂有無、内相状態、皮の厚さを実施例１〜５と総合的に比較したところ、劣る結果となった。この結果から、ＣＳＬとカゼインナトリウムとの併用は本発明の目的とするシューケースを得る上で必要不可欠な条件であることが判る。
【００４５】
【発明の効果】
本発明のシュー用乳化油脂組成物は、ＣＳＬ及びカゼインナトリウムを使用することにより、焼成時の膨化力に優れた生地を作成することができ、また皮が薄く、表面に亀裂の少ない形状のシューケースを製造することができるものである。
また、本発明のシューケースは、球状で、皮が薄く、表面に亀裂の少ないものである。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an emulsified oil / fat composition for a shoe, which can obtain a spherical shoe case with almost no cracks in the skin without using special equipment, and a shoe case using the same.
[0002]
[Prior art and problems to be solved by the invention]
In general, shoe cases that are widely available on the market have a large cortex and many so-called cabbage types having many cracks on the surface, and this is widely recognized as a characteristic of shoe cases. On the other hand, in contrast to a general shoe case, a special case with a spherical shape with a thin cortex and almost no cracks on the surface is also commercially available, and has been well received.
[0003]
As a means of obtaining a shoe case with such a thin skin and less cracks in the epidermis, a method and equipment for applying a lid on the fabric after spraying a large amount of water vapor onto the fabric during baking of the shoe fabric (JP-A-4-53442) A method (JP-A-4-53440) has been proposed in which the above-mentioned equipment is employed and the cortex is softly and smoothly finished by filling the filling within 20 seconds immediately after firing.
[0004]
However, the methods disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 4-53442 and Japanese Patent Laid-Open No. 4-53440 require capital investment, and the equipment is difficult to be diverted to other uses, so that the product tends to be expensive. There was a problem.
[0005]
Accordingly, an object of the present invention is to provide an emulsified oil / fat composition for a shoe that makes it possible to obtain a thin skin and a spherical shoe case without requiring the introduction of special production equipment, and a shoe case using the same. There is.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies, the present inventors have found that an emulsified oil / fat composition containing a specific compound in each of the oil phase part and the water phase part can achieve the above object.
[0007]
The present invention has been made based on the above knowledge, and in the emulsified oil composition for shoes comprising an oil phase part and an aqueous phase part, the oil phase part contains stearoyl calcium lactate, and the aqueous phase part contains sodium caseinate. The emulsified oil composition for shoes is characterized by containing.
[0008]
The present invention also provides a shoe case using the above-mentioned emulsified oil composition for shoe.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, first, the emulsified oil / fat composition for shoes of the present invention will be described in detail.
The emulsified fat and oil composition for shoes of the present invention comprises an oil phase part and an aqueous phase part, the oil phase part contains stearoyl calcium lactate (hereinafter referred to as “CSL”), and the aqueous phase part contains sodium caseinate. It is characterized by doing.
[0010]
The content of the CSL is preferably 0.4 to 1.8% by weight (hereinafter simply referred to as “%”) in the total composition, more preferably 0.6 to 1.0%, and still more preferably 0.8%. 7-0.9%. If the content is less than 0.4%, smooth physical properties and sufficient swelling of the shoe fabric, which are essential conditions for finishing the skin thinly and with few cracks, cannot be expected. It may not be obtained. On the other hand, if it exceeds 1.8%, it will exceed the upper limit of CSL content (0.4% vs. shoe skin product) stipulated by laws and regulations when this oil composition is used within the general blending range. Because there is a fear, it is not preferable.
[0011]
The content of sodium caseinate is preferably 1.0 to 4.5%, more preferably 1.5 to 4.0%, and still more preferably 2.0 to 3.0% in the entire composition. . If the content is less than 1.0%, not only the emulsified state of the shoe dough is deteriorated, but also the egg-absorbing property required when producing the shoe dough is inferior and the product volume may be inferior. On the other hand, if it exceeds 4.5%, the dough is hardened, and when the shoe dough expands during baking, the surface may be excessively cracked or the texture may be deteriorated.
[0012]
In addition, edible fats and oils are used for the oil phase part in the emulsified oil composition for shoes according to the present invention. As the edible fats and oils, fats and oils generally used for food can be used. For example, rapeseed oil used for margarine , Vegetable oils such as corn oil, soybean oil, rice oil and palm oil, or animal fats such as beef tallow, pork tallow and fish oil, or processed oil obtained by hydrogenating or transesterifying them. These edible fats and oils can be used alone or in combination.
Moreover, as for the melting | fusing point of the said edible oil and fat, it is desirable that it is 25-45 degreeC.
[0013]
The amount of the edible oil / fat is preferably 45 to 95%, more preferably 50 to 85% when the water-in-oil type emulsified state is used in the entire composition, and the oil-in-water type emulsified type. When making it into a state, Preferably it is 45 to 80%, More preferably, it is 50 to 70%.
[0014]
Moreover, an emulsifier can be used for the oil-fat emulsion composition for shoes of this invention, and this emulsifier can be added to any one or both of the said oil phase part and the said water phase part.
The emulsifier may be any as long as it can be used as a food additive. For example, glycerin fatty acid ester, sucrose fatty acid ester, lecithin, propylene glycol fatty acid ester, sorbitan fatty acid ester, polyglycerin fatty acid ester , Polyglycerol condensed ricinoleic acid ester, organic acid monoglyceride and the like. These emulsifiers can be used alone or in combination of two or more.
[0015]
The amount of the emulsifier used is preferably 0.02 to 2.5%, more preferably 0.5 to 2.0% in the entire composition.
[0016]
Moreover, antioxidant and other lipophilic components can be used in the oil phase part.
[0017]
The usage-amount of the water used for the said water phase part in the oil-fat emulsion composition for shoes of this invention becomes like this in a whole composition, Preferably it is 5-55%, More preferably, it is 15-50 weight%.
[0018]
Moreover, a phosphate and an alkali salt can be used for the said water phase part, and this phosphate and the said alkali salt are added for the purpose of the solubility improvement of the said casein sodium.
[0019]
Moreover, salt, powdered milk, a fragrance | flavor, and a coloring agent can also be added to the said oil phase part or the said water phase part similarly to general margarine. These addition amounts are arbitrary, but generally 0.05 to 4.0%, preferably 0.3 to 2.0% is appropriate in the total composition.
[0020]
The emulsified oil composition for shoes of the present invention can be produced, for example, as follows. That is, an oil phase portion is prepared by adding CSL and other lipophilic components to edible fats and oils dissolved by heating. On the other hand, sodium caseinate and other hydrophilic components are added to water to create an aqueous phase. Moreover, an emulsifier is added to either one or both of the oil phase part and the water phase part depending on its solubility. When forming a water-in-oil type emulsified oil / fat composition, the water phase part is added and emulsified while stirring the oil phase part. On the other hand, when forming an oil-in-water emulsified oil and fat composition, the oil phase part is added and emulsified while stirring the water phase part. And it cools and mixes and the emulsified oil-fat composition for shoes of this invention which has plasticity is obtained.
