JP2004007927A - 電源装置、放電灯点灯装置および電球形蛍光ランプ - Google Patents
電源装置、放電灯点灯装置および電球形蛍光ランプ Download PDFInfo
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Abstract
【課題】簡単な構成で安定して確実に出力を低減する。
【解決手段】深調光し過ぎた場合には、部分平滑回路36の電解コンデンサC9の電圧が低下する。電界効果トランジスタQ6がオンしているため、補助共振が24Vの状態であり、コンデンサC16の電圧が15V以下になると、ツェナダイオードZD3がオフして、並列コンデンサC12をコンデンサC11に対して並列に接続し、電界効果トランジスタQ4,Q5の補助共振周波数を高くするとともに振幅を小さくし、インバータ主回路37の出力を小さくし発光管18を消灯させる。再び調光度合いを大きくし、部分平滑回路36のコンデンサC16の電圧が19Vより高くならないと、ツェナダイオードZD3がオンして電界効果トランジスタQ6がオンしないため、並列コンデンサC12をコンデンサC11に対して並列に接続しない。発光管18が消灯する際の電源電圧と再点灯させる際の電圧とにヒステリシスを持たせる。
【選択図】 図1
【解決手段】深調光し過ぎた場合には、部分平滑回路36の電解コンデンサC9の電圧が低下する。電界効果トランジスタQ6がオンしているため、補助共振が24Vの状態であり、コンデンサC16の電圧が15V以下になると、ツェナダイオードZD3がオフして、並列コンデンサC12をコンデンサC11に対して並列に接続し、電界効果トランジスタQ4,Q5の補助共振周波数を高くするとともに振幅を小さくし、インバータ主回路37の出力を小さくし発光管18を消灯させる。再び調光度合いを大きくし、部分平滑回路36のコンデンサC16の電圧が19Vより高くならないと、ツェナダイオードZD3がオンして電界効果トランジスタQ6がオンしないため、並列コンデンサC12をコンデンサC11に対して並列に接続しない。発光管18が消灯する際の電源電圧と再点灯させる際の電圧とにヒステリシスを持たせる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電源装置、放電灯点灯装置および電球形蛍光ランプに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の放電灯点灯装置としては、Nチャネルの電界効果トランジスタとPチャネルの電界効果トランジスタとを直列に接続した相補形のハーフブリッジ形のインバータ回路を構成し、Nチャネルの電界効果トランジスタとPチャネルの電界効果トランジスタとのゲート、ソース間には、インダクタおよびキャパシタを有するLC共振回路を接続し、このLC共振回路のインダクタに対して並列に抵抗およびコンデンサのRC直列回路を接続し、インバータ回路に蛍光ランプを接続している。
【0003】
そして、Nチャネルの電界効果トランジスタのゲートとPチャネルの電界効果トランジスタのゲートとにそれぞれ同じパルスを供給することにより、Nチャネルの電界効果トランジスタとPチャネルの電界効果トランジスタとを反対の状態でそれぞれ駆動させて高周波交流に変換して、蛍光ランプを点灯させている。
【0004】
また、電源電圧の変動やランプ寿命末期時に電圧値を検出してインバータ回路の出力を低減する必要がある場合には、RC直列回路に電界効果トランジスタを接続し、この電界効果トランジスタのオン、オフ制御によってLC共振回路の周波数を切り換えている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、LC共振回路の定数などによっては、周波数の変化の幅がとれず、出力電圧が下がらずに蛍光ランプが立ち消えないことや、立ち消えても開放電圧が高く、蛍光ランプの不点時の入力電力が大きくなってしまう。
【0006】
特に、近年は位相調光方式の調光器を伴う電源に放電灯点灯装置が接続され、電源からの入力電圧が間欠的に変化してしまう場合などには、蛍光ランプが点灯を維持できない電圧になった場合に出力を低減させる際の電圧値と、蛍光ランプが点灯できる電圧になって出力を低減している状態から復帰する際の電圧値が等しいあるいは近い場合には、ハンチングを起こしてしまい蛍光ランプが点滅するなど動作が安定しなくなるおそれがある。
【0007】
そこで、出力を低減させて蛍光ランプを消灯する際の電圧値と、再び蛍光ランプを点灯させる出力を通常の状態に復帰する場合の電圧値とを異ならせるために、たとえば出力を低減する際の電圧を検出する検出手段と、この電圧とは異なる出力を復帰する際の電圧を設定するトランジスタおよび可変抵抗などを有する検出手段とを別個に設け、蛍光ランプを消灯する出力を低減させる際の電圧と再び蛍光ランプを点灯する出力を復帰させる際の電圧とでヒステリシスを持たせることが考えられる。
【0008】
しかしながら、蛍光ランプを消灯させる出力を低下させる際の検出手段とは別個に、再び蛍光ランプを点灯させる出力を復帰する際の電圧を設定するトランジスタおよび可変抵抗を有する検出手段を設けると、構成が煩雑になる問題を有している。
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、簡単な構成で安定して確実に出力を低減できる電源装置、放電灯点灯装置および電球形蛍光ランプを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の電源装置は、相補形の対をなすスイッチング素子を備え直流電源からの電力を変換して負荷に電力を供給するハーフブリッジ形のインバータ主回路と;対をなすスイッチング素子を共振により駆動させる共振手段と;インバータ主回路の出力が大きく共振手段の振幅が大きい状態とインバータ主回路の出力が小さく共振手段の振幅が小さい状態とを切り換える切換手段と;直流電源の電圧に対応する所定の電圧が所定電圧値から共振手段の振幅値を減じた所定値以下になると切換手段を切り換えてインバータ主回路の出力が小さく共振手段の振幅が小さい状態にし、直流電源の電圧に対応する所定の電圧が所定電圧値から共振手段の振幅値を減じた所定値以上になると切換手段を切り換えてインバータ主回路の出力が大きく共振手段の振幅が大きい状態にする制御手段とを具備しているもので、制御手段は、直流電源の電圧が低下して直流電源の電圧に対応する所定の電圧が所定電圧値から共振手段の振幅値を減じた所定値以下になると切換手段を切り換えてインバータ主回路の出力を小さくして負荷への電力を小さくするとともに共振手段の振幅が小さい状態にし、この状態の後に直流電源の電圧が高くなって直流電源の電圧に対応する所定の電圧が所定電圧値から共振手段の振幅値を減じた所定値以上になると切換手段を切り換えてインバータ主回路の出力を大きくして負荷への電力を大きくするとともに共振手段の振幅が大きい状態にすることにより、インバータ主回路の出力を小さくする際には共振手段の振幅が大きい状態であるため所定電圧値から共振手段の振幅値を減じた所定値が低くなり、反対に、インバータ主回路の出力を大きくする際には共振手段の振幅が小さい状態であるため所定電圧値から共振手段の振幅値を減じた所定値が高くなり、インバータ主回路の出力を変化させる切換手段を用いてインバータ主回路を制御する際の電圧値にヒステリシスを持たせることができるため、回路構成を煩雑にせず、動作電圧にヒステリシスを与えることができる。
【0011】
