JP3672852B2 - コードの接続方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、電子スイッチ用の回路基板とコードとの接続方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、複数の導体を有するコードと回路基板とを接続する方法として、図12に示されるように複数の導体7が同心円状に配置され、被覆体8によりそれぞれが絶縁され、且つシース9によって束ねられた所謂同心撚りコード11を用い、図13および図14に示されるように磁気センサ2、表示部品3および電子部品4等が実装された回路基板1の表裏各側面に備えられた基板ランド部5にそれぞれ半田6により半田付けされる方法が採用されている。
【0003】
この従来技術に係る接続方法は、以下の製造工程によってなされている。
【0004】
先ず、同心撚りコード11の先端部は、図示しない一般的な電線ストリッパーを用いてシース9および被覆体8が除去される。
【0005】
すなわち、導体7および被覆体8を切断もしくは傷つけないようにシース9の先端部から所定の位置に図示しない対向した一組のカッターを両方向から挟み入れて保持した状態で、前記同心撚りコード11の他端部を掴み固定して、前記カッターを挟み入れ保持した方向に対して略直角に前記シース9の先端部方向に向けてスライドさせることによって前記シース9の先端部が除去される。
【0006】
続いて、導体7を切断もしくは傷つけないように被覆体8の先端部から所定の位置に図示しない別の対向した一組のカッターを両方向から挟み入れて保持した状態で、前記同心撚りコード11の他端部を掴み固定して、前記カッターを挟み入れ保持した方向に対して略直角に前記被覆体8の先端部方向に向けてスライドさせることによって前記被覆体8の先端部が除去される。
【0007】
一方、前記同心撚りコード11は、図示しないまた別のカッターを用いて所定の長さに切断される。
【0008】
次に、前記シース9および被覆体8が除去された導体7の先端部は、図示しない半田槽に浸けることによって予備半田が施される。
【0009】
続いて、回路基板1の表裏各側面に備えられた基板ランド部5の所定箇所にそれぞれ所定の導体7を合わせ、図示しない半田ごてを用いて半田6により導体7が半田付けされ、同心撚りコード11が回路基板1に接続される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
前記の従来技術に係る接続方法では、前記半田付け作業が、半田ごてを用いて行われており、半田ブリッジ等の不具合を防止するため、基板ランド部5を前記半田ごての大きさに合わせ大きくしておく必要があり、回路基板1のスペースの都合上から、前記基板ランド部5を前記回路基板1の表裏各側面に備えざるを得ないという制約がある。
【0011】
従って、同心撚りコード11を用いて、例えば各導体7を識別しそれぞれの接続部位である基板ランド部5を特定するために被覆体8にそれぞれ異なった色を付けてあるが、その色を識別し、回路基板1の表裏各側面に備えられた基板ランド部5のそれぞれ所定箇所に位置を合わせ半田付けする作業が極めて煩雑である。
【0012】
以上のように、従来技術に係る接続方法では、前記作業が極めて煩雑なため、その大部分を作業者の手作業に頼っており作業時間短縮の妨げとなっている。
【0013】
本発明は、上記の問題を解決するものであり、自動化にも適応でき製造工程を簡素化し作業時間を短縮することが可能な回路基板とコードとの接続方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために、本発明は、複数の導体が被覆されたコードと回路基板とを接続する方法であって、
前記複数の導体の一端部を溶着して略ボール状に形成する工程と、
前記コードのシースおよび被覆体を除去する工程と、
前記コードを所定長に切断する工程と、
前記回路基板にリードフレームを半田付けする工程と、
前記略ボール状に形成された複数の導体の一端部を前記リードフレームに溶接する工程と、
を有することを特徴とする。
【0015】
この場合、前記コードが有する前記複数の導体は略並列に配置されるとよい。また、前記複数の導体の一端部はアーク溶接によって溶着され、さらに、前記複数の導体は抵抗溶接によって前記リードフレームに溶接されるとよい。
【0016】
本発明によれば、前記の工程を踏み、前記コードが有する前記複数の導体は略並列に配置され、また、前記複数の導体の一端部はアーク溶接によって溶着され、さらに、前記複数の導体は抵抗溶接によって前記リードフレームに溶接されるため、自動化にも適用し易くなり、製造工程を簡素化し作業時間を短縮することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明に係るコードの接続方法について、その製造工程との関係において好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。
【0018】
本実施の形態に係るコードの接続方法が適用されて製造された電子スイッチ20を図1および図2に示す。
【0019】
