JP3691899B2 - オシロメトリック式自動血圧測定装置 - Google Patents

オシロメトリック式自動血圧測定装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オシロメトリック式自動血圧測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
生体の血圧値を測定する装置としては、たとえば生体の一部に巻回されるカフの圧迫圧力を緩やかに変化させるカフ圧徐速変化期間において、カフを介して検出される生体の脈拍に同期して発生するカフ脈波の振幅値の変化から決定される包絡線の形状の変化に基づいて生体の血圧値を決定する形式のオシロメトリック式自動血圧測定装置がよく知られている。たとえば、特開平6−292660号公報に記載された自動血圧測定装置がそれである。
【0003】
【発明が解決すべき課題】
ところで、上記自動血圧測定装置において、被測定者の不快感を軽減するなどの目的により上記カフ圧徐速変化期間を短縮することが提案されている。ところが、このカフ圧徐速変化期間を短縮すると、カフを介して検出されるカフ脈波の個数が減少してしまうため、カフの圧力値を表すカフ圧軸とカフ脈波の振幅値を表すカフ脈波振幅軸との二次元座標においてカフ圧軸方向に並ぶカフ脈波列の各カフ脈波の振幅値の変化から、カフ脈波列の包絡線を正確に決定できなくなるため、その包絡線の形状の変化に基づいて決定される血圧値の測定精度が低下してしまうのである。
【0004】
本発明は、以上のような事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、血圧測定に要する時間を短縮した場合でも充分な血圧測定精度が得られるオシロメトリック式自動血圧測定装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段
上記目的を達成するための発明の要旨とするところは、生体の一部に巻回されるカフの圧迫圧力を緩やかに変化させるカフ圧徐速変化期間においてカフを介して検出される生体の脈拍に同期して順次発生するカフ脈波の振幅値の変化から決定される包絡線の形状の変化に基づいて生体の血圧値を決定する血圧決定手段を備えたオシロメトリック式自動血圧測定装置において、(a)前記カフの圧力値を表すカフ圧軸と前記カフ脈波の振幅値を表すカフ脈波振幅軸との2次元座標において、このカフ圧軸方向に並ぶカフ脈波列の各カフ脈波の振幅値からのずれが最小となるような4次以上の曲線を求め、この曲線を前記包絡線として決定する包絡線決定手段と、(b)前記カフ脈波がそれぞれ異常値であるか否かを判定するカフ脈波異常値判定手段と、(c)前記包絡線決定手段が前記4次以上の曲線を求めるに先立って、カフ脈波異常値判定手段により異常値と判定されたカフ脈波についての前記ずれに所定の異常値補正係数を掛け合わせることにより前記4次以上の曲線の位置を補正する曲線位置補正手段とを、含むことにある。
【0006】
発明の効果】
このようにすれば、包絡線決定手段により、上記カフ圧徐速変化期間において、カフを介して逐次検出される各カフ脈波の振幅値からの、たとえばカフ脈波振幅軸に平行な方向へのずれが最小となるように求められた4次以上の曲線が、カフ脈波列の包絡線として決定される。4次以上の曲線であれば、一対の変曲点とそれらの間に位置する上ピーク点とを有する凸曲線が存在し、一対の変曲点とそれらの間に位置する上ピーク点とを有するカフ脈波列の包絡線と共通することから比較的少数の振幅値からでも最高血圧値及び最低血圧値の決定の根拠となるカフ脈波列の最大振幅点を比較的正確に決定することが可能となる。
【0007】
したがって、カフ圧徐速変化期間を短縮することにより、カフを介して逐次検出されるカフ脈波の個数が減少しても、カフ脈波列の振幅値の変化を最も正確に表した包絡線が決定されることから充分な血圧測定精度が得られる。
【0009】
さらに、被測定者の体動或いは不整脈などにより生じた異常なカフ脈波に関しては、カフ脈波異常値判定手段により異常値であると判定されることにより、カフ圧軸方向に並ぶカフ脈波列の各カフ脈波の振幅値からのカフ脈波振幅軸に平行な方向へのずれに所定の異常値補正係数が掛け合わされることにより前記4次以上の曲線の位置が好適に修正されるため、上記包絡線の決定精度が向上し、血圧値の測定精度が一層向上させられる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の一実施例であるオシロメトリック式自動血圧測定装置8を示す斜視図である。
