JP3677829B2 - 液体加熱容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術の分野】
本発明は、フッ素樹脂コーティング層を有する液体加熱容器及びその製造方法に関し、さらに詳しくは、電気ポット(ジャーポット)、酒かん器、加湿器などの電気液体加熱器の容器として好適な液体加熱容器とその製造方法に関する。本発明の液体加熱容器は、突沸が防止され、温度センサーの誤動作による早切れがなく、しかも防汚性に優れている。
【0002】
【従来の技術】
電気液体加熱器は、手軽にかつ安全に液体を加熱または保温することができるため、電気ポット、酒かん器、加湿器などとして広く使用されている。電気液体加熱器は、被加熱液体を収容する容器(液体加熱容器)と発熱源を有しており、通常、液体を所望の温度に加熱・保温するために、温度感知部(温度センサー)が備えられている。これらの発熱源及び温度感知部は、一般に、液体加熱容器底部の外面に配置されている。
電気液体加熱器における問題点の一つは、発熱源近傍の容器内表面で生ずる突沸現象である。突沸が生じると、大きな音が発生するほか、突沸による気泡が生じた部分が過加熱されて表面温度が高くなり、温度感知部が誤動作して、いわゆる早切れ現象を生じる。即ち、被加熱液体が所定の温度に到達する前に、電源が切れてしまう。
【0003】
従来より、液体加熱容器の突沸問題に対処するために、各種の提案がなされている。例えば、(1)容器内面にフッ素樹脂のコーティング層を設ける方法(特公昭52−14665号公報)、(2)容器内面に金属酸化物を熔射して突沸防止層を設ける方法(特公昭63−51003号公報)、(3)フッ素樹脂コーティング層の上に、無機粉末や有機ポリマーからなる煮沸剤層を設けて、突沸を防止する方法(特開平5−123246号公報)、(4)容器内面のフッ素樹脂コーティング層表面に、高周波放電処理または高周波コロナ放電処理を行うことにより、親水性を付与する方法(特開平4−371116号公報)、(5)容器内面にポリエーテルサルフォン(PES)を主成分とするコーティング層を設ける方法(特開平5−49539号公報、特開平5−31029号公報)、(6)容器内面に表面拡大化処理により突沸防止層を形成する方法などが提案されている。
【0004】
ところで、電気液体加熱器により容器中の液体を温度ムラなく早く加熱するには、発熱源を容器底部外面に設けるのが好ましい。しかし、容器底部の発熱源で液体を加熱するには、発熱源の電気容量を大きくしなければならないが、それによって、発熱源近傍の容器内面での突沸防止が一層難しくなる。突沸防止のために、例えば、(1)の方法により、容器内面にフッ素樹脂コーティング層を設けても、気泡が大きくなり過加熱状態が生じる。この過加熱状態が温度センサー上で発生すると、温度センサーが湯温と関係なく作動して、早切れを起こしてしまう。温度センサーを発熱源から離して、例えば、容器の側部に設けると、液体量が少ない場合、液温を感知することができなくなる。
【0005】
前記(2)の方法により、金属酸化物の熔射による突沸防止層を設けると、突沸自体はかなり減少するが、突沸防止層の表面粗度を50〜150μmと大きくし、層厚も50〜400μmと厚くする必要がある。しかし、表面粗度が大きくなると、突沸防止層表面の凹所に水アカなどの汚れが付着しやすくなるため、防汚性が低下する。また、突沸防止層の厚みが大きくなると、容器の熱伝導性が低下する。前記(3)の方法により、フッ素樹脂コーティング層の上に煮沸剤層を設けると、該煮沸剤層自体の厚みは比較的薄くできるものの、防汚性の点で不十分である。
【0006】
前記(4)の方法により、フッ素樹脂コーティング層表面に、高周波放電処理または高周波コロナ放電処理を行うと、被処理表面に必ずクラックが形成されるため、コーティング層の劣化が避けられない。コーティング層にクラックが生じると、腐食成分等が侵入してフクレを生じたり、腐食を進行させるので、容器の耐久性が低下する。前記(5)のPESコーティング層を設ける方法では、PESは、フッ素樹脂に比べて非粘着性に劣るため、防汚性の点で不十分である。また、前記(6)の表面拡大化処理法は、フッ素樹脂コーティングを施していない場合であり、突沸が防止できても、防汚性の点では劣悪となる。