すなわち、この電子スイッチ20は、磁気センサ12、表示部品14および電子部品16等が実装され、基板ランド部18が一側面に備えられた回路基板10と、半田34を介して電気的に接続されたリードフレーム24と、さらに、図3に示されるように複数の導体28が略並列に配置され、被覆体30によりそれぞれが絶縁され、且つシース32によって束ねられた並列型コード22とから構成される。
【0020】
次に、本実施の形態に係るコードの接続方法について、図4を参照しながらその製造工程を説明する。
【0021】
先ず、導体先端部を溶着する工程100が行われる。この工程100において、前記並列型コード22は、図5に示されるように、導体28の先端部がばらけるのを防止するためアーク溶接によってアークボール26が形成される。
【0022】
このアーク溶接を施すためには印加電圧電源36の一方をアーク電極棒38に接続し、前記印加電圧電源36の他方は並列型コード22の先端部の他方側の導体28a〜28cに接続する。前記アーク電極棒38は所定の間隙Wをおいて、例えば導体28aに対峙させ図示しない溶接スイッチをオンすることによって矢印の方向にアーク溶接が行われ、アークボール26が形成される。
【0023】
次いで、前記アーク電極棒38を導体28bおよび28cへと順次移動させ、それぞれ前記導体28aの場合と同様に、アーク溶接を行うことでアークボール26の形成を完了させる。
【0024】
次に、被覆体を除去する工程102が行われる。この工程102において、図6に示されるような状態を得るため、前記アークボール26が形成された導体28a〜28cの先端部は、図示しない一般的な電線ストリッパーを用いてシース32および被覆体30が所定の長さ除去される。
【0025】
すなわち、前記導体28a〜28cおよび被覆体30を切断もしくは傷つけないようにシース32の先端部から所定の位置に図示しない対向した一組のカッターを両方向から挟み入れて保持した状態で、前記並列型コード22の他端部を掴み固定して、前記カッターを挟み入れ保持した方向に対して略直角に前記シース32の先端部方向に向けてスライドさせることによって前記シース32の先端部が除去される。
【0026】
次いで、前記導体28a〜28cを切断もしくは傷つけないように被覆体30の先端部から所定の位置に図示しない別の対向した一組のカッターを両方向から挟み入れて保持した状態で、前記並行型コード22の他端部を掴み固定して、前記カッターを挟み入れて保持した方向に対して略直角に前記被覆体30の先端部方向に向けてスライドさせることによって前記被覆体30の先端部が除去される。
【0027】
続いて、コードを切断する工程104が行われる。この工程104において、前記並列型コード22は、図示しないまた別のカッターを用いて所定の長さに切断される。
【0028】
ところで、本出願人は、図7に示されるようにアーク溶接によってアークボール26を形成する前に、前記シース32および被覆体30を所定の長さに除去する実験を行った。
【0029】
その結果、図8に示されるように、導体28の、例えば、1本のワイヤーが溶着されずにばらけてしまうワイヤーオープン60という不具合が発生し、また、前記導体28の先端部の溶着状態が略ボール状にならず、例えば、楕円形となる異形アークボール62という不具合が発生することがわかった。
【0030】
次に、リードフレームを回路基板に半田付けする工程106が行われる。この工程106において、リードフレーム24はフープ状に連接され、回路基板10の一側面に備えられた基板ランド部18の間隔および所定位置に合わせ連続的に供給され、図示しない所謂リフロー炉等に自動で導入されることで半田付けが施されて、前記基板ランド部18と前記リードフレーム24の半田付けによる接続を完了させる。
【0031】
そして、コードをリードフレームに溶接する工程108が行われる。この工程108において、図9に示されるように、前記先端部にアークボール26が形成された導体28を備えた並列型コード22と、前記リードフレーム24が半田付けによって接続された前記回路基板10は、上部電極40と下部電極42とを備えた図示しない抵抗溶接機によって溶接される。
【0032】
この場合、前記回路基板10の形状に合わせた図示しないガイド治具等を設け、前記ガイド治具に前記回路基板10をセットすることで、前記リードフレーム24が前記下部電極42上の所定箇所に位置させるようにしておくとよい。
【0033】
次いで、前記アークボール26が形成された導体28を備えた並列型コード22の形状に合わせた図示しないガイド治具等を設け、前記ガイド治具に前記並列型コード22をセットすることで、前記リードフレーム24上の所定箇所に位置させるようにしておくとよい。
【0034】
続いて、図示しない抵抗溶接機の溶接スイッチをオンすることによって、前記上部電極40が矢印Xの方向に下降動作し、所定の時間、加圧および通電され前記アークボール26が形成された導体28と前記リードフレーム24との間に抵抗溶接が行われ、前記上部電極40が矢印Xの方向に上昇動作し抵抗溶接による接続を完了させる。
【0035】
その後、前記上部電極40および下部電極42を他の導体へと順次移動させ、それぞれ前記同様に抵抗溶接が行われることで前記導体28と前記リードフレーム24との接続が完了される。
【0036】
ところで、本出願人は、図10に示されるように、導体28の先端部に予備半田50を施し、半田ごてによる半田付けもしくは抵抗溶接機によって溶接する実験を行った。
【0037】
