JP3683981B2 - 熱交換器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、給湯用の燃焼装置等に用いられる熱交換器に関する。
【0002】
【従来の技術】
給湯用などに用いられる燃焼装置では、バーナ(熱供給部)からの熱を上方に配される熱交換器のフィンで受け、このフィンの熱を、フィンを貫通する伝熱パイプに伝え、この伝熱パイプ内に通される水を加熱して外部に送り出すようになっている。
【0003】
上記熱交換部の伝熱パイプでは、バーナに近い下側部で大部分の熱を吸収するため、この伝熱パイプを通る水が、下側部の壁近傍で部分沸騰(核沸騰)を起こし、騒音の発生の原因となったり、熱交換が良好に行なわれない原因となっていた。
また、伝熱パイプの上側部では熱吸収が少ないため、上側部の壁に排気ガス中の水分が結露し、熱交換器で錆が発生したり、結露水滴が落下するバーナで錆が発生したり,燃焼不良が生じる原因となっていた。
【0004】
そこで、特開昭52−155454号の公報では、図5に示すように、フィン30を貫通する伝熱パイプ31内に、その内周面に接するようにしてバッフルコイル32を収容している。そして、このバッフルコイル32により、伝熱パイプ31の内周面近傍で乱流を生じさせ、部分沸騰による気泡成長を抑制しようとしている。
また、ねじり板を伝熱パイプ内に収容したものも公知である。このねじり板により、伝熱パイプ内に螺旋状の水流を作ることができ、伝熱パイプ31の内部の温度を均一化を図り、ひいては部分沸騰や結露を防止しようとしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図5の構造を採用した場合、伝熱パイプの内周面近傍で乱流が起こるものの、伝熱パイプ31内の上部,下部を流れる水は基本的にそのまま上部,下部を流れ続けるので、下部の温度が高く、上部の温度が低い状態は解消されない。そのため、バーナからの受熱量が多い時には部分沸騰が生じ、バーナからの受熱量が少ない時には結露が生じる可能性があった。
ねじり板を用いた場合には、ねじり板のねじりピッチを短くするのに製造上制約があり、このため、比較的長い時間、水の一部が伝熱パイプ31内の下部を通り、他の一部が上部を通ることになり、上記の場合と同様に、バーナからの受熱量が多い時に部分沸騰が生じ、バーナからの受熱量が少ない時に結露が生じる可能性があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、多数のフィンに貫通させた伝熱パイプ内に流体を通し、熱供給部からの熱をフィンを介して伝熱パイプ内の流体に伝える熱交換器において、上記伝熱パイプ内にその長手方向に沿って延びる仕切り板を設け、この仕切り板により、伝熱パイプ内の流体通路を、上記熱供給部に近い側の第一通路と遠い側の第二通路とに仕切り、上記第二通路には、上記伝熱パイプ内の第一通路の流速を早め第二通路の流速を遅くするための流通抵抗手段を、設けたことを特徴とする。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載の熱交換器において、上記流通抵抗手段は抵抗板を含み、この抵抗板は、上記伝熱パイプ内の第二通路を塞ぐようにして配置されるとともに流体通過孔を有していることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2に記載の熱交換部において、上記仕切り板を構成する板材の長手方向の両端部のうち少なくとも一方の端部を折り曲げることにより、上記抵抗板を形成することを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3に記載の熱交換部において、上記抵抗板は、伝熱パイプの軸に対して傾斜していることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は、本発明による熱交換器を給湯に用いられる燃焼装置に適用した一実施形態を示す。この燃焼装置は、排気ユニット1と、熱交換ユニット2と、バーナユニット3と、ファン4とを上から順に連接することにより構成されている。
【0009】
バーナユニット3は、上端が開口した箱形状のフレーム5と、このフレーム5内に収容されたバーナ6(熱供給部)とを備えている。フレーム5の底壁にファン4が取り付けられている。バーナユニット3へは、電磁開閉弁7と電磁比例弁8を設けたガス送り管9によってガスの供給がなされる。バーナ6では、ノズルブロック10を介して供給されるガスとファン4から送られる空気とが混合されて上面の炎口から噴出され、この空気混合ガスに着火されて燃焼が行なわれる。
【0010】
熱交換ユニット2は、横断面矩形をなし上下端が開口したフレーム11と、このフレーム11内に収容された熱交換器12とを備えている。フレーム11の上部は、熱交換器12を保持する保持胴11aとなり、下部は燃焼胴11bとなっている。燃焼胴11bは、バーナユニット3のフレーム5に連結されている。
【0011】
図2に示すように、熱交換器12は、互いに平行に並べられた多数の垂直フィン13と、伝熱パイプ14とを備えている。伝熱パイプ14の一端には、給水管15が接続され、他端には栓16を設けた給湯管17が接続されている。
伝熱パイプ14は、フィン13および保持胴11aを貫通する複数の真直部14aと、隣り合う真直部14aを保持胴11aの外側で連結するベンド部14bとから構成されている。
【0012】
上記構成の燃焼装置では、栓16を開くと、給水管15、伝熱パイプ14、給湯管17に水が流れる。この時、給水管15に設けた水流スイッチ(図示しない)が通水を検知し、この検知信号に基づいて電磁開閉弁7が開き、バーナ6で燃焼が行なわれる。その結果、バーナ6の真上に位置する熱交換器12のフィン13が加熱され、フィン13からの伝導熱を受けた伝熱パイプ14内の水が加熱され、湯となって給湯管17へと供給される。
