JP3680221B2 - 圧縮機及び空気調和装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、音波を用いて冷媒等の被圧縮流体を圧縮する音響圧縮機に関し、特に空気調和装置に使用する際の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年では、オゾン層の破壊を防止する観点から、家庭用冷蔵庫に使用されているCFC−12等の冷媒をHFC−134a等の代替フロンに代えることが進められている。そして、その際の課題の1つとして、代替フロンの潤滑油との相溶性がよくないことがある。つまり、冷媒の圧縮に用いられる圧縮機では、冷媒に潤滑油を混合した状態で圧縮機に吸い込ませるようにすることで、圧縮機内の摺動箇所に潤滑油を行き渡らせるようになされていて、冷媒と共に吐出された潤滑油は冷媒から分離されて圧縮機の吸込側に戻される。したがって、潤滑油が冷媒に十分に溶け込めないと、潤滑油の循環が不十分となって圧縮機の摩擦が増大するようになるのである。
【0003】
そこで、一般の容積型圧縮機のように容積変化によるのではなく、音波を利用して被圧縮流体を圧縮するようになされていて機械的な摺動部分のないオイルレスの音響圧縮機(ソニック・コンプレッサ)が注目を集めている。このものでは、米国のティモシィ・ルーカス博士の出願になる特開平4−224279号公報等で知られているように、冷媒の入口及び出口が設けられかつ一端側が閉端壁をなす有底筒状の共鳴体の開口端に駆動手段が配置されている。そして、上記駆動手段からの入射波と、この入射波が共鳴体の閉端壁で反射した反射波とが共鳴してなる定在波の圧力変動により、上記冷媒を入口から吸入して圧縮した後に出口から吐出するようになされている。また、上記入口及び出口には、各々、リード弁が配置されていて、冷媒の1方向への通過のみを許容して逆流を阻止するようになっている。
【0004】
そして、現在のところ、上記音響圧縮機の性能特性としては、冷凍能力で93〜213kcal/h、冷媒循環量で1.3〜2.7kg/h、吸入側と吐出側との間の差圧で14.1kgf/cm2 が実現可能であるとされていて、冷蔵庫用の圧縮機としては十分な能力を持つものとされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記音響圧縮機は、冷蔵庫用の圧縮機としては現在の能力レベルでも十分に実用に供し得るものであっても、空気調和装置用の圧縮機として使用する場合には、以下に示すように幾つかの問題点がある。
1) 空気調和装置では、冷蔵庫の場合と異なり、デフロスト運転が行われる。したがって、従来の音響圧縮機のままでは、デフロストされる側の熱交換器で凝縮液化した冷媒が圧縮機に吸入される液バックの問題を回避できず、安定した運転の継続が困難になる。
2) 空気調和装置では、冷蔵庫の場合よりも制御温度範囲が広いことから共鳴体内での冷媒温度の変動幅が大きくなり、その分だけ共鳴体内の冷媒中での平均音速の変動幅が大きくなる。したがって、共鳴体内における定在波が適正に維持されなくなり、その分だけ圧縮機の効率が低下することとなる。
【0006】
尚、これについては、例えば平均音速が大きくなった分だけ入射波の基本周波数が高まるように周波数制御を行うことで、理論的には対応は可能であるのであるが、実際には、上記基本周波数を高くした場合には入口及び出口のリード弁を十分に追従して作動させることが困難(現在のエンジニアリングプラスチック製のリード弁では、300Hz程度までが対応可能とされている)であるという事情がある。
【0007】
この発明は斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その第の目的は、デフロスト運転時に圧縮機に戻ってくる液冷媒がガス化されるようにすることで、液バックを回避できるようにすることにある。
【0008】
さらに、第の目的は、周波数制御を行わずに冷媒中の平均音速の変動に対応できるようにすることで、リード弁に過度の追従性を要求しなくても、音響圧縮機の効率の低下が回避できるようにすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記第の目的を達成するために、請求項の発明では、音響圧縮機の吸入側に冷媒の気液分離を行うアキュムレータを介設し、ガス冷媒のみを上記音響圧縮機に吸入させるようにすることで、液冷媒が音響圧縮機に吸入されるのを回避できるようにした。
【0010】
具体的には、この発明では、図6に示すように、開閉弁(13),(14)により冷媒の逆流を規制する冷媒の入口(9a)及び出口(9b)と開口部(9d)とが設けられた共鳴体(9)と、この共鳴体(9)の開口部(9d)に配置され、該共鳴体(9)内の冷媒に音波を入射する駆動手段(10)とを有していて、上記駆動手段(10)からの入射波と、この入射波が上記共鳴体(9)の内壁(9c)で反射した反射波とが共鳴してなる定在波(11)の圧力変動により、冷媒を入口(9a)から吸入して圧縮しつつ出口(9b)から吐出するようにした圧縮機(1)を備えた空気調和装置が前提である。
【0011】
