JP3681341B2 - 鉄筋継手構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄筋コンクリート構造物において鉄筋同士を繋ぐ手段として使用される鉄筋継手構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
ビルなどの鉄筋コンクリート構造物において鉄筋同士を繋ぐ鉄筋継手構造は必要不可欠であり、従来より様々な方式の鉄筋継手構造が使用されてきたが、近年は形状記憶合金を用いた鉄筋継手構造も数多く開発され、例えば、特開平7−158623号公報などに開示されている。図6(a)は前記公報に開示されている鉄筋継手構造を示す一部切欠側面図、図6(b)は前記鉄筋継手構造の横断面図である。
【0003】
図6に示すように、鉄筋継手構造30は、鉄筋31の表面に突出形成されたリブ節32と対応する内面34を備え、内面34を対向鉄筋31の両端部側面にわたり当接して配置された半円筒形状の一対の接続金具33と、これらの接続金具33の外周に嵌挿され、且つ接続金具33を鉄筋31の表面に圧接する円筒形状の締結金具37とからなる構造であり、締結金具37が加熱により収縮して復元する形状記憶合金で形成されている。
【0004】
締結金具37に形状記憶合金を採用することにより、締結金具37を固定する止めねじが不要となり、鉄筋31と接続金具33との結合をより確実なものとなすことができる。また、鉄筋31、接続金具33および締結金具37の結合も強固になるのでがたつきが起こらず、継手に大きな引張力が作用しても、リブ節32による引っ掛かりと摩擦抵抗により鉄筋31に滑りが生じることがなく、施工後のコンクリートのひび割れも防止することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図6に示す鉄筋継手構造30においては、鉄筋31の両端部側面にわたり当接して配置された半円筒形状の一対の接続金具33の内面34に、鉄筋31の表面に突出形成されたリブ節32を嵌入させるため、リブ節32と等間隔に多数のリブ溝36を設ける必要がある。したがって、接続金具33は、リブ節32の配置間隔が異なる他の鉄筋には使用できず、鉄筋の種類が変わった場合、そのリブ節の配置間隔に応じたリブ溝が形成された接続金具を用いなければならない。このように、鉄筋継手構造30は、鉄筋メーカ各社が市販している鉄筋に対し共通して使用することができないので、汎用性に乏しい。
【0006】
また、鉄筋継手構造30において、締結金具7は接続金具33を縮径方向に加圧しているのみであるため、継手部分の引張強度は殆ど接続金具33の強度で決まるが、接続金具33は半円筒形状であるため、鉄筋31と同等の引張強度を得ることが困難である。
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、強度が高く、汎用性および施工後の耐久性に優れた鉄筋継手構造を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の鉄筋継手構造は、2本の鉄筋の端面同士の突き合せ部を跨いで2本の前記鉄筋の側面に密着配置され昇温によって前記鉄筋の軸方向に復元収縮した形状記憶合金製の接続部材と、縮径加工によって前記接続部材を前記鉄筋の側面へ圧着した補間材と、前記補間材の両端部から露出した前記鉄筋の外周に固着された環状係止具と、前記補間材および前記環状係止具の外面を被覆し且つ前記環状係止具から露出した前記鉄筋にその両端部を圧着固定された被覆管とを備えたことを特徴とする。
【0009】
このような構成とすることにより、鉄筋の端面同士の突き合せ部は、補間材で鉄筋側面に圧着された接続部材の復元収縮によって軸方向に圧縮された状態で固定されるとともに、補間材および環状係止具は被覆管で被覆された状態で鉄筋に一体的に固定されるので、接続部材および被覆管の耐力が合体し、高い強度が得られ、補間材などは被覆管で水密状に保護されるので、コンクリートや水分などが浸入せず、施工後の耐久性も優れている。接続部材は補間材の縮径によって強制的に鉄筋側面に固着されるので、鉄筋側面形状に合致する凹凸部などを予め設ける必要がなく、各種鉄筋に使用でき、汎用性に優れている。
【0010】
