JP3682411B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置に係わり、特に液体現像剤を使用した画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液体現像剤を用いた電子写真記録装置や静電記録装置などの湿式画像形成装置は、乾式現像剤を用いた画像形成装置では実現できない利点を有しており、近年その価値が見直されつつある。液体現像剤はキャリア液中にトナー粒子を分散させているため、サブミクロンサイズの極めて微細なトナー粒子を用いることが出来る。そのため高画質を実現できること、少量のトナー粒子で十分な画像濃度が得られるため経済的であるうえに印刷(例えばオフセット印刷)並みの質感を実現できること、比較的低温でトナー粒子を用紙に定着出来るため省エネルギーを実現できること、などが乾式画像形成装置に対する湿式画像形成装置の主な利点として挙げることができる。
【0003】
一方、従来の湿式画像形成装置にはいくつかの本質的な問題点が含まれており、そのために長い間乾式技術の独壇場を許してきた。これらの問題の一つとして、現像後の余剰キャリア液の処理が掲げられる。湿式画像形成装置では潜像保持体に形成された潜像を液体現像剤で現像した後、潜像保持体上に残留する液体を速やかに除去しなければならない。これは例えば画像のにじみ、流れなどによる画質の低下を防止するために特に重要である。
【0004】
キャリア液除去の方法としてスポンジなどの多孔質体を潜像保持体表面に押し当てて吸収させる方法がある(例えば特開平9−15981号公報確認中)、この方法では潜像保持体表面の微量のキャリア液まで回収することが可能である。
【0005】
しかしながら、多孔質体を潜像保持体に押し当ててキャリア液を吸収すると、潜像保持体表面に現像されたトナー像を乱してしまうという問題が生じる。
【0006】
さらに、多孔質体の細孔径が大きいと、よりトナー像を乱す傾向にあるため、キャリア液の除去に多孔質体を使用する際には微細孔をもつ多孔質体が使用される。しかしながら、キャリア液の除去においては液体現像剤中のキャリア液成分のみを除去することは困難であり、トナー像を形成するトナー粒子の一部をも回収してしまうため、回収されたトナー粒子によって多孔質体中の微細孔が目詰まりを起こす。そのため所望のキャリア液吸収性能を保つためには定期的に多孔質体を洗浄するなどの補修が必要となるが、細孔中に詰まったトナー粒子の除去には煩雑な作業が必要であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように液体現像剤を使用する従来の画像形成装置では、潜像保持体表面のキャリア液除去を行う装置が現像されたトナー像を乱してしまうという問題があった。
【0008】
本発明はこのような問題に鑑みて為されたものであり、精細な画像形成が可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像形成装置は、静電潜像が形成される潜像保持体と、前記静電潜像にキャリア液中にトナー粒子を分散させた液体現像剤を供給してトナー像を現像する現像装置と、前記潜像保持体表面の前記キャリア液の少なくとも一部を吸収除去するキャリア液除去装置と、前記トナー像を前記潜像保持体から転写媒体へ転写する画像形成装置において、前記キャリア液除去装置は、磁性粒子保持体と、前記磁性粒子保持体表面に平均粒径2〜200μmの磁性粒子を磁力により保持されてなり前記潜像保持体上の前記キャリア液と接触する磁性粒子層とを具備することを特徴とする。
【0010】
前記磁性粒子層は、前記磁性粒子の粒子間に微細な空隙を形成してなることが好ましい。
【0011】
前記磁性粒子層から前記キャリア液を回収する回収装置を具備することが好ましい。
【0012】
前記磁性粒子層を形成する前記磁性粒子に付着した前記トナー粒子を洗浄する洗浄装置を具備することが好ましい。
