JP3692991B2 - ディスクカートリッジ及びディスクカートリッジ用成型部材並びにインナーシェルの製造方法 - Google Patents

ディスクカートリッジ及びディスクカートリッジ用成型部材並びにインナーシェルの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディスク状記録媒体を回転可能に収納した上下シェルの開口部を開閉するシャッタの開閉操作をインナーシェルの回動によって行うようにしたディスクカートリッジ及び該ディスクカートリッジに用いるディスクカートリッジ用成型部材並びに前記インナーシェルの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、一般に、音声、映像或いはコンピュータのデータ等の情報の記録及び/又は再生が可能なディスク状記録媒体がカートリッジ筐体内に回転自在に収納されたディスクカートリッジとしては、例えば、コンピュータのデータ等の情報を使用者が後から記録書き込みできる追記型あるいは書換型光ディスクを内蔵しているものが知られている。
【0003】
図3に示したように、ディスクカートリッジ101として、上,下シェル102a,102bからなるカートリッジ筐体102内に、ディスク状記録媒体103と、インナーシェル104と、シャッタ105とを収納することにより構成されていて、インナーシェル104を一方向に回転させると、シャッタ105がカートリッジ筐体102に設けた開口部106を閉じる第1の位置に移動し、インナーシェル104を他方向に回転させると、シャッタ105がカートリッジ筐体102の下シェル102bに設けた開口部106を解放する第2の位置に移動するようになっているものが知られている。
【0004】
前記光ディスク103は、インナーシェル104の上面側に配置され、前記シャッタ105は、インナーシェル104の下面側に配置されている。
【0005】
インナーシェル104は、円板状の薄い板材からなる平面部104aと、この平面部104aの外周縁に連続して設けられたリング部104bとを有している。インナーシェル104の平面部104aには、開口部104cが形成されている。
【0006】
前記インナーシェル104の開口部104cは、下シェル102bの開口部106と形状及び大きさがほぼ等しく形成されている。また、前記リング部104bの外周面には、ギヤ部104dが設けられている。前記インナーシェル104は、合成樹脂を射出成型することにより形成されている。
【0007】
図3は、インナーシェル104を樹脂成型する際の樹脂の流れを示す説明図である。射出成型装置の樹脂注入口、所謂ゲート111は、インナーシェル104の平面部104aの開口部104cの長さ方向の延長位置(前記リング部104bの近傍位置)に設けられていて、前記ゲート111から注入された溶融樹脂は、射出成型装置の金型のキャビティ内を矢印方向に流れてキャビティ内に充填され、前記インナーシェル104が形成される。なお、ゲート111をインナーシェル104の平面部104aの周縁部に配置したのは、ゲートの痕跡部がシャッタ105等と干渉するのを回避するためである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記従来のディスクカートリッジ101及びインナーシェル104には、次に述べるような問題点があった。
(1)射出成型時におけるゲート111の位置が、インナーシェル104の平面部104aの周縁部に設けられているために、ゲート111の位置から反対側の周縁部までの距離は、インナーシェル104の直径と略同じ値になり溶融樹脂がの流れる距離が長くなるために溶融樹脂がゲート111の位置から反対側の周縁部まで完全に回りきらずに所謂ショートモールド(成型不良)等が発生しやすい。
(2)ショートモールドは、溶融樹脂の充填圧力を増大させることにより解消することができるが、充填圧力を増大させるとインナーシェル104に歪みや反りが発生し易くなる。
【0009】
本発明は、前記従来の問題点を解決したディスクカートリッジ、該ディスクカートリッジに用いる樹脂成型部材並びにインナーシェルの製造方法を提供することを目的としてなされたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のディスクカートリッジは、ディスク状記録媒体を回転可能に収納し、少なくとも一方に記録再生のための第1の開口部を有する上下シェルと、前記第1の開口部と略同形の第2の開口部を有するインナーシェルと、前記インナーシェルに連結されて前記第1の開口部を開閉するシャッタと、を備えたディスクカートリッジにおいて
前記インナーシェルを、第1の成型部と、前記第1の成型部の内周に鍔状薄肉部を介して一体に形成されていて成型時における樹脂注入口の痕跡部を備えた第2の成型部と、からなる樹脂成形品から、前記鍔状薄肉部において前記第2の成型部を切断除去した前記第1の成型部にて構成した。
【0011】
また、本発明のディスクカートリッジ用成型部材を、第1の成型部と、前記第1の成型部の内周に鍔状薄肉部を介して一体に形成されていて成型時における樹脂注入口の痕跡部を備えている第2の成型部と、で構成し、
前記鍔状薄肉部より第2の成型部を切断除去して前記第1の成型部をディスクカートリッジの部品、例えばインナーシェルとして使用されるようにした。
【0012】
また、本発明のインナーシェルの製造方法は、前記第1の成型部と、前記第1の成型部の内周に鍔状薄肉部を介して一体に形成された第2の成型部と、からなるディスクカートリッジ用成型部材からインナーシェルを製造する方法であって、前記ディスクカートリッジ用成型部材を成型する固定金型と可動金型とからなる成型金型の前記第2の成型部を成型するキャビティ部分に対応する位置に樹脂注入口を設け、該樹脂注入口を中心にして溶融樹脂を放射状に拡散させて前記第2の成型部を成型するキャビティ部分、前記鍔状薄肉部を成型するキャビティ部分、前記第1の成型部を成型するキャビティ部分に順次、溶融樹脂を充填して、前記第1の成型部、鍔状薄肉部、第2の成型部を成型した後に、前記鍔状薄肉部を切断して、前記第1の成型部と前記第2の成型部を分離する構成にした。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、以下の順序で本発明を詳細に説明する。(1)ディスクカートリッジの概略構成、(2)樹脂成型品の構成及びインナーシェルの製造方法、(3)カートリッジ筐体の構成、(4)チャッキングプレートとチャッキングプレート押さえの構成及びチャッキングプレートの作用、(5)ディスク状記録媒体の構成、(6)インナーシェルの構成、(7)シャッタの構成、(8)ディスクカートリッジの組立方法、(9)作用、の各項に分けて順に説明する。
【0014】
(1)ディスクカートリッジの概略構成
図1は、ディスクカートリッジを上シェル側から見た斜視図、図2は図1の分解斜視図、図3は下シェル側から見たシャッタ開状態の斜視図、図4は図3の分解斜視図である。 図1〜図4に示したように、ディスクカートリッジ1は、ディスク状記録媒体3を回転可能に収納し、少なくとも一方に記録再生のための第1の開口部6を有する上、下シェル21、22からなるカートリッジ筐体2と、前記第1の開口部6と略同形の第2の開口部42を有するインナーシェル4と、前記インナーシェル4に連結されて前記第1の開口部を開閉するシャッタ5と、を備えている。
