JP3682895B2 - Coil skid and skid cover - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷間圧延等で得られたコイル状の金属帯を載置するための、コイルスキッドおよびコイルスキッド用のスキッドカバーに関する。
【0002】
【従来の技術】
冷間圧延等によって製造された鋼板、また、他の中間製品は、コイル状に巻き取られた鋼などの金属帯として保管される。これらのコイル状の鋼などの金属帯を保管するために、コイルスキッドが使用されている。このコイルスキッドは、図1に代表例を示すとおり、基本的に、上部に片傾斜面1を有する基台2と、該基台2の片傾斜面1に装着されたスキッドカバー3とからなるものである。このコイルスキッドは、図1に示すとおり、通常、一対のコイルスキッド4aおよび4bで使用され、保定部材5に平行に配設された平行溝6aおよび6bのそれぞれに、スキッドカバー3aおよびスキッドカバー3bがそれぞれ装着された傾斜面1aと1bとが、断面V字状の形態をなすように対向して配設される。この一対のコイルスキッド4aおよび4bにおいて、例えば、図4に模式断面図を示すように、断面V字状に対向して配置されるスキッドカバー3aと3bの間に形成される谷部8に、上方から降着されたコイル状の金属帯7は、その外周が傾斜面1aおよび1bに装着されたスキッドカバー3aおよび3bに当接して、載置、保持される。
【0003】
このコイルスキッドにおいて、スキッドカバーは、コイル状の金属帯と直接接触するものであるため、金属帯の表面に傷等の損傷を与えないことが要求され、従来、ゴムシート(特開平7−155840号)、フェルト材繊維強化樹脂(実開昭58−170111号)等からなるものが用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のスキッドカバーにおいては、いくつかの問題点があった。例えば、フェルト材を用いたスキッドカバーにおいては、コイル状の金属帯を載せたときの摩擦などにより、スキッドカバーがずれて、金属帯表面にすり傷や押し傷が付きやすくなる。さらには、40t級の中間製品コイルなどの超重量物を載せると、数回の使用でフェルト材の毛が完全につぶれてしまい、コイル表面に傷が付きやすくなる問題がある。
【0005】
また、ゴムシートを用いたスキッドカバーにおいては、金属帯に付着した潤滑油によって、ゴムが膨潤劣化するため、スキッドカバーの破損、剥離や金属帯表面へのゴムの付着という問題があった。ゴムシートや繊維強化樹脂の場合、圧縮弾性率が高すぎるため、コイルバンドや、スキッドカバー上に落下していた異物による、金属帯表面への押し傷が生じるという問題があった。この現象を図7で説明する。図7(A)に示すように、ゴムシートや繊維強化樹脂からなるスキッドカバー71の表面に異物72が落ちていた場合には、図7(B)に示すように、このスキッドカバー71上にコイル状の金属帯73を載置すると、金属帯73の自重によって、異物72が金属帯表面に押し込まれ、押し傷74がついてしまう問題があった。
【0006】
そこで、本発明の目的は、コイル状の金属帯の表面にすり傷や押し傷を付け難く、長期間に渡ってコイル状の金属帯を載置して、保持するに適したコイルスキッド、およびそのコイルスキッドに用いられるスキッドカバーを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、鋭意検討の結果、本発明者らは、スキッドカバー材として、密度が0.3〜1.0g/cm3 である、無機繊維と熱可塑性樹脂とを主成分とする多孔質層を有するものが有効であることを見出し、本発明を想到するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、コイル状の金属帯を載置するコイルスキッドであって、基台と、該基台上に装着され、コイル状の金属帯と接触するスキッドカバーとを有し、前記スキッドカバーが、無機繊維と熱可塑性樹脂とを主成分とし、密度が0.3〜1.0g/cm3 である多孔質層を有するコイルスキッドを提供するものである。
【0009】
また、本発明は、前記コイル状の金属帯を載置するコイルスキッドに用いられるスキッドカバーであって、無機繊維と熱可塑性樹脂とを主成分とし、密度0.3〜1.0g/cm3 である多孔質層を有するスキッドカバーを提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のコイルスキッドおよびスキッドカバーについて詳細に説明する。
本発明で用いられる金属帯は、鉄、鋼、銅、アルミニウムなどの材質からなる帯状のものである。
【0011】
本発明のコイルスキッドは、冷間圧延等で製造されるコイル状の鋼などの金属帯の製品、あるいはその他の中間製品を載置して、倉庫等の所定の収納場所に保管するために用いられるものである。これらの製品は、通常、数〜約40トン程度の重量を有するものである。
【0012】
このコイルスキッドは、基台と、該基台上に積層され、コイル状の金属帯と接触するスキッドカバーとを有するものである。例えば、図1に代表的な構成例を示すごとく、上部片側に片傾斜面1を有する基台2と、該基台2の片傾斜面1の上面に装着されたスキッドカバー3とを有するものである。このコイルスキッドは、通常、図1に示すとおり、コイルスキッド4aおよび4bの一対で使用され、保定部材5に平行に配設された平行溝6aおよび6bのそれぞれに、スキッドカバー3aおよびスキッドカバー3bがそれぞれ装着された傾斜面1aと1bとが、断面V字状の形態をなすように対向して配設される。この一対のコイルスキッド4aおよび4bにおいて、例えば、図4に模式断面図を示すように、断面V字状に対向して配置されるスキッドカバー3aと3bの間に形成される谷部8に、上方から降着されたコイル状の金属帯7は、その外周が片傾斜面1aおよび1bに装着されたスキッドカバー3aおよび3bに当接して載置される。
【0013】
コイルスキッドの構成部材である基台の材質、形状等は、特に限定されず、この種のコイルスキッドにおいて用いられるものでよい。例えば、材質としては、木材、鋼材等でよく、また、形状としては、通常、上部にスキッドカバーが装着される片傾斜面を有し、一対のコイルスキッドを対向させて、断面V字状の谷部を構成するように形成されるものが例示される。
【0014】
また、本発明において、2つのコイルスキッドを一体とした形態としたものでもよい。例えば、図5に示すごとく、前記一対のコイルスキッド4aおよび4bを、橋絡部9によって連結した形態としたものでもよい。この形態のコイルスキッドは、保定部材が不要であり、ハンドリングしやすい。
【0015】
