JP3674639B2 - 帯状体への小袋の添着装置 - Google Patents

帯状体への小袋の添着装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、帯状体に小袋を添着する装置に関する。詳しくは、包装用フィルム等の帯状体に、品質保持剤が収容された所望の大きさの小袋状品質保持体を添着する装置に関する。さらに詳しくは、例えば、菓子、コーヒー、黄粉、穀類の粉、豆、米、餅、ラーメン、ハム、ソーセージ及び珍味等の食品類を収納する包装用フィルムの内側に品質保持剤の小袋を添着して固定する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えば、脱酸素剤や乾燥剤等に代表される品質保持剤は、通気性を備えた包装材に包装され、小袋状にして提供されている。以下、これを「小袋」という。この小袋は、通常、例えば、食品、薬品等の品質保持を必要とする被包装物とともに容器や袋等の包装体内に収納される。
この場合、小袋が被包装物と混合されてしまうと、消費者は小袋と被包装物とを判別できない可能性がある。そこで、近年では、包装体に小袋を固定して被包装物に小袋が混入しないようにすることが実現されている。
小袋の固定方法は、例えば、横ピローやカップシーラー等の包装機において適用され、小袋に接着剤を添着するか、または小袋にホットメルト剤を滴下し、これを包装体を形成する包装用フィルムの内側の所定位置に直接固定する方法が実現されている。また、特にカップシーラー等の包装機では、包装用フィルムの包装体内側の所定位置に、予めホットメルト剤を滴下あるいは吹き付けておき、包装機の次のサイクル動作で小袋を包装体に接触させて、小袋を包装体に自動的に固定することが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
カップシーラー等の包装機では、1回のサイクル動作で包装機の包装列数に応じて1個ないし数個の小袋を包装体の所定位置に自動的に固定することはできる。しかし、例えば、包装機の包装列数1列で1回のサイクル動作において、複数の小袋を前後に固定するというように、包装列数毎に複数個同時に、しかも自動的に小袋を固定することは実現されていない。
本発明は、上述した従来の包装機の問題点を解決することを課題とするものであり、包装機の包装列数1列毎に1回のサイクル動作において、複数の小袋を帯状体の前後に固定することができる装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本発明は、帯状体に複数の小袋を連続的に添着する添着装置において、連続的に送り出される帯状体に複数の接着剤層を間隔を置いて形成する接着剤層形成装置と、複数の小袋を前記帯状体に向けて順次搬送する搬送路と、複数の小袋を前記搬送路の途中に順番に停止させ、次いでこの複数の小袋を前記帯状体の接着剤層に押圧する接着装置とを備えることを特徴とする。
本発明の前記接着装置の実施態様は、小袋を前記搬送路の途中で同時に停止させるストッパと、停止状態にある小袋を前記帯状体の接着剤層に押圧するプッシャーとを備えることを特徴とする。そして、前記搬送路を前記帯状体に対して傾動自在に構成することができ、またストッパーとプッシャーとを前記搬送路に沿って複数設けることができる。さらに本発明の添着装置では、添着ラインを複数列とし各添着ライン毎に、前記接着剤層形成装置と、搬送路、接着装置とを設け、各列複数の小袋を帯状体の接着剤層に同時に押圧することができる。
本発明の添着装置には、多数個の小袋が連結された小袋連続帯体を連続的に送り出す帯体送出装置と、この小袋連続帯体を各個の小袋に連続的に切断する切断装置とをさらに備えることができる。
本発明の添着装置においては、好ましくは小袋は品質保持剤である。
【0005】
本発明をさらに具体的に説明すると、上記ストッパーは、搬送路を開閉する終端板と、この終端板を搬送路に対して回転させる側端板と、この側端板を回転自在に支持する軸とを備える。プッシャーは、搬送路の途中で待機している小袋を、搬送路に形成された孔を通して突出するプレートを備え、このプレートが前記接着剤層に向けて小袋を押し上げる。傾動機構は、搬送路で待機中の小袋を僅小な間隔を経て帯状体に臨ませ、次いでプレートが小袋を接着剤層に向けて押し上げる。
【0006】
