JP3679251B2 - モータ駆動用電力変換装置 - Google Patents

モータ駆動用電力変換装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、交流電源から電力供給を受けて、交流電力を直流電力に変換し、指令装置からの指令に基づいてサーボユニットまたは主軸モータの駆動を制御する主軸ユニットへ直流電圧を供給するモータ駆動用電力変換装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来技術によるモータ駆動用電力変換装置を含むNCシステムの構成について図12を用いて説明する。図12において、NCシステムは、NC装置101と、サーボユニット102と、主軸ユニット103と、バスライン104と、サーボモータ105と、主軸モータ106と、モータ駆動用電力変換装置107と、交流電源108と、ACリアクトル109とから構成されている。
【0003】
上記NCシステムにおいて、NC装置101は、サーボユニット102および主軸ユニット103へバスライン104によって位置指令を与えるものである。位置指令とは、サーボユニット102がサーボモータ105を、主軸ユニット103が主軸モータ106をそれぞれ駆動制御するための指令である。
【0004】
サーボユニット102は、サーボモータ105を駆動制御するユニットであり、また、主軸ユニット103は、主軸モータ106を駆動制御するユニットである。また、バスライン104は、NC装置101の位置指令をサーボユニット102および主軸ユニット103に与えるためのものである。また、サーボモータ105は、サーボユニット102の制御により駆動され、直線運動または回転運動によって負荷に動力を与えるものである。また、主軸モータ106は、主軸ユニット103の制御により駆動されるものである。
【0005】
モータ駆動用電力変換装置107は、交流電源108から交流電圧L1、L2、L3の供給を受けて、交流/直流変換を行い、サーボユニット102および主軸ユニット103へ直流電圧VP、VNを供給するものである。交流電源108は、交流電圧L1、L2、L3をACリアクトル109を介してモータ駆動用電力変換装置107へ供給するものである。また、ACリアクトル109は、モータ駆動用電力変換装置107にリアクタンスを導入するためのものである。
【0006】
さらに、モータ駆動用電力変換装置107は、スイッチング機器110と、平滑コンデンサ111と、ダイオード112とを備えている。スイッチング機器110は、サーボモータ105および主軸モータ106が回転する時はその電力を交流電源108に返すようにスイッチングするものである。また、平滑コンデンサ111は、整流された直流を平滑するものである。また、ダイオード112は、供給された交流を直流に整流するものである。
【0007】
上記の構成において、交流電源108からの交流電圧L1、L2、L3は、ACリアクトル109を介してモータ駆動用電力変換装置107に供給される。供給された交流電圧L1、L2、L3は、ダイオード112により直流に整流される。さらに整流された直流電流は平滑コンデンサ111により平滑される。
【0008】
これにより、モータ駆動用電力変換装置107は、サーボユニット102および主軸ユニット103に直流電圧VP、VNを供給することができる。また、スイッチング機器110は、サーボモータ105および主軸モータ106が回転する時はスイッチングによりその電力を交流電源108に返すようすることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術である上記NCシステムにおけるモータ駆動用電力変換装置107は、サーボモータ105および主軸モータ106へ供給する直流電圧VP、VNが入力される入力電圧L1、L2、L3により決定されるので、サーボモータ105、主軸モータ106を加減速する時等、サーボモータ105または主軸モータ106の運転状況によっては、必要とする直流電圧に対してサーボユニット102、主軸ユニット103への直流電圧VP、VNの供給が不足してしまうといった問題点があった。
【0010】
また、入力電圧L1、L2、L3が低下するとそれに比例して直流電源電圧VP、VNも低下することになるので、サーボユニット102および主軸ユニット103への直流電圧VP、VNが供給不足となる場合がある。その結果、サーボモータ102または主軸モータ103がトルク飽和を発生させてしてしまうことから、安定かつ高精度なモータ制御ができないおそれがあるといった問題点があった。
【0011】
この発明は、上述の如き問題点に着目してなされたものであり、サーボモータまたは主軸モータの運転状況あるいは入力電圧に依存することなく、サーボモータおよび主軸モータを安定かつ高精度で駆動制御をするための最適な直流電圧をサーボユニットおよび主軸ユニットへ供給することが可能なモータ駆動用電力変換装置を得ることを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この発明によるモータ駆動用電力変換装置は、交流電源から電力供給を受けて、交流電力を直流電力に変換し、指令装置からの指令に基づいてサーボモータの駆動を制御するサーボユニットまたは主軸モータの駆動を制御する主軸ユニットへ直流電圧を供給するモータ駆動用電力変換装置において、前記指令装置からの指令を入力する指令入力手段と、前記指令入力手段により入力された指令に基づいて前記サーボモータまたは前記主軸モータのトルクおよび速度を予測するモータトルク・速度予測手段と、前記モータトルク・速度予測手段により予測されたトルクおよび速度に基づいて前記サーボモータまたは前記主軸モータの駆動を制御するのに最適な直流電圧を算出する算出手段と、を備えたものである。
