JP3673088B2 - 発電設備の保護継電装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電力系統に接続される主要変圧器、および発電機を備えて構成される発電設備の保護を行なう保護継電装置に係り、特に発電機保護リレー装置あるいは主要変圧器保護リレー装置が万が一故障した場合でも、残りの健全な主要変圧器保護リレー装置あるいは発電機保護リレー装置により故障を起こした発電機主回路あるいは主要変圧器主回路の事故時の後備保護を確実に行なえるようにした発電設備の保護継電装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図10は、この種の従来の発電設備の保護継電装置の構成例を示す単線接続図である。
図10において、中性点が電流制限抵抗器CLR1を介して接地された発電機1の出力端は、高圧側中性点が電流制限抵抗器CLR2を介して接地された主要変圧器2の低圧側に、並列用遮断器4を介して接続され、さらに主要変圧器2の高圧側は、主要変圧器高圧側遮断器5を介して電力系統3に接続されている。
【0003】
発電機1回路および主要変圧器2回路には、その電流をそれぞれ検出するための計器用変流器CT1〜CT4およびCT5〜CT8、および電圧をそれぞれ検出するための計器用変圧器PT1およびPT2が設けられており、計器用変流器CT1〜CT8および計器用変圧器PT1,PT2の2次回路の出力は、発電機・変圧器保護リレー装置8に導入されている。
【0004】
一方、発電機・変圧器保護リレー装置8には、発電機の保護リレー要素として、過電流リレー要素51、差動リレー要素87、界磁喪失リレー要素40、地絡差動リレー要素87G、不足電圧リレー要素27、過電圧リレー要素59、および地絡過電流リレー要素51Nが設けられている。
【0005】
同様に、主要変圧器の保護リレー要素として、過電流リレー要素151、差動リレー要素187、および高圧回路地絡過電流リレー要素151Nが設けられている。
【0006】
さらに、主要変圧器2の低圧側回路には、周波数リレー要素95、および地絡過電圧リレー要素64が設けられている。
ところで、これらの保護継電装置は、近年その多くがディジタル化されてきている。
【0007】
図11は、ディジタル保護継電装置の構成例を示す機能ブロック図であり、図10と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0008】
図11において、発電機1回路および主要変圧器2回路に設けられた計器用変流器CT1〜CT4およびCT5〜CT8、計器用変圧器PT1およびPT2の2次回路は、二重化されたディジタル方式の発電機・変圧器保護リレー装置8の入力変換器8AA,8BAにそれぞれ導入され、主保護演算部8AB,8BBで処理され、あらかじめ設定された設定値以上になると、保護リレー出力部8AC,8BCより出力が送出される。
【0009】
二重化された発電機・変圧器保護リレー装置8の発電機の同一保護リレー要素のA系出力8AC1とB系出力8BC1が同時に送出されると、保護要素出力リレ−301Mが動作し、保護要素出力リレ−301Mにより図示しない発電機非常停止保護用閉塞継電器を動作させ、発電機1を保護停止するようになっている。
【0010】
発電機・変圧器保護リレ−8は、二重化構成(8A+8B)となっており、一方の系、例えば8Aが故障しても、残った正常な他の系、例えば8Bで運転継続ができるように、保護リレー故障信号8AXまたは8BXで、故障した保護リレーの出力をバイバスするような回路構成となつている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような二重化方式のディジタル保護継電装置においては、発電機・変圧器保護リレー装置8の両系が故障した場合に、発電機・変圧器保護リレー装置8の故障信号8AX,8BXが動作して、発電機・変圧器保護リレー装置8の保護要素出力301Mをブロックするため、保護リレー装置としては機能を発揮しないことになる。
【0012】
そして、万が一にも発電機・変圧器保護リレー装置8の両系が故障した時に、発電機1あるいは主要変圧器2に事故が発生したような場合には、事故の検出が行なえないため事故が継続することになる。
【0013】
また、事故点が電力系統3からも切り放されないため、電力系統3の動揺を招き、電力系統3に事故が波及し、電力系統3の遠端での事故検出となり、結果として電力系統3の分断等の大事故へ拡大する可能性が考えられるという課題がある。
【0014】
本発明の第1の目的は、発電機保護リレー装置が万が一故障した場合でも、残りの健全な主要変圧器保護リレー装置により故障を起こした発電機主回路の事故時の後備保護を確実に行なうことが可能な発電設備の保護継電装置を提供することにある。
【0015】
また、本発明の第2の目的は、主要変圧器保護リレー装置が万が一故障した場合でも、残りの健全な発電機保護リレー装置により故障を起こした主要変圧器主回路の事故時の後備保護を確実に行なうことが可能な発電設備の保護継電装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記の第1の目的を達成するために、中性点が接地されかつ高圧側が主要変圧器高圧側遮断器を介して電力系統に接続された主要変圧器と、中性点が接地されかつ出力端が並列用遮断器を介して主要変圧器の低圧側に接続された発電機とを備えて構成される発電設備の保護を行なう保護継電装置において、
請求項1の発明では、主要変圧器の主回路の電圧および電流に基づいて、常用保護範囲の検出と後備保護の検出をそれぞれ行なう主保護演算部および事故検出演算部を有し、当該主保護演算部からの出力と事故検出演算部からの出力との論理積条件で、主要変圧器の常用保護出力と後備保護出力を送出する主要変圧器保護リレー装置と、発電機の主回路の電圧および電流に基づいて、常用保護範囲の検出と後備保護の検出をそれぞれ行なう主保護演算部および事故検出演算部を有し、当該主保護演算部からの出力と事故検出演算部からの出力との論理積条件で、発電機の常用保護出力と後備保護出力を送出する発電機保護リレー装置と、主要変圧器保護リレー装置および発電機保護リレー装置に個別に設けられ、自身の装置が故障した場合にそれを検出して故障信号をそれぞれ出力する故障検出手段と、発電機保護リレー装置が故障した場合に、発電機保護リレー装置に設けられた故障検出手段からの故障信号と、主要変圧器保護リレー装置からの主要変圧器の後備保護出力との論理積条件で発電機側の故障と判定し、並列用遮断器を開放する後備保護手段とを備える。
【0017】
従って、請求項1の発明の発電設備の保護継電装置においては、発電機保護リレー装置と主要変圧器保護リレー装置は、それぞれ常用保護出力と後備保護出力を外部に出力するようにしていることにより、発電機保護リレー装置が故障した場合は、発電機保護リレー装置に設けられた故障検出手段からの故障信号と、主要変圧器保護リレー装置からの主要変圧器の後備保護出力とを用いて、発電機の主回路の事故時の後備保護を確実に行なうことができる。
【0018】
一方、請求項2の発明では、上記請求項1の発明の発電設備の保護継電装置において、主要変圧器保護リレー装置に、高い過電流で動作する第1の瞬時動作特性要素およびこれよりも低い過電流で動作する第2の瞬時動作特性要素を有しかつ主要変圧器の高圧側回路の電流に基づいて第2の瞬時動作特性要素が動作したことで発電機の主回路の短絡事故を検出し、主要変圧器の後備保護出力として送出する過電流リレー要素を備える。