請求項2記載の電源装置は、相補形の対をなすスイッチング素子を備え直流電源からの電力を変換して負荷に電力を供給するハーフブリッジ形のインバータ主回路と;対をなすスイッチング素子を共振により駆動させるコンデンサおよびインダクタを有する共振手段と;コンデンサに対して並列に接続された並列コンデンサおよび切換スイッチング素子の直列回路と;直流電源の電圧に対応する電圧が所定電圧値からスイッチング素子への振幅を減算した所定値以下になると切換スイッチング素子をオフ状態とし、直流電源の電圧に対応する電圧が所定電圧値からスイッチング素子への振幅を減算した所定値以上になると切換スイッチング素子をオン状態にする制御手段とを具備しているもので、制御手段は、直流電源の電圧が低下して直流電源の電圧に対応する電圧が所定電圧値からスイッチング素子への振幅を減算した所定値以下になると切換スイッチング素子をオフ状態としコンデンサに対して並列に並列コンデンサを接続しない状態とすることによりインバータ主回路の出力を小さくして負荷への電力を小さくするとともに共振手段の振幅が小さい状態にし、この状態の後に直流電源の電圧が高くなって直流電源の電圧に対応する電圧が所定電圧値からスイッチング素子への振幅を減算した所定値以上になると切換スイッチング素子をオン状態とすることによりインバータ主回路の出力を大きくして負荷への電力を大きくするとともに共振手段の振幅が大きい状態にすることにより、インバータ主回路の出力を小さくする際には共振手段の振幅が大きい状態であるため所定電圧値から共振手段の振幅値を減じた所定値が低くなり、反対に、インバータ主回路の出力を大きくする際には共振手段の振幅が小さい状態であるため所定電圧値から共振手段の振幅値を減じた所定値が高くなり、インバータ主回路の出力を変化させる並列コンデンサの接離によりインバータ主回路を制御する際の電圧値にヒステリシスを持たせることができるため、回路構成を煩雑にせず、動作電圧にヒステリシスを与えることができる。
【0012】
請求項3記載の放電灯点灯装置は、負荷は、発光管で、発光管を点灯させる請求項1または2記載の電源装置を具備したもので、動作電圧にヒステリシスを有していることによりインバータ主回路の出力を変化させる際に急激な負荷変動による、調光器のハンチング動作により、発光管が点滅することを防止して動作を安定させる。
【0013】
請求項4記載の電球形蛍光ランプは、発光管と;発光管が取り付けられるとともに口金を有するカバーと;カバー内に収容される請求項3記載の放電灯点灯装置とを具備しているもので、それぞれの作用を奏する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態の電球形蛍光ランプを図面を参照して説明する。
【0015】
図1は第1の実施の形態の放電灯点灯装置を示す回路図、図2は電球形蛍光ランプのグローブを透視した側面図である。
【0016】
そして、図2において、1は調光可能な電球形蛍光ランプで、この電球形蛍光ランプ1は、たとえば定格入力電力が6Wないし25Wで動作し、本実施の形態では、100%出力で22Wで点灯するようになっている。そして、この蛍光ランプ装置1は、カバー2、口金3、保持体4、蛍光ランプ5、および、図1に示す放電灯点灯装置である点灯回路16などにより構成され、基本的な状態では図1に示すように口金3側を上側としている。
【0017】
まず、カバー2は、本体あるいはベースなどともいわれ、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などの耐熱性を有する合成樹脂にて略円筒状に一体に形成されている。そして、このカバー2には、下方に拡開する本体部11と、この本体部11の上側から略筒状である略円筒状に延設された口金取付部12とが形成され、内部に点灯回路16が収納されている。
【0018】
また、口金3は、E26形などのエジソン形の口金で、絶縁部3aと、この絶縁部3aの上端中央部に固定された導電性を有する先端口金部3bと、絶縁部3aの外周部に固定されソケットに螺合される導電性を有する螺合口金部3cとを備えている。
【0019】
そして、保持体4は、仕切体などともいわれ、ポリブチレンテレフタレートなどの耐熱性を有する合成樹脂にて形成され、カバー2に取り付けられている。
【0020】
そして、蛍光ランプ5は、先端が角形状をなし、一対の角隅部5a,5aを有するようにモールド成型によって略コ字状に屈曲形成された3個以上、例えば4本のU字状バルブであるバルブ5bによって構成されている。すなわち、負荷となる放電ランプである蛍光ランプとしての発光管18は多角形状である正方形の四辺にバルブ5bの先端が沿うようにそれぞれ所定の位置に配置し、図示しない連通管で順次接続し、1本の放電路が形成されている。また、各バルブ5bは、内面に蛍光体膜が形成されるとともに、内側にアルゴンなどの希ガスおよび水銀が封入されている。なお、U字状とは、例えば、放電路が一方向側で折り返すように屈曲放電経路を形成する構造を有していることを意味し、バルブ5b先端が円弧状に形成されていることを意味するものではない。したがって、U字状の概念には先端が角形状のものや尖鋭状のものも含まれる。
【0021】
そして、カバー2を備えた外囲器は、定格電力100W形相当の白熱電球などの一般照明用電球の規格寸法に近似する外形に形成されている。なお、一般照明用電球とはJIS C 7501に定義されるものである。
【0022】
また、点灯回路16は図1に示すように、商用交流電源eに2線式の調光器31が接続され、商用交流電源eおよびこの調光器31で位相制御により出力電圧可変の交流電源32を構成している。また、2線式の調光器31は、トライアックQ1を備え、このトライアックQ1に対して直列にインダクタL3が接続され、トライアックQ1とインダクタL3との直列接続と並列にノイズ吸収用のコンデンサC1が接続され、トライアックQ1のゲートにはトリガ用のダイアックQ2が接続され、このダイアックQ2は位相角設定用の可変抵抗R1を介してトライアックQ1の一端側に接続されるとともに、コンデンサC2を介してトライアックQ1の他端側に接続されている。そして、可変抵抗R1の抵抗値を変化させることにより可変抵抗R1およびコンデンサC2の時定数を変化させて、トライアックQ1がオンする位相を変化させ、平均電圧を変化させて全光点灯および調光点灯を設定する。
【0023】
また、調光器31を介した商用交流電源eには、抵抗R2を介してインピーダンス素子Z1が接続され、このインピーダンス素子Z1に対して並列にコンデンサC3が接続されている。そして、調光器31を介した商用交流電源eには電解コンデンサC4および電解コンデンサC5の直列回路を介して、4つのダイオードD1〜D4で構成された全波整流回路34の入力端子が接続されている。
【0024】
さらに、全波整流回路34の出力端子には、コンデンサC6および抵抗R3の並列回路が接続され、この抵抗R3に対して並列にノイズ除去用のインダクタL1、高周波バイパス用のコンデンサC7および抵抗R4の直列回路が接続され、発生する高周波ノイズを商用交流電源eに流出しないように除去するフィルタ回路35を構成している。
【0025】
そして、コンデンサC7には、非平滑直流電圧のピーク値がそのまま残存し全波整流回路34から出力された非平滑直流電圧の谷の部分を埋めて部分的な平滑電圧を形成する部分平滑回路36が接続されている。この部分平滑回路36は、このコンデンサC7に対して並列に、電解コンデンサC8、ダイオードD7、電解コンデンサC9の直列回路が接続され、電解コンデンサC8およびダイオードD7の接続点と全波整流回路34の負極との間にダイオードD7と逆極性にダイオードD8が接続され、電解コンデンサC8およびダイオードD7の直列回路に対して並列に逆極性のダイオードD9が接続されている。
【0026】
また、部分平滑回路36には、ハーフブリッジ形のインバータ主回路37が接続されている。このインバータ主回路37は、抵抗R5および抵抗R6とコンプリメンタリペア形といわれる相補形のNチャネルでMOS形のスイッチング素子としての電界効果トランジスタQ4およびPチャネルでMOS形の電界効果トランジスタQ5とが直列に接続され、周波数10kHz以上、好適には周波数20〜200kHzの高周波交流を出力する。また、電界効果トランジスタQ4および電界効果トランジスタQ5は起動用の抵抗R7,R8,R9,R10の直列回路を介してダイオードD4とダイオードD3の接続点に接続されるとともに、抵抗R7および抵抗R11の直列回路を介して電解コンデンサC5および全波整流回路34の接続点に接続されている。さらに、電界効果トランジスタQ5のソース、ドレイン間には、コンデンサC10が接続されている。また、電界効果トランジスタQ4のゲートおよび抵抗R6を介したソース間には逆極性に接続されたツェナダイオードZD1およびツェナダイオードZD2の直列回路が接続されるとともに、ドライブ回路となる共振手段38を構成し電界効果トランジスタQ4および電界効果トランジスタQ5のゲートに直列に接続されるコンデンサC11およびインダクタTr1の二次巻線Tr1bが接続されている。
【0027】
