JP3672816B2 - 耐候性塗装品の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は耐候性塗装品の製造方法に関する。この製造方法により得られる耐候性塗装品は、耐候性が要求される外装材や内装材等の建材ばかりでなく、建築物や外構で耐候性が要求される部位に用いられる他の部材、また電気製品等の機械製品、オフィス用品、装飾品、オブジェ等に用いて好適である。
【0002】
【従来の技術】
従来の耐候性塗装品として、例えば基材がセメント系基材である外装材が知られている。この外装材は、次の塗布工程と、加熱工程及び脱アルカリ工程からなる硬化工程とにより製造されていた。
【0003】
すなわち、塗布工程では、アルカリ金属ケイ酸塩を主とする無機塗料を用意し、この無機塗料をその基材上に塗布することにより、塗膜の形成が行なわれる。また、この塗布工程後の加熱工程では、塗膜に130〜140°Cの比較的低温で1.5〜2.5時間の加熱処理を施すことにより、塗膜中の水分を蒸発させ、基材上の塗膜をある程度硬化させる。そして、加熱工程後の脱アルカリ工程では、塗膜に脱アルカリ処理を施すことにより、塗膜中にケイ酸の骨格等のみを残すこととし、基材上の塗膜をほぼ完全に硬化させる。こうして塗膜の硬化により、耐候性塗膜が基材上に形成され、耐候性塗装品が得られる。
【0004】
こうして得られた耐候性塗装品は、耐候性塗膜が無機塗料に起因する不燃性及び耐熱性を奏する。また、製造時の加熱が比較的低温であることから、基材も劣化を生じ難い。このため、耐候性塗装品は優れた耐候性を発揮することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の耐候性塗装品の製造方法では、硬化工程後の耐候性塗膜に防汚性に影響を及ぼす様なヘアクラックを生じたり、ひいては基材からその耐候性塗膜が剥がれたりするといった不具合が生じる場合があった。
【0006】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであり、耐候性塗膜に防汚性に影響を及ぼす様なヘアクラックが発生することや、極端な場合に基材から耐候性塗膜が剥離することを回避し、様々な基材からなる安定した耐候性塗装品を製造することを解決すべき課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
発明者らは、上記課題解決のために鋭意研究を行い、基材上の塗膜の硬化時における水分が影響して上記不具合が生じることを発見し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、上記従来の製造方法における無機塗料は、アルカリ金属ケイ酸塩を主としているため、アルカリ金属ケイ酸塩水溶液として、ほぼ不可避的に水分が含有されている。このため、水分を除去すべく塗膜を加熱等すると、硬化した耐候性塗膜には不可避的に収縮が生じてしまう。
【0009】
このとき、塗膜には防汚性に影響を及ぼす様なヘアクラックを生じ、極端な場合には基材から耐候性塗膜が剥離してしまう。かかる塗膜の硬化時の安定性に水分調整が極めて影響を及ぼしているのである。
【0010】
つまり、本発明の耐候性塗装品の製造方法は、アルカリ金属ケイ酸塩を主とする無機塗料を用意し、基材上に該無機塗料を塗布して塗膜を形成する塗布工程と、該塗布工程後、該塗膜を硬化して該基材上に耐候性塗膜を形成する硬化工程とを有する耐候性塗装品の製造方法において、
前記無機塗料は水分を含有可能な充填材を含み、該充填材が含有する水分量により、該充填材から供給される水分量が前記塗膜を形成する前記アルカリ金属ケイ酸塩に対して0.10〜5.00(%)の範囲で外的に水分調整を行いつつ前記硬化工程を行うことを特徴とする。
【0011】
本発明の製造方法では、硬化工程において、基材上に塗布により形成された無機塗料からなる塗膜について、外的に水分調整しながらその硬化を進行させて耐候性塗膜を形成する。こうであれば、塗膜の硬化中、塗膜の収縮によって発生する異方的な引っ張り応力を外的に加える水分が緩和することとなる。つまり、その水分は、塗膜の収縮の原因であるシロキサン結合と反応することにより、引っ張り応力を緩和するのである。このため、耐候性塗膜に生じるヘアクラックの発生を回避し、ひいては耐候性塗膜が基材から剥離することが回避される。