本発明のコイルスキッドにおいて、スキッドカバーは、コイル状の金属帯と接触するものであり、図2(A)に示すごとく、多孔質材層10を有するものである。この多孔質材層は、無機繊維と熱可塑性樹脂とを主成分とするものであり、層内に分散された無機繊維の交点が熱可塑性樹脂で接着されてなる、無機繊維による三次元網目状の構造を有するものである。
【0016】
この多孔質材層は、密度が0.3〜1.0g、好ましくは0.4〜0.9g/cm3 であるものである。この範囲の密度を有する多孔質材層は、コイルの重量による圧力に長時間耐えることができる。本発明において、多孔質材層の密度は、下記の式で求められるものである。
(密度)=(多孔質材層の重量g)/(多孔質材層の体積cm3 )
密度が0.3g/cm3 未満の多孔質材層は、耐荷重性が小さくなり、コイルの重量による圧縮荷重によって圧縮破壊するおそれがある。一方、密度が1.0g/cm3 を超える多孔質材層は、多孔質材の圧縮弾性率が大きすぎ、コイルバンド部分等の局部面圧での変形が小さく、その結果としてコイルバンド等によるコイル表面への損傷を防止できないおそれがある。また、スキッドカバーの表面に異物が落ちていた場合も、変形が小さく、コイル表面への損傷を防止できないおそれがある。
【0017】
多孔質材層の成分として用いられる無機繊維は、特に限定されないが、例えば、ガラス繊維、金属繊維、炭素繊維等を例示できる。これらは単独または2種以上を組み合わせて用いられる。なかでも、価格や強度特性のバランスから、ガラス繊維が最も好ましい。
【0018】
また、無機繊維は、繊維直径7〜50μmφ、繊維長10〜30mmのものが好ましい。繊維直径が7μmφ未満では、後述する多孔質材料の製造時に三次元網目状の構造になり難く、コイル表面に押し傷が付きやすい。50μmφを超える場合、多孔質材料の圧縮強度が低下する。繊維長が10mmより短い場合、三次元網目状の構造になり難く、30mmより長い場合、均質な多孔質材料になり難い。
【0019】
多孔質材層の成分として用いられる熱可塑性樹脂は、特に限定されず、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、あるいはポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリアセタールなど、また、これらの樹脂の構成成分を単量体として用いた共重合体を例示できる。これらは、単独または2種以上を組み合わせて用いられる。これらの熱可塑性樹脂の中でも、強度、耐油性等の点からポリプロピレンが最も好ましい。
また、熱可塑性樹脂と無機繊維との接着性を向上させるために、上記熱可塑性樹脂を酸やエポキシなどの種々の化合物で変性したものも併用することができる。
【0020】
本発明において、多孔質材層中の無機繊維の含有量は、20〜80重量%が好ましく、さらに好ましくは40〜70重量%、より好ましくは50〜60重量%である。無機繊維の含有量が20重量%未満の場合、三次元網目状の構造になり難く、コイル表面に押し傷が付きやすい。無機繊維の含有量が80重量%より多い場合、繊維交点を接着する樹脂量が少なくなるため、多孔質材層の強度が低下し、コイルの圧縮荷重により圧縮破壊し易くなる。
【0021】
また、本発明において、コイル状の金属帯の表面に塗布された潤滑油等が付着した場合、その汚れの除去を容易にするために、図2(B)に示すとおり、スキッドカバーの多孔質材層10の上のコイル接触面に樹脂層11を有すると好ましい。この樹脂層を構成する樹脂は、特に限定されず、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂のいずれでもよいが、成形性の点から熱可塑性樹脂が好ましい。用いられる熱可塑性樹脂としては、前記の多孔質材層の成分として例示した熱可塑性樹脂と同一のものを例示することができる。また、熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等を例示できる。
さらに、樹脂層の剥離を防止するために、多孔質材層の表層部に樹脂を含浸させて、上層の樹脂層との接着性を向上させることが好ましい。
【0022】
本発明において、多孔質材層の上層に形成される樹脂層は、図2(B)および(C)に示すとおり、単層でもよく複数の層からなるものでもよく、特に限定されない。
樹脂層が単相の場合、樹脂層を構成する樹脂は、多孔質材層中の熱可塑性樹脂と同じ種類の樹脂を用いるのが好ましく、さらに多孔質材層中の熱可塑性樹脂よりも溶融粘度が高いものが好ましい。溶融粘度を高くすることにより、スキッドカバーの表面に樹脂層を形成するのが容易となる。溶融粘度を高くするためには、分子量の高い樹脂を用いる、他の樹脂とブレンドする、あるいは炭酸カルシウム、酸化チタン、マイカ、カーボンブラック、ケイ酸マグネシウム等の無機フィラーを充填する方法が挙げられる。なお、溶融粘度とは、樹脂層の成形温度での溶融粘度である。
樹脂層が複数の層からなる場合、多孔質材層と接する樹脂層(下層)11aは、上述の樹脂層が単相の場合と同様のものが好ましい。上層の樹脂(コイルに接触する側)11bは、下層の樹脂よりも、融点の高いものが好ましい。例えば、下層がポリプロピレンの場合、上層はポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリアセタール等からなるものが好ましい。これは、後述するスキッドカバーの成形時に、上層の樹脂が溶融するのを防ぎ、スキッドカバーの表面に樹脂層として残存させるためである。
【0023】
また、多孔質材層の内部に潤滑油等の侵入を防止するために、スキッドカバーの端部を、封止することが好ましい。用いられる封止材は、特には限定されないが、ゴム系、ポリサルファイド系、ポリウレタン系またはシリコーン系の封止材を例示できる。これらの中でも、耐油性のあるものが好ましい。
【0024】
さらに、本発明において、多孔質材層や表層の樹脂層中には、耐光性、耐候性、耐熱性等を向上させるために、例えば、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、ヒンダードアミン系光安定剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、カーボンブラック等が添加されていてもよい。
【0025】
また、本発明のコイルスキッドにおいて、図3に示すように、スキッドカバーの表面に、コイル状の金属帯の外周に巻回するコイルバンドに対応して、該コイルバンドを収納する凹部12を設け、コイル状の金属帯をコイルスキッドに載置したときに、スキッドカバーとコイル状の金属帯との間に挟まれるコイルバンドによって、コイル状の金属帯の表面に傷が付き難くすることも可能である。凹部の形成方法は、特に限定されず、例えば、スキッドカバーの成形時に形成してもよいし、成形後に圧縮や切削等によって形成してもよい。