この帯状体を前記搬送路に臨みながら、この搬送路の傾斜に合わせて帯状体を連続的に送り出す帯状体送出装置をさらに備える。搬送路は、小袋を滑落させるシュートを備える。小袋が食品に対する品質保持剤であるとすると、帯状体は食品保存用容器のための包装用フィルムである。
なお、本発明においては複数列の添着ラインを設けることが可能であり、この場合、帯状体送出装置を列数に応じて複数とすることもできるが、通常、帯状体を広巾のものとし、1条の広巾の帯状体が多列の添着ラインに送り出される。
【0007】
帯状体が複数の添着ラインに送り出されており、各ライン毎に前記接着剤層形成装置、搬送路及び接着装置が設置され、切断装置を1基設け、この切断装置から小袋を各搬送路に振り分けて供給する。このために、本発明の装置は、搬送路と切断装置との間に、小袋を各搬送路に振り分けるためのシュートを備える。帯状体を送出するための動作信号に同期して、接着剤層形成装置及び接着装置の動作が制御される。
【0008】
本発明の装置は、包装が必要とされる物品を収納する容器を連続的に送出する容器送出装置と、この容器を小袋が添着された帯状体で包装する包装装置と、をさらに備える。この物品は食品であり、小袋は品質保持剤であり、そして、帯状体が包装用フィルムである。搬送路に沿って接着装置が直列に、例えば2基設けらている。包装用フィルムの帯状体は互いに並列にならぶ複数のラインに沿って送り出される。
【0009】
本発明は、包装フィルムに複数の品質保持剤を連続的に添着する添着装置に関する。この装置は、連続的に送り出される包装フィルムに複数の接着剤層を間隔を経て形成する接着剤層形成装置と、品質保持剤の複数が1方向に連結された品質保持剤帯体を個々の品質保持剤に切断する切断装置と、個々の品質保持剤を前記包装フィルムに向けて順次滑落させるシュートと、品質保持剤をシュートの途中で停止させるストッパーと、停止状態にある品質保持剤を前記包装フィルムの接着剤層に向けて押し出すプッシャーと、を備え、ストッパーとプッシャーとは、それぞれシュートに沿って直列に複数設置され、同時に複数の品質保持剤を包装フィルムに直列に添着する。この装置はさらに、複数の食品保存用容器を送り出す食品保存用容器の送出装置と、個々の食品保存用容器を品質保持剤が添着された包装フィルムで包装する包装装置とを備え、複数の食品保存用容器を同時に包装する。
【0010】
【作用】
本発明によれば、連続的に送り出される帯状体に複数の接着剤層を間隔を置いて形成し、複数の小袋を帯状体に向けて順次搬送するとともに、複数の小袋を搬送路の途中に順番に停止させながら、この小袋を帯状体の接着剤層に同時に押圧して、搬送路に沿って複数の小袋を同時に添着する。
小袋を搬送路の途中で同時に停止させるストッパと、停止状態にある小袋を前記帯状体の接着剤層に押圧するプッシャーとを備えることにより、このような添着が確実に実行される。
ここで、ストッパとプッシャーとを搬送路に沿って複数設けることにより、包装フィルム等の送り方向に沿って小袋を連続して接着することができる。また、添着ラインを複数列とし各添着ライン毎に、前記接着剤層形成装置と、搬送路、接着装置とを設け、同時に小袋を帯状体の接着剤層に押圧することにより、各ライン同時に複数の小袋を包装フィルム等に固定できる。
そして、品質保持剤が複数連結された品質保持剤帯体を連続的に送り出す品質保持剤送出装置と、この帯体を各品質保持剤の小袋に連続的に切断する切断装置とをさらに備えることにより、小袋が連続してなる帯状体であっても、個々の小袋を包装フィルム等に連続的に固定することができる。
【0011】
【実施例】
次に、実施例について説明する。この実施例は、本発明の装置を食品の包装に適用する例であるが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
図1に示すように、食品を包装する装置1は、包装用フィルム20を送り出す包装用フィルム送出機構2と、包装フィルムに接着剤の層を形成するための接着剤層形成機構3と、品質保持剤帯体10を個々の品質保持剤の小袋に切断しながらこれを供給する小袋供給機構4と、品質保持剤を移送し、次いでこれを包装用フィルムに添着するための移送機構及び添着機構5と、それぞれに食品が充填された複数のトレイパック90の連続体を送り出す食品容器送出機構91と、このトレイを包装フィルム20によって包装するための包装機構6とを備える。図1の符号1Aは、包装フィルムの送出機構2と包装機構6とを備える包装機本体である。
【0012】
