JP3671907B2 - 封止構造、開閉器、パッケージ、計測装置及び無線機 - Google Patents

封止構造、開閉器、パッケージ、計測装置及び無線機 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、封止構造、リレーやスイッチ等の開閉器、パッケージ、計測装置及び無線機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、封着ガラスを用いた封止構造は非常に一般的であり、大型のものではブラウン管やPDP、小型のものではSAWデバイスや水晶デバイスなどの素子が挙げられる。封止を行うことにより配線の汚染・腐食を防ぐことが出来るため、封止信頼性は非常に重要な問題となっている。
【0003】
また通信技術の発達と共に高周波信号が使用されてきている。そのため近年では高周波素子を封着する必要性が生じてきた。高周波素子の伝送構造として、マイクロストリップ線、コプレナなどが挙げられるが、サイズの小型化が見込めることや配線間の結合が小さいことからコプレナ構造が用いられることが多い。
【0004】
また、封止された空間内にある素子の駆動・制御の必要性から、封止された空間の内外を結ぶ配線は必要不可欠である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来技術の場合には、下記のような問題が生じていた。前述のような素子は封止がされていることから、ハンドリングが容易であるためにこのままリードフレームに素子を実装したり、回路基板などへ実装をすることが可能である。
【0006】
ところが半導体素子をこれらのような線膨張係数の違う材料に実装する場合、非常に大きな応力が発生する。
【0007】
以下、封止構造を備えもった素子をリードフレームに実装した場合を例にとり説明する。図26に、リードフレームに実装された素子の側面図を示す。また図27に、図26のA方向を手前とした上面図を示す。
【0008】
図26に示されるように、素子は、ガラス基板2601上に形成された、金属配線2605と、封着ガラス2602を介してガラス基板2601に接合されたガラスキャップ2603とから構成される。
【0009】
また封着ガラス2602の一部は金属配線2605上をまたがっている。
【0010】
この素子は金属薄板を材料とするリードフレーム2604上に接着剤2606を介して実装され、周囲を樹脂(図示せず)によって充填されることで、リードフレームに実装された形態となっている。
【0011】
ところがリードフレーム2604に素子を実装した場合、図26中の矢印が示すような応力が発生する。
【0012】
この応力は素子の構成材料であるガラスと金属薄板の線膨張係数の違いによって発生する。
【0013】
この応力により、封止が破壊される場合もある。また、実装後に気密が保たれている場合でも、熱履歴や曲げ応力など実装後に外力を加えた場合に封止が破壊される。
【0014】
これはガラス基板2601と接着剤2606、及びリードフレーム2604と接着剤2606のそれぞれの接合強度に比較して、封着ガラスと金属配線の接合強度が弱く、この界面で剥離がおこるためである。これは、図28に示したような高周波信号を扱う素子でも同様である。図28は、高周波信号を扱う素子の上部概略図である。
【0015】
図28に示される素子は、基板2801上の信号線(金属配線)2802の両側に高周波信号のグランド線2805が形成されている。そして、信号線2802、グランド線2805上をまたぐように基板2801上に塗布されている封着ガラス2803を介して図示しないガラスキャップにより封止される。
【0016】
応力による封止の破壊に対する対策として、封着ガラスと基板とが接触する面積を大きくして接合強度を向上させる必要がある。その一例として、図29のように配線2901の幅を狭くすることが考えられる。図29は、封着ガラスと基板との間の接合強度を向上させるための従来の素子の一例を示す概略図である。
【0017】
さらに、応力による封止の破壊に対する他の対策として、図30に示されるように、ガラス基板3001を大きくする場合もある。図30は、封着ガラスと基板との間の接合強度を向上させるための従来の素子の一例を示す概略図である。
【0018】
図30においては、基板3001を大きくすることにより例えば図27に示される素子と比べて、基板3001と封着ガラス3002との接触している面積が大きくなっている。
【0019】
このように封着ガラスと基板が接触する面積を大きくするには、前述のように(1)素子(ガラス基板)の面積を大きくするまたは(2)配線の幅を狭くする、ことが考えられる。しかしながら、(1)素子のサイズを増加させることは好ましくない。とりわけ半導体プロセスで作製するデバイスである場合、素子のサイズがコストに大きく寄与するため問題となる(図30)。
【0020】
また、(2)配線の幅を狭くした場合、1.素子が静電アクチュエータであり、配線がアクチュエータの電極である場合、静電引力の低下を招き、必要な力を得ることが出来なくなる。
【0021】
2.素子が高周波信号を扱うものであり、配線がコプレナウエーブガイドの高周波信号グランド線である場合、高周波信号の伝達ロスが増すため好ましくない(図31)。
【0022】
図31は、配線の幅を狭くした場合の、従来の素子の一例の概略図である。図31に示される素子は、グランド線3104の幅が、例えば図28に示される素子のグランド線2805に比べて狭くなっている。
【0023】
また、図31において、3101はガラス基板、3102は封着ガラス、3105は信号線である。
【0024】
図31に示されるような素子の場合に、伝達ロスが増える理由は2つある。第1の理由は、グランド線の面積が減少することによって、グランド線の配線抵抗が増加することにより、信号損失が増加する(抵抗損)ことである。
【0025】
第2の理由は、グランド線の面積が減少することにより、不要な電磁放射が増えることである(放射損)。
【0026】
図32にグランド配線幅を細くした場合の電気力線図を示し、図33に、グランド配線が十分太く、グランド線面積が十分敷設されている場合の電気力線図を示す。