【0012】
また、本発明の製造方法では、基材が全く水分を含有し得ない場合であっても、またその基材が多量の水分を含有している場合であっても、硬化工程で外的に水分調整を行なうため、基材の種類や特性にかかわらずに耐候性塗膜の形成が可能となる。
また、本発明の耐候性塗装品の製造方法では、無機塗料が水分を含有可能な充填材を含み、水分調整はその充填材が含有する水分量により行う。これにより、基材が十分な水分を含み得ないものを用いる場合でも、塗膜は無機塗料に含まれる充填材から水分が供給される。また、基材として水分を含ませることができないものを用いる場合も、塗膜は無機塗料に含まれる充填材から水分が供給される。
【0013】
基材としては、ケイ酸カルシウム板、石綿セメント板、石綿パーライト板、石綿セメントケイ酸カルシウム板、石膏ボード、モルタルボード、コンクリートボード、パルプセメント板、木片セメント板、GRC(ガラス繊維強化セメント)ボード、ALCボード、ロックウール無機質成形体、天然石、木材、紙、布、多孔質セラミックス、陶器等の水分を含むことができるものを用いることができる。また、他の基材としては、金属、プラスチック、ガラス、磁器、プラスチックとセラミックの複合体、プラスチックと金属の複合体、プラスチックとガラスの複合体、又はこれらの組み合わせたもの等の水分を含むことができないものも用いることができる。さらに、廃材等を用いることもできる。
水分を含有可能な充填材としては、シリカゲル、多孔質セラミックス粉、珪石粉、アルミナ粉、ガラス粉等の粒状物や、粘土、雲母等の扁平状物や、石綿、ガラス繊維、木片、紙、綿等の繊維状物、吸水性高分子等を用いることができる。
こうして、塗膜は、無機塗料に含まれる水分を喪失しながらも、耐候性塗膜内で引っ張り応力を緩和するための水分を充填材から補給され、硬化することとなる。こうであれば、上述の効果をやはり一層安定して奏することができる。また、耐候性塗膜中の充填材がそれ自身で引張強度や曲げ強度を向上させるため、耐候性塗装品の耐候性をより向上させることができる。発明者らの試験結果によれば、充填材の含水率を0.10(%)以上、5.00(%)以下の範囲とする。
【0014】
したがって、本発明の耐候性塗装品の製造方法は、耐候性塗膜にヘアクラックが発生することや、極端な場合に基材から耐候性塗膜が剥離することを回避することができる。このため、この製造方法によれば、様々な基材からなる安定した耐候性塗装品を製造することができる。
【0015】
本発明の耐候性塗装品の製造方法では、基材が水分を含有する場合、水分調整はその基材が含有する水分量により行うことも好ましい。無機塗料を基材に塗布して形成された塗膜は、硬化工程において、塗膜に含まれる水分を喪失することとなる。ここで、基材として水分を含有することができるものを用いる場合、塗膜は水分を基材から補給されることとなる。こうして、硬化工程において、塗膜は、無機塗料に含まれる水分を喪失しながらも、耐候性塗膜内で引っ張り応力を緩和するための水分を基材から補給され、硬化することとなる。このため、上述の効果をより一層安定して奏することとなる。発明者らの試験結果によれば、この水分調整は、基材の含水率変化量(加熱工程前の基材の含水率(%)と加熱工程後の基材の含水率(%)との差)を1.0(ポイント)以上、4.0(ポイント)以下の範囲とすることが好ましい。
【0019】
さらに、一般的な硬化工程は、塗膜に加熱処理を施す加熱工程と、この加熱工程後の塗膜に脱アルカリ処理を施す脱アルカリ工程とからなる。加熱工程は、一般的には130〜140°Cの比較的低温で1.5〜2.5時間の加熱処理である。脱アルカリ工程は、一般的には塗膜を形成した基材をイオン交換溶液に浸漬する脱アルカリ処理である。こうして加熱工程を行うことにより塗膜がある程度硬化するため、脱アルカリ処理を確実に終えることができる。また、塗膜を常温で放置することにより塗膜をある程度硬化させようとすると、硬化に長時間を要するのに対し、こうして加熱工程を行うことで硬化を短時間で終えることができる。そして、脱アルカリ工程により塗膜中にケイ酸の骨格等のみが残り、基材上の塗膜がほぼ完全に硬化して耐候性塗膜となる。