【0026】
本発明において、スキッドカバーは、コイルスキッドに装着されていればよく、その装着方法は特に限定されない。例えば、釘、ボルト、接着剤などを用いて固定する方法、固定枠を用いて固定する方法などを例示できる。本発明のスキッドカバーは多孔質であるため、コイルスキッドが木材の場合、釘などを用いて容易に固定することができる利点がある。
【0027】
本発明において、前記スキッドカバーは、いずれの方法にしたがって製造されたものでもよく、特に限定されない。特に、高い圧縮強度のスキッドカバーを得ることができる点から、後述するスタンパブルシートを成形して得られる成形品が好ましい。さらに、圧縮強度の均質性の点から、分散法で製造されたスタンパブルシートを成形してなるものが好ましい。分散法スタンパブルシートを用いてスキッドカバーを成形する場合、成形が容易であることから、後述する膨張成形法によって成形する方法が好ましい。
【0028】
前記スタンパブルシートは、補強繊維と熱可塑性樹脂とを主成分とする、シート状の成形材料であり、マトリックスである熱可塑性樹脂の融点以上に加熱された後、プレス成形されて、所望の形状の成形品を得ることができる。
【0029】
このスタンパブルシートを得るための代表的な製造方法としては、分散法があり、この分散法は、さらに、乾式分散法と湿式分散法に大別される。
乾式分散法は、補強繊維と熱可塑性樹脂粒子とを気相中で分散させて不織布状の堆積物(ウエブ)を形成し、これを加熱、加圧して、シート状に固化させることにより、スタンパブルシートを製造する方法である。(例えば、特開平2−169632号公報参照)
湿式分散法は、抄紙技術を応用したスタンパブルシートの製造方法であり、補強繊維と熱可塑性樹脂粒子を液相中で分散させて不織布状の堆積物(ウエブ)を形成し、これを加熱、加圧して、シート状に固化させることにより、スタンパブルシートを製造する方法である。(例えば、特公昭55−9119号、特開昭60−158227号公報参照)
【0030】
分散法スタンパブルシートは、無機繊維が積み重なっているため、再び熱可塑性樹脂の樹脂を溶融させると、元のウエブの状態に戻ろうとする無機繊維の剛性により、ほぼウエブの厚さまで厚みが回復する。(以下、この膨張した状態のシートを「膨張シート」と称する。この現象は分散法スタンパブルシート特有のものである)この膨張シートを、金型内に供給して、クリアランスを調整し、空隙率がゼロの時の密度よりも、シート密度が小さくなるように圧縮、冷却固化すること(これを膨張成形と称する)により成形品(分散法スタンパブルシート膨張成形品)が得られる。膨張成形用金型を所望のスキッドカバーの形状にすることにより、本発明のスキッドカバーが得られる。
ここで、湿式分散法スタンパブルシートの無機繊維は、製造中にほぼモノフィラメントまで解繊するため、膨張しやすい。一方、乾式分散法スタンパブルシートの無機繊維は、湿式分散法ほど、繊維が解繊しないので膨張性が悪い。多孔質材の密度のコントロールが容易である点では、湿式分散法スタンパブルシートがより好ましい。
【0031】
スキッドカバー表面に、樹脂層を形成する方法は特に限定されず、例えば、下記の方法が挙げられる。
▲1▼前述したウエブに熱可塑性樹脂フィルムを積層し、シート化したスタンパブルシートを膨張成形する方法
▲2▼スタンパブルシートに熱可塑性樹脂フィルムを積層したものを、加熱後、膨張成形する方法
▲3▼スタンパブルシートを膨張成形したものの、片面に熱可塑性樹脂フィルムを接着、熱融着などで貼合する方法
▲4▼スタンパブルシートを膨張成形したものの、片面に熱硬化性樹脂を含浸させ、熱硬化させる方法
などを例示できる。これらのなかでも、ハンドリング性、生産性などの点から▲1▼の方法が好ましい。
【0032】
本発明において、このようにして得られた、スキッドカバーを、釘、ボルト接着剤等でコイルスキッドに固定し、必要により、スキッドカバーの端部をシール剤でシールすることにより、スキッドカバーを有するコイルスキッドを得ることができる。
【0033】
本発明のコイルスキッドにおいて、図6(A)に示すごとく、スキッドカバー61の表面に異物62が落ちていた場合には、図6(B)に示すように、このスキッドカバー61上にコイル状の金属帯63を載置すると、金属帯63の自重によって、異物72がスキッドカバー61を構成する多孔質材層64内へ押し込まれ、異物62と接触する金属帯の表面に異物によって与えられる押し傷65の発生が軽微または押し傷の発生を防止できる。
【0034】
【実施例】
以下、具体的な実施例により本発明を説明する。
<使用原料>
・ポリプロピレン粒子:住友化学工業(株)製 ポリプロピレン
平均粒径:600μm
メルトフローレイト:65g/10分
(JIS K7199に準拠、試験温度230℃、荷重2.16kgf)
・ガラス繊維:日本電気硝子(株)製Eガラス繊維
繊維径13μmφ、長さ25mmの繊維40重量%と、
繊維径17μmφ、長さ25mmの繊維60重量%との混合繊維
【0035】
(実施例1)
ポリプロピレン粒子とガラス繊維を泡中で分散させた後、脱泡、乾燥して、目付4000g/m2 のウエブを得た(ポリプロピレン40重量%、ガラス繊維60重量%)。得られたウエブを210℃に加熱し、温度210℃、圧力10kgf/cm2 で平板状にプレス成形後、さらに、所定のクリアランスに設定した25℃の冷却盤間に配置し、5kgf/cm2 の圧力でプレス成形し、厚さ8mmのスタンパブルシート成形板を得た。得られたスタンパブルシート成形板を、スキッドカバーとして木製のコイルスキッド基台の傾斜面に釘で固定し、冷延鋼板用コイル(40トン)置場で1年間使用した。使用後のスキッドカバーの状態を表1に示す。
【0036】
(実施例2、比較例1、2)
各例において、表1に示すように原料、密度を変化させた以外は、実施例1と同様の方法で、スタンパブルシート成形板を得た。このスタンパブルシート成形板を、スキッドカバーとして、実施例1と同様の方法で木製のコイルスキッドの傾斜面に釘で固定し、冷延鋼板用コイル(40トン)置場で1年間使用した。使用後の状態を表1に示す。
なお、実施例1、2、3、比較例1のスキッドカバーを顕微鏡観察した結果、ガラス繊維の交点が、ポリプロピレンで接着された3次元網目状の構造になっていることがわかった。比較例2では、空隙のほとんどない、緻密な構造であった。
【0037】
(実施例4)
片面にポリプロピレンフィルム(厚さ 200μm、メルトフローレイト2g/10分)を積層したウエブを使用した以外は、実施例1と同様にしてスタンパブルシート成形板を得た。このスタンパブルシート成形板を、スキッドカバーとして、実施例1と同様の方法で、ポリプロピレンフィルムがコイルと接触する側になるように、木製のコイルスキッドの傾斜面に釘で固定し、冷延鋼板用コイル(40トン)置場で1年間使用した。使用後の状態を表1に示す。また、コイルスキッド表面の油よごれを簡単にふきとることができた。