【0019】
従って、請求項2の発明の発電設備の保護継電装置においては、主要変圧器の高圧側回路または主要変圧器の内部で短絡事故が発生した場合は、電力系統から過大な事故電流が事故点(主要変圧器)に流入するが、発電機の主回路で短絡事故が発生した場合、電力系統側から流入する事故電流は、主要変圧器がリアクトルとなるため限流されることになる。よって、発電機の主回路での短絡事故を、低い過電流(事故電流)で動作する特性で検出して過電流リレー要素が動作することにより、発電機の主回路の短絡事故時の後備保護を確実に行なうことができる。
【0020】
また、請求項3の発明では、上記請求項1の発明の発電設備の保護継電装置において、主要変圧器保護リレー装置に、主要変圧器の低圧側回路の電圧および電流に基づいて発電機の主回路の短絡事故を検出し、主要変圧器の後備保護出力として送出する電圧抑制付き過電流リレー要素を備える。
【0021】
従って、請求項3の発明の発電設備の保護継電装置においては、発電機の主回路で短絡事故が発生した場合、発電機の主回路の電圧が低下すると共に電力系統側から事故電流が流入するため、これを検出して電圧抑制付き過電流リレー要素が動作することにより、発電機の主回路の短絡事故時の後備保護を確実に行なうことができる。
【0022】
さらに、請求項4の発明では、上記請求項1の発明の発電設備の保護継電装置において、主要変圧器保護リレー装置に、主要変圧器の低圧側回路の電圧に基づいて発電機の主回路の地絡事故を検出し、主要変圧器の後備保護出力として送出する地絡過電圧リレー要素を備える。
【0023】
従って、請求項4の発明の発電設備の保護継電装置においては、発電機の主回路で地絡事故が発生すると、地絡点から発電機の中性点を通って地絡電流が流れる。そして、この地絡電流によって接地電位が変化し、これを検出して地絡過電圧リレー要素が動作することにより、発電機の主回路の地絡事故時の後備保護を確実に行なうことができる。
【0024】
一方、請求項5の発明では、上記請求項1の発明の発電設備の保護継電装置において、主要変圧器保護リレー装置に、主要変圧器の低圧側回路の電圧に基づいて発電機の主回路の過電圧を検出し、主要変圧器の後備保護出力として送出する過電圧リレー要素を備える。
【0025】
従って、請求項5の発明の発電設備の保護継電装置においては、発電機の界磁電流制御装置である励磁装置が故障等で暴走すると、界磁電流が急激に増加して発電機の端子電圧が上昇する。そして、発電機の端子電圧が上昇すると、これを検出して過電圧リレー要素が動作することにより、発電機の主回路の過電圧時の後備保護を確実に行なうことができる。
【0026】
また、請求項6の発明では、上記請求項1の発明の発電設備の保護継電装置において、主要変圧器保護リレー装置に、主要変圧器の低圧側回路の電圧に基づいて発電機の主回路の不足電圧を検出し、主要変圧器の後備保護出力として送出する不足電圧リレー要素を備える。
【0027】
従って、請求項6の発明の発電設備の保護継電装置においては、発電機の主回路で短絡事故が発生した場合、発電機の主回路の電圧が低下すると共に電力系統側から事故電流が流入するため、これを検出して不足電圧リレー要素が動作することにより、発電機の主回路の短絡事故時の後備保護を確実に行なうことができる。
【0028】
さらに、請求項7の発明では、上記請求項1の発明の発電設備の保護継電装置において、主要変圧器保護リレー装置に、主要変圧器の高圧側回路の電圧および電流に基づいて発電機の主回路の短絡事故を検出し、主要変圧器の後備保護出力として送出する方向距離リレー要素を備える。
【0029】
従って、請求項7の発明の発電設備の保護継電装置においては、主要変圧器の低圧側回路から発電機の主回路において短絡事故が発生すると、主要変圧器の高圧側から見たインピーダンスに変化が生じる。そして、このインピーダンスの変化を方向距離リレー要素で計測し、主要変圧器の低圧側回路から発電機の主回路で短絡事故が発生したことを検出することで、方向距離リレー要素が動作することにより、発電機の主回路の短絡事故時の後備保護を確実に行なうことができる。
【0030】
以上により、発電機保護リレー装置が万が一故障した場合でも、残りの健全な主要変圧器保護リレー装置により故障を起こした発電機主回路の事故時の後備保護を確実に行なうことが可能となる。
【0031】
次に、上記の第2の目的を達成するために、中性点が接地されかつ高圧側が主要変圧器高圧側遮断器を介して電力系統に接続された主要変圧器と、中性点が接地されかつ出力端が並列用遮断器を介して主要変圧器の低圧側に接続された発電機とを備えて構成される発電設備の保護を行なう保護継電装置において、
請求項8の発明では、主要変圧器の主回路の電圧および電流に基づいて、常用保護範囲の検出と後備保護の検出をそれぞれ行なう主保護演算部および事故検出演算部を有し、当該主保護演算部からの出力と事故検出演算部からの出力との論理積条件で、主要変圧器の常用保護出力と後備保護出力を送出する主要変圧器保護リレー装置と、発電機の主回路の電圧および電流に基づいて、常用保護範囲の検出と後備保護の検出をそれぞれ行なう主保護演算部および事故検出演算部を有し、当該主保護演算部からの出力と事故検出演算部からの出力との論理積条件で、発電機の常用保護出力と後備保護出力を送出する発電機保護リレー装置と、主要変圧器保護リレー装置および発電機保護リレー装置に個別に設けられ、自身の装置が故障した場合にそれを検出して故障信号をそれぞれ出力する故障検出手段と、主要変圧器保護リレー装置が故障した場合に、主要変圧器保護リレー装置に設けられた故障検出手段からの故障信号と、発電機保護リレー装置からの発電機の後備保護出力との論理積条件で主要変圧器側の故障と判定し、主要変圧器高圧側遮断器を開放すると共に、並列用遮断器を開放する後備保護手段とを備える。
【0032】
従って、請求項8の発明の発電設備の保護継電装置においては、発電機保護リレー装置と主要変圧器保護リレー装置は、それぞれ常用保護出力と後備保護出力を外部に出力するようにしていることにより、主要変圧器保護リレー装置が故障した場合は、主要変圧器保護リレー装置に設けられた故障検出手段からの故障信号と、発電機保護リレー装置からの発電機の後備保護出力とを用いて、主要変圧器の主回路の事故時の後備保護を確実に行なうことができる。
【0033】
一方、請求項9の発明では、上記請求項8の発明の発電設備の保護継電装置において、発電機保護リレー装置に、主要変圧器の低圧側回路の電流および発電機の主回路の電圧に基づいて主要変圧器の内部回路および高圧側回路の短絡事故を検出し、発電機の後備保護出力として送出する電圧抑制付き過電流リレー要素を備える。
【0034】
従って、請求項9の発明の発電設備の保護継電装置においては、主要変圧器の内部および高圧側回路で短絡事故が発生した場合は、発電機の主回路の電圧が低下すると共に発電機側から事故電流が供給されるため、これを検出して電圧抑制付き過電流リレー要素が動作することにより、主要変圧器の内部および高圧側回路の短絡事故時の後備保護を確実に行なうことができる。
【0035】
また、請求項10の発明では、上記請求項8の発明の発電設備の保護継電装置において、発電機保護リレー装置に、主要変圧器の中性点回路の電圧に基づいて主要変圧器の高圧側回路の地絡事故を検出し、発電機の後備保護出力として送出する地絡過電圧リレー要素を備える。
【0036】