図2及び図3に示すように、品質保持剤帯体10は、複数の品質保持剤11を一方向に連続して連結させた構造を備える。品質保持剤組成物を通気性材料で包装し、所定の間隔のヒートシール部100において通気性材料をヒートシールすることにより、一つの品質保持剤11が形成されている。品質保持剤の中には品質保持組成物が充填されている。通気性材料は、例えば、単体フィルム若しくはシート、又は積層フィルム又はシートから選択される。品質保持剤組成物としては、脱酸素剤組成物が好適に用いられる。
【0013】
包装用フィルム送出機構2は、ガスバリア性を有する包装用フィルムを送り出す。この包装用フィルムの内側(食品側)となる面は熱接着性であることが好ましい。包装用フィルム供給機構2は、包装用フィルム20を接着剤層形成機構3に向けてガイドしながら送り出す複数のガイドローラ13を備える。包装フィルムは、ロール13Aから送り出される。
この実施例の添着装置は、広巾1条(3列分)の包装フィルム20を並列な状態で送るラインを備え、各ライン毎に、接着剤層形成機構3、移送・添着機構5、食品容器送出機構91を備える。
【0014】
接着剤層形成機構3は、包装用フィルム20の内側の所定位置に接着剤、好適にはホットメルトタイプの接着剤を、滴下或いは吐出して接着剤層40(図8乃至図12参照)を形成する。機構3は、ホットメルトガン或いはホットメルトアプリケータ21を備える。符号22は、ホットメルトガン21にホットメルト接着剤を供給するための調節機構である。ホットメルト接着剤は、包装フィルム上に品質保持剤1個を接着するのに必要な分量で、ピッチ毎に塗着される。ホットメルト接着剤を包装用フィルムに滴下、あるいは吹き付ける間隔は、例えば、食品容器1つ当たり1個の品質保持剤を均等に割り当て接着するのに適するように選ばれる。
ホットメルト接着剤は、例えば、ポリプロピレン、又は、EVA(エチレン・酢酸ビニル共重合体)を主成分とする。特にポリプロピレンを主成分とする接着剤は、食品衛生法における食品添加物等の規格試験に適し、さらに軟化点も高く、しかも接着剤が剥離されるのに必要な強度も高いため好ましいと言えよう。
【0015】
小袋である品質保持剤の供給機構4は、品質保持剤帯体10をロールから送り出すとともに、これをヒートシール部で切断して単一の品質保持剤11を連続的に供給する。この機構4は、図1に示すように、品質保持剤帯体10の送りローラー15A、ガイドローラ15、品質保持剤帯体10のヒートシール部100を切断する互いに接近或いは離間する一対の刃からなるカッター16、および分配シュート23Aを備える。品質保持剤帯体から切断された品質保持剤11は、供給機構4の下流側に存在する移送添着機構5に送られる。
ここでは、分配シュート23Aが、連続的に切断された各品質保持剤を移送添着機構5に振り分ける機能を有する。シュート23Aは、移送添着機構5の各シュート23Bに順番に連結するように回転して、個々の品質保持剤を順番に振り分ける。符号23CCは、シュート23Aを「振り分け」のために回転させる回転駆動源である。
【0016】
移送添着機構5は、品質保持剤11を包装用フィルム20まで移送し、かつ包装フィルムの接着剤層40にこれを添着するように動作する。移送添着機構5は、図1、図4乃至図7に示すように、鮮度保持剤11を移送する既述のシュート23Bと、この移送シュート23Bの下流側に在り、品質保持剤を包装フィルムに添着するための回転を伴うスイングシュート24を備える。シュート23Bとシュート24は本発明の搬送路に相当する。
このスイングシュート24は、移送シュート23から滑落してくる品質保持剤11をシュート24の底面30Dの途中に停止或いは滞留させるストッパー30と、品質保持剤11を接着剤層40に向けて押圧するプッシャー(図4、5及び7の31)とを備える。シュート24は、それ自身が図1に示すように、シュート23Bとの連結部を中心にして、フィルム30側に向けて矢示Xのように進退する回転を可能にする。
【0017】
既述したように、包装フィルムに対する品質保持剤の送りを調整することにより、切断機構4及び分配シュート23Aを各列に共通して例えば、1基設ければ良い。第1の移送シュート23Aは各列に向けて順に回動される。このような構成により、図4に示すように、互いに並列に設けられた3列のシュート24に、品質保持剤11を個別に振り分けることが可能となる。
【0018】