【0038】
(実施例5)
片面に、ポリプロピレン/ポリエチレンテレフタレートの二層フィルム(ポリプロピレン:厚さ 50μm、メルトフローレイト10g/10分、ポリエチレンテレフタレート:厚さ 50μm、メルトフローレイト10g/10分)を、ポリプロピレンがウエブ側になるように積層したウエブを使用した以外は、実施例1と同様にしてスタンパブルシート成形板を得た。このスタンパブルシート成形板を、スキッドカバーとして、フィルム貼合わせ面がコイルと接触する側になるように、木製のコイルスキッドの傾斜面に釘で固定し、冷延鋼板用コイル(40トン)置場で1年間使用した。使用後の状態を表1に示す。また、コイルスキッド表面の油よごれを簡単にふきとることができた。
【0039】
実施例4、5のスキッドカバーを顕微鏡観察した結果、内部はガラス繊維の交点がポリプロピレンで接着された3次元網目状の構造であり、表面には樹脂層が残存することがわかった。
【0040】
(実施例6)
実施例5で得られたスタンパブルシート成形板の端面を、シリコーン系シール剤で封止した。このこのスタンパブルシート成形板を、スキッドカバーとして、フィルム貼合わせ面がコイルと接触する側になるように、木製のコイルスキッドの傾斜面に釘で固定し、冷延鋼板用コイル(40トン)置場で1年間使用した。使用後の状態を表1に示す。
また、コイルスキッド表面の油よごれを簡単にふきとることができ、スキッドカバー内部への油のしみ込みもなく、非常にきれいな状態であった。
【0041】
(比較例3)
厚さ22mmのフェルト材を、実施例1と同様の方法で、木製のコイルスキッドの傾斜面に釘で固定し、冷延鋼板用コイル(40トン)置場で使用した。使用後の状態を表1に示す。
【0042】
(比較例4)
厚さ10mmの硬質ウレタンゴムを、実施例1と同様の方法で、木製のコイルスキッドの傾斜面に釘で固定し、冷延鋼板用コイル(40トン)置場で使用した。使用後の状態を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】
【発明の効果】
本発明のコイルスキッドは、コイル表面に傷を与えることがなく、1年間使用しても、破損等がなく、従来品よりも大幅に寿命が長いものである。特に、40t級の中間製品等の超重量物を載せて使用しても長時間の使用に耐えることができ、スキッドカバー上に異物が落ちても、押し傷が付きにくい。また、コイル表面にコイルバンド跡も付き難くなる。
【0046】
本発明のスキッドカバーは、コイルスキッドに、釘、ボルトや接着剤などで簡単に、かつ、強固に固定できるので、長時間の使用に耐えられる。また、多孔質材料からなるものであるため、ノコギリ、剪断機等の加工が簡単にできる利点がある。
また、スキッドカバーのコイル接触面に樹脂層を設けると、潤滑油等の付着汚れを容易に清掃することが可能である。さらに、スキッドカバーの端部をシールすることにより、潤滑油等が多孔質材料内部へ侵入することを防止でき、外観を良好に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のコイルスキッドの一構成例を示す斜視図。
【図2】 本発明のコイルスキッドのスキッドカバーの構成例を説明する模式断面図であり、(A)は多孔質材層のみからなるスキッドカバーを示し、(B)は多孔質材層の上に樹脂層を単層有するスキッドカバーを示し、(C)は多孔質材層の上に複数の樹脂層を有するスキッドカバーを示す。
【図3】 本発明のコイルスキッドのスキッドカバーの好適例を示す模式断面図。
【図4】 本発明のコイルスキッドにおけるコイル状の金属帯の載置の方法を説明する模式断面図。
【図5】 本発明のコイルスキッドの別の構成例を示す模式断面図。
【図6】 本発明のコイルスキッドにおけるスキッドカバーの利点を説明する概念図であり、(A)は表面に異物が落ちた場合、(B)は異物の上に金属帯が載置された場合を示す。
【図7】 従来のコイルスキッドを用いた場合の金属帯表面における押し傷の発生の一因を説明する概念図であり、(A)は表面に異物が落ちた場合、(B)は異物の上に金属帯が載置された場合を示す。
【符号の説明】
1,1a,1b 片傾斜面
2 基台
3,3a,3b スキッドカバー
4a,4b コイルスキッド
5 保定部材
6a,6b 平行溝
7 金属帯
8 谷部
9 橋絡部
10 多孔質材層
11,11a,11b 樹脂層
12 凹部
61 スキッドカバー
62 異物
63 金属帯
64 多孔質材層
65 押し傷
71 スキッドカバー(ゴムシートまたは繊維強化樹脂)
72 異物
73 金属帯
74 押し傷[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a coil skid and a skid cover for a coil skid for mounting a coil-shaped metal strip obtained by cold rolling or the like.
[0002]
[Prior art]
Steel sheets manufactured by cold rolling or the like, and other intermediate products are stored as metal strips such as steel wound in a coil shape. Coil skids are used to store metal strips such as these coiled steels. As shown in FIG. 1, the coil skid basically includes a
[0003]