【0020】
こうして、硬化工程で加熱工程を行う場合、本発明の耐候性塗装品の製造方法では、その加熱工程時に水分調整を行うことが好ましい。ここで、加熱工程時では、塗膜が最も水分を喪失しやすいことから、この加熱工程時に塗膜の水分調整を行なうとすれば、塗膜は、耐候性塗膜内で引っ張り応力を緩和するため必要な水分が補給され、硬化することとなる。このため、上述の効果をやはり一層に奏することができる。
【0021】
また、本発明の耐候性塗装品の製造方法では、水分調整は加熱工程の雰囲気中における水蒸気量により行うことも好ましい。こうであれば、基材上に塗布して形成された塗膜は、雰囲気中から水分が補給されることとなる。こうして、塗膜は、無機塗料に含まれる水分を喪失しながらも、耐候性塗膜内で引っ張り応力を緩和するための水分を雰囲気中から補給され、硬化することとなる。このため、上述の効果をやはり一層奏する。発明者らの試験結果によれば、雰囲気の湿度を0.002(Kg−水蒸気/mol−乾き空気)より高くすることが好ましい。
【0022】
これら基材に含まれる水分量による水分調整、充填材に含まれる水分量による水分調整及び雰囲気中の水蒸気量により水分調整は互いに組み合わされて行われ得る。これにより、各水分調整では十分でない場合にも効果を発揮することができる。
【0023】
さらに、本発明の耐候性塗装品の製造方法では、基材と耐候性塗膜との密着性を向上させる下塗り剤を用意し、塗布工程前にその下塗り剤により基材上に下塗り層を形成する前処理工程を有することができる。本発明の製造方法では、水分調整はその下塗り剤が含有する水分量により行うことも好ましい。こうであれば、塗膜は、無機塗料に含まれる水分を喪失しながらも、耐候性塗膜内で引っ張り応力を緩和するための水分が下塗り層から補給され、硬化することとなる。これにより上述の効果をやはり一層奏することができる。
【0024】
このような下塗り剤は、アルカリ金属ケイ酸塩を主とするものを採用できる。こうであれば、下塗り剤と無機塗料とが同一又は同種成分となることから、下塗り層と塗膜との親和性を向上させることができる。発明者らの試験結果によれば、このアルカリ金属ケイ酸塩を主とする下塗り剤の含水率を5(%)以上、55(%)以下の範囲とすることが好ましい。
【0025】
また、下塗り剤は有機系プライマであることもできる。この有機系プライマであっても塗膜と基材との接着性を促進させることができる。発明者らの試験結果によれば、有機系プライマの含水率を1.5(%)以上、30(%)以下の範囲とすることが好ましい。有機系プライマとしては、塩素化ポリエチレンや塩素化ポリプロピレン等の塩素化ポリオレフィン、無水マレイン酸変性ポリプロピレン等の酸変性ポリオレフィン、エチレン・アクリル酸エチル共重合体等のエチレン系共重合体、有機金属化合物(エチルα−シアノアクリレート系等)、ホスファイト系化合物、ポリエチレンイミドとポリエポキシ誘導体の混合物、塩素化ポリプロピレンとアクリルアミド系共重合体の混合物、PVC系共重合体とポリエステル系共重合体の混合物、ウレタン系エマルジョン、アクリル系共重合体等が挙げられる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した実施例及び参考例1〜4を説明する。
【0027】
(参考例1)
「準備工程」
参考例1の耐候性塗装品の製造方法では、まず、下記組成の酸化亜鉛、珪石粉、トリポリリン酸ナトリウム、チタン白及び水からなる混合物をポットミルで24時間粉砕した。次に、その混合物にケイ酸ナトリウム水溶液、界面活性剤及び消泡剤を加えて15分間スクリュー攪拌を行い、下塗り用無機塗料とする。
【0028】
<下塗り用無機塗料の調合割合(質量部)>
ケイ酸ナトリウム水溶液(40質量%液):100
界面活性剤(5質量%液) : 1
消泡剤(5質量%液) : 1
酸化亜鉛 : 30
珪石粉 : 40
