JP3685479B2 - 半導体集積回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、低電圧で高速動作が可能な半導体集積回路に関し、特にFETのパストランジスタゲートの組み合わせによりロジック回路を構成するパストランジスタ論理回路を用いた半導体集積回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のパストランジスタ論理回路については、Low−Voltage/Low−Power Integrated Circuits and Systems,IEEE PRESS,pp202−204および特開平10一135814号公報に開示されている。
【0003】
図16は、従来のパストランジスタ論理回路の一例を示す。パストランジスタ論理回路は、バッファ回路59およびパストランジスタネットワーク60を有しており、パストランジスタネットワーク60は、接続配線50aを介してバッファ回路59に接続されている。
【0004】
バッファ回路59は、P型MOSFET59bおよびN型MOSFET59cを有するCMOSインバータ59aとプルアップ用P型MOSFET59dとによって構成されいる。P型MOSFET59bのソース端子は、電源線50に接続され、P型MOSFET59bのドレイン端子およびゲート端子は、それぞれN型MOSFET59cドレイン端子およびゲート端子に接続されており、N型MOSFET59cのソース端子は、GND線51に接地されている。そして、P型MOSFET59bおよびN型MOSFET59cのゲート端子およびドレイン端子が、それぞれ入力端子50c、出力端子58に対応する。P型MOSFET59dのソース端子は、電源線50に接続され、P型MOSFET59dのゲート端子およびドレイン端子はそれぞれ出力端子58、入力端子50cに接続される。
【0005】
パストランジスタネットワーク60は、4個のN型MOSFET52、53、56,57によってパストランジスタツリーが構成されている。N型MOSFET52のドレイン端子とN型MOSFET57のドレイン端子とが接続され、N型MOSFET57のゲート端子およびソース端子は、それぞれ制御用入力端子57a、入力端子55bに接続される。N型MOSFET52のゲート端子およびソース端子は、それぞれ制御用入力端子52a、N型MOSFET53およびN型MOSFET56のドレイン端子に接続される。同様に、N型MOSFET53のゲート端子およびソース端子は、それぞれ制御用入力端子53a、入力端子54aに接続され、N型MOSFET56のゲート端子およびソース端子は、それぞれ制御用入力端子56a、入力端子55bに接続される。3個のN型MOSFET53、56、57の各ソース端子に接続されている入力端子54a、55a、55bに入力された信号は、4個のN型MOSFET52,53,56,57の各ゲート端子に接続されている制御用入力端子52a、53a、56a、57aに印加される信号に基づいて所定の論理演算が行われ、2個のN型MOSFET52、57の各ドレイン端子の接続部分50bより、論理演算された信号が接続配線50aを介してバッファ回路59のCMOSインバータ59aの入力端子50cに入力されている。CMOSインバータ59aにおいては、増幅および波形整形されてCMOSインバータ59aの出力端子58から外部回路へ出力される。
【0006】
図16に示すパストランジスタネットワーク60では、例としてパストランジスタツリーの多段接続は、直列接続での2段であるが、さらに複雑な論理回路においては、この直列接続が2段以上の多段接続状態となる。このような場合のパストランジスタネットワーク60の一例を図17に示す。
【0007】
図17は、6個のN型MOSFET61m〜66mが直列接続されたパストランジスタネットワーク80と、バッファ回路59と同様にCMOSインバータおよびプルアップ用P型MOSFETを有するバッファ回路68とによって構成されたパストランジスタ論理回路を示している。パストランジスタ論理回路のパストランジスタネットワーク80を構成する各N型MOSFET61m〜66mは、隣接するN型MOSFETの一方のドレイン端子と他方のソース端子とがそれぞれ接続されており、6段目のN型MOSFET66mのドレイン端子はバッファ回路68の入力端子(CMOSインバータの入力端子)に接続されている。パストランジスタネットワーク80は、制御用入力端子61〜66および入力端子67を有しており、制御用入力端子61〜66は、N型MOSFET61m〜66mのゲート端子にそれぞれ接続されており、入力端子67がN型MOSFET61mのソース端子に接続されている。パストランジスタネットワーク80の入力端子67より入力された信号は、パストランジスタネットワーク80の制御用入力端子61〜66に印加される信号に基づいて、パストランジスタネットワーク80内で所定の論理演算が行われ、N型MOSFET66mのドレイン端子より論理演算された信号がバッファ回路68のCMOSインバータの入力端子に入力されCMOSインバータにおいて、増幅および波形整形されてCMOSインバータの出力端子に接続されているバッファ回路68の出力端子69から外部回路へ出力される。
【0008】
図18は、図17に示すパストランジスタ論理回路の入出力電圧の遅延特性を示すグラフであり、横軸に時間および縦軸に入出力電圧値を表示している。図18のグラフにおける入力電圧In−68は、パストランジスタネットワーク80の入力端子67へ入力されたLOWレベルからHIGHレベルへ周期的に変化する信号電圧が6段直列接続されたN型MOSFET61m〜66mを通過してバッファ回路68の入力端子へ入力され、出力電圧Out−68は、バッファ回路68の出力端子69より出力される。入力電圧In−68は、時間経過とともに、GNDレベルより電源電圧Vddに向かって増加し、それに対して出力電圧Out−68は、CMOSインバータによって反転され電源電圧VddよりOFF状態となる電圧値まで低下する。
【0009】
この場合、パストランジスタネットワーク80は、6個のN型MOSFET61m〜66mにより形成されているので、バッファ回路68の入力電圧がLOWレベルからHIGHレベルに変化する時、電圧レベルは、電源電圧Vddの電位まで上昇せず、電源電圧VddからN型MOSFETのスレッショルド電圧分だけ低下した電圧レベルまでしか達しない。入力電圧波形入力電圧In−68は、時間経過とともに上昇し、各N型MOSFET61m〜66mのドレイン端子−ソース端子間電圧およびゲート端子−ソース端子間電圧が低くなるために、各N型MOSFET61m〜66mの増幅度はオフ領域(飽和領域)に近づき、バッファ回路68の入力電圧がLOWレベルからHIGHレベルに変化する立ち上がりの傾きは緩くなる。さらに、時間が経過して、入力電圧In−68が入力電圧値Viおよび時間t0になると、バッファ回路68のCMOSインバータにより出力端子69からの出力電圧値VoがVddに対してP型MOSFETのスレッショルド電圧分だけ低下する。これにより、とP型MOSFETは、ON状態となり、入力電圧In−68が電源電圧Vddまで引き上げられる(プルアップされる)。この入力電圧In−68がバッファ回路68に入力されバッファ回路68の出力端子69より出力電圧として出力電圧波形Out−68が出力される。
【0010】
図17のパストランジスタネットワーク80のように、入力端子67への入力信号は、6段に直列接続されたN型MOSFETを通過することによって、LOWレベルからHIGHレベルへの立ち上がり時間が非常に緩やかになり、信号の伝搬時間が増加する。CMOSインバータを有するバッファ回路68は、入力電圧のLOWレベルからHIGHレベルへの立ち上がり時間が遅くなると、信号の反転レベル(スレッショルド電圧)に達するまでに、伝搬時間の大きな遅延を生じる。また、信号の反転レベルに達するまでの過渡状態が長いために、この間に多くの貫通電流が流れて消費電流を増加させることになる。さらに、パストランジスタゲート80からバッファ回路68への入力信号によっては、バッファ回路68に設けられたCMOSインバータの反転レベルを満足できずに、バッファ回路68の動作が停止する場合がある。
【0011】
また、図17のパストランジスタネットワーク80を構成する6個のN型MOSFET61m〜66mおよびバッファ回路68を構成するプルアップ用P型MOSFET、CMOSインバータには、通常のバルクプロセスを用いてデバイス設計が行われている。
【0012】