In this coil skid, since the skid cover is in direct contact with the coiled metal band, it is required that the surface of the metal band is not damaged such as scratches. Conventionally, a rubber sheet (Japanese Patent Laid-Open No. 7-155840) is required. No.), felt material fiber reinforced resin (Japanese Utility Model Publication No. 58-170111), and the like.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, the conventional skid cover has several problems. For example, in a skid cover using a felt material, the skid cover is displaced due to friction when a coiled metal band is placed, and the surface of the metal band is easily scratched or pressed. Furthermore, when a super heavy object such as a 40t class intermediate product coil is placed, the hair of the felt material is completely crushed after several uses, and the coil surface is easily damaged.
[0005]
Further, in the skid cover using a rubber sheet, the rubber swells and deteriorates due to the lubricating oil adhering to the metal band, so that there is a problem that the skid cover is damaged, peeled off, or the rubber adheres to the surface of the metal band. In the case of a rubber sheet or a fiber reinforced resin, since the compression elastic modulus is too high, there has been a problem that the metal band surface is pressed by a foreign material falling on the coil band or the skid cover. This phenomenon will be described with reference to FIG. As shown in FIG. 7A, when the
[0006]
Accordingly, an object of the present invention is to provide a coil skid suitable for placing and holding a coiled metal strip over a long period of time, which is difficult to scratch or push on the surface of the coiled metal strip, and It aims at providing the skid cover used for the coil skid.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problems, as a result of intensive studies, the present inventors have, as a skid cover material, mainly composed of inorganic fibers and a thermoplastic resin having a density of 0.3 to 1.0 g / cm 3. The inventors have found that a material having a porous layer is effective, and have come up with the present invention.
[0008]
That is, the present invention is a coil skid on which a coiled metal strip is placed, and includes a base, and a skid cover mounted on the base and in contact with the coiled metal strip. The cover provides a coil skid having a porous layer having inorganic fibers and a thermoplastic resin as main components and a density of 0.3 to 1.0 g / cm 3 .
[0009]
Further, the present invention is a skid cover used for a coil skid on which the coiled metal strip is placed, the main component being inorganic fibers and a thermoplastic resin, and a density of 0.3 to 1.0 g / cm 3. A skid cover having a porous layer is provided.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the coil skid and skid cover of the present invention will be described in detail.
The metal strip used in the present invention is a strip formed of a material such as iron, steel, copper, or aluminum.
[0011]
The coil skid of the present invention is used to place a metal strip product such as coiled steel manufactured by cold rolling or the like, or other intermediate products and store it in a predetermined storage location such as a warehouse. It is what These products usually have a weight on the order of a few to about 40 tons.
