JP3666107B2 - 流量制御方法 - Google Patents

流量制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3666107B2
JP3666107B2 JP04559596A JP4559596A JP3666107B2 JP 3666107 B2 JP3666107 B2 JP 3666107B2 JP 04559596 A JP04559596 A JP 04559596A JP 4559596 A JP4559596 A JP 4559596A JP 3666107 B2 JP3666107 B2 JP 3666107B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
value
flow rate
constant
storage unit
pid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP04559596A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09217898A (ja
Inventor
洋一郎 風間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Metals Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Metals Ltd filed Critical Hitachi Metals Ltd
Priority to JP04559596A priority Critical patent/JP3666107B2/ja
Publication of JPH09217898A publication Critical patent/JPH09217898A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3666107B2 publication Critical patent/JP3666107B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Pipeline Systems (AREA)
  • Flow Control (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス等の比較的小流量の流体の流量を制御する流量制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、半導体製品等を製造するためには、半導体ウエハ等に対して例えばCVD成膜やエッチング操作が繰り返し行われるが、この場合に微量のプロセスガスを精度良く制御する必要から例えば精密ガス流量制御装置が用いられている。この種のガス流量制御装置は、微量ガスの質量流量を検出するセンサ部と、バルブ部と、これを制御する制御回路部とにより主に構成されている。センサ部は、全ガス量の僅かな比率の量が通過するセンサ管に電熱コイルを巻回してなるセンサを有しており、大部分のガスはバイパスを流れるようになっている。そして、このセンサ部での検出値に基づいて制御回路部はバルブ部の弁開度を制御し、設定値に合致したガス流量を流すようになっている。また、弁開度を制御するには、全体のガス流量自体が非常に少ないことから例えば数10μm程度のストローク範囲内で精度良く弁開度を制御しなければならず、このためにアクチュエータとして大きな推力を持ち、微小変位を生ぜしめることができることから、一般的には積層型圧電素子体が用いられており、これによりガス指令流量設定値に基づいてダイヤフラムよりなる弁体を操作し、所望の弁開度に制御するようになっている。
【0003】
ところで、バルブの弁開度すなわち操作量を制御してガス流量をコントロールする方式としては、位置PID制御方式や速度型PID制御方式等が知られており、また、ガス流量の制御に際しては、急激なガス流の流れ込みにより半導体処理室内に製品の欠陥の原因となるパーティクルが巻き上がらないように制御する必要がある。従って、パーティクル巻き上げの発生原因となるオーバシュートの発生は極力抑制しなければならない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
流量制御に一般的に使用される速度型PID制御の制御式は一般的にはデジタル系において下記に示す数1のように表される。
【0005】
【数1】
Figure 0003666107
【0006】
ここでΔmn は、現在のバルブ開度からの修正分を示し、現在のバルブ開度mn を認めて、それに対してどのような変化を与えるかという式を与えるものである。
この制御によれば、式より明らかなようにバルブ開度の変化分のみ算出し、出力の前回位置との和は出力処理部で行うために、内部での出力計算値が出力信号域を越え難い点や、出力計算値が過大に変化し難い点や積分値の内部計算において飽和することによる問題が生じない点などの利点を有する反面、設定値が急激に変化した時など、すなわちステップ応答時の応答速度がかなり劣るという問題がある。図14はこの状態を示しており、設定値が例えば0Vから5Vに急激にステップ状に変化した時には、バルブの開度(操作量)は点線で示されるように緩慢に上昇し、そのために実際の流量もオーバシュートすることはないが流量は緩慢に設定値に向けて上昇することになり、応答速度が悪いという問題がある。
【0007】
特に、実際のバルブ部の流量特性は、弁開度が小さい時の流量変化は少なく、ある程度以上の弁開度になると流量変化も大きくなるような特性を有しているので、バルブ全閉状態で流量ゼロからステップ状に設定値が変化した時の応答性がかなり劣るという問題があった。
【0008】
そこで、本発明者は、先の出願(特願平5−339737号)において、上記問題点を解決するために、指令流量設定値が変化した場合には、予め作成しておいたテーブルに基づいて、定常操作量よりも低めの初期操作量を求めてその値を流量制御弁に出力し、その後、直ちに速度型PID制御に移行するようにした流量制御方法を開示した。
この制御方法によれば、ある程度迅速に所望の流量に設定できるが、場合によっては流量のオーバシュートが発生することが判明した。
【0009】
このようにオーバシュートが生じる原因は、上述のように最初に初期操作量のバルブ駆動電圧をオンオフ的にステップ状に出力することから、このステップ状のバルブ開度の変化によるガス流量の急変がPID制御系にとって外乱として作用し、これがためにオーバシュートやハンチングが発生する。また、ある種の精密ガス流量制御装置には、センサ部の後段に、センサの応答速度を早めるために微分回路を設けるようにしたものもあるが、上記したようなステップ状の変化が発生すると、この微分回路が過度に応答してしまい、これがハンチングの原因にもなっていた。
また、上記した先の出願の方法例においては、流量制御弁のヒステリシス特性を考慮してテーブルを作成するようにしているため、この作成が非常に煩雑になるという欠点もあった。
【0010】
本発明は、以上のような問題点に着目し、これを有効に解決すべく創案されたものである。本発明の目的は、オーバシュートを生ずることなく迅速に、且つ精度良く所定の流量になるように制御することができる流量制御方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記問題点を解決するために、複数の指令流量設定値に対応したバルブ駆動電圧値を学習値としてテーブル化して記憶したテーブル記憶部と、PID制御の比例定数と積分定数とを少なくとも記憶したPID定数記憶部とを有する流量制御装置を用いて、入力された指令流量設定値に基づいて前記テーブル記憶部から対応するバルブ駆動電圧値を求めてバルブ駆動信号を出力し、この信号により流体通路に介設した流量制御弁を制御して流体の流量を制御する流量制御方法において、前記指令流量設定値がある一定値以上変化した時には前記テーブル記憶部より対応する学習値をバルブ駆動電圧値として求め、この値の所定の割合の値を所定の時間だけバルブ駆動信号として出力する初期工程と、その後、PID制御を行なうPID工程と、流量整定後において指令流量設定値に対応する前記テーブル記憶部中のバルブ駆動電圧と実際のバルブ駆動電圧との比が所定の範囲内の場合には、前記PID定数記憶部の比例定数と積分定数の少なくとも一方を書き換え、所定の範囲外の場合には前記テーブル記憶部に記憶された各バルブ駆動電圧としての学習値を書き換える書き換え工程とを有し、前記比例定数と積分定数の少なくとも一方の書き換えは、流量変化過渡時の所定の時点の流量センサの出力値と指令流量設定値との比で表される応答係数と比例定数または/及び積分定数との関係を予めテーブル化したPID定数テーブル記憶部から選択した値を用いて書き換えるように構成したものである。