フッ素樹脂コーティング層に表面拡大化処理を行うと、突沸がより激しく発生してしまう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、突沸による温度センサーの早切れを起こさず、しかも防汚性が顕著に優れた液体加熱容器とその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、前記従来技術の問題点を克服するために鋭意研究した結果、金属製容器本体の内面に、フッ素樹脂のコーティング層を設けた液体加熱容器において、容器内面の全面または加熱部(発熱源及び温度感知部に対応する容器の部分)のフッ素樹脂コーティング層を充填剤を含まない四フッ化エチレン樹脂(PTFE)により形成し、かつ、該PTFE層の厚みと表面粗さ(Ra)を制御することにより、突沸現象を効果的に防止し、温度センサーの誤動作による早切れが生じることがなく、しかも防汚性に優れた液体加熱容器の得られることを見いだした。
また、充填剤を含有するPTFEからなるベースコート層を設けても、その上に、充填剤を含まないPTFEからなるトップコート層を設け、かつ、これらの層の厚みと表面粗さ(Ra)を制御すれば、同様に、突沸防止効果の得られることを見いだした。
【0008】
本発明の液体加熱容器は、発熱源と温度感知部が液体加熱容器底部の外面に配置されている電気液体加熱器の容器として使用した場合であっても、突沸が生じないため、過加熱による温度感知部の誤動作がない。しかも、容器内表面に平滑なPTFEコーティング層が形成されているため、防汚性が顕著に優れている。また、平滑なPTFEコーティング層を形成するには、PTFEコーティング層を平滑な加圧面を備えた加圧装置、例えば、金属ローラーやプレス機を用いて加圧する方法等を採用すればよい。本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至ったものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、金属製容器本体の内面にフッ素樹脂コーティング層が形成された液体加熱容器であって、該液体加熱容器の少なくとも加熱部におけるフッ素樹脂コーティング層が、充填剤を含有しない四フッ化エチレン樹脂により形成され、かつ、該四フッ化エチレン樹脂コーティング層の厚みをx(μm)とし、表面粗さ(Ra)をy(μm)としたとき、x及びyが下記の式(a)、(b)及び(c)を満足することを特徴とする液体加熱容器が提供される。
20≦x≦40 (a)
0.1≦y≦2.3 (b)
xy≦40 (c)
【0010】
また、本発明によれば、フッ素樹脂コーティング層を形成した板状の金属基材をプレス成型して液体加熱容器を製造する方法において、(1)プレス成型後に液体加熱容器の少なくとも加熱部を形成する部分に、充填剤を含有しない四フッ化エチレン樹脂のコーティング層を形成し、次いで、(2)該四フッ化エチレン樹脂コーティング層を平滑な加圧面を備えた加圧装置で加圧することにより、該四フッ化エチレン樹脂コーティング層の厚みをx(μm)とし、表面粗さ(Ra)をy(μm)としたとき、x及びyが下記の式(a)、(b)及び(c)を満足するように平滑化処理を行った後に、プレス成型することを特徴とする液体加熱容器の製造方法が提供される。
20≦x≦40 (a)
0.1≦y≦2.3 (b)
xy≦40 (c)
【0011】
さらに、本発明によれば、金属製容器本体の内面にフッ素樹脂コーティング層が形成された液体加熱容器であって、該液体加熱容器の少なくとも加熱部におけるフッ素樹脂コーティング層が、充填剤を含有する四フッ化エチレン樹脂からなるベースコート層と充填剤を含有しない四フッ化エチレン樹脂からなるトップコート層により形成され、かつ、ベースコート層の厚みをz(μm)、トップコート層の厚みをx(μm)とし、トップコート層の表面粗さ(Ra)をy(μm)としたとき、x、y及びzが下記の式(1)、(2)、(3)及び(4)を満足することを特徴とする液体加熱容器が提供される。
≦x≦10 (1)
25≦x+z≦40 (2)
0.1≦y≦2.3 (3)
(x+z)y≦40 (4)
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の液体加熱容器は、通常、電気液体加熱器の容器として使用される。ジャーポットなどの電気液体加熱器は、図1に示すような基本的な構成を有している。即ち、電気液体加熱器1は、金属製容器本体2の底部外面に、発熱源3と温度感知部4が密着して配置されている。発熱源3及び温度感知部4は、容器本体2と一体化したものであっても、あるいは別々に分離したものであってもよい。容器本体2の内面には、通常、全面にフッ素樹脂のコーティング層5が形成されている。本発明では、発熱源3及び温度感知部4に対応する容器の加熱部の内表面に、充填剤を含まないPTFEのコーティング層6を設ける。加熱容器の加熱部(通常、底部)の内面にのみフッ素樹脂コーティング層として、充填剤を含まないPTFE層を設けてもよいが、防汚性の観点から、容器本体の内面の全面に充填剤を含まないPTFEコーティング層を形成することが好ましい。また、加熱部以外の容器本体内面には、充填剤を含むPTFE層や他のフッ素樹脂コーティング層を設けてもよい。
