JP3684176B2 - 防爆型電気装置の自己制御型ヒーター装置 - Google Patents

防爆型電気装置の自己制御型ヒーター装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は爆発性雰囲気の中で使用される自己制御型ヒーター装置を用いた防爆型冷凍・冷蔵庫に関し、更に詳細には、使用するヒーターが、爆発性雰囲気の中でヒーターを通電加熱しても温度上昇と共にヒーターの電気抵抗が急激に増大し、爆発性雰囲気の発火温度よりも低い温度でヒーターの発熱電力がほぼゼロに達すると言う自己制御性を有するために爆発性雰囲気の誘爆が生じないようにした、自己制御型ヒーター装置を用いた防爆型冷凍・冷蔵庫に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電気加熱方式には種々のタイプがあり、使用するヒーターのタイプに応じて設計方法、施工方法、保守方法が異なり、更に、信頼性や安全性や耐久性に関しては、加熱される対象や設備のグレードに応じた検討が必要である。
【0003】
特に、ヒーターの作動により対象設備の温度は上昇するが、他方で対象設備には固有の温度限界が存在する。ヒーターの作動を続けることにより、対象設備の温度限界を超えると、種々の問題が発生する。
【0004】
従来、被加熱対象設備が上限温度を超えないようにするには、上限温度の近傍に達すると、ヒーター装置を自動的にオフにするサーモスタットのような温度制御回路を必要としていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
温度制御回路が安定して動作している間は、ヒーターの通電加熱により対象設備の温度が上昇しても、対象設備が上限温度に達した段階でヒーター回路が強制的に遮断され、また温度低下すればヒーター回路が自動的にオンになり、その結果対象設備が上限温度以下の所定温度に安定して保持されることになる。
【0006】
ところが、この温度制御回路が故障したときには、上限温度に達してもヒーター回路が遮断されず、温度上昇が更に継続するという事態が出現する。
本発明が対象とする爆発性雰囲気内で使用される防爆型冷凍・冷蔵庫においては、このような温度制御回路の故障は取り返しのつかない事態を生起する。
【0007】
爆発性雰囲気の中で使用される防爆型冷凍冷蔵庫は、電気系統の火花放電により爆発性雰囲気を誘爆して大惨事を引き起こすと言う危険性がある。そこで、爆発性雰囲気で使用される冷凍冷蔵庫には防爆化処理が施され、電気火花を発生させない工夫が多段に行なわれている。
【0008】
爆発性雰囲気を誘爆する原因は電気火花だけではなく、発火温度も関係している。冷凍冷蔵庫では、通常霜取り作業が電気ヒーターで行なわれており、これらの温度は爆発性雰囲気の発火温度以下に常時設定されている。
【0009】
ところが、ヒーター装置の温度制御回路が故障したときには、温度制御機能が作動しないため、爆発性雰囲気の発火温度以上に温度が上昇する危険性がり、万一ヒーター加熱される部分の温度が発火温度を超えると、爆発性雰囲気に引火し、これが引き金となって爆発が生じると、取り返しのつかない大惨事となる。
【0010】
換言すると、爆発性雰囲気の中で使用される電気ヒーターに関しては、電気火花の発生防止以外に、ヒーターに故障等が生じても、爆発性雰囲気の発火温度以上に温度が上昇しない特別な処理が必要となる。
【0011】
従って、本発明は、爆発性雰囲気の中で使用される防爆型冷凍・冷蔵庫において、使用している電気ヒーターに、故障等の如何なる事態が生じても、爆発性雰囲気の発火点以上に温度が上昇しないようにした防爆型冷凍・冷蔵庫を提供することを発明の主たる目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、ドレンパンの底板とドレン管部と冷凍・冷蔵庫の冷気の循環用ファンの周辺部と冷凍・冷蔵庫本体の正面周壁面に霜取り用のヒーター装置を備えた防爆型冷凍・冷蔵庫において、