【0015】
カートリッジ筐体2内に、ディスク状記録媒体3と、インナーシェル4と、シャッタ5とを収納することにより構成されていて、インナーシェル4を一方向に回転させると、シャッタ5がカートリッジ筐体2に設けた開口部6を閉じる第1の位置に移動し、インナーシェル4を他方向に回転させると、シャッタ5がカートリッジ筐体2に設けた開口部6を解放する第2の位置に移動するようになっている。
【0016】
前記インナーシェル4は、次のディスクカートリッジ用成型部品100の項で詳しく説明するように、前記第2の開口部42樹脂注入口とする第1の成型部100Aと、前記第1の成型部100Aより鍔状薄肉部100Bを介して本体部とする第2の成型部100Cと、で一体に成型され、前記第1の成型部100Aが前記鍔状薄肉部100Bより切除されて組み込まれている。
【0017】
カートリッジ筐体2は、上,下シェル21,22の周壁21a,22aを突き合せることにより形成されていて、下シェル22に前記開口部6が設けられている。上シェル21の内面には、チャッキングプレート7がチャッキングプレート押さえ8によって垂直方向に移動自在に取り付けられている。また、前記上シェル21の内面には、前記チャッキングプレート7の移動量を規制するチャッキングプレート移動規制リブ9が設けられている。
【0018】
そして、前記ディスクカートリッジ1を情報記録再生装置に装填すると、チャッキングプレート7は、情報記録再生装置のターンテーブル側に磁気吸引されて、前記ディスク状記録媒体3を前記情報記録再生装置のターンテーブルの間に挟み着けてチャッキングする構成になっている。
【0019】
(2)樹脂成型品及びインナーシェルの製造方法
図5〜図8に示したように、樹脂成型品100は、第1の成型部100Aと、第1の成型部100Aの中央部に鍔状薄肉部100Bを介して、前記第1の成型部100Aと一体に形成された第2の成型部100Cとを備えている。
【0020】
第2の成型部100Cは、樹脂成型時における樹脂注入口、所謂ゲートの痕跡部100Dを備えている。
【0021】
第1の成型部100Aは、鍔状薄肉部100Bを切断して第2の成型部100Cを除去して、前記ディスクカートリッジ1内に組み込まれてインナーシェル4として使用される。
【0022】
図9は、樹脂成型品100を製造する射出成型装置200を示す。射出成型装置200は、固定金型201と可動金型202とを備えている。そして、前記固定金型201と可動金型202の間に前記樹脂成型品100を形成するためのキャビティ(成型用空間)203が設けられている。キャビティ203は、第1の成型部100Aを形成する第1のキャビティ部分203aと、鍔状薄肉部100Bを形成する第2のキャビティ部分203bと、第2の成型部100Cを形成する第3のキャビティ部分203cとを備えている。
【0023】
固定金型201は、第3のキャビティ部分203cの中央部に対応する位置に、樹脂注入口となるゲートブッシュ204を備え、第2のキャビティ部分203bは、半円形状のフィルムゲートになっている。また、可動金型202には、ゲートカットパンチ205が設けられている。
【0024】
そして、前記ゲートブッシュ204から溶融樹脂をキャビティ203内に注入すると、図10に示したように、溶融樹脂は、ゲート204を中心にして放射状に拡散されて、第3〜第1のキャビティ部分203c〜203aに注入される。溶融樹脂を第3〜第1のキャビティ部分203c〜203aに注入して、所定の圧力を保てば、溶融樹脂は、第3〜第1のキャビティ部分203c〜203aの隅々まで充填されて、第1の成型部100A、鍔状薄肉部100B、第2の成型部100Cからなる樹脂成型品100が成型される。
【0025】
樹脂成型品100が冷却固化する前で、かつ所定の温度以下になった時に、前記ゲートカットパンチ205で鍔状薄肉部100Bを切断する。そして、固定金型201に対して可動金型202を離間方向に移動させ、前記鍔状薄肉部100Bで切断、分離された第1,第2の成型部100A,100Cを、射出成型装置200から取り出す。
【0026】
なお、ゲートカットパンチ205が設けられていない射出成型装置を使用して樹脂成型品100を成型した場合には、図11に示すように、射出成型装置で成型した樹脂成型品100をゲートカット装置210の下治具211上に載置して、上治具212で押さえてゲートカットパンチ213で鍔状薄肉部100Bを切断してもよい。
【0027】
(3)カートリッジ筐体の構成
カートリッジ筐体2は、上,下シェル21,22の周壁21a,22aを突き合せることにより形成されている。
【0028】
図1及び図12に示したように、上シェル21は、正面側が円弧形状とされた略四角形をなす薄い皿状部材からなり、外周縁部には周壁21aが設けられている。
【0029】
上シェル21は、内面の中央部に、後に説明するチャッキングプレート押さえ8の固定部8dの外径よりもやや大径で、かつ固定部8dの肉厚と略同じ深さのチャッキングプレート押さえ取付用の第1の凹部21pを備えている。
【0030】
前記第1の凹部21pは、チャッキングプレート押さえ8の固定部8dに設けた第1,第2の位置決めピン挿入孔8e,8fに挿入する第1,第2の位置決めピン21q,21rを備えている。第1,第2の位置決めピン21q,21rは、チャッキングプレート押さえ8の前記第1,第2の位置決めピン挿入孔8e,8fに対応するように前記上シェル21に一体的に樹脂成型されている。また、前記第1の凹部21pの内側には、チャッキングプレート7の鍔部7cが挿入される第2の凹部21sが設けられている。前記第2の凹部21sの中央部には略円錐台形状のチャッキングプレート移動規制部9が突出形成されている。前記チャッキングプレート移動規制部9の中央部には、チャッキングプレート7の凹部7dの上面側を挿入する凹部9aが設けられている。
【0031】
また、上シェル21の周壁21aは、前縁部21bと、一対の側縁部21c,21dと、後縁部21eからなっている。後縁部21eの中央部には、下シェル22との位置決めを行う位置決め用の凹部21fが設けられている。
【0032】
周壁21aの内側、詳しくは、前縁部21bと一方の側縁部21cのコーナー部分、一方の側縁部21cと後縁部21eのコーナー部分、後縁部21eと他方の側縁部21dのコーナー部分のそれぞれには、次に説明する下シェル22の第1の防塵壁11aの内側に重なり合って、第1の防塵壁11aと共に第1の塵埃侵入阻止部11を構成する第1の防塵壁11bが設けられている。
【0033】
第2の防塵壁11bの内側には、これと略同じ高さの円弧状リブ14が、第2の防塵壁11bの一端部から他端部に跨るように円弧状に形成されている。
【0034】
円弧状リブ14の内側には、リング状リブ15が設けられている。このリング状リブ15の内側は、ディスク状記録媒体3の収納部16になっている。
【0035】
リング状リブ15の外側には、後に詳しく説明するインナーシェル4のリング部の先端が嵌合するリング状の凹部17が設けられている。リング状の凹部17の底面の前後対称位置(180°位相をずらした位置)にはインナーシェル4を下シェル22から離間する方向に移動させるためのリフトアップ用の凸部18が設けられている。リフトアップ用の凸部18は、インナーシェル4のリング部41の先端面に設けたインナーシェル側のリフトアップ用の凸部46が乗り上げることにより、インナーシェル4を上シェル21から離間する方向に移動させるようになっている。
