JP2006284982A - 調光情報生成装置、その方法、そのプログラム、そのプログラムを記録した記録媒体、および画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 照明光量を調整した際に表示画像にフリッカおよび白とびが生じることのない調光情報を生成できる調光情報生成装置を提供すること。
【解決手段】調光情報生成装置としての表示情報処理部12は、光源2R,2G,2Bから射出された光束の照明光量を調整可能とし前記光束を表示情報に応じて光変調素子4R,4G,4Bにてフレーム毎に順次変調して表示情報に基づく表示画像を表示する画像表示装置10に用いられる。表示情報処理部12は、複数のフレーム分の表示情報に基づいて各表示情報に基づく各表示画像の明るさに関する各明るさパラメータを生成する明るさパラメータ生成部121と、注目するフレームと注目するフレームより時間的に後の他の各フレームとの間の各フレーム数、フレーム毎に照明光量を変更可能とする最大調光量に関する調光特性情報、および各明るさパラメータに基づいて、注目するフレーム時における照明光量に関する調光情報を生成する調光情報生成部122とを備える。
【選択図】 図2
Description
この投射型表示装置では、黒画像を実現するために液晶ライトバルブを駆動制御した場合であっても、液晶ライトバルブの特性や、光源から射出された光束の迷光等の影響により、投影画像を完全に黒表示にすることができず、所謂黒浮きと呼ばれる問題が生じる。特に、暗い投影画像を生成した場合には、投影画像のコントラスト比も低下してしまうという問題がある。
特許文献1に記載の投射型表示装置では、表示情報(映像信号)の1画面当たりの平均輝度を検出し、検出された輝度信号に応じて光源の輝度を変更する処理(調光処理)を実施するとともに、検出された輝度信号に応じて映像信号の階調レンジを変更する処理(階調レンジ変更処理)を実施している。例えば、全体的に暗い場面の映像信号においては、調光処理により光源の輝度を小さくし、階調レンジ変更処理により映像信号の階調レンジを増加させて投影画像の輝度は変えずに階調を増加させている。このような方法によれば、特に暗い場面において、光源の輝度を減少させることで黒浮きが軽減されかつ、階調を増加させることで高コントラスト比の投影画像を実現している。
そこで、上述した問題を解決するために、時定数を設けて調光処理および階調レンジ変更処理を実施することで、照明光量および階調レンジの変更を緩やかに実施することが考えられる。しかしながら、照明光量および階調レンジの変更を緩やかに実施した場合には、上述した画面の明るさが急激に変わるような場合に、照明光量および階調レンジの変更を画面の明るさに追従させることができない。特に、急激に画面が明るくなった場合には、1画面中の輝度の高い部分の色が表現しきれない、所謂白とびが生じてしまう。
したがって、画像表示装置が調光情報生成装置にて生成された調光情報に基づいて調光処理(照明光量の調整処理)を実施すれば、フレーム毎に照明光量を緩やかに変更でき、フレーム間で明るさが急激に変わるような場合であっても、表示画像(動画像)にフリッカが生じることがない。
また、画像表示装置が調光情報生成装置にて生成された調光情報に基づいて階調レンジ変更処理を実施すれば、階調レンジの変更を表示画像の明るさに追従させることができ、フレーム間で明るさが急激に変わるような場合であっても、階調を十分に確保して1画面中の輝度の高い部分の色を良好に表現でき、表示画像に白とびが生じることがない。
本発明によれば、調光情報生成部は、補償調光情報算出部を備えているので、注目するフレームよりも時間的に後の他の各フレーム時に該各フレームに対応する各明るさパラメータに基づく表示画像の各明るさを実現するために注目するフレーム時で達していなければならない各補償照明光量に関する各補償調光情報を算出できる。また、調光情報生成部は、調光情報設定部を備えているので、注目するフレームに対応する明るさパラメータに基づく表示画像の明るさを実現する照明光量に関する注目フレーム調光情報と、補償調光情報算出部にて算出された各補償調光情報とのうち、最も大きい照明光量を有する最大調光情報を認識し、最大調光情報に基づく照明光量以上の照明光量となるように、注目するフレーム時における照明光量に関する調光情報を設定できる。このことにより、補償調光情報に応じて注目するフレーム時において最低限必要な照明光量を認識しながら注目するフレーム時における照明光量に関する調光情報を生成することで、フレーム毎に照明光量を緩やかに変更させつつフレーム毎の表示画像の各明るさを常に実現できる最適な調光情報を生成できる。したがって、画像表示装置が上述した最適な調光情報に基づいて、調光処理および階調レンジ変更処理を実施すれば、表示画像におけるフリッカおよび白とびを確実に防止できる。