【0012】
本発明は、以上のように、例えば工場出荷時等において、流量制御弁を介設した流体通路にある一定の圧力をかけた状態で、複数の指令流量設定値を与え、PID制御の結果、最終的に整定したバルブ駆動信号の値を初期値としてテーブル記憶部に記憶しておく。また、PID制御を行なうための最適と思われる比例定数、積分定数、微分定数及び休止期間等も工場出荷段階においてPID定数記憶部に記憶させておく。
この流量制御弁を実際に使用する場合は、これを使用系の流体通路に接続し、指令流量設定値に応じてテーブル記憶部に基づいて対応する初期値をバルブ駆動信号として出力する。この場合、当初の所定時間だけは求めた初期値の所定の割合、例えば80〜90%程度の出力とし、その後、一定の休止期間を設け、或いは設けないで、PID制御へ移行する。
【0013】
そして、所定の時間、例えば1.5秒程度が経過して流量が整定したならば、上記したバルブ駆動電圧の初期値やPID制御の各種定数等が適正か否かを学習判断し、初期値が不適正な場合には初期値を学習値で置き換え、また、各種定数等が不適正な場合にはこれらの定数を補正する。
このような学習操作或いは補正操作(書き換え操作)は定期的に頻繁に行なわれ、使用系の圧力条件等が反映されて常にその系に適応した最適な値となるようにアップデートされる。
これにより、流量にオーバシュートを生じることなく所定の流量値まで迅速に変化させることが可能となる。
【0014】
テーブル記憶部に記憶したバルブ駆動電圧である初期値(学習値)の書き換えは、その流量に対応するテーブル記憶中のバルブ駆動電圧を実際のバルブ駆動電圧との比が所定の範囲、例えば指令流量設定値が増加する場合には80〜85%の範囲以外の時には、テーブル記憶部中の学習値が不適切であることから応答性が遅過ぎる、或いは早過ぎるとしてこの学習値をアップデートする。尚、指令流量設定値が減少する場合には例えば115〜120%の範囲が基準となる。
また、両駆動電圧の比が、上記範囲内に収まっている場合であっても、流量変化過渡時の所定の時点の流量センサ出力値と指令流量設定値との比で表される応答係数に応じて比例定数や積分定数或いは休止期間の長さを適切に補正する。この時の補正値は、応答係数と各補正対象値との関係を予めPID定数記憶部に記憶させており、これより適切な値を選択することにより行なう。
【0015】
具体的には、応答係数が100%よりも大きくずれている時は、応答変位量に大きな影響を与える比例定数を少なくとも補正し、小さくずれている時には、応答変位量に小さな影響しか与えない積分定数のみを補正する。
ここで、応答係数を算出するにあたり、用いる流量センサの出力値は、応答が速くてピーク値が生じている場合にはそのピーク値を用い、逆に応答が遅くてピーク値が判別しにくい場合には、例えば、指令流量設定値の変動後、0.5秒経過した時のセンサ出力値を用いる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る流量制御方法の一実施例を添付図面に基づいて詳述する。
図1は本発明に係る流量制御方法を実施するためのガス質量流量制御装置を示す概略構成図、図2は図1に示す制御装置の流量制御部の構成を示すブロック図、図3はセンサ制御回路の出力からバルブ駆動信号を出力するまでの間の一般的な制御状態を示す概略ブロック図である。
【0017】
まず、本発明に係る流量制御方法を実施するためのガス質量流量制御装置について説明する。
図示するようにこのガス質量流量制御装置2は、実際の使用系である、例えば半導体製造装置のガス配管系PAに着脱可能に設けられる。この制御装置2は、例えばステンレススチール等により成形された流体通路4を有しており、この流体通路4のガス流体の流れ方向の上流側には大部分の流量を流すバイパス6が設けられ、下流側にはガス流体の流量を制御するために弁体として例えばダイヤフラム8を備えた流量制御弁10が設けられる。
【0018】
上記バイパス6の両端側には、質量流量検出センサ部12のセンサ管14が接続されており、これにバイパス6と比較して少量のガス流体を流し得るようになっている。このセンサ管14には制御用の一対の電熱コイル16が巻回されており、これに接続されたセンサ入力回路18によりガス流体の質量流量を検出するようになっている。
【0019】
ここでの検出値は、例えば2チャンネルのA/Dコンバータ20を介して例えばマイクロコンピュータ等よりなる流量制御部22へ入力されている。また、外部から入力される指令流量設定値を示す設定信号もこのA/Dコンバータ20を介して上記流量制御部22へ入力される。この設定信号は、通常0〜5Vのアナログ信号であり、上記A/Dコンバータ20にてデジタル信号へ変換された後に流量制御部22へ入力される。
【0020】
また、上記流量制御弁10は上記ダイヤフラム8を上下駆動するためのアクチュエータとして大きな推力を有し、微小変位を生ずる例えば積層型圧電素子24を有しており、圧電素子駆動部26からの駆動信号で制御される。上記駆動部26へは、流量制御部22からのデジタル駆動信号がD/Aコンバータ28によりアナログ信号へ変換された後に入力されており、上記指令流量設定値に対応した流量が流れるように流量制御弁10の操作量すなわち弁開度を制御している。
【0021】
本発明においては、例えば工場出荷段階で予め複数の指令流量設定値に応じて得られたバルブ駆動信号(電圧)を初期の学習値としてテーブル化して後述するテーブル記憶部に記憶させてあり、そして、この装置を実際の使用系に取り付けた後に、流体を流しつつ実際のバルブ駆動信号(電圧)と各設定値に対応するテーブル上の上記学習値とに基づいて上記複数の指令流量設定値に対応した学習値を求めてこの学習値に基づいてバルブ駆動信号を出力するようにプログラムされている。
【0022】
また、この学習値は、必要に応じて、例えば流量整定後において実際のバルブ駆動電圧と対応する学習値との比が所定の範囲、例えば指令流量設定値が増加した時には80〜85%の範囲外の時にはアップデートされて補正するようにプログラムされている。
また、同様に工場出荷段階でPID制御に必要とされる各種定数、例えば比例定数、積分定数、微分定数や制御の休止期間が後述する応答係数との関係でテーブル化して後述するPID定数テーブル記憶部に予め記憶させてあり、実際の使用系において動作後、必要に応じて適切にアップデートされて補正するようにプログラムされている。この補正は、上記実際のバルブ駆動電圧値と学習値との比が例えば指令流量設定値が増加した時は80〜85%の範囲内に収まっているときに、上記応答係数に依存して行なわれることになる。
【0023】
このプログラム内容を機能的に表現すると、図2のように示され、大きくは工場等においてバルブ特性の初期値を学習するバルブ特性初期値用ブロック30と実際の使用系にて実際の流量制御バルブ特性の学習を行なう学習ブロック32とよりなり、それぞれのブロックは、バルブ特性初期値演算制御部34及び学習演算制御部36を含んでいる。各制御部34、36には、指令流量設定値とバルブ駆動電圧である学習値との関係を示す表1に示すようなテーブルを記憶するテーブル記憶部38及び表中の各指令流量設定値の順列をカウントするテーブルカウンタ40が共通に接続される。
【0024】
【表1】
Figure 0003666107
【0025】
