JP3682271B2 - 映像投影装置、及び映像投影方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、映像投影装置、及び映像投影方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、LCD(Liquid Crystal Display)やDMD(Digital Micromirror Device)を始めとする非発光系の画像表示素子を使用するプロジェクタが実用化されている。図5は、光源から発光された光を変調してスクリーンに投射する従来のプロジェクタ100の要部構成を示す図である。図5に示す様に、プロジェクタ100は、光源101と、光学変調器102と、ドライバ103と、投射レンズ104とを備える。プロジェクタ100においては、光源101から発光された光は、ドライバ103から入力されるドライブ信号に基づいて光学変調器102によって光学変調され、投射レンズ104を介してスクリーン105に投射される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のプロジェクタでは、以下に示す様な問題点があった。すなわち、黒色の映像信号に対応する0レベルのドライブ信号が光学変調器102に入力された場合であっても、光学変調器102からの光の漏れ等によってスクリーン105上に完全な黒色を再現することはできない。この現象を黒浮きと呼ぶが、この黒浮きが映像品質を低下させる一因となっている。
【0004】
詳細には、黒浮きは、光学変調器102を構成するLCDやDMDの散乱光、あるいは迷光、外光等に起因する輝度分布の乱れにより、映像暗部の階調が失われて本来黒い部分が灰色っぽく浮いて見える現象である。黒浮きは、特に映画などに使用される深みのある暗い色調の映像において、映像品質が極めて劣化する要因となっている。
【0005】
図6は、スクリーン105上の黒浮きの度合いを示す図である。図6においては、横軸には光学変調器102に入力されるドライブ信号のレベルが規定され、縦軸にはスクリーン105上の輝度が規定されている。
【0006】
図6中の破線Aは、黒浮きのない理想的な輝度を示すものである。図6に示す輝度は、ドライブ信号のレベルが0の時に光量が0、すなわち完全な黒色が再現され、ドライブ信号のレベルが最大(例えば、8ビットのデジタル信号の場合には255)の時には光量が最大、すなわち白色が再現される。これに対して、図6中の実線Bでは、ドライブ信号のレベルが0に近い値である程、理想的な輝度との差が増大し、ドライブ信号のレベルが0の時に光量が0にならない。このため、スクリーン105には本来の黒色よりも明るい色(白っぽい色)の映像が表示される。つまり、黒浮きが発生する。
【0007】
黒浮きを低減すべく、減光フィルタ等を使用して、光源の輝度が経時的に一律になるように所定値まで低下させるモードを有するプロジェクタも開発されている。しかし、この様なプロジェクタでは、光源の発光量のダイナミックレンジを狭めることになり、本来明るい色調で表示されるべき映像まで暗く再現されてしまう。
【0008】
そこで、本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであり、黒浮きを補正して映像品質を向上した映像投影装置、及び映像投影方法を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決する為、以下の様な特徴を備えている。
本発明に係る映像投影装置は、光源と、当該光源から発光された光を変調してスクリーンに投射する光変調手段とを備え、入力される映像信号から、当該映像信号に基づく映像の平均輝度を検出する輝度検出手段を更に備え、前記光源は、前記輝度検出手段により検出された前記平均輝度に基づいて、前記発光される光の輝度を制御する。
【0010】
本発明に係る映像投影方法は、光変調手段が、光源から発光された光を変調してスクリーンに投射する工程を含む映像投影方法において、輝度検出手段が、入力される映像信号から、当該映像信号に基づく映像の平均輝度を検出する工程と、前記光源が、前記輝度検出手段により検出された前記平均輝度に基づいて、前記発光される光の輝度を制御する工程とを含む。
