JP3675963B2 - 半導体レーザ装置及びそれを用いた光印刷装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザプリンタ等の光源として用いる半導体レーザ装置及びそれを用いた光印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザプリンタを高解像化する方法として、感光のしきい値を超える強度の光が照射された部分のみが着色する感光体の特性を利用し、図17に示すような光強度分布を有する半導体レーザを用い、その出力を変化させることにより印刷ドット径を制御する方式が提案されている。
【0003】
なお、この種の技術に関連するものには、エスアイディー 90 ダイジェスト 280頁(1990)(SID 90 DIGEST 280p)等が挙げられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術は、印刷ドット径と光出力の関係が複雑で全ての光出力−ドット径相関データを記録する必要があるため、大きなメモリ容量を持つドット径制御回路を設ける必要があるという問題があった。また、光強度分布の頂点付近や分布の裾の領域では強度分布の傾きがなだらかなため、印刷ドット径のバラツキが大きく、画質の制御が難しくなる等の問題があった。
【0005】
本発明の第1の目的は、光印刷のときに、光出力変調による印刷ドット径の制御を安定に行うことのできる半導体レーザ装置を提供することにある。
【0006】
本発明の第2の目的は、そのような半導体レーザ装置を用いた光印刷装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するために、本発明の半導体レーザ装置は、導電型の異なる2層の半導体層と、これに挟まれ、かつ、2層の半導体層よりも狭い禁制帯幅を有する半導体層よりなる活性層と、活性層に平行な面内に光を閉じ込める導波路を有し、レーザ端面におけるビーム形状の光密度を、導波路の中心線から横方向に実質的に直線的に変化するように、導波路を構成したものである。
【0008】
ビーム形状の光密度を上記のようにするための一例として、少なくとも2種類の互いに幅の異なる領域から導波路を構成すればよい。また、この導波路の幅の異なる領域の内の幅の広い方の領域は、その一部分を電流注入量が他の部分と異なるように構成することが好ましい。幅の異なる領域が3種類以上あるとき、一番狭い領域より広い領域であれば、つまり、一番広い領域でも、2番目に広い領域でも上記のように構成すればよい。
【0009】
また、上記第1の目的を達成するために、本発明の半導体レーザ装置は、導電型の異なる2層の半導体層と、これに挟まれ、かつ、2層の半導体層よりも狭い禁制帯幅を有する半導体層よりなる活性層と、活性層に平行な面内に光を閉じ込める導波路を有し、半導体レーザ装置を感光体に照射したときに、感光体の感光のしきい値を越える領域が、光出力に実質的に比例して変化するように、導波路を構成したものである。
【0010】
感光体の感光のしきい値を越える領域が、光出力に実質的に比例して変化するようにするための一例として、少なくとも2種類の互いに幅の異なる領域から導波路を構成すればよい。また、この導波路の幅の異なる領域の内の幅の広い方の領域は、その一部分を電流注入量が他の部分と異なるように構成することが好ましい。幅の異なる領域が3種類以上あるとき、一番狭い領域より広い領域であれば、つまり、一番広い領域でも、2番目に広い領域でも上記のように構成すればよい。
【0011】
さらにまた、上記第1の目的を達成するために、本発明の半導体レーザ装置は、導電型の異なる2層の半導体層と、これに挟まれ、かつ、2層の半導体層よりも狭い禁制帯幅を有する半導体層よりなる活性層と、活性層に平行な面内に光を閉じ込める導波路を有し、レーザ端面におけるビーム形状を制御するために、上記導波路を少なくとも2種類の互いに幅の異なる領域から構成するようにしたものである。
【0012】
この半導体レーザ装置は、その導波路の幅の異なる領域の内の幅の広い方の領域が、その一部分を電流注入量が他の部分と異なるようすることが好ましい。
【0013】
さらにまた、上記第1の目的を達成するために、本発明の半導体レーザ装置は、半導体基板上に設けた導電型の異なる2層の半導体層と、この2層の半導体層間に設けられ、かつ、2層の半導体層よりも狭い禁制帯幅を有する半導体層よりなる活性層と、活性層に平行な面内に光を閉じ込める導波路を有し、この導波路を2種類の異なる幅の領域から構成し、その広い幅を有する導波路を半導体レーザの端面近傍に配置し、この広い幅を有する導波路の長さLと広い幅を有する導波路を伝搬する0次横モード及び2次横モードの伝搬定数k0、k2がπ/6<L×(k0−k2)<5π/6(ただし、k0、k2、Lは実数であるとする)なる関係を満たすようにしたものである。
【0014】
広い幅を有する導波路の一部の領域は、他の領域と異なる電流注入量及び電流注入密度を持つことが好ましい。
【0015】
