JP3687793B2 - プリントコイル - Google Patents

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Description

本発明は電子機器や電源装置に用いられるトランスやチョークコイルに用いて好適なコイル構造体に係り、特にトランスとして用いる場合の磁気結合が良好で、低損失且つ高周波特性の良好な装置に関する。
トランスは、電子機器や電源装置に用いられる磁性部品で、一次側と二次側との間を絶縁すると共に、二次側の電圧が一次側の電圧と巻線比に応じて定まる性質を有する。図1は従来のボビンを用いたトランスの構成斜視図で、要部を破断して示してある。図において、ボビン1は絶縁性の樹脂等により成型されるもので、管形状の筒部1aの両端にはリング状のつば部1bが形成されている。巻線2はボビン1の筒部1aに巻かれた導線よりなるもので、一次側巻線2aと二次側巻線2bが絶縁テープ3を挟んで二層をなしている。バリア4は、巻線2とつば部1bとの間隙を確保して安全規格を充足させるためにボビン1に装着されるもので、例えばテープ状の絶縁体を絶縁テープ3を挟んで2層巻いて構成する。コア5は磁性材料よりなるEE型コアで、ボビン1の筒部1aを貫通する中足5bと、この中足5bの両側に位置する脚部5aを有する。EE型コア5は二つ組み合わせることで閉磁路を形成し、トランスの電磁結合の状態を良くする。
しかしながら、従来のトランスは筒状のボビン1に導線2を巻き付けているので、巻線作業が煩雑になると共に、ボビン1がトランスの大部分の体積を占有して装置が大型になるという課題があった。さらに安全規格を取得するに当たり、絶縁を充分に確保する必要が生ずるが、その為バリア4を装着する必要がある。その原因は、巻線2の周囲が絶縁体で覆われていない為に、絶縁に必要な間隔が増大するからである。
そこで、巻線作業を簡便にしたものが、例えば本出願人の提案に係る実開平4−46524号公報に開示されている。図2は当該公報に開示された装置の構成図で、(A)は断面図、(B)は積み重ねボビン6の単体を示す斜視図である。トランスは積み重ねボビン6を数枚積層して、コア5が装着される。積み重ねボビン6の一次側と二次側との境界に、平板形状の絶縁バリア7が装着される。また、積み重ねボビン6の外側には絶縁カバー8が装着される。
積み重ねボビン6の詳細は、巻線2の層間の隔壁となるプレート6aと、このプレート6aの中心に設けられた矩形の開口部を有する筒状の磁心部6bを有している。引出しガイド部6cはプレート6aを一定の姿勢に保持するもので、プレート6aの下端の両側に2本設けられている。ピン部6dは引出しガイド部6cに設けられた端子で、図示しないプリント基板に半田つけされると共に、巻線2が結線されている。プレート6aを重ねる場合は、引出しガイド部6cが互いに干渉しないように入れ子構造となる配置にするとよい。巻線2は磁心部6bを中心として巻かれると共に、両端はピン部6dに結線されている。そして、コア5の中足がこの磁心部6bを貫通している。このように構成すると、巻線作業は磁心部6bを中心としてプレート6aにそって行えばよいので、筒状のボビン1に導線2を巻き付ける場合に比較して作業は簡単になる。
特開昭63−173308号公報 特開平5−6829号公報 特開平5―82347号公報
しかし、巻線2の周囲が絶縁体で覆われていない為に、絶縁に必要な間隔が増大し、トランスが大型化するという課題は残る。また、引出しガイド部6cを入れ子構造にすると、ピン部6dが積み重ねボビン6の積層数に応じて増大するから、各ピン部6dに巻線を巻き付けたり、或いは各ピン部6d相互の間を配線する作業が煩雑になるという課題がある。
更に、積み重ねボビン6では一次側コイルと二次側コイルとが分離して積層されるので、一次二次巻線の磁気結合面は絶縁バリア7の設けられた一面のみとなり、漏れインダクタンスが大きく一次二次巻線の磁気結合が劣化する。また交流抵抗については、高周波数では同一方向に電流が流れる導体があると、いわゆる近接効果によって実効抵抗が大きく増加する性質がある。そこで、積み重ねボビン6における各プレートでの巻線方向が同一方向に電流が流れるように組立られると、抵抗が増大するという課題がある。
更に、浮遊容量については、積み重ねボビン6における隣接プレート間が問題になる。いま、一次側に商用電源が接続されているとすると一次側電圧は100V〜220Vとなり、二次側が論理回路駆動用であるとすると5V〜15Vとなり、一次側電圧が二次側電圧よりも一桁程度高くなる。ここで静電エネルギは電圧の二乗に比例するので、例えばトランスの変換比を10:1とすると、一次側コイルとして用いられる積み重ねボビン6の浮遊容量は二次側コイルの浮遊容量の100倍という値となる。
本発明の第1の目的は、巻線の周囲を絶縁体で充填することができ、絶縁に必要な間隔が減少して小型で安価な装置を提供することを目的とする。本発明の第2の目的は、コイルの積層数が増大しても、各端子に対する接続作業が容易な装置を提供することを目的とする。本発明の第3の目的は、トランスとして磁気的結合が良好で、低損失且つ高周波特性の良好なトランスを提供することを目的とする。
本発明は、次の通りである。
(1)コア挿入穴(56)を中心に1若しくは2以上のターン数の導体パターン(55)が形成された導体形成面(54)が、絶縁層を挟んで複数積層されたプリントコイルにおいて、各導体形成面には、前記導体パターンの外周側に設けられた外周接続孔(51,52)と、内周側に設けられた内周接続孔(53)を、それぞれ複数個ずつ、積層状態において重なる位置に対応して設け、当該複数の外周接続孔のうちの1つと当該複数の内周接続孔のうちの1つは各導体形成面の機能に応じて自らの導体形成面の導体パターンの両端部とそれぞれ接続されると共に、前記複数の導体形成面のうちの第1の導体形成面に形成された第1の導体パターンと接続された第1の内周接続孔と、前記複数の導体形成面のうちの第2の導体形成面に形成された第2の導体パターンと接続された第2の内周接続孔と、前記複数の導体形成面のうちの第3の導体形成面に形成された第3の導体パターンと接続され前記第2の内周接続孔と積層状態において重なる位置にある第3の内周