上記バルブ特性初期値演算制御部34には、初期設定時に種々の指令流量設定値を電気的に発生させる指令流量設定値発生部42が接続されており、また、制御部34は、センサ出力とその時の指令流量設定値とを比較して偏差を求めるための比較部44の出力が接続されている。
【0026】
そして、両2つのブロック30、32間を選択的に切り替えるために学習フラグ46が設けられている。このフラグ46は図示例では理解を容易にするためにスイッチとして記載されてるが、実際にはプログラムで特定のビットを立てるか否かで選択されることになる。
【0027】
また、学習演算制御部36には、以下のものが接続されている。
センサ出力記憶部48は、指令流量設定値変化後のセンサ出力値を順次数秒間に亘って記憶するメモリである。PID定数テーブル記憶部50は、PID制御時に必要となる比例定数Kp、積分定数Ki、微分定数Kd及び制御の休止期間Ptと応答係数Rkとの関係を予めテーブル化しておくメモリであり、例えば表2に示すようなテーブルが記憶されており、後述するように応答係数Rkの値に応じて最適な値を選択できるようになっている。
【0028】
【表2】
Figure 0003666107
【0029】
PID定数記憶部52は、上記PID定数テーブル記憶部50にて選択された各定数や休止期間或いは計算で求められた休止期間を記憶するメモリであり、工場出荷時には一定条件下での適正な値でそれぞれ初期設定されており、動作後においては、必要に応じてアップデートされ、補正される。尚、実施例では、微分定数Kdは固定値として、変更しないものとする。
タイマ54は、指令流量設定値が変化した時からの時間をカウントするカウンタである。Vg/Vn記憶部56は、実際のバルブ駆動電圧Vnとその時の対応するテーブル上の学習値Vgとの比の許容範囲を記憶するメモリであり、本実施例では指令流量設定値が増加する場合には、例えば80〜85%の範囲に予め初期設定されている。
【0030】
所定の時点記憶部58は、応答が遅い時、すなわち指令流量設定値が増加した時にセンサ出力にピーク値(山部)が判別し難い場合において、指令流量設定値がある一定値以上、例えば10%以上変化した時から、例えば0.5秒経過した時のセンサ出力値を記憶するメモリであり、この値は上記応答係数Rkを算出する時に用いる。
変化点記憶部60は、指令流量設定値がある一定値以上増加した時にセンサ出力にピーク値が存在した場合において、そのピーク値のセンサ出力値を記憶するメモリであり、上述のように応答係数Rkを算出する時に用いる。
【0031】
整定時間記憶部62は、指令流量設定値がある一定値以上変化した後に、流量修正が収まって整定するであろうと予期される時間を記憶するメモリであり、本実施例では例えば1.5秒に設定されている。後述するようにこの整定時間1.5秒が経過した時に、テーブル中の学習値を書き換える補正をすべきか否か、或いはPID制御定数等を補正すべきか否かの判断処理を開始することになる。SOm/SP記憶部63は、指令流量設定値SPとセンサ出力の反動出力値SOmとの比の基準値を記憶するメモリであり、ここでは例えば98%が記憶される。学習演算制御部36は、学習値補正ブロック36AとPID定数補正ブロック36Bとに区分され、両者はVg/Vn判断部64の判断結果によりいずれか一方が選択される。すなわち、Vg/Vn×100の値が、Vg/Vn記憶部56に記憶する範囲、80〜85%の範囲外の時は学習値を補正するために学習値補正ブロック36Aが選択され、逆に、80〜85%の範囲内の時は、PID制御定数等を補正するためにPID定数補正ブロック36Bが選択される。
【0032】
上記学習値補正ブロック36Aは、センサ出力とその時の指令流量設定値とを比較してこれらの偏差を求める比較部66、指令流量設定値が変化したか否かを検出するための設定値変化検出部68及びこれらの出力値に応じて最新の学習値を求めてテーブル中の学習値を書き換える学習値演算部70を有している。
【0033】
一方、上記PID定数補正ブロック36Bは、応答係数Rkに応じてPID定数テーブル記憶部50から対応するPID制御定数等を選択し、この値でPID定数記憶部52の定数や休止期間の長さを書き換えるPk判断部72と、PID制御定数が最適値である場合にはおいてもキックバック量を最低に制御するために指令流量設定値SPとセンサ出力の反動出力値SOmとの比SOm/SPに応じて休止期間を増減させるためのSOm/SP判断部74を有している。反動出力値SOmとしては、指令流量設定値が増加する場合には、センサ出力がピーク値(山部)を越えた後の最小値が用いられ、上記比SOm/SP×100の値が98よりも小さい時に、現在の休止期間よりも例えば10m秒だけ休止期間を長くし、しかし、最長は100m秒とする。
【0034】
上記した流量制御弁の駆動は、設定値が変化した後の僅かな時間を除き、通常の動作時にはPID制御が行われる。この時の制御ブロック図の概要は、図3に示すように表される。すなわち、センサ入力回路18からのセンサ出力は、微分回路76にてその位相が早められ、その出力は比較部78にて指令流量設定値と比較されてその偏差が求められる。そして、この偏差に応じてPID制御され、バルブ駆動信号出力部80から所定の電圧を示すバルブ駆動信号が出力される。
【0035】
また、バルブ駆動信号出力部80の出力側には、指令流量設定値がある一定値以上変化した時に、その後の僅かな時間の間に学習値を出力する加算部84が設けられると共に、この学習値を出力している間はPID制御を停止するためのスイッチ部86を設けている。これらの動作は、ソフトウエア的に行なわれるのは勿論である。
尚、図1中、88は流量出力を例えば0〜5Vのアナログ信号に変換するD/Aコンバータであり、90は外部との通信を行う例えばRS232C規格のインタフェースである。
【0036】
次に、以上のように構成されたガス質量流量制御装置を用いて行われる本発明方法の一例を具体的に説明する。
図1において、例えば差圧3kgf/cm2 の流体通路4にガス流体が流れると、この一部はセンサ部12のセンサ管14を流れ、大部分はバイパス6を流れて行き、流体制御弁10によりその流量が制御されつつ、例えば半導体製造装置へ向かう。
【0037】
センサ管14を流れるガス流体の流量はセンサ入力回路18により検出されて流体通路4全体に流れる質量流量が求められ、流量制御部22へ入力される。そして、この検出値が外部から入力されている指令流量設定値と同一になるようにフィードバック制御がかけられて流量制御弁10の積層型圧電素子24を駆動することにより弁開度をPID制御することになる。
【0038】
さて、図4に基づいて上記制御動作を具体的に説明する。図4は指令流量設定値SPが増加した時のセンサ出力SOと実際のバルブ駆動電圧Vnの関係を示すグラフである。この場合は、センサ出力SOにオーバーシュートが見られ、応答が少し速い場合を示している。
まず、指令流量設定値SPがステップ状にある一定値以上変化すると、図2中のテーブル記憶部38に記憶されている表1から対応する学習値を求め、この値の80〜90%の値をバルブ駆動電圧として出力する。このように学習値の100%の値を出力しない理由は、100%の値を出力すると制御系が過度に応答してオーバーシュートを生ずることが考えられるからである。また、出力値が80%よりも少な過ぎると制御性に大きな遅れが生じて好ましくなく、逆に、90%よりも大きくなると上記したオーバーシュートが生ずる可能性が大きくなるので同様に好ましくない。この80〜90%の出力値は、ステップ状に出力してもよく、或いは図示するように例えば300m秒程度の時間をかけて漸増し、リニアに出力させるようにしてもよい。
【0039】
上記80〜90%の出力が終了したならば、このままの状態を維持する休止期間に入り、PID制御によるキックバックを抑制するようにする。この休止期間は、PID制御定数等にもよるが、通常は50m秒〜100m秒の範囲内に設定する。尚、この休止期間は、上述のようにキックバックを抑制するために好ましくは設けるのがよいが、より速い応答性を望む場合には設けなくてもよい。
休止期間が終了したならば、次に、通常のPID制御へ移行して弁開度を制御する。
【0040】
