JP3680172B2 - 複合木材及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は複合木材及びその製造方法に関し、特に加工性等の木材としての優れた特性と、耐水性等の合成樹脂としての優れた特性を併有し、しかも所定の機械的強度を有する複合木材及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、環境問題が社会的に注目されているが、特に二酸化炭素による地球温暖化が現実的になりつつある今日、樹木の伐採による森林破壊が大きな問題となっきている。通常、木材は伐採された樹木を乾燥して製材し、各種の用途に応じた形状や構造に加工されるのが一般的であるが、最終的には焼却処分されることが多く、木材が有効に利用されていなかった。
【0003】
他方、一般的に広く利用されているポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系の熱可塑性樹脂は親油性を示し、親水性を示す木材、パルプ、紙、鋸屑等とは相互の濡れ性が悪いことから、上手く混ぜることができず、無理に混合しても相互の結合力が弱く、これらの複合材の製造は難しかった。
【0004】
そこで、木質材料とフェノール樹脂やエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂とを用いてファイバーボード、パーティクルボード、木質ブロック等の複合材料を製造する方法が種々提案されているが、熱硬化性樹脂を使用する関係でコスト高になっていた。
【0005】
これに対し、廃木材、間伐材あるいは木屑を木粉に粉砕し、木粉と溶融したポリオレフィン系の廃プラスチックとを混練し、押出し成形することにより製品とし、資源の有効利用を図る方法が提案されている(特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7、等参照)。
【0006】
【特許文献1】
特公昭59−1304号公報
【特許文献2】
特開昭58−217552号公報
【特許文献3】
特公昭59−2455号公報
【特許文献4】
特開昭59−217744号公報
【特許文献5】
特公平03−64553号公報
【特許文献6】
特開昭61−155436号公報
【特許文献7】
特開平10−71636号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の木粉を用いる方法では複合木材の機械的性質を確保するためには木粉を乾燥して含有水分を所定量、例えば10%以下にする必要があり、製造工程が複雑であった。
【0008】
また、木粉の量を多くすると、溶融樹脂と上手く混練できず、実用的には木粉の量を合成樹脂材料の量に対して体積比で等倍程度までしか使用できていないのが実情である。
【0009】
さらに、木粉を用いた複合材料であるというものの、実際には合成樹脂材料に似た物性を示し、釘の打ち込み鋸による切断あるいは水溶性接着剤による接着が難しく、適用できる製品用途が制限されるという問題もあった。
【0010】
本発明はかかる問題点に鑑み、加工性等の木材としての優れた特性と、耐水性等の合成樹脂としての優れた特性を併有し、しかも所定の機械的強度を有する複合木材を製造できるようにした方法を提供することを課題とする。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明に係る複合木材は、複数の木片をバインダー樹脂によって相互に結合してなる複合木材であって、上記複数の各木片は相互に垂直な3方向において複数の微小腔の形態がほぼ残存するような立体的形状をなし、該複数の各木片の立体的形状の全体又は大部分はその表面側の微小腔を圧潰するように変形させた状態で上記バインダー樹脂によって包囲されるとともに、上記複数の各木片の表面側の微小腔には上記バインダー樹脂が入り込むことによって上記複数の木片と上記バインダー樹脂とが相互に結合されていることを特徴とする。