接続孔と、前記複数の導体形成面のうちの第4の導体形成面に形成された第4の導体パターンと接続された第4の内周接続孔と、前記複数の導体形成面のうちの第5の導体形成面に形成された第5の導体パターンと接続され前記第4の内周接続孔と積層状態において重なる位置にある第5の内周接続孔と、前記複数の導体形成面のうちの第6の導体形成面に形成された第6の導体パターンと接続され前記第1の内周接続孔と積層状態において重なる位置にある第6の内周接続孔と、この積層された複数の導体形成面に設けられた各外周接続孔と各内周接続孔の積層状態において重なる位置にあるもの同士を、層間相互に電気的に接続する複数の端子(41〜43)とを有し、前記第1の導体形成面乃至前記第6の導体形成面の順で積層され、前記複数の端子のうち前記第1の内周接続孔及び前記第6の内周接続孔にそれぞれ接続するものとを介して、前記第1の導体パターンと前記第6の導体パターンとが直列に接続され、前記複数の端子のうち前記第2の内周接続孔及び前記第3の内周接続孔にそれぞれ接続するものとを介して、前記第2の導体パターンと前記第3の導体パターンとが直列に接続され、前記複数の端子のうち前記第4の内周接続孔及び前記第5の内周接続孔にそれぞれ接続するものとを介して、前記第4の導体パターンと前記第5の導体パターンとが直列に接続され、前記第1の導体パターンの巻方向と前記第2の導体パターンの巻方向とは順方向とし、前記第5の導体パターンの巻方向と前記第6の導体パターンとの巻方向は逆方向とした、ことを特徴とするプリントコイル。
(2)コア挿入穴(56)を中心に1若しくは2以上のターン数の導体パターン(55)が形成された導体形成面(54)が、絶縁層を挟んで複数積層されたプリントコイルにおいて、各導体形成面には、前記導体パターンの外周側に設けられた外周接続孔(51,52)と、内周側に設けられた内周接続孔(53)を、それぞれ複数個ずつ、積層状態において重なる位置に対応して設け、当該複数の外周接続孔のうちの1つと当該複数の内周接続孔のうちの1つは各導体形成面の機能に応じて自らの導体形成面の導体パターンの両端部とそれぞれ接続されると共に、前記複数の導体形成面のうちの第1の導体形成面に形成された第1の導体パターンと接続された第1の内周接続孔と、前記複数の導体形成面のうちの第2の導体形成面に形成された第2の導体パターンと接続された第2の内周接続孔と、前記複数の導体形成面のうちの第3の導体形成面に形成された第3の導体パターンと接続された第3の内周接続孔と、前記複数の導体形成面のうちの第4の導体形成面に形成された第4の導体パターンと接続され前記第3の内周接続孔と積層状態において重なる位置にある第4の内周接続孔と、前記複数の導体形成面のうちの第5の導体形成面に形成された第5の導体パターンと接続され前記第2の内周接続孔と積層状態において重なる位置にある第5の内周接続孔と、前記複数の導体形成面のうちの第6の導体形成面に形成された第6の導体パターンと接続され前記第1の内周接続孔と積層状態において重なる位置にある第6の内周接続孔と、この積層された複数の導体形成面に設けられた各外周接続孔と各内周接続孔の積層状態において重なる位置にあるもの同士を、層間相互に電気的に接続する複数の端子(41〜43)とを有し、前記第1の導体形成面乃至前記第6の導体形成面の順で積層され、前記複数の端子のうち前記第1の内周接続孔及び前記第6の内周接続孔にそれぞれ接続するものとを介して、前記第1の導体パターンと前記第6の導体パターンとが直列に接続され、前記複数の端子のうち前記第2の内周接続孔及び前記第5の内周接続孔にそれぞれ接続するものとを介して、前記第2の導体パターンと前記第5の導体パターンとが直列に接続され、前記複数の端子のうち前記第3の内周接続孔及び前記第4の内周接続孔にそれぞれ接続するものとを介して、前記第3の導体パターンと前記第4の導体パターンとが直列に接続され、前記第1の導体パターンの巻方向乃至前記第3の導体パターンの巻方向は順方向とし、前記第4の導体パターンの巻方向乃至前記第6の導体パターンの巻方向は逆方向とした、ことを特徴とするプリントコイル。
(3)コア挿入穴(56)を中心に1若しくは2以上のターン数の導体パターン(55)が形成された導体形成面(54)が、絶縁層を挟んで複数積層されたプリントコイルにおいて、各導体形成面には、前記導体パターンの外周側に設けられた外周接続孔(51,52)と、内周側に設けられた内周接続孔(53)を、それぞれ複数個ずつ、積層状態において重なる位置に対応して設け、当該複数の外周接続孔のうちの1つと当該複数の内周接続孔のうちの1つは各導体形成面の機能に応じて自らの導体形成面の導体パターンの両端部とそれぞれ接続されると共に、前記複数の導体形成面のうちの第1の導体形成面に形成された第1の導体パターンと接続された第1の内周接続孔と、前記複数の導体形成面のうちの第2の導体形成面に形成された第2の導体パターンの一端と接続され前記第1の内周接続孔と積層状態において重なる位置にある第2の内周接続孔と、前記第2の導体パターンの他端と接続された第2の外周接続孔と、前記複数の導体形成面のうちの第3の導体形成面に形成された第3の導体パターンの一端と接続され前記第2の外周接続孔と積層状態において重なる位置にある第3の外部接続孔と、前記第3の導体パターンの他端と接続された第3の内周接続孔と、前記複数の導体形成面のうちの第4の導体形成面に形成された第4の導体パターンの端部と接続され前記第3の内周接続孔と積層状態において重なる位置にある第4の内周接続孔と、この積層された複数の導体形成面に設けられた各外周接続孔と各内周接続孔の積層状態において重なる位置にあるもの同士を、層間相互に電気的に接続する複数の端子(41〜43)とを有し、前記第1の導体形成面、前記第3の導体形成面、前記第2の導体形成面並びに前記第4の導体形成面の順で積層され、前記複数の端子のうち前記第1の内周接続孔及び前記第2の内周接続孔にそれぞれ接続するものとを介して、前記第1の導体パターンと前記第2の導体パターンとが直列に接続され、前記複数の端子のうち前記第2の外周接続孔及び前記第3の外周接続孔にそれぞれ接続するものとを介して、前記第2の導体パターンと前記第3の導体パターンとが直列に接続され、前記複数の端子のうち前記第3の内周接続孔及び前記第4の内周接続孔にそれぞれ接続するものとを介して、前記第3の導体パターンと前記第4の導体パターンとが直列に接続され、前記第1の導体パターンの巻方向と前記第3の導体パターンの巻方向とは順方向とし、前記第2の導体パターンの巻方向と前記第4の導体パターンの巻方向とは逆方向とした、ことを特徴とするプリントコイル。
