JP3683355B2 - 内燃機関の気筒別空燃比推定装置 - Google Patents

内燃機関の気筒別空燃比推定装置 Download PDF

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    • F02D41/1454Introducing closed-loop corrections using means for determining characteristics of the combustion gases; Sensors therefor characterised by the characteristics of the combustion gases the characteristics being an oxygen content or concentration or the air-fuel ratio
    • F02D41/1456Introducing closed-loop corrections using means for determining characteristics of the combustion gases; Sensors therefor characterised by the characteristics of the combustion gases the characteristics being an oxygen content or concentration or the air-fuel ratio with sensor output signal being linear or quasi-linear with the concentration of oxygen

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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、現代制御理論に基づくオブザーバを応用して、内燃機関の気筒別の空燃比を推定する気筒別空燃比推定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関の排気系の挙動を記述するモデルに基づいてその内部状態を観測するオブザーバを設定し、機関の排気系集合部に設けられ、空燃比に比例する出力を発生する空燃比センサの出力に基づいて、機関の気筒別の空燃比を推定するようにした気筒別空燃比推定方法が、従来より知られている(特開平5−180059号公報)。
【0003】
一般に空燃比センサは応答遅れを有しているため、この応答遅れを補償せずに上記推定を行うと、推定の精度が低下する。このため上記方法では、空燃比センサを1次遅れ系で近似してモデル化し、そのモデルの伝達関数から逆伝達関数を求めて、センサ出力に乗算することにより、センサの応答遅れを補償している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の方法では、ノイズの影響を受けやすく、改善の余地が残されていた。
【0005】
本発明はこの問題を解決するためになされたものであり、空燃比センサの応答遅れを適切に補償して各気筒の空燃比を精度よく推定し、その上、ノイズによる影響を受け難くした気筒別空燃比推定装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため請求項1に記載の発明は、内燃機関の排気系集合部に設けられた空燃比検出手段と、前記機関の排気系の挙動を記述するモデルに基づいてその内部状態を観測するオブーバを設定し、前記空燃比検出手段の出力に基づいて各気筒の空燃比を推定する気筒別空燃比推定手段とを備えた内燃機関の気筒別空燃比推定装置において、前記気筒別空燃比推定手段は、過去に推定された前記各気筒の空燃比を用いて前記空燃比検出手段の応答遅れを含めて前記排気系集合部における空燃比を推定する集合部空燃比推定手段を有すると共に、前記過去に推定された前記各気筒の空燃比、前記排気系集合部における前記応答遅れを含む検出空燃比、及び前記排気系集合部における前記応答遅れを含む推定空燃比に基づいて前記各気筒の空燃比を推定し、該集合部空燃比推定手段は、さらに前記推定した各気筒の空燃比を用いて前記応答遅れを含めて前記排気系集合部における空燃比の推定を行うことを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の気筒別空燃比推定装置において、前記気筒別空燃比推定手段は、前記排気系集合部における前記応答遅れを含む検出空燃比前記排気系集合部における前記応答遅れを含む推定空燃比との偏差に応じて前記各気筒の空燃比を推定することを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1記載の気筒別空燃比推定装置において、前記気筒別空燃比推定手段は、前記排気系集合部における前記応答遅れを含む推定空燃比を前記オブザーバの観測対象に含め、(前記排気系集合部に対応する気筒数+1)次のオブザーバとしたことを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の気筒別空燃比推定装置において、前記集合部空燃比推定手段は、少なくとも前記機関の回転数に応じて設定される遅れ時定数を用いて前記排気系集合部における空燃比を推定することを特徴とする。