【0014】
つぎの発明によるモータ駆動用電力変換装置は、交流電源から電力供給を受けて、交流電力を直流電力に変換し、指令装置からの指令に基づいてサーボモータの駆動を制御するサーボユニットまたは主軸モータの駆動を制御する主軸ユニットへ直流電圧を供給するモータ駆動用電力変換装置において、前記サーボモータまたは前記主軸モータのトルクおよび速度を入力するトルク・速度入力手段と、前記指令装置からの指令を入力する指令入力手段と、前記指令入力手段により入力された指令に基づいて前記サーボモータまたは前記主軸モータのトルクおよび速度を予測するモータトルク・速度予測手段と、前記トルク・速度入力手段により入力されたトルクおよび速度と前記モータトルク・速度予測手段により予測されたトルクおよび速度とに基づいて前記サーボモータまたは前記主軸モータの駆動を制御するのに最適な直流電圧を算出する算出手段と、を備えたものである。
【0015】
つぎの発明によるモータ駆動用電力変換装置は、前記算出手段が、前記サーボモータまたは前記主軸モータを一定速度で運転する場合は、前記トルク・速度入力手段により入力されたトルクおよび速度に基づいて前記サーボモータまたは前記主軸モータの駆動を制御するのに最適な直流電圧を算出し、前記サーボモータまたは前記主軸モータを加減速する場合は、前記モータトルク・速度予測手段により予測されたトルクおよび速度に基づいて前記サーボモータまたは前記主軸モータの駆動を制御するのに最適な直流電圧を算出するものである。
【0016】
つぎの発明によるモータ駆動用電力変換装置は、さらに、前記算出手段により算出された直流電圧を前記サーボユニットおよび前記主軸ユニットに伝達する直流電圧伝達手段を備えたものである。
【0017】
つぎの発明によるモータ駆動用電力変換装置は、さらに、入力電圧変動、負荷変動等の外乱による変動を検出して前記直流電圧を一定にする外乱検出手段を備えるものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に添付の図を参照して、この発明にかかるモータ駆動用電力変換装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0020】
実施の形態1.
まず、実施の形態1によるNCシステムの構成について説明する。図1は、この発明の実施の形態1によるモータ駆動用電力変換装置を含むNCシステムの構成を示す説明図である。
【0021】
図1において、NCシステムは、NC装置1と、サーボユニット2と、主軸ユニット3と、バスライン4と、サーボモータ5と、主軸モータ6と、斜線で示すモータ駆動用電力変換装置7と、交流電源8と、ACリアクトル9とから構成される。NC装置1、サーボユニット2、主軸ユニット3、バスライン4、サーボモータ5、主軸モータ6、交流電源8、ACリアクトル9は、従来技術における図12のNC装置101、サーボユニット102、主軸ユニット103、バスライン104、サーボモータ105、主軸モータ106、交流電源108、ACリアクトル109と同様の構成であるので、その説明は省略する。
【0022】
つぎに、モータ駆動用電力変換装置7の構成について説明する。図2は、実施の形態1によるモータ駆動用電力変換装置7の構成を示す説明図である。図2において、モータ駆動用電力変換装置7は、スイッチング機器10と、平滑コンデンサ11と、変圧器12と、位相検出器13と、電圧検出器14と、電流検出器15と、3相/2相変換部16と、電流制御部17と、2相/3相変換部18と、PWM制御部19と、ベース信号出力部20と、直流電圧検出器21と、電圧制御部22と、直流電圧指令作成部30とを含む構成となっている。
【0023】
ここで、スイッチング機器10は、交流電源8からACリアクトル9を介して供給された交流電圧L1、L2、L3を直流電圧VP、VNに変換するものである。また、平滑コンデンサ11は、スイッチング機器10からの出力電流のリップル成分を吸収することにより当該出力電流を平滑するものである。また、変圧器12は、交流電源8から供給された交流電圧L11、L12を変圧するものである。
【0024】
また、位相検出器13は、変圧器12によって変圧された電圧から電源位相θおよび電源周波数ωを検出するものである。また、電圧検出器14は、変圧器12によって変圧された電圧から電源電圧VACを検出するものである。また、電流検出器15は、供給された交流電圧から入力電流IR、IS、ITを検出するものである。また、3相/2相変換部16は、位相検出器13により検出された電源位相θを利用して、電流検出器15により検出された入力電流IR、IS、ITを2相変換して、IpとIqを得るものである。
【0025】
また、電流制御部17は、後述する電流指令Ip*と上記電流Ip、および同様に後述する電流指令Iq*と上記電流Iqとによって得られた偏差量を、位相検出器13により得られた電源周波数ωおよび電圧検出器14により得られた電源電圧VACを利用して電流制御するものである。
【0026】
また、2相/3相変換部18は、電流制御部17により電流制御された2相の電流を位相検出器13により得られた電源位相θを利用して3相に変換するものである。また、PWM制御部19は、2相/3相変換部18により3相に変換された電流をPWM(pulse width modulation)制御するものである。また、ベース信号出力部20は、PWM制御部19によりPWM制御された電流を用いてスイッチング機器10を制御するベース信号を生成し、そのベース信号を出力するものである。
【0027】
