JP3668524B2 - 長尺材の歪矯正方法およびその装置 - Google Patents

長尺材の歪矯正方法およびその装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、金属製長尺材、例えば、エレベータ用ガイドレールなどの複数の位置に局所的な塑性加工を行うことにより歪矯正を行う歪矯正方法およびその装置に係わり、特に、短時間に、かつ精度が高く、しかも再矯正を必要としない歪矯正を行うのに好適な長尺材の歪矯正方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
金属製の長尺材は、多くの場合その素材は、熱間または冷間の圧延ロール、あるいは、引き抜き加工等により作成されるが、いずれの製造方法においても長尺材の真直度に関してはあまり精度の良い加工方法とは言えない。そのため、特に高精度の真直度を要求される機能面に対しては、切削、あるいはグラインダなどによる研削等の機械加工を施すことにより真直度の確保を行っている。しかし、いずれの場合も素材の真直度精度が悪い場合には、削りしろを確保する事ができない部分が発生して削り残しを生じる場合がある。この削り残しを防止して所望の真直度を得るために、予め機械加工前に長尺物を真っ直ぐにするための歪矯正が行われている。
【0003】
例えば、エレベータに用いられるガイドレールは、その乗り心地を確保するため高精度の直線度が求められている。そのため、乗り心地を左右するガイドレール軌道面は切削加工をすることにより直線度を出している。この際、ガイドレールの素材形状が切削しろよりも大きく曲がっている場合には切削バイトが当たらず削り残しを生じてしまう。そのため、切削前に全長歪形状が切削加工可能な許容歪量以下であるかを測定により確認し、許容歪量以上の歪を生じている場合には油圧プレス等により歪矯正を行っていた。この歪矯正は特開昭57−146422、特開昭61−186123、または特開平1−309724に示されるように自動化が行われている。また、近年特に、超高速エレベータ用に関してはより一層の真直度が要求されており、機械加工後の残留応力解放に伴い新たに生じる微少な歪も問題となっている。このため、超高速エレベータ用ガイドレールに関しては機械加工後も歪矯正を再度行っているのが実情である。
【0004】
図11に長尺材自動歪矯正装置の斜視図を示す。
本装置は長尺材20を装置に搬入するための長尺材搬入ストッカ21、全長歪形状測定部22、長尺材を搬送するモータローラ23に代表される搬送系、油圧シリンダ等によるプレス機構を有する歪矯正部24及び歪矯正後の長尺材をストックする搬出ストッカ25等より構成されている。
【0005】
前記従来の長尺材自動歪矯正装置の代表的な矯正動作フローについて以下に説明する。
まず、被計測材として長尺材搬入ストッカ21に置かれた長尺材20を全長歪形状計測部22に搬入し、長尺材20の矯正前の全長歪形状を計測する。全長歪形状計測部22は図12に示すような概略構成を有している。すなわち、レーザ変位計、接触式変位計、渦電流式変位計等のいずれかの変位計30がセンサキャリッジ31に載置され、該センサキャリッジ31が長尺材20にほぼ平行に付設されたLMガイド等のセンサキャリッジ用レール32上を長尺材20の全長に渡って移動可能になっており、適宜のサンプリング間隔で変位計30による測定結果が得られるようになっている。
【0006】
前記全長歪形状の測定値が許容値内の場合は、長尺材20は搬送系により搬出ストッカ25へ排出されるが、許容値を外れた歪を持つものに関しては歪矯正部24へ搬送され、該歪矯正部24において前記計測された矯正前の全長歪形状を用いて後述する算出方法に基づく歪矯正位置および矯正量が算出される。
【0007】
図13に前記図11に示す歪矯正部24の概略構成を示す。
歪矯正部24は、複数の長尺材長手方向送りローラ40、長尺材20の局所的な歪形状を測定するために所定位置に設置された複数の変位計41、長尺材20を加圧するための油圧シリンダ42、該油圧シリンダ42の先端に装着された1つの加圧部43aを有する矯正用加圧ヘッド43、長尺材20を挾んで矯正用加圧ヘッド43に相対させて配置され、該挾んだ長尺材20を矯正用加圧ヘッド43とともに3点曲げ可能に2つの支持部44aを有する矯正用支持ヘッド44からなっている。前記長手方向送りローラ40はモータにローラを付けた構造になっていて、長尺材20をローラにより挟み込み、該挾んだ長尺材20をローラを回転させることにより長手方向に送り出して所定位置に位置決めするようになっている。
【0008】
