JP3664885B2 - 廃棄物処理プラント、およびその制御方法 - Google Patents

廃棄物処理プラント、およびその制御方法 Download PDF

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    • Y02E20/12Heat utilisation in combustion or incineration of waste

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、廃棄物を処理する廃棄物処理プラント、およびその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
次世代型ごみ焼却発電プラントとして注目されている廃棄物ガス化溶融発電プラントとしては、例えば、特開平9−137927号公報、特開平9−178134号公報、特開平8−49820号公報、特開平1−49816号公報、特開平9−196334号公報、特開平9−79534号公報、特開平9−79548号公報等に記載されているものがある。
【0003】
これらのうち、特開平9−137927号公報に記載されているプラントは、廃棄物に対して乾燥、燃焼等の処理を施す複数の廃棄物処理機が直列的に接続され、廃棄物最終処理機(溶融炉)で生じる熱で蒸気を発生させ、この蒸気で蒸気タービンを駆動して、この蒸気タービンの駆動で発電を行うものである。このプラントでは、発電機の発電出力値が目標発電出力値になるよう、実際の発電出力値に基づいて、複数の廃棄物処理機のうちの最上流の廃棄物処理機への廃棄物供給量を決めている。最上流の廃棄物処理機以外の供給量の決定方法に関しては、記載が無いものの、上流側の廃棄物処理機への廃棄物供給量に基づいて決められているとおもわれる。このように、このプラントでは、実際の発電出力値に応じて最上流の廃棄物処理機への廃棄物供給量を調整することで、発電出力の安定化を図っている。
【0004】
また、特開平9−178134号公報に記載されているプラントは、空気を過熱する空気加熱器と、廃棄物を乾燥させる乾燥器と、空気加熱器からの加熱空気を乾燥用空気として乾燥器へ導く乾燥用空気ラインと、乾燥器からの排気が流れる排気ガスラインと、排気ガスラインを通った空気を用いる空気利用器(ここでは、熱分解炉)と、を備えている。空気加熱器から乾燥器へ送る乾燥用空気の流量は、乾燥用空気ラインに設けた流量調節弁で調節している。
【0005】
また、特開平8−49820号公報に記載されているプラントは、廃棄物をチャーと可燃性ガスとに分解する熱分解炉と、熱分解炉からの可燃性ガスを燃焼させて、加熱用ガスを生成するバーナと、熱分解炉からの可燃性ガスをバーナへ導く可燃性ガスラインと、バーナで生成された加熱用ガスを熱分解炉へ送る加熱用ガスラインと、を備えている。熱分解炉内の温度は、可燃性ガスラインに設けた流量調節弁で、バーナに供給される可燃性ガスの流量を調節し、バーナで生成される加熱用ガスの量を増減させることで実現している。
【0006】
また、特開平1−49816号公報に記載されているプラントは、廃棄物の熱分解で得られたチャー中の可燃性分を燃焼させて、このチャー中の不燃分を溶融スラグ化する溶融炉(この公報では、燃焼室としている。)と、溶融炉からの排気ガスで蒸気を発生させるボイラーとを備えている。ボイラーからの排気ガスの一部は、溶融炉内へ戻されて、溶融炉温度調節に使用され、ボイラーからの排ガスの他の一部は、ボイラーの入り口に戻され、ボイラー入り口温度調節に使用されている。
【0007】
また、特開平9−196334号公報には、金属を含むチャーの全てを粉砕機で微粉砕して、これを溶融炉に投入する技術が開示されている。また、特開平9−79534号公報及び特開平9−79548号公報には、選別機でチャーから金属を選別した後、残りのチャー(非金属成分)を粉砕機で粉砕して、これを溶融炉に投入する技術が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平9−137927号公報に記載されているプラントでは、最上流の廃棄物処理機への供給量を決めてから、順次、下流側の各廃棄物処理機への供給量を定めているため、実際の発電出力値が目標発電出力になるまでの時間がかかり、言い換えると、応答性が悪いという問題点がある。このように、実際の発電出力値が目標発電出力になるまでの時間がかかると、目標発電出力が急激に変動すると、プラント内のマスフロー若しくはエネルギーフローの動的バランスが崩れ、配管系統の閉塞や高温機器の局部過熱等が発生し、運転継続が不可能になるばかりではなく、最悪の場合には、機器が損傷してしまう恐れもある。
【0009】
そこで、本願の第一の目的は、発電出力値に対する応答性を高めて、プラント内のマスフロー及びエネルギーフローの動的バランスを維持し、安定運転を行うことができる廃棄物処理プラント、及びその制御方法を提供することである。
【0010】
また、特開平9−178134号公報に記載されているプラントでは、乾燥器内の温度を調節するために、乾燥器への乾燥用空気流量を調節しようとすると、必然的に、空気利用器へ供給される空気の流量も変わり、空気利用器を安定運転できず、逆に、空気利用器を安定運転しようとすると、乾燥器へ適切な量の乾燥用空気を送ることができきず、乾燥器内の温度を適切な温度範囲内に維持できないという問題点がある。乾燥器内の温度を適切な温度範囲内に維持できない場合には、廃棄物からダイオキシンや塩素化合物等が発生し、機器等の腐食問題が起こったり、廃棄物の乾燥不足で、乾燥器の排出口の閉塞問題が起こる。
【0011】
そこで、本願の第二の目的は、廃棄物を乾燥させる乾燥器、及びこの乾燥器からの空気を利用する空気利用器の安定運転を行うことができる廃棄物処理プラントを提供するである。
【0012】
また、特開平8−49820号公報に記載されているプラントでは、熱分解炉で生成される可燃性ガスのカロリー変動が大きいために、流量調節弁で可燃性ガスの流量を調節しても、熱分解炉内の温度を熱分解に適切な温度範囲に維持することが難しいという問題点がある。
【0013】
そこで、本願の第三の目的は、熱分解炉内の温度を適切な温度範囲内に維持することができる廃棄物処理プラントを提供することである。
【0014】
また、特開平1−49816号公報に記載されているプラントでは、溶融炉温度調節とボイラー入り口温度調節とに、ボイラーからの排気ガスを使用しているため、いずれか一方の温度を的確に調節しようとすると、他方の温度を的確に調節することができないという問題点がある。
【0015】
本発明の第四の目的は、溶融炉温度とボイラー入り口温度との両方を的確に調節することができる廃棄物処理プラントを提供することである。
【0016】
また、特開平9−196334号公報に記載されている技術では、金属も含めて、全て微粉砕しているため、粉砕エネルギーが大きい上に、有価金属を回収できず、最終廃棄物が多くなるという問題点がある。また、特開平9−79534号公報及び特開平9−79548号公報に記載されている技術では、チャーから金属を分離した後、残りのチャーを粉砕しているため、粉砕エネルギーを比較的少なくすることができるものの、金属と非金属とが接合しているものに関しては、回収金属中に非金属が含まれたり、分離後のチャー中に金属が含まれ、最終廃棄物が多くなるという問題点がある。
