JP3674370B2 - 分類仕分装置およびそのプログラム記録媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、帳票、カード等の対象物を分類別に仕分ける分類仕分装置およびそのプログラム記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、タクシー業界においてもその支払い業務の合理化を図るためにチケットカードを発行するようにしている。ところで、顧客コードやチケット番号が予め印刷されているチケットカードを顧客に配付しておき、タクシー利用時に乗務員は金額、利用日時、乗車地、降車地を手書きによってチケットカードに記入する。そして、タクシー会社はチケットカードを収集し、それを事務センターや共同組合に送付する。ここで、事務センターや共同組合はチケットカードを手作業によって分類仕分けし、それに記入されている必要項目をコンピュータへキー入力するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように、上述した一連の作業を全て手作業で行うことは業務効率が悪くなると共に間違いが多くなるため、その改善が要望されているが、タクシーチケットという特質上有効な手段は存在せず、いまだに手作業に頼らざるを得なかった。例えば、その改善策として金融機関で採用されている付帯物件付き為替処理のように券面データをOCR(光学的文字読取装置)によってカード情報として自動的に読み取ることも考えられるが、OCR処理を行うためには手書き文字認識装置が必要となる。この場合、高精度な手書き文字認識装置を採用したとしても、手書きされた文字の大きさが小さ過ぎると、それを正確に認識することができず、また手書き文字の大きさを所定大以上に規定すると、カード自体が大きくなり過ぎて携帯性を損うことになる。しかも、暗い環境下での筆記や短時間の筆記が強要されるため、乱筆な文字となることが多く、読取りエラーが多発する危険がある。このような各種の事情からタクシーチケットを一括して集中処理するためにそれをOCR化することはできず、結局、チケットカードから必要事項を視読してキー入力することは必要不可欠な作業となっていた。
この発明の課題は、オペレータによる手作業を主体としながらも分類仕分けの自動化を実現することで、一連の作業を効率良く実行できるようにすることである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この発明の手段は次の通りである。
請求項1記載の発明は、分類仕分けの対象とする対象物を分類別に仕分けるための複数の分類ポケットを有し、対象物に表記されている分類先に基づいて当該分類先に対応する分類ポケットを選択的に指定する分類仕分装置において、分類仕分けの対象としてホッパー部内にセットされている複数の対象物から対象物を1つずつ分離すると共に取出口まで送り出して対象物を取出口から引き抜き可能な状態にセットする送出手段と、この送出手段によって対象物が送り出される過程において対象物を走査してその対象物の情報を読み取る読取手段と、前記取出口から対象物が引き抜かれたか否かを検出する検出手段と、この検出手段によって対象物の引き抜きが検出された際に、前記読取手段によって読み取られた対象物の情報に基づいてその分類先に該当する分類ポケットを選択的に指定する分類選択手段とを具備し、前記ホッパー部から対象物が引き抜かれるタイミングでそのカードを分類仕分けするための分類ポケットを選択するものである。
この発明は次のようなものであってもよい。
(1)、全体が有底円筒状に形成された回転可能な分類別収納部内に、仕切板を配置することによって前記複数の分類ポケットを構成し、前記分類選択手段によって指定された分類ポケットが所定の対象物投入口に合致する位置に来るまで前記分類別収納部を回転駆動させる。
(2)、前記分類仕分け対象としての対象物は、カードであり、前記分類選択手段はカードから読み取られた情報に基づいて顧客別の分類先を決定する。
(3)、前記選択指定された分類ポケットに対象物が投入された際に、前記送出手段はホッパー部から次の対象物を取出口まで送り出して引き抜き可能な状態にセットする。
(4)、前記読取手段による対象物の情報の読み取りにエラーが発生した場合において、前記ホッパー部からその対象物が引き抜かれた際に、読み取りエラーを報知するエラー報知手段を設ける。この場合、前記読取手段による対象物の情報の読み取りにエラーが発生した際に、その対象物の情報をキー入力するキー入力手段を設け、このキー入力手段によってキー入力された対象物の情報に基づいて前記分類選択手段はそれに該当する分類ポケットを選択するようにしてもよい。
