JP3686629B2 - ハイドロフォーミング装置及びプレス機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、金型内の素材管を圧液で所要の形状に成形するものであり、特に、低コストで安定した加工精度を維持できるハイドロフォーミング装置及びプレス機に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、金型に収めた金属製の素材管の管内に圧液(通常は高圧水)を供給することで、素材管を型形状に合致した形状に成形するハイドロフォーミングが注目されており、このハイドロフォーミングを行う種々のタイプの装置が登場している。
【0003】
図13は、ハイドロフォーミング用の従来の型締め装置1の概略図である。型締め装置1は、素材管Wを収めた上型3a及び下型3bからなる金型3をC字形状のフレーム2の開口部2aに嵌め込んで型締めすると共に、開口部2aの下面に圧上シリンダ4を多数設け、下型3bを上型3aへ各圧上シリンダ4で押圧している。このようにして型締め装置1は、成形時に生じる型開き方向の応力によるフレーム2の弾性変形の影響を削減して成形精度の向上を図っている。
【0004】
型締め装置1は、各圧上シリンダ4の駆動に素材管Wの成形用の高圧水を利用しており、圧液供給手段5から延出する管路6の一方の端部を金型3に接続すると共に他方の端部を各圧上シリンダ4に接続し、管路6を通じて各圧上シリンダ4へ高圧水を循環させている。また、素材管Wに供給される高圧水の圧力に抗して各圧上シリンダ4で下型3bを上型3aへ押圧するため、各圧上シリンダ4のシリンダ断面積の合計が素材管Wの成形品の断面積を上回るようにしている。
【0005】
なお、型締め装置1は、図13では図示していないが、フレーム2の開口部2aに金型3を出し入れする金型移動手段、及び、開口部2aから外方に移動させた金型3の上型3aを開閉する開閉手段も備えている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
圧上シリンダ4に係る回路部と素材管Wの成形に係る回路部とは同一系統であるため、圧上シリンダ4への圧液供給は素材管Wへの圧液供給に連動しており、圧上シリンダ4に対して単独で圧力の発生時期及び圧液量等を調節することが困難になる問題がある。また、このような問題に対して、単独で圧力の発生時期等の調節を行うにはストップバルブ等の所要の液圧用補助機器を液圧回路に組み込むことが必要になり、回路構成が複雑になる問題がある。
【0007】
また、圧上シリンダ4は高圧水で駆動するため、一般的な油圧シリンダを適用せずに特殊な高圧水用のシリンダを使用しており、型締め装置1に係る費用を押し上げる問題がある。さらに、型締め装置1は、液圧回路を形成する配管、継手及び圧力調節用のレギュレータ等も一般的でない高圧水用のものを使用する上、高圧水用のシリンダに対するパッキン等の消耗品の取替サイクルは油圧用のものに比べて短く、このようなことも考慮すれば型締め装置1に係る費用は更に高くなる問題もある。
【0008】
また、型締め装置1は特別な形状のフレーム2を用いることを前提としているため、フレーム2の製作等に手間がかかる問題がある。さらに、型締め装置1では、重量のある金型3をフレーム2の開口部2aに対して出し入れするため、推力の大きな移動手段が必要になる上、開口部2aの外方に移動させた金型3の上型3aを開閉する開閉手段も専用に設けねばならない問題がある。
【0009】
本発明は、斯かる問題に鑑みてなされたものであり、特別な形状のフレームを設けることなく低コストで高精度の加工品を成形できるハイドロフォーミング装置を提供することを目的とする。
また、本発明は専用の金型の開閉手段を設けることなく金型の開閉を可能にしたハイドロフォーミング装置を備えたプレス機を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
第1発明に係るハイドロフォーミング装置は、金属製の素材管を収める一対の金型を夫々保持する一対の金型ホルダを型締め手段により型締めして、前記素材管の管内に圧液供給手段で圧液を供給することにより前記素材管を前記金型の型形状に成形するハイドロフォーミング装置において、前記一対の金型ホルダのいずれか一方は、前記金型を型締め方向へ摺動することが可能に保持しており、前記一方の金型ホルダに設けてあり、前記金型を型締めする方向に押圧するシリンダと、該シリンダに駆動圧を供給する駆動圧供給手段とを備えることを特徴とする。
【0011】