そして、コンデンサC11に対して並列に、同様に電界効果トランジスタQ4および電界効果トランジスタQ5のゲートに直列に接続される並列コンデンサC12および発光管18を消灯させる安全回路となる切換手段としての電界効果トランジスタQ6の直列回路が接続されている。また、電界効果トランジスタQ6のソース、ゲート間には、コンデンサC15および抵抗R15の並列回路が接続され、コンデンサC16に対して並列に部分平滑回路36の電圧を分圧する抵抗R16および抵抗R17の直列回路が接続され、この抵抗R17に対して並列に部分平滑回路36に対応する電圧の平滑電圧値が現れるコンデンサC16が接続されている。そして、電界効果トランジスタQ6のゲートと部分平滑回路36の電圧を分圧する抵抗R16および抵抗R17の接続点との間に、ダイオードD11およびダイオードD11と逆極性で直列に接続された制御手段としてのツェナダイオードZD3が接続されている。
【0028】
また、抵抗R5を介した電界効果トランジスタQ4のソース、ドレイン間には、抵抗R21および抵抗R22の直列回路が接続され、抵抗R22に対して並列にコンデンサC17が接続され、このコンデンサC17に対して並列にツェナダイオードZD4およびコンデンサC18の直列回路を接続する。また、コンデンサC18に対して並列に抵抗R23を接続し、ツェナダイオードZD4およびコンデンサC18の接続点は抵抗R24を介して電界効果トランジスタQ7のゲートに接続され、この電界効果トランジスタQ7のドレインは補助共振用のコンデンサC19を介してコンデンサC11およびインダクタTr1の二次巻線Tr1bの接続点に接続され、電界効果トランジスタQ7のソースは電界効果トランジスタQ4のソースおよび抵抗R6の接続点に接続する。一方、ツェナダイオードZD4のアノード、カソード間には、トランジスタQ8のコレクタ、エミッタが接続され、トランジスタQ8のコレクタ、ベース間には、コンデンサC21が接続され、トランジスタQ8のベース、エミッタ間には、抵抗R25およびコンデンサC22の並列回路が接続されている。
【0029】
さらに、抵抗R6を介した電界効果トランジスタQ5のドレイン、ソース間には、負荷回路39が接続され、この負荷回路39はインダクタTr1の一次巻線Tr1aおよび直流カット用のコンデンサC23の直列回路から単巻線トランスの昇圧トランスTr2の直列巻線Tr2bおよび抵抗R26に接続され、昇圧トランスTr2の共通巻線Tr2aは直列巻線Tr2bおよび限流インダクタL2を介して発光管18のフィラメントコイル18a,18bのそれぞれの一端に接続され、このフィラメントコイル18a,18bの他端間には始動用のコンデンサC24が接続されている。
【0030】
次に、上記実施の形態の点灯回路16の動作について説明する。
【0031】
まず、調光器31が接続されていないあるいは調光器31が全光点灯状態に設定されているときについて説明する。なお、点灯回路16は調光器31が接続されている商用交流電源eあるいは調光器31が接続されていない商用交流電源eのいずれにも対応可能である。
【0032】
商用交流電源eが投入されると起動用の抵抗R9,R10,R11,R8,R7を通して、ツェナダイオードZD1,ZD2、コンデンサC10の経路に電流が流れる。このき、電界効果トランジスタQ4のゲートにオン信号が入り、高周波スイッチングが開始される。
【0033】
商用交流電源eから抵抗R21、抵抗R22、抵抗R6およびコンデンサC10に電圧が印加され、調光器31がないあるいは全光点灯状態の場合には、抵抗R22およびコンデンサC17の電位が高くなるため、ツェナダイオードZD4がオンし、電界効果トランジスタQ7がオンすることにより、共振手段38にコンデンサC19が電気的に接続された状態になり、比較的低い周波数f1でインバータ主回路37が動作する。
【0034】
電界効果トランジスタQ4がオンすると、部分平滑回路36から、電界効果トランジスタQ4、コンデンサC11、インダクタTr1の一次巻線Tr1a、コンデンサC23、昇圧トランスTr2の直列巻線Tr2b、限流インダクタL2、フィラメントコイル18a、コンデンサC24、フィラメントコイル18b、抵抗R4に電圧が印加され、主としてコンデンサC11、インダクタTr1および限流インダクタL2などの共振により、電界効果トランジスタQ4がオフするとともに、電界効果トランジスタQ5がオンする。そして、これらの動作により電界効果トランジスタQ4および電界効果トランジスタQ5が、交互にオン、オフを繰り返す。
【0035】
この動作を繰り返し直流を高周波交流電圧に変換して発生し、フィラメントコイル18a,18bが予熱され、フィラメントコイル18a,18b間が所定値以上の電圧になると、発光管18が始動、点灯する。
【0036】
また、部分平滑回路36の電解コンデンサC8,C9のそれぞれには、全波整流回路34からの平滑直流電圧によって、非平滑直流電圧のピーク値の1/2の電圧が充電される。一方、放電時にはダイオードD7〜D9により、各電解コンデンサC8,C9が並列に放電する。このため、商用交流電源eの半波整流波形における谷の部分が埋められて、電解コンデンサC8,C9にいわゆる部分平滑電圧が発生する。このように部分平滑回路36を用いたことにより、調光によって非平滑直流電圧の導通角が変化するが、部分平滑回路36では非平滑直流電圧の導通角に応じて全波整流回路34から部分平滑回路36に流入する入力電流の大きさが変化するとともに、平滑化直流電圧も変化する。このため、調光による導通角の変化と、発光管18に供給されるランプ電流の大きさとが相関を示し、調光がスムースとなり、調光特性が良好になる。さらに、入力電圧が高くなるとコンデンサC17の両端子間の電圧が上昇してツェナダイオードZD4がオンして電界効果トランジスタQ7がオンしてコンデンサC19が電気的に接続されているので、電界効果トランジスタQ4および電界効果トランジスタQ5の発振周波数が低くなり、ランプ電流が増加して発光管18は明るくなる。
【0037】
次に、調光器31を接続して調光する場合について説明する。
【0038】
まず、調光器31の可変抵抗R1を操作することによりダイアックQ2の動作する位相角を変化させ、トライアックQ1の導通位相角が変化し、平均電圧を低下させて発光管18を調光する。すなわち、調光により入力電圧が低くなるとコンデンサC17の両端間の電圧が低下してツェナダイオードZD4がオフして電界効果トランジスタQ7がオフするので、共振手段38にコンデンサC19が電気的に接続されていない状態になり、電界効果トランジスタQ4および電界効果トランジスタQ5の発振周波数が全光点灯時の周波数f1より高いf2になり、ランプ電流が減少して発光管18は暗くなる。
【0039】
なお、調光器31で調光している状態で電源投入した場合には、コンデンサC17の電圧が低い状態でもコンデンサC21が充電されていないため、トランジスタQ8のベースにベース電流が供給され、トランジスタQ8がオンすることにより、電界効果トランジスタQ7がオンし、コンデンサC19が共振手段38に接続された状態になり、電界効果トランジスタQ4および電界効果トランジスタQ5の発振周波数が低くなり、ランプ電流が増加して発光管18は明るい状態で始動する。また、トランジスタQ8、コンデンサC21,C22および抵抗R25などの時定数は、始動から0.5秒ないし4秒程度、好適には0.8秒程度で充電されるようにし、図3に示すように、発光管18の始動後に、0.5秒ないし4秒程度、好適には0.8秒程度高いランプ電流を流して、フィラメントコイル18a,18bを早く暖め、点滅黒化が生ずることを防止する。また、コンデンサC21が充電された後には、トランジスタQ8のベース電流をなくし、トランジスタQ8がオフすることにより、電界効果トランジスタQ7がオフし、コンデンサC18が共振手段38に接続されていない状態になり、電界効果トランジスタQ4および電界効果トランジスタQ5の発振周波数が高くなり、ランプ電流を調光状態にして、発光管18を調光点灯する。
【0040】
また、調光の度合いが10%より大きい場合には、調光器31のダイアックQ2の位相角が所定値より小さいため休止期間が短く部分平滑回路36の電解コンデンサC9の電圧が所定値以上であるため、ツェナダイオードZD3がオンして帰還させ電界効果トランジスタQ6がオンし、いわゆる安全回路を作動させない状態の並列コンデンサC12をコンデンサC11に対して並列に接続し見掛け上の容量を大きくすることにより、電界効果トランジスタQ4および電界効果トランジスタQ5の補助共振周波数をたとえば125kHzと低くするとともに振幅を大きく、インバータ主回路37の出力を大きくした状態で発光管18が点灯を維持するようにするとともに、ツェナダイオードZD1およびツェナダイオードZD2でリミットが設定される電界効果トランジスタQ4および電界効果トランジスタQ5の振幅を大きいたとえば24Vの状態にしておく。なお、ツェナダイオードZD3は、たとえば39Vでクランプするように設定しておく。