【0013】
前記磁性粒子保持体近傍に所定の間隙をもって配置され、前記磁性粒子層の膜厚制御を行う規制部材を具備することが好ましい。前記磁性粒子保持体に隣接して配置され、前記磁性粒子保持体から前記磁性粒子を回収する磁性粒子回収部と、前記磁性粒子回収部で回収した前記磁性粒子を再度前記磁性粒子保持体に供給する磁性粒子供給部と、前記磁性粒子回収部から前記磁性粒子供給部の間に設けられ、前記磁性粒子を洗浄する洗浄装置を備える層再生部を具備することが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施形態の画像形成装置である湿式電子写真装置の一例を示す基本構成図であり、以下図面を参照して本発明を説明する。
【0015】
表面を矢印方向に回転移動させる潜像保持体1を帯電装置2によって均一に帯電し、帯電された潜像保持体1表面を露光装置3を用いて露光し、露光された部分の帯電量を減衰させることで、潜像保持体1表面に静電潜像を形成する。
【0016】
さらに、潜像保持体1表面の静電潜像を現像装置4を用いて液体現像剤4−1(キャリア液とトナー粒子を含有する)によって現像する。その結果潜像保持体1表面には全面にキャリア液層が形成されるとともに、静電潜像に応じたトナー像が形成される。
【0017】
引続き潜像保持体1を回転移動させ、スクイーズローラ6、本発明に係るキャリア液除去装置5、および乾燥用ガス吹き付け供給ノズル7を用いて潜像保持体1表面のキャリア液を除去する。
【0018】
キャリア液が除去された後に、潜像保持体1表面に形成されたトナー像は転写装置8によって用紙9に転写する。このようにして一連の画像形成工程が終了する。
【0019】
また、転写が行われてから、帯電装置2による次回の帯電が行われるまでの間に、転写残りのトナー粒子(キャリア液を含む場合もある)をクリーナー10によって除去しても良いし、さらに、除電装置(図示せず)などを用いて潜像保持体表面の帯電状態を均一化してもよい。
【0020】
以下、この画像形成装置について各構成毎により詳細に説明する。
【0021】
潜像保持体1は、ローラ状の導電性基体11上に有機系もしくはアモルファスシリコン等の無機系の感光層12を形成したものであり、駆動制御部1−1によって例えば50〜200mm/sの速度で表面を矢印方向に移動する。
【0022】
帯電装置2は、コロナ帯電器やスコトロン帯電器など周知のものが使用できる。このような帯電装置を用い、例えば、潜像保持体1表面を500〜1200V程度に均一に帯電させればよい。
【0023】
露光装置3はレーザー光学系装置などが使用でき、露光装置3から照射される画像変調された光が、均一に帯電した潜像保持体1表面に照射される。潜像保持体1表面の露光された領域では光照射量に応じて帯電量が減衰して静電潜像が形成される。感光層12の感光特性によって異なるが、最大露光領域の潜像保持体1表面の電位を150V程度以下になる程度の光量で照射することが望ましい。このようにして、潜像保持体1表面に露光領域と未露光領域とからなる、帯電量分布を持った静電潜像が形成される。
【0024】
現像装置4は、液体現像剤4−1を収納する現像器4−2と、潜像保持体1と間隙を持って配置されると共に、液体現像剤4−1と接触するように配置された現像ローラ4−3とから構成されている。
【0025】
液体現像剤4−1は、キャリア液と、このキャリア液中に分散するトナー粒子とからなる。キャリア液は非極性で絶縁性の液体が使用され、通常炭化水素系の液体が使用される。トナー粒子は樹脂と色材との混合物からなるサブミクロンサイズの微粒子から構成され、キャリア液とトナー粒子との親和性を調整することでキャリア液中にトナー粒子を分散させている。また、正規現像を行う時には潜像保持体の帯電極性とは逆極性に帯電するトナー粒子を、反転現像を行う時には潜像保持体の帯電極性と同極性に帯電するトナー粒子を使用する。例えば特公平5−87825号公報に記載されるような液体現像剤を使用することができる。
