JP3681116B2 - 結晶性カルバペネム化合物を含有する抗菌剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、優れた抗菌活性及び保存安定性を有する1−メチルカルバペネム化合物の結晶、及び、該結晶を有効成分として含有する医薬、特に抗菌剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開平10−204086号及び特開平11−071277号公報には、式(I)で表わされる1−メチルカルバペネム化合物が開示されている。本化合物(I)は、グラム陰性菌のみならずグラム陽性菌にも優れた抗菌活性を示し、抗菌剤としての有用性が期待できる。しかし、特開平11−071277号の実施例に記載された化合物は凍結乾燥粉末であるため、保存安定性に乏しく、取り扱いが容易でないなど、医薬、特に抗菌剤として実用化するには問題点が多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そこで発明者等は、これらの問題点を解決するため種々検討を行なった結果、化合物(I)を含有する結晶、特に、1/2炭酸塩・1/2エタノール和物(I−▲1▼)の結晶、1/2エタノール和物(I−▲2▼)の結晶、化合物(I)の結晶、及び1/4エタノール・3/2水和物(I−▲3▼)の結晶を得ることに成功した。これらの結晶は、特開平11−071277号の実施例に記載された化合物(I)の凍結乾燥粉末と比較して、保存安定性が著しく改善されており、医薬、特に抗菌剤として実用的に極めて有用な結晶であることを見出し、本発明を完成した。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、
(1) 式(I)
【0005】
【化6】
【0006】
で表わされる1−メチルカルバペネム化合物またはその薬理上許容される塩の結晶;
(2) 式(I−▲1▼)
【0007】
【化7】
【0008】
で表わされる1−メチルカルバペネム化合物の結晶;
(3) 式(I−▲2▼)
【0009】
【化8】
【0010】
で表わされる1−メチルカルバペネム化合物の結晶;
(4) 式(I)
【0011】
【化9】
【0012】
で表わされる1−メチルカルバペネム化合物の結晶;
(5) 式(I−▲3▼)
【0013】
【化10】
【0014】
で表わされる1−メチルカルバペネム化合物の結晶;
(6) (1)乃至(5)のいずれか1項に記載された1−メチルカルバペネム化合物の結晶を有効成分として含有する医薬、特に抗菌剤
に関する。
【0015】
上記において、
式(I)で表わされる1−メチルカルバペネム化合物は特開平10−204086号及び特開平11−071277号公報に開示された化合物であり、グラム陽性菌からグラム陰性菌まで広範囲の細菌に対して強力な抗菌活性を有する化合物である。
【0016】
式(I)で表わされる1−メチルカルバペネム化合物は薬理上許容される塩であってもよい。ここで薬理上許容される塩とは、医薬として使用され得る塩をいう。
【0017】
化合物(I)は分子内に塩基性基である3級アミノ基及びグアニジノ基を有するので、常法に従って酸と処理することにより、相当する薬理上許容し得る酸付加塩に変えることができる。このような酸付加塩の例としては、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機酸塩;炭酸塩、酢酸塩、安息香酸塩、シュウ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩等の有機酸塩;又はメタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩等のスルホン酸塩が挙げられる。
【0018】
また、化合物(I)は分子内に酸性基であるカルボキシ基を有するので、常法に従って塩基と処理することにより、相当する薬理上許容し得る塩基付加塩に変えることができる。このような塩基付加塩の例としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩のようなアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩のようなアルカリ土類金属塩;アルミニウム塩、鉄塩、亜鉛塩、銅塩、ニッケル塩、コバルト塩等の金属塩;又はアンモニウム塩のようなアンモニウム四級塩を挙げることができる。
【0019】
また、化合物(I)またはその薬理上許容される塩は、大気中に放置しておくことにより、水分を吸収し、吸着水が付いたり、水和物となる場合があり、また、他のある種の溶媒を吸収し、溶媒和物となる場合もあるが、そのような水和物または溶媒和物も本化合物(I)およびその薬理上許容される塩に包含される。
【0020】
このような塩、水和物及び溶媒和物としては、好適には、ナトリウム塩、塩酸塩、硫酸塩、炭酸塩、水和物またはエタノール和物であり、最も好適には、炭酸塩、水和物またはエタノール和物である。
【0021】
式(I−▲1▼)で表わされる化合物は、式(I)で表わされる1−メチルカルバペネム化合物の1/2炭酸塩・1/2エタノール和物であり、式(I−▲2▼)で表わされる化合物は、式(I)で表わされる1−メチルカルバペネム化合物の1/2エタノール和物であり、式(I−▲3▼)で表わされる化合物は、式(I)で表わされる1−メチルカルバペネム化合物の1/4エタノール・3/2水和物である。
【0022】
本発明の結晶は、その内部構造が三次元的に構成原子(又はその集団)の規則正しい繰り返しでできている固体をいい、そのような規則正しい内部構造を持たない無定形の固体とは区別される。
【0023】
同じ化合物の結晶であっても、結晶化の条件によって、複数の異なる内部構造及び物理化学的性質を有する結晶(結晶多形)が生成することがあるが、本発明の結晶は、これら結晶多形のいずれであってもよく、2以上の結晶多形の混合物であっても良い。