【0036】
図13に示したように、下シェル22は、上シェル21と同様に正面側が円弧形状とされた略四角形をなす薄い皿状部材からなり、外周縁部には周壁22aが設けられている。
【0037】
周壁22aは、前縁部22bと、一対の側縁部22c,22dと、後縁部22eからなっている。後縁部22eの中央部には、上シェル21との位置決めを行う位置決め用の凸部22fが設けられている。
【0038】
周壁22aの内側、詳しくは、前縁部22bと一方の側縁部22cのコーナー部分、一方の側縁部22cと後縁部22eのコーナー部分、後縁部22eと他方の側縁部22dのコーナー部分には、それぞれ上シェル21の第2の防塵壁11bの外側に重なり合って、第2の防塵壁11bと共に第1の塵埃侵入阻止部11を構成する第1の防塵壁11aが設けられている。
【0039】
第1の防塵壁11aは、下シェル22の周壁22aの先端から突出するように、下シェル22の周壁22aの内面に重ね合わせた状態でこれと一体に形成されている。
【0040】
図14に示したように、第1の防塵壁11aの高さH1は、下シェル22の周壁22aの高さH2に、上シェル21の周壁21aの高さH3を加えた値(H1=H2+H3)の高さに形成されている。
【0041】
第1の防塵壁11aの内側には、図13に示したように、前記第1の防塵壁11aと略同じ高さの円弧状リブ19が、第1の防塵壁11aの一端部から他端部に跨るように円弧状に形成されている。
【0042】
下シェル22の円弧状リブ19…19の内側は、インナーシェル4の肉厚方向の略半分及び一対のシャッタ5を収納する収納部になっている。
【0043】
上,下シェル21,22は、位置決め用の凹部21fに位置決め用の凸部22fを嵌合した状態で、互いの周壁21a,22aを突き合せた状態で重ね合わされている。
【0044】
そして、上,下シェル21,22を重ね合わせると、図14に示したように、上シェル21の第2の防塵壁11bが下シェル22の第1の防塵壁11aの内側面に0.1mm以上、0.5mm以下のクリアランスCで重なり合って、第1の塵埃侵入阻止部11が形成される。また、第1の塵埃侵入阻止部11の内側(ディスク収納部側)においては、上シェル21の円弧状リブ14と下シェル22の円弧状リブ19が重なり合って、該部においても塵埃侵入阻止部が構成されている。
【0045】
図15に示したように、下シェル22とシャッタ5の摺接面(接触面)には、シャッタ5が開口部6を閉じる第1の位置にある状態において、開口部6からディスク状記録媒体3側に塵埃が侵入するのを阻止するクランク状の第2の塵埃侵入阻止部12が設けられている。
【0046】
第2の塵埃侵入阻止部12は、開口部6を囲むように下シェル22に設けられたリブ状の凸部12aと、シャッタ5に設けられていて該シャッタ5が開口部6を閉じる第1の位置に移動してきたときに前記リブ状の凸部12aが嵌合する溝状の凹部12bとで構成されている。
【0047】
リブ状の凸部12aと溝状の凹部12bの幅方向の端部は、傾斜面12cになっていて、シャッタ5が開口部6を閉じている第1の位置から開口部6を解放する第2の位置に移動する際に、リブ状の凸部12aが溝状の凹部12bから抜け出しやすくなっている。
【0048】
また、下シェル22とシャッタ5の摺接面の前記クランク状の第2の塵埃侵入阻止部12よりも更に内側には、凹凸状の第3の塵埃侵入阻止部13が設けられている。
【0049】
図13に示したように、下シェル22には、中央部から前縁部22bにかけて開口部6が設けられている。この開口部6は、ディスク回転駆動機構のターンテーブルと光学ピックアップ装置の光学ヘッドをディスク状記録媒体3に臨ませるためのもので、これらが自由に出入りできる広さに設定されている。
【0050】
第2の塵埃侵入阻止部12を構成するリブ状の凸部12aは、開口部6を囲むように平面視略H形状に、且つ略0.5mm程度の高さに形成されている。略H形状のリブ状の凸部12aの4つの端部には第1〜第4の背高部(閉塞部)12d〜12gが設けられている。第1〜第4の背高部12d〜12gは、リブ状の凸部12aの高さの4倍程度の高さに形成されている。略H形状のリブ状の凸部12aの4端部は第1〜第4の背高部12d〜12gを介して、前記円弧状リブ19に接続されている。また、下シェル22の内面には、後に説明する一対のシャッタ部材5a,5bの長孔53に挿入されるボス状(円柱状)の凸部20が設けられている。ボス状の凸部20は、前記略H形状のリブ状の凸部12aを挟んでその両側部に1個づつ形成されている。
【0051】
また、図3に示したように、上,下シェル21,22の一方の側縁部21d,22dの略中央部には、インナーシェル4の外周面のギヤ43の一部を露出させるための開口窓30が設けられている。この開口窓30は、上シェル21に設けた上シェル側切欠き部30aと、下シェル22に設けた下シェル側切欠き部30bとによって形成されている。更に、上,下シェル21,22の一方の側縁部21c,22cには、その接合面に沿って前後方向に延びるガイド溝31が設けられている。このガイド溝31は、ディスクカートリッジ1をディスク記録再生装置に装着する際の誤挿入防止等を目的として設けられたものである。このガイド溝31には開口窓30が連通されている。
【0052】
図2に示したように、下シェル22の前縁部22bと一方の側縁部22dとのコーナー部には、ロック部材32が回動可能に収納されるロック収納部33が設けられている。このロック収納部33は、下シェル22のインナーシェル等の収納部に連通されていると共に、一方の側縁部22dに設けられた開口穴34を介してガイド溝31に連通されている。更に、下シェル22のロック収納部33には、ロック部材32を回動自在に支持する支持軸35が、上シェル21側へ突出するように設けられている。
【0053】
ロック部材32は、支持軸35に回動自在に嵌合されて平面方向へ揺動可能とされたレバー状部材によって形成されている。ロック部材32の長手方向の一端には複数の歯を有するストッパ部36が設けられ、長手方向の他端には操作部37が設けられている。更に、ロック部材32には、ストッパ部36と対向するよう同方向に突出されたバネ片38が一体に設けられている。
【0054】
前記ロック部材32は、ストッパ部36をインナーシェル等の収納部側に向けた状態で支持軸35に嵌入され、バネ片38が前縁部22bの内面に当接される。このバネ片38のバネ力によってストッパ部36がインナーシェル等の収納部側に付勢されると共に、操作部37が開口穴34を内側から貫通してガイド溝31内に突出される。また、下シェル22の一方の側縁部22cと後縁部22eのコーナー部分に設けた誤消去防止部材取付部91には、光ディスク等の記録媒体に記録された情報の誤消去を防止するための誤消去防止部材92が取り付けられている。
(4)チャッキングプレートとチャッキングプレート押さえの構成及びチャッキングプレートの作用
図16に示したように、チャッキングプレート7は、円形状の底面部7aと、この底面部7aの外周部に設けられた円錐状の周壁部7bと、この円錐状の周壁部の大径部側に設けられた鍔部7cと備えている。
【0055】