【0026】
現像ローラ4−3は、潜像保持体1に対して例えば50〜200μm程度の間隙をもって配置されており、駆動制御部4−4によって現像ローラ4−3の表面速度が200mm/s〜400mm/s程度となるように回転駆動させる。現像ローラ4−3が回転することで、現像器4−2中に収納された液体現像剤4−1を搬送し、潜像保持体1表面に供給する。
【0027】
また、液体現像剤4−1は、必ずしも現像器4−2中に収納されている必要はなく、噴射ノズルなどによって現像ローラ4−3に吹き付ける構造としても良い。
【0028】
また、現像ローラ4−3には、静電潜像の露光部分の領域と未露光部分の領域との間の電位(現像バイアス)が供給されており、現像ローラ4−3と静電潜像との間にできる電界によってトナー粒子を電気泳動させ、静電潜像に応じて選択的に潜像保持体1表面に付着させて現像を行う。
【0029】
現像が行われた潜像保持体1表面には全面にキャリア液の層が形成されており、このキャリア液の層中で静電潜像に応じて選択的に潜像保持体1に付着したトナー粒子がトナー像を形成している。
【0030】
この潜像保持体1表面のキャリア液の少なくとも一部を、キャリア液除去装置5、あるいはスクイーズローラ6、乾燥用ガス吹き付けノズル7などとキャリア液除去装置5とを組合わせて、可視像を乱すことなく除去する。
【0031】
スクイーズローラ6は、例えば金属製のローラが使用され、潜像保持体1に20μm〜200μm程度の間隙を持って配置される。潜像保持体1の回転方向と同方向に回転することで、トナー像と接触することなく余剰キャリア液を掻き落とし、トナー像を乱すことなく間隙以下の層厚にまでキャリア液の層厚を減少させる。この方法は潜像保持体表面に大量に存在するキャリア液を一定の液膜の厚さにまで低減させるのに適しているが、潜像保持体1に残存するキャリア液の液膜を5μm程度以下にすることは困難である。また、スクイーズローラ6に代えて、スクイーズブレードを潜像保持体1と間隙を持って配置しても良い。
【0032】
キャリア液除去装置5は、駆動回路5−3によって潜像保持体1とは逆の矢印方向に回転する(対向部での表面移動方向は同一)磁性粒子保持体5−1を具備しており、また磁性粒子保持体5−1は、潜像保持体1に対して100μm〜4000μm程度の間隙をもって配置されている。そして、例えば磁性粒子供給装置5−4から供給される磁性粒子を磁力によって保持することで磁性粒子層5−2が形成され、この磁性粒子保持層5−2によって潜像保持体1表面のキャリア液を吸収・除去する。
【0033】
磁性粒子保持体5−1としては、磁性粒子を磁力によって保持できるものであれば特に限定されることなく使用でき、図2にその具体例を示す。
【0034】
図2に示す磁性粒子持体は、アルミニウムドラムなどの、非磁性材料からなる円筒体21と、この円筒体21の内側に、同軸状のマグネットローラ22が配置されており、円筒体21とマグネットローラ22とは同じ回転速度で回転する。また、マグネットローラ22は、外周面にS極、内周面にN極を持つ板状磁石22−1と、外周面にN極、内周面にS極を持つ板状磁石22−2を交互に並べた構造をしている。
【0035】
磁性粒子は、マグネットローラ22によって発生する磁力によって円筒体21の表面に密着するように保持され、円筒体21の回転とともに移動する。
【0036】
図2に示す磁性粒子保持体の周囲には磁力線(図中点線Mで示す)が生じ、その結果磁力線に応じた形に穂立った複数の磁性粒子からなる複数の繊維状体が形成され、その結果、複数の繊維状体からなる磁性粒子保持層が円筒体21の外周に形成される。
【0037】