【0027】
図32及び33において、実線は信号線3202及び3302からグランド線3201及び3301にきちんと終端している電気力線であり、点線は放射としてエネルギーロスが発生しているものである。
【0028】
図32に示されるように、グランド線面積を減らすことにより、グランド線に終端できる電気力線が減るため、このことにより伝播エネルギーの放射が増大し、インサーションロスの増大が発生する。
【0029】
3.素子が信号を取り扱うものであり、配線が信号線である場合、配線が細くなることで抵抗が増加し、とりわけ開閉器のような素子では好ましくない。これは、更に高周波信号を扱う素子である場合、配線抵抗に起因した抵抗損が発生するため問題となる。
【0030】
本発明は上記の従来技術の課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、被封止対象物の特性の劣化を軽減しつつ、接合強度を向上させることが可能な封止構造、開閉器、パッケージ、計測装置及び無線機を提供することにある。
【0031】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る封止構造は、基板と、該基板の同一面上に形成されたコプレナ構造の信号線及びグランド線と、前記基板上を封止する封止手段とを備える封止構造であって、前記封止手段が接合手段を介して前記信号線及びグランド線と接する部分において、前記信号線及びグランド線のうちの少なくともグランド線に切欠部を設けたことを特徴とする。
【0032】
また、本発明に係る封止構造は、前記切欠部の幅が、前記封止手段が接合手段を介して前記基板上に接する部分の幅よりも狭いことを特徴とする。
【0033】
また、本発明に係る封止構造は、前記切欠部の幅が、前記封止手段が接合手段を介して前記基板上に接する部分の幅以上であることを特徴とする。
【0034】
また、本発明に係る封止構造は、前記切欠部が、少なくとも1以上の四角形の切欠部を備えることを特徴とする。
【0035】
また、本発明に係る封止構造は、前記切欠部が、少なくとも1以上の円を含む楕円の切欠部を備えることを特徴とする。
【0036】
また、本発明に係る封止構造は、前記接合手段が、封着ガラスを用いることを特徴とする。
【0039】
また、本発明に係る封止構造は、前記グランド線を切り欠いた後のグランド線の残し幅が150μm以上であることを特徴とする。
【0040】
また、本発明に係る封止構造は、前記封止手段により気密部分が形成され、該気密部分の内部に可動機構を備えることを特徴とする。
【0041】
また、本発明に係る封止構造は、前記基板が、セラミック、シリコン、ガラス、酸化ケイ素及び酸化アルミニウムのうちのいずれか1つを成分として含んでいることを特徴とする。
【0042】
さらに、本発明に係る開閉器は、電気的な開閉を行う可動機構を備えた開閉器において、上記の封止構造により形成される気密部分の内部に、前記可動機構が設けられていることを特徴とする
【0043】
さらに、本発明に係るパッケージは、上記の封止構造を用い、基板の材料としてセラミック、シリコン、ガラス、酸化ケイ素及び酸化アルミニウムのうちのいずれか1つを成分として含んでいることを特徴とする。
【0044】
さらに、本発明に係る計測装置は、計測回路と、該計測回路から延びて測定対象物にいたる測定用信号線とを備えた計測装置において、前記測定用信号線の途中に上記載の開閉器が設けられていることを特徴とする
【0045】
さらに、本発明に係る無線機は、無線回路と、該無線回路に接続されたアンテナとを備えた無線機において、前記無線回路と前記アンテナの間に上記の開閉器が設けられていることを特徴とする
【0046】
ここで、本発明において、電流を流すための配線には、一時的に電流を流れ、その後、電流の流れが停止する場合の配線も含む。
【0047】
すなわち、アクチュエータに電圧を印加した場合には、電圧印加直後には電流が流れるものの、電荷がチャージされた後には電流は流れないが、本発明の配線には、このようなアクチュエータに使用される配線も含む。
【0048】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0049】
また、以下の図面において、既述の図面に記載された部材と同様の部材には同じ番号を付す。
【0050】
(封止構造の第1の実施形態)
まず、本発明に係る封止構造の第1の実施形態について図1及び図2を参照して説明する。図1は、本発明に係る封止構造の第1の実施形態の斜視図であり、図2は、図1に示される封止構造の上面概略図である。
【0051】
図1の(a)に示されるように、本発明に係る封止構造の第1の実施形態は、基板101に、封止手段105を取り付ける(封止する)構造となっている。図1において、部分107は、封止手段105が接合手段103を介して基板101と接する部分である。
【0052】
封止手段105は、図1の(b)に示されるように、その内部にキャビティ106を備え、封止手段105が基板101に封止されることにより、気密構造が実現される。
【0053】
ここで、図1の(b)は、図1の(a)に示される封止手段105の概略図である。図1の(a)の方向Aから見ると、図1の(b)に示されるように封止手段105は、枡形状となっている。
【0054】
ただし、本発明に使用される封止手段は、図1の(b)に示されるような枡形状に限定されるものではない。
【0055】
また、本発明の封止には、図1に示されるような枡形状の封止手段105が使用される場合に限定されるものではない。すなわち、図1に示される封止構造はあくまで本発明の一例であり、封止手段105の形状としても種々のものを想定することができる。
【0056】
そして、図2に示されるように、基板101には配線102が形成されており、基板101と封止手段105とは接合手段103、例えば封着ガラスを介して接合される。例えば、パイレックスガラス基板などの耐熱性の低い材料を用いている場合、封着ガラスとして鉛ガラスなどの低融点ガラスを使用すれば、接合温度を低くできるため、熱による特性の低下がなくなり良い。