【0041】
そして、たとえば深調光し過ぎて下限値以上、たとえば10%以下に調光した場合には、調光器31のダイアックQ2の位相角が所定値以上に大きくなり休止期間が長くなると部分平滑回路36の電解コンデンサC9の電圧が低下する。この状態では、電界効果トランジスタQ6がオンしているため、補助共振が大きくたとえば図4に示すように24Vの状態であり、コンデンサC16の電圧が39V−24V=15V以下になると、ツェナダイオードZD3がオフして電界効果トランジスタQ6がオフし、安全回路を作動させた状態の並列コンデンサC12をコンデンサC11に対して並列に接続し、電界効果トランジスタQ4および電界効果トランジスタQ5の補助共振周波数をたとえば167kHzと高くするとともに振幅を小さくし、インバータ主回路37の出力を小さくした状態で発光管18を消灯させる状態に低下させるとともに、電界効果トランジスタQ4および電界効果トランジスタQ5の振幅を24Vより小さい、たとえば図5に示すように10Vの状態にする。
【0042】
なお、図4および図5における電圧は、グランドラインGLから見た電界効果トランジスタQ5,Q6のゲート電圧を示している。
【0043】
また、再び調光度合いを大きくしたとえば10%より大きい状態に戻すと、調光器31のダイアックQ2の位相角が所定値以上に大きくなり休止期間が短くなり部分平滑回路36のコンデンサC16の電圧が高くなる。この状態では、補助共振が20Vの状態であり、コンデンサC16の電圧が39V−20V=19V以上にならないと、ツェナダイオードZD3がオンして電界効果トランジスタQ6がオンし、並列コンデンサC12をコンデンサC11に対して並列に接続しない。そして、コンデンサC16の電圧が19V以上になると、ツェナダイオードZD3がオンして電界効果トランジスタQ3がオンし、並列コンデンサC12をコンデンサC11に対して並列に接続した状態にし、インバータ主回路37の出力を大きくした状態で発光管18を点灯させる状態に戻す。
【0044】
このように、発光管18が消灯する際の電源電圧と再点灯させる再の電圧とにヒステリシスを持たせることにより、たとえば発光管18が消灯した際に負荷が低下することにより調光器の位相角が変化し、電源電圧が上昇して再点灯し、この再点灯により負荷が増加して電源電圧が低下して消灯するハンチングを防止することができ、電源電圧の変動に対する発光管18の点灯および消灯が安定する。
【0045】
また、ヒステリシスは補助振幅を変化させることにより、発光管18を消灯させる際の電源電圧に対応させたコンデンサC16の電圧を15Vとし、発光管18を再点灯させる際の電源電圧に対応させたコンデンサC16の電圧を19V以上として持たせることにより、構成が複雑になることない。
【0046】
なお、調光点灯時の発光管18の始動時に、低い周波数f1でインバータ主回路37を動作させると進相動作になるため、低い周波数で動作する時間を0.5秒ないし4秒程度以下にし、電界効果トランジスタQ4および電界効果トランジスタQ5に過度のストレスを与えることを防止する。
【0047】
また、たとえば20Wの電球形蛍光ランプを用いて実験した場合、始動時の電流を上げない状態では全光点滅12000回、調光点滅3000回でフィラメント断線を生じてしまったが、上記実施の形態では全光点滅12000回、調光点滅6000回までフィラメント断線を防止することができた。
【0048】
【発明の効果】
請求項1記載の電源装置によれば、制御手段は、直流電源の電圧が低下して直流電源の電圧に対応する所定の電圧が所定電圧値から共振手段の振幅値を減じた所定値以下になると切換手段を切り換えてインバータ主回路の出力を小さくして負荷への電力を小さくするとともに共振手段の振幅が小さい状態にし、この状態の後に直流電源の電圧が高くなって直流電源の電圧に対応する所定の電圧が所定電圧値から共振手段の振幅値を減じた所定値以上になると切換手段を切り換えてインバータ主回路の出力を大きくして負荷への電力を大きくするとともに共振手段の振幅が大きい状態にすることにより、インバータ主回路の出力を小さくする際には共振手段の振幅が大きい状態であるため所定電圧値から共振手段の振幅値を減じた所定値が低くなり、反対に、インバータ主回路の出力を大きくする際には共振手段の振幅が小さい状態であるため所定電圧値から共振手段の振幅値を減じた所定値が高くなり、インバータ主回路の出力を変化させる切換手段を用いてインバータ主回路を制御する際の電圧値にヒステリシスを持たせることができるため、回路構成を煩雑にせず、動作電圧にヒステリシスを与えることができる。
【0049】
請求項2記載の電源装置によれば、制御手段は、直流電源の電圧が低下して直流電源の電圧に対応する電圧が所定電圧値からスイッチング素子への振幅を減算した所定値以下になると切換スイッチング素子をオフ状態としコンデンサに対して並列に並列コンデンサを接続しない状態とすることによりインバータ主回路の出力を小さくして負荷への電力を小さくするとともに共振手段の振幅が小さい状態にし、この状態の後に直流電源の電圧が高くなって直流電源の電圧に対応する電圧が所定電圧値からスイッチング素子への振幅を減算した所定値以上になると切換スイッチング素子をオン状態とすることによりインバータ主回路の出力を大きくして負荷への電力を大きくするとともに共振手段の振幅が大きい状態にすることにより、インバータ主回路の出力を小さくする際には共振手段の振幅が大きい状態であるため所定電圧値から共振手段の振幅値を減じた所定値が低くなり、反対に、インバータ主回路の出力を大きくする際には共振手段の振幅が小さい状態であるため所定電圧値から共振手段の振幅値を減じた所定値が高くなり、インバータ主回路の出力を変化させる並列コンデンサの接離によりインバータ主回路を制御する際の電圧値にヒステリシスを持たせることができるため、回路構成を煩雑にせず、動作電圧にヒステリシスを与えることができる。
【0050】
請求項3記載の放電灯点灯装置によれば、発光管を点灯させる請求項1または2記載の電源装置を具備したので、動作電圧にヒステリシスを有していることによりインバータ主回路の出力を変化させる際に急激な負荷変動による、調光器のハンチング動作により、発光管が点滅することを防止して動作を安定できる。
【0051】
請求項4記載の電球形蛍光ランプによれば、カバー内に収容される請求項3記載の放電灯点灯装置とを具備しているもので、それぞれの効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の放電灯点灯装置を示す回路図である。
【図2】同上電球形蛍光ランプのグローブを透視した側面図である。
【図3】同上始動時のランプ電流を示す波形図である。
【図4】同上安全回路非作動時の電界効果トランジスタQ4および電界効果トランジスタQ5の駆動電圧を示す波形図である。
【図5】同上安全回路作動時の電界効果トランジスタQ4および電界効果トランジスタQ5の駆動電圧を示す波形図である。
【符号の説明】
1 電球形蛍光ランプ
2 カバー
3 口金
16 放電灯点灯装置としての点灯回路
18 負荷、発光管
37 インバータ主回路
38 共振手段
C11 コンデンサ
C12 並列コンデンサ
Q4,Q5 スイッチング素子としての電界効果トランジスタ
Q6 切換手段としての電界効果トランジスタ
Tr1 インダクタ
ZD3 制御手段としてのツェナダイオード
【発明の属する技術分野】
本発明は、電源装置、放電灯点灯装置および電球形蛍光ランプに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の放電灯点灯装置としては、Nチャネルの電界効果トランジスタとPチャネルの電界効果トランジスタとを直列に接続した相補形のハーフブリッジ形のインバータ回路を構成し、Nチャネルの電界効果トランジスタとPチャネルの電界効果トランジスタとのゲート、ソース間には、インダクタおよびキャパシタを有するLC共振回路を接続し、このLC共振回路のインダクタに対して並列に抵抗およびコンデンサのRC直列回路を接続し、インバータ回路に蛍光ランプを接続している。