【0011】
これらの発明によれば、映像信号から検出された平均輝度に基づいて、光源から発光された光の輝度が制御される。例えば、入力された映像信号に基づく映像の輝度が所定値よりも小さい場合には、より深みのある暗い色調の映像を表現すべく、光源から発光された光の輝度を抑制(低減)する。これにより、光源の輝度を所定の値に一律に低下させる場合と比較して、発光量のダイナミックレンジが狭まることがない。したがって、本来明るい色調で表示されるべき映像の明るさを維持しつつ、黒浮きを補正して映像品質を向上できる。
【0012】
本発明に係る映像投影装置において好ましくは、所定の光量の光を発光する光源と、入力される光を変調してスクリーンに投射する光変調手段とを備える映像投影装置であり、入力される映像信号から、当該映像信号に基づく映像の平均輝度を検出する輝度検出手段と、前記輝度検出手段により検出された前記平均輝度に基づいて、前記光源から発光された光の光量を制御する光量制御手段とを更に備える。
【0013】
本発明に係る映像投影方法において好ましくは、光源が所定の光量の光を発光する工程と、光変調手段が光を変調してスクリーンに投射する工程を含む映像投影方法であり、輝度検出手段が、入力される映像信号から、当該映像信号に基づく映像の平均輝度を検出する工程と、光量制御手段が、前記輝度検出手段により検出された前記平均輝度に基づいて、前記光源から発光された光の光量を制御する工程とを更に含む。
【0014】
これらの発明によれば、光源からの発光量は、光源とは別の手段である光量制御手段によって制御される。これにより、光源は、常時一定の光量の光を発光すればよい。換言すれば、光源自体が発光量を制御する必要がなくなる。したがって、光変調手段に投射される光の光量を即応的かつ適確に制御できると共に、光量の変化に伴う色温度の変化を低減できる。その結果、スクリーン上に映写される映像の色再現性を損なうことなく、黒浮きを補正して映像品質を向上できる。
【0015】
本発明に係る映像投影装置において、より好ましくは、所定の光量の光を発光する光源と、入力される光を変調してスクリーンに投射する光変調手段とを備え、入力される映像信号から、当該映像信号に基づく映像の平均輝度を検出する輝度検出手段と、前記輝度検出手段により検出された前記平均輝度に基づいて、前記光変調手段により変調された光の光量を制御する光量制御手段とを更に備える。
【0016】
本発明に係る映像投影方法において、より好ましくは、光源が所定の光量の光を発光する工程と、光変調手段が光を変調してスクリーンに投射する工程を含み、輝度検出手段が、入力される映像信号から、当該映像信号に基づく映像の平均輝度を検出する工程と、光量制御手段が、前記輝度検出手段により検出された前記平均輝度に基づいて、前記光変調手段により変調された光の光量を制御する工程とを更に含む。
【0017】
これらの発明によれば、光変調手段により変調された光の光量は、光源とは別の手段である光量制御手段によって制御される。これにより、光源は、常時一定の光量の光を発光すればよい。すなわち、光源自体が発光量を制御する必要がない。したがって、スクリーンに向けて投射される光の光量を即時的かつ適確に制御できると共に、光量の変化に伴う色温度の変化を低減できる。その結果、スクリーン上に映写される映像の色再現性を損なうことなく、黒浮きを補正して映像品質を向上できる。
【0018】
また、これらの発明によれば、光量制御手段は、光変調手段とスクリーンとの間に設けられる。したがって、映像投影装置と別体あるいは設置位置の変更が可能に光量制御手段を備える構成とすれば、光量制御手段の可動性が高まり、光量制御手段とスクリーンとの距離に応じた光量の可変制御も期待できる。また、光量制御手段を備えない既存のプロジェクタと光量制御手段との組み合わせにより、既存のプロジェクタに光量制御機能を付加することも可能となる。
【0019】
本発明に係る映像投影装置は、異なる波長帯域の光を発光する複数の光源と、当該複数の光源から発光された光を変調する複数の光変調手段とを備える映像投影装置であって、入力される映像信号から、当該映像信号に基づく映像の平均輝度を検出する輝度検出手段と、前記輝度検出手段により検出された前記平均輝度に基づいて、前記複数の光源から発光される光の合成光の色調が均一になる様に、前記複数の光源を各光源の発光特性に応じて個別に制御する制御手段と、前記複数の光変調手段から入力された光を合成してスクリーンに投射する合成手段とを備える。