図4では応答が速くなるように、PID制御定数を調整しているのでセンサ出力特性に山部(ピーク値)P1が生じ、その後、キックバックが生じて最低値P2を記録して、流量が安定する整定状態へと入って行く。そして、指令流量設定値SPの変化後、略1.5秒経過した頃には略確実に整定状態となっている。
ここでは、設定値変動後、1.5秒経過して整定状態に入った時に、学習値を補正するか否か、或いはPID制御定数等を補正するか否かの判断操作が行なわれることになる。
【0041】
本発明においては、流量制御装置2をユーザにおける実際の使用系に取り付ける前に、例えば組み立て工場にて行なう初期設定モードと、ユーザの実際の使用系に取り付けた後に行なう学習モード(通常動作モード)があり、これらの選択は図2に示す学習フラグ46の切り替えで行なう。
まず、全体の流れについて説明すると、テーブル記憶部38は、前記表1に示すようになテーブルで構成される。
表1中のテーブルカウンタ値nは、0〜10まで11段階に区分され、この値はテーブルカウンタ40でカウントされる。尚、カウンタ値は11段階に限定する必要はなく、もっと細かく多段階にしてもよい。
【0042】
指令流量設定値は、カウンタ値と対応させて2%〜100%までの間で、適当に略等間隔に設定される。また、初期値は、学習値の計算のベースとなる値であり、工場レベルにて計測されて記憶されるバルブ駆動信号の電圧値である。これに対して、学習値は流量制御装置を実際の使用系に組み付けた後に計測されて記憶されるバルブ駆動信号の電圧値である。工場出荷時にはこの初期値が学習値の欄にコピーされて記憶されている。この学習値は後述するように、適当時にアップデートされ、必要に応じて常に補正される。
【0043】
このように学習値を設ける理由は、工場にて行なうテスト圧力条件と実際の使用系における使用圧力条件とは通常異なるものであり、工場での評価をそのまま、実際の使用系に適用できないからである。例えば、同じ弁開度でも流すガス圧力によってその流量も異なるので評価をし直す必要が生ずるからである。
この表1の内容は、図5に示すグラフに表されており、初期値を求める場合には、そのテーブルカウンタ40の値nを順次増加することによって指令流量設定値を2%〜100%まで順次11段階に変化させ、その時のバルブ駆動信号の電圧値をリードする。尚、1回目の学習値の補正については、後述するように、ある所定の指令流量設定値SPの時の実際のバルブ駆動信号の電圧(実際の使用系なので初期値とは異なるのが一般的である)をリードし、この時の学習値(コピーされた初期値)との関係より比例配分で学習値をシフトすることにより演算で求める。以後、2回目の学習値の補正は、直前の学習値を参照して行なわれることになる。
【0044】
ここで、工場段階において、先の表1に示す学習値を求めるために行われるバルブ特性初期設定操作を図6に示すフローを参照して説明する。
【0030】
バルブ特性は、個々の流量制御装置の固有の特性であり、工場での装置組み立て調整時に一定圧力(例えば1.5kgf/cm2 )のガス圧のもとで初期設定させるが、この操作は、学習フラグを初期設定側へセットすることで自動的に開始される。
この場合、前述のように表1に示す11段階の各指令流量設定値は、テーブルカウンタ34の内容を1つずつインクリメントすることにより指令流量設定値発生部42から発生させる。
【0045】
図6ににおいて、まず、学習フラグ46が初期設定側へセットされたか否かをチェックする(S1)。図2では、学習フラグ46としては、便宜上、スイッチとして表されているが、実際にはCPUの所定のメモリに[1]を書き込むことでセットが行われる。以後の動作はバルブ特性初期値演算制御部34の制御下で行われる。
学習フラグ46がバルブ特性初期設定側にセットされると、指令流量設定値を0%にし(S2)、更にテーブルカウンタ40の値nをクリアする(S3)。
次に、テーブルカウンタのカウント値nに従い、指令流量設定値をセットする(S4)。この場合、カウント値nは0なので例えば5秒間、指令流量設定値を0%(バルブ全閉)とした後、指令流量設定値を2%にセットする。これにより、流量制御弁10は、PID制御で実際のガス流量がセンサ出力(流量)に一致するように動作する(S5)。
そして、次に、例えば5秒後、実際の流量を示すセンサ出力と現在の指令流量設定値(2%)とが比較部44にて比較されてこれらの偏差を求め、この偏差値が所定の範囲内、例えば±1.0%以下であるか否かが判断される(S6)。この動作は、偏差値が所定の範囲内に入るまで行われる。
【0046】
ここで、偏差値が所定の範囲内に収まったならば(YES)、流量が安定して整定状態になっていることを示していることから、その時のバルブ駆動信号の電圧をリードし、このリード値をテーブルの対応する初期値の欄に記憶する(S7)。
ここでは指令流量設定値が2%であるのに対して、初期値C0が記憶される。
次に、テーブルカウンタ40の値nが、10に達したか否かが判断され(S8)、NOの場合には、テーブルカウンタ40が値nを1つインクリメントし(S9)、上記S4からS8のステップを繰り返し行なう。これにより、指令流量設定値は10〜100%まで段階的に上げられ、表1のC10まで埋められることになる。
そして、カウンタ40の値nが10まで達すると、S8にてYESとなり、得られた初期値を学習値の欄にコピーし(S10)、学習フラグ46をクリアし(S11)、バルブ特性初期設定操作を終了する。
【0047】
また、上述のようなPID制御を行なう場合、センサ出力SOは、例えば図4に示すような曲線を描くのであるが、ここで、PID制御定数、すなわち比例定数Kp、積分定数Ki、微分定数Kdも種々変更して流量制御を行い、各定数の最適値と思われる値を基準値として予め設定しておく。この場合、制御系の過敏な応答を抑制し得、しかも過度な制御遅れを生ずることなくキックバックを抑制することが可能な休止期間の範囲を予め設定しておく。そして、実際の流量制御時において、各制御定数や休止期間をより最適な値に補正するために求められた各制御定数及び休止期間を応答係数Rkとの関係を表2に示すように予めテーブル化して記憶しておく。
【0048】
尚、微分定数Kdは応答特性に他の定数程影響を与えないので、ここでは固定値とする。表2において、横線は補正しないで現状維持する場合を示し、休止期間Ptは、本実施例では50m秒から100m秒までの範囲とし、後述するように必要に応じてこの間を10m秒ずつ増減する。
また、応答係数Rkが100%よりも上下に大きくずれている時には、比例定数Kpと微分定数Kiの両方を補正し、小さくずれている時には積分定数Kiのみを補正することとした理由は以下の理由による。
バルブ駆動電圧修正量△mは以下の数2で与えられる。
【0049】
【数2】
Figure 0003666107
【0050】
この数2から明らかなように比例定数Kpの変化は、修正量△mに大きな変動を与えるのに対して、積分定数Kiの変化は、修正量に対して小さな変動しか与えないからである。従って、本実施例では応答係数Rkが100%より大きくずれている時にはKp、Kiの相方を補正するようにしたが、少なくともバルブ駆動電圧修正量に大きな影響を与えるKpを補正するようにすればよい。
このように、テーブル記憶部38には表1に示す数値が埋められた状態で、また、PID定数テーブル記憶部50には表2に示す数値が埋められた状態で、流量制御装置2は工場より出荷され、ユーザの実際の使用系の配管類に接続される。尚、PID定数記憶部52には初期値として、例えば先に求められたKi、Kp、Kd、Ptがコピーされて記憶される。
次に、この実際の使用系の配管系に接続された状態で行われる実際の流量制御動作と、これに併せて行なわれる学習値と制御定数等の補正操作について説明する。
【0051】
まず、流量制御全体の流れについて説明する。
図7は流量制御の全体の流れを示すフローであり、図4に示すような制御形態を例にとって説明する。
まず、図2中の学習フラグ46は、学習(通常動作)側へたおされ、ホストコンピュータ等より入力される指令流量設定値SPがある一定値以上、例えば10%以上変化したか否かが常時判断されており(S1、S1’)、この変化すなわち流量変更指令が確認されると、タイマ54(図1参照)のカウントが開始される(S2)。以下の時間的基準はこのカウント値を参照して判断される。そして、この指令流量設定値SP値に対応する学習値、すなわちバルブ駆動電圧Vgを表1から求める。表1中に存在しない場合には補完法により求める(S3)。