第1〜第3の目的を達成する本発明は、コア挿入穴56を中心に一若しく2以上のターン数の導体パターン55が形成された導体形成面54が、絶縁層を挟んで複数積層されたプリントコイルにおいて、各導体形成面には、前記導体パターンの外周側に設けられた外周接続孔51,52と、内周側に設けられた内周接続孔53を複数個設け、当該外周接続孔と内周接続孔は各導体形成面の機能に応じて自らの導体形成面の導体パターンと接続されると共に、この積層された導体形成面に積層されると共に、外周接続孔と内周接続孔を接続する結線パターン61を有する接続コイル60と、この積層された導体形成面並びに接続コイルに設けられた外周接続孔と内周接続孔を、層間相互に電気的に接続する手段41〜43とを有することを特徴としている。
〔作用〕
本発明の構成によれば、次の作用がある。各導体パターンは、外周接続孔と内周接続孔に両端が接続され、接続コイルでは結線パターンにより内周接続孔から外周接続孔へ接続されている。そして、外周接続孔に装着された端子と貫通孔を介してプリント基板の配線に接続される。ここで、各平板コイルは内周と外周の接続穴で導体パターンが接続されるため、コイル配置の自由度が向上し、磁気的結合が良好で、低損失且つ高周波特性の良好な配置とできる。又、接続コイルの結線パターンを適宜に選定することにより、同一の平板コイルでも、各導体パターンの接続関係を複数実現しうるので、量産性が高まる。
以上説明したように、本発明によれば、各導体形成面54の導体パターン55を絶縁層を挟んで積層しているので、絶縁に必要とされる間隔が短くてすみ、プリントコイル積層体が小型になるという効果がある。また、接続コイル60の結線パターン61と、各導体形成面54の導体パターン55に接続される外周端子51,52及び内周端子53との接続関係を用いて、各導体形成面54を一次側コイルとして用いるか二次側コイルとして用いるかの裁量が許容されると共に、コイルの積層数が増大しても外部の信号線は外周端子に接続すればよく、結線作業が容易になるという効果がある。更に、一次側コイル10により二次側コイル20を挟むと共に、導体形成面54を内周端子53で接続してトランスの一次巻線と二次巻線を形成しているので、一次二次巻線の磁気結合面の関係により、従来例に比較して漏れインダクタンスが減少し、近接効果による抵抗の増大が抑えられ、また浮遊容量も少なくてすむという効果がある。
〔実施例〕
以下図面を用いて、本発明を説明する。図3は本発明の一実施例を示す組立状態の構成斜視図である。図において、コア30は、いわゆるEE形コアで、ここでは両側コア31は断面矩形になっており、中足コア32は断面円形になっている。連結部33は両側コア31と中足コア32を連結するコア材で、断面矩形になっている。
端子40は、トランスとする際に一次側と二次側の信号線を接続するのに用いるもので、一次側端子41・二次側端子42並びに内周端子43を有している。ここで、一次側端子41と二次側端子42の数は少なくとも2個必要であるが、プリントコイル積層体50の積層数に応じて増加させる。また、内周端子43についてもプリントコイル積層体50の積層数と接続類型に応じて定めるよく、ここではコア挿入孔56を中心に6個設けてある。
平板コイルプリントコイル積層体50は、トランスの一次巻線や二次巻線の機能を有するもので、中央に設けられたコア挿入孔56に中足コア32を挿入すると共に、外側を両側コア31で挟んで磁気回路を形成している。そして、プリントコイル積層体50の表面には、中央にコア30の連結部33が位置し、この両側に一次側端子41と二次側端子42が位置する。
図4はプリントコイル積層体50の構成図で、(A)は上面図、(B)は図4(A)のB−B断面図である。プリントコイル積層体50は平板コイル58が積層されたもので、コア挿入孔56が中央に位置し、左右の両端には一次側外周接続孔51と二次側外周接続孔52が、それぞれ5個一列に設けられている。内周接続孔53は、コア挿入孔56の近傍に6個設けられている。層間接続孔57は一次側外周接続孔51の近傍に2個設けられたもので、内周接続孔53では平板コイル58相互の層間接続に不足する際に用いられる。
平板コイル58を積層後に、一次側外周接続孔51に一次側端子41がはんだ付けされ、二次側外周接続孔52に二次側端子42がはんだ付けされ、内周接続孔53に内周端子43がはんだ付けされている。ここで、一次側端子41、二次側端子42並びに内周端子43は、はんだ乗りのよい銅等の金属製の短い棒材よりなり、一次側端子41と二次側端子42はプリント基板20まで届く長さであり、内周端子43はプリントコイル積層体50の厚さ程度の長さになっている。層間接続孔57を用いる場合には、これにも内周端子43と同等の端子を装着する。導体形成面54は、平板コイル58のコア挿入孔56と一次側外周接続孔51並びに二次側外周接続孔52に挟まれた領域で、渦巻状の導体パターン55が形成されている。
導体パターン55は、平板コイル58の両面若しくは片面に形成されるもので、図4(B)では両面に導体パターン55を有するものを示している。そして、導体パターン55が一次巻線としての機能を持つ一次側コイル10の場合には、一次側外周接続孔51に一端が接続され、他端が内周接続孔53に接続される。また、平板コイル58が二次巻線としての機能を持つ二次側コイル20の場合には、二次側外周接続孔52に一端が接続され、他端が内周接続孔53に接続される。
次に図4(B)を用いて平板コイル58の積層状態を説明する。ここではベース板12の表裏両面に配線パターン14を用いて一次側コイル10が形成され、ベース板22の表裏両面には配線パターン24を用いて二次側コイル20が形成されている。そして、ベース板12が2枚積層され、その下側にベース板22が3枚積層されている。各ベース板12,22の間には絶縁用レジン26が充填されており、これにより従来の巻線と同等の機能を持つ配線パターン14,24が絶縁体26で覆われている。この結果、安全規格の取得に必要とされる間隔も短くて済む。