【0012】
本発明の特徴の1つは複数の微小腔の立体的形態がほぼ残存するような形状の複数の木片をバインダー樹脂によって強加圧状態で相互に結合するようにした点にある。
【0013】
これにより、複数の木片がバインダー樹脂によって囲まれて相互に分離されるので、断熱性が高く、又表面に露出した木片に水分が浸透しても水分はその木片のみにとどまり、他の木片まで浸透しないので、複合木材全体としては優れた耐水性能を発揮する。
【0014】
また、複数の木片の表面側がバインダー樹脂の加圧によって表面側の微小腔を圧潰するように変形されるとともに、表面側の微小腔にバインダー樹脂が入り込むので、木片とバインダー樹脂とが相互に強固に結合され、例えば親水性を示す木片と親油性を示すオレフィン系樹脂等のバインダー樹脂とを強固に結合できる。従って、複合木材の表面に木片が露出しても簡単に剥離せず、複合木材を用いた製品の品質を保証できる。
【0015】
さらに、多数の木片が分散して状態でバインダー樹脂によって結合されているので、木材に似た物性を示し、釘を簡単に打込むことができるとともに、鉋による削りができ、又物性に方向性がないので、複合木材のどのような部位であっても任意の方向に鋸で切断することができ、さらには複合木材の表面には木片が露出するので、かかる木片を利用して水溶性接着剤による接着もできる。
【0016】
また、木片の量を任意に設定できるので、木片の量を多くし、木片同士を相互にほぼ連携し合った分散状態でバインダー樹脂によって結合すると、高い引っ張り強度及び高い曲げ強度等、高い機械的強度を示す。その結果、上述の断熱性及び耐水性に加え、木材に類似した物性、合成樹脂に類似した物性及び高い機械的強度を示すので、あらゆる用途、例えば型枠等の建築資材、柱や壁材等、家具の芯材、パレット等の運搬資材、ベンチ等の屋外品等に利用できる。
【0017】
例えば、パレット等の運搬資材の場合、天然の木材を使用すると、荷受け国における森林被害を防止するため、松喰い虫等の害虫駆除のための燻蒸や熱処理を要求され、コスト高となる。これに対し、本発明においては合成樹脂中に木片を分散させた複合木材であるので、害虫駆除のために燻蒸や熱処理を要求されることはなく、複合木材を用いてパレット等の運搬資材を製作しても害虫駆除のためにコスト高を招来することはない。
【0018】
さらに、木片はその周囲をバインダー樹脂によって取り囲まれ、木片の間は相互に分離されているので、使用中に松喰い虫等の害虫が複合木材の表面側の木片に取りついても内部まで侵入することもない。
【0019】
木片を破砕機で破砕した場合、木材の繊維方向の端部がささくれた形態となる。このささくれ部分の形態に起因して木片とバインダー樹脂とを更に相互に結合することができる。
【0020】
即ち、木片はその表面側の一部が複数のささくれた形状をなし、該複数のささくれた形状部分の間にはバインダー樹脂が入り込むとともに、複数のささくれた形状部分が相互に接近する方向に変形されることによって複数の木片とバインダー樹脂とが更に相互に結合されることができる。
【0021】
ここで、木片とは相互に垂直な3方向において複数の微小腔の形態がほぼ残存するような立体的形状をなすものをいう。本発明では破砕機の櫛目の大きさで2mm以上の大きさを有するものをいい、木粉とは破砕機又は粉砕機の櫛目の大きさで2mm未満の大きさを有するものをいう。また、木材のスライス薄片とは相互に垂直な3方向のうちの2方向においてのみ複数の微小腔の形態がほぼ残存するような平面的形状をなすものをいう。
【0022】
木片は相互に垂直な3方向において複数の微小腔の形態がほぼ残存するような立体的形状を有するという点で、微小腔の形態がほとんど残存しない木粉や垂直な3方向のうちの1方向において微小腔の形態がほとんど残存しない木材のスライス薄片と区別される。木片の微小腔とは主として細胞腔をいうが、導管腔や毛細管腔も含まれていてもよい。この点で本発明でいう木片は木粉や木材のスライス薄片と区別される。
【0023】
