JP3671649B2 - 研磨方法及び研磨装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、研磨定盤を用いた研磨方法及び研磨装置に関し、特に、ハードディスクに使用されるガラス基板の表面仕上げを行う際における研磨方法及び研磨装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータの外部記憶装置であるハードディスクドライブ装置は、年々高密度記録化されており、それに伴って駆動時に記憶媒体であるハードディスクと近接状態にある磁気ヘッドの姿勢安定化や、ハードディスクにおける磁性層の磁区構造均一化などのために、ハードディスク用の基板にはより小さな表面粗さが求められている。ハードディスク用基板はアルミ基板に変わり比較的小さい表面粗さが得られるガラス基板が使用されるようになってきているが、要求精度が益々厳しくなるためこれを満足するようにハードディスク用ガラス基板を簡単に研磨できるような研磨方法の確立が急務となっている。
【0003】
従来のハードディスク用ガラス基板の研磨方法を図1を参照して説明する。図1において、研磨装置1は、回転可能な下定盤2上にキャリア4によって位置規制されたワークWが載置され、キャリア4は外周にギヤ部(図示せず)を有しており、回転可能なガイド部材3の内周に形成されたギヤ部(図示せず)と噛合してワークWを回動させるようになっている。
【0004】
ワークWは上定盤5によって上方から加圧され、上定盤5と下定盤2とが通常は、それぞれ異なった方向に回転し、研磨砥粒Sを介在してワークWの研磨が行われるようになっている。研磨砥粒Sは、ダイヤモンド、アルミナ、二酸化珪素、酸化セリウムなどからなり、水、水溶性の潤滑剤、油性の潤滑剤などと混合した研磨液として研磨液供給器11により所定の時間間隔で所定量供給され、使用された研磨液は、循環器10で研磨液供給器11に戻されて濾過され再利用されるようになっている。
【0005】
また、上定盤5及び下定盤2は、錫、銅、鋳鉄およびシート状の樹脂や繊維などの材料で形成され、その種類および研磨液の種類などは、研磨加工が行われるワークWによって決定される。
【0006】
このような研磨装置1によってワークWの研磨加工が行われる際に、通常は加工時間を短縮するために高い研磨加工レートが得られる砥粒径の大きな研磨砥粒Sによって粗研磨加工を行い、ワークWが所定の厚みtに到達すると砥粒径の小さい研磨砥粒Sに交換して、表面粗さを細かくするような仕上げ研磨加工を行っていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような研磨装置1において研磨砥粒Sを交換するには、粗研磨加工時に使用した研磨砥粒Sを除去するために研磨定盤(2,5)上や、研磨液供給器11から研磨装置1に至る配管内の洗浄などの非常に繁雑な作業を必要とし、作業中は研磨装置1が停止しているため総合的な研磨加工時間が短縮されず、研磨装置1の稼働率の低下を招いていた。
【0008】
また、仕上げ研磨加工時に粗研磨加工時と別の装置を使用することも考えられるが、仕上げ研磨加工における研磨定盤の平面度が粗研磨加工に使用した装置の研磨定盤の平面度と同一でないために当初ワークの一部分のみが研磨されワークの全面が仕上げ研磨されるまでに時間が掛かってしまったり、ワークの全面が未だ仕上げ研磨されていないことを検知できずにワークの片面内に同一でない複数の面を有したガラス基板が製造されてしまうという不具合が生ずるため同一の研磨装置によって仕上げ研磨加工までを行う方が望ましい。
【0009】
また、粗研磨加工時において砥粒径が大きな研磨砥粒Sによって研磨加工された面の表面粗さが大きいために、ワークW表面の凹凸に仕上げ研磨加工時における砥粒径の小さい研磨砥粒が入り込んで埋没し、ワークW表面が研磨されにくくなるために表面の凹凸が除去されず、研磨加工終了後におけるワークWの洗浄後に埋没した研磨砥粒Sが除去されて表面に凹凸が残り、所望の表面粗さが得られない場合があった。