【0016】
図1において、箱体10には、被測定者の右腕12を差し込むための貫通穴14が設けられており、その貫通穴14内には、袋状の可撓性布およびゴム袋から成るカフ15を内周面に備えて円筒状に保持されたベルト16が配設されている。箱体10の操作パネル20には、起動スイッチ22、停止スイッチ24、プリンタ26、カード挿入口28などが配設され、表示パネル30には、最高血圧表示器32、最低血圧表示器34、脈拍数表示器36、時刻表示器38がそれぞれ配設されている。
【0017】
図2は、上記オシロメトリック式自動血圧測定装置8の回路構成を説明するブロック線図である。図2において、カフ15は、圧力センサ40、切換弁42、および空気ポンプ44と配管46を介して接続されており、この切換弁42は、カフ15内への圧力の供給を許容する圧力供給状態、およびカフ15内を急速に排圧する急速排圧状態の2つの状態に切り換えられるように構成されている。また、そのカフ15を内周面に備えて円筒状に巻回されたベルト16の一端は固定され、且つ他端は減速機付きDCモータ48により駆動されるドラム50により引き締められるように構成されている。圧力センサ40は、カフ15内の圧力を検出してその圧力を表す圧力信号SPを静圧弁別回路52および脈波弁別回路54にそれぞれ供給する。
【0018】
上記静圧弁別回路52はローパスフィルタを備え、圧力信号SPに含まれる定常的な圧力すなわちカフ圧を表すカフ圧信号SKを弁別してそのカフ圧信号SKをA/D変換器56を介して電子制御装置58へ供給する。また、上記脈波弁別回路54はバンドパスフィルタを備え、圧力信号SPの振動成分である脈波信号SM1 を周波数的に弁別してその脈波信号SM1 をA/D変換器60を介して電子制御装置58へ供給する。この脈波信号SM1 が表すカフ脈波は、被測定者の心拍に同期して図示しない上腕動脈から発生してカフ15に伝達される圧力振動波である。
【0019】
上記電子制御装置58は、CPU62、ROM64、RAM66、および図示しないI/Oポート等を備えた所謂マイクロコンピュータにて構成されており、CPU62は、RAM66の一時記憶機能を利用しつつ予めROM64に記憶された手順に従って入力信号を処理して駆動信号や表示信号などを出力する。すなわち、血圧測定に際しては、CPU62は、予め定められた手順に従って減速機付きDCモータ48を駆動することによりカフ15を生体の上腕部に巻回し、次いで切換弁42を圧力供給状態に切り替え、空気ポンプ44を駆動することによりカフ15の圧迫圧力を徐々に昇圧させ、その徐速昇圧過程において得られる脈波信号SM1 およびカフ圧信号SKに基づいてオシロメトリック方式により血圧値を決定し、その血圧値を最高血圧表示器32および最低血圧表示器34に表示させると同時に、記憶装置68の血圧値記憶領域69に順次記憶させる。なお、この記憶装置68は、磁気ディスク、磁気テープ、揮発性半導体メモリ、或いは不揮発性半導体メモリなどのよく知られた記憶装置により構成されている。
【0020】
図3は、上記オシロメトリック式自動血圧測定装置8における電子制御装置58の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。図3において、昇圧制御手段80は、まず、切換弁42を圧力供給状態に切り換え、空気ポンプ44を駆動することにより、カフ15の圧迫圧力を目標カフ圧値P1 (例えば、180mmHg程度の圧力値)まで徐々に昇圧させ、血圧測定終了後は切換弁42を急速排圧状態に切り換えることにより、カフ15の圧迫圧力を急速排圧させる。
【0021】
