JP3678169B2 - 信号検出回路、データ転送制御装置及び電子機器 - Google Patents

信号検出回路、データ転送制御装置及び電子機器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、信号検出回路、これを用いたデータ転送制御装置及び電子機器に関する。
【0002】
【背景技術及び発明が解決しようとする課題】
近年、パーソナルコンピュータと周辺機器(広義には、電子機器)とを接続するためのインタフェース規格として、USB(Universal Serial Bus)が注目を集めている。このUSBには、従来は別々の規格のコネクタで接続されていたマウスやキーボードやプリンタなどの周辺機器を、同じ規格のコネクタで接続できると共にいわゆるプラグ&プレイやホットプラグも実現できるという利点がある。
【0003】
一方、このUSBには、同じくシリアルバスインタフェース規格として脚光を浴びているIEEE1394に比べて、転送速度が遅いという問題点がある。
【0004】
そこで、従来のUSB1.1の規格に対する下位互換性を持ちながら、USB1.1に比べて格段に高速な480Mbps(HS(High Speed)モード)のデータ転送速度を実現できるUSB2.0規格が策定され、注目を浴びている。また、USB2.0の物理層回路や論理層回路のインタフェース仕様を定義したUTMI(USB2.0 Transceiver Macrocell Interface)も策定されている。
【0005】
このUSB2.0では、従来のUSB1.1で定義されていたFS(Full Speed)モードに加えて、上述したHSモードと呼ばれる転送モードが用意されている。このHSモードでは480Mbpsでデータ転送が行われるため、12Mbpsでデータ転送が行われるFSモードに比べて格段に高速なデータ転送を実現できる。従って、USB2.0によれば、高速な転送速度が要求されるハードディスクドライブや光ディスクドライブなどのストレージ機器に最適なインタフェースを提供できるようになる。
【0006】
しかしながら、USB2.0では、小振幅の信号を、これまで以上に高速な受信信号として検出する必要がある。従って、信号検出回路を従来のような包絡線検波回路により構成した場合、現在利用可能な高コストの微細プロセスを用いたとしても、周波数特性が厳しくなるという問題がある。また、このような包絡線検波回路では、小振幅の信号の受信を検出することが困難であるという問題がある。
【0007】
本発明は、以上のような技術的課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、低コストのプロセスを用いた場合でも、高速かつ小振幅の信号の検出が可能な信号検出回路、これを用いたデータ転送制御装置及び電子機器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、入力信号の有無を検出する信号検出回路であって、入力信号のピーク値を所与のノードに保持するピークホールド回路と、前記ノードの電位を、所与の定電位に戻すための定電位設定回路と、前記ノードの電位と所与の基準レベルとを比較する比較回路とを含み、前記比較回路の比較結果に基づいて入力信号の有無を検出することを特徴とする。
【0009】
ここで、ピーク値は、例えば電位のピーク値をいうが、上限値若しくは下限値であっても良い。
【0010】
本発明によれば、所定の低電位に戻される所与のノードに入力信号のピーク値を保持し、そのピーク値を保持したノードの電位と所与の基準レベルとを比較するようにしたので、微細なプロセス技術に依存することなく、高速かつ小振幅の入力信号の有無状態を検出することができるようになる。
【0011】
また本発明は、差動対の入力信号の有無を検出する信号検出回路であって、差動対の入力信号に基づいて増幅した差動対の出力信号を出力する差動増幅器と、前記差動対の出力信号の各ピーク値を所与のノードに保持する第1及び第2のピークホールド回路と、前記ピーク値の保持による電位の変化よりも遅く変化するように、前記ノードの電位を所与の定電位に戻す定電位設定回路と、前記ノードの電位と所与の基準レベルとを比較する比較回路とを含み、前記比較回路の比較結果に基づいて入力信号の有無を検出することを特徴とする。
【0012】
ここで、ピーク値の保持による電位変化とは、第1又は第2のピークホールド回路による電位の変化をいう。より具体的には、第1又は第2のピークホールド回路がピーク値を保持するために、高電位側又は低電位側のいずれか一方に電位を変化させる場合における、その当該第1又は第2のピークホールド回路による電位の変化をいう。
【0013】
本発明においては、第1及び第2のピークホールド回路により差動対の各入力信号について、ピーク値を同一のノードに保持するようにした。そして、このノードを、第1及び第2のピークホールド回路によってピーク値の保持が行われることに起因する電位の変化よりも遅く変化するように、当該ノードを所与の定電位に戻すようにしている。これにより、ノードの電位と所与の基準レベルとを比較することによって、更に高速かつ小振幅の入力信号の有無状態を連続的に検出することができる。
【0014】
また本発明は、前記第1及び第2のピークホールド回路は、前記差動対の出力信号の下限値を所与のノードに保持し、前記定電位設定回路は、前記下限値の保持による電位の変化よりも遅く変化するように、前記ノードに電荷を供給することによって前記ノードの電位を所与の定電位に戻すことを特徴とする。
【0015】
本発明によれば、第1及び第2のピークホールド回路により差動対の各入力信号について、下限値を同一のノードに保持するようにした。そして、このノードを、第1及び第2のピークホールド回路によって下限値の保持が行われることに起因する電位の変化よりも遅く変化するように、当該ノードを所与の定電位に戻すようにしている。これにより、ノードの電位と所与の基準レベルとを比較することによって、更に高速かつ小振幅の入力信号の有無状態を連続的に検出することができる。特に、下限値を保持することは、電荷を放電することになるため、電荷を充電する場合に比べて第1及び第2のピークホールド回路の高速応答性は向上し、より高速で、小振幅の入力信号の有無状態を検出することができるようになる。
【0016】
また本発明は、前記定電位設定回路は、前記下限値の保持による電位の変化よりも遅く変化するような微小な電荷を供給する定電流源を含むことを特徴とする。
【0017】
本発明によれば、下限値を保持する電位を所与の定電位に戻す定電位設定回路を、定電流源により構成するようにしたので、簡素な構成で、微細プロセス技術に依存することなく、上述したように第1及び第2のピークホールド回路の高速応答性を向上させ、より高速で、小振幅の入力信号の有無状態を検出することができるようになる。
【0018】
また本発明は、前記差動増幅器は、ソース端子が第1の電源に接続された第1の第1導電型トランジスタと、ソース端子が前記第1の第1導電型トランジスタのドレイン端子に接続された第2の第1導電型トランジスタと、ソース端子が前記第1の第1導電型トランジスタのドレイン端子に接続された第3の第1導電型トランジスタと、ゲート端子及びドレイン端子が、前記第2の第1導電型トランジスタのドレイン端子に接続され、ソース端子が第2の電源に接続された第1の第2導電型トランジスタと、ゲート端子及びドレイン端子が、前記第3の第1導電型トランジスタのドレイン端子に接続され、ソース端子が第2の電源に接続された第2の第2導電型トランジスタとを含み、所与のイネーブル信号が前記第1の第1導電型トランジスタのゲート端子に供給され、前記差動対の入力信号が前記第2及び第3の第1導電型トランジスタのゲート端子に供給され、前記差動対の出力信号が前記第1及び第2の第2導電型トランジスタのドレイン端子から出力されることを特徴とする。
【0019】
本発明によれば、差動対の入力信号に応じて差動対の出力信号を出力する差動増幅器を簡素な構成で実現するようにしたので、高価な微細プロセス技術に依存することなく、高速かつ小振幅の差動対の受信信号の有無状態の検出が可能な信号検出回路の低コスト化を図ることができる。
【0020】
また本発明は、前記第1及び第2のピークホールド回路のうち少なくとも一方は、ソース端子が第1の電源に接続された第4の第1導電型トランジスタと、ソース端子が前記第4の第1導電型トランジスタのドレイン端子に接続された第5の第1導電型トランジスタと、ソース端子が前記第4の第1導電型トランジスタのドレイン端子に接続された第6の第1導電型トランジスタと、ドレイン端子が前記第5の第1導電型トランジスタのドレイン端子に接続され、ゲート端子が前記第6の第1導電型トランジスタのドレイン端子に接続され、ソース端子が第2の電源に接続された第3の第2導電型トランジスタと、ゲート端子及びドレイン端子が、前記第6の第1導電型トランジスタのドレイン端子に接続され、ソース端子が第2の電源に接続された第4の第2導電型トランジスタと、ドレイン端子が前記第6の第1導電型トランジスタのゲート端子に接続され、ゲート端子が前記第3の第2導電型トランジスタのドレイン端子に接続され、ソース端子が第2の電源に接続された第5の第2導電型トランジスタとを含み、所与のイネーブル信号が前記第4の第1導電型トランジスタのゲート端子に供給され、前記差動対の出力信号の一方が前記第5の第1導電型トランジスタのゲート端子に供給され、前記ノードが前記第6の第1導電型トランジスタのゲート端子に接続されていることを特徴とする。
【0021】
本発明によれば、第5の第2導電型トランジスタにより差動対の入力信号のピーク値を保持するノードの電荷を放電するようにしたので、電荷を充電する場合に比べて高速応答を実現し、高速かつ小振幅の入力信号の変化に対する追従性を大幅に向上させることができるようになる。
【0022】