【0010】
請求項1記載の気筒別空燃比推定装置によれば、過去に推定した気筒別の空燃比を用いて空燃比検出手段の応答遅れを含めて、排気系集合部の空燃比が推定され、過去に推定された各気筒の空燃比、排気系集合部における応答遅れを含む検出空燃比、及び排気系集合部における応答遅れを含む推定空燃比に基づいて気筒別空燃比が推定される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0012】
(第1の実施形態)
図1は本発明の実施の一形態にかかる内燃機関(以下「エンジン」という)及びその制御装置の構成を示す図である。同図中、1は各気筒に吸気弁及び排気弁(図示せず)を各1対ずつ設けた4気筒のエンジンである。
【0013】
エンジン1の吸気管2は分岐部(吸気マニホルド)11を介してエンジン1の各気筒の燃焼室に連通する。吸気管2の途中にはスロットル弁3が配されている。スロットル弁3にはスロットル弁開度(θTH)センサ4が連結されており、スロットル弁開度θTHに応じた電気信号を出力して電子コントロールユニット(以下「ECU」という)5に供給する。吸気管2には、スロットル弁3をバイパスする補助空気通路6が設けられており、該通路6の途中には補助空気量制御弁7が配されている。補助空気量制御弁7は、ECU5に接続されており、ECU5によりその開弁量が制御される。
【0014】
吸気管2のスロットル弁3の上流側には吸気温(TA)センサ8が装着されており、その検出信号がECU5に供給される。吸気管2のスロットル弁3と吸気マニホルド11の間には、チャンバ9が設けられており、チャンバ9には吸気管内絶対圧(PBA)センサ10が取り付けられている。PBAセンサ10の検出信号はECU5に供給される。
【0015】
エンジン1の本体にはエンジン水温(TW)センサ13が装着されており、その検出信号がECU5に供給される。ECU5には、エンジン1のクランク軸(図示せず)の回転角度を検出するクランク角度位置センサ14が接続されており、クランク軸の回転角度に応じた信号がECU5に供給される。クランク角度位置センサ14は、エンジン1の特定の気筒の所定クランク角度位置で信号パルス(以下「CYL信号パルス」という)を出力する気筒判別センサ、各気筒の吸入行程開始時の上死点(TDC)に関し所定クランク角度前のクランク角度位置で(4気筒エンジンではクランク角180度毎に)TDC信号パルスを出力するTDCセンサ及びTDC信号パルスより短い一定クランク角周期(例えば30度周期)で1パルス(以下「CRK信号パルス」という)を発生するCRKセンサから成り、CYL信号パルス、TDC信号パルス及びCRK信号パルスがECU5に供給される。これらの信号パルスは、燃料噴射時期、点火時期等の各種タイミング制御及びエンジン回転数NEの検出に使用される。
【0016】
吸気マニホルド11の吸気弁の少し上流側には、各気筒毎に燃料噴射弁12が設けられており、各噴射弁は図示しない燃料ポンプに接続されているとともにECU5に電気的に接続されて、ECU5からの信号により燃料噴射時期及び燃料噴射時間(開弁時間)が制御される。エンジン1の点火プラグ(図示せず)もECU5に電気的に接続されており、ECU5により点火時期θIGが制御される。
【0017】
排気管16は分岐部(排気マニホルド)15を介してエンジン1の燃焼室に接続されている。排気管16には分岐部15が集合する部分の直ぐ下流側に、広域空燃比センサ(以下「LAFセンサ」という)17が設けられている。直、本実施形態においては、4気筒のエンジンにて説明するが、例えばV型エンジンのようにバンク毎に設けられた排気系集合部のそれぞれにLAFセンサ17を設けてもよい。さらにLAFセンサ17の下流側には直下三元触媒19及び床下三元触媒20が配されており、またこれらの三元触媒19及び20の間には酸素濃度センサ(以下「O2センサ」という)18が装着されている。三元触媒19、20は、排気ガス中のHC,CO,NOx等の浄化を行う。
【0018】
LAFセンサ17は、ローパスフィルタ22を介してECU5に接続されており、排気ガス中の酸素濃度(空燃比)に略比例した電気信号を出力し、その電気信号をECU5に供給する。O2センサ18は、その出力が理論空燃比の前後において急激に変化する特性を有し、その出力は理論空燃比よりリッチ側で高レベルとなり、リーン側で低レベルとなる。O2センサ18は、ローパスフィルタ23を介してECU5に接続されており、その検出信号はECU5に供給される。
【0019】
