JP3689227B2 - トンネル掘削機における排土手段の交換方法およびトンネル掘削機 - Google Patents

トンネル掘削機における排土手段の交換方法およびトンネル掘削機 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自立した健岩、硬岩層に自立性の低い弱層部が混在するような地層を掘削する場合のトンネル掘削機における掘削土を合理的に排出して、掘進効率を高めることができるトンネル掘削機における排土段の交換方法およびその方法の実施に使用されるトンネル掘削機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、トンネル掘削機によるトンネルの掘削に伴う排土については、地山が自立性の高い健岩部(硬岩層)主体の場合では、その排土方式としてベルトコンベアが用いられており、地山が自立性の低い弱層部主体の場合では、その排土方式としてスクリューコンベアが用いられている。そして、これらの排土方式は掘削作業が終了するまで一定の排土手段が採用され、掘削の途中で変更されることはない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
近時、地山が自立性の高い地層の一部に崩落性地層が混在するような地層でも岩盤用トンネル掘削機を用いて掘削する試みが多くなり、このようなトンネル掘削工事を能率よく施工できるようにすることが要求されるようになった。
【0004】
しかしながら、前述のようなトンネル掘削機にあっては、その掘削推進に伴う掘削土(ずり)の排出に際して、前述のように排土方式としてのベルトコンベア式とスクリューコンベア式とで、次のような問題点がある。
▲1▼排土方式がベルトコンベア式の場合は、掘削途中で切羽不自立部(崩落性の高い地層)に至った場合、切羽部からカッタヘッド内に土砂が流入して、ずりの取り込み制限をすることができず、山留めが不可能になる。言い換えると掘進速度が著しく低下するという事態となる。
▲2▼排土方式がスクリューコンベア式の場合は、掘削途中で切羽部分が自立性の高い地層となって地山の状態がよくなった場合、スクリューコンベアによるずりの取り込み状態を整えるのにカッタヘッドの面板のスリットを小さくする必要があり、排土効率が悪くなる。また、ずりが岩ずりとなるため、スクリューおよびケーシングの摩耗が激しくなって、そのスクリューおよびケーシングの寿命が短くなる。
【0005】
本発明では、このような問題点を解決して、掘削途中で地山の状態の変化に対応してずり排土方式をベルトコンベア式とスクリューコンベア式に選択換装して効率よくずりの排出が行えるようにされるトンネル掘削機における排土段の交換方法およびその方法の実施に使用されるトンネル掘削機を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段および作用・効果】
このような目的を達成するために、第1発明によるトンネル掘削機における排土手段の交換方法は、
ンネル掘削機のカッタヘッド内から掘削土を排出する排土手段としてのベルトコンベア装置をスクリューコンベア装置に交換する方法であって、
)ベルトコンベア装置をカッタヘッドとの隔壁の開口部より所要距離後退させ、ベルトコンベア装置の前部を待機位置まで下げ
b)スクリューコンベア装置をベルトコンベア装置の上に載置し、
c)スクリューコンベア装置を、ベルトコンベア装置に沿って移動させ、カッタヘッドとの隔壁の開口部を塞ぐように
ことを特徴とするものである。
【0007】
本発明においては、トンネル掘削機に組み込まれてカッタヘッド内に取り込まれる掘削土(ずり)を後方の坑内に排出するための排土手段であるベルトコンベア装置を、カッタヘッドとの隔壁の開口部より所要距離後退させた後、その前部を待機位置まで下げ、代わりに待機状態にあったスクリューコンベア装置をベルトコンベア装置の上に載置してそのベルトコンベア装置に沿って移動させ、カッタヘッドとの隔壁の開口部を塞ぐように装着する。こうして、カッタヘッド内に取り込まれるずりを前記スクリューコンベア装置の回転条件を制御することで排土量を調整すれば、自立性の低い弱層部での山留め効果を得ることができ、過剰な排土を行わないで掘削状態を確保して掘進させ、作業性を高めることができるのである。