また本発明は、前記比較回路は、ソース端子が第1の電源に接続された第7の第1導電型トランジスタと、ソース端子が前記第7の第1導電型トランジスタのドレイン端子に接続された第8の第1導電型トランジスタと、ソース端子が前記第7の第1導電型トランジスタのドレイン端子に接続された第9の第1導電型トランジスタと、ゲート端子及びドレイン端子が前記第8の第1導電型トランジスタのドレイン端子に接続され、ソース端子が第2の電源に接続された第6の第2導電型トランジスタと、ドレイン端子が前記第9の第1導電型トランジスタのドレイン端子に接続され、ゲート端子が前記第6の第2導電型トランジスタのゲート端子に接続され、ソース端子が第2の電源に接続された第7の第2導電型トランジスタと、ドレイン端子が前記第6の第2導電型トランジスタのゲート端子に接続され、ゲート端子が前記第7の第2導電型トランジスタのドレイン端子に接続され、ソース端子が第2の電源に接続された第8の第2導電型トランジスタとを含み、所与のイネーブル信号が前記第7の第1導電型トランジスタのゲート端子に供給され、前記ノードが前記第8の第1導電型トランジスタのゲート端子に接続され、前記基準レベルが前記第9の第1導電型トランジスタのゲート端子に供給され、比較結果が前記第7の第2導電型トランジスタのドレイン端子から出力されていることを特徴とする。
【0023】
本発明によれば、入力信号のピーク値を保持するノードの電位と入力信号の有無状態を検出するための基準レベルとを比較する比較回路を、トランジスタによる簡素な構成の演算増幅器で実現するようにしたので、高価な微細プロセス技術に依存することなく、高速かつ小振幅の差動対の受信信号の有無状態の検出が可能な信号検出回路の低コスト化を図ることができる。
【0024】
また本発明は、ソース端子が第1の電源に接続された第10の第1導電型トランジスタと、ソース端子が前記第10の第1導電型トランジスタのドレイン端子に接続された第11の第1導電型トランジスタと、ソース端子が前記第10の第1導電型トランジスタのドレイン端子に接続された第12の第1導電型トランジスタと、ゲート端子及びドレイン端子が前記第11の第1導電型トランジスタのドレイン端子に接続され、ソース端子が第2の電源に接続された第9の第2導電型トランジスタと、ゲート端子及びドレイン端子が前記第12の第1導電型トランジスタのドレイン端子に接続され、ソース端子が第2の電源に接続された第10の第2導電型トランジスタとを含み、所与のイネーブル信号が前記第10の第1導電型トランジスタのゲート端子に供給され、検出すべきレベルに対応した差動対の検出レベル信号が、前記第11及び第12の第1導電型トランジスタのゲート端子にそれぞれ供給され、前記基準レベルが前記第10の第2導電型トランジスタのドレイン端子から出力される基準レベル生成回路を含み、前記基準レベル生成回路は、前記差動増幅器と同等の電気的特性を有していることを特徴とする。
【0025】
ここで、電気的特性としては、少なくとも温度特性を含む。
【0026】
本発明によれば、差動対の入力信号の有無状態を検出するための基準レベルを生成するための基準レベル生成回路を、トランジスタによる簡素な構成の演算増幅器で実現するようにしたので、信号検出回路の低コスト化を図ることができる。しかも、基準レベル生成回路を、差動対の入力信号に基づいてノードにそのピーク値が保持される差動対の出力信号を生成する差動増幅器と同等の電気的特性を有する構成としたので、動作環境に応じて変化する差動対の出力信号に応じた適切な基準レベルを生成することができ、信号検出回路の信号検出精度を向上させることができる。例えば、差動増幅器と基準レベル生成回路のトランジスタ構成及びサイズを同一とすることによって、同等の電気的特性を備えた構成を容易に実現することができる。
【0027】
また本発明は、前記定電位設定回路は、ソース端子が第1の電源に接続され、ドレイン端子が前記ノードに接続された第13の第1導電型トランジスタと、前記ノードと第2の電源との間に挿入されたキャパシタとを含み、所与のイネーブル信号が前記第13の第1導電型トランジスタのゲート端子に供給されることを特徴とする。
【0028】
本発明によれば、キャパシタにピーク値を保持する一方、当該キャパシタの一端が接続されるノードに対して、第13の第1導電型トランジスタを介して第1の電源に接続するように構成したので、定電位設定回路の簡素化により信号検出回路の簡素化を図ることができる。従って、高価な微細プロセス技術に依存することなく、高速かつ小振幅の差動対の受信信号の有無状態の検出が可能な信号検出回路の低コスト化を図ることができる。
【0029】
また本発明は、ソース端子が第1の電源に接続された第14の第1導電型トランジスタと、ドレイン端子が前記第14の第1導電型トランジスタのドレイン端子に接続され、ソース端子が第2の電源に接続された第11の第2導電型トランジスタとを含み、所与のイネーブル信号が前記第14の第1導電型トランジスタのゲート端子に供給され、前記比較回路の出力信号が前記第11の第2導電型トランジスタのゲート端子に供給され、前記第11の第2導電型トランジスタのドレイン端子から、前記比較回路の出力信号に対応した論理レベルの信号を出力する出力回路を含むことを特徴とする。
【0030】
本発明によれば、例えば信号検出回路の後段に接続される論理回路に対して、比較回路の出力信号に対応した論理レベルの信号を出力する出力回路を含むように構成したので、高速かつ小振幅の入力信号の有無状態に基づいて複雑な処理を容易に実現することができるようになる。
【0031】
また本発明は、前記差動対の入力信号は、USB(Universal Serial Bus)の規格に準拠した信号であることを特徴とする。
【0032】
本発明によれば、USB2.0で規格化されているHSモードによる480Mbpsという高速なデータ転送が実現できるようになる。
【0033】
また本発明に係るデータ転送制御装置は、上記のいずれか記載の信号検出回路と、前記信号検出回路によって検出された信号に基づいて所与の受信処理を行う回路とを含むことを特徴とする。
【0034】
本発明によれば、高速かつ小振幅の受信信号の検出が可能なデータ転送制御装置を実現でき、例えばパーソナルコンピュータと周辺機器との間の高速なデータ転送を容易に実現することができるようになる。
【0035】
また本発明に係る電子機器は、上記記載のデータ転送制御装置と、前記データ転送制御装置及びバスを介して転送されるデータの出力処理又は取り込み処理又は記憶処理を行う装置とを含むことを特徴とする。
【0036】
本発明によれば、電子機器に使用されるデータ転送制御装置による高速転送が可能となり、データ処理の高速化を図ることができるようになる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
【0038】
1. 信号検出回路
図1に、本実施形態における信号検出回路の原理構成図を示す。
【0039】
この信号検出回路2は、ピークホールド回路4、定電位設定回路6、比較回路8を含む。
【0040】
ピークホールド回路4は、入力信号のピーク値を所与のノードに保持する。
【0041】
定電位設定回路6は、ピークホールド回路4によってピーク値を保持する場合に変化する所与のノードの電位を、所与の一定電位に戻す。この際、定電位設定回路6は、ピーク値の保持による電位変化よりも大きな時定数で、一定電位に戻すことができるようになっている。ここで、ピーク値の保持による電位変化とは、ピークホールド回路4による電位の変化である。より具体的には、ピークホールド回路4がピーク値を保持するために、高電位側又は低電位側のいずれか一方に電位を変化させる場合における、そのピークホールド回路4による電位の変化をいう。このような定電位設定回路6は、例えば上述したノードに対して、定電流源で微小な電荷を供給し続ける回路により構成することができる。
【0042】
比較回路8は、このようにピーク値が保持され、ゆっくりと一定電位に戻されるノードの電位を、所与の基準レベルと比較し、その比較結果を検出信号として出力する。この検出信号によりノードの電位が所与の基準レベルより大きいか否かを判別することができるので、入力信号の有無が検出することができる。
【0043】
このように、本実施形態ではある時定数で一定電位に戻されるノードに入力信号のピーク値を保持させ、このノードの電位を、所与の基準レベルと比較するようにした。これにより、信号検出回路2は、保持されたピーク値に応じたノードの電位変化を検出することができ、高速かつ微小振幅の入力信号の有無状態を判別することができるようになる。
【0044】
以下、このような本実施形態における信号検出回路をUSB(Universal Serial Bus)2.0に適用した場合について、具体的に説明する。
【0045】
2. USB2.0
USB2.0によれば、USB1.1又はUSB2.0対応の複数の周辺機器は、ハブ装置を介在させて、バスを管理するホスト装置としてのパーソナルコンピュータに接続することができる。
【0046】
このようなホスト装置には、USB2.0に対応したホストコントローラが搭載される。ホストコントローラは、接続されている機器がUSB1.1対応かUBS2.0対応かを判断して、バスを介したデータ転送を制御する。
【0047】
またハブ装置には、例えばUSB2.0に対応したハブコントローラが搭載される。ハブコントローラは、接続される周辺機器がUSB1.1対応かUSB2.0対応かを判断して、バス転送方式を制御する。
【0048】
また、周辺機器にも、USB1.1又はUSB2.0に対応したデバイスコントローラが搭載される。例えば、デバイスコントローラがUSB2.0に対応する場合、このデバイスコントローラは、USB1.1及びUSB2.0のインタフェース規格に対応した物理層回路と、搭載される周辺機器に応じたデータ転送制御を行う論理層回路とを含む。
【0049】