【0057】
この配線102は金属配線であって、グランド線、信号線などであって良い、また、配線102がグランド線となる場合、例えば高周波信号のグランド線や、DC信号や低周波信号のグランド線となったりする。
【0058】
そして、配線102に、切欠部104を設けることにより、接合強度が強い封着ガラス103と基板101が接触する面積を大きくする。そのため、図1に示される封止構造では、切欠部を設けない封止構造に比べて接合強度が向上する。
【0059】
これにより、基板101の面積を大きくしたり、配線の幅を狭くすることなく、接合強度を向上させることができる。
【0060】
ここで、本明細書における封止とは、例えば図1に示されるように、開口が形成されていない基板上に、ガラスキャップのようなフタ等の封止手段をかぶせることにより、当該ガラスキャップの内部に例えば気密部分を形成する場合(気密部分が形成されないとしても良い)のみならず、例えば開口部にフタなどの封止手段をかぶせることにより、開口部を閉口する場合も含む。
【0061】
したがって、封止手段とは、基板上に気密部を形成するフタなどの気密部形成手段や開口を覆うフタ等を含み、基板上に覆い被さるものとしての意義を有するものである。
【0062】
また、本明細書中において被封止対象とは、封止手段により封止される対象及びこの封止される対象を部分として含む対象のことをいう。
【0063】
(封止構造の第2の実施形態)
次に、本発明に係る封止構造の第2の実施形態について図面を参照して説明する。
【0064】
本発明に係る封止構造の第2の実施形態の全体構造は、前述の従来技術の図26で示した封止構造の全体構造と略同様である。
【0065】
すなわち、本発明に係る封止構造の第2の実施形態の構造は、図26に示されるように、リードフレーム上に接着剤を介して素子(本実施形態では高周波信号素子)が形成されている。
【0066】
そして、本実施形態の素子は、図26に示されるように、ガラス基板上に、金属配線と、封着ガラスによりガラス基板に接合されたガラスキャップとを備える。
【0067】
また、図3に、本発明に係る封止構造の第2の実施形態が適用される、高周波信号素子の上部概略図を示す。
【0068】
図3に示される素子は、ガラス基板301にスパッタリングまたは蒸着等で金属薄膜を構成し、パターニングすることによって信号線302、グランド線304が形成される。これら、信号線302、グランド線304が金属配線を形成する。ただし、図3に示される図では、ガラスキャップを省略している。
【0069】
図3に示されるように、本発明に係る封止構造の第2の実施形態は高周波信号素子に適用される封止構造となっている。
【0070】
グランド線304のうち、封着ガラス303と重なる部分には、切欠部305が設けられている。これは前述の図1における説明の通り、接合強度を向上させるためである。
【0071】
すなわち、ガラス基板301と封着ガラス303との間の接合強度は、グランド線304と封着ガラス303との間の接合強度よりも高いため、切欠部305を設けることにより切欠部305が無い場合の素子の構造よりも、接合強度を向上させることができる。
【0072】
ここで、切欠部の大きさと封止歩留りの関係を図4を参照して説明する。図4に、基板のガラスサイズが3.0×2.0mm、ガラスキャップのサイズが2.0×2.0mm、封着ガラスの幅が250μm、グランド線の幅が600μmの場合における切欠部の面積と封止歩留りの関係のグラフを示す。
【0073】
図4に示されるグラフは、素子を板厚0.2mmのリードフレーム(材料Cu)に導電性接着剤(150℃キュア)でダイボンドしたあとの結果である。また配線材料としてはRuを用いている。
【0074】
図4に示されるグラフの横軸におけるガラスの占有比率とは、基板上に塗布されている封着ガラスの面積(ガラスキャップとの接合面積)のうち、封着ガラスと基板が直接接触している面積の割合を示している。
【0075】
すなわち切欠部の面積が大きくなればその割合も大きくなる。そしてグラフの縦軸は封止歩留りをあらわしている。
【0076】
前述の従来技術における図28に示される切欠部がない場合のガラス占有率は60%であり、歩留りは50%という結果が得られた。
【0077】
この図28に示される従来技術の場合、気密もれは、ガラス基板が150℃でリードフレームに固定されたあと室温に戻り、この線膨張係数の差により素子に応力がかかり、封着ガラス部分から剥離するため発生するものである。
【0078】
次に、図5に示される封止構造により検証を行った。図5は、幅方向250μm(図5のb方向)、長さ方向400μm(図5のa方向)の切欠部501を有する封止構造を示す概略図である。
【0079】
図5に示される封止構造では、前述のガラスの占有比率が70%となった。そして、図5に示される封止構造では、図4に示されるように封止歩留りは、試験条件として評価数100のうちの100%に向上することができた。
【0080】
以上結果を鑑みて、接合エリアのうち封着ガラスがガラス基板と直接接している割合は70%以上必要であると考えられる。
【0081】
言い換えれば配線と封着ガラスが接触している面積比率を40%から30%に下げた場合、十分な封止性を実現できたといえる。
【0082】
さらに、図6に、封着ガラスとガラス基板とが直接接触している面積(ガラスの占有比率)と強度の関係を確認した実験結果のグラフを示す。
【0083】
このグラフからわかるように、ガラス基板と封着ガラスの接合強度が配線と封着ガラスの接合強度の約2.5倍あり、線膨張に起因した素子にかかる力P1に対して封着ガラスとガラス基板の強度P2が勝ったためである。
【0084】
ここで、上記実施形態では、リードフレーム(材料Cu)とガラス基板とで実施形態を説明している。しかし、上述のP1とP2はそれぞれ以下のような関係があるため、本実施形態で上げた材料、各ディメンジョンに限定するものではなく、使用する材料、各ディメンジョンによって、P1<P2とできる適切な切り欠き量を設定すれば、同様の効果を得ることができることは言うまでも無い。
【0085】
