JP3684810B2 - 遠隔監視制御システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、遠隔監視制御システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、図39に示す構成の遠隔監視制御システムが提供されている。この遠隔監視制御システムでは、伝送制御装置30に接続された2線式の信号線Lsに複数台ずつの操作端末器31および制御端末器32が分岐接続(マルチドロップ接続)されている。各操作端末器31および各制御端末器32には、それぞれ個別のアドレスが設定され、伝送制御装置30はそれらのアドレスを用いて操作端末器31および制御端末器32を個別に認識する。操作端末器31はスイッチS0を備え、制御端末器32には負荷Lが接続される。また、操作端末器31には負荷Lの動作状態を確認するための発光ダイオードよりなる確認灯(図示せず)が設けられている。
【0003】
伝送制御装置30は信号線Lsに対して、図40(a)に示すフォーマットの伝送信号Vsを送出する。すなわち、信号送出開始を示す同期信号SY、伝送信号Vsのモードを示すモードデータMD、操作端末器31や制御端末器32を各別に呼び出すためのアドレスデータAD、負荷Lを制御する制御データCD、伝送誤りを検出するためのチェックサムデータCS、操作端末器31や制御端末器32からの返送信号(監視データ)を受信するタイムスロットである信号返送期間WTよりなる双極性(±24V)の時分割多重信号であり、パルス幅変調によってデータが伝送されるようになっている(図40(b))。各操作端末器31および各制御端末器32では、信号線Lsを介して受信した伝送信号Vsにより伝送されたアドレスデータADがあらかじめ設定されているアドレスに一致すると、伝送信号Vsから制御データCDを取り込むとともに、伝送信号Vsの信号返送期間WTに監視データを電流モード信号(信号線Lsを適当な低インピーダンスを介して短絡することにより送出される信号)として返送する。
【0004】
伝送制御装置30から所望の操作端末器31や制御端末器32にデータを伝送する場合には、モードデータMDを制御モードとし、操作端末器31または制御端末器32のアドレスをアドレスデータADとする伝送信号Vsを送出し、この伝送信号Vsを信号線Lsに送出すれば、アドレスデータADに一致する操作端末器31または制御端末器32が制御データCDを受け取り、信号返送期間WTに監視データを返送する。伝送制御装置30では送出した制御データCDと信号返送期間WTに受信した監視データとの関係によって制御データCDが所望の操作端末器31または制御端末器32に伝送されたことを確認する。制御端末器32は受け取った制御データCDに従って負荷Lを制御するための負荷制御信号を出力し、操作端末器31では受け取った制御データCDに従って負荷Lの動作確認表示を行なうための監視信号を出力する。
【0005】
一方、伝送制御装置30は常時はモードデータMDをダミーモードとした伝送信号Vsを一定時間間隔で送出しており(常時ポーリング)、操作端末器31が伝送制御装置30に対して何らかの情報を伝送しようとするときには、ダミーモードの伝送信号Vsの同期信号SYに同期させて図40(c)のような割込信号を発生させる。このとき、操作端末器31は割込フラグを設定して伝送制御装置30との以後の情報授受に備える。伝送制御装置30では割込信号を受信すると、モードデータMDを割込ポーリングモードとしかつアドレスデータADの上位の半数のビット(アドレスデータADを8ビットとすれば上位4ビット)を順次増加させながら伝送信号を送出し、割込信号を発生した操作端末器31では、割込ポーリングモードの伝送信号のアドレスデータADの上位4ビットが操作端末器31に設定されているアドレスの上位4ビットに一致するときに、信号返送期間WTにアドレスの下位の半数のビットを伝送制御装置30に返送する。このように、伝送制御装置30は割込信号を発生した操作端末器31を16個ずつまとめて探すので、比較的短い時間で操作端末器31を発見することができる。
【0006】
伝送制御装置30が割込信号を発生した操作端末器31のアドレスを獲得すると、モードデータMDを監視モードとし、獲得したアドレスデータADを持つ伝送信号を信号線Lsに送出するのであって、この伝送信号に対して操作端末器31は伝送しようとする情報を信号返送期間WTに返送するのである。最後に、伝送制御装置30は割込信号を発生した操作端末器31に対して割込リセットを指示する信号を送出し、操作端末器31の割込フラグを解除する。以上のようにして、操作端末器31から伝送制御装置30への情報伝送は、伝送制御装置30から操作端末器31への4回の信号伝送(ダミーモード、割込ポーリングモード、監視モード、割込リセット)によって完了する。伝送制御装置30が所望の制御端末器32の動作状態を知ろうとするときには、モードデータMDを監視データとした伝送信号を送出するだけでよい。
【0007】
上述の動作を簡単にまとめる。まず、操作端末器31に対してスイッチによる入力データが発生すると、入力データに対応した監視データを伝送制御装置30に返送し、伝送制御装置30が制御端末器32に制御データCDを伝送すると、制御端末器32は負荷制御信号を出力して負荷Lを制御する。ここで、制御端末器32には負荷監視入力が与えられ、負荷監視入力に対応する監視データを伝送制御装置30に返送し、返送された監視データを操作端末器31に伝送する。この伝送信号によって操作端末器31では監視信号を出力する。監視出力は通常は確認灯の点灯・消灯に用いられる。また、操作端末器31は最大4回路のスイッチS0を備え、制御端末器32は最大4回路の負荷Lが制御可能であって、操作端末器31および制御端末器32には各スイッチS0や負荷Lを個別に認識するために2ビットの負荷番号が付加されている。以下では、上述した操作端末器31ないし制御端末器32のアドレスをチャンネルと呼び、チャンネルと負荷番号とをまとめてアドレスと呼ぶことにする。つまり、各スイッチS0や各負荷Lに個別のアドレスが付与されていることになる。
【0008】
図示する遠隔監視制御システムでは、信号線Lsに調光用制御端末器33が接続されている。調光用制御端末器33は負荷Lである照明負荷の光出力を制御するものであって、伝送信号Vsにより照明負荷の光出力の増加または減少が指示されると光出力を時間経過に伴って変化させ別の伝送信号により停止が指示されると光出力の変化を停止する。調光用制御端末器33は、調光用操作端末器38と対応付けられており、調光用操作端末器38には負荷Lの光出力の増加と減少とを指示する操作部が設けられ、操作部を押操作すると伝送信号によって調光用制御端末器33では光出力を変化させる。また、操作部の操作を停止すると(つまり押操作を止めると)、別の伝送信号によって調光用制御端末器33では光出力の変化を停止させる。調光用操作端末器38には負荷Lのオンオフのための操作部も設けられ、この操作部の操作によって負荷Lを消灯させると、次に負荷Lを点灯させたときに前の光出力で負荷Lが点灯するようになっている。前の光出力は各調光用制御端末器33が記憶している。
【0009】
ところで、この種の遠隔監視制御システムでは、スイッチS0と負荷Lとのアドレスの対応関係を伝送制御装置30で管理しているから、伝送制御装置30において1回路のスイッチS0のアドレスに対して複数回路の負荷Lのアドレスを関係データとして対応付けておけば、1回路のスイッチS0で複数回路の負荷Lを一括して制御することが可能である。このような一括制御にはグループ制御とパターン制御とがある。グループ制御では複数の負荷を同じ制御状態に制御し、パターン制御では複数の負荷をあらかじめ設定した制御状態に制御する。グループ制御やパターン制御を行なう一括制御用操作端末器39は一括制御として定められている操作用アドレスを用いるが、他の構成は他の操作端末器と同様のものである。図示例では調光用操作端末器38と同じ形式の一括制御用操作端末器39を設けており、一括制御用操作端末器39により複数の負荷Lを一斉に調光することが可能になっている。
【0010】
上述のように、パターン制御を行なうためには伝送制御装置30において一括制御用操作端末器39のスイッチのアドレスに複数回路の負荷Lのアドレスを対応付けて登録しておく必要があり、この種の設定操作をパターン設定と称している。以下では、操作端末器31に設けたパターン制御用のスイッチをパターンスイッチと呼び、操作端末器31に設けた個別制御用のスイッチを個別スイッチS0と呼ぶ。また、グループ制御を行なう設定操作をグループ設定と呼び、グループ制御用のスイッチをグループスイッチと呼ぶ。
【0011】