トリポリリン酸ナトリウム : 2
チタン白 : 20
水 : 90
【0029】
また、下記組成からなる上塗り用無機塗料を得る。
<上塗り用無機塗料の調合割合(質量部)>
ケイ酸ナトリウム水溶液(40質量%液):100
界面活性剤(5質量%液) : 1
消泡剤(5質量%液) : 1
水 :100
【0030】
そして、図1に示すように、セメント系材料を押出し形成してなる厚さ10mmの基材1を用意する。これらの基材1については、表1に示す試験品No.1〜12のセメント系材料を直径が5mm以下になるまで粉砕し、90°Cで48時間乾燥させた後の質量の変化を測定することにより、予め含水率変化量(乾燥前の基材1の含水率(%)と乾燥後の基材の含水率(%)との差)(ポイント)を測定してある。
【0031】
【表1】
【0032】
「塗布工程・加熱工程」
各基材1上に上記下塗り用無機塗料をエアスプレーによって厚さ50μmになるまで塗布し、80°Cで10分間乾燥させた。こうして、各基材1上に下塗り塗膜2を形成した。
【0033】
次に、各下塗り塗膜2上に上記上塗り用無機塗料をエアスプレーによって厚さ7μmになるまで塗布し、135°Cで2時間乾燥させた。こうして、各下塗り塗膜2上に上塗り塗膜3を形成した。
【0034】
「脱アルカリ工程」
第1リン酸アンモニウム7.5質量%と第2リン酸アンモニウム7.5質量%とを混合したpH6.5のリン酸アンモニウム水溶液を用意し、このリン酸アンモニウム水溶液に各試験品No.1〜12を40°Cで120分間浸漬する。こうして、脱アルカリ処理を行なった後、30分間、水に浸漬して水洗いし、80°Cで12時間乾燥した。このようにして、各試験品No.1〜12について、耐候性塗膜4を形成した。
【0035】
「最大クラック幅測定」
各試験品No.1〜12の耐候性塗膜4の表面に発生したヘアクラックを電子顕微鏡により観察し、そのヘアクラックの最大幅(μm)を測定した。結果も表1に示す。
【0036】
「耐汚染性測定」
各試験品No.1〜12の耐候性塗膜4上に黒色の油性ペンでマーキングを行なった。そして、24時間後にエタノールでマーキングを拭き取った後、色差計で色差(ΔE)を測定した。その結果も表1に示す。表1では、色差(ΔE)が1.0未満の試験品を○とし、1.0以上の試験品を×としている。
【0037】
「耐沸騰試験」
各試験品No.1〜12を沸騰水中に8時間浸漬した。そして、試験品No.1〜12の耐候性塗膜4に赤色のインクを塗り、濡れ布巾で赤色インクを拭き取った。このときの、赤色のインクの落ち具合と試験品No.1〜12の耐候性塗膜4の光沢の状態を目視した。その結果も表1に示す。表1では、赤色のインクの落ち具合と試験品No.1〜12の耐候性塗膜4の光沢とが良好なものを○とし、良好でないものを×としている。
【0038】
(評価)
基材1の含水率変化量が1.0〜4.0(ポイント)の試験品No.1〜8では、最大クラック幅が0.3〜0.6μmであり、最大クラック幅が小さい。また、これらの耐汚染性は0.5〜0.8(ΔE)であり、耐汚染性が良好である。さらに、これらの耐沸騰水性は全て良好であった。
【0039】
しかし、基材1の含水率変化量が1.0(ポイント)未満の試験品No.9及び10では、耐沸騰水性が良好であるものの、最大クラック幅が0.9及び1.1μmであり、最大クラック幅が大きかった。また、これらの耐汚染性は1.3及び1.5(ΔE)であり、耐汚染性は良好でない。
【0040】
また、基材1の含水率変化量が4.0(ポイント)以上の試験品No.11及び12では、最大クラック幅が0.4及び0.5μmであり、最大クラック幅は小さいものの、耐汚染性は0.5及び0.6(ΔE)であり、耐汚染性は良好でなかった。また、これらの耐沸騰水性も良好ではなかった。
【0041】
