JP3675697B2 - 環境空気中の有機物濃度の測定方法および測定装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体素子、液晶、バイオ関連商品などの製造工程に用いられるクリーンルームの気流中や一般建築物の空調された室内等の環境空気中の有機物濃度を測定する方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体素子製造工場におけるクリーンルームの空気中に含まれる汚染物質、特に、複数の有機物は、シリコンウエハの表面に付着・汚染し、半導体素子の収率を低下させる。このため、環境空気中に含まれる有機物の量を測定して空気清浄性能を評価する必要がある。
【0003】
一般に、クリーンルーム雰囲気中に含有される有機物は、捕集剤に吸収して濃縮し、定量化する方法が行なわれている。また、シリコンウエハをクリーンルーム内に長時間放置し、その表面に付着している有機物を定量分析する方法も行なわれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
捕集剤に有機物を吸収して濃縮する方法では、シリコンウエハにとって真に問題となる有機物を測定しているとは限らない。また、シリコンウエハをクリーンルーム内に長時間放置する方法では、シリコンウエハに実際に吸着する有機物を測定できる利点があるが、そのデータからクリーンルーム気流中の有機物濃度を求める方法がなかった。
【0005】
すなわち、クリーンルーム内の有機物を定量分析する従来の方法では、汚染濃度を管理する指標となるデータが測定できなかった。このため、クリーンルーム内の有機物量を低下させ、その濃度を管理するため、空気中の有機物の濃度を測定する効果的な方法が求められている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
従来、興味深い現象として、クリーンルームの気流中に置かれたシリコンウエハ表面上の複数種の有機物の濃度が経時変化する「椅子取りゲーム」現象が報告されている。「椅子取りゲーム」現象の機構解明は、クリーンルーム気流中の管理すべき有機物を決定し、有機物によるシリコンウエハ表面の汚染を制御するために必要である。
【0007】
本発明者らは、上記機構の解明を進めた結果、この機構を、多成分系有機物のシリコンウエハ表面への吸着速度と脱離速度からなる一つの近似式によってモデル化できることを見出し、このモデルに基づいて、クリーンルーム内の有機物濃度を精度よく測定することができ、クリーンルーム内の有機物濃度の管理に役立つことが判明した。
【0008】
すなわち、本発明は、有機物を付着していない清浄表面を有する固体を環境空気に暴露し、暴露開始後の時刻(t)の進行に従って変化して行く固体表面上に吸着している複数の有機物(i=1, 2, 3, ...,j , ..)の表面濃度Siを実測によりそれぞれ測定し、それぞれの値Siおよびそれぞれの値Siの合計値Sを下記の式1に与えることにより、環境空気中のそれぞれの有機物の濃度Ci (i=1, 2, 3, ...,j , ..)を求めることを特徴とする環境空気中の有機物濃度の測定方法である。
【0009】
式1 dSi/dt = (Smax - S) × kad,i× Ci − kde, i × Si
ただし、式1中の記号は、それぞれ下記のとおりである。
Ci:環境空気中の有機物i (i=1, 2, 3, ...,j , ..)の濃度
Si:固体表面上に吸着している有機物i (i=1, 2, 3, ...,j , ..)の濃度
S:固体表面上に吸着している有機物i (i=1, 2, 3, ...,j , ..)の濃度Siの合計
Smax:固体表面上に吸着している有機物i (i=1, 2, 3, ...,j , ..)の濃度Siの合計Sの最大値
kad,i :有機物i (i=1, 2, 3, ...,j , ..)の固体表面上への吸着速度定数
kde,i :有機物i (i=1, 2, 3, ...,j , ..)の固体表面上からの脱離速度定数
【0010】
また、本発明は、吸着速度定数を求めようとする有機物iを既知濃度だけ添加した環境空気に、有機物を付着していない清浄表面を有する固体を暴露し、暴露開始後の時刻(t)の進行に従って変化して行く固体表面上に吸着している複数の有機物((i=1, 2, 3, ...,j , ..)の表面濃度Siを実測により測定し、それぞれの値Siおよびそれぞれの値Siの合計値Sを式1に与えることにより、環境空気中のそれぞれの有機物のkad,i とkde,i を求め、このkad,i とkde,i を用いることを特徴とする上記の環境空気中の有機物濃度の測定方法である。