前記円形状の底面部7aは、中央部にターンテーブル108の軸部108aの先端部が侵入する円錐状の凹部7dを備えていると共に、周縁部にはディスク状記録媒体3の表面を押さえるリング状の凸部7eを備えている。チャッキングプレート7は、ステンレススチール等の磁性金属板にプレス加工を施すことにより一体的に形成されている。
【0056】
また、チャッキングプレート押さえ8は、チャッキングプレート7の周壁部7bよりも大径の孔8aを中心部に有し、チャッキングプレート7の鍔部7cよりも大径に形成されたリング状の底面部8bと、この底面部8bの外周部に設けられた周壁部8cと、この周壁部8cの先端に設けられた鍔状の固定部8dとを備えている。前記鍔状の固定部8dの直径方向の対向位置には第1,第2の位置決めピン挿入孔8e,8fが設けられている。第1の位置決めピン挿入孔8eは、丸孔に形成され、第2の位置決めピン挿入孔8fは、長孔に形成されている。また、前記鍔状の固定部8dの上シェル21への取付面には、溶着リブ8gが設けられている。前記チャッキングプレート押さえ8は、合成樹脂等により一体的に射出成型されている。
【0057】
チャッキングプレート7の鍔部7cの幅(径)D1は、チャッキングプレート押さえ8のリング状の底面部8bの幅(径)D2よりも小幅に形成されている。
【0058】
前記チャッキングプレート押さえ8の上シェル21への取り付けに際しては、先ず、図17に示したように、チャッキングプレート7の鍔部7cを上シェル21の第1の凹部21p内に載置する。次に、図18に示したように、チャッキングプレート押さえ8の固定部8dを上シェル21の第2の凹部21sに載置し、該第2の凹部21s上に設けた第1,第2の位置決めピン21q,21rを前記固定部8dに設けた第1,第2の位置決めピン挿入孔8e,8fに挿入し、チャッキングプレート押さえ8を位置決めした状態で超音波振動を加えて、前記溶着リブ8gの先端を溶融することにより、チャッキングプレート押さえ8は、上シェル21に溶着結合される。
【0059】
次に、チャッキングプレートの作用について説明する。
【0060】
チャッキングプレート押さえ8を取り付けた上シェル21を裏返して水平に置くと、図19に示したように、チャッキングプレート押さえ8のリング状の底面部8bにチャッキングプレート7の鍔部7cが支持され、チャッキングプレート7の底面部7aは、チャッキングプレート押さえ8のリング状の底面部8bに設けた孔8aから垂下する。この際に、チャッキングプレート7の周壁部7bは、円錐状に形成されているので前記底面部7aは自ずと前記孔8aの中央部にセンタリングされる。
【0061】
チャッキングプレート7の鍔部7cの幅D1は、チャッキングプレート押さえ8のリング状の底面部8bの幅D2よりも小幅に形成されているので、チャッキングプレート7の鍔部7cの外周面とチャッキングプレート押さえ8の周壁部8cの内周面とは非接触状態に保たれる。
【0062】
そして、ディスクカートリッジ1を情報記録再生装置に装填すると、図20に示したように、ディスク状記録媒体3は、ターンテーブル67のテーブル本体部67a上に載置されると共に、軸部67bの先端部がチャッキングプレート7の円形状の凹部7d内に侵入し、チャッキングプレート7を磁気吸引して、ディスク状記録媒体3をテーブル本体部67aの間に挟み着けてチャッキングすると共に、チャッキングプレート7の鍔部7cをチャッキングプレート押さえ8の底面部8bと非接触状態にして、ディスク状記録媒体3及びチャッキングプレート7を回転フリーの状態にする。
【0063】
(5)ディスク状記録媒体の構成
ディスク状記録媒体3として、オーディオ情報としての音楽信号やビデオ情報としての映像信号及び音楽信号等の各種の情報信号が予め記録された再生専用型の光ディスク、或いはオーディオ情報やビデオ情報等の情報信号が1度だけ記録可能(追記型)若しくは何度でも繰り返して記録可能(書換え型)とされた記録可能型の光ディスクが知られているが、実施例では記録可能型の光ディスク(以下、ディスク状記録媒体を単に光ディスクと称する)が使用されている。
【0064】
図4に示したように、光ディスク3は、中央部にセンタ穴3aが設けられた厚みの薄い円板状の記録部材からなる。
【0065】
光ディスク3は、チャッキングプレート7により記録再生装置のターンテーブルにチャッキングされて回転方向に一体化されて所定速度(例えば、ゾーン毎の角速度一定)で回転される。
【0066】
光ディスク3の一面には、記録再生装置に内蔵される光学ピックアップ装置の光学ヘッドが対向される情報記録の可能な情報記録領域29aと、情報記録の不可能な非記録領域29bとが設けられている。非記録領域29bは、光ディスク3の内側であるチャッキングプレート28の外側に所定幅で設けられた内側の非記録領域29bと、光ディスク3の外周縁に所定幅で設けられた外側の非記録領域29bとからなる。この内外側の非記録領域29b,29b間に情報記録領域29aが設けられている。
【0067】
光ディスク3は、次に説明するインナーシェル4のリング部41内に回転自在に収納される。なお、光ディスク3の基板の材質としては、例えば、ポリカーボネート(PC)、ポリメタクリレート(PMMA)等の合成樹脂が好適であるが、他の合成樹脂を用いることができることも可能であり、合成樹脂以外でも、ガラス材等の材料を用いることができる。
【0068】
ディスク状記録媒体としては、光ディスクに限定されるものではなく、薄い円盤の表面に、磁性薄膜層を形成して特定位置の磁化状態により情報を記憶するようにした磁気ディスク、同様に形成した磁性薄膜層に光ヘツドと磁気ヘツドを使用して情報を書き込み又は読み出すようにした他の記憶媒体も適用することができる。
【0069】
(6)インナーシェルの構成
本発明の樹脂成型品100の第1の成型部100Aを独立させることにより形成されたインナーシェル4は、図2に示すように、円盤状の薄い板材からなる平面部40と、この平面部40の外周縁に連続して設けられたリング部41とを有している。インナーシェル4の平面部40には、開口部42が形成されている。この開口部42は、下シェル22の開口部6と形状及び大きさがほぼ等しく形成されている。
【0070】
リング部41は、上シェル21のリング状リブ15の外径よりも稍大径の円筒状に形成され、前記リング状リブ15の外周に回転自在に嵌合され、その先端部が前記リング状リブ15の外側に設けられたリング状の凹部17に挿入されるようになっている。また、リング部41の外周面には、周方向の所定範囲に渡って多数の歯を有するギア部43が設けられている。このギア部43は、インナーシェル4の回転角度よりも少々大きい角度範囲となるように設定されている。即ち、図17に示すように、下シェル22の開口部6に対してインナーシェル4の開口部42が最大に傾いて、次に説明する一対のシャッタ部材5a,5bが完全に閉じた状態になると、ギア部43の周方向の一端が開口窓30に露出される。また、図16に示すように、インナーシェル4が所定角度回転して開口部42と開口部6が重なり合った状態となり、一対のシャッタ部材5a,5bが完全に開いたときに、ギア部43の周方向の他端が開口窓30に露出される。
【0071】
インナーシェル4のギア部43の両側には、インナーシェル4の回転移動量を制限するストッパ部44a,44bが半径方向外側へ突出するように設けられている。
【0072】
このようにギア部43及びストッパ部44a,44bがリング部41の外周面から外側へ突出しているため、上シェル21及び下シェル22の対応する部分には、ストッパ部44a,44b等との接触を回避してその通過を許容するための逃げ溝45a,45bがそれぞれ設けられている。