また、本発明の鉄筋継手構造は、2本の鉄筋の端面同士の突き合せ部を跨いで2本の前記鉄筋の側面に密着配置され昇温によって前記鉄筋の軸方向に復元収縮した形状記憶合金製の接続部材と、縮径加工によって前記接続部材を前記鉄筋の側面へ圧着した補間材と、前記補間材外面を被覆し且つ前記補間材から露出した前記鉄筋にその両端部を圧着固定された被覆管とを備えたことを特徴とする。
【0011】
このような構成とすることにより、前述と同様、鉄筋の端面同士の突き合せ部は、補間材で鉄筋側面に圧着された接続部材の復元収縮によって軸方向に圧縮された状態で固定されるとともに、補間材は被覆管で被覆された状態で鉄筋に一体的に固定されるので、接続部材と被覆管の耐力が合体して高い強度が得られ、補間材は被覆管で水密状に保護されるので、コンクリートや水分などが浸入せず、施工後の耐久性も優れている。接続部材は補間材の縮径によって強制的に鉄筋側面に固着されるので、鉄筋側面形状に合致する凹凸部などを予め設ける必要がなく、各種鉄筋に使用でき、汎用性に優れている。また、環状係止具を用いないので、鉄筋に対する環状係止具の固着作業が不要となって施工が容易化するだけでなく、被覆管の圧着固定力が全て補間材および接続部材に作用するとともに、被覆管の両端部と鉄筋との密着性も高まり一体性が増すので、高強度の鉄筋継手構造を形成することができる。
【0012】
また、本発明に係る鉄筋継手構造は、繋がれている鉄筋自体に破断を起こさせず、鉄筋が降伏耐力を超えた後は、継手部と鉄筋の間でずれを生じさせる場合、耐力低下を鉄筋破断時よりもかなりの伸びが生じた時点で起こさせることができる。この鉄筋継手構造を鉄骨建物などのブレース部材としてコンクリート中に埋め込まず単独で用いた場合はダンパの役割を果たし、地震などによって、そのブレース部材などが降伏耐力を超えるような大きな力を受けた際には地震のエネルギを吸収することになる。
【0013】
したがって、本発明に係る鉄筋継手構造を建物のブレース部材として利用した場合、地震動が弾性範囲内にあれば剪断剛性が極めて高い建物として挙動し、弾性範囲を超えるような地震動に対しては剪断剛性がより低くなるため、固有振動数が弾性時よりも大きくなり建物は地震動に対して共振しなくなる。しかも、継手部が破断しないため、剪断剛性の急激な変化は起こらず滑らかに変化する。精密な制振装置では、この剪断剛性の変化を自由に調節できるものから、弾性後の塑性を一度経験したら交換するものまで多種多様のものが提案されているが、本発明に係る鉄筋継手構造は、当該鉄筋継手構造をダンパとして用いることにより地震時において建物の塑性化によるエネルギを吸収することにより簡便な制振装置としても機能することができる。
【0014】
また、本発明に係る鉄筋継手構造は、地震だけではなく、風に対しても有効な制振装置となる。すなわち、本発明に係る鉄筋継手構造を取り付けた建物は、風荷重レベルの風に対して、ブレース部材を取り付けた場合と同様の、剪断剛性が大きい、弾性的な挙動を生じることとなるので、建物の変形や振動量を微小なものとすることができる。
【0015】
前記接続部材を、−40〜−5℃の範囲内の任意の温度で平板形状を保ち、常温で前記鉄筋の軸方向に沿って波形に復元する形状記憶合金で形成することにより、前記範囲内の任意の温度で平板形状に保たれた接続部材を前述の状態に配置すれば、その後の自然昇温で、鉄筋の軸方向の収縮変形が生じるので、加熱の必要がなくなり、施工が容易となる。
【0016】
前記補間材を低炭素鋼管、アルミニウム系合金管、合成樹脂管のいずれかにすれば、これらの金属や合成樹脂は塑性変形性に優れているため、突き合せた鉄筋の端面が多少不揃いであっても両鉄筋を強固に繋ぐことができ、鉄筋と被覆管とのずれも防止することができる。また、これらの補間材は、鉄筋降伏後の荷重の増加に対して伸び能力が高いので、制振継手として使用することもできる。
【0017】
また、前記被覆管を、内周面が凹凸状に加工された鋼管とすることにより、継手部分の強度を鉄筋本体の強度より高めることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1(a)は本発明の第1実施形態である鉄筋継手構造の軸方向断面図、図1(b)は前記鉄筋継手構造の横断面図、図2は前記鉄筋継手構造の施工手順を示す工程説明図である。