図19にそのCMOSインバータの構造の一例を示す。このCMOSインバータは、半導体基板81上にP型MOSFET81aを形成するN型ウェル層82と、N型ウェル層82と隣接してN型MOSFET81bを形成するP型ウェル層83とが、各々の表面が均一になるように、形成されている。N型ウェル層82には、P型MOSFET81aのソース領域となるP型層84およびドレイン領域となるP型層86が、各々の表面とN型ウェル層82の表面とが均一になるように、埋め込まれて形成されており、P型層84およびP型層86の間にチャネル部85が形成されている。N型ウェル層82に隣接するP型ウェル層83には、N型MOSFET81bのドレイン領域となるN型層87およびソース領域となるN型層89が、各々の表面とP型ウェル層83の表面とが均一になるように、埋め込まれて形成されており、N型層87およびN型層89の間にチャネル部88が形成されている。N型ウェル層82およびP型ウェル層83の表面上には、酸化膜92が積層されており、N型ウェル層82のチャネル部85上の酸化膜92の内部には、P型MOSFET81aのゲート電極90が形成され、P型ウェル層83のチャネル部88上の酸化膜92の内部には、N型MOSFET81bのゲート電極91が形成されている。
【0013】
このような、通常のバルクプロセスにおけるデバイス設計では、P型MOSFET、N型MOSFET等の各デバイスがP型ウェル層およびN型ウェル層に形成されるために、それぞれソース領域およびドレイン領域において大きな接合容量を生じることとなり、この接合容量によって、各デバイスの動作時に、各デバイスの消費電流および信号伝搬における遅延時間が増加するという問題がある。同様に、このプロセスにおけるデバイス設計では、N型MOSFETのスレッショルド電圧が低くできないために、前述した電源電圧Vddからの電圧降下により論理振幅が小さくなり、低電圧動作の実現を妨げている。
【0014】
また、SOI(Silicon on Insulator)回路技術を用いてデバイス設計を行い、SOI技術により設計されたデバイスを有するパストランジスタネットワークおよびバッファ回路によって構成されたパストランジスタ論理回路の一例が特開平10−135814号公報に開示されている。
【0015】
図20A、図20Bには、それぞれパストランジスタ論理回路の開示内容の一例を示す。図20Aは、ロジックを決定するゲート端子とボディ(バルク基板を用いたMOS構造での基板部分に相当する)とを結線したSOI−NMOSパストランジスタネットワーク71およびCMOSインバータ72a、72bを有するバッファ回路72から構成されるパストランジスタ論理回路を示している。
CMOSインバータ72aおよび72bは、それぞれのゲート端子とボディとを結線した各P型MOSFET72c、72eおよび各N型MOSFET72d、72fによって、それぞれ構成されている。SOI−NMOSパストランジスタネットワーク71は、ドレイン端子同士を結線して相互に並列接続された2個のN型MOSFET71a、71bから構成されており、それぞれのソース端子がSOI−NMOSパストランジスタネットワーク71の入力端子75aおよび75bに接続され、それぞれのゲート端子がSOI−NMOSパストランジスタネットワーク71の入力端子75cに接続され、また、互いに結線されたドレイン端子は、SOI−NMOSパストランジスタネットワーク71の出力端子76aおよび相補出力端子76bに接続されている。
【0016】
SOI−NMOSパストランジスタネットワーク71の出力端子76aは、バッファ回路72を構成するP型MOSFET72cおよびN型MOSFET72dから成るCMOSインバータ72aの入力端子に接続され、SOI−NMOSパストランジスタネットワーク71の相補出力端子76bは、バッファ回路72を構成するP型MOSFET72eおよびN型MOSFET72fから成るCMOSインバータ72bの入力端子に接続されている。
【0017】
図20Bは、ロジックを決定するゲート端子とボディとを結線したSOI−NMOSパストランジスタネットワーク71と、ボディ制御PMOSフィードバック型のバッファ回路73とを有するパストランジスタ論理回路である。SOI−NMOSパストランジスタネットワーク71は、図20(a)と同一の構成である。バッファ回路73は、一対のP型MOSFET73a、73cおよび一対のN型MOSFET73b、73dを有し、各P型MOSFET73a、73cのボディがそれぞれSOI−NMOSパストランジスタネットワーク71の出力端子76aおよび相補出力端子76bに結線されている。また、P型MOSFET73a、73cのソース端子は、電源線に接続されており、2個のP型MOSFET73a、73cのドレイン端子は、N型MOSFET73b、73dのドレイン端子それぞれ接続され、N型MOSFET73bおよびN型MOSFET73dのソース端子がGNDに接地されている。一方のP型MOSFET73aまたはP型MOSFET73cのゲート端子は、それぞれ他方のP型MOSFET73c、73aのドレイン端子とN型MOSFET73d、73bのドレイン端子との接続点に接続され、2個のN型MOSFET73b、73dのゲート端子がそれぞれ接続されているP型MOSFET73a、73cのボディに接続されるとともに、SOI−NMOSパストランジスタネットワーク71の出力端子76aまたは相補出力端子76bに接続されている。それぞれのP型MOSFET73a、73cのゲート端子の接続点がバッファ回路73の出力端子または相補出力端子となる。
【0018】
図20A、図20Bに示すバッファ回路72および73は、部分空乏型のSOIデバイスであるP型MOSFETおよびN型MOSFETのボディ電位を制御することによって、スレッショルド電圧を制御して貫通電流の抑制による消費電流の削減を図っている。
【0019】
図21は、SOI(Silicon on Insulator)技術を用いたCMOSインバータの一例を示す。半導体基板93上には、所定の膜厚の酸化膜94が積層されており、その酸化膜94中にP型MOSFET93aおよびN型MOSFET93bが一定の間隔を置いて、各々の表面と酸化膜94との表面が均一になるように形成されている。P型MOSFET93aの形成部分には、ソース領域となるP型層95およびドレイン領域となるP型層97、P型層95およびP型層97間のチャネル部においてボディとなるN型層96が、各々の表面と酸化膜94との表面とが均一になるように形成され、P型MOSFET93aの形成部分と一定の間隔を置いたN型MOSFET93bの形成部分には、ドレイン領域となるN型層98およびのソース領域となるN型層100、N型層98およびN型層100間のチャネル部においてボディとなるP型層99が、各々の表面と酸化膜94との表面とが均一になるように形成されている。P型MOSFETの形成部分およびN型MOSFETの形成部分ならびに酸化膜94の表面上には、所定の膜厚の酸化膜103が積層され、P型MOSFETの形成部分のボディとなるN型層96上の酸化膜103の内部には、P型MOSFETのゲート電極101が形成され、N型MOSFETの形成部分のボディとなるP型層99上の酸化膜103の内部には、N型MOSFETのゲート電極102が形成されている。
【0020】
このような、SOI技術を用いたCMOSインバータの構造では、P型MOSFETおよびN型MOSFETの各デバイスが酸化膜94により半導体基板93と一定の間隔を置いて分離されているので、バルクプロセスによりデバイス設計されたCMOSインバータに生じる大きな接合容量は発生しない。SOI技術によるMOSFETは、バルクプロセスによるMOSFETに比較して、ON電流とOFF電流との比を大きくできるため、急峻なサブスレッショルド特性を有しており、低スレッショルド電圧での駆動および信号に対する応答時間の短縮が可能となる。このため、SOI技術を用いたデバイスによりパストランジスタ論理回路を構成すると、低電圧駆動および高速動作が可能となる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、SOI回路技術を用いたMOSFETによって回路構成した図20Aに示すパストランジスタ論理回路のバッファ回路では、バルクプロセスを用いて設計されたMOSFETによって構成された図17のパストランジスタ論理回路と同様に、信号の遅延時間が長い、消費電流の低減ができない等の問題がある。また、SOI回路技術を用いたMOSFETによって回路構成した図20Bに示すパストランジスタ論理回路のバッファ回路回路では、ボディ制御PMOSフィードバック型バッファ回路の回路動作により反転レベルを越えた信号がプルアップされるために、貫通電流を抑制することにより消費電流の削減効果はあるが、多段接続されたパストランジスタネットワークにおける信号の遅延による信号波形の鈍りを改善することはできない。
【0022】
本発明は、このような課題を解決するものであり、その目的は、パストランジスタ論理回路での信号伝搬における信号波形の鈍りを抑制し遅延時間の短縮を図る半導体集積回路を提供することである。
【0023】
【課題を解決するための手段】
本発明の半導体集積回路は、半導体基板上に絶縁層膜積層されて、該絶縁層膜複数の論理素子直列または並列に多段接続されており、該多段接続された論理素子の出力がバッファ回路を介して出力される半導体集積回路であって、前記論理素子がそれぞれSOI構造のN型MOSFETであり、前記多段接続された論理素子が、複数段に接続された2つの部分に分割されて、分割された各部分の間にバッファ回路が接続されており、該バッファ回路が、前記絶縁層膜にそれぞれ形成されたSOI構造のP型MOSFETとN型MOSFETとから形成される1つのCMOSインバータのみによって構成されており、前記CMOSインバータのP型MOSFETのスレッショルド電圧が、他のMOSFETのスレッショルド電圧よりも高い電圧値に設定されていることを特徴とする。