【0010】
本発明は、ガラス基板などの研磨加工において、研磨砥粒の交換という繁雑な作業を必要とせず、同一の研磨装置および同一の研磨砥粒によって簡単に表面粗さの要求精度を満足させることが可能で、研磨加工時間を短縮するとともに研磨装置の稼働率を向上させるような研磨方法及び研磨装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、研磨定盤上に被加工物が押圧して当接され、前記研磨定盤と前記被加工物とが研磨砥粒を介在させながら摺動して前記被加工物の前記研磨定盤との当接面が研磨される研磨方法において、第1の研磨加工レートにより研磨加工が行われる第1の工程と、前記研磨砥粒を変更することなく前記第1の研磨加工レートよりも低い第2の研磨加工レートにより研磨加工が行われる第2の工程とを有し、前記第2の研磨加工レートは、前記第1の研磨加工レートの60%以下となっている。
【0012】
この構成によると、被加工物を所定の外形寸法まで粗研磨加工した後、研磨砥粒を交換せずに被加工物の研磨加工レートを低下させて仕上げ研磨加工が行われ、被加工物が所望の表面粗さに仕上げられることになる。この研磨加工レートと表面粗さとは相関関係があり、研磨加工レートが低いと表面粗さが小さくなっている。所望の表面粗さに対応する研磨加工レートは、被加工物によって異なる値となるため予め被加工物に応じて実験的に求められているものである。また、被加工物を所定の外形寸法まで粗研磨加工した後、被加工物の研磨加工レートを粗研磨加工時の60%以下まで低下させて最終仕上げ加工が行われ、被加工物が所望の表面粗さに仕上げられることになる。
【0015】
また、本発明は、前記研磨加工レートは、前記研磨定盤上の前記研磨砥粒の量によって調整されるようになっている。
【0016】
この構成によると、被加工物を所定の外形寸法まで粗研磨加工した後、研磨砥粒の濃度の低い研磨液を研磨定盤上に供給するなどの方法によって、研磨定盤上の研磨砥粒の量を減少させることにより、被加工物の研磨加工レートを低下させて仕上げ研磨加工が行われ、被加工物が所望の表面粗さに仕上げられることになる。この研磨加工レートと表面粗さとは相関関係があり、研磨加工レートが低いと表面粗さが小さくなっている。所望の表面粗さに対応する研磨加工レートは、被加工物によって異なる値となるため予め被加工物に応じて実験的に求められているものである。
【0017】
また、本発明は、前記研磨加工レートは、前記被加工物を押圧する押圧力によって調整されるようになっている。
【0018】
この構成によると、被加工物を所定の外形寸法まで粗研磨加工した後、被加工物を押圧する押圧力を低下させて、被加工物の研磨加工レートを低下させることにより仕上げ研磨加工が行われ、被加工物が所望の表面粗さに仕上げられることになる。この研磨加工レートと表面粗さとは相関関係があり、研磨加工レートが低いと表面粗さが小さくなっている。所望の表面粗さに対応する研磨加工レートは、被加工物によって異なる値となるため予め被加工物に応じて実験的に求められているものである。
【0019】
また、本発明は、前記研磨加工レートは、前記研磨定盤の回転数及び前記被加工物の回転数によって調整されるようになっている。
【0020】
この構成によると、被加工物を所定の外形寸法まで粗研磨加工した後、研磨定盤の回転数及び被加工物の回転数を変化させて、被加工物の研磨加工レートを低下させることにより仕上げ研磨加工が行われ、被加工物が所望の表面粗さに仕上げられることになる。この研磨加工レートと表面粗さとは相関関係があり、研磨加工レートが低いと表面粗さが小さくなっている。所望の表面粗さに対応する研磨加工レートは、被加工物によって異なる値となるため予め被加工物に応じて実験的に求められているものである。
【0021】