このように、表面に異なる磁極を有する磁性粒子保持体を使用することで、磁性粒子からなる繊維状体が穂立ち、繊維状体間に適当な空隙が形成される。その結果、空隙部にキャリア液を保持できるため、キャリア液保持量(吸収量)が増加し、潜像保持体からのキャリア液除去効率を向上させることが可能になる。また磁性粒子層が潜像保持体へ接触する時の応力を低減できるために、磁性粒子層が潜像保持体へ接触する時に生じるトナー像の乱れを低減することが可能になる。
【0038】
なお、内周面を所定の磁極(例えばS極)、外周面を異なる磁極(例えばN極)に磁化した円筒状のマグネットローラ単体を磁性粒子持体5−1として使用するなどして、マグネットローラに直接磁性粒子を保持させてもよい。
【0039】
図3に磁性粒子保持体5−1と潜像保持体1との対向部の拡大図を示す。磁性粒子保持体5−1と潜像保持体1とは、前述したように間隙をもって配置されている。磁性粒子持体5−1表面には、キャリア液に対して親和性が高く、平均粒径2μm〜200μm程度の複数の磁性粒子5−4が磁力で保持されることで、磁性粒子保持体5−1と潜像保持体1との間隙に磁性粒子5−4からなる磁性粒子層5−2が形成される。潜像保持体1表面と磁性粒子持体5−1表面は同一方向に移動して、(図では左から右に向かって移動)、磁性粒子層5−2は潜像保持体1と接触する。磁性粒子5−4の粒子間に形成される微細な空隙に生じる毛管現象によるキャリア液吸収力は、潜像保持体1の表面張力によるキャリア液の保持力よりも大きくなるために、潜像保持体1表面のキャリア液は磁性粒子5−4間に形成された空隙に吸収・保持される。磁性粒子持体5−1および潜像保持体1の回転を継続させると、トナー像を形成するトナー粒子は静電力などにより潜像保持体表面に保持されたまま、磁性粒子層5−2はキャリア液を保持した状態で潜像保持体1から離間する。すなわち潜像保持体1表面のキャリア液を磁性粒子層5−2によって吸収・除去する。
【0040】
一方、キャリア液の吸収時に、キャリア液中の一部のトナー粒子が磁性粒子層5−2内に進入し、磁性粒子層5−2に付着する恐れがある。しかしながら、磁性粒子層は、個々に独立した粒子(磁性粒子)によって形成されているため、キャリア液と共に吸収されてしまったトナー粒子が、仮にキャリア液吸収層内に大量に進入したとしても、磁性粒子層5−2は個々の粒子が独立して移動ができ、その結果磁性粒子層5−2内にトナー粒子による目詰まりが生じることがないという利点がある。
【0041】
さらなる効果として、キャリア液の吸収時に潜像保持体に接触することにより生じるトナー像の乱れを低減できることが挙げられる。すなわち、スポンジなどの多孔質体によってキャリア液を吸収した場合、多孔質体は一体化されているために変形量が少なく、トナー像と接触してトナー像を乱してしまう。これに対して、本発明に係る磁性粒子層5−2は個々の粒子(磁性粒子5−4)が独立に動けるために変形性に富み、トナー粒子像と接触する磁性粒子層の表面領域の磁性粒子をわずかな力で移動することが可能なため、潜像保持体1との接触時に磁性粒子層5−2によってトナー像を乱すことがなくなる。
【0042】
また多孔質体などのローラでは、多孔質体自体の表面に画像が転移してしまった場合、その画像が感光体に再接触すると感光体にトナーが再転移して汚染してしまうが、本方式では磁性粒子は表面付近で運動しているので画像が転移したとしても分散して感光体に再転移する事はない。
【0043】
次に、キャリア液吸収層からのキャリア液の回収方法について図4を用いて説明する。
【0044】
回収装置であるキャリア液回収装置41は、減圧手段42によって内部を減圧した円筒状の多孔質ローラ43で構成されている。この多孔質ローラ43を磁性粒子層5−2に押圧させた状態で磁性粒子持体5−1と同じ周速度で回転させながら、多孔質ローラ43の細孔を通してキャリア液を多孔質ローラ43内に吸引し、さらには多孔質ローラ43に接続されたキャリア液回収容器(図示せず)中に回収する。キャリア液回収装置41によって磁性粒子層5−2中のキャリア液を回収することで、磁性粒子層5−2のキャリア液吸収能が再生される。
【0045】