血圧決定手段82は、後述する包絡線決定手段84、カフ脈波異常値判定手段86、及び曲線位置補正手段88を含むものであり、カフ脈波異常値判定手段86及び曲線位置補正手段88により好適に修正された後述するずれに基づいて、包絡線決定手段84により決定される包絡線の形状の変化から、良く知られたオシロメトリック方式により被測定者の最高血圧値SBPおよび最低血圧値DBP等を決定する。たとえば、図4に示されるようなカフ圧軸とカフ脈波振幅軸との2次元座標において、各カフ脈波の振幅値に基づいて決定される包絡線の振幅値が、その包絡線の最大振幅値の1/3となる点におけるカフ圧値をそれぞれ最高血圧値SBP及び最低血圧値DBPとして算出すると共に、包絡線の最大振幅点におけるカフ圧値と最大の振幅値を有するカフ脈波の発生時カフ圧値との平均値を平均血圧値MBPとして算出する。
【0022】
包絡線決定手段84は、カフ15の圧迫圧力を緩やかに昇圧させるカフ圧徐速昇圧期間において、圧力センサ40を介して静圧弁別回路52によりカフ圧信号SKが表すカフ圧値を、脈波弁別回路54により脈波信号SM1 が表すカフ脈波を逐次検出すると共に、各カフ脈波の振幅値および各カフ脈波発生時のカフ圧値をそれぞれ測定し、カフの圧力値を表すカフ圧軸とカフ脈波の振幅値を表すカフ脈波振幅軸との2次元座標において、カフ圧軸方向に並ぶカフ脈波列の各カフ脈波の振幅値からの、たとえばカフ脈波振幅軸に平行な方向へのずれが最小となるような4次以上の曲線のうちの上ピーク点を挟む一対の下ピーク点間の曲線を上記包絡線として決定する。
【0023】
ここで、4次以上の曲線としたのは、4次以上の曲線であれば一対の変曲点とそれらの間に位置する上ピーク点とを有する凸曲線が存在し、それが一対の変曲点とそれらの間に位置する上ピーク点とを有するカフ脈波列の包絡線と共通することから、4次以上の曲線で近似させることにより比較的少数の振幅値からでも比較的正確に包絡線の最大振幅点を決定することができるからである。カフ脈波列の包絡線の最大振幅点は、最高血圧値SBPと最低血圧値DBPの決定の根拠となる重要な点であり、従来の補間法や近似法では充分な精度で求めることができなかったのである。
【0024】
具体的には、上記包絡線決定手段84では、たとえば、図4に示されるように、カフ脈波振幅軸をy軸、カフ圧軸をx軸とした場合に、4次曲線y=ax4 +bx3 +cx2 +dx+eにおける各係数を、各カフ脈波の振幅値(yM1,yM2,・・・yMn)から4次曲線までのy軸に平行な方向へのずれZn (=y(xn )−yMn、但しn=1,2,3・・・)に後述する異常値補正係数Kn を掛け合わせたものの総和が最小となるようにして求めることにより上記包絡線を決定する。尚、このずれは包絡線とカフ脈波の振幅値とのカフ脈波振幅軸に平行な方向への距離を表すものである。
【0025】
カフ脈波異常値判定手段86は、それぞれのカフ脈波が異常値であるか否かを判定する。たとえばカフ脈波の振幅値が所定の振幅値αを越えたか否かを判定することにより、カフ脈波の振幅値が所定の振幅値αを越えた場合にはそのカフ脈波を異常値であると判定する。尚、この所定値αはモーションアーチファクト等に起因する異常値を判定するために予め実験的に設定されたものであり、たとえば正常時においてカフ脈波が殆どとり得ない振幅値である。
【0026】
曲線位置補正手段88は、カフ脈波異常値判定手段86によりカフ脈波が異常値であると判定された場合に、前記包絡線決定手段84が前記4次曲線を決定するのに先立ってその異常値判定時点(n=m)におけるそのカフ脈波の振幅値から上記包絡線までのカフ脈波振幅軸に平行な方向へのずれZm (=y(xm )−yMm)に予め設定された異常値補正係数Km を掛け合わせることにより前記4次曲線の位置を補正するものであり、たとえば、上記包絡線決定手段84において包絡線を決定するためにずれZn に予め掛け合わされている異常値補正係数Kn に関して、異常値であると判定されたカフ脈波については異常値補正係数Km に1/2を設定し、異常値ではないと判定されたカフ脈波に関しては異常値補正係数Kn に1を設定する。
【0027】
図5は、オシロメトリック式自動血圧測定装置8の電子制御装置58の制御作動の要部を説明するフローチャートである。ステップSA1(以下、ステップを省略する。)では、カード読込み装置70のカード挿入口28へ磁気カード72が挿入されたか否かが判断される。このSA1の判断が否定された場合には本ルーチンが終了させられるが、肯定された場合にはSA2において磁気カード72に記録されたID信号が読み込まれる。
【0028】