【0024】
また、本発明の半導体集積回路は、半導体基板上に絶縁層膜が積層されて、該絶縁層膜に複数の論理素子が直列または並列に多段接続されており、該多段接続された論理素子の出力がバッファ回路を介して出力される半導体集積回路であって、前記論理素子がそれぞれSOI構造のP型MOSFETであり、前記多段接続された論理素子が、複数段に接続された2つの部分に分割されて、分割された各部分の間にバッファ回路が接続されており、該バッファ回路が、前記絶縁層膜にそれぞれ形成されたSOI構造のP型MOSFETとN型MOSFETとから形成される1つのCMOSインバータのみによって構成されており、前記CMOSインバータのN型MOSFETのスレッショルド電圧が、他のMOSFETのスレッショルド電圧よりも高い電圧値に設定されていることを特徴とする。
【0025】
また、本発明の半導体集積回路は、半導体基板上に絶縁層膜が積層されて、該絶縁層膜に複数の論理素子が直列または並列に多段接続されており、該多段接続された論理素子の出力がバッファ回路を介して出力される半導体集積回路であって、前記論理素子がSOI構造のN型MOSFETであり、前記多段接続された論理素子が、複数段に接続された2つの部分に分割されて、分割された各部分の間にバッファ回路が接続されており、該バッファ回路が、前記絶縁層膜にそれぞれ形成されたSOI構造のP型MOSFETとN型MOSFETとから形成される1つのCMOSインバータと、前記絶縁層膜にそれぞれ形成されたSOI構造のプルアップ用P型MOSFETとによって構成されており、該プルアップ用P型MOSFETのソース端子が電源に接続され、該プルアップ用P型MOSFETのドレイン端子およびゲート端子がそれぞれ前記CMOSインバータの入力端子および出力端子に接続されていることを特徴とする。
【0026】
前記CMOSインバータのP型MOSFETのスレッショルド電圧が、他のMOSFETのスレッショルド電圧よりも高い電圧値に設定されていてもよい。
【0027】
また、本発明の半導体集積回路は、半導体基板上に絶縁層膜が積層され、該絶縁層膜に複数の論理素子が直列または並列に多段接続されており、該多段接続された論理素子の出力がバッファ回路を介して出力される半導体集積回路であって、前記論理素子がSOI構造のP型MOSFETであり、前記多段接続された論理素子が、複数段に接続された2つの部分に分割されて、分割された各部分の間にバッファ回路が接続されており、該バッファ回路が、前記絶縁層膜にそれぞれ形成されたSOI構造のP型MOSFETとN型MOSFETとから形成される1つのCMOSインバータと、前記絶縁層膜に形成されたSOI構造のプルダウン用N型MOSFETとによって構成されており、該プルダウン用N型MOSFETのソース端子がGND線に接続され、該プルダウン用N型MOSFETのドレイン端子およびゲート端子がそれぞれ前記CMOSインバータの入力端子および出力端子に接続されていることを特徴とする。
【0028】
前記CMOSインバータのN型MOSFETのスレッショルド電圧が、他のMOSFETのスレッショルド電圧よりも高い電圧値に設定されていてもよい。
【0029】
また、本発明の半導体集積回路は、半導体基板上に絶縁層膜が積層され、該絶縁層膜に複数の論理素子が直列または並列に多段接続されており、該多段接続された論理素子の出力がバッファ回路を介して出力される半導体集積回路であって、前記論理素子が、それぞれ、SOI構造のP型MOSFETとN型MOSFETとから形成されるCMOS伝送ゲートであり、前記多段接続された論理素子が、複数段に接続された2つの部分に分割されて、分割された各部分の間にバッファ回路が接続されており、該バッファ回路が、前記絶縁層膜にそれぞれ形成されたSOI構造のP型MOSFETとN型MOSFETとから形成される1つのCMOSインバータを有することを特徴とする。
【0030】
前記CMOSインバータのP型MOSFETのスレッショルド電圧が、他のMOSFETのスレッショルド電圧よりも高い電圧値に設定されていてもよい。
【0031】
前記CMOSインバータのN型MOSFETのスレッショルド電圧が、他のMOSFETのスレッショルド電圧よりも高い電圧値に設定されていてもよい。
【0032】
前記CMOSインバータには、SOI構造のプルアップ用P型MOSFETが設けられていてもよい
【0033】
前記CMOSインバータには、SOI構造のプルダウン用N型MOSFETが設けられていてもよい
前記バッファ回路は、前記CMOSインバータに直列接続された第2のCMOSインバータをさらに有する非反転バッファ回路であってもよい
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
【0035】
図1は、本発明の実施形態であるパストランジスタ論理回路を示す。本発明のパストランジスタ論理回路は、第1パストランジスタネットワーク8aと第1パストランジスタネットワーク8aに接続された第1バッファ回路10と、第2パストランジスタネットワーク8bと第2パストランジスタネットワーク8bに接続された第2バッファ回路11とを有しており、第1バッファ回路10の出力端子と第2パストランジスタネットワーク8bの入力端子とが直列接続されている。
第1パストランジスタネットワーク8aおよび第2パストランジスタネットワーク8bは、それぞれ論理演算を行うN型MOSFET1m〜3mおよびN型MOSFET4m〜6mが3段に直列接続されたSPL(シングルレール・パストランジスタ・ロジック)回路によって、構成されている。
【0036】
第1パストランジスタネットワーク8aを構成する各N型MOSFET1m〜3mの接続は、隣接するN型MOSFETの一方のドレイン端子と他方のソース端子とが接続されており、3段目のN型MOSFET3mのドレイン端子が第1バッファ回路10の入力端子に接続されている。第1パストランジスタネットワーク8aの制御用入力端子1〜3は、それぞれN型MOSFET1m〜3mのゲート端子に接続されており、入力端子7は、N型MOSFET1mのソース端子に接続されている。第1パストランジスタネットワーク8aの入力端子7より入力された信号は、制御用入力端子1〜3に印加される信号に基づいて、第1パストランジスタネットワーク8a内で所定の論理演算が行われ、N型MOSFET3mのドレイン端子より論理演算信号が出力され、第1バッファ回路10の入力端子へ入力され第1バッファ回路10内で増幅および波形整形等の処理をされて、第1バッファ回路10の出力端子から第2パストランジスタネットワーク8bの入力端子へ出力される。
【0037】
第1バッファ回路10の出力端子から出力された論理演算信号は、第2パストランジスタネットワーク8bの入力端子であるN型MOSFET4mのソース端子に入力される。第2パストランジスタネットワーク8bを構成する各N型MOSFET4m〜6mの接続は、第1パストランジスタネットワーク8aと同様に、隣接するN型MOSFETの一方のドレイン端子と他方のソース端子とが接続されており、3段目のN型MOSFET6mのドレイン端子が第2バッファ回路11の入力端子に接続されている。第2パストランジスタネットワーク8bを構成する各N型MOSFET4m〜6mのゲート端子が第2パストランジスタネットワーク8bの制御用入力端子4〜6になっている。第2パストランジスタネットワーク8bのN型MOSFET4mのソース端子より入力された第1パストランジスタネットワーク8aからの論理演算信号は、制御用入力端子4〜6に印加される信号に基づいて、さらに、第2パストランジスタネットワーク8b内で所定の論理演算が行われ、N型MOSFET6mのドレイン端子より論理演算信号が第2バッファ回路11の入力端子へ入力され第2バッファ回路11内でさらに増幅および波形整形等の処理をされて、第2バッファ回路11の出力端子9から外部回路へ出力される。
【0038】
図2は、図1の第1バッファ回路10、第2バッファ回路11の具体例を示す。図2のバッファ回路は、SOI技術を用いて形成されたP型MOSFET8mおよびN型MOSFET7mを有するCMOSインバータである。P型MOSFET8mのソース端子は、電源線12に接続され、P型MOSFET8mのドレイン端子およびゲート端子は、それぞれN型MOSFET7mのドレイン端子およびゲート端子に接続されており、N型MOSFET7mのソース端子は、GND線13に接地されている。そして、P型MOSFET8mおよびN型MOSFET7mのゲート端子およびドレイン端子が、それぞれ入力端子14、出力端子15に対応している。また、P型MOSFET8mおよびN型MOSFET7mは、SOI技術を用いて形成されており、急峻なサブスレッショルド特性を有しており、この結果、スレッショルド電圧を低下させて、P型MOSFET8mおよびN型MOSFET7mの低電圧駆動が可能となる。
【0039】