【0017】
そこで、本願の第五の目的は、粉砕エネルギーを少なくすることができると共に、回収金属の質を高め、なおかつ最終廃棄物を少なくすることができる廃棄物処理プラントを提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
前記第一の目的を達成するための第一の廃棄物処理プラントは、
廃棄物に対して複数の処理を施し、複数の処理工程のうちの最終処理工程で得られるチャーの燃焼熱で、発電を行う廃棄物処理プラントにおいて、
複数の前記処理工程のうち、第一処理工程及び最終処理工程を含めて幾つかの処理工程は、それぞれ、廃棄物又は中間処理物に特定の処理を施す処理手段と、該処理手段へ廃棄物又は中間処理物を供給する供給手段と、該供給手段が供給する廃棄物又は中間処理物を一時的に溜めておくホッパと、該ホッパ内の廃棄物又は中間処理物の量を検出する廃棄物量検出手段と、を有すると共に、
前記最終処理工程は、発電出力に影響を与える因子の要求値又は設定値と該因子の検出値との偏差に応じて、該最終処理工程の前記処理手段への中間処理物の供給量を定め、該最終処理工程の前記供給手段へ該供給量に対応した操作量を指示する、最終工程供給制御手段を有し、
前記最終処理工程を除く、前記幾つかの処理工程は、ぞれぞれ、下流側の処理工程の前記ホッパ内の廃棄物又は中間処理物の量の設定値と、該下流側処理工程の前記廃棄物量検出手段による検出値との偏差に応じて、該下流側処理工程よりも一つ上流側の処理工程の前記処理手段への廃棄物又は中間処理物の供給量を定め、該上流側処理工程の前記供給手段へ該供給量に対応した操作量を指示する、上流側工程供給量制御手段を有する、
ことを特徴とするものである。
【0019】
また、前記第一の目的を達成するための第二の廃棄物処理プラントは、
前記第一の廃棄物処理プラントにおいて、
前記最終処理工程で得られる前記熱で蒸気を発生させるボイラーと、
前記ボイラーで発生した蒸気によって駆動する蒸気タービンと、
前記蒸気タービンへ供給される前記蒸気の流量を調節する蒸気流量調節手段と、
発電出力要求値と発電出力検出値との偏差に応じて、前記蒸気流量を定めて、該蒸気流量に対応した操作量を前記蒸気流量調節手段に指示する発電出力制御手段と、
を備え、
前記最終工程供給制御手段は、前記蒸気の圧力設定値と圧力検出値との偏差に応じて、前記最終処理工程の前記処理手段への中間処理物の供給量を定め、該最終処理工程の前記供給手段へ該供給量に対応した操作量を指示する、蒸気圧力制御手段である、
ことを特徴とするものである。
【0020】
前記第一の目的を達成するための第三の廃棄物処理プラントは、
前記第一の廃棄物処理プラントにおいて、
前記最終処理工程で得られる前記熱で蒸気を発生させるボイラーと、
前記ボイラーで発生した蒸気によって駆動する蒸気タービンと、
前記蒸気タービンへ供給される前記蒸気の圧力を調節する蒸気圧力調節手段と、
前記蒸気の圧力設定値と圧力検出値との偏差に応じて、蒸気圧力を定めて、該蒸気圧力に対応した操作量を前記蒸気圧力調節手段に指示する蒸気圧力制御手段と、
を備え、
前記最終工程供給制御手段は、発電出力要求値と発電出力検出値との偏差に応じて、前記最終処理工程の前記処理手段への中間処理物の供給量を定め、該最終処理工程の前記供給手段へ該供給量に対応した操作量を指示する、発電出力制御手段である、
ことを特徴とするものである。
【0021】
前記第一の目的を達成するための第四の廃棄物処理プラントは、
前記第一からの第三のいずれかの廃棄物処理プラントにおいて、
前記最終工程供給量制御手段及び一以上の前記上流側工程供給量制御手段のうち、少なくとも一つの供給量制御手段は、
前記発電出力要求値の変化速度と過渡補正量との関係を示す関数を用いて、該発電出力要求値の変化速度に対する過渡補正量を求め、該過渡補正量で、前記操作量を補正する過渡補正手段を有する、
ことを特徴とするものである。
【0022】
前記第一の目的を達成するための第五の廃棄物処理プラントは、
前記第一から第四のいずれかの廃棄物処理プラントにおいて、
前記最終工程供給量制御手段及び一以上の前記上流側工程供給量制御手段のうち、少なくとも一つの供給量制御手段は、
前記発電出力要求値と基準操作量との関係を示す関数を用いて、該発電出力要求値に対する基準操作量を求める基準操作量演算手段を有する、
ことを特徴とするものである。
【0023】
前記第一の目的を達成するための第六の廃棄物処理プラントは、
前記第一から第五のいずれかの廃棄物処理プラントにおいて、
一以上の前記上流側工程供給量制御手段のうち、少なくとも一つは、
前記ホッパ内の廃棄物又は中間処理物の量の設定値と発電出力要求値との関係を示す関数を用いて、該発電出力要求値に対する前記設定値を求める制御目標設定手段を有する、
ことを特徴とするものである。
【0024】
前記第一の目的を達成するための第七の廃棄物処理プラントは、
前記第一から第六のいずれかの廃棄物処理プラントにおいて、
廃棄物が搬入される搬入廃棄物ホッパと、
前記搬入廃棄物ホッパ内の廃棄物を前記第一処理工程の前記ホッパに供給する搬入廃棄物供給手段と、
前記第一処理工程の前記ホッパ内の廃棄物量の設定値と、該第一処理工程の前記廃棄物量検出手段による検出値との偏差に応じて、該第一処理工程の前記処理手段への廃棄物の供給量を定め、前記搬入廃棄物供給手段へ該供給量に対応した操作量を指示する供給量制御手段と、
を備えていることを特徴とするものである。
【0025】
前記第一の目的を達成するための第一の廃棄物処理プラントの制御方法は、
廃棄物に対して複数の処理を施し、複数の処理工程のうちの最終処理工程で得られるチャーの燃焼熱で、発電を行い、
複数の前記処理工程のうち、最終処理工程を含めて幾つかの処理工程は、それぞれ、廃棄物又は中間処理物に特定の処理を施す処理手段と、該処理手段へ廃棄物又は中間処理物を供給する供給手段と、該供給手段が供給する廃棄物又は中間処理物を一時的に溜めておくホッパと、該ホッパ内の廃棄物又は中間処理物の量を検出する廃棄物量検出手段と、を有する、廃棄物処理プラントの制御方法において、
前記最終処理工程は、発電出力に影響を与える因子の要求値又は設定値と該因子の検出値との偏差に応じて、該最終処理工程の前記処理手段への中間処理物の供給量を定め、該最終処理工程の前記供給手段へ該供給量に対応した操作量を指示し、
前記最終処理工程を除く、前記幾つかの処理工程は、ぞれぞれ、下流側の処理工程の前記ホッパ内の廃棄物又は中間処理物の量の設定値と、該下流側処理工程の前記廃棄物量検出手段による検出値との偏差に応じて、該下流側処理工程よりも一つ上流側の処理工程の前記処理手段への廃棄物又は中間処理物の供給量を定め、該上流側処理工程の前記供給手段へ該供給量に対応した操作量を指示する、
ことを特徴とするものである。
【0026】
前記第一の目的を達成するための第二の廃棄物処理プラントの制御方法は、
前記第一の廃棄物処理プラントの制御方法において、
前記幾つかの工程のうち、少なくとも一つの工程では、