以下に挙げている式は厳密なものではなく、温度差によって応力が発生するということを概念的に示したものである。
【0086】
また、以下の式のΔtであるが、ここで例に挙げているリードフレームにダイボンドした後に常温に戻したときの温度差に限定するものではなく、その他の例としてダイボンドした後の素子を高温にさらしたときに逆に発生する応力にも同様の式が適用できる。
【0087】
P1∝(β1−β2)×Δt×α・・・式1
β1:材料1の線膨張係数(上述の例ではCu)、β2:材料2の線膨張係数(上述の例ではガラス基板)、
Δt:熱履歴によりかかる温度差、α:各材料の剛性で変わる定数(剛性が上がればαは小さくなる)
【0088】
P2∝(A1×S1)+(A2×S2)・・・式2
A1:封着ガラスと配線の単位面積あたりの接合力
S1:封着ガラスと配線の接着面積
A2:封着ガラスと材料2(上述の例ではガラス基板)の単位面積あたりの接合力
S2:封着ガラスと材料2(上述の例ではガラス基板)の接着面積
また熱応力に起因しない外力P3が素子に加えられた場合、
P1+P3<P2
となるような切り欠きを設定すれば同様の効果を得られることは言うまでも無い。
【0089】
以上のように、本発明に係る封止構造の第2の実施形態によれば、被封止対象の特性の低下を軽減しつつ、ガラスキャップなどの封止手段と基板との間の接合力を向上させることができる。
【0090】
(封止構造の第3の実施形態)
次に、本発明に係る封止構造の第3の実施形態について説明する。本発明に係る封止構造の第3の実施形態の構造は、前述の第2の実施形態の構造と略同様である。
【0091】
本発明に係る封止構造の第3の実施形態が前述の本発明に係る封止構造の第2の実施形態と異なる点は、切欠部の幅である。
【0092】
前述の第2の実施形態の説明では、切欠部の幅について特に限定はしなかった。
【0093】
しかし、切欠部の幅は封着ガラスの幅と同程度であるのが望ましいが、必要な強度が得られるなら図7のように封着ガラスの幅よりも狭くとも良い。図7は、本発明に係る封止構造の第3の実施形態の概略図である。
【0094】
ただし、図7に示される図では、封着ガラスの部分は省略している。
【0095】
図7に示される構造では、基板701上に信号線702、グランド線704が形成されている。
【0096】
そして、グランド線704には、ガラス封着部が形成される部分に切欠部705が形成されている。そして、切欠部705の幅lは、封着ガラスの幅Lよりも狭くなっている。
【0097】
このように、本実施形態の封止構造では、切欠部705の幅が封着ガラスの部分の幅よりも狭いが、それでも封止手段とガラス基板701とが直接接する面積を増加させることができるため、前述の第2の実施形態と同様に、被封止対象の特性を低下させることなく、基板と封止手段との間の接合力を向上させることができる。また、封止手段より切欠部705が覆われるので、切欠部705のエッジからグランド線704が剥離するのを防止できる効果もある。
【0098】
(封止構造の第4の実施形態及び第5の実施形態)
次に、本発明に係る封止構造の第4の実施形態及び第5の実施形態について図8及び図9を参照して説明する。
【0099】
本発明に係る封止構造の第4の実施形態及び第5の実施形態の構造は、前述の本発明に係る封止構造の第2の実施形態の構造と略同様であるが、切欠部の形状が異なる。
【0100】
すなわち、切欠部は、抵抗値など金属配線の性能や素子全体の性能として十分なものが得られるなら、図8や図9のように封着ガラスの幅以上、又は、封着ガラスの幅より十分に大きく取っても良い。図8は、本発明に係る封止構造の第4の実施形態の概略図であり、図9は、本発明に係る封止構造の第5の実施形態の概略図である。
【0101】
図8に示されるように、切欠部801の幅は、封着ガラス802の幅よりも十分に大きく形成されている。
【0102】
また、図9に示されるように、信号線903は、基板の縁まで切欠部901により切欠き状態が続いている。したがって、切欠部901は、封着ガラス902の幅よりも十分に大きな幅となっている。
【0103】
このように、本発明に係る封止構造の第4の実施形態及び第5の実施形態の封止構造では、切欠部801、901の幅が封着ガラス802、902の幅以上となっているため、本発明に係る第1の実施形態のように封止手段の位置決めを厳密に制御する必要がなくなり、その結果生産性を高め、かつ基板と封止手段との間の接合力を向上させることができる。
【0104】
(封止構造の第6の実施形態)
次に、本発明に係る封止構造の第6の実施形態について説明する。本発明に係る封止構造の第6の実施形態は、グランド線が複数存在する場合の封止構造である。
【0105】
すなわち、配線として1つの配線がある場合のみならず、高周波信号のグランド線、DC信号及び低周波信号のグランド線の配線が任意に組み合わされて封止構造に形成されるとしても良い。この配線を複数使用した、本発明に係る封止構造の第6の実施形態について図10を参照して説明する。図10は、本発明に係る封止構造の第6の実施形態の概略図である。
【0106】
なお、本実施形態の構造は、前述の第2の実施形態の封止構造の構造と略同様であり、図10に示される封止構造に対しては、切欠部の形態として、前述の本発明に係る封止構造の第2の実施形態乃至第5の実施形態の切欠部の形態を用いることができる。
【0107】
図10に示される封止構造のように、本実施形態では、高周波信号グランド線1005、DC信号もしくは低周波信号グランド線1004を別々に持つなど、配線数は任意である。
【0108】
図10に示される封止構造では、基板1001上に、信号線1002、低周波信号グランド線1004、高周波信号グランド線1005が形成されている。
【0109】
そして、封着ガラス1003に覆われる低周波信号グランド線1004の部分に切欠部1006が形成されている。
【0110】
もちろん、切欠部は、低周波信号グランド線1004のみならず、高周波信号グランド線1005の部分にも切欠部を設けるとしても良い。
【0111】
また、配線として直流電流を信号として流す配線を備え、この配線に切欠部を形成するとしても良い。