続くSA3では、読み込まれたID信号が記憶装置68の記憶領域に予め登録されたものであるか否かが判断される。このSA3の判断が否定された場合すなわち磁気カード72に記録されたID信号が未登録である場合は,後述のSA10が実行されてカード挿入口28から磁気カード72が送り出される。しかし、このSA3の判断が肯定された場合すなわち磁気カード72に記録されたID信号が登録済である場合は、続くSA4において血圧測定のための起動スイッチ22が操作されたか否かが判断される。
【0029】
このSA4の判断が否定されると肯定されるまで待機させられる。しかし、このSA4の判断が肯定された場合は、昇圧制御手段80に対応するSA5において、切換弁42が圧力供給状態に切り換えられ且つ空気ポンプ44が駆動されてカフ圧Pが予め設定された目標カフ圧P1 (例えば180mmHg程度の圧力)まで緩やかに昇圧させられる徐速昇圧過程が開始される。
【0030】
次に、血圧決定手段82に対応するSA6において、後述する図6のSB1乃至SB7で示される血圧決定ルーチンが実行される。続いてSA7において、上記最高血圧値SBP、最低血圧値DBP、平均血圧値MBP、および脈拍数HRと測定日時とが記憶装置68の血圧値記憶領域69内に被測定者毎に記憶されると共に最高血圧表示器32、最低血圧表示器34、脈拍数表示器36にそれぞれ表示される。
【0031】
続いて、昇圧制御手段80に対応するSA8において、切換弁42が急速排圧状態に切り換えられることにより、カフ15内の急速排圧が開始される。そして、続くSA9において、上記最高血圧値SBP等が、プリンタ26により記録紙上に表示出力される。そして、続くSA10が実行されることにより、磁気カード72がカード挿入口28から送り出される。
【0032】
図6は、図5に示されるメインルーチンにおけるSA6において実行される血圧決定ルーチンを示している。SB1では、カフ脈波が1拍検出されたか否かが判断される。この判断が否定された場合にはSB1が繰り返し実行されるが、この判断が肯定された場合には、続くカフ脈波異常値判定手段86に対応するSB2において、カフ脈波の振幅値が所定の振幅値αを越えたか否かが判定されることにより、カフ脈波の振幅値が所定の振幅値αを越えた場合にはそのカフ脈波は異常値であると判定される。
【0033】
次に曲線位置補正手段88に対応するSB3において、SB2により異常値であると判定されたカフ脈波については、上述の異常値補正係数Km にたとえば1/2が付与される。続いてSB4において、カフ脈波の振幅値(yM1,yM2,・・・yMn)およびカフ脈波発生時のカフ圧値(x1 ,x2 ,・・・xn )がそれぞれ記憶されると共に、異常値であると判定されたカフ脈波の異常値補正係数Km として1/2が、異常値ではないと判定されたカフ脈波の異常値補正係数Kn として1が記憶される。
【0034】
次にSB5において、カフ15の圧力値が予め設定される目標圧力値Pt (たとえば、180mmHg程度の圧力値)に到達したか否かが判断される。この判断が否定された場合には、SB1乃至SB5が繰り返し実行されるが、この判断が肯定された場合には、包絡線決定手段84に対応するSB6において、カフ脈波振幅軸をy軸、カフ圧軸をx軸とした場合に、4次曲線y=ax4 +bx3 +cx2 +dx+eにおける各係数が、各カフ脈波の振幅値から4次曲線のうち上ピーク点を挟む一対の下ピーク点間の曲線までのy軸に平行な方向へのずれZn 〔=y(xn )−yMn、但しn=1,2・・〕に、それぞれ補正係数Kn が掛け合わされたものの総和が最小となるようにして算出されることにより、この4次曲線から成る上記包絡線が決定される。
【0035】
すなわち、上記SB6では、数式1の各右辺の総和が最小となるように、4次式の係数a,b,c,d,eがそれぞれ求められるのである。
【0036】
【数1】
1 =K1 〔(ax1 4+bx1 3+cx1 2+dx1 +e)−yM1
2 =K2 〔(ax2 4+bx2 3+cx2 2+dx2 +e)−yM2



n =Kn 〔(axn 4 +bxn 3 +cxn 2 +dxn +en )−yMn
【0037】