歪矯正部24においては、まず、後述する算出方法に基づいて算出された矯正位置に長手方向送りローラ40により長尺材20を位置決めし、該位置決め後、変位計41により矯正前の局所的な歪形状が測定される。その後、後述する算出方法に基づいて算出された矯正量(塑性変形量)により油圧シリンダ42の操作量を算出し長尺材20を加圧する。
【0009】
図13に示す歪矯正方法は、いわゆる3点曲げであり、長尺材20を2つの支持部44aを有する矯正用支持ヘッド44により2点支持し、そのほぼ中心を1の加圧部43aを有する矯正用加圧ヘッド43により図の上方より加圧して曲げる。なお、図13には矯正用加圧ヘッド43が油圧シリンダ42側に取り付けられた状態のみ示しているが、本図とは逆方向、つまり図の下方からも加圧可能に、油圧シリンダ42側にも矯正用支持ヘッド44を配置し、長尺材20を挾んだ反油圧シリンダ42側に矯正用加圧ヘッド43を配設してある。そして、ヘッド切り替え機構により使用するヘッドを選択して用いることができるようになっている。
【0010】
前記歪矯正後、再び変位計41により該矯正後の長尺材20の局所的な歪形状を測定し、前記矯正前の歪形状との差、つまり塑性変形量を算出する。この算出した各矯正位置における塑性変形量の和が前記矯正量の許容誤差以内に納まる場合は、長尺材20を長手方向送りローラ40により次の矯正位置に移動させる。このようにして全ての矯正位置について歪矯正が終了すると、長尺材20はモータローラ23等の搬送系により再び全長歪形状計測部22へ搬送され、矯正後の全長歪形状が計測される。そして、矯正後の全長歪形状が許容値以内なら搬送系により搬出ストッカ25へ搬送され、長尺材20の矯正を終了する。しかし、許容値以上の歪を有する場合は前記矯正動作フローが始めから再度行われる。
【0011】
つぎに、従来の歪矯正位置及び矯正量の算出方法に付いて説明する。
従来は、過去の長尺物全長歪形状を幾つかのパターンに分類し、予め該各パターンにおける矯正位置と矯正量とのデータを作成しておき、実際に測定された全長歪形状が、前記分類したパターンのどれに近いかを照合することにより矯正位置と矯正量を算出していた。そして、この算出値に基づいて1通り矯正が行われていたが、矯正前全長歪形状には様々なパターンがあり、とても有限個のパターンに分類しきれるものではなく、このため、矯正位置および矯正量ともに的確なものからはほど遠いものとなり、必然的に十分な真直度を得ることは不可能であった。そこで、上記データに基づく矯正が行われた後、長手方向送りローラ40により長尺材端部より順次歪矯正部24内に搬入し、変位計41により測定される局所歪形状が一定の基準値から外れている箇所について、その箇所を真っ直ぐにするように順次再矯正を行うようにしていた。
【0012】
このように、前記従来の算出方法に基づく歪矯正においては、通常、矯正を最低2巡(歪パターンによる矯正と端部から局所的に順次真っ直ぐにする矯正)行う必要があり、それだけ多くの矯正時間を要していた。また、局所的な歪形状しか測定していないため、曲率半径が大きく、かつ全長にわたるような大きな歪を発見することができない。このような全長にわたる歪形状は、全長歪形状計測部22においてしか測定できないことから、前記局所的な歪矯正後に全長歪形状計測部22へ搬出して測定し良否判定が行われることになるが、通常は、この良否判定において不良と判定され、再度上記矯正手順を繰り返す必要を生じていた。これを解決する手段として、例えば、特公平6−36942号公報が提案されている。これによれば複数の矯正位置における局所的な歪矯正量の全長形状への影響を加味しながら、各矯正位置における矯正量を決定することができるとしている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記特公平6−36942号公報の提案においては、矯正位置を求める手段に付いては示されておらず、このため矯正時間に多大な影響を持つ矯正位置数を、より少なく最適に求めることができない問題点を有していた。
【0014】
また、前記公知例の提案においては、矯正量も高精度に得ることは不可能である。以下、その理由を図14ないし図16を参照して説明する。
図14は局所的歪矯正が全長歪形状に及ぼす変化の1例を示す図、図15は従来の矯正量算出方法における矯正量の定義の説明図、図16は算出される歪量δと真に測定されるべき歪量Lとの差の説明図である。
【0015】
