JP3685453B2 - 細孔構造を有する薄膜及び細孔構造体の製造方法 - Google Patents

細孔構造を有する薄膜及び細孔構造体の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、細孔構造を有する薄膜及び細孔構造体の製造方法に関する。また、触媒や吸着剤等に用いられる無機酸化物多孔体に関連し、より具体的には酸化スズメソ構造体及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
多孔質材料は、吸着、分離など様々な分野で利用されている。
機能性材料としては、孔径が均質であることが望ましいが、近年、径の揃った孔が蜂の巣状に配列した構造を有するポーラスシリカが、ほぼ同時に異なる二つの方法で開発された。
【0003】
一方は、“Nature”第359巻、710頁に記載されており、具体的には、界面活性剤の存在下でケイ素のアルコキシドを加水分解させて合成されるMCM−41と呼ばれる物質である。
【0004】
他方は、“Journal of Chemical Society Chemical Communications”の1993巻680頁に記載されており、具体的には層状ケイ酸の一種であるカネマイトの層間にアルキルアンモニウムをインターカレートさせて合成されるFSM−16と呼ばれる物質である。
【0005】
両者ともに、界面活性剤の集合体が鋳型(template)となってポーラスシリカの構造制御が行われていると考えらる。
このような規則的な細孔構造を有するポーラスシリカは、種々のマクロスコピックな形態を示すことが知られている。例示すると、薄膜、ファイバー、微小球、モノリスなどが挙げられる。
【0006】
ポーラスシリカは、触媒、吸着用材料以外としても、光学材料や電子材料等の機能性材料への応用が期待されている。
また近年、ポーラスシリカだけでなく、遷移金属酸化物、金属、硫化物等の種々の材料からなる細孔構造体の形成が報告されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そして、機能性材料として高機能を発現するためには、細孔構造体の孔壁部が結晶化していることが望ましいとされている。
そこで、本発明は、孔壁に結晶構造を有する細孔構造体の製造方法を提供することを目的とする。また、孔壁に結晶構造を有する細孔構造を有する薄膜を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る細孔構造体の製造方法は、金属化合物と界面活性剤を含有する反応溶液を用意する工程、該反応溶液を基板上に塗布する工程及び該基板を水蒸気を含む雰囲気中に保持する工程を有することを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る細孔構造を有する薄膜は、酸化物を含んで構成される細孔構造を有する薄膜であって、該細孔内に界面活性剤を保持し、且つ該細孔壁に酸化スズの結晶を含むことを特徴とする。
【0010】
また、本発明における細孔構造体は、界面活性剤を鋳型として形成されたハニカム構造の細孔構造を有する酸化スズメソ構造体であって、細孔内に界面活性剤を保持し、且つ細孔壁に酸化スズ結晶を含むことを特徴とする細孔を有する構造体である。なお、ハニカム構造とは、ヘキサゴナル構造及びそれが多少歪んだ構造を含んだものを表わす。
【0011】
また、前記酸化スズメソ構造体がメソ構造の選択配向性を有する膜状であることを特徴とする。
また、X線回折分析で観測された回折ピークからシェラー式及びブラッグの式を用いて算出された前記微結晶の平均結晶子径L(nm)と細孔間隔M(nm)が下記の式(1)
【0012】
【数2】
Figure 0003685453
【0013】
を満たすことを特徴とする。
【0014】
また、前記微結晶のX線回折分析で観測された回折ピークからシェラー式及びブラッグの式を用いて算出された平均結晶子径が1〜5nmであることを特徴とする。
また、前記酸化スズメソ構造体が基板上に形成されていることを特徴とする。
【0015】
なお、本発明において、特に断りがない限り、湿度とは相対湿度(%)を意味する。相対湿度R(%)は、水蒸気を含む雰囲気中に実際に含まれる水蒸気量(絶対湿度を示す)をe(g/m2 )、当該雰囲気の温度における飽和水蒸気量をE(g/m2 )とすると、相対湿度R(%)=(e/E)×100で表わされる。