【0052】
次に、上記指令流量設定値が上がったか(増加)、或いは下がったか(減少)が判断され(S4)、上がった場合には、まず、上記求めた学習値の所定の割合、例えば85%の値をステップ状或いは図4に示すように僅かな時間、例えば300m秒程度の時間をかけてリニアに出力する(S5)。この所定の割合の範囲は、例えば80〜90%の範囲とし、これよりも小さいと制御に遅れが生じ、大き過ぎるとオーバショートが発生する恐れが生ずる。
また、指令流量が下がった場合には、求めた学習値の所定の割合、例えば110〜120%の範囲内の値、例えば115%の値を出力する(S6)。この場合は、図8に示すように弁開度が小さくなって流量が低下するのでオーバショート等を防止するためにはS5の場合と異なり、初期出力時には学習値よりも大きなバルブ駆動電圧を出力する。
【0053】
このように学習値の所定の割合の出力を行なったならば、キックバックの発生を抑制するために所定の長さの休止期間を設ける(S7)。この期間は、キックバックの抑制と過度の制御遅れを生じないようにするために、例えば50〜100m秒の範囲内に設定し、本実施例では、後述するように、この範囲内で可変となっている。この休止期間中に、応答性の遅いセンサ出力が次第に増加して行く。尚、この休止期間は、制御系の過剰応答を抑制するためのものであり、図示例のように設けるのが好ましいが、設けなくてもよい。
この所定の長さの休止期間が終了したならば(S8)、通常のPID制御へと移行する(S9)。そして、指令流量設定値の変化後、流量が整定するであろう所定の時間、例えば1.5秒経過したならば(S10)、次に、表1の学習値の補正操作やPID制御定数及び休止期間の長さの補正操作へ移行して行く(S11)。この時の所定の時間の基準値1.5秒は、、整定時間記憶部62に記憶されている。
このような補正操作が終了したならば、また、最初のステップSに戻り、同じ操作が繰り返し行なわれることになる。
【0054】
上記補正操作の概略的フローについて図9を参照して説明する。
まず、流量整定後において実際の流量を示すセンサ出力と指令流量設定値との差、すなわち偏差が許容範囲内、例えば±2%以内に収まっているか否かが判断され(S1)、これが収まっていない場合には、機械的故障と考えられるので(S2)、処理を終了する。
【0055】
上記偏差が、±2%の範囲内に入っている場合には、まず、表1の学習値が適切か否かが判断される(S3)。この判断に際しては、後述するように実際のバルブ駆動電圧Vnとその時の流量に対する学習値Vgの比が参照される。ここで、学習値が適切でない場合には(NO)、学習値の補正操作が実際に実行されることになる(S4)。また、S3において学習値が適切な場合には(YES)、次に、応答係数Rkが適切か否かが判断され(S5)、NOの場合、すなわち不適切な場合には、PID制御定数Kp,Kiや休止期間の長さなどを表2に基づいて選択的に補正する(S6)。また、S5において応答係数Rkが適切な場合には(YES)、より適正な制御を行なうために、必要に応じて休止期間の長さを微調整する(S7)。
このように制御性が劣る場合には、まず、学習値が適正な値になっているか否かを判断し、これが適正な場合に初めてPID制御定数等を補正するようにしている。
【0056】
次に、表1中の学習値の補正操作について説明する。
この学習操作は、主にガス流の圧力条件で決まる実使用条件に適合させるための操作であり、例えば次の条件を満足する時に学習を行なう。
▲1▼応答係数Rkが所定の範囲外となること。
▲2▼指令流量設定値に変化がないこと。
▲3▼指令流量設定値とセンサ出力(流量)との偏差が、所定の範囲、例えば±1.0%以内に一定時間、例えば5秒間、収まっていること。
この学習操作は、上記▲1▼▲2▼▲3▼の条件を満たしている時に、現在の指令流量設定値SPと上記表1中の学習値の内、SPを挟む2つの学習値により仮の学習値(バルブ駆動電圧)Vcを数3により求め、次に、現実のバルブ駆動電圧Vmと上記仮の学習値Vcの比から各指令流量設定値の新たな学習値mn を数4により求める。従って、図5に示すように新たな学習値のグラフは、初期値或いは旧学習値のグラフを所定の量だけシフトしたような形態となる。
【0057】
【数3】
Figure 0003666107
【0058】
【数4】
Figure 0003666107
【0059】
尚、mn ,mn-1 は表1中のSPに対応する指令流量設定値の両側の指令流量設定値(n:1〜10)。
そして、新たな学習値が計算された後は、指令流量設定値が変化した場合にはこの学習値を基にしてバルブ駆動電圧が出力される。
ここでは、現在の指令流量設定値が65%の場合を例にとって説明する。
図10において、指令流量設定値が変化した後、所定時間、例えば1.5秒が経過して応答係数Rkが所定の範囲外となっていることを前提とし、設定値変化検出部68(図2参照)にて指令流量設定値が変化しているか否かを判断する(S1)。ここで、指令流量設定値が変化していないものと判断されたならば、比較部66にて現在の指令流量設定値(65%)と実際の流量を示すセンサ出力とを比較して偏差を求め、この偏差が所定の範囲内、例えば±1.0%以内に一定の時間、例えば5秒間収まっているか否かが判断される(S2)。
【0060】
そして、上記判断の結果、YESの場合には現在のバルブ駆動信号の電圧Vmをリードする(S3)。
次に、上記バルブ電圧Vmと表1中の学習値より、数3、数4に基づいて新たな学習値を求める(S4)。ここでは指令流量設定値SPは65%に設定されることからこれを挟む両側の学習値はm6、m7となる。まず、数3より仮の学習値Vcは以下の数5のようになる。
【0061】
【数5】
Figure 0003666107
【0062】
この仮の学習値Vcを数4に代入して、mn を0から10まで変化させることにより、表1中の全ての新たな学習値m0〜m10を得ることができ、この新たな学習値で旧学習値を置き換える。尚、SP値が表1中に示す指令流量設定値ならば、仮の学習値Vcとしてそれに対応する学習値を用いればよい。また、新たな学習値が前の旧学習値から変化が少ない場合(例えば、1〜2%)は、指令流量設定値を挟む両側の学習値だけを書き換えてもよい。
【0063】
このように、実際の流量の制御過程において、例えば指令流量設定値が変化した時には、繰り返し上記学習値が更新(アップデート)されて、常に補正がなされる。尚、表1中に示されていない指令流量設定値に対する学習値を求めるには、補完法を用い、その値を出力すればよい(図5参照)。例えば、指令流量設定値が0%から85%(SP値)に変化した時には、補完法により出力すべき学習値(バルブ駆動電圧)Vmは数6に示すように求められる。
【0064】
【数6】
Figure 0003666107
【0065】
次に、図11及び図12に基づいてPID制御定数等の補正操作の詳細について説明する。ここでは、指令流量設定値がステップ状に増加した時を例にとって説明する。この時の制御態様は大きく分けて図12に示すように3つに分けられ、図12(A)は応答が遅い場合、図12(B)はオーバショートが生じて応答が速い場合、図12(C)は応答が略適正な場合をそれぞれ示している。
図11において、まず、前述したように指令流量設定値が変化した後、1.5秒経過して流量が整定したか否かが判断され(S1)、流量が整定したならばVg/Vn判断部64(図2参照)にてVg/Vn×100の値が80〜85%の範囲内に入っているか否かを判断する(S2、S3)。ここで、Vnは実際のバルブ駆動電圧、Vgはその時の流量に対応する学習値である。
【0066】
Vg/Vn×100の値が80%よりも小さくて図12(A)に示すような応答性を示すような場合(S2のYES)及び85%よりも大きくで図12(B)に示すような応答性を示すような場合(S3のYES)には、ともに学習値と実際のバルブ駆動電圧との差が大き過ぎることを意味しているので、表1中の学習値を補正する(S4)。この時の補正操作は先に説明した図10に示すフローに従って行なわれる。尚、基準値80〜85%は、Vg/Vn記憶部56に予め記憶されている。