そして、上記圧縮機(1)は、該圧縮機(1)の周りの空間を外部空間に対して気密状態に区画するハウジング(7a)と、該ハウジング(7a)を貫通するとともにその開口端が該ハウジング(7a)の内部空間に開放されて圧縮機(1)の入口(9a)と連通する吸入管(1a)とを有するものとする。その上で、上記圧縮機(1)と上記ハウジング(7a)との間の空間は、吸入管(1a)を経て戻ってくる冷媒を気液分離してガス冷媒を上記圧縮機(1)に吸入させるアキュムレータ(7)を構成している。
【0012】
請求項の発明では、上記請求項の発明において、圧縮機(1)は、該圧縮機(1)の出口(9b)に連通する吐出管(1b)を有するものとする。その上で、アキュムレータ(7)は、圧縮機(1)の周りの空間を外部空間に対して気密状態に区画しかつ吸入管(1a)及び吐出管(1b)が貫通するハウジング(7a)を有するものとする。その際に、上記吸入管(1a)の上記ハウジング(7a)の内部空間に位置する部分は除去されていて、該内部空間に臨むハウジング(7a)側及び圧縮機(1)側の各吸入管(1a)の開口端はそれぞれ上記内部空間に開放されている一方、上記吐出管(1b)のハウジング(7a)の内部空間に位置する部分はフレキシブルチューブ(22)により構成されているものとする。そして、上記ハウジング(7a)内の圧縮機(1)側の吸入管(1a)の開口端よりも下方の下部空間に液冷媒を貯留する一方、上記下部空間よりも上方の上部空間にガス冷媒を貯留するように構成されているものとする。
【0013】
請求項の発明では、上記請求項の発明において、圧縮機(1)は、弾性部材(23)を介してハウジング(7a)に支持されているものとする。
【0014】
請求項の発明では、上記請求項の発明において、ハウジング(7a)と圧縮機(1)との間に、該ハウジング(1)内の冷媒が貯留される空間から上記圧縮機(1)の駆動手段(10)を密閉封止するシール手段(24)が介設されているものとする。
【0015】
上記第の目的を達成するために、請求項の発明では、音響圧縮機の共鳴体を有底筒状とし、その長さを可変とすることで、駆動手段の駆動周波数を変化させなくても、定在波を適正に維持できるようにした。
【0016】
具体的には、この発明では、図8に示すように、開閉弁(13),(14)により冷媒の逆流を規制する冷媒の入口(9a)及び出口(9b)が設けられかつ一端側が閉端壁(9c)をなす有底筒状の共鳴体(9)と、この共鳴体の開口端(9d)に配置され、該共鳴体(9)内の冷媒に音波を入射する駆動手段(9)とを有していて、上記駆動手段(10)からの入射波と、この入射波が上記共鳴体(9)の閉端壁(9c)で反射した反射波とが共鳴してなる定在波(11)の圧力変動により、冷媒を入口(9a)から吸入して圧縮しつつ出口(9b)から吐出するようにした圧縮機(1)を備えた空気調和装置が前提である。
【0017】
そして、上記圧縮機(1)の共鳴体(9)は、開閉端(9c)と開口端(9d)との長さが可変に設けられているものとする。その上で、上記共鳴体(9)の長さを変化させるように作動するアクチュエータ(25)が設けられているものとする。
【0018】
請求項の発明では、上記請求項の発明において、図9に示すように、圧縮機(1)の共鳴体(9)内の冷媒の温度を検出する温度検出手段(28)と、この温度検出手段(28)により検出された冷媒の温度に応じた上記共鳴体(9)内での定在波(11)の波長(λ)を演算する波長演算手段(29)と、上記共鳴体(9)の長さが、上記波長演算手段(29)により演算された波長(λ)のn/4(nは正の整数)となるようにアクチュエータ(25)を制御する波長制御手段(30)とを備えるようにする。
【0019】
請求項の発明では、上記請求項の発明において、波長演算手段(29)は、共鳴体(9)内の冷媒中の平均音速(C)と、入射波の基本周波数(f)と、定在波(10)の波長(λ)との間の関係式である
C=f・λ
に基づき、上記平均音速(C)に応じた波長(λ)を演算するように構成されているものとする。
【0020】
請求項の発明では、上記請求項の発明において、圧縮機(1)の共鳴体(9)は、図8に示すように、駆動手段(10)からの入射波の進行方向後側に配置された両端開口の大径筒体(26)と、入射波の進行方向前側に配置され、上記大径筒体(26)の内部にスライド移動可能に嵌挿された有底の小径筒体(27)とからなるものとする。そして、上記小径筒体(27)の嵌挿端により上記入射波に対する段部(27a)が形成されているものとする。
【0021】
【作用】
以上の構成により、請求項1の発明では空気調和装置でデフロスト運転がなされる際、吸入管(1a)を経て圧縮機(1)に戻ってくる冷媒は、この圧縮機(1)に吸入される直前でハウジング(7a)の内部空間に貯留される。そして、ハウジング(7a)の内部空間で上記冷媒はガス冷媒と液冷媒とに分離され、ガス冷媒のみが圧縮機(1)に吸入されることとなる。よって、デフロスト運転時における液バックが回避される。
【0022】
