JP3693378B2 - 電気掃除機の伸縮延長パイプ - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は外パイプと、該外パイプ内に出し入れ自在に挿入される内パイプとからなり、上記外パイプから上記内パイプを引き出し、この引き出した位置で上記内パイプを固定することで伸縮自在とする電気掃除機の伸縮延長パイプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の電気掃除機の伸縮延長パイプを図13乃至図15とともに説明する。
【0003】
従来の電気掃除機の伸縮延長パイプ21は、外パイプ22と、該外パイプ22内に出し入れ自在に挿入される内パイプ23とから構成され、上記外パイプ22の上記内パイプ23を挿入する側の端部に上記内パイプ23の出し入れを阻止し当該内パイプ23を固定するストッパ24が設けられていた。
【0004】
上記ストッパ24は上記内パイプ23が遊挿されるように一部に外方へ突出させた操作部25を有した円環状に形成され、上記操作部25の内側に上記ストッパ24を常時外側へ付勢するバネ26を設けていた。
【0005】
上記構成の電気掃除機の伸縮延長パイプ21はその外パイプ22の一端に掃除機本体に接続された吸込ホースを接続し、伸縮延長パイプ21の内パイプ23の一端に吸込口を接続して掃除を行っていた。
このとき、上記バネ26の付勢力に抗して上記操作部25を押圧することにより、上記ストッパ24と上記内パイプ23との間に隙間ができ当該内パイプ23が出し入れ自在になり、上記内パイプ23を上記外パイプ22から任意の位置まで引き出して上記伸縮延長パイプ21の長さを調節し、上記伸縮延長パイプ21の長さが所望の長さ(掃除を行うのに適切な長さ)になると上記操作部25の押圧を解除する。すると、上記操作部25が上記バネ26の付勢力によって外側へへ付勢され、上記ストッパ24の下側内面と上記内パイプ23の表面が接触して上記内パイプ23の移動を阻止して上記伸縮延長パイプ21の長さを固定し、上記伸縮延長パイプ21の長さを任意に調節可能としていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記構成の電気掃除機の伸縮延長パイプであれば、バネでストッパを外側へ付勢し該ストッパと内パイプとの間の摩擦力により該内パイプを固定しているので、掃除を行っているときに伸縮延長パイプの内パイプに接続した吸込口が壁等に当たり、その衝撃力が上記の摩擦力よりも大きい場合には上記内パイプが上記外パイプ内へ入り込んでしまい伸縮延長パイプの長さが短くなり、使用性が悪くなるという問題があった。
また、回転止めがないために内パイプが回転し、吸込口の方向が変わり使用性が悪くなるという問題もあった。
しかも、上記ストッパを設けている部分にストッパを上下方向に移動させるためのスペースと内パイプ,ストッパ,外パイプの壁が三重となっているので、上記ストッパを設けている部分のパイプの径が大きくなり操作性が悪くなるとともに、部品点数も多くなるという問題があった。
【0007】
本発明の電気掃除機の伸縮延長パイプは上記の問題に鑑みなされたものであり、外パイプの内側に圧入突起を設け、内パイプの外側に当該内パイプを周方向へ回動させることにより上記係合突起が圧入される圧入溝を設け、内パイプを周方向へ回動させ圧入溝に圧入突起を圧入して内パイプを固定することにより、伸縮延長パイプの径を大きくすることなく内パイプの固定を行うことが可能な伸縮延長パイプを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するためにこの発明の電気掃除機の伸縮延長パイプは、外パイプと、該外パイプ内に出し入れ自在に挿入される内パイプとからなり、上記外パイプから上記内パイプを引き出した位置、若しくは、上記外パイプに上記内パイプを押し込んだ位置で上記内パイプ若しくは外パイプの何れか一方を周方向に回転して固定するようにした伸縮自在とする電気掃除機の伸縮延長パイプにおいて、
