JP3670412B2 - 生ゴミ処理機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
【0002】
本願発明は、生ゴミ処理機に関し、さらに詳しくは加熱乾燥処理後のゴミの排出構造を改善した生ゴミ処理機に関するものである。
【従来の技術】
【0003】
近年、ゴミ処理問題が社会問題化してきつつあり、家庭等から出されるゴミの減量が急務となりつつある。
【0004】
上記のような事情から家庭において発生する生ゴミを、各家庭において処理することによりゴミの減量化を図る必要が生じてきており、各種の生ゴミ処理方法が開発されてきている。
【0005】
例えば、コンポストにより生ゴミを堆肥化する方法、EM菌を用いて生ゴミを発酵処理する方法、あるいは生ゴミを粉砕しつつ加熱乾燥して減量する方法等がある。
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、上記いずれの方法の場合にも、処理後のゴミの取出が簡単に行えないとともに、取り出し時にユーザの手を汚すことがあり、衛生的でないという問題がある。
【0007】
また、加熱乾燥しつつ生ゴミを微生物により発酵分解する方法の場合、処理後のゴミの全量を排出しないで適量残す方が次回の生ゴミ処理時において微生物を追加する必要がなかったり、追加する微生物の量を節約し得る点で好ましいという事実がある。
【0008】
本願発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、処理後のゴミの取出を少し残量が生じるように、しかも衛生的に行い得るようにすることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願発明の基本構成では、上記課題を解決するための手段として、収容された生ゴミを加熱乾燥処理する生ゴミ処理槽と、前記生ゴミ処理槽の開口部を覆蓋する蓋体と、前記生ゴミ処理槽内に収容された生ゴミを撹拌粉砕する撹拌手段とを備えている生ゴミ処理機において、前記生ゴミ処理槽の側部に、前記撹拌手段の回転力により加熱乾燥処理後の生ゴミを排出する取出口を設けるとともに、該取出口の外方に、これを覆うカバーを開閉自在に設け且つ該カバーを、前記取出口から排出される加熱乾燥処理後の生ゴミを受ける受容器を支持できるように開放時に水平姿勢を保持し得るように構成して、処理後の生ゴミを衛生的にしかも少し残量が生じるように取り出し得るようにしている。また、前記取出口の外方に、これを覆うカバーを開閉自在に設けたことにより、取出口が露出することがなくなり、外観が良好となるようにしている。また、前記カバーを、前記取出口から排出さ れる加熱乾燥処理後の生ゴミを受ける受容器を支持できるように開放時に水平姿勢を保持し得るように構成したことにより、受容器(例えば、バケツ状の容器あるいは合成樹脂製の袋)をカバーに支持した状態で処理後の生ゴミ取出が行えることとなり、極めて衛生的な生ゴミ取出ができるようにしている。
【発明の実施の形態】
【0010】
以下、添付の図面を参照して、本願発明の幾つかの好適な実施の形態について詳述する。
【0011】
第1の実施の形態
図1ないし図4には、本願発明の第1の実施の形態にかかる生ゴミ処理機が示されている。
【0012】
この生ゴミ処理機は、上部が開放された生ゴミ処理槽2を有する処理機本体1と、前記生ゴミ処理槽2の上部開口2aに連通する処理機本体1の上部開口1aを密閉状態で覆蓋する蓋体3とを備えて構成されている。
【0013】
前記処理機本体1は、外周面および底面を構成する板金製の外ケース4と、前記生ゴミ処理槽2の上部開口縁と前記外ケース4の上端縁とを連結する合成樹脂製の肩部材5とからなっており、前記外ケース4、生ゴミ処理槽2および肩部材5に囲まれた空間部6を有している。
【0014】
前記生ゴミ処理槽2は、上部開口2aから下方に連続する角筒部2bと、該角筒部2b下端から連続する円弧状底部2cとからなっており、該円弧状底部2cの外面には、生ゴミDを加熱乾燥するための電気ヒータ7が取り付けられている。
【0015】
また、この生ゴミ処理槽2における円弧状底部2cの中心部には、収容された生ゴミDを撹拌粉砕するための撹拌手段8を有する回転軸9が貫通支持されており、該回転軸9は、前記処理機本体1内の空間部6に配設されたモータ10の駆動力により正・逆回転されることとなっている。該モータ10の駆動側プーリ11と前記回転軸9の従動側プーリ12とはタイミングベルト13を介して動力伝達可能に連結されている。なお、従動側プーリ12は駆動側プーリ11に比して大径とされており、モータ10の回転は減速されて撹拌手段8に伝達されることとなっている。このようにしたことにより、撹拌手段8は低速で回転することとなり、高トルクで生ゴミDの粉砕撹拌が行えるのである。