さらにまた、上記第1の目的を達成するために、本発明の半導体レーザ装置は、半導体基板上に設けた導電型の異なる2層の半導体層と、この2層の半導体層間に設けられ、かつ、2層の半導体層よりも狭い禁制帯幅を有する半導体層よりなる活性層と、活性層に平行な面内に光を閉じ込める導波路を有し、この導波路を2種類の異なる幅の領域から構成し、その広い幅を有する導波路を半導体レーザの端面近傍に配置し、この広い幅を有する導波路の長さLと広い幅を有する導波路を伝搬する0次横モード及び2次横モードの伝搬定数k0、k2が5π/6≦L×(k0−k2)<7π/6(ただし、k0、k2、Lは実数であるとする)なる関係を満たすようにしたものである。
【0016】
広い幅を有する導波路の一部の領域は、他の領域と異なる電流注入量及び電流注入密度を持つことが好ましい。
【0017】
さらにまた、上記第1の目的を達成するために、本発明の半導体レーザ装置は、半導体基板上に設けた導電型の異なる2層の半導体層と、この2層の半導体層間に設けられ、かつ、2層の半導体層よりも狭い禁制帯幅を有する半導体層よりなる活性層と、活性層に平行な面内に光を閉じ込める導波路を有し、この導波路を少なくとも2種類の異なる幅の領域から構成し、導波路の内の最も狭い幅の導波路を除く他の導波路の長さを、他の導波路をそれぞれ伝搬する0次横モードと2次横モードがそれぞれ伝搬することにより、光の位相差の総和がπ/6〜5π/6となるように定めたものである。
【0018】
さらにまた、上記第1の目的を達成するために、本発明の半導体レーザ装置は、半導体基板上に設けた導電型の異なる2層の半導体層と、この2層の半導体層間に設けられ、かつ、2層の半導体層よりも狭い禁制帯幅を有する半導体層よりなる活性層と、活性層に平行な面内に光を閉じ込める導波路を有し、この導波路を少なくとも2種類の異なる幅の領域から構成し、導波路の内の最も狭い幅の導波路を除く他の導波路の長さを、他の導波路をそれぞれ伝搬する0次横モードと2次横モードがそれぞれ伝搬することにより、光の位相差の総和が5π/6〜7π/6となるように定めたものである。
【0019】
これらの半導体レーザ装置の上記の他の導波路の一部の領域は、他の領域と異なる電流注入量及び電流注入密度を持つことが好ましい。また、上記の他の導波路は、半導体レーザの端面近傍に配置されることが好ましい。
【0020】
さらにこれらの半導体レーザ装置は、複数個同一基板上に同一方向に並んで配置された構造を採ることができる。このような構造とするときは光印刷装置に用いるのに適している。
【0021】
また、上記第2の目的を達成するために、本発明の光印刷装置は、光印刷に用いられる感光体と、この感光体に光記録するための上記いずれか一の半導体レーザ装置と、感光体のレーザにより照射される位置を変化させるための手段と、これらを制御するための制御手段とを設けるようにしたものである。
【0022】
半導体レーザ装置の導波路を幅の異なる2つの導波路で形成すると、導波路の接合部分で高次の横モード成分が発生する。これらの高次モードは導波路を伝搬するうちに基本モードとの波数の違いにより次第に位相ずれを生じ、導波路の長さを適当に選べば、通常の半導体レーザで得られるガウス分布で近似される光強度分布とは全く異なったビーム形状を得ることが可能となる。また、例えば、半導体レーザ装置の導波路の一部に並行した2本の電流注入領域をもつ構造を形成し、この部分に電流注入により発生する屈折率の分布を利用して得ることも可能である。
【0023】
【発明の実施の形態】
〈実施例1〉
本発明の第1の実施例を図面を用いて説明する。図2は、製造した半導体レーザ装置の断面構造図、図1はその製造途中の平面図である。まず、n−GaAs基板101上に、n−Al0.5Ga0.5Asクラッド層102、多重量子井戸活性層103、p−Al0.5Ga0.5Asクラッド層104、p−GaAsコンタクト層105を順次結晶成長させた。多重量子井戸活性層103は、GaAsウエル層106(7nm)の3層とAl0.3Ga0.7Asバリア層107(5nm)の4層を交互に積層して形成した。p−Al0.5Ga0.5Asクラッド層104の厚さは1.5μm、p−GaAsコンタクト層105の厚さは0.3μmとした。
【0024】
次に、この構造に熱CVD(化学気相成長)法及びホトリソグラフ技術を用いて、p−GaAsコンタクト層105上にストライプ状のSiO2膜115を図1に示すような形状に形成する。このSiO2膜をマスクとして、p−GaAsコンタクト層105及びp−Al0.5Ga0.5Asクラッド層104を約0.2μm残してエッチングした後、有機金属気相成長法によりn−GaAsブロック層108をSiO2膜115のない領域に選択的に成長させた。素子の直列抵抗低減のため、SiO2膜115を除去した後、p−Al0.5Ga0.5As埋込層109及びp−GaAsキャップ層110を形成した。
【0025】
次に、ウエハの表面にAuを主成分とする電極111を形成し、機械的研磨と化学エッチングによりn−GaAs基板を約100μmにエッチングし、基板側にもAuを主成分とする電極112を形成した。このような半導体ウエハを約600μm間隔でバー状に劈開した。本半導体レーザは発振波長約780nmで連続発振した。
【0026】
レーザ共振器を形成するストライプ状導波路は、幅約4μmの領域(図1の領域113に対応する)と幅約6μmの領域(図1の領域114に対応する)により構成される。幅6μmの領域の長さはレーザ端面において基本モードと高次モードの位相差がπ/2となるように約54μmとした。このように狭いストライプ状導波路と広いストライプ状導波路とからなるとき、後者の幅は、前者の幅の1.1〜1.9倍程度にすることが好ましく、1.4〜1.6倍程度にすることがより好ましい。