また、直流電圧検出器21は、スイッチング機器10により変換された直流電圧VPNを検出するものである。また、電圧制御部22は、後述する直流電圧指令作成部30から出力される最適直流電圧VPN*と直流電圧検出器21から出力される直流電圧VPNとから得られた偏差量を電圧制御し、電流指令Ip*を出力するものである。また、直流電圧指令作成部30は、直流電圧指令である最適直流電圧VPN*を作成し、出力するものである。直流電圧指令作成部30の詳細な内容については後述する。
【0028】
以上の構成において、交流電源8からACリアクトル9を介して供給された交流電圧L1、L2、L3は、スイッチング機器10により直流電圧VP、VNに変換される。また、平滑コンデンサ11によりスイッチング機器10からの出力電流のリップル成分を吸収し、当該出力電流を平滑する。
【0029】
また、交流電源8から供給された交流電圧L11、L12により、変圧器12を経て位相検出器13から電源位相θおよび電源周波数ωを得るとともに、電圧検出器14からは電源電圧VACを得る。また、電流検出器15からは入力電流IR、IS、ITを得る。つぎに、上記電源位相θを用いて入力電流IR、IS、ITを2相変換することによりIp、Iqを得る。
【0030】
つぎに、電圧制御部22により出力される電流指令Ip*およびIq*と上記電流Ipおよび上記電流Iqとの偏差をとり、位相検出器13により得られた電源周波数ωおよび電圧検出器14により得られた電源電圧VACを利用してこれらの偏差量を電流制御する。さらに、電源位相θを用いて2相から3相への変換を行い、PWM制御をした後、ベース信号を生成し、出力することにより、スイッチング機器10を制御するものである。
【0031】
また、上記電流指令Ip*は、直流電圧指令作成部30から出力される直流電圧指令である最適直流電圧VPN*と直流電圧検出器21から得られる直流電圧VPNとの偏差量を電圧制御部22により電圧制御をして与えられる。以上の制御において、上記電流指令Iq*を「Iq*=0」とすることにより、力率「1」の高効率変換がなされ、モータ駆動用電力変換装置7が供給する直流電圧は「VPN=VPN*」となる。
【0032】
つぎに、直流電圧指令作成部30の内容について説明する。図3は実施の形態1によるモータ駆動用電力変換装置7の直流電圧指令作成部30の構成を示す説明図である。図3において、直流電圧指令作成部30は、モータトルク・速度入力部31と、最適直流電圧算出部35とから構成される。
【0033】
モータトルク・速度入力部31は、サーボモータ5、主軸モータ6のトルクおよび速度を入力するものである。具体的には、バスライン4からサーボユニット2の持つサーボモータ5のトルクT1および速度ω1と、主軸ユニット3の持つ主軸モータ6のトルクT2および速度ω2とを入力する。
【0034】
最適直流電圧算出部35は、モータトルク・速度入力部31により入力されたサーボモータ5のトルクT1および速度ω1と、主軸モータ6のトルクT2および速度ω2とに基づいて、直流電圧指令である最適直流電圧VPN*を算出する。このように、最適直流電圧算出部35により算出された算出結果が、直流電圧指令作成部30により作成され、出力される直流電圧指令である最適直流電圧VPN*となる。
【0035】
つぎに、最適直流電圧算出部35における最適直流電圧VPN*の算出処理について説明する。図4は実施の形態1によるモータ駆動用電力変換装置7の直流電圧制御によるモータトルク特性を示す説明図である。図4において、横軸にはサーボモータ5の速度をとり、縦軸にはサーボモータ5のトルクをとる。実線で示すAは、直流電圧制御を行う前のサーボモータ5のトルク特性を示すモータトルク線図であり、点線で示すBは、直流電圧制御を行った後のサーボモータ5のトルク特性を示すモータトルク線図である。
【0036】
モータトルク線図Aにおいて、サーボモータ5のトルクT1および速度ω1がモータトルク線図Aのトルク特性の領域以外である場合、すなわちモータトルク線図Aよりも外側にはみ出した曲線部分(速度ω1およびトルクT1がともに大きくなっている部分)がある場合は、トルク飽和を起こしてトルク不足となっていることを示している。この場合に、サーボモータ5の駆動を制御するのに最適なサーボモータ最適直流電圧VPN*1を増加するような直流電圧制御を行うことによりトルク特性をモータトルク線図Aからモータトルク線図Bへ変更する。
【0037】
これにより、上記曲線部分がモータトルク線図Bよりも外側にはみ出していない状態になったので、サーボモータ5がトルクT1を出力することができるようになる。また、サーボモータ5の速度ω1が一定の場合は、トルクを必要としないので、サーボモータ最適直流電圧VPN*1を減少させることができる。
【0038】
以上の処理を主軸モータ6においても同様に行い、主軸モータ6の駆動を制御するのに最適な主軸モータ最適直流電圧VPN*2を得る。そこで最適直流電圧算出部35は、サーボモータ最適直流電圧VPN*1と主軸モータ最適直流電圧VPN*2とを比較し、両者のうち大きい電圧を最適直流電圧VPN*として算出する。これにより、つねに大きい方が最適直流電圧VPN*となるので、サーボモータ5および主軸モータ6がトルク不足となることを回避することができる。
【0039】
以上説明したように、実施の形態1のモータ駆動用電力変換装置7によれば、サーボモータ5や主軸モータ6の現状の運転状況に応じた直流電圧を算出するため、入力電圧に依存することなくサーボモータ5および主軸モータ6を安定かつ高精度で駆動制御するための最適な直流電圧をサーボユニット2および主軸ユニット3へ供給することができる。
【0040】
さらに、上述のように、一定速度でトルクを必要としない場合は直流電圧を下げることが可能であるため、サーボユニット2および主軸ユニット3が動作する際のスイッチングロスを低減して、電力を節減することができる。
【0041】
実施の形態2.