【0011】
さらに、本発明は、有機物を付着していない清浄表面を有し、環境空気に暴露される固体、暴露開始後の時刻(t)の進行に従って変化して行く固体表面上に吸着している複数の有機物(i=1, 2, 3, ...,j , ..)の表面濃度Siを実測する測定手段、測定したそれぞれの値Siを下記の式1に与えることにより環境空気中のそれぞれの有機物の濃度Ci (i=1, 2, 3, ...)を求める計算手段、とからなることを特徴とする環境空気中の有機物濃度の測定装置である。
【0012】
式1 dSi/dt = (Smax - S) × kad,i× Ci − kde,i× Si
ただし、式1中の記号は、それぞれ下記のとおりである。
Ci:環境空気中の有機物i (i=1, 2, 3, ...,j , ..)の濃度
Si:固体表面上に吸着している有機物i (i=1, 2, 3, ...,j , ..)の濃度
S:固体表面上に吸着している有機物i (i=1, 2, 3, ...,j , ..)の濃度Siの合計
Smax:固体表面上に吸着している有機物i (i=1, 2, 3, ...,j , ..)の濃度Siの合計Sの最大値
kad,i :有機物i (i=1, 2, 3, ...,j , ..)の固体表面上への吸着速度定数
kde,i :有機物i (i=1, 2, 3, ...,j , ..)の固体表面上からの脱離速度定数
【0013】
また、本発明は、有機物を付着していない清浄表面を有し、吸着速度定数を求めようとする有機物iを既知濃度だけ添加した環境空気に暴露される固体、暴露開始後の時刻(t)の進行に従って変化して行く固体表面上に吸着している複数の有機物(i=1, 2, 3, ...,j , ..)の表面濃度Siを実測により測定する手段、測定したそれぞれの値Siを式1に与えることより環境空気中のそれぞれの有機物のkad,i とkde,i を求める計算手段、とからなるkad,i とkde,iの算出手段と組み合わせて用いられることを特徴とする上記の環境空気中の有機物濃度の測定装置である。
【0014】
本発明の方法および装置において、環境空気は、例えば、クリーンルーム気流である。また、空気に暴露する固体は、例えば、半導体シリコンウエハである。
【0015】
式1は、クリーンルーム気流に暴露されたシリコンウエハの表面に付着する複数の有機物濃度の経時変化の挙動を、吸着と脱離の関係をもとにして示す式である。式1は、有機物iがシリコンウエハ表面においてクリーンルーム気流中の濃度Ciに比例して吸着(吸着速度定数kad,i)し、表面濃度Siに比例して脱離(脱離速度定数kde,i)すると仮定し、また、シリコンウエハ表面に吸着している有機物 (i=1, 2, 3, ...,j , ..)の濃度Siの合計量Sには、上限(最大有機物表面濃度Smax)が存在し、実際に吸着している有機物の合計量(S)との差にも各有機物の吸着速度が比例すると仮定して導出した。
【0016】
また、吸着して表面を被覆した有機物は、クリーンルーム雰囲気中からの同種の有機物の吸着を阻害するばかりでなく、異種の有機物の吸着をも阻害するものと仮定した。これらを用いて、有機物種iの表面濃度Siの経時変化を式1で表すことができる。
【0017】
式1におけるSmaxは、シリコンウエハ表面の状態により決定される値を採用してもよいし、式1を用いてCiあるいはkad,iとkde,iを求めるにあたり、Siを最も良く再現できるような値を調整してもよい。
【0018】
式1のうちkad,iとkde,iは、有機物の種類とシリコンウエハの表面状態により決定される物性値であり、次の方法により決定される。例えば、速度定数を求めようとする有機物をクリーンルーム気流中に既知濃度ΔCiだけ添加し、その気流に暴露されたシリコンウエハ表面に付着する複数の有機物の吸着量の経時変化を上記のように測定し、式1を用いてKad,i ×(Ci +ΔCi)を求める。非添加時に求められていたKad,i ×Ciとの差、すなわち、Kad,i ×ΔCiを求めて、ΔCiで割ることによりKad,i が算出される。更に、精度良くKad,i を求めるためには、複数水準の有機物濃度を添加し、その勾配からKad,i を求めればよい。
【0019】
このようにして求めたKad,i を用いることにより実際のクリーンルーム気流中の例えば、DOP、DBP、プロピオン酸エステルなどのCiを計算手段としてコンピュータを用いて求めることが可能になる。もしも、kad,iが不明の場合であっても、いろいろな環境・場所・日時でkad,i × Ci を求め、kad,i × Ci 同士を比較することにより、クリーンルーム気流中の有機物iの相対濃度を比較・評価できる。