次にSB7において、上記包絡線の形状の変化から、良く知られたオシロメトリック方式により被測定者の最高血圧値SBPおよび最低血圧値DBP等が決定されると共に、カフ脈波の発生間隔から被測定者の脈拍数が算出される。たとえば、図4に示されるようなカフ圧軸とカフ脈波振幅軸との2次元座標において、包絡線の振幅値が包絡線の最大振幅値の1/3となる点におけるカフ圧値がそれぞれ最高血圧値SBP及び最低血圧値DBPとして算出されると共に、その包絡線の最大振幅点におけるカフ圧値とカフ脈波の振幅値が最大値を有する点におけるカフ圧値の平均値が平均血圧値MBPとして算出される。
【0038】
上述のように本実施例によれば、包絡線決定手段84により、上記カフ圧徐速昇圧期間において、カフ15を介して逐次検出される各カフ脈波の振幅値からのカフ脈波振幅軸に平行な方向へのずれの総和が最小となるような4次以上の曲線が、カフ脈波列の包絡線として決定される。4次以上の曲線であれば、一対の変曲点とそれらの間に位置する上ピーク点とを有する凸曲線が存在し、一対の変曲点とそれらの間に位置する上ピーク点とを有するカフ脈波列の包絡線と共通することから比較的少数の振幅値からでも最高血圧値SBP及び最低血圧値DBPの決定の根拠となる重要な点であるカフ脈波列の最大振幅点を比較的正確に決定することが可能となる。したがって、カフ圧徐速変化期間を短縮することにより、カフ15を介して逐次検出されるカフ脈波の個数が減少しても、カフ脈波列の振幅値の変化を最も正確に表した包絡線が決定されることから充分な血圧測定精度が得られる。
【0039】
また、カフ15による圧迫時間が短縮されることにより、被測定者の不快感が好適に軽減される。さらに、医師或いは看護婦等は、従来よりも短時間で患者の血圧値を知ることが可能となるため、緊急時に迅速な処置を行うことが可能となる。また、少数のカフ脈波から血圧値を決定することが可能となるため、ノイズの発生し易い状況下においても比較的高い精度で血圧値を測定することが可能となる。
【0040】
また、本実施例によれば、カフ圧徐速昇圧期間において逐次検出されるカフ脈波の振幅の変化に基づいて生体の血圧値が決定されているため、カフ圧徐速降圧期間において逐次検出されるカフ脈波の振幅の変化に基づいて生体の血圧値が決定される場合よりも、カフ15の圧力値を所定の目標圧力値Pt まで予め昇圧させる時間分だけ血圧測定に要する時間を短縮することができ、被測定者の不快感が一層好適に軽減されている。また、緊急時に一層迅速な処置を行うことが可能となっている。
【0041】
次に、本発明の他の実施例について図面に基づいて詳細に説明する。なお、上述の実施例と同一の構成を有する部分には同一の符号を付して説明を省略する。図7は、上記オシロメトリック式自動血圧測定装置8における電子制御装置58の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。
【0042】
図7において、包絡線決定手段90は、カフ15の圧迫圧力を緩やかに昇圧させるカフ圧徐速昇圧期間において、圧力センサ40を介して静圧弁別回路52によりカフ圧信号SKが表すカフ圧値を、脈波弁別回路54により脈波信号SM1 が表すカフ脈波を逐次検出すると共に、各カフ脈波の振幅値および各カフ脈波発生時のカフ圧値をそれぞれ測定し、カフの圧力値を表すカフ圧軸とカフ脈波の振幅値を表すカフ脈波振幅軸との2次元座標において、カフ圧軸方向に並ぶカフ脈波列の各カフ脈波の振幅値からの、たとえばカフ脈波振幅軸に平行な方向へのずれが最小となるような、一対の対称な3次曲線のうちの上ピーク点と下ピーク点との間の曲線であってその上ピーク点を結ぶ連結曲線を上記包絡線として決定する。
【0043】
ここで、包絡線を上記連結曲線から決定することとしたのは、このような曲線であれば一対の変曲点とそれらの間に位置する上ピーク点とを有する凸曲線が存在し、それが一対の変曲点とそれらの間に位置する上ピーク点とを有するカフ脈波列の包絡線と共通することから、このような曲線で近似させることにより比較的少数の振幅値からでも比較的正確に包絡線の最大振幅点を決定することができるからである。カフ脈波列の包絡線の最大振幅点は、最高血圧値SBPと最低血圧値DBPの決定の根拠となる重要な点であり、従来の補間法や近似法では充分な精度で求めることができなかったのである。
【0044】