[0021]
The emulsified oil / fat composition for shoes of the present invention is preferably a water-in-oil emulsified oil / fat composition from the viewpoint of scattering of moisture from the surface, generation of mold and the like.
[0022]
Next, the shoe case of the present invention will be described in detail.
The shoe case of the present invention is characterized by using the above-described emulsified oil composition for shoes of the present invention.
[0023]
The shoe case of the present invention is not particularly limited to the blending thereof, but 50 to 150 parts by weight, preferably 70 to 100 parts by weight of the emulsified oil / fat composition for shoes is added to 100 parts by weight of flour. It is desirable to have a composition comprising 200 to 300 parts by weight, preferably 220 to 270 parts by weight, and 100 to 300 parts by weight, preferably 150 to 240 parts by weight of whole eggs.
Here, in the composition of the shoe case of the present invention, if the emulsified oil / fat composition for shoes is less than 50 parts by weight, the swelling of the shoe case becomes unsatisfactory, and if it exceeds 150 parts by weight, the texture and flavor are increased. Is not preferable because it tends to deteriorate.
[0024]
Further, in addition to the above components, a swelling agent such as ammonium bicarbonate and sodium bicarbonate can be added to the shoe case of the present invention, and other colorants, fragrances, preservatives and the like are also suitable. Can be used.
[0025]
The shoe case of the present invention can be manufactured as follows, for example.
That is, after emulsifying the emulsified oil and fat composition for shoe of the present invention with water, adding flour to knead and kneading it into a gelatinized state suitable for forming shoe skin as in general shoe skin Add the eggs in several batches while mixing the eggs, and fully emulsify the shoe dough. If necessary, add the aforementioned swelling agents, coloring agents, fragrances, preservatives, etc. Adjust the thickness to obtain shoe fabric. The obtained shoe dough is squeezed and fired in an oven or the like to obtain the shoe case of the present invention.
[0026]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example and a comparative example demonstrate this invention further in detail, this invention is not restrict | limited at all by these Examples.
[0027]
Example 1
80% by weight of palm oil, 0.5% by weight of monoglyceride and 0.05% by weight of lecithin were heated and melted, and 0.8% by weight of CSL was added thereto and melted by heating to obtain an oily liquid. Next, 2.8 wt% sodium caseinate, 0.2 wt% phosphate, and 0.8 wt% sodium chloride were added and dispersed in 14.85 wt% water, and this was heated to obtain an aqueous liquid. While stirring, the aqueous liquid was added to the oily liquid and emulsified and mixed, and then rapidly cooled and kneaded to obtain a plastic water-in-oil type emulsified fat composition.
[0028]
Example 2
40% by weight of fish oil, 40% by weight of pork fat, 0.5% by weight of monoglyceride and 0.05% by weight of lecithin were heated and melted, and 0.6% by weight of CSL was added thereto and melted by heating to obtain an oily liquid. . Next, 2.0% by weight of sodium caseinate, 0.2% by weight of phosphate, and 0.8% by weight of sodium chloride were added and dispersed in 15.85% by weight of water, and this was heated to obtain an aqueous liquid. While stirring, the aqueous liquid was added to the oily liquid and emulsified and mixed, and then rapidly cooled and kneaded to obtain a plastic water-in-oil type emulsified fat composition.
[0029]
Example 3
74% by weight of pork fat, 6% by weight of pork fat, 0.5% by weight of monoglyceride, and 0.05% by weight of lecithin are heated and melted, and 1.0% by weight of CSL is added thereto, and then melted by heating to obtain an oily liquid. It was. Next, 4.5 wt% sodium caseinate, 0.2 wt% phosphate, and 0.8 wt% sodium chloride were added and dispersed in 13.45 wt% water, and this was heated to obtain an aqueous liquid. While stirring, the aqueous liquid was added to the oily liquid and emulsified and mixed, and then rapidly cooled and kneaded to obtain a plastic water-in-oil type emulsified fat composition.
[0030]
Example 4
Palm oil 50% by weight, soybean oil 30% by weight, monoglyceride 0.5% by weight, and lecithin 0.05% by weight are heated and melted, and CSL 0.4% by weight is added thereto and heated to melt to obtain an oily liquid. It was. Next, 1.5% by weight of sodium caseinate, 0.2% by weight of phosphate, and 0.8% by weight of sodium chloride were added and dispersed in 16.55% by weight of water, and this was heated to obtain an aqueous liquid. While stirring, the aqueous liquid was added to the oily liquid and emulsified and mixed, and then rapidly cooled and kneaded to obtain a plastic water-in-oil type emulsified fat composition.
[0031]
Example 5
30% by weight of palm oil, 30% by weight of soybean oil, 0.5% by weight of monoglyceride, and 2.0% by weight of sorbitan fatty acid ester are heated and melted. Got. Next, 2.8 wt% sodium caseinate, 0.2 wt% phosphate, and 0.8 wt% sodium chloride were added to and dispersed in 32.9 wt% water, and this was heated to obtain an aqueous liquid. While stirring, the oily liquid was added to the aqueous liquid and emulsified and mixed, and then rapidly cooled and kneaded to obtain a plastic oil-in-water emulsified fat composition.
[0032]
Comparative Example 1
Palm oil 80% by weight, monoglyceride 0.5% by weight, and lecithin 0.05% by weight were heated and melted to obtain an oily liquid. Next, 2.8 wt% sodium caseinate, 0.2 wt% phosphate, and 0.8 wt% sodium chloride were added to and dispersed in 15.65 wt% water, and this was heated to obtain an aqueous liquid. While stirring, the aqueous liquid was added to the oily liquid and emulsified and mixed, and then rapidly cooled and kneaded to obtain a plastic water-in-oil type emulsified fat composition.
[0033]
Comparative Example 2
80% by weight of palm oil, 0.5% by weight of monoglyceride and 0.05% by weight of lecithin were heated and melted, 1.0% by weight of CSL was added thereto, and the mixture was heated and melted to obtain an oily liquid. Next, 0.8 wt% of sodium chloride was added and dispersed in 17.65 wt% of water, and this was heated to obtain an aqueous liquid. While stirring, the aqueous liquid was added to the oily liquid and emulsified and mixed, and then rapidly cooled and kneaded to obtain a plastic water-in-oil type emulsified fat composition.
[0034]
Comparative Example 3
Palm oil 80% by weight, monoglyceride 0.7% by weight, and lecithin 0.05% by weight were heated and melted to obtain an oily liquid. Next, 0.8 wt% of sodium chloride was added and dispersed in 18.45 wt% of water, and this was heated to obtain an aqueous liquid. While stirring, the aqueous liquid was added to the oily liquid and emulsified and mixed, and then rapidly cooled and kneaded to obtain a plastic water-in-oil type emulsified fat composition.
[0035]
(Manufacture of shoe cases)
Using each emulsified oil and fat composition of Examples 1 to 5 and Comparative Examples 1 to 3, shoe cases were produced according to the following (How to make shoe cases) according to the formulation shown in [Table 1] below.
[0036]
[Table 1]