【0020】
本発明により、クリーンルーム気流中に存在している有機物のうちシリコンウエハにとって真に問題となる複数の有機物について、一度に測定することが可能となる。
【0021】
式1の妥当性を確認するため、報告されている実測値を再現し得る速度定数および最大有機物表面濃度を求めた。計算においては、計算値と実測値の誤差の自乗和が最も小さくなった時に計算値が最も良く実測値を再現していると判断した。ここで、kad,iとCiは共に未知であるため、kad,i×Ciを一つの値として扱った。kde,iは単独に求められた。Smaxは誤差の自乗和の様子を見ながら最適値を調整しながら決定した。
【0022】
得られた計算値(実線で示す)を実測値(〇△□で示す)と共に図1と表1に示す。図1(a)は、紫外線/オゾンにより形成された酸化膜表面におけるプロピオン酸エステル、環状シロキサン、フタル酸ジオクチル(DOP)の濃度の経時変化を示す。図1(b)は、熱酸化膜表面におけるプロピオン酸エステル、環状シロキサン、フタル酸ジオクチル(DOP)の濃度の経時変化を示す。クリーンルーム気流中の有機物の濃度の測定は、クリーンルーム内の作業時間となる2〜3時間(約1万秒)から数日(約40万秒)以上の範囲にわたり行えばよい。この確認作業は、約25万秒にわたり実施した。
【0023】
【表1】
【0024】
図1(a)、(b)に示すように、プロピオン酸エステルが初期に急増した後に減少し、環状シロキサンとDOPが徐々に増加し続ける傾向が定量性良く表わされた。このように、式1により、実際の挙動を再現できることが確かめられ、シリコンウエハ表面の有機物濃度の変化に対する式1の妥当性が示された。
【0025】
【発明の実施の形態】
クリーンルーム気流の有機物を測定する際は、固体表面としては、シリコンウエハの他に、電子材料としては、GaAs,GaPなどの化合物半導体結晶ウエハ、光磁気ディスクの板状媒体、TFT用ガラス基板などが用いられる。また、建築物内の一般空調室における環境ホルモンなどを対象としてフタル酸エステル類を測定する際は、固体表面としては、陶器、ステンレス鋼等の金属、ポリテトラフロロエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンなどを材料とする食器や子供のおもちゃを用いてもよい。
【0026】
表面に付着している複数の有機物の表面濃度を種類別に実測により測定する手段としては、ガスクロマトグラフィー(GC)、ガス−マス(GC−MS)、誘導結合プラズマ質量分析(ICP−MS)などの公知の手段を採用できる。水晶振動子による重量測定では、全体の合計量が測定できる。例えば、シリコンウエハを複数枚(例えば、10枚)クリーンルーム気流に暴露し、それぞれのウエハに予定暴露時間を決めておき、測定時刻ごとに複数枚(例えば2枚)づつ有機物のない環境に回収・保管し、後でまとめて暴露時間ごとにGC−MSによる定量分析を行えばよい。ただし、1枚のシリコンウエハでも付着量の経時変化の測定は可能である。
【0027】
シリコンウエハのクリーンルーム内の置き場所は、クリーンルーム内においてウエハを露出する作業が通常実施される場所が望ましい。例えば、作業台の上(ウエハの入れ替え作業場所)、酸化炉の取り出し口付近(冷却台など)、ロードロック室の手前などでよい。
【0028】
また、固体表面の姿勢は、クリーンルームの気流から隔離されない限り、シリコンウエハをどのように置いてもよいが、複数枚を使用するときに重ならないようにする。例えば、重ならないように水平に並べて置く方法(1枚でも複数枚でも可)、重ならないように垂直に立てる方法(ウエハバスケット、ボートなど、1枚でも複数枚でも可)、空気の流れを妨げない程度にウエハを並べる方法などを採用すればよい。
【0029】
Smax、kad,i、kde,iの3つの定数は、以下のようにして定めることができる。これらの3つの定数に適当な値を仮定して、式1を計算していく。まず、t=0秒の時のdSi/dtが判る。Si(t=0)なので、dSi/dt=Smax× kad,i× Ciとなる。これに、細かな時刻幅Δt、例えば、1秒を掛けてt=0のときのSiに加えると、Si(t=1s)=Si(t=0s)+(dSi/dt)×Δt、例えば、Δt=1.0sとなって、1秒経過後のSiが求められる。
【0030】