【0016】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
本発明における細孔構造体の製造方法について図1を用いて説明する。
図1は本発明における細孔構造体の形成方法を示す工程図である。同図1において、S1工程は金属を含む化合物(金属化合物を示す)と界面活性剤を含有する反応溶液を用意する工程、S2工程は該反応溶液を基板上に塗布する工程、及びS3工程は該基板を水蒸気を含む雰囲気中に保持する工程を示す。
【0017】
まず、図1のS1工程に示すように、反応溶液を用意する。当該反応溶液は、金属を含む化合物(金属化合物)と界面活性剤とを含有している。そして、反応溶液を基板上に塗布する(S2工程)。次に、前記基板を水蒸気を含む雰囲気中で保持する(S3工程)。
【0018】
斯かるS1〜S3工程を経ることにより、前記基板上に塗布された反応溶液の溶媒が蒸発(乾燥)すると共に、膜状の細孔構造体が形成される。ここで乾燥とは、細孔内部に界面活性剤を保持したまま、膜の表面が乾燥している場合も含む。
【0019】
このような構造体が形成されるのは、溶媒が蒸発するに従って、界面活性剤の濃度が臨界ミセル濃度を超え、界面活性剤の自己集合が始まり、上記金属を含む化合物若しくは該化合物から生成した中間体と界面活性剤の自己組織化が促進するからである。特に、S3工程により、孔壁に金属酸化物の結晶を含む細孔構造体が得られる。
【0020】
なお、本発明における結晶には、微結晶は勿論、多結晶、単結晶をも含み、非晶質に比べ構造の規則性が増したものを指す。
また、本発明において、細孔構造体とは、細孔内に界面活性剤が保持されている構造をも含む。
【0021】
上記反応溶液は、金属を含む化合物、界面活性剤及び溶媒を含有する。
金属を含む化合物(金属化合物)における、金属とは、具体的にはTi、Zr、Nb、Ta、Al Si、Sn、W、Hfなどが挙げられる。
特に、酸化スズは、半導体としての特性を示すとされており、光学素子、ガスセンサー等への応用が期待される。
【0022】
スズ酸化物の結晶を孔壁に含む細孔構造体を形成する場合には、スズ化合物として、塩化第一スズ、塩化第二スズ等のスズの塩化物やスズイソプロポキシド、スズエトキシド等のスズのアルコキシドを用いることができる。なお、結晶を孔壁に含む細孔構造体とは、例えば多孔質の孔壁部が実質的に微結晶化している場合である。
【0023】
反応溶液に含有される金属化合物の含有量は10〜50重量%、好ましくは20〜40重量%の範囲が望ましい。
【0024】
界面活性剤は、その形状により細孔構造の細孔径及びその形状を決定することが出来る。
界面活性剤には、例えば非イオン系のものとして
ポリオキシエチレン(10)ドデシルエーテル<C1225(CH2CH2O)10OH>、
ポリオキシエチレン(10)テトラデシルエーテル<C1429(CH2CH2O)10OH>、
ポリオキシエチレン(10)ヘキサデシルエーテル<C1633(CH2CH2O)10OH>、
ポリオキシエチレン(10)ステアリルエーテル<C1837(CH2CH2O)10OH>、
ポリオキシエチレン(20)ヘキサデシルエーテル<C1633(CH2CH2O)20OH>
を用いることができる。
【0025】
界面活性剤に含まれるアルキル鎖長の減少とともに細孔径を減少させることもできる。
また逆に、HO(CH2 CH2 O)20(CH2 CH(CH3 )O)70(CH2 CH2 O)20Hのようなトリブロックコポリマーを用いれば大きな細孔を形成することも可能である。
【0026】
反応溶液に含有される界面活性剤の含有量は5〜50重量%、好ましくは10〜30重量%の範囲が望ましい。
【0027】
上記反応溶液中の溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール(IPA)等のアルコールを用いることができる。これらアルコールと水の混合溶媒も使用可能である。アルコール類でなくても、常温で液体であり、且つ前記金属を含む化合物(例えば塩化スズ)を溶解可能である溶媒であれば使用可能である。
【0028】
上記基板としては、反応溶液に対して安定なもの、即ち反応溶液と基板とが化学反応を起こさない、あるいは起こし難いものが好ましい。例示すると、ガラス、セラミクス、樹脂(例えばポリイミド)、金属等が使用可能である。勿論、プラスチックなどのフレキシブルなフィルムを基板として用いることもできる。
【0029】