前記ヒーター装置を、電圧が印加される平行に配線された2本の導線44aと、この2本の導線44aの間を帯状に連結すると共に温度上昇に従って抵抗値が増大する導電性ポリマー発熱体から成る自己制御型発熱抵抗体46と、この自己制御型発熱抵抗体46の外周を電気的に絶縁する絶縁被覆48とから成る彎曲自在な自己制御型ヒーター線42の一端を電源印加用の電源接続部60とすると共に、その他端を絶縁性キャップを外嵌して電気的に絶縁した端末処理部54として前記発熱抵抗体46の温度を爆発性雰囲気の発火温度以上に温度上昇させない構成の自己制御型ヒーター装置40に、
前記ドレンパン36の底部を、底板36aと下受皿36bとの間に断熱材62を充填した断熱構造にすると共に、底板36aの下面側に所定長さの帯状の垂下板66を断熱材62内へ突出せしめた状態で固設し、当該垂下板66の側面に沿って前記自己制御型ヒーター線42をシリコン樹脂充填材64により固定した構成に、
前記ドレン管部を、ドレン管70に沿ってその長さ方向に自己制御型ヒーター線42を接触させて配設すると共に、前記度ドレン管70と自己制御型ヒーター線42とを断熱材74並びに金属泊72により囲繞した構成に、
前記冷気循環用ファン28の近傍の本体空間12内の冷気を冷却器34へ導入する仕切板32を、下方へ突出せしめた環状突起32aによりファン28の外径により大径の開口部30を形成すると共に、前記環状突起32aの外周面に自己制御型ヒーター線42を巻回した構成に、
前記冷凍・冷蔵庫本体6を形成する断熱構造の側面14の正面周壁面10側を、側面14を形成する内壁面6aの正面周壁面10側の内面に四角状の本体開口に沿って自己制御型ヒーター線42を巻回固定すると共に、内壁面6aの前記巻回固定した自己制御型ヒーター線42より奥部側の位置に前記自己制御型ヒーター線42に沿って帯状の断熱部材80を介挿するための開口部を設け、当該内壁面6aに設けた開口部へ断熱部材80を介挿することにより前記自己制御型ヒーター線42の熱が内壁面6aへ伝わるのを防止した構成に、
夫々したことを発明の基本構成とするものである。
【0013】
【発明に実施の形態】
以下に、本発明に係る自己制御型ヒーター装置を用いた防爆型冷凍・冷蔵庫の実施形態を図面に従って説明する。特に、本発明に係る防爆型冷凍・冷蔵庫は爆発性雰囲気の中で使用される防爆処理を施したものを総称しており、以下ではこの中の典型例を掲げて本発明の内容を説明する。
【0014】
図1は本発明の一実施形態である防爆型冷凍冷蔵庫の概略斜視図である。この防爆型冷凍冷蔵庫2では、電気火花を発生する可能性のある電気関係・機器部材は全て耐圧防爆容器4の中に配設され、耐圧防爆容器4の中の爆発性雰囲気が仮に爆発しても、その火炎は耐圧防爆容器4に遮断されて外部の爆発性雰囲気を誘爆しないように構成されている。
【0015】
耐圧防爆容器4の下側に冷凍冷蔵庫の本体6があり、本体6は固定脚からなる脚部8により床面の所要位置に固定されている。本体6の正面には四角状の正面周壁面10があり、内部には庫室となる本体空間12が存する。
【0016】
本体空間12は両側の側面14、14と底面16と背面18と天井面20によって囲繞され、正面は開閉扉22により開閉自在に設けられている。開閉扉22の内面側には、四角状の周壁面24の中央に凸面26が形成されている。この凸面26は本体空間12に入り込み、周壁面24は前述した正面周壁面10と密着して本体空間12を冷却空間として外部と隔離する。
【0017】
天井面20には本体空間12から矢印a方向に空気を吸引するファン28が取着され、下方には開口部30を開けた仕切板32が水平に配置されている。ファン28により吸引された空気は冷却器34に入り、その側面から矢印b方向に排出される。空気は矢印c方向に回転してファン28により再び吸引され、本体空間12の中を冷却空気の対流が生じている。