このSi(t=1s)と先に仮定してあったSmax、kad,i、kde,i、Δt=1.0sを式1に与えて(dSi/dt)を求めると、今度は、Si(t=2s)=Si(t=1s)+(dSi/dt)×Δtとなって、2秒後の有機物付着量が求められる。これを繰り返し続けていくと長時間後のSiが求められる。このようにして求めたSi値を実測値と比較し、合致していないようであれば、Smax、kad,i、kde,iの仮定値を少し変えて、t=0秒から長時間後のSiを計算し、再び実測値と比較し、さらに、Smax、kad,i、kde,iの値を調整していく。これを続けることによって、適切なSmax、kad,i、kde,iを探していく。そして、実測のSiと計算されたSiの誤差の自乗和を求めて、それが最小になったところで、Smax、kad,i、kde,iの値の調整を終了にする。
【0031】
以上のとおり、3つの定数とシリコンウェハ表面に吸着している有機物量を実測により測定して得られた値を式1に与えて、Ciを求める計算を計算手段としてコンピュータを用いて自動的に行なう機能を組み込むことにより、クリーンルーム気流中の複数の有機物濃度を同時に測定できる。
【0032】
ここで、例えば、いろいろな環境・場所・日時でkad,i × Ci を求め、kad,i × Ci 同士を比較することにより、クリーンルーム気流中の有機物iの相対濃度を比較・評価し、例えば、クリーンルーム内のDOP濃度が長期的に増加/減少する傾向にあるか、異なるクリーンルーム同士を比較してどちらのシロキサン濃度が高いかなども判定できる。
【0033】
【発明の効果】
本発明の方法および装置により、クリーンルーム気流中に存在している有機物のうちシリコンウエハにとって真に問題となる複数の有機物について、クリーンルーム気流中の濃度の絶対値あるいは相対値を同時に測定することが可能となる。この測定値を用いることにより、クリーンルーム内の有機物濃度を低下させ、管理することが可能となる。また、本発明の方法および装置は、その他の環境における微量有機物、例えば、住居環境における空調室などに含有される環境ホルモンなど微量でも人体に影響を及ぼす物質の測定にも応用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は、紫外線/オゾンにより形成された酸化膜表面における有機物量の濃度の経時変化の実測値(〇△□で示す)と計算値(実線で示す)、図1(b)は、熱酸化膜表面における有機物量の濃度の経時変化の実測値(〇△□で示す)と計算値(実線で示す)を示すグラフである。
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体素子、液晶、バイオ関連商品などの製造工程に用いられるクリーンルームの気流中や一般建築物の空調された室内等の環境空気中の有機物濃度を測定する方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体素子製造工場におけるクリーンルームの空気中に含まれる汚染物質、特に、複数の有機物は、シリコンウエハの表面に付着・汚染し、半導体素子の収率を低下させる。このため、環境空気中に含まれる有機物の量を測定して空気清浄性能を評価する必要がある。
【0003】
一般に、クリーンルーム雰囲気中に含有される有機物は、捕集剤に吸収して濃縮し、定量化する方法が行なわれている。また、シリコンウエハをクリーンルーム内に長時間放置し、その表面に付着している有機物を定量分析する方法も行なわれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
捕集剤に有機物を吸収して濃縮する方法では、シリコンウエハにとって真に問題となる有機物を測定しているとは限らない。また、シリコンウエハをクリーンルーム内に長時間放置する方法では、シリコンウエハに実際に吸着する有機物を測定できる利点があるが、そのデータからクリーンルーム気流中の有機物濃度を求める方法がなかった。
【0005】
すなわち、クリーンルーム内の有機物を定量分析する従来の方法では、汚染濃度を管理する指標となるデータが測定できなかった。このため、クリーンルーム内の有機物量を低下させ、その濃度を管理するため、空気中の有機物の濃度を測定する効果的な方法が求められている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
従来、興味深い現象として、クリーンルームの気流中に置かれたシリコンウエハ表面上の複数種の有機物の濃度が経時変化する「椅子取りゲーム」現象が報告されている。「椅子取りゲーム」現象の機構解明は、クリーンルーム気流中の管理すべき有機物を決定し、有機物によるシリコンウエハ表面の汚染を制御するために必要である。
【0007】