このため、参考例1の製造方法により、耐候性塗膜4にヘアクラックが発生することや、極端な場合に基材から耐候性塗膜4が剥離することを回避できることがわかる。そして、この製造方法によれば、様々な基材1に耐候性塗膜4を安定して形成できることがわかる。基材1として水分Wを含有することができるものを用いていることから、下塗り塗膜2及び上塗り塗膜3は水分Wを基材1から補給されることとなり、硬化工程において、下塗り塗膜2及び上塗り塗膜3は、無機塗料に含まれる水分を喪失しながらも、耐候性塗膜4内で引っ張り応力を緩和するための水分wを基材1から補給され、硬化することとなるからであると考察される。特に、基材1としては、1.0〜4.0(ポイント)の含水率変化量であるものが好ましいことがわかる。
【0042】
(実施例)
「準備工程」
実施例の耐候性塗装品の製造方法では、まず、下記組成の酸化亜鉛、珪石粉、トリポリリン酸ナトリウム、チタン白及び水からなる混合物をポットミルで24時間粉砕した。次に、その混合物にケイ酸ナトリウム水溶液、界面活性剤、消泡剤及び表2に示す各質量部の各関東ロームを加えて15分間スクリュー攪拌を行ない、下塗り用無機塗料とする。各関東ロームが図2に示す充填材9である。
【0043】
<下塗り用無機塗料の調合割合(質量部)>
ケイ酸ナトリウム水溶液(40質量%液):100
界面活性剤(5質量%液) : 1
消泡剤(5質量%液) : 1
酸化亜鉛 : 30
珪石粉 : 40
トリポリリン酸ナトリウム : 2
チタン白 : 20
水 : 90
関東ローム : 0.035〜5.6
【0044】
【表2】
【0045】
また、参考例1と同様の上塗り用無機塗料を得る。
【0046】
「塗布工程・加熱工程」
アルカリソーダガラス(厚さ5mm)からなる基材5上に上記下塗り用無機塗料をエアスプレーによって厚さ50μmになるまで塗布し、80°Cで10分間乾燥させた。こうして、各基材5上に下塗り塗膜6を形成した。
【0047】
次に、各下塗り塗膜6上に上記上塗り用無機塗料をエアスプレーによって厚さ7μmになるまで塗布し、135°Cで2時間乾燥させた。こうして、各下塗り塗膜6上に上塗り塗膜7を形成した。
【0048】
参考例1と同様に「脱アルカリ工程」を行い、試験品No.13〜21について、耐候性塗膜8を形成した。
【0049】
参考例1と同様、「最大クラック幅測定」、「耐汚染性測定」及び「耐沸騰試験」を行う。また、試験品No.13〜21に用いた関東ロームと同じものを水に浸漬して濾過した後、135°Cで2時間加熱することにより、関東ロームが失う水分量を測定した。この水分量は、関東ロームから塗膜に供給される水分量と略同等であると仮定した。そして、この塗膜中のケイ酸ナトリウム水溶液の固形分(ケイ酸ナトリウム)に対する水分の質量比(%)を計算した。結果も表2に示す。
【0050】
(評価)
関東ロームから供給された水分量が塗膜中のケイ酸ナトリウムに対して0.10〜5.00(%)である試験品No.13〜17では、最大クラック幅が0.2〜0.4μmであり、最大クラック幅が小さい。また、これらの耐汚染性は0.3〜0.5(ΔE)であり、耐汚染性が良好である。さらに、これらの耐沸騰水性は全て良好であった。
【0051】
しかし、供給された水分量が0.08又は0.05(%)の試験品No.18及び19では、耐沸騰水性が良好であるものの、最大クラック幅が1.4及び1.7μmであり、最大クラック幅が大きかった。また、これらの耐汚染性は1.4及び1.6(ΔE)であり、耐汚染性は良好でない。
【0052】
また、供給された水分量が6.00又は8.00(%)の試験品No.20及び21では、最大クラック幅が0.3及び0.4μmであり、最大クラック幅は小さいものの、耐汚染性は0.4(ΔE)であり、耐汚染性は良好でなかった。また、これらの耐沸騰水性も良好ではなかった。
【0053】
このため、実施例の製造方法によっても、参考例1と同様の作用効果が得られることがわかる。下塗り塗膜6及び上塗り塗膜7は、下塗り用無機塗料及び上塗り用無機塗料に含まれる水分Wを喪失しながらも、耐候性塗膜8内で引っ張り応力を緩和するための水分Wを充填材9としての関東ロームから補給され、硬化することとなるからであると考察される。また、耐候性塗膜8中の関東ロームがそれ自身で引張強度や曲げ強度を向上させるため、耐候性塗装品の耐候性をより向上させることができる。このように、アルカリソーダガラス等のように水分を含むことができない基材を採用する場合には、充填材9により水分調整を行うことが有効である。特に、この充填材9として関東ロームを採用する場合には、そこから加熱硬化中に供給される水分量が塗膜中のケイ酸ナトリウムに対して0.10〜5.00(%)の範囲とすることが好ましいことがわかる。