【0019】
図1に示すように、本実施形態の鉄筋継手構造10は、2本の異形鉄筋1の端面同士の突き合せ部4を跨いで2本の異形鉄筋1の側面に90度間隔で密着配置された4つの接続部材3と、縮径加工によって接続部材3を異形鉄筋1の側面に圧着した補間材5と、補間材5の両端部から露出した異形鉄筋1の外周に固着された環状係止具2と、補間材5および環状係止具2の外面を被覆し且つ環状係止具2から露出した異形鉄筋1に、その両端部を圧着固定された被覆管6とを備えている。
【0020】
接続部材3は昇温によって異形鉄筋1の軸方向に復元収縮したNi−Ti合金系の形状記憶合金によって形成され、補間材5はアルミニウム管で形成され、環状係止具2は一般構造用鋼管で形成され、被覆管6は内周面が凹凸状に加工された鋼管で形成されている。
【0021】
このような構成において、異形鉄筋1の端面同士の突き合せ部4は、補間材5で異形鉄筋1の側面に圧着された接続部材3の復元収縮によって軸方向に圧縮された状態で固定されるとともに、補間材5および環状係止具2は被覆管6で被覆された状態で異形鉄筋1に一体的に固定されるので、接続部材3および被覆管6の耐力が合体して高い強度が得られる。
【0022】
補間材5、環状係止具2などは被覆管6で水密状にカバーされることによって保護されるので、コンクリートや水分などが被覆管6内に浸入することがなく、施工後の耐久性も優れている。接続部材3は補間材5の縮径によって強制的に異形鉄筋1の側面に固着されるので、異形鉄筋1の側面形状に合致する凹凸部などを予め設ける必要がなく、様々な種類の鉄筋に使用でき、汎用性に優れている。
【0023】
接続部材3は、−40〜−5℃の範囲内の任意の温度で平板形状を保ち、常温で異形鉄筋1の軸方向に沿って波形に復元する形状記憶合金で形成しているため、後述するように、−15℃より低温で平板形状に保たれた接続部材3を配置すれば、その後の自然昇温で、異形鉄筋1の軸方向の収縮変形が生じるので、加熱が不要であり、施工が容易である。また、復元する温度は常温域に設定しているが、この温度を本継手使用現場の地域、気候、季節などの条件を勘案して設定して提供することにより、施工時の作業をさらに容易にすることができる。
【0024】
補間材5は、塑性変形性に優れたアルミニウム管であるため、突き合せた異形鉄筋1の端面が多少不揃いであっても両異形鉄筋1を強固に繋ぐことができ、異形鉄筋1と被覆管6とのずれも防止することができる。また、被覆管6として内周面が凹凸状に加工された鋼管を用いることによって、異形鉄筋1の外周に、接続部材3、補間材5および鋼製の被覆管6からなる多層構造が形成されるため、継手部分の強度は、異形鉄筋1本体の強度より高いものとなっている。
【0025】
次に、図2を参照して図1に示す鉄筋継手構造10の施工手順について説明する。接続すべき2本の異形鉄筋1の端面1aから補間材5の半分の長さだけ離れた位置に環状係止具2をそれぞれ加圧固定し、図2(a)に示すように、一方の異形鉄筋1の端部1bに装着した補間材5と当該異形鉄筋1の側面との隙間に−40〜−5℃の範囲内の任意の温度に冷却した4枚の平板状の接続部材3を90度間隔で差し込んだ後、他方の異形鉄筋12の端部1cを補間材5内に挿入して端面1a同士を密着させる。
【0026】
この後、図2(b)に示すように、補間材5の外周面を異形鉄筋1方向へ加圧すると、補間材5は縮径変形して図2(c)に示す状態となり、接続部材3は異形鉄筋1の側面へ圧着される。この段階に達すると、接続部材3は常温まで昇温した後、鉄筋1の軸方向に沿って波形に復元するので、異形鉄筋1の端部1b,1cには、突き合わせ部4に向かって互いに圧縮される力が加わる。
【0027】
この後、図2(d)に示すように、補間材5および環状係止具2を覆うように被覆管6を装着し、被覆管6の外周面を加圧すると、図2(e)に示すように、被覆管6の内周面が補間材5および環状係止具2に密着されるとともに、被覆管6の両端部6aが縮径変形して、環状係止具2から突出した異形鉄筋1の露出部1dに圧着固定され、図1で示したような、異形鉄筋1と一体化した鉄筋継手構造10が形成される。
【0028】