(5)、前記分類選択手段が前記読取手段によって読み取られた対象物の情報に基づいて分類先を決定する際に該当する分類先を決定することができなかった場合に、その旨を報知する報知手段と、分類先をキー入力するキー入力手段とを設け、前記分類選択手段は前記キー入力手段によって入力された分類先に基づいて該当する分類ポケットを選択する。
【0005】
請求項1記載の発明において、分類仕分けの対象としてホッパー部内にセットされている複数の対象物から対象物を1つずつ分離しながら取出口まで送り出して対象物を取出口から引き抜き可能な状態(例えば対象物が取出口から半分引き出された状態)とすると共に、対象物が送り出される過程において対象物を走査してその対象物の情報を読み取る。そして、この状態において、対象物が引き抜かれたことが検出されると、予め読み取られた対象物の情報に基づいてその分類先に該当する分類ポケットを選択的に指定する。
したがって、オペレータによる手作業を主体としながらも分類仕分けの自動化を実現することで、一連の作業を効率良く実行することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図8を参照してこの発明の一実施形態を説明する。
図1はタクシー業における事務センターや共同組合に設置される分類仕分装置1の外観斜視図である。分類仕分装置1はタクシー会社から収集したタクシーチケットカードを一括集中して顧客毎に分類仕分けするもので、LAN(ローカルエリアネットワーク)システムを構築する端末装置として機能し、LAN上には複数台の分類仕分装置1が設置されている。分類仕分装置1はその全体が机状に形成され、その天板部内にはチケットカードを分類別に収納する分類ボックス2が設けられている。また、分類仕分装置1の天板部上にはチケットカードの束が収納されるホッパー装置3、カード情報等や各種コマンドを入力するキーボード4、各種のメッセージやカード情報等を表示する表示装置5が設けられている。ホッパー装置3はチケットカードの束が収納されている状態において、チケットカードを1枚ずつ分離しながらその取出口3aまで送り出すもので、これによりチケットカードは取出口3aから半分引き出された状態にセットされる。カード投入口6はホッパー装置3から引き抜いたチケットカードを分類ボックス2内に投入するための開口部で、このカード投入口6はシャッタ板(図1では図示省略)によって開閉される。サーバ7は分類仕分けされたカード情報やその他のデータベースを記憶管理するもので、分類仕分装置1やLAN上の他のコンピュータへ各種の情報を提供する。
【0007】
図2は分類仕分装置1内の主要構造を概念的に示したもので、(A)は概略横断面図、(B)は概略縦断面図である。
分類仕分装置1の天板部内において支軸8には回転体としての分類ボックス2が回転可能に取り付けられている。分類ボックス2はその全体が有底円筒状に形成されてなるもので、その内部には放射状に配設された複数の仕切板8によって複数の分類ポケット9が形成されている。この分類ポケット9はチケットカードを種類毎(顧客毎)に分類収納するもので、分類ボックス2の外周面において、各分類ポケット9に対応する位置には、位置決め用のバーコード(ポケット番号)10がそれぞれ付加されている。ここで、ポケット番号はチケットカードが配付された顧客に対応付けられたもので、ホッパー装置3からチケットカードを引き抜いた際に、このチケットカードに基づいてその顧客コードが得られると、ステップモータ11が駆動されてその回転がベルト12を介して分類ボックス2に伝達され、分類ボックス2を正逆転可能に回転駆動させる。その際、位置マークセンサ13は分類ボックス2の外周面に付加されている位置決め用バーコード10を読み取るもので、顧客コードに該当するバーコード10が読み取られた際に、その位置で分類ボックス2が停止するようにステップモータ11の駆動が制御される。すなわち、位置マークセンサ13は顧客コードに対応して予め割り当てられている分類ポケット9の位置を検出するバーコードリーダであり、検出された分類ポケット9がカード投入口6(図1参照)に対向する位置に来るまで分類ボックス2は回転駆動される。
一方、図2(B)に示すようにステップモータ11の下方には電磁ブレーキ14が設けられており、この電磁ブレーキ14はステップモータ11の回転を減速停止させるものである。また、カード投入口6の下側にはそれを自動開閉するシャッタ板15が設けられている。