本発明者らは、上記機構の解明を進めた結果、この機構を、多成分系有機物のシリコンウエハ表面への吸着速度と脱離速度からなる一つの近似式によってモデル化できることを見出し、このモデルに基づいて、クリーンルーム内の有機物濃度を精度よく測定することができ、クリーンルーム内の有機物濃度の管理に役立つことが判明した。
【0008】
すなわち、本発明は、有機物を付着していない清浄表面を有する固体を環境空気に暴露し、暴露開始後の時刻(t)の進行に従って変化して行く固体表面上に吸着している複数の有機物(i=1, 2, 3, ...,j , ..)の表面濃度Siを実測によりそれぞれ測定し、それぞれの値Siおよびそれぞれの値Siの合計値Sを下記の式1に与えることにより、環境空気中のそれぞれの有機物の濃度Ci (i=1, 2, 3, ...,j , ..)を求めることを特徴とする環境空気中の有機物濃度の測定方法である。
【0009】
式1 dSi/dt = (Smax - S) × kad,i× Ci − kde, i × Si
ただし、式1中の記号は、それぞれ下記のとおりである。
Ci:環境空気中の有機物i (i=1, 2, 3, ...,j , ..)の濃度
Si:固体表面上に吸着している有機物i (i=1, 2, 3, ...,j , ..)の濃度
S:固体表面上に吸着している有機物i (i=1, 2, 3, ...,j , ..)の濃度Siの合計
Smax:固体表面上に吸着している有機物i (i=1, 2, 3, ...,j , ..)の濃度Siの合計Sの最大値
kad,i :有機物i (i=1, 2, 3, ...,j , ..)の固体表面上への吸着速度定数
kde,i :有機物i (i=1, 2, 3, ...,j , ..)の固体表面上からの脱離速度定数
【0010】
また、本発明は、吸着速度定数を求めようとする有機物iを既知濃度だけ添加した環境空気に、有機物を付着していない清浄表面を有する固体を暴露し、暴露開始後の時刻(t)の進行に従って変化して行く固体表面上に吸着している複数の有機物((i=1, 2, 3, ...,j , ..)の表面濃度Siを実測により測定し、それぞれの値Siおよびそれぞれの値Siの合計値Sを式1に与えることにより、環境空気中のそれぞれの有機物のkad,i とkde,i を求め、このkad,i とkde,i を用いることを特徴とする上記の環境空気中の有機物濃度の測定方法である。
【0011】
さらに、本発明は、有機物を付着していない清浄表面を有し、環境空気に暴露される固体、暴露開始後の時刻(t)の進行に従って変化して行く固体表面上に吸着している複数の有機物(i=1, 2, 3, ...,j , ..)の表面濃度Siを実測する測定手段、測定したそれぞれの値Siを下記の式1に与えることにより環境空気中のそれぞれの有機物の濃度Ci (i=1, 2, 3, ...)を求める計算手段、とからなることを特徴とする環境空気中の有機物濃度の測定装置である。
【0012】
式1 dSi/dt = (Smax - S) × kad,i× Ci − kde,i× Si
ただし、式1中の記号は、それぞれ下記のとおりである。
Ci:環境空気中の有機物i (i=1, 2, 3, ...,j , ..)の濃度
Si:固体表面上に吸着している有機物i (i=1, 2, 3, ...,j , ..)の濃度
S:固体表面上に吸着している有機物i (i=1, 2, 3, ...,j , ..)の濃度Siの合計
Smax:固体表面上に吸着している有機物i (i=1, 2, 3, ...,j , ..)の濃度Siの合計Sの最大値
kad,i :有機物i (i=1, 2, 3, ...,j , ..)の固体表面上への吸着速度定数
kde,i :有機物i (i=1, 2, 3, ...,j , ..)の固体表面上からの脱離速度定数
【0013】
また、本発明は、有機物を付着していない清浄表面を有し、吸着速度定数を求めようとする有機物iを既知濃度だけ添加した環境空気に暴露される固体、暴露開始後の時刻(t)の進行に従って変化して行く固体表面上に吸着している複数の有機物(i=1, 2, 3, ...,j , ..)の表面濃度Siを実測により測定する手段、測定したそれぞれの値Siを式1に与えることより環境空気中のそれぞれの有機物のkad,i とkde,i を求める計算手段、とからなるkad,i とkde,iの算出手段と組み合わせて用いられることを特徴とする上記の環境空気中の有機物濃度の測定装置である。
【0014】
本発明の方法および装置において、環境空気は、例えば、クリーンルーム気流である。また、空気に暴露する固体は、例えば、半導体シリコンウエハである。
【0015】