本発明によれば、調光情報生成部は、明るさパラメータ変化量算出部および調光情報設定部を備えているので、各フレーム間における各明るさパラメータの変化量が所定の閾値以下である場合に、各フレーム間における調光情報を同一に設定できる。すなわち、フレーム間で表示画像の各明るさの変化が少ない場合には、前記各フレームにおける照明光量を一定にするように調光情報を設定できる。したがって、画像表示装置が上述した調光情報に基づいて調光処理および階調レンジ変更処理を実施すれば、同程度の明るさの表示画像が連続している場合に照明光量および階調レンジを一定とすることができ、より安定した表示画像(動画像)を表示できる。
本発明によれば、前述した調光情報生成装置を用いて行う方法であるから、本発明の調光情報生成装置と同様な前述の作用効果を奏する。
本発明によれば、調光情報生成プログラムを前述した調光情報生成装置内のコンピュータに実行させることにより、本発明の調光情報生成装置と同様な前述の作用効果を奏する。
本発明によれば、調光情報生成方法を実行させるためのプログラムを記録媒体に記録させるので、プログラムの取り扱いが容易で、本発明の利用促進を大幅に図れる。
本発明によれば、画像表示装置は、上述した調光情報生成装置と、照明光量調整部とを備えているので、上述した調光情報生成装置と同様な作用効果を奏する。
本発明によれば、画像表示装置は、明るさパラメータ取得部と、調光情報生成部と、照明光量調整部とを備えているので、上述した調光情報生成装置と同様な作用効果を奏する。
また、画像表示装置は、明るさパラメータを外部から取得する構成であるので、内部に明るさパラメータを生成する処理部を設ける必要がなく、画像表示装置の内部の回路構成を簡素化でき、省電力化および低価格化を実現できる。
本発明によれば、画像表示装置は、表示情報に対して階調レンジ変更処理を実施する階調レンジ変更処理部を備えているので、上述した調光情報生成装置と同様な作用効果を奏する。
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1および図2には、本実施形態の投射型の画像表示装置10が示されている。図1は、光変調素子として液晶ライトバルブを用い、液晶ライトバルブへの照明光量を調整するために、光源をRGB各色の固体光源(LED(Light Emitting Diode)光源)を用いた場合の画像表示装置10の光学系の平面図である。図2は、画像表示装置10の構造を示すブロック図である。
図1において、本実施形態における画像表示装置10の光学系は、ダイクロイックプリズム1、赤色固体光源2R、緑色固体光源2G、青色固体光源2B、偏光板3、液晶パネル4R,4G,4B、投射レンズ5により構成される。なお、液晶パネル4R,4G,4Bに偏光板3が取り付けられることで液晶ライトバルブが構成される。
補償調光情報算出部122Aは、各明るさパラメータ、前記調光特性情報、および前記各フレーム数に基づいて、表示すべきフレームより時間的に後の他の各フレーム時に該他の各フレームに対応する各明るさパラメータに基づく投影画像の各明るさを実現するために表示すべきフレーム時で必要とする各補償照明光量に関する各補償調光情報を算出する。
調光情報設定部122Bは、表示すべきフレームに対応する明るさパラメータに基づく表示画像の明るさを実現する照明光量に関する注目フレーム調光情報、および各補償調光情報のうち、最も大きい照明光量を有する最大調光情報を認識し、認識した最大調光情報を表示すべきフレーム時における調光情報として設定する。
なお、上述した各調光情報としては、照明光量の最小値を0%および照明光量の最大値を100%とした時の前記各照明光量を割合(%)で表した情報を用いることができる。
調光特性情報記憶部151は、フレーム毎(フレームが切り替わる毎)に照明光量を変更可能とする最大調光量に関する調光特性情報を記憶する。なお、本実施形態では、照明光量調整部13は、所定の時定数を設けて緩やかに照明光量を調整するように構成されており、最大調光量は、前記時定数に応じて設定されたものである。また、調光特性情報としては、照明光量の最小値を0%および照明光量の最大値を100%とした時の前記最大調光量を割合(%)で表した情報を用いることができる。
