JP3693379B2 - 点灯装置付き放電ランプ - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、電源に接続される口金と、一対の電極を有する放電管と、その放電管を点灯するための点灯回路及び電解コンデンサを含む点灯装置とを備え、着脱自在に組み合わされたランプ部及び回路部からなる点灯装置付き放電ランプに関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、省エネルギー等を目的として、電子安定器(インバータ式点灯装置)を内蔵した点灯装置付き放電ランプが多く使用されるようになってきた。例えば特開昭62−252002号公報に開示されている従来の一般的な点灯装置付き放電ランプを図3に示す。電源ソケットに接続される口金21と、ダブルU字状蛍光管25と、これを点灯させるための電子安定器(点灯装置)23と、ダブルU字状蛍光管25を保持するホルダ24と、電子安定器23を覆うカバー22とが備えられ、ホルダ24とカバー22とが固定されている。
【0003】
このような従来の点灯装置付き放電ランプにあっては、放電管(蛍光管)の交換は可能であるが、電子安定器(点灯装置)又はその構成部品の交換については構造上考慮されておらず、点灯装置付き放電ランプ全体を交換するか、せいぜい放電管を除いた部分を交換するしかなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、点灯装置の構成部品のうち、特に平滑用の電解コンデンサの寿命が短く、これが寿命に達した場合、上記の従来装置にあっては点灯装置付き放電ランプ全体を新しいものに取り替える必要がある。これは、省資源や産業廃棄物低減の観点から好ましいことではなく、改善の余地があった。そこで、本発明は、電解コンデンサが点灯装置の他の部分(点灯回路)から分離可能な構造とすることにより、省資源や産業廃棄物低減に寄与し得る点灯装置付き放電ランプを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明による点灯装置付き放電ランプは、電源に接続される口金と、一対の電極を有する放電管と、その放電管を点灯するための点灯回路及び電解コンデンサを含む点灯装置とを備え、着脱自在に組み合わされたランプ部及び回路部からなるものであって、その特徴は、前記ランプ部が、前記放電管と、その放電管を保持すると共に前記放電管の保持部と反対側に設けた筒状部分に前記電解コンデンサを収納したホルダと、前記放電管の電極に接続されたランプ接続手段Aと、前記電解コンデンサに接続されたコンデンサ接続手段Cとを備え、前記回路部が、前記ホルダの筒状部分が収納されて、前記ランプ接続手段Aに係合するランプ接続手段Bと、前記コンデンサ接続手段Cに係合するコンデンサ接続手段Dと、前記口金と、前記ランプ接続手段B及び前記コンデンサ接続手段D及び前記口金に接続された前記点灯回路と、その点灯回路を収納するケースとを備えている点にある。
【0007】
【作用】
上記の特徴構成によれば、放電管又は電解コンデンサが寿命に達して放電管の適当な点灯状態が得られなくなった場合、放電管と電解コンデンサとを含むランプ部だけを新しいものに交換することができる。したがって、電解コンデンサを除く点灯装置(点灯回路)を含む回路部は継続使用することができる。
【0008】
【実施例】
以下、点灯装置付き放電ランプの一種である点灯装置付き蛍光ランプに本発明を適用した実施例を図面に基づいて説明する。図1に示すように、本実施例の点灯装置付き蛍光ランプは回路部11とランプ部12とからなり、両部は後述する構造によって着脱自在である。回路部11は、電源ソケットに接続される口金1と、これに固着されたケース2と、このケース内に収納された点灯回路とを備えている。ランプ部12は、一対の電極を有する蛍光管(放電管の一種)10と、平滑用電解コンデンサ(以下、平滑コンデンサという)8と、これらを保持するホルダ9とを備えている。蛍光管10はその両端部でホルダ9に保持され、平滑コンデンサ8はホルダ9の円筒状部分に収納されている。
【0009】
蛍光管10の両端部の一対の電極にはランプ接続手段Aとしての接続ピン7が接続され、この接続ピン7に係合するランプ接続手段Bとしての接続金具5が回路部11の対応箇所に備えられている。又、平滑コンデンサ8にはコンデンサ接続手段Cとしての接続ピン6が接続され、これに係合するコンデンサ接続手段Dとしての接続金具4が回路部11の対応箇所に備えられている。
【0010】
このように、接続ピン7と接続金具5、そして接続ピン6と接続金具4とがそれぞれ電気的に接続した状態で係合することにより、回路部11とランプ部12とが一体に結合し、点灯装置付き蛍光ランプとして使用できる状態になる。逆に、これらの接続ピンと接続金具との係合を解除することにより、回路部11とランプ部12とが分離し、平滑コンデンサ8を含むランプ部12の交換が可能になる。