【0024】
式(I−▲1▼)で表わされる1−メチルカルバペネム化合物の結晶は、銅のKα線(波長λ=1.54オングストローム)の照射で得られる粉末X線回折において、面間隔d= 6.65, 5.68, 4.86, 4.57及び4.03オングストロームに主ピークを示す。ここで主ピークは、面間隔d=4.57オングストロームを示すピークの強度を100としたときの相対強度が74以上のピークである。
【0025】
式(I−▲2▼)で表わされる1−メチルカルバペネム化合物の結晶は、銅のKα線(波長λ=1.54オングストローム)の照射で得られる粉末X線回折において、面間隔d= 10.57, 7.12, 5.34, 5.23, 4.91及び4.26オングストロームに主ピークを示す。ここで主ピークは、面間隔d=4.91オングストロームを示すピークの強度を100としたときの相対強度が56以上のピークである。
【0026】
式(I)で表わされる1−メチルカルバペネム化合物の結晶は、銅のKα線(波長λ=1.54オングストローム)の照射で得られる粉末X線回折において、面間隔d= 8.07, 5.08, 4.89, 4.44, 4.39及び4.19オングストロームに主ピークを示す。ここで主ピークは、面間隔d=5.08オングストロームを示すピークの強度を100としたときの相対強度が48以上のピークである。
【0027】
式(I−▲3▼)で表わされる1−メチルカルバペネム化合物の結晶は、銅のKα線(波長λ=1.54オングストローム)の照射で得られる粉末X線回折において、面間隔d= 7.02, 4.90, 4.64, 4.59及び4.03オングストロームに主ピークを示す。ここで主ピークは、面間隔d=7.02オングストロームを示すピークの強度を100としたときの相対強度が65以上のピークである。
【0028】
【発明の実施の形態】
式(I)で表わされる1−メチルカルバペネム化合物は特開平10−204086号及び特開平11−071277号公報に開示された方法又はそれに準ずる方法に従って製造することができる。
【0029】
本発明の結晶は、例えば、化合物(I)またはその薬理上許容される塩を適当な溶媒(良溶媒)に溶解し、必要に応じて濃縮し、必要に応じて貧溶媒を加え、必要に応じて冷却する等して、化合物(I)またはその薬理上許容される塩を過飽和状態に導き、結晶を析出させ、次いで、析出した結晶を単離し、乾燥させることによって達成される。
【0030】
結晶の析出は、反応容器中で自然に開始し得るが、種結晶の接種、超音波刺激、反応器の表面を擦る等の機械的刺激を与えることによっても開始又は促進させることができる。
【0031】
化合物(I)の薬理状許容される塩は、好適には塩酸塩、硫酸塩、炭酸塩であり、最も好適には炭酸塩である。薬理上許容される塩は、化合物(I)の溶液に所望の塩を形成する酸若しくは塩基を必要量加えることによって生成させることができる。
【0032】
化合物(I)またはその薬理上許容される塩の溶液を取り扱う場合、化合物(I)の分解を抑えるため、通常0乃至60℃の温度で取り扱うことが好ましい。
【0033】
結晶化させる為の冷却温度としては0乃至10℃が好適である。
【0034】
化合物(I)またはその薬理上許容される塩の溶液を濃縮する方法としては、例えば、ロータリーエバポレータ等を用いて常圧若しくは減圧下で加温しながら溶媒を蒸発させて濃縮する方法、逆浸透膜を用いて濃縮する方法などがある。水溶液の濃縮に使用する逆浸透膜としては、例えばポリアクリロニトリル系膜、ポリビニルアルコール系膜、ポリアミド系膜、酢酸セルロース系膜等から選択することができる。
【0035】
化合物(I)またはその薬理上許容される塩の良溶媒としては、例えば、水、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、メタノールを挙げることができるが、好適には水である。
【0036】
化合物(I)またはその薬理上許容される塩の貧溶媒としては、例えば、エタノール、プロパノール、ブタノールのような炭素数2乃至4個のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトンのようなケトン類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフランのようなエーテル類;酢酸メチル、酢酸エチルのようなエステル類を挙げることができるが、好適にはエタノールまたはアセトンであり、最も好適にはエタノールである。
【0037】
出発原料の化合物(I)は凍結乾燥粉末として既に単離したものを用いてもよいが、結晶化により精製することも可能であるので、化合物(I)を含む合成反応粗生成物の溶液を使用することもできる。
【0038】
過飽和状態は、例えば、化合物(I)の水溶液を30乃至60℃の加温下に飽和状態まで濃縮し、0乃至10℃まで、徐々に冷却することによって、或いは、飽和状態の水溶液にエタノールまたはアセトンのような貧溶媒を徐々に加え、必要に応じて冷却することによって得ることができる。
【0039】
本発明の結晶は、好適には、化合物(I)またはその薬理上許容される塩を含む水溶液を濃縮し、必要に応じて貧溶媒を加え、必要に応じて冷却することによって析出する。
【0040】
更に好適には、化合物(I)またはその薬理上許容される塩を含む水溶液を濃縮し、必要に応じてエタノールまたはアセトンを加え、必要に応じて冷却することによって析出する。
【0041】
最も好適には、
化合物(I−▲1▼)の結晶は、化合物(I)の水溶液を濃縮し、炭酸ガスで飽和し、エタノールを加えて冷却することによって析出し;
化合物(I−▲2▼)の結晶は、化合物(I)の水溶液を濃縮し、エタノールを加えて冷却する(好ましくは超音波刺激を加える)ことによって析出し;
化合物(I)の結晶は、化合物(I)の水溶液を濃縮し、冷却することによって析出し;
化合物(I−▲3▼)の結晶は、化合物(I)の水溶液を濃縮し、エタノールを加えて冷却することによって析出する。