式1は、クリーンルーム気流に暴露されたシリコンウエハの表面に付着する複数の有機物濃度の経時変化の挙動を、吸着と脱離の関係をもとにして示す式である。式1は、有機物iがシリコンウエハ表面においてクリーンルーム気流中の濃度Ciに比例して吸着(吸着速度定数kad,i)し、表面濃度Siに比例して脱離(脱離速度定数kde,i)すると仮定し、また、シリコンウエハ表面に吸着している有機物 (i=1, 2, 3, ...,j , ..)の濃度Siの合計量Sには、上限(最大有機物表面濃度Smax)が存在し、実際に吸着している有機物の合計量(S)との差にも各有機物の吸着速度が比例すると仮定して導出した。
【0016】
また、吸着して表面を被覆した有機物は、クリーンルーム雰囲気中からの同種の有機物の吸着を阻害するばかりでなく、異種の有機物の吸着をも阻害するものと仮定した。これらを用いて、有機物種iの表面濃度Siの経時変化を式1で表すことができる。
【0017】
式1におけるSmaxは、シリコンウエハ表面の状態により決定される値を採用してもよいし、式1を用いてCiあるいはkad,iとkde,iを求めるにあたり、Siを最も良く再現できるような値を調整してもよい。
【0018】
式1のうちkad,iとkde,iは、有機物の種類とシリコンウエハの表面状態により決定される物性値であり、次の方法により決定される。例えば、速度定数を求めようとする有機物をクリーンルーム気流中に既知濃度ΔCiだけ添加し、その気流に暴露されたシリコンウエハ表面に付着する複数の有機物の吸着量の経時変化を上記のように測定し、式1を用いてKad,i ×(Ci +ΔCi)を求める。非添加時に求められていたKad,i ×Ciとの差、すなわち、Kad,i ×ΔCiを求めて、ΔCiで割ることによりKad,i が算出される。更に、精度良くKad,i を求めるためには、複数水準の有機物濃度を添加し、その勾配からKad,i を求めればよい。
【0019】
このようにして求めたKad,i を用いることにより実際のクリーンルーム気流中の例えば、DOP、DBP、プロピオン酸エステルなどのCiを計算手段としてコンピュータを用いて求めることが可能になる。もしも、kad,iが不明の場合であっても、いろいろな環境・場所・日時でkad,i × Ci を求め、kad,i × Ci 同士を比較することにより、クリーンルーム気流中の有機物iの相対濃度を比較・評価できる。
【0020】
本発明により、クリーンルーム気流中に存在している有機物のうちシリコンウエハにとって真に問題となる複数の有機物について、一度に測定することが可能となる。
【0021】
式1の妥当性を確認するため、報告されている実測値を再現し得る速度定数および最大有機物表面濃度を求めた。計算においては、計算値と実測値の誤差の自乗和が最も小さくなった時に計算値が最も良く実測値を再現していると判断した。ここで、kad,iとCiは共に未知であるため、kad,i×Ciを一つの値として扱った。kde,iは単独に求められた。Smaxは誤差の自乗和の様子を見ながら最適値を調整しながら決定した。
【0022】
得られた計算値(実線で示す)を実測値(〇△□で示す)と共に図1と表1に示す。図1(a)は、紫外線/オゾンにより形成された酸化膜表面におけるプロピオン酸エステル、環状シロキサン、フタル酸ジオクチル(DOP)の濃度の経時変化を示す。図1(b)は、熱酸化膜表面におけるプロピオン酸エステル、環状シロキサン、フタル酸ジオクチル(DOP)の濃度の経時変化を示す。クリーンルーム気流中の有機物の濃度の測定は、クリーンルーム内の作業時間となる2〜3時間(約1万秒)から数日(約40万秒)以上の範囲にわたり行えばよい。この確認作業は、約25万秒にわたり実施した。
【0023】
【表1】
【0024】
図1(a)、(b)に示すように、プロピオン酸エステルが初期に急増した後に減少し、環状シロキサンとDOPが徐々に増加し続ける傾向が定量性良く表わされた。このように、式1により、実際の挙動を再現できることが確かめられ、シリコンウエハ表面の有機物濃度の変化に対する式1の妥当性が示された。
【0025】
【発明の実施の形態】
クリーンルーム気流の有機物を測定する際は、固体表面としては、シリコンウエハの他に、電子材料としては、GaAs,GaPなどの化合物半導体結晶ウエハ、光磁気ディスクの板状媒体、TFT用ガラス基板などが用いられる。また、建築物内の一般空調室における環境ホルモンなどを対象としてフタル酸エステル類を測定する際は、固体表面としては、陶器、ステンレス鋼等の金属、ポリテトラフロロエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンなどを材料とする食器や子供のおもちゃを用いてもよい。
【0026】