廃木材等を破砕した場合、大きさの異なる木片や木粉が含まれているのが一般的である。従って、複数の木片は均一な大きさとしてもよいが、選別工程を省略すべく、大きさの異なる複数の木片をそのまま用いるのがよい。
【0024】
また、複数の木片の間には破砕機の櫛目の大きさで2mm未満の大きさを有する木粉や相互に垂直な3方向のうちの2方向においてのみ複数の微小腔の形態がほぼ残存するような平面的形状をなす木材のスライス薄片が分散されていてもよい。
【0025】
上述のように、バインダー樹脂と木片との高い結合強度を確保できるので、木片の量はバインダー樹脂の量に対して任意とすることができるが、実用的には木片の量はバインダー樹脂の量に対して体積比で1倍〜5倍とするのがよい。
【0026】
また、バインダー樹脂はどのような樹脂でもよく、例えば一般的に広く用いられているポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、その他の熱可塑性樹脂を使用するのがよい。
【0027】
さらに、木片は新しい木材から得たものでもよいが、木材資源の有効利用という点を考慮すると、廃木材に由来するものを用いるのがよい。
【0028】
また、熱可塑性樹脂には新しい樹脂を用いてもよいが、資源の有効活用という点を考慮すると、廃プラスチックに由来する樹脂を用いるのがよい。
【0029】
さらに、本発明に係る複合木材はある用途に使用した後、従来と同様に廃棄処分することもできるが、熱可塑性樹脂を使用している関係上、使用済みの複合木材を加熱すると、熱可塑性樹脂が軟化溶融し、木片と熱可塑性樹脂とを混練した最初の状態に戻る。従って、本発明に係る複合木材は使用後に原料として何度でも再使用することができるという点で、リサイクル性に優れている。
【0030】
即ち、複数の木片及び熱可塑性樹脂には使用済みの複合木材の破砕片に由来するものを全部又は一部に用いることができる。
【0031】
また、本発明に係る複合木材の製造方法は、相互に垂直な3方向において複数の微小腔の形態がほぼ残存するような立体的形状をなす複数の木片がほぼ全体にわたって分散されるとともに相互に垂直な3方向のうちの少なくとも1方向に強加圧された状態でバインダー樹脂によって相互に結合されかつ上記複数の各木片は該複数の各木片の立体的形状の全体又は大部分の表面側の微小腔を圧潰するように変形させた状態で上記バインダー樹脂によって包囲されるとともに、上記複数の各木片の表面側の微小腔には上記バインダー樹脂が入り込むことによって上記複数の木片とバインダー樹脂とが相互に結合されてなる複合木材であって、該複合木材を製造するにあたり、木片を加熱して木片の含有水分を蒸発させるとともに、バインダー樹脂を溶融させて該溶融したバインダー樹脂と上記複数の木片とを混練し、上記木片とバインダー樹脂の混練物を相互に垂直な3方向あるいは該3方向のうちの2方向又は1方向に強加圧し、該強加圧状態を維持したまま冷却するか又は上記強加圧と冷却とを繰り返して上記バインター樹脂を硬化させるようにしたことを特徴とする。
【0032】
本発明の特徴の1つは複数の微小腔の形態がほぼ残存するような立体的形状の複数の木片をバインダー樹脂と混練し、3方向、2方向又は1方向に強加圧し、その状態で冷却し、バインダー樹脂を硬化させるようにした点にある。
【0033】
これにより、複数の木片の表面側の微小腔を圧潰するように変形させた状態でバインダー樹脂によって包囲するとともに、複数の各木片の表面側の微小腔にはバインダー樹脂が入り込むので、複数の木片とバインダー樹脂とが相互に強固に結合する。その結果、断熱性、耐水性、木材に類似した物性、合成樹脂に類似した物性、高い引っ張り強度や高い曲げ強度等の高い機械的強度を示す複合木材を製造することができる。
【0034】
ここで、木片とバインダー樹脂との混練物を3方向に強加圧するとは、1面の開放した成形型に混練物を注入し、開放された1方向から加圧プレートによって強加圧するような場合をいい、型締め力以上の加圧力が加えられる点で通常の型成形と区別される。