【0013】
液体加熱容器本体は、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、ステンレス鋼などの金属基材を用いて作成される。
本発明では、容器本体内面の少なくとも加熱部に、充填剤を含まないPTFEのコーティング層を形成する。PTFEとしては、一般に使用されているPTFEディスパージョンなどのPTFE塗料を用いることができる。容器本体の加熱部におけるPTFEコーティング層には、充填剤は実質的に含まれていない。PTFE層には、本発明の目的を損なわない範囲内において、ごく僅かに充填剤が含まれていてもよいが、全く充填剤を含ませない方が好ましい。
【0014】
容器本体内面の加熱部以外の部分、例えば、側面などには、他のフッ素樹脂のコーティング層を形成してもよい。他のフッ素樹脂としては、例えば、PFA(テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、FEP(テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体)などが挙げられる。生産性の観点からは、容器本体内面の全面に、充填剤を含まないPTFEコーティング層を形成することが好ましい。所望によっては、容器本体内面の加熱部にだけ充填剤を含まないPTFEコーティング層を形成し、側面などには、フッ素樹脂コーティング層を設けないこともできる。また、容器本体内面の全面に、充填剤を含まないPTFEコーティング層を形成する場合であっても、前記式(a)、(b)及び(c)で表される層厚と表面粗さの関係は、加熱部のPTFE層が有しておればよく、側面などの他の部分では、必ずしも、これらの式を満足する必要はない。
【0015】
本発明では、容器本体内面の少なくとも加熱部分に、充填剤を含まないPTFEコーティング層を設けるが、このコーティング層の厚みをx(μm)とし、表面粗さ(Ra)をy(μm)としたとき、x及びyが下記の式(a)、(b)及び(c)を満足することが必要である。
20≦x≦40 (a)
0.1≦y≦2.3 (b)
xy≦40 (c)
PTFEコーティング層の厚みは、20〜40μmである。この厚みが薄すぎると均一で強度の高い被膜を形成することが困難であり、逆に、厚すぎると熱伝導性が低下する。PTFEコーティング層の表面粗さ(Ra)は、0.1〜2.3μm、好ましくは0.2〜2.0μm、より好ましくは0.2〜1.6μmである。表面粗さが大きすぎると、突沸防止効果が小さく、しかも防汚性も低下する。
【0016】
本発明では、PTFEコーティング層の厚みx(μm)と表面粗さ(Ra)y(μm)との積xyが40以下(xy≦40)であることが必要である。xy値は、好ましくは30以下である。PTFEコーティング層の厚みと表面粗さの値が、前記式(a)及び(b)を満足しても、xy値が40を越えると、突沸防止性能が低下し、温度センサーの誤動作による早切れを生じる。xy値が46の場合は、温度センサーの誤動作による早切れを生じない限度であるが、確実に早切れを生じさせないためには、xy値を40以下とする。
PTFEコーティング層が充填剤を有意量で含む場合には、式(a)、(b)及び(c)を満足し、xy値が40以下であっても、突沸防止効果はなく、温度センサーの誤動作による早切れを生じる。また、PFAやFEPなどの他のフッ素樹脂、あるいはポリイミド樹脂(PI)のコーティング層を設けた場合には、xy値が40以下で、かつ、充填剤を含ませない場合であっても、突沸防止効果を得ることはできない。
【0017】