【0018】
冷却器34によって本体空間12の中は冷却される。冷却器34の下面側にはドレンパン36が配置されており、不要な水をドレンパン36に貯留するように構成されている。
【0019】
この防爆型冷凍冷蔵庫2の必要部位には本発明に係る自己制御型ヒーター装置40が設けられており、霜取り動作時にはこの自己制御型ヒーター装置40が作動して霜を融解する。図1には自己制御型ヒーター装置40は明示されていないが、この自己制御型ヒーター装置40は自己制御型ヒーター線42を所要形状に配線して構成される。
【0020】
また、後述するように、この自己制御型ヒーター線42の一端は端末処理部54として電気的に絶縁され、他端は電源接続部60として電圧が供給される。電圧が印加されると、自己制御型ヒータ線42で通電発熱し、霜取りされる領域の霜を融解する。
【0021】
図2は本発明に用いられる自己制御型ヒーター線の概略図である。この自己制御型ヒーター線42は、2本の導線44a、44bを所定幅で平行に配線し、これらの導線44a、44bを取り巻くように自己制御型発熱抵抗体46を形成する。この自己制御型発熱抵抗体46は、例えば導電性ポリマー発熱体で構成されている。
【0022】
自己制御型発熱抵抗体46の外周には電気絶縁用の絶縁被覆48が形成され、その外側にはすずメッキ銅からなる金属編組50が形成され、全体の機械的強度を増大させている。金属編組50の外側には外層被覆52が形成され、耐薬品特性や耐食性の向上が図られている。この自己制御型ヒーター線42の一端は電源接続部60として電源55が接続され、直流電圧Vが印加されている。勿論、交流電圧が印加されてもよい。
【0023】
この自己制御型ヒーター線42の特徴の一つは、電気火花を放出する危険性がないことである。導線44a、44bは自己制御型発熱抵抗体46で被覆されているから導線が露出しない。また、自己制御型発熱抵抗体46の周面は滑らかに成形されている。しかも自己制御型発熱抵抗体46は絶縁被覆48、金属編組50及び外層被覆52の三層で完全に被覆されており、電気火花が生じる事はなく、爆発性雰囲気を誘爆する危険性はない。
【0024】
図3は本発明に用いられる自己制御型ヒーター線の電流図である。電圧の印加によって導線44aはプラス極、導線44bはマイナス極となり、導線44aから導線44bに対し自己制御型発熱抵抗体46の幅方向、即ち矢印方向に電流が流れる。この自己制御型ヒーター線42の特徴は電流が幅方向に流れるのであり、一般の電線のように長手方向に流れるものではない。
【0025】
図4は自己制御型ヒーター線の電気特性図である。前述したように、自己制御型発熱抵抗体46は、例えば導電性ポリマー発熱体から形成され、この導電性ポリマー発熱体は通電発熱により温度が上昇すると、電気抵抗が急激に増大する特性を有する。
【0026】
一般に、金属の抵抗Rは温度tに対し、R=R0(1+αt+βt2+・・)という関係を有している。金属では2次温度係数βは小さいので、温度上昇に対し抵抗Rは直線的に増加するが、本発明の自己制御型発熱抵抗体は非線形特性が極めて大きい点に特徴を有する。
【0027】
従って、この発明では2次温度係数β以上の非線形温度係数が大きな値を有し、図4に示すように抵抗Rが温度tに関し急激に増大する。印加電圧をVとすると、発熱電力WはW=V2/Rで与えられる。従って、抵抗Rが急激に増大すると、発熱電力Wが急激に減少し、最大温度T0になるとほぼW=0となって放熱との均衡でそれ以上温度上昇しなくなる点が存在する。このような性質を自己制御性と呼んでいる。
【0028】
この発明の自己制御型ヒーター線を使用すると、このヒーター線を埋設した部位の温度は最大温度T0以上には増大しなくなる。爆発性雰囲気の発火温度をT1としたとき、T0<T1を満足するように最大温度T0を設定しておけば、自己制御型ヒーター線の自己特性によって爆発性雰囲気の発火が本質的に防止できるのである。