【0054】
(参考例2)
参考例2の耐候性塗装品の製造方法では、参考例1と同様に「準備工程」を行なった他、下記のように有機系プライマを用意した。
【0055】
<有機系プライマの調合割合>
表3に示す試験品No.22〜31の含水率をなすポリアクリル酸系高分子吸水剤をビニルトリメトキシシランに添加することにより有機系プライマを調合した。ここで、ビニルトリメトキシシランに対するポリアクリル酸系高分子吸水剤の質量比(%)を表3に示す。
【0056】
【表3】
【0057】
「塗布工程・前処理工程・加熱工程」
図3に示すように、基材10としてのポリプロピレン製の板(厚さ10mm)の上に、試験品No.22〜31としてポリアクリル酸系高分子吸水剤11aを含むビニルトリメトキシシランからなる有機系プライマからなる下塗り層11を約5μmの厚さになるまで塗布して、60°Cで15分間乾燥した。そして、各基材10上に上記下塗り用無機塗料をエアスプレーによって厚さ50μmになるまで塗布し、80°Cで10分間乾燥させた。こうして、下塗り層11を介して下塗り塗膜12を形成した。
【0058】
次に、各下塗り塗膜12上に上記上塗り用無機塗料をエアスプレーによって厚さ7μmになるまで塗布し、135°Cで2時間乾燥させた。こうして、各下塗り塗膜12上に上塗り塗膜13を形成した。
【0059】
参考例1と同様に「脱アルカリ工程」を行い、試験品No.22〜31について、耐候性塗膜14を形成した。
【0060】
参考例1と同様、「最大クラック幅測定」、「耐汚染性測定」及び「耐沸騰試験」を行う。結果も表3に示す。
【0061】
(評価)
有機系プライマの含水率が1.5〜30(%)の試験品No.22〜26では、最大クラック幅が0.3〜0.7μmであり、最大クラック幅が小さい。また、これらの耐汚染性は0.6〜0.8(ΔE)であり、耐汚染性が良好である。さらに、これらの耐沸騰水性は全て良好であった。
【0062】
しかし、有機系プライマの含水率が0.9(%)未満の試験品No.28及び29では、耐沸騰水性が良好であるものの、最大クラック幅が1.9及び2.1μmであり、最大クラック幅が大きかった。また、これらの耐汚染性は1.7及び1.9(ΔE)であり、耐汚染性は良好でない。
【0063】
また、有機系プライマの含水率が60(%)を超えた試験品No.9では、最大クラック幅が0.6μmであり、最大クラック幅は小さく、耐汚染性は0.8(ΔE)であり、耐汚染性は良好であるものの、耐沸騰水性は良好ではなかった。
【0064】
さらに、有機系プライマの含水率が150(%)の試験品No.10では、塗膜性状が悪く、上述の測定を行なうことができなかった。
【0065】
このため、参考例2の製造方法によっても、参考例1と同様の作用効果が得られることがわかる。下塗り塗膜12及び上塗り塗膜13は、下塗り用無機塗料及び上塗り用無機塗料に含まれる水分Wを喪失しながらも、耐候性塗膜14内で引っ張り応力を緩和するための水分Wが下塗り層11を介して補給され、硬化することとなるからであると考察される。特に、有機系プライマの含水率を1.5(%)以上、30(%)以下の範囲とすることが好ましいこともわかる。
【0066】
(参考例3)
参考例3の耐候性塗装品の製造方法では、参考例1と同様に「準備工程」を行なった。
【0067】
「塗布工程・加熱工程」
図4に示すように、アルカリソーダガラス(厚さ5mm)からなる基材15上に上記下塗り用無機塗料をエアスプレーによって厚さ50μmになるまで塗布し、80°Cで10分間乾燥させた。こうして、各基材15上に下塗り塗膜16を形成した。
【0068】
次に、各下塗り塗膜16上に上記上塗り用無機塗料をエアスプレーによって厚さ7μmになるまで塗布した。ここで、表4に示すように、試験品No.32〜38の湿度(Kg−水蒸気/mol−乾き空気)を有する雰囲気中において、これらを120°Cで4時間乾燥させた。こうして、各下塗り塗膜16上に上塗り塗膜17を形成した。