S2工程における基板への反応溶液の塗布は、空気中で行ってもよいが、窒素あるいはアルゴンを含む雰囲気ガス中(第1の雰囲気)で行うこともできる。また、酸化性雰囲気中や水素を含む還元性雰囲気中でS2工程を行うこともできる。
【0030】
塗布の際の基板が置かれている雰囲気の温度(第1の温度)としては、0℃から50℃の範囲がよい。もちろん、第1の温度は室温(例えば15℃〜35℃の範囲)でもよい。
【0031】
塗布を行う際の湿度としては、0〜80%の範囲、好ましくは10%から40%の範囲で好適に行うことができる。但し、S2工程後、基板上の反応溶液(特に溶媒)を一旦乾燥させた後にS3工程に移行するのが良い。例えば、S2工程後、25℃から50℃の範囲で、10%〜30%の湿度で溶媒を乾燥させる乾燥工程を経て、その後S3工程を行なうのが好ましい。
【0032】
次に、塗布方法について説明する。簡便かつ短時間に出来る塗布方法としてキャスト法が有効である。
【0033】
また、基板上に均一に塗布したい場合や、厳密な膜厚の制御をしたい場合は、ディップコート法が有効である。これは、反応溶液に基板を浸し、一定速度で基板を引き上げることで基板上に均一に反応溶液を塗布する方法である。塗布量、つまり形成される薄膜の膜厚は、例えば引き上げ速度で制御が可能である。引き上げ速度が速ければ厚く、遅ければ薄い膜となる。
【0034】
さらに、均一で薄い膜を形成したい場合には、スピンコート法が有効である。これは、反応溶液を基板上に滴下し、基板を回転させることで、基板上に均一に溶液を塗布する方法である。塗布量、つまり、形成される薄膜の膜厚は、基板の回転速度で制御可能である。回転速度が早ければ薄く、遅ければ厚い膜となる。
また、大量生産性に優れているスプレーコート法等、基板上に反応溶液を塗布できる方法であれば本発明に適用することができる。
【0035】
S3工程における水蒸気を含む雰囲気(第2の雰囲気)とは、飽和状態の水蒸気雰囲気中あるいは、湿度40%以上100%以下、好ましくは60%以上100%以下、さらに好ましくは70%以上90%以下の湿度を有する雰囲気中である。
【0036】
なお、前記S2工程における第1の雰囲気が、水蒸気を含む雰囲気中であってもよい。特に第1の雰囲気と第2の雰囲気における湿度を変えることも可能である。
【0037】
S2工程における第1の雰囲気の温度(℃)、相対湿度(%)、絶対湿度(g/m2 )をそれぞれTS2、RS2、eS2とする。
S3工程における第2の雰囲気の温度、相対湿度、絶対湿度をそれぞれTS3、RS3、eS3とする。
また、S2工程の温度における飽和水蒸気量(g/m2 )をE(TS2)とし、S3工程の温度における飽和水蒸気量をE(TS3)とする。
【0038】
本発明においては、eS2<eS3が望ましい。
なお、eS2<eS3であれば、RS2・E(TS2)<RS3・E(TS3)である。そして、TS2<TS3であればE(TS2)<E(TS3)である。
S2、RS3の適用範囲は以下の通りである。
S2=0%〜80%(TS2=0℃〜50℃)
S3=40%〜100%(TS3=15℃〜100℃)
【0039】
S3工程における処理雰囲気の温度(第2の温度)としては、15℃以上100℃以下、好ましくは25℃から60℃の範囲である。前述の第1の温度よりも第2の温度が高い方がよい。例えば第1の温度として室温の25℃を選び、第2の温度として40℃を選ぶことができる。
【0040】
S3工程を15℃以上100℃以下の低温で行うことにより、細孔構造の内部に界面活性剤を含んだままの状態で、細孔壁に金属酸化物の結晶を含む構造体を得ることができる。特に、細孔の内部に界面活性剤が保持されていると、細孔構造の強度の点で好ましい。また、あらかじめ機能性を持った界面活性剤を使用したり、反応溶液中に界面活性剤と機能性材料を共存させてもよい。ここでいう、機能とは、例えば光の照射により導伝性が表れるような機能である。
【0041】
S3工程における、基板の処理時間は、数時間から数百時間の間で行うことができる。なお、S3工程は湿度100%の雰囲気で行う場合であっても、液体中ではなく気体雰囲気中で行うのがよい。
以上、説明したようにS1からS3工程を経ることで、基板上に金属酸化物の細孔構造体が形成される。基板上には薄膜状の細孔構造体が形成されることになる。
【0042】
なお、IUPAC(International Union of Pure and Applied Chemistry)によれば、多孔体は、細孔径が2nm以下のマイクロポーラス、2〜50nmのメソポーラス、50nm以上のマクロポーラスに分類されている。