上記外パイプの内側に圧入係合する円環状のストッパを設け、このストッパの内パイプが挿入される側の内面に圧入突起を設け、
上記内パイプには、上記外パイプ内へ挿入する側の端部に鍔部を設けるとともに、この端部と反対側の端部近傍に阻止鍔部を設け、
上記内パイプの外面の軸方向で上記鍔部から上記阻止鍔部にかけて案内リブを設け、該案内リブの上記鍔部近傍に伸長時圧入溝を設けるとともに上記阻止鍔部との間に収縮時圧入溝を設け、
さらに上記内パイプの案内リブの伸長時圧入溝と収縮時圧入溝との間に複数個の圧入溝を設け、
上記ストッパの内側に上記案内リブが嵌挿する案内凹部を設け、
上記内パイプを引き出し若しくは押し込んだ状態で周方向へ回動することにより、上記圧入突起が上記圧入溝に圧入されて上記内パイプの出し入れを阻止し当該内パイプを固定するようにし
上記ストッパの外周面に取付突起を形成し、上記外パイプに上記取付突起が嵌合する取付孔を設け、上記外パイプに着脱自在に上記ストッパが取り付けられるようにしている。
【0012】
【作用】
請求項1記載の電気掃除機の伸縮延長パイプは、内パイプを周方向へ回動させ内パイプの圧入溝に外パイプの圧入突起を圧入係合させ、該内パイプを外パイプに固定する。
【0013】
請求項2記載の電気掃除機の伸縮延長パイプは、ストッパの外パイプへの取り付け時に取付突起が外パイプの取付孔に嵌合するまでの間スリットにより生じた弾性によって撓み、外パイプへの取り付け時にストッパを押圧するための力を低減する。
【0014】
請求項3記載の電気掃除機の伸縮延長パイプは、内パイプの案内リブとストッパの案内凹部の嵌挿により、内パイプの出し入れ時の内パイプの案内をするとともに周方向への回動を確実に防止する。
【0015】
請求項4記載の電気掃除機の伸縮延長パイプは、内パイプの複数の圧入溝のうち伸縮延長パイプの長さが適切な長さになる位置の圧入溝に圧入突起を圧入係合させ、伸縮延長パイプの長さを適切な長さに調節する。
【0016】
【実施例】
本発明の電気掃除機の伸縮延長パイプの第1実施例を図1乃至図11とともに説明する。
【0017】
図1に示すように、本発明の電気掃除機の伸縮延長パイプ1は、外パイプ2と、該外パイプ2内に出し入れ自在に挿入される内パイプ3と、該内パイプ3を固定するストッパ4から構成している。
【0018】
上記内パイプ3は上記外パイプ2内へ挿入側の端部に上記ストッパ4を嵌め込むための鍔部5を設けるとともにこの端部と反対側の端部近傍に当該外パイプ2内に内パイプ3が全て入るのを防止する阻止鍔部6を設け、上記内パイプ3の外面の軸方向で上記鍔部5から上記阻止鍔部6にかけて案内リブ7を設け、該案内リブ7の上記鍔部5近傍に伸長時圧入溝8を設けるとともに上記阻止鍔部6との間に収縮時圧入溝9を設けている。
上記収縮時圧入溝9は図10に示すように円周方向に徐々に溝の幅が小さくなるように上記案内リブ7の端部7aに傾斜をつけて形成している。上記伸長時圧入溝8も同様に形成している。
【0019】
上記ストッパ4は、図4〜図6に示すように、軸方向にスリット10が設けられCリング状に形成され、該ストッパ4の内側に上記案内リブ7を嵌挿する当該案内リブ7の幅よりも広い幅の案内凹部11を設け、上記ストッパ4の上記内パイプ3側の端部に周方向で上記案内凹部11側へ延設され上記両圧入溝8,9に圧入係合される圧入突起12を設け、上記ストッパ4の外面に上記外パイプ2に着脱自在に取り付けるための取付突起13を複数個(ストッパ4の中心部分を中心として対抗する部分に2個)設けて構成しており、上記ストッパ4は上記内パイプ3の挿入側端部に当該ストッパ4を上記スリット10部分で広げて嵌め込んでいる。
【0020】
上記外パイプ2の上記内パイプ3の挿入側の端部の内側に上記ストッパ4を着脱自在に取り付けるための取付凹部14を設け、該取付凹部14部分に上記ストッパ4の取付突起13が嵌合する取付孔15を設けている。
【0021】
そして、上記内パイプ3の上記外パイプ2への挿入側端部に上記スリット10部分で広げた上記ストッパ4を嵌め込み、その後、上記ストッパ4を上記外パイプ2へ挿入させる。