【0027】
このように幅が異なるストライプが連結している場合、幅の狭いストライプからこのストライプにおける基本横モードの光が幅の広いストライプに入射すると、入射した光のエネルギーは広いストライプの複数の横モードに分配される。エネルギーの分配比率は狭いストライプの基本横モードと広いストライプの横モード空間的重なりにより決定される。2種類の幅のストライプの連結により前記のような形状のビームを得るためには両ストライプの幅の比を1.1倍から1.9倍の範囲に設定することが適当であった。ストライプ幅の比率が1.9倍を越える場合は幅の狭いストライプから幅の広いストライプに進行する光のエネルギーは幅の広いストライプ中の2次以上の横モードに主に分配され出射ビームの形状にサイドローブが発生しスポット形状が乱れた。また、ストライプ幅の比が1.1倍未満では幅の広いストライプの2次横モードに分配されるエネルギーが小さすぎ、十分な効果が得られなかった。
【0028】
以上のように、広いストライプ中に入射した光のエネルギーは複数の横モードに分配されるが、両ストライプの境界面近傍ではこれらのモードを重ね合わせたビームの形状は概ね狭いストライプから入射したビームの形状に一致する。しかし、広いストライプ中のそれぞれの横モードがその次数に応じて異なる伝搬定数を持つため、広い導波路中をビームが進むに従い各横モード間の位相にずれが生じる。基本モードと2次モードの位相のずれがL×(k0−k2)=π/2を満たすときにビームの形状は所望の三角形に近い形状となる。また、π/6<L×(k0−k2)<5π/6の範囲であれば略有効な効果が得られる。ここでLは広いストライプの長さであり、k0、k2はこのストライプ中における基本横モード及び2次横モードの伝搬定数であり、この実施例ではk0=3.3295×2π/λ、k2=3.3259×2π/λであった。
【0029】
伝搬定数の算出方法の詳細はここでは省略するが、例えばH.C.Caseyand M.B.Panish著 ”HETEROSTURCTURE LASERS”(Academic Press,1978)pp.31〜54に記載されているスラブ導波路の実効屈折率を求める手法を用いて算出できる。先ずストライプ内外の積層構造にスラブ導波路モデルを適用して各積層構造の実効屈折率を求め、次に得られた積層構造の実効屈折率を新たなスラブ導波路の屈折率として同様の手法を適用するればレーザの断面構造から導波路の実効屈折率nを求めることができる。伝搬定数kはk=2πn/λ(ここで、λは真空中での光の波長)より得られる。ここで、光の横モードの次数が異なると実効屈折率も異なるため、各横モードが異なる伝搬定数を有することになる。なお、5π/6≦L×(k0−k2)<7π/6の範囲、即ちL=108μm前後ではビーム形状の優位性は失われるが、ビーム広がりが最大となるため、光出力の向上という利点が有った。以上に説明した光の位相は三角関数の周期性から、位相θが位相2N±θ(Nは任意の整数)と同等であることは言うまでもない。
【0030】
図3は、本発明の半導体レーザ装置を用いたレーザプリンタの光学系の一構成例である。半導体レーザ装置116から出射したレーザビームは、コリメートレンズ117、光量調整フィルタ118、ビームスプリッタ120、シリンドリカルレンズ119を通って、光偏向装置のポリゴンミラー122に入射し、ついで、ポリゴンミラー122の回転によって反射、偏向される。シリンドリカルレンズ119は、ポリゴンミラーの平行度誤差による走査位置ずれ補正のため、レーザビームをミラー面上で回転軸と直角な線上に収束させるものである。さらに、レーザビームは走査レンズ系123によって感光体材料124で覆われた走査面上に収束され、走査位置125の上を等速度で繰り返し走査する。なお、走査面は、ビーム走査と直角方向に等速で移動している。
【0031】
光検出器126は、走査ビームのスタート位置を検出するためのもので、この検出信号は同期信号127として制御部128に送出される。また、ビームスプリッタ120からの信号を、集光レンズ121を介して、光量検知センサー130が検知し、光量検知信号131を制御部128に送出する。制御部128は、画像信号132に基づいて、これらを制御する。また、レーザ駆動系129は制御部128の制御出力に基づいて半導体レーザ116を駆動する。この様なビーム径に対応した制御部128での光出力の制御は例えばコンデンサー、抵抗とフリップフロップ回路を組み合わせた充放電回路の放電周期に比例した光出力を設定するアナログ集積回路により、容易に実現できた。
【0032】
本半導体レーザ装置を光出力4mW、6mW、8mWで駆動したときの感光面上の光強度の分布を図4に示す。感光体の感光のしきい値は、図中破線で示した値であるため、印刷されるドットサイズは光出力の変化に対しW=2W0(1−P0/P)の単純な関数(ここで、W0はドットの半値幅、P0はしきい値感度、Pはレーザビームの光強度分布のピーク値)で変化するので、光出力に対応した滑らかな印刷が再現性良く得られた。
【0033】
〈実施例2〉
