JP3693677B2 - 工具シャフト連結機 - Google Patents
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Description
[技術分野]
本発明は、回転シャフトを可逆自在に連結するための方法および装置に関するものである。
[背景技術]
多くの形式の回転工具は、可逆自在の(連結からの工具の迅速取外し及び/又は別の場所にある一方の工具を駆動シャフトに連結することを許す)安全で信頼性のある連結機をもつ駆動シャフトに好適に連結される。連結機に対して特に厳密な安全性と信頼性を要求する用途は、多くの医療および歯科処置設計において固有の穴明け、研磨、磨き、関連した材料除去施術を含んでいる。回転工具(例えば、ドリル、バー、といし、切断刃)は高速モータに可逆自在に連結されていて、特定の外科的工程中に歯、骨、またはバイオコンパチブル・インプラント材料を精密に整形する。この整形施術は、1回の施術中に正確な工具位置決めと30回程度の工具交換をしばしば要求する。このようにして、各回転工具シャフトはその連結機に好ましくは固く鎖錠でき(すなわち、連結機からの突発的離脱をほぼ防止すること)、しかし、その鎖錠は工具の挿入、取外し、または工具交換を許すように好ましくは容易にかつ確実に逆転される。
工具シャフト連結機の外科的用途は、各患者に対してできるだけ短い麻酔をかけて全体の時間を維持すべき要求を含んでいる。このようにして、可逆自在の鎖錠工具シャフト連結機をかいして接続・離脱を行うことは除去に要求される動作は比較的に混み入っていないことでなければならない。さらに、工具は毎分20,000回転を超える回転速度に達するので、確実(および別個)な表示が連結機内での工具シャフトの不適正な配置または連結機シャフト鎖錠の動作不能を取扱い者に明確に示すために設けられることが好ましい。さらに、一端接続されてしまうと、工具シャフトと工具シャフト連結機とは、取扱い者の過誤または機械の故障によって突発的に解錠する(工具の分離を許す)ことはあってはならない。したがって、工具シャフト連結機の鎖錠解除機構は、鎖錠を解除することは要求されるが、しかし、モータが工具にトルクを加える前に常態では取り外されない別個の連結機の非鎖錠要素からなることが好ましい。しかし、非鎖錠要素を取り外すために取扱い者の突発的失敗がモータの比較的短時間の運転中の安全性の冒険を犯してはならない。さらに、工具の交換中に工具シャフト連結機へのモータ動力の突発的付加が、工具が連結機内に固く鎖錠される前に、シャフト回転駆動を起してはならない。
工具シャフト連結機は、トルクのみまたはトルクと組み合せて(すなわち、工具シャフト縦軸のほぼまわりに作用する回転力)軸力(すなわち、工具シャフト縦軸にほぼ平行に作用する張力または圧縮力)を伝達できなければならない。このようなすべての力は、有効に伝達されねばならない。すなわち、駆動シャフトに関する工具シャフトの実質的な軸方向変位を生ぜずに、工具シャフトに関する駆動シャフトの実質的な回転滑りを生ぜずに、そして、駆動シャフト、工具シャフト、または連結機の実質的変形を生ぜずに、すべての力が伝達されねばならない。シャフトの変位、変形、ゆがみ、または滑りを誘発する工具シャフト連結故障は、工具シャフトのしなり、増大された振動、工具シャフト過熱及び/又は工具シャフト破損を招く。次いで、これらの任意の事件は、駆動シャフトから工具シャフトの突発的分離を招き、連結機から損傷した工具シャフトを取り外すさいに困難を伴いかつ患者を傷付ける危険を招くこともある。これらの問題は連結機および工具設計において特に痛切となる。この場合、トルクおよび軸力がほぼ同一の工具シャフト表面によって伝達される。したがって、改良された工具シャフト連結機および嵌合工具シャフトが、軸力を伝達するように用いられたものから異なっていることが好ましいトルクを伝達するように用いられる表面を有している。より好ましくは、トルクおよび軸力を伝達する少なくともいくつかの表面が離間されて、工具シャフト及び/又は駆動シャフト内での潜在的に損傷を与える応力集中を避けるかまたは減少させる。
工具および駆動シャフトまたは連結機における追加の応力源は、例えば、連結機、工具及び/又は工具シャフトにおける不均衡による様々な振動モードである。振動は、横及び/又は角度不整列による駆動シャフト、工具シャフト及び/又は連結機要素の非集中およびシャフトの変形によっても誘発されうる。
[発明の開示]
本発明は、可逆自在に鎖錠する工具シャフト連結機、嵌合工具シャフト、ならびに駆動シャフトおよびそれに駆動状態で(有効に)係合された嵌合工具を駆動状態で結合するように連結機を使用する方法からなる。連結機および嵌合工具シャフトは動作の安全性および簡易性を高めるように設計上の改良と組み合わせ、また、駆動シャフトおよび嵌合工具シャフトを駆動状態に連結する(すなわち、それらの間でトルクおよび軸力を伝達する)ための表面及び/又は構造からなる。本発明の工具シャフト連結機が適用されうる駆動シャフトは、駆動シャフト・ハウジング内でほぼ縦軸のまわりで回転できる駆動シャフト(ほぼ剛体または可撓)である。嵌合工具シャフトは、工具自体の一部分(例えば、ドリル・ビットまたはバールの柄)、または工具シャフトに駆動状態で連結されるシャフト(例えば、工具付きまたは工具シャフトに連結された可撓もしくは歯車付きシャフト)からなる。
本発明の工具シャフト連結機は、嵌合工具シャフトと駆動シャフトとの間でトルクを伝達するように嵌合工具シャフトに軸方向に滑り嵌合するように駆動シャフトに固定された少なくとも1つのトルク伝達表面を有している。さらに、連結機は、引張伝達手段ばかりではなく、少なくとも1つの圧縮伝達表面を有している。引張伝達手段は、少なくとも1つの圧縮伝達表面および少なくとも1つのトルク伝達表面から離間されていて、かつ、少なくとも1つの引張伝達表面および少なくとも1つの可動引張り−抵抗部材からなる。少なくとも1つの引張り−抵抗部材は引張り−抵抗位置へ可逆自在にかつ滑動自在になっていて、駆動シャフトおよび嵌合工具シャフトを連結して、軸方向引張り荷重(すなわち、駆動および嵌合工具シャフトを引っ張る傾向のある工具シャフト縦軸にほぼ平行な力)の下で、駆動シャフトに関する嵌合工具シャフトの最大軸方向移動を可逆自在に制限する。
少なくとも1つの圧縮伝達表面は、駆動シャフトに固定されていて、軸方向圧縮荷重の下で駆動シャフトに関する嵌合工具シャフトの最大軸方向移動を制限する。少なくとも1つの引張り−抵抗部材を引張り−抵抗位置に可逆自在に鎖錠するために、本発明は(選択的に高摩擦及び/又は機械的係合をする係合表面(安全鎖錠解除手段に滑動自在に係合する))を有するシャフト鎖錠手段を有している。このシャフト鎖錠手段は、駆動シャフトに滑動自在に連結される。シャフト鎖錠手段を駆動シャフトに滑動自在に連結することは、ここで述べるようにほぼ自由な滑り連結を許しながら、駆動シャフトに関するシャフト鎖錠手段の回転をほぼ防止するように働く案内手段をも含んでいてもよい。
本発明の工具シャフト連結機の好適実施例は、ほぼ環状体の安全鎖錠解除手段と取付け手段とを有している。取付け手段は、駆動シャフト・ハウジングに可逆自在に固定され(例えば、ねじまたはねじり鎖錠コネクタによって)、そして嵌合工具シャフトを連結機への着脱中に案内する点において、工具シャフトを1またはそれ以上のベアリングによって支持する点において、連結機の鎖錠及び/又は非鎖錠を容易にする点において、及び/又は工具シャフトのしなり傾向を減少する点において(すなわち工具シャフト縦軸のまわりの回転に規定されない工具シャフトの回転)、1またはそれ以上の機能を果たす。取付け手段は少なくとも1つのスピンドル・キャップ・アクセス・スロットを有し、また、取付け手段を超えて滑って位置決めできかつ少なくとも1つのスピンドル・キャップ・アクセス・スロットをかいしてシャフト鎖錠手段の係合表面に滑って係合できるほぼ環状体の安全鎖錠解除手段と相互に作用し合って、シャフト鎖錠手段を第1非鎖錠位置に動かして少なくとも1つの引張り−抵抗部材が引張り−抵抗位置から動けるようにし、シャフト鎖錠手段内での嵌合工具シャフトの可逆自在の設置を許し、そして、シャフト鎖錠手段の第2鎖錠位置への移動を許して、少なくとも1つの引張り−抵抗部材を引張り−抵抗位置へ動かしかつ少なくとも1つの引張り−抵抗部材を引張り−抵抗位置に可逆自在に鎖錠する。安全鎖錠解除手段は、(ほぼ環状体の安全鎖錠解除手段に加えて、または置き換えて)取付け手段の1またはそれ以上のレバー・アクセス・ポート内に可逆自在に挿入できかつ連結機の非鎖錠を容易にするように可動である鎖錠解除レバーを代案として有していてもよい。
ここで述べた工具シャフト連結機の外に、本発明は、駆動工具シャフトと嵌合工具シャフトとを連結する方法ばかりではなく、対応する形状および位置に定められた軸力およびトルク伝達表面をもつ嵌合工具シャフトと、嵌合工具シャフトの連結機内における不適正着座及び/又はシャフト鎖錠手段の不良機能を視覚的に表示する警報手段を含めて、1またはそれ以上の改良をしている。警報手段は、取付け手段及び/又は嵌合工具シャフトの少なくとも警報部分からなっているのが好ましい。識別視覚外観を有する各警報部分は、シャフト鎖錠手段の不良機能の場合及び/又は連結機内での嵌合工具シャフトの不適正着座の場合に、使用者に視覚で捕えられるようなっている。
嵌合工具シャフトの好適実施例においては、識別視覚外観の1またはそれ以上のバンドが、嵌合工具シャフトが工具シャフト連結機と駆動状態で係合されるとき、取付け手段に隣接しかつその手段によってちょうど隠される嵌合工具シャフト表面の一部分に貼り付けられる。このような駆動(有効)係合が連結機内で嵌合工具を有効な深さまでの滑り挿入を暗示するので、嵌合工具シャフトが連結機内で有効深さ以下の深さに挿入されたとき、力伝達表面の欠陥係合が起る。有効深さ挿入の場合、嵌合工具シャフトおよび連結機のすべての対応する軸力およびトルク伝達表面がほぼ完全に係合される。有効深さ以下の嵌合工具シャフトの挿入(すなわち、嵌合工具シャフトが工具シャフト連結機に駆動状態に連結されていないこと)は、取付け工具によって隠されていない嵌合工具シャフト上の視覚的識別基端部分の少なくとも1部を見える状態に残す。これにより、工具シャフトの連結内への不適正挿入の視覚警報を与える。嵌合工具シャフトの視覚識別基端部分は、もちろん工具シャフトが工具シャフト連結機に駆動状態に連結されているときには、取付け手段の外側にあって見えなくなっている。環状体安全鎖錠解除手段からなる実施例について、取付け手段の視覚識別警報部分は、環状体安全鎖錠解除手段が第1(非鎖錠)位置にあるシャフト鎖錠手段に接触しているときに、ほぼ視覚に捕えられ、また、環状体安全鎖錠解除手段が第2(鎖錠)位置にあるシャフト鎖錠手段に接触しているときに、ほぼ視覚で捕えられない。
【図面の簡単な説明】
図1Aは、第1非鎖錠位置(一部断面)にある取付け手段および環状体安全鎖錠解除手段を有する工具シャフト連結機の好適実施例を概略的に示す。
図1Bは、第2鎖錠位置(一部断面)にある取付け手段および環状体安全鎖錠解除手段を有する工具シャフト連結機の好適実施例を概略的に示す。
図2は、駆動シャフトと嵌合工具シャフトとを可逆自在に連結する方法の工程を概略的に示す。
図3Aは、引張り−抵抗部材を含めた駆動シャフトと嵌合工具シャフトとの分離状態(一部断面)を概略的に示す。
図3Bは、引張り−抵抗部材を含めた駆動シャフトと嵌合工具シャフトとの結合状態(一部断面)を概略的に示す。
図3Cは、図3Bに示すように有効に係合された駆動シャフトと嵌合工具シャフトとの断面を概略的に示す。
図4は、取付け手段および環状体安全鎖錠解除手段を含めた工具シャフト連結機の分解図(一部断面)を概略的に示す。
図4Aは、図4に示す取付け手段に関して90度回転された工具シャフト連結機の取付け手段を概略的に示す。
図5は、工具シャフト連結機の取付け手段の分解図を概略的に示す。
[発明を実施するための最良の形態]
以下の記載においては、嵌合工具シャフト50,50’の2つの変更実施例が同一視されている。その実施例は、引張り伝達表面53,53’の異なる形体を除いて、ほぼ類似している。嵌合工具シャフトの一方のみの実施例(50または50’)が任意の時点で工具シャフト連結機15と共に使用される。一般に、実施例50,50’のうちのいずれか一方がある用途に必要とされてもよいので、両実施例は、嵌合工具シャフトへの一般的参照が下記の検討において必要とされる場合には、同一視される。嵌合工具シャフト50,50’の他の対応する特徴は、ダッシュ(’)なし番号とダッシュ(’)付き番号とによってそれぞれ類似に表される。