また、本発明は、研磨定盤を駆動する駆動機構部と、被加工物が前記研磨定盤上から脱落することを防止する被加工物保持手段と、研磨砥粒を含む第1の研磨液を前記研磨定盤上に供給する第1の研磨液供給器と、第1の研磨液より研磨砥粒の濃度が低いかあるいは研磨砥粒を含まない第2の研磨液を前記研磨定盤上に供給する第2の研磨液供給器とを備え、前記研磨定盤と前記被加工物とが摺動して前記被加工物の前記研磨定盤との当接面の研磨加工が行われる際に、回転する前記研磨定盤上に前記第1の研磨液が前記第1の研磨液供給器によって所定量供給されながら前記研磨加工が行われ、所定の時期に前記第1の研磨液の供給が停止されて前記第2の研磨液供給器によって所定量の前記第2の研磨液が供給されながら前記第1の研磨液の研磨砥粒と前記第2の研磨液の研磨砥粒を変更することなく、前記研磨加工が行われ、前記第2の研磨液による研磨加工レートが、前記第1の研磨液による研磨加工レートの60%以下となっている。
【0022】
この構成によると、第1の研磨液が第1の研磨液供給器から回転する研磨定盤上に供給され、研磨定盤と研磨定盤上に被加工物保持手段によって設置された被加工物とが第1の研磨液に含まれる研磨砥粒を介在させながら摺動して被加工物が所定の外形寸法まで粗研磨加工された後、研磨砥粒の濃度が低いかあるいは研磨砥粒を含まない第2の研磨液が第2の研磨液供給器から研磨定盤上に供給されて研磨定盤上の研磨砥粒の量を低下させることにより、第1の研磨液の研磨砥粒と第2の研磨液の研磨砥粒を変更することなく、被加工物の研磨加工レートを低下させて仕上げ研磨加工が行われることになる。また、被加工物を所定の外形寸法まで粗研磨加工した後、被加工物の研磨加工レートを粗研磨加工時の60%以下まで低下させて最終仕上げ加工が行われ、被加工物が所望の表面粗さに仕上げられることになる。
【0023】
【発明の実施の形態】
図2の(a)、(b)は、ガラス基板を酸化セリウム砥粒を用いて研磨液中の研磨砥粒の濃度(以下「砥粒濃度」という)および加圧力によってワークにかかる圧力(以下、「面圧」という)をパラメータとして研磨加工した結果を示している。同図において横軸は砥粒濃度及び面圧を示し、縦軸は研磨加工レートを示している。
【0024】
(a)において面圧は200g/cm2であり、(b)において砥粒濃度は20%である。なお砥粒濃度は研磨液全体の重量に対する研磨砥粒の重量の比率で表しており、研磨加工レートは、研磨されるワークの単位時間あたりの厚み減少量を示しており、μm/分の単位で表している。
【0025】
また、研磨砥粒は酸化セリウムを使用し、研磨定盤は鋳鉄盤上にポリウレタンシートを貼って使用した。上定盤,下定盤の直径は1500mm、上定盤,下定盤,ワークを保持するキャリアの回転数はそれぞれ20rpm,60rpm(上定盤と逆方向),20rpm(上定盤と逆方向)である。
【0026】
同図によると、砥粒濃度が低いときは砥粒濃度が大きくなるほど研磨加工レートが大きくなり、砥粒濃度がある値以上になると研磨加工レートは飽和している。また、面圧は大きくなるほど研磨加工レートが大きくなっており、砥粒濃度及び面圧によって研磨加工レートを制御することが可能であることがわかる。
【0027】
また、図3に、図2に示した加工条件及び他の加工条件における研磨加工レートとワークの表面粗さとの関係を示す。同図において横軸は研磨加工レート、縦軸は表面粗さを示し、表面粗さは中心線平均粗さRaで表しており単位はオングストロームである。
【0028】
同図によると、面圧や砥粒濃度などによって変わる研磨加工レートとワークの表面粗さとの間には相関関係があることがわかる。要求される表面粗さRaが例えば8オングストローム以下である場合、研磨加工レートを0.3μm/分以下とすることでほぼ要求精度を満足することができるようになる。
【0029】
このようにワークの表面粗さは、研磨加工レートと相関関係があるために、要求される表面粗さに応じた研磨加工レートが得られる砥粒濃度や面圧に設定することで所望の表面粗さを得ることが可能であり、研磨砥粒の交換などの繁雑な作業を必要とせずに、仕上げ研磨加工を行うことができるようになる。