PTFEなどのフッ素樹脂のコーティング層は、常法により、金属基材にフッ素樹脂塗料をコーティングし、乾燥後、燒結することにより形成することができる。液体加熱容器を作成するには、通常、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼等の板上の金属基材の表面に、機械的方法(例、ブラスト)、電気化学的方法(例、電解エッチング)、化学的方法(例、化学エッチング)等により微細な凹凸を形成(粗面化処理)し、所望によりプライマー塗装処理をした後、次いで、フッ素樹脂塗料をコーティングし、乾燥後、焼成して、フッ素樹脂コーティング層を有する金属基材を作成する。この場合、プレス成型後に液体加熱容器の少なくとも加熱部を形成する部分に、充填剤を含有しないPTFEのコーティング層を形成する。板状の金属基材としては、通常、予め円板状に裁断されたものを使用し、フッ素樹脂コーティング層を形成した後、プレス成型して容器に成型する。場合によっては、円板状の金属基材を予めプレス成型して容器を形成し、次いで、粗面化処理した後、少なくとも加熱部に充填剤を含まないPTFE塗料をコーティングし、乾燥後、焼成してもよい。
【0018】
PTFEなどのフッ素樹脂塗料のコーティングは、ローラーコーティング法、スピンコーティング法、スプレーコーティング法等のいずれの方法でもよい。フッ素樹脂塗料が粉体塗料の場合には、静電粉体塗装法が適用できる。この場合、乾燥工程は不要である。塗装条件を変えることにより、PTFE樹脂層の厚みを20〜40μmの範囲で任意に調整することができる。この際、PTFE樹脂層の厚みx(μm)と表面粗さ(Ra)y(μm)との積xyが40以下(xy≦40)となるように、コーティング層の表面粗さ(Ra)を制御しなければならない。特に、PTFE樹脂層の厚みが厚くなる程、あるいは、突沸防止性を高めようとする程、表面粗さ(Ra)を小さくすることが必要になる。
【0019】
PTFE樹脂コーティング層を形成した後、その表面粗さ(Ra)を小さくして、xy≦40とする必要がある場合には、フッ素樹脂コーティング層を形成した金属基材を金属ローラー間に通したり、あるいは鏡面研磨するなどして、平滑化処理を行う。平滑化処理の中でも、ローラーやプレス機などの平滑な加圧面を備えた加圧装置で、PTFEなどのフッ素樹脂コーティング層を形成した板状の金属基材を加圧して平滑化する方法が、均一かつ小さな表面粗さの表面を形成することができ、しかも簡便であるため好ましい。ローラー面やプレス面には、鏡面加工した金属、そのメッキ物、セラミックス、セラミックスコーティング物、高耐熱性エンジニアリングプラスチックなどを使用することができる。場合によっては、加圧面として鏡面加工したステンレス板などを用い、これを介して、プレスしてもよい。加圧面の表面粗さ(Ra)は、通常2.0μm以下、好ましくは1.0μm以下であり、0.5μm以下とすることもできる。
PTFEコーティング層を平滑な加圧面を備えた加圧装置で加圧する場合、通常、PTFEを焼成した後に加圧するが、場合によっては、熱ローラーや熱プレス機を用いて、未焼成または半焼成のPTFEコーティング層をPTFEの燒結温度以上の温度で加熱加圧して、平滑化処理と焼成を同時に行ってもよい。
【0020】
液体加熱容器の少なくとも加熱部に、このようなPTFEコーティング層を形成することにより、後の実施例で述べるように、温度センサーの誤動作による早切れのない、しかも極めて優れた防汚性を有する液体加熱容器を得ることができる。一方、後の比較例に示すように、樹脂として同じPTFEを用いた場合であっても、充填剤を含む場合、あるいは充填剤を含んでいなくても、PTFE以外のPFA、FEP等のフッ素樹脂を用いた場合には、xy≦40などの要件を満足しても、早切れすることが見いだされた。この理由は、充填剤を含んでいないPTFEは、コーティング層表面の非粘着性が極めて優れていることが一因と考えられる。
また、充填剤を含んでいないPTFEが表面であっても、xy≦40などの要件を満足しない場合には、早切れすることが見いだされた。これは、PTFE層厚x(μm)が小さい程、熱伝導性の低下を防止することができ、また、表面粗さ(Ra)y(μm)が小さい程、気泡が底面のコーティング表面から離れやすくなるためであると推定される。
【0021】
本発明の液体加熱容器は、内面の全面または加熱部に、充填剤を含まないPTFEコーティング層を形成し、かつ、該コーティング層が前記(a)、(b)及び(c)の要件を満足するように調整してあるため、突沸現象が効果的に抑制され、温度センサーの誤動作による早切れを防止することができる。しかも、充填剤を含まないPTFEコーティング層は、非粘着性に優れているため、防汚性に優れている。本発明の液体加熱容器は、煮沸剤が不要で安価である。また、本発明品は、高周波放電処理や高周波コロナ放電処理を行う方法とは異なり、フッ素樹脂コーティング層表面に強度劣化や腐食の原因となるクラックが生じない。しかも、本発明品は、親水化処理をしていないので、従来品よりも防汚性が優れている。