検討された特徴の概略図示のために図1A,1B,3A,3B,3C,4,4A,5を参照すれば、本発明の好適実施例は、駆動シャフト60をそれと有効に係合される嵌合工具シャフト50,50’に駆動可能に連結する工具シャフト連結機15からなる。駆動シャフト60は、駆動シャフト・ハウジング65内でほぼ縦軸BBのまわりで回転できる(ハウジング65は駆動シャフト・ハウジング端片65’に固定状態で連結される。)。概略図において簡明にするために、ここで述べる要素および特徴は、それらが最も明確に現れている図面においてのみ番号表示をされている。
嵌合工具シャフト50,50’は、工具シャフト連結機15内の表面及び/又は構造に機能的にかつ空間的に対応する表面及び/又は構造を有している。嵌合工具シャフト50,50’の有効な係合は、有効な距離だけ工具シャフト連結機15内での嵌合工具シャフト50,50’を挿入することからなっている。その有効な距離は、対応するトルクおよび軸力伝達表面のほぼ完全嵌合と、嵌合工具シャフト50,50’とシャフト鎖錠手段との有効な係合とを許す。対応するトルクおよび軸力(すなわち、圧縮および引張り)伝達表面、または、工具シャフト連結機15および嵌合工具シャフト50,50’の1つまたはそれ以上の表面であって有効な並設をもたらす表面からなる構造によって、駆動および嵌合工具シャフト間のトルクおよび軸方向圧縮および張力の伝達が起る。しかし、駆動シャフト60に関する嵌合工具シャフト50,50’の有効な係合は、工具シャフト連結機15内で嵌合工具シャフト50,50’の可逆自在鎖錠を容易にする。本発明におけるこのような鎖錠は、任意の安全特徴を含んでいる。この場合、不良機能が取付け手段17及び/又は嵌合工具シャフト50,50’上への識別できる視覚的外観の1またはそれ以上の領域の外観をかいして工具の取扱い者に容易にわからせる。
工具シャフト連結機15内のトルクおよび軸力の伝達のための表面は、(例えば、溶接、ろう付け、カシメ、型打ち、ねじ止め、挟み付け、または押し嵌めによって)または駆動シャフト60の一体部品として成形することによって好ましくは固定(取付け)される。駆動シャフト60は、好適実施例においては、モータ・シャフトに駆動可能に連結されたシャフトまたはモータ・シャフトからなる(ある実施例においては可撓シャフト)。代表的には、駆動シャフト60は、駆動シャフト・ハウジング65内で回転できる。ハウジング65(例えば、モータ・ステータ)は、取扱い者のためのハンド・グリップをしばしば提供する。嵌合工具シャフト50,50’上の(軸方向)引張りを駆動シャフト60に伝達するための表面(縦軸BBにほぼそって工具シャフト連結機15から嵌合工具シャフト50,50’を引っ張る傾向がある)が、トルクおよび(軸方向)圧縮力の伝達のための表面から離される。
工具シャフト連結機15は、嵌合工具シャフト50,50’と駆動シャフト60との間でトルクを伝達するように嵌合工具シャフト50,50’の対応するトルク伝達表面54,54’に軸方向に滑って嵌合するように駆動シャフト60に固定される少なくとも1つのトルク伝達表面(例えば、図3Aにおけるスピンドル・チップ62の表面64参照)からなっている。トルク伝達表面は、例えば、駆動シャフト60の固有部品として成形されるか、あるいは、図1A,1B,3A,3B,3C,4に示すように、トルク伝達表面64は、駆動シャフト60に固定される別体の材料(例えば、スピンドル・チップ62)に成形されてもよい。後者の形体は、スピンドル・チップ62が駆動シャフト60から別個に製造されかつ硬化されうるようにするので、その形体は特定の用途においては好適になることもある。図3Cに断面で示す形体は(この場合、トルク伝達表面が単一面内にほぼ存在しかつスピンドル・チップ62の直径にほぼ等しい幅を有している)、2またはそれ以上の異なる面内(例えば、方形面または六角形面駆動におけるように)存在する複数のトルク伝達表面を有する他の好ましい形体に置き換えられてもよい。しかし、特定の比較的高トルク用途に対しては、図3A,3B,3Cに示す形体が好ましい。なぜならば、その形体は、スピンドル・チップ62または嵌合工具シャフト50,50’上の比較的低い変形(例えば、隅部の丸味)の傾向をもって相当のトルク伝達能力を与えるからである。
工具シャフト連結機は、少なくとも1つのトルク伝達表面から離間され、かつ、少なくとも1つの引張り伝達表面(例えば、ボール82,82’が概略的に示されているほぼ円筒形穴の壁80,80’)と、少なくとも1つの可動引張り−抵抗部材(例えば、硬鋼または好ましくはクロム合金鋼からなるボール82,82’)とを有する引張り伝達手段からなる。2つの引張り−抵抗部材(ボール82,82’)および2つの引張り伝達表面(ほぼ円筒形の穴の壁80,80’)がここでは図示されているけれども、ほぼ円筒形の穴内にあり駆動シャフト60の周囲のまわりに離間された(好ましくはほぼ均等に)1つのボールまたは2以上のボールが、特定の比較的高負荷用途に対して好適である。さらに、工具シャフト連結機15の図示した実施例は等しい和の引張り−抵抗部材と引張り伝達表面とからなっているけれども、2またはそれ以上の引張り−抵抗部材が単一の引張り伝達表面に係合する(例えば、2またはそれ以上の引張り−抵抗部材が細長い穴内にほほ並んで存在する)場合には、引張り−抵抗部材の数は引張り伝達表面の数を超えてもよい。
図示するように、ボール82,82’は、スピンドル・キャップ70(駆動シャフト60から離れるボール82,82’の移動を制限する)の内面75(カム表面72からなる内面75)によって制限される場合を除き、また、縦軸BBに向かうボール82,82’の移動を制限する保持棚85,85’(図3Aに最もよく示す)によって制限される場合を除いて、ほぼ円筒形の壁80,80’内でほぼ半径方向にほぼ自由に動く。棚85,85’は、ほぼ截頭円錐形状の表面(ほぼ円筒形の壁80,80’の公称内径に減じている)から好ましくはなっている。棚85,85’はこのようにして、嵌合工具シャフト50,50’が駆動シャフト60内に存在しないとき(図3Aに示すように)、軸BBに向かうボール82,82’の移動を制限する。嵌合工具シャフト50,50’が連結機15内に駆動状態で係合されているとき、棚85,85’に接近している嵌合工具シャフト50,50’の一部分(任意の引張り伝達表面以外)が、スピンドル・キャップ70およびシャフト鎖錠手段の他の部分から意図的に離されている。このようにして、ボール82,82’(スピンドル・キャップ70に接触している)が引張り伝達表面に同時に接触していない場合には、ボールは嵌合工具シャフト50,50’に同時にはどのようにしても接触できない。この離間は、ボール82,82’(またはその他の類似の寸法の引張り−抵抗部材が正常動作中に嵌合工具シャフト50,50’に純粋に横方向の力を生じさせないようにし、また、嵌合工具シャフト50,50’が駆動シャフト60と正確に同軸ではない場合に工具シャフトの振動を低減しようとする。嵌合工具シャフト50,50’と駆動シャフト60との間に設けられた横方向間隙と組合せて、本発明の引張り−抵抗部材の機能は、嵌合工具シャフト50,50’用の(横および縦方向の)順応ユニバーサル・ジョイントに近づく。このジョイントは、拘束されながら限られた程度シャフトを「浮かせる」ようにする。(横及び/又は縦方向の)浮き上り作用は嵌合工具シャフト50,50’から駆動シャフト60まで(したがって、特定の好適実施例においては取扱い者の手まで)の振動の伝達を減少させる作用をする。
嵌合工具シャフト50,50’は、取付け手段17内で1またはそれ以上のベアリング(先端および基端ジャーナル・ベアリング22,22’が図5において概略的に示されている。)によって駆動シャフト60に関して好ましくはほぼ向きを決められる。取付け手段17の1またはそれ以上のベアリング22,22’によって上述のようにほぼ同軸の工具シャフト配向が、駆動シャフト60に関する横移動及び/又は角度移動による誤差を包含できる。引張り−抵抗部材に関する上記離間条件は、可能な配向誤差による逆効果(例えば振動および摩耗)を減少する利点がある。
トルク伝達表面64に(図1B,3Bに示すように)有効に係合するように嵌合工具シャフト50,50’が駆動シャフト60内に挿入されたときに有効な保持がなければ、棚85,85’がボール82,82’を引張り−抵抗位置へそれぞれ動くようにさせる。これは、ほぼ円筒形の壁80,80’および嵌合工具シャフト50,50’の引張り伝達表面とのボール82,82’のほぼ同時(干渉)接触を許す。ボール82,82’がこのような引張り−抵抗位置に(例えば、図1Bに示すようにスピンドル・キャップ70の内面75によって)保持されるならば、嵌合工具シャフト50,50’は縦軸BBにほぼ平行に加えられる駆動シャフト60および嵌合工具シャフト50,50’を分離しようとする張力によって、トルク伝達表面64との有効な係合から分離(すなわち、引抜き)されることはない。このような張力は、このような引張り−抵抗位置の妨害のためにボール82,82’を圧縮状にする。溝52,52’(その一部分は引張り伝達表面53,53’である)が、ボール82,82’が軸BBに最も近い溝表面に決して接触しない(すなわち、ボール82,82’が溝52,52’から抜け出ない)ように十分に深くなっていることが好ましい。
ボール82,82’は図1B,3Bにおいて類似の引張り−抵抗位置に示されているが、しかし、これら2つの図面においては嵌合工具シャフト50,50’は異なっている。図1B,3Bに概略示されている嵌合工具シャフト50,50’間の相違は、嵌合工具シャフト50が溝52と引張り伝達表面(図4)とを有し、他方、嵌合工具シャフト50’が溝52と引張り伝達表面53’とからなっていることである。図4に示す表面53は、縦軸BBにほぼ垂直な面内にほぼ全体として存在する。このようにして、表面53とのボール82,82’の接触がその外(ほぼ円形)周縁にほぼ限られる。
それに反して、引張り伝達表面53’は縦軸BB’のまわりにほぼ対称状にほぼ截頭円錐形状表面になっている。表面53’は、引張り−抵抗位置にあるとき、ボール82,82’を、表面53’の外(ほぼ円形)周囲よりも縦軸BBに接近している表面53’の一部に接触させるように配向されている。ボール82,82’と表面53’との間の表面干渉接触による引張り伝達は、工具シャフトを工具シャフト連結機15から分離させようとする比較的高い引張り荷重を有する特定の用途において駆動シャフトと嵌合工具シャフトとの間の軸方向自由遊びをよりよく制限する(ボール82,82’および表面53の外縁間の干渉接触にくらべて)。引張り−抵抗部材(例えば、ボール82,82’のうちの一方)の干渉引張り−抵抗位置と工具シャフト連結機15の圧縮伝達表面(図3A参照)との間の実質的な固定距離を想定したとき、軸方向の自由遊びは、嵌合工具シャフト50または50’上の圧縮伝達表面67と引張り伝達表面53または53’との間の距離の関数にほぼなる(図3Aに後者の寸法がX’で示されている)。特定の用途においては、表面53’は表面53の周縁よりもより多く保護される(したがって摩耗を受けない)。表面53の縁の摩耗は、常態の不良機能公差と組み合されたとき、ボール82,82’が引張り−抵抗位置に非常に繰り返し動かされたときでさえも、縦軸BBにほぼそって駆動シャフト60と嵌合工具シャフト50との間で許容できない大きい値の可能な相対運動(自由遊び)を生じることがある。
少なくとも1つの引張り−抵抗部材(例えば、図示する目的でボール82,82’)が、カム表面72からなるスピンドル・キャップ内面75を通して可逆可能かつ滑動自在に動くことができる。スピンドル・キャップ70は、スプリング・ストップ・リング79に作用するスプリング78の作用によって駆動シャフト60に弾性状に連結される。スプリング・ストップ・リング79は、スプリング78の力を駆動シャフト60に伝達するように駆動シャフトの肩部61に乗る。スプリング・キャップ70は、スピンドル・キャップ・ナット74によって駆動シャフト60に保持される。