【0067】
Vg/Vn×100が80〜85%の範囲内の場合には(S3のNO)、学習値は適正であることから実質的にPID制御定数等の補正操作に入る。
まず、流量変化過渡時にセンサ出力に凸部(山部)があったか否かに応じて(S5)、Rk判断部72にて応答係数Rkを求める。ここで応答係数Rkは、応答の速さを表す係数であり、センサ出力に凸部が存在しなかった場合(S5のNO)、例えば図12(A)に示すような遅い応答の場合には例えば設定値変化後、0.5秒後のセンサ出力と設定値との比(SO0.5/SP)×100で表され (S6)、センサ出力に凸部(ピーク)が存在した場合(S5のYES)、例えば図12(B)に示すような速い応答の場合には、ピーク時点のセンサ出力と設定値との比(SOpk/SP)×100で表される(S7)。尚、図12(C)に示すような応答性の場合にも上記いずれか一方の方法で応答係数Rkが求められる。また、指令流量設定変化後のセンサ出力はセンサ出力記憶部48に記憶されており、上記した0.5秒経過時のセンサ出力値及びピーク時のセンサ出力値は、センサ出力記憶部48よりピックアップされて、それぞれ所定の時点記憶部58及び変曲点記憶部60に記憶されている。
【0068】
次に、上記求めた応答係数Rkが所定の範囲、例えば98〜102%の範囲内に入っているか否かが判断され(S8)、NOの場合、すなわち上記範囲内に入っていない場合には、応答係数Rkに基づいて表2から対応するKp、Ki、休止期間Ptを求め(S9)、この値でPID定数記憶部52に記憶されていた各値をアップデートし、補正する(S10)。 前述したように表2中において横線は変更しない場合を示し、また、例えばKp×0.9は、工場にて設定された基準値Kpに対して0.9を乗算した値を設定することを意味する。
【0069】
応答係数Pkが98〜102%の範囲内の場合には(S8のYES)、図12(C)に示すように応答性がかなり良好な場合であるが、この場合にはキックバックをより少なくして制御性を向上させるために必要ならば休止期間Ptを微調整する。そのために、SOm/SP判断部74において、SOm/SP×100の値が所定の値、例えば98%よりも小さいか否かを判断する(S11)。ここで、SOmは、ここではセンサ出力の最小値を示し、SPは設定値を示す。また、基準値98%は、予めSOm/SP記憶部63に記憶されている。
【0070】
この判断の結果、両者の比が98%よりも小さい場合には(S11のYES)、現在の休止期間Ptに対して10m秒を加えた値を新たな休止期間としてPID定数記憶部52の対応する値を補正し(S12)、PID制御の修正動作を穏やかにすることによってキックバックをより抑制させる。ただし、この休止期間は50m秒を最小とし、100m秒を最大とする。従って、50m秒から100m秒の範囲内で適宜選択されることになる。
また、S11において両者の比が98%から100%の範囲内の場合には(S11のNO)、適正な値であることから何ら補正は行なわない(S13)。
このように、本発明においては実際の流量制御の特性を参照して指令流量設定値に対応した学習値(バルブ駆動電圧)を補正したり、学習値が適正な場合にはPID制御定数等を選択的に補正するようにしたので、常に、実際の流量制御特性に対応させて各値を適正値に変更、補正することが可能となる。
【0071】
従って、オーバシュートを生ずることなく迅速且つ高精度な流量制御が可能となる。
尚、上記実施例における各判断基準の定数、例えばSOm/SP基準値の98%、整定基準値の1.5秒、Vg/Vm基準範囲の80〜85%、表2中の各制御定数Kp、Ki、休止期間Ptの長さ等はすべて一例を示したに過ぎず、これに限定されない。また、これらの値は、バルブ使用系に対応させて可変的に記憶できる構造としてもよい。
また、図11に示すフローは、指令流量設定値が増加した場合のフローを示しているが、指令流量設定値が減少した時のフローは図13に示される。
この場合には、図8において説明したように流量が減少することから、この場合にもアンダーシュート等が生じないようにするために図11に示すフローの各基準値が、100%を越えて相補的な関係となる。すなわち、図13中のS2及びS3においては、Vg/Vn×100の値が115%〜120%の範囲内に収まっているか否かが判断され、また、S4においては流量変化過渡時にピーク値ではなく谷部が存在するか否かが判断される。図8においてはセンサ出力に谷部P2が存在している時の曲線を示している。
【0072】
また、S7においては応答係数Rkの算出にあたり、凸部ではなく、上記谷部P2におけるセンサ出力値を用いている。更には、S11においては、SOm/SPを算出するにあたり、SOmの値としては、谷部P2を経過した後の最大値を用いている。このように、指令流量設定値が増加する時と減少する時の制御方向は互いに逆方向となるので、各基準値も上述のように相補的となるように設定すればよい。
また、本実施例ではダイヤフラム8を駆動するアクチュエータとして圧電素子を用いているが、これに限定されず、例えば電磁式のアクチュエータを用いることもできる。バルブ駆動電圧は、圧電素子の場合には、0〜120V程度の範囲内になるのに対し、電磁式のアクチュエータの場合は、0〜15V程度の範囲内となる。
【0073】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の流量制御方法によれば、次のように優れた作用効果を発揮することができる。
実際の流量制御特性を参照して、指令流量設定値に対応した学習値(バルブ駆動電圧)やPID制御定数等を選択的に適切に補正して制御特性に合致させるようにしたので、常に、高速で、且つオーバシュート等が生ずることのない制御性の良好な流量制御を行なうことができる。
また、制御途中に可変になされた休止期間を設けることにより、PID制御の修正動作を適正に制御でき、制御の遅延等を生ずることなく一層精度の高い流量制御を行なうことができる。
更に、上述のように学習値やPID制御定数等は、所定の条件下において常にアップデートされるので、バルブの経年変化や流体の圧力変化によってバルブ特性が変化してもこれに追従することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る流量制御方法を実施するためのガス質量流量制御装置を示す概略構成図である。
【図2】図1に示す制御装置の流量制御部の構成を示すブロック図である。
【図3】センサ制御回路の出力からバルブ駆動信号を出力するまでの間の一般的な制御状態を示す概略ブロック図である。
【図4】本発明の流量制御方法を説明するための特性図である。
【図5】表1中の初期値(学習値)から新たな学習値へ補正する場合のバルブ駆動電圧の変化を示すグラフである。
【図6】バルブ特性の初期設定を行なう時のフローを示す図である。
【図7】全体の流量制御フローを示す図である。
【図8】指令流量設定値が減少した時の制御特性の一例を示すグラフである。
【図9】補正の概略的フローを示す図である。
【図10】表1の設定値を補正する時の学習フローを示す図でる。
【図11】流量増加時のPID制御定数等の補正の詳細フローを示す図である。
【図12】流量制御時の特性パターンを示す図である。
【図13】流量減少時のPID制御定数等の補正の詳細フローを示す図である。
【図14】一般的な流量制御特性を示すグラフである。
【符号の説明】
2 ガス質量流量制御装置
4 流体通路
10 流量制御弁
12 質量流量検出センサ部
18 センサ入力回路
22 流量制御部
24 積層型圧電素子
26 圧電素子駆動部
30 バルブ特性初期値用ブロック
32 学習ブロック
34 バルブ特性初期値演算ブロック
36 学習演算制御部
36A 学習値補正ブロック
36B PID定数補正ブロック
38 テーブル記憶部
42 流量設定発生部
50 PID定数テーブル記憶部
52 PID定数記憶部
64 Vg/Vn判断部
70 学習値演算部
72 Rk判断部
74 SOm/SP判断部
82 PID制御部