図5はプリントコイル形トランスをプリント基板に実装した状態の断面図である。図において、プリント基板20には、一次側貫通孔21と二次側貫通孔22が設けられている。そして、プリントコイル積層体50がプリント基板20に実装される際に、一次側貫通孔21と二次側貫通孔22に対して一次側端子41と二次側端子42がそれぞれはんだ付けされている。
ここで、一次側端子41、二次側端子42並びに内周端子43の配置は、導体形成面54の導体パターン55までの空間距離を充分確保して、安全規格取得に必要とされる絶縁距離を確保する必要がある。ここでは、渦巻状の導体パターン55の外周部と内周部に、外周接続孔51,52と内周接続孔53を設け、一次側端子41を外周接続孔51に植え込み、二次側端子42を外周接続孔52に植え込み、内周端子43を内周接続孔53に植え込むで、各端子41〜43の配置をしている。しかして、導体形成面54に余分な空間距離を確保する必要がなくなり、コイル面積を最大化できる。この結果、コイル面積に比例する磁気結合が最大となり、コイル間の磁気的結合が良好になる効果がある。
図6はプリントコイル形トランスをスイッチング電源に実装する場合の回路図である。直流電源Vinが一次巻線に印加され、スイッチング素子Qによりオンオフされる。すると、二次巻線にスイッチング信号が誘起されるので、ダイオードD1,D2、チョークコイルL並びにコンデンサCを有する出力回路に送り、整流平滑化された直流電圧を負荷Lに供給する。ここで、一次巻線は一次側コイルN11と一次側コイルN12が直列に接続されており、二次巻線は二次側コイルN21とコイルN22が並列に接続されている。また、端子P11は直流電源Vinと接続され、端子P13はスイッチング素子Qと接続される。更に、端子P21と端子P23は、二次側コイルN21と二次側コイルN22の両端と出力回路を接続している。
図7は図6の回路に用いる平板コイルの導体パターンの接続状態を説明する斜視図である。尚、ここでは平板コイルの片面にのみ導体パターンが形成されているものを示している。図中、二次巻線用の二次側コイルN21,N22を一次巻線用の一次側コイルN11,N12で挟むと共に、コイルN12側がプリント基板20に面している。また、接続コイル60が二次側コイルN21,N22の間に設けられている。一次側コイルN11,N12は、一次側外周接続孔51から内周接続孔53に向かって2ターンの渦巻の導体パターン55a,dを有している。導体パターン55aについては端子P11に相当する一次側外周接続孔51と端子P31に相当する内周接続孔53に接続され、導体パターン55dについては端子P12に相当する一次側外周接続孔51と端子P32に相当する内周接続孔53に接続されている。
また、二次側コイルN21,N22は、二次側外周接続孔52から内周接続孔53に向かって2ターンの渦巻の導体パターン55b,cを有している。導体パターン55bについては、端子P23に相当する二次側外周接続孔52と端子P33に相当する内周接続孔53に接続されている。また、導体パターン55cについては、端子P23に相当する二次側外周接続孔52と端子P33に相当する内周接続孔53に接続されている。そして、接続コイル60の結線パターン61により必要な接続がされている。また、プリント基板20では端子P11,P13が一次回路側に配置され、端子P21,P23が二次回路側に配置されている。
図8は接続コイル60の結線パターン61の説明図である。一次側については、結線パターン61aで端子P12と端子P31を接続し、結線パターン61bで端子P13と端子P32を接続している。また、二次側については、結線パターン61cで端子P21と端子P33を接続している。このようにすると、図6に示すように、一次側についてはコイルが直列に接続され、二次側についてはコイルが並列に接続される。ここでは、内周接続孔53について、一次側の端子P11〜P13に近い部位について一次側コイルN11,N12と接続する端子P31,P32が設けられ、二次側の端子P21〜P23に近い部位について二次側コイルN21,N22と接続する端子P33が設けられている。この端子P31,P32と端子P33の間隔dは、一次二次間の絶縁距離に相当するから、このように内周接続孔53について、一次側と二次側とで端子を分離して配置すると、絶縁距離が増大して好ましい。
図9はコイル積層体50の厚み方向におけるNI分布の説明図で、(A)は一次側コイルPと二次側コイルSを積層する場合、(B)は二次側コイルSを一次側コイルPで挟み込む場合を表している。一般にトランスの漏れ磁束は、コイル内の電流Iとコイル巻数Nの積NIに比例する。従って、コイル内には漏れ磁束分布が存在し、NIの大きな所は漏れ磁束も大きくなるから、コイルの交流抵抗も増大する。一次側コイルPと二次側コイルSを積層する場合は、コイル最外層ではNIがゼロとなり漏れ磁束もゼロとなる。従って、接続コイル60を最外層に置くと、接続コイルでの交流抵抗を低減できるという効果がある。また、二次側コイルSを一次側コイルPで挟み込む場合には、NIは中心層 と最外層でゼロになる。そこで、接続コイル60を中心層又は最外層に設けることにより、接続コイル60での交流抵抗を低減できるという効果がある。また、接続コイル60を最外層に設ける場合には、静電的にもシールド効果が得られ好ましい。
図10は接続コイル60の他の結線パターン61の説明図で、(A)は接続コイル60の平面図、(B)はコイルの結線図である。一次側については、結線パターン62aで端子P11と端子P12を接続し、結線パターン62bで端子P13と端子P32を接続し、結線パターン62cで端子P31と端子P32を接続している。また、二次側については、結線パターン62dで端子P21と端子P33を接続する。このようにすると、一次側についてはコイルが並列に接続され、二次側についてはコイルが並列に接続される。このようにして、接続コイル60の結線パターンを選定するだけで、同一のコイル積層体であっても各種の結線状態を選定できる。