本発明の第2の実施例を図面を用いて説明する。図6は、製造した半導体レーザ装置の断面構造図、図5は、その製造途中の平面図である。図5のaa線に相当する位置の断面構造図が図6(a)に、bb線に相当する位置の断面構造図が図6(b)に示してある。まず、n−GaAs基板101上に、n−(Al0.5Ga0.5)0.5In0.5Pクラッド層201、多重量子井戸活性層202、p−(Al0.5Ga0.5)0.5In0.5Pクラッド層203、p−GaAsコンタクト層105を順次結晶成長させた。多重量子井戸活性層202は、Ga0.5In0.5Pウエル層204(7nm)の3層と(Al0.5Ga0.5)0.5In0.5Pバリア層205(5nm)の4層を交互に積層して形成している。
【0034】
次に、図5に示すように、この構造に熱CVD法及びホトリソグラフ技術を用いてストライプ状のホトレジストマスク206とSiO2マスク211の複合マスクを形成する。このような複合マスクの製造方法を図7により説明する。図7(a)は、図6(a)の部分(上記の説明のp−GaAsコンタクト層105を形成した状態)に、所望のパタン214とその周辺の溝215を持ったSiO2マスク211を形成し、次に所望のパタン214と溝215を被うようにホトレジストマスク206を設けた状態を示す。次に図7(b)に示すように、溝215の外側のSiO2をエッチングしてホトレジストに被われたSiO2の所望のパタン214のみを残す。SiO2マスク211は、図5に示すように、通常幅領域及び広幅領域208においてはホトレジストマスク206に対し前記の溝215の分だけ細い形状に形成されている。中間幅の領域207では両側のハーフトーン領域210の一部(図5の拡大した部分に示したSiO2マスク211)に形成されている。なお、ハーフトーン領域210のSiO2マスク211は、図5の拡大した部分に示したように多数存在するが、図7では煩雑になるので左右に3個づつしか図示していない。
【0035】
この方法により半導体レーザの導波路の形状と電流注入の形状をほぼ独立に設定することができる。ホトレジストマスク206は、素子の大部分を占める通常幅(約4μm)のストライプが端面付近で2段階に広がった形状を有している。
【0036】
再び図6に戻って説明する。このホトレジストマスク206を用い、p−GaAsコンタクト層105及びp−(Al0.5Ga0.5)0.5In0.5Pクラッド層203を約0.2μm残してエッチングする。次にホトレジストを取り除き、有機金属気相成長法によりn−GaAsブロック層108をSiO2マスク211のない領域に選択的に成長させた。
【0037】
次ぎに、素子の直列抵抗低減のため、SiO2マスク211を除去した後、p−Al0.5Ga0.5As埋込層109及びp−GaAsキャップ層110を形成した。次に、ウエハの表面にAuを主成分とする電極111を形成した。
【0038】
このとき、表面電極111には通常のリフトオフ法を用いて電極を取り除いた領域212が設けられており、半導体レーザの導波路上には電極は存在せず、リフトオフに用いたSiO2マスク213のみが残っている。これにより、電極の断切れ等による金属元素の半導体中への拡散や応力の発生が防止され、信頼性の良好な素子が実現できた。本電極構造はリッジ埋込型半導体レーザで一般的に有効であるが、特に導波路表面に複雑な凹凸を発生する本実施例において効果が大であった。
【0039】
また、このような凹凸の発生に対する対策はp−Al0.5Ga0.5As埋込層109及びp−GaAsキャップ層110の結晶成長を液層成長法により行ない、図9のように表面を略平坦に形成することによっても可能であった。
【0040】
機械的研磨及び化学エッチングによりGaAs基板を約100μmにエッチングした後、GaAs基板側にもAuを主成分とする電極112を形成した。このような半導体ウエハを約600μm間隔でバー状に劈開し、半導体レーザ装置とした。
【0041】
この半導体レーザ装置のレーザ共振器を形成するストライプ状導波路は、幅約4μmの領域(図5の領域206に対応する)と幅約7μmの中間幅領域(図5の領域207に対応する)及び幅約20μmの広幅領域(図5の領域208に対応する)により構成される。広幅領域の長さは約30μmであり、中間幅領域の長さはレーザ端面において基本モードと高次モードの位相がπ/2となるように約70μmとした。この構造により、より三角形に近い形状の光強度の分布を得ることが可能となる。
【0042】
ストライプの幅が2種類以上の場合は最適なストライプの幅及び長さを単純な関係で定義することは難しいが、各ストライプに導波される光の形状を横モードの線形結合で表記し、ストライプの幅が変化する点で一方のストライプの横モードと他方のストライプの横モードの空間結合をもとに各横モードに分配される光のエネルギーを算出し、各横モードをそれぞれ固有の伝播常数でストライプを伝搬させるという操作を繰り返すことによりレーザ出射位置でのスポットの形状を求めることができる。この場合、良好なビーム形状を得るためには端面部分のストライプで3次以上の高次横モードのエネルギーが全光エネルギーの10%以下であること、2次横モードのエネルギーが全光エネルギーの10%から40%の範囲にあること、0次横モードと2次横モードの位相差がπ/6〜7π/6の範囲に有ることが必要とされ、π/6〜5π/6の範囲に有ることがより好ましいとされる。
【0043】