遠隔監視制御システムは、負荷Lを制御する制御モードと、パターン設定やグループ設定を行なう設定モードとの2つの動作モードを有している。つまり、遠隔監視制御システムを動作させると、伝送制御装置30は、まず通常の制御モードになり、ダミーモードの伝送信号を信号線Lsに送出する。割込信号がなければ、そのままダミーモードによる伝送信号を繰り返して発生する常時ポーリングを行なう。一方、割込信号があると、操作端末器31を特定して操作端末器31からの要求を取り込む。ここで、動作モードの変更が要求されていなければ、現状の動作モードを判別し、制御モードであれば負荷Lを制御し、設定モードであればパターン設定ないしグループ設定を行なう。また、動作モードの変更が要求されているときには、要求内容に応じて動作モードを変更する。
【0012】
設定モードでパターン設定を行なうには、所望のパターンスイッチを操作し、次に、そのパターンスイッチによる制御対象となる負荷Lに対応付けられている個別スイッチS0を操作する。ここに、各個別スイッチS0と負荷Lとの関係は先に設定されていることが前提である。このような手順により個別スイッチS0の操作に応じた負荷Lの状態が伝送制御装置30に関係データとして取り込まれ、1個のパターンスイッチに複数の負荷Lの状態が対応付けられるのである。グループ設定に際してもパターン設定とほぼ同様である。
【0013】
ところで、この種の遠隔監視制御システムでは、セレクタスイッチと称する装置が用いられることがある。セレクタスイッチは、1台の装置に複数台の操作端末器を設けたものに相当し、5個以上の操作部を備えている。各操作部は専用のアドレス設定器を用いてアドレスを割り付けることによって、個別スイッチ、パターンスイッチ、グループスイッチのいずれにも用いることができるようになっている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、従来より提供されているセレクタスイッチは、専用のアドレス設定器を用いることによって各操作部にアドレスを割り付けているから、操作部へのアドレスの設定や変更などのメンテナンスのためには、セレクタスイッチとは別にアドレス設定器が必要になり不便であるる。しかるに、専用のアドレス設定器を用いることなくアドレスをメンテナンスするすることができるようにしたセレクタスイッチが要求されている。
【0015】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、多数の操作部を有し、各操作部を別途の装置を用いることなく、個別スイッチ、パターンスイッチ、グループスイッチなどに任意に割り付けることができるようにした遠隔監視制御システムを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、スイッチを備えスイッチごとに固有のアドレスが設定される操作端末器と、負荷が接続され負荷ごとに固有のアドレスが設定される制御端末器と、操作端末器および制御端末器を分岐接続した信号線に接続されスイッチが操作されたときに操作端末器から受け取る監視データに基づいて負荷を制御する制御データを生成するとともに操作されたスイッチとの対応関係が設定されている負荷を接続した制御端末器に対して制御データを伝送する伝送制御装置と、信号線に接続され固有のアドレスを設定可能であって操作時に監視データを生成する複数個の操作部を有した設定操作端末器とを備え、設定操作端末器は、文字および図形を表示可能な表示器と、表示器の画面に重ね合わされた透明なタッチパネルと、表示器の表示内容に関連付けられているタッチパネルの操作に応答して負荷を制御する操作モードと前記操作部にアドレスを設定する設定モードとを選択可能なスイッチ処理部と、信号線に接続されている別途のシステムバージョン表示スイッチが操作されて伝送制御装置の機種種別が問い合わされたときに伝送制御装置からの応答に応じてスイッチ処理部の機能を伝送処理装置の機種種別に対応させる機能選択部とをとを備えるものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
本実施形態の遠隔監視制御システムの構成例を図32に示す。本実施形態における遠隔監視制御システムは、設定操作端末器11,12を設けた点が従来構成との主な相違点である。操作側の端末器と制御側の端末器とはアドレスの対応付けを行なってその関係テーブルを伝送制御装置30に登録し、かつ各端末器の機能を登録する点は従来と同様である。このような対応付け示す関係テーブルは設定操作端末器1を用いて伝送制御装置30に設定される。ここに、操作側と制御側とで対応付けられているアドレスを同じ値に設定すると対応関係がわかりやすいから、その意味でチャンネルという概念を用い、一対一に対応する操作側と制御側とは同一チャンネルに設定されるものとする。また、一つのチャンネル(アドレス)では負荷番号の指定により4つの負荷Lが制御可能となっている。たとえば、「0」チャンネルでは「1」〜「4」の負荷番号を設定した負荷Lの制御が可能になる。ここに、「0」チャンネルの負荷番号「1」の負荷Lを「0−1」と表すことにする。このようにして設定されるチャンネルと負荷番号との1つの組み合わせに対して、それぞれ操作側の端末器と制御側の端末器とを対応付けることができるのである。
【0018】
本実施形態では、負荷として白熱灯L1、インバータ式の点灯装置を有した蛍光灯L2、空調機のファンコイルL3、スピーカL4を備えている。白熱灯L1は、灯数に応じた容量の白熱灯調光用制御端末器(1500W、800W、500W)331〜333により制御される。蛍光灯L2は、点灯・消灯を制御するリレーを有した制御端末器32および光出力を制御する蛍光灯調光用制御端末器334により制御される。調光用制御端末器334は0〜10Vの電圧信号を蛍光灯L2に与え、蛍光灯L2はこの電圧信号により調光量を変化させるように構成されている。ファンコイルL3はファンコイル制御端末器336により動作強度が強中弱の3段階に制御され、スピーカL4はボリューム制御端末器337により音量が制御される。この他の負荷として電動カーテン、電動スクリーン、換気用のファンなども用いることが可能である。
【0019】
操作側の端末器としては、従来構成と同様のスイッチS0を備えた制御端末器31、および調光用操作端末器381,382、接点出力が得られる各種センサを接続する接点入力操作端末器311が設けられる。さらに、ワイヤレス送信器34aに操作部を設けワイヤレス受信器34bと組み合わせて用いることによっても操作側の端末器を構成することができる。調光用操作端末器381,382は主として操作部分の寸法および構造が相違するだけであって(調光用操作端末器381は比較的小さいハンドルを有するものであり、調光用操作端末器382はいわゆるワイドハンドルを有するものである)、基本的な動作については同様のものである。また、信号線Lsを延長するために図示例では信号線Lsに上に中継器(増幅器)35を挿入して伝送信号を減衰させずに伝送できるようにしてある。設定操作端末器11,12は図示例では2台接続してあり、一方の設定操作端末器11はカラー表示、他方の設定操作端末器12はモノクロ表示になっている。さらに、カラー表示の設定操作端末器11には交流24Vの電源がリモコントランス(後述する)36から供給されている。表示がカラーかモノクロかは機能上ではほとんど差異がないから、以下では両者を区別せず設定操作端末器1として説明する。
【0020】
まず、関係データの設定手順について説明する。この設定手順は、関係データの点灯を開始する前処理、関係データを実際に転送する転送処理、関係データの転送を終了する後処理の3段階に分けることができる。伝送制御装置30は動作を開始すると、まず、関係データの転送を行なっていないことを示すために転送状態を転送なしに設定する。つまり、従来構成において負荷Lを制御する動作モードと同様の状態になり、ダミーモードの伝送信号を信号線Lsに繰り返し送出することになる。この間に割込信号が発生しなければ、データ転送中か否かを判断し、データ転送中でなければそのままダミーモードによる伝送信号を繰り返して発生する常時ポーリングを行なう。
【0021】
一方、前処理では、関係データを伝送制御装置30に転送しようとする端末器が割込信号を発生するから、割込信号が検出される。割込信号が検出されると、端末器を特定して割込要求を判別する。この処理は負荷Lを制御する場合と同様である。関係データを転送する際には、伝送制御装置30に対して設定操作端末器1からデータ転送要求があるから、関係データの転送中であることを示すために転送状態を転送ありに設定する。なお、データ転送要求がなければ、通常の負荷Lの制御を意味するから要求に応じて負荷Lを制御する。
【0022】