第1発明にあっては、成形用の圧液供給手段とは別に駆動圧供給手段を設けてシリンダを駆動するため、成形に係る圧液の供給に関係なくシリンダを安定して単独で駆動でき、確実に成形時の金型の型開き力に抗して押圧して所要の成形精度を確保できる。また、このように独立して駆動圧供給手段を設けることでシリンダ及び駆動圧供給手段に一般的な油圧用のものを適用でき、装置に係る費用を従来に比べて低減できる。
【0012】
さらに、第1発明では金型を型締めするに当たり特別なフレーム等を必要とせず、一対の金型を保持する一対の金型ホルダを型締め手段で型締めする簡易な構成であるためコスト低減に貢献できる。
【0013】
第2発明に係るハイドロフォーミング装置は、前記一対の金型ホルダが、突出してある一対のガイド部を備え、前記型締め手段は、前記一対のガイド部を外嵌することが可能な環形状の型締めブロックであり、前記型締めブロックを前記一対のガイド部に対して非外嵌位置から外嵌位置へ移動させる移動手段を備えることを特徴とする。
【0014】
第2発明にあっては、各金型ホルダに一対のガイド部を備えると共に、型締め手段として環形状の型締めブロックを用いているので、前記一対のガイド部を型締めブロックで外嵌することにより容易に型締めを行うことができる。また、環形状の型締めブロックは周囲に開口部が存在しないため高剛性になり、型開き力に抗して型締めできる。
【0015】
なお、確実な型締めを行うためには、一対のガイド部は少なくとも2カ所以上設けることが好ましく、型締めブロックも一対のガイド部の数に応じて設ける必要がある。また、型締めブロックは、外嵌の容易性及び前記シリンダのストロークを確保するため、環形状の内部の高さ寸法が一対のガイド部の厚み寸法に対して所要のクリアランス寸法を有することが好ましい。
【0016】
さらに、型締めブロックを移動手段により移動可能にすることで、金型の型締めをスムーズに行うことができる。なお、移動手段は、型締めブロックを直線的に移動させてもよく、端部等を支点にして回転的に移動させてもよい。
【0017】
第3発明に係るハイドロフォーミング装置は、前記型締め手段が、C字形状の型締めブロックであり、前記型締めブロックを前記一対の金型ホルダに対して離反した位置から型締めすることが可能な位置まで移動させる移動手段を備えることを特徴とする。
【0018】
第3発明にあっては、型締め手段をC字形状の型締めブロックにすることで、加工する成形品の形状に関係なく確実に型締めを行うことができる。即ち、加工する成形品が大型の場合及び湾曲した形状である場合等は、第2発明のように各金型ホルダに一対のガイド部を設けることが困難になることもあり、このようなときはC字形状の型締めブロックで、一対の金型ホルダを直接に挟持することで確実な型締めを実現できる。また、第3発明においても、型締めブロックを移動させる移動手段を設けることで、型締めブロックが干渉することなく金型を開閉できる。
【0019】
第4発明に係るプレス機は、プレス基台に設置してある前記ハイドロフォーミング装置を備え、上下動するプレス部に前記一対の金型ホルダのいずれか一方が連結してあることを特徴とする。
【0020】
第4発明にあっては、前記ハイドロフォーミング装置とプレス機を組み合わせることで、プレス機の上下機構を利用して金型の開閉を行うことができる。プレス機は一般に汎用性が高く、また、中古品のプレス機は中古市場において廉価で購入できることが多く、さらに、工場等で未使用状態のものも多く存在していると云う現状がある。よって、このようなプレス機の内部にハイドロフォーミング装置を設置して金型の開閉をプレス機で行うことにより、未使用のプレス機を有効に利用でき、また、ハイドロフォーミング装置に専用の金型の開閉機構を設ける必要もなくなる。
【0021】
なお、第4発明に係るプレス機はハイドロフォーミング装置の金型を開閉するだけなので作動精度の高いものは必要なく、一方の金型を持ち上げることが可能な推力及び素材管の装着ができる空間を確保できるストロークを有するものであれば、中古品のプレス機等でも充分適用できる。また、プレス機を駆動する圧油供給手段は、ハイドロフォーミング装置の金型押圧用のシリンダへの圧油の供給に利用するようにしてもよい。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて説明する。