前記発電出力要求値の変化速度と過渡補正量との関係を示す関数を用いて、該発電出力要求値の変化速度に対する過渡補正量を求め、該過渡補正量で、前記操作量を補正する、
ことを特徴とするものである。
【0027】
前記第一の目的を達成するための第三の廃棄物処理プラントの制御方法は、
前記第一及び第二のいずれかの廃棄物処理プラントの制御方法において、
前記幾つかの工程のうち、少なくとも一つの工程では、
前記発電出力要求値と基準操作量との関係を示す関数を用いて、該発電出力要求値に対する基準操作量を求める、
ことを特徴とするものである。
【0028】
前記第一の目的を達成するための第四の廃棄物処理プラントの制御方法は、
前記第一から第三のいずれかの廃棄物処理プラントの制御方法において、
前記最終工程を除く、前記幾つかの工程のうち、少なくとも一つは、
前記ホッパ内の廃棄物又は中間処理物の量の設定値と発電出力要求値との関係を示す関数を用いて、該発電出力要求値に対する前記設定値を求める、
ことを特徴とするものである。
【0029】
前記第二の目的を達成するための第一の廃棄物処理プラントは、
乾燥用空気で廃棄物を乾燥させる乾燥器と、空気を加熱して乾燥用空気にする空気加熱器と、該空気加熱器からの該乾燥用空気を該乾燥器へ導く乾燥用空気ラインと、該乾燥器内の該乾燥用空気を排気する排気ラインと、該排気ラインを通ってきた該空気を用いる空気利用器と、を備えている廃棄物処理プラントにおいて、
前記乾燥用空気ラインと前記排気ラインとをつなぎ、前記乾燥器に対して前記乾燥用空気をバイパスさせる乾燥用空気バイパスラインと、
前記乾燥用空気バイパス流路中の空気の流量を調節する第一の空気流量調節手段と、
前記排気ライン中であって、前記乾燥用空気バイパスラインとの接続部分よりも前記空気利用器側の空気の流量を調節する第二の空気流量調節手段と、
前記乾燥器内の温度を検出する温度検出手段と、
前記温度検出手段で検出された温度に基づき、前記乾燥用空気バイパス流路中の空気流量を定めて、前記第一の空気流量調節手段の駆動量を制御する乾燥炉温度制御手段と、
を備えていることを特徴とするものである。
【0030】
前記第三の目的を達成するための第一の廃棄物処理プラントは、
廃棄物をチャーと可燃性ガスとに熱分解するジャケット付き熱分解炉と、該可燃性ガスを燃焼させるバーナと、該熱分解炉で生成した該可燃性ガスを該バーナへ導く可燃性ガスラインと、燃焼用空気を該バーナへ導く燃焼用空気ラインと、前記バーナの排気ガスである外部加熱用ガスを前記熱分解炉のジャケット内へ導く外部加熱用ガスラインと、を備えている廃棄物処理プラントにおいて、
前記熱分解炉の前記ジャケット内から前記外部加熱用空気を前記外部加熱用空気ライン又は該ジャケット内に戻す外部加熱用ガス循環ラインと、
前記外部加熱ガス循環ラインを通るガスの流量を調節する外部加熱用ガス循環量調節手段と、
前記熱分解炉内の温度を検出する温度検出手段と、
前記温度検出手段で検出された前記熱分解炉内の温度に基づき、前記外部加熱用ガス循環ライン中を通るガスの流量を定めて、前記外部加熱用ガス循環量調節節手段の駆動量を制御する熱分解炉温度制御手段と、
を備えていることを特徴とするものである。
【0031】
前記第三の目的を達成するための第二の廃棄物処理プラントは、
前記第三の目的を達成するための第一の廃棄物処理プラントにおいて、
前記燃焼用空気ラインと前記可燃性ガスラインとのうち、一方のラインを通る気体の流量を検出する流量検出手段と、
前記燃焼用空気ラインと前記可燃性ガスラインとのうち、他方のラインを通る気体の流量を調節する流量調節手段と、
前記流量検出手段で検出された前記一方のラインを通る気体の流量に基づき、前記他方のラインを通る気体の流量を定めて、前記流量調節手段の駆動量を制御するバーナ空燃比制御手段と、
を備えていることを特徴とするものである。
【0032】
前記第三の目的を達成するための第三の廃棄物処理プラントは、
前記第三の目的を達成するための第一又は第二の廃棄物処理プラントにおいて、
前記外部加熱用ガス循環ラインには、前記燃焼用空気ライン内を通る前記燃焼用空気を加熱する空気加熱器が設けられていることを特徴とするものである。
【0033】
前記第四の目的を達成するための第一の廃棄物処理プラントは、
外部加熱用ガスが流入するジャケットを有し、廃棄物をチャーと可燃性ガスとに熱分解するジャケット付き熱分解炉と、該チャー中の可燃性分を燃焼させて該チャー中の不燃分を溶融スラグ化する溶融炉と、該溶融炉からの排気ガスで蒸気を発生させる排熱回収装置とを備えている廃棄物処理プラントにおいて、
前記熱分解炉の前記ジャケットから出た前記外部加熱用ガスを前記溶融炉内へ導く排気ガス溶融炉導入ラインと、
前記排熱回収装置から出た前記排気ガスを該排熱回収装置の入り口側に戻す排気ガス循環ラインと、
前記排気ガス溶融炉導入ラインを通るガスの流量を調節するガス流量調節手段と、
前記排気ガス循環ラインを通る前記排気ガスの流量を調節する排気ガス循環流量調節手段と、
前記溶融炉内の温度を検出する溶融炉温度検出手段と、
前記排熱回収装置の入り口側の排気ガス温度を検出する排熱温度検出手段と、
前記溶融炉温度検出手段で検出された前記溶融炉内の温度に基づき、前記排気ガス溶融炉導入ラインを通るガスの流量を定め、前記ガス流量調節手段の駆動量を制御する溶融炉温度制御手段と、
前記排熱温度検出手段で検出された前記排熱回収装置の入り口側の排気ガス温度に基づき、前記排気ガス循環ラインを通る前記排気ガスの流量を定め、前記排気ガス循環流量調節手段の駆動量を制御する排熱温度制御手段と、
を備えていることを特徴とするものである。
【0034】
前記第五の目的を達成するための第一の廃棄物処理プラントは、
廃棄物の処理過程で得られたチャーを粉砕する粉砕工程を経てから、粉砕されたチャー中の可燃性分を燃焼させて該チャー中の不燃分を溶融スラグ化する廃棄物処理プラントにおいて、
前記粉砕工程は、
前記チャーを粗粉砕する粗粉砕機と、
前記粗粉砕機で粗粉砕されたチャーから金属を分離する金属選別機と、
粗粉砕され且つ金属が除かれたチャーを微粉砕する微粉砕機と、
前記微粉砕機で処理されたチャーのうち、特定粒径より大きいチャーと該特定粒径以下のチャーとに分級し、該特定粒径より大きいチャーを前記金属選別機に戻す分級器と、
を有することを特徴とするものである。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る一実施形態である廃棄物処理プラントについて、図面を用いて説明する。
【0037】
本実施形態における廃棄物処理プラントは、廃棄物の処理過程で得られる熱で発電を行う廃棄物ガス化溶融発電プラントである。
【0038】
この廃棄物ガス化溶融発電プラントは、図1に示すように、廃棄物を乾燥させる乾燥器16を有する乾燥工程と、乾燥工程を経た廃棄物をチャーと可燃性ガスとに熱分解する熱分解炉22を有する熱分解工程と、チャーを粉砕する粉砕機33,35を有する粉砕工程と、粉砕されたチャー中の可燃性分を燃焼させてチャー中の不燃分を溶融スラグ化する溶融炉40を有する溶融工程と、溶融工程で得られた熱で蒸気を発生させるボイラー50を有する排熱回収工程と、排熱回収工程からの排気ガスを処理する排気ガス処理工程と、ボイラー50の蒸気で発電を行う発電工程と、を有している。