【0042】
析出した結晶は、例えば、濾過、遠心分離、または傾斜法によって単離することができる。単離した結晶は、必要に応じて、適当な溶媒で洗浄してもよい。洗浄は、まず結晶化に用いた溶媒で行ない、次いでエタノール、アセトン、エーテル等の溶媒を用いて行なうのが好ましい。
【0043】
単離した結晶は、通常10乃至50℃の温度で、好ましくは20乃至30℃の温度で、重量がほぼ一定になるまで乾燥させる。結晶の乾燥は、必要に応じて、シリカゲル、塩化カルシウムのような乾燥剤の存在下、または、減圧下で行なうこともできる。
【0044】
このようにして得られた化合物(I−▲1▼)、(I−▲2▼)、(I)及び(I−▲3▼)の結晶は、実用的に取り扱いやすい安定な結晶であり、特開平11−071277号公報に記載された化合物(I)の凍結乾燥粉末と比較して、著しく保存安定性の改善が認められた。
【0045】
本発明の結晶は、グラム陽性菌、グラム陰性菌及び嫌気性菌に対して、セファロスポリナーゼ生産菌も含めて、幅広い抗菌スペクトルと強力な抗菌活性を示す。その抗菌活性を寒天平板希釈法により測定したところ、例えば、黄色ブドウ球菌、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌、肺炎球菌、腸球菌などのグラム陽性菌、大腸菌、赤痢菌、肺炎桿菌、変形菌、セラチア、エンテロバクター、緑膿菌などのグラム陰性菌及びバクテロイデスフラジリスのような嫌気性菌を包含する広範囲な病原菌に対して、強力な抗菌活性を示した。更に、慢性胃炎や消化性潰瘍において高率に検出されるヘリコバクターピロリ菌に対しても強力な抗菌活性を示した。
【0046】
本発明の結晶は、適当な溶剤に溶解してマウスに投与したところ、従来の同系薬剤に比べて長い血中濃度半減期を示し、高い尿中回収率を示した。
【0047】
また、本発明の結晶は、黄色ブドウ球菌、肺炎球菌、大腸菌または緑膿菌によるマウス全身感染において、皮下投与により優れた感染治療効果を示した。従って、本発明の結晶は、医薬(特に、抗菌剤)、及び、その製造原末として有用である。
【0048】
本発明の結晶は、医薬(特に抗菌剤)として使用する場合には、それ自体あるいは適宜の薬理学的に許容される、賦形剤、希釈剤等と混合し、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤若しくはシロップ剤等により経口的に、注射剤等により非経口的に、又は軟膏剤等により局所的に投与することができる。
【0049】
これらの製剤は、賦形剤(例えば、乳糖、白糖、ブドウ糖、マンニット、ソルビットのような糖誘導体;トウモロコシデンプン、馬鈴薯デンプン、α−デンプン、デキストリン、カルボキシメチルデンプンのようなデンプン誘導体;結晶セルロ−ス、低置換度ヒドロキシプロピルセルロ−ス、ヒドロキシプロピルメチルセルロ−ス、カルボキシメチルセルロ−ス、カルボキシメチルセルロ−スカルシウム、内部架橋カルボキシメチルセルロ−スナトリウムのようなセルロ−ル誘導体;アラビアゴム;デキストラン;プルラン;軽質無水珪酸、合成珪酸アルミニウム、メタ珪酸アルミン酸マグネシウムのような珪酸塩誘導体;リン酸カルシウムのようなリン酸塩誘導体;炭酸カルシウムのような炭酸塩誘導体;硫酸カルシウムのような硫酸塩誘導体等)、結合剤(例えば、前記の賦形剤;ゼラチン;ポリビニルピロリドン;マクロゴ−ル等)、崩壊剤(例えば、前記の賦形剤;クロスカルメロ−スナトリウム、カルボキシメチルスタ−チナトリウム、架橋ポリビニルピロリドンのような化学修飾された、デンプン、セルロ−ス誘導体等)、滑沢剤(例えば、タルク;ステアリン酸;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウムのようなステアリン酸金属塩;コロイドシリカ;ビ−ガム;ビーズワックス、ゲイロウのようなワックス類;硼酸;グリコ−ル;フマル酸、アジピン酸のようなカルボン酸類;安息香酸ナトリウムのようなカルボン酸ナトリウム塩;硫酸ナトリウムのような硫酸類塩;ロイシン;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウムのようなラウリル硫酸塩;無水珪酸、珪酸水和物のような珪酸類;前記の賦形剤におけるデンプン誘導体等)、安定剤(例えば、メチルパラベン、プロピルバラベンのようなパラオキシ安息香酸エステル類;クロロブタノ−ル、ベンジルアルコ−ル、フェニルエチルアルコ−ルのようなアルコ−ル類;塩化ベンザルコニウム;フェノ−ル、クレゾ−ルのようなフェノ−ル類;チメロサ−ル;無水酢酸;ソルビン酸等)、矯味矯臭剤(例えば、通常使用される、甘味料、酸味料、香料等)、懸濁化剤(例えば、ポリソルベ−ト80、カルボキシメチルセルロ−スナトリウム等)、希釈剤、製剤用溶剤(例えば、水、エタノ−ル、グリセリン等)、溶解補助剤(非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤等)、局所麻酔剤(塩酸リドカイン、塩酸メビバカイン等)等の添加物を用いて周知の方法で製造される。
【0050】
経口的投与に適した剤形としては、例えば、錠剤、コーティング剤、カプセル剤、トローチ剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、ドライシロップ剤等の固体製剤、或いはシロップ剤等の液体製剤を挙げることができる。非経口投与に適した剤形としては、例えば、注射剤、点滴剤、座剤等を挙げることができる。また、局所投与に適した剤形としては、例えば、軟膏剤、チンキ剤、クリーム剤、ゲル剤等を挙げることができる。これらの製剤は製剤学の分野でそれ自体公知の方法で調整することができる。
【0051】
本発明の結晶性1−メチルカルバペネム化合物は、特に注射剤または点滴剤の形態で非経口的に投与するのが好適である。その投与量は、年齢、体重、症状によって異なるが、通常、成人に対して1日当り下限10mg(好適には、50mg)、上限6000mg(好適には、4000mg)を、1乃至4回に分けて投与することができる。