排気還流機構30は、吸気管2のチャンバ9と排気管16とを接続する排気還流路31と、排気還流路31の途中に設けられ、排気還流量を制御する排気還流弁(EGR弁)32と、EGR弁32の弁開度を検出し、その検出信号をECU5に供給するリフトセンサ33とから成る。EGR弁32は、ソレノイドを有する電磁弁であり、ソレノイドはECU5に接続され、その弁開度がECU5からの制御信号により変化させることができるように構成されている。
【0020】
エンジン1は、吸気弁及び排気弁のバルブタイミングを、エンジンの高速回転領域に適した高速バルブタイミングと、低速回転領域に適した低速バルブタイミングとの2段階に切換可能なバルブタイミング切換機構60を有する。このバルブタイミングの切換は、弁リフト量の切換も含み、さらに低速バルブタイミング選択時は2つの吸気弁のうちの一方を休止させて、空燃比を理論空燃比よりリーン化する場合においても安定した燃焼を確保するようにしている。
【0021】
バルブタイミング切換機構60は、バルブタイミングの切換を油圧を介して行うものであり、この油圧切換を行う電磁弁及び油圧センサがECU5接続されている。油圧センサの検出信号はECU5に供給され、ECU5は電磁弁を制御してバルブタイミングの切換制御を行う。
【0022】
また、ECU5には、大気圧を検出する大気圧(PA)センサ21が接続されており、その検出信号がECU5に供給される。
【0023】
ECU5は、上述した各種センサからの入力信号波形を整形して電圧レベルを所定レベルに修正し、アナログ信号値をデジタル信号値に変化する等の機能を有する入力回路と、中央処理回路(CPU)と、該CPUで実行される各種演算プログラムや後述する各種マップ及び演算結果等を記憶するROM及びRAMからなる記憶回路と、燃料噴射弁12等の各種電磁弁や点火プラグに駆動信号を出力する出力回路とを備えている。
【0024】
ECU5は、上述の各種エンジン運転パラメータ信号に基づいて、LAFセンサ17及びO2センサ18の出力に応じたフィードバック制御運転領域やオープン制御運転領域等の種々のエンジン運転状態を判別するとともに、エンジン運転状態に応じ、下記数式1により燃料噴射弁12の燃料噴射時間TOUTを演算し、この演算結果に基づいて燃料噴射弁12を駆動する信号を出力する。
【0025】
【数1】
TOUT(N)=TIMF×KTOTAL×KCMDM×KLAF
×KOBSV#N
図2は上記数式1による燃料噴射時間TOUT(N)の算出手法を説明するための機能ブロック図であり、これを参照して本実施形態における燃料噴射時間TOUT(N)の算出手法の概要を説明する。ここでNは、気筒番号を表し、これを付したパラメータは気筒毎に算出される。なお、本実施形態ではエンジンへの燃料供給量は燃料噴射時間として算出されるが、これは噴射される燃料量に対応するので、TOUTを燃料噴射量若しくは燃料量とも呼んでいる。
【0026】
図2においてブロックB1は、吸入空気量に対応した基本燃料量TIMFを算出する。この基本燃料量TIMFは、基本的にはエンジン回転数NE及び吸気管内絶対圧PBAに応じて設定されるが、スロットル弁3からエンジン1の燃焼室に至る吸気系をモデル化し、その吸気系モデルに基づいて吸入空気の遅れを考慮した補正を行うことが望ましい。その場合には、検出パラメータとしてスロットル弁開度θTH及び大気圧PAをさらに用いる。
【0027】
ブロックB2〜B8は乗算ブロックであり、ブロックの入力パラメータを乗算して出力する。これらのブロックにより、上記数式1の演算が行われ、ブロックB5〜B8の出力として、気筒毎の燃料噴射量TOUT(N)が得られる。
【0028】
ブロックB9は、エンジン水温TWに応じて設定されるエンジン水温補正係数KTW,排気還流実行中に排気還流量に応じて設定されるEGR補正係数KEGR等のフィードフォワード系補正係数をすべて乗算することにより、補正係数KTOTALを算出し、ブロックB2に入力する。
【0029】
ブロックB21は、エンジン回転数NE、吸気管内絶対圧PBA等に応じて目標空燃比係数KCMDを決定し、ブロックB22に入力する。目標空燃比係数KCMDは、空燃比A/Fの逆数、すなわち燃空比F/Aに比例し、理論空燃比のとき値1.0をとるので、目標当量比ともいう。ブロックB22は、ローパスフィルタ23を介して入力されるO2センサ出力VMO2に基づいて目標空燃比係数KCMDを修正し、ブロックB18及びB23に入力する。ブロックB23は、KCMD値に応じて燃料冷却補正を行い最終目標空燃比係数KCMDMを算出し、ブロックB3に入力する。
【0030】
ブロックB10は、ローパスフィルタ22を介して入力されるLAFセンサ出力値を、CRK信号パルスの発生毎にサンプリングし、そのサンプル値をリングバッファメモリに順次記憶し、エンジン運転状態に応じて最適のタイミングでサンプリングしたサンプル値を選択し(LAFセンサ出力選択処理)、ブロックB11並びにローパスフィルタブロックB16を介してブロックB18に入力する。このLAFセンサ出力選択処理は、サンプリングのタイミングによっては変化する空燃比を正確に検出できないこと、燃焼室から排出される排気ガスがLAFセンサ17に到達するまでの時間やLAFセンサ自体の反応時間がエンジン運転状態によって変化することを考慮したものである。
【0031】