【0039】
乾燥工程は、前述した乾燥器(処理手段)16の他に、廃棄物を一時的に溜めておく第一ホッパ11と、第一ホッパ11の廃棄物を乾燥器16に供給するプッシャー(供給手段)14と、を有している。この乾燥工程の前段には、廃棄物が搬入される搬入ヤード10と、搬入ヤード10の廃棄物を第一ホッパ11に供給するクレーン(搬入廃棄物供給手段)12と、が設けられている。
【0040】
熱分解工程は、前述したジャケット付き熱分解炉22の他に、乾燥器16で乾燥された廃棄物を一時的に溜めておく第二ホッパ18と、第二ホッパ18の廃棄物を熱分解炉22に供給するプッシャー(供給手段)19と、熱分解炉22で生成された可燃性ガスを燃焼させる熱分解バーナ(空気利用器)47と、を有している。熱分解炉22で生成された可燃性ガスは、可燃性ガスライン20を介して、熱分解バーナ47へ送られ、可燃性ガスの燃焼で発生した排気ガスは、外部加熱用ガスとして、外部加熱用ガスライン46を介して、熱分解炉22のジャケット内へ送られる。
【0041】
粉砕工程は、熱分解炉22からのチャーを冷却するチャー冷却器32と、冷却されたチャーを粗粉砕する粗粉砕機33と、粗粉砕機33で粗粉砕されたチャーから金属を分離する金属選別機34と、粗粉砕され且つ金属が除かれたチャーを微粉砕する微粉砕機35と、微粉砕機35を通過したチャーのうち、特定粒径より大きいチャーと特定粒径以下のチャーとに分級し、特定粒径より大きいチャーを金属選別機34に戻す分級器36と、を有している。
【0042】
チャー冷却器32は、熱分解炉22から排出されたチャーが入る横型回転ドラムを有し、このドラム内に窒素ガスを流入させて、回転するドラム内でチャーと窒素ガスとを接触させて、チャーを冷却するものである。粗粉砕機33は、チャーの平均粒径を10mm以下にするもので、微粉砕機35は、平均粒径が10mm以下のチャーを平均粒径1mm以下にするものである。分級器36は、粒径が1mm以上のものと、1mm未満のものとに分けるものである。粒径が1mm以上のチャーは、チャー戻しライン37を経て、金属選別機34の上流側へ戻され、粒径が1mm未満のチャーは、次の溶融工程に送られる。金属選別機34は、磁力で鉄等を選別する鉄選別機と、電磁誘導力でアルミ等の非鉄金属を選別する非鉄金属選別機とを有している。金属選別機34で選別された鉄やアルミ等の金属は、回収ホッパ23に送られ、残ったチャーは、微粉砕機35へ送られる。
【0043】
このように、この実施形態では、金属と非金属とが接合されているものを含むチャーを粗粉砕機33で粗粉砕して、金属と非金属とを分離し、このうち金属を金属選別機34で回収し、非金属のチャーを微粉砕機35で微粉砕しているので、金属と非金属とが接合されているものを含むチャーを一度に微粉砕するよりも、粉砕エネルギーを抑えることができると共に、粉砕過程を経ることなく金属選別機で金属を回収するよりも、回収金属の質(非金属が少ない)を高めることができると共に最終廃棄物を少なくすることができる。なお、この実施形態において、最終廃棄物とは、溶融炉40内で溶融スラグ化したもの29である。
【0044】
この実施形態では、微粉砕機35で微粉砕したものを分級器36で分給し、燃焼効率の高い粒径1mm未満のチャーのみを溶融炉40に送っているので、チャー中の可燃分を完全に燃焼させると共に、チャー中の不燃分を完全に溶融スラグにすることができる。また、分級器36で分級された粒径1mm以上のチャーは、再び、金属選別機34に戻されるので、これに含まれている僅かな金属をも回収されるので、有価金属の回収率を向上させることができると共に、最終廃棄物をより少なくすることができる。なお、分級器36で分級された粒径1mm以上のチャーは、金属選別機34に戻さずに、微粉砕機35に戻してもよい。但し、この場合は、有価金属の回収率の更なる向上及び最終廃棄物の更なる減少を図ることはできない。
【0045】
溶融工程(廃棄物の最終処理工程)は、前述した溶融炉40の他に、粉砕工程で金属分が除かれ且つ粒径が1mm未満になったチャーを一時的に溜めておく第三ホッパ24と、第三ホッパ24の下部から適量のチャーを排出するロータリフィーダ(供給手段)26と、ロータリーフィーダ26からのチャーを溶融炉40へ気力輸送する気力輸送ライン25と、を有している。溶融炉40は、気力輸送ライン25で気力輸送されてきたチャーと燃焼用空気とを炉内に噴射するバーナ27を有している。
【0046】
排熱回収工程は、溶融炉40からの排気ガスの熱を回収する排熱回収装置60と、排熱回収装置60へ大気を送る押込送風機87と、を有している。排熱回収装置60は、溶融炉40からの排気ガスで、水を蒸気にするボイラー50及び空気を加熱する空気加熱器45を有している。押込送風機87は、送風ライン43を介して、空気加熱器45へ大気を送る。
【0047】
排気ガス処理工程は、排熱回収装置60からの排気ガスを減温する減温器65と、減温された排気ガス中の粉塵等を除去する集塵器68と、集塵器68を通過した排気ガスを大気に放出する煙突70と、排気ガスを吸引して煙突70へ送る誘引ブロワ86と、を有している。
【0048】
排熱回収装置60、減温器65、集塵器68、誘引ブロワ86、煙突70は、この順序で、主排気ライン64で接続されている。主排気ライン64で、排熱回収装置60と減温器65との間には、排熱回収装置60からの排気ガスをボイラー50の入り口側に戻すための排気ガス循環ライン81が接続されている。この排気ガス循環ライン81には、排気ガス循環ブロワ(排気ガス循環流量調節手段)82が設けられている。主排気ライン64で、集塵器68と誘引ブロワ86との間には、排気ガスの一部を溶融炉40内に戻す飛灰循環ライン67が接続されている。この飛灰循環ライン67には、飛灰循環ブロワ31が設けられている。この飛灰循環ライン67及び飛灰循環ブロワ31は、排熱回収装置60の底部から排出される飛灰を溶融炉40内に戻すための設備である。
【0049】
発電工程は、ボイラー50で発生した蒸気の温度を調節するための減温器83と、減温器83を通過した蒸気を過熱する蒸気過熱器51と、過熱された蒸気で駆動する蒸気タービン58と、蒸気タービン58に流入する過熱蒸気の流量を調節する蒸気加減弁59と、蒸気タービン58の駆動で発電する発電機61と、蒸気タービン58から排出された蒸気を水にする復水器63と、復水器63内の復水をボイラー50及び減温器83へ送る給水ポンプ88と、給水ポンプ88から減温器83へ送られる復水の流量を調節するスプレー水流量調節弁85と、を有している。
【0050】
ボイラー50、減温器83、蒸気加熱器51、蒸気加減弁59、蒸気タービン58は、この順序で、主蒸気ライン49により接続されている。復水器63、給水ポンプ88、ボイラー50は、この順序で、給水ライン62により接続されている。給水ライン62は、給水ポンプ88よりも下流側の位置で分岐しており、この分岐したラインがスプレー水ライン84で、減温器83まで伸びている。スプレイ水ライン84の途中には、スプレー水流量調節弁85が設けられている。
【0051】