Claims (8)

  1. 複数の指令流量設定値に対応したバルブ駆動電圧値を学習値としてテーブル化して記憶したテーブル記憶部と、PID制御の比例定数と積分定数とを少なくとも記憶したPID定数記憶部とを有する流量制御装置を用いて、入力された指令流量設定値に基づいて前記テーブル記憶部から対応するバルブ駆動電圧値を求めてバルブ駆動信号を出力し、この信号により流体通路に介設した流量制御弁を制御して流体の流量を制御する流量制御方法において、前記指令流量設定値がある一定値以上変化した時には前記テーブル記憶部より対応する学習値をバルブ駆動電圧値として求め、この値の所定の割合の値を所定の時間だけバルブ駆動信号として出力する初期工程と、その後、PID制御を行なうPID工程と、流量整定後において指令流量設定値に対応する前記テーブル記憶部中のバルブ駆動電圧と実際のバルブ駆動電圧との比が所定の範囲内の場合には、前記PID定数記憶部の比例定数と積分定数の少なくとも一方を書き換え、所定の範囲外の場合には前記テーブル記憶部に記憶された各バルブ駆動電圧としての学習値を書き換える書き換え工程とを有し、前記比例定数と積分定数の少なくとも一方の書き換えは、流量変化過渡時の所定の時点の流量センサの出力値と指令流量設定値との比で表される応答係数と比例定数または/及び積分定数との関係を予めテーブル化したPID定数テーブル記憶部から選択した値を用いて書き換えるように構成したことを特徴とする流量制御方法。
  2. 複数の指令流量設定値に対応したバルブ駆動電圧値を学習値としてテーブル化して記憶したテーブル記憶部と、PID制御の比例定数と積分定数とを少なくとも記憶したPID定数記憶部とを有する流量制御装置を用いて、入力された指令流量設定値に基づいて前記テーブル記憶部から対応するバルブ駆動電圧値を求めてバルブ駆動信号を出力し、この信号により流体通路に介設した流量制御弁を制御して流体の流量を制御する流量制御方法において、前記指令流量設定値がある一定値以上変化した時には前記テーブル記憶部より対応する学習値をバルブ駆動電圧値として求め、この値の所定の割合の値を所定の時間だけバルブ駆動信号として出力する初期工程と、その後、PID制御を行なうPID工程と、流量整定後において指令流量設定値に対応する前記テーブル記憶部中のバルブ駆動電圧と実際のバルブ駆動電圧との比が所定の範囲内の場合には、前記PID定数記憶部の比例定数と積分定数の少なくとも一方を書き換え、所定の範囲外の場合には前記テーブル記憶部に記憶された各バルブ駆動電圧としての学習値を書き換える書き換え工程とを有し、前記比例定数と積分定数の少なくとも一方の書き換えは、前記応答係数が100%よりも大きくずれている時には比例定数と積分定数の内、少なくとも比例定数の書き換えを行い、小さくずれている時には積分定数のみの書き換えを行なうように構成したことを特徴とする流量制御方法。
  3. 前記テーブル記憶部のバルブ駆動電圧の書き換えは、前記テーブル記憶部のバルブ駆動電圧と実際のバルブ駆動電圧との比に基づいて行なわれることを特徴とする請求項1または2記載の流量制御方法。
  4. 前記初期工程と前記PID工程との間には、前記初期工程の終点状態を保持する休止期間を設けるように構成したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の流量制御方法。
  5. 前記休止期間の長さは、前記比例定数または/及び積分定数と共に補正されることを特徴とする請求項記載の流量制御方法。
  6. 前記初期工程における所定の割合は、流量が増加する時は求められた学習値の80〜90%の範囲内であり、流量が減少する時には110〜120%の範囲内であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の流量制御方法。
  7. 前記流量変化過渡時の所定の時点は、流量が増加する場合において前記流量センサの出力値に山部が存在する時にはその山部の時点であり、流量が減少する場合において前記流量センサの出力値に谷部が存在する時にはその谷部であることを特徴とする請求項乃至6のいずれかに記載の流量制御方法。
  8. 前記流量変化過渡時の所定の時点は、前記流量センサの出力値に山部及び谷部が存在しない場合には、指令流量設定値の変化後、所定の時間が経過した時点であることを特徴とする請求項乃至6のいずれかに記載の流量制御方法。
JP04559596A 1996-02-08 1996-02-08 流量制御方法 Expired - Lifetime JP3666107B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04559596A JP3666107B2 (ja) 1996-02-08 1996-02-08 流量制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04559596A JP3666107B2 (ja) 1996-02-08 1996-02-08 流量制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09217898A JPH09217898A (ja) 1997-08-19
JP3666107B2 true JP3666107B2 (ja) 2005-06-29