従って、請求項10の発明の発電設備の保護継電装置においては、発電機および主要変圧器の中性点が高インピーダンス接地方式の場合、主要変圧器の中性点接地回路の電圧を、発電機の主回路接地検出用の地絡過電圧リレー要素に浮遊容量による移行電圧の電圧抑制信号として印加している。主要変圧器の高圧側回路で地絡事故が発生すると、主要変圧器の中性点回路に電圧が発生し、これを検出して地絡過電圧リレー要素が動作することにより、主要変圧器の高圧側回路の地絡事故時の後備保護を確実に行なうことができる。
【0037】
さらに、請求項11の発明では、上記請求項8の発明の発電設備の保護継電装置において、発電機保護リレー装置に、主要変圧器の低圧側回路の電流および発電機の主回路の電圧に基づいて主要変圧器の内部回路および高圧側回路の短絡事故を検出し、発電機の後備保護出力として送出する方向距離リレー要素を備える。
【0038】
従って、請求項11の発明の発電設備の保護継電装置においては、主要変圧器の内部および高圧側回路において短絡事故が発生すると、主要変圧器の低圧側回路から見たインピーダンスに変化が生じる。そして、このインピーダンスの変化を方向距離リレー要素で計測し、主要変圧器の内部または高圧側回路で短絡事故が発生したことを検出することで、方向距離リレー要素が動作することにより、主要変圧器の内部および高圧側回路の短絡事故時の後備保護を確実に行なうことができる。
【0039】
さらにまた、請求項12の発明では、上記請求項8の発明の発電設備の保護継電装置において、発電機保護リレー装置に、主要変圧器の中性点回路の電流に基づいて主要変圧器の高圧側回路の地絡事故を検出し、発電機の後備保護出力として送出する地絡過電流リレー要素を備える。
【0040】
従って、請求項12の発明の発電設備の保護継電装置においては、主要変圧器の高圧側回路で地絡事故が発生すると、地絡電流が主要変圧器の中性点に流れる。そして、この地絡電流により主要変圧器の中性点回路に電流が流れるため、これを検出して地絡過電流リレー要素が動作することにより、主要変圧器の高圧側回路の地絡事故時の後備保護を確実に行なうことができる。
【0041】
以上により、主要変圧器保護リレー装置が万が一故障した場合でも、残りの健全な発電機保護リレー装置により故障を起こした主要変圧器主回路の事故時の後備保護を確実に行なうことが可能となる。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施の形態:請求項1に対応)
図1は本実施の形態による発電設備の保護継電装置の構成例を示す機能ブロック図、図2は同発電設備の保護継電装置の構成例を示す単線接続図、図3は同発電設備の保護継電装置における故障検出回路と後備保護回路の一例を示すシーケンス図であり、図10および図11と同一要素には同一符号を付してそれぞれ示している。
【0043】
すなわち、本実施の形態の発電設備の保護継電装置は、図1および図2に示すように、主要変圧器保護リレー装置6と、発電機保護リレー装置7とを個別に有して構成している。
【0044】
主要変圧器保護リレー装置6は、共通の入力変換器6Aと、主保護演算部6Bと、主保護出力部6Cと、事故検出演算部6Dと、事故検出出力部6Eとからなり、主要変圧器2の低圧側回路、および高圧側回路に設けられた計器用変流器CT4,計器用変圧器PT2、および計器用変流器CT7,CT8の2次回路からの出力を、共通の入力変換器6Aにそれぞれ入力している。
【0045】
同様に、発電機保護リレー装置7は、共通の入力変換器7Aと、主保護演算部7Bと、主保護出力部7Cと、事故検出演算部7Dと、事故検出出力部7Eとからなり、発電機1の中性点接地回路、および主回路に設けられた計器用変流器CT1,CT2,CT3、および計器用変流器CT5,CT6,計器用変圧器PT1の2次回路からの出力を、共通の入力変換器7Aにそれぞれ入力している。
【0046】
また、主保護検出演算部6Bおよび事故検出演算部6Dは、共通の入力変換器6Aからの出力に基づいて、常用保護範囲の検出と後備保護の検出をそれぞれ行なう演算部を有しており、主保護検出演算部6Bからの出力と事故検出演算部6Dからの出力との論理積(AND)条件で、主要変圧器の常用保護出力6C1,6E1と後備保護出力6C2,6E2を送出して、主要変圧器常用保護要素出力101Mと主要変圧器後備保護要素出力101Bを得るように構成している。そして、主要変圧器常用保護要素出力101Mにより、図示しない主要変圧器用閉塞継電器を動作させて主要変圧器高圧側遮断器5を開放すると共に、図示しない発電機非常停止用閉塞継電器を動作させて並列用遮断器4を開放するように構成している。
【0047】
同様に、主保護検出演算部7Bおよび事故検出演算部7Dは、共通の入力変換器7Aからの出力に基づいて、常用保護範囲の検出と後備保護の検出をそれぞれ行なう演算部を有しており、主保護検出演算部7Bからの出力と事故検出演算部7Dからの出力との論理積(AND)条件で、主要変圧器の常用保護出力7C1,7E1と後備保護出力7C2,7E2を送出して、発電機常用保護要素出力201Mと発電機後備保護要素出力201Bを得るように構成している。そして、発電機常用保護要素出力201Mにより、図示しない発電機非常停止用閉塞継電器を動作させて並列用遮断器4を開放するように構成している。
【0048】
一方、図3に示すように、発電機保護リレー装置7には、自身の装置が故障した場合にそれを検出してその故障信号701を、補助リレー702により外部に出力する故障検出手段を個別に組み込んでいる。
【0049】
また、上記発電機保護リレー装置7の故障信号701により動作する補助リレー702出力と、主要変圧器後備保護要素出力101Bとの論理積条件で、発電機1側の故障と判定して発電機保護後備保護用リレー703を動作させ、図示しない発電機非常停止用閉塞継電器を動作させて並列用遮断器4を開放するように発電機1の後備保護回路を構成している。
【0050】
次に、以上のように構成した本実施の形態の発電設備の保護継電装置の動作について説明する。
まず、通常時の動作について述べる。
【0051】
保護継電装置が正常な場合には、発電機1側での事故、例えば短絡事故が発生すると、事故点に向かって発電機1および電力系統3から事故電流が事故点に流れ込むため、計器用変流器CT3,CT5から事故電流が発電機保護リレー装置7に流人し、発電機差動リレー要素87が動作することになり、その結果として発電機保護リレー常用保護出力201Mが動作する。
【0052】
この常用保護出力201Mが動作すると、図示しない発電機非常停止用閉塞継電器が動作し、保護制御シーケンスにより並列用遮断器4を開放すると共に、図示しない水車へ流入する水を遮断し、発電機1を安全に停止させる。
【0053】
次に、発電機保護リレー装置7が故障した時の動作について述べる。
主要変圧器保護リレー装置6と発電機保護リレー装置7は、それぞれ常用保護出力と後備保護出力を外部に出力するようになっているため、発電機保護リレー装置7が故障した場合には、発電機保護リレー装置7からの故障信号702と、主要変圧器保護リレー装置6からの後備保護出力101Bとの論理積条件により、発電機保護リレー後備保護用リレ−703を動作させて、図示しない発電機非常停止用閉塞継電器を動作させ、保護制御シーケンスにより並列用遮断器4を開放すると共に、図示しない水車へ流入する水を遮断し、発電機1を安全に停止させて、発電機1の主回路の事故時の後備保護を行なうことができる。
【0054】