伝送制御装置30と設定操作端末器1との間の信号の授受は、以下のように行なわれる。すなわち、設定操作端末器1が割込信号を発生し、これに対して伝送制御装置30は割込フラグを設定して割込ポーリングを行ない、設定操作端末器1からアドレスの返信を待つ。伝送制御装置30は設定操作端末器1のアドレスを獲得すると設定操作端末器1からの要求内容を監視する。設定操作端末器1では伝送制御装置30からの要求内容の監視に対して関係データの受信を要求し、要求内容を受け取った伝送制御装置30は割込フラグを解除する。また、伝送制御装置30では、関係データを授受するために関係データを格納する256バイトのアドレス領域を確保する。なお、256バイトを1ページと呼んで単位化しており、アドレス領域の1ページを確保することになる。こうして1ページのアドレス領域を確保すると、関係データの登録のためのアドレス領域を設定操作端末器1に通知し、関係データの送信開始を指示する。送信を指示した後には設定操作端末器1からの関係データの転送状態を監視し、設定操作端末器1において関係データの転送が可能である(つまり、転送ありである)旨の通知が返送されると、転送処理に移行する。
【0023】
転送処理では、伝送制御装置30に設定操作端末器1からの関係データが転送される。ここで、関係データが1回で伝送できない程度の量であれば一部だけが転送され、関係データの転送が終了していなければ、端末器から割込信号が再び発生し、上述の処理を繰り返して関係データの転送を行なう。
【0024】
具体的には、伝送制御装置30は設定操作端末器1から何バイトのデータが送信されてくるのかを監視し、バイトカウンタを返信させる。その後、関係データの監視を行ない、設定操作端末器1からバイトカウンタで指定されたバイト数の関係データを転送させる。ここで、関係データは一度で全部を転送するのではなく複数に分割され、バイトカウンタで指定されたバイト数の関係データの転送が終了するまで、設定操作端末器1から伝送制御装置30への転送が繰り返される。最後に、伝送制御装置30から設定操作端末器1に対して関係データのチェックサムを要求し、チェックサムが返信されると、伝送誤りの有無を検出する。なお、関係データは、パターン制御の種類を区別するパターン番号、制御対象となる負荷Lのアドレスおよび制御内容を含むものである。このようにして設定操作端末器1から伝送制御装置30に対して分割して転送された関係データの内容に従って、伝送制御装置30ではパターン制御やグループ制御のテーブルを設定するのである。
【0025】
後処理は、転送状態を転送なしに設定する処理であって、伝送制御装置30では関係データの設定が完了した後に、端末器の転送状態を監視し、転送が完了したことを確認する。その後、データ送信終了指示を送出して、関係データの転送に関するすべての処理が完了したことを設定操作端末器1に通知する。
【0026】
上述のような手順によって、負荷Lの制御が可能な状態において負荷Lへの制御データを生成していない空き時間に、パターン制御やグループ制御のための関係データを設定操作端末器1から伝送制御装置30に転送することができるのである。
【0027】
上述したように本実施形態では、関係データを分割し、設定操作端末器1から伝送制御装置30に複数回で関係データを転送している。これは、1回で同じ容量の関係データを転送すると転送処理の時間が長くなり、負荷Lを通常に制御できない期間が生じる可能性があるからであって、上述のように負荷Lの制御のために用いられていない空き時間を利用するように関係データを分割して転送することにより、負荷Lを制御できない期間を生じることなく関係データを転送することができる。また、関係データを分割して転送するために、伝送制御装置30では、転送状態に関するデータを保持するのであって、転送ありか転送なしかによって、未転送の関係データが残っているか否かを認識することができるのである。その結果、転送状態が転送ありである期間に、負荷Lの制御が要求されたときには、負荷Lの制御を関係データの転送に優先して処理し、負荷Lの制御を処理した後に、再び関係データの転送を継続することで、負荷Lの制御を妨げることなく関係データを転送することができるのである。
【0028】
なお、設定操作端末器1と伝送制御装置30との間で転送されるデータのフォーマットは図33のようなものであって、上述した1ページのアドレス領域にこの形のデータが下位側から順次格納されるようになっている。つまり、このデータはバイトカウンタBC、データの識別用のヘッダHD、端末器間でデータを伝送する際の送信先アドレスSA、端末器間でデータを伝送する際の送信元アドレスDA、転送データDT1〜DTn、チェックサムSUMよりなる。ただし、上述のような関係データを伝送する際には、バイナリカウンタBCと転送データDT1〜DTnとチェックサムSUMとだけが用いられる。
【0029】
図3に示したフォーマットから明らかなように、設定操作端末器1を用いると従来構成とは異なる伝送信号も必要になる。つまり、伝送制御装置30として従来構成とは異なる処理が可能なものを用いる必要がある。ただし、設定操作端末器1は、上述のような関係データの設定に用いない場合でも、操作用の端末器として用いることができるから、関係データの設定手順に対応していない伝送制御装置30を用いている既設の遠隔監視制御システムに設定操作端末器1を用いることも考えられる。この場合、設定操作端末器1から関係データを伝送しようとしても上述のような手順の処理ができないから、設定操作端末器1からの割込信号に対して伝送制御装置30が正常に応答することができず、他の端末器からの伝送信号の処理に遅れが生じて遠隔監視制御システムが正常に動作できなくなってしまう。また、場合によってはシステムダウンにつながることもある。
【0030】
そこで、本実施形態では、設定操作端末器1において伝送制御装置30の機種種別を判別するとともに、関係データの設定の処理に対応することができない伝送制御装置30が接続されているときには、その伝送制御装置30で処理できない伝送信号の伝送を禁止する機能(機能選択部)を設定操作端末器1に設けている。ここに、本出願人が販売している従来の伝送制御装置30で設定操作端末器1による関係データの設定処理に対応していないものは大きく2種類に分類することができる。一方の伝送制御装置30は、割込信号を雑音などの無効信号と判断したときに(つまり、割込ポーリングに対して応答がない場合)、常時ポーリングをリセットし、常時ポーリングの先頭アドレス(ページ8のチャンネル4fHに設定されている)にMDCT(制御モードのアンサーバック)を送信し、その後、常時ポーリングを再開する。他方の伝送制御装置30は、割込信号を雑音などの無効信号と判断したときに、常時ポーリングをリセットし、常時ポーリングの先頭アドレス(ページ8のチャンネル4eHに設定されている)にMDM1(監視モードの入力状態)とMDCT(制御モードのアンサーバック)とを送信し、その後、常時ポーリングを再開する。このように、両伝送制御装置30は、割込信号を無効としたときに信号線Lsに送出する信号が異なるから、両者を識別することができる。一方、関係データの設定に対応している伝送制御装置30は、システムバージョン表示という処理に対応することによって、他の伝送制御装置30とは区別される。
【0031】
システムバージョン表示は、信号線Lsに接続された別途のシステムバージョン表示スイッチ(ベージ8のチャンネル4bHに対応付けてある)の操作に応答して、伝送制御装置30が設定操作端末器1にシステムバージョン(機種種別)を表示させる処理である。つまり、システムバージョン表示スイッチを操作すると、伝送制御装置30に割込信号に続いてシステムバージョン表示要求が伝送される。システムバージョン表示要求は、従来の伝送制御装置30では処理できないようにデータを構成してある。システムバージョン表示要求に対応する伝送制御装置30では、MDAC(入力ラッチクリア)により割込フラグを解除した後に、設定操作端末器1にシステムバージョンを返送して表示させる。この応答により、設定操作端末器1は関係データの設定が可能であると認識することができる。ここで、伝送制御装置30から設定操作端末器1にシステムバージョンを伝送する信号は、1バイトのID、1バイトの製品コード、2バイトのバージョン、2バイトのサブバージョン、1バイトの出荷版数、1バイトのパリティからなる8バイトの信号であり、4ビット単位で16回に分けて4ビットのカウンタ付で伝送される。IDはバージョンデータか否かを示し、製品コードは伝送制御装置30の製品種別を示す。また、バージョンは伝送制御装置30のシステム版数を示し、サブバージョンは特別仕様の場合に用いられる。バージョンおよびサブバージョンは、機能を示すメジャーバージョン(1バイト)と、改良の版数を示すマイナーバージョン(1バイト)からなる。設定操作端末器1では、ID、製品コード、メジャーバージョンにより伝送制御装置30の種別を判断する。
【0032】
また、システムバージョン表示要求に対応していない従来の伝送制御装置30では、MDACにより割込フラグを解除した後に、割込信号を無効と判断し、上述のようにMDCTもしくはMDM1とMDCTとを信号線Lsに送出するから、設定操作端末器1ではどの信号が返送されたかに応じて伝送制御装置30の機種種別を判別する。
【0033】