【0052】
【実施例】
以下、実施例、参考例、試験例、及び製剤例を挙げて本発明を更に詳しく説明する。なお、実施例及び参考例の核磁気共鳴スペクトルにおいて、重水中での測定ではテトラメチルシラン、その他の溶媒中の測定では3−(トリメチルシリル)プロピオン酸ナトリウムを内部標準物質として使用した。
【0053】
また、化学構造式において次の略記号を使用した。
【0054】
PNB:4−ニトロベンジル基
PNZ:4−ニトロベンジルオキシカルボニル基。
【0055】
実施例1
(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−[(3S)−3−(2−グアニジノアセチルアミノ)ピロリジン−1−イルカルボニル]−1−メチルピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸・1/2炭酸塩・1/2エタノール
【0056】
【化11】
【0057】
(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−[(3S)−3−[2−[2,3−ビス(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)グアニジノ]アセチルアミノ]ピロリジン−1−イルカルボニル]−1−メチルピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル(9.4g)のテトラヒドフラン(235ml)−水(140ml)溶液に7.5%パラジウム−炭素(53.1%水含有)(9.4g)を加え、35℃で撹拌しながら水素を2時間吸収させた。触媒を濾別し、濾液をエーテルで洗浄した後、減圧でエーテルとテトラヒドロフランを留去した。残留物を逆相カラムクロマトグラフィー[コスモシール75C18PREP(ナカライテスク製)]に付し、アセトニトリル−水で溶出した。所望の化合物を含む画分を合わせて約50mlまで減圧濃縮し、エタノール(100ml)とドライアイスを加え、氷冷却下静置した。析出した結晶を濾取、エタノール:水=2:1、エタノール、エーテルの順で洗浄、乾燥し、無色結晶の標記化合物(3.15g)を得た。
【0058】
融点 228-233℃(分解)。
【0059】
赤外線吸収スペクトル (KBr) νmax cm-1:3331, 2968, 2875, 2791, 1755, 1669, 1637, 1453, 1386, 1339, 1312, 1283, 1254.
核磁気共鳴スペクトル (400 MHz, D2O) δppm: 1.13-1.24 (4.5H, m), 1.30 (3H, d, J=6.4 Hz), 1.57-1.72 (1H, m), 1.93-2.10 (1H, m), 2.15-2.35 (1H, m), 2.27, 2.29 (3H, s×2), 2.68-2.88 (2H, m), 3.09 (1H, d, J=10.6 Hz), 3.29-3.73 (7H, m), 3.75-3.93 (2H, m), 4.01 (2H, s), 4.12-4.30 (2H, m), 4.38-4.50 (1H, m).
元素分析(C23H35N7O6S・1/2H2CO3・1/2C2H6Oとして計算)
計算値:C, 49.73%; H, 6.64%; N, 16.57%; S, 5.42%.
実測値:C, 49.57%; H, 6.86%; N, 16.68%; S, 5.47%.
粉末X線回折パターン: 銅のKα線(波長λ=1.54オングストローム)の照射で得られる粉末X線回折パターンを図1に示す。尚、粉末X線回折パターンのたて軸は回折強度をカウント/秒(cps)単位で示し、横軸は回折角度2θの値で示す。なお、面間隔dは式 2d sinθ = nλにおいてn=1として算出することができる。
【0060】
実施例2
(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−[(3S)−3−(2−グアニジノアセチルアミノ)ピロリジン−1−イルカルボニル]−1−メチルピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸・1/2エタノール
【0061】
【化12】
【0062】
(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−[(3S)−3−[2−[2,3−ビス(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)グアニジノ]アセチルアミノ]ピロリジン−1−イルカルボニル]−1−メチルピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル(10.00g)のテトラヒドフラン(250ml)−水(150ml)溶液に7.5%パラジウム−炭素(53.1%水含有)(10.00g)を加え、35℃で撹拌しながら水素を2時間吸収させた。触媒を濾別し、濾液をエーテルで洗浄した後、メンブレンフィルターで濾過してから、約50mlまで減圧濃縮した。残留物に、エタノール100mlを加え、超音波にて刺激し結晶を析出させた後、氷冷却下静置した。析出した結晶を濾取、エタノール:水=2:1、エタノール、エーテルの順で洗浄、乾燥し、無色結晶の標記化合物(3.30g)を得た。
【0063】
融点 235-250℃(分解)。
【0064】
赤外線吸収スペクトル (KBr) νmax cm-1: 3405, 3344, 3273, 3207, 2969, 2883, 2795, 1760, 1673, 1644, 1591, 1553, 1452, 1415, 1381, 1370, 1341, 1311, 1283, 1255.