[0037]
(How to make a shoe case)
Water and the emulsified oil / fat composition were placed in a mixer ball of a 10-coat vertical mixer, the bottom of the ball was heated with a gas burner, and the mixture of water and the emulsified oil / fat composition was heated to a boiling state. Heating was stopped, thin flour was put in the mixer bowl, and the mixer was set to low speed and mixed for 10 minutes. Next, 220 parts by weight of the whole egg was divided into three times and mixed while mixing at low speed for 5 minutes. Further, whole eggs were added to adjust the hardness of the shoe dough to an optimum state. The temperature of the shoe case fabric at this time was around 40 ° C. 10 g of this shoe case fabric was squeezed out on a top board with a squeeze bag. Using an electric fixed oven, upper fire 150 ° C, lower fire 290 ° C for 4 minutes, upper fire 200 ° C, lower fire 200 ° C for 2 minutes, upper fire 250 ° C, lower fire 150 ° C for 4 minutes, 10 minutes in total The shoe case fabric was fired under the firing conditions to obtain a shoe case.
[0038]
Each shoe case obtained as described above was evaluated for the presence or absence of cracks in the skin, the thickness of the skin, and the inner phase (nest) when fifty pieces were fired. The results are summarized in [Table 2] and [Table 3] below.
[0039]
(Evaluation methods)
(1) Presence / absence of crack A: Of 50 shoe cases, 12 or less cracks occurred B: 13 to 24 cracks among 50 shoe cases C: 50 Of the shoe cases, 25 to 36 cracks occurred. D: Of the 50 shoe cases, 37 or more cracks occurred.
(2) Skin thickness A: Thin B: Slightly thin C: Normal (same level as normal shoe)
[0041]
(3) Internal phase (nest)
A: Of the 50 shoe cases, nests were 12 or less. B: Of 50 shoe cases, 13 to 24 nests were formed. C: Of 50 shoe cases, nests. 25 to 36 were generated D: Of the 50 shoe cases, 37 or more were nests.
[Table 2]