【0035】
混練物を1方向から強加圧するとは、混練物を混練機からプレート状に押し出し(混練機から押出し機に移して押出し機から押し出してもよい)、プレート状の混練物をローラで強加圧するような場合をいい、2方向から強加圧するとは縦ローラ及び横ローラで縦横から加圧するような場合をいう(縦ローラに代え、横ローラの両側に型部を設け、横ローラの強加圧力でもって混練物の両側の型部に押し付けて横方向からの強加圧を得るようにしてもよい)。
【0036】
3方向に加圧する場合には成形型及び加圧プレートを水冷することによって混練物を強加圧状態のままで冷却することができる。しかし、2方向又は1方向に加圧する場合には3方向加圧の場合と同様の方法を採用できない。そこで、2方向又は1方向に加圧する場合における方法を種々検討し実験を繰り返したところ、強加圧と冷却とを繰り返す方法を採用すれば同様の結果が得られることが分かった。
【0037】
木片の含有水分は溶融したバインダー樹脂との混練前に、他の熱源で加熱し含有水分を蒸発させるようにしてもよいが、溶融したバインダー樹脂と複数の木片とを混練する際に木片をバインダー樹脂の熱によって加熱して木片の含有水分を蒸発させるようにしてもよい。このようにすると、木片の乾燥工程を別途必要とせず、製造工程を簡素化できる。
【0038】
使用済みの複合木材を再使用する場合、回収した複合木材を木片の立体的形状が残存する程度の大きさ、例えば一辺が25mm〜35mmの大きさに破砕し、適当な熱源によって加熱して熱可塑性樹脂を溶融させ、必要に応じて熱可塑性樹脂を添加し、木片と熱可塑性樹脂の混練物の全部又は一部として用いるようにすればよい。
【0039】
使用済みの複合木材を再使用する場合にも木片と熱可塑性樹脂の適切な比率を維持する必要がある。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す具体例に基づいて詳細に説明する。図1ないし図6は本発明に係る複合木材の好ましい実施形態を示し、これは運搬用パレットに適用した例である。図において、パレット10は2本の角材11、11の間に、両角材11を挟むように複数枚の板材12・・・を並べて掛け渡し、板材12・・・に釘を打ち込んで角材11に固定して製作されている。
【0041】
角材11及び板材12の素材には本例の複合木材が用いられている。この複合木材は図2に示されるように、多数の木片20・・・をほぼ全体にわたって分散するとともに相互に直交する3方向に強加圧された状態でバインダー樹脂21によって相互に結合して製造されている。
【0042】
木片20は廃木材や間伐材等に由来するものであって、破砕機の櫛目の大きさで2mm以上の大きさ、即ち相互に垂直な3方向において複数の微小腔の形態がほぼ残存するような立体的形状をなす大きさを有し、木片20の間には2mm以下の木粉22が適量分散されている。なお、木片20は2mm以上の大きさであればよく、木片の原料や破砕方法あるいは複合木材の用途に応じて適宜選択すればよい。また、木粉に代え、あるいは木粉とともに木材のスライス薄片が分散されていてもよい。
【0043】
また、バインダー樹脂21には例えばポリプロピレン、ポリエチレンあるいはポリ塩化ビニル等、廃プラスチック(新品のプラスチックでもよい)に由来する熱可塑性樹脂が用いられている。融点の近い樹脂の場合には複数種を混合してもよいが、融点の相違による樹脂の劣化や特性のばらつきを考慮すると、単一で用いるのがよい。
【0044】
木片20の量はバインダー樹脂21の量に対して体積比で1倍ないし5倍、例えば4.5倍となっている。なお、木片20の量は複合木材を用いる用途によって適宜選択すればよく、その場合には1倍未満であってもよく、5 倍を越える量としてもよい。例えば、バインダー樹脂の物性を主として利用した場合には木片20の量をバインダー樹脂21に対して1倍又はそれ以下とすればよく、木片の物性を主として利用したい場合には木片20の量をバインダー樹脂21に対して2倍又はそれ以上とすればよく、用途に応じて適宜選択することができる。