このようにして、もしもスピンドル・キャップ70がまずスプリング78を圧縮するように動かされたならば(すなわち、図1Aの右に向かって第1または非鎖錠位置へ動かされたならば)、嵌合工具シャフト50,50’が、連結機15内に存在している場合に、連結機15からほぼ自由に引き出される。一方、嵌合工具シャフト50,50’が、スピンドル・キャップ70が第1(非解除)位置まで動かされたときに、連結機15に有効に係合されていないならば、嵌合工具シャフト50,50が挿入され、トルク伝達表面64に有効に係合されてもよい。スピンドル・キャップ70は、スプリング78が伸延しかつカム表面72がボール82,82’(図1B)に接触した状態で、休止位置に向かって左に動くように解除される。カム表面72がボール82,82’に接触するので、ボールがカム表面72によってほぼ同時に引張り−抵抗位置に動かされる(嵌合工具シャフト50または50’がそのとき連結機15内に十分に挿入されてトルク伝達表面64に有効に係合する。)。カム表面72がボール82,82’を引張り−抵抗位置へ最大に動かされたとき、スプリング78を延長しようとする方向へのスピンドル・キャップ70の継続した移動が、スピンドル・キャップ・ナット74によって有効に停止される。ボール82,82’の干渉引張り−抵抗位置がこのようにして駆動シャフト60および嵌合工具シャフト50(または50’)を連結するように作用して、交互の軸方向圧縮および引張り荷重の下で駆動シャフト60に関して嵌合工具シャフト50,50’の最大軸方向移動(縦軸BBにほぼ平行な移動)を可逆自在に制限する(圧縮伝達表面55または55’および67と関連して)。このような最大軸方向移動は、嵌合工具シャフトの設置精度を改善するためには約0.508mm(0.020in)以下が好ましく、シャフト振動の危険性を低減するためには約0.254mm(0.010in)以下がさらに好ましく、工具シャフト連結機15の成分の摩耗を減少するためには約0.127mm(0.005in)以下がさらに好ましい。交互の圧縮伝達表面57または57’および67’は、圧縮伝達表面55または55’および67について述べた類似の仕方で作用して、嵌合工具シャフト50,50’の最大軸方向移動を制限する。そのように作用したとき、圧縮伝達表面57または57’が、上述した仕方で最大軸方向工具シャフト移動を制限する距離(図3AにおいてX”を付されている)だけ対応する引張り伝達表面(53または53’)から好ましくは離されている。
本発明の工具シャフト連結機15のすべての実施例は、軸方向圧縮荷重の下で駆動シャフト60に関して嵌合工具シャフト50,50’の最大軸方向移動を、嵌合工具シャフト50,50’上の少なくとも1つの対応する圧縮伝達表面に関連して、ほぼ制限するように駆動シャフト60に固定された少なくとも1つの圧縮伝達表面(例えば、図3Aにおける67)を有している。工具シャフト連結機15の図示する実施例における圧縮伝達表面67は、図3Cに断面で示す(図示するように嵌合工具シャフト50,50’の断面積のほぼ半分の半円)嵌合工具シャフト50,50’の一部分(圧縮伝達表面55,55’)とほぼ同じ形状および断面積を有している。合成面積が対応する嵌合工具シャフトの圧縮伝達表面55,55’にほぼ整合または嵌合する場合、および寸法縮小が予期した軸方向圧縮荷重の下で過剰な材料応力(永久変形または永久故障に至る)を生じない場合に、圧縮伝達表面67が縮小されてもよい(例えば、縁を面取りすることによって)。
本発明は、係合表面71を有しかつ少なくとも1つの引張り−抵抗部材(ボール82,82’)を引張り−抵抗位置に可逆自在に鎖錠するように駆動シャフト60に固定されたシャフト鎖錠手段を有している。図示する実施例におけるシャフト鎖錠手段は、スプリング・ストップ・リング79、スプリング78、スピンドル・キャップ70、スピンドル・キャップ・ナット74(これらの相互作用については上述した)からなっている。スピンドル・キャップ70の外表面73は、シャフト鎖錠手段の係合表面として図示する実施例においては機能するほぼ截頭円錐形表面からなっている。係合表面71の機能について下記に述べる。
好適実施例においては、本発明のシャフト鎖錠手段は、その手段のための案内手段を有している。案内手段は、シャフト鎖錠手段の接近表面(すなわち、図1Aおよび1Bに概略示すようにスピンドル・キャップ内表面75)に対応して離間されかつ対応した数のほぼ縦の溝88と嵌合できるストップ・リング79(駆動シャフト60に固定されている)上の1またはそれ以上のほぼ縦のスプライン87からなっている。案内手段(図4)の別の実施例は、駆動シャフト60及び/又はスプリング・ストップ・リング79およびスピンドル・キャップ70の接近表面に1対またはそれ以上の対の対応して離間された溝また凹所66,76からなっていてもよい。対応する溝または凹所66,76の各々は、シャフト鎖錠手段が駆動シャフト60に関して縦に滑らされたときに、対応する溝または凹所66,76内で(しかしながら溝または凹所66,76の外側ではない)1またはそれ以上のボール・ベアリング77をかいしてほぼ自由に回転及び/又は滑動するように連結される。スプライン/溝実施例またはボール・ベアリング/溝または凹所実施例のいずれかにおいて、シャフト鎖錠手段が駆動シャフト60の回転軸(すなわち、縦軸BB)のまわりで駆動シャフト60に関して回転することを案内手段によってほぼ防止されている。その代りに、その好適運動は、縦軸BBにほぼ平行な方向に滑る運動となる。
本発明の好適実施例は、安全鎖錠解除手段と、取付け手段とを余分に有している。取付け手段17は、少なくとも1つのスピンドル・キャップ/アクセス・スロット(図4,4Aに示す)からなる。取付け手段17は、(例えば、ねじ(図1A,1B)によって、または、取付け手段17が嵌合工具シャフト50,50’を案内支持するようにシャフト50,50’の予期した回転方向に回転されるときに、締め付けられる傾向のあるねじり鎖錠コネクタによって)駆動シャフト・ハウジング端片65’に可逆自在に連結されてもよい。
種々の寸法の取付け手段17が図1A,1B,4,4A,5に示されている。その各々は管状の取付けシャフト20からなる。その基端は取付けベース30内に(例えば、止めねじ35によって)可逆自在に固定される。取付けシャフト20内に、少なくとも1つの先端ジャーナル・ベアリング22と少なくとも1つのスペーサ・チューブ23とが着脱自在に装着される。本発明のその他のジャーナル・ベアリングばかりではなくジャーナル・ベアリング22(および類似のジャーナル・ベアリング22’)の各々は、ボール・ベアリング、ローラ・ベアリング、スリーブ・ベアリング、またはこのようなベアリング要素のいくつかの組合せのような1またはそれ以上のベアリング要素からなる。ジャーナル・ベアリングが1以上のベアリング要素からなるとき、隣接ベアリング要素は単独のベアリング要素の長さに等しいかそれより小さい距離だけ好ましくは離間されている。
ジャーナル・ベアリング22は嵌合工具シャフト50,50’に密着して滑り嵌合でき、また、嵌合工具シャフト50,50’の先端は工具シャフトが駆動状態に連結されたときに第2の離間距離だけ先端ベアリング22を超えて延びる。スペーサ・チューブは、後述するように、所望のベアリング装着位置を維持するように作用する。
図5に示す実施例においては、取付け手段17は、取付けシャフト20、2つのベアリング22,22’、2つのスペーサ・チューブ23,23’からなる。両ベアリング22,22’および両スペーサ・チューブ23,23’は、取付けシャフト20内で縦軸BBのまわりにほぼ対称状に装着される。取付け手段17が駆動シャフト・ハウジング65に(駆動シャフト・ハウジング端片65’をかいして)、図1A,1Bに示すように、連結されるとき、連結機15をかいして駆動シャフト60に可逆自在に連結される嵌合工具シャフト50,50’は、縦軸BBのほぼまわりで回転できる。嵌合工具50,50’の任意の急動傾向は、嵌合工具シャフト50,50’が通過するベアリング22,22’の案内作用によって少なくともほぼ低減される。
上述したように、工具シャフト連結機15の特定の実施例は、取付けシャフト20の先端付近で1つのみの先端ベアリング22を有していてもよい(ベアリング22’およびそれに関連したスペーサ23’が与えられていないとき)。一方、両ベアリング22,22’およびそれらに関連されたスペーサ・チューブ23,23’からなる工具シャフト連結機15の実施例(図5に概略的に示す)においては、スペーサ・チューブ23,23’およびベアリング22’が先端ベアリング22と引張り−抵抗部材(例えば、ボール82,82’)との間に第1離間距離をつくる。スペーサ・チューブ23は、先端ジャーナル・ベアリング22と基端ジャーナル・ベアリング22’との間にベアリング離間距離をつくる。嵌合工具シャフト50,50’が連結機15に駆動状態に連結されたとき、工具シャフト50,50’の先端は第2離間距離だけ先端ベアリング22にまで延びている。
上述のように離された基端ベアリングと先端ベアリングとからなる工具シャフト連結機15の実施例においては、第1離間距離が第2離間距離よりも大きい場合、特に、第2離間距離がベアリング離間距離にほぼ等しい場合に、嵌合工具シャフト50,50’の高速回転に関連した振動が最少にされる。
ほぼ環体の安全解除手段18は、取付け手段17を超えて滑って位置決めでき、かつ、少なくとも1つのスピンドル・キャップ・アクセス・スロット(例えば、アクセス・スロット32,32’)をかいしてシャフト鎖錠手段を第1(非鎖錠)位置(例えば、図1Aのスピンドル・キャップ70の位置)へ動かすようにシャフト鎖錠手段の係合表面(図1A,1B,4における71参照)に滑って係合でき、少なくとも1つの引張り−抵抗部材(例えば、ボール82,82’)が引張り−抵抗位置から動けるようにして、シャフト鎖錠手段内で嵌合工具シャフト50,50’の可逆自在位置決めを許し、また、シャフト鎖錠手段の第2(鎖錠)位置(例えば、図1Bにおけるスピンドル・キャップ70の位置)への移動を許して、少なくとも1つの引張り−抵抗部材(ボール82,82’)を引張り−抵抗位置へ動かし、そして、引張り−抵抗位置における少なくとも1つの引張り−抵抗部材(ボール82,82’)を可逆自在に鎖錠する。
環状安全鎖錠解除手段18は、取付けリング40に固定されかつリング40の縦軸(例えば図1A,1B,4における軸BB)に向かって十分に延びている少なくとも1つの半径方向に向けられたピン42(2つのほぼ直径方向に対向したピン42,42’が図1A,1B,4に示されている)を有していて、取付け手段17内のスロット32(スロット32,32’が図1A,1Bに図示されていて同じく図示されている2つのピン42,42’を受ける)をかいしてスピンドル・キャップ70の係合表面に接触する。その大きい方の直径が収束指把持表面を与えるので、環状安定鎖錠解除手段18がその連結(図1A,1Bにねじ係合として示される)から駆動シャフト・ハウジング端片65’まで取付けベース30を手動による締付けまたはゆるめを容易にするように用いられる。
工具シャフト連結機のシャフト鎖錠手段の係合表面71もまた安全鎖錠解除手段と相互に作用し合って第1非鎖錠位置にある安全鎖錠解除手段に対して少なくとも1インチ−オンスの駆動シャフト離脱トルクを生じる。係合表面71およびピン42,42’は、相補状に成形されるかさもなくば比較的に高摩擦表面仕上(例えば、嵌合機械加工溝、つまみ、摩擦材料によるサンド・ブラステングまたは被覆)を選択的に与えられてもよい。十分な摩擦力がピン42,42’と係合表面71との間に発生されて、十分な制動力がスピンドル・キャップ70(そこから案内手段をかいして駆動シャフト60まで)に作用して駆動シャフト60に加わる離脱トルクを超えることを保証するようにする。この状態は、手動圧力が取付けリング40に加えられて(係合表面71上のピン42,42’によって発生された圧力をかいして)スピンドル・キャップ70をほぼ第1非鎖錠位置まで動かすときに、駆動シャフト・ハウジング65に関する駆動シャフト60の回転を可逆自在に防止する。駆動シャフト・ハウジング65に関する駆動シャフト60の回転を実質的(しかし可逆自在に)防止を行うために、相補ピン係合手段が選択的に採用されてもよい。相補ピン係合手段は、図1A,1Bに概略的に示すようにスピンドル・キャップ70および駆動シャフト・ハウジング端片65’の対向表面に固定された少なくとも1対のピン91,92からなっている。各ピン91,92は、スピンドル・キャップ70が第1(非鎖錠)位置にあるときに、ピンが重なり(図1A参照)、したがって駆動シャフト・ハウジング端片65’に関する(したがって駆動シャフト・ハウジング65に関する)駆動シャフト60の回転を機械的に(かつ可逆自在に)ほぼ防止するように、裁寸配置される。一方、対のピン91,92は、スピンドル・キャップ70が第2(鎖錠)位置にあるとき、ピンが重ならず(図1B参照)、したがって駆動シャフト端片65’に関する(したがって駆動シャフト・ハウジング65に関する)駆動シャフト60の回転を妨げないように、裁寸される。平衡をとるために、少なくとも1対のピン91,92と共同した本発明の好適実施例は、スピンドル・キャップ70および駆動シャフト・ハウジング端片65’の対向表面のまわりにほぼ等しく離間された複数対のピンと好ましくは共同する。各対のピン91,92は、傾斜面を有し、スピンドル・キャップ70が第2(鎖錠)位置から第1(非鎖錠)位置へ動かされつつあるとき、1対のピン91,92間で端と端とが干渉することをほぼ防止するように離間されている。これらの後者の実施例においては、対となったピン91,92は、スピンドル・キャップ70が第1(非鎖錠)位置にあるときに駆動シャフト・ハウジング端片65’に関する(したがって駆動シャフト・ハウジング65に関する)駆動シャフト60の回転をほぼ(可逆自在に)防止するが、しかし対のピン91,92はスピンドル・キャップ70の第1(非鎖錠)位置への移動をほぼ妨げない。