表面に付着している複数の有機物の表面濃度を種類別に実測により測定する手段としては、ガスクロマトグラフィー(GC)、ガス−マス(GC−MS)、誘導結合プラズマ質量分析(ICP−MS)などの公知の手段を採用できる。水晶振動子による重量測定では、全体の合計量が測定できる。例えば、シリコンウエハを複数枚(例えば、10枚)クリーンルーム気流に暴露し、それぞれのウエハに予定暴露時間を決めておき、測定時刻ごとに複数枚(例えば2枚)づつ有機物のない環境に回収・保管し、後でまとめて暴露時間ごとにGC−MSによる定量分析を行えばよい。ただし、1枚のシリコンウエハでも付着量の経時変化の測定は可能である。
【0027】
シリコンウエハのクリーンルーム内の置き場所は、クリーンルーム内においてウエハを露出する作業が通常実施される場所が望ましい。例えば、作業台の上(ウエハの入れ替え作業場所)、酸化炉の取り出し口付近(冷却台など)、ロードロック室の手前などでよい。
【0028】
また、固体表面の姿勢は、クリーンルームの気流から隔離されない限り、シリコンウエハをどのように置いてもよいが、複数枚を使用するときに重ならないようにする。例えば、重ならないように水平に並べて置く方法(1枚でも複数枚でも可)、重ならないように垂直に立てる方法(ウエハバスケット、ボートなど、1枚でも複数枚でも可)、空気の流れを妨げない程度にウエハを並べる方法などを採用すればよい。
【0029】
Smax、kad,i、kde,iの3つの定数は、以下のようにして定めることができる。これらの3つの定数に適当な値を仮定して、式1を計算していく。まず、t=0秒の時のdSi/dtが判る。Si(t=0)なので、dSi/dt=Smax× kad,i× Ciとなる。これに、細かな時刻幅Δt、例えば、1秒を掛けてt=0のときのSiに加えると、Si(t=1s)=Si(t=0s)+(dSi/dt)×Δt、例えば、Δt=1.0sとなって、1秒経過後のSiが求められる。
【0030】
このSi(t=1s)と先に仮定してあったSmax、kad,i、kde,i、Δt=1.0sを式1に与えて(dSi/dt)を求めると、今度は、Si(t=2s)=Si(t=1s)+(dSi/dt)×Δtとなって、2秒後の有機物付着量が求められる。これを繰り返し続けていくと長時間後のSiが求められる。このようにして求めたSi値を実測値と比較し、合致していないようであれば、Smax、kad,i、kde,iの仮定値を少し変えて、t=0秒から長時間後のSiを計算し、再び実測値と比較し、さらに、Smax、kad,i、kde,iの値を調整していく。これを続けることによって、適切なSmax、kad,i、kde,iを探していく。そして、実測のSiと計算されたSiの誤差の自乗和を求めて、それが最小になったところで、Smax、kad,i、kde,iの値の調整を終了にする。
【0031】
以上のとおり、3つの定数とシリコンウェハ表面に吸着している有機物量を実測により測定して得られた値を式1に与えて、Ciを求める計算を計算手段としてコンピュータを用いて自動的に行なう機能を組み込むことにより、クリーンルーム気流中の複数の有機物濃度を同時に測定できる。
【0032】
ここで、例えば、いろいろな環境・場所・日時でkad,i × Ci を求め、kad,i × Ci 同士を比較することにより、クリーンルーム気流中の有機物iの相対濃度を比較・評価し、例えば、クリーンルーム内のDOP濃度が長期的に増加/減少する傾向にあるか、異なるクリーンルーム同士を比較してどちらのシロキサン濃度が高いかなども判定できる。
【0033】
【発明の効果】
本発明の方法および装置により、クリーンルーム気流中に存在している有機物のうちシリコンウエハにとって真に問題となる複数の有機物について、クリーンルーム気流中の濃度の絶対値あるいは相対値を同時に測定することが可能となる。この測定値を用いることにより、クリーンルーム内の有機物濃度を低下させ、管理することが可能となる。また、本発明の方法および装置は、その他の環境における微量有機物、例えば、住居環境における空調室などに含有される環境ホルモンなど微量でも人体に影響を及ぼす物質の測定にも応用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は、紫外線/オゾンにより形成された酸化膜表面における有機物量の濃度の経時変化の実測値(〇△□で示す)と計算値(実線で示す)、図1(b)は、熱酸化膜表面における有機物量の濃度の経時変化の実測値(〇△□で示す)と計算値(実線で示す)を示すグラフである。
Claims (8)