複数の幅のストライプを持つ構造において、ストライプの電流注入を不均一に行なうとビームの形状を三角形にするのみではなく、三角形の幅を変化させる機能を付加することも可能となる。これは半導体レーザにおいて活性層の屈折率が電流注入により減少するためストライプ周辺部にのみ電流注入を行なうと基本モードの伝搬定数波数をあまり変化させずに2次横モードを小さくすることができるので、ストライプの長さが一定のままでもこのストライプを通過するモードの位相差を変化させることが可能となる。電流注入を増加すると光出力が増大するが前述のような屈折率変化によるビーム拡大効果も発生するため、注入電流増加と共に光強度分布の高さのみならず幅も増大する。
【0044】
本半導体レーザ装置を光出力4mW、6mW、8mWで駆動したときの感光面上の光強度の分布を図8に示す。感光体の感光のしきい値は、図中破線で示した値であるため、印刷されるドットサイズは光出力の変化に対しW=2W0(1−P0/P)の単純な関数(ここで、W0はドットの半値幅、P0はしきい値感度、Pはレーザビームの光強度分布のピーク値)で変化するので、実施例1の場合と同様に、光出力に対応した滑らかな印刷が再現性良く得られた。
【0045】
なお、非通電領域は中間幅の領域207でなく、広幅領域208に設けてもよい。
【0046】
〈実施例3〉
本発明の第3の実施例を図面を用いて説明する。図11は、本実施例で製造した半導体レーザ装置の断面構造図、図10は、その製造途中の平面図である。図10のaa線に相当する位置の断面構造図が図11に示してある。まずn−GaAs基板101上に、n−Al0.5Ga0.5Asクラッド層102、多重量子井戸活性層103、p−Al0.5Ga0.5Asクラッド層104、p−GaAsコンタクト層105を順次結晶成長させた。多重量子井戸活性層103は、GaAsウエル層106(7nm)の3層とAl0.3Ga0.7Asバリア層107(5nm)の4層を交互に積層して形成している。
【0047】
次に、この構造に熱CVD法及びホトリソグラフ技術を用いてp−GaAsコンタクト層105上にストライプ状のSiO2膜を図10に示すような形状(領域206’、広幅領域208に対応する形状)に形成する。このSiO2膜をマスクとしてp−GaAsコンタクト層105及びp−Al0.5Ga0.5Asクラッド層104を約0.3μm残してエッチングする。さらに、SiO2膜の一部にレンズ形状の非通電領域302を設けるため、この部分のSiO2膜を除去する。その後有機金属気相成長法によりn−In0.5Ga0.5Pブロック層301をSiO2膜のない領域に選択的に成長させる。つまり、n−In0.5Ga0.5Pブロック層301は、ストライプ状のSiO2膜の左右とレンズ形状の非通電領域302に形成する。
【0048】
素子の直列抵抗低減のため、SiO2膜を除去した後、p−Al0.5Ga0.5 As埋込層109及びp−GaAsキャップ層110を形成した。次に、ウエハの表面にAuを主成分とする電極111を形成した。
【0049】
このとき、表面電極111には通常のリフトオフ法を用いて電極を取り除いた領域212が設けられており、半導体レーザの導波路上には電極は存在せず、リフトオフに用いたSiO2マスク213のみが残っている。これにより、電極の断切れ等による金属元素の半導体中への拡散や応力の発生が防止され、信頼性の良好な素子が実現できた。本電極構造はリッジ埋込型半導体レーザで一般的に有効であるが、得に導波路表面に複雑な凹凸を発生する本実施例において効果が大であった。
【0050】
機械的研磨及び化学エッチングによりn−GaAs基板を約100μmにエッチングし、n−GaAs基板側にもAuを主成分とする電極112を形成した。このような半導体ウエハを約600μm間隔でバー状に劈開し、半導体レーザ装置とした。
【0051】
この半導体レーザ装置のレーザ共振器を形成するストライプ状導波路は、図10の幅約5μmの領域206’と幅約8μmの広幅領域208により構成される。幅8μmの広幅領域208の長さはこのストライプの基本モード及び2次モードの伝搬定数がそれぞれk0=3.3297×2π/λ、k2=3.3273×2π/λであるから、レーザ端面において基本モードと高次モードの位相差がπ/2となるように約89μmとした。また、広幅領域には、n−In0.5Ga0.5Pブロック層301を部分的に設けた変調注入領域が設けられている。この構造により、より三角形に近い形状の光強度の分布を得ることが可能となり、また変調注入領域の効果により光出力が増加するほどビーム径が広がるため、より大きなビーム径状の変化を得ることができる。
【0052】
このような形状のストライプにおいては端面に向かってレーザビームが拡がりながら進行するため非点収差が発生し、光学系によるビームの絞り込みに支障が生じた。この様な非点収差は出射端面近傍のストライプに電流注入により凸レンズ状の屈折率分布を形成することにより補正することが可能であった。
【0053】
本構造においては、広幅領域に図10に示すような凹レンズ状の変調注入領域を設けることによりレーザビームの非点収差を補正している。印刷されるドットサイズは光出力に比例して変化し、しかもいずれの使用状態においても、光感度のしきい値付近の光強度の変化率は大きく、光出力に対応した滑らかな印刷が再現性良く得られた。しかも、本レーザの場合、電流注入による光出力の増減が主にビームサイズの変動により吸収され、ピークパワーの変化が少ないため、複数の帯電レベルを利用した多色印刷を行う場合にもスポット径可変印刷が可能となった。また、収差補正の効果により非点収差が小さく、装置組立時の光学的な収差補正も必要なく安価な装置が実現できた。