【0020】
本発明に係る映像投影方法は、複数の光源が異なる波長帯域の光を発光する工程と、複数の光変調手段が前記複数の光源から発光された光を変調する工程とを含む映像投影方法であって、輝度検出手段が、入力される映像信号から当該映像信号に基づく映像の平均輝度を検出する工程と、制御手段が、前記輝度検出手段により検出された前記平均輝度に基づいて、前記複数の光源から発光される光の合成光の色調が均一になる様に、前記複数の光源を各光源の発光特性に応じて個別に制御する工程と、合成手段が、前記複数の光変調手段から入力された光を合成してスクリーンに投射する工程とを含む。
【0021】
これらの発明によれば、異なる波長帯域の光(つまり、RGB等の異なる色光)を発光する複数の光源は、映像信号から検出された平均輝度に基づいて、複数の光源から発光される光の合成光の色調が均一になる様に、各光源の発光特性に応じて個別に制御される。複数の光源から発光された複数の光は変調された後に合成され、合成光としてスクリーンに投射される。これにより、合成光のスペクトルは一定に保たれ、光源において発光量だけが制御される。その結果、スクリーン上に映写される映像の色再現性を損なうことなく、黒浮きを補正して映像品質を向上できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0023】
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態におけるプロジェクタ1の全体構成を示す概念図である。プロジェクタ1(映像投影装置に対応)は、光源11と、光学変調器12(光変調手段に対応)と、ドライバ13と、投射レンズ14と、輝度検出器15(輝度検出手段に対応)とを備える。これら各装置は、相互に各種信号の入出力が可能な様に電気的に接続されている。プロジェクタ1は、例えば液晶プロジェクタ等の映写装置である。
【0024】
光源11は、できる限りフラットな(白色の)スペクトルを有し、且つ大きい光量を得るために、例えば、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ等により構成される。光源11は、光学変調器12に向けて光を発光する。光源11は、輝度検出器15により検出された映像信号の輝度に基づいて、発光される光の輝度を制御する。
【0025】
光学変調器12は、ドライバ13から入力されるドライブ信号に基づいて、光源11からの入射光を光学的に変調し、変調された投射光を、投射レンズ14によって収束・結像可能な投射光として投射レンズ14に投射する。投射光は、スクリーン16に向けて投射される。
【0026】
ドライバ13は、映像ソースとしてのパーソナルコンピュータ等から入力された映像信号を基に、光学変調器12による光学変調の可能なドライブ信号を生成し、光学変調器12に出力する。
【0027】
投射レンズ14は、光学変調器12から入力された投射光を収束・結像し、上記映像信号に基づく映像としてスクリーン16上に投影する。
【0028】
輝度検出器15は、映像ソースから入力される映像信号から輝度成分を検出し、検出結果を光源11に出力する回路である。好適には、検出される輝度成分は、投射映像上の領域間における偏差を低減又は排除して検出輝度の精度を一層向上すべく、一の映像を生成するために使用される映像信号を時間平均した輝度(平均輝度)であることが望ましい。
【0029】
スクリーン16は、プロジェクタ1の投射レンズ14から投射された映像を所定の表示領域に表示する映写幕である。スクリーン16は、プロジェクタ1とは独立した別体の構成要素として記述しているが、プロジェクタ1が構成要素としてスクリーン16を含むものとしてもよい。
【0030】
以上説明した様に、本発明に係るプロジェクタ1は、光源11と光学変調器12と輝度検出器15とを少なくとも備える。光学変調器12は、光源11から発光された光を変調してスクリーン16に投射する。輝度検出器15は、入力される映像信号から輝度(好適には平均輝度)を検出する。光源11は、輝度検出器15により検出された輝度に基づいて、発光される光の輝度を制御する。