【0043】
本発明においては、上述の通り孔径を界面活性剤の種類により適宜変えることができるため、これらの分類されたいずれのポーラス構造をも含むものである。本発明は、特にマイクロポーラスより孔径の大きなメソポーラス構造体の形成に大きな効果が期待できる。
【0044】
マイクロポーラスとしては、天然のアルミノケイ酸塩、合成アルミノケイ酸塩等のゼオライト、金属リン酸塩等が知られている。これらは、細孔のサイズを利用した選択的吸着、形状選択的触媒反応、分子サイズの反応容器として利用されている。
【0045】
メソポーラス構造体としては、特に酸化スズのメソ構造体が有望視されており、以下、その構造体の形成について具体的に説明する。
前記塗布方法(S2工程)によって前記基板上に塗布された反応溶液の内部では、溶媒が蒸発するにつれて、界面活性剤の濃度が臨界ミセル濃度を超え、界面活性剤の自己集合が始まり、さらにスズ化合物若しくはスズ化合物から生成した中間体と界面活性剤の自己組織化が促進される。
【0046】
つまり、界面活性剤の集合体がミセルを形成して細孔の鋳型となり、ハニカム構造が形成される。この形成過程を、水蒸気を含む雰囲気中で行うと(S3工程)、メソ構造の規則性向上が大きく促進される。これは水が上記構造体に徐々に供給されることで、スズ化合物若しくはスズ化合物から生成した中間体の加水分解、縮合が進み、細孔壁の結晶化が進むと考えられる。
【0047】
S3工程における保持温度が低温の場合は、メソポーラス構造体の高い構造規則性が維持されたまま、細孔壁の結晶化が可能となる。なお、完全に結晶化していることが好ましいが所望の機能が発揮できれば、多結晶あるいは微結晶状態であってもよい。
【0048】
なお、結晶化させる方法として、400℃といった高温で焼成することは、“NATURE”第396巻、152頁(1998)に報告されているが、斯かる高温での焼成は、メソ構造を乱す可能性が大きく、好ましくない。よって、本発明の方法では保持温度は100℃以下が好ましく、具体的には40℃といった低温で可能である。
【0049】
なお、水蒸気中とは、反応容器中の雰囲気の水蒸気含有量が、上記の温度において飽和状態が好ましいが、相対湿度が40%以上100%未満の雰囲気下でも保持時間を増やす事でメソ構造の規則性の向上及び細孔壁の結晶化は可能となる。
【0050】
なお、界面活性剤が除去される温度以下で全ての処理を行えば、細孔の鋳型となる界面活性剤を保持したままのメソ構造体において、結晶化した細孔壁を有する構造体を提供できる。
【0051】
勿論、一旦細孔壁を結晶化させた後、界面活性剤を除去、あるいはその量の低減を行うこともできる。例えば、焼成、紫外光照射、オゾンによる酸化分解、超臨界流体による抽出、溶剤による抽出など行うことが挙げられる。
【0052】
なお、S3工程における処理温度を400℃程度と高くしたり、S3工程後高温で熱処理することで、細孔の孔内に保持されている界面活性剤の除去、低減は可能である。また、S3工程における処理時間を長くすることでも、ある程度の界面活性剤の除去あるいは低減が可能である。
【0053】
なお、本発明において、S3工程を経たメソ構造体薄膜としては、0.1μmから数μmあるいは十数μmの薄膜形成が可能である。例えば、ディップ法の場合は0.2μmから3μm、キャスト法の場合は、2μmから10μmの薄膜形成が可能である。勿論これらの厚さに限定されるものではない。
【0054】
(実施形態2)
次に、本発明における細孔構造体は、具体的には、ハニカム構造の細孔構造を有する薄膜であって、該細孔内に界面活性剤を保持し、且つ該細孔壁に酸化物の結晶を含んでいることを特徴とする。
【0055】
細孔構造は、金属酸化物により形成されており、該酸化物としては例えば酸化スズである。ここでいう結晶とは、単結晶、多結晶は勿論、微結晶をも含む。
細孔内に界面活性剤を保持していることで、界面活性剤を除去した場合に比べ機械的強度の維持が可能である。
【0056】
本発明に係る構造体は、特に酸化スズメソ構造体が、構造規則性と結晶性の細孔壁を兼ね備えていることを特徴とする。
高い構造規則性と細孔壁の結晶性を両立するために、酸化スズ微結晶の平均結晶子径は細孔壁厚以内であるのが好ましい。
【0057】