請求項の発明では、上記デフロスト運転時に吸入管(1a)を経て戻ってくる冷媒は、その吸入管(1a)の途中でハウジング(7a)内に導入され、このハウジング(7a)の内部空間において気液分離される。そして、液冷媒は下部空間に、またガス冷媒は上部空間にそれぞれ貯留される。上部空間のガス冷媒は、圧縮機(1)側の吸入管(1a)の開口端から該圧縮機(1)に吸入される。一方、上記下部空間は圧縮機(1)側の吸入管(1a)の開口端よりも下方に位置しているので、この下部空間の液冷媒が圧縮機(1)に吸入されることはない。その後、圧縮機(1)で圧縮された冷媒は、吐出管(1b)を経て吐出される。このとき、上記吐出管(1b)のハウジング(7a)の内部空間に位置する部分はフレキシブルチューブ(22)により構成されているので、駆動手段(10)の作動に起因する圧縮機(1)の振動がハウジング(7a)に伝わることはない。したがって、ハウジング(7a)において振動騒音が増大したり、圧縮機(1)及びハウジング(7a)における吐出管(1b)の各接続部分に上記振動による歪みの加わることが回避される。
【0023】
請求項の発明では、上記圧縮機(1)は、ハウジング(7a)内において弾性部材(23)を介して該ハウジング(7a)に支持されているので、圧縮機(1)の駆動手段(10)の作動に伴って該圧縮機(1)からハウジング(7a)に伝わる振動が緩和される。これにより、音響圧縮機の使用に伴う振動騒音が低減される。
【0024】
請求項の発明では、上記ハウジング(7a)と圧縮機(1)との間に介在するシール手段(24)により、該ハウジング(7a)内の冷媒を貯留する空間から上記圧縮機(1)の駆動手段(10)が密閉封止される。これにより、上記ハウジング(7a)内において、駆動手段(10)が一定の圧力条件の下に保護されることとなるので、上記駆動手段(10)に耐圧性が不足している場合であっても、冷蔵庫の場合よりも大きな差圧に対応できるようになる。
【0025】
請求項の発明では、上記圧縮機(1)の共鳴体(9)の長さは、アクチュエータ(25)の作動により変更される。これにより、共鳴体(9)内における冷媒の温度変化で該冷媒中の平均音速(C)が変動したときに、定在波(11)の波長(λ)を変更して入射波の基本周波数(f)を一定に保つことができるので、駆動手段(10)の駆動周波数を変化させることなく定在波(11)が維持されるようになる。
【0026】
請求項の発明では、有底筒状をなす共鳴体(9)内の冷媒の温度が温度検出手段(28)により検出されると、その冷媒温度に応じた共鳴体(9)内での定在波(11)の波長(λ)が波長演算手段(29)により演算される。次に、その演算された波長(λ)に基づき、波長制御手段(30)によりアクチュエータ(25)が制御され、上記共鳴体(9)の閉端壁(9c)と開口端(9d)との間の長さが上記波長(λ)のn/4(λ/4,λ/2,λ,…)となされる。よって、冷媒の温度変化に拘らず、n/4波長の定在波(11)が維持される。
【0027】
請求項の発明では、上記共鳴体(9)内での平均音速(C)と、入射波の基本周波数(f)と、定在波(11)の波長(λ)との間には、
C=f・λ
という関係があって、周波数(f)が一定の場合には、平均音速(C)と波長(λ)とは正比例する。したがって、波長演算手段(29)により平均音速(C)に応じた波長(λ)が演算されることで、入射波の基本周波数(f)を変化させることなく、定在波(11)が維持されることとなる。この結果、開閉弁(13),(14)がリード弁で構成されていて、冷媒温度の上昇時に定在波(11)を維持しようとする際に、上記開閉弁(13),(14)の追従性が確保される。
【0028】
請求項の発明では、上記共鳴体(9)は、駆動手段(10)からの入射波の進行方向後側に配置された大径筒体(26)と、入射波の進行方向前側に配置され、上記大径筒体の内部にスライド移動可能に嵌挿された小径筒体(27)とからなっているので、長さの可変な共鳴体(9)が具体的に得られる。
【0029】
また、このとき、上記小径筒体(27)の嵌挿端が上記入射波に対する段部(27a)を形成していて、この段部(27a)において入射波の通過断面積が小さくなされるので、共鳴体(9)の閉端壁(9c)での圧力変動の振幅が増大する〔日本機械学会論文集(B編)49巻437号(昭58−1)「段付きHSチューブ内波動現象および熱効果」第121頁〜第128頁〕。よって、より大きな差圧が得られるようになる。
【0030】
【実施例】
以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0031】
まず、本発明の実施例の前提となる参考例の空気調和装置について説明する。
【0032】
参考例
図3は、この参考例に係る空気調和装置の全体構成を概略的に示し、この調和装置では、吸入管(1a)から吸入した冷媒を圧縮して吐出管(1b)から吐出する圧縮機(1)と、冷房運転時には同図に実線で示す位置に、また暖房運転時には同図に破線で示す位置にそれぞれ切り換わる四路切換弁(2)と、冷房運転時には凝縮器として、また暖房運転時には蒸発器としてそれぞれ機能する室外側熱交換器(3)と、冷房運転時には蒸発器として、また暖房運転時には凝縮器としてそれぞれ機能する室内側熱交換器(4)と、上記室外側熱交換器(3)又は室内側熱交換器(4)により凝縮された冷媒を減圧する減圧弁(5)とが冷媒配管(6)により順に冷媒の循環が可能なように接続されていることで、基本的な冷媒回路が形成されている。さらに、上記圧縮機(1)の吸入管(1a)には、デフロスト運転時に該吸入管(1a)を経て戻ってくる冷媒を気液分離してガス冷媒を上記圧縮機(1)に吸入させるアキュムレータ(7)が介設されている。