【0045】
バインダー樹脂21内に埋没した複数の各木片20の表面側の全体は図3の(a)(b)に示されるようにその表面側の微小腔を圧潰する方向に変形させた状態でバインダー樹脂21によって包囲されるとともに、表面側の微小腔にはバインダー樹脂が入り込んでおり、該入り込んだバインダー樹脂がアンカーとして作用し、木片20とバインダー樹脂21とが強固に結合されている。
【0046】
また、バインダー樹脂21表面に露出した複数の各木片20の表面側の大部分(樹脂側部分)は図3の(c)(d)(e)に示されるようにその表面側の微小腔を圧潰する方向に変形させた状態でバインダー樹脂21によって包囲されるとともに、複数の各木片20の表面側(樹脂側)の微小腔にはバインダー樹脂が入り込んでおり、これによって木片20とバインダー樹脂21とが強固に結合されている一方、各木片20の樹脂と反対側の表面は微小腔がそのまま露出しているので、水溶性接着剤が微小腔内に容易に侵入することができる。
【0047】
さらに、木片20の繊維方向の端部にささくれだった部分が存在する場合には図3の(f)に示されるように、複数のさされくれた部分の間にバインダー樹脂が入り込むとともに、複数のさされくれた部分が相互に接近する方向に変形されており、これによって木片20とバインダー樹脂21とが更に結合されている。
【0048】
なお、参考のために、木粉の立体的形状を図4に示すが、木粉では微小腔の形態がほとんど残存していない。
【0049】
次に、図5及び図6を用いて製造方法について説明する。本例の複合木材を製造する場合、廃木材や間伐材を破砕機によって櫛目の大きさで2mm以上に破砕し、多量の木片20と少量の木粉22の混ざった材料を準備する一方、廃プラスチックに由来するバインダー樹脂、例えばポリプロピレン、ポリエチレンあるいはポリ塩化ビニルを破砕機によって適当な大きさのチップに破砕する。なお、これらは1種でもよく、複数種の混ざったものでもよい。
【0050】
他方、混練機30の加熱ヒータを作動させ、混練機30内部をバインダー樹脂の溶融温度、例えば100°C〜300°Cまで上昇させておき、破砕したバインダー樹脂のチップを混練機30内に投入し、攪拌しながら溶融させる。バインダー樹脂チップの投入は一度に行ってもよく、複数回に向けて分けて行ってもよい(図6のステップS10)。
【0051】
なお、バインダー樹脂の溶融中に攪拌羽根の回転による溶融樹脂の攪拌によって熱が発生する場合には加熱ヒータによる加熱温度はバインダー樹脂の溶融温度よりも多少低温であってもよい。
【0052】
バインダー樹脂21が十分に溶融すると、準備した木片20と木粉22を一度に又は複数回に分けて混練機30内に投入し、溶融したバインダー樹脂21が木片20及び木粉22の表面を確実にコーティングするように混練する(図6のステップS11)。
【0053】
なお、木片20及び木粉22は一度に大量に投入すると、溶融樹脂の温度が低下してしまうことがあるので、木片20及び木粉22を予め加熱ヒータ等で適当な温度に加熱するのがよい。
【0054】
また、バインダー樹脂を溶融状態のままで長時間加熱すると、樹脂本来の物性が損なわれることもなるので、十分に溶融した後、短時間で混練を完了させるのが好ましい。本件発明者の実験によれば、溶融してから混練が完了するまでの時間は5分〜30分程度が好ましいことが判明した。
【0055】
また、混練の際、溶融樹脂の例えば100°C〜300°Cの高熱によって木片20及び木粉22が加熱され、木片20及び木粉22に含まれていた水分が蒸発し、混練機30の開口から放散されるので、木片20及び木粉22の含有水分が大幅に減少する。なお、混練機30が密閉形の場合には一定の時間間隔をあけて開放し、水蒸気を放散させるようにする。
【0056】
また、溶融樹脂の高熱によって木片20及び木粉22が加熱されるので、木片20及び木粉22に含まれていた害虫や卵を全て死滅させることができる。
【0057】