【0008】
本発明においては、前記スクリューコンベア装置をカッタヘッドとの隔壁の開口部を塞ぐようにして装着するに際して、先に隔壁にそのスクリューコンベア装置を支持するとともに開口部を塞ぐ支持部材を取り付けて、その後にその支持部材に支持させるようにしてスクリューコンベア装置を取り付けるようにするのがよい。こうすると、狭いトンネル掘削機の内部においてスクリューコンベア装置の取り付け作業が無理なく行え、かつ取り付け姿勢も予定通りに施工できる利便さが得られる。また、前記スクリューコンベア装置に予め支持部材を取り付けておいて、この支持部材もろともカッタヘッドとの隔壁の開口部に取り付けるようにしてもよい。こうすれば、先に支持部材とスクリューコンベア装置との装着条件を設定して一挙に取り付け作業ができるので作業工数を少なくすることになる利点がある。
【0009】
また、前記スクリューコンベア装置の機内への搬入は、予め準備された扛重装置により既設のベルトコンベア装置を迂回させて吊り上げ、そのベルトコンベア装置の上部に沿わせて所定の位置まで、当該ベルトコンベア装置上を移動させるようにするのがよい。こうすると、狭隘部での作業を安全にかつ合理的に行うことができる効果がある。
【0010】
次に、第2発明によるトンネル掘削機における排土手段の交換方法は、
ンネル掘削機のカッタヘッド内から掘削土を排出する排土手段としてのスクリューコンベア装置をベルトコンベア装置に交換する方法であって、
)スクリューコンベア装置を、カッタヘッドとの隔壁の開口部より取り外し、待機位置に待機しているベルトコンベア装置の上に載置し、
b)スクリューコンベア装置をベルトコンベア装置に沿って後方に移動させ
)ベルトコンベア装置を、待機位置から持ち上げて所要距離前進させ、先端部をカッタヘッドとの隔壁の開口部に挿入する
ことを特徴とするものである。
【0011】
本発明においては、スクリューコンベア装置を、カッタヘッドとの隔壁の開口部より取り外し、待機位置に待機しているベルトコンベア装置の上に載置した後、ベルトコンベア装置に沿って後方に移動させ、次いで、ベルトコンベア装置を、待機位置から持ち上げて所要距離前進させ、先端部をカッタヘッドとの隔壁の開口部に挿入するようにされる。このように、スクリューコンベア装置の撤去に際して、ベルトコンベア装置の上部に沿わせて移動されるので、支持構造部を利用して移動させながら撤去でき、安全性が確保できる利点がある。こうして、地山が自立性の高い地層であれば、カッタヘッド内に取り込む掘削土(ずり)をベルトコンベア装置によって迅速に後方へ搬出して掘削作業を効率よく実施できることになる。そして、交換のために取り外したスクリューコンベア装置は、掘削機の後方で交換容易な場所に保管しておれば、次に地山の状態が悪くなった時点でも前述の交換要領の逆の操作で取り替えて掘削作業に支障なく掘削推進できる効果を奏するのである。
【0012】
本発明において、前記スクリューコンベア装置の支持部材は、そのスクリューコンベア装置と一体にして、同時にカッタヘッドの隔壁から取り外すようにするのがよい。こうすると、取り外し作業が一挙にできるので、作業時間を短縮することができる。また、前記スクリューコンベア装置の撤去作業に際して、その支持部材からスクリューコンベア装置を取り外して撤去し、その後に支持部材を取り外して撤去するようにしてもよい。こうすると、手数は増えるが撤去物の重量を軽減できるので、狭隘部での作業性がよい。
【0013】
前記各発明によれば、地山の地層の変化に対応させて、健岩部では排土手段としてベルトコンベア装置によりカッタヘッド内に取り込まれるずりを掘削機後方へ排出することで迅速に排土して掘進速度を高め掘削することができる。そして、地山が自立性の低い弱層部に遭遇すれば、排土手段としてベルトコンベア装置に換えてスクリューコンベア装置を装着し、カッタヘッド内に取り込まれる掘削土(ずり)の排出を状況に応じて制御して、ずりの取り込み制限によって掘削機の推進力を確保しながら掘進させ、掘削速度を低下させることなく掘削することができ、地山の状態に適した掘削が可能となる効果を奏するのである。したがって、健岩部に一部破砕帯など自立性の低い弱層部の存在する地層に岩盤用のトンネル掘削機でトンネルを掘削する場合、その掘削作業を効率よく実施できて工費の低減に貢献できるのである。