さて、上述した実施の形態1では、サーボモータ5、主軸モータ6の現状の運転状況に応じた直流電圧を算出するようにしたが、以下に説明する実施の形態2のように、サーボモータ5、主軸モータ6が応答する前にNC装置1の位置指令からサーボモータ5、主軸モータ6の挙動を予測して最適な直流電圧を算出するようにしてもよい。
【0042】
実施の形態2によるNCシステムの構成およびモータ駆動用電力変換装置7の構成については、直流電圧指令作成部30を除き、実施の形態1の図1のNCシステムおよび図2のモータ駆動用電力変換装置7の構成と同様であるので、その説明は省略する。
【0043】
つぎに、直流電圧指令作成部30について説明する。図5はこの発明の実施の形態2によるモータ駆動用電力変換装置の直流電圧指令作成部30の構成を示す説明図である。図5において、直流電圧指令作成部30は、NC指令入力部32と、モータトルク・速度予測部33と、最適直流電圧算出部35とから構成される。
【0044】
NC指令入力部32は、NC装置1からの位置指令を入力するものである。具体的には、バスライン4からサーボユニット2に対する位置指令をF1とし、バスライン4からの主軸ユニット3に対する位置指令をF2とし、これらのF1およびF2を入力するものである。
【0045】
モータトルク・速度予測部33は、NC指令入力部32により入力された位置指令F1、F2に基づいてサーボモータ5および主軸モータ6のトルクおよび速度を予測するものである。具体的には、サーボモータ5の予測トルクT’1および予測速度ω’1、主軸モータ6の予測トルクT’2および予測ω’2を位置指令F1、F2から後述する所定の式を利用して算出することにより予測をする。
【0046】
つぎに、モータトルク・速度予測部33によるサーボモータ5または主軸モータ6の予測トルクT’1、T’2および予測速度ω’1、ω’2の予測処理について説明する。図6は実施の形態2によるモータ駆動用電力変換装置7のNC装置1からの位置指令F1とサーボモータ5のモータ速度ω1とサーボモータ5のトルクT1との関係を示す説明図である。図6において説明図(a)は、横軸には時間をとり、縦軸には位置指令F1をとる。また、説明図(b)は、横軸には時間をとり、縦軸にはサーボモータ5の速度ω1をとる。また、説明図(c)は、横軸には時間をとり、縦軸にはトルクT1をとるものである。
【0047】
説明図(a)において、時間t1において位置指令F1が出力されており、その位置指令F1に基づいて、説明図(b)おいて、サーボモータ5の速度ω1が上昇し、時間t2において、速度ω1が一定となり、時間t3から速度ω1が下降し、時間t4において、速度ω1が「0」となる(サーボモータ5が停止する)。
【0048】
これに伴って、説明図(c)において、サーボモータ5のトルクT1は、時間t1から曲線を描いて上昇し、途中でピークとなった後は下降し、時間t2においてトルクT1は「0」になり、速度ω1が一定となっている時間t2〜t3の間は、トルクT1は「0」のままである。時間t3から速度ω1が下降するに伴って、時間t1〜t2までとは反対にマイナスのトルクが時間t1〜t2において描いた曲線と同様の曲線を描くように発生し、時間t4において、再びトルクT1は「0」になる。
【0049】
モータトルク・速度予測部33は、図6の説明図に基づいて、サーボモータ5の予測トルクT’1および予測速度ω’1を下式を利用して算出する。なお、J1はサーボモータと負荷の総イナーシャである。
【0050】
ω’1=dF1/dt
T’1=J1*dω’1/dt
【0051】
主軸モータ6の予測トルクT’2および予測速度ω’2についても同様の方法によって算出する。
【0052】
最適直流電圧算出部35は、モータトルク・速度予測部33により予測されたサーボモータ5の予測トルクT’1および予測速度ω’1と、主軸モータ6の予測トルクT’2および予測速度ω’2とに基づいて直流電圧指令である最適直流電圧VPN*を算出するものである。このように、最適直流電圧算出部35により算出された算出結果が、直流電圧指令作成部30により作成され、出力される直流電圧指令である最適直流電圧VPN*となる。
【0053】
以上説明したように、実施の形態2によれば、加減速時のように位置指令に対してサーボモータ5、主軸モータ6の応答が遅れる場合でも、サーボモータ5、主軸モータ6が応答する前にNC装置1の位置指令からサーボモータ5、主軸モータ6の挙動を予測して最適な直流電圧を算出するため、サーボモータ5または主軸モータ6の運転状況あるいは入力電圧に依存することなく、サーボモータ5および主軸モータ6を実施の形態1よりさらに安定かつ高精度で駆動制御するための最適な直流電圧をサーボユニット2および主軸ユニット3へ供給することができる。
【0054】
また、一定速度でトルクを必要としない場合は直流電圧を下げることが可能であるため、サーボユニット2および主軸ユニット3が動作する際のスイッチングロスを低減して、電力を節減することができる。
【0055】
実施の形態3.