図8は、本発明による酸化スズメソ構造体の構造を示す模式図である。図中、71は細孔壁、72は細孔、73は面間隔d100、74は細孔間隔M、75は細孔壁厚Laを示す。
一般的に細孔壁厚Laは、図8のように、X線回折分析により測定された細孔間隔M(nm)の約1/2以下であると考えられる。
【0058】
細孔間隔M(nm)はX線回折分析より求められたメソ構造の面間隔d100 (nm)より以下の式(2)で求められる。
【0059】
【数3】
Figure 0003685453
【0060】
また、メソ構造の面間隔d100 (nm)はX線回折分析により観測されたピークの回折角2θよりブラッグの法則に基づいて以下の式(3)で求められる。
【0061】
【数4】
Figure 0003685453
【0062】
ここで、λ(nm)はX線の波長であり、本発明ではCuKαを線源に用いている。
【0063】
よって、X線回折分析で観測された回折ピークからシェラー式及びブラッグの式を用いて算出された前記結晶の平均結晶子径L(nm)は、以下の式(1)を満たすことが望ましい。
【0064】
【数5】
Figure 0003685453
【0065】
具体的には、平均結晶子径L(nm)は、1〜10nm、望ましくは1〜5nmの範囲であるのが好ましい。
【0066】
なお、以下にシェラーの式を示す。下記の式により、X線回折分析により観測されたピークの半値幅B(rad)、及びピークの回折角2θから、平均結晶子径Lを求めることができる。
【0067】
【数6】
Figure 0003685453
【0068】
なお、細孔径とは、孔のサイズ、即ち孔が円の場合はその直径を指す。多角形の場合は、孔の中心から孔の頂点までの距離の2倍であるが、実質的には当該多角形を円とみなしその直径と考えてよい。
【0069】
(実施形態3)
上記実施形態で示した細孔構造体を応用した種々の装置について説明する。
細孔構造体の応用例としては、種々の材料を選別あるいは吸着するフィルターとして用いたり、ガスセンサーなどが挙げられる。
【0070】
【実施例】
以下、実施例を用いてさらに詳細に本発明を説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではなく、材料、反応条件等は、同様な構造の酸化スズメソ構造体が得られる範囲で自由に変えることが可能である。
【0071】
実施例1
まず、ガラス基板の表面をイソプロピルアルコール及び純水で洗浄し、オゾン発生装置中でUV照射し表面をクリーニングした。
【0072】
次に、エタノール20gにポリオキシエチレン(10)ステアリルエーテル<C1837(CH2 CH2 O)10OH>2.0gを溶解し、30分撹拌後、無水塩化第二スズ5.2gを添加し、さらに30分間撹拌して反応溶液とした。なお、ここまでの操作は窒素雰囲気下で行った。
【0073】
その後、大気中に反応溶液を取りだし、キャスト法でガラス基板に反応溶液を塗布した。温度は約25℃の室温で、湿度は約30%で行った。
【0074】
反応溶液が塗布された該基板を空気中40℃雰囲気下に7日間保持し、基板上に薄膜を形成した。尚、40℃の雰囲気下には、図2のように、基板12を乾燥機11の反応容器15に収容し、同時に水13を共存させ、ほぼ飽和状態(湿度100%)の水蒸気14を発生させた。
【0075】
上記方法で基板上に形成された薄膜は亀裂等なく均一であり、さらに透明であった。薄膜の厚さは2μmであった。界面活性剤は、細孔の内に保持されていた。
該薄膜について、X線回折分析を行ったところ、図3のように面間隔4.8nmに強い回折ピークが観測され、メソ構造をもつことが確認された。
【0076】
次に透過電子顕微鏡(TEM)観察を行ったところ、膜平面上では図4のようにチューブ状の細孔32が確認され、膜断面では図5のようにハニカム構造の細孔42が形成されていることが膜全体に渡って確認された。つまり、膜全体に渡って、チューブ状の細孔は全て基板と平行に形成され、メソ構造の選択配向性を有することが確認された。ただし、この構造はやや横に歪んでいるため従来報告されているヘキサゴナル構造とは正確には一致しない。
【0077】
次に、該薄膜、特に透過電子顕微鏡観察で規則性の高いメソ構造が確認された領域で電子線回折分析を行ったところ、SnO2 、スズ石(Cassiterite)の回折パターンとほぼ一致するパターンが得られた。また、観察中に電子線によりメソ構造体が破壊されることはなかった。
【0078】