ブロックB18は、検出空燃比と目標空燃比との偏差に応じてPID制御によりPID補正係数KLAFを算出してブロックBに入力する。
【0032】
ブロックB11は、いわゆるオブザーバとしての機能を有し、LAFセンサ17によって検出される集合部(各気筒から排出された排気ガスの混合ガス)の空燃比に基づいて、各気筒毎の空燃比を推定し、4つの気筒に対応しているブロックB12〜B15に入力する。図2においては、ブロックB12が気筒#1に対応し、ブロックB13が気筒#2に対応し、ブロックB14が気筒#3に対応し、ブロックB15が気筒#4に対応する。ブロックB12〜B15は、各気筒の空燃比(オブザーバブロックB11が推定した空燃比)が、集合部空燃比に一致するようにPID制御により気筒別補正係数KOBSV#N(N=1〜4)を算出し、それぞれブロックB5〜B8に入力する。
【0033】
以上のように本実施形態では、LAFセンサ17の出力に応じて通常のPID制御により算出したPID補正係数KLAFを上記数式1に適用するとともに、LAFセンサ出力に基づいて推定した各気筒の空燃比に応じて設定される気筒別補正係数KOBSV#Nをさらに上記数式1に適用して、気筒毎の燃料噴射量TOUT(N)を算出している。気筒別補正係数KOBSV#Nにより気筒毎の空燃比のばらつきを解消して、触媒の浄化率を向上させ、種々のエンジン運転状態において良好な排気ガス特性を得ることができる。
【0034】
本実施形態では、上述した図2の各ブロックの機能は、ECU5のCPUによる演算処理により実現されるので、この処理のフローチャートを参照して処理の内容を具体的に説明する。
【0035】
図3は、LAFセンサ17の出力に応じてPID補正係数KLAF及び気筒別補正係数KOBSV#Nを算出する処理のフローチャートである。本処理はTDC信号パルスの発生毎に実行される。
【0036】
ステップS1では、始動モードか否か、すなわちクランキング中か否かを判別し、始動モードのときは始動モードの処理へ移行する。始動モードでなければ、エンジン運転状態に応じて目標空燃比係数(目標当量比)KCMD及び最終目標空燃比係数KCMDMの算出(ステップS2)及びLAFセンサ出力選択処理を行う(ステップS3)とともにLAFセンサ出力に応じた検出当量比KACTの演算を行う(ステップS4)。検出当量比KACTは、LAFセンサ17の出力を当量比に変換したものである。
【0037】
次いでLAFセンサ17の活性化が完了したか否かの活性判別を行う(ステップS5)。これは、例えばLAFセンサ17の出力電圧とその中心電圧との差を所定値(例えば0.4V)と比較し、該差が所定値より小さいとき活性化が完了したと判別するものである。
【0038】
次にエンジン運転状態がLAFセンサ17の出力に基づくフィードバック制御を実行する運転領域(以下「LAFフィードバック領域」という)にあるか否かの判別を行う(ステップS6)。これは、例えばLAFセンサ17の活性化が完了し、且つフュエルカット中やスロットル全開運転中でないとき、LAFフィードバック領域と判定するものである。この判別の結果、LAFフィードバック領域にないときはリセットフラグFKLAFRESETを「1」に設定し、LAFフィードバック領域にあるときは「0」とする。
【0039】
続くステップS7では、リセットフラグFKLAFRESETが「1」か否かを判別し、FKLAFRESET=1のときは、ステップS8に進んでPID補正係数KLAFを「1.0」、気筒別補正係数KOBSV#Nを後述する気筒別補正係数学習値KOBSV#Nstyに設定するとともに、PID制御の積分項KLAFIを「0」に設定して、本処理を終了する。ここで、気筒別補正係数KOBSV#Nを気筒別補正係数学習値KOBSV#Nstyに設定することにより、フィードフォワード制御時に経年変化等による燃料供給状態の変化に起因する内燃機関の失火や、機関回転変動に対する機関の安定性を確保できる。
【0040】
また、FKLAFRESET=0のときは、気筒別補正係数KOBSV#N及びPID補正係数KLAFの演算を行って(ステップS9、S10)、本処理を終了する。
【0041】
PID補正係数KLAFは、ステップS10において検出当量比KACTと目標空燃比係数(目標当量比)KCMDとの偏差に応じて、周知のPID制御手法を用いて算出される。
【0042】
次に図3のステップS3におけるLAFセンサ出力選択処理について説明する。
【0043】
エンジンの排気ガスは排気行程で排出されることから、多気筒エンジンの排気系集合部において空燃比の挙動を見ると、明らかにTDC信号パルスに同期している。したがって、LAFセンサ17により空燃比を検出するときもTDC信号パルスに同期して行う必要がある。ところが、センサ出力のサンプルタイミングによっては空燃比の挙動を正確に把握できない場合が生じる。例えば、TDC信号パルスに対して排気系集合部の空燃比が図4のようであるとき、ECU5が認識する空燃比は図5に示すように、サンプルタイミングによって全く異なる値となる。この場合、実際のLAFセンサの出力変化を可能な限り正確に把握できるタイミングでサンプリングすることが望ましい。