このとき、上記ストッパ4の取付突起13が上記外パイプ2の内面に当接して上記ストッパ4(内パイプ3)の挿入を阻害する方向に力が働くが、上記取付突起13が上記外パイプ2の内面に押圧されたときに上記ストッパ4は自身の弾性により撓み上記内パイプ3を押し込むために大きな力を加える必要がないようになっている。
上記ストッパ4を押し込み当該ストッパ4の取付突起13を上記外パイプ2の取付孔15に嵌合させ、上記ストッパ4を上記外パイプ2の取付凹部14に取り付けて伸縮延長パイプ1を組み立てる。
【0022】
そして、図11に示すように上記伸縮延長パイプ1の外パイプ2の端部に掃除機本体16に接続された吸込ホース17を接続し、上記伸縮延長パイプ1の内パイプ3の端部に吸込口18を接続し、この状態で清掃を行う。
【0023】
上記構成の伸縮延長パイプ1の伸縮手順を説明すると、まず、伸縮延長パイプ1を収縮させるときには、ストッパ4の端部が内パイプ3の阻止鍔部6に当接するまで当該内パイプ3を外パイプ2内へ押し込み、上記ストッパ4が上記阻止鍔部6に当接すると上記内パイプ3を図9の矢印Aで示す円周方向へ回転させると、上記ストッパ4の圧入突起12が収縮時圧入溝9に圧入される。
このとき、上記圧入溝9の入り口部分は溝の幅が広くなっているので上記圧入突起12は抵抗なく挿入されるが、上記収縮時圧入溝9の奥部分に入っていくにしたがって溝の幅が狭くなるので上記圧入突起12は上記収縮時圧入溝9に圧入された状態になり、上記圧入突起12は上記収縮時圧入溝9から抜けなくなって上記内パイプ3がこの状態(収縮された状態)で固定され、上記伸縮延長パイプ1の長さが図7に示すように短くなる。
【0024】
上記伸縮延長パイプ1を上記の収縮状態から伸長する場合には、上記内パイプ3を図9の矢印Bに示す円周方向に回転させて上記収縮時圧入溝9に圧入されている上記圧入突起12を当該収縮時圧入溝9から抜き出し、上記内パイプ3の固定を解除して当該内パイプ3を軸方向に収縮自在な状態にし、上記内パイプ3を上記ストッパ4の端部が上記内パイプ3の鍔部5に当接するまで軸方向に引き出し、上記ストッパ4が上記鍔部5に当接すると上記内パイプ3を上記収縮時と同様に円周方向(矢印A)に回転させ、上記ストッパ4の圧入突起13を上記内パイプ3の伸長時圧入溝8に圧入して当該内パイプ3を伸長状態で固定し、図9に示すように上記伸縮延長パイプ1を伸長させる。
【0025】
上記内パイプ3の伸縮時に当該内パイプ3の出し入れを上記内パイプ3の案内リブ7と上記ストッパ4の案内凹部11の嵌挿により案内しているので、上記内パイプ3の必要以上の回転(案内凹部11は圧入突起12の伸長時圧入溝8,収縮時圧入溝9への圧入のために内パイプ3を回転させることがでいる幅に形成されている)を許容するさせるを防止することができ、上記ストッパ4の圧入突起12の上記伸長時圧入溝8,収縮時圧入溝9への圧入を容易に行うことが可能となる。
【0026】
上記第1実施例の伸縮延長パイプ1においては、内パイプ3の縮状態を伸長状態と収縮状態の2状態としているが、図12に示す第2実施例のように内パイプ3の案内リブ7の伸長時圧入溝8と収縮時圧入溝9との間に複数個の圧入溝19を設け、清掃時に伸縮延長パイプ1を適切な長さに伸縮させることができるように構成してもよい。
【0027】
【発明の効果】
この発明の電気掃除機の伸縮延長パイプは、内パイプを周方向へ回動させ内パイプの圧入溝に外パイプの圧入突起を圧入係合させ、該内パイプを外パイプに固定することができるので、伸縮延長パイプの径を最小限に押さえた大きさにすることができ使用性を向上させるとともに、伸縮延長パイプの構造を簡単な構造にすることができる。
【0028】
また、この発明の電気掃除機の伸縮延長パイプは、ストッパの外周面に取付突起を形成し、外パイプに取付突起が嵌合する取付孔を設け、外パイプに着脱自在にストッパが取り付けられるようにしているので、ストッパの外パイプへの取り付けを簡単かつ確実に行うことができる。
【0029】