上述したように、本実施の形態の発電設備の保護継電装置では、発電機保護リレー装置7が故障した場合は、発電機保護リレー装置7の故障信号702と、主要変圧器保護リレー装置6からの主要変圧器の後備保護出力101Bとの論理積条件で発電機1側の故障と判定し、発電機非常停止用閉塞継電器を動作させて並列用遮断器4を開放するようにしているので、発電機保護リレー装置7が万がー故障した場合でも、残りの健全な主要変圧器保護リレー装置6により故障を起こした発電機1主回路の事故時の後備保護を確実に行なうことが可能となる。
【0055】
これにより、保護継電装置が故障したことで発電機1をすぐに停止させる必要がなくなるため、発電機1の運用が拡大されて、電力系統3の運用に寄与することができる。
【0056】
(第2の実施の形態)
(変形例1:請求項2に対応)
図2は、本実施の形態による発電設備の保護継電装置の構成例を示す単線接続図である。
【0057】
すなわち、本実施の形態の発電設備の保護継電装置は、図2に示すように、前記第1の実施の形態の発電設備の保護継電装置において、主要変圧器保護リレー装置6に、主要変圧器2の高圧側回路に設けられた計器用変流器CT7の2次回路からの出力に基づいて、発電機1の主回路の短絡事故を検出し、前記主要変圧器後備保護要素出力101Bとして送出する過電流リレー要素151を備えた構成としている。
【0058】
ここで、過電流リレー要素151は、例えば図7に示すような二重円の瞬時過電流検出特性、すなわち高い過電流(主要変圧器2の主回路で事故が発生した場合の電力系統3からの事故電流)で動作する値に整定された第1の瞬時動作特性要素151−1、およびこれよりも低い過電流(主要変圧器2が健全で発電機1の主回路で事故が発生した場合の電力系統3からの事故電流)で動作する値に整定された第2の瞬時動作特性要素151−2を有しており、第2の瞬時動作特性要素151−2が動作したことで発電機1の主回路の短絡事故を検出する。
【0059】
次に、以上のように構成した本実施の形態の発電設備の保護継電装置においては、主要変圧器2の高圧側回路または主要変圧器2の内部で短絡事故が発生した場合には、電力系統3から過大な事故電流が事故点(主要変圧器2)に流入するが、発電機1または発電機1の主回路で短絡事故が発生した場合には、主要変圧器2がリアクトルとなって、電力系統3から流入する事故電流が制限されるため、主要変圧器保護リレー装置6に設けられた後備保護要素としての過電流リレー要素151の第2の瞬時動作特性要素151−2が動作することになる。
【0060】
よって、発電機1の主回路での短絡事故を、発電機保護リレー装置7からの故障信号702と、過電流リレー要素151の第2の瞬時動作特性要素151−2の動作出力(図3の主要変圧器後備保護要素出力101B)との論理積条件により、発電機保護リレー後備保護用リレ−703を動作させて、図示しない発電機非常停止用閉塞継電器を動作させ、保護制御シーケンスにより並列用遮断器4を開放すると共に、図示しない水車へ流入する水を遮断し、発電機1を安全に停止させて、発電機1の主回路の短絡事故時の後備保護を行なうことができる。
【0061】
(変形例2:請求項3に対応)
図2は、本実施の形態による発電設備の保護継電装置の構成例を示す単線接続図である。
【0062】
すなわち、本実施の形態の発電設備の保護継電装置は、図2に示すように、前記第1の実施の形態の発電設備の保護継電装置において、主要変圧器保護リレー装置6に、主要変圧器2の低圧側回路に設けられた計器用変流器CT4および計器用変圧器PT2の2次回路からの出力に基づいて、発電機1の主回路の短絡事故を検出し、主要変圧器後備保護要素出力102Bとして送出する電圧抑制付き過電流リレー要素51Bを備えた構成としている。
【0063】
次に、以上のように構成した本実施の形態の発電設備の保護継電装置においては、発電機1の主回路および主要変圧器2の低圧側回路で短絡事故が発生した場合には、発電機1の主回路および主要変圧器2の低圧側回路の電圧が低下すると共に、電力系統3側から事故電流が流入するため、これを検出して主要変圧器保護リレー装置6に設けられた後備保護要素としての電圧抑制付き過電流リレー要素51Bが動作することになる。
【0064】
よって、発電機1の主回路での短絡事故を、発電機保護リレー装置7からの故障信号702と、電圧抑制付き過電流リレー要素51Bの動作出力(図3の主要変圧器後備保護要素出力102B)との論理積条件により、発電機保護リレー後備保護用リレ−703を動作させて、図示しない発電機非常停止用閉塞継電器を動作させ、保護制御シーケンスにより並列用遮断器4を開放すると共に、図示しない水車へ流入する水を遮断し、発電機1を安全に停止させて、発電機1の主回路の短絡事故時の後備保護を行なうことができる。
【0065】
(変形例3:請求項4に対応)
図2は、本実施の形態による発電設備の保護継電装置の構成例を示す単線接続図である。
【0066】
すなわち、本実施の形態の発電設備の保護継電装置は、図2に示すように、前記第1の実施の形態の発電設備の保護継電装置において、主要変圧器保護リレー装置6に、主要変圧器2の低圧側回路に設けられた計器用変圧器PT2の3次回路からの出力に基づいて、発電機1の主回路の地絡事故を検出し、主要変圧器後備保護要素出力103Bとして送出する地絡過電圧リレー要素64を備えた構成としている。
【0067】
次に、以上のように構成した本実施の形態の発電設備の保護継電装置においては、発電機1の主回路および主要変圧器2の低圧側回路で地絡事故(接地事故)が発生した場合には、地絡電流が流れると共に、計器用変圧器PT2の3次回路に接地の度合いに応じて過電圧が発生するため、これを検出して主要変圧器保護リレー装置6に設けられた後備保護要素としての地絡過電圧リレー要素64が動作することになる。
【0068】
よって、発電機1の主回路および主要変圧器2の低圧側回路での地絡事故(接地事故)を、発電機保護リレー装置7からの故障信号702と、地絡過電圧リレー要素64の動作出力(図3の主要変圧器後備保護要素出力103B)との論理積条件により、発電機保護リレー後備保護用リレ−703を動作させて、図示しない発電機非常停止用閉塞継電器を動作させ、保護制御シーケンスにより並列用遮断器4を開放すると共に、図示しない水車へ流入する水を遮断し、発電機1を安全に停止させて、発電機1の主回路の地絡事故時の後備保護を行なうことができる。
【0069】
(変形例4:請求項5に対応)
図2は、本実施の形態による発電設備の保護継電装置の構成例を示す単線接続図である。
【0070】
すなわち、本実施の形態の発電設備の保護継電装置は、図2に示すように、前記第1の実施の形態の発電設備の保護継電装置において、主要変圧器保護リレー装置6に、主要変圧器2の低圧側回路に設けられた計器用変圧器PT2の2次回路からの出力に基づいて、発電機1の主回路の過電圧を検出し、主要変圧器後備保護要素出力104Bとして送出する過電圧リレー要素59Bを備えた構成としている。
【0071】
次に、以上のように構成した本実施の形態の発電設備の保護継電装置においては、発電機1の界磁電流制御装置である図示しない励磁装置が故障等で暴走した場合には、界磁電流が急激に増加して、発電機1の端子電圧が上昇するため、これを検出して過電圧リレー要素が動作することにより、主要変圧器保護リレー装置6に設けられた後備保護要素としての過電圧リレー要素59Bが動作することになる。
【0072】