図1、2は、本発明の第1実施形態に係るハイドロフォーミング装置20を備えたプレス機10の型開き状態の正面図である。本実施形態では、プレス機10のプレス基台となるフレーム部10aにハイドロフォーミング装置20を設置しており、ハイドロフォーミング装置20の上金型ホルダ21に、プレスロッド10bの伸縮により上下動するプレス部10cを連結している。なお、図1はプレス部10cを上昇させて金型30を型開きした状態を示し、図2はプレス部10cを下降させて金型30を型閉じした状態を示している。
【0023】
ハイドロフォーミング装置20は、図3に示すように、一対の金型30の上型30a及び下型30bを所要圧力で型締めすることにより金属製の素材管Wを型内に収め、この状態で下型30aの両端に設けた水圧導入アダプタ31a、31bから素材管Wの管内に高圧水を供給して、素材管Wを金型30の型形状に成形するものである。図1、2に示すように、下型30bはベース部20aに固定された下金型ホルダ22に保持されており、上型30aは下金型ホルダ22と対になる上金型ホルダ21に保持されている。
【0024】
上金型ホルダ21及び下金型ホルダ22は、所要の剛性を有する材質で略直方体形状に形成されており、図1において左右となる両側から一対のガイド部21a、21b、22a、22bを夫々水平方向に突出している。上金型21のガイド部21a、21bの突出寸法は、下金型22のガイド部22a、22bより短くして、後述する左右の型締めブロック25、26が後退している状態で干渉せずに上金型ホルダ21を開閉できるようにしている。また、図4に示すように各ガイド部21a、21b、22a、22bの長手方向の寸法(奥行寸法)は、上金型ホルダ21及び下金型ホルダ22の寸法より両側を短くして、型締めブロック25、26が上金型ホルダ21等の寸法内に収まるようにしている。
【0025】
また、上金型ホルダ21は、図1に示すように上型30aを収容保持する収容凹部21cの左右側壁に摺動部21d、21eを設けており、上型30aを保持した状態でスムーズに上下に摺動できるようにしている。また、収容凹部21cの上面部21fには、図4にも示すように、上金型ホルダ21の長手方向に間隔を隔てて計4個の油圧シリンダ241〜244を設けている。
【0026】
各油圧シリンダ241〜244は、合計の推力を素材管Wの成形時に供給される圧液により発生する金型30を開く方向の力より大きくできるシリンダ径のものを適用している。また、各油圧シリンダ241〜244のストローク長は、後述する図5(b)に示す型締めブロック26と上金型ホルダ21のガイド部21bとのクリアランス寸法Cよりわずかに長い寸法を確保している。このような各油圧シリンダ241〜244は上型30aの上面と連結しており、各油圧シリンダ241〜244の駆動により上型30aを上下に移動できるようにしている。
【0027】
また、ハイドロフォーミング装置20は、図2、図6(a)に示すように、型締め手段として下金型ホルダ22の左右に型締めブロック25、26を近接離反可能に夫々設けている。型締めブロック25、26は夫々同形状であり、図5(a)に示すように、一方の型締めブロック26で説明すると、型締めブロック26は上金型ホルダ21及び下金型ホルダ22が型閉じにより当接している状態で一対のガイド部21b、22bを外嵌できる略矩形の環形状であり、周囲の環部26aは素材管Wの成形時に金型30が開く方向の力に抗する剛性力を確保できる寸法にしている。
【0028】
さらに、図5(b)に示すように、型締めブロック26の中空部26bの高さ寸法Hは、上金型ホルダ21のガイド部21bの厚さ及び下金型ホルダ22のガイド部22bの厚さを加えた寸法より僅かに大きい寸法に設定している。これにより、型締めブロック26の中空部26bの底面を下金型ホルダ22のガイド部22bの下面に当接させた状態で型締めブロック26をガイド部21b、22bに外嵌した場合、上金型ホルダ21のガイド部21bに対してクリアランス寸法Cを確保できるようにしている。
【0029】
また、図1、2、4等に示すように、型締めブロック25、26は下面を、ベース部20aに固定した直動ガイド271〜274に夫々取り付けている。さらに、型締めブロック25、26の外面下部に移動手段であるブロック用シリンダ281〜284のロッド先端を連結している。
【0030】
上述した直動ガイド271〜274及びブロック用シリンダ281〜284を設けることで、図2に示すようにブロック用シリンダ281〜284のロッド281a〜284aを収縮することにより、型締めブロック25、26を上金型ホルダ21及び下金型ホルダ22に対して後退させており、図6(a)に示すようにロッド281a〜284aを伸長することで、型締めブロック25、26を前進させている。
【0031】