図14の横軸はレール長手方向距離、縦軸は歪形状を示す。図14中、図14(a)は全長歪形状計測部22において測定した矯正前の長尺物全長歪形状を示す図、図14(b)は矯正後の長尺物全長歪形状を示す図、図14(c)はその差、すなわち全長矯正形状を示す図である。本歪矯正は図14(a)中、点αを図中矢印方向に矯正用加圧ヘッド43の加圧部43aにより加圧し、図中β1、β2の2点を矯正用支持ヘッド44の支持部44aにより支持して行った例である。この加圧によりレールは、支持部44aとの接触点β1、β2の2点を回転中心としてβ1、β2の2点を通る直線に対して垂直方向に矯正される。この結果、図14(c)に示すようにV字型に折れ曲がるように変形する。
【0016】
このため、矯正用支持ヘッド44とレールとの相対位置関係を加味しなければならないが、前記公知例においては加味されていない。すなわち、前記公知例においては図15に示すように歪量δは必ず縦軸と平行に定義されており、このため、矯正前全長歪形状と矯正用支持ヘッド44との相対位置関係を考慮できないばかりか、全長歪形状が図16に示すように横軸との角度が大きくなると、縦軸と平行に算出される歪量δは、歪矯正時に本来の加圧方向であるべき真の歪量Lとの間にますます大きな誤差を生じてしまう。
【0017】
このように従来は、前記歪量δに基づいて矯正量を算出するため矯正量の算出精度が低くなり、このため、矯正後の全長歪形状が許容範囲内に入っている合格品の度合いが低く、再度矯正を行う必要を生じる問題点を有していた。
【0018】
以上述べたように、精度のよい真直度を得るためには矯正位置数を多くすることが望ましいが、多ければそれだけ矯正時間を要することになり、また、矯正量の算出精度が低いことから、全長歪形状計測部22に一度排出した後、再矯正を要する場合には矯正時間が倍以上となる。例えば、エレベータ用のガイドレールは、エレベータ1機あたりに100本ないしそれ以上を用いる量産品の部類に属するため、1本あたりの矯正時間を短くすることはエレベータの生産性向上の重要な技術課題であり、上記のように再矯正を行うゆとりは無く、再矯正の必要の無い高速で自動矯正位置および矯正量の算出可能な歪矯正方法およびその装置が要望されていた。
【0019】
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、矯正位置を必要かつ十分な最小限度に選択し、かつ局所的な矯正の全長形状への影響を精度よく加味しながら矯正量を算出することにより、短時間に、かつ精度が高く、しかも再矯正を必要としない歪矯正を行うことができる長尺材の歪矯正方法およびその装置を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の長尺材の歪矯正方法は、長尺材の全長歪形状を適宜のサンプリング間隔で測定し、該測定値に基づいて被矯正位置を、所定間隔の2点で支持された長尺材の中央部を1点で加圧する3点曲げにて順次歪矯正する長尺材の歪矯正方法において、
(i)前記長尺材の矯正前の全長歪形状の座標を示す全長センサ座標系を、該全長歪形状の両端点を通る直線がX軸となるように座標変換手段を介して回動させて長尺材長手方向距離と歪量との関係を表す全長ワーク座標系に変換するとともに、前記3点曲げ時の支持の2点を通る直線がX軸となるように座標変換手段を介して回動させて局所変形形状と全長変形形状との相関を表す局所ワーク座標系に変換し、
(ii)該全長ワーク座標系の全長歪形状を複数の区間に分割し、該各区間の内、歪量が許容歪量を超える区間について絶対値が最大となる歪量およびその位置を算出し、該算出された各区間の各位置に歪量を小さくする方向に初期矯正量を付与して矯正し、
(iii)前記局所ワーク座標系の矯正前後の全長歪形状測定値の差より求めた長尺材の全長変形形状を、前記局所ワーク座標系に加算して矯正後の全長歪形状を仮想的に求め、
(iv)該求めた仮想全長歪形状を予め設定された許容歪値と比較し、該比較値が許容歪値より外れている場合には、該仮想全長歪形状がより直線に近づく方向に矯正量を微増減させて矯正し、
(v)該矯正にてもなお前記許容歪値より外れている場合は、前記仮想全長歪形状の区間内最大歪位置を新たな矯正位置に設定して矯正を繰り返す構成にしたものである。
【0021】
そして、前記全長ワーク座標系の全長歪形状を分割した区間を、歪量の分布が正から負、または負から正に変わるまでを1区間とし、その各区間内における歪量の絶対値が許容歪量を超えて最大となる位置のx座標値およびy座標値を算出するとよい。
【0022】
一方、本発明の長尺材の歪矯正装置は、長尺材に沿って移動し該長尺材の全長歪形状を測定する測定部とその測定結果を記憶する記憶部とからなる全長歪形状測定手段と、長尺材の歪矯正部を2点支持する矯正用支持ヘッドおよび該矯正用支持ヘッドに支持された歪矯正部に3点曲げにて塑性変形させるべく加圧可能な矯正用加圧ヘッドからなる歪矯正手段と、長尺材の歪矯正の前後に該長尺材を所定位置に搬送する搬送手段とを備えた長尺材の歪矯正装置において、