【0073】
図21に示したように、インナーシェル4の開口部42と下シェル22の開口部6が重なり合った状態になると、ストッパ部44aの一端部が逃げ溝45aの一端部に設けたストッパ係合部45cに係合してインナーシェル4の更なる回転を阻止する。また、図22に示したように、インナーシェル4の開口部42が下シェル22の開口部6に対して最大に傾いた状態になると、ストッパ部44bの一端部が開口部6の一端部に設けたストッパ係合部45dに係合してインナーシェル4の更なる回転を阻止する。
【0074】
更に、リング部41の先端面には、周方向の2箇所にリフトアップ用の凸部46が設けられている。これらインナーシェル側のリフトアップ用の凸部46は、図22に示したように、インナーシェル4の開口部42が下シェル22の開口部6に対して最大に傾いた状態において、図29に示したように、上シェル21のリング状の凹部17内に設けたリフトアップ用の凸部18に乗り上げるようになっている。更に、インナーシェル4の平面部40のリング部41と反対側の面には、図21に示したように、一対のシャッタ部材5a,5bを平面方向へ回動自在に支持するための一対の支持軸49,49が設けられている。この一対の支持軸49,49は、開口部42を中心にして点対称となるよう1個づつ設けられている。また、一対の支持軸49,49の近傍には、下シェル22に設けた略H形状のリブ状の凸部12aと略同じ高さの台形状の嵌合解除用の凸部48、48が設けられている。これら嵌合解除用の凸部48、48は、シャッタ部材5a,5bが開口部6を閉じている図22の位置(第1の位置)から開口部6を解放する図21の位置(第2の位置)に移動する際に、リブ状の凸部12aを溝状の凹部12bから抜き出すためのものである。
【0075】
嵌合解除用の台形状の凸部48、48は、図22に示す位置において、下シェル22に設けた略H形状のリブ状の凸部12aの端部に設けた第2,第4の背高部12e,12gの側方に位置している。
【0076】
(7)シャッタの構成
図23及び図24に示したように、シャッタ5は、ほぼ同一の形状及び大きさに形成された一対のシャッタ部材5a,5bによって構成されている。前記一対のシャッタ部材5a,5bは、略半円形をなす前記リブ状の凸部12aの第1〜第4の背高部12d〜12gの高さと略同じ板厚の板体によって形成されている。各シャッタ部材5a、5bの弦側辺の略中央部には、弦線と直交する方向に所定の長さで形成された段部50が設けられており、この段部50を介してその両側に凸側接合部50aと凹側接合部50bとが形成されている。更に、シャッタ部材5a,5bの各接合部50a,50bには、弦の延在方向と直交する方向に庇状に突出する庇部51a,51bがそれぞれ設けられている。 かくして、一対のシャッタ部材5a,5bにおいて、互いの凸側接合部50aの端面と凹側接合部50bの端面とがそれぞれ対向され、凸側接合部50aの庇部51aが凹側接合部50bの庇部51bにそれぞれ重なり合わされる。このシャッタ部材5a,5bの弦側辺の凸側接合部50b側の端部である軸組付部50cには、軸受孔52がそれぞれ設けられている。
【0077】
シャッタ部材5a、5bの弦側辺の凹側接合部50b側の端部には、それぞれ下シェル22の略H形状のリブ状の凸部12aの端部に設けた第2の背高部12e又は第4の背高部12gを導入する切欠部50dが設けられている。
【0078】
前記軸受孔52に平面部40の支持軸49を嵌合させることにより、各シャッタ部材5a,5bがインナーシェル4にそれぞれ回動自在に取り付けられる。この際、一対のシャッタ部材5a,5bは、互いの弦側辺を対向させて取り付けるようにする。その結果、図25に示すように、一対のシャッタ部材5a、5bをそれぞれ外側へ離反させるように回動させたとき、各シャッタ部材5a,5bは、インナーロータ4の開口部42を挟んで、その両側部上に重なるように載置される。一方、一対のシャッタ部材5a,5bをそれぞれ内側へ回動させて互いの接合部50a,50bをそれぞれ当接させることにより、図26に示すように、開口部42の中央部が一対のシャッタ部材5a,5bによって閉じられる。
【0079】
更に、図23〜図26に示したように、シャッタ部材5a,5bの凹側接合部50b側には、このシャッタ部材5a,5bを開閉動作させるための長孔(開閉溝)53がそれぞれ設けられている。各長孔53は、それらが設けられているシャッタ部材5a,5bの軸受孔52を中心に放射方向へ延びるように形成されている。この長孔53には、下シェル22のボス状の凸部20が摺動可能に係合される。更に、各長孔53の外側の端部には、周囲に切り込みを入れることによって形成された弾性片54と、ボス状の凸部20を逃がすための凹部53aとが設けられている。また、シャッタ部材5a,5bの円弧側辺には閉鎖用の凸片55が設けられている。図28に示したように、シャッタを閉じた状態において、前記シャッタ部材5aの凸片55は、下シェル22の第1の背高部12dに当接し、シャッタ部材5bの凸片55は、下シェル22の第3の背高部12fに当接して、これらの間の隙間を塞ぐようになっている。
【0080】
また、図25、図26に示したように、シャッタ部材5a,5bの下シェル22との摺接面には、略H形状のリブ状の凸部12aと係合して、第2の塵埃侵入阻止部12を構成する溝状の凹部12bが設けられている。溝状の凹部12bには、シャッタ部材5a,5bが開口部42を閉じている状態において、下シェル22のリブ状の凸部12aが嵌合するようになっている。また、第2の塵埃侵入阻止部12の内側には、多数の凹凸からなる第3の塵埃侵入阻止部13が設けられている。
【0081】
シャッタ部材5a,5bの材質としては、例えば、ABS樹脂(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂)、HIPS(高衝撃性ポリスチレン)、POM(ポリアセタール)等の合成樹脂が用いられ、更には摺動性が付与されたタイプの材料が好適である。しかしながら、その他の合成樹脂を適用できることは勿論のこと、アルミニウム合金、ステンレス鋼その他の金属材料を用いることもできる。
【0082】
(8)ディスクカートリッジの組立方法
上述したような構成を有するディスクカートリッジ1の組み立て作業は、次のような工程で行われる。先ず上シェル21の内面の中央部にチャッキングプレート7及びチャッキングプレート押さえ8を取り付ける。次に、図4に示すように、チャッキングプレート7及びチャッキングプレート押さえ8を取り付けた上シェル21を内面を上に状態で作業台上に載置する。次に、上シェル21の中央部のディスク収納部16内に光ディスク3を載置する。このとき、光ディスク3は、チャッキングプレート28側の面を下にしてディスク収納部内に収納する。
【0083】
次に、光ディスク3を覆うようにインナーシェル4のリング部41を上シェル21のリング状リブ15の外側に嵌合させる。これにより、インナーシェル4と上シェル21との間に光ディスク3が回転自在に収納される。このとき、インナーシェル4の開口部42が延在する方向を上シェル21の前後方向に一致させ、ギア部43の一端を開口窓30に臨ませる。
【0084】