本実施形態における信号検出回路は、バスを介してUSB2.0で規定されたデータ転送を行うホストコントローラ、ハブコントローラやデバイスコントローラ等のデータ転送制御装置に含まれるUSB2.0の物理層回路に適用することができ、USB2.0の規格に準拠した受信信号の検出が可能となる。
【0050】
2.1 データ転送制御装置
図2に、本実施形態における信号検出回路が適用されたデータ転送制御装置の構成の一例を示す。
【0051】
このデータ転送制御装置は、論理層回路と物理層回路を含む。
【0052】
論理層回路は、データハンドラ回路10、HS(High Speed)回路20、FS(Full Speed)回路30を含む。物理層回路は、アナログフロントエンド回路40を含む。なお、このデータ転送制御装置は、図1に示す回路ブロックの全てを含む必要はなく、それらの一部を省略する構成としても良い。
【0053】
データハンドラ回路(広義には、データ転送を行うための所与の回路)10は、USB2.0に準拠したデータ転送のための種々の送信処理及び受信処理を行う。より具体的には、データハンドラ回路は、送信時には、送信データにSYNC(SYNChronization)、SOP(Start Of Packet)、EOP(End Of Packet)を付加する処理や、ビットスタッフィング処理等を行う。一方、データハンドラ回路は、受信時には、受信データのSYNC、SOP、EOPを検出し、削除する処理や、ビットアンスタッフィング処理などを行う。更に、データハンドラ回路10は、データの送受信を制御するための各種のタイミング信号を生成する処理も行う。このようなデータハンドラ回路10は、SIE(Serial Interface
Engine)に接続される。
【0054】
SIEは、USBパケットIDやアドレスを識別するためのSIE制御ロジックと、エンドポイント番号の識別やFIFO制御などのエンドポイント処理を行うためのエンドポイントロジックとを含む。
【0055】
HS回路20は、データ転送速度が480MbpsとなるHS(High Speed)でのデータの送受信を行うためのロジック回路である。
【0056】
FS回路30は、データ転送速度が12MbpsとなるFS(Full Speed)でのデータの送受信を行うためのロジック回路である。
【0057】
アナログフロントエンド回路40は、FSやHSでの送受信を行うためのドライバやレシーバを含むアナログ回路である。USBでは、DP(Data+)とDM(Data−)を用いた差動対の信号によりデータが送受信される。
【0058】
本実施形態におけるデータ転送制御装置では、その他にHS回路20で用いる480MHzのクロックや、装置内部及びSIEで用いる60MHzのクロックを生成するクロック回路(図示せず)、アナログフロントエンド回路40の各種制御信号を生成する制御回路(図示せず)を含む。
【0059】
HS回路20は、DLL(Delay Line PLL)回路22、エラスティシティバッファ(elasticity buffer)24を含む。
【0060】
DLL回路22は、図示しないクロック回路によって生成されたクロックと、受信信号とに基づいて、データのサンプリングクロックを生成する。
【0061】
エラスティシティバッファ24は、装置内部と、外部装置(バスに接続される外部装置)とのクロック周波数差(クロックドリフト)等を吸収するための回路である。
【0062】
USB2.0では、HSモード(広義には、第1のモード)とFSモード(広義には、第2のモード)が、転送モードとして定義されている。HSモードは、USB2.0により新たに定義された転送モードである。FSモードは、従来のUSB1.1で既に定義されている転送モードである。
【0063】
HSモードでは、HS回路20を介して、データハンドラ回路10とアナログフロントエンド回路40との間で、データの送受信が行われる。
【0064】
FSモードでは、FS回路30を介して、データハンドラ回路10とアナログフロントエンド回路40との間で、データの送受信が行われる。
【0065】
このため、アナログフロントエンド回路40では、差動対の送受信信号であるDP、DMをHSモードで送受信を行うためのHSモード用ドライバ及びレシーバ、FSモードで送受信を行うためのFSモード用ドライバ及びレシーバが別個に設けられている。
【0066】
より具体的には、アナログフロントエンド回路40は、FSドライバ42、FS差動データレシーバ44、SE(Single Ended)_DPレシーバ46、SE_DMレシーバ48、HSカレントドライバ50、低速用HS_SQ(SQuelch)_L回路(広義には、信号検出回路)52、高速用HS_SQ回路(広義には、信号検出回路)54、HS差動データレシーバ56を含む。
【0067】
FSドライバ42は、FSモードにおいて、FS回路30からのFS_DPout及びFS_DMoutからなる差動対の送信信号を、DP及びDMからなる差動対の送信信号として出力する。このFSドライバ42は、FS回路30からのFS_OutDisにより出力制御される。
【0068】
FS差動レシーバ44は、FSモードにおいて、DP及びDMの差動対の受信信号を増幅し、FS_DataInとしてFS回路30に対して出力する。このFS差動レシーバ44は、FS_CompEnbにより増幅制御される。
【0069】
SE_DPレシーバ46は、FSモードにおいて、シングルエンドの受信信号であるDPを増幅し、SE_DPinとしてFS回路30に対して出力する。
【0070】
SE_DMレシーバ48は、FSモードにおいて、シングルエンドの受信信号であるDMを増幅し、SE_DMinとしてFS回路30に対して出力する。
【0071】
HSカレントドライバ50は、HSモードにおいて、HS回路20からのHS_DPout及びHS_DMoutからなる差動対の送信信号を増幅し、DP及びDMからなる差動対の送信信号として出力する。このHSカレントドライバ50は、HS回路20からのHS_OutDisにより出力制御されると共に、HS_CurrentSourceEnbにより駆動電流の制御が行われる。
【0072】
低速用HS_SQ_L回路52は、FSモードにおいて、DP及びDMの差動対の受信信号の有無を検出し、信号検出結果としてHS_SQ_Lを出力する。この低速用HS_SQ_L回路52は、HS_SQ_L_Enbにより動作制御され、HS_SQ_L_Pwrにより省電力制御される。
【0073】
高速用HS_SQ回路54は、HSモードにおいて、DP及びDMの差動対の受信信号の有無を検出し、信号検出結果としてHS_SQをHS回路20に対して出力する。この高速用HS_SQ回路54は、HS回路20からのHS_SQ_Enbにより動作制御され、HS_SQ_Pwrにより省電力制御される。
【0074】
HS差動データレシーバ56は、HSモードにおいて、DP及びDMの差動対の受信信号を増幅し、HS_DataIn、HS_DataIn_Lを出力する。このHS差動レシーバ56は、HS_RxEnbにより増幅制御される。
【0075】
差動対の送受信信号DP、DMのうちDPは、SW1及びプルアップ抵抗Rpuを介して、電源電圧3.3Vに(電気的に)接続される。また、差動対の送受信信号のうちDMは、SW2に接続される。SW1及びSW2は、RpuEnbにより制御される。負荷バランスを考慮すると、DMについても、SW2を介してプルアップ抵抗Rpuと同等の抵抗を介してプルアップしてもよい。RpuEnbは、FSモードのとき、少なくともSW1によりDPをプルアップ抵抗Rpuに接続させる。
【0076】
このようにデータ転送制御装置は、HSモードとFSモードの転送速度に対応したドライバ及びレシーバを含んで構成されている。本実施形態における信号検出回路は、低速用HS_SQ_L回路52、高速用HS_SQ回路54に適用され、DP及びDMからなる高速かつ小振幅の差動対の受信信号の有無を検出することができるようになっている。
【0077】
なお、本実施形態では、低速用HS_SQ_L回路52、高速用HS_SQ回路54の構成は同様であり、それぞれ検出すべき信号速度に応じてトランジスタサイズが最適化されている。低速用HS_SQ_L回路52、高速用HS_SQ回路54は、動作が同様であり、回路を構成するトランジスタサイズが異なるのみであることから、以下では高速用HS_SQ回路54について説明する。
【0078】
2.2 信号検出回路
図3に、高速用HS_SQ回路54の原理的な構成を示す。
【0079】
高速用HS_SQ回路54は、差動アンプ回路60、第1及び第2のピークホールド回路62、64、定電位設定回路66、比較回路68を含む。
【0080】
差動アンプ回路60は、差動対の入力信号DP、DMの差分の電圧を増幅し、差動対の出力信号GP、GMを生成する。
【0081】
第1のピークホールド回路62は、差動対の出力信号の一方の出力信号GPのピーク値を検出し、当該ピーク値をノードPKHに保持する。
【0082】
第2のピークホールド回路64は、差動対の出力信号の他方の出力信号GMのピーク値を検出し、当該ピーク値をノードPKHに保持する。
【0083】
定電位設定回路66は、第1及び第2のピークホールド回路62、64によるノードPKHの電位変化よりもゆっくり変化するような時定数で、ノードPKHの電位を信号の未検出状態に対応した一定電位に戻す。
【0084】
比較回路68は、基準レベルRPの電位とノードPKHの電位とを比較し、その結果をHS_SQとして出力する。
【0085】
このように高速用HS_SQ回路54は、差動対の入力信号DP、DMに基づいて差動対の出力信号GP、GMを増幅し、各差動対の出力信号のピーク値を、ある時定数で信号未検出状態に関連付けられた電位に戻されるノードPKHに保持するようにした。そして、高速用HS_SQ回路54は、ノードPKHの電位と、基準レベルRPの電位と比較するようにした。これにより、差動対の入力信号DP、DMが高速かつ微小振幅の場合でも、その受信の有無を精度良く判別することができるようになる。
【0086】
図4に、高速用HS_SQ回路54の機能ブロックの構成を示す。