取付け手段17は、好適実施例においては、シャフト鎖錠手段の不良機能を視覚的に表示する警報手段からなる。図示する実施例のシャフト鎖錠手段の不良機能は、第1(非鎖錠)位置から第2(鎖錠)位置へスプリング78の作用の下で動かすべきスピンドル・キャップ70の故障から生じる。いかなる拘束も取付けリング40をかいして課されていないときでさえも動くべきこのような故障は、引張り伝達手段をかいして嵌合工具シャフト50,50’の不適当な挿入及び/又は破損スプリング78によって生じ、その結果、嵌合工具シャフト50,50’とトルク伝達表面64との有効な係合を損うことになる。トルク伝達表面64に有効に係合できない故障によって、嵌合工具シャフト50,50’の引張り伝達表面53,53’が可動引張り−抵抗部材(例えば、ボース82,82’)から離れすぎてその部材を干渉引張り−抵抗位置へ動かして係合させることを不能にする。これは、図1Aに概略的に示す条件となる。したがって、図1Aに示す相対位置に駆動シャフト60および嵌合シャフト50によって、取付けリング40上の手動圧力の実質的解除は、スピンドル・キャップ70を第2鎖錠位置、この位置では警報表面99がほぼ視覚に捕えられるが(図1Bに示す条件)、へ動かすことは起らない。一方、この条件の下で取付けリング40への手動圧力の実質的解除によって、警報表面99がほぼ見えるように留まっている位置に取付けリング40を保持する。同様なことは、取付けリング40がスプリング78の破損後または同時にスピンドル・キャップ70を第1非鎖錠位置に引き込むように用いられる場合に、得られる。
このようにして、好適実施例における警報手段は、識別視覚外観(例えば4,4A,5における警報線99)を有する取付け手段の少なくとも警報表面部分をもつ。この警報表面部分は、環状体安全鎖錠解除手段を第1(非鎖錠)位置にあるシャフト鎖錠手段に接触させた状態で、ほぼ視覚に捕えられることができる。警報表面部分は、環状体安全鎖錠解除手段を第2(鎖錠)位置にあるシャフト鎖錠手段に接触させた状態で、ほぼ視覚に捕えられなくなる。取付け手段の警報表面部分の所望の識別視覚外観は、例えば、隣接取付け手段表面と対比してコントラスト表面仕上げまたは組織(例えば、凹凸、つや消し、磨き、または機械加工された溝)及び/又は色彩(例えば、黒背景の黄縞)によってなされてもよい。
本発明は、上述したように、工具シャフト連結機15をかいして駆動シャフト60に連結する嵌合工具シャフト(例えば、50,50’)を備えている。嵌合工具シャフトは、少なくとも1つのトルク伝達表面54,54’、少なくとも1つの引張り伝達表面53,53’、少なくとも1つの圧縮伝達表面55,55’を有している。トルク伝達表面(例えば、図3Aにおいて54’)は、嵌合工具シャフト(例えば図3Aにおける50’)に固定されて(またはそれと一体部品に)、工具シャフト連結機15の少なくとも1つのトルク伝達表面(例えば、図3Aにおける64)に軸方向に滑って嵌合して、嵌合工具シャフト50,50’と駆動シャフト60との間にトルクを伝達する。
少なくとも1つの引張り伝達表面(例えば、図3Aにおける53’)が、少なくとも1つの可動引張り−抵抗部材(例えば、ボール82,82’)と可逆自在に連結してて、駆動シャフト60と嵌合工具シャフト(例えば、図3Aにおける50’)とを連結する。このような連結は、嵌合工具シャフトおよび工具シャフト連結機15の少なくとも1つの圧縮伝達表面(例えば、図3Aにおける55’,67)に固定された(またはそれと一体の部品に)少なくとも1つの圧縮伝達表面と関連して、引張りと圧縮との交互軸方向荷重の下で駆動シャフトに関する嵌合工具シャフトの最大軸方向移動を可逆自在に制限する。
嵌合工具シャフト(例えば、図3Aにおける50’)の好適実施例は、約5.664mm(0.223in)だけ少なくとも1つの圧縮伝達表面(例えば、図3Aにおいて55’)のうちの一方から離間された少なくとも1つの引張り伝達表面(例えば、図3Aにおいて53’)を有している。交互の圧縮伝達表面(例えば、図3Aにおける57’,67’)を用いる本発明の実施例においては、図3Aにおいて53’で示す引張り伝達表面が、上記間隔(約5.664mm(0.233in)以下の距離X”だけ圧縮伝達表面57’から好ましくは離間されてはいるが、嵌合工具シャフト(図3Aにおける50’)のほぼ最大軸方向移動を与える。
本発明の圧縮伝達表面は、駆動シャフト60または嵌合工具シャフトに連結されていても、図3Cに断面で示す嵌合工具シャフト50’の一部とほぼ同じ形状(すなわち、断面がぼ半円形)を有していてもよい。嵌合工具シャフト50,50’の好適実施例においては、識別視覚外観の1またはそれ以上の警報バンド99が、嵌合工具シャフトが工具シャフト連結機15に駆動状態に係合されているとき(図1B)、取付け手段17に隣接しかつちょうど隠されている嵌合工具シャフト表面の一部に付着される。このような駆動(有効)係合が連結機内で有効深さまで嵌合工具シャフト50,50’の滑り係合をも含めるので、連結機内の嵌合工具シャフトのすべての対応する軸力およびトルク伝達表面がほぼ完全に係合され、嵌合工具シャフトが有効深さ以下の深さに連結機内に挿入されたときには、力伝達表面の欠陥係合が起る。有効深さ以下の嵌合工具シャフト50,50’の挿入は、取付け手段によって隠されていない嵌合工具シャフト上の視覚識別部分99’の少なくとも一部を残し、これによって、連結機15内への工具シャフトの不適当な挿入の視覚警報を与える。
本発明はまた、駆動シャフトと嵌合工具シャフトとを可逆自在に連結する方法(図2のフロー・チャートに概略図示する)からなる。この方法は、(工程101)前記駆動シャフトおよび前記嵌合工具シャフトが対応する駆動シャフト・トルク伝達表面および嵌合工具シャフト・トルク伝達表面を有していることを確認すること、ただし両伝達表面は駆動および嵌合工具シャフト間にトルクをそれぞれ伝達するように駆動および嵌合工具シャフトに(または両シャフトの一体部に)駆動可能に取り付けられ、(工程103)前記駆動シャフトおよび前記嵌合工具シャフトが対応する駆動シャフト圧縮伝達正面および嵌合工具シャフト圧縮表面を有していることを確認すること、
ただし両伝達表面は駆動および嵌合工具シャフト間に軸方向圧縮力をそれぞれ伝達するように駆動および嵌合工具シャフトに(または両シャフトの一体部に)駆動可能に取り付けられ、
(工程105)前記駆動シャフトおよび前記嵌合工具シャフトが対応する駆動シャフト引張り伝達表面および嵌合工具シャフト引張り伝達表面を有していることを確認すること、
ただし両伝達表面は駆動および嵌合工具シャフト間に軸方向張力をそれぞれ伝達するように駆動および嵌合工具シャフトに(または両シャフトの一体部に)駆動可能に取り付けられ、
そして前記駆動シャフト引張り伝達表面は前記駆動シャフト・トルク伝達表面から離間されていることまた前記嵌合工具シャフト引張り伝達表面は前記嵌合工具シャフト・トルク伝達表面から離間され、(工程107)可動引張り−抵抗部材を可逆自在に解除して前記対応する駆動シャフトおよび嵌合工具シャフト引張り伝達表面間で引張り−抵抗位置から前記部材の移動を許すこと、(工程109)前記駆動シャフトを前記嵌合工具シャフトに有効に係合させて前記駆動および嵌合工具シャフトのトルク伝達表面、引張り伝達表面、圧縮伝達表面のそれぞれ対応する一部が隣接するようにすること、
(工程111)引張り−抵抗部材を前記対応する駆動シャフトおよび嵌合工具シャフト引張り伝達表面間で引張り−抵抗位置に可逆自在に移動させて前記駆動シャフトと前記嵌合工具シャフトとの間に軸方向張力を前記引張り−抵抗部材の圧縮によって伝達すること、(工程113)前記可動引張り−抵抗部材をシャフト鎖錠手段によって引張り−抵抗位置に可逆自在に鎖錠すること、(工程105)前記シャフト鎖錠手段の不良機能を表示するための視覚表示器を設けることからなっている。
本発明は、回転シャフトを可逆自在に連結するための方法および装置に関するものである。
[背景技術]
多くの形式の回転工具は、可逆自在の(連結からの工具の迅速取外し及び/又は別の場所にある一方の工具を駆動シャフトに連結することを許す)安全で信頼性のある連結機をもつ駆動シャフトに好適に連結される。連結機に対して特に厳密な安全性と信頼性を要求する用途は、多くの医療および歯科処置設計において固有の穴明け、研磨、磨き、関連した材料除去施術を含んでいる。回転工具(例えば、ドリル、バー、といし、切断刃)は高速モータに可逆自在に連結されていて、特定の外科的工程中に歯、骨、またはバイオコンパチブル・インプラント材料を精密に整形する。この整形施術は、1回の施術中に正確な工具位置決めと30回程度の工具交換をしばしば要求する。このようにして、各回転工具シャフトはその連結機に好ましくは固く鎖錠でき(すなわち、連結機からの突発的離脱をほぼ防止すること)、しかし、その鎖錠は工具の挿入、取外し、または工具交換を許すように好ましくは容易にかつ確実に逆転される。
工具シャフト連結機の外科的用途は、各患者に対してできるだけ短い麻酔をかけて全体の時間を維持すべき要求を含んでいる。このようにして、可逆自在の鎖錠工具シャフト連結機をかいして接続・離脱を行うことは除去に要求される動作は比較的に混み入っていないことでなければならない。さらに、工具は毎分20,000回転を超える回転速度に達するので、確実(および別個)な表示が連結機内での工具シャフトの不適正な配置または連結機シャフト鎖錠の動作不能を取扱い者に明確に示すために設けられることが好ましい。さらに、一端接続されてしまうと、工具シャフトと工具シャフト連結機とは、取扱い者の過誤または機械の故障によって突発的に解錠する(工具の分離を許す)ことはあってはならない。したがって、工具シャフト連結機の鎖錠解除機構は、鎖錠を解除することは要求されるが、しかし、モータが工具にトルクを加える前に常態では取り外されない別個の連結機の非鎖錠要素からなることが好ましい。しかし、非鎖錠要素を取り外すために取扱い者の突発的失敗がモータの比較的短時間の運転中の安全性の冒険を犯してはならない。さらに、工具の交換中に工具シャフト連結機へのモータ動力の突発的付加が、工具が連結機内に固く鎖錠される前に、シャフト回転駆動を起してはならない。
工具シャフト連結機は、トルクのみまたはトルクと組み合せて(すなわち、工具シャフト縦軸のほぼまわりに作用する回転力)軸力(すなわち、工具シャフト縦軸にほぼ平行に作用する張力または圧縮力)を伝達できなければならない。このようなすべての力は、有効に伝達されねばならない。すなわち、駆動シャフトに関する工具シャフトの実質的な軸方向変位を生ぜずに、工具シャフトに関する駆動シャフトの実質的な回転滑りを生ぜずに、そして、駆動シャフト、工具シャフト、または連結機の実質的変形を生ぜずに、すべての力が伝達されねばならない。シャフトの変位、変形、ゆがみ、または滑りを誘発する工具シャフト連結故障は、工具シャフトのしなり、増大された振動、工具シャフト過熱及び/又は工具シャフト破損を招く。次いで、これらの任意の事件は、駆動シャフトから工具シャフトの突発的分離を招き、連結機から損傷した工具シャフトを取り外すさいに困難を伴いかつ患者を傷付ける危険を招くこともある。これらの問題は連結機および工具設計において特に痛切となる。この場合、トルクおよび軸力がほぼ同一の工具シャフト表面によって伝達される。したがって、改良された工具シャフト連結機および嵌合工具シャフトが、軸力を伝達するように用いられたものから異なっていることが好ましいトルクを伝達するように用いられる表面を有している。より好ましくは、トルクおよび軸力を伝達する少なくともいくつかの表面が離間されて、工具シャフト及び/又は駆動シャフト内での潜在的に損傷を与える応力集中を避けるかまたは減少させる。
工具および駆動シャフトまたは連結機における追加の応力源は、例えば、連結機、工具及び/又は工具シャフトにおける不均衡による様々な振動モードである。振動は、横及び/又は角度不整列による駆動シャフト、工具シャフト及び/又は連結機要素の非集中およびシャフトの変形によっても誘発されうる。
[発明の開示]