【0029】
爆発性雰囲気の種類によって発火温度は異なる。従って、爆発性雰囲気の種類によって発火温度T1が決るから、T0<T1を満たすような最大温度T0を有する自己制御型発熱抵抗体を選択して、自己制御型ヒーター線を構成すればよい。
【0030】
一般に、爆発性ガスの発火温度に応じて、耐圧防爆容器の外表面の温度上昇限度が工場電気設備防爆指針(労働省産業安全研究所・1979年・ガス蒸気防爆に関する日本国内規格)に定められている。取り扱われる爆発性ガスの種類に応じて発火度をG1〜G6の6段階に分類し、各発火度に対して温度上昇限度が表1のように決められている。
【0031】
<表1>耐圧防爆容器外表面の温度上昇限度
<発火度> <発火温度> <温度上昇限度>
G1 T>450℃ 320℃
G2 450℃≧T>300℃ 200℃
G3 300℃≧T>200℃ 120℃
G4 200℃≧T>135℃ 70℃
G5 135℃≧T>100℃ 40℃
G6 100℃≧T>85℃ 30℃
【0032】
表1の温度上昇限度は耐圧防爆容器の外表面の温度であるから、これに沿ってG1〜G6に従って最大温度T0を温度上昇限度(T1に相当)以下に設定すれば、爆発性雰囲気の発火による誘爆は防止できることになる。
【0033】
本発明の自己制御型ヒーター装置40は、防爆型冷凍・冷蔵庫の加熱制御部位に配置されるから、前記温度上昇限度はこの加熱制御部位の最大温度に相当する。従って、加熱制御部位の最大加熱温度が発火度G1〜G6に対応して温度上昇限度T1以下になるように、前記最大温度T0を設定しなければならない。このような設定によって、霜取りのような加熱動作を爆発性雰囲気の中で行なっても誘爆を未然に防止することができるのである。
【0034】
図5は自己制御型ヒーター線の端末処理部の断面図である。導線44の周囲は自己制御型発熱抵抗体46、絶縁被覆48、金属編組50、外層被覆52の4層構造となっている。この自己制御型ヒーター線42の端末に絶縁性キャップを外嵌して端末処理部54とし、端末を電気絶縁して安全性を付与している。
【0035】
図6は、防爆型冷凍・冷蔵庫の前記図1のドレンパン36に設けられた自己制御型ヒーター装置の概略斜視図である。ドレンパン36は水溜めとして機能するもので、冷凍時にはこの水が内部で凍結する。そこで、ドレンパン36の底板36aに自己制御型ヒーター42を渦巻き配線して自己制御型ヒーター装置40が形成されている。自己制御型ヒーター線42の渦巻き中心にある一端は端末処理部54となり、他端は耐圧防爆容器4内へ延設される電源接続部60となっている。
【0036】
図7は図6のA−A線要部断面図である。ドレンパン36の実際の構造は、底板36aの下面に垂下板66を渦巻状に固定し、この垂下板66に沿って自己制御型ヒーター線42を巻回し、更にシリコン充填部64により自己制御型ヒーター線42を垂下板66に固定している。
【0037】
底板36aの下部にはグラスウール等の断熱材62を介して下受皿36bが配置され、ドレンパン36の底全体が断熱構造に設計されている。冷凍冷蔵庫の霜取り動作時にはドレンパン36の霜取りも同時に行い、自己制御型ヒーター装置40を作動させてドレンパンに固結した氷を除去する。
【0038】
図8はドレン管70に設けられた自己制御型ヒーター装置の概略断面図である。ドレン管部は、流下してきた水をドレンパン36や排水溝に誘導するものである。この水が冷凍時にはドレン管70の内面に固結する。そこで、ドレン管70の下面長手方向に沿って自己制御型ヒーター線42を配線して自己制御型ヒーター装置40を構成し、霜取り制御できるようになっている。
【0039】
自己制御型ヒーター線42とドレン管70の周りはアルミ箔テープ72を巻回して固定され、その周りには断熱材74を巻回した後、更にアルミ箔テープ76を巻回して一体化している。