その結果、図11に示されるように、予備半田50が施された導体28の先端部が広げられ、隣接する導体28同士が接触する線間短絡52という不具合が発生することがわかった。
【0038】
以上説明したように、本実施の形態では、複数の導体28の先端部をアーク溶接によって溶着するようにしたので、半田槽を用いて予備半田50を施すための工程を削減することができる。
【0039】
また、導体28の先端部のシース32および被覆体30を除去する前にアークボール26を形成することができるので、例えば、導体28の1本のワイヤーが溶着されずにばらけてしまうワイヤーオープン60の発生を防止することができる。
【0040】
さらに、導体28の先端部に予備半田50を施し、半田付けまたは抵抗溶接機によって溶接を行った場合、隣接する導体28同士が接触する線間短絡52の発生を防止することができる。
【0041】
続いて、本実施の形態では、リードフレーム24をフープ状に連接し、回路基板10の一側面に備えられた基板ランド部18の間隔および所定位置に合わせ連続的に供給するようにしたので、所謂リフロー炉等に自動で導入することができ、前記基板ランド部18と前記リードフレーム24の半田付けによる接続を自動で行うことができる。
【0042】
また、本実施の形態では、複数の導体28が略並列に配置された並列型コード22を用いているので、前記導体28の接続部位を特定するために被覆体30に付けられた色をそれぞれ識別する必要がなく、前記リードフレーム24に抵抗溶接機によって溶接する際にどちらか一端の色に着目すればよく、容易に前記ガイド治具等にセットすることができる。
【0043】
尚、本実施の形態では、回路基板10の一側面に備えられた基板ランド部18のそれぞれの間隔と、並列型コード22に備えられた導体28のそれぞれの間隔が同一の場合を示しているが、例えば、前記基板ランド部18のそれぞれの間隔と、前記導体28のそれぞれの間隔が異なる場合には、リードフレーム24の一方を前記基板ランド部18のそれぞれの間隔に合わせ、他方を前記導体28のそれぞれの間隔に合わせるように変形させたものを用いることで、本実施の形態と同様な接続方法を行うことが可能である。
【0044】
【発明の効果】
本発明によれば、以下の効果が得られる。
【0045】
すなわち、複数の導体の一端部を溶着して略ボール状に形成し、さらに、略ボール状に形成された複数の導体の一端部をリードフレームに溶接することにより、自動化にも適用し易くなり、製造工程を簡素化し作業時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るコードの接続方法が適用された電子スイッチの概略構成図である。
【図2】図1に示す電子スイッチの縦断面図である。
【図3】前記電子スイッチの回路基板に接続されたコードの縦断面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るコードの接続方法の製造工程を示すブロック図である。
【図5】導体先端部に対してアーク溶接を行う工程の説明図である。
【図6】導体先端部のシースおよび被覆体除去後の状態を示す説明図である。
【図7】アーク溶接によってアークボールを形成する前に、シース等を除去した実験に供される説明図である。
【図8】図7の実験によってなされた導体先端部の状態を示す一部省略拡大図である。
【図9】導体先端部をリードフレームに対して抵抗溶接を行う工程を示す説明図である。
【図10】導体先端部に予備半田を施して抵抗溶接した実験に供される説明図である。
【図11】図10の実験によってなされた導体先端部とリードフレームの接続状態を示す一部省略拡大図である。
【図12】従来技術に係る同心撚りコードの縦断面図である。
【図13】従来技術に係るコードと回路基板の接続状態を示す説明図である。
【図14】図13の縦断面図である。
【符号の説明】
10…回路基板 20…電子スイッチ
22…並列型コード 24…リードフレーム
26…アークボール 28、28a〜28c…導体
38…アーク電極棒 40…上部電極
42…下部電極 50…予備半田
52…線間短絡 60…ワイヤーオープン
62…異形アークボール W…間隙
X…上部電極の動作方向

Claims (4)

  1. 複数の導体が被覆されたコードと回路基板とを接続する方法であって、
    前記複数の導体の一端部を溶着して略ボール状に形成する工程と、
    前記コードのシースおよび被覆体を除去する工程と、
    前記コードを所定長に切断する工程と、
    前記回路基板にリードフレームを半田付けする工程と、
    前記略ボール状に形成された複数の導体の一端部を前記リードフレームに溶接する工程と、
    を有することを特徴とするコードの接続方法。
  2. 請求項1記載の接続方法において、
    前記コードには複数の導体が略並列に配置されることを特徴とするコードの接続方法。
  3. 請求項1記載の接続方法において、
    前記複数の導体の一端部に対する溶着はアーク溶接によって行われることを特徴とするコードの接続方法。
  4. 請求項1記載の接続方法において、
    前記リードフレームに対する複数の導体の溶接は抵抗溶接によって行われることを特徴とするコードの接続方法。
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