多孔質ローラ43としては、樹脂、金属、繊維、不織布、セラミックなど特にその材質に制限なく使用できる。また、多孔質ローラ43の平均細孔径は20μm以上であることが好ましい。潜像保持体1表面から直接多孔質体でキャリア液を吸収する時には、トナー像を乱さないために細孔径を小さくする必要があったが、キャリア液吸収層5−2からキャリア液を回収する際にはこの問題が生じないため細孔径を20μm以上大きくすることが可能であり、その結果多孔質体の細孔をトナー粒子で詰まらせてしまうという問題が解消される。さらに、多孔質ローラ内の減圧負荷に対するキャリア液吸収効率を増加させることも可能になる。また、多孔質ローラ43の平均細孔径は500μm以下であることが望ましい。平均細孔径が500μmよりも大きいと、磁性粒子が細孔の奥まで進入してしまい機械的に磁性ローラから剥ぎ取られてしまう恐れがある。
【0046】
また、磁性粒子5−4がフェライトなど帯電極性の強い材料の場合、多孔質ローラ43として導電性材料を使用し、この多孔質ローラ43に磁性粒子の帯電極性と同極性の電圧を印加することで、磁性粒子に磁性粒子保持体方向への静電力を働かせることが可能になり、ひいては磁性粒子保持体5−1表面から多孔質ローラ43への磁性粒子5−4の欠落を防止することもできる。
【0047】
さらに、キャリア回収装置41によってキャリア液回収能が再生された磁性粒子層5−2で、再度潜像保持体1表面のキャリア液を吸収する前に、均一化部材45で磁性粒子層を形成する磁性粒子の量を規制し、ひいては磁性粒子層5−2の層厚を所望の層厚に調整することもできる。
【0048】
均一化部材45としては、金属や樹脂などの回転体を磁性粒子層に押し当てる構造としても良いし、ブレードなどで層を規制することも、ブレードと回転体とを併用することもできる。キャリア液吸収層の厚さは、潜像保持体1表面のキャリア液と接触できる厚さであれば特に制限されない。例えば、磁性粒子保持体と潜像保持体との間隙に対して、0.8〜1.2倍程度とすればよいが、キャリア液吸収量を十分に確保するためには100μm以上とすることが好ましい。また、磁力で磁性粒子保持体表面に保持させるために5000μm以下となるように、均一化部材45と磁性粒子保持体5−1との距離を調整することが好ましい。
【0049】
また、必要に応じ磁性粒子保持体5−1に電圧印加手段54を接続しても良い。磁性粒子保持体に所定の電圧を印加し、トナー粒子に対して磁性粒子保持体5−1から潜像保持体1の方向に働く静電力を大きくすることで、トナー像の乱れを抑制し、またキャリア液吸収層5−2へのトナー粒子の付着を低減することが可能になる。マグネットローラに印加する電圧は、トナー粒子の帯電極性と同極性で具体的には20V〜1200Vとすればよい。
【0050】
磁性粒子層を形成する磁性粒子は磁性体であれば特に限定されることなく、例えば鉄、ニッケルなどの金属やこれらの酸化物などの乾式二成分現像方式に使用されている材料が使用できる。また、非磁性材料中に磁性材料を内添した粒子を使用することもできる。さらに、必要に応じ磁性粒子表面を表面処理し、アクリル系、シリコーン系、フッ素系の材料などでコーティングすることで寿命や電気抵抗を調整したり、シリコーン系、ブタジエンやポリプロピレン、ポリエチレンなどのアルキル系材料などをコーティングすることでキャリア液との親和性を高めてもよい。
【0051】
磁性粒子を形成する磁性粒子は、平均粒径200μm以下のものを使用することが好ましい。平均粒径が200μmよりも大きいと、磁性粒子が潜像保持体と接触した時の応力が大きくなり、潜像保持体上に形成された可視像を乱してしまう恐れがある。さらに、磁性粒子層のキャリア液の保持能力を考慮すると磁性粒子の平均粒径が100μm以下であることが好ましい。また、磁性粒子の平均粒径が2μmよりも小さいと磁性粒子の磁性が発揮されなくなり、磁性粒子持体上に保持できなくなる恐れがあるため、磁性粒子の平均粒径は2μm以上であることが好ましい。