ここに、伝送制御装置30は電源投入から遠隔監視制御システムの動作が安定するまでの時間(最大40秒に設定してある)は端末器からの割込信号を受け付けないように構成してあり、したがって、システムバージョン表示要求が受け付けられないことがある。そこで、MDACにより割込フラグが解除された後の20伝送以内(ダミー伝送を除く)に上述のいずれかの応答が得られないときには、伝送制御装置30が割込信号を受け付けない状態であるとみなす。この場合には10秒後にシステムバージョン表示要求を再送する。上述のように、伝送制御装置30が割込信号を受け付けない期間は最大で40秒に設定してあるから、余裕をみてシステムバージョン表示要求は最大で6回(60秒)送るようになっている。また、システムバージョン表示要求が6回繰り返される間に伝送制御装置30を特定できる応答が得られない場合には、システムバージョン表示要求に対応可能な伝送制御装置30とみなしておく。
【0034】
ところで、設定操作端末器1が複数台存在するときには、システムバージョン表示要求が衝突する場合もある。このような衝突が生じると通常の動作に遅れが生じて遠隔監視制御システムとしての動作に支障をきたす。そこで、システムバージョン表示要求に対応している伝送制御装置30は、常時ポーリングの先頭でシステムバージョンを信号線Lsに送出する。ただし、この情報は簡易的なものであり、少ないデータ量で短時間に伝送できるようにしてある。また、設定操作端末器1では、このようにして伝送されるシステムバージョンを監視し、伝送制御装置30の種別を判別する機能を有している。このときに伝送されるシステムバージョンに関する信号は、IDと製品コードとバージョンとの4バイトであり、4ビットずつ4ビットのカウンタ付きで8回に分けて伝送される。
【0035】
伝送制御装置30の種別を識別する動作をまとめると図34のようになる。図34において、A型、B型、C型は、それぞれ割込フラグの解除後にMDCTのみを伝送する伝送制御装置30、MDM1とMDCTとを伝送する伝送制御装置30、システムバージョン表示要求に対応した伝送制御装置30を示す。
【0036】
次に、設定操作端末器1の構成を説明する。設定操作端末器1は、図35に示すように、液晶表示器よりなる表示器にバックライトを一体化した液晶部11と、液晶部11の画面に重ねて配置された透明なタッチパネル12とを備える。液晶部11には多数個の画素を縦横にマトリクス状に配列したマトリクス表示型のものを用い、画素の組み合わせによって図形を表示するようになっている。タッチパネル12は、透明なシート状部材に透明電極よりなる接点部を多数個配列し、シート状部材に指などを触れるとどの部位に触れたかを出力する抵抗感圧方式のものである。
【0037】
基本的な構成は従来の制御端末器2と同様であって、伝送制御装置30に接続された信号線Lsに接続され伝送信号を授受するための送受信回路21を備え、送受信回路21は伝送処理部とスイッチ処理部とに兼用されるメインマイコン20に接続される。メインマイコン20はフラッシュメモリ22に書き込まれたプログラムおよびデータに従って動作する。フラッシュメモリ22の少なくとも一部には端末器としてのアドレスや端末器の機能を決定するための機能データが書き込まる。さらに、フラッシュメモリ22には各種メッセージやシンボルなどシステム側で用意しているデータも格納される。
【0038】
メインマイコン20は、液晶部11の表示内容を指示するデータをラッチ回路23を通して液晶コントローラ24に引き渡す。液晶コントローラ24はDRAM25にあらかじめ登録してあるデータを用いて液晶部11の所定位置に所定内容を表示する。DRAM25の内容は後述するようにユーザが設定可能であって、メインマイコン20を設定モードとしてタッチパネル12を用いて設定した内容をDRAM25に蓄積し、メインマイコン20を操作モードとしてタッチパネル12を操作するとDRAM25に蓄積されているデータを用いて液晶部11の表示内容が設定される。液晶部11のコントラストやバックライトの明るさは、メインマイコン20がコントラスト調整部26やバックライト用インバータ回路27を制御することによって自動的に調節される。さらに、メインマイコン20にはブザー28が接続され、タッチパネル12の所定領域に触れた場合や誤操作の場合にはブザー28を鳴動させて入力を受け付けたことや誤操作があったことを音で報知する。ここに、入力の受付と誤操作とは異なる音に設定しておくのが望ましい。
【0039】
設定操作端末器1は、液晶部11にバックライトを備えるなど、比較的大きい電力を必要とするから、内部電源を信号線Lsから得るのではなく、別途に給電される交流24Vを電源回路29で整流し電圧安定化することによって内部電源を得ている。電源回路29に供給される交流24Vは、伝送制御装置30とともに分電盤内などに配置されるリモコントランスから得られる。リモコントランスは、リモコンリレー(伝送信号によらずに別に設けたスイッチによってオンオフが可能なリレー)を用いる場合にリモコンリレーに給電するために従来より設けられているものである。このリモコントランスから出力される交流24Vを設定操作端末器1に供給することで、設定操作端末器1には交流100Vなどの商用電源から内部電源を得る必要がなく、電源トランスや大型の平滑コンデンサが不要になる。内部電源としては、5V、12V、20Vなどの電圧を用いるが、24Vからの降圧であるから必要個数の電圧安定化回路を設ける程度の簡単な構成で目的の電圧を得ることができる。
【0040】
ところで、上述した設定操作端末器1は、図36に示す構造を有する。すなわち、設定操作端末器1の器体は、液晶部11およびタッチパネル12を備える操作表示ユニット2と、その他の回路部分を収納する本体ユニット3とを着脱自在に結合して構成される。
【0041】
操作表示ユニット2は、前面(図36の上面)が開口した前ボディ41と、前ボディ41の内底面に立設されたボス41aに載置されるパネル状の液晶部11と、液晶部11の前面側に積層されるシート状のタッチパネル12とを備える。タッチパネル12の前面側には矩形枠状の中プレート42が重ね合わされ、液晶部11の表示領域は中プレート42の開口窓42aを通して前面側に露出する。さらに、中プレート42の前面には矩形枠状の化粧プレート43が積層される。前ボディ41、中プレート42、化粧プレート43は絶縁材料である合成樹脂の成形品であって、人が触れようとするときに静電気の放電が生じないようにしてある。したがって、静電気の放電で内部回路が破壊されるという事故を防止することができる。また、タッチパネル12は指など押す(ないし触れる)ことによって操作されるものであるから、貼り替え可能な透明な保護シートをタッチパネル12の表面に積層してある。このような保護シートによって指跡が付きにくくなり、また指跡が付いたり埃などによって汚れたときには保護シートを貼り替えることによってメンテナンスを容易にすることができる。
【0042】
前ボディ41と中プレート42とは、前ボディ41の後面側からボス41aを通して挿入される皿小ねじ44を中プレート42に螺合させることによって結合される。また、前ボディ41の周壁前縁には、6個の浮き上がり防止突片41bが突設される。浮き上がり防止突片41bは先端部が広幅となる形状に形成され、中プレート42の周部に形成した引掛用切欠42bに係合する。このように浮き上がり防止突片41bと引掛用切欠42bとが係合することにより、前ボディ41からの中プレート42の浮き上がりが防止され、中プレート42の反りなどによって前ボディ41と中プレート42との間に隙間ができるのを防止することができる。浮き上がり防止突片41bおよび引掛用切欠42bの位置は非対称となるように配置され、前ボディ41と中プレート42との組違いを防止してある。
【0043】
また、化粧プレート43は、シート状ないしテープ状の両面接合材(図示せず)を用いて中プレート42の前面に貼着される。液晶部11およびタッチパネル12は前ボディ41と中プレート42との間に挟持されるのであって、液晶部11およびタッチパネル12は皿小ねじ44の通る位置決め部11b,12bを非対称な位置に設けることによって、組違いを防止してある。
【0044】
ここに、中プレート42の下部には下端縁に沿う方向に突出した軸ピン49aを有するネーム板49が取り付けられ、このネーム板49は、中プレート42の下部に設けた第1の記入部49bに対向する位置と、第1の記入部49bを開放する位置との間で開閉自在になるように軸ピン49aによって中プレート42に軸支される。また、ネーム板49において第1の記入部49bとの対向面は第2の記入部(図示せず)となり、ネーム板49における他面は第3の記入部49cとなる。第1ないし第3の記入部49b,49cには負荷の関連情報を表記することができるようになっている。第1ないし第3の記入部49b,49cの表記内容は操作対象となる負荷の種類や用途などを示す文字(リビング、寝室、風呂など)が一般的であるが、常時は表面側となっている第3の記入部49cには基本的に負荷の使用状況を示すシーン名(食事、就寝など)が表記される。また、中プレート42の下部右端部には後述する設定スイッチSW(図38参照)の操作部が設けられる。設定スイッチSWの操作部はネーム板49を閉じるとネーム板49により覆われる。