[0043]
[Table 3]

[0044]
(Comparison between Examples 1-5 and Comparative Examples 1-3)
Comparative Example 1 in which CSL was excluded from the emulsified oil / fat composition, Comparative Example 2 in which casein sodium was excluded, and Comparative Example 3 in which both CSL / casein sodium were excluded were all in the presence or absence of cracks in the epidermis, internal phase state, skin thickness When this was comprehensively compared with Examples 1 to 5, the results were inferior. From this result, it can be seen that the combined use of CSL and sodium caseinate is an indispensable condition for obtaining the shoe case of the present invention.
[0045]
【The invention's effect】
The emulsified oil / fat composition for shoes of the present invention can produce a dough having an excellent swelling power during firing by using CSL and sodium caseinate, and is a shoe having a shape with a thin skin and few cracks on the surface. A case can be manufactured.
The shoe case of the present invention is spherical, has a thin skin, and has few cracks on the surface.

Claims

An emulsified oil and fat composition for shoes comprising an oil phase part and an aqueous phase part, wherein the oil phase part contains calcium stearoyl lactate and the aqueous phase part contains sodium caseinate. .

The stearoyl calcium lactate content is 0.4 to 1.8% by weight in the total composition, and the casein sodium content is 1.0 to 4.5% by weight in the total composition. The emulsified oil / fat composition for shoes according to claim 1.

A shoe case using the emulsified oil composition for shoe according to claim 1 or 2.