【0112】
図10に示されるように、配線が複数ある場合であっても、前述の第1の実施形態乃至第5の実施形態のように、その配線の少なくともいずれか1つの配線に切欠部を設けることにより、封止構造の接合強度を向上させることができ、前述の第1の実施形態乃至第5の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0113】
(封止構造の第7の実施形態)
次に、本発明に係る封止構造の第7の実施形態について説明する。前述の本発明に係る封止構造の第1の実施形態乃至第6の実施形態では、切欠部の形状は一端が開口された四角形であったが、切欠部の形状はそれだけに限定されるものではない。すなわち、開口部は必ずしも必要ではないし四角形である必要もない。例えば、図11に示されるように、配線1102上に円形(楕円であっても良い)の切欠部1101が多数個並べられていたり、図12に示されるように、配線1202上に大きな楕円(円を含む)の切欠部1201であっても同様の効果が得られる。また、開口部のない四角形その他多角形であってもよい。ここで、図11及び図12は、本発明に係る封止構造の第7の実施形態の概略図である。
【0114】
すなわち、本発明に係る封止構造の第7の実施形態は、前述の本発明に係る封止構造の第1の実施形態乃至第6の実施形態の構造において、切欠部の形状を変形したものである。
【0115】
ただし図11の切欠部1101、図12の切欠部1201に示されるように、それらの幅は切り欠きの幅(封着ガラスの幅方向に対し水平方向)の長さが封着ガラスの幅lと同程度であることが望ましい。
【0116】
もちろん、本発明に係る封止構造において使用される切欠部の形状としては、四角形や図11及び図12に示されるような形状に限定するものではなく、その他の形状を用いても良い。
【0117】
(切欠部の大きさの制限について)
なお、上記各実施形態の封止構造において、切欠部の大きさを以下のように制限することが好ましい。
【0118】
1.配線がDC信号用配線、もしくは低周波用配線の場合
抵抗値などの所望の特性が得られる最低限の残し幅であれば良く、強度の点から言えば残し幅が少ないほど強度が得られるのは言うまでも無い。
【0119】
2.配線がコプレナウエーブガイドの高周波信号グランド線である場合
前述の、本発明に係る封止構造の各実施形態において、配線がコプレナウエーブガイドの高周波信号グランド線の場合であっても良い。すなわち、切欠部が形成される配線がコプレナ構造の配線である場合であっても良い。
【0120】
この場合、以上述べた接合強度に関する条件を満たした上で、切欠部の大きさを最小限にするのが高周波信号特性の観点から望ましいと考えられる。
【0121】
これは前述の通り、コプレナ構造において、グランド線に切り欠きを設けることは高周波信号特性にとって少なからず悪影響を及ぼすことが考えられるからである。
【0122】
この影響をシミュレーションした結果を図13のグラフに示す。図13は、コプレナ構造において、グランド線に切り欠きを設けた際の高周波信号特性の影響を示すグラフである。
【0123】
図13に示されるグラフの縦軸は、切欠部の無いモデルのインサーションロスを1として、切欠部によるインサーションロスの変化を相対値で表している。また横軸は、切欠部の残し幅を表している。
【0124】
また、このシミュレーションに使用したモデルの封止構造について図14に示す。図14は、図13に示されるグラフを算出する際のシミュレートモデルの封止構造を示す概略図である。
【0125】
図14に示されるように、この封止構造は、ガラス基板1401上に形成されたグランド線1402と、信号線1403とを備える。そして、グランド線1402には、切欠部1404が形成されている。
【0126】
このように、図13に示されるグラフでは、図14に示されるコプレナウエイブガイドをモデルとしてシミュレートしている。
【0127】
また、図14に示される封止構造では、2mm×3mmのガラス基板上1401上に、厚さ2μm幅300μmのAuの信号線1403を長手方向に配置した。
【0128】
信号線1403の両側には、厚さ0.5μm幅Lが400μmのRuで高周波信号のグランド線1402を配置し、信号線−グランド線間距離は50μmとした。
【0129】
また、図14に示されるように、切欠部1404の位置は、信号線の反対側に設け、入力、出力側共に対称形となるように設けた。
【0130】
この図14に示されるモデルにおいて、グランド線の一部を切り取ることで変化するインサーションロスをシミュレートした。
【0131】
図13に示されるグラフから読み取れるように、切欠部が大きくなる(グラフの左方向)につれて、インサーションロスが急激に悪化する。
【0132】
これより、高周波信号グランド線を切り欠いた後の残し幅は、前述のモデルでは、150μm以上あれば高周波信号特性に影響がないことがわかる。また、求められる性能に応じて、グランド線の残し幅は任意に選んでもよい。
【0133】
(封止構造の配線について)
上記各実施形態では、切欠部を設けた配線を、例えば高周波信号のグランド線としたが、この切欠部が設けられる配線は、信号線やDC信号もしくは低周波信号のグランド線であっても良い。また、静電アクチュエータのグランド線にこの構造を用いた場合、静電引力を発生させる電極面積を減らすことなく接合強度をあげることができる。
【0134】
(開閉器の実施形態)
次に、本発明の封止構造を開閉器に適用した場合について説明する。図15は、本発明に係る開閉器としての静電リレーの一実施形態の分解斜視図である。
【0135】
図15に示される静電リレーは、ガラス基板1501に信号線1502a、1502b、固定接点1509、固定電極1504が形成されている。
【0136】
シリコン板1505には可動電極1507と絶縁膜を介して可動接点1508が形成されている。
【0137】
またガラスキャップ1506は封着ガラス1510を介してガラス基板1501に固定される。
【0138】
可動電極1507と固定電極1504の間に電圧をかけることで可動電極1507を固定電極1504に引き寄せて、可動接点1508を固定接点1509と接触させることで信号線1502aと信号線1502bを電気接続する。