具体的には、上記包絡線決定手段90では、たとえば、図4に示されるように、カフ脈波振幅軸をy軸、カフ圧軸をx軸とした場合に、一対の対称な3次曲線y=ax3 +bx2 +cx+dにおける各係数を、一対の3次曲線の各上ピーク点が一致すると共に、各カフ脈波の振幅値(yM1,yM2,・・・yMn)から3次曲線までのy軸に平行な方向へのずれZn (=y(xn )−yMn、但しn=1,2,3・・・)に前述した異常値補正係数Kn を掛け合わせたものの総和が最小となるようにして求めることにより上記包絡線を決定する。尚、このずれZn は包絡線とカフ脈波の振幅値とのカフ脈波振幅軸に平行な方向への距離を表すものである。
【0045】
本実施例において、オシロメトリック式自動血圧測定装置8の電子制御装置58の制御作動は、図5に示されるフローチャートと同様に実行される。
【0046】
図8は、本実施例において、図5に示されるメインルーチンにおけるSA6において実行される血圧決定ルーチンを示している。SC1乃至SC5はSB1乃至SB5と同様に実行される。
【0047】
次に、包絡線決定手段90に対応するSC6において、カフ脈波振幅軸をy軸、カフ圧軸をx軸とした場合に、一対の対称な3次曲線y=ax3 +bx2 +cx+dにおける各係数が、一対の3次曲線の各上ピーク点が一致すると共に、各カフ脈波の振幅値(yM1,yM2,・・・yMn)から3次曲線までのy軸に平行な方向へのずれZn (=y(xn )−yMn、但しn=1,2,3・・・)に、それぞれ補正係数Kn が掛け合わされたものの総和が最小となるようにして算出されることにより、この3次曲線から成る上記包絡線が決定される。
【0048】
すなわち、上記SC6では、数式2の各右辺の総和が最小となるように、3次式の係数a,b,c,dがそれぞれ求められるのである。
【0049】
【数2】
1 =K1 〔(ax1 3+bx1 2+cx1 +d)−yM1
2 =K2 〔(ax2 3+bx2 2+cx2 +d)−yM2



n =Kn 〔(axn 3 +bxn 2 +cxn +dn )−yMn
【0050】
続くSC7は上述のステップSB7と同様に実行される。
【0051】
上述のように本実施例によれば、包絡線決定手段90により、上記カフ圧徐速昇圧期間において、カフ15を介して逐次検出される各カフ脈波の振幅値からのカフ脈波振幅軸に平行な方向へのずれの総和が最小となるような連結曲線が、カフ脈波列の包絡線として決定される。このような曲線であれば、一対の変曲点とそれらの間に位置する上ピーク点とを有する凸曲線が存在し、一対の変曲点とそれらの間に位置する上ピーク点とを有するカフ脈波列の包絡線と共通することから比較的少数の振幅値からでも最高血圧値SBP及び最低血圧値DBPの決定の根拠となるカフ脈波列の最大振幅点を比較的正確に決定することが可能となる。したがって、カフ圧徐速変化期間を短縮することにより、カフ15を介して逐次検出されるカフ脈波の個数が減少しても、カフ脈波列の振幅値の変化を最も正確に表した包絡線が決定されることから充分な血圧測定精度が得られる。
【0052】
以上、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
【0053】
たとえば、前述の実施例においては、カフ圧徐速昇圧期間において逐次検出されるカフ脈波の振幅の変化に基づいて、生体の血圧値が決定されていたが、カフ圧徐速降圧期間において逐次検出されるカフ脈波の振幅の変化に基づいて、生体の血圧値が決定されるように構成されていても勿論構わない。
【0054】
また、前述の実施例においては、カフ脈波異常値判定手段86は、カフ脈波の振幅値が予め実験的に求められるカフ脈波が殆ど採りえない所定の振幅値αを越えたことにより、そのカフ脈波を異常値であると判定するように構成されていたが、たとえば、カフ脈波の発生間隔がその移動平均値に対して所定値以上変化した場合に、そのカフ脈波を異常値であると判定するように構成されていても構わない。このような場合には、前回までのカフ脈波発生間隔の移動平均値ΔTAVE 〔=(Ti+1 −Ti )+(Ti+2 −Ti+1 )+・・・+(Ti+n −Ti+n-1 )/n〕に対する今回のカフ脈波発生間隔ΔT〔=(Pi+n+1 −Pi+n )〕の変化量(=|ΔT−ΔTAVE |)を算出すると共に、この変化量が所定値β以上となった場合にそのカフ脈波を異常値と判定する。尚、この所定値βはカフ脈波を異常値であると判定するに足りる変化量であり、予め実験的に求められるものである。カフ脈波が異常値であることはその他様々な方法により判定され得るものである。