【0014】
さらに、第3発明によるトンネル掘削機は、
カッタヘッド内から掘削土を排出する排土手段としてのスクリューコンベア装置とベルトコンベア装置とを交換可能なトンネル掘削機であって、
ベルトコンベア装置が、カッタヘッドとの隔壁の開口部から取り外し自在、かつ、後方に所要距離移動自在とされるとともに、スクリューコンベア装置に、ベルトコンベア装置の上部に沿って移動可能なように搬送台車が設けられる
ことを特徴とするものである。
【0015】
本発明においては、ベルトコンベア装置を後退、前進させるための移動手段を備えるのが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に、本発明によるトンネル掘削機における排土手段の交換方法およびトンネル掘削機の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0017】
図1に本発明の排土方法が実施されるトンネル掘削に用いられるトンネル掘削機の一実施例縦断面図が示されている。この図に示されるのは岩盤用のトンネル掘削機1であって、基本的な構造については周知のものであり、カッタヘッド2内に取り込まれる掘削土(以下、ずりという)は、このカッタヘッド2内に先端部を突き出すようにして配置されるベルトコンベア装置10(以下、単にベルトコンベアという)によってマシン後方に排出されるようになっている。そして、このベルトコンベア10はトンネル掘削機1と連結される第一後続台車7上に設置されるリトラクトジャッキ6によって先端部が少なくともカッタヘッド2内からカッタヘッドサポート3の隔壁4の外まで後退できるようにされている。
【0018】
図2にはベルトコンベア10とスクリューコンベア装置20とを換装するのに用いられる扛重装置15の一実施例側面図が、図3に図2のA−A視図に作動態様を併記された図がそれぞれ示されている。これらの図によって示される扛重装置15は、トンネル掘削機1のテール部5より後方位置で、門形構造の支持構造体がベルトコンベア10のガーダ12,12に支持されて設けられ、この扛重装置15によって別途スクリューコンベア装置20がトンネル掘削機1内に搬入・搬出できるようになされている。
【0019】
前記扛重装置15は、図2および図3で示されるように、ベルトコンベア10の中間部適宜位置で、ベルトコンベア10を支持する両側に配置されたガーダ12,12の上面に直立する4本の支柱16によってトンネル軸心線に平行する2本のビーム17が支持され、これらビーム17の下面にて所要の間隔で直交する方向に取り付けられる2本のホイストレール17’が一方の側部に突き出して設けられ、これらホイストレール17’には、それぞれ横行装置付きのホイスト18が吊設されている。なお、この扛重装置15は掘削されたトンネル内でトンネル掘削機1とともに進行するのに支障を来さない外形に構成される。
【0020】
前記スクリューコンベア装置20は、コンベアスクリュー21部分が比較的短い寸法に構成されて、基幹部22の下部に取り付く支持座23が前記ベルトコンベア10のガーダ12,12上を走行できる搬送台車24に取り付けられ、その支持座23の内側に排出口25が設けられた構造になされている(図1および図7参照)。なお、スクリュー軸の駆動機26は直結されていて、トンネル掘削機1に供給される動力源から動力を受けて駆動できるようにされる。
【0021】
次に、前記構造のトンネル掘削機1において実施される排土方法を具体的に説明する。通常の健岩部(自立性の高い地山)を掘削して推進している状態では、図1にて示されるように、カッタヘッド2内に取り込まれるずりは、ホッパー8を介してそのカッタヘッド2内に先端部11を突き出すように配設されるベルトコンベア10により後方に排出される。
【0022】
ところが、地山の状態が自立性の低い弱層部に達した場合、そのまま健岩部と同様の排土方法を続けると、切羽部が崩落してずりがカッタヘッド2内に積極的に流入して排出されることになり、いわゆる山留め効果が得られなくなって、結果的に掘進できなくなる。そこで、例えば先進ボーリングなどによって掘進地層の状態が弱層部に達するか、あるいはその予兆が認められたならば、トンネル掘削機1の運転を一旦停止するとともに、排土手段としてオープン排出方式であるベルトコンベア10の運転を停止して山留め効果が得られるスクリューコンベア装置20と切り換える。
