JP3678626B2

JP3678626B2 - サンプル収納具

Info

Publication number: JP3678626B2
Application number: JP2000112395A
Authority: JP
Inventors: さおり大井; 恵美佐藤
Original assignee: 株式会社カネボウ化粧品
Priority date: 2000-04-13
Filing date: 2000-04-13
Publication date: 2005-08-03
Anticipated expiration: 2020-04-13
Also published as: JP2001294262A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、化粧品等の薄型サンプルを顧客に提供する際に用いられる、サンプル収納具に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来から、化粧品メーカー等では、新商品の宣伝や従来商品の販売拡大のために、その商品の中身をごく少量だけ充填した薄型のサンプルを、店頭や街頭で無料配布している。このようなサンプルを顧客に対して配布する場合は、通常、そのサンプルに係る商品の内容，使用方法，効能，宣伝広告等を表示したシート体からなるサンプル収納具にサンプルを収納して、顧客一人一人に配布するようにしている。
【０００３】
ところで、最近、同じ化粧品であっても肌のタイプや好みに応じて複数種類の化粧品が用意され、顧客の肌の状態を診断したり要望を聞いた上で、最も適した種類の化粧品を推奨することがよく行われている。したがって、このような化粧品にかかるサンプルを配布する場合は、実際の化粧品推奨時と同様、サンプル配布に先立って顧客の肌の状態を診断する等して、顧客に適した種類のサンプルを手渡すことが望ましい。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、サンプル配布時に、いちいちカウンセリング機器を用いて肌の状態を測定したり、別途用意した問診表に回答させる等の手順を踏むことは、配布する方にとっても、顧客にとっても、作業が煩雑で、負担感が大きい。
【０００５】
そこで、このような負担感をなくすために、サンプルを収納するサンプル収納具に問診機能を付加して、サンプル配布時に、簡単な肌診断を行った上で、最適な種類のサンプルを、そのサンプル収納具に収納して配布することが検討されているが、そのようなサンプル収納具は、未だ実用化されていないのが実情である。
【０００６】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、肌の状態等についての簡単な問診機能を備え、顧客にとって最適な種類のサンプルを簡単に特定することができる、優れたサンプル収納具の提供をその目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明のサンプル収納具は、一枚のシート体を左右方向に２つ折りし、２重になった部分をさらに、上記第１の折り目と平行な第２の折り目を介して左右方向に２つ折りすることにより全体を冊子状に形成し、上記冊子状体の表紙部分に化粧品サンプルを収納するためのサンプル収納部を付設してなるサンプル収納具であって、上記冊子状体の表紙部分を側方に開いてあらわれる第１の見開き面に、特定の化粧品群のなかから最適な化粧品を選択するための設問と、その設問に対する回答となる少なくとも２つの選択肢が表示されているとともに、各選択肢の近傍に切欠きがそれぞれ形成されており、上記第１の見開き面を側方に開いてあらわれる第２の見開き面には、これを折り重ねた場合に上記第１の見開き面の切欠きに裏側から相対するそれぞれの部分にチェック欄が設けられているとともに、上記各チェック欄の近傍に、各選択肢に応じた化粧品に関する説明がそれぞれ表示されており、上記第２の見開き面を折り重ね、上記第１の見開き面の切欠きから上記第２の見開き面のチェック欄をそれぞれ露出させた状態で、上記第１の見開き面に表示された設問に対し該当する選択肢を顧客に選択させ、その選択肢近傍にある切欠き内に印を付けることにより、第２の見開き面のチェック欄に印を付け、そのチェック欄近傍に表示された化粧品がその顧客に適するとして、その化粧品にかかるサンプルを上記サンプル収納部に収納して顧客に渡すことができるようになっていることを要旨とする。