【0087】
差動アンプ回路60は、差動増幅器70を含む。差動増幅器70の非反転入力端子(+端子)にはDPが供給され、反転入力端子(−端子)にはDMが供給される。
【0088】
第1のピークホールド回路62は、演算増幅器72と、n型MOSトランジスタ74を含む。演算増幅器72の反転入力端子にはGPが供給され、非反転入力端子にはノードPKHが接続される。演算増幅器72の出力端子は、n型MOSトランジスタ74のゲート端子に接続される。n型MOSトランジスタ74のソース端子は接地レベル(広義には、第2の電源)に接続され、ドレイン端子はノードPKHに接続される。
【0089】
第2のピークホールド回路64は、演算増幅器76と、n型MOSトランジスタ78を含む。演算増幅器76の反転入力端子にはGMが供給され、非反転入力端子にはノードPKHが接続される。演算増幅器76の出力端子は、n型MOSトランジスタ78のゲート端子に接続される。n型MOSトランジスタ78のソース端子は接地レベルに接続され、ドレイン端子はノードPKHに接続される。
【0090】
定電位設定回路66は、定電流源80と、キャパシタ82を含む。
【0091】
定電流源80は、電源(広義には、第1の電源)からノードPKHに微小な定電流で電荷を供給する。
【0092】
キャパシタ82は、接地レベルとノードPKHとの間に挿入される。
【0093】
このような定電位設定回路66は、所与の信号未検出状態に関連付けられた電位になるまでノードPKHに微小な電荷を供給し続けるので、所与の時定数でノードPKHを一定電位に戻すことができる。
【0094】
比較回路68は、演算増幅器84を含む。
【0095】
演算増幅器84の反転入力端子はノードPKHに接続され、非反転入力端子には基準レベルRPが供給される。これにより、演算増幅器84の出力端子からは、ノードPKHの電位と基準レベルRPの電位の差に対応した信号が出力される。この出力信号が、差動対の入力信号の有無状態を示す信号検出信号HS_SQとなる。
【0096】
2.2.1 構成例
図5に、図4に示した高速用HS_SQ回路54のトランジスタレベルの回路構成の一例を示す。
【0097】
ただし、図4で示した高速用HS_SQ回路54と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
【0098】
ここでは、信号検出信号HS_SQを後段に接続されるロジック回路に供給するために論理レベル変換を行い、不安定期間における信号検出信号HS_SQの変化が後段に伝搬しないようにマスクする出力回路を設けている。
【0099】
(差動アンプ回路)
差動アンプ回路60は、p型MOSトランジスタ(広義には、第1導電型トランジスタ)100、102、104と、n型MOSトランジスタ(広義には、第2導電型トランジスタ)106、108を含む。
【0100】
p型MOSトランジスタ100(第1の第1導電型トランジスタ)は、ソース端子に電源レベル(第1の電源)が接続され、ゲート端子に動作制御信号BP1が供給される。
【0101】
p型MOSトランジスタ102(第2の第1導電型トランジスタ)は、ソース端子にp型MOSトランジスタ100のドレイン端子が接続され、ゲート端子にDPが供給される。
【0102】
p型MOSトランジスタ104(第3の第1導電型トランジスタ)は、ソース端子にp型MOSトランジスタ100のドレイン端子が接続され、ゲート端子にDMが供給される。
【0103】
n型MOSトランジスタ106(第1の第2導電型トランジスタ)は、ソース端子に接地レベル(第2の電源)が接続され、ゲート端子及びドレイン端子にp型MOSトランジスタ102のドレイン端子が接続される。
【0104】
n型MOSトランジスタ108(第2の第2導電型トランジスタ)は、ソース端子に接地レベル(第2の電源)が接続され、ゲート端子及びドレイン端子にp型MOSトランジスタ104のドレイン端子が接続される。
【0105】
GPは、n型MOSトランジスタ106のゲート端子及びドレイン端子から取り出される。
【0106】
GMは、n型MOSトランジスタ108のゲート端子及びドレイン端子から取り出される。
【0107】
このような構成の差動アンプ回路60では、動作制御信号BP1によりp型MOSトランジスタ100にドレイン電流が流れると、DPの電位よりDMの電位が低い場合、p型MOSトランジスタ102のドレイン電流よりp型MOSトランジスタ104のドレイン電流がより多くなるように、GPの電位に比べてGMの電位が高くなる。
【0108】
逆に、DPの電位よりDMの電位が高い場合、p型MOSトランジスタ104のドレイン電流よりp型MOSトランジスタ102のドレイン電流がより多くなるように、GMの電位に比べてGPの電位が高くなる。
【0109】
差動アンプ回路60において、p型MOSトランジスタ102及びn型MOSトランジスタ106、p型MOSトランジスタ104及びn型MOSトランジスタ108の特性によって、差動対の入力信号DP、DMが同等の場合の電位レベルV0が定められる。上述したように差動対の入力信号DP、DMの電位差の発生により、差動アンプ回路60では、電位レベルV0を基準に、差動対の入力信号DP、DMの電位差に応じて、GP及びGMの電位レベルが変化する。
【0110】
(第1のピークホールド回路)
第1及び第2のピークホールド回路62、64は、同様の構成をなし、各トランジスタのサイズも同等である。
【0111】
第1のピークホールド回路62は、p型MOSトランジスタ110、112、114と、n型MOSトランジスタ74、116、118を含む。
【0112】
p型MOSトランジスタ110(第4の第1導電型トランジスタ)は、ソース端子に電源レベル(第1の電源)が接続され、ゲート端子に動作制御信号BP1が供給される。
【0113】
p型MOSトランジスタ112(第5の第1導電型トランジスタ)は、ソース端子にp型MOSトランジスタ110のドレイン端子が接続され、ゲート端子にGPが供給される。
【0114】
p型MOSトランジスタ114(第6の第1導電型トランジスタ)は、ソース端子にp型MOSトランジスタ110のドレイン端子が接続される。
【0115】
n型MOSトランジスタ116(第3の第2導電型トランジスタ)は、ソース端子に接地レベル(第2の電源)が接続され、ドレイン端子にp型MOSトランジスタ112のドレイン端子が接続される。
【0116】
n型MOSトランジスタ118(第4の第2導電型トランジスタ)は、ソース端子に接地レベル(第2の電源)が接続され、ドレイン端子にp型MOSトランジスタ114のドレイン端子が接続される。
【0117】
n型MOSトランジスタ116、118のゲート端子は互いに接続されると共に、n型MOSトランジスタ118のドレイン端子にも接続されている。
【0118】
n型MOSトランジスタ74(第5の第2導電型トランジスタ)は、ソース端子に接地レベル(第2の電源)が接続され、ゲート端子にn型MOSトランジスタ116のドレイン端子が接続され、ドレイン端子にp型MOSトランジスタ114のゲート端子が接続される。
【0119】
このp型MOSトランジスタ114のゲート端子は、ノードPKHにも接続される。
【0120】
このような構成の第1のピークホールド回路62は、動作制御信号BP1によりp型MOSトランジスタ110にドレイン電流が流れると、保持動作を開始する。
【0121】
ノードPKHの電位がGPの電位より高い場合、p型MOSトランジスタ112により多くのドレイン電流が流れ、n型MOSトランジスタ116のドレイン端子の電位が高くなる。これにより、n型MOSトランジスタ74を介してノードPKHから接地レベルに流れる電流が大きくなる。その結果、ノードPKHの電位が低くなる。
【0122】
すなわち、この場合、第1のピークホールド回路62は、ノードPKHにGPの電位の下限値を保持するように動作する。
【0123】
一方、ノードPKHの電位がGPの電位より低い場合、p型MOSトランジスタ114のドレイン電流がより多く流れ、n型MOSトランジスタ118のドレイン端子の電位が高くなる。これに伴って、n型MOSトランジスタ118とカレントミラー構造をなすn型MOSトランジスタ116のドレイン電流が流れ、n型MOSトランジスタ116のドレイン端子の電位が決まる。このとき、n型MOSトランジスタ74は、オフ若しくは微小なドレイン電流しか流さない。従って、定電位設定回路66でノードPKHに微小ずつ電荷を供給することで、ノードPKHの電位が少しずつ高くなる。
【0124】
(第2のピークホールド回路)
第2のピークホールド回路64は、p型MOSトランジスタ120、122、124と、n型MOSトランジスタ78、126、128を含む。
【0125】
p型MOSトランジスタ120(第4の第1導電型トランジスタ)は、ソース端子に電源レベル(第1の電源)が接続され、ゲート端子に動作制御信号BP1が供給される。
【0126】
p型MOSトランジスタ122(第5の第1導電型トランジスタ)は、ソース端子にp型MOSトランジスタ120のドレイン端子に接続され、ゲート端子にGMが供給される。
【0127】
p型MOSトランジスタ124(第6の第1導電型トランジスタ)は、ソース端子にp型MOSトランジスタ120のドレイン端子が接続される。
【0128】
n型MOSトランジスタ126(第3の第2導電型トランジスタ)は、ソース端子に接地レベル(第2の電源)が接続され、ドレイン端子にp型MOSトランジスタ122のドレイン端子が接続される。
【0129】
n型MOSトランジスタ128(第4の第2導電型トランジスタ)は、ソース端子に接地レベル(第2の電源)が接続され、ドレイン端子にp型MOSトランジスタ124のドレイン端子が接続される。
【0130】
n型MOSトランジスタ126、128のゲート端子は互いに接続されると共に、n型MOSトランジスタ128のドレイン端子にも接続されている。
【0131】