【0139】
また、固定電極1504を高周波信号グランド線と共用することでコプレナウエーブガイドを形成している。
【0140】
もちろん、高周波信号グランド線と固定電極は必ずしも共用する必要は無く、固定電極とは別に高周波信号グランド線を設けても良い。
【0141】
そして、図15に示されるように、本実施形態の開閉器(静電リレー)では、固定電極1504に、切欠部1503が設けられている。
【0142】
この切欠部1503は、前述の封止構造の第1の実施形態乃至第7の実施形態に用いられた切欠部と同様の機能を果たす。
【0143】
したがって、図15に示される静電リレーにおいては、前述の封止構造の効果を得ることができ、ガラス基板1501とガラスキャップ1506との間の接合力を向上させつつ、可動電極と固定電極間に発生する静電引力の低下を軽減できる。また、前記線幅の条件を満たしていれば高周波信号特性を落とすことも無い。
【0144】
ただし、本発明に係る封止構造は、上述のような静電リレーに限定して適用されるものではなく、その他にも電磁リレー等にも同様に適用することができる。
【0145】
このように、上記実施形態では、本発明に係る封止構造を用いて気密部分を形成し、この気密部分の内部を利用して開閉器を形成した。
【0146】
しかし、本発明に係る封止構造により気密部分が形成された場合には、上述のように開閉器の可動機構以外にも、任意の可動機構を内部に設置することができることは明らかである。
【0147】
また、本発明に係る封止構造が適用される開閉器はマイクロリレーであっても良いし、また、本発明に係る封止構造が適用されるスイッチなどの開閉器も考えることができる。
【0148】
また、開閉器に応用したケースについても実施形態として説明した。その他の高周波信号デバイスの例としてコプレナ構造をとるバンドパスフィルタ、レゾネータ、そしてこれら素子との構成回路などが挙げられる。
【0149】
また、高周波信号デバイス以外の素子の信号線などの配線に適用した場合も、同様に接合強度向上の効果を得られることは言うまでも無い。
【0150】
本発明に係る封止構造では、基板の材料としてはガラス以外にも、セラミック、シリコン、酸化ケイ素及び酸化アルミニウム等を用いることができる。
【0151】
(本発明に係る封止構造の封止工程)
次に、本発明に係る封止構造における封止工程について図16から図21を参照して説明する。図16から図21は、本発明に係る封止構造における封止工程の一実施形態を示す工程図である。
【0152】
ガラスキャップ1601とガラス基板1605を接合する技術として、ウエハレベルパッケージ技術を用いた例で示す。
【0153】
ウエハレベルパッケージとは個片分割する前に実装する技術である。図16にはキャップ用ガラス基板(ガラスキャップ)1601の概略図が示されている。
【0154】
これはウエハのうちの1チップ分を拡大したものである。ガラスキャップ1601に封着ガラス1603とキャビティ1602をパターニング工程などを用いて形成する(図17)。
【0155】
キャビティ1602は接合時にガラスキャップと素子があたらないように、キャビティ1602の深さは封止される構造体の高さ以上必要である。
【0156】
また、図16、図17で示されたものはチップ個片であり、実際の工程においては数インチのガラス基板に数百個以上の数がアレー状に配列されている。
【0157】
次に、ガラスキャップ1601と、金属配線1604などの構造体が搭載されたガラス基板1605とをアライメントして位置決めし(図18)、その後、これらを熱圧着によって接合する。
【0158】
図19は接合後の基板の断面を示す。図19では、封着ガラス1603によってキャビティ1602が作製されたガラスキャップ1601とガラス基板1605が接合されている。
【0159】
次に接合されたデバイス基板を個片に分割する。封止された空間内にあるデバイスの駆動・制御の必要性から、封止された空間の内外を結ぶ配線を引き出すためのボンディングパッドが必要となる。
【0160】
そのため通常のICとは異なった分割方法を必要とする。図20において、切断ライン2001に沿って切断が行うことで電極パッドを露出するとともにチップを分割する。
【0161】
電極パッドが露出した状態の基板を図21に示す。このように切断することにより、デバイス側基板に作製された電極パッドを露出させることができる。
【0162】
上述の説明では、ウエハレベルパッケージの例で示したが、素子ごとに封止する工法を用いても、本発明にある効果が出ることは言うまでも無い。
【0163】
(パッケージへの適用)
前述の本発明に係る封止構造の第1の実施形態乃至第7の実施形態はガラスキャップを具備する半導体素子についての説明であったが、同様な構造はセラミックパッケージなどパッケージにおいても実現可能である。
【0164】
そこで、本発明に係る封止構造を、セラミックパッケージなどパッケージにおいて適用した場合について説明する。
【0165】
図22は、本発明に係る封止構造を用いたセラミックパッケージに実装された半導体素子の一実施形態の側面図である。この図22に示されるセラミックパッケージは、本発明に係るパッケージの一実施形態となる。セラミックパッケージ2201に半導体素子2202がダイボンディングされている。
【0166】
そしてパッケージパターンと半導体素子2202はワイヤボンディングによって電気的接合が確立されている。パッケージの段差のところではサイドスルーホールによって導通が得られている。
【0167】
そしてパッケージに封着ガラス2203をディスペンス塗布などで形成した後、キャップ2204を熱圧着接合する。
【0168】
この熱圧着接合の場合の工程は、図16から図21に示される工程と同じである。また、図23は、図22に示されるセラミックパッケージの上面図である。ただし、図23では、キャップ2204は省略している。
【0169】