【０００８】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施の形態について説明する。
【０００９】
図１は、本発明の一実施の形態を示している。このサンプル収納具１は、一枚のシート体を折り立てて冊子状に形成したもので、その表紙部分２に設けられた差し込みポケット３に、肌の状態に応じて選択するできるよう３種類用意されたうちの１つの、ファンデーションにかかるサンプル４と、これと組み合わせて用いるのに適した下地料のサンプル５とが収納できるようになっている。なお、上記ファンデーションにかかるサンプル４は、浅皿状のプラスチックトレイにファンデーション４ａとスポンジ４ｂが装入された構成になっており、上記下地料にかかるサンプル５は、アルミニウムラミネートシート製の袋内に下地料が封入された構成になっている。
【００１０】
また、上記サンプル収納具１は、展開すると図２に示すような構成になっている。すなわち、この、展開されたシート状体は、冊子状体となる長方形部分６と、その表紙部分２に重ねられて差し込みポケット３となる延設部分７とからなり、上記長方形部分６の左右に延びる鎖線Ｐを山折り目として、鎖線Ｐより上の部分を、下の部分の裏側に重ねて２つ折りし、つぎに、鎖線Ｑを山折り目として、鎖線Ｑより左側の部分を、右側の部分の裏側に重ねて２つ折りし、さらに、鎖線Ｒを山折り目として、鎖線Ｒより右側の部分を、左側の部分の裏側に重ねることにより、冊子状体が形成されるようになっている。なお、上記延設部分７は、最初の２つ折りによって、表面部分２の下辺２ａから下に突出した状態となるため、これを、手前に折り返して、左右の糊代７ａに糊を付けて表面部分２に貼着することにより、図１に示すように、差し込みポケット３が形成されるようになっている。
【００１１】
上記差し込みポケット３の上部には、「ぴったりをみつける！カウンセリングフェア実施中」のキャッチフレーズ１０が表示されており、その下には、「選べる春夏ファンデーション」の見出し１１が表示されている。また、表紙部分２の上端部には、「ぜひお試しください。」の文１２が付記されている。
【００１２】
このサンプル収納具１において、表紙部分２を右側に開いてあらわれる第１の見開き面１３は、図３に示すようになっている。すなわち、その上部に、左右に延びる長四角枠１４が設けられており、その内側の左側に、「いちばん気になることは？」という設問１５が大文字で表示されている。そして、その右側に、「そろそろ春夏ファンデーションに切り替える季節です。テカりや紫外線、仕上がり感など、あなたは何が気になりますか。」という、設問１５をより詳しく説明する文１６が表示されている。また、上記長四角枠１４に部分的に重なる楕円枠１４′が設けられており、その内側に、「あなたのファンデーション選びチェック！」の小見出し１５′が表示されている。
【００１３】
そして、上記長四角枠１４の下には、上記設問１５の回答となる３つの選択肢１７〜１９が表示されている。ちなみに、左端の選択肢１７は、「テカテカするのがイヤ。素肌っぽい仕上がりが好き。」であり、右上の選択肢１８は、「汗で化粧くずれが気になる。厚づきはイヤ。」であり、その下の選択肢１９は、「シミ・ソバカスをかくしたい。明るい肌に仕上げたい。」となっている。
【００１４】
そして、選択肢１７〜１９のそれぞれ近傍には、太線からなる四角枠２０〜２２が設けられており、それらの内側が、四角い切欠き２３〜２５になっている。なお、鎖線Ｒ′は折り目（谷折り目）である。
【００１５】
上記第１の見開き面１３を開いた状態で裏返すと、図４に示すように、冊子状にした場合の表紙部分２と、裏表紙部分２６とが、左右に並んだ状態になっている。上記裏表紙部分２６には、後述する第２の見開き面３０（図５参照）に表示しきれなかった所定の情報２７が表示されるようになっている。
【００１６】