図3は、図1に示すパストランジスタ論理回路の第1バッファ回路10,第2バッファ回路11における入出力電圧の遅延特性を示すグラフであり、横軸に時間および縦軸に入出力電圧値を表示している。図3のグラフにおける入力電圧In−10は、第1パストランジスタネットワーク8aの入力端子7へ入力されたLOWレベルからHIGHレベルへ周期的に変化する信号電圧が3段直列接続されたN型MOSFET1m〜3mを通過して第1バッファ回路10の入力端子へ入力される入力電圧、出力電圧Out−10は、第1バッファ回路10の出力端子より出力される出力電圧である。入力電圧In−10は、時間経過とともに、GNDレベルより電源電圧Vddに向かって増加し、それに対して出力電圧Out−10は、第1バッファ回路10のCMOSインバータによって反転され電源電圧VddよりOFF状態となる電圧値まで低下する。
【0040】
この場合、第1パストランジスタネットワーク8aは、N型MOSFET1m〜3mにより形成されているので、第1バッファ回路10の入力電圧がLOWレバルからHIGHレベルに変化する時、電圧レベルは、電源電圧Vddの電位まで上昇せず、電源電圧VddからN型MOSFET1m〜3mのスレッショルド電圧分だけ低下した電圧レベルまでしか達しない。時間経過とともに、入力電圧値は上昇し、N型MOSFET1m〜3mのドレイン端子−ソース端子間電圧およびゲート端子−ソース端子間電圧が低くなるために、N型MOSFET1m〜3mの増幅度はオフ領域(飽和領域)に近づき、第1バッファ回路10の入力電圧がLOWレベルからHIGHレベルに変化する立ち上がりの傾きは緩くなる。この時、第1パストランジスタネットワーク8aのN型MOSFET1m〜3mは、3段直列接続であり、図17に示す従来のパストランジスタネットワーク80が6段直列接続であることから、従来のパストランジスタネットワーク80に比較して信号の遅延時間は短くなり、第1バッファ回路10の入力電圧がLOWレベルからHIGHレベルに変化する立ち上がりの傾きへの影響は緩和される。この入力電圧In−10が第1バッファ回路10に入力され、第1バッファ回路10の出力端子から出力電圧Out−10が出力される。出力電圧Out−10は、第1バッファ回路10により波形整形されているため急峻な過渡特性を示す。
【0041】
さらに、出力電圧Out−10は、第2パストランジスタネットワーク8bのN型MOSFET4mのソース端子7へ入力され、HIGHレベルからLOWレベルへ変化する信号電圧が3段直列接続されたN型MOSFET4m〜6mを通過して、第2バッファ回路11の入力端子に入力電圧In−11として入力される。ここで、N型MOSFET4m〜6mは、ソース端子(入力)からドレイン端子(出力)へ信号電圧が伝達されるため、入出力前後において、出力電圧Out−10の信号電圧は、信号電圧の反転が起こらず同相状態で伝達されるとともに、HIGHレベルからLOWレベルへに変化するために、ゲート端子−ソース端子間電圧の変化が起こらず、HIGHレベルからLOWレベルに変化する立ち下がりの傾きは緩くならない。この結果、入力電圧In−11は、出力電圧Out−10がN型MOSFET4m〜6mを通過分の遅延による信号電圧波形の鈍りはあるが、出力電圧Out−10と同相状態で第2バッファ回路11へ入力される。そして、入力電圧In−11は、第2バッファ回路11において、増幅、波形整形等を施され、急峻な立ち上がり特性を有する出力電圧Out−11として、外部回路へ出力される。
【0042】
したがって、図1に示すパストランジスタ論理回路は、図17に示す従来の6段直列接続のN型MOSFET61m〜66mを有するパストランジスタ論理回路と比較して、3段直列接続のN型MOSFET1m〜3mと3段直列接続のN型MOSFET4m〜6mとの中間に第1バッファ回路10を挿入することによって、第2バッファ回路11から出力される信号電圧の立ち上がりおよび立ち下がりが急峻となり、信号電圧波形の過渡特性である信号電圧波形の鈍りが改善できる。これにより、図1に示すパストランジスタ論理回路では、信号電圧の遅延時間の短縮による信号伝搬の高速化および貫通電流の抑制による消費電流の低減が可能となる。
【0043】
このように、パストランジスタ論理回路では、N型MOSFET等が多段接続されて使用されるパストランジスタネットワークにおいて、各デバイスの特性を考慮して、適宜、所定の段数毎にバッファ回路を挿入することにより、信号電圧の伝搬特性の改善および消費電流の低減が可能となる。
【0044】
尚、本発明のパストランジスタ論理回路を構成するP型MOSFET8m、N型MOSFET1m〜7m等の各デバイスは、SOI技術によるSOI構造を有しており、CMOSインバータで構成されるバッファ回路の負荷容量となるソース領域およびドレイン領域の接合容量が非常に小さくなるために、出力電圧波形が立ち上がりおよび立ち下がりの急峻な過渡特性を持っており、信号伝搬の高速化および消費電流の低減が可能となるとともに、バルクプロセスにおいて必要なP型ウェル層およびN型ウェル層が不要となり、従来のバルク構造に比較してバッファ回路を追加しても基板上の占有面積の増加を最小に抑えることができる。
【0045】
図4は、図1のパストランジスタ論理回路を構成する第1バッファ回路10、第2バッファ回路11の第2に実施形態である。図4のバッファ回路2は、SOI技術を用いて形成された高スレッショルド電圧のP型MOSFET13mおよびSOI技術を用いて形成されたN型MOSFET14mを有するCMOSインバータと、プルアップ用P型MOSFET15mとによって構成されている。P型MOSFET13mのソース端子は、電源線22に接続され、P型MOSFET13mのドレイン端子およびゲート端子は、それぞれN型MOSFET14mのドレイン端子およびゲート端子に接続されており、N型MOSFET14mのソース端子は、GND線23に接地されている。そして、P型MOSFET13mおよびN型MOSFET14mのゲート端子およびドレイン端子が、それぞれ入力端子24、出力端子25に対応する。P型MOSFET15mのソース端子は、電源線22に接続され、P型MOSFET15mのゲート端子およびドレイン端子はそれぞれ出力端子25、入力端子24に接続される。また、P型MOSFET13mが高スレッショルド電圧であるというのは、SOI技術を用いて形成された他のMOSFETのスレッショルド電圧と比較してのことであり、バルクプロセス用いて形成されたMOSFETのスレッショルド電圧と比べると非常に低い電圧である。
【0046】
図5は、図4のバッファ回路2が図1の第1バッファ回路10に使用された場合の入出力電圧の遅延特性を示すグラフであり、横軸に時間および縦軸に入出力電圧値を表示している。図5のグラフにおける入力電圧In−2は、第1パストランジスタネットワーク8aの入力端子7に入力されたLOWレベルからHIGHレベルへ周期的に変化する信号電圧が3段直列接続されたN型MOSFETを通過してバッファ回路2の入力端子25へ入力される入力電圧、出力電圧Out−2はバッファ回路2の出力端子25より出力される出力電圧である。時間経過とともに、入力電圧In−2は、GNDレベルから電源電圧Vddに向かって増加し、それに対して出力電圧Out−2は、CMOSインバータによって反転され電源電圧VddよりOFF状態となる電圧値まで低下する。
【0047】
この場合、第1パストランジスタネットワーク8aは、N型MOSFET1m〜3mにより形成されているので、バッファ回路2の入力電圧がLOWレベルからHIGHレベルに変化する時、電圧レベルは、電源電圧Vddの電位まで上昇せず、電源電圧VddからN型MOSFET1m〜3mのスレッショルド電圧分だけ低下した電圧レベルまでしか達しない。時間経過とともに、入力電圧In−2は上昇し、N型MOSFET1m〜3mのドレイン端子−ソース端子間電圧およびゲート端子−ソース端子間電圧が低くなるために、N型MOSFET1m〜3mの増幅度はオフ領域(飽和領域)に近づき、バッファ回路2の入力電圧がLOWレベルからHIGHレベルに変化する立ち上がりの傾きは緩くなる。さらに、時間が経過し、入力電圧In−2が入力電圧値Vi2、時間がt2になると、バッファ回路2のCMOSインバータの出力端子25から入力電圧値を反転させた出力電圧値Vo2が出力される。そして、出力電圧値Vo2が電源電圧Vddに対してP型MOSFET15mのスレッショルド電圧に相当する電圧値だけ低い値であればP型MOSFET15mは、ON状態となり、入力電圧In−2を電源電圧Vddまで引き上げる(プルアップする)。この入力電圧In−2がバッファ回路2に入力されバッファ回路2の出力端子25より出力電圧Out−2が出力される。
【0048】
したがって、図4のバッファ回路2は、P型MOSFET15mの入力電圧値を電源電圧Vddまで引き上げるプルアップ効果により、貫通電流の抑制による消費電流の低減および信号電圧波形の過渡特性である信号電圧波形の鈍りが改善でき遅延時間の短縮が可能となる。
【0049】
尚、本実施形態においては、P型MOSFET13mの高スレッショルド電圧によるカットオフ特性により、バッファ回路2と電源電圧間にトランジスタを挿入し、スタンバイ時にバッファ回路2を強制的にOFFにする制御であるスタンバイモードの設定をしなくても、信号変化がない時のリーク電流の抑制も可能となる。