【0030】
また、前述の図2の(a)に示すように砥粒濃度が約10%以上において研磨加工レートが安定した定常状態であり、通常は、この定常状態の範囲で使用される。従来、表面粗さRaの要求精度が8オングストローム以下の場合、粗研磨加工および仕上げ研磨加工は、研磨砥粒の砥粒径1.23及び0.65μm、面圧200g/cm2、砥粒濃度20%の加工条件で行っており、同図によると研磨加工レートは夫々約0.5および0.3μm/分である。
【0031】
仕上げ研磨時の加工条件は、表面粗さの要求精度によって決定されており、粗研磨加工後の表面粗さが大きいと前述のようにワークの表面の凹凸に仕上げ研磨加工時の研磨砥粒が埋没する現象の発生率が高くなることを考慮して、適当な研磨加工レートとなるように粗研磨加工時の加工条件が決定されている。
【0032】
本発明によると、研磨砥粒の砥粒径は、粗研磨加工時と仕上げ研磨加工時とで同一であるため、ワークの表面の凹凸に仕上げ研磨加工時の研磨砥粒が埋没する現象が発生しない。従って、粗研磨加工時の研磨加工レートを大きくすることが可能であり、前述の図2に示すように従来の粗研磨加工時と仕上げ研磨加工時との研磨加工レートの比は約60%であるので、研磨加工レートの比が60%以下となるように粗研磨加工時の加工条件を設定すれば従来よりも加工工数を削減することができるようになる。
【0033】
また、砥粒濃度及び面圧だけでなく、研磨定盤およびワークの回転数を変えて研磨砥粒とワークとの相対速度を変化させて研磨加工レートを制御することによっても同様の効果を期待することができる。
【0034】
なお、図2、図3に示したデータはハードディスク用のガラス基板を前述の加工条件の下で研磨した際のものであるため、他の材料については絶対値が異なると予測されるのでそれぞれの材料に応じた研磨加工レートを実験的に求めることによって、要求される表面粗さを得ることが可能となる。
【0035】
面圧やワーク及び研磨定盤の回転数を変化させることは、先に述べた図1に示した研磨装置1によって加工当初は研磨加工レートを高い条件に設定しておき、ワークWの厚みtが所定寸法まで到達したときに加圧力または回転数を自動的にあるいはスイッチなどで切り換えて、研磨加工レートを低くすることが可能であるが、砥粒濃度を下げて研磨加工レートを低くする際には研磨液供給器11に取り付けられた研磨液を砥粒濃度の低い研磨液に取り換える作業が必要であるため作業工数が増加してしまうことになる。
【0036】
図4は、簡単に砥粒濃度を低下させる研磨装置を示したものであり、研磨装置1は、前述の図1に示す装置と比較して潤滑剤供給器12が付加されている。同図において、図1と同じ部材に関しては同一の符号を付している。
【0037】
この研磨装置1を用いた研磨方法について以下に説明する。ワークWは、下定盤2上にキャリア4によって位置決めされ、上方から上定盤5によって所定の加圧力で加圧される。次に研磨液供給器11によって所定の時間間隔で研磨液を供給しながら上定盤5、下定盤2及びキャリア4を所定の回転数で回転させてワークWの厚みtが所定寸法になるまで研磨が行われる。ワークWの厚みtの制御は研磨加工時間によって制御しても良いし、図示しない定寸装置によって制御しても良い。
【0038】
次にワークWの厚みtが所定の寸法に到達すると、研磨液供給器11からの研磨液の供給が停止され、潤滑剤供給器12から市水が所定時間間隔で供給されて引き続き研磨が行われる。この時循環器10は、排水するように切り換えられる。
【0039】
潤滑剤供給器12によって供給される市水は、純水を供給しても良いし、研磨液に応じて水溶性の潤滑剤や油性の潤滑剤など、あるいは研磨砥粒の混合比の低い研磨液などを供給しても良いが、コストが低く研磨加工後におけるワークWの洗浄が容易となるので、研磨液供給器11から水溶性の研磨液を供給し、潤滑剤供給器12から市水を供給する方が望ましい。