型締めブロック25、26は図2の後退している状態で、ガイド部21a、21b、22a、22bを外嵌しない位置になり、図6(a)の前進している状態ではガイド部21a、21b、22a、22bを外嵌する位置になる。また、型締めブロック25、26の前進の際は、図5(b)に示すようにクリアランス寸法Cを確保しているため、型締めブロック25、26はスムーズに前進してガイド部21a、21b、22a、22bを外嵌し、上金型ホルダ21及び下金型ホルダ22を型締めしている。
【0032】
一方、図7(a)は、ハイドロフォーミング装置20における成形用の液圧回路40を示している。液圧回路40は圧液供給手段である高圧水供給手段41から配管42を延出して、下型30bの両端に設けた水圧導入アダプタ31a、31bに接続し、下型30bに装着した素材管内部に高圧水を供給するようにしている。
【0033】
また、図7(b)は、ハイドロフォーミング装置20における各種シリンダ駆動用の油圧回路45を示している。油圧回路45は駆動圧供給手段である圧油供給手段46から二手に分かれた油圧用配管47に第1切換バルブ481及び第2切換バルブ482を夫々接続すると共に、第1切換バルブ481にはブロック用配管491を介してブロック用シリンダ281〜284を接続し、第2切換バルブ482には押圧用配管492を介して油圧シリンダ241〜244を接続している。
【0034】
ハイドロフォーミング装置20は、図示しない操作スイッチ及びボタン等で第1切換バルブ481及び第2切換バルブ482のバルブ位置を適宜切り替えて、ブロック用シリンダ281〜284及び油圧シリンダ241〜244を駆動し、型締めブロック25、26を移動させると共に、上型30aを型締め方向に押圧するようにしている。
【0035】
次に、上述したハイドロフォーミング装置20を備えたプレス機10による、素材管Wの成形手順を説明する。
先ず、図1に示すようにプレス機10のプレス部10cを上昇させて型開きを行い、素材管Wを下型30bの型内に装着する。次に、プレス機10を操作して図2に示すようにプレス部10cを下降させて型閉じを行う。
【0036】
この状態でハイドロフォーミング装置20を操作して、図6(a)に示すように、型締めブロック25、26を前進させてガイド部21a、21b、22a、22bを外嵌し、上型30a及び下型30bを型締めしている。このように型締めすることで素材管Wを上型30a及び下型30bの型内の形状になじませている。
【0037】
前記型締め後、図6(b)に示すように、油圧シリンダ241〜244を駆動させて上型30aを型締め方向に押圧している。この押圧により上型30aは下型30bへ摺動して強固に押し当てられ、その結果、上金型ホルダ21と下金型ホルダ22との間には図5(b)に示すクリアランス寸法Cと同寸の隙間が生じている。
【0038】
このように上型30a及び下型30bを強固に締め付けた状態で、ハイドロフォーミング装置20を操作して図7(a)の高圧水供給手段41を作動し、素材管Wの管内に圧力Pの圧液を供給して素材管Wを金型30の型形状に合致した形状に成形している。
【0039】
また、この成形時には、素材管Wの管内にかかる圧力Pにより金型30を上下に押し広げようとする力が生じるが、成形用の圧力Pが付加されるときには、既に圧液の供給とは別系統である油圧シリンダ241〜244で金型30を強固且つ安定した状態で型締めされているため、金型30を規定通りの型形状に終始維持でき、これにより高精度な成形性を確保している。
【0040】
成形後は、上述した手順と逆の手順で、圧液の供給を停止すると共に、油圧シリンダ241〜244を元に戻し、型締めブロック25、26を後退させてから、プレス機10のプレス部10cを上昇させて型開きして、成形した製品を取り出している。
【0041】
なお、ハイドロフォーミング装置20は上述した形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、油圧シリンダ241〜244は、図4に示すような個数及び配置に限定されるものではなく、成形する製品形状に応じた個数及び配置を適用でき、例えば、5個の油圧シリンダを1列で間隔を隔てて配置すること、3個の油圧シリンダを2列で配置すること等が可能である。
【0042】
また、このような油圧シリンダは上金型ホルダ21に設ける代わりに下金型ホルダ22に設けるようにしてもよく、この場合は下型30bを下金型ホルダ22に摺動自在に保持し、下型30bを油圧シリンダで押し上げて強固に型締めするようにしてもよい。さらに、プレス機10の圧油供給部における圧油タンク等は、図7(b)の圧油供給手段46と共用するようにしてもよい。