【0052】
図5にキャリア液除去装置の変形例を示すと共に、以下にその説明をする。
【0053】
図5に示すキャリア液除去装置は、環状ベルト51からなる磁性粒子保持体が一対の駆動ローラ54によって回転する構造になっている。環状ベルト51の内側には潜像保持体1面にN極を対向させた磁石52−1および、S極を対向させた磁石52−2が複数個配置されている。これらの磁石52からの磁力によって磁性粒子からなるキャリア液吸収層53は環状ベルト51表面に保持されると共に、潜像保持体1と接触することで潜像保持体1表面のキャリア液を吸収し、摩擦力によってキャリア液吸収層53は環状ベルト51と共に移動して、潜像保持体1上のキャリア液を除去する。
【0054】
このように、磁石を固定し、磁性粒子保持体のみを回転させる構造とすることもできる。また、環状ベルトを磁性ゴムで形成し、この環状ベルトを磁性粒子保持として使用することもできる。
【0055】
そして、ベルト状の磁性粒子保持体を使用することで、キャリア液除去装置を任意の形状とすることが可能で、潜像保持体1表面との近接面積を増してキャリア液の除去効率を高めることができる。
【0056】
一方、磁性粒子層5−2は、前述したように潜像保持体表面のトナー粒子の一部をキャリア液と共に回収してしまうことがある。磁性粒子層5−2中のキャリア液を回収しキャリア液吸収能を再生する際に、この回収されたトナー粒子の多くはキャリア液とともに磁性粒子層5−2から排出されるが、一部のトナー粒子は磁性粒子層5−2内に残留する。トナー粒子が残留した磁性粒子層で再度キャリア液の吸収を行うと、この残留したトナー粒子が磁性粒子層から潜像保持体表面へ移動し、潜像保持体表面に形成された可視像中で混色が生じる恐れがある。そのために、以下に示すような磁性粒子洗浄装置を付加することが好ましい。
【0057】
図6は、キャリア液除去装置に、磁性粒子に付着したトナー粒子を洗浄する層再生部である磁性粒子洗浄装置を付加した変形例を示した図であり、以下にその説明をする。
【0058】
磁性粒子持体5−1表面のキャリア液吸収層5−2を形成する磁性粒子は、磁性粒子持体5−1にその先端が接触するように配置された磁性粒子回収部である金属ブレードなどの掻取部材61によって掻き取られ、掻取られた磁性粒子は回収ローラ(マグネットローラ)62に磁力によって保持・回収される。回収ローラ62の外周にはノズルなどの洗浄装置63が配置されており、洗浄装置から供給された洗浄液によって回収ローラ62表面に保持された磁性粒子を洗浄し、磁性粒子に付着するトナー粒子は洗い流される。
【0059】
回収ローラ62および磁性粒子保持体5−1に接触、あるいは近接するように磁性粒子供給部である供給ローラ(マグネットローラ)64が配置されており、洗浄された磁性粒子は回収ローラ62から供給ローラ64へ移送され、さらに供給ローラから磁性粒子保持体5−1へ供給される。その結果、磁性粒子層5−2が磁性粒子保持体5−1上に再生される。
【0060】
また、供給ローラ64には図2で説明したものと同様な多孔質ローラ65が圧接されている。この多孔質ローラによって磁性粒子表面に付着する洗浄液あるいはキャリア液を回収しているため、磁性粒子保持体5−1上に再生された磁性粒子層5−2のキャリア液吸収能も再生される。
【0061】
なお、洗浄装置63は常に起動させる必要はなく、所定期間磁性粒子を使用し、トナー粒子による磁性粒子の汚染が進んだ時に定期的に起動させても良い。
【0062】
キャリア液除去装置としてスポンジなどの多孔質体を使用し、潜像保持体表面のキャリア液を吸収した場合、キャリア液と共に回収してしまったトナー粒子のうち、多孔質体中の細孔内部に入り込んだものの除去が困難である。これに対し、磁性粒子層を形成する磁性粒子は、磁性粒子保持体から掻き取られる際に流動するため、磁性粒子保持体上の磁性粒子層内部に入り込んだトナー粒子も磁性粒子と共に流動する。その結果、磁性粒子層中に回収されたトナー粒子の除去確率が上昇するため、簡便に磁性粒子層からトナー粒子を除去することができる。