また、斜入射X線回折分析では、図6のようにSnO2 、Cassiteriteに帰属される2θ=26.6°、33.9°、51.7°、65.8°に明確なピークが確認された。つまり、メソ構造は保持されたまま、細孔壁内で微結晶が成長したと言える。
【0079】
また、2θ=21°〜31°の領域においてピークの半値幅B(rad)、及びピークの回折角2θを求め、シェラー法により平均結晶子径Lを求めたところ、2.2nmであった。以下にシェラーの式を示す。
【0080】
【数7】
Figure 0003685453
【0081】
これらの結果から、本発明により、高い規則性を持った細孔構造と結晶性の細孔壁を兼ね備えた、連続性、均一性の高い酸化スズメソ構造体薄膜が得られることを確認した。
【0082】
なお、反応溶液を作製する際に、界面活性剤として、ポリオキシエチレン(20)ヘキサデシルエーテル<C1633(CH2CH2O)20OH>を用い、且つ溶媒として水(アルコールは含まない)を用いても(なお、他の条件は上記と同一)、上記実施例と同様のメソポーラス構造体が得られた。
【0083】
実施例2
実施例1と同様にガラス基板の表面をイソプロピルアルコール及び純水で洗浄し、オゾン発生装置中でUV照射し表面をクリーニングした。
【0084】
次に、エタノール20gにトリブロックコポリマー<HO(CH2 CH2 O)20(CH2 CH(CH3 )O)70(CH2 CH2 O)20H>2.0gを溶解し、30分撹拌後、無水塩化第二スズ5.2gを添加し、さらに30分間撹拌して反応溶液とした。なお、ここまでの操作は窒素雰囲気下で行った。
【0085】
その後、大気中に反応溶液を取りだし、ディップコート法でガラス基板に反応溶液を塗布した。ディップコート時の引き上げ速度は3.5mm/sであった。温度は約25℃の室温で、湿度は約30%で行った。
【0086】
反応溶液が塗布された該基板を空気中40℃雰囲気下に7日間保持し、基板上に薄膜を形成した。尚、40℃雰囲気下には図2のように同時に水を共存させて、ほぼ飽和状態(湿度100%)の水蒸気を発生させた。
【0087】
上記方法で基板上に形成された薄膜は亀裂等なく均一であり、さらに透明であった。薄膜の厚さは0.7μmであった。
該薄膜について、X線回折分析を行ったところ、面間隔11.6nmに強い回折ピークが観測され、メソ構造をもつことが確認された。
【0088】
次に透過電子顕微鏡観察を行ったところ、膜平面上では図4のようにチューブ状の細孔が確認され、膜断面では図5のようにハニカム構造の細孔が形成されていることが膜全体に渡って確認された。つまり、膜全体に渡って、チューブ状の細孔は全て基板と平行に形成され、メソ構造の選択配向性を有することが確認された。ただし、この構造はやや横に歪んでいるため従来報告されているヘキサゴナル構造とは正確には一致しない。
【0089】
次に、該薄膜、特に透過電子顕微鏡観察で規則性の高いメソ構造が確認された領域で電子線回折分析を行ったところ、SnO2 、Cassiterite回折パターンとほぼ一致するパターンが得られた。また、観察中に電子線によりメソ構造体が破壊されることはなかった。
【0090】
また、斜入射X線回折分析では、SnO2 、Cassiteriteに帰属される2θ=26.6°、33.9°、51.8°、65.9°に明確なピークが確認された。つまり、メソ構造は保持されたまま、細孔壁内で微結晶が成長したと言える。
【0091】
また、2θ=21°〜31°の領域においてピークの半値幅を求め、シェラー法により平均結晶子径を求めたところ、3.4nmであった。
これらの結果から、本発明により、高い構造規則性を持った細孔構造と結晶性の細孔壁を兼ね備えた、連続性、均一性の高い酸化スズメソ構造体薄膜が得られることを確認した。
【0092】
実施例3
まず、実施例1と同様にガラス基板の表面をイソプロピルアルコール及び純水で洗浄し、オゾン発生装置中でUV照射し表面をクリーニングした。
【0093】
次にエタノール20gにポリオキシエチレン(10)ステアリルエーテル<C1837(CH2 CH2 O)10OH>2.0gを溶解し、30分撹拌後、無水塩化第二スズ5.2gを添加し、さらに30分間撹拌して反応溶液とした。なお、ここまでの操作は窒素雰囲気下で行った。
【0094】
その後、大気中に反応溶液を取りだし、スピンコート法でガラス基板に反応溶液を塗布した。スピンコートの回転速度は1000rpmで20秒間行った。温度は約25℃の室温で、湿度は約30%で行った。
【0095】