【0040】
図9は図8のB−B線断面図である。前述した自己制御型ヒーター線42の組付け構造が示されている。冷凍冷蔵庫の霜取り動作時にドレン管70の自己制御型ヒーター装置40を作動させてドレン管70の霜取り動作も同時に行なう。
【0041】
図10は図1のファン近傍に設けられた自己制御型ヒーター装置の概略断面図である。仕切版32を下方に切り起こして環状突起32aを形成し、開口部30を開いている。この開口部30にはファン28が配置され、冷凍冷蔵庫の空気を循環させる機能を有する。
【0042】
環状突起32aの外周面には自己制御型ヒーター線42を巻回して自己制御型ヒーター装置40が構成されている。冷凍冷蔵庫の霜取り動作時にファン近傍のの自己制御型ヒーター装置40を作動させて仕切板32やファン近傍の霜取り動作を行なう。
【0043】
図11は冷凍庫本体の正面周壁面10に設けられた自己制御型ヒーター装置の概略説明図である。本体空間12を取り囲む正面周壁面10に自己制御型ヒーター線42を四角状に配線し、一端を端末処理部54、他端を耐圧防爆型容器4内へ延設する電源接続部60として自己制御型ヒーター装置40を構成する。
【0044】
図12は、図11に示された自己制御型ヒーター装置の第1具体例の要部断面図である。本体6の壁面内部には本体断熱材82が充填され、本体内壁面6aは断熱部材80を介して本体6と断熱されている。
【0045】
開閉扉22は一点鎖線によって示され、凸面26は本体空間12に入り込んでいる。開閉扉22の周壁面24は本体6の正面周壁面10と閉鎖状態では接触する。この接触部分は内部の冷却を受けたり、開放時に外部の湿気を吸収するため、霜が付着しやすい。
【0046】
従って、この第1具体例では、この接触部分に自己制御型ヒーター線42を配線する。霜取り動作では、この接触部分が自己制御動作によって加熱され、霜取りが行なわれる。しかも上昇最大温度T0は爆発性雰囲気の発火温度T1より低温に設定されているから、発火せず誘爆は生じない。また自己制御型ヒーター線42自体からは放電しないので、極めて安全に霜取り動作が行なわれる。しかも、断熱部材80によって加熱時に本体内壁面6aへの熱伝達はない。
【0047】
図13は、図11に示された自己制御型ヒーター装置の第2具体例の要部断面図である。正面周壁面10は断熱部材80、80によって本体内壁面6aと本体外壁面6bから断熱されている。正面周壁面10の両側角部に自己制御型ヒーター線42、42が配線されており、正面周壁面の霜取り制御を行なう。しかも、断熱部材80、80によって本体内壁面6a及び本体外壁面6bへの熱伝達は遮断されている。
【0048】
図14は、自己制御型ヒーター装置を用いた防爆型恒温槽や乾燥機に使用する放熱板の平面図である。放熱板90の中央部に自己制御型ヒーター装置40が設けられ、一端に端末処理部54、他端に電源接続部60を有して構成されている。放熱板90の左右には多数の放熱用フィン92,92が形成されている。
【0049】
このように自己制御型ヒーター装置40を放熱板90と一体化すると、発熱しても直ぐに放熱するため、温度がなかなか上昇しない。従って、放熱板がない場合よりも自己制御型ヒーター装置40の発熱電力を大きくすることができる。
【0050】
図15は、図14の正面図である。この放熱板90は、例えばアルミインゴットから形成され、このような放熱板90と一体化して自己制御型ヒーター装置40を電気装置の所要部位に固定すれば、発熱電力の増大と同時に、熱伝達面積も増大できる効果がある。
【0051】
図16は、自己制御型ヒーター装置を備えた防爆型恒温槽(乾燥機又は温蔵庫でもよい)の斜視図である。図1と同一部分には同一番号を付してその説明を省略し、異なる部分だけを次に説明する。
【0052】
