JP3683042B2 - レーザー加工装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば液晶表示装置等の欠陥を修復する際に使用されるレーザー加工装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図4は、従来のレーザー加工装置の概略図である。図において、11は基板1を保持するステージ、4は固定プレート、12は固定プレート4に配置されると共に稼動部13を有するボールネジ、8はボールネジ12を回転させる駆動モータで、図4では一方向(Y方向)の機構を記しているが、実際の装置では他方向(X方向)にも同様の機構が設置されている。9はレーザー照射部、10はレーザー光である。稼動部13に固定されたステージ11は、駆動モータ8によりボールネジ12を回転させることにより固定プレート4の表面に沿って摺動し、所定位置において、ステージ11上の基板1がレーザー照射部9から照射されたレーザー光10により加工される。
【0003】
また、図5は、特開平5ー277931号公報に開示された従来の工作機械である。図において、14は機械本体、15は機械本体14に対して上下移動可能な状態で支持された第一の主軸台、16は第一の主軸台15に対して上下移動可能な状態で支持された第二の主軸台、17は第二の主軸台に装着された加工用砥石、18は被工作物を保持するステージである。被工作物の鉛直面を研磨する場合に、加工用砥石17には、第一の主軸台15の上下動に第二の主軸台16の上下動が加えられるため、加工用砥石17の上下動速度は高速となり、加工時間を短縮できると共に、加工精度も向上できる。すなわち、第一の主軸台15と第二の主軸台16を二個のステージに置き換えた場合、ステージを高速で移動できるため、加工時間を短縮できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、加工装置において被加工物を保持するステージの移動機構としては、従来いくつかの構成が提案されてきたがいずれも有効ではない。例えば、図4に示された装置では、ステージ11の移動速度は、駆動モータ8の回転速度の上限により決まり、ステージ11の移動速度を速くするためには、回転速度の速い高機能な駆動モーターを使用するか、あるいはボールネジのネジピッチを大きくする必要があり、コスト高、あるいは螺合するネジとの摩擦抵抗が大きくなるなどの問題があった。
また、図5に示された方法では、第一の主軸台15と第二の主軸台16を動かすために駆動系が二個必要となるため、コストが高くなると共に制御が複雑になるなど問題があった。
【0005】
この発明は、上記のような問題を解決するためになされたもので、駆動モータの回転速度および個数を変えずにステージの移動速度を速めることができるレーザー加工装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係わるレーザー加工装置は、基板を保持する第一のステージ、この第一のステージを摺動自在に保持すると共に、固定プレートに摺動自在に保持され第二のステージ、上記第二のステージ上に回転可能に支承され、所定方向に形成されたネジ部分と、途中で逆方向となるように形成されたネジ部分とを有するボールネジ、このボールネジを回転駆動する駆動源、上記ボールネジの所定方向に形成されたネジ部分に螺合されると共に、上記第一のステージに固定された第一の稼動部、上記ボールネジの逆方向に形成されたネジ部分に螺合されると共に、上記固定プレートに固定された第二の稼動部、及び上記基板上にレーザー光を出射するレーザー出射部を備えたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の一実施の形態であるレーザー加工装置を図について説明する。図1は本発明のレーザー加工装置の斜視図、図2は本装置に搭載されているボールネジの斜視図である。図1において、1は基板、2は基板を保持する第一のステージ、3は第一のステージを保持する第二のステージ、4は固定プレート、5は第二のステージ3に配置されたボールネジで、図2に示すように、ネジの方向が途中で逆方向になるよう形成されており、螺旋の方向が異なる部分にそれぞれ第一の稼動部6と第二の稼動部7が螺合され、ボールネジ5を回転させることにより第一の稼動部6と第二の稼動部7は逆方向に移動するよう構成されている。ここで第一の稼動部6は第一のステージ2に取り付けられ、第二の稼動部7は固定プレート4に取り付けられている。8はボールネジを回転させる駆動モータ、9はレーザー照射部、10はレーザー光である。
ボールネジ5を駆動モータ8により回転させることにより、第一の稼動部6に取り付けられた第一のステージ2は、ボールネジ5が取り付けられた第二のステージ3に対して移動し、かつ第二の稼動部7が、第二の稼動部7が取り付けられた固定プレート4を第一のステージ2の移動方向と逆方向に移動させようとする力により、逆に第二のステージ3が固定プレート4に対して第一のステージ2と同方向に移動する。
【0008】
この発明によれば、基板1を保持した第一のステージ2を移動させる駆動モータ8の回転速度および個数を従来のものと変えずに、第一のステージ2の移動速度を2倍に速めることができる。
【0009】
参考例
図3はこの発明の参考例を示すレーザー加工装置の斜視図である。図において、11は基板を保持すると共に固定プレート4に摺動自在に保持されたステージである。なお、図1と同一部分については同符号を付し説明を省略する。
ここで、第一の稼動部6はステージ11に取り付けられ、第二の稼動部7は固定プレート4に取り付けられ、ボールネジ5は駆動モータ8と共に固定プレート4に摺動自在に支持されている。ボールネジ5を駆動モータ8により回転させることにより、第一の稼動部6に取り付けられたステージ11は、ボールネジ5に対して移動し、かつ第二の稼動部7は固定プレート4に取り付けられているため、逆にボールネジ5をステージ11の移動方向と同方向に移動させる。
参考例によれば、駆動モータ8の負荷を軽減した状態で、実施の形態1と同様の効果が得られる。
【0010】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、被加工物を保持したステージを移動させる駆動モータの回転速度および個数を従来のものと変えずに、ステージの移動速度を2倍に速めることができ、レーザー加工装置のタクトタイムを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1によるレーザー加工装置を示す斜視図である。
【図2】 この発明の実施の形態1によるボールネジを示す斜視図である。
【図3】 この発明の参考例によるレーザー加工装置を示す斜視図である。
【図4】 従来のこの種レーザー加工装置を示す斜視図である。
【図5】 従来の工作機械を示す概略図である。

Claims (1)

  1. 基板を保持する第一のステージ、
    この第一のステージを摺動自在に保持すると共に、固定プレートに摺動自在に保持され第二のステージ、
    上記第二のステージ上に回転可能に支承され、所定方向に形成されたネジ部分と、途中で逆方向となるように形成されたネジ部分とを有するボールネジ、
    このボールネジを回転駆動する駆動源、
    上記ボールネジの所定方向に形成されたネジ部分に螺合されると共に、上記第一のステージに固定された第一の稼動部、
    上記ボールネジの逆方向に形成されたネジ部分に螺合されると共に、上記固定プレートに固定された第二の稼動部、及び
    上記基板上にレーザー光を出射するレーザー出射部を備えたことを特徴とするレーザー加工装置。
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