【0003】
そして、Nチャネルの電界効果トランジスタのゲートとPチャネルの電界効果トランジスタのゲートとにそれぞれ同じパルスを供給することにより、Nチャネルの電界効果トランジスタとPチャネルの電界効果トランジスタとを反対の状態でそれぞれ駆動させて高周波交流に変換して、蛍光ランプを点灯させている。
【0004】
また、電源電圧の変動やランプ寿命末期時に電圧値を検出してインバータ回路の出力を低減する必要がある場合には、RC直列回路に電界効果トランジスタを接続し、この電界効果トランジスタのオン、オフ制御によってLC共振回路の周波数を切り換えている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、LC共振回路の定数などによっては、周波数の変化の幅がとれず、出力電圧が下がらずに蛍光ランプが立ち消えないことや、立ち消えても開放電圧が高く、蛍光ランプの不点時の入力電力が大きくなってしまう。
【0006】
特に、近年は位相調光方式の調光器を伴う電源に放電灯点灯装置が接続され、電源からの入力電圧が間欠的に変化してしまう場合などには、蛍光ランプが点灯を維持できない電圧になった場合に出力を低減させる際の電圧値と、蛍光ランプが点灯できる電圧になって出力を低減している状態から復帰する際の電圧値が等しいあるいは近い場合には、ハンチングを起こしてしまい蛍光ランプが点滅するなど動作が安定しなくなるおそれがある。
【0007】
そこで、出力を低減させて蛍光ランプを消灯する際の電圧値と、再び蛍光ランプを点灯させる出力を通常の状態に復帰する場合の電圧値とを異ならせるために、たとえば出力を低減する際の電圧を検出する検出手段と、この電圧とは異なる出力を復帰する際の電圧を設定するトランジスタおよび可変抵抗などを有する検出手段とを別個に設け、蛍光ランプを消灯する出力を低減させる際の電圧と再び蛍光ランプを点灯する出力を復帰させる際の電圧とでヒステリシスを持たせることが考えられる。
【0008】
しかしながら、蛍光ランプを消灯させる出力を低下させる際の検出手段とは別個に、再び蛍光ランプを点灯させる出力を復帰する際の電圧を設定するトランジスタおよび可変抵抗を有する検出手段を設けると、構成が煩雑になる問題を有している。
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、簡単な構成で安定して確実に出力を低減できる電源装置、放電灯点灯装置および電球形蛍光ランプを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の電源装置は、相補形の対をなすスイッチング素子を備え直流電源からの電力を変換して負荷に電力を供給するハーフブリッジ形のインバータ主回路と;対をなすスイッチング素子を共振により駆動させる共振手段と;インバータ主回路の出力が大きく共振手段の振幅が大きい状態とインバータ主回路の出力が小さく共振手段の振幅が小さい状態とを切り換える切換手段と;直流電源の電圧に対応する所定の電圧が所定電圧値から共振手段の振幅値を減じた所定値以下になると切換手段を切り換えてインバータ主回路の出力が小さく共振手段の振幅が小さい状態にし、直流電源の電圧に対応する所定の電圧が所定電圧値から共振手段の振幅値を減じた所定値以上になると切換手段を切り換えてインバータ主回路の出力が大きく共振手段の振幅が大きい状態にする制御手段とを具備しているもので、制御手段は、直流電源の電圧が低下して直流電源の電圧に対応する所定の電圧が所定電圧値から共振手段の振幅値を減じた所定値以下になると切換手段を切り換えてインバータ主回路の出力を小さくして負荷への電力を小さくするとともに共振手段の振幅が小さい状態にし、この状態の後に直流電源の電圧が高くなって直流電源の電圧に対応する所定の電圧が所定電圧値から共振手段の振幅値を減じた所定値以上になると切換手段を切り換えてインバータ主回路の出力を大きくして負荷への電力を大きくするとともに共振手段の振幅が大きい状態にすることにより、インバータ主回路の出力を小さくする際には共振手段の振幅が大きい状態であるため所定電圧値から共振手段の振幅値を減じた所定値が低くなり、反対に、インバータ主回路の出力を大きくする際には共振手段の振幅が小さい状態であるため所定電圧値から共振手段の振幅値を減じた所定値が高くなり、インバータ主回路の出力を変化させる切換手段を用いてインバータ主回路を制御する際の電圧値にヒステリシスを持たせることができるため、回路構成を煩雑にせず、動作電圧にヒステリシスを与えることができる。
【0011】
請求項2記載の電源装置は、相補形の対をなすスイッチング素子を備え直流電源からの電力を変換して負荷に電力を供給するハーフブリッジ形のインバータ主回路と;対をなすスイッチング素子を共振により駆動させるコンデンサおよびインダクタを有する共振手段と;コンデンサに対して並列に接続された並列コンデンサおよび切換スイッチング素子の直列回路と;直流電源の電圧に対応する電圧が所定電圧値からスイッチング素子への振幅を減算した所定値以下になると切換スイッチング素子をオフ状態とし、直流電源の電圧に対応する電圧が所定電圧値からスイッチング素子への振幅を減算した所定値以上になると切換スイッチング素子をオン状態にする制御手段とを具備しているもので、制御手段は、直流電源の電圧が低下して直流電源の電圧に対応する電圧が所定電圧値からスイッチング素子への振幅を減算した所定値以下になると切換スイッチング素子をオフ状態としコンデンサに対して並列に並列コンデンサを接続しない状態とすることによりインバータ主回路の出力を小さくして負荷への電力を小さくするとともに共振手段の振幅が小さい状態にし、この状態の後に直流電源の電圧が高くなって直流電源の電圧に対応する電圧が所定電圧値からスイッチング素子への振幅を減算した所定値以上になると切換スイッチング素子をオン状態とすることによりインバータ主回路の出力を大きくして負荷への電力を大きくするとともに共振手段の振幅が大きい状態にすることにより、インバータ主回路の出力を小さくする際には共振手段の振幅が大きい状態であるため所定電圧値から共振手段の振幅値を減じた所定値が低くなり、反対に、インバータ主回路の出力を大きくする際には共振手段の振幅が小さい状態であるため所定電圧値から共振手段の振幅値を減じた所定値が高くなり、インバータ主回路の出力を変化させる並列コンデンサの接離によりインバータ主回路を制御する際の電圧値にヒステリシスを持たせることができるため、回路構成を煩雑にせず、動作電圧にヒステリシスを与えることができる。
【0012】
請求項3記載の放電灯点灯装置は、負荷は、発光管で、発光管を点灯させる請求項1または2記載の電源装置を具備したもので、動作電圧にヒステリシスを有していることによりインバータ主回路の出力を変化させる際に急激な負荷変動による、調光器のハンチング動作により、発光管が点滅することを防止して動作を安定させる。
【0013】
請求項4記載の電球形蛍光ランプは、発光管と;発光管が取り付けられるとともに口金を有するカバーと;カバー内に収容される請求項3記載の放電灯点灯装置とを具備しているもので、それぞれの作用を奏する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態の電球形蛍光ランプを図面を参照して説明する。
【0015】
図1は第1の実施の形態の放電灯点灯装置を示す回路図、図2は電球形蛍光ランプのグローブを透視した側面図である。
【0016】
そして、図2において、1は調光可能な電球形蛍光ランプで、この電球形蛍光ランプ1は、たとえば定格入力電力が6Wないし25Wで動作し、本実施の形態では、100%出力で22Wで点灯するようになっている。そして、この蛍光ランプ装置1は、カバー2、口金3、保持体4、蛍光ランプ5、および、図1に示す放電灯点灯装置である点灯回路16などにより構成され、基本的な状態では図1に示すように口金3側を上側としている。
【0017】
まず、カバー2は、本体あるいはベースなどともいわれ、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などの耐熱性を有する合成樹脂にて略円筒状に一体に形成されている。そして、このカバー2には、下方に拡開する本体部11と、この本体部11の上側から略筒状である略円筒状に延設された口金取付部12とが形成され、内部に点灯回路16が収納されている。