【0008】
図3はホッパー装置3の内部構造を概略的に示したもので、ホッパー装置3内に収納されたチケットカードは、上下に重ね合せられた状態で束ねられており、その下側には一対のリタードローラ21が設置されている。この一対のリタードローラ21はチケットカードの束からカードを1枚ずつ分離しながら取出口3aまで送り出すもので、チケットカードを“しごき”ながら送り出すため、チケットカードは複数枚重なり合って送り出されることはなく、1枚ずつ確実に分離される。この一対のリタードローラ21によってチケットカードが送り出されると、チケットカードの半分が取出口3aから引き出された状態となる。つまり、オペレータが取出口3aからチケットカードを引き抜き可能とするためにチケットカードの半分の取出口3aから引き出された待機状態となる。このようにしてチケットカードが送出される過程において、OCRリードヘッド22はチケットカードの券面所定位置を走査してカード情報を読み取るもので、走行移動中のチケットカードの券面所定領域(チケット番号印刷領域)を走査してそのイメージデータを読み取る。マイクロスイッチ23は取出口3aから半分引き出された状態のチケットカードがオペレータによって引き抜かれたか否かを検出するもので、このマイクロスイッチ23とチャックローラ24とによってチケットカードの後端部が挾み持たれている状態において、チケットカードが引き抜かれるとマイクロスイッチ23がONされる。
【0009】
図4は分類仕分装置1の全体構成を示したブロック図である。
CPU31は各種プログラムにしたがってこの分類仕分装置の全体動作を制御する中央演算処理装置である。記憶装置32はオペレーティングシステムや各種アプリケーションプログラム、データベース、文字フォントデータ等が予め格納されている記憶媒体33やその駆動系を有している。この記憶媒体33は固定的に設けたもの、もしくは着脱自在に装着可能なものであり、フロッピーディスク、ハードディスク、光ディスク、RAMカード等の磁気的・光学的記憶媒体、半導体メモリによって構成されている。また、記憶媒体33内のプログラムやデータは、必要に応じてCPU31の制御により、RAM14にロードされる。更に、CPU31は通信回線等を介して他の機器側から送信されて来たプログラム、データを受信して記憶媒体33に格納したり、他の機器側に設けられている記憶媒体に格納されているプログラム、データを通信回線等を介して使用することもできる。また、CPU31にはその入出力周辺デバイスである分類ボックス2、ホッパー装置3、キーボード4、表示装置5がバスラインを介して接続されており、入出力プログラムにしたがってCPU31はそれらの動作を制御する。
【0010】
図5は記憶装置32内の一部を示したもので、記憶装置32には文字認識辞書32−1、チケット番号/顧客コード対応テーブル32−2、顧客コード/分類ポケット対応テーブル32−3、チケットデータ管理メモリ32−4、エラー種対応メッセージテーブル32−5が格納されている。文字認識辞書32−1はチケットカードから読み取られたイメージデータを数値列データ(チケット番号)に変換する通常の構成となっている。チケット番号/顧客コード対応テーブル32−2は文字認識辞書32−1によって変換されたチケット番号を顧客コードに変換するもので、図6(A)に示すようにチケット番号/顧客コード対応テーブル32−2内の顧客別レコードは、「顧客コード」、「チケット開始番号」、「チケット終了番号」から成る。ここで、顧客に束ねて配付された各チケットカードには、一連のチケット番号が印刷されているが、「チケット開始番号」、「チケット終了番号」はその一連Noの開始/終了番号である。顧客コード/分類ポケット対応テーブル32−3は分類ボックス2内に仕切板を介して形成された各分類ポケット9を顧客に対応付けるための対応テーブルであり、図6(B)に示すように、顧客コード/分類ポケット対応テーブル32−3内の分類別レコードは、「顧客コード」、「ポケット番号」から成る。ここで、分類ボックス2内には複数個(この例では100個)の分類ポケット9を有し、顧客コード/分類ポケット対応テーブル32−3のレコード内容に応じて分類ポケット9と顧客との対応関係を任意に設定することができる。例えば、利用回数が多い顧客には1ポケット分を専用ポケットとして割り当てたり、利用回数が少ない顧客にはその他の顧客として複数顧客分を1つのポケットに割り当てることにより、分類ポケット9の数よりも仕分け対象の顧客数を多くすることが可能となる。
【0011】