核磁気共鳴スペクトル (400 MHz, D2O) δppm: 1.15-1.25 (4.5H, m), 1.30 (3H, d, J=6.4 Hz), 1.57-1.72 (1H, m), 1.93-2.13 (1H, m), 2.15-2.35 (1H, m), 2.27, 2.29 (3H, s×2), 2.68-2.88 (2H, m), 3.08 (1H, d, J=10.7 Hz), 3.29-3.73 (7H, m), 3.75-3.93 (2H, m), 4.01 (2H, s), 4.16-4.31 (2H, m), 4.37-4.49 (1H, m).
元素分析(C23H35N7O6S・1/2C2H6Oとして計算)
計算値:C, 51.41%; H, 6.83%; N, 17.49%; S, 5.72%.
実測値:C, 51.13%; H, 6.96%; N, 17.17%; S, 5.72%.
粉末X線回折パターン: 銅のKα線(波長λ=1.54オングストローム)の照射で得られる粉末X線回折パターンを図2に示す。尚、粉末X線回折パターンのたて軸は回折強度をカウント/秒(cps)単位で示し、横軸は回折角度2θの値で示す。なお、面間隔dは式 2d sinθ = nλにおいてn=1として算出することができる。
【0065】
実施例3
(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−[(3S)−3−(2−グアニジノアセチルアミノ)ピロリジン−1−イルカルボニル]−1−メチルピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸・1/2エタノール
【0066】
【化13】
【0067】
(1R,5S,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4S)−1−メチル−2−[(3S)−3−[2−[3−(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)グアニジノ]アセチルアミノ]ピロリジン−1−イルカルボニル]ピロリジン−4−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル(112mg)のテトラヒドフラン(2.2ml)−水(2.2ml)溶液に7.5%パラジウム−炭素(53.1%水含有)(112mg)を加え、35℃で撹拌しながら水素を2時間吸収させた。触媒を濾別し、濾液をエーテルで洗浄した後、メンブレンフィルターで濾過してから、約1mlまで減圧濃縮した。残留物に、エタノール2mlを加え、超音波にて刺激し結晶を析出させた後、氷冷却下、静置した。析出した結晶を濾取、エタノール:水=2:1、エタノール、エーテルの順で洗浄、乾燥し、無色粉末結晶の標記化合物(45mg)を得た。このものは、融点、赤外線吸収スペクトル、核磁気共鳴スペクトル、元素分析及び粉末X線回折において実施例2で得られた化合物に一致した。
【0068】
実施例4
(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−[(3S)−3−(2−グアニジノアセチルアミノ)ピロリジン−1−イルカルボニル]−1−メチルピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸
【0069】
【化14】
【0070】
(1) (1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−[(3S)−3−(2−グアニジノアセチルアミノ)ピロリジン−1−イルカルボニル]−1−メチルピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸・1/2エタノール(680mg)を水(35ml)に溶解し、メンブレンフィルターにて濾過、濾液を約3mlまで減圧濃縮し0℃で一夜静置した。析出した結晶を濾取、少量の冷水で洗浄した後、乾燥して無色結晶の標記化合物(294mg)を得た。
【0071】
融点 235-250℃(分解)。
【0072】
赤外線吸収スペクトル (KBr) νmax cm-1:3327, 3177, 3068, 2970, 2904, 2880, 2820, 1751, 1681, 1654, 1629, 1594, 1572, 1536, 1481, 1440, 1423, 1382, 1336, 1314, 1286, 1264.
核磁気共鳴スペクトル (400 MHz, D2O) δppm: 1.20 (3H, dd, J=7.2, 2.2 Hz), 1.30 (3H, d, J=6.4 Hz), 1.57-1.72 (1H, m), 1.93-2.13 (1H, m), 2.15-2.35 (1H, m), 2.27, 2.29 (3H, s×2), 2.68-2.88 (2H, m), 3.09 (1H, d, J=10.5 Hz), 3.29-3.73 (6H, m), 3.75-3.93 (2H, m), 4.01 (2H, s), 4.16-4.31 (2H, m), 4.37-4.49 (1H, m).
元素分析(C23H35N7O6Sとして計算)
計算値:C, 51.38%; H, 6.56%; N, 18.24%; S, 5.96%.
実測値:C, 51.14%; H, 6.85%; N, 18.26%; S, 6.04%.
粉末X線回折パターン: 銅のKα線(波長λ=1.54オングストローム)の照射で得られる粉末X線回折パターンを図3に示す。尚、粉末X線回折パターンのたて軸は回折強度をカウント/秒(cps)単位で示し、横軸は回折角度2θの値で示す。なお、面間隔dは式 2d sinθ = nλにおいてn=1として算出することができる。
(2) 実施例3と同じスケールの同様な反応を行い、得られた濃縮液(約1ml)に実施例4−(1)で得られた少量の無色結晶を加え、0℃で一夜静置した。析出した結晶を濾取、少量の冷水で洗浄した後、乾燥して標記化合物(20mg)を得た。
【0073】
実施例5
(1R,5S,6S)−2−[ ( 2S,4S ) −2−[(3S)−3−(2−グアニジノアセチルアミノ)ピロリジン−1−イルカルボニル]−1−メチルピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシルエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸・1 / 4エタノール・3 / 2水和物
【0074】
【化15】
【0075】
(1R,5S,6S)-6-[(1R)-1-ヒドロキシエチル]-1-メチル-2-[(2S,4S)-1-メチル-2-[(3S)-3-[2-[3-(4-ニトロベンジルオキシカルボニル)グアニジノ]アセチルアミノ]ピロリジン−1−イルカルボニル]ピロリジン-4-イルチオ]-1-カルバペン-2-エム-カルボン酸 4-ニトロベンジルエステル(220g)のテトラヒドロフラン(2200ml)-水(2200ml)溶液に7.5%パラジュウム−炭素(53.1%水含有)(220g)を加え30℃で攪拌しながら水素を2時間吸収させた。触媒を濾別し、濾液を酢酸エチルで洗浄した後、メンブレンフイルターで濾過してから約600mlまで濃縮した。残留物にエタノ−ル1800mlを加え、攪拌下結晶を析出した後、氷冷下静置した。析出した結晶を濾取、エタノ−ル:水=3:1、エタノールの順で洗浄、乾燥し、無色結晶の標記化合物(40.0g)を得た。
【0076】
融点 226-245℃(分解)
赤外線吸収スペクトル(KBr)νmax cm-1:3409, 3345. 3275, 3185, 2967, 2884, 1761, 1674, 1644, 1586, 1551, 1452, 1415, 1380, 1369, 1340, 1282, 1254.