【0018】
また、口金3は、E26形などのエジソン形の口金で、絶縁部3aと、この絶縁部3aの上端中央部に固定された導電性を有する先端口金部3bと、絶縁部3aの外周部に固定されソケットに螺合される導電性を有する螺合口金部3cとを備えている。
【0019】
そして、保持体4は、仕切体などともいわれ、ポリブチレンテレフタレートなどの耐熱性を有する合成樹脂にて形成され、カバー2に取り付けられている。
【0020】
そして、蛍光ランプ5は、先端が角形状をなし、一対の角隅部5a,5aを有するようにモールド成型によって略コ字状に屈曲形成された3個以上、例えば4本のU字状バルブであるバルブ5bによって構成されている。すなわち、負荷となる放電ランプである蛍光ランプとしての発光管18は多角形状である正方形の四辺にバルブ5bの先端が沿うようにそれぞれ所定の位置に配置し、図示しない連通管で順次接続し、1本の放電路が形成されている。また、各バルブ5bは、内面に蛍光体膜が形成されるとともに、内側にアルゴンなどの希ガスおよび水銀が封入されている。なお、U字状とは、例えば、放電路が一方向側で折り返すように屈曲放電経路を形成する構造を有していることを意味し、バルブ5b先端が円弧状に形成されていることを意味するものではない。したがって、U字状の概念には先端が角形状のものや尖鋭状のものも含まれる。
【0021】
そして、カバー2を備えた外囲器は、定格電力100W形相当の白熱電球などの一般照明用電球の規格寸法に近似する外形に形成されている。なお、一般照明用電球とはJIS C 7501に定義されるものである。
【0022】
また、点灯回路16は図1に示すように、商用交流電源eに2線式の調光器31が接続され、商用交流電源eおよびこの調光器31で位相制御により出力電圧可変の交流電源32を構成している。また、2線式の調光器31は、トライアックQ1を備え、このトライアックQ1に対して直列にインダクタL3が接続され、トライアックQ1とインダクタL3との直列接続と並列にノイズ吸収用のコンデンサC1が接続され、トライアックQ1のゲートにはトリガ用のダイアックQ2が接続され、このダイアックQ2は位相角設定用の可変抵抗R1を介してトライアックQ1の一端側に接続されるとともに、コンデンサC2を介してトライアックQ1の他端側に接続されている。そして、可変抵抗R1の抵抗値を変化させることにより可変抵抗R1およびコンデンサC2の時定数を変化させて、トライアックQ1がオンする位相を変化させ、平均電圧を変化させて全光点灯および調光点灯を設定する。
【0023】
また、調光器31を介した商用交流電源eには、抵抗R2を介してインピーダンス素子Z1が接続され、このインピーダンス素子Z1に対して並列にコンデンサC3が接続されている。そして、調光器31を介した商用交流電源eには電解コンデンサC4および電解コンデンサC5の直列回路を介して、4つのダイオードD1〜D4で構成された全波整流回路34の入力端子が接続されている。
【0024】
さらに、全波整流回路34の出力端子には、コンデンサC6および抵抗R3の並列回路が接続され、この抵抗R3に対して並列にノイズ除去用のインダクタL1、高周波バイパス用のコンデンサC7および抵抗R4の直列回路が接続され、発生する高周波ノイズを商用交流電源eに流出しないように除去するフィルタ回路35を構成している。
【0025】
そして、コンデンサC7には、非平滑直流電圧のピーク値がそのまま残存し全波整流回路34から出力された非平滑直流電圧の谷の部分を埋めて部分的な平滑電圧を形成する部分平滑回路36が接続されている。この部分平滑回路36は、このコンデンサC7に対して並列に、電解コンデンサC8、ダイオードD7、電解コンデンサC9の直列回路が接続され、電解コンデンサC8およびダイオードD7の接続点と全波整流回路34の負極との間にダイオードD7と逆極性にダイオードD8が接続され、電解コンデンサC8およびダイオードD7の直列回路に対して並列に逆極性のダイオードD9が接続されている。
【0026】
また、部分平滑回路36には、ハーフブリッジ形のインバータ主回路37が接続されている。このインバータ主回路37は、抵抗R5および抵抗R6とコンプリメンタリペア形といわれる相補形のNチャネルでMOS形のスイッチング素子としての電界効果トランジスタQ4およびPチャネルでMOS形の電界効果トランジスタQ5とが直列に接続され、周波数10kHz以上、好適には周波数20〜200kHzの高周波交流を出力する。また、電界効果トランジスタQ4および電界効果トランジスタQ5は起動用の抵抗R7,R8,R9,R10の直列回路を介してダイオードD4とダイオードD3の接続点に接続されるとともに、抵抗R7および抵抗R11の直列回路を介して電解コンデンサC5および全波整流回路34の接続点に接続されている。さらに、電界効果トランジスタQ5のソース、ドレイン間には、コンデンサC10が接続されている。また、電界効果トランジスタQ4のゲートおよび抵抗R6を介したソース間には逆極性に接続されたツェナダイオードZD1およびツェナダイオードZD2の直列回路が接続されるとともに、ドライブ回路となる共振手段38を構成し電界効果トランジスタQ4および電界効果トランジスタQ5のゲートに直列に接続されるコンデンサC11およびインダクタTr1の二次巻線Tr1bが接続されている。
【0027】
そして、コンデンサC11に対して並列に、同様に電界効果トランジスタQ4および電界効果トランジスタQ5のゲートに直列に接続される並列コンデンサC12および発光管18を消灯させる安全回路となる切換手段としての電界効果トランジスタQ6の直列回路が接続されている。また、電界効果トランジスタQ6のソース、ゲート間には、コンデンサC15および抵抗R15の並列回路が接続され、コンデンサC16に対して並列に部分平滑回路36の電圧を分圧する抵抗R16および抵抗R17の直列回路が接続され、この抵抗R17に対して並列に部分平滑回路36に対応する電圧の平滑電圧値が現れるコンデンサC16が接続されている。そして、電界効果トランジスタQ6のゲートと部分平滑回路36の電圧を分圧する抵抗R16および抵抗R17の接続点との間に、ダイオードD11およびダイオードD11と逆極性で直列に接続された制御手段としてのツェナダイオードZD3が接続されている。
【0028】
また、抵抗R5を介した電界効果トランジスタQ4のソース、ドレイン間には、抵抗R21および抵抗R22の直列回路が接続され、抵抗R22に対して並列にコンデンサC17が接続され、このコンデンサC17に対して並列にツェナダイオードZD4およびコンデンサC18の直列回路を接続する。また、コンデンサC18に対して並列に抵抗R23を接続し、ツェナダイオードZD4およびコンデンサC18の接続点は抵抗R24を介して電界効果トランジスタQ7のゲートに接続され、この電界効果トランジスタQ7のドレインは補助共振用のコンデンサC19を介してコンデンサC11およびインダクタTr1の二次巻線Tr1bの接続点に接続され、電界効果トランジスタQ7のソースは電界効果トランジスタQ4のソースおよび抵抗R6の接続点に接続する。一方、ツェナダイオードZD4のアノード、カソード間には、トランジスタQ8のコレクタ、エミッタが接続され、トランジスタQ8のコレクタ、ベース間には、コンデンサC21が接続され、トランジスタQ8のベース、エミッタ間には、抵抗R25およびコンデンサC22の並列回路が接続されている。
【0029】
さらに、抵抗R6を介した電界効果トランジスタQ5のドレイン、ソース間には、負荷回路39が接続され、この負荷回路39はインダクタTr1の一次巻線Tr1aおよび直流カット用のコンデンサC23の直列回路から単巻線トランスの昇圧トランスTr2の直列巻線Tr2bおよび抵抗R26に接続され、昇圧トランスTr2の共通巻線Tr2aは直列巻線Tr2bおよび限流インダクタL2を介して発光管18のフィラメントコイル18a,18bのそれぞれの一端に接続され、このフィラメントコイル18a,18bの他端間には始動用のコンデンサC24が接続されている。
【0030】
次に、上記実施の形態の点灯回路16の動作について説明する。
【0031】
まず、調光器31が接続されていないあるいは調光器31が全光点灯状態に設定されているときについて説明する。なお、点灯回路16は調光器31が接続されている商用交流電源eあるいは調光器31が接続されていない商用交流電源eのいずれにも対応可能である。