【0033】
上記圧縮機(1)は、図1に詳しく示すように、各々、冷媒の入口(9a)及び出口(9b)が設けられかつ一端側(同図の右端側)が閉端壁(9c)をなす有底筒状の共鳴体(9)と、この共鳴体(9)の開口端(9d)に配置され、該共鳴体(9)内の冷媒に音波を入射する駆動手段としての超音波発生器(9)とからなる2つの圧縮ユニット(8),(8)を前後2段に直列に接続して構成されている。上記各圧縮ユニット(8)は、超音波発生器(10)からの入射波と、この入射波が共鳴体(9)の閉端壁(9c)で反射した反射波とが共鳴してなる定在波(11)の圧力変動により、上記冷媒を入口(9a)から吸入して圧縮しつつ出口(9b)から吐出するようになされている。そして、これら圧縮ユニット(8),(8)は、前段の圧縮ユニット(8)の出口(9b)が後段の圧縮ユニット(8)の入口(9a)に連通するように接続されていて、上記各入口(9a)及び出口(9b)の両方が、各々の圧縮ユニット(8)の定在波(11)の圧力腹の位置(11a)にそれぞれ配置されている。
【0034】
具体的には、上記各共鳴体(9)の閉端壁(9c)に上記入口(9a)及び出口(9b)が開設されていて、1段目の圧縮ユニット(8)の入口(9a)には吸入管(1a)が、また2段目の圧縮ユニット(8)の出口(9b)には吐出管(1b)がそれぞれ接続されている。そして、1段目の圧縮ユニット(8)の出口(9b)と、2段目の圧縮ユニット(8)の入口(9a)とは連絡配管(12)により接続されている。上記各入口(9a)には、冷媒の共鳴体(9)内への流入を許容する一方、その逆流を阻止する開閉弁としてのリード弁製の吸入弁(13)が設けられている。また、上記各出口(9b)には、冷媒の共鳴体(9)からの流出を許容する一方、その逆流を阻止する開閉弁としてのリード弁製の吐出弁(14)が設けられている。
【0035】
上記超音波発生器(10)は、直流電流通電下でコイル(10a)に交流電流を流して強磁性体(10b)を歪ませることで電気振動を該強磁性体(10b)の機械的振動に変換するようにした磁歪型超音波振動子であり、共鳴体(9)内の冷媒の共鳴周波数よりも高い周波数での振動が該共鳴波長の周期で運転される。そして、スプリング(10c)を介して振動板(10d)を振動させることで、所定の振幅(例えば50〜100μm)及び所定の周波数(例えば300Hz)の入射波を共鳴体(9)内に発する。その際の電気−音響変換効率は、1次音源周波数を共鳴体(9)の共振周波数と一致させれば、90〜95%となる。
【0036】
上記入射波は、共鳴体(9)内の冷媒中を縦波となって伝播し、該共鳴体(9)の閉端壁(9c)で反射した反射波と共鳴して定在波(11)となる。このとき、共鳴体(9)内の冷媒中での平均音速(C)と、入射波の基本周波数(f)と、定在波(11)の波長(λ)との間には、
C=f・λ
という関係がある。そして、冷媒がHFC−134aの場合には平均音速(C)がC=162m/sであるので、上記波長(λ)は、
λ=C/f=162/300=0.54mとなる。したがって、上記共鳴体(9)の閉端壁(9c)と開口端(9d)(超音波発生器(10)の振動板(10d))との間の寸法が27cmであれば、共鳴体(9)内にλ/2の定在波(11)が発生することになる。
【0037】
上記定在波(11)では、図2に示すように、振動板(10d)及び閉端壁(9c)の各部分が圧力腹の位置(11a)となって定在波(11)の全ての位置のなかで最も圧力変動が大きくなる。一方、振動板(10d)と他端壁(9c)との間の中間位置が圧力変動が略0である圧力節の位置(11b)となる。そして、先ず、1段目の圧縮ユニット(8)の閉端壁(9c)の部分では、圧力が最低値(P1)と最高値(P2)との間で変動していて、最低値(P1)の前後で入口(9a)から冷媒を吸入する一方、最高値(P2)の前後で上記吸入した冷媒を吐出する。その際に、冷媒は最低値(P1)と最高値(P2)との間の差圧分だけ圧縮される。次いで、2段目の圧縮ユニット(8)の閉端壁(9c)の位置では、圧力が最低値(P2)と最高値(P3)との間で変動するので、最低値(P2)の前後で入口(9a)から冷媒を吸入する一方、最高値(P3)の前後で上記吸入した冷媒を吐出する。その際に、冷媒は最低値(P2)と最高値(P3)との間の差圧分だけ圧縮される。このとき、圧力腹の位置(11a)における振幅の半値(〔P2−P1〕/2,〔P3−P2〕/2)は、振動媒体基準圧×10x/20(x:デシベル値)で求められ、基準圧は2.04×10-10 kgf/cm2 であるので、例えば上記入射波の音圧xがx=200dB(現在で得られる最大音圧とされている)であれば、
半値=2.04×10-10 ×1010=2.04=2.04kgf/cm2
となり、2段の圧縮ユニット(8),(8)を連結した場合には、8.16kgf/cm2 の差圧が得られることになる。したがって、後述する実施例2のような特別の対策を講じなくても、段数を増やすことで容易に大きな差圧が得られるようになる。
【0038】