排熱回収装置60の空気加熱器45には、加熱した空気を乾燥器16内へ送るための乾燥用空気ライン44と、加熱した空気を溶融炉バーナ27へ送るための溶融炉燃焼用空気ライン28とが接続されている。この溶融炉燃焼用空気ライン28には、燃焼用空気流量調節ダンパ76が設けられている。
【0052】
乾燥器16には、乾燥器16から排気された空気を熱分解バーナ47へ導くための熱分解バーナ燃焼用空気ライン52が接続されている。この燃焼用空気ライン52の途中には、ここを通る空気を加熱する空気再熱器55が設けられている。燃焼用空気ライン52で、空気再熱器55よりも下流側の位置には、ここを通る燃焼用空気の流量を調節する燃焼用空気流量調節ダンパ73が設けられている。乾燥用空気ライン44と熱分解バーナ燃焼用空気ライン52とは、乾燥用空気バイパスライン71で接続されている。この乾燥用空気バイパスライン71には、ここを通る乾燥用空気の流量を調節するためのバイパス流量調節ブロワ(第一の空気流量調節手段)72が設けられている。
【0053】
熱分解炉22のジャケットには、外部加熱用ガス排気ライン48が接続されている。この外部加熱用ガス排気ライン48には、前述した蒸気過熱器51及び空気再熱器55が接続されている。外部加熱用ガス排気ライン48で、空気再熱器55の下流側は、分岐しており、外部加熱用ガスライン46に接続されている。この分岐したラインが外部加熱用ガス循環ライン74を成し、このライン74に、外部加熱用ガス循環ブロワ(外部加熱用ガス循環量調節手段)75が設けられている。外部加熱用ガス排気ライン48のさらに下流側は、二つに分岐しており、一方のラインが、熱分解炉22からの排気ガスを溶融炉40内へ導くための排気ガス溶融炉導入ライン78を成し、他方のライン57が、溶融炉排気ガスライン41に接続されている。排気ガス溶融炉導入ライン78には、溶融炉温度調節ブロワ(ガス流量調節手段)79が設けられている。
【0054】
このプラントの制御系は、発電出力制御器110と、主蒸気温度制御器120と、主蒸気圧力制御器130と、プラント内空気流量制御器140と、ボイラドラムレベル制御器150と、第一ホッパレベル制御器160と、第二ホッパレベル制御器170と、第三ホッパレベル制御器180と、乾燥器温度制御器190と、熱分解バーナ空燃比制御器210と、熱分解炉温度制御器220と、溶融炉バーナ空燃比制御器230と、溶融炉温度制御器240と、ボイラ入口ガス温度制御器(排熱温度制御手段)250と、溶融炉圧力制御器260と、を有している。なお、これらの制御器は、ここでは理解し易くするために各機能毎に個別にしているが、実際には、制御室内等に配されているメインコンピュータと、制御対象の機器の傍等に配されているコントローラ等とを有して構成されている。
【0055】
図2に示すように、発電出力制御器110は、制御システムの内部もしくは外部から自動もしくは手動で設定される発電出力要求値ERと発電出力EGとの偏差ΔEGに応じた比例積分演算器112の出力値ACVにより、調整操作量としての蒸気加減弁(蒸気流量調節手段)59の開度を加減することで発電出力を制御する。但し、この実施形態において、発電機出力EGNから所内動力ESTを差し引いたものを実際の発電出力EGとしたが、制御の目的に応じて発電機出力EGNをそのまま発電出力としても制御の本質は変わらない。
【0056】
主蒸気温度制御器120は、発電出力要求値ERと主蒸気温度設定値との関数121から決定される主蒸気温度の設定値TMSRと、蒸気過熱器51よりも下流側の主蒸気温度の検出値TMSとの偏差ΔTMSを減算器で求め、この偏差ΔTMSに応じた比例積分演算器122の出力値ASPにより、調整操作量としてのスプレイ水流量調節弁85の開度を加減することで、減温器83で主蒸気に供給するスプレー水(復水)量を調節して、主蒸気温度を制御する。
【0057】
主蒸気圧力制御器130は、発電出力要求値ERと主蒸気圧力設定値との関数131から決定される主蒸気圧力設定値PMSRと主蒸気圧力検出値PMSとの偏差ΔPMSを求める。そして、この偏差ΔPMSに応じた比例積分演算器132の出力値に、基準操作量演算器133からの出力である基準操作量と過渡補正器134からの出力である過渡補正値とを加算した値NCRを、調整操作量としてのチャー供給速度として、ロータリーフィーダ26の駆動速度を調節することで、第三ホッパー24から溶融炉40へ供給されるチャーの供給量を制御する。なお、基準操作量演算器133は、発電出力要求値ERと基準操作量との関数を用いて、基準操作量を算出し、過渡補正器134は、発電出力要求値ERの変化速度と補正値との関数を用いて、過渡補正値を算出する。
【0058】
空気流量制御器140には、送風ライン43を流れる空気流量の検出値FFDと、溶融炉燃焼用空気ライン28を流れる空気流量の検出値FMAと、熱分解バーナ燃焼用空気ライン52を流れる空気流量の検出値FRAとが入力する。そして、溶融炉燃焼用空気流量FMAと熱分解バーナ燃焼用空気流量FRAの合計流量が押込送風機空気流量FFDとなるよう、合計流量と押込送風機空気流量FFDとの偏差ΔFFDに応じた比例積分演算器142の出力値NFDにより、調整操作量である押込送風機87の速度を加減することで、プラントで必要とする空気量を制御する。
【0059】
ボイラドラムレベル制御器150は、発電出力要求値ERとボイラドラムレベル設定値との関数151からボイラドラムレベル設定値LDRを求める。そして、このボイラドラムレベル設定値LDRと実際のレベル検出値LDとの偏差ΔLDを求めて、この偏差ΔLDに応じた比例積分演算器152の出力値から、過渡補正器153で発電出力要求値ERの変化速度と補正値との関数で決定される過渡補正値を減算すると共に、過渡補正器155で主蒸気圧力PMSの変化速度と補正値との関数で決定される過渡補正値を加算し、得られた値NBPを調整操作量としての給水ポンプ88へ与え、給水ポンプ88の速度を加減することで、ボイラドラムレベルを制御する。
【0060】
第一ホッパレベル制御器160は、発電出力要求値ERの関数161から決定される廃棄物の目標蓄積レベルを表わすホッパレベル設定値L1Rと実際のホッパレベル検出値L1との偏差ΔL1を求め、この偏差ΔL1に応じた比例積分演算器162の出力値に、基準操作量演算器163からの出力である基準操作量と過渡補正器164からの出力である過渡補正値とを加算し、得られた値FRFを調整操作量として、クレーン12へ与え、クレーン12による第一ホッパ11への廃棄物供給量を調整する。基準操作量演算器163は、発電出力要求値ERと基準操作量との関数を用いて、基準操作量を算出し、過渡補正器164は、発電出力要求値ERの変化速度と補正値との関数を用いて、過渡補正値を算出する。
【0061】
第二ホッパレベル制御器170は、発電出力要求値ERの関数171から決定される乾燥廃棄物の目標蓄積レベルを表わすホッパレベル設定値L2Rと実際のホッパレベル検出値L2との偏差ΔL2を求め、この偏差ΔL2に応じた比例積分演算器172の出力値に、基準操作演算器173で発電出力要求値ERと基準操作量との関数で決まる基準操作量と、過渡補正器174で発電出力要求値ERの変化速度と補正値との関数で決まる過渡補正値とを加算し、得られた値NPAを調整操作量として、プッシャー14へ与え、乾燥炉16への廃棄物供給量、言い換えると、乾燥器16から第二ホッパ18へ排出される廃棄物量を調整する。