n型MOSトランジスタ78(第5の第2導電型トランジスタ)は、ソース端子に接地レベル(第2の電源)が接続され、ゲート端子にn型MOSトランジスタ126のドレイン端子が接続され、ドレイン端子にp型MOSトランジスタ124のゲート端子が接続される。
【0132】
このp型MOSトランジスタ124のゲート端子は、ノードPKHにも接続される。
【0133】
第2のピークホールド回路62の動作は、同様の構成の第1のピークホールド回路62の動作と同様のため説明を省略する。
【0134】
このように第1及び第2のピークホールド回路62、64は、それぞれGP、GMの電位の下限値をノードPKHに保持する。ノードPKHは、定電位設定回路66により、微小な電荷が供給されるようになっている。
【0135】
(定電位設定回路)
定電位設定回路66は、p型MOSトランジスタ130と、キャパシタ82を含む。
【0136】
p型MOSトランジスタ130(第13の第1導電型トランジスタ)は、バルク及びソース端子が電源(第1の電源)に接続され、ソース端子及びソース端子はキャパシタを介して接続されている。
【0137】
p型MOSトランジスタ130は、ゲート端子に動作制御信号BP1が供給され、ドレイン端子にノードPKHが接続されている。
【0138】
このような定電位設定回路66では、動作制御信号BP1によりp型MOSトランジスタ130が定電流源として動作し、ノードPKHが所与の未検出状態に対応した電位になるまで、微小な電荷をノードPKHに供給する。ノードPKHは、接地レベル(第2の電源)との間に挿入されたキャパシタ82により、電荷を保持する。
【0139】
ノードPKHは、上述したように第1及び第2のピークホールド回路62、64のn型MOSトランジスタ74、78によって、GP若しくはGMとの電位差に応じて、適宜放電される。
【0140】
(比較回路)
比較回路68は、p型MOSトランジスタ140、142、144、n型MOSトランジスタ146、148、150を含む。
【0141】
p型MOSトランジスタ140(第7の第1導電型トランジスタ)は、ソース端子に電源レベル(第1の電源)が接続され、ゲート端子に動作制御信号BP1が供給される。
【0142】
p型MOSトランジスタ142(第8の第1導電型トランジスタ)は、ソース端子にp型MOSトランジスタ140のドレイン端子が接続され、ゲート端子にノードPKHが接続される。
【0143】
p型MOSトランジスタ144(第9の第1導電型トランジスタ)は、ソース端子にp型MOSトランジスタ140のドレイン端子が接続され、ゲート端子に基準レベルRPが供給される。
【0144】
n型MOSトランジスタ146(第6の第2導電型トランジスタ)は、ソース端子に接地レベル(第2の電源)が接続され、ドレイン端子にp型MOSトランジスタ142のドレイン端子が接続される。
【0145】
n型MOSトランジスタ148(第7の第2導電型トランジスタ)は、ソース端子に接地レベル(第2の電源)が接続され、ドレイン端子にp型MOSトランジスタ144のドレイン端子が接続される。
【0146】
n型MOSトランジスタ146、148のゲート端子は互いに接続されると共に、n型MOSトランジスタ146のドレイン端子にも接続される。
【0147】
n型MOSトランジスタ150(第8の第2導電型トランジスタ)は、ソース端子に接地レベル(第2の電源)が接続され、ドレイン端子にn型MOSトランジスタ146、148のゲート端子が接続される。n型MOSトランジスタ158のゲート端子は、n型MOSトランジスタ148のドレイン端子にも接続される。
【0148】
このような比較回路68において、n型MOSトランジスタ148のドレイン端子から、比較信号N6が取り出される。
【0149】
比較回路68は、動作制御信号BP1によりp型MOSトランジスタ130のドレイン電流が流れると、比較動作を開始する。
【0150】
例えば、ノードPKHの電位が基準レベルRPの電位より高い場合、p型MOSトランジスタ144に流れるドレイン電流が多くなり、n型MOSトランジスタ148のドレイン端子の電位が高くなる。従って、比較信号N6の電位が高くなる。
【0151】
一方、ノードPKHの電位が基準レベルRPの電位より低い場合、p型MOSトランジスタ144のドレイン電流が減り、n型MOSトランジスタ148のドレイン端子の電位が低くなる。従って、比較信号N6の電位が下降する。
【0152】
なお本実施形態における比較回路68は、n型MOSトランジスタ150を設けることで、ヒステリシス特性を有する。すなわち、比較信号N6の電位が高くなると、n型MOSトランジスタ150をも介して電流を流し、n型MOSトランジスタ146のドレイン端子の電位下降を早める。これにより、ノードPKHの電位が基準レベルRPの電位より高くなる場合と、ノードPKHの電位が基準レベルRPの電位より低くなる場合とで、比較信号N6が変化する閾値を異ならせることができるので、信号検出の信頼性を向上させることができるようになる。
【0153】
(基準レベル生成回路)
ところで、ノードPKHの未検出状態に対応した定電位のレベルは、動作制御信号BP1によりオンとなるp型MOSトランジスタの特性によって定められる。しかしながら、p型MOSトランジスタの特性は、温度などの動作環境に応じて変化する。そのため、比較回路68において、一定の基準レベルRPを用いてノードPKHの電位を比較すると、動作環境によって信号の検出精度が著しく劣化してしまう。
【0154】
そこで、本実施形態では、定電位レベルの変化に応じて基準レベルRPも変化させるために、基準レベルRPを生成する基準レベル生成回路160を設けている。この基準レベル生成回路160は、差動アンプ回路60と同一トランジスタサイズで、同一構成とすることで、差動アンプ回路60の温度特性を含む電気的特性が同等となるように構成されている。
【0155】
従って、温度変化によって定電位レベルが変動しても、これに対応して基準レベルRPのレベルも同様の温度特性に従って変化させることができるため、基準レベルとの比較を精度良く行うことができるようになる。
【0156】
基準レベル生成回路160は、p型MOSトランジスタ162、164、166、n型MOSトランジスタ168、170を含む。
【0157】
p型MOSトランジスタ162(第10の第1導電型トランジスタ)は、ソース端子に電源レベル(第1の電源)が接続され、ゲート端子に動作制御信号BP1が供給される。
【0158】
p型MOSトランジスタ164(第11の第1導電型トランジスタ)は、ソース端子にp型MOSトランジスタ162のドレイン端子が接続され、ゲート端子に差動対の検出レベル入力信号WP、WZのうち、WZが供給される。
【0159】
p型MOSトランジスタ166(第12の第1導電型トランジスタ)は、ソース端子にp型MOSトランジスタ162のドレイン端子が接続され、ゲート端子に差動対の検出レベル入力信号WP、WZのうち、WPが供給される。
【0160】
n型MOSトランジスタ168(第9の第2導電型トランジスタ)は、ソース端子に接地レベル(第2の電源)が接続され、ゲート端子及びドレイン端子にp型MOSトランジスタ164のドレイン端子が接続される。
【0161】
n型MOSトランジスタ170(第10の第2導電型トランジスタ)は、ソース端子に接地レベル(第2の電源)が接続され、ゲート端子及びドレイン端子にp型MOSトランジスタ166のドレイン端子が接続される。
【0162】
基準レベルRPは、n型MOSトランジスタ170のゲート端子及びドレイン端子から取り出される。
【0163】
このような基準レベル生成回路160は、差動対の検出レベル入力信号WP、WZの電位差を増幅した基準レベルRPを生成する。基準レベル生成回路160は、差動アンプ回路60と同様の電気的特性を有しているため、温度変化などの環境変化に応じて、差動出力信号GP、GMの電位変動に対応した基準レベルRPが生成されることになる。
【0164】
(出力回路)
本実施形態では、このような基準レベルRPにより比較回路68により精度良く比較された結果である比較信号N6を論理レベルに変換するための出力回路180を有する。
【0165】
出力回路180は、信号検出イネーブル信号HS_SQLENB(或いは、図2に示すHS_SQ_Enb)及びイネーブル信号PDXの論理レベルが「H」のとき、比較信号N6を論理レベルに変換して比較結果信号HS_SQとして出力する。
【0166】
信号検出イネーブル信号HS_SQLENBは、高速用HS_SQ回路54のイネーブル信号であり、イネーブル信号PDXは少なくとも受信動作時に論理レベル「H」になる。信号検出イネーブル信号HS_SQLENBとイネーブル信号PDXとを別個に設けることで、受信動作開始後に高速用HS_SQ回路54が安定して動作するまでの不安定期間に、不安定な比較信号N6に対応した比較結果信号HS_SQが出力されることを防止することができる。
【0167】
このような出力回路180は、p型MOSトランジスタ182、n型MOSトランジスタ184、3入力1出力NAND回路186、インバータ回路188を含む。ここでは、3入力1出力NAND回路186、インバータ回路188の構成は、公知のものであるため、トランジスタレベルの図示を省略している。
【0168】
p型MOSトランジスタ182(第14の第1導電型トランジスタ)は、ソース端子に電源レベル(第1の電源)が接続され、ゲート端子に動作制御信号BP1が供給される。
【0169】
n型MOSトランジスタ184(第11の第2導電型トランジスタ)は、ソース端子に接地レベル(第2の電源)が接続され、ゲート端子に比較信号N6が供給される。
【0170】
p型MOSトランジスタ182のドレイン端子と、n型MOSトランジスタ184のドレイン端子とは互いに接続され、比較信号N7として3入力1出力NAND回路186の入力端子の1つに接続されている。
【0171】
3入力1出力NAND回路186の他の入力端子には、信号検出イネーブル信号HS_SQLENBとイネーブル信号PDXとが供給される。