表示情報記憶部152は、明るさパラメータ生成部121にて出力された、明るさパラメータ、画像データ、およびフレーム番号が関連付けられた情報を、Nフレーム分記憶する。ここで、N(フレームの数)は、調光特性情報に応じて決定されるものである。
次に、上述した画像表示装置10の動作について図面に基づいて説明する。
図3は、画像表示装置10の動作を説明するフローチャートである。
先ず、表示情報処理部12を構成する明るさパラメータ生成部121は、表示情報入力部11を介して順次入力した表示情報を順次解析して、各表示情報に基づく各明るさパラメータを生成する(ステップS1)。
そして、明るさパラメータ生成部121は、表示情報入力部11を介して入力した表示情報に基づく明るさパラメータを順次生成して、生成した明るさパラメータ、画像データ、およびフレーム番号を関連付けた情報をNフレーム分、表示情報記憶部152に記憶させる。なお、Nフレーム分の画像データを圧縮した状態で表示情報記憶部152に記憶させる構成としてもよいし、Nフレーム分の画像データを非圧縮の状態で表示情報記憶部152に記憶させる構成としてもよい。Nフレーム分の画像データを圧縮した状態で表示情報記憶部152に記憶させる構成とすれば、Nフレーム分の画像データを記憶する記憶部の記憶容量を低減でき、表示情報記憶部152として記憶容量の小さいものを採用できるので、画像表示装置10の低価格化が可能となる。
例えば、画像データを構成する各画素に対応する色毎の各画素値(各RGB値)の最大値に基づいて、上記同様に明るさパラメータ(%)を生成する。
また、例えば、画像データを構成する各画素に対応する輝度値の最大値に基づいて、上記同様に明るさパラメータ(%)を生成する。
さらに、例えば、画像データを構成する各画素に対応する各輝度値の大きい方から上位A%(例えば、0.1%〜2%程度)目の画素に対応する輝度値に基づいて、上記同様に明るさパラメータ(%)を生成する。
画像データを構成する各画素に対応する色毎の各画素値(各RGB値)または各輝度値の大きい方から上位A%目の画素に対応する画素値または輝度値に基づいて明るさパラメータ(%)を生成することで、明るさパラメータ(%)の時間的変化を安定化させることができる。
図4および図5は、調光情報の生成方法の一例を示す図である。なお、図4では、縦軸が割合(%)を示し、横軸がフレーム番号を示している。また、図4では、実線が明るさパラメータを示し、破線が調光情報を示している。図4および図5の例では、表示情報記憶部152に5フレーム分の情報(明るさパラメータおよび画像データ)が記憶され、明るさパラメータ生成部121から出力される情報に応じて順次1フレームずつ更新されていくものとする。そして、図4および図5の例では、順次1フレームずつ更新され、フレーム番号が「101」〜「112」まで達したものとする。さらに、図4および図5の例では、フレーム毎に照明光量を変更可能とする最大調光量の割合が増加時に20%、減少時に10%、すなわち、調光特性情報が20%(増加時)および10%(減少時)であるものとする。そして、図4において、調光特性情報を1点鎖線で示している。なお、図4および図5の例において、調光特性情報が20%(増加時)であり、調光情報が0%に近い場合から100%まで増加させるのに5フレーム分の時間が掛かるため、表示情報記憶部152には5フレーム分の情報(明るさパラメータおよび画像データ)が記憶されている。
例えば、図4および図5の例において、補償調光情報算出部122Aは、表示すべきフレーム番号が「101」から「102」に切り替わると、「103」、「104」、「105」、「106」のフレーム番号の各明るさパラメータ(それぞれ30%、30%、40%、80%)、および調光特性情報(20%)に基づいて、表示すべきフレーム時である「102」のフレーム時で必要とする各補償調光情報I1,I2,I3,I4(図4)を、上記同様に、「10%」、「−10%」、「−20%」、「0%」としてそれぞれ算出する。
そして、補償調光情報算出部122Aは、算出した各補償調光情報(%)に応じた信号を調光情報設定部122Bに出力する。