【0043】
さらに、また、図8(a)(b)のハイドロフォーミング装置50に示すように、上金型ホルダ51及び下金型ホルダ52から突出するガイド部51a〜51d、52a〜52dは連続せずに分割させて設けると共に、これらガイド部51a〜51d、52a〜52dを外嵌する型締めブロック551、552、561、562も分割してもよい。このように分割することで、個々の型締めブロック551、552、561、562を小型軽量にできるため、図8(a)(b)のハイドロフォーミング装置50は大型の製品を成形する場合等に好適である。
【0044】
図9は、別の変形例のハイドロフォーミング装置60であり、左右の型締めブロック65、66を水平移動させるのではなく、ブロック用シリンダ681、682により回転支点65c、66cを中心に回転させて型締めするようにしている。この場合、上金型ホルダ61のガイド部61a、61bの上面端部を曲面形状にして、型締めブロック65、66で型締めする場合、干渉することなくスムーズにガイド部61a、61b、62a、62bを外嵌できるようにしている。
【0045】
図10は、別の変形例のハイドロフォーミング装置70である。ハイドロフォーミング装置70はプレス機内に設置されずに、上金型ホルダ71の開閉機構を備えている。詳しくは、下金型ホルダ72を固定するベース部70aの周囲から支柱70bを複数立設し、これら各支柱70bの上端に天板70cを取り付け、この天板70には上下シリンダ791、792を固定している。また、各支柱70bには上下動自在に移動部材70dを取り付け、移動部材70dの上面には上下シリンダ791、792のロッド791a、792aの先端を連結し、下面には上金型ホルダ71を取り付けている。
【0046】
よって、ハイドロフォーミング装置70は、上下シリンダ791、792のロッド791a、792aを収縮することで移動部材70dを上昇させて型開きし、この状態からロッド791a、792aを伸長することで移動板70dを下降させて型閉じを行うことができる。よって、ハイドロフォーミング装置70は、図1、2のようなプレス機と組み合わせること無しに、単独で一連の処理を行い所要の成形を行うことができる。
【0047】
図11(a)(b)は、本発明の第2実施形態に係るハイドロフォーミング装置80であり、図1〜7の第1実施形態のハイドロフォーミング装置20に対して、一対の金型90を夫々保持する一対の上金型ホルダ81及び下金型ホルダ82にガイド部を突出していない点、及び、左右両側の型締め手段である型締めブロック85、86がC字形状である点が相違している。
【0048】
本実施形態では、成形を行う製品形状が左右に幅広であり、上金型ホルダ81及び下金型ホルダ82にガイド部を設けると寸法が更に大きくなることから、寸法の増大を防止するため、上金型ホルダ81及び下金型ホルダ82自体を型締めブロック85、86で直接的に型締めするようにしている。このように型締めするため、ベース部80aに固定された下金型ホルダ82の左右両側には窪部82c、82dを形成している。
【0049】
また、型締めブロック85、86の型締め用の凹部85a、86aの高さ寸法は、上金型ホルダ81及び下金型ホルダ82の型閉じした状態で型締めされる箇所の厚さ寸法に対して、第1実施形態の図5(b)と同様に、クリアランス寸法を確保している。上述した箇所以外は、第1実施形態のハイドロフォーミング装置10と略同様の構成にしており、例えば、上金型ホルダ81に複数の油圧シリンダ841を設けており、また、左右の型締めブロック85、86はベース部80aに固定された直動ガイド871、872に取り付けられると共に、移動手段であるブロック用シリンダ881〜884のロッド先端が連結されている。
【0050】
ハイドロフォーミング装置80は、第1実施形態と同様に素材管を金型90の型形状に応じた形状に形成することができ、また、上述した構成であるため、成形品の形状等の関係から上金型ホルダ81及び下金型ホルダ82に第1実施形態のようなガイド部を設けることが困難な場合に好適である。なお、第2実施形態のハイドロフォーミング装置80にも、第1実施形態における各種変形例を同様に適用できる。
【0051】
図12は、第2実施形態の変形例に係るハイドロフォーミング装置90である。ハイドロフォーミング装置90は、長尺の成形品に対応したものであり、一対の上金型ホルダ91及び下金型ホルダ92の左右両側を計8個のC字形状の型締めブロック951〜954、961〜964で型締めするようにしている。特に、型締めブロック951、954、961、964は、上金型ホルダ91及び下金型ホルダ92の4角を型締めしているため、均等な型締めを実現している。