【0062】
第三ホッパレベル制御器180は、発電出力要求値ERの関数181から決定されるチャーの目標蓄積レベルを表わすホッパレベル設定値L3Rと実際のホッパレベル検出値L3との偏差ΔL3を求め、この偏差ΔL3に応じた比例積分演算器182の出力値に、基準操作演算器183で発電出力要求値ERと基準操作量との関数で決まる基準操作量と、過渡補正器184で発電出力要求値ERの変化速度と補正値との関数で決まる過渡補正値とを加算し、得られた値NPB を調整操作量として、プッシャー19へ与え、熱分解炉22への乾燥廃棄物供給量、言い換えると、分級器36から第三ホッパ24へ排出されるチャーの量を調整する。
【0063】
乾燥器温度制御器190は、発電出力要求値ERの関数191から決定される乾燥炉空気温度の設定値TDRと検出値TDとの偏差ΔTDを求め、この偏差ΔTDに応じた比例積分演算器192の出力値NBBにより、乾燥用空気バイパス流路71に設けたバイパス流量調節ブロワ72の速度を加減することで、乾燥用空気バイパス流量を調整し、乾燥器16内温度を制御する。具体的には、空気加熱器45からの250℃±30℃の乾燥用空気を乾燥用空気ライン44を介して、乾燥器16内に導入し、乾燥器16の出口温度を150℃±30℃に制御している。このように乾燥器16の温度制御を確実にでき、乾燥器16の過熱を防止できるため、ダイオキシンの発生と機器や配管の腐食原因となる塩素化合物の発生とを防止できるとともに、有価金属の腐食や廃棄物の発火を防止でき、炉壁からの熱損失も低減できる。なお、ダイオキシンの発生し易い温度は、300℃〜700℃とされている。また、乾燥器16の加熱不足も防止できるため、廃棄物の乾燥不足による排出部の閉塞を防止できると共に、次の熱分解工程での熱分解効率の低下も防止できる。
【0064】
熱分解バーナ空燃比制御器210は、可燃性ガス発生量FGの関数211から決定される熱分解バーナ燃焼用空気流量の設定値FRARと検出値FRAとの偏差ΔFRAを求め、この偏差ΔFRAに応じた比例積分演算器212の出力値AADにより、燃焼用空気流量調節ダンパ(流量調節手段、第二の空気流量調節手段)73の開度を加減することで、熱分解炉22で発生した可燃性ガスの流量FRAに対する、空気再熱器55で温められた燃焼用空気の流量を制御する、つまり、熱分解バーナ47における空燃比を所定値に制御する。これにより、空燃比制御を安定化できるため熱分解バーナ47からのNOx発生の低減と燃焼効率の向上が可能となり、燃焼振動や失火も防止できる。
【0065】
熱分解炉温度制御器220は、発電出力要求値ERの関数221から決定される熱分解ガス温度の設定値TGRと検出値TGとの偏差ΔTGを求め、この偏差ΔTGに応じた比例積分演算器222の出力値NRBにより、外部加熱空気循環ブロワ75の速度を加減することで、外部加熱空気循環ライン74から熱分解炉22のジャケット内に供給される空気流量を調整し、熱分解炉内温度を制御する。具体的には、熱分解炉22のジャケットから排気される600℃±50℃の外部加熱用空気は、外部加熱用空気排気ライン48を通過する過程で、蒸気過熱器51で主蒸気と熱交換し、空気再熱器55で熱分解バーナ燃焼用空気と熱交換して、400℃±50℃になり、これが外部加熱空気循環ライン74を経て、熱分解炉22のジャケット内へ供給される。また、熱分解バーナ47からも高温の外部加熱空気が熱分解炉22のジャケット内へ供給される。外部加熱空気循環ライン74を通る外部加熱循環空気の流量が外部加熱空気循環ブロワ75で調節されることで、熱分解炉22のジャケット入口の外部加熱空気の温度は800℃±50℃になり、この結果、燃焼炉22内の出口温度は、500℃±50℃に管理される。
【0066】
このように、熱分解炉22内の温度の管理に関しては、外部加熱循環空気の流量調節で行っているため、カロリー変動の大きい可燃性ガスの流量調節で温度管理するよりも、的確且つ容易に熱分解炉22内の温度を管理することができる。このため、熱分解炉22の過熱を防止でき、炉壁損耗や熱歪を防止できるとともに炉壁からの熱損失も低減できる。さらに、温度低下による廃棄物の加熱不足も防止できるため熱分解効率が向上する上に、チャーの塊状化を防止できるため流動性が向上して排出性能が向上し、配管内面へのタール付着も防止できる。
【0067】
溶融炉バーナ空燃比制御器230は、ロータリーフィーダ26の速度NCの関数231から決定される溶融炉燃焼用空気流量の設定値FMARと、溶融炉燃焼用空気ライン28を流れる溶融炉燃焼用空気流量の検出値FMAとの偏差ΔFMAを求め、この偏差ΔFMAに応じた比例積分演算器232の出力値AMADにより、溶融炉燃焼用空気流量調節ダンパ76の開度を加減することで、ロータリーフィーダ26から溶融炉バーナ27に供給されるチャーの供給量に対する、溶融炉バーナ27に供給される溶融炉燃焼用空気流量を制御する、つまり、溶融炉バーナ27における空燃比を所定値に制御する。これにより、空燃比制御を安定化できるため、溶融炉バーナ27からのNOx発生の低減と燃焼効率の向上が可能となり、燃焼振動や失火も防止できる。
【0068】
溶融炉温度制御器240は、発電出力要求値ERの関数241から決定される溶融炉内温度の設定値TMRと検出値TMとの偏差ΔTMを求め、この偏差ΔTMに応じた比例積分演算器242の出力値N MGDにより、排気ガス溶融炉導入ライン78に設けた溶融炉温度調節ブロワ79の速度を加減することで、燃焼炉40に供給される外部加熱用排気ガスの流量を調整し、溶融炉内温度を制御する。具体的には、外部加熱用空気排気ライン48から分岐した排気ガス溶融炉導入ライン78には、前述したように400℃±50℃の外部加熱用排気ガスが流れ、この排気ガスの流量を調節することで、溶融炉40の出口温度が1300℃±50℃に管理される。
【0069】
このように、溶融炉内温度を確実に管理できるため、溶融スラグ29を安定に抽出できる上に、ボイラー50の入口排気ガス温度が安定するため発電出力も安定化する。さらに、溶融炉40の過熱を防止できるためバーナや炉壁の損耗を防止できる。また、温度低下による出宰口のスラグ凝着閉塞を防止でき、ダイオキシンの発生も防止できる。
【0070】
ボイラ入口ガス温度制御器250は、、発電出力要求値ERの関数251から決定されるボイラ入口ガス温度の設定値TBIGRと検出値TBIGとの偏差ΔTBIGを求め、この偏差ΔTBIGに応じた比例積分演算器252の出力値NGRBにより、排気ガス循環ライン81に設けた排気ガス循環ブロワ82の速度を加減することで、排熱回収装置60から排出された排気ガスの一部がボイラー50の入口側に戻る量を調整し、ボイラ入口ガス温度を制御する。これにより、発電出力が安定化し、ボイラ伝熱管の過熱による損耗の防止と加熱不足による熱効率低下と空気加熱器45の低温腐食を防止できる。
【0071】
炉内圧制御器260は、発電出力要求値ERの関数261から決定される溶融炉内圧力の設定値PMRと検出値PMとの偏差ΔPMRを求め、この偏差ΔPMRに応じた比例積分演算器262の出力値NIDにより、主排気ライン64の下流に設けた誘引ブロワ86の速度を加減することで、溶融炉内圧力を制御する。