【0023】
この排土手段の交換方法は、以下、前記図2および図3と図4〜図9により示されるベルトコンベア装置とスクリューコンベア装置との交換要領の実施例を示す図に従って説明する。なお、図5は図4におけるB−B視断面図である。
【0024】
まず、図4で示されるように、ベルトコンベア10の先端部11をカッタヘッドサポート3部において、その上部に取り付けた小型の吊り上げ機31(例えばチェンブロック、またはレバー付きチェンブロック)などによって吊り、その後にリトラクトジャッキ6(図1参照)によって、そのベルトコンベア10を所要距離後退させる。
【0025】
その時点でベルトコンベア10は、図6で示されるように、先端部11がカッタヘッド2と後部とを仕切る隔壁4より後ろ側に移動しているので、吊り下げている小型の吊り上げ機31を操作して矢印bで示すように、予め設定されているベルトコンベア10の待機位置まで下げる。なお、ベルトコンベア10は、中間部において上下に回動可能なように関節部13を設けておくことにより、吊り上げ・吊り下ろしによる支障は生じない。
【0026】
このようにして、ベルトコンベア10をカッタヘッド2内から引き出す操作を行うのに並行してトンネル掘削機1の後方に準備されているスクリューコンベア装置20を換装する作業を行う。そのためには、まず、図7で示されるように、そのスクリューコンベア装置20をカッタヘッドサポート3内の隔壁4に所定の姿勢で取り付けるための支持部材28を、前記隔壁4に設けられる排土手段装着用の開口部4aに、その開口部4aを塞ぐようにしてボルトなどの締結具により取り外し可能に取り付ける。前記支持部材28は、前記開口部4aを丁度塞ぐ大きさの取付板28’に軸心線が所定の角度で交差するようにして、コンベアスクリュー21の外筒21aが先端部をカッタヘッド2内に突き出すように嵌挿支持される筒体28”が固着されている。
【0027】
次いで、図2および図3で示されるように、搬入台車40(図1参照)によって搬入されているスクリューコンベア装置20を、ベルトコンベア10の中間部位置の上部に設けられている扛重装置15のホイスト18により吊り上げてそのベルトコンベア10の上側に移動させる。このスクリューコンベア装置20の吊り上げには、先ず搬入台車40上のスクリューコンベア装置20に玉掛けして前記ホイスト18によりベルトコンベア10の下側から一旦横(坑内の半径方向)にずらせる(図3におけるaの状態)。その後にベルトコンベア10のガーダ12,12と接触しないようにして吊り上げる(図3におけるbの状態)。そして、ホイスト18を中央寄りに横行させて、スクリューコンベア装置20の軸中心線がベルトコンベア10の中心線の上方に位置する箇所まで移動させる(図3におけるcの状態)。
【0028】
その後に、図7にて示されるように、前記スクリューコンベア装置20をその搬送台車24とともにベルトコンベア装置10のガーダ上に載置る。この状態で前記搬送台車24のローラがガ−ダ12,12上で受け止められて、そのガ−ダ12,12上面を転動できる状態になる。なお、ベルトコンベア10を支持しているガーダ12,12は前下がり勾配にされているので、滑走する危険が生じるから、ガーダ12,12上に載置した時点で、例えば前上部と後部とをそれぞれレバー付きチェンブロックなどの吊り上げ機32,33によって自走しないように仮支持させる。前記レバー付きチェンブロックなどの吊り上げ機32,33は掘削機の内部適所や構築済の支保材(図示せず)に吊り懸けて支持させるのがよい。
【0029】
このようにして準備されたスクリューコンベア装置20は、図8で示されるようにして、掘削機1内の上部適所に複数個所で仮支持させたレバー付きチェンブロックなどの吊り上げ機32,34,35(図9参照)により順次支持状態を替えてベルトコンベア10のガーダ12,12上に沿って移動させ、先に取り付けてある隔壁4部の支持部材28における支持筒28"内にスクリューコンベア胴部21aを挿入し、その先端部をカッタヘッド2内に突き出させて装着させるのである。かくして、図9にて示されるように、スクリューコンベア装置20がベルトコンベア10に代わって排土手段としてトンネル掘削機1に組み込まれる。