本発明は、可逆自在に鎖錠する工具シャフト連結機、嵌合工具シャフト、ならびに駆動シャフトおよびそれに駆動状態で(有効に)係合された嵌合工具を駆動状態で結合するように連結機を使用する方法からなる。連結機および嵌合工具シャフトは動作の安全性および簡易性を高めるように設計上の改良と組み合わせ、また、駆動シャフトおよび嵌合工具シャフトを駆動状態に連結する(すなわち、それらの間でトルクおよび軸力を伝達する)ための表面及び/又は構造からなる。本発明の工具シャフト連結機が適用されうる駆動シャフトは、駆動シャフト・ハウジング内でほぼ縦軸のまわりで回転できる駆動シャフト(ほぼ剛体または可撓)である。嵌合工具シャフトは、工具自体の一部分(例えば、ドリル・ビットまたはバールの柄)、または工具シャフトに駆動状態で連結されるシャフト(例えば、工具付きまたは工具シャフトに連結された可撓もしくは歯車付きシャフト)からなる。
本発明の工具シャフト連結機は、嵌合工具シャフトと駆動シャフトとの間でトルクを伝達するように嵌合工具シャフトに軸方向に滑り嵌合するように駆動シャフトに固定された少なくとも1つのトルク伝達表面を有している。さらに、連結機は、引張伝達手段ばかりではなく、少なくとも1つの圧縮伝達表面を有している。引張伝達手段は、少なくとも1つの圧縮伝達表面および少なくとも1つのトルク伝達表面から離間されていて、かつ、少なくとも1つの引張伝達表面および少なくとも1つの可動引張り−抵抗部材からなる。少なくとも1つの引張り−抵抗部材は引張り−抵抗位置へ可逆自在にかつ滑動自在になっていて、駆動シャフトおよび嵌合工具シャフトを連結して、軸方向引張り荷重(すなわち、駆動および嵌合工具シャフトを引っ張る傾向のある工具シャフト縦軸にほぼ平行な力)の下で、駆動シャフトに関する嵌合工具シャフトの最大軸方向移動を可逆自在に制限する。
少なくとも1つの圧縮伝達表面は、駆動シャフトに固定されていて、軸方向圧縮荷重の下で駆動シャフトに関する嵌合工具シャフトの最大軸方向移動を制限する。少なくとも1つの引張り−抵抗部材を引張り−抵抗位置に可逆自在に鎖錠するために、本発明は(選択的に高摩擦及び/又は機械的係合をする係合表面(安全鎖錠解除手段に滑動自在に係合する))を有するシャフト鎖錠手段を有している。このシャフト鎖錠手段は、駆動シャフトに滑動自在に連結される。シャフト鎖錠手段を駆動シャフトに滑動自在に連結することは、ここで述べるようにほぼ自由な滑り連結を許しながら、駆動シャフトに関するシャフト鎖錠手段の回転をほぼ防止するように働く案内手段をも含んでいてもよい。
本発明の工具シャフト連結機の好適実施例は、ほぼ環状体の安全鎖錠解除手段と取付け手段とを有している。取付け手段は、駆動シャフト・ハウジングに可逆自在に固定され(例えば、ねじまたはねじり鎖錠コネクタによって)、そして嵌合工具シャフトを連結機への着脱中に案内する点において、工具シャフトを1またはそれ以上のベアリングによって支持する点において、連結機の鎖錠及び/又は非鎖錠を容易にする点において、及び/又は工具シャフトのしなり傾向を減少する点において(すなわち工具シャフト縦軸のまわりの回転に規定されない工具シャフトの回転)、1またはそれ以上の機能を果たす。取付け手段は少なくとも1つのスピンドル・キャップ・アクセス・スロットを有し、また、取付け手段を超えて滑って位置決めできかつ少なくとも1つのスピンドル・キャップ・アクセス・スロットをかいしてシャフト鎖錠手段の係合表面に滑って係合できるほぼ環状体の安全鎖錠解除手段と相互に作用し合って、シャフト鎖錠手段を第1非鎖錠位置に動かして少なくとも1つの引張り−抵抗部材が引張り−抵抗位置から動けるようにし、シャフト鎖錠手段内での嵌合工具シャフトの可逆自在の設置を許し、そして、シャフト鎖錠手段の第2鎖錠位置への移動を許して、少なくとも1つの引張り−抵抗部材を引張り−抵抗位置へ動かしかつ少なくとも1つの引張り−抵抗部材を引張り−抵抗位置に可逆自在に鎖錠する。安全鎖錠解除手段は、(ほぼ環状体の安全鎖錠解除手段に加えて、または置き換えて)取付け手段の1またはそれ以上のレバー・アクセス・ポート内に可逆自在に挿入できかつ連結機の非鎖錠を容易にするように可動である鎖錠解除レバーを代案として有していてもよい。
ここで述べた工具シャフト連結機の外に、本発明は、駆動工具シャフトと嵌合工具シャフトとを連結する方法ばかりではなく、対応する形状および位置に定められた軸力およびトルク伝達表面をもつ嵌合工具シャフトと、嵌合工具シャフトの連結機内における不適正着座及び/又はシャフト鎖錠手段の不良機能を視覚的に表示する警報手段を含めて、1またはそれ以上の改良をしている。警報手段は、取付け手段及び/又は嵌合工具シャフトの少なくとも警報部分からなっているのが好ましい。識別視覚外観を有する各警報部分は、シャフト鎖錠手段の不良機能の場合及び/又は連結機内での嵌合工具シャフトの不適正着座の場合に、使用者に視覚で捕えられるようなっている。
嵌合工具シャフトの好適実施例においては、識別視覚外観の1またはそれ以上のバンドが、嵌合工具シャフトが工具シャフト連結機と駆動状態で係合されるとき、取付け手段に隣接しかつその手段によってちょうど隠される嵌合工具シャフト表面の一部分に貼り付けられる。このような駆動(有効)係合が連結機内で嵌合工具を有効な深さまでの滑り挿入を暗示するので、嵌合工具シャフトが連結機内で有効深さ以下の深さに挿入されたとき、力伝達表面の欠陥係合が起る。有効深さ挿入の場合、嵌合工具シャフトおよび連結機のすべての対応する軸力およびトルク伝達表面がほぼ完全に係合される。有効深さ以下の嵌合工具シャフトの挿入(すなわち、嵌合工具シャフトが工具シャフト連結機に駆動状態に連結されていないこと)は、取付け工具によって隠されていない嵌合工具シャフト上の視覚的識別基端部分の少なくとも1部を見える状態に残す。これにより、工具シャフトの連結内への不適正挿入の視覚警報を与える。嵌合工具シャフトの視覚識別基端部分は、もちろん工具シャフトが工具シャフト連結機に駆動状態に連結されているときには、取付け手段の外側にあって見えなくなっている。環状体安全鎖錠解除手段からなる実施例について、取付け手段の視覚識別警報部分は、環状体安全鎖錠解除手段が第1(非鎖錠)位置にあるシャフト鎖錠手段に接触しているときに、ほぼ視覚に捕えられ、また、環状体安全鎖錠解除手段が第2(鎖錠)位置にあるシャフト鎖錠手段に接触しているときに、ほぼ視覚で捕えられない。
【図面の簡単な説明】
図1Aは、第1非鎖錠位置(一部断面)にある取付け手段および環状体安全鎖錠解除手段を有する工具シャフト連結機の好適実施例を概略的に示す。
図1Bは、第2鎖錠位置(一部断面)にある取付け手段および環状体安全鎖錠解除手段を有する工具シャフト連結機の好適実施例を概略的に示す。
図2は、駆動シャフトと嵌合工具シャフトとを可逆自在に連結する方法の工程を概略的に示す。
図3Aは、引張り−抵抗部材を含めた駆動シャフトと嵌合工具シャフトとの分離状態(一部断面)を概略的に示す。
図3Bは、引張り−抵抗部材を含めた駆動シャフトと嵌合工具シャフトとの結合状態(一部断面)を概略的に示す。
図3Cは、図3Bに示すように有効に係合された駆動シャフトと嵌合工具シャフトとの断面を概略的に示す。
図4は、取付け手段および環状体安全鎖錠解除手段を含めた工具シャフト連結機の分解図(一部断面)を概略的に示す。
図4Aは、図4に示す取付け手段に関して90度回転された工具シャフト連結機の取付け手段を概略的に示す。
図5は、工具シャフト連結機の取付け手段の分解図を概略的に示す。
[発明を実施するための最良の形態]
以下の記載においては、嵌合工具シャフト50,50’の2つの変更実施例が同一視されている。その実施例は、引張り伝達表面53,53’の異なる形体を除いて、ほぼ類似している。嵌合工具シャフトの一方のみの実施例(50または50’)が任意の時点で工具シャフト連結機15と共に使用される。一般に、実施例50,50’のうちのいずれか一方がある用途に必要とされてもよいので、両実施例は、嵌合工具シャフトへの一般的参照が下記の検討において必要とされる場合には、同一視される。嵌合工具シャフト50,50’の他の対応する特徴は、ダッシュ(’)なし番号とダッシュ(’)付き番号とによってそれぞれ類似に表される。
検討された特徴の概略図示のために図1A,1B,3A,3B,3C,4,4A,5を参照すれば、本発明の好適実施例は、駆動シャフト60をそれと有効に係合される嵌合工具シャフト50,50’に駆動可能に連結する工具シャフト連結機15からなる。駆動シャフト60は、駆動シャフト・ハウジング65内でほぼ縦軸BBのまわりで回転できる(ハウジング65は駆動シャフト・ハウジング端片65’に固定状態で連結される。)。概略図において簡明にするために、ここで述べる要素および特徴は、それらが最も明確に現れている図面においてのみ番号表示をされている。
嵌合工具シャフト50,50’は、工具シャフト連結機15内の表面及び/又は構造に機能的にかつ空間的に対応する表面及び/又は構造を有している。嵌合工具シャフト50,50’の有効な係合は、有効な距離だけ工具シャフト連結機15内での嵌合工具シャフト50,50’を挿入することからなっている。その有効な距離は、対応するトルクおよび軸力伝達表面のほぼ完全嵌合と、嵌合工具シャフト50,50’とシャフト鎖錠手段との有効な係合とを許す。対応するトルクおよび軸力(すなわち、圧縮および引張り)伝達表面、または、工具シャフト連結機15および嵌合工具シャフト50,50’の1つまたはそれ以上の表面であって有効な並設をもたらす表面からなる構造によって、駆動および嵌合工具シャフト間のトルクおよび軸方向圧縮および張力の伝達が起る。しかし、駆動シャフト60に関する嵌合工具シャフト50,50’の有効な係合は、工具シャフト連結機15内で嵌合工具シャフト50,50’の可逆自在鎖錠を容易にする。本発明におけるこのような鎖錠は、任意の安全特徴を含んでいる。この場合、不良機能が取付け手段17及び/又は嵌合工具シャフト50,50’上への識別できる視覚的外観の1またはそれ以上の領域の外観をかいして工具の取扱い者に容易にわからせる。
工具シャフト連結機15内のトルクおよび軸力の伝達のための表面は、(例えば、溶接、ろう付け、カシメ、型打ち、ねじ止め、挟み付け、または押し嵌めによって)または駆動シャフト60の一体部品として成形することによって好ましくは固定(取付け)される。駆動シャフト60は、好適実施例においては、モータ・シャフトに駆動可能に連結されたシャフトまたはモータ・シャフトからなる(ある実施例においては可撓シャフト)。代表的には、駆動シャフト60は、駆動シャフト・ハウジング65内で回転できる。ハウジング65(例えば、モータ・ステータ)は、取扱い者のためのハンド・グリップをしばしば提供する。嵌合工具シャフト50,50’上の(軸方向)引張りを駆動シャフト60に伝達するための表面(縦軸BBにほぼそって工具シャフト連結機15から嵌合工具シャフト50,50’を引っ張る傾向がある)が、トルクおよび(軸方向)圧縮力の伝達のための表面から離される。
工具シャフト連結機15は、嵌合工具シャフト50,50’と駆動シャフト60との間でトルクを伝達するように嵌合工具シャフト50,50’の対応するトルク伝達表面54,54’に軸方向に滑って嵌合するように駆動シャフト60に固定される少なくとも1つのトルク伝達表面(例えば、図3Aにおけるスピンドル・チップ62の表面64参照)からなっている。トルク伝達表面は、例えば、駆動シャフト60の固有部品として成形されるか、あるいは、図1A,1B,3A,3B,3C,4に示すように、トルク伝達表面64は、駆動シャフト60に固定される別体の材料(例えば、スピンドル・チップ62)に成形されてもよい。後者の形体は、スピンドル・チップ62が駆動シャフト60から別個に製造されかつ硬化されうるようにするので、その形体は特定の用途においては好適になることもある。図3Cに断面で示す形体は(この場合、トルク伝達表面が単一面内にほぼ存在しかつスピンドル・チップ62の直径にほぼ等しい幅を有している)、2またはそれ以上の異なる面内(例えば、方形面または六角形面駆動におけるように)存在する複数のトルク伝達表面を有する他の好ましい形体に置き換えられてもよい。しかし、特定の比較的高トルク用途に対しては、図3A,3B,3Cに示す形体が好ましい。なぜならば、その形体は、スピンドル・チップ62または嵌合工具シャフト50,50’上の比較的低い変形(例えば、隅部の丸味)の傾向をもって相当のトルク伝達能力を与えるからである。