【0072】
以上のように、この実施形態では、主蒸気圧力制御器130で主蒸気圧力設定値PMSRと主蒸気圧力検出値PMSとの偏差ΔPMSに応じて、ロータリーフィーダ26の駆動量、言い換えると溶融炉40へチャー供給量を定め、第三ホッパレベル制御器180でホッパレベル設定値L3Rと実際のホッパレベル検出値L3との偏差ΔL3に応じて、プッシャー19の駆動量、言い換えると熱分解炉22への乾燥廃棄物供給量を定め、第二ホッパレベル制御器170でホッパレベル設定値L2Rと実際のホッパレベル検出値L2との偏差ΔL2に応じて、プッシャー14の駆動量、言い換えると乾燥炉16への廃棄物供給量を定め、第一ホッパレベル制御器160でホッパレベル設定値L1Rと実際のホッパレベル検出値L1との偏差ΔL1に応じたクレーン12の駆動量、言い換えると、第一ホッパ11への廃棄物供給量を定めている。すなわち、この実施形態では、廃棄物の最終処理工程である溶融工程における溶融炉40へのチャー供給量を定めてから、上流側の熱分解工程の熱分解炉22への乾燥廃棄物の供給量を定め、そして、さらに上流側の乾燥工程の乾燥器16への廃棄物の供給量を定めるというように、下流側の工程の供給量から先に定めているので、発電出力要求値の変動に対して応答性を高めることができる。
【0073】
さらに、この実施形態では、主蒸気圧力制御器130、第一ホッパレベル制御器160、第二ホッパレベル制御器170、第三ホッパレベル制御器180及びボイラドラムレベル制御器150における過渡補正器134,164,174,184,155は、過渡時の動的補正用先行操作として作用し、また、主蒸気圧力制御器130、第一ホッパレベル制御器160、第二ホッパレベル制御器170及び第三ホッパレベル制御器180における基準操作量演算器133,163,173,183は、過渡時の静的補正用先行操作として作用するので、さらに、発電出力要求値の変動に対して応答性を高めることができると共に、制御安定性を高めることもできる。
【0074】
ここで、過渡時の動的補正及び静的補正について、第一ホッパレベル制御器160を例にして、図3及び図4を用いて簡単に説明する。
【0075】
図3に示すように、過渡補正器164からは、発電出力要求値ERの変化率に比例した補正値を出力する。この補正値は、過渡時の動的補正としての役割を果す。また、基準操作量演算器163からは、発電要求値ERに比例した基準操作量を出力する。この基準操作量は、過渡時の静的補正としての役割を果す。
【0076】
図4に示すように、過渡時の動的補正を行うことにより、初期応答性が改善される。また、過渡時の静的補正を行うことにより、整定時間の短縮が図れる。従って、過渡時の動的補正及び静的補正を行うことにより、発電出力要求値の変化に対する応答性を高めることができる上に、制御の安定性も高めることができる。
【0077】
また、この実施形態では、主蒸気温度制御器120、主蒸気圧力制御器130、第一ホッパレベル制御器160、第二ホッパレベル制御器170、第三ホッパレベル制御器180、乾燥炉温度制御器190、熱分解炉温度制御器220、溶融炉温度制御器240及びボイラ入口ガス温度制御器250における制御目標設定器121,131,161,171,181,191,221,241,251が、設定値を発電出力要求値の関数として決定しているので、発電出力に見合った最適な運転状態を維持するように作用し、エネルギー効率や信頼性・安全性を向上し、制御の更なる安定化を実現することができる。
【0078】
また、この実施形態では、乾燥用空気ライン44、乾燥器16、熱分解バーナ燃焼用空気ライン52、熱分解バーナ47は、直列的に接続されている。このため、仮に、乾燥用空気バイパスライン71が設けられていないとした場合、乾燥用空気ライン44を流れる乾燥用空気流量を制御して、乾燥器16内の温度を的確に制御しようとすると、熱分解バーナ47に供給される燃焼用空気の量が適切な量にならず、逆に、熱分解バーナ燃焼用ライン52を流れる燃焼用空気流量を制御して、熱分解バーナ47の空燃比を的確に制御しようとすると、乾燥器16へ供給される乾燥用空気の量が適切なようにならない。そこで、この実施形態では、乾燥用空気バイパスライン71を設け、そこにバイパス流量調節ブロワ72を設けて乾燥用空気流量を調節すると共に、燃焼用空気ライン52に燃焼用空気流量調節ダンパ73を設けて燃焼用空気流量を調節し、乾燥器16の温度管理と熱分解バーナ47の空燃比管理との両立を達成している。
【0079】
また、この実施形態では、ボイラ入口温度の制御に、排熱回収装置60からの排気ガスを循環させて用い、溶融炉40内の温度制御に、熱分解炉22のジャケットからの外部加熱用排気ガスを用い、それぞれの温度制御に異なる熱源を用いているので、ボイラ入口温度管理と溶融炉40内の温度管理とを両立することができる。
【0080】
ところで、以上の実施形態では、発電出力制御器110からの指示で蒸気加減弁59を駆動させて、主蒸気流量を調整することにより発電出力を制御し、主蒸気圧力制御器130からの指示でロータリーフィーダ130を駆動させて、チャー供給量を調整することにより主蒸気圧力を制御しているが、図5及び図6に示すような方法でも、安定な発電出力制御と主蒸気圧力制御が可能である。
【0081】
すなわち、図5に示すように、発電出力制御器280からの指示でロータリーフィーダ28を駆動させて、チャー供給量を調整することにより発電出力を制御し、主蒸気圧力制御器270からの指示で蒸気加減弁(蒸気圧力調節手段)59を駆動させて、主蒸気圧力を制御するようにしてもよい。
【0082】
この場合、図6に示すように、発電出力制御器280は、制御システムの内部もしくは外部から自動もしくは手動で設定される発電出力要求値ERと発電出力EGとの偏差ΔEGを求め、この偏差ΔEGに応じた比例積分演算器282の出力値に、基準操作量演算器283からの出力である基準操作量と、過渡補正器284からの出力である過渡補正値とを加えた値NCRを、ロータリーフィーダ26の速度とすることで、溶融炉40へのチャー供給量を調整する。これにより、溶融炉40からボイラ50へ導入される排気ガスの熱量が調整され、その結果、ボイラ発生蒸気量が変化して発電出力が制御される。なお、基準操作器283は、先の実施形態と同様に、発電出力要求値ERの関数を用いて、基準操作量を求め、過渡補正器284は、発電出力要求値ERの変化速度の関数を用いて、補正値を求める。また、この場合も、先の実施形態と同様に、発電機出力EGNから所内動力ESTを差し引いたものを実際の発電出力EGとしたが、制御の目的に応じて発電機出力EGNをそのまま発電出力としても制御の本質は変わらない。
【0083】
主蒸気圧力制御器270は、制御システムの内部もしくは外部から自動もしくは手動で設定される発電出力要求値ERの関数271から決定される主蒸気圧力の設定値PMSRと検出値PMSとの偏差ΔPMSを求め、この偏差ΔPMSに応じた比例積分演算器272の出力値ACVにより、主蒸気加減弁59の開度を調節することで主蒸気圧力を制御する。なお、その他の制御器に関しては、図1及び図2に示したものと同じである。
【0084】