チケットデータ管理メモリ32−4は分類仕分けされたチケットカードをカード別に記憶管理するもので、チケットデータ管理メモリ32−4内の各カード別レコードは、図6(C)に示すように「顧客コード」、「チケット番号」、「金額」から成る。ここで、「顧客コード」、「チケット番号」は自動生成された生成項目であるが、「金額」はオペレータによってキー入力された入力項目である。なお、この例では入力項目として「金額」のみを示したが、チケットカードに手書きされた必要項目のデータ、例えば、「乗車会社」、「乗車地、下車地」等をキー入力するようにしてもよい。ここで、図7はチケットカードの具体例を示したもので、「お得意先コード(顧客コード)」、「チケット番号」、「お得意様名称(顧客名)」は予め印刷された印刷項目であるが、「ご利用者名」、「ご利用年月日」、「ご利用経路」、「乗車会社」、「車番」等は手書きによって記入された筆記項目である。エラー種対応メッセージテーブル32−5はエラー種毎にエラーメッセージを記憶するもので、チケットカードからチケット番号を読み取った際に、その読み取りエラーが発生したり、読み取ったチケット番号が正規な番号でなかった場合、あるいはチケット番号から顧客コードに変換することができなかった場合に、そのエラー種対応のメッセージが表示出力される。
【0012】
次に、この分類仕分装置の動作を図8に示すフローチャートにしたがって説明する。ここで、このフローチャートに記述されている各機能を実現するためのプログラムは、読み取り可能なプログラムコードの形態で記憶媒体33に格納されており、CPU31はこのプログラムコードにしたがった動作を逐次実行する。先ず、CPU31はホッパー装置3からのホッパ空通知の有無を調べるが(ステップS1)、この空通知はホッパー装置3内にチケットカードが収納されていないときにホッパー装置3から出力されるもので、空通知が無ければ、CPU31はホッパー装置3に駆動指令を与える(ステップS2)。これによってホッパー装置3においてはリタードローラ21が駆動され、チケットカードの束からカードが1枚分離されて取出口3aまで送り出されるが、その際、OCRリードヘッド22によってカードから「チケット番号」が読み取られると、CPU31はそのイメージデータを取り込んでRAM34内のワーク域に一時記憶しておく(ステップS3)。そして、ホッパー装置3内のマイクロスイッチ23がONされたが、つまりチケットカードが取出口3aから引き抜かれたかを調べ(ステップS4)、引き抜かれるまで待機する。
【0013】
ここで、カードの引き抜きが検出されるとCPU31は読み取りエラーが発生したかを調べる(ステップS5)。いま、OCR不読時にはその旨が読み取りエラー画面に表示されるので(ステップS6)、オペレータはチケットカードを視読してチケット番号をキーボード4から直接入力する(ステップS7)。すると、CPU31はチケットデータ管理メモリ32−4の空レコードにキー入力されたチケット番号を格納する(ステップS9)。一方、読み取りが正常であれば、CPU31は読み取りイメージに基づいて文字認識辞書32−1を検索し、数値列コードに変換する文字認識処理を行い(ステップS8)、その認識結果をチケット番号としてチケットデータ管理メモリ32−4の空レコードに格納する(ステップS9)。このようにして、チケットデータ管理メモリ32−4内に新たに書き込んだチケット番号に基づいてチケット番号/顧客コード対応テーブル32−2を検索して該当する顧客コードを取得する(ステップS10)。その際、チケット番号がその開始/終了番号に該当しない正規な番号でない場合には検索エラー(OCRの誤読、キー入力ミス)と判断し(ステップS11)、その旨をエラー表示する(ステップS12)。この場合にも、チケット番号はキーボード4から入力される(ステップS7)。
【0014】
一方、顧客コードを正常に検索することができた場合には、この顧客コードをチケットデータ管理メモリ32−4に格納すると共に(ステップS13)、この顧客コードに基づいて顧客コード/分類ポケット対応テーブル32−3を検索し、顧客対応のポケット番号を取得する(ステップS14)。ここで、分類ボックス2を回転駆動させ、このポケット番号に該当する分類ポケット9がカード投入口6の位置に合致した際に、分類ボックス2を停止させる(ステップS15)。そして、シャッタ板15を開放させ、チケットカードを投入可能な状態とする(ステップS16)。次に、データ入力画面を表示させてその入力画面上に顧客コード、チケット番号を表示させる(ステップS17)。ここで、キーボード4から金額が入力されると(ステップS18)、訂正指示が有るかを調べ(ステップS19)、訂正指示が有れば、ステップS20で訂正メッセージを表示したのちステップS18に戻り、訂正入力が可能となる。そして、確定された金額データはチケットデータ管理メモリ32−4に格納される(ステップS21)。このようにして必要項目のデータ入力が終ると、チケットカードの投入待ちとなり(ステップS22)、カードの投入が検出されると、シャッタ板15を閉じる(ステップS23)。以下、ステップS1に戻り、ホッパー装置3が空でなければ、次のチケットカードが送り出されて引き抜き待ちとなる。