以上のようにして、ステップS2Bにおいて、調光情報設定部122Bは、フレームが切り替わる毎に、表示すべきフレーム時における注目フレーム調光情報(%)、および表示すべきフレームよりも後のN−1のフレーム分(図4および図5の例では4フレーム分)の各補償調光情報(%)のうち、最も大きい割合(%)を、表示すべきフレーム時における調光情報IA(%)として設定する。
例えば、図4および図5の例において、調光情報設定部122Bは、調光情報IA(図4)を、表示すべきフレーム番号が「102」の場合には「30%」、表示すべきフレーム番号が「103」の場合には「30%」、表示すべきフレーム番号が「104」の場合には「40%」、表示すべきフレーム番号が「105」の場合には「60%」、表示すべきフレーム番号が「106」の場合には「80%」、表示すべきフレーム番号が「107」の場合には「90%」としてそれぞれ設定する。また、調光情報設定部122Bは、表示すべきフレーム番号が「108」の場合には、減少時の最大調光量が「10%」であるため、調光情報IA(図4)を「70%」ではなく「80%」として設定する。
すなわち、調光情報設定部122Bは、表示すべきフレームに対応する明るさパラメータ(%)以上の割合を常に有するように表示すべきフレーム時における調光情報(%)を設定する。
そして、調光情報設定部122Bは、設定した調光情報(%)に応じた信号を階調補正処理部123および照明光量調整部13に出力する。
階調補正処理部123は、調光情報(%)に応じて照明光量調整部13にて固体光源2R,2G,2Bから出力される照明光量が減少された場合には、図7の例に示すように、液晶ライトバルブの画素を通して出力される出力光量の最大値を変えない範囲で、表示情報記憶部152に記憶された画像データに基づく輝度レンジi1〜i2(図6)を実現させるための画素側の階調レンジ(ダイナミックレンジ)i1A〜i2Aを、階調レンジi1A〜i2Bに伸長し、より多くの階調で輝度レンジi1〜i2を実現させる。このような階調レンジ変更処理により階調レンジを増加させることで、輝度値の低い暗部をより視認しやすくなる。
本実施形態では、例えば、明るさパラメータが80%の時に調光情報が100%で投射された投影画像の明るさと、調光情報を80%にして画像データを100%に階調レンジを増加して投射した投影画像の明るさが同等になるようにしている。すなわち、上述した階調レンジ変更処理により、調光情報(%)を変更した場合であっても、明るさパラメータ(%)に応じた投影画像の明るさを実現している。
そして、各液晶パネル4R,4G,4Bにて形成された光学像は、ダイクロイックプリズム1にて合成されカラー画像となり、投射レンズ5によりスクリーン6に拡大投射されてスクリーン6上に投影画像が生成される(ステップS6)。
すなわち、表示すべきフレームは、外部から表示情報入力部121を介して入力された後、略Nフレーム分(図4および図5の例では、略5フレーム分)の時間遅れて、表示されることとなる。例えば、表示すべきフレームのフレーム番号が「101」の場合には、外部から表示情報入力部11を介してフレーム番号が「106」の表示情報(画像データ)が入力されて明るさパラメータ生成部121にて該画像データが処理されている際に、表示されることとなる。
図8および図9は、第1実施形態の効果を説明するための図である。図8および図9は、表示すべきフレーム時における調光情報を表示すべきフレームに対応する明るさパラメータ(%)のみに基づいて生成した場合の一例を示す図である。なお、図8では、縦軸が割合(%)を示し、横軸がフレーム番号を示している。また、図8では、実線が明るさパラメータを示し、破線が調光情報を示している。図8および図9の例では、フレーム毎に照明光量を変更可能とする最大調光量の割合が増加時に20%、および減少時に10%であるものとする。
従来の調光情報(%)の生成方法としては、表示すべきフレームに対応する明るさパラメータ(%)のみに基づいて、例えば、以下に示すような生成方法が採用されている。
すなわち、調光特性情報であるフレーム毎に照明光量を変更可能とする最大調光量を調整し、すなわち、時定数を設けずに照明光量を調整する。そして、表示すべきフレームに対応する明るさパラメータ(%)のみに基づいて該明るさパラメータ(%)と同一の割合を有するように表示すべきフレーム時における調光情報(%)を生成し、該調光情報に基づいて照明光量を調整する。このように照明光量を調整すると、投影画像の明るさが急激に変わるような場合、例えば、図8および図9に示すフレーム番号が「105」から「106」に切り替わる場合等には、明るさパラメータ(%)と同様に調光情報(%)を「40%」から「80%」に変更するため、急激に固体光源2R,2G,2Bの輝度を変更することとなり、投影画像に所謂フリッカ(ちらつき)が生じてしまう。