【0069】
【表4】
【0070】
参考例1と同様に「脱アルカリ工程」を行い、試験品No.32〜38について、耐候性塗膜18を形成した。
【0071】
参考例1と同様、「最大クラック幅測定」、「耐汚染性測定」及び「耐沸騰試験」を行う。結果も表4に示す。
【0072】
(評価)
湿度が0.003〜0.100(Kg−水蒸気/mol−乾き空気)の試験品No.32〜36では、最大クラック幅が0.2〜0.6μmであり、最大クラック幅が小さい。また、これらの耐汚染性は0.4〜0.7(ΔE)であり、耐汚染性が良好である。さらに、これらの耐沸騰水性は全て良好であった。
【0073】
しかし、湿度が0.003(Kg−水蒸気/mol−乾き空気)未満の試験品No.38では、耐沸騰水性が良好であるものの、最大クラック幅が2.0であり、最大クラック幅が大きかった。また、この耐汚染性は1.8(ΔE)であり、耐汚染性は良好でない。
【0074】
このため、参考例3の製造方法によっても、参考例1と同様の作用効果が得られることがわかる。下塗り塗膜16及び上塗り塗膜17は、下塗り用無機塗料及び上塗り用無機塗料に含まれる水分Wを喪失しながらも、耐候性塗膜18内で引っ張り応力を緩和するための水分Wを雰囲気中から補給され、硬化することとなるからであると考察される。
【0075】
(参考例4)
参考例4の耐候性塗装品の製造方法では、参考例1と同様に「準備工程」を行なった他、下塗り剤としてのケイ酸ナトリウム水溶液(40質量%液)を用意した。
【0076】
「塗布工程・前処理工程・加熱工程」
図5に示すように、アルカリソーダガラス(厚さ5mm)からなる基材19上に下塗り剤を厚さ50μmになるまで塗布し、下塗り剤を表5に示す条件で乾燥して下塗り層20とした。
【0077】
【表5】
【0078】
そして、各下塗り層20上に上記下塗り用無機塗料をエアスプレーによって厚さ50μmになるまで塗布し、80°Cで10分間乾燥させた。こうして、各基材19上にケイ酸ナトリウム水溶液からなる下塗り層20を介して下塗り塗膜21を形成した。
【0079】
次に、各下塗り塗膜21上に上記上塗り用無機塗料をエアスプレーによって厚さ7μmになるまで塗布し、135°Cで2時間乾燥させた。こうして、各下塗り塗膜21上に上塗り塗膜22を形成した。
【0080】
参考例1と同様に「脱アルカリ工程」を行い、試験品No.39〜47について、耐候性塗膜23を形成した。
【0081】
参考例1と同様、「最大クラック幅測定」、「耐汚染性測定」及び「耐沸騰試験」を行う。結果も表5に示す。
【0082】
(評価)
下塗り剤の乾燥条件、換言すれば下塗り剤の含水率が5〜55(%)の試験品No.39〜43では、最大クラック幅が0.5〜0.7μmであり、最大クラック幅が小さい。また、これらの耐汚染性は0.5〜0.7(ΔE)であり、耐汚染性が良好である。さらに、これらの耐沸騰水性は全て良好であった。
【0083】
しかし、下塗り剤の含水率が55(%)を超えた試験品No.44及び45では、最大クラック幅が0.4及び0.5μmであり、最大クラック幅が小さく、耐汚染性は0.6及び0.7(ΔE)であり、耐汚染性は良好であるものの、耐沸騰水性は良好ではなかった。
【0084】
また、下塗り剤の含水率が5(%)未満の試験品No.46及び47では、耐沸騰水性が良好なものの、最大クラック幅が2.2及び2.3μmであり、最大クラック幅は大きく、耐汚染性は1.8及び2.0(ΔE)であり、耐汚染性は良好でなかった。
【0085】
このため、参考例4の製造方法によっても、参考例1と同様の作用効果が得られることがわかる。下塗り塗膜21及び上塗り塗膜22は、下塗り用無機塗料及び上塗り用無機塗料に含まれる水分Wを喪失しながらも、耐候性塗膜23内で引っ張り応力を緩和するための水分Wが下塗り層20から補給され、硬化することとなるからであると考察される。特に、アルカリ金属ケイ酸塩を主とする下塗り剤の含水率を5(%)以上、55(%)以下の範囲とすることが好ましいこともわかる。
【0086】