なお、本実施形態では接続部材3をNi-Ti系の形状記憶合金で形成しているが、これに限定するものではないので、組成の異なる他の形状記憶合金を使用することも可能であり、補間材5についてもアルミニウム管のほか塑性変形性に優れた低炭素鋼管や合成樹脂管を使用することができる。
【0029】
次に、図3〜5を参照して、本発明の第2実施形態である鉄筋継手構造について説明する。図3(a)は第2実施形態の鉄筋継手構造の軸方向断面図、同図(b)は前記鉄筋継手構造の横断面図、図4(a)は補間材の原材料を示す斜視図、同図(b)は補間材を示す斜視図、図5は図3に示す鉄筋継手構造の施工手順を示す説明図である。なお、本実施形態において、第1実施形態の鉄筋継手構造10の構成部材と同様の機能、効果を発揮する部材については、図1および図2と同じ符号を付して説明を省略する。
【0030】
図3に示すように、本実施形態の鉄筋継手構造20は、2本の異形鉄筋1の端面同士の突き合せ部4を跨いで2本の異形鉄筋1の側面に180度間隔で密着配置された2つの接続部材3と、縮径加工によって接続部材3を異形鉄筋1の側面に圧着した補間材21と、補間材21の外面を被覆し且つ補間材21から露出した異形鉄筋1に、その両端部を圧着固定された被覆管23とを備えている。
【0031】
図3(a)に示すように、被覆管23は、本管23aと、本管23aの一方の端部に螺着された副管23bとで構成され、本管23aの他端部寄りの外周面および内周面に段差部23c,23dが設けられ、段差部23dによって形成された異形鉄筋1と本管23aとの間に、補間材21および接続部材3が配置されている。
【0032】
接続部材3は昇温によって異形鉄筋1の軸方向に復元収縮したNi−Ti合金系の形状記憶合金で形成され、被覆管23は鋼管で形成されている。補間材21は、図4(a)に示すように、接続部材3が嵌入可能な2本の溝25が片面に形成されたアルミニウム板21aを円筒状に巻くように変形させることによって形成され、鉄筋継手構造20を構成する前は図4(b)に示すような形状をしている。
【0033】
鉄筋継手構造20は、図5に示すように、副管23bを取り外した本管23aを異形鉄筋1の突き合せ部4に装着し、その雌ねじ部23x側から、接続部材3を内蔵させた補間材21を挿入した後、雌ねじ部23xに、副管23bの雄ねじ部23yを螺着させて締め付け、最後に油圧ポンプなどで被覆管23をかしめることによって形成される。
【0034】
このような構成により、異形鉄筋1の端面同士の突き合せ部4は、補間材21で異形鉄筋1の側面に圧着された接続部材3の復元収縮によって軸方向に圧縮された状態で固定されるとともに、補間材21の外面は被覆管23で被覆された状態で異形鉄筋1に一体的に固定されるので、接続部材3および被覆管23の耐力が合体して高い強度が得られる。
【0035】
補間材21や接続部材3は被覆管23で水密状に覆われることによって保護されるので、コンクリートや水分などが被覆管23内に浸入することがなく、施工後の耐久性も優れている。接続部材3は補間材21の縮径によって強制的に異形鉄筋1の側面に固着されるので、異形鉄筋1の側面形状に合致する凹凸部などを予め設ける必要がなく、様々な種類の鉄筋に使用でき、汎用性に優れている。また、鉄筋継手構造10における環状係止具2を用いていないので、被覆管23の圧着固定力が全て補間材21および接続部材3に作用するとともに、被覆管23の両端部と異形鉄筋1との密着性も高まり一体性が増すので、高強度の鉄筋継手構造20が得られる。
【0036】
本実施形態の鉄筋継手構造20においては、被覆管23は本管23aと副管23bとを分離した状態で異形鉄筋1に装着し、接続部材3を内蔵した補間材21を挿入した後、本管23aに副管23bを螺着することによって形成されるため施工性が良好である。また、本管23aに段差部23c,23dを設けることによって細径部23sを形成し、この細径部23sと同形状の副管23bを本管23aの他端部に螺着する構造としているため、前述したように、鉄筋継手構造10における環状係止具2を用いる必要がなく、異形鉄筋に対する環状係止具2の固着作業が不要となるので、施工も容易である。その他の部材の機能、効果などについては、鉄筋継手構造10と同様である。
【0037】
【発明の効果】
本発明により、以下に示す効果を奏する。
【0038】