【0022】
本発明の別の態様によれば、金属製容器本体の内面に充填剤を含有するフッ素樹脂からなるコーティング層が形成されていても、少なくとも加熱部において、該フッ素樹脂コーティング層(ベースコート層)の上に、充填剤を含有しないPTFEからなるトップコート層を形成し、かつ、各層の厚みとトップコート層の表面粗さ(Ra)を特定の範囲に制御することにより、突沸現象を防止することができる。
この場合、ベースコート層の厚みをz(μm)、トップコート層の厚みをx(μm)とし、トップコート層の表面粗さ(Ra)をy(μm)としたとき、x、y及びzが下記の式(1)、(2)、(3)及び(4)を満足することが必要である。
≦x≦10 (1)
25≦x+z≦40 (2)
0.1≦y≦2.3 (3)
(x+z)y≦40 (4)
【0023】
トップコート層の充填剤を含まないPTFE層の厚み(x)がμm以上あれば、その下のベースコート層が充填剤を含有するフッ素樹脂層であっても、両層の厚みの合計(x+z)が20〜40μmであり、トップコート層の表面粗さ(Ra)が0.1〜2.3μm、好ましくは0.2〜2.0μm、より好ましくは0.2〜1.6μmであって、合計厚み(x+z)と表面粗さ(y)との積が40以下、好ましくは30以下であれば、突沸を防止することができる。
【0024】
ベースコート層を形成するフッ素樹脂としては、PTFEを使用する。充填剤の配合割合は、特に限定されないが、通常、0.01〜20重量%、好ましくは0.5〜10重量%程度である。充填剤としては、一般に使用されているもの、例えば、カーボン、マイカ、シリカなどの無機充填剤を挙げることができる。トップコート層としては、充填剤を実質的に含まない、好ましくは全く含まないPTFEを用いる。
トップコート層の表面粗さ(Ra)を所望の範囲にする方法としては、前述したような、コーティング層(ベースコート層/トップコート層)を形成した金属基材を金属ローラー間に通したり、ローラーやプレス機などの平滑な加圧面を備えた加圧装置で加圧したり、あるいは鏡面研磨するなどの平滑化処理法を挙げることができる。
【0025】
【実施例】
以下に、実施例、参考例及び比較例を挙げて本発明についてより具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
物性の評価方法は、以下の通りである。
(1)表面粗さ(Ra)
JIS B−0601に規定されている中心線平均粗さ(Ra)の測定法に従って、表面粗度計を用いて測定した。
【0026】
(2)突沸防止性(早切れ防止性)
液体加熱容器をジャーポット実機にセットして、温度センサーの早切れの程度を観察した。ジャーポット実機は、発熱源(ヒーター)及び温度センサーが容器から分離したセパレートタイプのものであり、セットした液体加熱容器に水を入れて加熱すると、水は100℃で沸騰し、熱が容器の底面に徐々に伝わって底面の温度センサーが100℃を感知すると、沸騰ランプが点滅し、その30秒後にヒーターが切れる仕組みになっている。また、容器内の水の温度が約100℃近くになると、湯気が勢いよく実機上部の湯気逃がし口から出てくるようになっている。
したがって、この湯気の出る時刻と、沸騰ランプが点滅する時刻との時間差を測定すれば、早切れの有無が分かる。即ち、沸騰ランプの点滅より前に水が沸騰し、湯気が先に出れば、早切れなく良好であると評価することができる。これに対して、沸騰ランプが点滅しても湯気が出ず、遅れてやっと湯気が出るときは、温度センサーは、100℃を感知したにもかかわらず、水温は100℃に達していないことを示し、早切れが発生したことになる。そこで、湯気ランプの点滅時刻を基準に、湯気の出た時刻との時間差(秒)を測定した。この時間差(湯気の出るタイミング)がマイナスの場合には、早切れ(突沸)防止効果があると判定することができる。湯気の出る時刻と、沸騰ランプが点滅するまでの時刻との間の時間差が長い程、早切れ防止効果が大きく、性能は良いことになる。逆に、沸騰ランプが点滅後に、湯気が出る場合には、この時間差はプラスになり、性能は悪いことになる。
突沸防止性は、以下の3段階で評価した。
○:湯気の出るタイミングがマイナスの場合、
△:湯気の出るタイミングがゼロの場合、
×:湯気の出るタイミングがプラスの場合。
【0027】
(3)防汚性