【0054】
〈実施例4〉
本発明の第4の実施例として、上記実施例の半導体レーザをアレイ状に配した半導体レーザ装置の例を示す。図12に示した半導体レーザ装置は、実施例1の半導体レーザ4素子を50μm間隔で配列したもので、その導波路部分の形状を図に示してある。
【0055】
まず、n−GaAs基板101上にn−(Al0.5Ga0.5)0.5In0.5Pクラッド層201、多重量子井戸活性層202、p−(Al0.5Ga0.5)0.5In0.5Pクラッド層203、p−GaAsコンタクト層105を順次結晶成長させた。多重量子井戸活性層202は、Ga0.5In0.5Pウエル層(7nm)の3層と(Al0.5Ga0.5)0.5In0.5Pバリア層(5nm)の4層を交互に積層して形成している。
【0056】
次に、この構造に熱CVD法及びホトリソグラフ技術を用いてp−GaAsコンタクト層105上にストライプ状のSiO2膜を図12に示すような形状に形成する。このマスク形状は、素子の大部分を占める通常幅(約4μm)のストライプ(領域113に対応する)が端面付近で約6μmに広がった形状(領域114に対応する)を有している。このSiO2膜をマスクとして、p−GaAsコンタクト層105及びp−(Al0.5Ga0.5)0.5In0.5Pクラッド層203を約0.2μm残してエッチングする。その後有機金属気相成長法によりn−GaAsブロック層108をSiO2膜のない領域に選択的に成長させた。
【0057】
本実施例においては素子の熱抵抗を減少することを目的にp−GaAsコンタクト層105を約20μmの厚さにしてある。また、本実施例においては、p−Al0.5Ga0.5As埋込層109の成長に先立ち各導波路及び導波路端部に設ける光出力モニタ領域401を電気的に分離するための電極分離用SiO2マスク402が設けられており、このマスクによるp−Al0.5Ga0.5As埋込層109の選択成長により各領域が電気的に分離される。
【0058】
次に、素子の直列抵抗低減のため、SiO2膜を除去した後、p−GaAsキャップ層110を形成した。次に、ウエハの表面にAuを主成分とする電極111を形成した。
【0059】
このとき、表面電極111には通常のリフトオフ法を用いて電極を取り除いた領域(図示せず)が設けられており、半導体レーザの導波路上には電極は存在せず、実施例3で図11に示したSiO2マスク213と同様にリフトオフに用いたSiO2マスクのみが残っている。これにより、電極の断切れ等による金属元素の半導体中への拡散や応力の発生が防止され、信頼性の良好な素子が実現できた。本電極構造はリッジ埋込型半導体レーザで一般的に有効であるが、特に導波路表面に複雑な凹凸を発生する本発明において効果が大であった。
【0060】
本実施例においては、導波路は表面電極111の端から約5μmに位置するように設けられている(図12では電極111の左端からの位置)。これは電極に通電用金線403をボンディングする際に導波路上を避けてボンディング出来る十分な面積を確保するためである。
【0061】
機械的研磨及び化学エッチングによりn−GaAs基板を約100μmにエッチングした後、基板側にもAuを主成分とする電極112を形成した。このような半導体ウエハを約600μm間隔でバー状に劈開し、半導体レーザ装置とした。本半導体レーザは波長約680nmでレーザ発振した。
【0062】
以上のようにして作成した半導体レーザチップをSiC製ヒートシンクに裏面電極側から接着し製品組立てを行なった。半導体レーザをヒートシンクに裏面電極側から接着する場合、通電による発熱により半導体レーザ出力が変化するという問題が発生した。本実施例においては、発熱による光出力の変化量の共振器長依存性を計算した図14の結果を元に共振器長を450μmから1200μmの間とした。
【0063】
この半導体レーザ装置のレーザ共振器を形成するストライプ状導波路は、幅約4μmの領域113と幅約6μmの領域114により構成される。幅6μmの領域の基本モード及び2次モードの伝搬定数はk0=3.315×2π/λ、k2=3.310×2π/λであることより、この領域の長さはレーザ端面において基本モードと高次モードの位相差がπ/2となるように約34μmとした。
【0064】
本半導体レーザ装置を光出力4mW、6mW、8mWで駆動したときの感光面上の光強度の分布を図4に示す。感光体の感光のしきい値は、図中破線で示した値であるため、印刷されるドットサイズは光出力の変化に対しW=2W0(1−P0/P)の単純な関数(ここで、W0はドットの半値幅、P0はしきい値感度、Pはレーザビームの光強度分布のピーク値)で変化するので、実施例1の場合と同様に、光出力に対応した滑らかな印刷が再現性良く得られた。
【0065】