つぎに、第１の見開き面１３があらわれた状態（図３の状態）から、これを右側に開くと、図５に示すように、左右方向に２倍の面積に広がった第２の見開き面３０があらわれる。この見開き面３０は、左右方向に４つの部分３１〜３４に区分されており、左側の３つの部分３１〜３３には、上記第１の見開き面１３における３つの選択肢１７〜１９のそれぞれに応じた（すなわち、その選択肢を選択した場合に最適な）化粧品に関する表示がなされている。
【００１７】
ちなみに、部分３１には、「オイルブロック効果で、テカらない。サラリ、きれいな、素肌感。」というキャッチフレーズ３５と、該当するファンデーションの商品写真３６と、商品説明３７と、このファンデーションを用いて化粧したモデルの顔写真３８とが表示されている。また、部分３２には、「ウォーターフィット効果で、くずれない。いつまでも、きれいな、透明感。」というキャッチフレーズ３９と、該当するファンデーションの商品写真４０と、商品説明４１と、このファンデーションを用いて化粧したモデルの顔写真４２とが表示されている。さらに、部分３３には、「クリアビューティ効果で、くすまない。明るく、きれいな、クリアな白さ。」というキャッチフレーズ４３と、該当するファンデーションの商品写真４４と、商品説明４５と、このファンデーションを用いて化粧したモデルの顔写真４６とが表示されている。
【００１８】
そして、部分３１〜３３の、上記第１の見開き面１３の切欠き２３〜２５に相対するそれぞれの部分に、丸囲いのチェック欄４７〜４９が設けられており、この第２の見開き面３０を折り重ねると、このチェック欄４７〜４９が、上記第１の見開き面１３の切欠き２３〜２５からそれぞれ露出するようになっている。
【００１９】
また、右側の部分３４には、その上部に、「ぴったりのファンデーションをつける前に」の見出し５０が表示されており、その下に、左側の部分３１〜３３に示した各ファンデーションと組み合わせて用いるのに適した３種類の下地料が、それぞれの商品写真５１とともに説明されている。そして、いずれかの下地料のサンプル５を、上記ファンデーションのサンプル４とともに顧客に渡すようになっている（図１参照）ため、どのサンプル５を渡したかがわかるよう、各商品写真５１の近傍に、四角いチェック欄５２〜５４が設けられている。なお、この第２の見開き面３０におけるこれらの表示は、前記第１の見開き面１３に形成された切欠き２３〜２５によって妨げられることのないよう、配置が工夫されている。
【００２０】
なお、上記サンプル収納体１を、図１に示すような冊子状に折り畳んだ状態での裏表紙部分２６（図４参照）には、所定の情報２７が表示される、とすでに述べたが、上記「所定の情報」とは、具体的には、上記第２の見開き面３０に表示された３種類の下地料の使用方法についての情報である。
【００２１】
上記サンプル収納具１は、例えばつぎのようにして使用することができる。すなわち、まず、化粧品販売店において、来店した顧客に対して、まだサンプル４，５を入れていない状態のサンプル収納具１を示し、簡単なカウンセリングによって顧客に最適なファンデーションサンプルを選んで渡すことができる旨を説明する。そして、図３に示すように、第１の見開き面１３を開いた状態にして、顧客に、自分の肌の状態について、表示された３つの選択肢１７〜１９のなかから選択してもらい、該当するものの切欠き（２３〜２５のいずれか）に、ボールペン等で印をつけてもらう。あるいは、店員が印をつける。
【００２２】
なお、この切欠き内の印をつける部分は、実は、第２の見開き面３０のチェック欄４７〜４９である（図５参照）。そこで、上記見開き面１３を右側に開き、第２の見開き面３０を顧客に見せて、チェック欄４７〜４９のいずれに印がついているかを確認し、印のついた部分に表示されているファンデーションが顧客に最適なファンデーションであることを確認する。また、その右側に表示された３種類の下地料のうち、顧客が好ましいと思うもの、あるいは肌の状態から用いた方がよいと思われるものを選択する。そして、選択したものに該当するチェック欄（５２〜５４のいずれか）に印をつけたのち、サンプル収納具１を冊子状に折り畳み、上記選択したファンデーションのサンプル４と、下地料のサンプル５とを、サンプル収納具１の差し込みポケット３に収納して、顧客に渡す。