【0045】
前ボディ41の内底面には回路収納凹所41cが形成され、バックライト用インバータ回路27を実装したプリント基板45aと、本体ユニット3に接続するための電線であるフラットケーブル4に液晶部11やタッチパネル12を接続するためのコネクタ46a,46bを有したプリント基板45bとが収納される。フラットケーブル4は、前ボディ41の回路収納凹所41cの底面に形成した開口部41dを通して前ボディ41の後面側に引き出される。プリント基板45a,45bは前ボディ41の内底面に形成されたボス41eを通して挿入されるナイロンリベット47により前ボディ41に固定される。液晶部11のバックライト用のケーブル11cはプリント基板45aに設けたコネクタ46cに接続され、プリント基板45aに設けた他方のコネクタ46dにはプリント基板45bからのケーブル11dが接続される。また、液晶部11の液晶表示器はプリント基板45bに設けたコネクタ46aに接続される。タッチパネル12はテープ電線(フレキシブル基板)12aを有し、テープ電線12aの先端部がプリント基板45bのコネクタ46bに接続される。
【0046】
前ボディ41の底壁であって回路収納凹所41cよりも上方には、係合凹所として機能する左右2個の係合窓41fが形成されている。各係合窓41fの上縁両端部には、係合窓41f内に突出する脱落防止片5aが設けられる。
【0047】
本体ユニット3は、前面開放された枠本体51aの前端部の上下にそれぞれ取付片51b,51cを連続一体に突設した形状の取付枠51と、枠本体51aの後面に結合される後ボディ52とを備え、枠本体51aと後ボディ52との間に形成される空間に回路部を実装した2枚のプリント基板53a,53bが収納される。ここに、プリント基板53aには図36における送受信回路21および電源回路29が実装され、プリント基板53bには図36において送受信回路21と電源回路29と操作表示ユニット2の回路部とを除く回路部分が実装される。また、両プリント基板53a,53bはテープ電線53cを用いて互いに接続されている。
【0048】
プリント基板53aは信号線Lsやリモコントランスに接続されるから、外部電線を接続するための端子を有しており、この端子には速結端子構造を有した端子ブロック54が用いられる。端子ブロック54は、端子板および端子板の一部に対向する鎖錠ばね(板ばねを屈曲させたもの)をケース内に備え、ケースに設けた電線挿入口を通して挿入される電線を鎖錠ばねのばね力により端子板との間に挟持するものである。また、外部電線を保持した状態では鎖錠ばねの端縁が外部電線に食い込むことによって外部電線を抜け止めしているが、ケース内に設けた解除釦を操作することで、鎖錠ばねを外部電線から引き離すと外部電線を引き抜くことができるように構成されている。この種の速結端子構造は周知のものであって、端子板、鎖錠ばね、解除釦をケースに所要個数(ここでは4線接続用のものを用いている)収納することにより1部品として扱うことができるようにしてある。このような端子ブロック54を2個設けてそれぞれ信号用と電源用とに用いてある。端子ブロック54は後ボディ52の後壁の左右上端部に設けた露出窓52aに臨んで配置され、後ボディ52の後面側から外部電線が接続されるようになっている。端子ブロック54に接続された外部電線を外すには解除釦を前方に押し込みながら外部電線を引き抜くことになる。なお、プリント基板53aは、後ボディ52の内底面に突設したボス52bを通して後ボディ52の後面側から挿入されるナイロンリベット55を用いて後ボディ52に固定される。
【0049】
一方、プリント基板53bの前面にはフラットケーブル4の一端部に設けたコネクタ4aに着脱自在に結合されるコネクタ4bが実装されている。このプリント基板53bはタッピングねじ56により取付枠51に結合される。また、コネクタ4a,4bの接続部位には前面側に覆い板57が覆着される。覆い板57はタッピングねじ57aを用いて取付枠51に固定される。取付枠51には音響出力手段としてのブザー28が保持される。
【0050】
上述のようにしてプリント基板53a、53bをそれぞれ保持した取付枠51と後ボディ52とは、後ボディ52の前面側に突設した結合爪52cを取付枠51の周部に設けた結合孔51fに係合させるとともに、後ボディ52を通して取付枠51に螺合するタッピングねじ58を用いて結合される。
【0051】
ところで、各取付片51b,51cにはボックス取付孔59aと、枢支孔59bと、直付け孔59cとの3種類の孔が形成されている。ボックス取付孔59aは配線器具の施工に用いるスイッチボックスに螺合するボックスねじを挿通することができる孔であって、コンクリート壁のようにスイッチボックスを壁に埋め込んで施工する場合には、ボックス取付孔59aを用いて取付枠51を壁に固定することになる。また、枢支孔59は挟み金具と称する部材の一端部を引掛けて枢支するものであり、取付片51b,51cを通して挿入される引締めねじを挟み金具に螺合させ、その螺合量を変化させることによって挟み金具の他端部と取付片51b,51cとの距離が変化するようにしてある。つまり、壁パネルに取り付けるときには、壁に固定用の孔を形成し、壁の前面側に取付片51b,51cを当接させるとともに壁パネルの後面側に挟み金具を当接させ、引締めねじを締め付けると、取付片51b,51cと挟み金具との間に壁パネルが挟持されることによって、取付枠51を壁に固定することができるものである。さらに、直付け孔59cは木製の壁のように木ねじを螺合させることができる壁の場合に、直付け孔59cを通して木ねじを壁に螺合させることによって取付枠51を壁に固定するものである。
【0052】
上述したように、後ボディ52との間にプリント基板53a,53bを収納する枠本体51aと、壁面等に固定するための取付片51b,51cとを連続一体に形成しているものであるから、壁面等に施工するための別途の取付具を必要とせず、部品点数の削減になるものである。
【0053】
ここにおいて、取付片51b,51cにおけるボックス取付孔59aのピッチはJIS規格に規定されている大角連用形の配線器具に用いる取付枠を3個並設した3連用の取付枠と同じ寸法に設定されている。また、本体ユニット3は、3個モジュールの配線器具を3個並設した3連モジュール寸法に相当する寸法を有している。したがって、配線器具用の施工部材を流用して施工することができるのであって、専用の施工部材を新たに製造する必要がなく、また施工方法の教育もほとんど不要である。
【0054】
上側の取付片51bの上縁部の4箇所には操作表示ユニット2に設けた脱落防止片5aに対応する部位で後面を凹没させた形状の係止部6が形成されている。しかして、操作表示ユニット2に設けた係合窓41fに取付片51bを挿入して係止部6の後面に脱落防止片5aを当接させるようにすれば、取付片51bの上面が操作表示ユニット2の内側面に当接して操作表示ユニット2の下方への移動を禁止するとともに、脱落防止片5aが係止部6に係合して操作表示ユニット2の前方への移動も禁止されることになる。つまり、壁に固定した本体ユニット3に操作表示ユニット2を結合することができる。
【0055】
ところで、設定操作端末器1を用いた遠隔監視制御システムは、上述のように、白熱灯,蛍光灯、ファンコイル、スピーカなどの各種の負荷Lを含み、負荷Lのオンオフだけではなく、白熱灯や蛍光灯では調光を可能とし、ファンコイルやスピーカでは出力の調節が可能になっている。これらの制御には操作側において操作部と表示部とが必要であり、設定操作端末器1においては、液晶部11を表示部とし、液晶部11に表示される図形ないし文字とタッチパネル12との組み合わせにより操作部を構成している。
【0056】
ここで、すべての制御対象の表示部および操作部の内容を液晶部11の一画面内に収めると、液晶部11として大きな画面を有するものが必要になり、高価になるとともに全体が大型化することになる。そこで、液晶部11の一画面当たりの表示量は比較的少なくし、画面の表示内容を切り換えることによって多数の負荷に対する表示部および操作部の内容を液晶部11に表示できるようにしてある。つまり、液晶部11の表示内容に連動させてタッチパネル12の操作内容の解釈を変更している。
【0057】
液晶部11の画面の左列には、図37に示すように、画面を切り換えるための5個の釦S1〜S5が表示される。これらの釦S1〜S5は、画面の切換にかかわらず常時表示される。釦S1〜S5は上から順にパターン制御用(パターン)、グループ制御用(グループ)、照明負荷制御用(調光/個別)、照明負荷制御用(調光/個別)、電動カーテン・ファンコイルユニットなどの制御用(電動その他)として設けられている。つまり、これらの釦S1〜S5に対応する領域でタッチパネル12に触れる(押す)ことによって、各制御に対応した画面に切り換えられる。また、どの画面が選択されているかは、各釦S1〜S5の横にマークMが表示されることによって知ることができる。照明負荷制御用の釦S3,S4が2個設けられているのは、他の制御対象に比較して照明負荷がもっとも多いからである。