さて、上述した実施の形態1または2では、サーボモータ5、主軸モータ6の現状の運転状況に応じた直流電圧を供給するか、サーボモータ5、主軸モータ6が応答する前にNC装置1の位置指令からサーボモータ5、主軸モータ6の挙動を予測して最適な直流電圧を供給するかのいずれか一方のみであったが、以下に説明する実施の形態3のように、それらの両方を用いて最適な直流電圧を供給するようにしてもよい。
【0056】
実施の形態3によるNCシステムの構成およびモータ駆動用電力変換装置7の構成については、直流電圧指令作成部30を除き、実施の形態1の図1のNCシステムおよび図2のモータ駆動用電力変換装置7の構成と同様であるので、その説明は省略する。
【0057】
つぎに、直流電圧指令作成部30について説明する。図7はこの発明の実施の形態3によるモータ駆動用電力変換装置7の直流電圧指令作成部30の構成を示す説明図である。図7において、直流電圧指令作成部30は、モータトルク・速度入力部31と、NC指令入力部32と、モータトルク・速度予測部33と、最適直流電圧算出部35とから構成される。
【0058】
ここで、モータトルク・速度入力部31、NC指令入力部32、モータトルク・速度予測部33の各構成部は、実施の形態1または実施の形態2のモータトルク・速度入力部31、NC指令入力部32、モータトルク・速度予測部33と同様であるので、その説明は省略する。
【0059】
最適直流電圧算出部35は、モータトルク・速度入力部31により入力されたトルクT1、T2および速度ω1、ω2と、モータトルク・速度予測部33により予測された予測トルクT’1、T’2および予測速度ω’1、ω’2とに基づいてサーボモータ5または主軸モータ6の駆動を制御するのに最適な直流電圧である最適直流電圧VPN*を算出する。
【0060】
特に、サーボモータ5および主軸モータ6の回転が一定の場合、すなわちNC装置1からの位置指令F1およびF2が一定速度である場合は、モータトルク・速度入力部31により得られるトルクT1、T2および速度ω1、ω2から最適直流電圧VPN*を算出する。一方、サーボモータ5または主軸モータ6の回転が加減速の場合、すなわちNC装置1からの位置指令F1またはF2が加減速である場合は、モータトルク・速度予測部33によってトルクおよび速度を予測し、予測された予測トルクT’1、T’2および予測速度ω’1、ω’2から最適直流電圧VPN*を算出する。
【0061】
以上説明したように、実施の形態3によれば、サーボモータ5および主軸モータ6を一定速度で運転する場合はサーボモータ5および主軸モータ6のトルクT1、T2および速度ω1、ω2に基づいて最適直流電圧を算出し、サーボモータ5または主軸モータ6を加減速する場合はNC装置1からの位置指令から予測される予測トルクT’1、T’2および予測速度ω’1、ω’2に基づいて最適な直流電圧を算出することから、サーボモータ5または主軸モータ6の運転状況あるいは入力電圧に依存することなく、サーボモータ5および主軸モータ6を実施の形態2よりもさらに安定かつ高精度で駆動制御するための最適な直流電圧をサーボユニット2および主軸ユニット3へ供給することができる。
【0062】
さらに、一定速度でトルクを必要としない場合は直流電圧を下げることが可能であるため、サーボユニット2および主軸ユニット3が動作する際のスイッチングロスを低減して、電力を節減することができる。
【0063】
実施の形態4.
さて、上述した実施の形態1〜3では、直流電圧指令作成部30から出力される直流電圧指令により、サーボモータ5、主軸モータ6の現状の運転状況に応じた直流電圧を算出するか、サーボモータ5、主軸モータ6が応答する前にNC装置1の位置指令からサーボモータ5、主軸モータ6の挙動を予測して最適な直流電圧を算出するか、またはそれらの両方を用いて最適な直流電圧を算出するようにしたが、以下に説明する実施の形態4のように、さらに、最適直流電圧算出部35により算出された直流電圧をサーボユニット2および主軸ユニット3に伝達する直流電圧伝達部34を備えるようにしてもよい。
【0064】
実施の形態4によるNCシステムの構成およびモータ駆動用電力変換装置7の構成については、直流電圧指令作成部30を除き、実施の形態1の図1のNCシステムおよび図2のモータ駆動用電力変換装置7の構成と同様であるので、その説明は省略する。
【0065】
つぎに、直流電圧指令作成部30について説明する。図8はこの発明の実施の形態4によるモータ駆動用電力変換装置7の直流電圧指令作成部30の構成を示す説明図である。図8において、直流電圧指令作成部30は、モータトルク・速度入力部31と、NC指令入力部32と、モータトルク・速度予測部33と、最適直流電圧算出部35と、さらに、直流電圧伝達部34とから構成される。
【0066】
ここで、モータトルク・速度入力部31、NC指令入力部32、モータトルク・速度予測部33、最適直流電圧算出部35の各構成部は、実施の形態1〜3のモータトルク・速度入力部31、NC指令入力部32、モータトルク・速度予測部33、最適直流電圧算出部35の各構成部と同様であるので、その説明は省略する。
【0067】
直流電圧伝達部34は、最適直流電圧算出部35により算出された直流電圧VPN*をサーボユニット2および主軸ユニット3に伝達するものである。具体的には、直流電圧伝達部34は最適直流電圧VPN*をバスライン4にてサーボユニット2および主軸ユニット3に伝達する。また、直流電圧伝達部34は最適直流電圧VPN*に応じた電流ループゲインをサーボユニット2および主軸ユニット3に伝達する。
【0068】
以上説明したように実施の形態4によれば、最適な直流電圧VPN*をサーボユニット2および主軸ユニット3に伝達するため、サーボモータ5および主軸モータ6は入力電圧に依存することなく電流ループ帯域を一定に保つことができる。
【0069】
実施の形態5.