各実施例、参考例及び比較例と同様の方法で5cm×10cmの試料を作成し、この試料を、純水90gに炭酸カルシウム5g及び炭酸マグネシウム5gを溶解した水溶液中に浸漬して、85〜95℃で20日間放置後取り出し、水洗乾燥した後、コーティング層の付着物の量を測定した。
【0028】
[実施例1]
板厚1.15mmのアルミニウム合金円板〔神戸製鋼(株)社製ASB−O材〕を基材とし、これを陽極として3%NaCl水溶液中20Q/cmの電気量で電気化学的エッチングを施し、アルミニウム合金円板表面に微細な凹凸を設けた。さらに、この面を15%HSO液中、15Vで5分間陽極酸化処理を行い、エッチング面に硬質層を設けた。この表面に、充填剤を含まないPTFEディスパージョン〔ダイキン工業(株)製ポリフロンD−1F〕を30μmの厚さになるようにスピンコーティングし、約100℃で乾燥後、380℃で15分間焼成した。
得られたPTFEコーティング層の表面粗さ(Ra)を表面粗度計で測定すると、1.6μmであった。このPTFE塗装円板を金属ローラー間に通して加圧して平滑化処理を行った。金属ローラーの加圧力を変化させることにより、表面粗さ(Ra)が0.6μm、1.0μm、及び1.2μmの各サンプルを試作した。
この表面平滑化した充填剤を含んでいないPTFEコーティング円板をジャーポット内容器形状にプレス成型し、これをジャーポット実機にセットして、実際に水を沸かして早切れの有無を評価した。本実施例1では、Ra=0.6μmのとき、湯気の出るタイミング(時間差)は−100秒で、非常に早切れ防止性能(突沸防止性)が良く、Ra=1.0μmのときには、−50秒、Ra=1.2μmのときには、−20秒と徐々に時間差は少なくなるものの、早切れは全くなく良好な範囲内であった。また、防汚性試験の結果、本発明品は、いずれも付着物量が0.02mg/cmと極めて少なく、非常に優れた防汚性を示した。
【0029】
[比較例1]
実施例1と同様の方法で、表面平滑化処理をしていないRa=1.6μmのPTFEコーティング板と、さらにこの表面をサンドペーパー等で粗面化処理して、Ra=2.0μmまで粗くしたPTFEコーティング板を作成し、次いで、各々プレス成型し、同様の実機試験を行ったところ、Ra=1.6μmのものは、+10秒で、早切れし、不良であり、また、Ra=2.0μmのものは、+40秒で、もっと性能が悪く、不良であった。これらのサンプルでは、いずれもxyの値が46以上であった。
【0030】
[実施例2]
実施例1において、スピンコーティングの条件を変えて、充填剤を含まないPTFEディスパージョンを樹脂厚が20μmになるようにコーティングし、同条件で焼成後、このPTFE塗装円板を金属ローラーを通して平滑化した後、サンドペーパーを用いて表面を粗面化して、表面粗さRaが1.0μm、1.2μm、1.6μm、及び2.0μmの各サンプルを作成した。
これをジャーポット形状にプレスし、早切れの有無等を評価した。その結果、全てのサンプルで良好範囲内であった。とりわけ、Raの小さなものの方が特に良好な性能を示した。
【0031】
[比較例2]
実施例2と同様の方法で、樹脂厚が20μmで、表面粗さRa=2.3μmのサンプルを試作した。これをジャーポット形状にプレスして評価した結果、良好限度ぎりぎりであった。また、防汚性は、付着物量が0.06mg/cmで、実施例1に比べて3倍量程の付着物があった。
【0032】
[実施例3]
実施例1において、スピンコーティングの条件を変えて、充填剤を含まないPTFEディスパージョンを樹脂厚が40μmになるようにコーティングし、同条件で焼成後、このPTFE塗装円板を金属ローラーを通して平滑化して、表面粗さRaが0.3μm、0.6μm、1.0μm、及び2.0μmの各サンプルを試作した。これをジャーポット形状にプレスし、早切れの有無等を評価した。その結果、全てのサンプルで良好範囲内であった。とりわけ、Raの小さなものが特に良い性能であった。
【0033】
[比較例3]
実施例3と同様の方法で、樹脂厚が40μmで、表面粗さRaが1.2μm、1.5μm、及び2.0μmの各サンプルを試作した。これをジャーポット形状にプレスして評価した結果、全てのサンプルで不良範囲内であった。とりわけ、Raの大きなものが特に悪い性能であった。
【0034】
参考例1
実施例1において、スピンコーティングの条件を変えて、充填剤を含まないPTFEディスパージョンを樹脂厚が50μmになるようにコーティングし、同条件で焼成後、このPTFE塗装円板を金属ローラーを通して平滑化して、表面粗さRaが0.4μm、及び0.6μmの各サンプルを試作した。これをジャーポット形状にプレスし、早切れの有無等を評価した。その結果、全てのサンプルで良好範囲内であった。とりわけ、Raの小さなものが特に良い性能を示した。