(1)鉄筋の端面同士の突き合せ部を跨いで前記鉄筋の側面に密着配置された形状記憶合金製の接続部材と、前記接続部材を前記鉄筋の側面へ圧着した補間材と、前記補間材の両端部から露出した前記鉄筋外周に固着された環状係止具と、前記補間材および前記環状係止具の外面を被覆し且つ前記鉄筋にその両端部を圧着固定された被覆管とを備えたことにより、強度が高く、汎用性および施工後の耐久性に優れ、制振性も備えた鉄筋継手構造が得られる。
【0039】
(2)鉄筋の端面同士の突き合せ部を跨いで前記鉄筋の側面に密着配置された形状記憶合金製の接続部材と、前記接続部材を前記鉄筋の側面へ圧着した補間材と、前記補間材外面を被覆し且つ前記補間材から露出した前記鉄筋にその両端部を圧着固定された被覆管とを備えたことにより、施工が容易で、強度が高く、汎用性および施工後の耐久性に優れ、制振性も備えた鉄筋継手構造が得られる。
【0040】
(3)−40〜−5℃の範囲内の任意の温度で平板形状を保ち、常温で前記鉄筋の軸方向に沿って波形に復元する形状記憶合金で前記接続部材を形成することにより、低温で平板形状に保たれた接続部材を前述の状態に配置すれば、自然昇温で鉄筋の軸方向の収縮変形が生じるので、加熱の必要がなくなり、施工が容易となる。
【0041】
(4)前記補間材を塑性変形性に優れた低炭素鋼管、アルミニウム系合金管または合成樹脂管とすれば、突き合せた鉄筋の端面が多少不揃いであっても両鉄筋を強固に繋ぐことができ、鉄筋と被覆管とのずれも防止することができる。
【0042】
(5)前記被覆管を内周面が凹凸状に加工された鋼管とすることにより、継手部分の強度を鉄筋本体の強度より高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は本発明の第1実施形態である鉄筋継手構造の軸方向断面図であり、(b)は前記鉄筋継手構造の横断面図である。
【図2】 図1に示す鉄筋継手構造の施工手順を示す工程説明図である。
【図3】 (a)は本発明の第2実施形態である鉄筋継手構造の軸方向断面図であり、(b)は前記鉄筋継手構造の横断面図である。
【図4】 (a)は補間材の原材料を示す斜視図であり、(b)は補間材を示す斜視図である。
【図5】 図3に示す鉄筋継手構造の施工手順を示す説明図である。
【図6】 (a)は従来の鉄筋継手構造の一部切欠側面図であり、(b)は前記鉄筋継手構造の横断面図である。
【符号の説明】
1 異形鉄筋
1a 端面
1b,1c 端部
1d 露出部
2 環状係止具
3 接続部材
4 突き合せ部
5,21 補間材
6,23 被覆管
6a 端部
10,20 鉄筋継手構造
21a アルミニウム板
23a 本管
23b 副管
23c,23d 段差部
23s 細径部
23x 雌ねじ部
23y 雄ねじ部
25 溝

Claims (5)

  1. 2本の鉄筋の端面同士の突き合せ部を跨いで2本の前記鉄筋の側面に密着配置され昇温によって前記鉄筋の軸方向に復元収縮した形状記憶合金製の接続部材と、縮径加工によって前記接続部材を前記鉄筋の側面へ圧着した補間材と、前記補間材の両端部から露出した前記鉄筋の外周に固着された環状係止具と、前記補間材および前記環状係止具の外面を被覆し且つ前記環状係止具から露出した前記鉄筋にその両端部を圧着固定された被覆管とを備えたことを特徴とする鉄筋継手構造。
  2. 2本の鉄筋の端面同士の突き合せ部を跨いで2本の前記鉄筋の側面に密着配置され昇温によって前記鉄筋の軸方向に復元収縮した形状記憶合金製の接続部材と、縮径加工によって前記接続部材を前記鉄筋の側面へ圧着した補間材と、前記補間材外面を被覆し且つ前記補間材から露出した前記鉄筋にその両端部を圧着固定された被覆管とを備えたことを特徴とする鉄筋継手構造。
  3. 前記接続部材が、−40〜−5℃の範囲内の任意の温度で平板形状を保ち、常温で前記鉄筋軸方向に沿った波形に復元する形状記憶合金で形成された請求項1または2記載の鉄筋継手構造。
  4. 前記補間材が、低炭素鋼管、アルミニウム系合金管、合成樹脂管のいずれかである請求項1または2記載の鉄筋継手構造。
  5. 前記被覆管が、内周面が凹凸状に加工された鋼管である請求項1または2記載の鉄筋継手構造。
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