【００２３】
このように、上記サンプル収納具１によれば、このサンプル収納具１を利用して、顧客に対し、簡単な問診を行い、その結果にもとづいて顧客に肌の状態に適したファンデーションと下地料を渡すことができるようになっている。したがって、自分に合わないサンプル４，５がランダムに配布される場合と異なり、必ず自分に適したサンプル４，５を入手することができ、実用的である。そして、簡単な問診によって、自分の肌の状態が客観的にわかるため、その結果を、つぎの商品購入に役立てることができるという利点を有する。
【００２４】
なお、上記の例では、もとのシート体として、図２に示すような形状のものを用いたが、図２において鎖線Ｐを境界とする上半分の内容と、同じく下半分の内容を、一枚のシート体の両面にそれぞれに印刷すれば、より簡単な構成となる。
【００２５】
また、上記の例では、設問に対する選択肢を３つ設けたが、選択肢の数は、２以上であれば、特に限定されるものではなく、用意されるサンプルの種類に応じて適宜設定される。また、選択肢を単純に選ぶのではなく、簡単なＹＥＳ−ＮＯチャートを設け、最終的に最適な選択肢に到達するようにしてもよい。
【００２６】
さらに、上記の例では、サンプル収納具１に、ファンデーションにかかるサンプル４と下地料にかかるサンプル５とを組み合わせて収納するようにしているが、収納するサンプルの数は、１個であっても、２個以上であっても、差し支えはない。
【００２７】
そして、本発明は、上記の例のように、ファンデーションや下地料のサンプルに利用することができる外、それ以外の各種化粧品やシャンプー、リンス等にも適用することができる。したがって、本発明において「化粧品」とは、狭義の化粧品だけでなく、顧客が自分の肌や毛髪等に用いる、各種美容剤、衛生剤等を含む趣旨である。
【００２８】
【発明の効果】
以上のように、本発明のサンプル収納具には、簡単な問診機能が付与されており、顧客に簡単な問診を行い、その結果にもとづいて顧客に最適な化粧品にかかるサンプルを渡すことができるようになっている。したがって、顧客が、必ず自分に適したサンプルを入手することができ、実用的である。そして、上記問診によって得られた結果を、つぎの商品購入に役立てることができるという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明のサンプル収納具の一実施例を示す斜視図である。
【図２】上記実施例に用いるシート体の展開図である。
【図３】上記実施例の一態様を示す説明図である。
【図４】上記態様のものを裏返した状態を示す説明図である。
【図５】上記実施例の他の態様を示す説明図である。
【符号の説明】
１サンプル収納具
２表紙部分
３差し込みポケット
４，５サンプル

Claims

一枚のシート体を左右方向に２つ折りし、２重になった部分をさらに、上記第１の折り目と平行な第２の折り目を介して左右方向に２つ折りすることにより全体を冊子状に形成し、上記冊子状体の表紙部分に化粧品サンプルを収納するためのサンプル収納部を付設してなるサンプル収納具であって、上記冊子状体の表紙部分を側方に開いてあらわれる第１の見開き面に、特定の化粧品群のなかから最適な化粧品を選択するための設問と、その設問に対する回答となる少なくとも２つの選択肢が表示されているとともに、各選択肢の近傍に切欠きがそれぞれ形成されており、上記第１の見開き面を側方に開いてあらわれる第２の見開き面には、これを折り重ねた場合に上記第１の見開き面の切欠きに裏側から相対するそれぞれの部分にチェック欄が設けられているとともに、上記各チェック欄の近傍に、各選択肢に応じた化粧品に関する説明がそれぞれ表示されており、上記第２の見開き面を折り重ね、上記第１の見開き面の切欠きから上記第２の見開き面のチェック欄をそれぞれ露出させた状態で、上記第１の見開き面に表示された設問に対し該当する選択肢を顧客に選択させ、その選択肢近傍にある切欠き内に印を付けることにより、第２の見開き面のチェック欄に印を付け、そのチェック欄近傍に表示された化粧品がその顧客に適するとして、その化粧品にかかるサンプルを上記サンプル収納部に収納して顧客に渡すことができるようになっていることを特徴とするサンプル収納具。