【0044】
さらに、空燃比の変化は排気ガスのセンサまでの到達時間やセンサの反応時間によっても相違する。そのうち、センサまでの到達時間は排気ガス圧力、排気ガスボリューム等に依存して変化する。さらに、TDC信号パルスに同期してサンプリングすることはクランク角度に基づいてサンプリングすることになるので、必然的にエンジン回転数NEの影響を受ける。このように、空燃比の検出の最適なタイミングは、エンジン運転状態に大きく依存する。
【0045】
そこで、本実施形態では図6に示すように、CRK信号パルス(クランク角度30度毎に発生する)の発生毎にサンプリングしたLAFセンサ出力をリングバッファ(本実施形態では18個の格納場所を有する)に順次格納し、最適タイミングの出力値(17回前の値から今回値までの中の最適の値)を検出当量比KACTに変換してフィードバック制御に使用するようにしている。
【0046】
図7は、図3のステップS3におけるLAFセンサ出力選択処理のフローチャートある。
【0047】
先ずステップS81では、エンジン回転数NE及び吸気管内絶対圧PBAを読み出し、次いで現在のバルブタイミングが高速バルブタイミングか否かを判別する(ステップS82)。その結果高速バルブタイミングのときは高速バルブタイミング用のタイミングマップを検索し(ステップS83)、低速バルブタイミングのときは低速バルブタイミング用のタイミングマップを検索し(ステップS84)、その検索結果に応じてリングバッファに格納したLAFセンサ出力VLAFを選択して(ステップS85)、本処理を終了する。
【0048】
上記タイミングマップは、図8に示すように、エンジン回転数NE及び吸気管内絶対圧PBAに応じて、エンジン回転数NEが低いほど、あるいは吸気管内絶対圧PBAが高いほど早いクランク角度位置でサンプリングした値を選択するように設定されている。ここで、「早い」とは、前のTDC位置により近い位置でサンプリングした値(換言すれば古い値)を意味する。このように設定したのは、LAFセンサ出力は、図5に示したように、実際の空燃比の極大値又は極小値(以下「極値」という)に可能な限り近い位置でサンプリングするのが最良であるが、その極値、例えば最初のピーク値は、センサの反応時間(応答遅れ)を一定と仮定すれば、図9に示すように、エンジン回転数NEが低下するほど早いクランク角度位置で生じ、また、負荷が高いほど排気ガス圧力や排気ガスボリュームが増加し、排気ガスの流速が増してセンサへの到達時間が早まるからである。
【0049】
以上のように、図7の処理によれば、エンジン運転状態に応じて最適なタイミングでサンプリングしたセンサ出力VLAFが選択されるので、空燃比の検出精度を向上させることができる。その結果、オブザーバによる気筒毎の空燃比の推定精度が向上し、気筒毎の空燃比フィードバック制御の精度を向上させることができる。
【0050】
なお、量産したLAFセンサの反応時間のばらつきが予想される場合には、予めLAFセンサの反応時間をLAFセンサ毎に計測してm個のランクに分けておき、上記タイミングマップより読み出された値に対して加減算する補正項を複数(m個)、あるいは上記タイミングマップを各バルブタイミング毎に複数(m個)設けるとともに、ECUの基板上にそのタイミングマップに対応したm個のジャンパ線を予め設けておき、そのECUと組み合わされるLAFセンサの反応特性に応じてジャンパ線を選択することにより、LAFセンサの反応時間にあわせたタイミングを選択できるようにしてもよい。
【0051】
次に図3のステップS9における気筒別補正係数KOBSV#Nの算出処理について説明する。
【0052】
最初にオブザーバによる気筒別空燃比の推定手法について説明し、次に推定した気筒別空燃比に応じた気筒別補正係数KOBSV#Nの算出手法を説明する。
【0053】
排気系集合部の空燃比を各気筒の空燃比の時間的な寄与度を考慮した加重平均であると考え、時刻kのときの値を数式2のように表した。なお、燃料量(F)を操作量としたため、数式2では燃空比F/Aを用いている。
【0054】
【数2】
Figure 0003683355
すなわち、集合部の燃空比は、気筒毎の過去の燃焼履歴に重みC(例えば直前に燃焼した気筒は40%、その前が30%、…など)を乗算したものの合計で表した。このモデルをブロック線図で表すと、図10のようになり、その状態方程式は数式3のようになる。
【0055】
【数3】
Figure 0003683355
また、集合部の燃空比をy(k)とおくと、出力方程式は数式4のように表すことができる。
【0056】
【数4】
Figure 0003683355
数式4において、u(k)は観測不可能であるため、この状態方程式からオブザーバを設計してもx(k)は観測することができない。そこで、4TDC前(すなわち、同一気筒)の空燃比は急激に変化しない定常運転状態にあると仮定してx(k+1)=x(k−3)とすると、数式4は数式5のようになる。
【0057】
【数5】
Figure 0003683355