工具シャフト連結機は、少なくとも1つのトルク伝達表面から離間され、かつ、少なくとも1つの引張り伝達表面(例えば、ボール82,82’が概略的に示されているほぼ円筒形穴の壁80,80’)と、少なくとも1つの可動引張り−抵抗部材(例えば、硬鋼または好ましくはクロム合金鋼からなるボール82,82’)とを有する引張り伝達手段からなる。2つの引張り−抵抗部材(ボール82,82’)および2つの引張り伝達表面(ほぼ円筒形の穴の壁80,80’)がここでは図示されているけれども、ほぼ円筒形の穴内にあり駆動シャフト60の周囲のまわりに離間された(好ましくはほぼ均等に)1つのボールまたは2以上のボールが、特定の比較的高負荷用途に対して好適である。さらに、工具シャフト連結機15の図示した実施例は等しい和の引張り−抵抗部材と引張り伝達表面とからなっているけれども、2またはそれ以上の引張り−抵抗部材が単一の引張り伝達表面に係合する(例えば、2またはそれ以上の引張り−抵抗部材が細長い穴内にほほ並んで存在する)場合には、引張り−抵抗部材の数は引張り伝達表面の数を超えてもよい。
図示するように、ボール82,82’は、スピンドル・キャップ70(駆動シャフト60から離れるボール82,82’の移動を制限する)の内面75(カム表面72からなる内面75)によって制限される場合を除き、また、縦軸BBに向かうボール82,82’の移動を制限する保持棚85,85’(図3Aに最もよく示す)によって制限される場合を除いて、ほぼ円筒形の壁80,80’内でほぼ半径方向にほぼ自由に動く。棚85,85’は、ほぼ截頭円錐形状の表面(ほぼ円筒形の壁80,80’の公称内径に減じている)から好ましくはなっている。棚85,85’はこのようにして、嵌合工具シャフト50,50’が駆動シャフト60内に存在しないとき(図3Aに示すように)、軸BBに向かうボール82,82’の移動を制限する。嵌合工具シャフト50,50’が連結機15内に駆動状態で係合されているとき、棚85,85’に接近している嵌合工具シャフト50,50’の一部分(任意の引張り伝達表面以外)が、スピンドル・キャップ70およびシャフト鎖錠手段の他の部分から意図的に離されている。このようにして、ボール82,82’(スピンドル・キャップ70に接触している)が引張り伝達表面に同時に接触していない場合には、ボールは嵌合工具シャフト50,50’に同時にはどのようにしても接触できない。この離間は、ボール82,82’(またはその他の類似の寸法の引張り−抵抗部材が正常動作中に嵌合工具シャフト50,50’に純粋に横方向の力を生じさせないようにし、また、嵌合工具シャフト50,50’が駆動シャフト60と正確に同軸ではない場合に工具シャフトの振動を低減しようとする。嵌合工具シャフト50,50’と駆動シャフト60との間に設けられた横方向間隙と組合せて、本発明の引張り−抵抗部材の機能は、嵌合工具シャフト50,50’用の(横および縦方向の)順応ユニバーサル・ジョイントに近づく。このジョイントは、拘束されながら限られた程度シャフトを「浮かせる」ようにする。(横及び/又は縦方向の)浮き上り作用は嵌合工具シャフト50,50’から駆動シャフト60まで(したがって、特定の好適実施例においては取扱い者の手まで)の振動の伝達を減少させる作用をする。
嵌合工具シャフト50,50’は、取付け手段17内で1またはそれ以上のベアリング(先端および基端ジャーナル・ベアリング22,22’が図5において概略的に示されている。)によって駆動シャフト60に関して好ましくはほぼ向きを決められる。取付け手段17の1またはそれ以上のベアリング22,22’によって上述のようにほぼ同軸の工具シャフト配向が、駆動シャフト60に関する横移動及び/又は角度移動による誤差を包含できる。引張り−抵抗部材に関する上記離間条件は、可能な配向誤差による逆効果(例えば振動および摩耗)を減少する利点がある。
トルク伝達表面64に(図1B,3Bに示すように)有効に係合するように嵌合工具シャフト50,50’が駆動シャフト60内に挿入されたときに有効な保持がなければ、棚85,85’がボール82,82’を引張り−抵抗位置へそれぞれ動くようにさせる。これは、ほぼ円筒形の壁80,80’および嵌合工具シャフト50,50’の引張り伝達表面とのボール82,82’のほぼ同時(干渉)接触を許す。ボール82,82’がこのような引張り−抵抗位置に(例えば、図1Bに示すようにスピンドル・キャップ70の内面75によって)保持されるならば、嵌合工具シャフト50,50’は縦軸BBにほぼ平行に加えられる駆動シャフト60および嵌合工具シャフト50,50’を分離しようとする張力によって、トルク伝達表面64との有効な係合から分離(すなわち、引抜き)されることはない。このような張力は、このような引張り−抵抗位置の妨害のためにボール82,82’を圧縮状にする。溝52,52’(その一部分は引張り伝達表面53,53’である)が、ボール82,82’が軸BBに最も近い溝表面に決して接触しない(すなわち、ボール82,82’が溝52,52’から抜け出ない)ように十分に深くなっていることが好ましい。
ボール82,82’は図1B,3Bにおいて類似の引張り−抵抗位置に示されているが、しかし、これら2つの図面においては嵌合工具シャフト50,50’は異なっている。図1B,3Bに概略示されている嵌合工具シャフト50,50’間の相違は、嵌合工具シャフト50が溝52と引張り伝達表面(図4)とを有し、他方、嵌合工具シャフト50’が溝52と引張り伝達表面53’とからなっていることである。図4に示す表面53は、縦軸BBにほぼ垂直な面内にほぼ全体として存在する。このようにして、表面53とのボール82,82’の接触がその外(ほぼ円形)周縁にほぼ限られる。
それに反して、引張り伝達表面53’は縦軸BB’のまわりにほぼ対称状にほぼ截頭円錐形状表面になっている。表面53’は、引張り−抵抗位置にあるとき、ボール82,82’を、表面53’の外(ほぼ円形)周囲よりも縦軸BBに接近している表面53’の一部に接触させるように配向されている。ボール82,82’と表面53’との間の表面干渉接触による引張り伝達は、工具シャフトを工具シャフト連結機15から分離させようとする比較的高い引張り荷重を有する特定の用途において駆動シャフトと嵌合工具シャフトとの間の軸方向自由遊びをよりよく制限する(ボール82,82’および表面53の外縁間の干渉接触にくらべて)。引張り−抵抗部材(例えば、ボール82,82’のうちの一方)の干渉引張り−抵抗位置と工具シャフト連結機15の圧縮伝達表面(図3A参照)との間の実質的な固定距離を想定したとき、軸方向の自由遊びは、嵌合工具シャフト50または50’上の圧縮伝達表面67と引張り伝達表面53または53’との間の距離の関数にほぼなる(図3Aに後者の寸法がX’で示されている)。特定の用途においては、表面53’は表面53の周縁よりもより多く保護される(したがって摩耗を受けない)。表面53の縁の摩耗は、常態の不良機能公差と組み合されたとき、ボール82,82’が引張り−抵抗位置に非常に繰り返し動かされたときでさえも、縦軸BBにほぼそって駆動シャフト60と嵌合工具シャフト50との間で許容できない大きい値の可能な相対運動(自由遊び)を生じることがある。
少なくとも1つの引張り−抵抗部材(例えば、図示する目的でボール82,82’)が、カム表面72からなるスピンドル・キャップ内面75を通して可逆可能かつ滑動自在に動くことができる。スピンドル・キャップ70は、スプリング・ストップ・リング79に作用するスプリング78の作用によって駆動シャフト60に弾性状に連結される。スプリング・ストップ・リング79は、スプリング78の力を駆動シャフト60に伝達するように駆動シャフトの肩部61に乗る。スプリング・キャップ70は、スピンドル・キャップ・ナット74によって駆動シャフト60に保持される。
このようにして、もしもスピンドル・キャップ70がまずスプリング78を圧縮するように動かされたならば(すなわち、図1Aの右に向かって第1または非鎖錠位置へ動かされたならば)、嵌合工具シャフト50,50’が、連結機15内に存在している場合に、連結機15からほぼ自由に引き出される。一方、嵌合工具シャフト50,50’が、スピンドル・キャップ70が第1(非解除)位置まで動かされたときに、連結機15に有効に係合されていないならば、嵌合工具シャフト50,50が挿入され、トルク伝達表面64に有効に係合されてもよい。スピンドル・キャップ70は、スプリング78が伸延しかつカム表面72がボール82,82’(図1B)に接触した状態で、休止位置に向かって左に動くように解除される。カム表面72がボール82,82’に接触するので、ボールがカム表面72によってほぼ同時に引張り−抵抗位置に動かされる(嵌合工具シャフト50または50’がそのとき連結機15内に十分に挿入されてトルク伝達表面64に有効に係合する。)。カム表面72がボール82,82’を引張り−抵抗位置へ最大に動かされたとき、スプリング78を延長しようとする方向へのスピンドル・キャップ70の継続した移動が、スピンドル・キャップ・ナット74によって有効に停止される。ボール82,82’の干渉引張り−抵抗位置がこのようにして駆動シャフト60および嵌合工具シャフト50(または50’)を連結するように作用して、交互の軸方向圧縮および引張り荷重の下で駆動シャフト60に関して嵌合工具シャフト50,50’の最大軸方向移動(縦軸BBにほぼ平行な移動)を可逆自在に制限する(圧縮伝達表面55または55’および67と関連して)。このような最大軸方向移動は、嵌合工具シャフトの設置精度を改善するためには約0.508mm(0.020in)以下が好ましく、シャフト振動の危険性を低減するためには約0.254mm(0.010in)以下がさらに好ましく、工具シャフト連結機15の成分の摩耗を減少するためには約0.127mm(0.005in)以下がさらに好ましい。交互の圧縮伝達表面57または57’および67’は、圧縮伝達表面55または55’および67について述べた類似の仕方で作用して、嵌合工具シャフト50,50’の最大軸方向移動を制限する。そのように作用したとき、圧縮伝達表面57または57’が、上述した仕方で最大軸方向工具シャフト移動を制限する距離(図3AにおいてX”を付されている)だけ対応する引張り伝達表面(53または53’)から好ましくは離されている。
本発明の工具シャフト連結機15のすべての実施例は、軸方向圧縮荷重の下で駆動シャフト60に関して嵌合工具シャフト50,50’の最大軸方向移動を、嵌合工具シャフト50,50’上の少なくとも1つの対応する圧縮伝達表面に関連して、ほぼ制限するように駆動シャフト60に固定された少なくとも1つの圧縮伝達表面(例えば、図3Aにおける67)を有している。工具シャフト連結機15の図示する実施例における圧縮伝達表面67は、図3Cに断面で示す(図示するように嵌合工具シャフト50,50’の断面積のほぼ半分の半円)嵌合工具シャフト50,50’の一部分(圧縮伝達表面55,55’)とほぼ同じ形状および断面積を有している。合成面積が対応する嵌合工具シャフトの圧縮伝達表面55,55’にほぼ整合または嵌合する場合、および寸法縮小が予期した軸方向圧縮荷重の下で過剰な材料応力(永久変形または永久故障に至る)を生じない場合に、圧縮伝達表面67が縮小されてもよい(例えば、縁を面取りすることによって)。
本発明は、係合表面71を有しかつ少なくとも1つの引張り−抵抗部材(ボール82,82’)を引張り−抵抗位置に可逆自在に鎖錠するように駆動シャフト60に固定されたシャフト鎖錠手段を有している。図示する実施例におけるシャフト鎖錠手段は、スプリング・ストップ・リング79、スプリング78、スピンドル・キャップ70、スピンドル・キャップ・ナット74(これらの相互作用については上述した)からなっている。スピンドル・キャップ70の外表面73は、シャフト鎖錠手段の係合表面として図示する実施例においては機能するほぼ截頭円錐形表面からなっている。係合表面71の機能について下記に述べる。
好適実施例においては、本発明のシャフト鎖錠手段は、その手段のための案内手段を有している。案内手段は、シャフト鎖錠手段の接近表面(すなわち、図1Aおよび1Bに概略示すようにスピンドル・キャップ内表面75)に対応して離間されかつ対応した数のほぼ縦の溝88と嵌合できるストップ・リング79(駆動シャフト60に固定されている)上の1またはそれ以上のほぼ縦のスプライン87からなっている。案内手段(図4)の別の実施例は、駆動シャフト60及び/又はスプリング・ストップ・リング79およびスピンドル・キャップ70の接近表面に1対またはそれ以上の対の対応して離間された溝また凹所66,76からなっていてもよい。対応する溝または凹所66,76の各々は、シャフト鎖錠手段が駆動シャフト60に関して縦に滑らされたときに、対応する溝または凹所66,76内で(しかしながら溝または凹所66,76の外側ではない)1またはそれ以上のボール・ベアリング77をかいしてほぼ自由に回転及び/又は滑動するように連結される。スプライン/溝実施例またはボール・ベアリング/溝または凹所実施例のいずれかにおいて、シャフト鎖錠手段が駆動シャフト60の回転軸(すなわち、縦軸BB)のまわりで駆動シャフト60に関して回転することを案内手段によってほぼ防止されている。その代りに、その好適運動は、縦軸BBにほぼ平行な方向に滑る運動となる。