しかしながら、投影画像の明るさが急激に変わるような場合、例えば、図8および図9に示すフレーム番号が「105」から「106」に切り替わる場合等には、時定数を設けることで最大調光量を所定値に設定している影響で、調光情報(%)を明るさパラメータ(%)に追従させることができずに、調光情報(%)が明るさパラメータ(%)よりも低い割合となってしまう。このように調光情報(%)が明るさパラメータ(%)よりも下回った場合には、ステップS4において調光情報(%)に基づいて階調レンジ変更処理を実施しているため、画像データの輝度の高い部分の階調を下げきることができずに、1画面中の輝度の高い部分が潰れてしまう、所謂白とびが生じてしまう。
したがって、上述した調光情報(%)に基づいて調光処理(ステップS3)を実施することで、フレーム毎に照明光量を緩やかに変更でき、フレーム間で明るさが急激に変わるような場合であっても、投影画像(動画像)にフリッカが生じることがない。
また、上述した調光情報(%)に基づいて階調レンジ変更処理(ステップS4)を実施することで、階調レンジの変更を投影画像の明るさに追従させることができ、フレーム間で急激に明るくなる場合であっても、画像データの輝度の高い部分の階調を下げきることができ、1画面中の輝度の高い部分の色を良好に表現でき、投影画像に白とびが生じることがない。
次に、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。
図10は、第2実施形態における画像表示装置10´の構造を示すブロック図である。
前記第1実施形態では、調光情報生成部122は、注目フレーム調光情報(%)および各補償調光情報(%)のうち最も大きい割合(%)を有する最大調光情報を表示すべきフレーム時における調光情報(%)として生成している。
これに対して第2実施形態では、表示情報処理部12´を構成する調光情報生成部122´は、明るさパラメータ変化量算出部122Cを備え、注目フレーム調光情報(%)および各補償調光情報(%)の他、各明るさパラメータ(%)の変化量に応じて表示すべきフレーム時における調光情報(%)を生成する。調光情報生成部122´以外の構成については、前記第1実施形態と同様のものとする。
明るさパラメータ変化量算出部122Cは、表示情報記憶部152に記憶されたNフレーム分の各明るさパラメータ(%)における各フレーム間の変化量を算出する。そして、明るさパラメータ変化量算出部122Cは、変化量に応じた信号を調光情報設定部122B´に出力する。
調光情報設定部122B´は、明るさパラメータ変化量算出部122Cから出力される信号に基づく表示すべきフレームと従前のフレーム(表示すべきフレームより1つ前のフレーム)との間の明るさパラメータ(%)の変化量、前記従前のフレーム時における調光情報(%)、および前記第1実施形態で説明した最大調光情報(%)に基づいて、表示すべきフレーム時における調光情報(%)を設定する。
以上説明した表示情報処理部12´が、明るさパラメータ生成部、および調光情報生成部(補償調光情報算出部、調光情報設定部、および明るさパラメータ変化量算出部を含む)を含む調光情報生成装置に相当する。
図11は、第2実施形態における画像表示装置10´の動作を説明するフローチャートである。
なお、本実施形態では、上述したように調光情報生成部122´の構成が前記第1実施形態と異なるため、前記第1実施形態で説明した調光情報の生成処理(ステップS2)が異なるのみであり、以下では、調光情報の生成処理(ステップS21)のみを説明する。その他のステップS1,S3〜S6は、前記第1実施形態と同様であり、説明を省略する。
図12および図13は、調光情報の生成方法の一例を示す図である。なお、図12では、縦軸が割合(%)を示し、横軸がフレーム番号を示している。また、図12では、実線が明るさパラメータを示し、破線が調光情報を示している。図12および図13の例では、表示情報記憶部152に5フレーム分の情報(明るさパラメータおよび画像データ)が記憶され、明るさパラメータ生成部121から出力される情報に応じて順次1フレームずつ更新されていくものとする。そして、図12および図13の例では、順次1フレームずつ更新され、フレーム番号が「101」〜「112」まで達したものとする。さらに、図12および図13の例では、フレーム毎に照明光量を変更可能とする最大調光量の割合が増加時に20%、および減少時に10%、すなわち、調光特性情報が20%(増加時)および10%(減少時)であるものとする。そして、図4において、調光特性情報を1点鎖線で示している。さらにまた、図12および図13の例では、後述する所定の閾値が10%として設定されている。