木片20及び木粉22と溶融したバインダー樹脂21とが十分に混練されると、混練機30の下方に成形用の下型31をセットし、混練機30内の混練物を下型31内に投入する(図6のステップS12)。
【0058】
この下型31をレール35によってプレス機32まで移動させ、プレス機32にセットした上型34で下型31内の混練物を上方から強加圧、即ち通常の樹脂成型における型締め時の圧力よりも大きな圧力で加圧し、その状態で冷却し硬化させる(図6のステップS13)。冷却を行う場合、上下の型31、34には水冷ジャケットを設けておき、混練物を強加圧状態のままで水冷するようにするのがよい。
【0059】
プレス機32は上型34を複数の油圧シリンダ又はエアーシリンダで下降させ、各シリンダで19.6×10 5 Pa(20kgf/cm2)の面圧を加える構造となっている。なお、面圧は58.8×10 5 Pa(60kgf/cm2)程度まで複合木材の用途や材料等に応じて適宜設定すればよいが、必要に応じてそれよりも大きな面圧を加えることもできる。
【0060】
所定時間が経過し、混練物が十分に硬化すると、上型34を引き上げ、下型31を取出し機33まで移動させ、真空吸着等を利用して下型31内の所定寸法のブロック状又は板状の複合木材40を取り出し(図6のステップS114)、下型31は混練機30まで戻す。
【0061】
取り出したブロック状又は板状の複合木材40は鋸によって所定の厚みの板状又は所定の大きさの角材に切断し、これらを組み合わせて釘打ちすると、図1に示される複合木材からなるパレット10を製造することができる。
【0062】
また、使用済みのパレット10、その他の複合木材の製品を回収し、再使用する場合には回収したパレット10等を破砕機又は粉砕機によって櫛目の大きさで30mm程度に破砕又は破砕し、これを混練機30に投入し、必要に応じて木片又はバインダー樹脂を投入し、バインダー樹脂を混練機30の加熱ヒータによって溶融させると、木片及び木粉とバインダー樹脂との混練物が得られるので、後は上記と同様にして新しいブロック状又は板状の複合木材を製造することができる。
【0063】
以上のような本例の複合木材では多数の木片20がバインダー樹脂21によって囲まれて相互に分離されているので、断熱性が高く、又複合木材の表面に露出した木片20に水分が浸透しても水分はその木片20のみにとどまり、内部の木片20まで浸透しないので、複合木材全体としては優れた耐水性能を発揮する。
【0064】
本件発明者が常温水及び煮沸水の吸水試験を行ったところ、常温水の平均吸水率は天然木材が1.5〜2.7%であるのに対し、本例の複合木材では0.6%以下であった。また、煮沸水の平均吸水率は本例の複合木材では2.3%以下であった。いずれにしても本例の複合木材では天然木材に比してほとんど吸水が起こらず、吸水に起因する寸法変化も発生しないことが確認された。
【0065】
また、本件発明者が木材としての物性を調べたところ、釘を簡単に打込むことができるとともに、鉋による削りができ、又複合木材のどのような部位であっても任意の方向に鋸で切断することができ、さらには水溶性接着剤による接着もできることが確認された。
【0066】
さらに、本件発明者が機械的強度について調べたところ、木材よりも高い引っ張り強度及び高い曲げ強度等、高い機械的強度を示すことが確認された。
【0067】
図7は第2の実施形態を示し、図において図5と同一符号は同一又は相当部分を示す。本例では2軸加圧押出し機50(1軸加圧押出し機でもよい)が設けられ、バインダー樹脂のチップを2軸加熱押出し機50の投入口に投入すると、内蔵の加熱ヒータによってバインター樹脂のチップが加熱されるとともに2つのスクリューによって前方に練られながら送られて更に昇温し、出口から十分に溶融したバインダー樹脂が送り出されるようになている。
【0068】