よって、発電機1の主回路での過電圧事故を、発電機保護リレー装置7からの故障信号702と、過電圧リレー要素59Bの動作出力(図3の主要変圧器後備保護要素出力104B)との論理積条件により、発電機保護リレー後備保護用リレ−703を動作させて、図示しない発電機非常停止用閉塞継電器を動作させ、保護制御シーケンスにより並列用遮断器4を開放すると共に、図示しない水車へ流入する水を遮断し、発電機1を安全に停止させて、発電機1の主回路の過電圧事故時の後備保護を行なうことができる。
【0073】
(変形例5:請求項6に対応)
図2は、本実施の形態による発電設備の保護継電装置の構成例を示す単線接続図である。
【0074】
すなわち、本実施の形態の発電設備の保護継電装置は、図2に示すように、前記第1の実施の形態の発電設備の保護継電装置において、主要変圧器保護リレー装置6に、主要変圧器2の低圧側回路に設けられた計器用変圧器PT2の2次回路からの出力に基づいて、発電機1の主回路の不足電圧を検出し、主要変圧器後備保護要素出力105Bとして送出する不足電圧リレー要素27Bを備えた構成としている。
【0075】
次に、以上のように構成した本実施の形態の発電設備の保護継電装置においては、発電機1の主回路および主要変圧器2の低圧側回路で短絡事故が発生した場合には、短絡事故点、すなわち発電機1の主回路の電圧が低下すると共に、電力系統3側から事故電流が流入するため、これを検出して主要変圧器保護リレー装置6に設けられた後備保護要素としての不足電圧リレー要素27Bが動作することになる。
【0076】
よって、発電機1の主回路および主要変圧器2の低圧側回路での短絡事故を、発電機保護リレー装置7からの故障信号702と、不足電圧リレー要素27Bの動作出力(図3の主要変圧器後備保護要素出力105B)との論理積条件により、発電機保護リレー後備保護用リレ−703を動作させて、図示しない発電機非常停止用閉塞継電器を動作させ、保護制御シーケンスにより並列用遮断器4を開放すると共に、図示しない水車へ流入する水を遮断し、発電機1を安全に停止させて、発電機1の主回路の短絡事故時の後備保護を行なうことができる。
【0077】
(第3の実施の形態:請求項7に対応)
図4は、本実施の形態による発電設備の保護継電装置の構成例を示す単線接続図であり、図2と同一要素には同一符号を付してそれぞれ示している。
【0078】
すなわち、本実施の形態の発電設備の保護継電装置は、図4に示すように、前記第1の実施の形態の発電設備の保護継電装置において、主要変圧器保護リレー装置6に、主要変圧器2の高圧側回路に設けられた計器用変流器CT7および計器用変圧器PT3の2次回路からの出力に基づいて、発電機1の主回路の短絡事故を検出し、主要変圧器後備保護要素出力106Bとして送出する方向距離リレー要素144を備えた構成としている。
【0079】
ここで、方向距離リレー要素144は、例えば図8に示すようなリレー要素信号入力点から主要変圧器2および発電機1の方向を見たオフセットモー動作特性144−1を有している。このオフセットモー動作特性は、主要変圧器2のインピーダンスと発電機1の過渡インピーダンスを包含する検出特性である。
【0080】
次に、以上のように構成した本実施の形態の発電設備の保護継電装置においては、発電機1の主回路および主要変圧器2の低圧側回路で短絡事故が発生した場合には、電力系統3から事故電流が供給されると共に、計器用変圧器PT3からの出力である電圧信号も変化するため、主要変圧器2の高圧側回路から見たインピーダンスに変化が生じる。そして、このインピーダンスの変化を方向距離リレー要素144で計測し、主要変圧器2の低圧側回路から発電機1の主回路で短絡事故が発生したことを検出することで、主要変圧器保護リレー装置6に設けられた後備保護要素としての方向距離リレー要素144が動作することになる。
【0081】
よって、発電機保護リレー装置7からの故障信号702と、方向距離リレー要素144の動作出力(図3の主要変圧器後備保護要素出力106B)との論理積条件により、発電機保護リレー後備保護用リレ−703を動作させて、図示しない発電機非常停止用閉塞継電器を動作させ、保護制御シーケンスにより並列用遮断器4を開放すると共に、図示しない水車へ流入する水を遮断し、発電機1を安全に停止させて、発電機1の主回路の短絡事故時の後備保護を行なうことができる。
【0082】
(第4の実施の形態:請求項8に対応)
図1は本実施の形態による発電設備の保護継電装置の構成例を示す機能ブロック図、図2は同発電設備の保護継電装置の構成例を示す単線接続図、図3は同発電設備の保護継電装置における故障検出回路と後備保護回路の一例を示すシーケンス図であり、図10および図11と同一要素には同一符号を付してそれぞれ示している。
【0083】
すなわち、本実施の形態の発電設備の保護継電装置は、図1および図2に示すように、主要変圧器保護リレー装置6と、発電機保護リレー装置7とを個別に有して構成している。
【0084】
主要変圧器保護リレー装置6は、共通の入力変換器6Aと、主保護演算部6Bと、主保護出力部6Cと、事故検出演算部6Dと、事故検出出力部6Eとからなり、主要変圧器2の低圧側回路、および高圧側回路に設けられた計器用変流器CT4,計器用変圧器PT2、および計器用変流器CT7,CT8の2次回路からの出力を、共通の入力変換器6Aにそれぞれ入力している。
【0085】
同様に、発電機保護リレー装置7は、共通の入力変換器7Aと、主保護演算部7Bと、主保護出力部7Cと、事故検出演算部7Dと、事故検出出力部7Eとからなり、発電機1の中性点接地回路、および主回路に設けられた計器用変流器CT1,CT2,CT3、および計器用変流器CT5,CT6,計器用変圧器PT1の2次回路からの出力を、共通の入力変換器7Aにそれぞれ入力している。
【0086】
また、主保護検出演算部6Bおよび事故検出演算部6Dは、共通の入力変換器6Aからの出力に基づいて、常用保護範囲の検出と後備保護の検出をそれぞれ行なう演算部を有しており、主保護検出演算部6Bからの出力と事故検出演算部6Dからの出力との論理積(AND)条件で、主要変圧器の常用保護出力6C1,6E1と後備保護出力6C2,6E2を送出して、主要変圧器常用保護要素出力101Mと主要変圧器後備保護要素出力101Bを得るように構成している。そして、主要変圧器常用保護要素出力101Mにより、図示しない主要変圧器用閉塞継電器を動作させて主要変圧器高圧側遮断器5を開放すると共に、図示しない発電機非常停止用閉塞継電器を動作させて並列用遮断器4を開放するように構成している。
【0087】
同様に、主保護検出演算部7Bおよび事故検出演算部7Dは、共通の入力変換器7Aからの出力に基づいて、常用保護範囲の検出と後備保護の検出をそれぞれ行なう演算部を有しており、主保護検出演算部7Bからの出力と事故検出演算部7Dからの出力との論理積(AND)条件で、主要変圧器の常用保護出力7C1,7E1と後備保護出力7C2,7E2を送出して、発電機常用保護要素出力201Mと発電機後備保護要素出力201Bを得るように構成している。そして、発電機常用保護要素出力201Mにより、図示しない発電機非常停止用閉塞継電器を動作させて並列用遮断器4を開放するように構成している。
【0088】
一方、図3に示すように、主要変圧器保護リレー装置6には、自身の装置が故障した場合にそれを検出してその故障信号601を、補助リレー602により外部に出力する故障検出手段を個別に組み込んでいる。
【0089】