図11はコイル積層体50における接続コイル60の配線状態の説明図で、(A)は積層状態を表す斜視図、(B)は接続コイル60の上面図である。最上層には接続コイル60が置かれ、その下層に第1層、・・・、第k層、・・・、第N層の導体形成面54が積層されている。第k層の導体形成面54では、内周接続孔53の一つに始端Ckが設けられ、外周接続孔51の一つに終端Dkが設けられ、この始端Ckと終端Dkの間を渦巻き形状の導体パターン55が接続している。これに対応して、接続コイル60では、始端Ckに対応させて内周接続孔53の一つに始端Bkが設けられ、終端Dkに対応させて外周接続孔51の一つに終端Ekが設けられている。始端Bkは内周接続孔53を用いているから外部との接続が不便になる。そこで、外周接続孔51の一つを外部接続用の端子Akに割当て、外部接続用の端子Akと始端Bkとの間を放射状の結線パターン61により接続している。
また、導体形成面54がN層とすると、接続コイル60には中央部にN個の始端Bkが設けられ、周辺部には端子Akと終端Ckの最大2N個の端子が設けられる。ここでは各導体形成面54は独立であるから、周辺部端子Dkは任意の位置に設けることができ、これと対応する位置に周辺部端子Ekが設けられる。
コイル間の直列、並列及び分岐等の接続は、端子Ai、Bj、Ek(i、j、k=1,・・・,n)の相互接続によって行われる。そこで、接続コイル60に各導体形成面54の始端Ckと終端Dkに対応する端子Ak、始端Bk、並びに周辺部端子Ekを設けたので、N個の導体形成面54を始端から任意の位置の終端まで接続することができ、コイル接続の自由度が増大するという効果がある。又、接続コイル60の結線パターンを適宜に選定することにより、同一の導体形成面54でも、各導体パターンの接続関係を複数実現しうるので、量産性が高まるという効果もある。
図12は図7の装置の結線状態を説明する図である。図において、プリントコイルは、第11面、第21面、接続コイル60、第22面並びに第12面の順で5層積層されている。トランスの一次コイルn1は、端子P11を外側端子とする第11面と、この第11面の導体パターン55aと直列に接続される導体パターン55dを有する第12面の二面構成としている。そして、第11面の導体パターン55aの内側と接続コイル60の結線パターン61aの内側端子とは内周端子43aで接続され、接続コイル60の結線パターン61aの外側端子と第12面の導体パターン55dの外側端子とは一次側端子41aで接続され、第12面の導体パターン55dの内側端子と接続コイル60の結線パターン61dの内側端子とは内周端子43bで接続され、接続コイル60の結線パターン61dの外側端子が端子P13として用いられる。
また二次コイルn2は、導体パターン55bの外側端子が端子P23として用いられる第21面と、導体パターン55cの外側端子が端子P23として用いられる第22面の二面構成とするもので、導体パターン55bと導体パターン55cとは内周端子43cにより接続コイル60の結線パターン61cの内側端子と接続される。そして、接続コイル60の結線パターン61cの外側端子は端子P21として用いられるから、導体パターン55bと導体パターン55cとは並列接続されている。
図13は図12の参考例と比較するための従来装置の構成図である。ここでは、接続コイル60を用いないで、プリントコイルが第11面、第12面、第21面並びに第22面の順で4層積層されている。トランスの一次コイルn1は、端子P11を外側端子とする第11面と、端子P13を外側端子とする第12面の二面構成とし、導体パターン55a,55dの内側端子は内周端子43dで結線されている。また二次コイルn2は、端子P21を外側端子とする第21面と、端子P23を外側端子とする第22面の二面構成とし、導体パターン55b,55cの内側端子は内周端子43eで結線されている。そこで、ここでは、導体パターン55a,55dは一次巻線n1として直列に接続され、導体パターン55b,55cは二次巻線n2として直列に接続されている。
次に、図12と図13を用いて本参考例の効果について説明する。まず、磁気的結合の向上について説明する。磁気的結合は、一次コイルと二次コイルの直接面している面が多いほど良くなる。図13に示す従来構成では、第12面と第21面が磁気的結合の主体となっている。これに対して図12に示す参考例では、第11面と第21面並びに第12面と第22面が磁気的結合の主体となっている。磁気的結合はコイル面積の2乗に比例する性質があるので、磁気結合は4倍に向上する。
次に、低損失化について説明する。交流抵抗は、平行導体に同方向に電流が流れると交流抵抗は増加し、逆方向に流れると交流抵抗の増加は抑えられる(近接効果)。図13に示す従来構成では、第11面と第12面並びに第21面と第22面は同方向に電流が流れるので、交流抵抗は増加する。これに対して図12に示す参考例では、第11面と第21面並びに第12面と第22面は電流の方向が逆向きなので、交流抵抗は抑えられる。この結果、コイル損失が低減し低損失化が計れる。
続いて浮遊容量について説明する。図13に示す従来構成では、第11面と第12面間、第12面と第21面間、並びに第21面と第22面間がキャパシタとなり浮遊容量の原因となる。通常、容量に蓄えられるエネルギは電圧の2乗に比例し、隣合う層間の電位差が大きいとエネルギは大きくなる。通常の電源では、第11面と第12面の電位差は第21面と第22面の電位差の10倍程度となる。従って、第11面と第12面の浮遊容量に蓄えられるエネルギが支配的となっている。これに対して図12に示す参考例では、第11面と第12面の層間が離れるので、この間の蓄積エネルギは1/10程度に低減する。この結果、浮遊容量が低減し、トランスの高周波特性を良好とする。
最後に、巻方向を一致させる点について説明する。一般に、電圧増加方向はコイルの巻方向に一致する。従って、となり合うコイルの巻方向が同一方向の場合より、逆方向の場合の方がコイル層間電圧差が大きくなり、層間の浮遊容量に蓄えられるエネルギが増大するので、トランスとしては高周波特性が劣化する。図13に示す従来構成では、第11面と第12面並びに第21面と第22面では、導体パターンの巻方向が逆となっている。即ち、第11面と第21面は右巻き(CW)であり、第12面と第22面は左巻き(CCW)となっている。ここで、左巻きとは矢印G方向から導体パターンを観測したとき、外側端子Pijから中心に向かう渦の形状が反時計回りであることをいう。また、右巻きとは矢印G方向から導体パターンを観測したとき、外側端子Pijから中心に向かう渦の形状が時計回りであることをいう。