[0012]
This coil skid has a base and a skid cover that is laminated on the base and contacts the coiled metal strip. For example, as shown in a typical configuration example in FIG. 1, a
[0013]
The material, shape, and the like of the base that is a constituent member of the coil skid are not particularly limited, and may be used in this type of coil skid. For example, the material may be wood, steel, or the like, and the shape usually has a one inclined surface on which a skid cover is mounted on the upper part, and a pair of coil skids are opposed to each other so as to have a V-shaped cross section. What is formed so that a trough part may be illustrated is illustrated.
[0014]
In the present invention, two coil skids may be integrated. For example, as shown in FIG. 5, the pair of coil skids 4 a and 4 b may be connected by a
[0015]
In the coil skid of the present invention, the skid cover is in contact with the coiled metal strip, and has a
[0016]
This porous material layer has a density of 0.3 to 1.0 g, preferably 0.4 to 0.9 g / cm 3 . A porous material layer having a density in this range can withstand a pressure due to the weight of the coil for a long time. In the present invention, the density of the porous material layer is determined by the following formula.
(Density) = (Weight g of porous material layer) / (Volume of porous material layer cm 3 )
A porous material layer having a density of less than 0.3 g / cm 3 has low load resistance and may be compressed and broken by a compressive load due to the weight of the coil. On the other hand, a porous material layer having a density exceeding 1.0 g / cm 3 has a compressive elastic modulus of the porous material that is too large, and the deformation at the local surface pressure of the coil band portion is small. There is a possibility that damage to the coil surface cannot be prevented. In addition, even when foreign matter has fallen on the surface of the skid cover, the deformation is small, and damage to the coil surface may not be prevented.
[0017]
Although the inorganic fiber used as a component of a porous material layer is not specifically limited, For example, a glass fiber, a metal fiber, carbon fiber etc. can be illustrated. These may be used alone or in combination of two or more. Of these, glass fiber is the most preferable from the balance of price and strength characteristics.
[0018]
The inorganic fibers are preferably those having a fiber diameter of 7 to 50 μmφ and a fiber length of 10 to 30 mm. When the fiber diameter is less than 7 μmφ, it is difficult to form a three-dimensional network structure when a porous material described later is manufactured, and the coil surface is likely to be scratched. When it exceeds 50 μmφ, the compressive strength of the porous material decreases. When the fiber length is shorter than 10 mm, it is difficult to obtain a three-dimensional network structure, and when it is longer than 30 mm, it is difficult to obtain a homogeneous porous material.
[0019]
The thermoplastic resin used as a component of the porous material layer is not particularly limited. For example, polyolefin such as polyethylene and polypropylene, polystyrene, polyvinyl chloride, polyethylene terephthalate, polycarbonate, polyamide, polyacetal, and the like. A copolymer using the above-described constituent component as a monomer can be exemplified. These are used alone or in combination of two or more. Among these thermoplastic resins, polypropylene is most preferable from the viewpoint of strength, oil resistance and the like.
Moreover, in order to improve the adhesiveness of a thermoplastic resin and inorganic fiber, what modified the said thermoplastic resin with various compounds, such as an acid and an epoxy, can also be used together.
[0020]
In the present invention, the content of inorganic fibers in the porous material layer is preferably 20 to 80% by weight, more preferably 40 to 70% by weight, and more preferably 50 to 60% by weight. When the content of the inorganic fiber is less than 20% by weight, it is difficult to form a three-dimensional network structure and the coil surface is easily damaged. When the content of the inorganic fiber is more than 80% by weight, the amount of the resin that bonds the fiber intersection is reduced, so that the strength of the porous material layer is lowered and the coil is easily compressed and broken by the compressive load.
[0021]
In addition, in the present invention, when lubricating oil or the like applied to the surface of the coiled metal strip adheres, in order to facilitate removal of the dirt, as shown in FIG. It is preferable to have the
Further, in order to prevent the resin layer from peeling off, it is preferable to improve the adhesion with the upper resin layer by impregnating the surface layer portion of the porous material layer with a resin.
[0022]
In the present invention, as shown in FIGS. 2B and 2C, the resin layer formed on the upper layer of the porous material layer may be a single layer or a plurality of layers, and is not particularly limited.
When the resin layer is a single phase, the resin constituting the resin layer is preferably the same type of resin as the thermoplastic resin in the porous material layer, and further has a melt viscosity higher than that of the thermoplastic resin in the porous material layer. High is preferred. By increasing the melt viscosity, it becomes easy to form a resin layer on the surface of the skid cover. In order to increase the melt viscosity, a method using a resin having a high molecular weight, blending with another resin, or filling an inorganic filler such as calcium carbonate, titanium oxide, mica, carbon black, magnesium silicate, and the like can be given. The melt viscosity is the melt viscosity at the molding temperature of the resin layer.
When the resin layer is composed of a plurality of layers, the resin layer (lower layer) 11a in contact with the porous material layer is preferably the same as that in the case where the resin layer is a single phase. The upper layer resin (side contacting the coil) 11b preferably has a higher melting point than the lower layer resin. For example, when the lower layer is polypropylene, the upper layer is preferably made of polyethylene terephthalate, polycarbonate, polyamide, polyacetal or the like. This is to prevent the upper layer resin from melting during the molding of the skid cover, which will be described later, and to remain as a resin layer on the surface of the skid cover.
[0023]
In addition, it is preferable to seal the end portion of the skid cover in order to prevent the lubricating oil or the like from entering the porous material layer. The sealing material used is not particularly limited, and examples thereof include rubber-based, polysulfide-based, polyurethane-based, and silicone-based sealing materials. Among these, those having oil resistance are preferable.