【0063】
以上説明したように、本発明に係るキャリア液除去装置5は、磁性粒子層を使用して潜像保持体表面のキャリア液を吸収することで、キャリア液吸収層が潜像保持体との接触により、接触した部分のみをわずかな力で変形できるため潜像保持体表面に形成されたトナー像を乱すことなくキャリア液を除去することが可能になる。さらに、この磁性粒子層は個々の磁性粒子が独立して移動が可能なため、キャリア液吸収層にトナー粒子が詰まることによる性能低下がなくなる。
【0064】
キャリア液除去装置5のように、吸収によって潜像保持体1表面のキャリア液を除去する方法では、潜像保持体1表面に液膜5μm程度以下存在するキャリア液を除去するのに好適であり、トナー粒子に膨潤する程度のキャリア液以外は略完全に潜像保持体から除去することも可能である。
【0065】
また、現像直後の潜像保持体1表面には、通常20μmを超える液膜のキャリア液が存在するため、磁性粒子層で十分に吸収することが困難である。そのため前述したスクイーズローラ6などで、キャリア液の液膜の厚さを5μm程度以下にまで低減させた後に、本発明に係るキャリア液除去装置5によるキャリア液除去を行うことが好ましい。
【0066】
図1に示す乾燥用ガス吹き付けノズル7は、キャリア液除去装置5で除去し切れなかったキャリア液をさらに蒸発・除去する装置であり、例えば残存するキャリア液に乾燥用ガス吹き付けノズルから乾燥用ガスを吹き付ける構造とすればよい。このような蒸発・除去を行う方式は、微量のキャリア液を率的に除去するのに適しているが、大量のキャリア液の除去を行うためには非効率である。そのため、スクイーズローラ6や、キャリア液除去装置5などで予めキャリア液の残存量を低減させた後に蒸発・除去を行うことが望ましい。また、乾燥用ガスを使用する以外に、キャリア液を加熱する加熱手段によってキャリア液を蒸発・除去することも可能である。
【0067】
このようにしてトナー粒子が膨潤する程度のキャリア液のみを残存させ、それ以上のキャリア液を除去した後に、転写装置によって潜像保持体表面に形成された可視像を用紙などの転写媒体に転写する。
【0068】
図1に示す転写装置は、中間転写ローラ8−1および加圧ローラ8−2とからなる。中間転写ローラ8−1は支持ローラ8−11表面に弾性層8−12を形成した構造である。また中間転写ローラ8−1は潜像保持体1に圧接配置されており、トナー粒子の付着力の差を利用してトナー画像を潜像保持体1から中間転写ローラに1次接転写する(圧接転写)。加圧ローラ8−2は中間転写ローラ8−1に圧接配置されており、中間転写ローラ8−1と加圧ローラ8−2との間に用紙9などの被転写媒体を供給し、1次転写と同様にトナー粒子の付着力の差を利用して中間転写ローラ8−1から用紙9へトナー画像を2次転写する(圧接転写)。
【0069】
このように圧接転写を採用する場合、中間転写ローラ8−1あるいは潜像保持体1を加熱する手段を設け、トナー粒子の粘着力を十分に発揮させることで、転写効率を向上させたり、用紙への定着性を高めることが可能である。また、圧接転写を行う場合には、転写効率を高めるためにキャリア液が極力存在しない状態で転写を行うことが好ましく、そのため、前述したように、本発明に係るキャリア液除去装置5に、さらにスクイーズローラ6および乾燥用ガス吹き付けノズルを組合わせてキャリア液の除去を行うことが好ましい。
【0070】
また、潜像保持体1から中間転写ローラ8−1(圧接されていなくとも良い)へ向けてトナー粒子が静電力で移動するように潜像保持体1と中間転写ローラ8−1との間に所定の電界を形成する、あるいは中間転写ローラから用紙9へ向けてトナー粒子が静電力で移動するように中間転写ローラ8−1と用紙9の間に所定の電界を形成して、電界転写によって1次転写あるいは2次転写を行っても良い。
【0071】