【0050】
図6は、図1のパストランジスタ論理回路を構成する第1バッファ回路10、第2バッファ回路11の第3の実施形態である。図6のバッファ回路3は、SOI技術を用いて形成された高スレッショルド電圧のP型MOSFET16mおよびSOI技術を用いて形成されたN型MOSFET17mを有するCMOSインバータにより構成されている。P型MOSFET16mのソース端子は、電源線26に接続され、P型MOSFET16mのドレイン端子およびゲート端子は、それぞれN型MOSFET17mのドレイン端子およびゲート端子に接続されており、N型MOSFET17mのソース端子は、GND線27に接地されている。そして、P型MOSFET16mおよびN型MOSFET17mのゲート端子およびドレイン端子が、それぞれ入力端子28、出力端子29に対応する。
【0051】
図7は、図6のバッファ回路3が図1の第1バッファ回路10に使用された場合の入出力電圧の遅延特性を示すグラフであり、横軸に時間および縦軸に入出力電圧値を表示している。図7のグラフにおける入力電圧In−3は、第1パストランジスタネットワーク8aの入力端子7に入力されたLOWレベルからHIGHレベルへ周期的に変化する信号電圧が3段直列接続されたN型MOSFETを通過してバッファ回路3の入力端子28へ入力される入力電圧、出力電圧Out−3はバッファ回路3の出力端子29より出力される出力電圧である。時間経過とともに、入力電圧In−3は、GNDレベルから電源電圧Vddに向かって増加し、それに対して出力電圧Out−3は、CMOSインバータによって反転され電源電圧VddよりOFF状態となる電圧値まで低下する。
【0052】
この場合、第1パストランジスタネットワーク8aは、N型MOSFET1m〜3mにより形成されているので、バッファ回路3の入力電圧がLOWレベルからHIGHレベルに変化する時、電圧レベルは、電源電圧Vddの電位まで上昇せず、電源電圧VddからN型MOSFET1m〜3mのスレッショルド電圧分だけ低下した電圧レベルまでしか達しない。入力電圧In−3は上昇し、時間経過とともに、N型MOSFET1m〜3mのドレイン端子−ソース端子間電圧およびゲート端子−ソース端子間電圧が低くなるために、N型MOSFET1m〜3mの増幅度はオフ領域(飽和領域)に近づき、バッファ回路3の入力電圧がLOWレベルからHIGHレベルに変化する立ち上がりの傾きは緩くなる。ここで、P型MOSFET16mは、高スレッショルド電圧であるので、入力電圧In−3が電源電圧VddからN型MOSFETのスレッショルド電圧分だけ低下した電圧レベルまでしか達しない場合でも、この入力電圧In−3は、電源電圧VddからP型MOSFET16mの高スレッショルド電圧だけ低い電圧レベルを越えるので、P型MOSFET16mは、完全にOFF状態となり、バッファ回路3における貫通電流が抑制され消費電流が低減できる。
【0053】
また、本実施形態においても、P型MOSFET16mの高スレッショルド電圧によるカットオフ特性により、バッファ回路3と電源電圧間にトランジスタを挿入し、スタンバイ時にバッファ回路3を強制的にOFFにする制御であるスタンバイモードの設定をしなくても、信号変化がない時のリーク電流の抑制も可能となる。
【0054】
以上、パストランジスタ論理回路を構成する第1パストランジスタネットワーク8a、第2パストランジスタネットワーク8bおいて、第1パストランジスタネットワーク8a、第2パストランジスタネットワーク8bをN型MOSFETにより構成する例を説明したが、このN型MOSFETをP型MOSFETに代えて第1パストランジスタネットワーク8a、第2パストランジスタネットワーク8bを構成しても、N型MOSFETを使用する場合と同様に、バッファ回路の挿入によってパストランジスタ論理回路における信号の伝搬特性の改善および消費電流の低減が可能となる。
【0055】
第1パストランジスタネットワーク8a、第2パストランジスタネットワーク8bをP型MOSFETにより構成する場合には、N型MOSFETの場合と電圧関係が反転しているために、N型MOSFETとは逆に入力信号電圧がLOWレベルになる時の電圧レベルの伝搬がクリティカルな状態になり、LOWレベルの入力信号電圧がGNDレベルまで低下せず、P型MOSFETのスレッショルド電圧だけGNDレベルから高い電圧値までしか達しない。これについては、バッファ回路を追加することと、バッファ回路の構成デバイスの組み合わせを変更することによって、第1パストランジスタネットワーク8a、第2パストランジスタネットワーク8bをN型MOSFETにより構成する場合と同様の効果が得られる。
【0056】
図8は、図1のパストランジスタ論理回路を構成する第1パストランジスタネットワーク8a、第2パストランジスタネットワーク8bのN型MOSFETをP型MOSFETに置き換えた場合の第1バッファ回路10、第2バッファ回路11の第4の実施形態である。図8のバッファ回路4は、SOI技術を用いて形成されたP型MOSFET18mおよびSOI技術を用いて形成された高スレッショルド電圧N型MOSFET19mを有するCMOSインバータとプルダウン用N型MOSFET20mとによって構成されている。P型MOSFET18mのソース端子は、電源線30に接続され、P型MOSFET18mのドレイン端子およびゲート端子は、それぞれN型MOSFET19mのドレイン端子およびゲート端子に接続されており、N型MOSFET19mのソース端子は、GND線31に接地されている。そして、P型MOSFET18mおよびN型MOSFET19mのゲート端子およびドレイン端子が、それぞれ入力端子32、出力端子33に対応する。N型MOSFET20mのソース端子は、GND線31に接続され、N型MOSFET20mのゲート端子およびドレイン端子はそれぞれ出力端子33、入力端子32に接続される。
【0057】
図9は、図8のバッファ回路4が図1の第1バッファ回路10に使用された場合の入出力電圧の遅延特性を示すグラフであり、横軸に時間および縦軸に入出力電圧値を表示している。図9のグラフにおける入力電圧In−4は、第1パストランジスタネットワーク8aの入力端子7に入力されたHIGHレベルからLOWレベルへ周期的に変化する信号電圧が3段直列接続されたP型MOSFETを通過してバッファ回路4の入力端子32へ入力される入力電圧、出力電圧Out−4はバッファ回路4の出力端子33より出力される出力電圧である。入力電圧In−4は、時間経過とともに、電源電圧VddよりOFF状態となる電圧値まで低下し、それに対して出力電圧Out−4は、CMOSインバータによって反転されOFF状態となる電圧値から電源電圧Vddに向かって増加する。
【0058】
この場合、第1パストランジスタネットワーク8aは、P型MOSFETにより形成されているので、バッファ回路4の入力電圧がHIGHレベルからLOWレベルに変化する時、LOWレベルの入力電圧値は、GNDレベルまで低下せず、P型MOSFETのスレッショルド電圧だけGNDレベルから高い電圧値までしか達しない。入力電圧In−4は上昇し、時間経過とともに、P型MOSFETのドレイン端子−ソース端子間電圧およびゲート端子−ソース端子間電圧が低くなるために、P型MOSFETの増幅度はオフ領域(飽和領域)に近づき、バッファ回路4の入力電圧がHIGHレベルからLOWレベルに変化する立ち下がりの傾きは緩くなる。
さらに、時間が経過し、バッファ回路4のCMOSインバータの出力端子33から入力電圧値を反転させた出力電圧Out−4が出力され、出力電圧Out−4がGNDレベルに対してN型MOSFET20mのスレッショルド電圧に相当する電圧値より高い値であればN型MOSFET20mは、ON状態となり、入力電圧In−4をGNDレベルまで引き下げる(プルダウンする)。この入力電圧In−4がバッファ回路4に入力されバッファ回路4の出力端子33より出力電圧として出力電圧Out−4が出力される。
【0059】
したがって、図8のバッファ回路4は、N型MOSFET20mの入力電圧値をGNDレベルまで引き下げるプルダウン効果により、貫通電流の抑制による消費電流の低減および信号電圧波形の過渡特性である信号電圧波形の鈍りが改善でき遅延時間の短縮が可能となる。
【0060】
尚、本実施形態においては、N型MOSFET19mの高スレッショルド電圧によるカットオフ特性により、バッファ回路4と電源電圧間にトランジスタを挿入し、スタンバイ時にバッファ回路4を強制的にOFFにする制御であるスタンバイモードの設定をしなくても、信号変化がない時のリーク電流の抑制も可能となる。
【0061】