【0016】
前記撹拌手段8は、図4に示すように、前記回転軸9に対して根元を溶接により固着された一対ずつの撹拌用羽根8a,8aおよび粉砕用羽根8b,8bとからなっている。前記撹拌用羽根8a,8aは、前記回転軸9の両端近傍に固着された略L字状のパイプ部材からなっている。一方前記粉砕用羽根8b,8bは、前記回転軸9において前記撹拌用羽根8a,8aの内側に位置して根元部から先端部に向かうに従って両者が近づくように固着された略L字状のパイプ部材からなっている。このように構成すると、撹拌用羽根8a,8aおよび粉砕用羽根8b,8bの強度が向上する。また、粉砕用羽根8b,8bは、前記生ゴミ処理槽2における円弧状底部2cの内面に固着された粉砕板14と共同して生ゴミDを細かく粉砕する作用を有しているが、上記したように、粉砕用羽根8b,8bの根元部から先端部に向かうに従って両者が近づくように構成したことにより、生ゴミDの粉砕がより細かくなるとともに、粉砕中の生ゴミDが間隔の広い根元部側へ逃げ易くなり、生ゴミDが粉砕用羽根8b,8b間に詰まることがなくなる。
【0017】
また、前記蓋体3は、前記肩部材5に対してヒンジピン15を介して開閉自在に支持されている。
【0018】
さらに、この生ゴミ処理機においては、前記処理機本体1(具体的には、生ゴミ処理槽2)の側面(即ち、蓋体3の開放端側に位置する側面)には、前記撹拌手段8の回転力により加熱乾燥処理後の生ゴミDを排出する取出口16が撹拌手段8の回転軌跡Pの上方部位に位置して設けられている。該取出口16には、これを閉塞するキャップ17が螺着脱自在に取り付けられている。このキャップ17の取付時においては、生ゴミ処理槽2内の臭気が外方へ漏れることがなくなる。
【0019】
前記キャップ17は、前記取出口16の外周に形成された外ネジ16aに螺合する内ネジ17aと、取出口15の内方にまで侵入する栓部17bとを有して構成されている。このようにすると、キャップ17の螺着脱時においても取出口15の内部に触れることがなくなり(即ち、生ゴミDの通り道に触れることがなくなり)、衛生的となる。
【0020】
また、前記取出口16の周りには、外ケース4を矩形状に窪ませてなる凹部18が形成されており、該凹部18の開口部には、これを覆うカバー19が開閉自在に設けられている。該カバー19は、浅い皿状を呈しており、その下端部を前記外ケース4に対してヒンジピン20を介して揺動自在に枢支することにより閉塞姿勢(図2参照)と水平開姿勢(図1参照)との両姿勢を取り得るように構成されている。また、このカバー19は、水平開姿勢においては、前記取出口16から排出される加熱乾燥処理後の生ゴミDを受けるための受容器21を載置支持するための受け台となる。本実施の形態においては、前記受容器21はバケツ状の容器とされている。
【0021】
ついで、上記構成の生ゴミ処理機による生ゴミの具体的な処理方法について説明する。
【0022】
まず、取出口16に対してキャップ17を螺着するとともにカバー19を閉状態とする(図2参照)、この状態のもとに、蓋体3を開蓋して生ゴミ処理槽2内に生ゴミDを投入し、蓋体3を閉止する。この時、生ゴミDを分解する微生物を一緒に投入する場合もある。
【0023】
しかる後、電気ヒータ7に通電して生ゴミDを加熱しつつ撹拌手段8を作動させて(即ち、モータ10を駆動させて)、生ゴミDを撹拌粉砕する。すると、所定時間(例えば、2時間)経過後には、生ゴミDは、細かく粉砕されつつ加熱乾燥されることとなり、嵩が大幅に減少せしめられて乾燥堆肥化される。
【0024】
上記した生ゴミDへの処理が終了すると、カバー19を開操作して水平開姿勢とし、該カバー19上に受容器21を載置支持した後、キャップ17を取り外して取出口16を開放する(図1参照)。この状態で、撹拌手段8を矢印M方向に作動させると、撹拌手段8の回転に伴って処理後の生ゴミDが取出口16から排出されて受容器21に受けられる。この時、取出口16が撹拌手段8の回転軌跡Pの上部に位置せしめられ且つ撹拌手段8の回転力を利用した排出形態となっているため、生ゴミ処理槽2内の生ゴミDは全量が排出されることはなく、少しの残量が生ずるが、これは生ゴミ処理においてはかえって好都合である。特に、微生物を投入して生ゴミDを分解するタイプのものにおいては、生ゴミ残量とともに微生物も残ることとなるところから、次回からの微生物の投入量を節約できる。しかも、取出時に生ゴミDに殆ど触らなくともよいので極めて衛生的である。