シュート23、24の形状は、包装機構6の種類によって適宜選択される。コの字型に上部が開放されたもの、四角筒型を呈するもの、楕円筒型を呈するもの、蒲鉾状筒型を呈するもの、また、小判状筒型を呈するシュートがある。シュートの材料は、プラスチック、鉄、又は非鉄金属である。このシュートが地面に対して成す傾斜角度は、品質保持剤のサイズ、重量等によって適宜選択される。品質保持剤を短時間に、そして、円滑にシュート内を滑落する角度が選択される。この角度は、好ましくは30乃至60度であり、より好ましくは40乃至45度である。
【0019】
ストッパー30は、図4乃至図7に示すように、シュート24の長手方向の開口(通路)を閉鎖可能なエンドプレート30Aと、これを底面30Dに対して回動させる、一対のサイドプレート30Bと、エンドプレート30Aの他端にありサイドプレート30Bを回転させるための支軸30Cから構成されている。この支軸30Cは、図4に示すように、互いに並列に存在する複数のストッパーに共通にしても良い。符号31CCは、この支軸の回転駆動源である。この回転駆動源は、3列のシュート24の両側に一対設けられている。
【0020】
サイドプレート30BはほぼL字状であり、その終端に前記エンドプレート30Aを一体にして接続し、その一対の始端間に前記支軸30Cが嵌め込まれている。ストッパー30のエンドプレート30Aが、図5の矢示W(W’)方向、即ち、シュート24に向けて回転すると、シュート24の通路をクローズすることができる。この時、シュート24内を滑落する品質保持剤11にエンドプレート30Aが接触して品質保持剤をここで停止させる。なお、サイドプレート30Bが逆方向(V、V’)に回転すると、エンドプレート30Aは、シュート24の通路を開放して品質保持剤をそのまま滑落させることができる。
【0021】
このストッパー30は、一つの列のシュート24の長さ方向に沿って連続して複数設けられている。図5には、シュート24の長さ方向に、ストッパーが2基直列存在することを示している。それぞれのストッパーにおいて品質保持剤を停止させることができる。このために複数のストッパーの動作はそれぞれのストッパー毎に制御され得る。シュート23側の前段ストッパー30AAが(図示左側)シュート24の通路を開放している状態(この状態では、全段ストッパー30AAは、V’方向の回転が終了している)であり、後段のストッパー30BBがW方向への回転を終了してシュートの通路を閉鎖していると、後段のストッパーにより品質保持剤がシュート上に停止させられる。次いで、前段のストッパーがW’方向へ回転すると、このストッパーによっても、品質保持剤が停止させられる。したがって、シュート24上に複数の品質保持剤が同時に直列に停止する。
【0022】
図5及び7に示すプッシャー31は、各ストッパーによってシュート24の底面30D上で停止されている品質保持剤を、包装フィルム20側に向けて押し出して品質保持剤を包装フィルムの接着剤層40に圧着させる。プッシャー31は、各ストッパー毎に設けられている。プッシャーは、一対のプレート31Aと、このプレート31Aが固定されるボトムプレート31Bとを備える。図5に示す、前段のボトムプレート(図示左側)と後段のボトムプレート(図示右側)31Bとには、共通の駆動装置が31Cが連結されている。この駆動装置31Cは、各プッシャーをシュート24の長手方向に対して直角に進退させる。
図7に示すように、シュート24には、プッシャーのプレート31の上端面31Bの形状に相当する短冊状の切り欠き30Eが一対形成されている。したがって、プレート31Aはこの切り欠き30Eを越えて包装フィルムに向けて突出し、或いは包装フィルムから後退することができる。
【0023】
図1に示すように、シュート24自体は矢示Xを図示反時計方向に、包装フィルムと僅かな隙間を介して、これと略平行になるまで、シュート24の開始端を中心にスイング或いは回転して待機する。次いで、プッシャー31が包装フィルムに向けて突出すると、上端面31BB上の品質保持剤が包装フィルムの接着剤層40に押圧される。この後、プッシャーが包装フィルムから後退するとともに、シュート24も図示時計方向に回転して最初の位置まで復帰する。次いで、図5に示すように、前段のストッパー30AAがV’方向に回転して、次のサイクルにおける品質保持剤の到着に備える。接着剤層が形成される工程を経た包装フィルムはガイドロラー13Dによって、シュート24に対して平行に臨むことができるように送られる。図1には、ガイドロラー13Dにより、地面に対して包装フィルムが斜めに送られ、スイングしてくるシュート24に平行になるようにされている。シュート24が包装フィルム20に平行に臨むことにより、品質保持剤を確実に包装フィルム20の接着剤層に確実添着することができる。