核磁器共鳴スペクトル(400MHz,D2O)δppm: 1.17-1.21 (4.7H, m), 1.30 (3H, d, J=6.4 Hz), 1.57-1.70 (1H, m), 1.95-2.08 (1H, m), 2.18-2.31 (1H, m), 2.27, 2.29, (3H, s×2), 2.70-2.87 (2H, m), 3.08 (1H, d, J=10.8 Hz), 3.31-3.72 (7H, m), 3.76-3.92 (2H, m), 4.00 (2H, S), 4.18-4.28 (2H m), 4.39-4.48 (1H,m).
元素分析(C23H35N7O6S・1/4C2H6O・3/2H2Oとして計算)
計算値:C,48.99%; H,6.91%; N,17.02%; S,5.56%.
実測置:C,48.35%; H,6.47%; N,17.23%; S,5.67%.
粉末X線回折パターン: 銅のKα線(波長λ=1.54オングストローム)の照射で得られる粉末X線回折パターンを図4に示す。尚、粉末X線回折パターンのたて軸は回折強度をカウント/秒(cps)単位で示し、横軸は回折角度2θの値で示す。なお、面間隔dは式 2d sinθ = nλにおいてn=1として算出することができる。
【0077】
参考例1
(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−[(3S)−3−[2−[2,3−ビス(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)グアニジノ]アセチルア ミノ]ピロリジン−1−イルカルボニル]−1−メチルピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル
【0078】
【化16】
【0079】
(2S,4S)―4−アセチルチオ−2−[(3S)−3−[2−[2,3−ビス(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)グアニジノ]アセチルアミノ]ピロリジン−1−イルカルボニル]−1−メチルピロリジン(4.3g)のN,N−ジメチルホルムアミド(86ml)溶液にヒドラジン・酢酸(652mg)を加え室温で4時間撹拌した。反応混合物に(1R,5R,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−ジフェニルホスホリルオキシ−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル(3.53g)とN,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.34ml)を加え−30℃で3日間反応した。反応混合物を1%炭酸水素ナトリウム水溶液に加え、析出した結晶を濾取、水洗した。得られた粉末を、テトラヒドロフラン:酢酸エチル=3:7に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10%メタノール/酢酸エチル、続いて20%メタノール/酢酸エチル)で精製、更に、テトラヒドロフランに溶解し、酢酸エチル:エーテル=1:1にて再沈殿することにより、淡黄色粉末の標記化合物(4.02g)を得た。
【0080】
赤外線吸収スペクトル (KBr) νmax cm-1 :3336, 1772, 1741, 1688, 1643, 1610, 1522, 1447, 1378, 1347.
核磁気共鳴スペクトル (270 MHz, CDCl3) δppm : 1.17-1.40 (6H, m), 1.64-2.40 (4H, m), 2.33 (3H, s), 2.47-2.80 (2H, m), 3.00-3.38 (3H, m), 3.46-3.83 (5H, m), 3.93-4.60 (5H, m), 5.12-5.54 (6H. m), 7.21 (1H, d, J=6.5 Hz), 7.46-7.70 (6H, m), 8.10-8.28 (6H, m), 8.80-9.10 (1H, br), 11.60 (1H, br).
参考例2
(1R,5S,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4S)−2−[(3S)−3−[2−[3−(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)グアニジノ]アセチルアミノ]ピロリジン−1−イルカルボニル]−1−メチルピロリジン−4−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル
【0081】
【化17】
【0082】
(1) (2S,4S)―4−アセチルチオ−1−メチル−2−[(3S)−3−[2−[3−(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)グアニジノ]アセチルアミノ]ピロリジン−1−イルカルボニル]ピロリジン(1.5g)のメタノール(30ml)溶液に28%ナトリウムメチラート・メタノール溶液(0.5ml)を室温で加え1時間撹拌した。反応後、反応液に1N塩酸(2.73ml)を加え減圧濃縮した。残留物は、逆相カラムクロマトグラフィー[コスモシール75C18PREP(ナカライテスク製)]に付し、アセトニトリル-水で溶出した。所望の化合物を含む画分を合わせて減圧濃縮した。残留物は、酢酸エチル−イソプロピルエーテルにて粉末化、濾取して粉末の(2S,4S)―4−メルカプト−1−メチル−2−[(3S)−3−[2−[3−(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)グアニジノ]アセチルアミノ]ピロリジン−1−イルカルボニル]ピロリジン(806mg)を得た。
【0083】
赤外線吸収スペクトル (KBr) νmax cm-1 :3391, 3307, 3112, 3078, 2949, 2877, 2786, 1732, 1639, 1548, 1522, 1448, 1380, 1347, 1291, 1211, 1154, 1109.