(i)前記長尺材の矯正前の全長歪形状の座標を示す全長センサ座標系を、該全長歪形状の両端点を通る直線がX軸となるように回動させて長尺材長手方向距離と歪量との関係を表す全長ワーク座標系に座標変換させる座標変換手段および前記3点曲げ時の支持の2点を通る直線がX軸となるように回動させて局所変形形状と全長変形形状との相関を表す局所ワーク座標系に座標変換させる座標変換手段と、
(ii)前記全長ワーク座標系に座標変換された全長歪形状を複数の区間に分割し、該各区間の内、歪量が許容歪量を超える区間について絶対値が最大となる歪量およびその位置を初期値として算出する矯正位置算出部と、
(iii)前記局所ワーク座標系の矯正前後の全長歪形状測定値の差より求めた長尺材の全長変形形状を、前記局所ワーク座標系に加算して矯正後の全長歪形状を仮想的に算出する矯正シミュレータ部と、
(iv)該求めた仮想全長歪形状を予め設定された許容歪値と比較し、該比較値が許容歪値より外れている場合には、該仮想全長歪形状がより直線に近づく方向に矯正量を微増減させて矯正する矯正量算出部と、
(v)該矯正にてもなお前記許容歪値より外れている場合は、前記仮想全長歪形状の区間内最大歪位置を新たな矯正位置に設定する矯正位置増加部とを具備する構成にしたものである。
【0023】
そして、前記矯正位置算出部を、前記全長ワーク座標系に座標変換された全長歪形状における複数の各区間内の歪量の絶対値が、最大となる位置のx座標値および該位置の歪量のy座標値を算出する区間内最大歪量位置算出手段と、前記区間内最大歪量を予め設定された許容歪量と比較し、許容歪量を超える区間内最大歪位置を矯正位置として出力する区間内歪比較手段とを有する構成にすることが好ましい。
【0024】
また、前記矯正シミュレータ部を、前記局所ワーク座標系の矯正前後の全長歪形状測定値の差より長尺材の全長変形形状を算出する全長変形形状算出手段と、該算出された全長変形形状を前記局所ワーク座標系に加算して矯正後の全長歪形状を仮想的に算出する全長形状加算手段とを有する構成にするとよい。
【0025】
また、前記矯正量算出部を、前記矯正シミュレータ部を介して得られた仮想全長歪形状を予め設定された許容歪値と比較する許容歪比較手段と、該比較値が許容歪値より外れている場合には、該仮想全長歪形状がより直線に近づく方向に矯正量を微増減させて矯正する矯正量更新手段とを有する構成にすることが望ましい。
【0026】
さらに、前記矯正位置増加部を、前記仮想全長歪形状の新たな矯正位置として設定された区間内最大歪位置の内、既存の矯正位置に近接する位置を削除する重複位置削除手段を有する構成にするとよい。
【0027】
【作用】
座標変換手段を用いることにより長尺物と矯正用支持ヘッドの相対位置関係を厳密に考慮できるようになり、高精度な矯正量を算出することが可能となった。
【0028】
前述したように局所的な矯正による全長歪形状の変形は単純なV字型形状のため、区間内最大歪量が区間内許容歪量を越えた位置は必ず矯正する必要がある。そのため、矯正位置算出部により必要最小限度の矯正位置を求めることができる。また、全長歪形状の矯正位置間の曲率によれば、矯正することにより顕在化する歪形状もある。このため矯正位置増加部を設けることにより、必要かつ十分な最小限の矯正位置を求めることが可能となる。
【0029】
また、矯正シミュレーションを用いた山登り法等による矯正量算出部を設けたことにより、局所的な矯正の全長形状への影響を加味した的確な矯正量を算出することが可能となった。
【0030】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を図1ないし図10を用いて説明する。
図1は矯正位置および矯正量自動算出手段の構成を示す図、図2は全長センサ座標系および全長ワーク座標系の説明図、図3は局所ワーク座標系の説明図、図4は局所変形形状算出経過の1例を示す説明図、図5は歪矯正部内における変位計間の突き出し量誤差を示す図、図6は全長変形形状の算出結果を示す図、図7は矯正シミュレーション部の計算過程の説明図、図8は矯正位置算出部の矯正位置算出の説明図、図9は図8による矯正位置算出結果を示す図、図10は増加矯正位置の設定状態の1例を示す図である。なお、本実施例は、前記図11に示すエレベータ用ガイドレールの自動歪矯正装置に本発明を適用した例である。
【0031】