また、上記主要変圧器保護リレー装置6の故障信号601により動作する補助リレー602出力と、発電機後備保護要素出力201Bとの論理積条件で、主要変圧器2側の故障と判定して主要変圧器保護後備保護用リレー603を動作させ、図示しない主要変圧器用閉塞継電器を動作させて主要変圧器高圧側遮断器5を開放すると共に、図示しない発電機非常停止用閉塞継電器を動作させて並列用遮断器4を開放するように主要変圧器2の後備保護回路を構成している。
【0090】
次に、以上のように構成した本実施の形態の発電設備の保護継電装置の動作について説明する。
まず、通常時の動作について述べる。
【0091】
保護継電装置が正常な場合には、主要変圧器2での事故、例えば短絡事故が発生すると、事故点に向かって発電機1および電力系統3から事故電流が事故点に流れ込むため、計器用変流器CT4,CT7から事故電流が主要変圧器保護リレー装置6に流入し、主要変圧器差動リレー要素187が動作することになり、その結果として主要変圧器保護リレー常用保護出力101Mが動作する。
【0092】
この常用保護出力201Mが動作すると、図示しない主要変圧器用閉塞継電器が動作して、保護制御シーケンスにより主要変圧器高圧側遮断器5を開放すると共に、図示しない発電機非常停止用閉塞継電器が動作して、保護制御シーケンスにより並列用遮断器4を開放すると共に、図示しない水車へ流入する水を遮断し、発電機1を安全に停止させる。
【0093】
次に、主要変圧器保護リレー装置6が故障した時の動作について述べる。
主要変圧器保護リレー装置6と発電機保護リレー装置7は、それぞれ常用保護出力と後備保護出力を外部に出力するようになっているため、主要変圧器保護リレー装置6が故障した場合には、主要変圧器保護リレー装置6からの故障信号602と、発電機保護リレー装置7からの後備保護出力201Bとの論理積条件により、主要変圧器保護後備保護用リレー603を動作させて、図示しない主要変圧器用閉塞継電器を動作させ、保護制御シーケンスにより主要変圧器高圧側遮断器5を開放すると共に、図示しない発電機非常停止用閉塞継電器を動作させ、保護制御シーケンスにより並列用遮断器4を開放すると共に、図示しない水車へ流入する水を遮断し、発電機1を安全に停止させて、主要変圧器2の主回路の事故時の後備保護を行なうことができる。
【0094】
上述したように、本実施の形態の発電設備の保護継電装置では、主要変圧器保護リレー装置6が故障した場合は、主要変圧器保護リレー装置6の故障信号602と、発電機保護リレー装置7からの発電機の後備保護出力201Bとの論理積条件で主要変圧器2側の故障と判定し、主要変圧器用閉塞継電器を動作させて主要変圧器高圧側遮断器5を開放すると共に、発電機非常停止用閉塞継電器を動作させて並列用遮断器4を開放するようにしているので、主要変圧器保護リレー装置6が万がー故障した場合でも、残りの健全な発電機保護リレー装置7により故障を起こした主要変圧器2主回路の後備保護を確実に行なうことが可能となる。
【0095】
これにより、保護継電装置が故障したことで発電機1をすぐに停止させる必要がなくなるため、発電機1の運用が拡大されて、電力系統3の運用に寄与することができる。
【0096】
(第5の実施の形態)
(変形例1:請求項9に対応)
図5は、本実施の形態による発電設備の保護継電装置の構成例を示す単線接続図であり、図2と同一要素には同一符号を付してそれぞれ示している。
【0097】
すなわち、本実施の形態の発電設備の保護継電装置は、図5に示すように、前記第4の実施の形態の発電設備の保護継電装置において、発電機1および主要変圧器2の接地方式を前記第1乃至第3の実施の形態の場合とは異なるものとし、発電機1の中性点を高インピーダンス接地方式とし、接地装置として柱上変圧器PT4を設けており、その一方を発電機1の中性点に接続し、他方を接地している。また、主要変圧器2の中性点も、計器用変圧器PT5により接地している。
【0098】
さらに、前記発電機保護リレー装置7に、主要変圧器2の低圧側回路に設けられた計器用変流器CT5、および発電機1の主回路に設けられた計器用変圧器PT1の2次回路からの出力に基づいて、主要変圧器2の主回路の短絡事故を検出し、前記発電機後備保護要素出力201Bとして送出する電圧抑制付き過電流リレー要素51GBを備えた構成としている。
【0099】
次に、以上のように構成した本実施の形態の発電設備の保護継電装置においては、主要変圧器2の内部回路または高圧側回路で短絡事故が発生した場合には、発電機1から事故点に向かって事故電流が流入すると共に、主要変圧器2の低圧側回路の電圧が低下するため、発電機保護リレー装置7に設けられた後備保護要素としての電圧抑制付き過電流リレー要素51GBが動作することになる。
【0100】
よって、主要変圧器2の内部および高圧側回路での短絡事故を、主要変圧器保護リレー装置6からの故障信号602と、電圧抑制付き過電流リレー要素51GBの動作出力(図3の発電機後備保護要素出力201B)との論理積条件により、主要変圧器保護後備保護用リレー603を動作させて、図示しない主要変圧器用閉塞継電器を動作させ、保護制御シーケンスにより主要変圧器高圧側遮断器5を開放すると共に、図示しない発電機非常停止用閉塞継電器を動作させ、保護制御シーケンスにより並列用遮断器4を開放すると共に、図示しない水車へ流入する水を遮断し、発電機1を安全に停止させて、主要変圧器2の主回路の短絡事故時の後備保護を行なうことができる。
【0101】
(変形例2:請求項10に対応)
図5は、本実施の形態による発電設備の保護継電装置の構成例を示す単線接続図である。
【0102】
すなわち、本実施の形態の発電設備の保護継電装置は、図5に示すように、前記発電機保護リレー装置7に、主要変圧器2の高圧側中性点回路に設けられた計器用変圧器PT5の2次回路からの出力に基づいて、主要変圧器2の主回路の地絡事故を検出し、発電機後備保護要素出力202Bとして送出する地絡過電圧リレー要素164Bを備えた構成としている。
【0103】
次に、以上のように構成した本実施の形態の発電設備の保護継電装置においては、主要変圧器2の高圧側回路で地絡事故(接地事故)が発生した場合には、地絡電流が流れると共に、計器用変圧器PT5の2次回路に接地の度合いに応じて過電圧が発生するため、これを検出して発電機保護リレー装置7に設けられた後備保護要素としての地絡過電圧リレー要素164Bが動作することになる。
【0104】
よって、主要変圧器2の高圧側回路での地絡事故(接地事故)を、主要変圧器保護リレー装置6からの故障信号602と、地絡過電圧リレー要素164Bの動作出力(図3の発電機後備保護要素出力202B)との論理積条件により、主要変圧器保護後備保護用リレー603を動作させて、図示しない主要変圧器用閉塞継電器を動作させ、保護制御シーケンスにより主要変圧器高圧側遮断器5を開放すると共に、図示しない発電機非常停止用閉塞継電器を動作させ、保護制御シーケンスにより並列用遮断器4を開放すると共に、図示しない水車へ流入する水を遮断し、発電機1を安全に停止させて、主要変圧器2の主回路の地絡事故時の後備保護を行なうことができる。
【0105】
(第6の実施の形態)
(変形例1:請求項11に対応)
図6は、本実施の形態による発電設備の保護継電装置の構成例を示す単線接続図であり、図2と同一要素には同一符号を付してそれぞれ示している。
【0106】
すなわち、本実施の形態の発電設備の保護継電装置は、図6に示すように、前記第4の実施の形態の発電設備の保護継電装置において、発電機1および主要変圧器2の接地方式を前記第1乃至第3の実施の形態の場合とは異なるものとし、発電機1の中性点を高インピーダンス接地方式とし、接地装置として柱上変圧器PT4を設けており、その一方を発電機1の中性点に接続し、他方を接地している。また、主要変圧器2の中性点も、計器用変圧器PT5により接地している。