ステップS21Aの後、調光情報設定部122B´は、前記第1実施形態で説明したステップS2Bと略同様に、表示すべきフレームに対応する明るさパラメータ(%)と同一の割合である注目フレーム調光情報I0(%)、ステップS21Aにおいて算出した表示すべきフレーム時で必要とする各補償調光情報I1,I2,I3,I4(%)を比較して最も大きい割合(%)を有する最大調光情報(%)を判定する(ステップS21B)。
例えば、図12および図13の例において、明るさパラメータ変化量算出部122Cは、表示すべきフレーム番号が「102」の場合には、「102」のフレームに対応する明るさパラメータである「30%」と、表示すべきフレーム番号の1つ前のフレーム番号である「101」のフレームに対応する明るさパラメータである「40%」との差分を算出し、変化量として「10%」を算出する。
例えば、図12および図13の例において、明るさパラメータ変化量算出部122Cは、変化量を、表示すべきフレーム番号が「103」の場合には「0%」、表示すべきフレーム番号が「104」の場合には「0%」、表示すべきフレーム番号が「105」の場合には「10%」、表示すべきフレーム番号が「106」の場合には「40%」、表示すべきフレーム番号が「107」の場合には「10%」、表示すべきフレーム番号が「108」の場合には「20%」としてそれぞれ算出する。
ステップS21Dにおいて、調光情報設定部122B´は、「Y」と判定した場合、すなわち、変化量(%)が所定の閾値(%)以下であると判定した場合には、ステップS21Bにおいて判定した最大調光情報(%)と、従前(表示すべきフレーム時よりも1つ前のフレーム)の調光情報(%)とを比較して、従前の調光情報(%)が最大調光情報(%)以上であるか否かを判定する(ステップS21E)。
例えば、図12および図13の例において、表示すべきフレーム番号が「102」のフレーム時には、変化量(10%)が所定の閾値(10%)以下でありかつ、従前(フレーム番号が「101」のフレーム時)の調光情報(40%)が最大調光情報(30%)以上であるため、調光情報設定部122B´は、従前の調光情報である「40%」を、フレーム番号が「102」の表示すべきフレーム時における調光情報IAとして設定する。また、表示すべきフレーム番号が「103」のフレーム時においても同様に、変化量(0%)が所定の閾値(10%)以下でありかつ、従前(フレーム番号が「102」のフレーム時)の調光情報(40%)が最大調光情報(30%)以上であるため、調光情報設定部122B´は、従前の調光情報である「40%」を、フレーム番号が「103」の表示すべきフレーム時における調光情報IAとして設定する。さらに、表示すべきフレーム番号が「104」のフレーム時においても同様に、変化量(0%)が所定の閾値(10%)以下でありかつ、従前(フレーム番号が「103」のフレーム時)の調光情報(40%)が最大調光情報(40%)以上であるため、調光情報設定部122B´は、従前の調光情報である「40%」を、フレーム番号が「104」の表示すべきフレーム時における調光情報IAとして設定する。
例えば、図12および図13の例において、表示すべきフレーム番号が「105」のフレーム時には、変化量(10%)が所定の閾値(10%)以下であるが、従前(フレーム番号が「104」のフレーム時)の調光情報(40%)が最大調光情報(60%)よりも小さいため、調光情報設定部122B´は、最大調光情報である「60%」を、フレーム番号が「105」の表示すべきフレーム時における調光情報IAとして設定する。また、表示すべきフレーム番号が「106」のフレーム時には、変化量(40%)が所定の閾値(10%)よりも大きいため、調光情報設定部122B´は、最大調光情報である「80%」を、フレーム番号が「106」の表示すべきフレーム時における調光情報IAとして設定する。さらに、表示すべきフレーム番号が「107」のフレーム時においても同様に、変化量(10%)が所定の閾値(10%)以下であるが、従前(フレーム番号が「106」のフレーム時)の調光情報(80%)が最大調光情報(90%)よりも小さいため、調光情報設定部122B´は、最大調光情報である「90%」を、フレーム番号が「107」の表示すべきフレーム時における調光情報IAとして設定する。さらにまた、表示すべきフレーム番号が「108」のフレーム時には、変化量(20%)が所定の閾値(10%)よりも大きいが減少時の最大調光量が「10%」であるため、調光情報設定部122B´は、最大調光情報である「70%」ではなく「80%」を、フレーム番号が「108」の表示すべきフレーム時における調光情報IAとして設定する。