【0058】
しかして、まず、上述した設定操作端末器1を用いて負荷を制御する場合について簡単に説明する。照明負荷(白熱灯ないし蛍光灯)の点灯・消灯や調光の制御には、図38のような画面が表示される。照明負荷の点灯・消灯は1個の操作部で制御することができるが、調光は照明負荷の光出力の増加を指示するアップ操作部と減少を指示するダウン操作部と点灯・消灯を指示するオンオフ操作部とが操作部として必要であり、さらに光出力に応じたレベル表示を行なうレベル表示部と点灯・消灯を示す点灯・消灯表示部とが必要である。オンオフ操作部と点灯・消灯表示部とは照明負荷の点灯・消灯のみを行なう場合にも用いることができる。つまり、調光用の操作部と表示部とがあれば、点灯・消灯のみの操作部および表示部に兼用することができる。したがって、照明負荷用の制御部として、アップ操作釦S11、ダウン操作釦S12、オンオフ操作釦S13が設けられ、表示部として点灯・消灯表示部D11と、バー表示によるレベル表示部D12とが設けられる。点灯・消灯表示部D11はオンオフ操作釦S13に重ねて設けられ、照明負荷の状態に応じて「ON」「OFF」の文字が表示される。照明負荷の点灯・消灯のみを指示する場合には、アップ操作釦S11、ダウン操作釦S12、レベル表示部D12は表示されず、オンオフ操作釦S13と点灯・消灯表示部D11とが表示される。また、点灯・消灯表示部D11としてはシンボルを用いてもよい。
【0059】
ファンコイルのような電動機器の制御やスピーカの音量調整などを行なうときには、「電動」の釦S4に触れると画面表示が変化する。いま、負荷としてスピーカ、ファン、電動カーテンがあるものとする。スピーカについては音量の切換段階に応じた個数の操作部と、スピーカのオン・オフを指示する操作部とが設けられる。また、ファンには風量を段階的に変えることができるものと運転・停止だけを指示できるものとを用いるとすれば、風量を段階的に変えるものは切り換える段階に応じた個数の操作部と、運転・停止を指示する操作部とが設けられ、運転・停止のみを指示する場合には運転・停止の指示を行なう操作部が設けられる。さらに、電動カーテンの開閉には、開動作の指示と、閉動作の指示と、動作の停止とを指示する操作部が設けられる。また、これらの負荷の運転と停止との状態の表示が必要であれば画面上にシンボルなどを用いて表示する。
【0060】
ところで、設定操作端末器1では、制御対象のグループ制御が可能である。グループ制御とは、あらかじめ指定された複数個の制御対象を一斉に同じ制御状態に制御することであって、たとえば指定された複数個の制御対象のオンオフの状態を一つの操作部で一括して指示したり、調光による光出力の大きさを一つの操作部で一括して指示するのである。グループ制御を行なうには、どの制御対象を一括して制御するかを指定する必要がある。また、設定操作端末器1では、制御対象のパターン制御も可能である。パターン制御とは、あらかじめ指定された複数個の制御対象をあらかじめ設定された制御状態に制御することであって、たとえば1つの操作部の操作によって複数個の照明負荷についてそれぞれ異なる光出力に設定するのである。パターン制御を行なうには、どの制御対象をどのような制御状態に設定するかを指定する必要がある。
【0061】
グループ制御やパターン制御における制御対象や制御状態の設定については後述する。グループ制御の設定がすでになされている場合には、釦S2に触れることによって図38に示した「調光/個別」と同様の画面が表示される。この画面では、表示された操作部を操作すると、複数個の制御対象が一括して同じ制御状態に制御されることになる。したがって、室内の光量を全体に増減したいときなどにはグループ制御を行なうことになる。
【0062】
一方、パターン制御の設定がすでになされている場合には、シーン(パターン制御は室内の利用の仕方に応じて選択されるから、室内の利用場面ごとにパターン制御の内容を対応付けるのであり、その意味でシーンという用語をパターン制御を意味するものとして用いる)に対応する釦S1を操作すると、図37のように、液晶部11の画面の下部に操作釦S41〜S44が表示される。各操作釦S41〜S44は各シーンに対応付けられており、所望のシーンに対応した操作釦S41〜S44に対応する領域に触れると、あらかじめ指定されている制御対象がそのシーンに応じた制御状態に制御されるのである。
【0063】
上述した各操作部やシンボルなどの表示は、設定操作端末器1から各種の制御端末器32への指示を与えた後に伝送制御装置30から返送される制御データの内容に応じて設定操作端末器1の内部処理によって変化する。
【0064】
上述したように、設定操作端末器1では各種の制御対象の制御内容を指示することができ、またグループ制御やパターン制御が可能であるから、各制御対象と操作部とを対応付けるための設定や、グループ制御やパターン制御での制御対象ないし制御状態を対応付けるための設定を行なう必要がある。そこで、制御対象への指示操作のための設定スイッチSWが設けられている。釦S1〜S5のいずれかを選択した状態で設定スイッチSWを押操作すると、釦S1,S2が選択されているときにはパターン制御やグループ制御の内容を設定することが可能になり、釦S3〜S5が選択されているときには各制御対象への操作部の対応付けが可能になる。
【0065】
以下では、設定スイッチSWを3秒以上押しつづけることによって設定モードに移行した後の動作について説明する。設定モードの初期画面は、図1に示すように何を設定するかを選択する画面になる。本実施形態では、「初期設定」、「アドレス設定」、「負荷シンボル設定」、「パターン・グループ設定」、「操作ロック設定」、「画面清掃モード」が選択可能になっている。どの設定を行なうかは釦S71〜S76を押す(触れる)ことで選択する。また、このように画面上に重ねたタッチパネル12を用いて各種設定を行なうから、設定操作端末器1を壁から外すことなく各種設定が可能になる。なお、以下の画面の説明では、各画面で操作に必要な釦以外については符号を省略する。
【0066】
図1に示すように、設定モードにおける各種設定の選択画面では、画面の右に「通常」と表示された釦S61が設けられ、この釦S61を押すと、制御モードで釦S1〜S5のみが表示された画面に移行する。
【0067】
図1に示す画面で、「初期設定」を選択すると、図2に示すように、「コントラスト設定」、「画面消灯設定」、「操作音設定」、「画面自動点灯設定」の各設定を選択する画面が表示される。これらの設定は、設定操作端末器1の内部環境を設定するものであって、釦S81〜S84を押すことで選択される。また、「通常」の釦S61に加えて画面の右に「戻る」の釦S62が設けられる。釦S62が押されると一つ前の画面(図2の状態では図1の画面)に戻る。
【0068】
「コントラスト設定」では、液晶部11の画面のコントラストを調節することができ、図3に示すように、コントラストの強弱を調節する画面になる。コントラストは2つの釦S91,S92を用いて強弱を調節し、複数段階(たとえば、7段階)に設定可能になっている。コントラストの強さはバー表示によるレベル表示部D2で表示される。「コントラスト設定」においては、2つの釦S91,S92を用いて画面のコントラストを変化させることができるから、画面の明るさを見ながらコントラストの調整ができるとともに、レベル表示部D2によってもコントラストのレベルを確認することができる。つまり、周囲の明るさに応じた画面の相対的な明るさは視覚的に確認することができ、設定操作端末器1により設定されているコントラストはレベル表示部D2により確認することができる。
【0069】
「画面消灯設定」では、図4に示す画面が表示され、操作入力がなくなってから釦S1〜S5のみを表示する画面になるまでの時間が釦S93〜S97によって複数段階(たとえば、分単位で1〜5分の5段階)に選択可能になっている。選択された釦S93〜S97は反転表示ないし高輝度に表示される。なお、ここで設定した時間が経過して釦S1〜S5のみを表示している状態では、バックライトが消灯され電力消費が常時よりも少なくなる。このように画面の点灯時間を制限することによって、液晶表示器およびバックライトよりなる液晶部11への通電時間が制限され液晶部11の寿命を延ばすことができる。また、上述のように操作入力がなくなってから画面が消灯するまでの時間を複数段階に設定可能としているから、使用環境に応じた時間設定が可能になる。要するに、使用環境に応じて使い勝手がよいように画面消灯時間を設定しながらも、画面消灯時間を制限することにより液晶部11の長寿命化を図ることができる。
【0070】
「操作音設定」では、図5に示す画面になり、各釦を押したときに操作音を発生するか否かを釦S98により選択することができる。釦S98を押して操作音を発生させるようにしたときには、釦S98の中にレ字状のチェックマークが表示される。このように、操作音の有効・無効を釦S98の操作で容易に設定することができるのである。
【0071】