【0024】
包装機構6は、品質保持剤が添着された包装用フィルム20を用いて食品容器をシール、或いはパッキングする。食品容器としては、カップ、トレイを適用できる。包装機構としては、カップシーラー、トレイシーラー、深絞り型自動真空包装機が使用される。深絞り型自動真空包装機では、包装用フィルムが予めカップの上部に導入され、所定の位置で包装フィルムがカップ上面にヒートシールされる。さらに、次の動作でカップが移行され、カップ周囲のバリアーフィルムがトリミングされて品質保持剤付き食品包装体を連続的に送出することができる。この包装機6では、一度に複数のトレイを包装フィルムを用いて同時にシールすることができる。
【0025】
次に本実施例の動作について説明する。図13は、各装置のタイミングチャートを示すものである。各装置、機構の動作は、例えば、包装機構6における包装動作に同期している。それぞれの装置、機構の動作を同期させるために、クロック信号が提供されている。包装フィルムの送り機構2、接着剤層形成機構3、及び移送・添着機構5は、送りラインの各列に設けられているので、これら各列の機構は、同時に動作するものとする。
【0026】
1サイクルは、包装フィルムを所定距離送ることを開始したじ時点から、次の送りを開始する時点までの時間から構成される。ある時点の包装が行われると、次の包装のために包装フィルムが2ピッチ分送られ、その後待機する。1ピッチは、一つのトレイ90の包装に必要な包装フィルムの長さに相当する。この包装フィルムが送られることに同期して、ホットメルトガン21から接着剤が包装フィルムに向けて2回吐出される。このとき、2ピッチ分の包装フィルムに、均等に品質保持剤が添着されるように、所定の間隔を経て2つの接着剤層40が形成される。
【0027】
次に、シュート24が上昇する回転を実施して包装フィルムに僅かな間隔を持って平行に臨む。その後、前記ストッパ−30によってシュート24の長さ方向に沿って直列に停止、あるいは待機された2つの品質保持剤を、前記プッシャー31によって包装フィルム20に向けて一度の押圧する。次いで、シュート24が下降してもとの位置に復帰する。この際、前段ストッパー30AA及び後段ストッパー30BBは、シュート24を開放するように、一旦それぞれV’方向、V方向に回転する。次いで、後段ストッパ−30BBを逆方向に回転させてシュート24をクローズする。この後、切断装置4によって個々の品質保持剤が順番に切断され、個々の品質保持剤がシュート23Bによって各列の移送シュート24に振り分けられる。この後、前段ストッパー30AAを逆方向に回転させて、同様に個々の品質保持剤を各列のシュート24に振り分ける。
【0028】
図13の一連の説明によって、本実施例の一つのサイクルの「添着」が完了する。このサイクルを連続的に繰り返すことにより、この添着が食品容器の包装とともに連続的に進行する。一つのサイクルで各列2個の添着が包装フィルムの前後に沿って実行され、3列で合計6つの添着が実行される。したがって、一つのサイクルで合計6つの食品容器の包装を完成させることができる。このことは、容器の包装の効率を従来のものに比較して大きく向上することを意味する。この結果、図8乃至図10に示すように、トレイ90内に食品が収容された食品容器の上面の開放端から、トレイ側の内面に品質保持剤11が接着剤層40によって固定された包装用フィルムによって包装された包装体が提供される。
【0029】
なお、図13に示すタイミング及び包装フィルムの送り速度、包装容器の送り速度等は、包装フィルムの目的とする位置、即ち、接着剤層40が形成されている部分に品質保持剤が添着されるように予め設定される。各機構は3列を越えて、例えば並列に設けられていることも本発明の範囲内である。4列が選択された仮定すると、この4列分の包装用フィルム20により、一度に4列×2個のトレイをヒートシールし、1サイクルで8個の食品包装体を一度に得る。このときは、図13を参考にして、必要なタイミングを設定すれば良い。
【0030】