【0055】
また、前述の実施例においては、ずれ修正手段88は、上記ずれに補正係数Kn を掛け合わせることによりずれを修正するように構成されていたが、この補正係数Kn は勿論1/2に限られることはなく1/3或いは1/5など様々な数値を採りうるものであり、測定状況に応じて最適な数値が選択される。
【0056】
また、前述の実施例においては、包絡線として3次曲線或いは4次曲線が用いられていたが、別に4次以上の曲線であっても差し支えない。4次以上の曲線を用いる場合には、一対の変曲点とそれらの間において上ピーク点を有する曲線部分が、上記脈波列の包絡線として用いられる。
【0057】
また、4次以上の曲線を前記包絡線として用いる場合には、その曲線そのものを包絡線として用いてもよいし、上述した3次曲線の場合と同様に一対の4次以上の曲線の各上ピーク点を結ぶ曲線を包絡線として用いても構わない。
【0058】
また、前述の実施例において、各カフ脈波の振幅値と包絡線とのずれは、各カフ脈波の振幅値から包絡線までのカフ脈波振幅軸に平行な方向への距離として求められていたが、たとえば、各カフ脈波の振幅値から包絡線までのカフ圧軸に平行な方向への距離として求められるなど、各カフ脈波の振幅値と包絡線とのずれはその他様々な態様で求められ得るものである。
【0059】
本発明はその主旨を逸脱しない範囲においてその他種々の態様を採り得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるオシロメトリック式自動血圧測定装置8の構成を説明する斜視図である。
【図2】図1の実施例の回路構成を説明するブロック線図である。
【図3】図1の実施例における電子制御装置58の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。
【図4】カフ圧軸とカフ脈波振幅軸との2次元座標におけるカフ脈波列を例示する図であって、カフ脈波列の包絡線を示している。
【図5】図1の実施例における電子制御装置58の制御作動の要部を説明するフローチャートである。
【図6】図1の実施例における電子制御装置58の制御作動における血圧決定ルーチンを示すフローチャートである。
【図7】本発明の他の実施例における電子制御装置58の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。
【図8】図7の実施例における電子制御装置58の制御作動における血圧決定ルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
8:オシロメトリック式自動血圧測定装置
15:カフ
82:血圧決定手段
84:包絡線決定手段
86:カフ脈波異常値判定手段
88:曲線位置補正手段
90:包絡線決定手段

Claims (1)

  1. 生体の一部に巻回されるカフの圧迫圧力を緩やかに変化させるカフ圧徐速変化期間において、該カフを介して検出される該生体の脈拍に同期して順次発生するカフ脈波の振幅値の変化から決定される包絡線の形状の変化に基づいて該生体の血圧値を決定する血圧決定手段を備えたオシロメトリック式自動血圧測定装置において、
    前記カフの圧力値を表すカフ圧軸と前記カフ脈波の振幅値を表すカフ脈波振幅軸との2次元座標において、該カフ圧軸方向に並ぶカフ脈波列の各カフ脈波の振幅値からのずれが最小となるような4次以上の曲線を求め、該曲線を前記包絡線として決定する包絡線決定手段と、
    前記カフ脈波がそれぞれ異常値であるか否かを判定するカフ脈波異常値判定手段と、
    前記包絡線決定手段が前記4次以上の曲線を求めるに先立って、該カフ脈波異常値判定手段により異常値と判定されたカフ脈波についての前記ずれに所定の異常値補正係数を掛け合わせることにより前記4次以上の曲線の位置を補正する曲線位置補正手段と
    を、含むことを特徴とするオシロメトリック式自動血圧測定装置。
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