次に、シャッタ5をインナーシェル4に組み付ける。これは、一対のシャッタ部材5a,5bの互いの弦側を対向させ、この状態で軸受孔52にインナーシェル4の平面部40の支持軸49にそれぞれ嵌合させる。そして、各シャッタ部材5a、5bを互いに離反させ、インナーシェル4の開口部42の両側部上にそれぞれ重ね合わせする。これと同時に、又は前後して、ロック収納部33の支持軸35にロック部材32を取り付ける。この際、ロック部材32のバネ片38を上シェル21の前縁部21aの内面に当接させ、このバネ片38のバネ力によって入力部37を開口穴34からガイド溝31内に突出させる。
【0085】
次に、シャッタ5を含むインナーシェル4の上に下シェル22を被せ、この下シェル22を上シエル21に重ね合わせと、図14に示したように、上,下シェル21,22の周壁部の内側に設けた第1,第2の防塵壁11a,11bが0.1mm以上、0.5mm以下のクリアランスCをもって重なり合って、第1の防塵侵入阻止部11が構成されると共に、下シェル22とシャッタ部材5a,5bの接触面間に凹凸状の第3の塵埃侵入阻止部13が構成される。上,下シェル21,22を重ね合わせるときに、下シェル22の位置決め用凸部22fを上シェル21の位置決め用凹部21fに嵌め込む。これにより、下シェル22が上シェル21に対して自動的に位置決めされる。この際、一対のシャッタ部材5a、5bを上述した位置に配置しておくことにより、下シェル22に設けた一対のボス状の凸部20,20を一対の長孔53,53にそれぞれ対向させることができる。従って、一対の長孔53,53の位置を気に掛けることなく、下シェル22を上シェル21に重ね合わせるだけで一対のボス状の凸起20,20を一対の長孔53,30に係合させることができる。
【0086】
その後、複数本の固定ネジを用いて下シェル22を上シェル21に締め付け固定する。これにより、ディスクカートリッジ1の組立作業が完了する。この場合、固定ネジ等の別部材からなる固着手段を用いることなく、例えば、接着剤等を用いて上シェル21と下シェル22の接合面を直に接合する構成とすることもできる。このように、本実施例に係るディスクカートリッジによれば、使用される構成部品の数が少なく、しかも、極めて簡単に組立作業を行うことができる。前記ディスクカートリッジ1の組立作業をフローチャートで示すと図30に示すようになる。
【0087】
上述のようにして、上シェル21に下シェル22を重ね合わせると、下シェル22の開口部6とインナーシェル4の開口部42が重なり合って、これら開口部6,42を介して光ディスク3の記録面が外部に臨むようになっている。
【0088】
そして、この状態からインナーシェル4の外周のギヤ部43を操作して、インナーシェル4を一方向に回転させれば、図28に示したように、シャッタ部材5a,5bの接合部50a,50bが重なり合って、下シェル22の開口部6は閉じられた状態になる。
【0089】
この場合、上述したように一対のシャッタ部材5a、5bの接合部50a,50bには、それぞれ厚みが半分程度の庇部51a,51bがそれぞれ設けられており、これらの庇部51a,51bが他方の接合部50a,50bの下方に入り込む構成となっている。そのため、接合部50a,50bの全体が適度に重ね合わされることから、ラビリンス効果を生じさせて、接合部50a,50bの全長に亘って塵埃が入り難い構造になる。しかも、接合部50a,50bを内側へ回動押圧した場合には、その接合部50a,50bに加えられた外力を内側に位置する庇部51a,51bによって受けることになる。そのため、庇部51a,51bによって接合部50a,50b間の係合状態をより強固なものにすることができ、シャッタ部材の変形を防止できると共に塵埃の侵入をより確実に防止することができる。
【0090】
更にまた、シャッタ部材5a,5bで下シェル22の開口部6を閉じた状態において、シャッタ部材5a,5bに設けた溝状の凹部12bに下シェル22の略H形状のリブ状の凸部12aが嵌合して、下シェル22とシャッタ部材5a,5bの間にクランク状の第2の塵埃侵入阻止部12を構成し、この第2の塵埃侵入阻止部12が下シェル22の開口部6の周縁部を囲った状態になっているので塵埃が開口部6側から下シェル22とシャッタ部材5a,5bの接触面を介して光ディスク3側に侵入するのをより確実に阻止する。
【0091】
上述したように、ディスクカートリッジ1がディスク記録再生装置に装着される前には、シャッタ5の一対のシャッタ部材5a,5bは、その自重や下シェル22とインナーシェル4との間に生じている摩擦力等によって下シェル22の開口部6及びインナーシェル4の開口部42が完全に閉じられた状態に維持される。更に、インナーシェル4の2個のリフトアップ用の凸部46が、上シェル21のリング状凹部17に設けた2個のリフトアップ用の凸部18に乗り上げた状態になっている。そのため、一対のシャッタ部材5a、5bは、図29Aに示すように、上シェル21とインナーシェル4とによって両側から挟持された状態となっている。
【0092】
更に、図28に示すように、ロック部材32のバネ片38のバネ力によってストッパ部36がインナーシェル4のギア部43に係合されている。そのため、一対のシャッタ部材5a,5bは、二重にロックされた状態となっている。従って、シャッタ5による開口部6,42の閉塞状態を確実に保持することができ、振動等に起因してシャッタ5が誤って開かれるのを確実に防止することができる。
【0093】
このような状態のディスクカートリッジ1を、図27に示すように、ディスク記録再生装置60に挿入することにより、このディスク記録再生装置60に設けられているシャッタ開閉機構によってロック部材32のロック状態が解除される。その後、このシャッタ開閉機構によってシャッタ5が開放され、開口部6,42が開かれる。このシャッタ5の開閉動作は、次のディスクカートリッジの項で説明する。
【0094】
(9)ディスクカートリッジの作用
次に、ディスクカートリッジの作用をディスク記録再生装置の構成と共に説明する。ディスク記録再生装置60は、図27に示すように、中空の筐体からなる外装ケース61と、この外装ケース61内に収納された記録再生装置本体(図示省略)等を備えて構成されている。外装ケース61は、上面及び前面に開口されたケース本体62と、このケース本体62の上面を閉じるように上部に着脱可能に取り付けられたケース蓋体63と、ケース本体62及びケース蓋体63の前面を閉じるように前部に着脱可能に取り付けられた前面パネル64等を備えている。
【0095】
ケース本体62の4箇所には、下方に突出する脚体62aが設けられている。これらの脚体62aによってディスク記録再生装置60が支えられている。前面パネル64は、横長とされた板状部材からなり、その上部には横長のカートリッジ出入口65が設けられている。カートリッジ出入口65は、ディスクカートリッジ1の正面側の大きさ略同程度の大きさに形成されている。このカートリッジ出入口65は、その内側に配置された開閉扉66によって常時は閉じられている。
【0096】
この開閉扉66をディスクカートリッジ1の前部で押圧し、所定の位置まで差し込む。これにより、図示しないローディング機構によってディスクカートリッジ1が自動的に取リ込まれる。そして、ローディング機構で搬送されたディスクカートリッジ1は、ディスク記録再生装置60内の所定位置で位置決めされて固定される。これと同時に又は前後して、ディスク記録再生装置60に設けられているシャッタ開閉機構によってシャッタ5が操作され、開口部6,42が開放される。