ここで説明された本発明によれば、品質保持剤が包装用フィルムの食品容器側に確実に固定することができる。したがって、食品容器が包装用フィルムで包装された包装体を開封しても、品質保持剤は包装用フィルム側に確実に残り、消費者が品質保持剤を食品とともに誤って食することが防止される。
【0031】
以上、本実施例では、包装機6として深絞り型自動真空包装機を用いた場合について説明したが、これに限らず、カップシーラー包装機等を用いてもよい。そして、食品包装体は、トレイに限らず、例えば、参考として示す、図11および図12に示すように、包装フィルム20により食品100を包装する包装袋を形成してもよい。さらに各列のシュート24に3機以上のストッパー、プッシャーを直列に設けても良い。また、接着剤を品質保持剤の側へ形成しても良い。また、包装フィルムの代えてトレイ、カップに対する蓋の内面に品質保持剤を添着しても良い。また、前記実施例では、品質保持剤を一つ毎に各列のシュート24に分配したが、品質保持剤を二つ毎に各列のシュート24に順番に分配するようにしても良い。接着剤もホットメルト接着剤に限らず、例えば、感圧接着剤等、他の種類の接着剤でもよい。また、食品包装体に添着する小袋は、品質保持剤に限らず調味料等の小袋であってもよい。
本発明は食品以外の包装にも適用できる。例えば、医薬品の包装に本発明を適用できる。さらに、フィルム、シート等の帯状体に小袋を接着剤層を介して添着する、複数の分野に本発明を適用できる。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、連続的に送り出される帯状体に複数の接着剤層を間隔を置いて形成し、複数の小袋を帯状体に向けて順次搬送するとともに、複数の小袋を搬送路の途中に順番に停止させながら、この小袋を帯状体の接着剤層に同時に押圧して、搬送路に沿って複数の小袋を同時に添着することができる。さらに多列化することにより、多列複数個の小袋の同時添着が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係る食品包装装置の一態様を示す概念図である。
【図2】 複数の品質保持剤を一方向に連結した品質保持剤帯状体の平面図である。
【図3】 図2のI−I断面図である。
【図4】 3列2ピッチのストッパー及びプッシャーである。
【図5】 4の側面図である。
【図6】 ストッパーの斜視図である。
【図7】 プッシャーを示す斜視図である。
【図8】 包装用フィルムに品質保持剤が添着された状態を示す側面図である。
【図9】 トレイ容器を、品質保持剤が添着された包装用フィルムによりシールした状態を示す断面図である。
【図10】 図9に示すトレイ容器の斜視図である。
【図11】 品質保持剤を添着した包装用フィルムで形成した包装体内に被包装物を装入した状態を示す断面図である。
【図12】 図11の斜視図である。
【図13】 本発明のタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 包装装置
2 包装フィルム送出機構
3 接着剤層形成機構
4 品質保持剤供給機構
5 移送・添着機構
23A 分配シュート
23B 移送シュート(搬送路)
24 スイングシュート(搬送路)
16 切断装置
30(30AA、30BB) ストッパ
31 プッシャー

Claims (4)

  1. 帯状体に品質保持剤の小袋を添着する添着装置において、
    連続的に送り出される帯状体に複数の接着剤層を間隔を置いて形成する接着剤層形成装置と、
    多数個の品質保持剤の小袋が連結された小袋連続帯体を連続的に送り出す帯体送出装置と、
    前記小袋連続帯体を各個の小袋に切断する切断装置と、
    複数の個々の小袋を前記帯状体に向けて順次搬送する搬送路と、
    複数の小袋を前記搬送路の途中に順番に、同時に停止させるストッパー及び停止状態にある前記複数の小袋を前記帯状体の接着剤層に押圧するプッシャーを含む接着装置
    を備えることを特徴とする帯状体への品質保持剤小袋の添着装置。
  2. 前記搬送路を前記帯状体に対して傾動自在に構成した請求項記載の装置。
  3. 添着ラインを複数列とし各添着ライン毎に、前記接着剤層形成装置と、搬送路、接着装置とを設け、各列複数の小袋を帯状体の接着剤層に同時に押圧する請求項1又は2記載の装置。
  4. 前記ストッパーとプッシャーとを前記搬送路に沿って複数設けた請求項3記載の装置。
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