【0015】
以上のようにこの分類仕分装置においては、分類仕分けの対象としてホッパー装置3内にセットされているチケットカードの束からカードを1枚ずつ分離しながら取出口3aまで送り出してカードを取出口3aから引き抜き可能な状態とすると共に、カードが送り出される過程においてチケットカードを走査してカード情報を読み取っておき、その後、チケットカードがオペレータによって引き抜かれたことが検出されると、予め読み取られたカード情報に基づいてその分類先に該当する分類ポケット9を選択的に指定するようにしたから、ホッパー装置3からチケットカードが引き抜かれるタイミングでそのカードを分類仕分けするための分類ポケット9を選択することができる。つまり、手作業によって個々のチケットカードから必要項目のデータを順次入力するためにホッパー装置3からチケットカードを1枚ずつ引き抜く毎に、それに連動してそのカードを分類仕分けするための分類ポケット9が選択されるので、カードを引き抜いてから必要項目のデータを入力するというオペレータによる手作業を主体としながらも分類仕分けの自動化を実現することが可能となり、一連の作業を効率良く実行することができる。
【0016】
また、有底円筒状に形成された回転可能な分類ボックス2内に仕切板を介して分類ポケット9を構成し、チケットカードに該当する分類ポケット9がカード投入口6に合致する位置に来るまで分類ボックス2を回転駆動するようにしたから、分類仕分装置1全体を小型化できると共に、小型化を図ったとしても分類数を多くとることができ、タクシーチケットの分類仕分けとして有効なものとなる。また、カード投入口6からカードが分類ポケット9内に投入された際に、ホッパー装置3は次のカードを取出口3aまで送り出して待機状態となるので、個々のカードを連続して処理することができる。更にOCRによる不読や誤読時にその旨がエラー表示されるので、オペレータがチケットカードを手に取った時点でそれを確認することが可能となり、カード情報をキーボードから入力する等、エラー対策を即座に行うことができると共に、キーボードから入力されたカード情報に基づいて分類仕分けが行われるので、作業を中断させることはなく作業の連続性を維持することが可能となる。
【0017】
なお、上述した一実施形態においてはチケットカードからカード情報として「チケット番号」を読み取るようにしたが、「顧客コード」を読み取り、この顧客コードに基づいて分類ポケット9を直接選択するようにしてもよい。また、チケットカードの必要項目として「金額」を入力するようにしたが、その他のデータを入力するようにしてもよい。更に、データを入力した時点でシャッタ板を開放するようにすれば、OCRの不読、誤読時でもカード投入口はシャッタ板によって閉じられているので、そのカードの投入を阻止することができ、分類仕分けの正確性を維持することが可能となる。更に、タクシーチケットに限らず、その他の帳票、証券、伝票、カードを分類仕分けするものであってもよい。
【0018】
【発明の効果】
この発明によれば、手作業によって個々の対象物から必要項目のデータを順次入力するためにホッパー部から対象物を1つずつ引き抜く毎にそれに連動してその対象物を分類仕分けするための分類ポケットが選択されるので、オペレータによる手作業を主体としながらも分類仕分けの自動化を実現でき、一連の作業を効率良く実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】分類仕分装置の外観斜視図。
【図2】分類仕分装置1内の主要構造を概略的に示したもので、(A)は概略横断面図、(B)は概略縦断面図。
【図3】ホッパー装置3の内部構造を概略的に示した図。
【図4】分類仕分装置1の全体構成を示したブロック図。
【図5】記憶装置32内の一部を示した図。
【図6】(A)はチケット番号/顧客コード対応テーブル32−2、(B)は顧客コード/分類ポケット対応テーブル32−3、(C)はチケットデータ管理メモリ32−4のレコード構造を示した図。