【0035】
[比較例4]
参考例1と同様の方法で、樹脂厚が50μmで、表面粗さRaが1.0μm、1.5μm、及び2.0μmの各サンプルを試作した。これをジャーポット形状にプレスして評価した結果、全てのサンプルで不良範囲内であった。これらのサンプルは、いずれもxyの値が46以上であった。とりわけ、Raの大きなものが特に悪い性能であった。
【0036】
[比較例5]
実施例1において、充填剤を含まないPTFEディスパージョンに代えて、カーボン5%もしくはマイカ5%を含むPTFEディスパージョンを樹脂厚が30μmになるようにコーティングし、同条件で焼成後、このPTFE塗装円板を金属ローラーを通して平滑化したり、サンドペーパーで表面を粗面化して、表面粗さRaが0.6μm、1.0μm、及び2.0μmの各サンプルを試作した。これをジャーポット形状にプレスし、早切れの有無等を評価した。その結果、全てのサンプルで早切れが発生し、不良となった。
【0037】
[比較例6]
実施例1において、充填剤を含まないPTFEディスパージョンに代えて、充填剤の入っていないPFA、もしくはカーボン5%を含むPFAディスパージョンを樹脂厚が30μmになるようにコーティングし、同条件で焼成後、このPFA塗装円板を金属ローラーを通して平滑化したり、サンドペーパーで表面を粗面化して、表面粗さRaが0.6μm、1.0μm、及び2.0μmの各サンプルを試作した。これをジャーポット形状にプレスし、早切れの有無等を評価した。その結果、全てのサンプルで早切れが発生し、不良となった。
【0038】
[比較例7]
実施例1において、充填剤を含まないPTFEディスパージョンに代えて、充填剤の入っていないFEP、ETFEまたはPIを樹脂厚が30μmになるようにコーティングし、同条件で焼成後、塗装円板を金属ローラーを通して平滑化したり、サンドペーパーで表面を粗面化して、表面粗さRaが0.6μm、1.0μm、及び2.0μmの各サンプルを試作した。これをジャーポット形状にプレスし、早切れの有無等を評価した。その結果、全てのサンプルで早切れが発生し、不良となった。
これらの実施例、参考例及び比較例の結果を表1及び表2に一括して示す。
【0039】
【表1】
Figure 0003677829
【0040】
【表2】
Figure 0003677829
【0041】
また、これらの実施例、参考例及び比較例の結果を図2に示す。図2には、PTFEコーティング層の表面粗さ(Ra)を横軸に、湯気の出るタイミング(沸騰ランプの点滅時刻との時間差)を縦軸に目盛り、PTFE樹脂コーティング層の厚み毎にグラフ化した。図中の数値は、xy値を表す。
【0042】
[実施例
板厚1.15mmのアルミニウム合金円板〔神戸製鋼(株)社製ASB−O材〕を基材とし、これを陽極として3%NaCl水溶液中20Q/cmの電気量で電気化学的エッチングを施し、アルミニウム合金円板表面に微細な凹凸を設けた。さらに、この面を15%HSO液中、15Vで5分間陽極酸化処理を行い、エッチング面に硬質層を設けた。この表面に、充填剤としてカーボンを5%添加したPTFEディスパージョン〔ダイキン工業(株)製ポリフロンD−1F〕を20μmの厚さになるようにスピンコーティングし、約100℃で乾燥後、その上に、充填剤を含まないPTFEディスパージョン〔ダイキン工業(株)製ポリフロンD−1F〕を5μmの厚さになるようにスピンコーティングし、約100℃で乾燥後、380℃で15分間焼成した。
このPTFE塗装円板を金属ローラー間に通して加圧して、平滑化処理を行った。金属ローラーの加圧力を変化させること等により、表面粗さRaが0.6μm、1.0μm、及び1.6μmの各サンプルを試作した。
この表面平滑化したPTFEコーティング円板をジャーポット内容器形状にプレス成型し、これをジャーポット実機にセットして、実際に水を沸かして早切れの有無を評価した。その結果、Ra=0.6μmのとき、湯気の出るタイミング(時間差)は−110秒で非常に早切れ防止性能(突沸防止性)が良く、Ra=1.0μmのときには−60秒、Ra=1.6のときには−20秒で、いずれも早切れは全くなく、良好な範囲内であった。また、防汚性試験の結果、本発明品は、いずれも付着物量が0.02mg/cmと極めて少なく、非常に優れた防汚性を示した。
【0043】