【0032】
商用交流電源eが投入されると起動用の抵抗R9,R10,R11,R8,R7を通して、ツェナダイオードZD1,ZD2、コンデンサC10の経路に電流が流れる。このき、電界効果トランジスタQ4のゲートにオン信号が入り、高周波スイッチングが開始される。
【0033】
商用交流電源eから抵抗R21、抵抗R22、抵抗R6およびコンデンサC10に電圧が印加され、調光器31がないあるいは全光点灯状態の場合には、抵抗R22およびコンデンサC17の電位が高くなるため、ツェナダイオードZD4がオンし、電界効果トランジスタQ7がオンすることにより、共振手段38にコンデンサC19が電気的に接続された状態になり、比較的低い周波数f1でインバータ主回路37が動作する。
【0034】
電界効果トランジスタQ4がオンすると、部分平滑回路36から、電界効果トランジスタQ4、コンデンサC11、インダクタTr1の一次巻線Tr1a、コンデンサC23、昇圧トランスTr2の直列巻線Tr2b、限流インダクタL2、フィラメントコイル18a、コンデンサC24、フィラメントコイル18b、抵抗R4に電圧が印加され、主としてコンデンサC11、インダクタTr1および限流インダクタL2などの共振により、電界効果トランジスタQ4がオフするとともに、電界効果トランジスタQ5がオンする。そして、これらの動作により電界効果トランジスタQ4および電界効果トランジスタQ5が、交互にオン、オフを繰り返す。
【0035】
この動作を繰り返し直流を高周波交流電圧に変換して発生し、フィラメントコイル18a,18bが予熱され、フィラメントコイル18a,18b間が所定値以上の電圧になると、発光管18が始動、点灯する。
【0036】
また、部分平滑回路36の電解コンデンサC8,C9のそれぞれには、全波整流回路34からの平滑直流電圧によって、非平滑直流電圧のピーク値の1/2の電圧が充電される。一方、放電時にはダイオードD7〜D9により、各電解コンデンサC8,C9が並列に放電する。このため、商用交流電源eの半波整流波形における谷の部分が埋められて、電解コンデンサC8,C9にいわゆる部分平滑電圧が発生する。このように部分平滑回路36を用いたことにより、調光によって非平滑直流電圧の導通角が変化するが、部分平滑回路36では非平滑直流電圧の導通角に応じて全波整流回路34から部分平滑回路36に流入する入力電流の大きさが変化するとともに、平滑化直流電圧も変化する。このため、調光による導通角の変化と、発光管18に供給されるランプ電流の大きさとが相関を示し、調光がスムースとなり、調光特性が良好になる。さらに、入力電圧が高くなるとコンデンサC17の両端子間の電圧が上昇してツェナダイオードZD4がオンして電界効果トランジスタQ7がオンしてコンデンサC19が電気的に接続されているので、電界効果トランジスタQ4および電界効果トランジスタQ5の発振周波数が低くなり、ランプ電流が増加して発光管18は明るくなる。
【0037】
次に、調光器31を接続して調光する場合について説明する。
【0038】
まず、調光器31の可変抵抗R1を操作することによりダイアックQ2の動作する位相角を変化させ、トライアックQ1の導通位相角が変化し、平均電圧を低下させて発光管18を調光する。すなわち、調光により入力電圧が低くなるとコンデンサC17の両端間の電圧が低下してツェナダイオードZD4がオフして電界効果トランジスタQ7がオフするので、共振手段38にコンデンサC19が電気的に接続されていない状態になり、電界効果トランジスタQ4および電界効果トランジスタQ5の発振周波数が全光点灯時の周波数f1より高いf2になり、ランプ電流が減少して発光管18は暗くなる。
【0039】
なお、調光器31で調光している状態で電源投入した場合には、コンデンサC17の電圧が低い状態でもコンデンサC21が充電されていないため、トランジスタQ8のベースにベース電流が供給され、トランジスタQ8がオンすることにより、電界効果トランジスタQ7がオンし、コンデンサC19が共振手段38に接続された状態になり、電界効果トランジスタQ4および電界効果トランジスタQ5の発振周波数が低くなり、ランプ電流が増加して発光管18は明るい状態で始動する。また、トランジスタQ8、コンデンサC21,C22および抵抗R25などの時定数は、始動から0.5秒ないし4秒程度、好適には0.8秒程度で充電されるようにし、図3に示すように、発光管18の始動後に、0.5秒ないし4秒程度、好適には0.8秒程度高いランプ電流を流して、フィラメントコイル18a,18bを早く暖め、点滅黒化が生ずることを防止する。また、コンデンサC21が充電された後には、トランジスタQ8のベース電流をなくし、トランジスタQ8がオフすることにより、電界効果トランジスタQ7がオフし、コンデンサC18が共振手段38に接続されていない状態になり、電界効果トランジスタQ4および電界効果トランジスタQ5の発振周波数が高くなり、ランプ電流を調光状態にして、発光管18を調光点灯する。
【0040】
また、調光の度合いが10%より大きい場合には、調光器31のダイアックQ2の位相角が所定値より小さいため休止期間が短く部分平滑回路36の電解コンデンサC9の電圧が所定値以上であるため、ツェナダイオードZD3がオンして帰還させ電界効果トランジスタQ6がオンし、いわゆる安全回路を作動させない状態の並列コンデンサC12をコンデンサC11に対して並列に接続し見掛け上の容量を大きくすることにより、電界効果トランジスタQ4および電界効果トランジスタQ5の補助共振周波数をたとえば125kHzと低くするとともに振幅を大きく、インバータ主回路37の出力を大きくした状態で発光管18が点灯を維持するようにするとともに、ツェナダイオードZD1およびツェナダイオードZD2でリミットが設定される電界効果トランジスタQ4および電界効果トランジスタQ5の振幅を大きいたとえば24Vの状態にしておく。なお、ツェナダイオードZD3は、たとえば39Vでクランプするように設定しておく。
【0041】
そして、たとえば深調光し過ぎて下限値以上、たとえば10%以下に調光した場合には、調光器31のダイアックQ2の位相角が所定値以上に大きくなり休止期間が長くなると部分平滑回路36の電解コンデンサC9の電圧が低下する。この状態では、電界効果トランジスタQ6がオンしているため、補助共振が大きくたとえば図4に示すように24Vの状態であり、コンデンサC16の電圧が39V−24V=15V以下になると、ツェナダイオードZD3がオフして電界効果トランジスタQ6がオフし、安全回路を作動させた状態の並列コンデンサC12をコンデンサC11に対して並列に接続し、電界効果トランジスタQ4および電界効果トランジスタQ5の補助共振周波数をたとえば167kHzと高くするとともに振幅を小さくし、インバータ主回路37の出力を小さくした状態で発光管18を消灯させる状態に低下させるとともに、電界効果トランジスタQ4および電界効果トランジスタQ5の振幅を24Vより小さい、たとえば図5に示すように10Vの状態にする。
【0042】
なお、図4および図5における電圧は、グランドラインGLから見た電界効果トランジスタQ5,Q6のゲート電圧を示している。
【0043】
また、再び調光度合いを大きくしたとえば10%より大きい状態に戻すと、調光器31のダイアックQ2の位相角が所定値以上に大きくなり休止期間が短くなり部分平滑回路36のコンデンサC16の電圧が高くなる。この状態では、補助共振が20Vの状態であり、コンデンサC16の電圧が39V−20V=19V以上にならないと、ツェナダイオードZD3がオンして電界効果トランジスタQ6がオンし、並列コンデンサC12をコンデンサC11に対して並列に接続しない。そして、コンデンサC16の電圧が19V以上になると、ツェナダイオードZD3がオンして電界効果トランジスタQ3がオンし、並列コンデンサC12をコンデンサC11に対して並列に接続した状態にし、インバータ主回路37の出力を大きくした状態で発光管18を点灯させる状態に戻す。
【0044】
このように、発光管18が消灯する際の電源電圧と再点灯させる再の電圧とにヒステリシスを持たせることにより、たとえば発光管18が消灯した際に負荷が低下することにより調光器の位相角が変化し、電源電圧が上昇して再点灯し、この再点灯により負荷が増加して電源電圧が低下して消灯するハンチングを防止することができ、電源電圧の変動に対する発光管18の点灯および消灯が安定する。