[0024]
Furthermore, in the present invention, in the porous material layer and the surface resin layer, in order to improve light resistance, weather resistance, heat resistance, etc., for example, phenol-based antioxidant, phosphorus-based antioxidant, sulfur-based Antioxidants, hindered amine light stabilizers, benzotriazole ultraviolet absorbers, carbon black and the like may be added.
[0025]
Further, in the coil skid of the present invention, as shown in FIG. 3, a
[0026]
In this invention, the skid cover should just be mounted | worn with the coil skid, and the mounting | wearing method is not specifically limited. For example, a method of fixing using a nail, a bolt, an adhesive, or the like, a method of fixing using a fixing frame, and the like can be exemplified. Since the skid cover of the present invention is porous, when the coil skid is wood, there is an advantage that it can be easily fixed using a nail or the like.
[0027]
In the present invention, the skid cover may be manufactured according to any method and is not particularly limited. In particular, a molded article obtained by molding a stampable sheet to be described later is preferable because a skid cover with high compressive strength can be obtained. Furthermore, from the viewpoint of the homogeneity of the compressive strength, a sheet obtained by molding a stampable sheet manufactured by a dispersion method is preferable. When the skid cover is formed using the dispersion method stampable sheet, it is preferable to form the skid cover by an expansion molding method to be described later because it is easy to mold.
[0028]
The stampable sheet is a sheet-shaped molding material mainly composed of reinforcing fibers and a thermoplastic resin, and is heated to a temperature higher than the melting point of the thermoplastic resin as a matrix, and then press-molded to obtain a desired shape. Can be obtained.
[0029]
As a typical production method for obtaining this stampable sheet, there is a dispersion method, and this dispersion method is further roughly classified into a dry dispersion method and a wet dispersion method.
In the dry dispersion method, a reinforcing fiber and thermoplastic resin particles are dispersed in a gas phase to form a nonwoven fabric-like deposit (web), which is heated and pressurized to be solidified into a sheet. This is a method of manufacturing a bull sheet. (For example, refer to Japanese Patent Laid-Open No. 2-169632)
The wet dispersion method is a method for producing a stampable sheet using papermaking technology, in which reinforcing fibers and thermoplastic resin particles are dispersed in a liquid phase to form a nonwoven fabric-like deposit (web), which is heated, This is a method for producing a stampable sheet by pressurizing and solidifying the sheet. (For example, see Japanese Patent Publication No. 55-9119, Japanese Patent Laid-Open No. 60-158227)
[0030]
In the dispersion-stampable sheet, inorganic fibers are stacked, so when the thermoplastic resin is melted again, the thickness of the dispersion recovers to the thickness of the web due to the rigidity of the inorganic fibers trying to return to the original web state. . (Hereinafter, this expanded sheet is referred to as an “expanded sheet.” This phenomenon is peculiar to the dispersion method stampable sheet.) This expanded sheet is supplied into the mold, the clearance is adjusted, and the gap A molded product (dispersion stampable sheet expansion molded product) is obtained by compressing and cooling and solidifying so that the sheet density is smaller than the density when the rate is zero (this is called expansion molding). The skid cover of the present invention can be obtained by making the expansion mold into a desired skid cover shape.
Here, the inorganic fibers of the wet-dispersed stampable sheet are easily swelled because they are defibrated to a monofilament during production. On the other hand, the inorganic fiber of the dry dispersion stampable sheet is less expansible because the fiber is not defibrated as in the wet dispersion method. In view of easy control of the density of the porous material, a wet dispersion method stampable sheet is more preferable.
[0031]
The method for forming the resin layer on the skid cover surface is not particularly limited, and examples thereof include the following methods.
(1) A method in which a thermoplastic resin film is laminated on the above-mentioned web and a stampable sheet formed into a sheet is expanded and molded. (2) A method in which a thermoplastic resin film is laminated on a stampable sheet is heated and expanded. (3) A method in which a stampable sheet is expanded and molded, but a thermoplastic resin film is bonded to one side and bonded by thermal fusion. (4) A stampable sheet is expanded and molded, but one side is impregnated with a thermosetting resin. And a method of heat curing. Among these, the method {circle around (1)} is preferable from the viewpoints of handleability and productivity.
[0032]
In the present invention, the skid cover thus obtained is fixed to the coil skid with a nail, a bolt adhesive or the like, and if necessary, the skid cover is sealed with a sealant to have a skid cover. A coil skid can be obtained.
[0033]
In the coil skid of the present invention, as shown in FIG. 6A, when the
[0034]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described with reference to specific examples.
<Raw materials>
-Polypropylene particles: Sumitomo Chemical Co., Ltd. polypropylene average particle diameter: 600 μm
Melt flow rate: 65 g / 10 min (according to JIS K7199, test temperature 230 ° C., load 2.16 kgf)
Glass fiber: Nippon Electric Glass Co., Ltd. E glass fiber diameter of 13 μmφ, length of 25 mm, 40% by weight of fiber,
Mixed fiber with 60% by weight of fiber with a fiber diameter of 17 μmφ and a length of 25 mm
(Example 1)
Polypropylene particles and glass fibers were dispersed in foam, then defoamed and dried to obtain a web having a basis weight of 4000 g / m 2 (polypropylene 40 wt%, glass fibers 60 wt%). The obtained web was heated to 210 ° C., pressed into a flat plate shape at a temperature of 210 ° C. and a pressure of 10 kgf / cm 2 , and further placed between 25 ° C. cooling plates set to a predetermined clearance, and 5 kgf / cm 2. A stampable sheet molded plate having a thickness of 8 mm was obtained by press molding at a pressure of 5 mm. The obtained stampable sheet molding plate was fixed to an inclined surface of a wooden coil skid base with a nail as a skid cover, and used for one year in a coil (40 tons) place for cold rolled steel sheets. Table 1 shows the state of the skid cover after use.