【0040】
上記の状態で研磨が行われると、上定盤5、下定盤2上の研磨砥粒Sの量が徐々に減少して研磨加工レートが低下してくる。経験的に求められた所定時間経過すると所望の研磨加工レートとなるので、該研磨加工レート以下で適当な時間研磨加工が行われた後装置が停止され、所望の表面粗さのガラス基板が完成される。
【0041】
以上の加工手順をフローチャートにまとめると図5の(a)に示すようになる。またワークWにかかる面圧を上定盤5の加圧力によって制御して研磨加工レートを下げる場合には(b)に示すように、ワークWは、下定盤2上にキャリア4によって位置決めされ、上方から上定盤5を介してエアシリンダ(図示せず)によって所定の加圧力で加圧される。次に研磨液供給器11によって所定の時間間隔で研磨液を供給しながら上定盤5、下定盤2及びキャリア4を所定の回転数で回転させてワークWの厚みtが所定寸法になるまで研磨が行われる。
【0042】
次にワークWの厚みtが所定の寸法に到達すると、エアシリンダの圧力が減圧され上定盤5の加圧力を弱くすることによって所望の研磨加工レートまで低下させて引き続き研磨が行われ、所望の表面粗さのガラス基板が完成される。
【0043】
また、(c)に示すように面圧と砥粒濃度との両方によって研磨加工レートを制御することもできる。(c)によると、ワークWは、下定盤2上にキャリア4によって位置決めされ、上方から上定盤5を介してエアシリンダ(図示せず)によって所定の加圧力で加圧される。次に研磨液供給器11によって所定の時間間隔で研磨液を供給しながら上定盤5、下定盤2及びキャリア4を所定の回転数で回転させてワークWの厚みtが所定寸法になるまで研磨加工が行われる。
【0044】
次にワークWの厚みtが所定の寸法に到達すると、研磨液供給器11からの研磨液の供給が停止されるとともにエアシリンダの圧力が減圧され、潤滑剤供給器12から市水が所定時間間隔で供給されて引き続き研磨が行われる。この時循環器10は、排水するように切り換えられる。
【0045】
上記の状態で研磨加工が行われると、上定盤5、下定盤2上の研磨砥粒Sの量の減少と、面圧の低下によって研磨加工レートが低下し、所定時間研磨加工が行われた後装置が停止され、所望の表面粗さのガラス基板が完成されることになる。
【0046】
また、上定盤5、下定盤2、ワークWの回転数をそれぞれ変化させ、研磨加工レートを低下させる際においても上定盤5の加圧力や研磨定盤上の砥粒量を変化させるようにすることも可能である。
【0047】
また、本実施形態においては上定盤5と下定盤2とを用いた両面研磨装置について説明したが、下定盤2のみを有し、装置と一体となった加圧機構あるいは装置とは別の加圧機構によって加圧を行うような片面研磨装置についても同様に研磨加工レートを低下させることによって所望の表面粗さを得ることが可能である。
【0048】
【発明の効果】
発明によると、被加工物を所定の外形寸法まで研磨加工した後、同一の研磨装置および同一の研磨砥粒を用いて被加工物の研磨加工レートを所定値まで低下させて最終仕上げ加工が行われるため、所望の表面粗さに安定して仕上げることできるとともに、研磨砥粒の交換を必要としないため作業の簡素化による工数削減と稼働率向上を図ることができる。また、粗研磨加工時と仕上げ研磨加工時との表面粗さの差を大きくしても不具合がないので、粗研磨加工時と仕上げ研磨加工時との研磨加工レートの比を60%以下とすることで、従来よりも加工工数を削減することができるようになる。
【0050】
発明によると、研磨定盤上の研磨砥粒の量を低下させることによって簡単に被加工物の研磨加工レートを低下させることができ、被加工物を所望の表面粗さに仕上げることができるようになる。
【0051】
発明によると、被加工物の加圧力を低下させることによって簡単に被加工物の研磨加工レートを低下させることができ、被加工物を所望の表面粗さに仕上げることができるようになる。
