JP3672996B2 - トンネル覆工用エレメント - Google Patents

トンネル覆工用エレメント Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば、鉄道や道路等の下に立体交差するトンネルを構築する場合に用いられるトンネル覆工用エレメントに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鉄道や道路の下に立体交差するトンネルを構築する方法として、現場打設コンクリートによって分割されない一体構造の覆工体を構築する施工法に代え、断面形状が矩形で、長尺な管状のトンネル覆工用エレメントを用いて施工するURT(Under Railway Tunnnel)工法が近年一般化してきている。
【0003】
このURT工法を以下に説明する。まず、発進立坑にて、地山に向けてトンネル覆工用エレメント(以下単にエレメントと称す)をセットし、このエレメントを、エレメント後方に配した掘進装置によって地山へ水平に掘進させる。そしてエレメントの内部先端に備えられたカッタにより地山の土砂を掘削し、この土砂をエレメント内で搬送して後端から排出しながら、このエレメントを掘進させて地山に貫通させた状態で埋設する。
【0004】
このようにして、複数のエレメントを、互いに隣接した状態でトンネルの覆工断面に沿って地山に貫通させ、このエレメント内およびエレメント間の目地にコンクリートおよびモルタルを充填し全体を版状に一体化させてトンネル覆工体を構築し、このトンネル覆工体の内側の土砂を掘削除去してトンネルを構築する。
【0005】
このURT工法においては、掘進時の、エレメントによるエレメント上部地盤の引きずりを防ぐため、その上面に摩擦を低減するフリクションプレートを設けたエレメントを用いる場合がある。
このフリクションプレートを設けたエレメントの例を図6に示す。ここに例示されるエレメント21は、上板3の先端近傍に挿入穴27が設けられ、この挿入穴27内に、円筒部材24が設けられた構成とされている。
【0006】
フリクションプレート5は長尺の帯状物であり、その一端が、このエレメントによって形成された掘削穴の入り口(以下、発進口という)9に固定され、他端はエレメント21の上板3の上面、および円筒部材24の外周を経て挿入穴27内に挿入されて、上板3の下面側に至り、上板3の下面に沿ってエレメント内をエレメント後端方向に延びている。
【0007】
ここで、上板3の下面には、このフリクションプレート5を支持する支持棚25が設けられている。エレメント内のフリクションプレート5はエレメント全長に相当する長さに用意され、この支持棚25と上板3との間に収められている。このようなエレメント21を掘進させる場合には、エレメントの掘進に従ってフリクションプレート5を、順次前方に送り出すようにする。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記構造のエレメント21においては、その内部に支持棚25が形成されているので、エレメント内部の空間が狭く、掘削した土砂の排出作業がやりにくくなることがあった。また、構造が複雑であるため、エレメント自体の製造コストの点でも不利であった。
しかもエレメントの後端にはこのエレメントを掘進させる推進機28が密接しているため、エレメント長より長いフリクションプレート5をエレメント後方に突出させて装着することは難しく、エレメントを継ぎ足す際には、継ぎ足すエレメントの内部にも同様の支持棚を設け、フリクションプレートを用意して、先行して推進されたエレメントのフリクションプレート後端と接続しなければならない。
このようにスクリューコンベア29等の掘削機構の接続、フリクションプレートの接続、エレメント自体の接続溶接と、多くの接続作業が必要で、作業が極めて煩雑かつ困難であった。
【0009】
そこで、このような問題を避けるため、図7に示すように、エレメント内部の先端近傍に繰り出しローラ33を設け、この繰り出しローラ33にフリクションプレート5を巻回させておき、エレメントの掘進に従ってこの繰り出しローラ33からエレメントの上面へフリクションプレートを送り出す構造のエレメントを考えることができるが、このようなエレメント31は、繰り出しローラ33が、エレメント31先端近傍の内部に突出しているため、エレメント内に配置されたカッタによる掘削作業の障害となるという問題点を有していた。
【0010】
この発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、エレメント内に掘削作業や土砂排出のための十分な空間を確保することができるとともに、エレメント継ぎ足し作業が容易であり、かつ製造コストの上昇を招くこと無く、地盤の引きずりを確実に防止することができるエレメントを提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明のトンネル覆工用エレメントは、矩形管状で、その上板の前記掘進方向先端の近傍に、この上板を貫通する挿入穴が設けられ、前記上板の、前記挿入穴よりエレメント後端側に、この上板を貫通するスリットが設けられ、前記上板の上面に、長尺の帯状で、エレメント掘進時にエレメントと前記地山との摩擦を軽減するフリクションプレートが重ね合わされ、このフリクションプレートは、その一端が前記掘削穴の入り口に固定され、他端が前記上板の上面側を経由し、前記挿入穴に挿入されて、前記上板の下面側に至り、この上板の下面側から前記スリットに挿入されて再び前記上板の上面側に至り、さらに前記上板と、既にこの上板の上面側に配されたフリクションプレートとの間に配されていることを特徴とする。
また、前記挿入穴に、前記フリクションプレートが当接するプレートローラを回動自在に設けた構成とすることが望ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のトンネル覆工用エレメントの実施の形態を図によって説明する。
図1ないし図5において、符号1は、矩形管状で内部が中空とされた鋼製のエレメントである。このエレメント1は、地山12に対し、互いに隣接する状態で複数埋設されてトンネル覆工体を構成するものである。このエレメント1の先端部である刃口2の上板3には、エレメントの短手方向に延在する長穴状の挿入穴7が、上板3を貫通して形成されている。この挿入穴7には、エレメント後端方向に形成された複数の係合溝15が設けられている。これら係合溝15には細板状の軸受け13がそれぞれはめ込まれて接合されており、これら軸受け13に固定された軸16によって、挿入穴7の延在方向に沿ってプレートローラ4が回動自在に支持されている。なお、上記軸受け13の上記係合溝15への接合は、軸受け13と係合溝15との接合部分が、上板3の上面および下面から溶接されることで行われている。