【0025】
第2の実施の形態
図5および図6には、本願発明の第2の実施の形態にかかる生ゴミ処理機が示されている。
【0026】
この場合、受容器21として、取出口16に装着される合成樹脂製(例えば、ポエチレン製)の袋が採用されている。該袋21の口部21aには、紙製の矩形板22が取り付けられている(図5参照)。一方、取出口16には、前記袋21の口部21aを矩形板22とともに嵌挿するためのアダプター23が取り付けられる。なお、前記矩形板22には、アダプター23への嵌挿を容易にするために、袋口部21aを挿入する円形穴24の口縁に多数の切込25,25・・が形成されている。このように構成すれば、生ゴミ処理槽2内の処理後の生ゴミDは取出口16を介して袋21内へ排出されることとなり、衛生的なゴミ処理が行える。その他の構成および作用効果は第1の実施の形態におけると同様なので説明を省略する。
【発明の効果】
【0027】
本願発明によれば、収容された生ゴミを加熱乾燥処理する生ゴミ処理槽と、前記生ゴミ処理槽の開口部を覆蓋する蓋体と、前記生ゴミ処理槽内に収容された生ゴミを撹拌粉砕する撹拌手段とを備えている生ゴミ処理機において、前記生ゴミ処理槽の側部に、前記撹拌手段の回転力により加熱乾燥処理後の生ゴミを排出する取出口を設けて、処理後の生ゴミを衛生的にしかも少し残量が生じるように取り出し得るようにしているので、家庭での生ゴミ処理が衛生的且つ簡易に行えるという優れた効果がある。また、前記取出口の外方に、これを覆うカバーを開閉自在に設けて、取出口が露出することがなくなるようにしたので、外観が良好となるという効果もある。また、前記カバーを、前記取出口から排出される加熱乾燥処理後の生ゴミを受ける受容器を支持できるように開放時に水平姿勢を保持し得るように構成して、受容器(例えば、バケツ状の容器あるいは合成樹脂製の袋)をカバーに支持した状態で処理後の生ゴミ取出が行えるようにしたので、極めて衛生的な生ゴミ取出ができるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明の第1の実施の形態にかかる生ゴミ処理機の生ゴミ取出時の縦断面図である。
【図2】 本願発明の第1の実施の形態にかかる生ゴミ処理機の生ゴミ非取出時の縦断面図である。
【図3】 本願発明の第1の状態の形態にかかる生ゴミ処理機の生ゴミ取出時の斜視図である。
【図4】 本願発明の第1の実施の形態にかかる生ゴミ処理機における撹拌手段の構造を示す正面図である。
【図5】 本願発明の第2の実施の形態にかかる生ゴミ処理機の生ゴミ取出時の縦断面図である。
【図6】 本願発明の第2の実施の形態にかかる生ゴミ処理機における受容器の斜視図である。
【符号の説明】
1は処理機本体、2は生ゴミ処理槽、2aは開口部、3は蓋体、7は電気ヒータ、8は撹拌手段、16は取出口、17はキャップ、19はカバー、21は受容器、Dは生ゴミ。
Claims (1)
- 収容された生ゴミを加熱乾燥処理する生ゴミ処理槽と、前記生ゴミ処理槽の開口部を覆蓋する蓋体と、前記生ゴミ処理槽内に収容された生ゴミを撹拌粉砕する撹拌手段とを備えている生ゴミ処理機であって、前記生ゴミ処理槽の側部には、前記撹拌手段の回転力により加熱乾燥処理後の生ゴミを排出する取出口を設けるとともに、該取出口の外方には、これを覆うカバーを開閉自在に設け且つ該カバーを、前記取出口から排出される加熱乾燥処理後の生ゴミを受ける受容器を支持できるように開放時に水平姿勢を保持し得るように構成したことを特徴とする生ゴミ処理機。
Priority Applications (1)
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JP25928196A JP3670412B2 (ja) | 1996-09-30 | 1996-09-30 | 生ゴミ処理機 |
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JP25928196A Expired - Fee Related JP3670412B2 (ja) | 1996-09-30 | 1996-09-30 | 生ゴミ処理機 |
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