【0052】
発明によると、研磨定盤または被加工物の回転数を変化させて研磨定盤と被加工物との相対速度を低下させることによって、簡単に被加工物の研磨加工レートを低下させることができ、被加工物を所望の表面粗さに仕上げることができるようになる。
【0053】
発明によると、第1の研磨液が第1の研磨液供給器から回転する研磨定盤上に供給されて、被加工物が所定の外形寸法まで仕上げられた後、研磨砥粒の濃度が低いかあるいは研磨砥粒を含まない第2の研磨液が第2の研磨液供給器から研磨定盤上に供給されて研磨定盤上の研磨砥粒の量を低下させることにより、第1の研磨液の研磨砥粒と第2の研磨液の研磨砥粒を変更することなく、被加工物の研磨加工レートを低下させて最終仕上げ加工が行われ、使用者の作業工数を増大させずに簡単に被加工物を所望の表面粗さに仕上げることが可能となる。また、加工当初研磨加工レートを高くできるので研磨加工時間が長くならずに仕上げることができる。さらに、粗研磨加工時と仕上げ研磨加工時との表面粗さの差を大きくしても不具合がないので、粗研磨加工時と仕上げ研磨加工時との研磨加工レートの比を60%以下とすることで、従来よりも加工工数を削減することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の研磨装置を示す図である。
【図2】 砥粒濃度及び面圧と研磨加工レートとの関係を示す図である。
【図3】 研磨加工レートと表面粗さとの関係を示す図である。
【図4】 本発明にかかる研磨装置を示す図である。
【図5】 本発明にかかる研磨装置による研磨方法のフローチャートを示す図である。
【符号の説明】
1 研磨装置
2 下定盤
5 上定盤
11 研磨液供給器
12 潤滑剤供給器
S 研磨砥粒
W ワーク

Claims (5)

  1. 研磨定盤上に被加工物が押圧して当接され、前記研磨定盤と前記被加工物とが研磨砥粒を介在させながら摺動して前記被加工物の前記研磨定盤との当接面が研磨される研磨方法において、第1の研磨加工レートにより研磨加工が行われる第1の工程と、前記研磨砥粒を変更することなく前記第1の研磨加工レートよりも低い第2の研磨加工レートにより研磨加工が行われる第2の工程とを有し、前記第2の研磨加工レートは、前記第1の研磨加工レートの60%以下であることを特徴とする研磨方法。
  2. 前記第2の研磨加工レートは、前記研磨定盤上の前記研磨砥粒の量によって調整されることを特徴とする請求項に記載の研磨方法。
  3. 前記第2の研磨加工レートは、前記被加工物を押圧する押圧力によって調整されることを特徴とする請求項に記載の研磨方法。
  4. 前記第2の研磨加工レートは、前記研磨定盤の回転数及び前記被加工物の回転数によって調整されることを特徴とする請求項に記載の研磨方法。
  5. 研磨定盤を駆動する駆動機構部と、被加工物が前記研磨定盤上から脱落することを防止する被加工物保持手段と、研磨砥粒を含む第1の研磨液を前記研磨定盤上に供給する第1の研磨液供給器と、第1の研磨液より研磨砥粒の濃度が低いかあるいは研磨砥粒を含まない第2の研磨液を前記研磨定盤上に供給する第2の研磨液供給器とを備え、前記研磨定盤と前記被加工物とが摺動して前記被加工物の前記研磨定盤との当接面の研磨加工が行われる際に、回転する前記研磨定盤上に前記第1の研磨液が前記第1の研磨液供給器によって所定量供給されながら前記研磨加工が行われ、所定の時期に前記第1の研磨液の供給が停止されて前記第2の研磨液供給器によって所定量の前記第2の研磨液が供給されながら前記第1の研磨液の研磨砥粒と前記第2の研磨液の研磨砥粒を変更することなく、前記研磨加工が行われ、前記第2の研磨液による研磨加工レートが、前記第1の研磨液による研磨加工レートの60%以下であることを特徴とする研磨装置。
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