このように設定したモデルが4気筒エンジンの排気系をよくモデル化していることは実験的に確認されている。従って、集合部A/Fから気筒別空燃比を推定する問題は、数式6で示される状態方程式と出力方程式にてx(k)を観察する通常のカルマンフィルタの問題に帰着する。その荷重行列Q,Rを数式7のようにおいてリカッチの方程式を解くと、ゲイン行列Kは数式8のようになる。
【0058】
【数6】
Figure 0003683355
【0059】
【数7】
Figure 0003683355
【0060】
【数8】
Figure 0003683355
本実施形態のモデルでは、一般的なオブザーバの構成における入力u(k)がないので、図11に示すようにy(k)のみを入力とする構成となり、これを数式で表すと数式9のようになる。
【0061】
【数9】
Figure 0003683355
したがって、集合部燃空比y(k)及び過去の気筒別燃空比の推定値Xハット(k)から、今回の気筒別燃空比の推定値Xハット(k)を算出することができる。
【0062】
上記数式9を用いて気筒別燃空比Xハット(k+1)を算出する場合、集合部燃空比y(k)として、検出当量比KACT(k)が適用されるが、この検出当量比KACT(k)は、LAFセンサ17の応答遅れを含んでいるのに対し、CXハット(k)(4つの気筒別燃空比の重み付け加算値)は、遅れを含んでいない。そのため、数式9を用いたのでは、LAFセンサ17の応答遅れの影響で、気筒別燃空比を正確に推定することはできない。特にエンジン回転数NEが高いときは、TDC信号パルスの発生間隔が短くなるので応答遅れの影響が大きくなる。
【0063】
そこで本実施形態では、数式10により集合部燃空比の推定値yハット(k)を算出し、これを数式11に適用することにより、気筒別燃空比の推定値Xハット(k+1)を算出するようにした。
【0064】
【数10】
Figure 0003683355
【0065】
【数11】
Figure 0003683355
上記数式10において、DLはLAFセンサ17の応答遅れの時定数に相当するパラメータであり、本実施形態では図12に示すDLテーブルを用いて算出される。DLテーブルは、DL値がエンジン回転数NE及び吸気管内絶対圧PBAに応じて0から1.0の間の値となるように設定されている。同図において、PBA1〜3はそれぞれ例えば、660mmHg,460mmHg,260mmHgであり、適宜補間演算を行って、検出したエンジン回転数NE及び吸気管内絶対圧PBAに応じた時定数DLの算出を行う。なお、時定数DLの値は、実際の応答遅れ時間に相当する値より20%程度遅い時間に相当する値が最適であることが実験的に確認されている。
【0066】
なお、数式10及び11において、Xハット(k)の初期ベクトルは、例えば構成要素(xハット(k−3),xハット(k−2),xハット(k−1),xハット(k))の値が全て「1.0」のベクトルとし、数式10においてyハット(k−1)の初期値は「1.0」とする。
【0067】
このように、数式9におけるCXハット(k)を、LAFセンサの応答遅れを含んだ集合部燃空比の推定値yハット(k)に置き換えた数式11を用いることにより、LAFセンサの応答遅れを適切に補償して正確な気筒別空燃比の推定を行うことができる。特に従来技術に比してノイズの影響を受け難くすることができる。なお、以下の説明における各気筒の推定当量比KACT#1(k)〜KACT#4(k)が、それぞれxハット(k)に相当する。
【0068】
次に推定した気筒別空燃比に基づいて気筒別補正係数KOBSV#Nを算出する手法を、図13を参照して説明する。
【0069】
先ず、数式12に示すように、集合部A/Fに対応する検出当量比KACTを全気筒の気筒別補正係数KOBSV#Nの平均値の前回演算値で除算して目標A/Fに対応する当量比としての目標値KCMDOBSV(k)を算出し、#1気筒の気筒別補正係数KOBSV#1は、その目標値KCMDOBSV(k)と#1気筒の推定当量比KACT#1(k)との偏差DKACT#1(k)(=KACT#1(k)−KCMDOBSV(k))が0となるように、PID制御により求める。
【0070】
【数12】
Figure 0003683355
より具体的には、数式13により比例項KOBSVP#1、積分項KOBSVI#1及び微分項KOBSVD#1を求め、さらに数式14により気筒別補正係数KOBSV#1を算出する。
【0071】
【数13】
Figure 0003683355
【0072】
【数14】
Figure 0003683355
#2〜#4気筒についても同様の演算を行い、KOBSV#2〜#4を算出する。
【0073】
これにより、各気筒の空燃比は集合部空燃比に収束し、集合部空燃比はPID補正係数KLAFにより、目標空燃比に収束するので、結果的にすべての気筒の空燃比を目標空燃比に収束させることができる。
【0074】
さらに、この気筒別補正係数KOBSV#Nの学習値である気筒別補正係数学習値KOBSV#Nstyを以下の式により算出し記憶する。
【0075】
Figure 0003683355