【0030】
このようにして、スクリューコンベア装置20が組み込まれると、このスクリューコンベア装置20の運転と同時にベルトコンベア10も駆動して、スクリューコンベア装置20によってカッタヘッド2内から取り出されるずりがその排出口からベルトコンベア10上に排出され、以後そのベルトコンベア10によって後方に搬出される。やがて、トンネル掘削機1が掘進して切羽が弱層部に到達しても、カッタヘッド2内に取り込まれるずりは、スクリューコンベア装置20におけるコンベアスクリュー21の回転速度を制御して排出量を調整することにより過度の排土が行われないので、デスクカッタによる掘削が正常に行われ、掘進速度を低下させることなく掘削できるのである。
【0031】
前述のようにして地山が自立性の低い弱層部を掘削して、再び健岩部に到達すれば、スクリューコンベア装置20による排土手段では、ずりの排出速度が低下し、掘進作業も低下することになる。したがって、排土手段の交換が要求される。そこで、こんどはスクリューコンベア装置20を取り外し、ベルトコンベア10を使用可能にすることになる。
【0032】
このスクリューコンベア装置20からベルトコンベア10への交換手順としては、概ね前述の操作と逆の順序で取り替えることにすればよい。すなわち、掘削機の運転を停止して、図9で示される状態で隔壁4部に取り付けられる支持部材28の支持筒28”内からスクリューコンベア装置20を吊り下げ機34,35によって引出す。次いで、図8で示されるように、掘削機のテール部5に先の組み込み時に急速な滑降を防止する制御の役目を果たすように設けた吊り下げ機32を復活させ、この吊り下げ機32によって引き出されるスクリューコンベア装置20をベルトコンベア10のガーダ12,12上に沿って引き上げる。
【0033】
さらに、図7で示されるように、掘削坑内の支保材などに吊り下げ機33を仮設して、この後部の吊り下げ機33によりスクリューコンベア装置20を前記扛重装置15による吊り下げ位置まで移動させる。その後は、前記図2および図3で示したように、扛重装置15のホイスト18によりスクリューコンベア装置20を前述のベルトコンベア10上への吊り上げ操作と全く逆の手順で吊り下ろし、後続台車7の前側に待機させてある搬入台車40上に移して次回の使用時まで保管させる。また、隔壁4部に取り付けられていたスクリューコンベア装置20の支持部材28を撤去する。
【0034】
こうしてスクリューコンベア装置20を撤去したならば、図6で示されるように、こんどはカッタヘッドサポート3内に準備した吊り下げ機31によってベルトコンベア10の先端部11を待機位置から吊り上げ、その後にこのベルトコンベア10の後方に連結されるリトラクトジャッキ6によって所要ストローク前進させ、その先端部11を隔壁4の開口部4aからカッタヘッド2内に突き出させ、図4にて示されるようにセットする。こうすれば、ベルトコンベア10によるずりの搬出が可能になり、健岩部での掘進が効率よく実施できることになる。
【0035】
以上の説明では、スクリューコンベア装置20をカッタヘッド2とカッタヘッドサポート3との間の隔壁4に設けられた開口部4aに装着するのに、隔壁4の開口部4aを塞ぐとともに、スクリューコンベア胴部21aを支持する支持筒28”を備える支持部材28を別個にして組み立てる手順の場合について説明したが、他の実施例としてその支持部材を予めスクリューコンベア胴部に取り付けたものにして、支持部材とともに装着位置まで搬送して一挙に取り付けるようにすることもできる。この場合は、ベルトコンベア10上を滑らせて移動するに際し、支持部材の下部をベルトコンベア10のガーダ12,12と接触しないように部分的に折り畳み構造にするなどの配慮がなされる。このスクリューコンベア装置20が支持部材を一体化する構成としてあれば、狭い空間部での交換作業に際して重量物の取扱が一度で済むことになる利点がある。
【0036】
また、前述のベルトコンベア10からスクリューコンベア装置20に交換する場合において、地山が軟弱でずりの取り込みが過剰になりやすい状況が予測される場合は、カッタヘッド2内に設けられたホッパ8(予め分割構造にしておく)を撤去して、その後にスクリューコンベア装置20を組み込むようにすることでずりをカッタヘッド2内に溜め込んで山留め効果を高めるようにすればよい。