図10は、図1のパストランジスタ論理回路を構成する第1パストランジスタネットワーク8a、第2パストランジスタネットワーク8bのN型MOSFETをP型MOSFETに置き換えた場合の第1バッファ回路10、第2バッファ回路11の第5の実施形態である。図10のバッファ回路5は、SOI技術を用いて形成されたP型MOSFET21mおよびSOI技術を用いて形成された高スレッショルド電圧N型MOSFET22mを有するCMOSインバータによって構成されている。P型MOSFET21mのソース端子は、電源線34に接続され、P型MOSFET21mのドレイン端子およびゲート端子は、それぞれN型MOSFET22mのドレイン端子およびゲート端子に接続されており、N型MOSFET22mのソース端子は、GND線35に接地されている。そして、P型MOSFET21mおよびN型MOSFET22mのゲート端子およびドレイン端子が、それぞれ入力端子36、出力端子37に対応する。
【0062】
図11は、図10のバッファ回路5が図1の第1バッファ回路10に使用された場合の入出力電圧の遅延特性を示すグラフであり、横軸に時間および縦軸に入出力電圧値を表示している。図11のグラフにおける入力電圧In−5は、第1パストランジスタネットワーク8aの入力端子7に入力されたHIGHレベルからLOWレベルへ周期的に変化する信号電圧が3段直列接続されたP型MOSFETを通過してバッファ回路5の入力端子36へ入力される入力電圧、出力電圧Out−5はバッファ回路5の出力端子37より出力される出力電圧である。時間経過とともに、入力電圧In−5は、電源電圧VddよりOFF状態となる電圧値まで低下し、それに対して出力電圧Out−5は、CMOSインバータによって反転されOFF状態となる電圧値から電源電圧Vddに向かって増加する。
【0063】
この場合、第1パストランジスタネットワーク8aは、P型MOSFETにより形成されているので、バッファ回路5の入力電圧がHIGHレベルからLOWレベルに変化する時、LOWレベルの入力電圧値は、GNDレベルまで低下せず、P型MOSFETのスレッショルド電圧だけGNDレベルから高い電圧値までしか達しない。時間経過とともに、入力電圧In−4は上昇し、P型MOSFETのドレイン端子−ソース端子間電圧およびゲート端子−ソース端子間電圧が低くなるために、P型MOSFETの増幅度はオフ領域(飽和領域)に近づき、バッファ回路5の入力電圧がHIGHレベルからLOWレベルに変化する立ち下がりの傾きは緩くなる。ここで、N型MOSFET22mは、高スレッショルド電圧であるので、入力電圧In−5がGNDレベルからP型MOSFETのスレッショルド電圧だけGNDレベルから高い電圧値までしか達しない場合でも、
この入力電圧In−5は、GNDレベルからN型MOSFET22mの高スレッショルド電圧以下の電圧値となるために、N型MOSFET22mは、完全にOFF状態となり、バッファ回路5における貫通電流が抑制され消費電流が低減できる。
【0064】
また、本実施形態においても、N型MOSFET22mの高スレッショルド電圧によるカットオフ特性により、バッファ回路5と電源電圧間にトランジスタを挿入し、スタンバイ時にバッファ回路5を強制的にOFFにする制御であるスタンバイモードの設定をしなくても、信号変化がない時のリーク電流の抑制も可能となる。
【0065】
次に、図1の第1パストランジスタネットワーク8a、第2パストランジスタネットワーク8bをCMOS伝送ゲートにより構成したパストランジスタ論理回路を図12に示す。図12のパストランジスタ論理回路は、第1パストランジスタネットワーク48aと第1パストランジスタネットワーク48aに接続された第1バッファ回路48と、第2パストランジスタネットワーク49aと第2パストランジスタネットワーク49aに接続された第2バッファ回路49とを有しており、第1バッファ回路48の出力端子と第2パストランジスタネットワーク49aの入力端子とによって、直列接続されている。
第1パストランジスタネットワーク48aおよび第2パストランジスタネットワーク49aは、それぞれ論理演算を行うCMOS伝送ゲート41〜43およびCMOS伝送ゲート44〜46が3段に直列接続されたSPL(シングルレール・パストランジスタ・ロジック)回路によって、構成されている。
【0066】
第1パストランジスタネットワーク48aを構成するCMOS伝送ゲート41〜43は、N型MOSFET30m、32m、34mとP型MOSFET31m、33m、35mとが対をなし、それぞれのドレイン端子同士およびソース端子同士が接続されている。そして、ソース端子側を入力、ドレイン端子側を出力とする。各CMOS伝送ゲート41〜43の接続は、隣接するCMOS伝送ゲートの一方のドレイン端子側と他方のソース端子側とが接続されており、3段目のCMOS伝送ゲート43のドレイン端子側が第1バッファ回路48の入力端子に接続されている。第1パストランジスタネットワーク48aに設けられている制御用入力端子41a〜43aは、それぞれCMOS伝送ゲート41〜43のN型MOSFET30m、32m、34mのゲート端子に接続されており、制御用反転入力端子41b〜43bは、それぞれCMOS伝送ゲート41〜43のP型MOSFET31m、33m、35mのゲート端子に接続されており、入力端子40は、CMOS伝送ゲート41のソース端子側に接続されている。第1パストランジスタネットワーク48aの入力端子40より入力された信号は、制御用入力端子41a〜43aおよび制御用反転入力端子41b〜43bに印加される信号に基づいて、第1パストランジスタネットワーク48a内で所定の論理演算が行われ、CMOS伝送ゲート43のドレイン端子側より論理演算信号として出力され、第1バッファ回路48の入力端子へ入力され第1バッファ回路48内で増幅および波形整形等の処理をされて、第1バッファ回路48の出力端子から第2パストランジスタネットワーク49aの入力端子へ出力される。
【0067】
第1バッファ回路48の出力端子より出力された論理演算信号は、第2パストランジスタネットワーク49aの入力端子であるCMOS伝送ゲート44のソース端子側に入力される。
【0068】
第2パストランジスタネットワーク49aを構成するCMOS伝送ゲート44〜46は、N型MOSFET36m、38m、40mとP型MOSFET37m、39m、41mとが対をなし、それぞれのドレイン端子同士およびソース端子同士が接続されている。そして、ソース端子側を入力、ドレイン端子側を出力とする。
各CMOS伝送ゲート44〜46の接続は、第1パストランジスタネットワーク48aと同様に、隣接するCMOS伝送ゲートの一方のドレイン端子側と他方のソース端子側とが接続されており、3段目のCMOS伝送ゲート46のドレイン端子側が第2バッファ回路49の入力端子に接続されている。第2パストランジスタネットワーク49aを構成するそれぞれのCMOS伝送ゲート44〜46のN型MOSFET36m、38m、40mのゲート端子が第2パストランジスタネットワーク49aの制御用入力端子44a〜46aに接続されており、制御用反転入力端子44b〜46bは、それぞれCMOS伝送ゲート44〜46のP型MOSFET37m、39m、41mのゲート端子に接続されている。第2パストランジスタネットワーク49aのCMOS伝送ゲート44のソース端子側より入力された第1パストランジスタネットワーク48aからの論理演算信号は、制御用入力端子44a〜46aおよび制御用反転入力端子44b〜46bに印加される信号に基づいて、さらに、第2パストランジスタネットワーク49a内で所定の論理演算が行われ、CMOS伝送ゲート46のドレイン端子側より論理演算信号として出力され、第2バッファ回路49の入力端子へ入力され第2バッファ回路49内でさらに増幅および波形整形等の処理をされて、第2バッファ回路49の出力端子から外部回路へ出力される。
【0069】
また、第1バッファ回路48、第2バッファ回路49には、図2、図4、図6、図8、図10に示すバッファ回路のいずれを用いても良く、これらの回路を構成するP型MOSFETおよびN型MOSFETは、SOI技術を用いて形成されているため、急峻なサブスレッショルド特性を有しており、この結果、スレッショルド電圧が通常より低く設定されており、P型MOSFETおよびN型MOSFETを有するバッファ回路の低電圧駆動が可能となる。
【0070】
図13は、図12に示すパストランジスタ論理回路の第1バッファ回路48,第2バッファ回路49における入出力電圧の遅延特性を示すグラフであり、横軸に時間および縦軸に入出力電圧値を表示している。図13のグラフにおける入力電圧In−48は、入力端子40へ入力されたHIGHレベルからLOWレベルへ周期的に変化する信号電圧が3段直列接続されたCMOS伝送ゲート41〜43を通過して第1バッファ回路48の入力端子へ入力される入力電圧、出力電圧Out−48は、第1バッファ回路48の出力端子より出力される出力電圧である。入力電圧In−48は、時間経過とともに、電源電圧VddからGNDレベルに向かって低下し、それに対して出力電圧Out−48は、第1バッファ回路48のCMOSインバータによって反転されGNDレベルから電源電圧Vddに向かって増加する。
【0071】