図1において、全長歪形状測定部1と全長歪形状測定結果記憶部2とが、前記図11に示す自動歪矯正装置の全長歪形状測定部22に相当し、矯正方法記憶部6と歪矯正部7とが、同じく前記図11に示す自動歪矯正装置の歪矯正部24に相当する。また、図1に示すように、矯正位置算出部3、矯正シミュレータ部4、矯正量算出部5、矯正位置増加部16の4つの部を、矯正位置および矯正量を自動算出する手段として設けた。
【0032】
矯正位置算出部3は、座標変換部8、区間内最大歪量位置算出部9、区間内最大歪と区間内許容歪とを比較する区間内歪比較部10により構成される。また、矯正シミュレータ部4は、全長変形形状算出部11、座標変換部12、全長形状加算部13により構成される。また、矯正量算出部5は、許容歪比較部14と矯正量更新部15により構成され、矯正位置増加部16は重複位置削除部17により構成される。
【0033】
つぎに、座標変換部8あるいは座標変換部12に用いる複数種類の座標系の定義について説明し、ついで、矯正量の定義、矯正シミュレータ部に付いて順次説明する。その後、矯正位置および矯正量の自動算出方法を説明する。
【0034】
本実施例に使用している座標系には大きく分けて2種類ある。1つは全長歪形状測定部22におけるもので、後述する全長センサ座標系および全長ワーク座標系であり、もう1つは、歪矯正部24内の変位計41により得られる局所変形形状と全長変形形状との相関を取るためのもので、後述する局所ワーク座標系である。
【0035】
図2(a)は全長歪形状測定部22により測定したエレベータガイドレールの矯正前の全長歪形状測定結果の一例で、x軸は変位計30の移動距離、y軸は変位計30の測定値を示す。このxy座標系を全長センサ座標系と称する。この全長センサ座標系に示す測定結果を座標変換部8あるいは座標変換部12を用いて回転移動させ、図2(b)に示すように全長歪形状の両端点を通る直線をx軸にしたxy座標にする。このxy座標系においてはx座標はガイドレール長手方向距離を、また、y軸は歪量を表すことになる。このxy座標系を全長ワーク座標系と称する。
【0036】
また、図3(a)左に示す全長センサ座標系の測定結果を座標変換部8あるいは座標変換部12を用いて回転移動させ、図3(a)右に示すように全長歪形状測定値が矯正用支持ヘッド44とガイドレールとの接触点2点を通る直線をx軸にしたxy座標にする。このxy座標系を局所ワーク座標系と称する。これは、矯正前後の全長歪形状測定値から全長変形形状を求めるのに用いる。図3中、図3(a)は矯正前の全長センサ座標系を局所ワーク座標系へ変換した状態を示す図、図3(b)は矯正後の全長センサ座標系を局所ワーク座標系へ変換した状態を示す図、図3(c)はその差、すなわち全長変形形状を示す図である。
【0037】
次に、局所的な塑性変形量である矯正量の定義について図4および図5を参照して説明する。
図4は前記図13に示す8個の変位計41を用いた場合の矯正前後の局所歪形状測定結果の一例を示す図である。図4中、図4(a)は矯正前の局所歪形状を示す図、図4(b)は図4(a)の状態を図中上方向から矯正用加圧ヘッド43により矯正した矯正後の局所歪形状を示す図で、横軸は変位計41の取り付け位置、縦軸は変位計による測定値を示す。図4(c)は図4(a)と図4(b)との差、すなわち局所変形形状を示す図で、横軸は変位計41の取り付け位置、縦軸は局所変形量を示す。
【0038】
局所的に加圧した場合は、前記図14においても述べたように、2つの支持部44aを回転中心としてV字型に折れ曲がるように変形する。そのため、局所変形形状を示す図4(c)においても同様に、変形形状は2つの支持部44aとガイドレールとの接触点近傍において変形量が0となるV字型になる。
【0039】
なお、図4(c)に示す局所変形形状は、図5に示す8個の変位計41間の突き出し量誤差を補正した後のものを示しているが、本実施例の場合の必要な形状は、図4(c)に示す図4(a)と図4(b)との差のみゆえ、突き出し量誤差の補正を行う必要が無いことは明らかである。
【0040】
上記図4(c)の局所変形形状を用いて矯正量の定義を行う。本実施例の場合、V字型の左右それぞれにおいて4個づつの変位計41の測定結果を得ているため、変位計41それぞれの測定誤差をキャンセルするために左右各4個のデータを用いて最小2乗法により2本の直線を算出し、この2直線により局所変形形状を定義する。また、ガイドレール全長に本最小2乗法の結果を延長して全長変形形状を定義する。前述の矯正前後の局所ワーク座標系の全長歪形状測定結果の差より求まる全長変形形状と、この局所変形形状最小2乗法の算出結果より求まる全長変形形状は一致し明らかに重なる。本実施例においては矯正量を、図4(c)に示すように2直線の交点、すなわち、加圧部43aにより加圧する点αのy座標値と定義する。
【0041】