「画面自動点灯設定」では図6に示す画面になる。この画面では、画面が消灯しているときでも、他の操作端末器31のスイッチSの操作によって負荷Lが制御されて負荷Lの状態が変化したときに、その負荷Lの操作に対応した画面を表示して負荷Lの動作の変化を示すようにするか否かを釦S99により選択することができる。「画面自動点灯設定」においては「負荷の変化で自動点灯」が選択されていると、釦S1〜S5のみが表示されている画面になっていたとしても、負荷Lの動作状態の変化に伴ってそれを示す画面が表示される。また同時にバックライトも点灯する。また、「負荷の変化で自動点灯」が選択されていると釦S99の中にレ字状のチェックマークが表示され、この状態では画面消灯時間の経過により画面が自動的に消灯していても、負荷Lの状態が変化すれば、その負荷Lに応じた内容の画面が表示されるから、画面が消灯していても負荷Lを監視することができる。
【0072】
図1の画面で「アドレス設定」が選択されると、図7に示す画面に切り換わり、端末器としてのアドレスの設定ないし確認が可能になる。この画面が表示された状態で、釦S1〜S5を選択して押すと、図8、図11、図14、図18のように操作釦S41〜S48が表示される。
【0073】
いま、図7の画面において「パターン」の釦S1を選択したとすると、パターン設定を行なうことになるから図8の画面に移行し、いずれかの操作釦S41〜S48を選択すると、図9のようにアドレスや端末器の機能を設定するための操作部が表示された画面に移行し、図8の画面で選択した操作釦S41〜S48に対応するアドレスや機能が設定可能になる。たとえば、操作釦S41を押すと操作釦S41の表示状態が変化して操作釦S41が選択されたことが示され、この状態で操作釦S41にすでにパターン制御用のアドレス(パターンアドレス)が設定されていれば、ボックスB1の中にその値が表示される。また、パターンアドレスが設定されていないときには、数字キーによりパターンアドレスを設定することができる。すでに設定されているパターンアドレスを変更するときには、「クリアー」の釦を押して前の設定値を消去した後に数字キーによりパターンアドレスを入力する。図10はパターンアドレスを「P1」に設定した状態を示す。図9、図10に示す画面では右に「設定」の釦S63が表示され、操作釦S41〜S48にパターンアドレスを設定した後に釦S63を押すことで、操作釦S41〜S48に対するパターンアドレスが確定する。
【0074】
グループ制御用のアドレス(グループアドレス)や調光/個別制御用のアドレス(調光/個別制御アドレス)や電動機器などの制御用のアドレス(電動その他アドレス)を設定する場合も同様であって、図7の画面で釦S2を押せばグループアドレスを設定する図11の画面に移行し、図7の画面で釦S3,S4を押せば調光/個別制御アドレスを設定する図14の画面に移行し、図7の画面で釦S5を押せば電動その他アドレスを設定する図18の画面に移行する。図11、図14、図18の各画面では、操作釦S41〜S48が表示される。
【0075】
図11の画面では、調光レベルを一括して制御するか否かを指示する「グループ調光」の釦S64が右下に表示される。この釦S64を押せば、グループ制御において調光レベルを一括して制御するように設定することができる。操作釦S41〜S48を選択した後の操作はパターンアドレスの場合と同様であって、図12に示すようにグループ制御に適した設定用の釦が表示される。グループ制御では、負荷をオンにする操作から一定時間だけ負荷を動作させる一時点灯(この場合の負荷は通常は照明負荷になる)、負荷をオフにする操作から一定時間後に負荷を停止させる遅れ消灯が選択可能であって、これらの制御の際の時間は複数段階に設定可能になっている。具体的には、一時点灯では30秒、1分、5分、1時間、2時間の5段階、遅れ消灯では30秒、1分、5分の3段階が選択可能になっている。設定誤りがあれば「クリアー」の釦を押せばよく、一時点灯や遅れ消灯のようなタイマ制御を解除するには「タイマークリアー」の釦を押す。グループアドレスおよび他の設定内容(タイマ制御の設定内容を含む)は、図13のようにボックスB2に表示される。図13はグループアドレスが「G1」で、30秒の遅れ消灯が設定された状態を示す。図12、図13の画面においても「設定」の釦S63が表示されるから、操作釦S41〜S48にグループアドレスを設定した後に釦S64を押せば、操作釦S41〜S48に対するグループアドレスが確定する。
【0076】
図14の画面では、個別アドレス・調光アドレスを設定する対象となる操作釦S41〜S48が表示される。この画面で操作釦S41〜S48を選択して押せば、図15の画面が表示される。個別制御や調光制御では、グループ制御と同様にタイマ制御が可能であり、一時点灯および遅れ消灯の設定が可能であり、その時間も段階的に設定可能になっている。また、図15の画面においては、「個別」「調光」を選択すれば、負荷のオンオフのみを制御するか、照明負荷の調光を行なうかの選択が可能になる。また、「改行」によりボックスB3の表示内容のうちのどれを対象にしているかを選択することができる。つまり、ボックスB3には複数行が表示され、「改行」を押すたびにボックスB3の外に設けたカーソルC1が上下に移動することで、ボックスB3内の行を指定する。ところで、図15の画面では右上に「負荷選択」の釦S65が表示される。この釦S65は、負荷の種類を選択するとともに、選択した負荷の種類に応じて画面右上部の表示部D3の内容を変化させるものであって、釦S65を押すたびに、図16に示すように、調光しない場合、調光する対象を白熱灯として256回路分の制御を行なう場合、調光する対象をインバータ式の蛍光灯とする場合、調光する対象を白熱灯として16回路の制御を行なう場合を順次循環的に選択することができる。このようにして設定した状態を図17に示す。図17の画面において「設定」の釦S63を押せば図17の画面の内容で設定される。
【0077】
図7の画面で釦S5を選択すれば、図18の画面に移行する。この画面では、電動機器等の制御の設定や確認を行なうための操作釦S41〜S48が表示される。操作釦S41〜S48を選択すれば、図19に示すように電動機器等の設定や確認に適した設定用の釦が表示される。とくに、電動機器等の制御では、照明負荷以外の負荷を選択する必要があるから、「負荷選択」の釦S65を操作することによって、画面の右部の表示部D4に各種の負荷に対応する表示が図20のように順次循環的に表示される。図21のように表示内容が確定すれば、「設定」の釦S63を押して設定内容を確定する。
【0078】
図1の画面において、「負荷シンボル設定」を選択すれば図22に示す画面が表示され上述したシンボルを設定することができる。つまり、図22に示す画面において釦S1〜S5のいずれかを選択すると、操作釦S41〜S44が表示されるから、所望の操作釦S41〜S48を選択し、あらかじめフラッシュメモリ22に登録されている各種シンボルを表示させ、負荷の種類に応じたシンボルを選択すれば、選択した操作釦S41〜S48にシンボルが対応付けられる。
【0079】
図1の画面において、「パターン・グループ設定」を選択すれば、図23に示すように、パターン設定かグループ設定かを選択する画面が表示されるから、釦S1,S2によりパターン設定かグループ設定かを選択する。
【0080】
いま、パターン設定を選択したとすると、図24に示すように、現時点での負荷の制御状態をそのままパターン制御に用いるか、パターン制御に組み込む負荷を設定操作端末器1で指定するかを選択する画面が表示される。現時点での負荷の制御状態をそのままパターン制御に用いる場合には、釦S51を押せば図25に示すようにどの操作釦S41〜S44に対応付けるかを指定する画面になり、操作釦S41〜S44を指定すればパターン設定がなされる。ここで、操作釦S41〜S44の操作から負荷をフェードインないしフェードアウトすることができるように、フェード時間を段階的に設定する釦S85〜S88が設けられる。つまり、フェード時間は「瞬時」「3秒」「6秒」「1分」から選択可能であって、照明負荷を制御する際に適宜のフェード時間を設定することによって、急激な明るさの変化による眩みが生じるのを避けたり(3秒でよい)、明るさの変化を気づかせないようにしたり(1分がよい)することができる。操作釦S41〜S44およびフェード時間の選択後に「設定」の釦S63を押せば、図26に示すように、画面の右上の表示部D5に「書込中」の表示がなされる。この間に、伝送制御装置30への関係データの転送が行なわれる。データの転送が終了すれば、図27のように図23に示した画面に戻り、設定が完了する。
【0081】