さらに、この発明の電気掃除機の伸縮延長パイプは、内パイプの案内リブとストッパの案内凹部の嵌挿により、内パイプの出し入れ時の内パイプの案内をしているので、圧入突起の圧入溝への圧入係合を容易にすることができるとともに、内パイプの周方向への回動を確実に防止することができ、使用性を向上させることができる。
【0030】
さらにその上に、この発明の電気掃除機の伸縮延長パイプは、内パイプの複数の圧入溝のうち伸縮延長パイプの長さが適切な長さになる位置の圧入溝に圧入突起を圧入係合させ、伸縮延長パイプの長さを適切な長さに調節することができるので、清掃する場所にあった長さに伸縮延長パイプを容易に調節することができ清掃性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気掃除機の伸縮延長パイプの第1実施例を示す分解斜視図である。
【図2】本発明の伸縮延長パイプのストッパの断面図である。
【図3】本発明の伸縮延長パイプの内パイプにストッパを取り付けた状態を示す部分斜視図である。
【図4】本発明の伸縮延長パイプの外パイプにストッパを取り付ける前の状態(内パイプは図示せず)を示す断面図である。
【図5】本発明の伸縮延長パイプの外パイプにストッパを挿入(取り付け)途中の状態(内パイプは図示せず)を示す断面図である。
【図6】本発明の伸縮延長パイプの外パイプにストッパを取り付ける完了後(内パイプは図示せず)を示す断面図である。
【図7】本発明の伸縮延長パイプの収縮状態を示す全体斜視図である。
【図8】本発明の伸縮延長パイプの伸長状態を示す全体斜視図である。
【図9】本発明の伸縮延長パイプの内パイプとストッパとの圧入状態を示す平面図である。
【図10】本発明の伸縮延長パイプの内パイプとストッパとの被圧入状態を示す平面図である。
【図11】本発明の伸縮延長パイプを電気掃除機に接続した状態を示す斜視図である。
【図12】本発明の電気掃除機の伸縮延長パイプの第2実施例の内パイプを示す斜視図である。
【図13】従来の電気掃除機の伸縮延長パイプの一例を示す斜視図である。
【図14】図13のストッパ部分を示す正面断面図である。
【図15】図13のストッパ部分を示す側面断面図である。
【符号の説明】
1 伸縮延長パイプ
2 外パイプ
3 内パイプ
4 ストッパ
5 鍔部
6 阻止鍔部
7 案内リブ
8 伸長時圧入溝
9 収縮時圧入溝
10 スリット
11 案内凹部
12 圧入突起
13 取付突起
14 突起孔

Claims (1)

  1. 外パイプと、該外パイプ内に出し入れ自在に挿入される内パイプとからなり、上記外パイプから上記内パイプを引き出した位置、若しくは、上記外パイプに上記内パイプを押し込んだ位置で上記内パイプ若しくは外パイプの何れか一方を周方向に回転して固定するようにした伸縮自在とする電気掃除機の伸縮延長パイプにおいて、
    上記外パイプの内側に圧入係合する円環状のストッパを設け、このストッパの内パイプが挿入される側の内面に圧入突起を設け、
    上記内パイプには、上記外パイプ内へ挿入する側の端部に鍔部を設けるとともに、この端部と反対側の端部近傍に阻止鍔部を設け、
    上記内パイプの外面の軸方向で上記鍔部から上記阻止鍔部にかけて案内リブを設け、該案内リブの上記鍔部近傍に伸長時圧入溝を設けるとともに上記阻止鍔部との間に収縮時圧入溝を設け、
    さらに上記内パイプの案内リブの伸長時圧入溝と収縮時圧入溝との間に複数個の圧入溝を設け、
    上記ストッパの内側に上記案内リブが嵌挿する案内凹部を設け、
    上記内パイプを引き出し若しくは押し込んだ状態で周方向へ回動することにより、上記圧入突起が上記圧入溝に圧入されて上記内パイプの出し入れを阻止し当該内パイプを固定するようにし
    上記ストッパの外周面に取付突起を形成し、上記外パイプに上記取付突起が嵌合する取付孔を設け、上記外パイプに着脱自在に上記ストッパが取り付けられるようにしたことを特徴とする電気掃除機の伸縮延長パイプ。
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