【0031】
プロジェクタ1によれば、映像信号から検出された輝度に基づいて、光源から発光された光の輝度が、各映像毎にアダプティブに制御(調整を含む)される。例えば、入力された映像信号に基づく映像の輝度が所定値よりも小さい場合には、より深みのある暗い色調の映像を表現すべく、光源11から発光された光の輝度を抑制する。これにより、光源11の輝度を所定の値に一律に低下させる場合と比較して、発光量のダイナミックレンジが狭まることがない。したがって、本来明るい色調で表示されるべき映像の明るさを維持しつつ黒浮きを補正できる。その結果、スクリーン16に映写される映像の品質及び視認性が向上する。
【0032】
(第2の実施の形態)
次に、図2を参照して、本発明の第2の実施形態について説明する。
本実施形態におけるプロジェクタ2の基本的構成は、第1の実施形態におけるプロジェクタ1の構成と近似する。したがって、各構成部分には同一又は同列の符合を付し、重複する説明は省略する。すなわち、プロジェクタ2(映像投影装置に対応)は、光源21と、光学変調器22(光変調手段に対応)と、ドライバ23と、投射レンズ24と、輝度検出器25(輝度検出手段に対応)と、光量制御器26(光量制御手段)とを備える。これら各装置は、相互に各種信号の入出力が可能な様に電気的に接続されている。
【0033】
光量制御器26は、光源21と光学変調器22との間に位置し、輝度検出器25により検出された映像信号の輝度に基づいて、光源21から発光された光の輝度を電気的に制御する。そして、光量制御器26は、輝度が制御された光を光学変調器22に向けて投射する。
輝度検出器25は、映像ソースから入力される映像信号から輝度を検出し、検出結果を光量制御器26に出力する。
【0034】
以上説明した様に、本実施形態におけるプロジェクタ2は、光源21と光学変調器22と輝度検出器25と光量制御器26とを備える。光源21は、一定の光量の光を発光する。光学変調器22は、入力される光を変調し、投射レンズ24を介してスクリーン16に投射する。輝度検出器25は、入力される映像信号から、当該映像信号に基づく映像の平均輝度を検出する。光量制御器26は、輝度検出器25により検出された平均輝度に基づいて、光源21から発光された光の発光量を制御する。
【0035】
光源21の種類によっては、ハロゲンランプやメタルハライドランプ等の様に、検出された輝度に応じて発光量を即応的かつ適確に制御することが困難なものもある。また、光源21として白色光源を使用した場合には特に、光源21から発光された光の発光量を変化させると、それに伴って色温度が変化し、スクリーン16上に映写される映像の色再現性が損なわれる可能性がある。この様な場合に、本実施形態におけるプロジェクタ2を適用することが効果的である。
【0036】
プロジェクタ2によれば、光源21からの発光量は、光源21とは別の構成要素である光量制御器26によって制御される。これにより、光源21は、常時一定の光量の光を発光すればよい。すなわち、光源21自体が発光量を制御する必要がなくなる。したがって、光学変調器22に投射される光の光量を即時的かつ適確に制御できると共に、光量の変化に伴う色温度の変化を低減できる。その結果、スクリーン16上に映写される映像の色再現性を損なうことなく、黒浮きを補正して映像品質を向上できる。その結果、スクリーン16に映写される映像の品質及び視認性が向上する。
【0037】
図3は、第2の実施形態におけるプロジェクタ2の変形態様であるプロジェクタ3の機能的構成を示すブロック図である。プロジェクタ3の基本的構成は、本実施形態におけるプロジェクタ2の構成と同様である。したがって、各構成部分には同一の符合を付すと共に、重複する説明は省略し相違点について説明する。
【0038】
プロジェクタ3は、光量制御器36(光量制御手段に対応)を備える位置に関して、プロジェクタ2と相違する。詳細には、光量制御器36は、光源31と光学変調器32との間に存在せず、投射レンズ34とスクリーン16との間、すなわち光学変調器32とスクリーン16との間に設置される。