【0172】
3入力1出力NAND回路186の出力端子は、インバータ回路188の入力端子に接続される。
【0173】
インバータ回路188の出力端子からは、比較結果信号HS_SQが出力される。
【0174】
このような構成の出力回路180は、動作制御信号BP1によりp型MOSトランジスタ182にドレイン電流が流れると、比較信号N6の電位によって、n型MOSトランジスタ184が制御される。n型MOSトランジスタ184がオンになると、n型MOSトランジスタ184のドレイン端子は接地レベルとなって、比較信号N7は論理レベル「L」となる。従って、信号検出イネーブル信号HS_SQLENB及びイネーブル信号PDXの論理レベルが「H」のときに、比較結果信号HS_SQの論理レベルが「L」となる。
【0175】
一方、n型MOSトランジスタ184がオフの場合、n型MOSトランジスタ184のドレイン端子は電源レベルのままであるため、比較信号N7は論理レベル「H」となる。従って、信号検出イネーブル信号HS_SQLENB及びイネーブル信号PDXの論理レベルが「H」のときに、比較結果信号HS_SQの論理レベルが「H」となる。
【0176】
(動作制御信号生成回路)
本実施形態における高速用HS_SQ回路54を構成する各部の動作は、動作制御信号BP1により一括的に制御される。この動作制御信号BP1は、高速用HS_SQ回路54の動作イネーブル信号XIQ(或いは、図2に示すHS_SQ_Pwr)により生成される。
【0177】
図6に、このような動作イネーブル信号XIQによる動作制御信号BP1を生成する動作制御信号生成回路の構成の一例を示す。
【0178】
動作制御信号生成回路は、インバータ回路190、192、p型MOSトランジスタ194、196、198、n型MOSトランジスタ200、202を含む。
【0179】
インバータ回路190の入力端子には動作イネーブル信号XIQが供給され、その出力端子からは反転イネーブル信号PWDNが出力される。反転イネーブル信号PWDNは、インバータ192の入力端子及びp型MOSトランジスタ198のゲート端子に供給される。
【0180】
インバータ回路192の出力端子からは、イネーブル信号PDXが出力される。
【0181】
イネーブル信号PDXは、p型MOSトランジスタ194のゲート端子に供給される。
【0182】
p型MOSトランジスタ194は、ソース端子に電源レベル(第1の電源)が接続される。p型MOSトランジスタ194のドレイン端子からは、動作制御信号BP1が取り出される。
【0183】
p型MOSトランジスタ196は、ソース端子に電源レベル(第1の電源)が接続される。p型MOSトランジスタ196のドレイン端子にノードBP1Dが接続され、ゲート端子に動作制御信号BP1が供給される。
【0184】
p型MOSトランジスタ198は、ソース端子にp型MOSトランジスタ194のドレイン端子が接続され、ドレイン端子にノードBP1Dが接続される。
【0185】
また、外部から供給される動作基準電流CI50が、n型MOSトランジスタ200のドレイン端子及びゲート端子に供給される。このn型MOSトランジスタ200のソース端子は、接地レベル(第2の電源)に接続される。
【0186】
一方、n型MOSトランジスタ202は、ソース端子に接地レベル(第2の電源)が接続され、ゲート端子にn型MOSトランジスタ200のゲート端子が接続され、ドレイン端子にノードBP1Dが接続される。
【0187】
このような構成の動作制御信号生成回路は、n型MOSトランジスタ200、202によりカレントミラー構成をなしており、CI50の電流値のミラー比率倍の電流が、n型MOSトランジスタ202のドレイン電流となる。
【0188】
動作イネーブル信号XIQの論理レベルが「L」の場合、p型MOSトランジスタ194がオン、p型MOSトランジスタ198がオフとなるため、動作制御信号BP1は電源レベルとなる。従って、p型MOSトランジスタのゲート端子に動作制御信号BP1が供給される高速用HS_SQ回路54の各部は、動作しない。
【0189】
一方、動作イネーブル信号XIQの論理レベルが「H」の場合、p型MOSトランジスタ194がオフ、p型MOSトランジスタ198がオンとなるため、動作制御信号BP1は、n型MOSトランジスタ202のドレイン電流に対応した電位となり、p型MOSトランジスタのゲート端子に動作制御信号BP1が供給される高速用HS_SQ回路54の各部が動作するようになっている。
【0190】
2.2.2 動作例
次に、上述した構成の高速用HS_SQ回路54の動作例について、図7(A)、(B)及び図8を用いて説明する。
【0191】
本実施形態における高速用HS_SQ回路54は、USB2.0において「H」データの転送時に接地レベルを基準に400mVの振幅を有するDPと、「L」データの転送時に接地レベルを基準に400mVの振幅を有するDMとからなる差動対の受信信号の有無を検出する。
【0192】
図7(A)に、高速用HS_SQ回路54の各種入出力信号の波形の一例を示す。
【0193】
上述したように高速用HS_SQ回路54は、基準レベル生成回路160に差動対の検出レベル入力信号WP、WZを予め供給しておくことで、基準レベルRPに基づく信号検出が可能となる。ここでは、WZを接地レベルに接続し、WPに所与の検出レベル電圧を供給する。
【0194】
この場合、受信データが「H、L、H、L、・・・」となるように、差動対の入力信号DP、DMが交互に400mVの振幅となるものとすると、例えば各トランジスタサイズの最適化を図ることで、プロセスに依存するものの、3.3V電源で約4ナノ秒([ns])のディレイでHS_SQを出力させることができる。
【0195】
図7(B)に、高速用HS_SQ回路54の内部の各ノードの動作波形の一例を示す。
【0196】
ここでは、差動アンプ回路60の差動対の出力信号GP、GM、ノードPKH、基準レベルRP、比較信号N7を、比較結果信号HS_SQと共に示す。
【0197】
本実施形態における高速用HS_SQ回路54は、動作基準電流CI50として外部の定電流源から所定の定電流値(例えば、50μA)を供給し、動作イネーブル信号XIQの論理レベルを「H」にすることで動作を開始する。
【0198】
例えば、図7(A)に示すタイミングで差動対の入力信号DP、DMが入力された場合、差動アンプ回路60は上述したようにDP、DMの差分の電圧(この場合は、400mV)を増幅し、差動対の出力信号GP、GMを生成する。この差動対の出力信号GP、GMは、差動アンプ回路60において動作制御信号BP1により制御されるp型MOSトランジスタ100の特性に応じて決められる電位(例えば、1.2V)を基準に、正側と負側に振れる。
【0199】
これに伴い、第1のピークホールド回路62は、(接地レベルを基準にした)GPの電位の下限値をホールドする。すなわち、上述したように、第1のピークホールド回路62では、ノードPKHの電位がGPの電位より高い場合、p型MOSトランジスタ112に多くの電流を流すために、n型MOSトランジスタ116のドレイン端子の電位が上昇し、n型MOSトランジスタ74を介してノードPKHから流れる電流が増え、図8に示すように結果的にノードPKHとGPとの電位が同等になる。
【0200】
第2のピークホールド回路64は、(接地レベルを基準にした)GMの電位の下限値をホールドする。すなわち、第1のピークホールド回路62と同様に、ノードPKHの電位をGMの電位と同等にする。
【0201】
実際には、定電位設定回路66によって、ノードPKHは微小な電荷供給が定常的に行われ、次第に定電位に戻ることになるが、比較回路68において、基準レベル生成回路160で生成された基準レベルRPと比較される。
【0202】
比較回路68は、上述したようにノードPKHの電位が基準レベルRPの電位より低い場合、比較信号N6の電位が低くなり、ノードPKHの電位が基準レベルRPの電位より高い場合、比較信号N6の電位が低くなる。
【0203】
従って、出力回路180は、比較信号N6の電位が低くなってn型MOSトランジスタ184がオフになると、比較信号N7が電源レベルとなるため、信号検出イネーブル信号HS_SQLENB及びイネーブル信号PDXの論理レベルが「H」のときに、図8に示すように比較結果信号HS_SQの論理レベルが「H」となる。
【0204】
一方、出力回路180は、図8に示すように、比較信号N6の電位が高くなってn型MOSトランジスタ184がオンになると、比較信号N7は接地レベルとなって、信号検出イネーブル信号HS_SQLENB及びイネーブル信号PDXの論理レベルが「H」のときに、図8に示すように比較結果信号HS_SQの論理レベルが「L」となる。
【0205】
このように本実施形態では、一定電位に戻されるノードに入力信号のピーク値を保持させ、これにより変動したノードの電位を、所与の基準レベルと比較するようにした。こうすることで、高価な微細プロセスを用いることなく、USB2.0の規格に準拠した高速かつ微小振幅の受信信号の検出を精度良く行うことができる。特に、本実施形態のように、ノードに電荷を供給し、保持するピーク値に応じて適宜電荷を抜くように構成したため、高速な入力信号にも対応でき、応答性を向上させることができる。
【0206】
ところで、このような高速用HS_SQ回路54は、図6に示したように、動作イネーブル信号XIQ及び信号検出イネーブル信号HS_SQLENBにより動作制御信号BP1を生成することによって、動作制御を行って、不安定な比較結果信号HS_SQを外部に出力することを防止することができる。
【0207】
図9に、このような高速用HS_SQ回路54の動作を示す真理値表を示す。
【0208】
ここでは、「H」は論理レベル「H」、「L」は論理レベル「L」を、「X」はドントケアであることを示す。
【0209】