【0052】
【発明の効果】
以上に詳述した如く、第1発明にあっては、素材管の成形用の圧液供給系統と別の駆動圧供給系統で金型を押圧してから圧液を供給して成形を行うと共に、特殊なフレームも用いていないため、低コストで高精度の成形を安定して行うことができる。
【0053】
第2発明にあっては、各金型ホルダに設けた一対のガイド部を環形状で剛性のある型締めブロックで型締めするため、安定した確実な型締めを行うことができる。
第3発明にあっては、C字形状の型締めブロックで一対の金型ホルダを直接的に型締めするため、成形品の形状に関係なく金型ホルダを型締めできる。
【0054】
第4発明にあっては、プレス機をハイドロフォーミング装置の型開き及び型閉じに利用するため、ハイドロフォーミング装置に専用の金型の開閉手段を設ける必要がなくなると共に、中古品のプレス機及び工場内の未使用のプレス機等を有効に活用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るハイドロフォーミング装置を備えたプレス機の型開き状態の正面図である。
【図2】第1実施形態に係るハイドロフォーミング装置を備えたプレス機の型閉じ状態の正面図である。
【図3】一対の金型及び素材管を示す概略斜視図である。
【図4】図1におけるA−A線の平面図である。
【図5】(a)は図2におけるB方向からの側面図であり、(b)は(a)の要部拡大図である。
【図6】(a)はハイドロフォーミング装置の型締め状態の正面図であり、(b)は成形時の要部拡大図である。
【図7】(a)は液圧回路図であり、(b)は油圧回路図である。
【図8】第1実施形態の変形例のハイドロフォーミング装置であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。
【図9】第1実施形態の別の変形例に係るハイドロフォーミング装置の正面図である。
【図10】第1実施形態の別の変形例に係るハイドロフォーミング装置の正面図である。
【図11】本発明の第2実施形態に係るハイドロフォーミング装置であり、(a)は正面図、(b)は平面図である。
【図12】第2実施形態の変形例に係るハイドロフォーミング装置の平面図である。
【図13】従来のハイドロフォーミング用の型締め装置の概略図である。
【符号の説明】
10 プレス機
10a フレーム部
10c プレス部
20 ハイドロフォーミング装置
21 上金型ホルダ
21a、21b、22a、22b ガイド部
21d、21e 摺動部
22 下金型ホルダ
25、26 型締めブロック
30 金型
30a 上型
30b 下型
46 圧油供給手段
241〜244 油圧シリンダ
281〜284 ブロック用シリンダ
W 素材管
Claims (4)
- 金属製の素材管を収める一対の金型を夫々保持する一対の金型ホルダを型締め手段により型締めして、前記素材管の管内に圧液供給手段で圧液を供給することにより前記素材管を前記金型の型形状に成形するハイドロフォーミング装置において、
前記一対の金型ホルダのいずれか一方は、前記金型を型締め方向へ摺動することが可能に保持しており、
前記一方の金型ホルダに設けてあり、前記金型を型締めする方向に押圧するシリンダと、
該シリンダに駆動圧を供給する駆動圧供給手段と
を備えることを特徴とするハイドロフォーミング装置。 - 前記一対の金型ホルダは、突出してある一対のガイド部を備え、
前記型締め手段は、前記一対のガイド部を外嵌することが可能な環形状の型締めブロックであり、
前記型締めブロックを前記一対のガイド部に対して非外嵌位置から外嵌位置へ移動させる移動手段を備える請求項1に記載のハイドロフォーミング装置。 - 前記型締め手段は、C字形状の型締めブロックであり、
前記型締めブロックを前記一対の金型ホルダに対して離反した位置から型締めすることが可能な位置まで移動させる移動手段を備える請求項1に記載のハイドロフォーミング装置。 - プレス基台に設置してある前記請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のハイドロフォーミング装置を備え、
上下動するプレス部に前記一対の金型ホルダのいずれか一方が連結してあることを特徴とするプレス機。
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