これに対して、図12に示す参考例では接続コイル60を除き、全ての導体パターンの巻方向が右巻きに統一されている。このような構成とすると、層間の浮遊容量に蓄えられるエネルギが減少して、実質的な浮遊容量が低下し、トランスしての高周波特性が良好になるという効果がある。
図14は本発明の実施例を示す構成斜視図である。図12の参考例との相違は、接続コイル60を用いていないので、プリントコイルの積層数が少なくても、導体形成面54に数多くの導体パターン55を設けられる点にある。図において、プリントコイルは、第11面、第21面、第22面並びに第21面の順で4層積層されている。トランスの一次コイルn1は、端子P11を外側端子とする第11面と、端子P13を外側端子とする第12面よりなる。そして、第11面の導体パターン55aと第12面の導体パターン55dは内周端子43fで直列に接続されている。また、二次コイルn2は、導体パターン55bの外側端子が端子P21として用いられる第21面と、導体パターン55cの外側端子が端子P23として用いられる第22面の二面構成とするもので、導体パターン55bと導体パターン55cとは内周端子43gにより直列に接続される。尚、巻線方向については、第11面と第21面は右巻き(CW)であり、第12面と第22面は左巻き(CCW)となっている。
このような構成のプリントコイルを図6の回路に用いるについて、端子P13と端子P23をそれぞれ一次ACGNDと二次ACGNDに接続する構成とする。ここで、ACGNDとはAC等価回路上のグランドをいい、大地又は大地に代わる働きをするある大きさを持った導電物体に接続されることである。そして導体パターンに誘導される電位はターン数に比例して増加するから、第11面と第21面との間では外周部から内周部に向かってAC電位が増加し、第12面と第22面との間では外周部から内周部に向かってAC電位が増加することになる。従って、第11面と第21面間と第12面と第22面間では半径方向の電位傾斜が等しくなり、浮遊容量を減少させることができる。この容量は、上述する一次二次巻線の磁気結合面に生ずる浮遊容量の一部になっているので、トランスの高周波絶縁特性が良好になるという効果がある。
図15は二次出力が二個ある場合の実施例を示す構成斜視図で、(A)はそれぞれの二次巻線を並列に設ける場合、(B)は入れ子にした場合を示している。図において、二次巻線の各導体パターン形成面N2kxは、その導体パターンの外側端子2kxにより表している。ここで、xは二次巻線の出力番号で、ここではa若しくはbであり、kは端子の接続関係を表すもので、端子がACグランド側にあるときをk=1とし、電位発生側のときをk=2で表している。
図15(A)の場合は、二次巻線の第1出力の導体形成面N22aとN21aは、隣接して積層されると共に、内周端子43gにより接続している。また、二次巻線の第2出力の導体形成面N22bとN21bは、隣接して積層されると共に、内周端子43hにより接続している。そして、一次巻線の導体形成面N11とN12で、二次巻線の導体形成面N22a〜N21bを挟み込んでいる。このようにすると、前述した一次二次巻線の磁気結合面の関係により、従来例に比較して漏れインダクタンスが減少し、近接効果による抵抗の増大が抑えられ、また浮遊容量も少なくてすむという効果がある。
図15(B)の場合は、二次巻線の電位発生側端子を有する導体形成面N22bとN22aを隣接して積層し、二次巻線のACグランド側端子を有する導体形成面N21aとN21bを隣接して積層している。そして、一次巻線の導体形成面N11とN12で、二次巻線の導体形成面N22b〜N21bを挟み込んでいる。従って、上側3層と下側3層はそれぞれ左巻き/右巻きに区分されているので、図15(A)に比較して更に浮遊容量が少なくて済む。
図16は一次コイルを複数設ける場合への適用例で、(A)は4面を直列に接続し、各面の導体パターン幅を広くする場合、(B)は2面一組を並列に接続する場合を表している。図16(A)において、導体形成面はN11,N22a,N13,N22b,N21b,N12,N21a並びにN14の8層構造になっており、上側4層と下側4層はそれぞれ左巻き/右巻きに区分されているる。そして、一次巻線としてはN11,N13,N12並びにN14の順で積層されているが、内周端子43f1により導体形成面N11とN12を接続し、内周端子43f2により導体形成面N12とN13を接続し、内周端子43f2により導体形成面N13とN14を接続し、しかして、導体形成面N11,N12,N13並びにN14の順で直列に接続し、また一次巻線に発生する交流電圧は、導体形成面N14が最も高く、導体形成面N11で最も低くなっている。
二次巻線の第1出力の導体形成面N22aとN21aは、上から2層目と7層目に離れて積層されると共に、内周端子43gにより接続している。また、二次巻線の第2出力の導体形成面N22bとN21bは、隣接して積層されると共に、内周端子43hにより接続している。ここでは、図15(B)の場合に比較して一導体形成面当たりの巻き数を半分にすると共に導体パターンの幅を倍にすることで、電流容量を増大させている。そして、中間の一次巻線は導体形成面N12とN13で、二次巻線の第2の出力回路である導体形成面N22bとN21bを挟んでいる。そして、その中間一次巻線を二次巻線の第1の出力回路である導体形成面N22aとN21aで挟み、最外層を外部と接続される一次巻線の導体形成面N11とN14で覆っている。