本体空間12の天井にはファン28が取着されており、本体空間12に対流を生起させて本体空間全体の温度を一定化させている。本体空間12の左右の側面14、14には自己制御型ヒーター線42を渦巻状に埋設して自己制御型ヒーター装置40が構成されている。
【0053】
自己制御型ヒーター線42の一端には端末処理部54が形成され、他端は電圧印加用の電源接続部60となっている。電源接続部60から電圧を印加してヒーターを作動させ、発生した熱をファン28により対流攪拌して本体空間12の温度を上昇させる。
【0054】
この温度上昇を適宜に制御する事によって恒温槽としての温度調節が可能になる。また、この温度上昇によって乾燥機としても機能を発揮し、更に温蔵庫としても機能することができる。しかし、この自己制御型ヒーター装置40は自己制御性によって最大温度T0以上には本体空間12を加熱することがないから、爆発性雰囲気の発火温度T1にまで温度上昇することはなく、極めて安全である。
【0055】
このような安全機能は、自己制御型ヒーター装置40を備えた防爆型冷凍冷蔵庫、防爆型恒温槽、防爆型乾燥機、防爆型温蔵庫以外の各種の防爆型電気装置でも発揮されることは勿論である。
【0056】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲における種々の変形例や設計変更などをその技術的範囲内に包含することは云うまでもない。
【0057】
【発明の効果】
本発明では、防爆型冷凍・冷蔵庫のドレンパンの底板、ドレン管部、ファン周辺部及び正面周壁面に自己制御型ヒーター装置を用いた霜取り装置を設けると共に、防爆型冷凍・冷蔵庫に配置されるヒーター装置を、加熱制御部を爆発性雰囲気の発火温度以上に温度上昇させない構成の自己制御型ヒーター装置としているから、その自己制御性により爆発性雰囲気の発火温度を超えて加熱されることがない。その結果、誘爆の危険性が全くなく極めて安全である。
【0058】
また、平行な2本の導線の間に自己制御型発熱抵抗体を形成し、これを外部から絶縁被覆によりコーティングすることにより自己制御型ヒーター線を構成しているため、電気火花を発する事がなく、火花による誘爆を完全に防止できる。更に、端末は電気絶縁された端末処理部として構成されているため、端部からの電気火花による誘爆も遮断できる。
【0059】
加えて、自己制御型発熱抵抗体として導電性ポリマー発熱体を使用しているから、抵抗体の表面を極めて緻密且つ平滑に形成でき、電気火花を発生するような先鋭部位がないので、極めて安全な防爆型冷凍・冷蔵庫を提供できる。
【0060】
上述の如く、本発明に係る防爆型冷凍・冷蔵庫は、爆発性雰囲気の中での使用中に於いても、安全に霜取り装置を作動させることができる。
その結果、この種防爆型冷凍・冷蔵庫における水分の凍結による各種のトラブルを完全に、しかもより安全に防止することが可能となり、高度の安全性を要求する市場の実用的基準に応えることができるうえ、比較的安価に提供する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態である防爆型冷凍冷蔵庫の概略斜視図である。
【図2】 本発明に用いられる自己制御型ヒーター線の概略図である。
【図3】 本発明に用いられる自己制御型ヒーター線の電流図である。
【図4】 自己制御型ヒーター線の電気特性図である。
【図5】 自己制御型ヒーター線の端末処理部の断面図である。
【図6】 ドレンパンに設けられた自己制御型ヒーター装置の概略斜視図である。
【図7】 図6のA−A線要部断面図である。
【図8】 ドレン管に設けられた自己制御型ヒーター装置の概略断面図である。
【図9】図8のB−B線断面図である。
【図10】 ファン近傍に設けられた自己制御型ヒーター装置の概略断面図である。
【図11】 冷凍庫本体の正面周壁面に設けられた自己制御型ヒーター装置の概略説明図である。
【図12】 図11に示された自己制御型ヒーター装置の第1具体例の要部断面図である。