すなわち、調光情報設定部122B´は、前記第1実施形態と同様に、表示すべきフレームに対応する明るさパラメータ(%)以上の割合を常に有するように表示すべきフレーム時における調光情報(%)を設定する。
調光情報生成部122´は、前記第1実施形態で説明した補償調光情報算出部122Aの他、調光情報設定部122B´および明るさパラメータ変化量算出部122Cを備えているので、表示すべきフレームに対応する明るさパラメータ(%)と従前(表示すべきフレームの1つ前)のフレームに対応する明るさパラメータ(%)の変化量(%)が所定の閾値以下でありかつ、従前の調光情報(%)が最大調光情報(%)以上である場合に、表示すべきフレーム時における調光情報IA(%)を従前の調光情報(%)と同一に設定できる。このため、表示すべきフレーム時における調光情報IA(%)を表示すべきフレームに対応する明るさパラメータ(%)以上の割合を常に有するように設定しつつ、フレーム間で投影画像の各明るさに変化が少ない場合には各フレームにおける照明光量を一定にするような調光情報IA(%)を生成できる。
したがって、画像表示装置10´が上述した調光情報IA(%)に基づいて調光処理(ステップS3)および階調レンジ変更処理(ステップS4)を実施することで、同程度の明るさの画面が連続している場合に照明光量および階調レンジを一定とすることができ、より安定した投影画像(動画像)を表示できる。
前記各実施形態では、照明光量調整部として、各色の固体光源2R,2G,2Bを制御して照明光量を調整する照明光量調整部13を採用したが、これに限らず、以下に示すような構成を採用してもよい。
図14に示すように、照明光量調整装置103を用いた場合の光学系は、メタルハライドランプ、ハロゲンランプ、高圧水銀ランプ等の気体発光光源からなる光源100、インテグレータレンズ101、偏光変換素子102、照明光量調整装置103、ダイクロイックミラー104,105、偏光板3、液晶パネル4R,4G,4B、集光レンズ108,109、反射板110,111,112、ダイクロイックプリズム1、投射レンズ5により構成される。
照明光量調整装置103は、例えば光絞り機構やエレクトロクロミックガラス等で構成され、光源100の光射出側に配置されている。
照明光量調整駆動部113は、表示情報処理部12(12´)から送られた調光情報IA(%)に応じた信号に基づいて、照明光量調整装置103を制御して、照明光量を調整する。
すなわち、照明光量調整装置103および照明光量調整駆動部113が本発明に係る照明光量調整部に相当する。
このような構成では、光源100の光量は一定としたまま、照明光量調整装置103にて照明光量の調整を行うようにしたので、光量を光束に変化させることが難しい光源100に対して、調整を有効に行える。
前記各実施形態では、光変調素子として液晶ライトバルブを例に説明したが、これに限らず、DMD(Digital Micro mirror Device)、反射型液晶パネル(LCOS:Liquid Crystal on Silicon)等を採用してもよい。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部若しくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
Claims (9)
- 光源から射出された光束の照明光量を調整可能とし前記光源から射出された光束を表示情報に応じて光変調素子にてフレーム毎に順次変調して前記表示情報に基づく表示画像を表示する画像表示装置に用いられ、前記照明光量を調整するための調光情報を生成する調光情報生成装置であって、
複数のフレーム分の前記表示情報に基づいて、各表示情報に基づく各表示画像の明るさに関する各明るさパラメータを生成する明るさパラメータ生成部と、