図16(B)の場合は、一次巻線となる導体形成面N11aとN12aの第1入力回路は、上から1層目と8層目に離れて積層されると共に、内周端子43f4により接続している。また、導体形成面N11bとN12bの第2入力回路は、上から4層目と5層目に隣接して積層されると共に、内周端子43f5により接続している。そして、第1入力回路と第2入力回路は、端子P11とP13により並列に接続されている。尚、二次巻線の第1出力の導体形成面N22aとN21aは、上から2層目と7層目に離れて積層されると共に、内周端子43gにより接続している。また、二次巻線の第2出力の導体形成面N22bとN21bは、隣接して積層されると共に、内周端子43hにより接続している。このように構成すると、一次巻線用の導体パターンは、図15の場合と同一の巻き数で導体パターンの幅も同じでありながら、電流容量を増大させることができる。
図17は、チョークコイルにおける本発明の実施例を示す回路図である。図6と同様に、直流電源Vinが一次巻線に印加され、スイッチング素子Qによりオンオフされる。すると、二次巻線にスイッチング信号が誘起されるので、ダイオードD1,D2、チョークコイルLの主巻線並びにコンデンサC1を有する出力回路に送り、整流平滑化された直流電圧を主負荷L1に供給する。また、チョークコイルLの補助巻線側には、ダイオードD3とコンデンサC2よりなる整流平滑化回路が接続されており、補助負荷L2に直流電力を供給している。
ここで、チョークコイルLは補助巻線側が一次側コイルN31と一次側コイルN32とが直列に接続されており、主巻線側が二次側コイルN41とコイルN42とが並列に接続されている。また、端子P31はコンデンサC2の一端と接続され、端子P33はダイオードD3を介してコンデンサC2と接続される。更に、端子P41と端子P43は、ダイオードD1とコンデンサC1とを接続している。
図18は図17に用いられるチョークコイルの結線状態を説明する図である。基本的に、図18は図12のプリントコイルの積層状態と実質的に同一であるが、図17との整合性を保持するため導体形成面と端子の符号を図17に合わせてある。プリントコイルは、第31面、第41面、接続コイル60、第42面並びに第32面の順で5層積層されている。チョークコイルLは補助巻線側は、端子P31を外側端子とする第31面と、この第31面の導体パターン55aと直列に接続される導体パターン55dを有する第32面の二面構成としている。そして、第31面の導体パターン55aの内側と接続コイル60の結線パターン61aの内側端子とは内周端子43aで接続され、接続コイル60の結線パターン61aの外側端子と第32面の導体パターン55dの外側端子とは一次側端子41aで接続され、第32面の導体パターン55dの内側端子と接続コイル60の結線パターン61dの内側端子とは内周端子43bで接続され、接続コイル60の結線パターン61dの外側端子が端子P33として用いられる。
またチョークコイルLは主巻線側は、導体パターン55bの外側端子が端子P43として用いられる第41面と、導体パターン55cの外側端子が端子P43として用いられる第42面の二面構成とするもので、導体パターン55bと導体パターン55cとは内周端子43cにより接続コイル60の結線パターン61cの内側端子と接続される。そして、接続コイル60の結線パターン61cの外側端子は端子P41として用いられるから、導体パターン55bと導体パターン55cとは並列接続されている。
従来のボビンを用いた装置の構成斜視図である。 従来装置の構成図である。 本発明の一実施例を示す組立状態の構成斜視図である。 プリントコイル積層体の構成図である。 プリントコイル型トランスをプリント基板に実装した状態の断面図である。 プリントコイル型トランスをスイッチング電源に実装する場合の回路図である。 図6の回路に用いる平板コイルの導体パターンの接続状態を説明する斜視図である。 接続コイル60の結線パターン61の説明図である。 コイル積層体50の厚み方向におけるNI分布の説明図である。 接続コイル60の他の結線パターン61の説明図である。 コイル積層体50における接続コイル60の配線状態の説明図である。 図7の装置の結線状態を説明する図である。 図12の参考例と比較するための従来装置の構成図である。 本発明の実施例を示す構成斜視図である。 二次出力が二個ある場合の実施例を示す構成斜視図である。 一次コイルを複数設ける場合の説明図である。 チョークコイルにおける本発明の実施例を示す回路図である。 図17に用いられるチョークコイルの結線状態を説明する図である。
符号の説明
10 一次側コイル
20 二次側コイル
30 コア
41 一次側端子
42 二次側端子
43 内周端子
50 コイル積層体
51 一次側外周接続孔
52 二次側外周接続孔
53 内周接続孔
24 導体形成面
55 導体パターン
58 平板コイル
60 接続コイル
61 結線パターン

Claims (3)

  1. コア挿入穴(56)を中心に1若しくは2以上のターン数の導体パターン(55)が形成された導体形成面(54)が、絶縁層を挟んで複数積層されたプリントコイルにおいて、
    各導体形成面には、前記導体パターンの外周側に設けられた外周接続孔(51,52)と、内周側に設けられた内周接続孔(53)を、それぞれ複数個ずつ、積層状態において重なる位置に対応して設け、当該複数の外周接続孔のうちの1つと当該複数の内周接続孔のうちの1つは各導体形成面の機能に応じて自らの導体形成面の導体パターンの両端部とそれぞれ接続されると共に、
    前記複数の導体形成面のうちの第1の導体形成面に形成された第1の導体パターンと接続された第1の内周接続孔と、前記複数の導体形成面のうちの第2の導体形成面に形成された第2の導体パターンと接続された第2の内周接続孔と、前記複数の導体形成面のうちの第3の導体形成面に形成された第3の導体パターンと接続され前記第2の内周接続孔と積層状態において重なる位置にある第3の内周接続孔と、前記複数の導体形成面のうちの第4の導体形成面に形成された第4の導体パターンと接続された第4の内周接続孔と、前記複数の導体形成面のうちの第5の導体形成面に形成された第5の導体パターンと接続され前記第4の内周接続孔と積層状態において重なる位置にある第5の内周接続孔と、前記複数の導体形成面のうちの第6の導体形成面に形成された第6の導体パターンと接続され前記第1の内周接続孔と積層状態において重なる位置にある第6の内周接続孔と、この積層された複数の導体形成面に設けられた各外周接続孔と各内周接続孔の積層状態において重なる位置にあるもの同士を、層間相互に電気的に接続する複数の端子(41〜43)とを有し、