【0107】
さらに、前記発電機保護リレー装置7に、主要変圧器2の低圧側回路に設けられた計器用変流器CT5、および発電機1の主回路に設けられた計器用変圧器PT1の2次回路からの出力に基づいて、主要変圧器2の主回路の短絡事故を検出し、発電機後備保護要素出力203Bとして送出する方向距離リレー要素44を備えた構成としている。
【0108】
ここで、方向距離リレー要素44は、例えば図9に示すようなリレー要素信号入力点から主要変圧器2および電力系統3の方向を見たオフセットモー動作特性44−1を有している。このオフセットモー動作特性は、主要変圧器2のインピーダンスと電力系統3の相手側開閉所までの線路インピーダンスを包含する検出特性である。
【0109】
次に、以上のように構成した本実施の形態の発電設備の保護継電装置においては、主要変圧器2の内部または高圧側回路で短絡事故が発生した場合には、発電機1から事故電流が供給されると共に、計器用変圧器PT1からの出力である電圧信号も変化するため、主要変圧器2の低圧側回路から見たインピーダンスに変化が生じる。そして、このインピーダンスの変化を方向距離リレー要素44で計測し、主要変圧器2の内部または高圧側回路で短絡事故が発生したことを検出することで、発電機保護リレー装置7に設けられた後備保護要素としての方向距離リレー要素44が動作することになる。
【0110】
よって、主要変圧器2の内部または高圧側回路での短絡事故を、主要変圧器保護リレー装置6からの故障信号602と、方向距離リレー要素44の動作出力 (図3の発電機後備保護要素出力203B)との論理積条件により、主要変圧器保護後備保護用リレー603を動作させて、図示しない主要変圧器用閉塞継電器を動作させ、保護制御シーケンスにより主要変圧器高圧側遮断器5を開放すると共に、図示しない発電機非常停止用閉塞継電器を動作させ、保護制御シーケンスにより並列用遮断器4を開放すると共に、図示しない水車へ流入する水を遮断し、発電機1を安全に停止させて、主要変圧器2の主回路の地絡事故時の後備保護を行なうことができる。
【0111】
(変形例2:請求項12に対応)
図6は、本実施の形態による発電設備の保護継電装置の構成例を示す単線接続図である。
【0112】
すなわち、本実施の形態の発電設備の保護継電装置は、図6に示すように、前記第4の実施の形態の発電設備の保護継電装置において、前記発電機保護リレー装置7に、主要変圧器2の高圧側中性点回路に設けられた計器用変流器CT9の2次回路からの出力に基づいて、主要変圧器2の主回路の地絡事故を検出し、発電機後備保護要素出力203Bとして送出する地絡過電流リレー要素151NBを備えた構成としている。
【0113】
次に、以上のように構成した本実施の形態の発電設備の保護継電装置においては、主要変圧器2の高圧側回路で地絡事故(接地事故)が発生した場合には、地絡電流が接地点から主要変圧器2の中性点に流れると共に、計器用変流器CT9の2次回路に接地の度合いに応じて過電流が発生するため、これを検出して発電機保護リレー装置7に設けられた後備保護要素としての地絡過電流リレー要素151NBが動作することになる。
【0114】
よって、主要変圧器2の高圧側回路での地絡事故(接地事故)を、主要変圧器保護リレー装置6からの故障信号602と、地絡過電流リレー要素151NBの動作出力(図3の発電機後備保護要素出力204B)との論理積条件により、主要変圧器保護後備保護用リレー603を動作させて、図示しない主要変圧器用閉塞継電器を動作させ、保護制御シーケンスにより主要変圧器高圧側遮断器5を開放すると共に、図示しない発電機非常停止用閉塞継電器を動作させ、保護制御シーケンスにより並列用遮断器4を開放すると共に、図示しない水車へ流入する水を遮断し、発電機1を安全に停止させて、主要変圧器2の主回路の地絡事故時の後備保護を行なうことができる。
【0115】
尚、前記各実施の形態では、発電機保護リレー装置と主要変圧器保護リレー装置とを互いに後備保護関係とする場合について説明したが、これに限らず、例えば主要変圧器保護リレー装置と送電線保護リレー装置とを互いに後備保護関係とする場合についても、本発明を同様に適用して同様の効果を得ることが可能である。
【0116】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の発電設備の保護継電装置によれば、発電機保護リレー装置が万が一故障した場合でも、残りの健全な主要変圧器保護リレー装置により故障を起こした発電機主回路の事故時の後備保護を確実に行なうことが可能となる。
【0117】
また、本発明の発電設備の保護継電装置によれば、主要変圧器保護リレー装置が万が一故障した場合でも、残りの健全な発電機保護リレー装置により故障を起こした主要変圧器主回路の事故時の後備保護を確実に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による発電設備の保護継電装置の第1、第2および第4の実施の形態の一例を示す機能ブロック図。
【図2】本発明による発電設備の保護継電装置の第1、第2および第4の実施の形態の一例を示す単線接続図。
【図3】同発電設備の保護継電装置における故障検出回路と後備保護回路の一例を示すシーケンス図。
【図4】本発明による発電設備の保護継電装置の第3の実施の形態の一例を示す単線接続図。
【図5】本発明による発電設備の保護継電装置の第5の実施の形態の一例を示す単線接続図。
【図6】本発明による発電設備の保護継電装置の第6の実施の形態の一例を示す単線接続図。
【図7】過電流リレー要素の動作特性図。
【図8】方向距離リレー要素の動作特性図
【図9】方向距離リレー要素の動作特性図
【図10】従来の発電設備の保護継電装置の構成例を示す単線接続図。
【図11】ディジタル保護継電装置の構成例を示す機能ブロック図。
【符号の説明】
CT1〜CT9…計器用変流器、
PT1〜PT3,PT5…計器用変圧器、
PT4…柱上変圧器、
CLR1,CLR2…過電流制限抵抗器、
1…発電機 、
2…主要変圧器、
3…電力系統、
4…並列用遮断器、
5…主要変圧器高圧側遮断器、
6…主要変圧器保護リレー装置、
6A…入力変換器、
6B…主保護演算部、
6C…主保護出力部、
6C1…主保護要素出力、
6C2…主保護要素出力、
6D…事故検出演算部、
6E…事故検出出力部、
6E1…事故検出要素出力、
6E2…事故検出要素出力、
7…発電機保護リレー装置、
7A…入力変換器、
7B…主保護演算部、
7C…主保護出力部、
7C1…主保護要素出力、
7C2…主保護要素出力、
7D…事故検出演算部、
7E…事故検出出力部、
7E1…事故検出要素出力、
7E2…事故検出要素出力、
64…地絡過電圧リレー要素、
87…発電機差動リレー要素、
8BC1…主保護要素出力、
87G…地絡差動リレー要素、
27…不足電圧リレー要素、
95…周波数リレー要素、
40…界磁喪失リレー要素、
151…過電流リレー要素、
51…過電流リレー要素、
151N…地絡過電流リレー要素、
51N…地絡過電流リレー要素、
164…地絡過電圧リレー要素、
59…過電圧リレー要素、
187…主要変圧器差動リレー要素、
27B…不足電圧リレー要素(BU)、
144…方向距離リレー要素(BU)、
44…方向距離リレー要素(BU)、
151NB…地絡過電流リレー要素(BU)、
51B…過電流要素(BU)、
164B…地絡過電圧リレー要素(BU)、