前述の第1の実施形態乃至第7の実施形態と同様に、本実施形態では、配線2302に切欠部2301を設けることにより、前述の第1の実施形態乃至第7の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0170】
また、本実施形態では、パッケージの材料をセラミックで説明したが、セラミック、シリコン、ガラス、酸化ケイ素、酸化アルミニウムなどをパッケージ材料としても同様の効果が得られることは言うまでも無い。
【0171】
さらに、上述の第1の実施形態乃至第7の実施形態及びパッケージに適用した実施形態において、配線として金属配線を用いる場合、金属配線に用いられる材料としては、銀、銅、パラジウム、ロジウム、ニッケル、コバルト、ルテニウム、タングステン、モリブデン、チタン、クロムを用いれば、封着ガラスとの接合性に優れるため、切り欠き量を上述のレベルに少なくすることができる。
【0172】
特にロジウム、ルテニウム、タングステン、モリブデンは融点が高いため、封着の熱履歴で溶融する可能性がきわめて低く、気密封止された空間内を汚染することが無い。
【0173】
(種々の装置への適用)
次に、上記封止構造の実施形態を種々の装置に適用した場合について説明する。
【0174】
(計測装置への適用)
上記封止構造の実施形態を用いた開閉器としての静電リレーを計測装置に適用した場合について説明する。本発明に係る計測装置には、例えばICテスタなどの半導体製造装置が含まれる。
【0175】
ここで、本発明に係る開閉器としての静電リレーの一実施形態を用いた計測装置の内部構成について図24を参照して説明する。図24は、本発明に係る開閉器としての静電リレーの一実施形態を用いた計測装置の内部構成のブロック図である。
【0176】
図24に示される計測装置2401は、静電リレー2403が、内部回路2402から測定対象物(図示せず)にいたる各信号線との途中に接続されており、各静電リレー2403をオンオフすることにより測定対象を切り替えることができる。
【0177】
前述のように、上記封止構造の実施形態を用いた開閉器としての静電リレーにおいては、被封止対象の特性の劣化を軽減しつつ、接合強度の向上を図ることができるため、その特性を向上させることができる。
【0178】
したがって、上記封止構造の実施形態を用いた静電リレーを計測装置に使用した場合は、これら上記封止構造の実施形態を用いた静電リレーの特性の向上に応じて計測装置自体の特性も向上させることができる。
【0179】
(無線機への適用)
上記封止構造の実施形態を用いた開閉器としての静電リレーを無線機に適用した場合について説明する。
【0180】
このような無線機として、例えば携帯電話やPDAを挙げることができる。
【0181】
ここで、本発明に係る開閉器としての静電リレーの一実施形態を用いた無線機の内部構成について図25を参照して説明する。図25は、前述の本発明に係る開閉器としての静電リレーの一実施形態を用いた無線機の内部構成のブロック図である。
【0182】
この無線機2501では、静電リレー2503が、内部回路2502とアンテナ2504との間に接続されており、静電リレー2504をオンオフすることによって、内部回路2502がアンテナ2504を通じて送受信可能な状態と、送受信できない状態とを切り替えられる。
【0183】
前述のように、上記封止構造の実施形態を用いた静電リレーにおいては、封止対象の特性の劣化を軽減しつつ、接合強度の向上を図ることができるため、その特性を向上させることができる。
【0184】
したがって、上記封止構造の実施形態を用いた静電リレーを無線機に使用した場合は、これら上記封止構造の実施形態を用いた静電リレーの特性の向上に応じて無線機自体の特性も向上させることができる。
【0185】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、基板上の配線において切欠部を設けているため、被封止対象の特性の劣化を軽減しつつ、封止手段と基板との接合強度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る封止構造の第1の実施形態の斜視図である。
【図2】図1に示される封止構造の上面概略図である。
【図3】本発明に係る封止構造の第2の実施形態が適用される、高周波信号素子の上部概略図である。
【図4】基板のガラスサイズが3.0×2.0mm、ガラスキャップのサイズが2.0×2.0mm、封着ガラスの幅が250μm、グランド線の幅が600μmの場合における切欠部の面積と封止歩留りの関係のグラフである。
【図5】幅方向250μm(図5のb方向)、長さ方向400μm(図5のa方向)の切欠部501を有する封止構造を示す概略図である。
【図6】封着ガラスとガラス基板とが接触している面積(ガラスの占有比率)と強度の関係を確認した実験結果のグラフである。
【図7】本発明に係る封止構造の第3の実施形態の概略図である。
【図8】本発明に係る封止構造の第4の実施形態の概略図である。
【図9】本発明に係る封止構造の第5の実施形態の概略図である。
【図10】本発明に係る封止構造の第6の実施形態の概略図である。
【図11】本発明に係る封止構造の第7の実施形態の概略図である。
【図12】本発明に係る封止構造の第7の実施形態の概略図である。
【図13】コプレナ構造において、グランド線に切り欠きを設けた際の高周波信号特性の影響を示すグラフである。
【図14】図13に示されるグラフを算出する際のシミュレートモデルの封止構造を示す概略図である。
【図15】本発明に係る開閉器としての静電リレーの一実施形態の分解斜視図である。
【図16】本発明に係る封止構造における封止工程の一実施形態を示す工程図である。
【図17】本発明に係る封止構造における封止工程の一実施形態を示す工程図である。
【図18】本発明に係る封止構造における封止工程の一実施形態を示す工程図である。
【図19】本発明に係る封止構造における封止工程の一実施形態を示す工程図である。
【図20】本発明に係る封止構造における封止工程の一実施形態を示す工程図である。
【図21】本発明に係る封止構造における封止工程の一実施形態を示す工程図である。
【図22】本発明に係る封止構造を用いたセラミックパッケージに実装された半導体素子の一実施形態の側面図である。