[比較例8]
実施例において、平滑化処理を行うことなく、表面粗さ(Raを2.0μmに調整したサンプルを試作した。これをジャーポット形状にプレスし、早切れの有無等を評価した。その結果、早切れが発生し、不良となった。
【0044】
[実施例
実施例において、スピンコーティングの条件を変え、ベースコート層の厚さが30μmで、トップコート層の厚さが10μmになるようにコーティングし、同条件で焼成後、このPTFE塗装円板を金属ローラーを通して平滑化し、表面粗さRaが0.6μm、及び1.0μmの各サンプルを作成した。これをジャーポット形状にプレスし、早切れの有無等を評価した。その結果、全てのサンプルで良好範囲内であった。とりわけ、Raの小さなものの方が特に良好な性能を示した。
【0045】
[比較例9]
実施例において、平滑化処理の条件を変えて、表面粗さRaが1.2μm、及び1.6μmの各サンプルを作成した。これをジャーポット形状にプレスし、早切れの有無等を評価した。その結果、全てのサンプルで早切れが観測された。表面粗さRaが小くても、(x+z)yの値が40を越えると、突沸防止効果の得られないことがわかる。
これらの結果を一括して、表3に示す。
【0046】
【表3】
Figure 0003677829
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、突沸現象が効果的に抑制され、温度センサーの誤動作による早切れが防止された液体加熱容器が提供される。本発明の液体加熱容器は、内面のコーティング層の非粘着性に優れているため、従来品よりも防汚性に優れている。本発明の液体加熱容器は、電気ポット(ジャーポット)、酒かん器、加湿器などの電気液体加熱器の容器として好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の液体加熱容器を用いた電気加熱機の一実施態様の構造を示す断面略図である。
【図2】 PTFEコーティング層の厚みと表面粗さ(Ra)と温度センサーの誤動作による早切れとの関係を示す図である。
【符号の説明】
1 電気液体加熱器
2 液体加熱器(本体)
3 発熱源
4 温度感知部
5 フッ素樹脂コーティング層
6 充填剤を含まないPTFEコーティング層

Claims (3)

  1. 金属製容器本体の内面にフッ素樹脂コーティング層が形成された液体加熱容器であって、該液体加熱容器の少なくとも加熱部におけるフッ素樹脂コーティング層が、充填剤を含有しない四フッ化エチレン樹脂により形成され、かつ、該四フッ化エチレン樹脂コーティング層の厚みをx(μm)とし、表面粗さ(Ra)をy(μm)としたとき、x及びyが下記の式(a)、(b)及び(c)を満足することを特徴とする液体加熱容器。
    20≦x≦40 (a)
    0.1≦y≦2.3 (b)
    xy≦40 (c)
  2. フッ素樹脂コーティング層を形成した板状の金属基材をプレス成型して液体加熱容器を製造する方法において、(1)プレス成型後に液体加熱容器の少なくとも加熱部を形成する部分に、充填剤を含有しない四フッ化エチレン樹脂のコーティング層を形成し、次いで、(2)該四フッ化エチレン樹脂コーティング層を平滑な加圧面を備えた加圧装置で加圧することにより、該四フッ化エチレン樹脂コーティング層の厚みをx(μm)とし、表面粗さ(Ra)をy(μm)としたとき、x及びyが下記の式(a)、(b)及び(c)を満足するように平滑化処理を行った後に、プレス成型することを特徴とする液体加熱容器の製造方法。
    20≦x≦40 (a)
    0.1≦y≦2.3 (b)
    xy≦40 (c)
  3. 金属製容器本体の内面にフッ素樹脂コーティング層が形成された液体加熱容器であって、該液体加熱容器の少なくとも加熱部におけるフッ素樹脂コーティング層が、充填剤を含有する四フッ化エチレン樹脂からなるベースコート層と充填剤を含有しない四フッ化エチレン樹脂からなるトップコート層により形成され、かつ、ベースコート層の厚みをz(μm)、トップコート層の厚みをx(μm)とし、トップコート層の表面粗さ(Ra)をy(μm)としたとき、x、y及びzが下記の式(1)、(2)、(3)及び(4)を満足することを特徴とする液体加熱容器。
    ≦x≦10 (1)
    25≦x+z≦40 (2)
    0.1≦y≦2.3 (3)
    (x+z)y≦40 (4)
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