51GB…過電流リレー要素(BU)、
59B…過電圧リレー要素(BU)、
101M…主要変圧器保護要素出力、
101B〜106B…主要変圧器後備保護要素出力、
201M…発電機保護要素出力、
201B〜204B…発電機後備保護要素出力、
301M…発電機・変圧器保護リレー保護要素出力リレー、
601…主要変圧器保護リレー故障出力、
602…主要変圧器保護リレー故障出力用補助リレー、
603…主要変圧器保護後備保護用リレー、
701…発電機保護リレー故障出力、
702…発電機保護リレー故障出力用補助リレー、
703…発電機保護後備保護用リレー。

Claims (12)

  1. 中性点が接地されかつ高圧側が主要変圧器高圧側遮断器を介して電力系統に接続された主要変圧器と、中性点が接地されかつ出力端が並列用遮断器を介して前記主要変圧器の低圧側に接続された発電機とを備えて構成される発電設備の保護を行なう保護継電装置において、
    前記主要変圧器の主回路の電圧および電流に基づいて、常用保護範囲の検出と後備保護の検出をそれぞれ行なう主保護演算部および事故検出演算部を有し、当該主保護演算部からの出力と事故検出演算部からの出力との論理積条件で、前記主要変圧器の常用保護出力と後備保護出力を送出する主要変圧器保護リレー装置と、
    前記発電機の主回路の電圧および電流に基づいて、常用保護範囲の検出と後備保護の検出をそれぞれ行なう主保護演算部および事故検出演算部を有し、当該主保護演算部からの出力と事故検出演算部からの出力との論理積条件で、前記発電機の常用保護出力と後備保護出力を送出する発電機保護リレー装置と、
    前記主要変圧器保護リレー装置および発電機保護リレー装置に個別に設けられ、自身の装置が故障した場合にそれを検出して故障信号をそれぞれ出力する故障検出手段と、
    前記発電機保護リレー装置が故障した場合に、前記発電機保護リレー装置に設けられた故障検出手段からの故障信号と、前記主要変圧器保護リレー装置からの主要変圧器の後備保護出力との論理積条件で前記発電機側の故障と判定し、前記並列用遮断器を開放する後備保護手段と、
    を備えて成ることを特徴とする発電設備の保護継電装置。
  2. 前記請求項1に記載の発電設備の保護継電装置において、
    前記主要変圧器保護リレー装置に、高い過電流で動作する第1の瞬時動作特性要素およびこれよりも低い過電流で動作する第2の瞬時動作特性要素を有しかつ前記主要変圧器の高圧側回路の電流に基づいて前記第2の瞬時動作特性要素が動作したことで前記発電機の主回路の短絡事故を検出し、前記主要変圧器の後備保護出力として送出する過電流リレー要素を備えたことを特徴とする発電設備の保護継電装置。
  3. 前記請求項1に記載の発電設備の保護継電装置において、
    前記主要変圧器保護リレー装置に、前記主要変圧器の低圧側回路の電圧および電流に基づいて前記発電機の主回路の短絡事故を検出し、前記主要変圧器の後備保護出力として送出する電圧抑制付き過電流リレー要素を備えたことを特徴とする発電設備の保護継電装置。
  4. 前記請求項1に記載の発電設備の保護継電装置において、
    前記主要変圧器保護リレー装置に、前記主要変圧器の低圧側回路の電圧に基づいて前記発電機の主回路の地絡事故を検出し、前記主要変圧器の後備保護出力として送出する地絡過電圧リレー要素を備えたことを特徴とする発電設備の保護継電装置。
  5. 前記請求項1に記載の発電設備の保護継電装置において、
    前記主要変圧器保護リレー装置に、前記主要変圧器の低圧側回路の電圧に基づいて前記発電機の主回路の過電圧を検出し、前記主要変圧器の後備保護出力として送出する過電圧リレー要素を備えたことを特徴とする発電設備の保護継電装置。
  6. 前記請求項1に記載の発電設備の保護継電装置において、
    前記主要変圧器保護リレー装置に、前記主要変圧器の低圧側回路の電圧に基づいて前記発電機の主回路の不足電圧を検出し、前記主要変圧器の後備保護出力として送出する不足電圧リレー要素を備えたことを特徴とする発電設備の保護継電装置。
  7. 前記請求項1に記載の発電設備の保護継電装置において、
    前記主要変圧器保護リレー装置に、前記主要変圧器の高圧側回路の電圧および電流に基づいて前記発電機の主回路の短絡事故を検出し、前記主要変圧器の後備保護出力として送出する方向距離リレー要素を備えたことを特徴とする発電設備の保護継電装置。
  8. 中性点が接地されかつ高圧側が主要変圧器高圧側遮断器を介して電力系統に接続された主要変圧器と、中性点が接地されかつ出力端が並列用遮断器を介して前記主要変圧器の低圧側に接続された発電機とを備えて構成される発電設備の保護を行なう保護継電装置において、
    前記主要変圧器の主回路の電圧および電流に基づいて、常用保護範囲の検出と後備保護の検出をそれぞれ行なう主保護演算部および事故検出演算部を有し、当該主保護演算部からの出力と事故検出演算部からの出力との論理積条件で、前記主要変圧器の常用保護出力と後備保護出力を送出する主要変圧器保護リレー装置と、
    前記発電機の主回路の電圧および電流に基づいて、常用保護範囲の検出と後備保護の検出をそれぞれ行なう主保護演算部および事故検出演算部を有し、当該主保護演算部からの出力と事故検出演算部からの出力との論理積条件で、前記発電機の常用保護出力と後備保護出力を送出する発電機保護リレー装置と、
    前記主要変圧器保護リレー装置および発電機保護リレー装置に個別に設けられ、自身の装置が故障した場合にそれを検出して故障信号をそれぞれ出力する故障検出手段と、
    前記主要変圧器保護リレー装置が故障した場合に、前記主要変圧器保護リレー装置に設けられた故障検出手段からの故障信号と、前記発電機保護リレー装置からの発電機の後備保護出力との論理積条件で前記主要変圧器側の故障と判定し、前記主要変圧器高圧側遮断器を開放すると共に、前記並列用遮断器を開放する後備保護手段と、
    を備えて成ることを特徴とする発電設備の保護継電装置。
  9. 前記請求項8に記載の発電設備の保護継電装置において、
    前記発電機保護リレー装置に、前記主要変圧器の低圧側回路の電流および前記発電機の主回路の電圧に基づいて前記主要変圧器の内部回路および高圧側回路の短絡事故を検出し、前記発電機の後備保護出力として送出する電圧抑制付き過電流リレー要素を備えたことを特徴とする発電設備の保護継電装置。
  10. 前記請求項8に記載の発電設備の保護継電装置において、前記発電機保護リレー装置に、前記主要変圧器の中性点回路の電圧に基づいて前記主要変圧器の高圧側回路の地絡事故を検出し、前記発電機の後備保護出力として送出する地絡過電圧リレー要素を備えたことを特徴とする発電設備の保護継電装置。
  11. 前記請求項8に記載の発電設備の保護継電装置において、前記発電機保護リレー装置に、前記主要変圧器の低圧側回路の電流および前記発電機の主回路の電圧に基づいて前記主要変圧器の内部回路および高圧側回路の短絡事故を検出し、前記発電機の後備保護出力として送出する方向距離リレー要素を備えたことを特徴とする発電設備の保護継電装置。
  12. 前記請求項8に記載の発電設備の保護継電装置において、前記発電機保護リレー装置に、前記主要変圧器の中性点回路の電流に基づいて前記主要変圧器の高圧側回路の地絡事故を検出し、前記発電機の後備保護出力として送出する地絡過電流リレー要素を備えたことを特徴とする発電設備の保護継電装置。
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