【0011】
ここで平滑コンデンサ8及び点灯回路3の働きについて図2に基づいて簡単に説明しておく。図2は点灯装置付き蛍光ランプの回路図である。口金を介して商用電源13から得られる交流はブリッジ整流器14によって全波整流され平滑コンデンサ8よって平滑されて直流になる。この直流を電源としてカレントトランス17によってトランジスタ15及びトランジスタ16が駆動され、チョ−クコイル18とコンデンサ19との共振電流によって蛍光管10が点灯する。尚、20は始動用コンデンサである。このような点灯回路は直列型インバータとしてよく知られている。
【0012】
一般に、点灯時間が経過して平滑コンデンサ8が寿命に達すると、静電容量の低下や内部抵抗の増加によって平滑後の直流電圧が低下するため、点灯回路3は蛍光管10を十分な明るさで点灯することができなくなる。このようなとき、本発明の点灯装置付き蛍光ランプは、図1の実施例で説明したように、ランプ部12を回路部11から分離して、ランプ部12のみを新しいものに交換することによって、再び良好な点灯状態を取り戻すことができる。この場合、蛍光管10も新しいものになる。
【0013】
もちろん、蛍光管10が寿命に達したために明るさが低下した場合もランプ部12のみを新しいものに交換すればよく、この場合、寿命の短い平滑コンデンサ8も新しくなる。いずれの場合も、寿命の短い平滑コンデンサ及び蛍光管がセットで新しくなる点で好都合であり、その結果、点灯装置付き蛍光ランプ全体の寿命を大幅に延ばすことができる。
【0014】
尚、上記実施例では放電管として蛍光管を用いた装置について説明したが、本発明はこれに限るものではなく、例えばHID管(高輝度放電管)を用いた装置にも適用できる。また、直列インバータの始動用コンデンサ(図2中の20)をも点灯回路3から取り出してランプ部12側に備えさせてもよい。さらに、点灯回路3は図2に示した直列インバータ回路を用いたものに限らず、種々の公知回路を用いることができる。
【0015】
また、図1において、蛍光管10を覆うガラス球を設けてもよい。ランプ接続手段及びコンデンサ接続手段は、上記実施例のような接続ピンと接続金具との係合によるものに限らず、種々の公知の接続手段を用いることができる。例えば、回路部またはランプ部の一方側にばね接触部材を設け、他方側にそのばね接触部材が接触する電極板を設けて各接続手段を構成することもできる。この場合、例えば回路部のケースとランプ部のホルダとがスナップ係合することにより、上記のばね接触部材と電極板との圧接状態が維持される。
【0016】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明による点灯装置付き放電ランプは放電管や電解コンデンサを含むランプ部が口金や点灯回路を含む回路部に対して着脱自在である構成としたことにより、寿命の短い放電管及び電解コンデンサをセットで新しいものに交換できるので、点灯装置付き放電ランプ全体の寿命を大幅に延ばすことができ、点灯装置付き放電ランプ全体を新しいものに交換していた従来に比べて省資源及び産業廃棄物の低減に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る点灯装置付き蛍光ランプを回路部とランプ部とが分離した状態で示す部分透視側面図
【図2】図1の点灯装置付き蛍光ランプの回路図
【図3】従来の点灯装置付き蛍光ランプを示す側断面図
【符号の説明】
1 口金
2 ケース
3 点灯回路
4,5 接続金具
6,7 接続ピン
8 平滑コンデンサ
9 ホルダ
10 蛍光管
11 回路部
12 ランプ部

Claims (1)

  1. 電源に接続される口金と、一対の電極を有する放電管と、その放電管を点灯するための点灯回路及び電解コンデンサを含む点灯装置とを備え、着脱自在に組み合わされたランプ部及び回路部からなる点灯装置付き放電ランプであって、
    前記ランプ部は、前記放電管と、その放電管を保持すると共に前記放電管の保持部と反対側に設けた筒状部分に前記電解コンデンサを収納したホルダと、前記放電管の電極に接続されたランプ接続手段Aと、前記電解コンデンサに接続されたコンデンサ接続手段Cとを備え、
    前記回路部は、前記ホルダの筒状部分が収納されて、前記ランプ接続手段Aに係合するランプ接続手段Bと、前記コンデンサ接続手段Cに係合するコンデンサ接続手段Dと、前記口金と、前記ランプ接続手段B及び前記コンデンサ接続手段D及び前記口金に接続された前記点灯回路と、その点灯回路を収納するケースとを備えていることを特徴とする点灯装置付き放電ランプ。
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