【図13】 図11に示された自己制御型ヒーター装置の第2具体例の要部断面図である。
【図14】 放熱板に設けられた自己制御型ヒーター装置の平面図である。
【図15】 図14の正面図である。
【図16】 自己制御型ヒーター装置を内面に備えた恒温槽(乾燥機又は温蔵庫)の概略斜視図である。
【符号の説明】
2は防爆型冷凍冷蔵庫、4は耐圧防爆容器、6は本体、8は脚部、10は正面周壁面、12は本体空間、14は側面、16は底面、18は背面、20は天井面、22は開閉扉、24は周壁面、26は凸面、28はファン、30は開口部、32は仕切板、32aは環状突起、34は冷却器、36はドレンパン、36aは底板、36bは下受皿、40は自己制御型ヒーター装置、42は自己制御型ヒーター線、44a・44bは導線、46は自己制御型発熱抵抗体、48は絶縁被覆、50は金属編組、52は外層被覆、54は端末処理部、55は電源、60は電源接続部、62は断熱材、64はシリコン充填部、66は垂下板、70はドレン管、72はアルミ箔テープ、74は断熱材、76はアルミ箔テープ、80は断熱部材、82は本体断熱材、90は放熱板、92は放熱用フィン、94は恒温槽(乾燥機又は温蔵庫)。

Claims (1)

  1. ドレンパンの底板とドレン管部と冷凍・冷蔵庫の冷気の循環用ファンの周辺部と冷凍・冷蔵庫本体の正面周壁面に霜取り用のヒーター装置を備えた防爆型冷凍・冷蔵庫において、
    前記ヒーター装置を、電圧が印加される平行に配線された2本の導線(44a)と、この2本の導線(44a)の間を帯状に連結すると共に温度上昇に従って抵抗値が増大する導電性ポリマー発熱体から成る自己制御型発熱抵抗体(46)と、この自己制御型発熱抵抗体(46)の外周を電気的に絶縁する絶縁被覆(48)とから成る彎曲自在な自己制御型ヒーター線(42)の一端を電源印加用の電源接続部(60)とすると共に、その他端を絶縁性キャップを外嵌して電気的に絶縁した端末処理部(54)として前記発熱抵抗体(46)の温度を爆発性雰囲気の発火温度以上に温度上昇させない構成の自己制御型ヒーター装置(40)に、
    前記ドレンパン(36)の底部を、底板(36a)と下受皿(36b)との間に断熱材(62)を充填した断熱構造にすると共に、底板(36a)の下面側に所定長さの帯状の垂下板(66)を断熱材(62)内へ突出せしめた状態で固設し、当該垂下板(66)の側面に沿って前記自己制御型ヒーター線(42)をシリコン樹脂充填材(64)により固定した構成に、
    前記ドレン管部を、ドレン管(70)に沿ってその長さ方向に自己制御型ヒーター線(42)を接触させて配設すると共に、前記度ドレン管(70)と自己制御型ヒーター線(42)とを断熱材(74)並びに金属泊(72)により囲繞した構成に、
    前記冷気循環用ファン(28)の近傍の本体空間(12)内の冷気を冷却器(34)へ導入する仕切板(32)を、下方へ突出せしめた環状突起(32a)によりファン(28)の外径により大径の開口部(30)を形成すると共に、前記環状突起(32a)の外周面に自己制御型ヒーター線(42)を巻回した構成に、
    前記冷凍・冷蔵庫本体(6)を形成する断熱構造の側面(14)の正面周壁面(10)側を、側面(14)を形成する内壁面(6a)の正面周壁面(10)側の内面に四角状の本体開口に沿って自己制御型ヒーター線(42)を巻回固定すると共に、内壁面(6a)の前記巻回固定した自己制御型ヒーター線(42)より奥部側の位置に前記自己制御型ヒーター線(42)に沿って帯状の断熱部材(80)を介挿するための開口部を設け、当該内壁面(6a)に設けた開口部へ断熱部材(80)を介挿することにより前記自己制御型ヒーター線(42)の熱が内壁面(6a)へ伝わるのを防止した構成に、
    夫々したことを特徴とする自己制御型ヒーター装置を用いた防爆型冷凍・冷蔵庫。
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