- 有機物を付着していない清浄表面を有する固体を環境空気に暴露し、暴露開始後の時刻(t)の進行に従って変化して行く固体表面上に吸着している複数の有機物(i=1, 2, 3, ...,j , ..)の表面濃度Siを実測によりそれぞれ測定し、それぞれの値Siおよびそれぞれの値Siの合計値Sを下記の式1に与えることにより、環境空気中のそれぞれの有機物の濃度Ci (i=1, 2, 3, ...,j , ..)を求めることを特徴とする環境空気中の有機物濃度の測定方法。
式1 dSi/dt = (Smax - S) × kad,i× Ci − kde, i × Si
ただし、式1中の記号は、それぞれ下記のとおりである。
Ci:環境空気中の有機物i (i=1, 2, 3, ...,j , ..)の濃度
Si:固体表面上に吸着している有機物i (i=1, 2, 3, ...,j , ..)の濃度
S:固体表面上に吸着している有機物i (i=1, 2, 3, ...,j , ..)の濃度Siの合計
Smax:固体表面上に吸着している有機物i (i=1, 2, 3, ...,j , ..)の濃度Siの合計Sの最大値
kad,i :有機物i (i=1, 2, 3, ...,j , ..)の固体表面上への吸着速度定数
kde,i :有機物i (i=1, 2, 3, ...,j , ..)の固体表面上からの脱離速度定数 - 吸着速度定数を求めようとする有機物iを既知濃度だけ添加した環境空気に、有機物を付着していない清浄表面を有する固体を暴露し、暴露開始後の時刻(t)の進行に従って変化して行く固体表面上に吸着している複数の有機物(i=1, 2, 3, ...,j , ..)の表面濃度Siを実測により測定し、それぞれの値Siおよびそれぞれの値Siの合計値Sを式1に与えることにより、環境空気中のそれぞれの有機物のkad,i とkde,i を求め、このkad,i とkde,i を用いることを特徴とする請求項1記載の環境空気中の有機物濃度の測定方法。
- 環境空気がクリーンルーム気流であることを特徴とする請求項1または2記載の環境空気中の有機物濃度の測定方法。
- 環境空気に暴露する固体が半導体シリコンウエハであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の環境空気中の有機物濃度の測定方法。
- 有機物を付着していない清浄表面を有し、環境空気に暴露される固体、暴露開始後の時刻(t)の進行に従って変化して行く固体表面上に吸着している複数の有機物(i=1, 2, 3, ...,j , ..)の表面濃度Sを実測する測定手段、測定したそれぞれの値Siを下記の式1に与えることにより環境空気中のそれぞれの有機物の濃度Ci (i=1, 2, 3, ...)を求める計算手段、とからなることを特徴とする環境空気中の有機物濃度の測定装置。
式1 dSi/dt = (Smax - S) × kad,i× Ci − kde,i× Si
ただし、式1中の記号は、それぞれ下記のとおりである。
Ci:環境空気中の有機物i (i=1, 2, 3, ...,j , ..)の濃度
Si:固体表面上に吸着している有機物i (i=1, 2, 3, ...,j , ..)の濃度
S:固体表面上に吸着している有機物i (i=1, 2, 3, ...,j , ..)の濃度Siの合計
Smax:固体表面上に吸着している有機物i (i=1, 2, 3, ...,j , ..)の濃度Siの合計Sの最大値
kad,i :有機物i (i=1, 2, 3, ...,j , ..)の固体表面上への吸着速度定数
kde,i :有機物i (i=1, 2, 3, ...,j , ..)の固体表面上からの脱離速度定数 - 有機物を付着していない清浄表面を有し、吸着速度定数を求めようとする有機物iを既知濃度だけ添加した環境空気に暴露される固体、暴露開始後の時刻(t)の進行に従って変化して行く固体表面上に吸着している複数の有機物(i=1, 2, 3, ...,j , ..)の表面濃度Siを実測により測定する手段、測定したそれぞれの値Siを式1に与えることより環境空気中のそれぞれの有機物のkad,i とkde,i を求める計算手段、とからなるkad,i とkde,iの算出手段と組み合わせて用いられることを特徴とする請求項5に記載の環境空気中の有機物濃度の測定装置。
- 環境空気がクリーンルーム気流であることを特徴とする請求項5または6記載の環境空気中の有機物濃度の測定装置。
- 空気に暴露する固体が半導体シリコンウエハであることを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の環境空気中の有機物濃度の測定装置。
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