【0097】
ディスクカートリッジ1が所定の位置まで挿入されると、図28に示すように、ディスク記録再生装置60に内蔵されたシャッタ開閉機構のラック棒70が、ディスクカートリッジ1の一方の側面部に設けたガイド溝31内に入り込む。これにより、ガイド溝31内に突出されているロック部材32の操作部37が、バネ片38の付勢力に抗してラック棒70の押圧力によりロック収納部33内に押し込められる。更に、ラック棒70が相対的に前進することにより、そのギア部70aの先端がインナーシェル4のギア部43に噛み合わされる。
【0098】
このギア部43がラック棒70のギア部70aに噛み合うことにより、ラック棒70の移動量に応じてインナーシェル4が回転される。
【0099】
図28は、ラック棒70のギア部70aがインナーシェル4のギア部43に噛み合う前の状態を示すものである。この状態では、一対のシャッタ部材5a,5bの凸側接合部50a及び凹側接合部50bは互いに突き当てられて密着されている。このとき、インナーシェル4の開口部42は、下シェル22の開口部6に対して傾斜された位置にあるため、両開口部6,42の重なり合った中央部分のみが開口されるが、その開口部は一対のシャッタ部材5a,5bによって閉じられている。従って、開口部6、42の重複部分から塵埃がディスク収納部内に入り込む虞れがない。
【0100】
更に、開口部6と開口部42とが鋭角で接近している部分には、一対のシャッタ部材5a,5bの軸取付部50cが介在されており、これら軸取付部50cがリブ状の凸部12aの第2,第4の背高部12e,12gの内側に位置して隙間を消滅させている。また、第1,第3の背高部12d,12fの内側には閉鎖用の突片55が介在されて隙間を消滅させている。更に、一対のシャッタ部材5a,5bに設けた長孔53は、シャッタ部材5a,5bが重なっている下シェル22によって閉じられている。更にまた、図29A及び図15に示したように、開口部6を囲むように下シェル22に設けた略H形状のリブ状の凸部12aがシャッタ部材5a,5bに設けた溝状の凹部12bに嵌まり込んでクランク状の第2の塵埃侵入阻止部12が形成されると共に、第2の塵埃侵入阻止部12の内側にはシャッタ部材5a,5bに設けた多数の凹凸からなるラビリンス状の第3の塵埃侵入阻止部13が形成されているので、開口部6,42を介して塵埃がディスク収納部内に侵入するおそれが無い。
【0101】
この状態から、ディスクカートリッジ1の挿入動作に対応してラック棒70がガイド溝31内に入り込み、そのギア部70aとインナーシェル4のギア部43との噛み合いが開始されると、インナーシェル4が反時計方向に回転される。この場合、インナーシェル4が回転動作を開始する初期状態では、図28及び図29Aに示すように、インナーシェル4のリフトアップ用の凸部46が上シェル21のリフトアップ用の凸部18に乗り上げてインナーシェル4との間で一対のシャッタ部材5a、5bを挟持した状態となっているため、インナーシェル4の回転動作には比較的大きな力が必要とされる。リフトアップ用の凸部18,46相互の乗り上げによる大きな摩擦力に抗してインナーシェル4を回転させることにより、図29Bに示すように、リフトアップ用の凸部18,46相互の係合が外れ摩擦力が消滅する。そのため、これ以後のインナーシェル4の回転動作は、極めて軽く且つスムースに行うことができる。
【0102】
インナーシェル4を回転により、インナーシェル4の底面に設けた嵌合解除用の台形状の凸部48,48が下シェル22のリブ状の凸部12aの第1,第3の背高部12d,12fに乗り上げて、下シェル22に対してインナーシェル4が持ち上げられた状態になると共に、シャッタ部材5a,5bも上昇して、リブ状の凸部12aから溝状の凹部12bが抜け出た状態になるのである。
【0103】
このとき、シャッタ部材5a,5bの各軸受孔52は、インナーシェル4の回転によって同様に回転される一方、他端側に設けた長孔53には下シェル22のボス状の凸部20,20がそれぞれ摺動可能に係合されている。この一対のボス状の凸部20,20は、下シェル22に設けられていて移動することがない。その一方、長孔53は、シャッタ部材5a,5bの回動に追従してボス状の凸部20,20との間に相対移動が可能なように軸受孔52とボス状の凸部20を結ぶ方向Sに延在されているので、シャッタ部材5a,5bの回動量に応じてボス状の凸部20が長孔53内を軸受孔52側に相対移動する。これにより、各シャッタ部材5a,5bにおいて軸受孔52が対応するボス状の凸部20側に移動する。その結果、図31の状態から、図32、図33及び図34の状態を経て、図35に示すように、各シャッタ部材5a,5bがインナーシェル4の開口部42の両側部に移動する。これにより、上下の開口部6,42が完全に開放される。そのため、ディスク収納部内に収納されている光デイスク3の一部が開口部6,42によって露出される。
【0104】
その結果、図19に示すように、開口部6,42に対するターンテーブル67及び図示省略の光学ヘッドの挿入が可能となる。そこで、ターンテーブル67等をディスクカートリッジ1側へ移動するか又はディスクカートリッジ1をターンテーブル67側へ移動することにより、ターンテーブル67及び光学ヘッドが開口部6内に入り込む。その結果、図20に示すように、ターンテーブル67のテーブル本体部67a上に光ディスク3が載置されると共に、軸部67bがチャッキングプレート7の凹部7b内に侵入し、チャッキングプレート7を吸着して、チャッキングプレート7とテーブル本体部67aの間で光ディスク3を挟着(チャッキンング)し、光学ヘッドが所定の間隔を保持して光ディスク3の情報記録領域29aに対面される。これにより、ディスク記録再生装置60による光ディスク3の情報記録領域29aに対する情報信号の再生又は記録が可能となる。
【0105】
そこで、スピンドルモータの駆動によリターンテーブル67を介して光ディスク3を回転させると共に、光学ヘッドからレーザ光を出射して情報記録領域29aに予め記録されている情報信号を読み出し、又はその情報記録領域29aに対して新たな情報信号を書き込むことができる。これにより、記録再生装置本体62による情報信号の再生又は記録が実行される。
【0106】
このようにして行われる情報信号の再生又は記録の後、例えば、ディスク記録再生装置60に設けられるカートリッジ排出ボタン(図示せず)を操作することにより、ローディング機構の作動を介してディスクカートリッジ1がディスク記録再生装置60から排出される。即ち、ローディング機構の排出動作によってディスクカートリッジ1がカートリッジ出入口65側に移動すると、相対的にラック棒70が後退動作される。
【0107】
このラック棒70の後退動作により、インナーシェル4及び一対のシャッタ部材5a,5bが上述した挿入時とは逆の動作を実行する。即ち、図35に示す一対のシャッタ部材5a,5bが完全に開いた状態から、インナーシェル4及び一対のシャッタ部材5a,5bが時計方向に回動し、図34、図33及び図32の状態を経て、図31の状態に変化する。この図34〜図31の状態では、インナーシェル4のリフトアップ用の凸部46は、下シェル22のリフトアップ用の凸部18と非接触状態にあるため、インナーシェル4を軽い力Fで回転させることができる。
【0108】