さて、上述した実施の形態1〜4では、直流電圧指令作成部30から出力される直流電圧指令により、サーボモータ5、主軸モータ6の現状の運転状況に応じた直流電圧を算出して供給するか、サーボモータ5、主軸モータ6が応答する前にNC装置1の位置指令からサーボモータ5、主軸モータ6の挙動を予測して最適な直流電圧を算出して供給するか、またはそれらの両方を用いて最適な直流電圧を算出して供給するようにしたが、以下に説明する実施の形態5のように、入力電圧変動、負荷変動等の外乱による変動を検出する外乱オブザーバ40により直流電圧を一定に保つようにしてもよい。
【0070】
実施の形態5によるNCシステムの構成については、実施の形態1の図1のNCシステムの構成と同様であるので、その説明は省略する。
【0071】
つぎに、モータ駆動用電力変換装置7の構成について説明する。図9はこの発明の実施の形態5によるモータ駆動用電力変換装置7の構成を示す説明図である。図9において、直流電圧指令作成部30を除き、実施の形態1の図2のモータ駆動用電力変換装置7と同様の構成であるので、同様の構成部は同一の符号を付してその説明は省略する。さらに、図9に示すように、モータ駆動用電力変換装置7は、以下に説明する外乱オブザーバ40を含む構成となっている。
【0072】
外乱オブザーバ40は、入力電圧変動、負荷変動等の外乱による変動を検出して直流電圧を一定にするものである。具体的には、外乱オブザーバ40は直流電圧VPNと電圧制御部22により出力される電流指令Ip*とを入力し、直流電圧VPNと電流指令Ip*を用いて外乱による変動を検出して、その変動に相当する外乱オブザーバ電流指令Iqoをフィードフォワードで与えることにより直流電圧を一定にするものである。
【0073】
つぎに、外乱オブザーバ40の構成について詳細に説明する。図10は実施の形態5によるモータ駆動用電力変換装置7の外乱オブザーバ40の構成を示す説明図である。図10において、外乱オブザーバ40は、電流算出部41と、ローパスフィルタ42と、オブザーバゲイン部43とを含む構成となっている。
【0074】
電流算出部41は、入力された直流電圧VPNを微分して、さらに平滑コンデンサ11の容量Cを乗じることにより直流電圧VPNに相当する電流であるIpPNを算出するものである。また、ローパスフィルタ42は、電圧制御部22により出力された電流指令Ip*と、電流算出部41により算出された電流IpPNとの偏差量のうち、低周波部分だけを低減衰で通過させるフィルタである。また、オブザーバゲイン部43は、ローパスフィルタ42により通過した偏差量に対してオブザーバゲインを乗じて外乱を抑制するための外乱オブザーバ電流指令Ipoを出力するものである。
【0075】
外乱オブザーバ40は、まず、入力された直流電圧VPNを微分して平滑コンデンサ11の容量Cを乗じることにより得られる直流電圧VPNに相当する電流IpPNと、電圧制御部22から入力された電流指令Ip*との偏差をとる。ここで、外乱がない場合は偏差量が「0」となり、外乱は発生していないことがわかる。一方、外乱がある場合は偏差が発生するので、この偏差量をローパスフィルタ42を経てオブザーバゲインを乗じて外乱を抑制するための外乱オブザーバ電流指令Ipoを出力する。
【0076】
これにより、外乱が発生している場合のみ、外乱オブザーバ40から外乱オブザーバ電流指令Ipoが出力される。出力された外乱オブザーバ電流指令Ipoは、3相/2相変換部16により得られたIpとの偏差をとる。
【0077】
以上説明したように、実施の形態5によれば、外乱オブザーバ40から出力される電流指令Ipoにより直流電圧を一定に保つようにしたので、入力電圧変動、負荷変動等の外乱が生じても、実施の形態3よりもさらに安定した直流電圧を供給することができる。
【0078】
実施の形態6.
さて、上述した実施の形態1〜5では、直流電圧指令作成部30から出力される直流電圧指令により最適な直流電圧を算出して供給するか、または、外乱オブザーバ40を用いて入力電圧変動、負荷変動等の外乱による変動を検出することにより直流電圧を一定に保つようにするかのいずれか一方のみであったが、以下に説明する実施の形態6のように、それらの両方を用いて最適な直流電圧を供給するようにしてもよい。
【0079】
実施の形態6によるNCシステムの構成については、実施の形態1の図1のNCシステムの構成と同様であるので、その説明は省略する。
【0080】
つぎに、モータ駆動用電力変換装置7の構成について説明する。図11はこの発明の実施の形態6によるモータ駆動用電力変換装置7の構成を示す説明図である。図11において、実施の形態1の図2のモータ駆動用電力変換装置7または実施の形態5の図9のモータ駆動用電力変換装置7と同様の構成部は同一の符号を付してその説明は省略する。モータ駆動用電力変換装置7は、直流電圧指令作成部30と、外乱オブザーバ40の両方を備えている。
【0081】
ここで、直流電圧指令作成部30は、実施の形態1〜4における直流電圧指令作成部30と同様の構成であるので、その説明は省略する。また、外乱オブザーバ40に入力される電流指令Ip*は、直流電圧指令作成部30から出力されたVPN*を電圧制御部22により電圧制御することにより出力されたものである。この点を除き、外乱オブザーバ40は、実施の形態5における外乱オブザーバ40と同様の構成であるので、その説明は省略する。
【0082】