次に、前記図1に示す矯正シミュレータ部4について説明する。
まず、全長変形形状算出部11により変形させたい矯正量より全長変形形状を算出する。これは、図6に示すように前記矯正量の定義より、矯正位置、すなわち加圧部43aとガイドレールとの接触面の中心点をx座標値とし、y座標値に矯正量を取る点αを通り、矯正用支持ヘッド44とガイドレールの接触点(支持点)をx座標値、y座標値を0とする2点をそれぞれ通る2直線を求めるものである。
【0042】
また、図7(a)に示す全長歪形状を、その矯正位置において座標変換部12により図7(b)左に示すように局所ワーク座標変換し、これに前記全長変形形状算出部11により算出した図7(b)右に示す全長変形形状を全長形状加算部13において加算する。これにより、図7(c)に示す矯正を行った後の仮想的な全長歪形状、すなわち矯正後仮想全長歪形状を求めることができる。ここで複数の矯正位置を有する場合は、算出後の仮想矯正後全長歪形状を元に前記手順を繰り返す。
【0043】
なお、矯正量の加算順序は、最終形状に対して影響がないため、本事例においては図中左方向の矯正位置から矯正後形状を順次求める。また全長変形形状を全長歪形状の矯正用支持ヘッド44とガイドレールとの接触点2点を通る直線に合わせて回転移動させ、加算することによっても同様の計算を行えることは容易に考えることができる。
【0044】
つぎに、矯正位置および矯正量の算出過程の具体例を、図8を参照して説明する。
まず、矯正位置の算出方法について説明する。
前記ガイドレールの矯正前全長歪形状測定結果のxy座標系である全長センサ座標系を、矯正位置算出部3の座標変換部8において全長ワーク座標系に変換する。そして、区間内最大歪量位置算出部9において矯正位置の候補を探索する。これは図8に示すように、全長ワーク座標系の全長歪形状をある方向、例えば、図中左方向から歪量(y座標値)を探索し、歪方向が正から負、あるいは、負から正に変わるまでのレール長手方向距離を1区間とし、その各区間内における歪量の絶対値が最大となる区間内最大歪位置(x座標値)及び区間内最大歪量(y座標値)を探索する。
【0045】
この後、図1における区間内歪比較部10において、例えば、図8中c点の値のように図中点線で示す区間内許容歪以内の点は除外するが、a点、b点のように区間内許容歪を超える各矯正位置においては、歪量を小さくする方向の矯正量を初期矯正量として与える。この初期矯正量の与え方は、この後の山登り法等による矯正量最適化時間に多少影響はあるものの、あまり厳密に考える必要はなく、本実施例においては、全長ワーク座標系における矯正前全長歪形状の歪量絶対値に比例し、支持部44aの間隔に比例し、ガイドレールの全長に反比例して与えた。
【0046】
初期矯正量=(支持部間隔)/(ガイドレール全長)×(各点歪量絶対値)
本実施例においては、ガイドレールの全長に影響する大きな歪のみを問題にしている場合であるが、局所的な歪具合が問題となる場合は、その局所領域の長手方向両端の2点間を用いて座標変換部8により局所ワーク座標系に変換し、その両端点内における許容局所歪量を超える位置を矯正位置として設定すればよい。以上のようにして求めた矯正位置および矯正量が初期値として矯正方法記憶部6に転送される。
【0047】
次に、図1における矯正量算出部5について説明する。
本実施例においてはいわゆる山登り法を採用している。まず、区間内歪比較部10より転送された前記初期矯正位置および矯正量を矯正方法記憶部6より読みだし、矯正シミュレータ部4により矯正後の仮想全長歪形状を求める。その後、この求めた仮想全長歪形状が、予め設定してある許容歪値内であるか否かを許容歪比較部14において判定する。
【0048】
前記判定において許容値を外れている場合は、矯正量更新部15において、この矯正後の仮想全長歪形状の各矯正位置の歪量より、より直線形状に近づく方向に矯正量を微増減させる。この微増減させる更新矯正量の設定の仕方は、矯正後の仮想全長歪形状の各矯正位置における歪量や、山登り法の収束回数、さらには歪量の増減の仕方、例えば、歪量が小さくなっていく方向に更新が連続して行われている場合には更新量を順次大きくしていき、更新したが故に歪量が大きくなっていく場合には更新量を小さくする等のことを考慮しながらフレキシブルに自動的に変化させ、直線形状に収束するように繰り返し計算を実行する。しかし、この更新量の設定も近年のようにパソコン等計算機の計算速度が十分に高速の場合は、厳密に考慮しなくても短時間で計算を終了させることが可能である。
【0049】
次に、図1における矯正位置増加部16について図9および図10を参照して説明する。