次に、インナーシェル4が図31の状態から図28の状態に変化する際に、インナーシェル4のリフトアップ用の凸部46が下シェル22のリフトアップ用の凸部18に乗り上げるため、これ以後、インナーシェル4の回動には上述した摩擦力が加えられる。一方、ボス状の凸部20に対して長孔53が最外側部まで移動し、弾性片54に接触してこれを抑圧する。これにより、ボス状の凸部20の押圧力によって弾性片54にバネ力Xが発生する。この弾性片54のバネ力Xによって中央の段部50には、他方のシャッタ部材5a又は5bに作用する圧接力Yが発生する。
【0109】
この圧接力Yは、一対のシャッタ部材5a,5bの両者に発生するため、互いの圧接力Yによって一対のシャッタ部材5a,5bの密閉性が更に高められる。従って、一対のシャッタ部材5a,5bの接合部における防塵性を向上させて、塵埃等がディスク収納部内に侵入するのをより効果的に防止することができる。
【0110】
その後、ラック棒70のギア部70aがギア部43から外れた後、そのラック棒70が開口穴34を通過することにより、ロック部材32の操作部37が開口穴34からガイド溝31内に突出される。これと同時に、ストッパ部36が内側に移動してギア部43に噛み合わされる。その結果、ロック部材32によってインナーシェル4がロックされ、その回動が停止される。そして、図26及び図28に示すように、一対のシャッタ部材5a,5bによって開口部6,42の全体が完全に閉じられる。
【0111】
【発明の効果】
本発明には次に述べるような効果がある。
(1)本発明のディスクカートリッジは、インナーシェルからゲートの痕跡部を無くして、インナーシェルの回転を円滑に行わせることができる。
(2)本発明の樹脂成型品は、第1の成型部を、鍔状薄肉部で切断して第2の成型部と分離することにより、前記第1の成型部を、ゲートの痕跡部のない一つの製品として独立させことができる。
(3)本発明の樹脂成型品は、第1の成型部を、鍔状薄肉部で切断して第2の成型部と分離することにより、前記第1の成型部を、ゲートの痕跡部のないディスクカートリッジのインナーシェルとして独立させことができる。
(4)本発明のインナーシェルの製造方法は、射出成型装置の金型に設けたパンチによって、金型内で、鍔状薄肉部の切断を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ディスクカートリッジを上面側から見た斜視図。
【図2】図1の分解斜視図。
【図3】ディスクカートリッジを下面側から見た斜視図。
【図4】図3の分解斜視図。
【図5】樹脂成型部品を上面側から見た斜視図。
【図6】樹脂成型部品を下面側から見た斜視図。
【図7】第1の成型品を分離した状態を上面側から見た斜視図。
【図8】第1の成型品を分離した状態を下面側から見た斜視図。
【図9】樹脂成型装置の略示的断面図。
【図10】溶融樹脂の流れを示す説明図。
【図11】ゲートカットパンチ装置の略示的断面図。
【図12】上シェルの内面側の平面図。
【図13】下シェルの内面側の平面図。
【図14】図1のA−A断面図。
【図15】図3のB−B断面図。
【図16】要部の拡大斜視図。
【図17】組付工程を示す断面図。
【図18】組付工程を示す断面図。
【図19】チャッキング前の断面図。
【図20】チャッキング後の断面図。
【図21】下シェルにインナーシェルを組み付けて両者の開口部の位置を合わせた状態の平面図。
【図22】下シェルにインナーシェルを組み付けて両者の開口部の位置をずらした状態の平面図。
【図23】シャッタ部材を上面側から見た斜視図。
【図24】シャッタ部材を下面側から見た斜視図。
【図25】シャッタ部材をインナーシェルに取り付けて開口部を開いた状態の斜視図。
【図26】シャッタ部材をインナーシェルに取り付けて開口部を閉じた状態の斜視図。
【図27】ディスク記録再生装置の斜視図。
【図28】カートリッジ筐体とシャッタ機構との動作関係を示し、シャッタ部材で開口部を完全に閉じた状態を示す説明図。
【図29】(A)はインナーシェルのリフトアップ用の凸部が上シェルのリフトアップ用の凸部に乗り上げた状態を示す断面図、(B)はインナーシェルと上シェルのリフトアップ用の凸部の係合が外れた状態を示す断面図。
【図30】組付工程を示すフローチャート図。
【図31】図28の状態からインナーシェルが少し回転して一対のシャッタ部材が少し開いた状態を示す説明図。
【図32】図31の状態からインナーシェルが更に少し回転して一対のシャッタ部材が更に少し開いた状態を示す説明図。
【図33】図32の状態からインナーシェルが更に回転して一対のシャッタ部材が更に開いた状態を示す説明図。
【図34】図33の状態からインナーシェルが更に回転して一対のシャッタ部材が更に開いた状態を示す説明図。
【図35】 図34の状態からインナーシェルが更に回転して一対のシャッタ部材が完全に開いた状態を示す説明図。
【図36】従来の樹脂成型製品を示す分解斜視図。
【図37】溶融樹脂の流れを示す説明図。

Claims (6)

  1. ディスク状記録媒体を回転可能に収納し、少なくとも一方に記録再生のための第1の開口部を有する上下シェルと、前記第1の開口部と略同形の第2の開口部を有するインナーシェルと、前記インナーシェルに連結されて前記第1の開口部を開閉するシャッタと、を備え、
    前記インナーシェルは、第1の成型部と、前記第1の成型部の内周に鍔状薄肉部を介して一体に形成されていて成型時における樹脂注入口の痕跡部を備えた第2の成型部と、からなる樹脂成形品から、前記鍔状薄肉部において前記第2の成型部を切断除去した前記第1の成型部にて構成されていること
    を特徴とするディスクカートリッジ。
  2. 前記鍔状薄肉部は、前記第1の成型部の中央部に半円状とされたこと
    を特徴とする請求項1に記載のディスクカートリッジ。
  3. 第1の成型部と、前記第1の成型部の内周に鍔状薄肉部を介して一体に形成された第2の成型部と、からなり前記第2の成型部に成型時における樹脂注入口の痕跡部を備えていること
    を特徴とするディスクカートリッジ用成型部材。
  4. 前記第1の成型部は、円板状をなして前記ディスクカートリッジ内に配置され、回動によって前記ディスクカートリッジ内に備えられている板状シャッター部材を開閉するインナーシェルであること
    を特徴とする請求項3に記載のディスクカートリッジ用成型部材。
  5. 前記第1の成型部と、前記第1の成型部の内周に鍔状薄肉部を介して一体に形成された第2の成型部と、からなるディスクカートリッジ用成型部材を成型する固定金型と可動金型とからなる成型金型の前記第2の成型部を成型するキャビティ部分に対応する位置に樹脂注入口を設け、該樹脂注入口を中心にして溶融樹脂を放射状に拡散させて前記第2の成型部を成型するキャビティ部分、前記鍔状薄肉部を成型するキャビティ部分、前記第1の成型部を成型するキャビティ部分に順次、溶融樹脂を充填して、前記第1の成型部、鍔状薄肉部、第2の成型部を成型した後に、前記鍔状薄肉部を切断して、前記第1の成型部と前記第2の成型部を分離すること
    を特徴とするインナーシェルの製造方法。
  6. 前記鍔状薄肉部を切断して、前記第1の成型部と前記第2の成型部を分離する工程は、前記可動金型に設けられたパンチによって行われること
    を特徴とするインナーシェルの製造方法。
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