このように、動作イネーブル信号XIQ及び信号検出イネーブル信号HS_SQLENBの論理レベルが「H」の場合に限り、比較結果信号HS_SQは正常な信号検出結果を出力し、それ以外の場合は比較結果信号HS_SQを固定的に論理レベル「L」を出力することで、後段で比較結果信号HS_SQを用いる回路に不安定期間に出力された比較結果信号HS_SQが伝搬しないようにしている。
【0210】
高速用HS_SQ回路54は、動作イネーブル信号XIQ及び信号検出イネーブル信号HS_SQLENBの論理レベルが「H」の場合には、基準レベル生成回路160に与えられる差動対の検出レベル入力信号WP、WZの差分と、差動対の入力信号DP、DMとの差分との比較結果が、比較結果信号HS_SQとして出力される。上述したように、高速用HS_SQ回路54では、実際には、差動対の検出レベル入力信号WP、WZの差分に対応した増幅電圧である基準レベルRPと、差動対の入力信号DP、DMの差分に対応した増幅電圧であるノードPKHとを比較することで、信号検出を行っている。
【0211】
このように、基準レベルRPを差動アンプ回路60と同等の電気的特性を有する基準レベル生成回路160で生成するようにしたので、回路設計において、基準レベルRPの電位を考慮することなく、検出レベルを設定することができる。
【0212】
図10に、高速用HS_SQ回路54の動作制御タイミングの一例を示す。
【0213】
例えば、時刻T1で動作イネーブル信号XIQを論理レベル「H」とした後に、時刻T2で信号検出イネーブル信号HS_SQLENBを論理レベル「H」とすることによって、差動対の入力信号DP、DMの信号検出が可能となる。従って、時刻T2から差動対の入力信号DP、DMの差分が、差動対の検出レベル入力信号WP、WZの差分を越える時刻T3までは、比較結果信号HS_SQの出力は論理レベル「L」となるが、時刻T3以降は比較結果信号HS_SQの出力は論理レベル「H」となる。
【0214】
時刻T4において、信号検出イネーブル信号HS_SQLENBの論理レベルを「L」にすることによって、比較結果信号HS_SQの出力を論理レベル「L」に固定し、時刻T5で動作イネーブル信号XIQを論理レベル「L」にすることにより、動作制御信号BP1による高速用HS_SQ回路54全体の動作を停止させること可能となる。
【0215】
なお、ここでは高速用HS_SQ回路54の動作について説明したが、低速用HS_SQ_L回路52の動作も同様である。高速用HS_SQ回路54において応答速度を重視してサイズが最適化されたトランジスタとは異なり、低速用HS_SQ_L回路52では信号検出感度を重視してサイズを最適化することで実現できる。
【0216】
3. 電子機器
次に、上述した本実施形態のデータ転送制御装置を含む電子機器の例について説明する。
【0217】
例えば図11(A)に電子機器の1つであるプリンタの内部ブロック図を示し、図12(A)にその外観図を示す。CPU(マイクロコンピュータ)510はシステム全体の制御などを行う。操作部511はプリンタをユーザが操作するためのものである。ROM516には、制御プログラム、フォントなどが格納され、RAM517はCPU510のワーク領域として機能する。DMAC518は、CPU510を介さずにデータ転送を行うためのDMAコントローラである。表示パネル519はプリンタの動作状態をユーザに知らせるためのものである。
【0218】
USBを介してパーソナルコンピュータなどの他のデバイスから送られてきたシリアルの印字データは、データ転送制御装置500によりパラレルの印字データに変換される。そして、変換後のパラレル印字データは、CPU510又はDMAC518により、印字処理部(プリンタエンジン)512に送られる。そして、印字処理部512においてパラレル印字データに対して所与の処理が施され、プリントヘッダなどからなる印字部(データの出力処理を行う装置)514により紙に印字されて出力される。
【0219】
図11(B)に電子機器の1つであるスキャナの内部ブロック図を示し、図12(B)にその外観図を示す。CPU520はシステム全体の制御などを行う。操作部521はスキャナをユーザが操作するためのものである。ROM526には制御プログラムなどが格納され、RAM527はCPU520のワーク領域として機能する。DMAC528はDMAコントローラである。
【0220】
光源、光電変換器などからなる画像読み取り部(データの取り込み処理を行う装置)522により原稿の画像が読み取られ、読み取られた画像のデータは画像処理部(スキャナエンジン)524により処理される。そして、処理後の画像データは、CPU520又はDMAC528によりデータ転送制御装置500に送られる。データ転送制御装置500は、このパラレルの画像データをシリアルデータに変換し、USBを介してパーソナルコンピュータなどの他のデバイスに送信する。
【0221】
図11(C)に電子機器の1つであるCD−RWドライブの内部ブロック図を示し、図12(C)にその外観図を示す。CPU530はシステム全体の制御などを行う。操作部531はCD−RWをユーザが操作するためのものである。ROM536には制御プログラムなどが格納され、RAM537はCPU530のワーク領域として機能する。DMAC538はDMAコントローラである。
【0222】
レーザ、モータ、光学系などからなる読み取り&書き込み部(データの取り込み処理を行う装置又はデータの記憶処理を行うための装置)533によりCD−RW532から読み取られたデータは、信号処理部534に入力され、エラー訂正処理などの所与の信号処理が施される。そして、信号処理が施されたデータが、CPU530又はDMAC538によりデータ転送制御装置500に送られる。データ転送制御装置500は、このパラレルのデータをシリアルデータに変換し、USBを介してパーソナルコンピュータなどの他のデバイスに送信する。
【0223】
一方、USBを介して他のデバイスから送られてきたシリアルのデータは、データ転送制御装置500によりパラレルのデータに変換される。そして、このパラレルデータは、CPU530又はDMAC538により信号処理部534に送られる。そして、信号処理部534においてこのパラレルデータに対して所与の信号処理が施され、読み取り&書き込み部533によりCD−RW532に記憶される。
【0224】
なお、図11(A)、(B)、(C)において、CPU510、520、530の他に、データ転送制御装置500でのデータ転送制御のためのCPUを別に設けるようにしてもよい。
【0225】
本実施形態のデータ転送制御装置を電子機器に用いれば、USB2.0におけるHSモードでのデータ転送が可能になる。従って、ユーザがパーソナルコンピュータなどによりプリントアウトの指示を行った場合に、少ないタイムラグで印字が完了するようになる。また、スキャナへの画像取り込みの指示の後に、少ないタイムラグで読み取り画像をユーザは見ることができるようになる。また、CD−RWからのデータの読み取りや、CD−RWへのデータの書き込みを高速に行うことができるようになる。
【0226】
また、本実施形態のデータ転送制御装置を電子機器に用いれば、バスに接続される他の電子機器から、HSモードで転送されるデータの受信を精度良く検出し、例えば受信処理の動作開始を適切に制御することができるので、電子機器の省力化を図れる。
【0227】
なお本実施形態のデータ転送制御装置を適用できる電子機器としては、上記以外にも例えば、種々の光ディスクドライブ(CD−ROM、DVD)、光磁気ディスクドライブ(MO)、ハードディスクドライブ、TV、VTR、ビデオカメラ、オーディオ機器、電話機、プロジェクタ、パーソナルコンピュータ、電子手帳、ワードプロセッサなど種々のものを考えることができる。
【0228】
なお、本発明は本実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
【0229】
例えば、本発明のデータ転送制御装置の構成は、図2に示す構成に限定されるものではない。
【0230】
また、本発明は、USB2.0でのデータ転送に適用されることが特に望ましいが、これに限定されるものではない。例えばUSB2.0と同様の思想に基づく規格やUSB2.0を発展させた規格におけるデータ転送にも本発明は適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態における信号検出回路の原理構成図である。
【図2】本実施形態における信号検出回路が適用されたデータ転送制御装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図3】本実施形態における高速用HS_SQ回路の原理的な構成を示す構成図である。
【図4】本実施形態における高速用HS_SQ回路の機能ブロックの構成を示すブロック図である。
【図5】本実施形態における高速用HS_SQ回路のトランジスタレベルの回路構成の一例を示す回路構成図である。
【図6】動作制御信を生成する動作制御信号生成回路の構成の一例を示す構成図である。
【図7】図7(A)は、本実施形態における高速用HS_SQ回路の各種入出力信号の波形の一例を示す波形図である。図7(B)は、本実施形態における高速用HS_SQ回路の内部の各ノードの動作波形の一例を示す波形図である。
【図8】本実施形態における高速用HS_SQ回路の各信号のタイミング関係を示す波形図である。
【図9】本実施形態における高速用HS_SQ回路の動作を示す真理値表である。
【図10】本実施形態における高速用HS_SQ回路の動作制御タイミングの一例を示すタイミング図である。
【図11】図11(A)、(B)、(C)は、種々の電子機器の内部ブロック図の例である。
【図12】図12(A)、(B)、(C)は、種々の電子機器の外観図の例である。
【符号の説明】
2 信号検出回路
4 ピークホールド回路
6、66 定電位設定回路
8、68 比較回路
10 データハンドラ回路
20 HS回路
22 DLL回路
24 エラスティシティバッファ
30 FS回路
40 アナログフロントエンド回路