この場合、第1パストランジスタネットワーク48aは、CMOS伝送ゲート41〜43により形成されているので、第1バッファ回路48の入力電圧がLOWレベルからHIGHレベルに変化する時、電圧レベルは、GNDレベルから電源電圧Vddの電圧値まで増加し、第1バッファ回路48の入力電圧がLOWレベルからHIGHレベルに変化する立ち上がりの傾きは緩くならない。この入力電圧In−48が入力電圧として第1バッファ回路48に入力され第1バッファ回路48の出力端子より出力電圧として出力電圧Out−48が出力される。出力電圧Out−48は、第1バッファ回路48により波形整形されているため急峻な過渡特性を示す。
【0072】
さらに、出力電圧Out−48は、第2パストランジスタネットワーク49aのCMOS伝送ゲート44のソース端子側に入力され、HIGHレベルからLOWレベルへ周期的に変化する信号電圧が3段直列接続されたCMOS伝送ゲート44〜46を通過して、第2バッファ回路49の入力端子に入力電圧In−49として入力される。入力電圧In−49は、HIGHレベルからLOWレベルに変化する時、電圧レベルは、GNDレベルの電圧値まで低下して、HIGHレベルからLOWレベルに変化する立ち下がりの傾きは緩くならない。この結果、入力電圧In−49は、出力電圧Out−48がCMOS伝送ゲート44〜46を通過分の遅延はあるが、信号電圧波形の鈍りはほとんどない状態で第2バッファ回路49へ入力される。そして、入力電圧In−49は、第2バッファ回路49において、増幅、波形整形等を施され、急峻な立ち上がり特性を有する出力電圧Out−49として、外部回路へ出力される。
【0073】
したがって、図12に示すパストランジスタ論理回路は、図17に示す従来の6段直列接続のN型MOSFET61m〜66mを有するパストランジスタ論理回路と比較して、N型MOSFETの代わりにCMOS伝送ゲートを使用したことおよび3段直列接続のCMOS伝送ゲート41〜43と3段直列接続のCMOS伝送ゲート44〜46との中間に第1バッファ回路48を挿入することによって、第2バッファ回路49から出力される信号電圧の立ち上がりおよび立ち下がりが急峻となり、信号電圧波形の過渡特性である信号電圧波形の鈍りが改善できる。これにより、図12に示すパストランジスタ論理回路では、図1のパストランジスタ論理回路と同様に信号電圧の遅延時間の短縮による信号伝搬の高速化および貫通電流の抑制による消費電流の低減が可能となる。
【0074】
このように、図12のパストランジスタ論理回路では、CMOS伝送ゲートが多段接続されて使用されるパストランジスタネットワークにおいて、適宜、所定の段数毎にバッファ回路を挿入することにより、パストランジスタ論理回路の信号電圧の伝搬特性である信号電圧波形の鈍りの改善および消費電流の低減が可能となる。
【0075】
前述の図1および、図12の本発明の実施形態であるパストランジスタ論地回路においては、パストランジスタネットワークに挿入するバッファ回路がインバータ(反転出力)タイプであるので、挿入するバッファ回路の前段のパストランジスタネットワークは所定のネットワーク論理に対して負論理出力となるように構成しなければならない。ここで、非反転バッファ回路の実施形態を図14に示す。図14のBuf−1は、前述したインバータタイプのバッファ回路(図2、図4、図6、図8、図10に相当)であり、さらに、Buf−2のインバータ回路を追加して非反転バッファ回路とするものである。Buf−2の回路は、図2またはリーク電流の抑制対策として図6、図10のバッファ回路を用いる。非反転バッファ回路回路を使用することによって、パストランジスタネットワークは、構成内容を変更することなく各デバイスの多段接続部の中間にバッファ回路を挿入できる。
【0076】
図15は、パストランジスタネットワーク内において、6段直列接続されたN型MOSFETおよびCMOS伝送ゲートの中間部での非反転バッファ回路の有無に対して、遅延時間および消費電流を比較したシミュレーション結果を示す。ここで、消費電流は、パストランジスタネットワークがN型MOSFETであり、中間バッファ回路なしを場合を基準にしている。
【0077】
パストランジスタネットワークがN型MOSFETの場合は、前述したように中間バッファ回路を挿入することによって、中間バッファ回路への入力電圧値が電源電圧Vddに対して、N型MOSFETのスレッショルド電圧だけ電圧降下する影響は改善され、遅延時間が短縮され高速動作が可能となるとともに、消費電流も削減できる。
【0078】
同様に、バストランジスタネットワークがCMOS伝送ゲートの場合には、中間バッファ回路がなしでも、信号電圧の振幅も低下することなく遅延時間の短縮による高速化が図られ、消費電流も低減できる。さらに、中間バッファ回路を挿入することによって、遅延時間の短縮および消費電流の低減が図られる。
【0079】
このように、パストランジスタ論理回路では、CMOS伝送ゲート、N型MOSFET等が多段接続されて使用されるパストランジスタネットワークにおいて、各デバイスの特性を考慮して、適宜、所定の段数毎にバッファ回路を挿入することにより、信号電圧の伝搬特性の改善および消費電流の低減が可能となる。
【0080】
尚、本発明のパストランジスタ論理回路を構成するP型MOSFET、N型MOSFET、CMOS伝送ゲート等の各デバイスは、SOI技術によるSOI構造を有しており、CMOSインバータで構成されるバッファ回路の負荷容量となるソース領域およびドレイン領域の接合容量が非常に小さくなるために、出力電圧波形が立ち上がりおよび立ち下がりの急峻な過渡特性を持っており、信号伝搬の高速化および消費電流の低減が可能となる。また、バルクプロセスにおいて必要なP型ウェル層およびN型ウェル層が不要となり、従来のバルク構造に比較して、パストランジスタネットワークがCMOS伝送ゲートにより構成されたりバッファ回路を追加しても基板上の占有面積の増加は最小に抑えることができる。このバッファ回路は、パストランジスタネットワークがP型MOSFETまたはN型MOSFETの多段接続で構成されている場合にも適応できる。
【0081】
【発明の効果】
以上より本発明の半導体集積回路は、半導体基板上に絶縁層膜を形成して、その絶縁層膜上に素子を形成したSOI基板において、論理素子であるN型MOSFET1m〜6m等が直列に多段接続されており、多段接続されたN型MOSFET3mと多段接続されたN型MOSFET4mとの間に、CMOSインバータ等のバッファ回路10が接続されることによって、信号電圧波形の過渡特性である信号電圧波形の鈍りが改善でき、これにより信号電圧の遅延時間の短縮による信号伝搬の高速化および貫通電流の抑制による消費電流の低減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態であるパストランジスタ論理回路を示す。
【図2】本発明のパストランジスタ論理回路を構成するバッファ回路である。
【図3】図2のバッファ回路における入出力電圧の遅延特性を示すグラフである。
【図4】本発明のパストランジスタ論理回路を構成するバッファ回路の第2の実施形態である。
【図5】図4のバッファ回路における入出力電圧の遅延特性を示すグラフである。
【図6】本発明のパストランジスタ論理回路を構成するバッファ回路の第3の実施形態である。
【図7】図6のバッファ回路における入出力電圧の遅延特性を示すグラフである。
【図8】本発明のパストランジスタ論理回路を構成するバッファ回路の第4の実施形態である。
【図9】図8のバッファ回路における入出力電圧の遅延特性を示すグラフである。
【図10】本発明のパストランジスタ論理回路を構成するバッファ回路の第5の実施形態である。
【図11】図10のバッファ回路における入出力電圧の遅延特性を示すグラフである。
【図12】本発明の実施形態であるパストランジスタネットワークをCMOS伝送ゲートによって構成されたパストランジスタ論理回路を示す。
【図13】バッファ回路における入出力電圧の遅延特性を示すグラフである。
【図14】本発明の実施形態である非反転バッファ回路を示す。
【図15】パストランジスタネットワークをN型MOSFETまたはCMOS伝送ゲートによって構成した場合の遅延時間と消費電流のシミュレーション結果を示す表である。
【図16】従来のパストランジスタ論理回路の一例を示す。
【図17】従来のパストランジスタネットワークがN型MOSFETの多段直列接続されているパストランジスタ論理回路の一例を示す。
【図18】図17のバッファ回路における入出力電圧の遅延特性を示すグラフである。
【図19】従来のバルクプロセスを用いたCMOSインバータの概略断面図である。
【図20A】従来のSOI技術を用いたパストランジスタ論理回路の一例を示す。
【図20B】従来のSOI技術を用いたパストランジスタ論理回路の他の例を示す。
【図21】SOI技術を用いたCMOSインバータの概略断面図である。
【符号の説明】
1〜6 制御用入力端子
1m〜6m N型MOSFET
7 入力端子
7m N型MOSFET
8a 第1パストランジスタネットワーク
8b 第2パストランジスタネットワーク
8m P型MOSFET
9 出力端子
10 第1バッファ回路
11 第2バッファ回路
12 電源線
13 GND線
13m 高スレッショルド電圧のP型MOSFET
14 入力端子
14m N型MOSFET
15 出力端子
15m P型MOSFET
16m 高スレッショルド電圧のP型MOSFET