直流電圧指令作成部30からは直流電圧指令である最適直流電圧VPN*が出力され、外乱オブザーバ40からは外乱オブザーバ電流指令Ipoが出力される。モータ駆動用電力変換装置7は、直流電圧指令である最適直流電圧VPN*と外乱オブザーバ電流指令Ipoの両方の指令に基づいた直流電圧VP、VNをサーボユニット2および主軸ユニット3に供給するものである。具体的には、IpとIp*とIpoとの偏差をとり、その偏差量を電流制御部17においてIqとIq*との偏差量とともに電流制御する。以降は実施の形態1で説明した手順と同様の手順でスイッチング機器10を制御することにより、モータ駆動用電力変換装置7は直流電圧VP、VNをサーボユニット2および主軸ユニット3に供給する。
【0083】
以上説明したように、実施の形態6によれば、入力電圧に依存することなくサーボモータ5および主軸モータ6を安定かつ高精度で駆動することができるとともに、外乱オブザーバ40を用いて入力電圧変動、負荷変動等の外乱による変動を検出することにより直流電圧を一定に保つようにしたので、入力電圧変動、負荷変動等の外乱が生じても、実施の形態5よりもさらに安定した直流電圧を供給することができる。
【0086】
【発明の効果】
この発明にかかるモータ駆動用電力変換装置によれば、加減速時のように位置指令に対してサーボモータ、主軸モータの応答が遅れる場合でも、サーボモータ、主軸モータが応答する前に指令装置の位置指令からサーボモータおよび主軸モータの挙動を予測して最適な直流電圧を算出するため、サーボモータまたは主軸モータの運転状況あるいは入力電圧に依存することなく、サーボモータおよび主軸モータをより安定かつ高精度で駆動制御をするための最適な直流電圧をサーボユニットおよび主軸ユニットへ供給することが可能である。
【0087】
さらに、一定速度でトルクを必要としない場合は直流電圧を下げることが可能であるため、サーボユニットおよび主軸ユニットが動作する際のスイッチングロスを低減して、電力を節減することが可能である。
【0088】
つぎの発明にかかるモータ駆動用電力変換装置によれば、サーボモータ、主軸モータの現状の運転状況に応じた直流電圧の算出と、サーボモータ、主軸モータが応答する前に指令装置の指令からサーボモータ、主軸モータの挙動を予測して最適な直流電圧の算出とを行うことができるため、サーボモータまたは主軸モータの運転状況あるいは入力電圧に依存することなく、サーボモータおよび主軸モータをより安定かつ高精度で駆動制御をするための最適な直流電圧をサーボユニットおよび主軸ユニットへ供給することが可能である。
【0089】
さらに、一定速度でトルクを必要としない場合は直流電圧を下げることが可能であるため、サーボユニットおよび主軸ユニットが動作する際のスイッチングロスを低減して、電力を節減することが可能である。
【0090】
つぎの発明にかかるモータ駆動用電力変換装置によれば、サーボモータおよび主軸モータを一定速度で運転する場合はサーボモータおよび主軸モータのトルクおよび速度から得られる最適な直流電圧を算出し、サーボモータまたは主軸モータを加減速する場合は位置指令から予測される最適な直流電圧を算出することから、サーボモータまたは主軸モータの運転状況あるいは入力電圧に依存することなくサーボモータおよび主軸モータをより安定かつ高精度で駆動制御をするための最適な直流電圧をサーボユニットおよび主軸ユニットへ供給することが可能である。
【0091】
さらに、一定速度でトルクを必要としない場合は直流電圧を下げることが可能であるため、サーボユニットおよび主軸ユニットが動作する際のスイッチングロスを低減して、電力を節減することが可能である。
【0092】
つぎの発明にかかるモータ駆動用電力変換装置によれば、直流電圧をサーボユニットおよび主軸ユニットに伝達するため、サーボモータおよび主軸モータは入力電圧に依存することなく電流ループ帯域を一定に保つことが可能である。
【0093】
さらに、入力電圧変動、負荷変動等の外乱が発生しても、それらの外乱を検出して直流電圧を一定に保つため、入力電圧変動、負荷変動等の外乱が生じても安定した直流電圧を供給することが可能である。
【0094】
さらに、サーボモータ、主軸モータを一定速度で運転する場合はサーボモータおよび主軸モータのトルクおよび速度から得られる最適な直流電圧を算出し、サーボモータまたは主軸モータを加減速する場合は位置指令から予測される最適な直流電圧を算出することから、サーボモータまたは主軸モータの運転状況あるいは入力電圧に依存することなくサーボモータおよび主軸モータをより安定かつ高精度で駆動制御をするための最適な直流電圧をサーボユニットおよび主軸ユニットへ供給することが可能である。
【0095】
さらに、一定速度でトルクを必要としない場合は直流電圧を下げることが可能であり、サーボユニットおよび主軸ユニットは伝達される直流電圧に応じてキャリアを下げることが可能であるため、サーボユニットおよび主軸ユニットが動作する際のスイッチングロスをより低減して、電力を節減ることが可能である。
【0096】
つぎの発明にかかるモータ駆動用電力変換装置によれば、入力電圧変動、負荷変動等の外乱が発生しても直流電圧を一定に保つため、入力電圧変動、負荷変動等の外乱に影響を受けることなく、安定した直流電圧を供給することが可能である。
【0097】
さらに、サーボモータおよび主軸モータを一定速度で運転する場合はサーボモータおよび主軸モータのトルクおよび速度から得られる最適な直流電圧を算出して供給し、サーボモータまたは主軸モータを加減速する場合は位置指令から予測される最適な直流電圧を算出して供給することから、入力電圧に依存することなサーボモータおよび主軸モータをより安定かつ高精度で駆動制御をすることが可能である。
【0098】