一方、図24に示す画面で釦S52を選択したときには、すでに設定されているパターン制御の内容を確認したり、設定操作端末器1による負荷の指定でパターン設定を行なったりすることが可能になる。つまり、操作釦S41〜S44が表示されるから、パターン制御の内容を確認したい操作釦S41〜S44、あるいはパターン制御用に割り当てたい操作釦S41〜S44を押すと、選択した操作釦S41〜S44に対応するパターン制御の内容が伝送制御装置30から読み込まれる。伝送制御装置30から設定操作端末器1にデータを転送している間には「読込中」の表示がなされる。データの転送が終了すると、どの負荷をパターン制御に組み込むかを選択するように促される。そこで、制御対象とする負荷の種別を釦S3〜S5で選択し、さらに選択した負荷の種類に応じて、パターン制御での負荷の状態を設定する。こうして負荷の選択と各負荷の状態の設定とを行なった後に「設定」の釦S63を押せば、「書込中」の表示がなされるとともに設定したデータが伝送制御装置30に転送される。
【0082】
なお、図25の画面では設定操作端末器1で設定したアドレス以外を消去するための釦S49が表示される。この釦S49の操作によってレ字状のチェックマークを釦S49の中に表示したときには、設定操作端末器1で内容を設定していないアドレスはパターン制御の対象外になる。
【0083】
以上説明したように、パターン制御の設定時には、設定時の負荷の点灯状態および調光状態をそのままパターン制御の操作部S41〜S48に対応付ける方法と、各負荷の点灯状態および調光状態を指定して操作部S41〜S48に対応付ける方法とが選択可能であるから、使用環境に応じて容易な方法でパターン設定を行なうことができる。とくに、調光レベルは、画面の表示によって調光レベルを確認するよりも実際に点灯している照明負荷の調光状態で確認するほうが、使用環境に適した調光状態を設定することができるから、前者の方法でパターン設定を行なうのが望ましいと言える。
【0084】
図23の画面でグループに対応する釦S2を選択したときには、グループ設定が可能になる。グループ設定は個々の負荷を指定する場合のパターン設定とほぼ同様である。
【0085】
ところで、図1の画面において、「操作ロック設定」を選択したときは、図28に示す画面が表示される。操作ロックは、パターンスイッチやグループスイッチの操作を受け付けないようにする設定であって、パターンスイッチとグループスイッとについて、それぞれ操作ロックを行なうか否かを選択する。また、操作ロックを行なうために、本実施形態では63チャンネルをフラグとして用いている。つまり、図28の画面では、操作ロックを行なうための負荷番号を釦S55〜S58で選択した後に、「次」と表示された釦S53を押す。負荷番号の選択後には図29に示すようにパターン制御かグループ制御かの別を指定する画面が表示され、「パターン」または「グループ」の釦S1,S2を押すと、図30に示すように、ロックすべき操作釦S41〜S44を指定する画面が表示される。操作釦S41〜S44は押せばオンとオフとに切り換えられ、操作釦S41〜S44がオフであれば、その操作釦S41〜S44をパターンスイッチないしグループスイッチとして用いるパターン制御あるいはグループ制御は受け付けられなくなる。
【0086】
図1の画面において、「画面清掃モード」を選択したときには、図31の画面が表示される。設定操作端末器1はタッチパネル12を用いているから、画面の汚れを拭き取るときにタッチパネル12に触れると誤操作される。そこで、一時的にタッチパネル12の入力が受け付けられないようにする「画面清掃モード」を設けているのである。「画面清掃モード」ではタッチパネル12の操作を受け付けないから、「画面清掃モード」を解除するには設定スイッチSWを押操作する。
【0087】
【発明の効果】
請求項1の発明は、スイッチを備えスイッチごとに固有のアドレスが設定される操作端末器と、負荷が接続され負荷ごとに固有のアドレスが設定される制御端末器と、操作端末器および制御端末器を分岐接続した信号線に接続されスイッチが操作されたときに操作端末器から受け取る監視データに基づいて負荷を制御する制御データを生成するとともに操作されたスイッチとの対応関係が設定されている負荷を接続した制御端末器に対して制御データを伝送する伝送制御装置と、信号線に接続され固有のアドレスを設定可能であって操作時に監視データの生成を指示する複数個の操作部を有した設定操作端末器とを備え、設定操作端末器は、文字および図形を表示可能な表示器と、表示器の画面に重ね合わされた透明なタッチパネルと、表示器の表示内容に関連付けられているタッチパネルの操作に応答して負荷を制御する操作モードと前記操作部にアドレスを設定する設定モードとを選択可能なスイッチ処理部と、信号線に接続されている別途のシステムバージョン表示スイッチが操作されて伝送制御装置の機種種別が問い合わされたときに伝送制御装置からの応答に応じてスイッチ処理部の機能を伝送処理装置の機種種別に対応させる機能選択部とを備えるものであり、伝送制御装置の機種種別に応じてスイッチ処理部の機能を選択するから、従来の伝送制御装置を持つ遠隔監視制御システムでもその伝送制御装置で対応可能な機能に絞って用いることが可能になる。また、旧システムで新しい機能を誤って用いることによるシステムダウンを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態の表示例を示す動作説明図である。
【図2】 同上の表示例を示す動作説明図である。
【図3】 同上の表示例を示す動作説明図である。
【図4】 同上の表示例を示す動作説明図である。
【図5】 同上の表示例を示す動作説明図である。
【図6】 同上の表示例を示す動作説明図である。
【図7】 同上の表示例を示す動作説明図である。
【図8】 同上の表示例を示す動作説明図である。
【図9】 同上の表示例を示す動作説明図である。
【図10】 同上の表示例を示す動作説明図である。
【図11】 同上の表示例を示す動作説明図である。
【図12】 同上の表示例を示す動作説明図である。
【図13】 同上の表示例を示す動作説明図である。
【図14】 同上の表示例を示す動作説明図である。
【図15】 同上の表示例を示す動作説明図である。
【図16】 同上の表示の変化を示す動作説明図である。
【図17】 同上の表示例を示す動作説明図である。
【図18】 同上の表示例を示す動作説明図である。
【図19】 同上の表示例を示す動作説明図である。
【図20】 同上の表示の変化を示す動作説明図である。
【図21】 同上の表示例を示す動作説明図である。
【図22】 同上の表示例を示す動作説明図である。
【図23】 同上の表示例を示す動作説明図である。
【図24】 同上の表示例を示す動作説明図である。
【図25】 同上の表示例を示す動作説明図である。
【図26】 同上の表示例を示す動作説明図である。
【図27】 同上の表示例を示す動作説明図である。
【図28】 同上の表示例を示す動作説明図である。
【図29】 同上の表示例を示す動作説明図である。
【図30】 同上の表示例を示す動作説明図である。
【図31】 同上の表示例を示す動作説明図である。
【図32】 本発明の実施形態を示すブロック図である。
【図33】 同上に用いる伝送信号のフォーマットを示す動作説明図である。
【図34】 同上における伝送制御装置の種別を識別する手順を示す動作説明図である。
【図35】 同上における設定操作端末器のブロック図である。
【図36】 同上における設定操作端末器の分解斜視図である。
【図37】 同上における設定操作端末器の正面図である。
【図38】 同上における設定操作端末器の正面図である。
【図39】 従来の遠隔監視制御システムを示すブロック図である。
【図40】 同上の動作説明図である。
【符号の説明】
1 設定操作端末器
11 液晶部
12 タッチパネル
20 メインマイコン
30 伝送制御装置
31 操作端末器
32 制御端末器
L 負荷
Ls 信号線
S0 スイッチ
Claims (1)
- スイッチを備えスイッチごとに固有のアドレスが設定される操作端末器と、負荷が接続され負荷ごとに固有のアドレスが設定される制御端末器と、操作端末器および制御端末器を分岐接続した信号線に接続されスイッチが操作されたときに操作端末器から受け取る監視データに基づいて負荷を制御する制御データを生成するとともに操作されたスイッチとの対応関係が設定されている負荷を接続した制御端末器に対して制御データを伝送する伝送制御装置と、信号線に接続され固有のアドレスを設定可能であって操作時に監視データを生成する複数個の操作部を有した設定操作端末器とを備え、設定操作端末器は、文字および図形を表示可能な表示器と、表示器の画面に重ね合わされた透明なタッチパネルと、表示器の表示内容に関連付けられているタッチパネルの操作に応答して負荷を制御する操作モードと前記操作部にアドレスを設定する設定モードとを選択可能なスイッチ処理部と、信号線に接続されている別途のシステムバージョン表示スイッチが操作されて伝送制御装置の機種種別が問い合わされたときに伝送制御装置からの応答に応じてスイッチ処理部の機能を伝送処理装置の機種種別に対応させる機能選択部とを備えることを特徴とする遠隔監視制御システム。
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