また、潜像保持体1上にキャリア液を液厚2μm〜10μm程度残存させ、電界転写と同様に潜像保持体1および中間転写ローラ間に所定の電界を形成して、トナー粒子をキャリア液中で電気泳動させて1次転写を行ったり、さらに電気泳動を同様に利用して2次転写を行っても良い。また、1次転写を電気泳動を利用し、中間転写ローラ上でキャリア液を除去して2次転写は圧力転写によって行っても良い。この場合、キャリア液を潜像保持体表面に所定量残存させるために、キャリア液の蒸発・除去は行わず、キャリア液除去装置5単独、あるいはキャリア液除去装置5とスクイーズローラ6とを組合わせてキャリア液の除去を行うことが好ましい。
【0072】
また、中間転写ローラ8−1を使用せず、圧力転写、電界転写あるいは電気泳動を利用して、潜像保持体1から用紙1へ直接転写することも可能である。
【0073】
【発明の効果】
本発明によれば、キャリア液を除去する際のトナー像の乱れを低減できるため、精細な画像形成が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像形成装置の概略図。
【図2】 磁性粒子保持体の一例を示す断面図。
【図3】 磁性粒子保持体と潜像保持体との対向部を拡大した図。
【図4】 キャリア液除去装置の一例を示す断面図。
【図5】 キャリア液除去装置の変形例を示す断面図。
【図6】 トナー粒子洗浄装置を付加したキャリア液除去装置の断面図。
【符号の説明】
1…潜像保持体
2…帯電装置
3…露光装置
4…現像装置
4−1…液体現像剤
5…キャリア液除去装置
5−1…マグネットローラ
5−2…磁性粒子層
5−4…磁性粒子
8…転写装置
9…用紙
10…クリーニング装置

Claims (6)

  1. 静電潜像が形成される潜像保持体と、キャリア液中にトナー粒子を分散させた液体現像剤を前記静電潜像に供給してトナー像を現像する現像装置と、前記潜像保持体表面の前記キャリア液の少なくとも一部を吸収除去するキャリア液除去装置と、前記トナー像を前記潜像保持体から転写媒体へ転写する転写装置とを具備する画像形成装置において、
    前記キャリア液除去装置は、磁性粒子保持体と、前記磁性粒子保持体表面に平均粒径2〜200μmの磁性粒子を磁力により保持されてなり前記潜像保持体上の前記キャリア液と接触する磁性粒子層とを具備することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記磁性粒子層は、前記磁性粒子の粒子間に微細な空隙を形成してなることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記磁性粒子層から前記キャリア液を回収する回収装置を具備することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  4. 前記磁性粒子層を形成する前記磁性粒子に付着した前記トナー粒子を洗浄する洗浄装置を具備することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  5. 前記磁性粒子保持体近傍に所定の間隙をもって配置され、前記磁性粒子層の膜厚制御を行う規制部材を具備することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  6. 前記磁性粒子保持体に隣接して配置され、前記磁性粒子保持体から前記磁性粒子を回収する磁性粒子回収部と、前記磁性粒子回収部で回収した前記磁性粒子を再度前記磁性粒子保持体に供給する磁性粒子供給部と、前記磁性粒子回収部から前記磁性粒子供給部の間に設けられ、前記磁性粒子を洗浄する洗浄装置を備える層再生部を具備することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
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