17m N型MOSFET
18m P型MOSFET
19m 高スレッショルド電圧のN型MOSFET
20m N型MOSFET
21m P型MOSFET
22 電源線
22m 高スレッショルド電圧のN型MOSFET
23 GND線
24 入力端子
25 出力端子
26 電源線
27 GND線
28 入力端子
29 出力端子
30 電源線
30m N型MOSFET
31 GND線
31m P型MOSFET
32 入力端子
32m N型MOSFET
33 出力端子
33m P型MOSFET
34 電源線
34m N型MOSFET
35 GND線
35m P型MOSFET
36 入力端子
36m N型MOSFET
37 出力端子
37m P型MOSFET
38m N型MOSFET
39m P型MOSFET
40 入力端子
40m N型MOSFET
41〜46 CMOS伝送ゲート
41a〜46a 制御用入力端子
41b〜46b 制御用反転入力端子
41m P型MOSFET
47 出力端子
48 第1バッファ回路
48a 第1パストランジスタネットワーク
49a 第2パストランジスタネットワーク
49 第2バッファ回路
50 電源線
50a 接続配線
50c 入力端子
50b ドレイン端子の接続部分
51 GND線
52 N型MOSFET
52a 制御用入力端子
53 N型MOSFET
53a 制御用入力端子
54a 入力端子
55a 入力端子
55b 入力端子
56 N型MOSFET
56a 制御用入力端子
57 N型MOSFET
57a 制御用入力端子
58 出力端子
59 バッファ回路
59a CMOSインバータ
59b P型MOSFET
59c N型MOSFET
59d P型MOSFET
60 パストランジスタネットワーク
61〜66 制御用入力端子
61m〜66m N型MOSFET
67 入力端子
68 バッファ回路
69 出力端子
71 パストランジスタネットワーク
71a N型MOSFET
71b N型MOSFET
72 バッファ回路
72a CMOSインバータ
72c P型MOSFET
72d N型MOSFET
72b CMOSインバータ
72e P型MOSFET
72f N型MOSFET
73 バッファ回路
73a P型MOSFET
73b N型MOSFET
73c P型MOSFET
73d N型MOSFET
75a 入力端子
75b 入力端子
75c 入力端子
76a 出力端子
76b 相補出力端子
80 パストランジスタネットワーク
81 半導体基板
81a P型MOSFET
81b N型MOSFET
82 N型ウェル層
83 P型ウェル層
84 ソース領域となるP型層
85 チャネル部
86 ドレイン領域となるP型層
87 ドレイン領域となるN型層
88 チャネル部
89 ソース領域となるN型層
90 ゲート電極
91 ゲート電極
92 酸化膜
93 半導体基板
93a P型MOSFET
93b N型MOSFET
94 酸化膜
95 ソース領域となるP型層
96 ボディとなるN型層
97 ドレイン領域となるP型層
98 ドレイン領域となるN型層
99 ボディとなるP型層
100 ソース領域となるN型層
101 ゲート電極
102 ゲート電極
103 酸化膜

Claims (12)

  1. 半導体基板上に絶縁層膜積層されて、該絶縁層膜複数の論理素子直列または並列に多段接続されており、該多段接続された論理素子の出力がバッファ回路を介して出力される半導体集積回路であって、
    前記論理素子がそれぞれSOI構造のN型MOSFETであり、
    前記多段接続された論理素子が、複数段に接続された2つの部分に分割されて、分割された各部分の間にバッファ回路が接続されており、
    該バッファ回路が、前記絶縁層膜にそれぞれ形成されたSOI構造のP型MOSFETとN型MOSFETとから形成される1つのCMOSインバータのみによって構成されており、
    前記CMOSインバータのP型MOSFETのスレッショルド電圧が、他のMOSFETのスレッショルド電圧よりも高い電圧値に設定されていることを特徴とする半導体集積回路。
  2. 半導体基板上に絶縁層膜が積層されて、該絶縁層膜に複数の論理素子が直列または並列に多段接続されており、該多段接続された論理素子の出力がバッファ回路を介して出力される半導体集積回路であって、
    前記論理素子がそれぞれSOI構造のP型MOSFETであり、
    前記多段接続された論理素子が、複数段に接続された2つの部分に分割されて、分割された各部分の間にバッファ回路が接続されており、
    該バッファ回路が、前記絶縁層膜にそれぞれ形成されたSOI構造のP型MOSFETとN型MOSFETとから形成される1つのCMOSインバータのみによって構成されており、
    前記CMOSインバータのN型MOSFETのスレッショルド電圧が、他のMOSFETのスレッショルド電圧よりも高い電圧値に設定されていることを特徴とする半導体集積回路。
  3. 半導体基板上に絶縁層膜が積層されて、該絶縁層膜に複数の論理素子が直列または並列に多段接続されており、該多段接続された論理素子の出力がバッファ回路を介して出力される半導体集積回路であって、
    前記論理素子がSOI構造のN型MOSFETであり、
    前記多段接続された論理素子が、複数段に接続された2つの部分に分割されて、分割された各部分の間にバッファ回路が接続されており、
    該バッファ回路が、前記絶縁層膜にそれぞれ形成されたSOI構造のP型MOSFETとN型MOSFETとから形成される1つのCMOSインバータと、前記絶縁層膜にそれぞれ形成されたSOI構造のプルアップ用P型MOSFETとによって構成されており、
    該プルアップ用P型MOSFETのソース端子が電源に接続され、該プルアップ用P型MOSFETのドレイン端子およびゲート端子がそれぞれ前記CMOSインバータの入力端子および出力端子に接続されていることを特徴とする半導体集積回路。
  4. 前記CMOSインバータのP型MOSFETのスレッショルド電圧が、他のMOSFETのスレッショルド電圧よりも高い電圧値に設定されている請求項3に記載の半導体集積回路。
  5. 半導体基板上に絶縁層膜が積層され、該絶縁層膜に複数の論理素子が直列または並列に多段接続されており、該多段接続された論理素子の出力がバッファ回路を介して出力される半導体集積回路であって、
    前記論理素子がSOI構造のP型MOSFETであり、
    前記多段接続された論理素子が、複数段に接続された2つの部分に分割されて、分割された各部分の間にバッファ回路が接続されており、
    該バッファ回路が、前記絶縁層膜にそれぞれ形成されたSOI構造のP型MOSFETとN型MOSFETとから形成される1つのCMOSインバータと、前記絶縁層膜に形成されたSOI構造のプルダウン用N型MOSFETとによって構成されており、
    該プルダウン用N型MOSFETのソース端子がGND線に接続され、該プルダウン用 N型MOSFETのドレイン端子およびゲート端子がそれぞれ前記CMOSインバータの入力端子および出力端子に接続されていることを特徴とする半導体集積回路。
  6. 前記CMOSインバータのN型MOSFETのスレッショルド電圧が、他のMOSFETのスレッショルド電圧よりも高い電圧値に設定されている請求項5に記載の半導体集積回路。
  7. 半導体基板上に絶縁層膜が積層され、該絶縁層膜に複数の論理素子が直列または並列に多段接続されており、該多段接続された論理素子の出力がバッファ回路を介して出力される半導体集積回路であって、
    前記論理素子が、それぞれ、SOI構造のP型MOSFETとN型MOSFETとから形成されるCMOS伝送ゲートであり、
    前記多段接続された論理素子が、複数段に接続された2つの部分に分割されて、分割された各部分の間にバッファ回路が接続されており、
    該バッファ回路が、前記絶縁層膜にそれぞれ形成されたSOI構造のP型MOSFETとN型MOSFETとから形成される1つのCMOSインバータを有することを特徴とする半導体集積回路。
  8. 前記CMOSインバータのP型MOSFETのスレッショルド電圧が、他のMOSFETのスレッショルド電圧よりも高い電圧値に設定されている請求項7に記載の半導体集積回路。
  9. 前記CMOSインバータのN型MOSFETのスレッショルド電圧が、他のMOSFETのスレッショルド電圧よりも高い電圧値に設定されている請求項7に記載の半導体集積回路。
  10. 前記CMOSインバータには、SOI構造のプルアップ用P型MOSFETが設けられている、請求項7〜9のいずれかに記載の半導体集積回路。
  11. 前記CMOSインバータには、SOI構造のプルダウン用N型MOSFETが設けられている、請求項7〜9のいずれかに記載の半導体集積回路。
  12. 前記バッファ回路は、前記CMOSインバータに直列接続された第2のCMOSインバータをさらに有する非反転バッファ回路である請求項1に記載の半導体集積回路。
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