【図23】図22に示されるセラミックパッケージの上面図である。
【図24】本発明に係る開閉器のうちの静電リレーの一実施形態を用いた計測装置の内部構成のブロック図である。
【図25】本発明に係る開閉器のうちの静電リレーの一実施形態を用いた無線機の内部構成のブロック図である。
【図26】リードフレームに実装された素子の側面図である。
【図27】図26のA方向を手前とした上面図である。
【図28】高周波信号を扱う素子の上部概略図である。
【図29】封着ガラスと基板との間の接合強度を向上させるための従来の素子の一例を示す概略図である。
【図30】封着ガラスと基板との間の接合強度を向上させるための従来の素子の一例を示す概略図である。
【図31】配線の幅を狭くした場合の、従来の素子の一例の概略図である。
【図32】グランド配線幅を細くした場合の電気力線図である。
【図33】グランド配線が十分太く、グランド面積が十分敷設されている場合の電気力線図である。
【符号の説明】
101 基板
102 配線
103 接合手段
104 切欠部
105 封止手段
106 キャビティ
107 部分
301 ガラス基板
302 信号線
303 封着ガラス
304 グランド線
305 切欠部
501 切欠部
701 ガラス基板
701 基板
702 信号線
704 グランド線
705 切欠部
801 切欠部
802 封着ガラス
901 切欠部
902 封着ガラス
903 信号線
1001 基板
1002 信号線
1003 封着ガラス
1004 低周波信号グランド線
1005 高周波信号グランド線
1006 切欠部
1101 切欠部
1102 配線
1201 切欠部
1202 配線
1401 ガラス基板
1402 グランド線
1403 信号線
1404 切欠部
1501 ガラス基板
1502a 信号線
1503 切欠部
1504 固定電極
1505 シリコン板
1506 ガラスキャップ
1507 可動電極
1508 可動接点
1509 固定接点
1510 封着ガラス
1601 ガラスキャップ
1602 キャビティ
1603 封着ガラス
1604 金属配線
1605 ガラス基板
2001 切断ライン
2201 セラミックパッケージ
2202 半導体素子
2203 封着ガラス
2204 キャップ
2301 切欠部
2302 配線
2401 計測装置
2402 内部回路
2403 静電リレー
2501 無線機
2502 内部回路
2503 静電リレー
2504 アンテナ
2601 ガラス基板
2602 封着ガラス
2603 ガラスキャップ
2604 リードフレーム
2605 金属配線
2606 接着剤
2801 基板
2802 信号線
2803 封着ガラス
2805 グランド線
2901 配線
3001 基板
3002 封着ガラス
3005 信号線
3101 ガラス基板
3102 封着ガラス
3104 グランド線
3105 信号線
3201 グランド線
3202 信号線
3301 グランド線
3302 信号線

Claims (13)

  1. 基板と、
    該基板の同一面上に形成されたコプレナ構造の信号線及びグランド線と、
    前記基板上を封止する封止手段とを備える封止構造であって、
    前記封止手段が接合手段を介して前記信号線及びグランド線と接する部分において、前記信号線及びグランド線のうちの少なくともグランド線に切欠部を設けたことを特徴とする封止構造。
  2. 前記切欠部の幅が、
    前記封止手段が接合手段を介して前記基板上に接する部分の幅よりも狭いことを特徴とする請求項1に記載の封止構造。
  3. 前記切欠部の幅が、
    前記封止手段が接合手段を介して前記基板上に接する部分の幅以上であることを特徴とする請求項1に記載の封止構造。
  4. 前記切欠部が、少なくとも1以上の四角形の切欠部を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の封止構造。
  5. 前記切欠部が、少なくとも1以上の円を含む楕円の切欠部を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の封止構造。
  6. 前記接合手段が、封着ガラスを用いることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の封止構造。
  7. 前記グランド線を切り欠いた後のグランド線の残し幅が150μm以上であることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の封止構造。
  8. 前記封止手段により気密部分が形成され、
    該気密部分の内部に可動機構を備えることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の封止構造。
  9. 前記基板が、セラミック、シリコン、ガラス、酸化ケイ素及び酸化アルミニウムのうちのいずれか1つを成分として含んでいることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の封止構造。
  10. 電気的な開閉を行う可動機構を備えた開閉器において、請求項1からのいずれか1項に記載の封止構造により形成される気密部分の内部に、前記可動機構が設けられていることを特徴とする開閉器。
  11. 上記請求項1からのいずれか1項に記載の封止構造を用い、基板の材料としてセラミック、シリコン、ガラス、酸化ケイ素及び酸化アルミニウムのうちのいずれか1つを成分として含んでいることを特徴とするパッケージ。
  12. 計測回路と、該計測回路から延びて測定対象物にいたる測定用信号線とを備えた計測装置において、前記測定用信号線の途中に請求項10に記載の開閉器が設けられていることを特徴とする計測装置。
  13. 無線回路と、該無線回路に接続されたアンテナとを備えた無線機において、前記無線回 路と前記アンテナの間に請求項10に記載の開閉器が設けられていることを特徴とする無線機。
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