ここで、Cstyは重み係数、右辺のKOBSV#Nstyは前回学習値である。
【0076】
図14は、図3のステップS9における気筒別補正係数KOBSV#N算出処理のフローチャートである。
【0077】
先ずステップS331では、LAFセンサ17のリーン劣化を検出しているか否かを判別し、検出していないときは、直ちにステップS336に進む一方、検出しているときは、目標当量比KCMDが1.0であるか否か、即ち目標空燃比が理論空燃比か否かを判別する(ステップS332)。ここで、LAFセンサのリーン劣化とは、理論空燃比よりリーン側の空燃比に対応する出力のずれが所定以上となった状態をいう。そして、KCMD=1.0であるときは、ステップS336に進む一方、KCMD≠1.0であるときは、すべての気筒の気筒別補正係数KOBSV#Nを1.0に設定して(ステップS344)、即ち気筒別空燃比フィードバック制御は行わずに本処理を終了する。ステップS336では、上述したオブザーバによる気筒別空燃比の推定処理を行い、次いでPID補正係数KLAFを現在値に維持すべきことを「1」で示すホールドフラグFKLAFHOLDが「1」か否かを判別し、FKLAFHOD=1であるときは、直ちに本処理を終了する。
【0078】
続くステップS338では、リセットフラグFKLAFRESETが「1」か否かを判別し、FKLAFRESET=0であるときは、エンジン回転数NEが所定回転数NOBSV(例えば3500rpm)より高いか否かを判別し(ステップS339)、NE≦NOBSVであるときは、吸気管内絶対圧PBAが所定上限圧PBOBSVH(例えば650mmHg)より高いか否かを判別し(ステップS340)、PBA≦PBOBSVHであるときは、エンジン回転数NEに応じて図16に示すように設定されたPBOBSVLテーブルを検索して、下限圧PBOBSVLを決定し(ステップS341)、吸気管内絶対圧PBAが下限圧PBOBSVLより低いか否かを判別する(ステップS342)。
【0079】
以上の判別の結果、ステップS338〜S340またはS342のいずれかの答が肯定(YES)のときは、前記ステップS344に進み、気筒別空燃比フィードバック制御は行わない。一方、ステップS338〜S340及びS342の答がすべて否定(NO)のときは、エンジン運転状態が図16に斜線で示す領域にあり、気筒別空燃比フィードバック制御が実行可能と判定して、上述した手法により気筒別補正係数KOBSV#Nの演算を行って(ステップS343)、本処理を終了する。
【0080】
図15は、図14のステップS336における気筒別空燃比の推定処理のフローチャートである。
【0081】
同図において、ステップS361では、高速バルブタイミング用のオブザーバ演算(即ち気筒別空燃比の推定演算)を行い、続くステップS362では、低速バルブタイミング用のオブザーバ演算を行う。そして、現在のバルブタイミングが高速バルブタイミングか否かを判別し(ステップS363)、高速バルブタイミングのときは、高速バルブタイミング用のオブザーバ演算結果を選択し(ステップS364)、低速バルブタイミングのときは、低速バルブタイミング用のオブザーバ演算結果を選択する(ステップS365)。
【0082】
このように、現在のバルブタイミングに拘わらず、高速及び低速バルブタイミング用のオブザーバ演算をともに行い、現在のバルブタイミングに応じて、演算結果を選択するようにしたのは、気筒別空燃比の推定演算は、収束するまでに数回の演算を要するからである。これにより、バルブタイミング切換直後の気筒別空燃比の推定精度を向上させることができる。
【0083】
(第2の実施形態)
本実施形態では、第1の実施形態における数式10及び11を、下記数式15に代えて気筒別燃空比の演算を行う。すなわち、第1の実施形態では4次の(4つの気筒の燃空比を観測対象とする)オブザーバにおいて、LAFセンサの応答遅れを含めた集合部燃空比の推定値yハット(k)を導入したが、本実施形態では集合部燃空比の推定値yハット(k)をオブザーバに含めた5次の(4つの気筒の燃空比+集合部燃空比を観測対象とする)オブザーバにより、気筒別燃空比を推定するようにしたものである。
【0084】
【数15】
Figure 0003683355
上記数式15において、DLは第1の実施形態と同様に、LAFセンサ17の応答遅れの時定数であり、エンジン回転数NE及び吸気管内絶対圧PBAに応じて設定される。また本実施形態では、ゲインベクトルK’も少なくともエンジン回転数NEに応じて設定される。なお、この場合エンジン回転数NEを複数の領域に分割し、分割した複数の領域毎に時定数DL及びゲインベクトルK’が異なるオブザーバを構成し、検出したエンジン回転数NEの応じて、使用するオブザーバを選択することが望ましい。
【0085】
以上の点以外は第1の実施形態と同様である。
【0086】
本実施形態においても、LAFセンサ17の応答遅れを含めて集合部燃空比を推定し、該推定した集合部燃空比を用いて気筒別空燃比が推定されるので、より正確な推定を行うことができる。さらに、本実施形態によれば、ゲインベクトルK’を適切に設定することにより、4次のオブザーバ(第1の実施形態)より安定且つ高速に収束させることが可能であり、オブザーバの応答性を向上させることができる。