上記矯正量算出部5において繰り返し収束計算を実行中に、矯正後の仮想全長歪形状における最大歪量が減少しなくなると、該仮想全長歪形状を用いて矯正位置算出部3において新たに矯正位置を上記と同様にして求める。例えば、図9に示すような矯正前全長歪形状の場合、初期矯正位置は図9に示す1点を選択して矯正する。しかし、図10に示すように矯正後の仮想全長歪形状が図に点線で示す予め設定してある許容歪内に入らない場合は、仮想矯正後全長歪形状の区間内最大歪箇所を新たな増加矯正位置として設定する。この後、新たに算出した増加矯正位置の内、既に設定されている矯正位置に十分に近いものを重複位置削除部17において削除し、残りの増加矯正位置を矯正方法記憶部6へ転送する。
【0050】
以上の矯正位置および矯正量の計算過程が、許容歪比較部14においてOK判定されるまで繰り返され、その都度この判定結果が歪矯正部7へ転送され、歪矯正が行われる。
【0051】
上記した方法により、エレベータ用ガイドレールなどの長尺材の歪矯正を、必要最小限の矯正位置にて自動的に行うことが可能になり、また、正確な定義に基づく矯正量を算出していることから予想した仮想矯正後全長歪形状と実際の矯正後全長歪形状の誤差が非常に小さく、計画通りに矯正可能であるため、精度が高く、しかも再度矯正し直すことが無い。従って、従来に比べて矯正時間を短縮することが可能となり生産性向上に寄与することができる。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、長尺材の歪矯正位置を必要かつ十分な最小限度に選択し、かつ局所的な矯正の全長形状への影響を精度よく加味しながら矯正量を算出することが可能になり、短時間に、かつ精度が高く、しかも再矯正を必要としない歪矯正を行うことができる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の矯正位置及び矯正量自動算出手段の構成を示す図である。
【図2】本発明の全長センサ座標系および全長ワーク座標系の説明図である。
【図3】本発明の局所ワーク座標系の説明図である。
【図4】本発明の局所変形形状算出経過の1例を示す説明図である。
【図5】本発明の歪矯正部内における変位計間の突き出し量誤差を示す図である。
【図6】本発明の全長変形形状の算出結果を示す図である。
【図7】本発明の矯正シミュレーション部の計算過程の説明図である。
【図8】本発明の矯正位置算出部の矯正位置算出の説明図である。
【図9】図14による矯正位置算出結果を示す図である。
【図10】本発明の増加矯正位置の設定状態の1例を示す図である。
【図11】従来の一般的な長尺物歪自動矯正装置の斜視図である。
【図12】図2に示す全長歪形状計測部の構成概略図である。
【図13】図2に示す歪矯正部の構成概略図である。
【図14】局所的歪矯正が全長歪形状に及ぼす変化の1例を示す説明図である。
【図15】従来の矯正量算出方法における矯正量の定義の説明図である。
【図16】従来の算出される歪量δと本来の歪量Lとの差の説明図である。
【符号の説明】
1…全長歪形状測定部、2…全長歪形状測定結果記憶部、3…矯正位置算出部、4…矯正シミュレータ部、5…矯正量算出部、6…矯正方法記憶部、7…歪矯正部、8…座標変換部、9…区間内最大歪量位置算出部、10…区間内歪との比較部、11…全長変形形状算出部、12…座標変換部、13…全長形状加算部、14…許容歪比較部、15…矯正量更新部、16…矯正位置増加部、17…重複位置削除部、20…長尺材、21…長尺材搬入ストッカ、22…全長歪形状測定部、23…モータローラ、24…歪矯正部、25…搬出ストッカ、30…変位計、31…センサキャリッジ、32…センサキャリッジ用レール、40…長手方向送りローラ、41…変位計、42…油圧シリンダ、43…矯正用加圧ヘッド、43a…加圧部、44…矯正用支持ヘッド、44a…支持部。

Claims (6)

  1. 長尺材の全長歪形状を適宜のサンプリング間隔で測定し、該測定値に基づいて被矯正位置を、所定間隔の2点で支持された長尺材の中央部を1点で加圧する3点曲げにて順次歪矯正する長尺材の歪矯正方法において、
    (i)前記長尺材の矯正前の全長歪形状を示す全長センサ座標系の各座標値を、該全長歪形状の両端点を通る直線がX軸となるように座標変換手段を介して回動させて長尺材長手方向距離と歪量との関係を表す全長ワーク座標系の全長歪形状に変換する工程と、
    (ii)前記全長ワーク座標系の全長歪形状を複数の区間に分割し、前記各区間の内、歪量が許容歪量を超える区間について絶対値が最大となる歪量およびその位置を算出し、該算出された各区間の各位置歪量を小さくする方向に初期矯正量を設定する工程と、