【0037】
上述の実施例では、スクリューコンベア装置20についてスクリュー部分が短い構造のもので説明されているが、必要に応じてスクリュー部分を接続して長い距離スクリューによりずりを後方に排出できるものを採用することもできる。また、スクリューコンベア装置20を掘削機内に搬入・搬出するにあたり、門形構造にされた扛重装置15を用いているが、これに限定されるのではなく、例えばエレクタのようにベルトコンベア10に接触しないでその周囲でトンネル内壁部に接触しないようにして旋回する吊り下げ支持体により搬入台車40上からベルトコンベア10上に運び上げ、あるいは運び下ろすような装置を用いるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の排土方法が実施されるトンネル掘削に用いられるトンネル掘削機の一実施例縦断面図である。
【図2】図2は、スクリューコンベア装置をベルトコンベアと換装するのに用いられる扛重装置の一実施例側面図である。
【図3】図3は、図2のA−A視図で、作動態様を併記された図である。
【図4】図4は、ベルトコンベアとスクリューコンベアとの交換要領の実施例を示す図である。
【図5】図5は、図4のB−B視断面図である。
【図6】図6は、ベルトコンベアとスクリューコンベアとの交換要領の実施例を示す図である。
【図7】図7は、ベルトコンベアとスクリューコンベアとの交換要領の実施例を示す図である。
【図8】図8は、ベルトコンベアとスクリューコンベアとの交換要領の実施例を示す図である。
【図9】図9は、ベルトコンベアとスクリューコンベアとの交換要領の実施例を示す図である。
【符号の説明】
1 トンネル掘削機
2 カッタヘッド
3 カッタヘッドサポート
4 隔壁
4a 隔壁の開口部
5 テール部
6 リトラクトジャッキ
7 後続台車
10 ベルトコンベア
11 ベルトコンベアの先端部
12 ガーダ
15 扛重装置
18 ホイスト
20 スクリューコンベア装置
21 コンベアスクリュー
24 搬送台車
28 スクリューコンベア装置の支持部材
28” 支持筒
31,32,33,34 吊り下げ機

Claims (4)

  1. ンネル掘削機のカッタヘッド内から掘削土を排出する排土手段としてのベルトコンベア装置をスクリューコンベア装置に交換する方法であって、
    )ベルトコンベア装置をカッタヘッドとの隔壁の開口部より所要距離後退させ、ベルトコンベア装置の前部を待機位置まで下げ
    b)スクリューコンベア装置をベルトコンベア装置の上に載置し、
    c)スクリューコンベア装置を、ベルトコンベア装置に沿って移動させ、カッタヘッドとの隔壁の開口部を塞ぐように
    ことを特徴とするトンネル掘削機における排土手段の交換方法。
  2. ンネル掘削機のカッタヘッド内から掘削土を排出する排土手段としてのスクリューコンベア装置をベルトコンベア装置に交換する方法であって、
    )スクリューコンベア装置を、カッタヘッドとの隔壁の開口部より取り外し、待機位置に待機しているベルトコンベア装置の上に載置し、
    b)スクリューコンベア装置をベルトコンベア装置に沿って後方に移動させ
    )ベルトコンベア装置を、待機位置から持ち上げて所要距離前進させ、先端部をカッタヘッドとの隔壁の開口部に挿入する
    ことを特徴とするトンネル掘削機における排土手段の交換方法。
  3. カッタヘッド内から掘削土を排出する排土手段としてのスクリューコンベア装置とベルトコンベア装置とを交換可能なトンネル掘削機であって、
    ベルトコンベア装置が、カッタヘッドとの隔壁の開口部から取り外し自在、かつ、後方に所要距離移動自在とされるとともに、スクリューコンベア装置に、ベルトコンベア装置の上部に沿って移動可能なように搬送台車が設けられる
    ことを特徴とするトンネル掘削機。
  4. ベルトコンベア装置を後退、前進させるための移動手段を備えることを特徴とする請求項3に記載のトンネル掘削機。
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