本例のシステムを用いて複合木材を製造する場合、混練機30に木片と木粉を一度に又は複数回に分けて投入し、混練機30の加熱ヒータによって木片と木粉を加熱し、その含有水分を十分に蒸発させておく。他方、バインダー樹脂のチップを2軸加熱押出し機50に投入し、バインダー樹脂を十分に溶融させて混練機30に投入し、溶融したバインダー樹脂が木片及び木粉の表面を確実にコーティングするように混練する。その後は、第1の実施形態と同様に、混練物を成形用の下型31を投入し、プレス機32にセットした上型34で下型31内の混練物を上方から強加圧しながら冷却し、硬化すると取り出せばよい。
【0069】
図8は第3の実施形態を示し、図において図5及び図7と同一符号は同一又は相当部分を示す。混練機30の前方には2軸加熱押出し機60(1軸加熱押出機であってもよい)が設けられ、2軸加熱押出し機60の押出し口にはダイ70が取り付けられている。ダイ70の前方には複数の受けプレート71が長手方向に並べて設けられ、隣接する受けプレート71の間には一対の横ローラ80が設けられ、最終の横ローラ80の前方には切断機90が設けられている。
【0070】
本例のシステムを用いて複合木材を製造する場合、バインダー樹脂のチップを混練機30に投入して溶融させた後、木片と木粉を一度に又は複数回に分けて投入し、バインダー樹脂と木片及び木粉とを混練する。その際、溶融したバインダー樹脂の熱によって木片と木粉を加熱し、その含有水分を十分に蒸発させる。
【0071】
混練物が十分に混練されると、混練物を混練機30から2軸加熱押出し機70の投入口に投入し、2軸加熱押出し機60によって練りながら前方に送られ、ダイ70からプレート状に押し出される。すると、混練物には2軸加熱押出し機60及びダイ70内において周囲から大きな加圧力が作用し、複数のうちの幾つかの木片の表面側の微小腔が潰されるように変形され、微小腔にバインダー樹脂が侵入する。
【0072】
混練物がダイ70からプレート状に押し出されると、混練物は受けプレート71上を前方に送られ、周囲から冷却エアーが次々と吹きつけられ、温度が徐々に低下する。また、受けプレート71上を前方に送られたプレート状の混練物は複数の横ローラ80によって上下方向に繰り返し強加圧され、こうして複数の木片の表面側の微小腔が潰されるように変形され、微小腔にバインダー樹脂が侵入する。横ローラ80の加圧力は第1の実施形態における加圧力と同程度となるように設定する。
【0073】
プレート状の混練物が最終の横ローラ80を通過すると、冷却エアーの作用によって所定の温度まで低下し、プレート状の混練物は十分に硬化し、最後に切断機90によって所定の長さに切断されてプレート状の複合木材が得られる。なお、最後の横ローラ80は加熱ヒータを内蔵し、プレート状の複合木材の表面を平滑にする機能を持たせてもよい。
【0074】
本例の複合木材はダイ70から押し出された後に前方に送られながら上下に強加圧されるので、複数の木片が送り方向に整列した状態でバインダー樹脂によって結合されている。従って、上記送り方向に沿う方向の曲げに対しては高い耐曲げ性を示すことが確認された。
【0075】
なお、本発明は上記の製造方法に限定されず、他の方法を採用することもできる。例えば、製品形状の成形型を用い、製品を成型するようにしてもよい。また、上下、左右及び高さの3方向のうちの2方向から加圧を行うようにすることもできる。
【0076】
また、複合木材の用途はパレットに限定されず、他の製品、例えば合板等の建築用資材、柱材等の建築材料、家具の芯材やベンチ等の耐久消費材に利用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る方法の好ましい実施形態によって製造された複合木材を用いたパレットを示す概略斜視図である。
【図2】 上記複合木材を示す一部断面図である。
【図3】 上記複合木材における顕微鏡写真を示す図である。
【図4】 木粉の顕微鏡写真を示す参考図である。
【図5】 上記実施形態の製造方法を概念的に示す概略図である。
【図6】 上記実施形態における製造工程を示す工程図である。
【図7】 第2の実施形態の製造方法を概念的に示す概略図である。
【図8】 第3の実施形態の製造方法を概念的に示す概略図である。