この半導体レーザにおいて主電極の電流により半導体レーザが発振する。本実施例においては、このようなアレイ状半導体レーザに更に個別の導波路に対し光出力をモニタするモニタ領域401を設けた。モニタ領域401は前述のように電極分離用SiO2マスク402により他の電極から分離されており、この部分に半導体レーザの動作電圧よりも低いか又は半導体レーザの動作電圧の逆極性の電圧を印加しておくとレーザ光によりモニタ領域401に励起されたキャリアが光電流を発生し、これを測定することにより光出力をモニタすることができる。モニタ領域401は導波路毎に設けられているので、個別の導波路の光出力をしることができる。光出力モニタ機能はモニタ領域を半導体レーザの動作電圧の逆極性の電圧を印加するとより安定に得られるが、半導体レーザの動作電圧と同極性の電圧を印加することによりモニタ領域で光吸収により発生したエネルギーを効率良く電気エネルギーとして外部に取り出せばこの領域を電子的に冷却する機能も得られ、半導体レーザの端面劣化の防止に用いることも可能であった。
【0066】
本実施例によれば、ドット形状変化による高精細印刷とアレイ化による高速印刷が同時に実現でき、印刷速度×ドット密度で約10倍の高性能印刷を半導体レーザとその駆動部以外は従来と同じ構成のレーザプリンタ装置により実現可能であった。
【0067】
本半導体レーザ装置を実施例1記載のレーザプリンタに適用したところ、図4に示したように、各素子が比較的小さな光出力の変化により大きなビーム径の変動が得られるため、素子間のクロストークが少なく、良好な印刷が高速で可能であった。同様の特徴は実施例2及び実施例3の構造をアレイ状に配しても同様に得られることは言うまでもない。
【0068】
〈実施例5〉
本発明の第5の実施例を図面を用いて説明する。図16は、製造した半導体レーザ装置の断面構造図、図15は、その製造途中の平面図である。まずn−GaAs傾角基板501上に、n−(Al0.7Ga0.3)0.5In0.5Pクラッド層502、多重量子井戸活性層503、p−(Al0.7Ga0.3)0.5In0.5Pクラッド層504、p−GaAsコンタクト層105を順次結晶成長させた。多重量子井戸活性層503は、Ga0.6In0.4Pウエル層505(7nm)の3層と、 (Al0.7Ga0.3)0.4In0.6Pバリア層506(5nm)の4層を交互に積層して形成している。
【0069】
次に、この構造に熱CVD法及びホトリソグラフ技術を用いてストライプ状のホトレジストマスク206とSiO2マスク211の複合マスクを図15に示すような形状に形成する。このような複合マスクは、すでに図7に示したと同様な方法で、まず所望のパタンの周辺に溝を持ったSiO2マスクを形成し、次に所望のパタンと周辺の溝を被うようにホトレジストマスク206を設けた後、溝の外側のSiO2をエッチングしてホトレジストに被われた所望のSiO2パタン215のみを残すことにより得られた。ホトレジストマスク206は、素子の大部分を占める通常幅(約5μm)のストライプ(領域113に対応する)が端面付近で約8μmに広がった形状(領域114に対応する)を有している。このホトレジストマスクを用い、p−GaAsコンタクト層105及びp−(Al0.7Ga0.3)0.5In0.5Pクラッド層504を約0.2μm残してエッチングする。次にホトレジストを取り除き、有機金属気相成長法によりn−GaAsブロック層108をSiO2膜のない領域に選択的に成長させた。次ぎに、素子の直列抵抗低減のため、SiO2膜を除去した後、p−Al0.5Ga0.5As埋込層109及びp−GaAsキャップ層110を形成した。
【0070】
基板として(100)方向からずれた基板を用いると導波路の形状が非対称となるため本実施例においては導波路の形状を規定するホトレジストマスクと電流通路を規定するSiO2マスクが導波路の非対称形状を補正する方向にずれて形成されている。本実施例においてはホトレジストマスク206とSiO2マスク211の軸ずれは基板面の傾斜した方向に約1μmとした。
【0071】
次に、ウエハの表面にAuを主成分とする電極111を形成した。このとき、表面電極111には通常のリフトオフ法を用いて電極を取り除いた領域212が設けられており、半導体レーザの導波路上には電極は存在せず、リフトオフに用いたSiO2マスク213のみが残っている。これにより、電極の断切れ等による金属元素の半導体中への拡散や応力の発生が防止され、信頼性の良好な素子が実現できた。本電極構造はリッジ埋込型半導体レーザで一般的に有効であるが、得に導波路表面に複雑な凹凸を発生する本実施例において効果が大であった。
【0072】
機械的研磨及び化学エッチングによりn−GaAs基板を約100μmにエッチングした後、基板側にもAuを主成分とする電極112を形成した。このような半導体ウエハを約600μm間隔でバー状に劈開し、半導体レーザ装置とした。本半導体レーザは発振波長約650nmでレーザ発振した。
【0073】
この半導体レーザ装置のレーザ共振器を形成するストライプ状導波路は、幅約5μmの領域113と幅約8μmの領域114により構成される。幅約8μmの領域の長さはこの領域の基本モードと2次モードの伝搬定数がk0=3.30×2π/λ、k2=3.3025×2π/λで有ることより、レーザ端面において基本モードと高次モードの位相がπ/2となるように約65μmとした。この構造により、より三角形に近い形状の光強度の分布を得ることが可能となる。
【0074】
本半導体レーザ装置を光出力4mW、6mW、8mWで駆動したときの感光面上の光強度の分布を図4に示す。感光体の感光のしきい値は、図中破線で示した値であるため、印刷されるドットサイズは光出力の変化に対しW=2W0(1−P0/P)の単純な関数(ここで、W0はドットの半値幅、P0はしきい値感度、Pはレーザビームの光強度分布のピーク値)で変化するので、実施例1の場合と同様に、光出力に対応した滑らかな印刷が再現性良く得られた。