【0013】
次に、本発明の特徴部について詳述する。図3,図4に示すように、伝熱パイプ14の各真直部14a内には、真直部14aのほぼ全長にわたって延びる細長い板材18が収容されている。この板材18の主要部は仕切り板19となり、その長手方向両端部は折り曲げられて抵抗板20(流通抵抗手段)となっている。
【0014】
上記仕切り板19は、水平をなし、真直部14aの流体通路内において上下方向のほぼ中央に配置され、この流体通路を下側通路21(第一通路)と上側通路22(第二通路)に仕切っている。
【0015】
一対の抵抗板20は、斜めに傾斜しており、上側通路22をふさぐ。この抵抗板20には複数の通水孔20a(流体通過孔)が形成されている。
なお、上記抵抗板20が真直部14aの両端部内周面にろう付けまたは圧入されることにより、板材18が真直部14aに固定されている。仕切り板19の幅方向の両側縁は、真直部14aの内周面に当たっているが、ろう付けしなくてもよい。
【0016】
上記伝熱パイプ14の各真直部14aでは、フィン13からの伝導熱を受けるが、下側部が上側部より多くの熱を受ける。この受熱分布の不均衡にも拘わらず、仕切り板19と抵抗板20の作用によって、真直部14aの中を流れる水の温度分布の著しい不均衡を無くすことができる。
【0017】
詳述すると、仕切り板19で仕切られる上側通路22は抵抗板20による流通抵抗により流速が遅くなり、その分、下側通路21の流速が速くなる。抵抗板20によって生じる下側通路21と上側通路22との流速比は、例えば1.5:1程度である。下側通路21の流速が速くので、この下側通路21を流れる水で奪う熱量も多くなり、その結果、受熱量が多いにも拘わらず下側通路21での水温が高くなるのを防止でき、部分沸騰を防止することができる。他方、上側通路21の流速が遅いので、真直部14aの上側部で受ける熱量が少ないにも拘わらず、水温が低くならず、それ故、真直部14aの上側部の壁に排気ガス中の水分が結露するのを防止できる。
【0018】
一対の抵抗板20は斜めに傾斜しているので、真直部14aの上流端に入り込んだ水は、下側通路21へ向かう際に円滑に流れ、大きな乱流が生じず、また、下側通路21から真直部14aの下流端に向かう際にも円滑に流れ、大きな乱流が生じない。そのため、下側通路21での流速をより一層速めることができる。
【0019】
上述した実施形態では、流通抵抗手段としての抵抗板20を仕切り板14の長手方向両端に設けているが、この抵抗板20をいずれか一方の端部に設けてもよいし、仕切り板14の長手方向中央部に設けてもよい。また、抵抗板20の代わりに、棒材や他の形状をなす部材を第二通路に設けてもよい。
【0020】
本発明は、風呂追焚や暖房等の他の用途に用いられる燃焼装置に適用してもよいし、燃焼を伴わない電熱ヒータを熱供給部として用いてもよい。また、伝熱パイプを流れる流体は水ではなく空調用等の熱媒体であってもよい。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1の発明によれば、伝熱パイプを熱供給部側に近い第一通路と熱供給部から遠い第二通路に仕切り、第一通路の流速を速めることにより、ここでの部分沸騰を防止でき、その結果、部分沸騰に起因した騒音発生を防止できるとともに、熱交換を効率良く行うことができる。また、第二通路の流速を遅くすることにより、結露の発生を防止することができる。
【0022】
請求項2の発明によれば、流通抵抗手段を、流体通過孔を有する抵抗板で構成したので、構造が簡単であり、第一,第二通路の流速差を確実に得ることができる。
請求項3の発明によれば、板材の折り曲げにより仕切り板と抵抗板を形成するので、製造コストを低減させることができる。
請求項4の発明によれば、抵抗板が傾斜しているので、第一通路の端部で大きな乱流が発生するのを防止でき、第一通路の流速をより一層高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による熱交換器を適用した燃焼装置の例を示す概略構成図である。
【図2】上記熱交換器を示す図1のII−II線に沿う断面図である。
【図3】上記熱交換器の伝熱パイプの縦断面図である。
【図4】図3のIVーIV線に沿う断面図である。
【図5】従来の熱交換器を示す縦断面図である。
【符号の説明】
6 バーナ(熱供給部)
12 熱交換器
13 フィン
14 伝熱パイプ
14a 真直部
18 板材
19 仕切り板
20 抵抗板(流通抵抗手段)
20a 通水孔(流体通過孔)
21 下側通路(第一通路)
22 上側通路(第二通路)
Claims (4)
- 多数のフィンに貫通させた伝熱パイプ内に流体を通し、熱供給部からの熱をフィンを介して伝熱パイプ内の流体に伝える熱交換器において、上記伝熱パイプ内にその長手方向に沿って延びる仕切り板を設け、この仕切り板により、伝熱パイプ内の流体通路を、上記熱供給部に近い側の第一通路と遠い側の第二通路とに仕切り、
上記第二通路には、上記伝熱パイプ内の第一通路の流速を早め第二通路の流速を遅くするための流通抵抗手段を、設けたことを特徴とする熱交換器。 - 上記流通抵抗手段は抵抗板を含み、この抵抗板は、上記伝熱パイプ内の第二通路を塞ぐようにして配置されるとともに流体通過孔を有していることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
- 上記仕切り板を構成する板材の長手方向の両端部のうち少なくとも一方の端部を折り曲げることにより、上記抵抗板を形成することを特徴とする請求項2に記載の熱交換器。
- 上記抵抗板は、伝熱パイプの軸に対して傾斜していることを特徴とする請求項3に記載の熱交換器。
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