また、上記空気調和装置には、図3に示すように、圧縮機(1)の1段目の圧縮ユニット(8)と2段目の圧縮ユニット(8)との間の連絡配管(12)に介設されていて、1段目の圧縮ユニット(8)の出口(9b)を2段目の圧縮ユニット(8)の入口(9a)と、該2段目の圧縮ユニット(8)を迂回して吐出管(1b)に通じるバイパス配管(15)とに切り換えて接続する接続切換手段としての2方弁(16)と、冷房ないし暖房運転時の負荷を検出する負荷検出手段として、室外側熱交換器(3)での冷媒の凝縮温度(冷房運転時)ないし蒸発温度(暖房運転時)を検出する温度センサ(17)、及び室内側熱交換器(4)での冷媒の蒸発温度(冷房運転時)ないし凝縮温度(暖房運転時)を検出する温度センサ(18)と、これら温度センサ(17),(18)により検出された空調負荷(=凝縮温度−蒸発温度)に基づいて冷媒の吐出圧及び吸入圧間の必要な差圧を演算する差圧演算手段としての差圧演算回路(20)と、この差圧演算回路(20)の演算結果に基づき、1段目の圧縮ユニット(8)の出口(9b)の接続を、上記負荷の大きいとき、つまり凝縮温度と蒸発温度との間の温度差が大きいときに2段目の圧縮ユニット(8)の入口(9a)に切り換わる一方、負荷の小さいときにバイパス配管(15)に切り換わるようにそれぞれ上記2方弁(16)を制御する差圧制御手段としての差圧制御回路(21)とが備えられている。
【0039】
したがって、この参考例によれば、1段目の圧縮ユニット(8)により圧縮した冷媒を、2段目の圧縮ユニット(8)によりさらに圧縮することができるので、音響圧縮機による冷媒の差圧を容易に大きくすることができ、空気調和装置用の圧縮機(1)として、より大きな必要な差圧を発生させることができるようになる。
【0040】
その際に、上記2つの圧縮ユニット(8),(8)を、各定在波(11)の圧力変動幅の最も大きい圧力腹の位置(11a)において冷媒が吸入されかつ吐出されるように接続したので、上記2つの圧縮ユニット(8),(8)による最大の差圧を得ることができる。
【0041】
また、1段目の圧縮ユニット(8)の出口(9b)の接続を切り換えられるようにし、空調負荷の大きいときには2段目の圧縮ユニット(8)の入口(9a)に接続して冷媒の差圧を大きくする一方、上記負荷の小さいときにはバイパス配管(15)に接続して2段目の圧縮ユニット(8)を迂回するようにしたので、冷暖房運転時の負荷に応じて、効率よく各圧縮ユニット(8),(8)を作動させることができるする。
【0042】
そして、デフロスト運転の際には、圧縮機(1)に吸入される直前で冷媒をアキュムレータ(7)に貯留し、このアキュムレータ(7)内でガス冷媒と液冷媒とに分離してガス冷媒のみを圧縮機(1)に吸入させるようにしたので、音響圧縮機を空気調和装置の圧縮機として使用する場合においても、デフロスト運転時の液バックを回避することができる。
【0043】
尚、上記参考例では、2つの圧縮ユニット(8),(8)を接続するようにしているが、3つ以上の圧縮ユニットを接続するようにしてもよい。また、その場合には、各圧縮ユニット間毎に2方弁(16)を設けるようにすることができる。
【0044】
また、上記参考例では、2段目の圧縮ユニット(8)において、入口(9a)を定在波(11)の圧力腹の位置(11a)に配置しているが、図4に示すように、定在波(11)の圧力節の位置(11b)に配置するようにしてもよい。この場合には、図5に示すように、1段目の圧縮ユニット(8)での差圧(P2−P1)は参考例と同じであるが、2段目のユニット(8)での差圧(P3−P2)は参考例の場合の半分となる。
【0045】
また、上記参考例では、共鳴体(9)内にλ/2の長さの定在波(11)を発生させるようにしているが、定在波の長さはλ・n/4(nは正の整数)であればよい。
【0046】
また、上記参考例では、共鳴体(9)の入口(9a)及び出口(9b)にそれぞれリード弁からなる吸入弁(13)及び吐出弁(14)を設けているが、逆止弁を設けるようにしてもよい。
【0047】
また、上記参考例では、共鳴体(9)を有底筒状としているが、共鳴体は筒形状に限定されるものではなく、特に後の実施例2で述べる圧力変動の増大化対策を講じない場合等には、例えば外形が球形をなす形状のものでもよい。
【0048】
さらに、上記参考例では、超音波発生器(10)に磁歪型超音波振動子を用いているが、その他の超音波振動子を用いてもよい。尚、共鳴体内の冷媒に音波を入射する駆動手段としては、超音波振動子を用いたものに限定されるものではない。
【0049】
実施例1
図7は、上述した参考例を前提とする本発明実施例1に係る空気調和装置の全体構成を示し、上記参考例と同じ部分には同じ符号を付して示している。
【0050】
この実施例1では、圧縮機(1)は1つの圧縮ユニット(8)により構成されている。また、アキュムレータ(7)は、図6に示すように、上記圧縮機(1)の周りの空間を外部空間に対して気密状態に区画しかつ吸入管(1a)及び吐出管(1b)が貫通するハウジング(7a)により構成されている。
【0051】