[0036]
(Example 2, Comparative Examples 1 and 2)
In each example, a stampable sheet molded plate was obtained in the same manner as in Example 1 except that the raw materials and density were changed as shown in Table 1. This stampable sheet forming plate was fixed as a skid cover with a nail to the inclined surface of a wooden coil skid in the same manner as in Example 1, and used for 1 year in a coil (40 tons) place for cold rolled steel sheets. Table 1 shows the state after use.
Note that, as a result of microscopic observation of the skid covers of Examples 1, 2, 3 and Comparative Example 1, it was found that the intersection of the glass fibers had a three-dimensional network structure bonded with polypropylene. Comparative Example 2 had a dense structure with almost no voids.
[0037]
(Example 4)
A stampable sheet molding plate was obtained in the same manner as in Example 1 except that a web in which a polypropylene film (thickness: 200 μm, melt flow rate: 2 g / 10 min) was laminated on one side was used. This stampable sheet molded plate was used as a skid cover in the same manner as in Example 1 and fixed with a nail to the inclined surface of the wooden coil skid so that the polypropylene film would be on the side in contact with the coil. Used for 1 year in a coil (40 tons) yard. Table 1 shows the state after use. In addition, oil stains on the coil skid surface could be easily wiped off.
[0038]
(Example 5)
Double layer film of polypropylene / polyethylene terephthalate (polypropylene: thickness 50 μm, melt flow rate 10 g / 10 min, polyethylene terephthalate: thickness 50 μm, melt flow rate 10 g / 10 min) on one side so that the polypropylene is on the web side A stampable sheet molded plate was obtained in the same manner as in Example 1 except that the web laminated on was used. This stampable sheet molding plate is used as a skid cover, fixed with a nail to the inclined surface of the wooden coil skid so that the film laminating surface is on the side in contact with the coil, and the coil for cold rolled steel sheet (40 tons) is placed. Used for 1 year. Table 1 shows the state after use. In addition, oil stains on the coil skid surface could be easily wiped off.
[0039]
As a result of microscopic observation of the skid covers of Examples 4 and 5, it was found that the inside had a three-dimensional network structure in which the intersections of the glass fibers were bonded with polypropylene, and the resin layer remained on the surface.
[0040]
(Example 6)
The end surface of the stampable sheet molding plate obtained in Example 5 was sealed with a silicone-based sealant. This stampable sheet forming plate is used as a skid cover and fixed with a nail to the inclined surface of the wooden coil skid so that the film laminating surface is on the side in contact with the coil. Used for one year at the yard. Table 1 shows the state after use.
Moreover, the oil on the surface of the coil skid can be easily wiped off, and the oil is not soaked into the skid cover.
[0041]
(Comparative Example 3)
A felt material having a thickness of 22 mm was fixed to an inclined surface of a wooden coil skid with a nail in the same manner as in Example 1, and used in a coil for cold-rolled steel sheet (40 tons). Table 1 shows the state after use.
[0042]
(Comparative Example 4)
A hard urethane rubber having a thickness of 10 mm was fixed to an inclined surface of a wooden coil skid with a nail in the same manner as in Example 1, and used in a coil for cold-rolled steel sheet (40 tons). Table 1 shows the state after use.
[0043]
[Table 1]
[0044]
[Table 2]
[0045]
【The invention's effect】
The coil skid of the present invention does not damage the coil surface, does not break even when used for one year, and has a significantly longer life than conventional products. In particular, even if an ultra-heavy product such as a 40t class intermediate product is placed on it, it can be used for a long time, and even if a foreign object falls on the skid cover, it is difficult to be damaged. In addition, it is difficult for the coil band mark to be attached to the coil surface.
[0046]
Since the skid cover of the present invention can be easily and firmly fixed to the coil skid with a nail, a bolt, an adhesive, or the like, it can withstand long-term use. Moreover, since it consists of a porous material, there exists an advantage which can process easily, such as a saw and a shearing machine.
Further, if a resin layer is provided on the coil contact surface of the skid cover, it is possible to easily clean the attached dirt such as lubricating oil. Further, by sealing the end portion of the skid cover, it is possible to prevent the lubricating oil and the like from entering the porous material, and to maintain a good appearance.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing a configuration example of a coil skid according to the present invention.
FIGS. 2A and 2B are schematic cross-sectional views illustrating a configuration example of a skid cover of a coil skid according to the present invention, in which FIG. 2A shows a skid cover made only of a porous material layer, and FIG. 1 shows a skid cover having a single resin layer, and FIG. 3C shows a skid cover having a plurality of resin layers on the porous material layer.
FIG. 3 is a schematic cross-sectional view showing a preferred example of a skid cover for a coil skid according to the present invention.
FIG. 4 is a schematic cross-sectional view illustrating a method of placing a coiled metal strip in the coil skid of the present invention.
FIG. 5 is a schematic cross-sectional view showing another configuration example of the coil skid of the present invention.
6A and 6B are conceptual diagrams for explaining the advantages of a skid cover in the coil skid of the present invention, where FIG. 6A shows a case where foreign matter has fallen on the surface, and FIG. 6B shows a case where a metal strip is placed on the foreign matter. Indicates.
FIGS. 7A and 7B are conceptual diagrams for explaining a cause of the occurrence of a pressing flaw on the surface of a metal strip when a conventional coil skid is used. FIG. 7A shows a case where foreign matter has fallen on the surface, and FIG. The case where a metal band is mounted on the upper side is shown.
[Explanation of symbols]
1, 1a, 1b One
72
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