また、上板3の挿入穴7のややエレメント後端方向には、エレメントの短手方向に延在する長穴状のスリット8が上板3を貫通して設けられている。
【0013】
このエレメント1の上板3の上面には、長尺で帯状のフリクションプレート5が重ね合わされている。このフリクションプレート5は、鉄などの金属製で、薄板状とされ、その一端が、発進口9に固定されており、他端はエレメント1の上板3の上面を経て挿入穴7内に挿入され、プレートローラ4の外周を経由して、上板3の下面側に至り、この上板3の下面側からエレメント後端方向に延び、スリット8に挿入されて上板3の上面側に出て、既に上板3の上面に配されているフリクションプレート5と上板3との間を通ってさらにエレメント後端方向に延び、エレメント後端から導出され、ここでロール状に巻回されている。
【0014】
また、図3は、上記フリクションプレート5の一端を発進口9に固定する構造を示すものである。ここに示す固定構造6は、フリクションプレート5が発進口9から外れるのを防ぐ短棒状のストッパ6Aと、断面L字状の棒状物である固定部材6Bと、この固定部材6Bを発進口9に固定する複数のボルト6Cとからなる。
フリクションプレート5の端部は、ストッパ6Aを包んで折り返しされ、この折り返し部分とともに固定部材6Bを介してボルト6Cによって発進口9に固定されている。上記構造によって、フリクションプレート5にエレメント推進方向の引張力が加わった場合でもフリクションプレート5の一端は発進口9に強固に保持される。
【0015】
次に、このように構成されたエレメント1を地山12に掘進させる方法並びにそれにともなう作用効果を説明する。
上記のようなエレメント1を地山に向けてセットし、このエレメント1を、エレメント後方に配したジャッキ等の掘進装置(図示略)によって地山へ水平に推進させ、エレメント1の先端内部に備えられたカッタ(図示略)により地山12の土砂を掘削し、この土砂をエレメント1内部を通してエレメント後端から排出する。
【0016】
このエレメント掘進の過程において、このエレメント1の上板上面に配されたフリクションプレート5は、エレメント掘進にともなって、この掘進方向に引き込まれる。ここで、フリクションプレート5はその一端が発進口9に固定されているので、ロール状に巻回された他端側からエレメント掘進方向に送り出される。
【0017】
上記のような掘進方法によれば、エレメント掘進の過程において、エレメント1の上板上面と上部地盤10との間にフリクションプレート5が介在するので、このエレメント1と上部地盤10との摩擦が低減され、エレメント掘進に伴う引きずりによる上部地盤10の変状が防止される。
なお、上記掘進方法において、フリクションプレート5同士、あるいはフリクションプレート5と上板3との間に潤滑油を介在させるのが望ましい。これによって、これらの間の摩擦が低減され、エレメントがよりスムーズに掘進される。
【0018】
上記構成のエレメント1では、上記フリクションプレート5の大部分をエレメント1の外部に配した構成としたので、エレメント内部にフリクションプレート5を支持する構造が不要である。また、エレメント内部に突出した構造を持たない。従って、エレメントの内部に、カッタによる掘削作業や土砂排出のための十分な空間を確保できる。また、エレメント自体の製造が容易であり、かつ製造コスト低減を図ることができるという利点をも有する。
また、エレメント後端において、フリクションプレート5がエレメント外部に配されているので、容易にエレメントの継ぎ足し作業を行うことができる。
【0019】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のエレメントは、その内部に、カッタによる掘削作業や土砂排出のための十分な空間を確保できる。また、エレメント自体の製造が容易であり、かつ製造コストの低減を図ることができる。
また、エレメントの継ぎ足しを容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のエレメントの構造を説明する断面図である。
【図2】図1に示すエレメントの要部拡大図である。
【図3】図1に示すエレメントの要部拡大図である。
【図4】本発明の実施の形態のエレメントの斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態のエレメントのプレートローラの構造を説明する構成図である。
【図6】従来のエレメントの一例の構造を説明する断面図である。
【図7】従来のエレメントの一例の構造を説明する断面図である。
【符号の説明】
1・・・エレメント
3・・・上板
4・・・プレートローラ
5・・・フリクションプレート
7・・・挿入穴
8・・・スリット
11・・・掘削穴
12・・・地山

Claims (2)

  1. 地山に対して掘削穴を形成しながら掘進させて埋設し、トンネル覆工体を構築する矩形管状のトンネル覆工用エレメントであって、
    前記矩形管状の上板の前記掘進方向先端の近傍に、この上板を貫通する挿入穴が設けられ、
    前記上板の、前記挿入穴よりエレメント後端側に、この上板を貫通するスリットが設けられ、
    前記上板の上面に、長尺の帯状で、エレメント掘進時にエレメントと前記地山との摩擦を軽減するフリクションプレートが重ね合わされ、
    このフリクションプレートは、その一端が前記掘削穴の入り口に固定され、他端が前記上板の上面側を経由し、前記挿入穴に挿入されて、前記上板の下面側に至り、この上板の下面側から前記スリットに挿入されて再び前記上板の上面側に至り、さらに前記上板と、既にこの上板の上面側に配されたフリクションプレートとの間に配されていることを特徴とするトンネル覆工用エレメント。
  2. 前記挿入穴に、前記フリクションプレートが当接するプレートローラが回動自在に設けられていることを特徴とする請求項1記載のトンネル覆工用エレメント。
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