42 FSドライバ
44 FS差動データレシーバ
46 SE_DPレシーバ
48 SE_DMレシーバ
50 HSカレントドライバ
52 低速用HS_SQ_L回路
54 高速用HS_SQ回路
56 HS差動データレシーバ56
60 差動アンプ回路
62 第1のピークホールド回路
64 第2のピークホールド回路
70 差動増幅器
72、76、84 演算増幅器
80 定電流源
82 キャパシタ
160 基準レベル生成回路
180 出力回路
500 データ転送制御装置
511 操作部
512 印字処理部
519 表示パネル
521、531 操作部
533 読み取り&書き込み部
534 信号処理部

Claims (13)

  1. 入力信号の有無を検出する信号検出回路であって、
    入力信号を検出し所与のノードの電位を変化させるピークホールド回路と、
    前記ノードの電位を、前記ピークホールド回路による電位変化後に該電位変化よりも長い時間で変化させる定電位設定回路と、
    前記ノードの電位と所与の基準レベルとを比較する比較回路と、
    を含み、
    前記比較回路の比較結果に基づいて入力信号の有無を検出することを特徴とする信号検出回路。
  2. 差動対の入力信号の有無を検出する信号検出回路であって、
    差動対の入力信号に基づいて増幅した差動対の出力信号を出力する差動増幅器と、
    前記差動対の出力信号の各ピーク値を所与のノードに保持する第1及び第2のピークホールド回路と、
    前記ピーク値の保持による電位の変化よりも遅く変化するように、前記ノードの電位を所与の定電位に戻す定電位設定回路と、
    前記ノードの電位と所与の基準レベルとを比較する比較回路と、
    を含み、
    前記比較回路の比較結果に基づいて入力信号の有無を検出することを特徴とする信号検出回路。
  3. 請求項2において、
    前記第1及び第2のピークホールド回路は、前記差動対の出力信号の下限値を所与のノードに保持し、
    前記定電位設定回路は、前記下限値の保持による電位の変化よりも遅く変化するように、前記ノードに電荷を供給することによって前記ノードの電位を所与の定電位に戻すことを特徴とする信号検出回路。
  4. 請求項3において、
    前記定電位設定回路は、前記下限値の保持による電位の変化よりも遅く変化するような微小な電荷を供給する定電流源を含むことを特徴とする信号検出回路。
  5. 請求項2乃至4のいずれかにおいて、
    前記差動増幅器は、
    ソース端子が第1の電源に接続された第1の第1導電型トランジスタと、
    ソース端子が前記第1の第1導電型トランジスタのドレイン端子に接続された第2の第1導電型トランジスタと、
    ソース端子が前記第1の第1導電型トランジスタのドレイン端子に接続された第3の第1導電型トランジスタと、
    ゲート端子及びドレイン端子が、前記第2の第1導電型トランジスタのドレイン端子に接続され、ソース端子が第2の電源に接続された第1の第2導電型トランジスタと、
    ゲート端子及びドレイン端子が、前記第3の第1導電型トランジスタのドレイン端子に接続され、ソース端子が第2の電源に接続された第2の第2導電型トランジスタと、
    を含み、
    所与のイネーブル信号が前記第1の第1導電型トランジスタのゲート端子に供給され、
    前記差動対の入力信号が前記第2及び第3の第1導電型トランジスタのゲート端子に供給され、
    前記差動対の出力信号が前記第1及び第2の第2導電型トランジスタのドレイン端子から出力されることを特徴とする信号検出回路。
  6. 請求項2乃至5のいずれかにおいて、
    前記第1及び第2のピークホールド回路のうち少なくとも一方は、
    ソース端子が第1の電源に接続された第4の第1導電型トランジスタと、
    ソース端子が前記第4の第1導電型トランジスタのドレイン端子に接続された第5の第1導電型トランジスタと、
    ソース端子が前記第4の第1導電型トランジスタのドレイン端子に接続された第6の第1導電型トランジスタと、
    ドレイン端子が前記第5の第1導電型トランジスタのドレイン端子に接続され、ゲート端子が前記第6の第1導電型トランジスタのドレイン端子に接続され、ソース端子が第2の電源に接続された第3の第2導電型トランジスタと、
    ゲート端子及びドレイン端子が、前記第6の第1導電型トランジスタのドレイン端子に接続され、ソース端子が第2の電源に接続された第4の第2導電型トランジスタと、
    ドレイン端子が前記第6の第1導電型トランジスタのゲート端子に接続され、ゲート端子が前記第3の第2導電型トランジスタのドレイン端子に接続され、ソース端子が第2の電源に接続された第5の第2導電型トランジスタと、
    を含み、
    所与のイネーブル信号が前記第4の第1導電型トランジスタのゲート端子に供給され、
    前記差動対の出力信号の一方が前記第5の第1導電型トランジスタのゲート端子に供給され、
    前記ノードが前記第6の第1導電型トランジスタのゲート端子に接続されていることを特徴とする信号検出回路。
  7. 請求項2乃至6のいずれかにおいて、
    前記比較回路は、
    ソース端子が第1の電源に接続された第7の第1導電型トランジスタと、
    ソース端子が前記第7の第1導電型トランジスタのドレイン端子に接続された第8の第1導電型トランジスタと、
    ソース端子が前記第7の第1導電型トランジスタのドレイン端子に接続された第9の第1導電型トランジスタと、
    ゲート端子及びドレイン端子が前記第8の第1導電型トランジスタのドレイン端子に接続され、ソース端子が第2の電源に接続された第6の第2導電型トランジスタと、
    ドレイン端子が前記第9の第1導電型トランジスタのドレイン端子に接続され、ゲート端子が前記第6の第2導電型トランジスタのゲート端子に接続され、ソース端子が第2の電源に接続された第7の第2導電型トランジスタと、
    ドレイン端子が前記第6の第2導電型トランジスタのゲート端子に接続され、ゲート端子が前記第7の第2導電型トランジスタのドレイン端子に接続され、ソース端子が第2の電源に接続された第8の第2導電型トランジスタと、
    を含み、
    所与のイネーブル信号が前記第7の第1導電型トランジスタのゲート端子に供給され、
    前記ノードが前記第8の第1導電型トランジスタのゲート端子に接続され、
    前記基準レベルが前記第9の第1導電型トランジスタのゲート端子に供給され、
    比較結果が前記第7の第2導電型トランジスタのドレイン端子から出力されていることを特徴とする信号検出回路。
  8. 請求項7において、
    ソース端子が第1の電源に接続された第10の第1導電型トランジスタと、
    ソース端子が前記第10の第1導電型トランジスタのドレイン端子に接続された第11の第1導電型トランジスタと、
    ソース端子が前記第10の第1導電型トランジスタのドレイン端子に接続された第12の第1導電型トランジスタと、
    ゲート端子及びドレイン端子が前記第11の第1導電型トランジスタのドレイン端子に接続され、ソース端子が第2の電源に接続された第9の第2導電型トランジスタと、
    ゲート端子及びドレイン端子が前記第12の第1導電型トランジスタのドレイン端子に接続され、ソース端子が第2の電源に接続された第10の第2導電型トランジスタと、
    を含み、
    所与のイネーブル信号が前記第10の第1導電型トランジスタのゲート端子に供給され、
    検出すべきレベルに対応した差動対の検出レベル信号が、前記第11及び第12の第1導電型トランジスタのゲート端子にそれぞれ供給され、
    前記基準レベルが前記第10の第2導電型トランジスタのドレイン端子から出力される基準レベル生成回路を含み、
    前記基準レベル生成回路は、前記差動増幅器と同等の電気的特性を有していることを特徴とする信号検出回路。
  9. 請求項2乃至8のいずれかにおいて、
    前記定電位設定回路は、
    ソース端子が第1の電源に接続され、ドレイン端子が前記ノードに接続された第13の第1導電型トランジスタと、
    前記ノードと第2の電源との間に挿入されたキャパシタと、
    を含み、
    所与のイネーブル信号が前記第13の第1導電型トランジスタのゲート端子に供給されることを特徴とする信号検出回路。
  10. 請求項2乃至9のいずれかにおいて、
    ソース端子が第1の電源に接続された第14の第1導電型トランジスタと、
    ドレイン端子が前記第14の第1導電型トランジスタのドレイン端子に接続され、ソース端子が第2の電源に接続された第11の第2導電型トランジスタと、
    を含み、
    所与のイネーブル信号が前記第14の第1導電型トランジスタのゲート端子に供給され、
    前記比較回路の出力信号が前記第11の第2導電型トランジスタのゲート端子に供給され、
    前記第11の第2導電型トランジスタのドレイン端子から、前記比較回路の出力信号に対応した論理レベルの信号を出力する出力回路を含むことを特徴とする信号検出回路。
  11. 請求項2乃至10のいずれかにおいて、
    前記差動対の入力信号は、USB(Universal Serial Bus)の規格に準拠した信号であることを特徴とする信号検出回路。
  12. 請求項1乃至11のいずれか記載の信号検出回路と、
    前記信号検出回路によって検出された信号に基づいて所与の受信処理を行う回路と、
    を含むことを特徴とするデータ転送制御装置。
  13. 請求項12記載のデータ転送制御装置と、
    前記データ転送制御装置及びバスを介して転送されるデータの出力処理又は取り込み処理又は記憶処理を行う装置と、
    を含むことを特徴とする電子機器。
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