【0075】
【発明の効果】
本発明によれば、レーザプリンタにおいて出力変調による高解像度印刷が安定性よく実現可能となる。また、光量変化に対するドット径変化が大きいため、素子をアレイ状に配した場合の素子間のクロストークも小さくてすみ、高精細の印刷が安価に実現可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の半導体レーザ装置の製造途中の平面図。
【図2】本発明の第1の実施例の半導体レーザ装置の断面構造図。
【図3】本発明のレーザプリンタ装置の一例の構成図。
【図4】本発明の第1の実施例の半導体レーザ装置の出射光の強度分布図。
【図5】本発明の第2の実施例の半導体レーザ装置の製造途中の平面図。
【図6】本発明の第2の実施例の半導体レーザ装置の第1の断面構造図。
【図7】本発明の第2の実施例の半導体レーザ装置の製造途中の断面図。
【図8】本発明の第2の実施例の半導体レーザ装置の出射光の強度分布図。
【図9】本発明の第2の実施例の半導体レーザ装置の他の製法による場合の断面構造図。
【図10】本発明の第3の実施例の半導体レーザ装置の製造途中の平面図。
【図11】本発明の第3の実施例の半導体レーザ装置の断面構造図。
【図12】本発明の第4の実施例の半導体レーザ装置の配置図。
【図13】本発明の第4の実施例の半導体レーザ装置の断面構造図。
【図14】本発明の第4の実施例の半導体レーザ装置の光出力変動と共振器長さの関係図。
【図15】本発明の第5の実施例の半導体レーザ装置の製造途中の平面図。
【図16】本発明の第5の実施例の半導体レーザ装置の断面構造図。
【図17】従来の半導体レーザ装置の光強度分布図。
【符号の説明】
101…n−GaAs基板
102…n−Al0.5Ga0.5Asクラッド層
103…多重量子井戸活性層
104…p−Al0.5Ga0.5Asクラッド層
105…p−GaAsコンタクト層
106…GaAsウエル層
107…Al0.3Ga0.7Asバリア層
108…n−GaAsブロック層
109…p−Al0.5Ga0.5As埋込層
110…p−GaAsキャップ層
111、112…電極
113、114、206’、207、212…領域
115…SiO2膜
116…半導体レーザ装置
117…コリメートレンズ
118…光量調整フィルタ
119…シリンドリカルレンズ
120…ビームスプリッタ
121…集光レンズ
122…ポリゴンミラー
123…走査レンズ系
124…感光体材料
125…走査位置
126…光検出器
127…同期信号
128…制御部
129…レーザ駆動系
130…光量検知センサ
131…光量検知信号
132…画像信号
201…n−(Al0.5Ga0.5)0.5In0.5Pクラッド層
202…多重量子井戸活性層
203…p−(Al0.5Ga0.5)0.5In0.5Pクラッド層
204…Ga0.5In0.5Pウエル層
205…(Al0.5Ga0.5)0.5In0.5Pバリア層
206…ホトレジストマスク
208…広幅領域
209、302…非通電領域
210…ハーフトーン領域
211、213…SiO2マスク
214…パタン
215…溝
301…n−In0.5Ga0.5Pブロック層
401…光出力モニタ領域
402…SiO2マスク
403…通電用金線
501…n−GaAs傾角基板
502…n−(Al0.7Ga0.3)0.5In0.5Pクラッド層
503…多重量子井戸活性層
504…p−(Al0.7Ga0.3)0.5In0.5Pクラッド層
505…Ga0.6In0.4Pウエル層
506…(Al0.7Ga0.3)0.4In0.6Pバリア層
Claims (1)
- 導電型の異なる2層の半導体層と、これに挟まれ、かつ、該2層の半導体層よりも狭い禁制帯幅を有する半導体層よりなる活性層と、該活性層に平行な面内に光を閉じ込める導波路を有する半導体レーザ装置であって、
前記導波路はレーザ共振器を構成するストライプ導波路であって、前記導波路は前記レーザ共振器の一の端面から前記レーザ共振器の他の端面までに延在し、前記一の端面から前記他の端面への途中までの前記導波路の光の進行方向に対する横幅は一様の幅W1であり、前記途中から他の端面までの前記導波路の光の進行方向に対する横幅は前記W1よりも広く構成され、前記W1より幅広の導波路は幅W2の直線導波路を有し、
前記導波路は、前記幅広の導波路の長さLと前記幅広の導波路を伝搬する0次横モード及び2次横モードの伝搬定数k0、k2とするときπ/6<L×(k0−k2)<5π/6(ただし、k0、k2、Lは実数であるとする)なる関係を満たすように構成され、
前記レーザの他の端面におけるビーム形状の光密度が前記導波路の中心線から横方向に実質的に直線的に変化するように、前記他の端面のストライプ導波路で3次以上の高次横モードの光エネルギが全光エネルギの10%以下であり、2次横モードの光エネルギが全光エネルギの10%から40%であり、その他のモードの光エネルギが全エネルギの残余のものであることを特徴とする光印刷用の半導体レーザ装置。
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