具体的には、上記吸入管(1a)のハウジング(7a)の内部空間に位置する部分は除去された状態になっていて、該内部空間に臨むハウジング(7a)側及び圧縮機(1)側の各吸入管(1a)の開口端は、それぞれ上記内部空間に開放されている。一方、上記吐出管(1b)のハウジング(7a)の内部空間に位置する部分は、フレキシブルチューブ(22)により構成されている。そして、上記ハウジング(7a)内の圧縮機(1)側の吸入管(1a)の開口端よりも下方の下部空間に液冷媒を貯留する一方、上記下部空間よりも上方の上部空間にガス冷媒を貯留するようになされている。
【0052】
上記圧縮機(1)は、弾性部材としての2つのコイルスプリング(23),(23)を介してハウジング(7a)に支持されている。これにより、圧縮機(1)の超音波発生器(10)の作動に伴って該圧縮機(1)からハウジング(7a)に伝わる振動が緩和されるので、音響圧縮機の使用に伴う空気調和装置の振動騒音を低減することができる。
【0053】
また、上記ハウジング(7a)と圧縮機(1)との間には、該ハウジング(7a)内の冷媒が貯留される空間から上記圧縮機(1)の超音波発生器(10)を密閉封止するシール手段としてのメカニカルシール(24)が介設されている。これにより、上記ハウジング(7a)内において、超音波発生器(10)を一定の大気圧条件の下に保護できるので、上記超音波発生器(10)に耐圧性が不足しているような場合であっても、冷蔵庫の場合よりも大きな差圧に十分に対応させることができるようになる。
【0054】
尚、上記実施例1では、1つの圧縮ユニット(8)により圧縮機(1)を構成しているが、上記参考例と同様に複数の圧縮ユニットで圧縮機を構成することができる。その場合には、1段目の圧縮ユニットをアクチュエータ用のハウジング内に設置することとなるが、2段目以降の圧縮ユニットについても、振動低減等の目的でハウジング内に設置するようにしてもよい。
【0055】
実施例2
図9は、この実施例2に係る空気調和装置の全体構成を示し、上記参考例と同じ部分には同じ符号を付して示している。
【0056】
ここでは、圧縮機(1)の圧縮ユニット(8)の共鳴体(9)は、その長さが可変に設けられていて、上記共鳴体(9)の長さを変化させるように作動するアクチュエータとしてのギヤ(25)が設けられている。
【0057】
具体的には、上記共鳴体(9)は、図8に詳しく示すように、超音波発生器(10)からの入射波の進行方向後側に配置された両端開口の大径筒体(26)と、入射波の進行方向前側に配置され、上記大径筒体(26)の内部にスライド移動可能に嵌挿された有底の小径筒体(27)とからなっている。また、上記ギヤ(25)は、大径筒体(26)の前端部に入射波の方向と直交する水平方向に延びる軸心の回りに回転可能に取り付けられていて、小径筒体(27)の外周面に入射波の方向に延びるように設けられた図外のラック部に噛合している。そして、図示しない駆動源により上記ギヤ(25)が正逆方向に回転して大径筒体(26)に対し小径筒体(27)を入射波の方向にスライド移動させることで、共鳴体(9)の長さを変更できるようになされている。
【0058】
また、上記共鳴体(9)では、小径筒体(27)の嵌挿端が上記入射波に対する段部(27a)を形成していて、この段部(27a)において入射波の通過断面積が小さくなるので、共鳴体(9)の閉端壁(9c)での圧力変動の振幅を増大させることができる。そして、この実施例2では、定在波(11)の圧力腹の位置(11a)が上記閉端壁(9c)に位置付けられているので、上記圧力腹の位置(11a)での圧力変動をさらに大きくすることができ、一層大きな差圧を得ることができる。因みに、参考例の場合の共鳴体で得られる圧力振幅の半値が2.04kgf/cm2 であるのに対し、その半値の圧力上昇は7kgf/cm2 までとなることが段付きによる効果として報告されている。したがって、2段に連結すれば、28kgf/cm2 の差圧が得られることになる。
【0059】
さらに、上記空気調和装置には、圧縮機(1)の共鳴体(9)の閉端壁(9c)に配置され、該共鳴体(9)内の定在波(11)の圧力腹の位置(11a)における冷媒の温度を検出する温度検出手段としての温度センサ(28)と、この温度センサ(28)により検出された冷媒の温度に応じた上記共鳴体(9)内での定在波(11)の波長(λ)を演算する波長演算手段としての波長演算回路(29)と、上記共鳴体(9)の長さが、上記波長演算回路(29)により演算された波長(λ)の1/2となるようにギヤ(25)を制御する波長制御手段としての波長制御回路(30)とを備えている。
【0060】
上記波長演算回路(29)は、共鳴体(9)内の冷媒中の平均音速(C)と、入射波の基本周波数(f)と、定在波(10)の波長(λ)との間の関係式である
C=f・λに基づき、上記平均音速(C)に応じた波長(λ)を演算するようになされている。つまり、周波数(f)が一定の場合には、平均音速(C)と波長(λ)とは正比例する。したがって、冷媒の基本周波数(f)、すなわち、超音波発振器(10)の駆動周波数を変化させることなく定在波(11)を維持できるようになる。この結果、冷媒温度の上昇時に定在波(11)を維持しようとする際に、共鳴体(9)の吸入弁(13)及び吐出弁(14)の追従性を確保することができる。
【0061】