反応溶液が塗布された該基板を空気中40℃雰囲気下に7日間保持し、基板上に薄膜を形成した。尚、40℃雰囲気下には図2のように同時に水を共存させ、ほぼ飽和状態(湿度100%)の水蒸気を発生させた。
【0096】
上記方法で基板上に形成された薄膜は亀裂等なく均一であり、さらに透明であった。薄膜の厚さは2μmであった。
該薄膜について、X線回折分析を行ったところ、面間隔4.9nmに強い回折ピークが観測され、メソ構造をもつことが確認された。
【0097】
次に透過電子顕微鏡観察を行ったところ、膜平面上では図4のようにチューブ状の細孔が確認され、膜断面では図5のようにハニカム構造の細孔が形成されていることが膜全体に渡って確認された。つまり、膜全体に渡って、チューブ状の細孔は全て基板と平行に形成され、メソ構造の選択配向性を有することが確認された。ただし、この構造はやや横に歪んでいるため従来報告されているヘキサゴナル構造とは正確には一致しない。
【0098】
次に、該薄膜、特に透過電子顕微鏡観察で規則性の高いメソ構造が確認された領域で電子線回折分析を行ったところ、SnO2 、Cassiterite回折パターンとほぼ一致するパターンが得られた。また、観察中に電子線によりメソ構造体が破壊されることはなかった。
【0099】
また、斜入射X線回折分析では、SnO2 、Cassiteriteに帰属される2θ=26.5°、33.8°、51.7°、65.9°に明確なピークが確認された。つまり、メソ構造は保持されたまま、細孔壁内で微結晶が成長したと言える。
【0100】
また、2θ=21°〜31°の領域においてピークの半値幅を求め、シェラー法により平均結晶子径を求めたところ、2.1nmであった。
これらの結果から、本発明により、高い構造規則性を持った細孔構造と結晶性の細孔壁を兼ね備えた、連続性、均一性の高い酸化スズメソ構造体薄膜が得られることを確認した。
【0101】
比較例1
次に比較例として、反応溶液を基板に塗布した後に、空気中40℃雰囲気下に同時に水を共存させずに該基板を保持して薄膜を作成した場合について説明する。
実施例1と同様にガラス基板の表面をイソプロピルアルコール及び純水で洗浄し、オゾン発生装置中でUV照射し表面をクリーニングした。
【0102】
次に、エタノール20gにポリオキシエチレン(10)ステアリルエーテル<C1837(CH2 CH2 O)10OH>2.0gを溶解し、30分撹拌後、無水塩化第二スズ5.2gを添加し、さらに30分間撹拌して反応溶液とした。なお、ここまでの操作は窒素雰囲気下で行った。
【0103】
その後、大気中に反応溶液を取りだし、キャスト法でガラス基板に反応溶液を塗布した。温度は約25℃の室温で、湿度は約30%で行った。
反応溶液が塗布された該基板を空気中40℃雰囲気下(湿度25%)に7日間保持し、基板上に薄膜を形成した。上記方法で基板上に形成された薄膜は白く不透明であった。薄膜の厚さは2μmであった。
【0104】
該薄膜についてX線回折分析を行ったところ、図7に示す様に、明確な回折ピークは観測されず、構造規則性を持ったメソ構造体を形成することは出来なかった。
【0105】
実施例4
実施例1と同様の反応溶液を用いて、実施例1と同様にガラス基板上に反応溶液を塗布した。塗布は、室温(25℃)、相対湿度40%で行った。その後、環境試験器内で40℃、相対湿度を80%に保ち、230時間保持した。これにより、基板上にメソポーラスの細孔構造体が形成された。薄膜の厚さは2μmであった。
【0106】
なお、X線回折分析によると、面間隔4.6nmに強いピークが観測され、メソ構造を持っていることが分かった。
なお、シェラー法により求めた平均結晶子径は2.2nmであった。
【0107】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、孔壁に結晶構造を有する細孔構造体の製造方法を提供することができる。また、孔壁に酸化スズの結晶構造を有する細孔構造を有する薄膜を提供することができる。
特に、スズ化合物と界面活性剤を含む反応溶液を基板に塗布し、基板を水蒸気中で一定時間保持することにより、保持中の温度が低温でも細孔壁を結晶化することが可能となり、高い構造規則性を持った細孔構造と結晶性細孔壁を兼ね備えた酸化スズメソ構造体薄膜を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における細孔構造体の形成方法を示す工程図である。
【図2】本発明における薄膜形成時の基板保持の状態を示す模式図である。