核磁気共鳴スペクトル (400 MHz, CDCl3) δppm : 1.64-2.15 (3H, m), 2.20-2.86 (5H, m), 2.93-3.93 (9H, m), 4.16-4.35 (1H, m), 5.12 (2H. s), 6.70-6.90 (1H, br), 7.00-7.85 (1H, br), 7.59 (2H, d, J=8.5 Hz), 8.23 (2H, d, J=8.5Hz), 8.18-8.40 (1H, br).
(2) 参考例2−(1)の化合物(500mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(5ml)溶液に、氷冷下N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.17ml)と(1R,5R,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−ジフェニルホスホリルオキシ−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル(585mg)を加え、0℃で一夜反応した。反応終了後、反応混合物に、酢酸エチルとテトラヒドロフランを加え、10%食塩水で洗浄し、減圧濃縮した。残留物は、逆相カラムクロマトグラフィー[コスモシール75C18PREP(ナカライテスク)]に付し、アセトニトリル−水で溶出した。所望の化合物を含む画分を合わせて減圧濃縮した。残留物は、イソプロピルエーテルにて粉末化、濾取して淡黄色粉末の標記化合物(524mg)を得た。
【0084】
赤外線吸収スペクトル (KBr) νmax cm-1 :3384, 3113, 3080, 2970, 2875, 2789, 1770, 1643, 1609, 1522, 1450, 1379, 1346, 1322, 1287, 1209, 1181, 1136, 1109.
核磁気共鳴スペクトル (400 MHz, CDCl3) δppm : 1.08-2.22 (6H, m), 1.75-2.26 (6H, m), 2.44-2.76 (2H, m), 2.89-3.00 (1H, m), 3.03-3.15 (1H, m), 3.18-3.65 (6H, m), 3.68-3.90 (3H, m), 3.93-4.06 (1H, m), 4.13-4.35 (2H, m), 5.05-5.15 (2H, m), 5.30, 5.45 (each 1H, d, J=14.1), 7.58 (2H. dd, J=8.8, 2.7 Hz), 7.74 (2H, d, J=8.7 Hz), 8.18-8.33 (4H, m).
参考例3
(1R,5S,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4S)−2−[(3S)−3−[2−[3−(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)グアニジノ]アセチルアミノ]ピロリジン−1−イルカルボニル]−1−メチルピロリジン−4−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル
【0085】
【化18】
【0086】
(2S,4S)―4−アセチルチオ−1−メチル−2−[(3S)−3−[2−[3−(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)グアニジノ]アセチルアミノ]ピロリジン−1−イルカルボニル]ピロリジン(500mg)のエタノール(5ml)溶液に4N塩化水素/酢酸エチル(2.7ml)を加え50℃で3時間撹拌した。反応混合物にエーテルを加え析出した粉末をデカンテーションにより分離して、減圧乾燥した。得られた粉末をN,N−ジメチルホルムアミド(10ml)に溶解し、氷冷下N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.63ml)と(1R,5R,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−ジフェニルホスホリルオキシ−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル(541mg)を加え一夜反応した。反応終了後、反応混合物を1%炭酸水素ナトリウム水溶液に加え析出した粉末を濾取、水洗、乾燥した。得られた粗粉末を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(30%メタノール/酢酸エチル、続いて50%メタノール/酢酸エチル)に付し、標記化合物(446mg)を得た。このものは、赤外線吸収スペクトル及び核磁気共鳴スペクトルにおいて参考例2−(2)で得られた化合物に一致した。
【0087】
参考例4
(1R,5S,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4S)−2−[(3S)−3−[2−[3−(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)グアニジノ]アセチルアミノ]ピロリジン−1−イルカルボニル]−1−メチルピロリジン−4−イルチオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル
【0088】
【化19】
【0089】
(2S,4S)―4−アセチルチオ−1−メチル−2−[(3S)−3−[2−[3−(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)グアニジノ]アセチルアミノ]ピロリジン−1−イルカルボニル]ピロリジン(1.00g)のメタノール(20ml)溶液に0℃でナトリウムメチラート(98.3mg)を加え1時間撹拌した。反応後、反応液に4N塩化水素/酢酸エチル(0.46ml)を加え減圧濃縮した。残留物はN,N−ジメチルホルムアミド(10ml)溶液に溶解し、氷冷下(1R,5R,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−ジフェニルホスホリルオキシ−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル(1.08g)とN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.32ml)のN,N−ジメチルホルムアミド(10ml)溶液に加え、0℃で一夜反応した。反応終了後、反応混合物を1%炭酸水素ナトリウム水溶液に加え析出した粉末を濾取、水洗、乾燥した。得られた粗粉末を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール:酢酸エチル=1:3、続いてメタノール:酢酸エチル=1:2)に付し、標記化合物(975mg)を得た。このものは、赤外線吸収スペクトル及び核磁気共鳴スペクトルにおいて参考例2−(2)で得られた化合物に一致した。