さらに、一定速度でトルクを必要としない場合は直流電圧を下げることが可能であるため、サーボユニットおよび主軸ユニットが動作する際のスイッチングロスを低減して、電力を節減することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1によるモータ駆動用電力変換装置を含むNCシステムの構成を示す説明図である。
【図2】 実施の形態1によるモータ駆動用電力変換装置の構成を示す説明図である。
【図3】 実施の形態1によるモータ駆動用電力変換装置の直流電圧指令作成部30の構成を示す説明図である。
【図4】 実施の形態1によるモータ駆動用電力変換装置の直流電圧制御によるモータトルク特性を示す説明図である。
【図5】 この発明の実施の形態2によるモータ駆動用電力変換装置の直流電圧指令作成部の構成を示す説明図である。
【図6】 実施の形態2によるモータ駆動用電力変換装置のNC装置からの位置指令とサーボモータのモータ速度とサーボモータのトルクとの関係を示す説明図である。
【図7】 この発明の実施の形態3によるモータ駆動用電力変換装置の直流電圧指令作成部の構成を示す説明図である。
【図8】 この発明の実施の形態4によるモータ駆動用電力変換装置の直流電圧指令作成部の構成を示す説明図である。
【図9】 この発明の実施の形態5によるモータ駆動用電力変換装置の構成を示す説明図である。
【図10】 実施の形態5によるモータ駆動用電力変換装置の外乱オブザーバの構成を示す説明図である。
【図11】 この発明の実施の形態6によるモータ駆動用電力変換装置の構成を示す説明図である。
【図12】 従来におけるモータ駆動用電力変換装置を含むNCシステムの構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1 NC装置、2 サーボユニット、3 主軸ユニット、4 バスライン、5サーボモータ、6 主軸モータ、7 モータ駆動用電力変換装置、8 交流電源、9 ACリアクトル、10 スイッチング機器、11 平滑コンデンサ、12 変圧器、13 位相検出器、14 電圧検出器、15 電流検出器、16 3相/2相変換部、17 電流制御部、18 2相/3相変換部、19 PWM制御部、20 ベース信号出力部、21 直流電圧検出器、22 電圧制御部、30 直流電圧指令作成部、31 モータトルク・速度入力部、32 NC指令入力部、33 モータトルク・速度予測部、34 直流電圧伝達部、35 最適直流電圧算出部、40 外乱オブザーバ、41 電流算出部、42 ローパスフィルタ、43 オブザーバゲイン部。

Claims (5)

  1. 交流電源から電力供給を受けて、交流電力を直流電力に変換し、指令装置からの指令に基づいてサーボモータの駆動を制御するサーボユニットまたは主軸モータの駆動を制御する主軸ユニットへ直流電圧を供給するモータ駆動用電力変換装置において、
    前記指令装置からの指令を入力する指令入力手段と、
    前記指令入力手段により入力された指令に基づいて前記サーボモータまたは前記主軸モータのトルクおよび速度を予測するモータトルク・速度予測手段と、
    前記モータトルク・速度予測手段により予測されたトルクおよび速度に基づいて前記サーボモータまたは前記主軸モータの駆動を制御するのに最適な直流電圧を算出する算出手段と、
    を備えたことを特徴とするモータ駆動用電力変換装置。
  2. 交流電源から電力供給を受けて、交流電力を直流電力に変換し、指令装置からの指令に基づいてサーボモータの駆動を制御するサーボユニットまたは主軸モータの駆動を制御する主軸ユニットへ直流電圧を供給するモータ駆動用電力変換装置において、
    前記サーボモータまたは前記主軸モータのトルクおよび速度を入力するトルク・速度入力手段と、
    前記指令装置からの指令を入力する指令入力手段と、
    前記指令入力手段により入力された指令に基づいて前記サーボモータまたは前記主軸モータのトルクおよび速度を予測するモータトルク・速度予測手段と、
    前記トルク・速度入力手段により入力されたトルクおよび速度と前記モータトルク・速度予測手段により予測されたトルクおよび速度とに基づいて前記サーボモータまたは前記主軸モータの駆動を制御するのに最適な直流電圧を算出する算出手段と、
    を備えたことを特徴とするモータ駆動用電力変換装置。
  3. 前記算出手段は、前記サーボモータまたは前記主軸モータを一定速度で運転する場合は、前記トルク・速度入力手段により入力されたトルクおよび速度に基づいて前記サーボモータまたは前記主軸モータの駆動を制御するのに最適な直流電圧を算出し、前記サーボモータまたは前記主軸モータを加減速する場合は、前記モータトルク・速度予測手段により予測されたトルクおよび速度に基づいて前記サーボモータまたは前記主軸モータの駆動を制御するのに最適な直流電圧を算出することを特徴とする請求項に記載のモータ駆動用電力変換装置。
  4. さらに、前記算出手段により算出された直流電圧を前記サーボユニットおよび前記主軸ユニットに伝達する直流電圧伝達手段を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のモータ駆動用電力変換装置。
  5. さらに、入力電圧変動、負荷変動等の外乱による変動を検出して前記直流電圧を一定にする外乱検出手段を備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載されたモータ駆動用電力変換装置。
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