【符号の説明】
10 パレット
20 木片
21 バインダー樹脂
22 木粉
30 混練機
31 下型
32 プレス機
33 取出し機
34 上型
40 複合木材板
50 2軸加熱押出し機
60 2軸加熱押出し機
70 ダイ
80 横ローラ
90 切断機

Claims (12)

  1. 複数の木片をバインダー樹脂によって相互に結合してなる複合木材であって、
    上記複数の各木片は相互に垂直な3方向において複数の微小腔の形態がほぼ残存するような立体的形状をなし、該複数の各木片の立体的形状の全体又は大部分はその表面側の微小腔を圧潰するように変形させた状態で上記バインダー樹脂によって包囲されるとともに、上記複数の各木片の表面側の微小腔には含有水分が蒸発されて上記バインダー樹脂が入り込むことによって上記複数の木片と上記バインダー樹脂とが相互に結合されていることを特徴とする複合木材。
  2. 上記木片はその表面側の一部が複数のささくれた形状をなし、該複数のささくれた形状部分の間には上記バインダー樹脂が入り込むとともに、上記複数のささくれた形状部分が相互に接近する方向に変形されることによって上記複数の木片とバインダー樹脂とが更に相互に結合されている請求項1記載の複合木材。
  3. 上記複数の木片が破砕機の櫛目の大きさで2mm以上の大きさを有するものである請求項1又は2記載の複合木材。
  4. 上記複数の木片の間には破砕機の櫛目の大きさで2mm未満の大きさを有する木粉及び/又は相互に垂直な3方向のうちの2方向においてのみ複数の微小腔の形態がほぼ残存するような平面的形状をなす木材のスライス薄片が分散されている請求項1ないし3のいずれかに記載の複合木材。
  5. 上記複数の木片の量がバインダー樹脂の量に対して体積比で1倍〜5倍である請求項1ないし4のいずれかに記載の複合木材。
  6. 上記バインダー樹脂がポリプロピレン、ポリエチレン又はポリ塩化ビニル、その他の熱可塑性樹脂である請求項1ないし5のいずれかに記載の複合木材。
  7. 上記複数の木片が廃木材に由来するものである請求項1ないし6のいずれかに記載の複合木材。
  8. 上記熱可塑性樹脂が廃プラスチックに由来する樹脂である請求項1ないし7のいずれかに記載の複合木材。
  9. 上記複数の木片及び上記熱可塑性樹脂が使用済みの複合木材の破砕片に由来するものである請求項1ないし8のいずれかに記載の複合木材。
  10. 相互に垂直な3方向において複数の微小腔の形態がほぼ残存するような立体的形状をなす複数の木片がほぼ全体にわたって分散されるとともに相互に垂直な3方向のうちの少なくとも1方向に強加圧された状態でバインダー樹脂によって相互に結合されかつ上記複数の各木片は該複数の各木片の立体的形状の全体又は大部分の表面側の微小腔を圧潰するように変形させた状態で上記バインダー樹脂によって包囲されるとともに、上記複数の各木片の表面側の微小腔には上記バインダー樹脂が入り込むことによって上記複数の木片とバインダー樹脂とが相互に結合されてなる複合木材であって、該複合木材を製造するにあたり、
    木片を加熱して木片の含有水分を蒸発させるとともに、バインダー樹脂を溶融させて該溶融したバインダー樹脂と上記複数の木片とを混練し、
    上記木片とバインダー樹脂の混練物を相互に垂直な3方向又は1方向に強加圧し、該強加圧状態を維持したまま冷却するか又は上記強加圧と冷却とを繰り返して上記バインダー樹脂を硬化させるようにしたことを特徴とする複合木材の製造方法。
  11. 溶融したバインダー樹脂と上記複数の木片とを混練する際に木片をバインダー樹脂の熱によって加熱して木片の含有水分を蒸発させるようにした請求項10記載の複合木材の製造方法。
  12. 使用済みの請求項1ないし9のいずれかに記載の複合木材を破砕し、上記複数の木片及び熱可塑性樹脂の材料として再使用するようにした請求項10又は11記載の複合木材の製造方法。
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