【0087】
なお、例えばV型6気筒エンジンでバンク毎に排気系集合部を設けて、それぞれLAFセンサを配置する場合には、1つのLAFセンサ出力に基づいて空燃比を推定する気筒の数は3個となるので、4(排気系集合部に対応する気筒数+1)次のオブザーバとする。
【0088】
【発明の効果】
以上詳述したように請求項1記載の気筒別空燃比推定装置によれば、過去に推定した気筒別の空燃比を用いて空燃比検出手段の応答遅れを含めて、排気系集合部の空燃比が推定され、過去に推定された各気筒の空燃比、排気系集合部における応答遅れを含む検出空燃比、及び排気系集合部における応答遅れを含む推定空燃比に基づいて気筒別空燃比が推定されるので、空燃比検出手段の応答遅れを適切に補償して各気筒の空燃比を精度よく推定し、しかもノイズの影響を受け難くすることができる。
【0089】
請求項3記載の気筒別空燃比推定装置によれば、(排気系集合部に対応する気筒数+1)次のオブザーバにより、排気系集合部における応答遅れを含む推定空燃比をオブザーバの観測対象に含めて気筒別空燃比の推定が行われるので、オブザーバの推定精度を向上できるとともに、高次のオブザーバによる安定性の向上により、ゲインを大きくできるため、安定且つ高速に収束させることが可能となり、オブザーバの応答性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかる内燃機関及びその制御装置の構成を示す図である。
【図2】本実施形態における空燃比制御手法を説明するための機能ブロック図である。
【図3】LAFセンサ出力に基づいて空燃比補正係数を算出する処理のフローチャートである。
【図4】TDC信号パルスとLAFセンサ出力との関係を示す図である。
【図5】LAFセンサ出力の最適なサンプリング時期を説明するための図である。
【図6】LAFセンサ出力選択処理を説明するための図である。
【図7】LAFセンサ出力選択処理のフローチャートである。
【図8】LAFセンサ出力選択用タイミングマップを示す図である。
【図9】図8のマップの設定傾向説明するための図である。
【図10】内燃機関の排気系の挙動を示すモデルのブロック図である。
【図11】本実施形態におけるオブザーバの構成を示すブロック図である。
【図12】LAFセンサの応答遅れ時定数(DL)を設定するためのテーブルを示す図である。
【図13】気筒別空燃比フィードバック制御を説明するためのブロック図である。
【図14】気筒別補正係数(KOBSV#N)を算出する処理のフローチャートである。
【図15】気筒別空燃比推定処理のフローチャートである。
【図16】気筒別空燃比フィードバック制御を実行する運転領域を示す図である。
【符号の説明】
1 内燃機関(本体)
2 吸気管
5 電子コントロールユニット(ECU)
12 燃料噴射弁
16 排気管
17 広域空燃比センサ
18 酸素濃度センサ

Claims (4)

  1. 内燃機関の排気系集合部に設けられた空燃比検出手段と、前記機関の排気系の挙動を記述するモデルに基づいてその内部状態を観測するオブーバを設定し、前記空燃比検出手段の出力に基づいて各気筒の空燃比を推定する気筒別空燃比推定手段とを備えた内燃機関の気筒別空燃比推定装置において、
    前記気筒別空燃比推定手段は、過去に推定された前記各気筒の空燃比を用いて前記空燃比検出手段の応答遅れを含めて前記排気系集合部における空燃比を推定する集合部空燃比推定手段を有すると共に、前記過去に推定された前記各気筒の空燃比、前記排気系集合部における前記応答遅れを含む検出空燃比、及び前記排気系集合部における前記応答遅れを含む推定空燃比に基づいて前記各気筒の空燃比を推定し、該集合部空燃比推定手段は、さらに前記推定した各気筒の空燃比を用いて前記応答遅れを含めて前記排気系集合部における空燃比の推定を行うことを特徴とする内燃機関の気筒別空燃比推定装置。
  2. 前記気筒別空燃比推定手段は、前記排気系集合部における前記応答遅れを含む検出空燃比前記排気系集合部における前記応答遅れを含む推定空燃比との偏差に応じて前記各気筒の空燃比を推定することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の気筒別空燃比推定装置。
  3. 前記気筒別空燃比推定手段は、前記排気系集合部における前記応答遅れを含む推定空燃比を前記オブザーバの観測対象に含め、(前記排気系集合部に対応する気筒数+1)次のオブザーバとしたことを特徴とする請求項1記載の内燃機関の気筒別空燃比推定装置。
  4. 前記集合部空燃比推定手段は、少なくとも前記機関の回転数に応じて設定される遅れ時定数を用いて前記排気系集合部における空燃比を推定することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に内燃機関の気筒別空燃比推定装置。
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