Family

ID=12723715

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04559596A Expired - Lifetime JP3666107B2 (ja) 1996-02-08 1996-02-08 流量制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3666107B2 (ja)

Families Citing this family (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006222133A (ja) * 2005-02-08 2006-08-24 Hitachi Cable Ltd 原料ガス供給方法及びその装置
JP5499381B2 (ja) * 2009-10-20 2014-05-21 日立金属株式会社 流量制御装置
US8666556B2 (en) * 2009-12-10 2014-03-04 Alcon Research, Ltd. Systems and methods for dynamic feedforward
US8321060B2 (en) * 2010-04-27 2012-11-27 Hitachi Metals, Ltd Method and system of on-tool and on-site MFC optimization providing consistent response
JP2012168822A (ja) * 2011-02-15 2012-09-06 Horiba Stec Co Ltd 流体制御装置
JP2012168824A (ja) * 2011-02-15 2012-09-06 Horiba Stec Co Ltd 流体制御装置
JP5090559B2 (ja) * 2011-06-08 2012-12-05 株式会社堀場エステック マスフローコントローラ
JP5881467B2 (ja) * 2012-02-29 2016-03-09 株式会社フジキン ガス分流供給装置及びこれを用いたガス分流供給方法
JP6006950B2 (ja) * 2012-03-22 2016-10-12 カヤバ システム マシナリー株式会社 流量試験装置
JP2015157288A (ja) * 2015-05-01 2015-09-03 三浦工業株式会社 逆浸透膜分離装置
JP2015164731A (ja) * 2015-05-01 2015-09-17 三浦工業株式会社 逆浸透膜分離装置
JP6879782B2 (ja) * 2017-03-06 2021-06-02 株式会社堀場エステック 流体制御装置及び流体制御装置用プログラム
KR101977756B1 (ko) * 2017-04-28 2019-05-15 세메스 주식회사 기판 처리 장치 및 그의 액 공급량 제어 방법
KR102066776B1 (ko) * 2017-12-11 2020-01-15 임용일 통합 분석 제어기에 의한 질량 유량 제어기 최적화 통합 시스템
TWI774227B (zh) * 2020-02-21 2022-08-11 日商富士金股份有限公司 流量控制裝置、流量控制裝置的控制方法、流量控制裝置的控制程式
JP7473397B2 (ja) * 2020-05-26 2024-04-23 アズビル株式会社 マスフローコントローラおよびハンチング抑制方法
CN113157023B (zh) * 2020-12-31 2022-05-13 佛山市顺德区美的饮水机制造有限公司 用于饮水机的控制方法、装置、存储介质及处理器
CN113031663B (zh) * 2021-02-26 2023-07-07 中广核工程有限公司 核电机组的除氧器液位控制方法、装置及设备
JP7224089B1 (ja) * 2022-05-16 2023-02-17 東フロコーポレーション株式会社 流量制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09217898A (ja) 1997-08-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3666107B2 (ja) 流量制御方法
US7881829B2 (en) Mass flow controller
US8079383B2 (en) Controller gain scheduling for mass flow controllers
JP4102564B2 (ja) 改良型圧力式流量制御装置
US6715690B2 (en) Slope predictive control and digital PID control
KR101847409B1 (ko) 일관된 응답을 제공하는 온-툴(on-tool) 및 온-사이트(on-site) 질량 유량계 최적화를 위한 방법 및 시스템
US9075414B2 (en) Pressure control device, flow rate control device and recording medium having programs used for pressure control device, recording medium having programs used for flow rate control device
US20040256473A1 (en) Slope predictive control and digital PID control for a variable temperature control system
JP3437807B2 (ja) 制御演算装置及び制御演算方法
JP3417391B2 (ja) 流量制御方法
JP2020013269A (ja) 流量制御装置
JP3404847B2 (ja) 流量制御方法
JPH08335118A (ja) 流量制御方法
JP7473397B2 (ja) マスフローコントローラおよびハンチング抑制方法
AU2001294045A1 (en) Method of and system for controlling the ratio of a variable lead parameter and an adjustable lag parameter for lag-lead process
JP3772340B2 (ja) バルブポジショナ
JP2021149502A (ja) マスフローコントローラおよび流量制御方法
JPH10206038A (ja) ファジーロジックを用いた炉加熱制御方法
US20220228896A1 (en) Pressure control system, pressure control method, and pressure control program
JP7051211B2 (ja) 流体制御装置、制御プログラム及び流体制御システム
US20230129479A1 (en) Flow rate control device and flow rate control method
WO2023013381A1 (ja) バルブ制御装置、バルブ制御方法、バルブ制御プログラム、及び、流体制御装置
JPH09251301A (ja) ポンプ制御装置
JPH0229420B2 (ja) Renchukiniokeruigatanaiyumenreberuseigyohoho
KR20180050610A (ko) 유량제어시스템

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041207

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041221

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050221

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050315

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050328

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090415

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090415

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100415

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110415

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120415

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120415

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130415

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130415

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140415

Year of fee payment: 9

EXPY Cancellation because of completion of term