また、その際に、上記共鳴体(9)の長さをλ/2となるようにしていることで、最小の長さで共鳴体(9)の閉端壁(9c)に定在波(11)の圧力腹(11a)の部分を位置させることができ、この閉端壁(9c)に入口(9a)及び出口(9b)を配置することができるようになので、最大の差圧を発生する圧縮機(1)が最もコンパクトな長さで得られる。
【0062】
尚、上記実施例2では、共鳴体(9)内の冷媒温度を検出するのに、定在波(11)の圧力腹(11a)の位置において行うようにしているが、例えば圧力節(11b)の部分で行うようにしてもよい。
【0063】
また、上記実施例2において、複数の圧縮ユニットで圧縮機を構成する場合には、各圧縮ユニット毎に共鳴体の長さ制御を行うようにすると好適である。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項の発明に係る空気調和装置によれば、上記圧縮機をハウジングの内部に配置し、これら圧縮機とハウジングとの間の空間により上記アキュムレータが構成されるようにしたので、デフロスト運転時の液バックを回避することができ、安定した運転を継続できるようになる。
【0065】
請求項2の発明によれば、上記吐出管(1b)のハウジング(7a)の内部空間に位置する部分はフレキシブルチューブ(22)により構成されているので、駆動手段(10)の作動に起因する圧縮機(1)の振動がハウジング(7a)に伝わることはない。したがって、ハウジング(7a)において振動騒音が増大したり、圧縮機(1)及びハウジング(7a)における吐出管(1b)の各接続部分に上記振動による歪みの加わることが回避される。
【0066】
請求項の発明によれば、上記圧縮機を、弾性部材を介してハウジングに支持させるようにしたので、圧縮機の駆動手段の作動に伴って該圧縮機からハウジングに伝わる振動を緩和でき、よって、音響圧縮機の使用に伴う空気調和装置の振動騒音を低減することができる。
【0067】
請求項の発明によれば、上記ハウジングと圧縮機との間にシール手段を介設して上記圧縮機の駆動手段を一定の圧力条件の下に保護できるようにしたので、駆動手段の耐圧性を補うことができる。
【0068】
請求項の発明によれば、上記圧縮機の共鳴体を有底筒状としてその長さをアクチュエータの作動により変更できるようにしたので、冷媒の温度変化に応じて定在波の波長を変更することにより、駆動手段による入射波の基本周波数を変化させることなく定在波を維持できるようになる。この結果、入口及び出口の開閉弁がリード弁で構成されていて冷媒温度の上昇時に定在波を維持しようとする際に、上記開閉弁の追従性を確保することができる。
【0069】
請求項の発明によれば、上記共鳴体内の冷媒の温度に応じた定在波の波長を演算し、上記共鳴体の長さがn/4波長となるようにしたので、冷媒の温度が変化しても、n/4波長の定在波を維持することができる。
【0070】
請求項の発明によれば、上記共鳴体内での平均音速に応じた波長を演算するようにしたので、入射波の基本周波数を固定値とすることができ、よって、上記請求項9の発明による効果を具体的に得ることができる。
【0071】
請求項の発明によれば、上記共鳴体を、大径筒体の入射波進行方向前側の開口端に小径筒体をスライド移動可能に嵌挿して構成するようにしたので、上記共鳴体の長さを具体的に変更させることができる。しかも、上記小径筒体の嵌挿端により上記入射波に対する段部を形成しているので、共鳴体の閉端壁での圧力変動の振幅を増大させることができ、一層大きな差圧を得ることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の前提となる参考例に係る圧縮機を示す断面図である。
【図2】 圧縮機の各ユニットにおける定在波の圧力変動をそれぞれ示す特性図である。
【図3】 参考例に係る空気調和装置の全体構成を示す概略図である。
【図4】 参考例の変形例に係る圧縮機を示す図1相当図である。
【図5】 変形例の圧縮機の各ユニットにおける定在波の圧力変動をそれぞれ示す図2相当図である。
【図6】 この発明の実施例1に係るアキュムレータを示す断面図である。
【図7】 実施例1に係る空気調和装置の全体構成を示す図3相当図である。
【図8】 この発明の実施例2に係る圧縮機を示す断面図である。
【図9】 実施例2に係る空気調和装置の全体構成を示す図3相当図である。
【符号の説明】
(1) 圧縮機
(1b) 吐出管
(7) アキュムレータ
(7a) ハウジング
(8) 圧縮ユニット
(9) 共鳴体
(9a) 入口
(9b) 出口
(9c) 閉端壁(内壁)
(9d) 開口端(開口部)
(10) 超音波発生器(駆動手段)
(11) 定在波
(11a) 圧力腹の位置
(11b) 圧力節の位置
(12) 連絡配管
(13) 吸入弁(開閉弁)
(14) 吐出弁(開閉弁)
(15) バイパス配管
(16) 2方弁(接続切換手段)
(17),(18) 温度センサ(負荷検出手段)
(20) 差圧演算回路(差圧演算手段)
(21) 差圧制御回路(差圧制御手段)
(22) フレキシブルチューブ
(23) コイルスプリング(弾性部材)
(24) メカニカルシール(シール手段)
(25) ギヤ(アクチュエータ)
(26) 大径筒体
(27) 小径筒体
(27a) 段部
(28) 温度センサ(温度検出手段)
(29) 波長演算回路(波長演算手段)
(30) 波長制御回路(波長制御手段)