    (iii)前記算出された各区間の各歪量最大位置を前記長尺材の3点曲げの加圧点として、その加圧点を中央点とする所定間隔の2点を支持点として、前記2点の支持点を通る直線がX軸となるように座標変換手段を介して回動させて、各矯正位置毎に局所ワーク座標系に変換した全長歪形状を算出する工程と
    (iv)前記算出した最大歪量より求められる矯正量を前記加圧点へ与える長尺材の全長変形形状を、前記局所ワーク座標系に変換した全長歪形状に加算して矯正後の全長歪形状を仮想的に求める工程と
    (v)前記求めた仮想全長歪形状を予め設定された許容歪値と比較し、該比較値が許容歪値より外れている場合には、前記仮想全長歪形状がより直線に近づく方向に前記矯正量を微増減させて前記仮想全長歪形状を再計算する工程と
    (vi)前記仮想全長歪形状を求め、再計算する工程を、各矯正位置毎に加算して繰り返す工程と、
    (vii)前記仮想全長歪形状が前記許容歪値以内に収まった場合は、加算された前記矯正量に基づいて前記長尺材の矯正処理を行う工程とを有する、
    ことを特徴とする長尺材の歪矯正方法。
  2. 前記全長ワーク座標系の全長歪形状を分割した区間が、歪量の分布が正から負、または負から正に変わるまでを1区間とされ、その各区間内における歪量の絶対値が許容歪量を超えて最大となる位置のx座標値およびy座標値が算出される請求項1記載の長尺材の歪矯正方法。
  3. 長尺材に沿って移動し該長尺材の全長歪形状を測定する測定部とその測定結果を記憶する記憶部とからなる全長歪形状測定手段と、前記長尺材の歪矯正部を2点支持する矯正用支持ヘッドおよび該矯正用支持ヘッドに支持された歪矯正部に3点曲げにて塑性変形させるべく加圧可能な矯正用加圧ヘッドからなる歪矯正手段と、前記長尺材の歪矯正の前後に前記長尺材を所定位置に搬送する搬送手段とを備えた長尺材の歪矯正装置において、
    (i)前記長尺材の矯正前の全長歪形状を示す全長センサ座標系の各座標値を、該全長歪形状の両端点を通る直線がX軸となるように座標変換手段を介して回動させて長尺材長手方向距離と歪量との関係を表す全長ワーク座標系の全長歪形状に座標変換する座標変換手段と、
    (ii)前記全長ワーク座標系全長歪形状を複数の区間に分割し、前記各区間の内、歪量が許容歪量を超える区間について歪量の絶対値が最大となる位置を算出する矯正位置算出部と、
    (iii)前記算出された各区間の各歪量最大位置を前記長尺材の3点曲げの加圧点として、その加圧点を中央点とする所定間隔の2点を支持点として、前記2点の支持点を通る直線がX軸となるように座標変換手段を介して回動させて、各矯正位置毎に局所ワーク座標系に変換した全長歪形状を算出し
    前記算出した最大歪量より求められる矯正量を前記加圧点へ与える長尺材の全長変形形状を、前記局所ワーク座標系に変換した全長歪形状に加算して矯正後の全長歪形状を仮想的に求め矯正シミュレータ部と、
    (iv)前記求めた仮想全長歪形状を予め設定された許容歪値と比較し、該比較値が許容歪値より外れている場合には、前記仮想全長歪形状がより直線に近づく方向に前記矯正量を微増減させて前記矯正シミュレータ部に前記仮想全長歪形状を再計算させる矯正量算出部と、
    (v)前記再計算においてもなお前記仮想全長歪形状が前記許容歪値より外れている場合は、前記仮想全長歪形状の区間内最大歪位置を新たな矯正位置に設定する矯正位置増加部と、
    を具備したことを特徴とする長尺材の歪矯正装置。
  4. 前記矯正位置算出部が、前記全長ワーク座標系に座標変換された全長歪形状における複数の各区間内の歪量の絶対値が、最大となる位置のx座標値および該位置の歪量のy座標値を算出する区間内最大歪量位置算出手段と、前記区間内最大歪量を予め設定された許容歪量と比較し、許容歪量を超える区間内最大歪位置を矯正位置として出力する区間内歪比較手段とを有する請求項3記載の長尺材の歪矯正装置。
  5. 前記矯正量算出部が、前記矯正シミュレータ部を介して得られた仮想全長歪形状を予め設定された許容歪値と比較する許容歪比較手段と、該比較値が許容歪値より外れている場合には、該仮想全長歪形状がより直線に近づく方向に矯正量を微増減させて矯正する矯正量更新手段とを有する請求項3記載の長尺材の歪矯正装置。
  6. 前記矯正位置増加部が、前記仮想全長歪形状の新たな矯正位置として設定された区間内最大歪位置の内、既存の矯正位置に近接する位置を削除する重複位置削除手段を有する請求項3記載の長尺材の歪矯正装置。
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