光量制御器36は、輝度検出器35により検出された映像信号の輝度に基づいて、光学変調器32から投射レンズ34を介して投射された光の輝度を制御する。
【0039】
以上説明した様に、本実施形態におけるプロジェクタ3は、光源31と光学変調器32と輝度検出器35と光量制御器36とを備える。光源31は、一定の光量の光を発光する。光学変調器32は、入力される光を変調し、投射レンズ34を介してスクリーン16に投射する。輝度検出器35は、入力される映像信号から、当該映像信号に基づく映像の平均輝度を検出する。光量制御器36は、輝度検出器35により検出された平均輝度に基づいて、光学変調器32により変調された光の光量を制御する。
【0040】
プロジェクタ3によれば、光量制御器36は、光学変調器32とスクリーン16との間に設けられる。したがって、プロジェクタ3と別体あるいは位置変更可能に光量制御器36を備える構成とすれば、光量制御器36の可動性が高まり、光量制御器36とスクリーン16との距離に応じた光量の可変制御も期待できる。また、光量制御器36を備えない既存のプロジェクタと光量制御器36とを組み合わせることにより、既存のプロジェクタに投射光量の制御機能を付加することも可能となる。
【0041】
(第3の実施の形態)
次に、図4を参照して、本発明の第3の実施形態について説明する。
本実施形態におけるプロジェクタ4の構成は、第1の実施形態におけるプロジェクタ1の構成と機能的に近い。したがって、各構成部分には同一又は同列の符合を付し、重複する説明は省略する。
【0042】
すなわち、プロジェクタ4(映像投影装置に対応)は、R光源411、G光源412、B光源413(複数の光源に対応)と、光学変調器421,422,423(複数の光変調手段に対応)と、ドライバ43と、投射レンズ44と、輝度検出器45(輝度検出手段に対応)と、制御部471,472,473(制御手段に対応)と、合成器48(合成手段に対応)とを備える。これら各装置は、相互に各種信号の入出力が可能な様に電気的に接続されている。
【0043】
R光源411、G光源412、B光源413は、例えばLED(Light-Emitting Diode)により構成され、各光源は、それぞれ異なる波長帯域の光(例えば、三原色であるRGB光)を発光する。すなわち、R光源411は、赤色のスペクトルを有し、光学変調器421に赤色光を発光する。また、G光源412及びB光源413は、緑色、青色のスペクトルをそれぞれ有し、光学変調器422,423に緑色光、青色光を発光する。
【0044】
光学変調器421,422,423は、ドライバ43から入力されるドライブ信号に基づいて、各光源411,412,413からの入射光を光学的に変調し、合成器48に出力する。
【0045】
ドライバ43は、映像ソースとしてのパーソナルコンピュータ等から入力された映像信号を基に、光学変調器421,422,423による光学変調の可能なドライブ信号を生成し、光学変調器421,422,423に出力する。
【0046】
投射レンズ44は、合成器48から入力された投射光を収束・結像し、上記映像信号に基づく映像としてスクリーン16上に投影する。
【0047】
輝度検出器45は、映像ソースから入力される映像信号から輝度(輝度成分)を検出し、検出結果を制御部471,472,473に出力する回路である。好適には、検出される輝度成分は、投射映像上の領域間における偏差を低減又は排除して検出輝度の精度を一層向上するために、一の映像を生成するために使用される映像信号を時間平均した輝度(平均輝度)であることが望ましい。
【0048】
制御部471,472,473は、所定のLUT(Look Up Table)を有する。制御部471,472,473は、LUTを参照し、輝度検出器45により映像信号から検出された輝度に基づいて、複数の光源、すなわちR光源411、G光源412、及びB光源413をそれぞれ個別に制御する。この制御は、光源の発光特性を補償し、各色光の無変調時における合成光のスペクトルが均一になる様に行われる。
【0049】
合成器48は、光学変調器421,422,423から入力された光を合成し、合成された光を、投射レンズ44によって収束・結像可能な投射光として投射レンズ44に投射する。投射光は、スクリーン16に向けて投射される。