(C) 冷媒中の平均音速
(f) 入射波の基本周波数
(λ) 定在波の波長

Claims (8)

  1. 開閉弁(13),(14)により冷媒の逆流を規制する冷媒の入口(9a)及び出口(9b)と開口部(9d)とが設けられた共鳴体(9)と、この共鳴体(9)の開口部(9d)に配置され、該共鳴体(9)内の冷媒に音波を入射する駆動手段(10)とを有していて、上記駆動手段(10)からの入射波と、この入射波が上記共鳴体(9)の内壁(9c)で反射した反射波とが共鳴してなる定在波(11)の圧力変動により、冷媒を入口(9a)から吸入して圧縮しつつ出口(9b)から吐出するようにした圧縮機(1)を備えた空気調和装置であって、
    上記圧縮機(1)は、該圧縮機(1)の周りの空間を外部空間に対して気密状態に区画するハウジング(7a)と、該ハウジング(7a)を貫通するとともにその開口端が該ハウジング(7a)の内部空間に開放されて圧縮機(1)の入口(9a)と連通する吸入管(1a)とを有し、
    上記圧縮機(1)と上記ハウジング(7a)との間の空間は、吸入管(1a)を経て戻ってくる冷媒を気液分離してガス冷媒を上記圧縮機(1)に吸入させるアキュムレータ(7)を構成している
    ことを特徴とする空気調和装置。
  2. 請求項記載の空気調和装置において、
    圧縮機(1)は、該圧縮機(1)の出口(9b)に連通する吐出管(1b)を有し、
    アキュムレータ(7)は、
    圧縮機(1)の周りの空間を外部空間に対して気密状態に区画しかつ吸入管(1a)及び吐出管(1b)が貫通するハウジング(7a)を有し、
    上記吸入管(1a)の上記ハウジング(7a)の内部空間に位置する部分は除去された状態になっていて、該内部空間に臨むハウジング(7a)側及び圧縮機(1)側の各吸入管(1a)の開口端はそれぞれ上記内部空間に開放されている一方、上記吐出管(1b)のハウジング(7a)の内部空間に位置する部分はフレキシブルチューブ(22)により構成され、
    上記ハウジング(7a)内の圧縮機(1)側の吸入管(1a)の開口端よりも下方の下部空間に液冷媒を貯留する一方、上記下部空間よりも上方の上部空間にガス冷媒を貯留するように構成されている
    ことを特徴とする空気調和装置。
  3. 請求項記載の空気調和装置において、
    圧縮機(1)は、弾性部材(23)を介してハウジング(7a)に支持されている
    ことを特徴とする空気調和装置。
  4. 請求項記載の空気調和装置において、
    ハウジング(7a)と圧縮機(1)との間に、該ハウジング(7a)内の冷媒が貯留される空間から上記圧縮機(1)の駆動手段(10)を密閉封止するシール手段(24)が介設されている
    ことを特徴とする空気調和装置。
  5. 開閉弁(13),(14)により冷媒の逆流を規制する冷媒の入口(9a)及び出口(9b)が設けられかつ一端側が閉端壁(9c)をなす有底筒状の共鳴体(9)と、この共鳴体(9)の開口端(9d)に配置され、該共鳴体(9)内の冷媒に音波を入射する駆動手段(10)とを有していて、上記駆動手段(10)からの入射波と、この入射波が上記共鳴体(9)の閉端壁(9c)で反射した反射波とが共鳴してなる定在波(11)の圧力変動により、冷媒を入口(9a)から吸入して圧縮しつつ出口(9b)から吐出するようにした圧縮機(1)を備えた空気調和装置であって、
    上記圧縮機(1)の共鳴体(9)は、閉端壁(9c)と開口端(9d)との長さが可変に設けられ、
    上記共鳴体(9)の長さを変化させるように作動するアクチュエータ(25)が設けられている
    ことを特徴とする空気調和装置。
  6. 請求項記載の空気調和装置において、
    圧縮機(1)の共鳴体(9)内の冷媒の温度を検出する温度検出手段(28)と、
    上記温度検出手段(28)により検出された冷媒の温度に応じた上記共鳴体(9)内での定在波(11)の波長(λ)を演算する波長演算手段(29)と、上記共鳴体(9)の長さが、上記波長演算手段(29)により演算された波長(λ)のn/4(nは正の整数)となるようにアクチュエータ(25)を制御する波長制御手段(30)とを備えている
    ことを特徴とする空気調和装置。
  7. 請求項記載の空気調和装置において、
    波長演算手段(29)は、
    共鳴体(9)内の冷媒中の平均音速(C)と、入射波の基本周波数(f)と、定在波(10)の波長(λ)との間の関係式である
    C=f・λ
    に基づき、
    上記平均音速(C)に応じた波長(λ)を演算するように構成されている
    ことを特徴とする空気調和装置。
  8. 請求項記載の空気調和装置において、
    圧縮機(1)の共鳴体(9)は、駆動手段(10)からの入射波の進行方向後側に配置された両端開口の大径筒体(26)と、入射波の進行方向前側に配置され、上記大径筒体(26)の内部にスライド移動可能に嵌挿された有底の小径筒体(27)とからなり、
    上記小径筒体(27)の嵌挿端により上記入射波に対する段部(27a)が形成されている
    ことを特徴とする空気調和装置。
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