    前記第1の導体形成面乃至前記第6の導体形成面の順で積層され、前記複数の端子のうち前記第1の内周接続孔及び前記第6の内周接続孔にそれぞれ接続するものとを介して、前記第1の導体パターンと前記第6の導体パターンとが直列に接続され、前記複数の端子のうち前記第2の内周接続孔及び前記第3の内周接続孔にそれぞれ接続するものとを介して、前記第2の導体パターンと前記第3の導体パターンとが直列に接続され、前記複数の端子のうち前記第4の内周接続孔及び前記第5の内周接続孔にそれぞれ接続するものとを介して、前記第4の導体パターンと前記第5の導体パターンとが直列に接続され、
    前記第1の導体パターンの巻方向と前記第2の導体パターンの巻方向とは順方向とし、前記第5の導体パターンの巻方向と前記第6の導体パターンとの巻方向は逆方向とした、
    ことを特徴とするプリントコイル。
  2. コア挿入穴(56)を中心に1若しくは2以上のターン数の導体パターン(55)が形成された導体形成面(54)が、絶縁層を挟んで複数積層されたプリントコイルにおいて、
    各導体形成面には、前記導体パターンの外周側に設けられた外周接続孔(51,52)と、内周側に設けられた内周接続孔(53)を、それぞれ複数個ずつ、積層状態において重なる位置に対応して設け、当該複数の外周接続孔のうちの1つと当該複数の内周接続孔のうちの1つは各導体形成面の機能に応じて自らの導体形成面の導体パターンの両端部とそれぞれ接続されると共に、
    前記複数の導体形成面のうちの第1の導体形成面に形成された第1の導体パターンと接続された第1の内周接続孔と、前記複数の導体形成面のうちの第2の導体形成面に形成された第2の導体パターンと接続された第2の内周接続孔と、前記複数の導体形成面のうちの第3の導体形成面に形成された第3の導体パターンと接続された第3の内周接続孔と、前記複数の導体形成面のうちの第4の導体形成面に形成された第4の導体パターンと接続され前記第3の内周接続孔と積層状態において重なる位置にある第4の内周接続孔と、前記複数の導体形成面のうちの第5の導体形成面に形成された第5の導体パターンと接続され前記第2の内周接続孔と積層状態において重なる位置にある第5の内周接続孔と、前記複数の導体形成面のうちの第6の導体形成面に形成された第6の導体パターンと接続され前記第1の内周接続孔と積層状態において重なる位置にある第6の内周接続孔と、この積層された複数の導体形成面に設けられた各外周接続孔と各内周接続孔の積層状態において重なる位置にあるもの同士を、層間相互に電気的に接続する複数の端子(41〜43)とを有し、
    前記第1の導体形成面乃至前記第6の導体形成面の順で積層され、前記複数の端子のうち前記第1の内周接続孔及び前記第6の内周接続孔にそれぞれ接続するものとを介して、前記第1の導体パターンと前記第6の導体パターンとが直列に接続され、前記複数の端子のうち前記第2の内周接続孔及び前記第5の内周接続孔にそれぞれ接続するものとを介して、前記第2の導体パターンと前記第5の導体パターンとが直列に接続され、前記複数の端子のうち前記第3の内周接続孔及び前記第4の内周接続孔にそれぞれ接続するものとを介して、前記第3の導体パターンと前記第4の導体パターンとが直列に接続され、
    前記第1の導体パターンの巻方向乃至前記第3の導体パターンの巻方向は順方向とし、前記第4の導体パターンの巻方向乃至前記第6の導体パターンの巻方向は逆方向とした、
    ことを特徴とするプリントコイル。
  3. コア挿入穴(56)を中心に1若しくは2以上のターン数の導体パターン(55)が形成された導体形成面(54)が、絶縁層を挟んで複数積層されたプリントコイルにおいて、
    各導体形成面には、前記導体パターンの外周側に設けられた外周接続孔(51,52)と、内周側に設けられた内周接続孔(53)を、それぞれ複数個ずつ、積層状態において重なる位置に対応して設け、当該複数の外周接続孔のうちの1つと当該複数の内周接続孔のうちの1つは各導体形成面の機能に応じて自らの導体形成面の導体パターンの両端部とそれぞれ接続されると共に、
    前記複数の導体形成面のうちの第1の導体形成面に形成された第1の導体パターンと接続された第1の内周接続孔と、前記複数の導体形成面のうちの第2の導体形成面に形成された第2の導体パターンの一端と接続され前記第1の内周接続孔と積層状態において重なる位置にある第2の内周接続孔と、前記第2の導体パターンの他端と接続された第2の外周接続孔と、前記複数の導体形成面のうちの第3の導体形成面に形成された第3の導体パターンの一端と接続され前記第2の外周接続孔と積層状態において重なる位置にある第3の外部接続孔と、前記第3の導体パターンの他端と接続された第3の内周接続孔と、前記複数の導体形成面のうちの第4の導体形成面に形成された第4の導体パターンの端部と接続され前記第3の内周接続孔と積層状態において重なる位置にある第4の内周接続孔と、この積層された複数の導体形成面に設けられた各外周接続孔と各内周接続孔の積層状態において重なる位置にあるもの同士を、層間相互に電気的に接続する複数の端子(41〜43)とを有し、
    前記第1の導体形成面、前記第3の導体形成面、前記第2の導体形成面並びに前記第4の導体形成面の順で積層され、前記複数の端子のうち前記第1の内周接続孔及び前記第2の内周接続孔にそれぞれ接続するものとを介して、前記第1の導体パターンと前記第2の導体パターンとが直列に接続され、前記複数の端子のうち前記第2の外周接続孔及び前記第3の外周接続孔にそれぞれ接続するものとを介して、前記第2の導体パターンと前記第3の導体パターンとが直列に接続され、前記複数の端子のうち前記第3の内周接続孔及び前記第4の内周接続孔にそれぞれ接続するものとを介して、前記第3の導体パターンと前記第4の導体パターンとが直列に接続され、
    前記第1の導体パターンの巻方向と前記第3の導体パターンの巻方向とは順方向とし、前記第2の導体パターンの巻方向と前記第4の導体パターンの巻方向とは逆方向とした、
    ことを特徴とするプリントコイル。
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