【図7】チケットカードの具体例を示した図。
【図8】全体動作の概要を示したフローチャート。
【符号の説明】
1 分類仕分装置
2 分類ボックス
3 ホッパー装置
3a 取出口
4 キーボード
5 表示装置
6 カード投入口
9 分類ポケット
15 シャッタ板
21 リタードローラ
22 OCRリードヘッド
23 マイクロスイッチ
31 CPU
32 記憶装置
32−1 文字認識辞書
32−2 チケット番号/顧客コード対応テーブル
32−3 顧客コード/分類ポケット対応テーブル
32−4 チケットデータ管理メモリ
32−5 エラー種対応メッセージテーブル
33 記憶媒体
34 RAM

Claims (8)

  1. 分類仕分けの対象とする対象物を分類別に仕分けるための複数の分類ポケットを有し、対象物に表記されている分類先に基づいて当該分類先に対応する分類ポケットを選択的に指定する分類仕分装置において、
    分類仕分けの対象としてホッパー部内にセットされている複数の対象物から対象物を1つずつ分離すると共に取出口まで送り出して対象物を取出口から引き抜き可能な状態にセットする送出手段と、
    この送出手段によって対象物が送り出される過程において対象物を走査してその対象物の情報を読み取る読取手段と、
    前記取出口から対象物が引き抜かれたか否かを検出する検出手段と、
    この検出手段によって対象物の引き抜きが検出された際に、前記読取手段によって読み取られた対象物の情報に基づいてその分類先に該当する分類ポケットを選択的に指定する分類選択手段とを具備し、
    前記ホッパー部からカードが引き抜かれるタイミングでその対象物を分類仕分けするための分類ポケットを選択するようにしたことを特徴とする分類仕分装置。
  2. 全体が有底円筒状に形成された回転可能な分類別収納部内に、仕切板を配置することによって前記複数の分類ポケットを構成し、
    前記分類選択手段によって指定された分類ポケットが所定の対象物投入口に合致する位置に来るまで前記分類別収納部を回転駆動させるようにしたことを特徴とする請求項1記載の分類仕分装置。
  3. 前記分類仕分け対象としての対象物は、カードであり、前記分類選択手段はカードから読み取られた情報に基づいて顧客別の分類先を決定するようにしたことを特徴とする請求項1記載の分類仕分装置。
  4. 前記選択指定された分類ポケットに対象物が投入された際に、前記送出手段はホッパー部から次の対象物を取出口まで送り出して引き抜き可能な状態にセットするようにしたことを特徴とする請求項1記載の分類仕分装置。
  5. 前記読取手段による対象物の情報の読み取りにエラーが発生した場合において、前記ホッパー部からその対象物が引き抜かれた際に、読み取りエラーを報知するエラー報知手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の分類仕分装置。
  6. 前記読取手段による対象物の情報の読み取りにエラーが発生した際に、その対象物の情報をキー入力するキー入力手段を設け、
    このキー入力手段によってキー入力された対象物の情報に基づいて前記分類選択手段はそれに該当する分類ポケットを選択するようにしたことを特徴とする請求項1または5記載の分類仕分装置。
  7. 前記分類選択手段が前記読取手段によって読み取られた対象物の情報に基づいて分類先を決定する際に該当する分類先を決定することができなかった場合に、その旨を報知する報知手段と、分類先をキー入力するキー入力手段とを設け、
    前記分類選択手段は前記キー入力手段によって入力された分類先に基づいて該当する分類ポケットを選択するようにしたことを特徴とする請求項1記載の分類仕分装置。
  8. コンピュータによって読み取られるプログラムコードを有する記録媒体であって、
    分類仕分けの対象としてホッパー部内にセットされている対象物の束から対象物を1枚ずつ分離すると共に取出口まで送り出して対象物を取出口から引き抜き可能な状態にセットする機能と、
    対象物が送り出される過程において対象物を走査してその対象物の情報を読み取る機能と、
    前記取出口から対象物が引き抜かれたか否かを検出する機能と、
    対象物の引き抜きが検出された際に、前記読み取られた対象物の情報に基づいてその分類先に該当する分類ポケットを選択的に指定する機能を実現するためのプログラムコードを有する記録媒体。
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