なお、上記実施例では、基材の形状等を限定していない。このため、本発明の耐候性塗装品の製造方法は、建築用装飾材、住宅外装材、外壁リフォーム材、住宅内壁材、住宅内壁リフォーム材、天井材、屋根材、屋根下地材、屋根リフォーム材、雨どい、建築用部材(水きり、破風、軒天)、物干し、住宅エクステリア商品(デッキ、テラス、バルコニー、バルコニー笠木、手摺、ベランダ壁、床材)、住宅エクステリアファーニチャー、住宅外構(フェンス、ブロック代替)、プレハブ用壁材、植木鉢等ガーデンファーニチャー、看板、標識、ガードレール、浴室壁材、浴槽、浴室床材、浴室カウンター、アクセサリー、トイレ床材、システムトイレ壁材、台所シンク、キッチンバック、レンジ回りホーロー代替、便器、洗面器等の衛生陶器、金具、サッシ、止め具、ドアのぶ、扉材、オーディオ製品、家電製品(特に、冷蔵庫、洗濯機、生ごみ処理機)、パソコン、TVアンテナ、パラボラアンテナ、蛍光灯台座・反射板、アウトドア商品(テント、テーブル、イス)、人工観葉植物、ホワイトボード、屋外用ごみ箱、公園ベンチ等に利用できることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例1に係る試験品の模式拡大断面図である。
【図2】実施例に係る試験品の模式拡大断面図である。
【図3】参考例2に係る試験品の模式拡大断面図である。
【図4】参考例3に係る試験品の模式拡大断面図である。
【図5】参考例4に係る試験品の模式拡大断面図である。
【符号の説明】
1、5、10、15、19…基材
2、3、6、7、12、13、16、17、21、22…塗膜(2、6、12、16、21…下塗り塗膜、3、7、13、17、22…上塗り塗膜)
4、8、14、18、23…耐候性塗膜
W…水分
9…充填材
11、20…下塗り層
Claims (10)
- アルカリ金属ケイ酸塩を主とする無機塗料を用意し、基材上に該無機塗料を塗布して塗膜を形成する塗布工程と、該塗布工程後、該塗膜を硬化して該基材上に耐候性塗膜を形成する硬化工程とを有する耐候性塗装品の製造方法において、
前記無機塗料は水分を含有可能な充填材を含み、該充填材が含有する水分量により、該充填材から供給される水分量が前記塗膜を形成する前記アルカリ金属ケイ酸塩に対して0.10〜5.00(%)の範囲で外的に水分調整を行いつつ前記硬化工程を行うことを特徴とする耐候性塗装品の製造方法。 - 硬化工程は、塗膜に加熱処理を施す加熱工程と、該加熱工程後の該塗膜に脱アルカリ処理を施す脱アルカリ工程とからなり、該加熱工程時に水分調整を行うことを特徴とする請求項1項記載の耐候性塗装品の製造方法。
- 水分調整は加熱工程の雰囲気中における水蒸気量により行い、雰囲気の湿度を0.002(Kg−水蒸気/mol−乾き空気)より高くすることを特徴とする請求項2記載の耐候性塗装品の製造方法。
- 基材が水分を含有し、水分調整は該基材が含有する水分量により行うことを特徴とする請求項3記載の耐候性塗装品の製造方法。
- 水分調整として、加熱工程前の基材の含水率(%)と該加熱工程後の該基材の含水率(%)との差である含水率変化量を1.0〜4.0(ポイント)の範囲とすることを特徴とする請求項4記載の耐候性塗装品の製造方法。
- 基材と耐候性塗膜との密着性を向上させる下塗り剤を用意し、塗布工程前に該下塗り剤により該基材上に下塗り層を形成する前処理工程を有し、水分調整は該下塗り剤が含有する水分量により行うことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の耐候性塗装品の製造方法。
- 下塗り剤はアルカリ金属ケイ酸塩を主とすることを特徴とする請求項6記載の耐候性塗装品の製造方法。
- 水分調整として、下塗り剤の含水率を5〜55(%)の範囲とすることを特徴とする請求項7記載の耐候性塗装品の製造方法。
- 下塗り剤は有機系プライマであることを特徴とする請求項6記載の耐候性塗装品の製造方法。
- 水分調整は、下塗り剤の含水率を1.5〜30(%)の範囲とすることを特徴とする請求項9記載の耐候性塗装品の製造方法。
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