本発明の好適実施例は、安全鎖錠解除手段と、取付け手段とを余分に有している。取付け手段17は、少なくとも1つのスピンドル・キャップ/アクセス・スロット(図4,4Aに示す)からなる。取付け手段17は、(例えば、ねじ(図1A,1B)によって、または、取付け手段17が嵌合工具シャフト50,50’を案内支持するようにシャフト50,50’の予期した回転方向に回転されるときに、締め付けられる傾向のあるねじり鎖錠コネクタによって)駆動シャフト・ハウジング端片65’に可逆自在に連結されてもよい。
種々の寸法の取付け手段17が図1A,1B,4,4A,5に示されている。その各々は管状の取付けシャフト20からなる。その基端は取付けベース30内に(例えば、止めねじ35によって)可逆自在に固定される。取付けシャフト20内に、少なくとも1つの先端ジャーナル・ベアリング22と少なくとも1つのスペーサ・チューブ23とが着脱自在に装着される。本発明のその他のジャーナル・ベアリングばかりではなくジャーナル・ベアリング22(および類似のジャーナル・ベアリング22’)の各々は、ボール・ベアリング、ローラ・ベアリング、スリーブ・ベアリング、またはこのようなベアリング要素のいくつかの組合せのような1またはそれ以上のベアリング要素からなる。ジャーナル・ベアリングが1以上のベアリング要素からなるとき、隣接ベアリング要素は単独のベアリング要素の長さに等しいかそれより小さい距離だけ好ましくは離間されている。
ジャーナル・ベアリング22は嵌合工具シャフト50,50’に密着して滑り嵌合でき、また、嵌合工具シャフト50,50’の先端は工具シャフトが駆動状態に連結されたときに第2の離間距離だけ先端ベアリング22を超えて延びる。スペーサ・チューブは、後述するように、所望のベアリング装着位置を維持するように作用する。
図5に示す実施例においては、取付け手段17は、取付けシャフト20、2つのベアリング22,22’、2つのスペーサ・チューブ23,23’からなる。両ベアリング22,22’および両スペーサ・チューブ23,23’は、取付けシャフト20内で縦軸BBのまわりにほぼ対称状に装着される。取付け手段17が駆動シャフト・ハウジング65に(駆動シャフト・ハウジング端片65’をかいして)、図1A,1Bに示すように、連結されるとき、連結機15をかいして駆動シャフト60に可逆自在に連結される嵌合工具シャフト50,50’は、縦軸BBのほぼまわりで回転できる。嵌合工具50,50’の任意の急動傾向は、嵌合工具シャフト50,50’が通過するベアリング22,22’の案内作用によって少なくともほぼ低減される。
上述したように、工具シャフト連結機15の特定の実施例は、取付けシャフト20の先端付近で1つのみの先端ベアリング22を有していてもよい(ベアリング22’およびそれに関連したスペーサ23’が与えられていないとき)。一方、両ベアリング22,22’およびそれらに関連されたスペーサ・チューブ23,23’からなる工具シャフト連結機15の実施例(図5に概略的に示す)においては、スペーサ・チューブ23,23’およびベアリング22’が先端ベアリング22と引張り−抵抗部材(例えば、ボール82,82’)との間に第1離間距離をつくる。スペーサ・チューブ23は、先端ジャーナル・ベアリング22と基端ジャーナル・ベアリング22’との間にベアリング離間距離をつくる。嵌合工具シャフト50,50’が連結機15に駆動状態に連結されたとき、工具シャフト50,50’の先端は第2離間距離だけ先端ベアリング22にまで延びている。
上述のように離された基端ベアリングと先端ベアリングとからなる工具シャフト連結機15の実施例においては、第1離間距離が第2離間距離よりも大きい場合、特に、第2離間距離がベアリング離間距離にほぼ等しい場合に、嵌合工具シャフト50,50’の高速回転に関連した振動が最少にされる。
ほぼ環体の安全解除手段18は、取付け手段17を超えて滑って位置決めでき、かつ、少なくとも1つのスピンドル・キャップ・アクセス・スロット(例えば、アクセス・スロット32,32’)をかいしてシャフト鎖錠手段を第1(非鎖錠)位置(例えば、図1Aのスピンドル・キャップ70の位置)へ動かすようにシャフト鎖錠手段の係合表面(図1A,1B,4における71参照)に滑って係合でき、少なくとも1つの引張り−抵抗部材(例えば、ボール82,82’)が引張り−抵抗位置から動けるようにして、シャフト鎖錠手段内で嵌合工具シャフト50,50’の可逆自在位置決めを許し、また、シャフト鎖錠手段の第2(鎖錠)位置(例えば、図1Bにおけるスピンドル・キャップ70の位置)への移動を許して、少なくとも1つの引張り−抵抗部材(ボール82,82’)を引張り−抵抗位置へ動かし、そして、引張り−抵抗位置における少なくとも1つの引張り−抵抗部材(ボール82,82’)を可逆自在に鎖錠する。
環状安全鎖錠解除手段18は、取付けリング40に固定されかつリング40の縦軸(例えば図1A,1B,4における軸BB)に向かって十分に延びている少なくとも1つの半径方向に向けられたピン42(2つのほぼ直径方向に対向したピン42,42’が図1A,1B,4に示されている)を有していて、取付け手段17内のスロット32(スロット32,32’が図1A,1Bに図示されていて同じく図示されている2つのピン42,42’を受ける)をかいしてスピンドル・キャップ70の係合表面に接触する。その大きい方の直径が収束指把持表面を与えるので、環状安定鎖錠解除手段18がその連結(図1A,1Bにねじ係合として示される)から駆動シャフト・ハウジング端片65’まで取付けベース30を手動による締付けまたはゆるめを容易にするように用いられる。
工具シャフト連結機のシャフト鎖錠手段の係合表面71もまた安全鎖錠解除手段と相互に作用し合って第1非鎖錠位置にある安全鎖錠解除手段に対して少なくとも1インチ−オンスの駆動シャフト離脱トルクを生じる。係合表面71およびピン42,42’は、相補状に成形されるかさもなくば比較的に高摩擦表面仕上(例えば、嵌合機械加工溝、つまみ、摩擦材料によるサンド・ブラステングまたは被覆)を選択的に与えられてもよい。十分な摩擦力がピン42,42’と係合表面71との間に発生されて、十分な制動力がスピンドル・キャップ70(そこから案内手段をかいして駆動シャフト60まで)に作用して駆動シャフト60に加わる離脱トルクを超えることを保証するようにする。この状態は、手動圧力が取付けリング40に加えられて(係合表面71上のピン42,42’によって発生された圧力をかいして)スピンドル・キャップ70をほぼ第1非鎖錠位置まで動かすときに、駆動シャフト・ハウジング65に関する駆動シャフト60の回転を可逆自在に防止する。駆動シャフト・ハウジング65に関する駆動シャフト60の回転を実質的(しかし可逆自在に)防止を行うために、相補ピン係合手段が選択的に採用されてもよい。相補ピン係合手段は、図1A,1Bに概略的に示すようにスピンドル・キャップ70および駆動シャフト・ハウジング端片65’の対向表面に固定された少なくとも1対のピン91,92からなっている。各ピン91,92は、スピンドル・キャップ70が第1(非鎖錠)位置にあるときに、ピンが重なり(図1A参照)、したがって駆動シャフト・ハウジング端片65’に関する(したがって駆動シャフト・ハウジング65に関する)駆動シャフト60の回転を機械的に(かつ可逆自在に)ほぼ防止するように、裁寸配置される。一方、対のピン91,92は、スピンドル・キャップ70が第2(鎖錠)位置にあるとき、ピンが重ならず(図1B参照)、したがって駆動シャフト端片65’に関する(したがって駆動シャフト・ハウジング65に関する)駆動シャフト60の回転を妨げないように、裁寸される。平衡をとるために、少なくとも1対のピン91,92と共同した本発明の好適実施例は、スピンドル・キャップ70および駆動シャフト・ハウジング端片65’の対向表面のまわりにほぼ等しく離間された複数対のピンと好ましくは共同する。各対のピン91,92は、傾斜面を有し、スピンドル・キャップ70が第2(鎖錠)位置から第1(非鎖錠)位置へ動かされつつあるとき、1対のピン91,92間で端と端とが干渉することをほぼ防止するように離間されている。これらの後者の実施例においては、対となったピン91,92は、スピンドル・キャップ70が第1(非鎖錠)位置にあるときに駆動シャフト・ハウジング端片65’に関する(したがって駆動シャフト・ハウジング65に関する)駆動シャフト60の回転をほぼ(可逆自在に)防止するが、しかし対のピン91,92はスピンドル・キャップ70の第1(非鎖錠)位置への移動をほぼ妨げない。
取付け手段17は、好適実施例においては、シャフト鎖錠手段の不良機能を視覚的に表示する警報手段からなる。図示する実施例のシャフト鎖錠手段の不良機能は、第1(非鎖錠)位置から第2(鎖錠)位置へスプリング78の作用の下で動かすべきスピンドル・キャップ70の故障から生じる。いかなる拘束も取付けリング40をかいして課されていないときでさえも動くべきこのような故障は、引張り伝達手段をかいして嵌合工具シャフト50,50’の不適当な挿入及び/又は破損スプリング78によって生じ、その結果、嵌合工具シャフト50,50’とトルク伝達表面64との有効な係合を損うことになる。トルク伝達表面64に有効に係合できない故障によって、嵌合工具シャフト50,50’の引張り伝達表面53,53’が可動引張り−抵抗部材(例えば、ボース82,82’)から離れすぎてその部材を干渉引張り−抵抗位置へ動かして係合させることを不能にする。これは、図1Aに概略的に示す条件となる。したがって、図1Aに示す相対位置に駆動シャフト60および嵌合シャフト50によって、取付けリング40上の手動圧力の実質的解除は、スピンドル・キャップ70を第2鎖錠位置、この位置では警報表面99がほぼ視覚に捕えられるが(図1Bに示す条件)、へ動かすことは起らない。一方、この条件の下で取付けリング40への手動圧力の実質的解除によって、警報表面99がほぼ見えるように留まっている位置に取付けリング40を保持する。同様なことは、取付けリング40がスプリング78の破損後または同時にスピンドル・キャップ70を第1非鎖錠位置に引き込むように用いられる場合に、得られる。
このようにして、好適実施例における警報手段は、識別視覚外観(例えば4,4A,5における警報線99)を有する取付け手段の少なくとも警報表面部分をもつ。この警報表面部分は、環状体安全鎖錠解除手段を第1(非鎖錠)位置にあるシャフト鎖錠手段に接触させた状態で、ほぼ視覚に捕えられることができる。警報表面部分は、環状体安全鎖錠解除手段を第2(鎖錠)位置にあるシャフト鎖錠手段に接触させた状態で、ほぼ視覚に捕えられなくなる。取付け手段の警報表面部分の所望の識別視覚外観は、例えば、隣接取付け手段表面と対比してコントラスト表面仕上げまたは組織(例えば、凹凸、つや消し、磨き、または機械加工された溝)及び/又は色彩(例えば、黒背景の黄縞)によってなされてもよい。
本発明は、上述したように、工具シャフト連結機15をかいして駆動シャフト60に連結する嵌合工具シャフト(例えば、50,50’)を備えている。嵌合工具シャフトは、少なくとも1つのトルク伝達表面54,54’、少なくとも1つの引張り伝達表面53,53’、少なくとも1つの圧縮伝達表面55,55’を有している。トルク伝達表面(例えば、図3Aにおいて54’)は、嵌合工具シャフト(例えば図3Aにおける50’)に固定されて(またはそれと一体部品に)、工具シャフト連結機15の少なくとも1つのトルク伝達表面(例えば、図3Aにおける64)に軸方向に滑って嵌合して、嵌合工具シャフト50,50’と駆動シャフト60との間にトルクを伝達する。
少なくとも1つの引張り伝達表面(例えば、図3Aにおける53’)が、少なくとも1つの可動引張り−抵抗部材(例えば、ボール82,82’)と可逆自在に連結してて、駆動シャフト60と嵌合工具シャフト(例えば、図3Aにおける50’)とを連結する。このような連結は、嵌合工具シャフトおよび工具シャフト連結機15の少なくとも1つの圧縮伝達表面(例えば、図3Aにおける55’,67)に固定された(またはそれと一体の部品に)少なくとも1つの圧縮伝達表面と関連して、引張りと圧縮との交互軸方向荷重の下で駆動シャフトに関する嵌合工具シャフトの最大軸方向移動を可逆自在に制限する。