【0045】
また、ヒステリシスは補助振幅を変化させることにより、発光管18を消灯させる際の電源電圧に対応させたコンデンサC16の電圧を15Vとし、発光管18を再点灯させる際の電源電圧に対応させたコンデンサC16の電圧を19V以上として持たせることにより、構成が複雑になることない。
【0046】
なお、調光点灯時の発光管18の始動時に、低い周波数f1でインバータ主回路37を動作させると進相動作になるため、低い周波数で動作する時間を0.5秒ないし4秒程度以下にし、電界効果トランジスタQ4および電界効果トランジスタQ5に過度のストレスを与えることを防止する。
【0047】
また、たとえば20Wの電球形蛍光ランプを用いて実験した場合、始動時の電流を上げない状態では全光点滅12000回、調光点滅3000回でフィラメント断線を生じてしまったが、上記実施の形態では全光点滅12000回、調光点滅6000回までフィラメント断線を防止することができた。
【0048】
【発明の効果】
請求項1記載の電源装置によれば、制御手段は、直流電源の電圧が低下して直流電源の電圧に対応する所定の電圧が所定電圧値から共振手段の振幅値を減じた所定値以下になると切換手段を切り換えてインバータ主回路の出力を小さくして負荷への電力を小さくするとともに共振手段の振幅が小さい状態にし、この状態の後に直流電源の電圧が高くなって直流電源の電圧に対応する所定の電圧が所定電圧値から共振手段の振幅値を減じた所定値以上になると切換手段を切り換えてインバータ主回路の出力を大きくして負荷への電力を大きくするとともに共振手段の振幅が大きい状態にすることにより、インバータ主回路の出力を小さくする際には共振手段の振幅が大きい状態であるため所定電圧値から共振手段の振幅値を減じた所定値が低くなり、反対に、インバータ主回路の出力を大きくする際には共振手段の振幅が小さい状態であるため所定電圧値から共振手段の振幅値を減じた所定値が高くなり、インバータ主回路の出力を変化させる切換手段を用いてインバータ主回路を制御する際の電圧値にヒステリシスを持たせることができるため、回路構成を煩雑にせず、動作電圧にヒステリシスを与えることができる。
【0049】
請求項2記載の電源装置によれば、制御手段は、直流電源の電圧が低下して直流電源の電圧に対応する電圧が所定電圧値からスイッチング素子への振幅を減算した所定値以下になると切換スイッチング素子をオフ状態としコンデンサに対して並列に並列コンデンサを接続しない状態とすることによりインバータ主回路の出力を小さくして負荷への電力を小さくするとともに共振手段の振幅が小さい状態にし、この状態の後に直流電源の電圧が高くなって直流電源の電圧に対応する電圧が所定電圧値からスイッチング素子への振幅を減算した所定値以上になると切換スイッチング素子をオン状態とすることによりインバータ主回路の出力を大きくして負荷への電力を大きくするとともに共振手段の振幅が大きい状態にすることにより、インバータ主回路の出力を小さくする際には共振手段の振幅が大きい状態であるため所定電圧値から共振手段の振幅値を減じた所定値が低くなり、反対に、インバータ主回路の出力を大きくする際には共振手段の振幅が小さい状態であるため所定電圧値から共振手段の振幅値を減じた所定値が高くなり、インバータ主回路の出力を変化させる並列コンデンサの接離によりインバータ主回路を制御する際の電圧値にヒステリシスを持たせることができるため、回路構成を煩雑にせず、動作電圧にヒステリシスを与えることができる。
【0050】
請求項3記載の放電灯点灯装置によれば、発光管を点灯させる請求項1または2記載の電源装置を具備したので、動作電圧にヒステリシスを有していることによりインバータ主回路の出力を変化させる際に急激な負荷変動による、調光器のハンチング動作により、発光管が点滅することを防止して動作を安定できる。
【0051】
請求項4記載の電球形蛍光ランプによれば、カバー内に収容される請求項3記載の放電灯点灯装置とを具備しているもので、それぞれの効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の放電灯点灯装置を示す回路図である。
【図2】同上電球形蛍光ランプのグローブを透視した側面図である。
【図3】同上始動時のランプ電流を示す波形図である。
【図4】同上安全回路非作動時の電界効果トランジスタQ4および電界効果トランジスタQ5の駆動電圧を示す波形図である。
【図5】同上安全回路作動時の電界効果トランジスタQ4および電界効果トランジスタQ5の駆動電圧を示す波形図である。
【符号の説明】
1 電球形蛍光ランプ
2 カバー
3 口金
16 放電灯点灯装置としての点灯回路
18 負荷、発光管
37 インバータ主回路
38 共振手段
C11 コンデンサ
C12 並列コンデンサ
Q4,Q5 スイッチング素子としての電界効果トランジスタ
Q6 切換手段としての電界効果トランジスタ
Tr1 インダクタ
ZD3 制御手段としてのツェナダイオード
Claims (4)
- 相補形の対をなすスイッチング素子を備え直流電源からの電力を変換して負荷に電力を供給するハーフブリッジ形のインバータ主回路と;
対をなすスイッチング素子を共振により駆動させる共振手段と;
インバータ主回路の出力が大きく共振手段の振幅が大きい状態とインバータ主回路の出力が小さく共振手段の振幅が小さい状態とを切り換える切換手段と;
直流電源の電圧に対応する所定の電圧が所定電圧値から共振手段の振幅値を減じた所定値以下になると切換手段を切り換えてインバータ主回路の出力が小さく共振手段の振幅が小さい状態にし、直流電源の電圧に対応する所定の電圧が所定電圧値から共振手段の振幅値を減じた所定値以上になると切換手段を切り換えてインバータ主回路の出力が大きく共振手段の振幅が大きい状態にする制御手段と;
を具備していることを特徴とする電源装置。 - 相補形の対をなすスイッチング素子を備え直流電源からの電力を変換して負荷に電力を供給するハーフブリッジ形のインバータ主回路と;
対をなすスイッチング素子を共振により駆動させるコンデンサおよびインダクタを有する共振手段と;
コンデンサに対して並列に接続された並列コンデンサおよび切換スイッチング素子の直列回路と;
直流電源の電圧に対応する電圧が所定電圧値からスイッチング素子への振幅を減算した所定値以下になると切換スイッチング素子をオフ状態とし、直流電源の電圧に対応する電圧が所定電圧値からスイッチング素子への振幅を減算した所定値以上になると切換スイッチング素子をオン状態にする制御手段と;
を具備していることを特徴とする電源装置。 - 負荷は、発光管で、
発光管を点灯させる請求項1または2記載の電源装置を
具備したことを特徴とする放電灯点灯装置。 - 発光管と;
発光管が取り付けられるとともに口金を有するカバーと;
カバー内に収容される請求項3記載の放電灯点灯装置と;
を具備していることを特徴とする電球形蛍光ランプ。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002160839A JP2004007927A (ja) | 2002-05-31 | 2002-05-31 | 電源装置、放電灯点灯装置および電球形蛍光ランプ |
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JP2002160839A JP2004007927A (ja) | 2002-05-31 | 2002-05-31 | 電源装置、放電灯点灯装置および電球形蛍光ランプ |
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JP2002160839A Withdrawn JP2004007927A (ja) | 2002-05-31 | 2002-05-31 | 電源装置、放電灯点灯装置および電球形蛍光ランプ |
Country Status (1)
Country | Link |
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2002
- 2002-05-31 JP JP2002160839A patent/JP2004007927A/ja not_active Withdrawn
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