【図3】実施例1における酸化スズメソ構造体薄膜のX線回折パターンである。
【図4】本発明による酸化スズメソ構造体薄膜の平面TEM像の模式図である。
【図5】本発明による酸化スズメソ構造体薄膜の断面TEM像の模式図である。
【図6】実施例1における酸化スズメソ構造体薄膜の斜入射X線回折パターンである。
【図7】比較例1における薄膜のX線回折パターンである。
【図8】本発明による酸化スズメソ構造体の構造を示す模式図である。
【符号の説明】
11 乾燥機
12 基板
13 水
14 水蒸気
15 反応容器
31,41 酸化スズメソ構造体
32,42,72 細孔
71 細孔壁
73 面間隔d100
74 細孔間隔M
75 細孔壁厚La

Claims (17)

  1. 金属化合物と界面活性剤を含有する反応溶液を用意する工程、該反応溶液を基板上に塗布する工程及び該基板を水蒸気を含む雰囲気中に保持する工程を有することを特徴とする細孔構造体の製造方法。
  2. 前記反応溶液中の金属化合物としてスズ化合物を用い、細孔構造体はスズ酸化物で形成されていることを特徴とする請求項1記載の細孔構造体の製造方法。
  3. 前記スズ化合物がスズの塩化物であることを特徴とする請求項2記載の細孔構造体の製造方法。
  4. 前記反応溶液がアルコールを含むことを特徴とする請求項1または2記載の細孔構造体の製造方法。
  5. 前記反応溶液の塗布をキャスト法、ディップコート法またはスピンコート法で行なうことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかの項に記載の細孔構造体の製造方法。
  6. 前記基板を水蒸気を含む雰囲気中に保持する工程が100℃以下で行われることを特徴とする請求項1に記載の細孔構造体の製造方法。
  7. 前記水蒸気を含む雰囲気中は、相対湿度40%以上100%以下の範囲であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかの項に記載の細孔構造体の製造方法。
  8. 前記基板を水蒸気を含む雰囲気中に保持する工程における絶対湿度が、前記反応溶液を基板上に塗布する工程における絶対湿度よりも大きいことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかの項に記載の細孔構造体の製造方法。
  9. 前記基板を保持する工程における気体雰囲気の温度が、前記反応溶液を基板上に塗布する工程での気体雰囲気の温度よりも高く、且つ前記基板を保持する工程における相対湿度が、前記反応溶液を基板上に塗布する工程での相対湿度よりも高いことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかの項に記載の細孔構造体の製造方法。
  10. 前記細孔構造体は、細孔の径が2〜50nmのメソポーラスであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかの項に記載の細孔構造体の製造方法。
  11. 前記反応溶液は、水を含み、且つアルコールを含まないことを特徴とする請求項1記載の細孔構造体の製造方法。
  12. 前記界面活性剤が、非イオン系界面活性剤である請求項1記載の細孔構造体の製造方法。
  13. 酸化物を含んで構成される細孔構造を有する薄膜であって、該細孔内に界面活性剤を保持し、且つ該細孔壁に酸化スズの結晶を含むことを特徴とする細孔構造を有する薄膜。
  14. 前記細孔構造はメソ構造の選択配向性を有する膜状であることを特徴とする請求項13記載の細孔構造を有する薄膜。
  15. X線回折分析で観測された回折ピークからシェラー式及びブラッグの式を用いて算出された前記結晶の平均結晶子径L(nm)と細孔間隔M(nm)が下記の式(1)
    Figure 0003685453
    を満たすことを特徴とする請求項13記載の細孔構造を有する薄膜。
  16. 前記結晶のX線回折分析で観測された回折ピークからシェラー式及びブラッグの式を用いて算出された平均結晶子径が1〜5nmであることを特徴とする請求項13または15記載の細孔構造を有する薄膜。
  17. 前記細孔構造が基板上に形成されていることを特徴とする請求項13乃至16のいずれかの項に記載の細孔構造を有する薄膜。
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