嵌合工具シャフト(例えば、図3Aにおける50’)の好適実施例は、約5.664mm(0.223in)だけ少なくとも1つの圧縮伝達表面(例えば、図3Aにおいて55’)のうちの一方から離間された少なくとも1つの引張り伝達表面(例えば、図3Aにおいて53’)を有している。交互の圧縮伝達表面(例えば、図3Aにおける57’,67’)を用いる本発明の実施例においては、図3Aにおいて53’で示す引張り伝達表面が、上記間隔(約5.664mm(0.233in)以下の距離X”だけ圧縮伝達表面57’から好ましくは離間されてはいるが、嵌合工具シャフト(図3Aにおける50’)のほぼ最大軸方向移動を与える。
本発明の圧縮伝達表面は、駆動シャフト60または嵌合工具シャフトに連結されていても、図3Cに断面で示す嵌合工具シャフト50’の一部とほぼ同じ形状(すなわち、断面がぼ半円形)を有していてもよい。嵌合工具シャフト50,50’の好適実施例においては、識別視覚外観の1またはそれ以上の警報バンド99が、嵌合工具シャフトが工具シャフト連結機15に駆動状態に係合されているとき(図1B)、取付け手段17に隣接しかつちょうど隠されている嵌合工具シャフト表面の一部に付着される。このような駆動(有効)係合が連結機内で有効深さまで嵌合工具シャフト50,50’の滑り係合をも含めるので、連結機内の嵌合工具シャフトのすべての対応する軸力およびトルク伝達表面がほぼ完全に係合され、嵌合工具シャフトが有効深さ以下の深さに連結機内に挿入されたときには、力伝達表面の欠陥係合が起る。有効深さ以下の嵌合工具シャフト50,50’の挿入は、取付け手段によって隠されていない嵌合工具シャフト上の視覚識別部分99’の少なくとも一部を残し、これによって、連結機15内への工具シャフトの不適当な挿入の視覚警報を与える。
本発明はまた、駆動シャフトと嵌合工具シャフトとを可逆自在に連結する方法(図2のフロー・チャートに概略図示する)からなる。この方法は、(工程101)前記駆動シャフトおよび前記嵌合工具シャフトが対応する駆動シャフト・トルク伝達表面および嵌合工具シャフト・トルク伝達表面を有していることを確認すること、ただし両伝達表面は駆動および嵌合工具シャフト間にトルクをそれぞれ伝達するように駆動および嵌合工具シャフトに(または両シャフトの一体部に)駆動可能に取り付けられ、(工程103)前記駆動シャフトおよび前記嵌合工具シャフトが対応する駆動シャフト圧縮伝達正面および嵌合工具シャフト圧縮表面を有していることを確認すること、
ただし両伝達表面は駆動および嵌合工具シャフト間に軸方向圧縮力をそれぞれ伝達するように駆動および嵌合工具シャフトに(または両シャフトの一体部に)駆動可能に取り付けられ、
(工程105)前記駆動シャフトおよび前記嵌合工具シャフトが対応する駆動シャフト引張り伝達表面および嵌合工具シャフト引張り伝達表面を有していることを確認すること、
ただし両伝達表面は駆動および嵌合工具シャフト間に軸方向張力をそれぞれ伝達するように駆動および嵌合工具シャフトに(または両シャフトの一体部に)駆動可能に取り付けられ、
そして前記駆動シャフト引張り伝達表面は前記駆動シャフト・トルク伝達表面から離間されていることまた前記嵌合工具シャフト引張り伝達表面は前記嵌合工具シャフト・トルク伝達表面から離間され、(工程107)可動引張り−抵抗部材を可逆自在に解除して前記対応する駆動シャフトおよび嵌合工具シャフト引張り伝達表面間で引張り−抵抗位置から前記部材の移動を許すこと、(工程109)前記駆動シャフトを前記嵌合工具シャフトに有効に係合させて前記駆動および嵌合工具シャフトのトルク伝達表面、引張り伝達表面、圧縮伝達表面のそれぞれ対応する一部が隣接するようにすること、
(工程111)引張り−抵抗部材を前記対応する駆動シャフトおよび嵌合工具シャフト引張り伝達表面間で引張り−抵抗位置に可逆自在に移動させて前記駆動シャフトと前記嵌合工具シャフトとの間に軸方向張力を前記引張り−抵抗部材の圧縮によって伝達すること、(工程113)前記可動引張り−抵抗部材をシャフト鎖錠手段によって引張り−抵抗位置に可逆自在に鎖錠すること、(工程105)前記シャフト鎖錠手段の不良機能を表示するための視覚表示器を設けることからなっている。
Claims (24)
- 駆動シャフトを嵌合工具シャフトに駆動可能に連結する工具シャフト連結機であって、前記嵌合工具シャフトは基端と先端とを有し、かつ、前記駆動シャフトに有効に係合され、該駆動シャフトは駆動シャフト・ハウジング内で実質的に縦軸のまわりで回転自在になっており、前記工具シャフト連結機は、
前記駆動シャフトに固定状に連結されていて前記嵌合工具シャフトと前記駆動シャフトとの間にトルクを伝達するように嵌合工具シャフトに軸方向滑動自在に嵌合する少なくとも1つのトルク伝達表面と、
前記少なくとも1つのトルク伝達表面から離間されていて、少なくとも1つの引張り伝達表面と少なくとも1つの可動引張り−抵抗部材とからなる引張り伝達手段であって、前記少なくとも1つの引張り−抵抗部材が引張り−抵抗位置へ可逆自在にかつ滑動自在に移動して、前記駆動シャフトと嵌合工具シャフトとを連結し、軸方向引張り荷重の下で前記駆動シャフトに関して前記嵌合工具シャフトの最大軸方向移動を可逆自在に制限するようになっている引張り伝達手段と、
前記駆動シャフトに固定状に連結されていて、軸方向圧縮荷重の下で前記駆動シャフトに関して嵌合工具シャフトの最大軸方向を実質的に制限する少なくとも1つの圧縮伝達表面と、
係合表面を有しかつ前記駆動シャフトに滑動自在に連結されていて、引張り−抵抗位置において前記少なくとも1つの引張り−抵抗部材を可逆自在に鎖錠するシャフト鎖錠手段と、
駆動シャフト縦軸のまわりに前記駆動シャフトに関して前記シャフト鎖錠手段の回転を実質的に防止する案内手段と、
からなる工具シャフト連結機。 - 前記案内手段は少なくとも1つのボール・ベアリングからなることを特徴とした請求項1記載の工具シャフト連結機。
- 前記案内手段は少なくとも1つのスプラインおよび溝からなることを特徴とした請求項1記載の工具シャフト連結機。
- 前記駆動シャフト・ハウジングに可逆自在に連結されていて、前記嵌合シャフトを案内しかつ支持し、少なくとも1つのスピンドル・キャップ・アクセス・スロットからなる取付け手段と、該取付け手段上に滑動自在に位置決めできかつ前記少なくとも1つのスピンドル・キャップ・アクセス・スロットをかいして前記シャフト鎖錠手段の前記係合表面に係合できるほぼ環状体の安全鎖錠解除手段とをさらに備え、前記シャフト鎖錠手段を第1非鎖錠位置に移動させて前記の少なくとも1つの引張り−抵抗部材が前記引張り−抵抗位置から動くようにし、前記シャフト鎖錠手段内で嵌合工具シャフトの可逆自在設置を許し、前記シャフト鎖錠手段を第2鎖錠位置へ移動させて、前記の少なくとも1つの引張り−抵抗部材を前記引張り−抵抗位置へ動かしかつ前記の少なくとも1つの引張り−抵抗部材を前記引張り−抵抗位置に鎖錠することを特徴とした請求項3記載の工具シャフト連結機。
- 前記シャフト鎖錠手段の不良機能を視覚的に表示する警報手段をさらに有していることを特徴とした請求項4記載の工具シャフト連結機。
- 前記環状体安全鎖錠解除手段が2本の半径方向に向けられたピンからなることを特徴とした請求項4記載の工具シャフト連結機。
- 前記取付け手段は2つのスピンドル・キャップ・アクセス・スロットからなることを特徴とした請求項6記載の工具シャフト連結機。
- 前記警報手段が識別視覚外観を有する前記取付け手段の少なくとも1つの警報部分からなり、該警報部分は前記環状体安全鎖錠解除手段が前記第1非鎖錠位置において前記シャフト鎖錠手段に接触する状態のときにほぼ視覚で捕えられ、前記警報部分は前記環状体安全鎖錠解除手段が前記第2鎖錠位置において前記シャフト鎖錠手段に接触する状態のときにほぼ視覚に捕えられないことを特徴とした請求項7記載の工具シャフト連結機。
- 前記安全鎖錠解除手段に相互に作用する前記シャフト鎖錠手段の係合表面が前記第1非鎖錠位置における前記安全鎖錠解除手段に対して少なくとも1つのインチ−オンスの駆動シャフト離脱トルクを生じることを特徴とした請求項8記載の工具シャフト連結機。
- 前記の少なくとも1つのトルク伝達表面が単一の面内にほぼ存在することを特徴とした請求項9記載の工具シャフト連結機。
- 前記の少なくとも1つの可動引張り−抵抗部材が3つのボールからなることを特徴とした請求項10記載の工具シャフト連結機。
- 前記ボールはクロム鋼からできていることを特徴とした請求項11記載の工具シャフト連結機。
- 前記取付け手段は、第1離間距離だけ前記の少なくとも1つの引張り−抵抗部材から離隔されかつ第2離間距離だけ駆動状態に連結された工具シャフトの先端から離隔された先端工具シャフト・ベアリングをさらに有し、前記第1離間距離が前記第2離間距離よりも大きいことを特徴とした請求項4記載の工具シャフト連結機。
- 前記取付け手段は、前記先端工具シャフト・ベアリングからベアリング−離間距離だけ離間された基端工具シャフト・ベアリングをさらに有していることを特徴とした請求項13記載の工具シャフト連結機。
- 前記ベアリング−離間距離は前記第2離間距離にほぼ等しいことを特徴とした請求項14記載の工具シャフト連結機。
- 前記引張り−抵抗部材は、嵌合工具シャフト引張り伝達表面に接触していないとき、前記シャフト鎖錠手段と嵌合工具シャフトに同時に接触できないことを特徴とした請求項14記載の工具シャフト連結機。
- 前記引張り−抵抗部材は引張り伝達表面を除いて嵌合工具シャフトに接触できないことを特徴とした請求項14記載の工具シャフト連結機。
- 前記シャフト鎖錠手段および前記駆動シャフト・ハウジングは相補ピン係合手段を有していることを特徴とした請求項1記載の工具シャフト連結機。
- 駆動シャフトを嵌合工具シャフトに請求項4記載の駆動シャフト連結機をかいして連結する嵌合工具シャフトであって、
前記嵌合工具シャフトと前記駆動シャフトとの間にトルクを伝達するように少なくとも1つのトルク伝達表面と、
前記少なくとも1つのトルク伝達表面から離間されていて、前記工具シャフト連結機の前記少なくとも1つの可動引張り−抵抗部材に可逆自在に連結し、軸方向引張り荷重の下で前記駆動シャフトに関して前記嵌合工具シャフトの最大軸方向移動を可逆自在に制限するようになっている少なくとも1つの引張り伝達表面と、
軸方向圧縮荷重の下で前記駆動シャフトに関して嵌合工具シャフトの最大軸方向を実質的に制限する少なくとも1つの圧縮伝達表面と、
からなる嵌合工具シャフト。 - 前記嵌合工具シャフトが前記工具シャフト連結機に駆動状態に連結されていないときには視覚に捕えられるが、前記嵌合工具シャフトが前記工具シャフト連結機に駆動状態に連結されているときには前記取付け手段から外側にあって視覚に捕えられないことを特徴とした請求項19記載の嵌合工具シャフト。
- 前記の少なくとも1つの引張り伝達表面のうちの1つが約5.664mm(0.223in)だけ前記の少なくとも1つの圧縮伝達表面のうちの1つから離間されていることを特徴とした請求項19記載の嵌合工具シャフト。
- 前記の少なくとも1つの圧縮伝達表面のうちの1つがほぼ半円形であることを特徴とした請求項21記載の嵌合工具シャフト。
- 前記の少なくとも1つの引張り伝達表面が截頭円錐表面からほぼなっていることを特徴とした請求項22記載の嵌合工具シャフト。
- 駆動シャフトと嵌合工具シャフトとを可逆自在に連結する方法であって、
前記駆動シャフトおよび前記嵌合工具シャフトが対応する駆動シャフト・トルク伝達表面および嵌合工具シャフト・トルク伝達表面を有していることを確認すること、
前記駆動シャフトおよび前記嵌合工具シャフトが対応する駆動シャフト圧縮伝達表面および嵌合工具シャフト圧縮表面を有していることを確認すること、
前記駆動シャフトおよび前記嵌合工具シャフトが対応する駆動シャフト引張り伝達表面および嵌合工具シャフト引張り伝達表面を有していることを確認すること、ただし前記駆動シャフト引張り伝達表面は前記駆動シャフト・トルク伝達表面から離間されていることまた前記嵌合工具シャフト引張り伝達表面は前記嵌合工具シャフト・トルク伝達表面から離間されていること、
可動引張り−抵抗部材を可逆自在に解除して前記対応する駆動シャフトおよび嵌合工具シャフト引張り伝達表面間で引張り−抵抗位置から前記部材の移動を許すこと、
前記駆動シャフトを前記嵌合工具シャフトに有効に係合させて前記駆動および嵌合工具シャフトのそれぞれ対応するトルク伝達表面、引張り伝達表面、圧縮伝達表面が隣接するようにすること、
可動引張り−抵抗部材を前記対応する駆動シャフトおよび嵌合工具シャフト引張り伝達表面間で引張り−抵抗位置に可逆自在に移動させて前記駆動シャフトと前記嵌合工具シャフトとの間に軸方向張力を伝達すること、
前記可動引張り−抵抗部材をシャフト鎖錠手段によって引張り−抵抗位置に可逆自在に鎖錠すること、
前記シャフト鎖錠手段の不良機能を表示するための視覚表示器を設けること、
からなる連結方法。
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