注目するフレームと前記注目するフレームより時間的に後の他の各フレームとの間の各フレーム数、前記フレーム毎に前記照明光量を変更可能とする最大調光量に関する調光特性情報、および前記各明るさパラメータに基づいて、前記注目するフレーム時における前記照明光量に関する調光情報を生成する調光情報生成部とを備えている
ことを特徴とする調光情報生成装置。 - 請求項1に記載の調光情報生成装置において、
前記調光情報生成部は、
前記各フレーム数、前記調光特性情報、および前記各明るさパラメータに基づいて、前記他の各フレーム時に前記他の各フレームに対応する各明るさパラメータに基づく前記表示画像の各明るさを実現するために前記注目するフレーム時で必要とする各補償照明光量に関する各補償調光情報を算出する補償調光情報算出部と、
前記注目するフレームに対応する明るさパラメータに基づく前記表示画像の明るさを実現する照明光量に関する注目フレーム調光情報、および前記各補償調光情報のうち、最も大きい照明光量を有する最大調光情報を認識し、前記最大調光情報に基づく照明光量以上の照明光量となるように前記注目するフレーム時における前記調光情報を設定する調光情報設定部とを備えている
ことを特徴とする調光情報生成装置。 - 請求項1または請求項2に記載の調光情報生成装置において、
前記調光情報生成部は、
前記複数のフレーム分の前記各明るさパラメータにおける各フレーム間の変化量を算出する明るさパラメータ変化量算出部と、
前記変化量と所定の閾値とを比較し、前記所定の閾値以下である前記変化量に対応する各フレーム時において、前記調光情報を同一に設定する調光情報設定部とを備えている
ことを特徴とする調光情報生成装置。 - 光源から射出された光束の照明光量を調整可能とし前記光源から射出された光束を表示情報に応じて光変調素子にてフレーム毎に順次変調して前記表示情報に基づく表示画像を表示する画像表示装置に用いられ、前記照明光量を調整するための調光情報を生成する調光情報生成方法であって、
複数のフレーム分の前記表示情報に基づいて、各表示情報に基づく各表示画像の明るさに関する各明るさパラメータを生成するステップと、
注目するフレームと前記注目するフレームより時間的に後の他の各フレームとの間の各フレーム数、前記フレーム毎に前記照明光量を変更可能とする最大調光量に関する調光特性情報、および前記各明るさパラメータに基づいて、前記注目するフレーム時における前記照明光量に関する調光情報を生成するステップとを含む
ことを特徴とする調光情報生成方法。 - 請求項4に記載の調光情報生成方法を調光情報生成装置内のコンピュータに実行させる
ことを特徴とする調光情報生成プログラム。 - 請求項5に記載の調光情報生成プログラムがコンピュータに読取可能に記録されている
ことを特徴とする調光情報生成プログラムを記録した記録媒体。 - 光源から射出された光束を表示情報に応じてフレーム毎に順次変調する光変調素子を備え、前記表示情報に基づく表示画像を表示する画像表示装置であって、
請求項1から請求項3のいずれかに記載の調光情報生成装置と、
前記調光情報生成装置にて生成された調光情報に基づいて、前記光源から射出される光束の照明光量を調整する照明光量調整部とを備えている
ことを特徴とする画像表示装置。 - 光源から射出された光束を表示情報に応じてフレーム毎に順次変調する光変調素子を備え、前記表示情報に基づく表示画像を表示する画像表示装置であって、
複数のフレーム分の前記表示情報に基づく各表示画像の明るさに関する各明るさパラメータを取得する明るさパラメータ取得部と、
注目するフレームと前記注目するフレームより時間的に後の他の各フレームとの間の各フレーム数、前記フレーム毎に前記照明光量を変更可能とする最大調光量に関する調光特性情報、および前記各明るさパラメータに基づいて、前記注目するフレーム時における前記照明光量に関する調光情報を生成する調光情報生成部と、
前記調光情報に基づいて、前記光源から射出される光束の照明光量を調整する照明光量調整部とを備えている
ことを特徴とする画像表示装置。 - 請求項7または請求項8に記載の画像表示装置において、
前記調光情報に基づいて、前記表示情報における各画素に対応する各画素値を伸張して前記表示情報の階調レンジを変更する階調レンジ変更処理を実施する階調レンジ変更処理部を備えていることを特徴とする画像表示装置。
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