【0050】
スクリーン16は、プロジェクタ4の投射レンズ44から投射された映像を所定の表示領域に表示する映写幕である。スクリーン16は、プロジェクタ4とは独立した別体の構成要素として記述しているが、プロジェクタ4が構成要素としてスクリーン16を含むものとしてもよい。
【0051】
白色光源などの様に光源の種類によっては、発光された光の発光量(輝度)の変化に伴って色温度も変化し、スクリーン16上に映写される映像の色再現性が劣化する可能性がある。この様な場合に、本実施形態におけるプロジェクタ4を適用することが有効である。
【0052】
プロジェクタ4によれば、色調(例えば、色相や色成分)の異なる複数の光源411,412,413は、映像信号から検出された平均輝度に基づいて、複数の光源411,412,413から発光される光の合成光の色調が均一になる様に、各光源の発光特性に応じて個別に制御される。複数の光源411,412,413から発光された各々の光は変調された後に合成され、合成光としてスクリーン16に投射される。これにより、合成光のスペクトルは一定に保たれ、発光量だけが制御される。その結果、スクリーン16上に映写される映像の色再現性を損なうことなく、黒浮きを補正して映像品質を向上できる。
【0053】
【発明の効果】
本発明によれば、映像信号から検出された平均輝度に基づいて、光源から発光された光の輝度が制御される。これにより、光源の輝度を所定の値に一律に低下させる場合と比較して、発光量のダイナミックレンジを狭めることがない。したがって、本来明るい色調で表示されるべき映像の明るさを維持しつつ、黒浮きが補正される。その結果、映像品質が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態におけるプロジェクタの機能的構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第2の実施形態におけるプロジェクタの機能的構成を示すブロック図である。
【図3】第2の実施形態の変形態様におけるプロジェクタの機能的構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第2の実施形態におけるプロジェクタの機能的構成を示すブロック図である。
【図5】従来技術におけるプロジェクタの機能的構成を示すブロック図である。
【図6】ドライブ信号のレベルとスクリーン上の輝度との対応関係を示す図である。
【符号の説明】
1,2,3…プロジェクタ、11,21,31…光源、12,22,32…光学変調器、15,25,35…輝度検出器、16…スクリーン、4…プロジェクタ、411…R光源、412…G光源、413…B光源、421,422,423…光学変調器、45…輝度検出器、471,472,473…制御部、48…合成器
Claims (2)
- 三原色の光を発光する複数の光源と、
当該複数の光源から発光された光を変調する複数の光変調手段とを備える映像投影装置であって、
入力される映像信号から、当該映像信号に基づく映像の平均輝度を検出する輝度検出手段と、
前記輝度検出手段により検出された前記平均輝度に基づいて、前記複数の光源から発光される光の合成光の色調が均一になる様に、前記複数の光源を各光源の発光特性に応じて個別に制御する制御手段と、
前記複数の光変調手段から入力された光を合成してスクリーンに投射する合成手段と
を備えることを特徴とする映像投影装置。 - 複数の光源が三原色の光を発光する工程と、
複数の光変調手段が前記複数の光源から発光された光を変調する工程とを含む映像投影方法であって、
輝度検出手段が、入力される映像信号から当該映像信号に基づく映像の平均輝度を検出する工程と、
制御手段が、前記輝度検出手段により検出された前記平均輝度に基づいて、前記複数の光源から発光される光の合成光の色調が均一になる様に、前記複数の光源を各光源の発光特性に応じて個別に制御する工程と、
合成手段が、前記複数の光変調手段から入力された光を合成してスクリーンに投射する工程と
を含むことを特徴とする映像投影方法。
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