【0090】
(試験例1)安定性試験
本発明の方法で製造した実施例1、実施例2、実施例4及び実施例5の化合物の結晶および対照として特開平11−071277号に記載されている方法で得られる無晶形粉末(凍結乾燥品)を40℃、相対湿度75%のデシケータ中、及び60℃、シリカゲルデシケーター中に保存し、経時的に残存率を測定した。結果を表1乃至4に示す。
【0091】
化合物の残存率(%)は高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて測定した化合物の残存量から求めた。
【0092】
カラム:化学品検査協会製L-Column ODS (4.6 mmφ×150 mm)
移動相:20 mM KH2PO4 (pH 7.0) : CH3CN = 96 : 4
流量 :1.0 mL/min
検出 :UV 300nm
カラム温度:60℃
【0093】
【表1】
【0094】
【表2】
【0095】
【表3】
【0096】
【表4】
表1及び表3の結果、化合物(I)の無晶形粉末(凍結乾燥品)は、40℃、加湿状態で極めて安定性が低く、20日後には30.2%、56日後には0.3%の含量に低下した。これに対し、本発明の結晶は、同条件で83%以上の残存率を示した。
【0097】
表2及び表4の結果、化合物(I)の無晶形粉末(凍結乾燥品)は、60℃、乾燥状態でも安定性が低く、21日後には74.1%、56日後には56.5%程度の含量に低下した。これに対し、本発明の結晶は、同条件で96%以上の残存率を示した。
【0098】
これらの結果から、本発明の結晶は先行技術の無晶形粉末(凍結乾燥品)と比較して極めて優れた保存安定性を示す。
【0099】
(試験例2) 抗菌活性試験
本発明の実施例1、実施例2、実施例4及び実施例5で得られた化合物の結晶について、各種病原菌に対する抗菌活性(最小発育阻止濃度:MIC μ/ml)を寒天平板希釈法によって測定した。結果を表5に示す。
【0100】
【表5】
(製剤例1)注射剤
実施例1の化合物の結晶250mgを無菌的にバイヤルに充填し封栓する。本製剤には必要に応じて、塩酸リドカイン等の局所麻酔剤など公知の医薬添加物を配合することができる。本製剤は、投与時に注射用蒸留水等の溶媒に溶解して使用する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−[(3S)−3−(2−グアニジノアセチルアミノ)ピロリジン−1−イルカルボニル]−1−メチルピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸・1/2炭酸塩・1/2エタノール(I−▲1▼)の結晶について、銅のKα線(波長λ=1.54オングストローム)の照射で得られる粉末X線回折パターンである。尚、粉末X線回折パターンのたて軸は回折強度をカウント/秒(cps)単位で示し、横軸は回折角度2θの値で示す。
【図2】図2は、(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−[(3S)−3−(2−グアニジノアセチルアミノ)ピロリジン−1−イルカルボニル]−1−メチルピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸・1/2エタノール(I−▲2▼)の結晶について、銅のKα線(波長λ=1.54オングストローム)の照射で得られる粉末X線回折パターンである。尚、粉末X線回折パターンのたて軸は回折強度をカウント/秒(cps)単位で示し、横軸は回折角度2θの値で示す。
【図3】図3は、(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−[(3S)−3−(2−グアニジノアセチルアミノ)ピロリジン−1−イルカルボニル]−1−メチルピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸(I)について、銅のKα線(波長λ=1.54オングストローム)の照射で得られる結晶の粉末X線回折パターンである。尚、粉末X線回折パターンのたて軸は回折強度をカウント/秒(cps)単位で示し、横軸は回折角度2θの値で示す。
【図4】図4は、(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−[(3S)−3−(2−グアニジノアセチルアミノ)ピロリジン−1−イルカルボニル]−1−メチルピロリジン−4−イルチオ]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸・1/4エタノール・3/2水和物(I−▲3▼)の結晶について、銅のKα線(波長λ=1.54オングストローム)の照射で得られる粉末X線回折パターンである。尚、粉末X線回折パターンのたて軸は回折強度をカウント/秒(cps)単位で示し、横軸は回折角度2θの値で示す。
Claims (9)
- 請求項1に記載の1−メチルカルバペネム化合物またはその薬理上許容される塩の結晶において、銅のKα線(波長λ=1.54オングストローム)の照射で得られる粉末X線回折において、面間隔d= 6.65, 5.68, 4.86, 4.57及び4.03オングストロームに主ピークを示すことを特徴とする結晶を有効成分として含有する医薬。
- 請求項1に記載の1−メチルカルバペネム化合物またはその薬理上許容される塩の結晶において、銅のKα線(波長λ=1.54オングストローム)の照射で得られる粉末X線回折において、面間隔d= 10.57, 7.12, 5.34, 5.23, 4.91及び4.26オングストロームに主ピークを示すことを特徴とする結晶を有効成分として含有する医薬。
- 請求項1に記載の1−メチルカルバペネム化合物またはその薬理上許容される塩の結晶において、銅のKα線(波長λ=1.54オングストローム)の照射で得られる粉末X線回折において、面間隔d= 8.07, 5.08, 4.89, 4.44, 4.39及び4.19オングストロームに主ピークを示すことを特徴とする結晶を有効成分として含有する医薬。
- 請求項1に記載の1−メチルカルバペネム化合物またはその薬理上許容される塩の結晶において、銅のKα線(波長λ=1.54オングストローム)の照射で得られる粉末X線回折において、面間隔d= 7.02, 4.90, 4.64, 4.59及び4.03オングストロームに主ピークを示すことを特徴とする結晶を有効成分として含有する医薬。
- 請求項1乃至8のいずれか1項に記載された結晶を有効成分として含有する抗菌剤。
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