また、第一の実施形態では、主蒸気圧力制御手段130、第一ホッパレベル制御器160、第二ホッパレベル制御器170及び第三ホッパレベル制御器180における基準操作量演算器133,163,173,183は、調整操作量の基準値を発電出力要求値の関数として決定することで、過渡時の静的補正用先行操作として作用し、制御の更なる安定化を実現しているということを既に述べたが、発電出力要求値が一定若くは変化が少ない場合は、図7に示すように、上述の基準操作量演算器を省いてもよい。
【0085】
また、第一の実施形態では、主蒸気圧力制御器130、第一ホッパレベル制御器160、第二ホッパレベル制御器170及び第三ホッパレベル制御器180における過渡補正器134,164,174,184は、調整操作量を発電出力要求値の変化速度に応じて補正することで過渡時の動的補正用先行操作として作用し、制御の更なる安定化を実現するということを既に述べたが、発電出力要求値が一定若くは変化が少ない場合は、図8に示すように、上述の過渡補正器を省いてもよい。
【0086】
また、第一の実施形態では、主蒸気温度制御器120、主蒸気圧力制御器130、第一ホッパレベル制御器160、第二ホッパレベル制御器170、第三ホッパレベル制御器180、乾燥炉温度制御器190、熱分解炉温度制御器220、溶融炉温度制御器240及びボイラ入口ガス温度制御器250における制御目標設定器121,131,161,171,181,191,221,241,251は、設定値を発電出力要求値の関数として決定することで発電出力に見合った最適な運転状態を維持するように作用し、エネルギー効率や信頼性・安全性を向上し、制御の更なる安定化を実現するということを既に述べたが、発電出力要求値が一定若くは変化が少ない場合は、図9に示すように、上述の制御目標設定器を省いてもよい。
【0087】
また、第一の実施形態では、主蒸気温度制御器120、主蒸気圧力制御器130、第一ホッパレベル制御器160、第二ホッパレベル制御器170、第三ホッパレベル制御器180、乾燥炉温度制御器190、熱分解炉温度制御器220、溶融炉温度制御器240及びボイラ入口ガス温度制御器250における制御目標設定器121,131,161,171,181,191,221,241,251は、設定値を発電出力要求値の関数として決定しているが、発電出力要求値が一定若くは変化が少ない場合は、制御目標をチャー供給量の関数として決定する方法を用いても、本発明の意図する効果と同等のものが期待できる。
【0088】
また、第一の実施形態では、第一ホッパレベル制御器160、第二ホッパレベル制御器170及び第三ホッパレベル制御器180における基準操作量演算器163,173,183は、基準操作量を発電出力要求値の関数として決定しているが、発電出力要求値が一定若くは変化が少ない場合は、上述の基準操作量をチャー供給量の関数として決定する方法を用いても、本発明の意図する効果と同等のものが期待できる。
【0089】
また、第一の実施形態では、第一ホッパレベル制御器160、第二ホッパレベル制御器170、第三ホッパレベル制御器180及びボイラドラムレベル制御器150における過渡補正器164,174,184,153,155は、過渡補正量を発電出力要求値の関数として決定しているが、発電出力要求値が一定若くは変化が少ない場合は上記の過渡補正量をチャー供給量の関数として決定する方法を用いても本発明の意図する効果と同等のものが期待できる。
【0090】
また、図1及び図5において、各種計測器の計測位置は、本発明を実施する上で必ずしもその位置に凝執するものでなく、制御の目的を遂行するために等価な状態値が得られる位置であれば臨期応変に選定すればよい。
【0091】
また、第1の実施形態では、供給手段として、クレーン12、プッシャー14,19、ロータリーフィーダ26を用いたが、本発明は、これに限定されれるものではなく、例えば、これらの換わりにスクリューフィーダ等を用いていもよい。
【0092】
【発明の効果】
第一の発明によれば、発電出力要求値と実際の発電出力値との偏差に応じて、廃棄物の最終処理工程における処理手段への供給量を決めてから、上流側の処理工程における処理手段への供給量を順次決めているので、発電出力値に対する応答性が高まり、プラント内のマスフロー及びエネルギーフローの動的バランスが保たれ、安定運転を行うことができるできる。また、特に、過渡補正手段を有するものでは、初期応答性がより改善され、基準操作量演算手段を有するものでは、整定時間の短縮化が図られ、制御目標設定手段を有するものでは、処理手段が発電出力に見合った運転状態を維持できる。
【0093】
また、第二の発明によれば、乾燥器に対して乾燥用空気をバイパスさせる乾燥用空気バイパスラインを設け、そこに第一の空気流量調節手段を設け、空気利用器へつながる排気ライン中に第二の空気流量調節手段を設けたので、乾燥器内を目的の温度範囲に維持することができると共に、空気利用器へ目的の流量のガスを送ることができ、乾燥器及び空気利用器の安定運転を両立することができる。
【0094】
また、第三の発明によれば、カロリー変動の大きい可燃性ガス流量の調節で熱分解炉の温度管理をせずに、熱分解炉のジャケット内へ送る外部加熱用ガスの循環量の調節で熱分解炉内の温度を管理しているので、熱分解炉を適切な温度範囲内に維持することができる。
【0095】
また、第四の発明によれば、溶融炉温度管理とボイラー入口温度管理とに、それぞれ、熱源の異なるガスを用いているので、両方の温度を的確に調節することができる。
【0096】
また、第五の発明によれば、粗粉砕機で一旦粗粉砕し、これから金属を除いてから、微粉砕しているので、粉砕エネルギーを少なくすることができると共に、回収金属の質を高め、なおかつ最終廃棄物を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態である廃棄物処理プラントの系統図である。
【図2】本発明の第一の実施形態である廃棄物処理プラントの制御ブロック線図である。
【図3】本発明の一実施形態である過渡補正器及び基準操作量演算器の効果を説明するための説明図(その1)である。
【図4】本発明の一実施形態である過渡補正器及び基準操作量演算器の効果を説明するための説明図(その1)である。
【図5】本発明の第二の実施形態である廃棄物処理プラントの系統図である。
【図6】本発明の第二の実施形態である廃棄物処理プラントの制御ブロック線図である。
【図7】本発明の第三の実施形態である廃棄物処理プラントの制御ブロック線図である。
【図8】本発明の第四の実施形態である廃棄物処理プラントの制御ブロック線図である。
【図9】本発明の第五の実施形態である廃棄物処理プラントの制御ブロック線図である。
【符号の説明】
10…搬入ヤード、11…第一ホッパ、12…クレーン、14,19…プッシャー、16…乾燥器、18…第二ホッパ、20…可燃性ガスライン、22…ジャケット付き熱分解炉、24…第三ホッパ、26…ロータリーフィーダ、27…溶融炉バーナ、28…溶融炉燃焼用空気ライン、31…飛灰循環ブロワ、33…粗粉砕機、34…金属選別機、35…微粉砕機、36…分級器、40…溶融炉、41…溶融炉排気ガスライン、43…送風ライン、44…乾燥用空気ライン、45…空気加熱器、46…外部加熱用ガスライン、47…熱分解バーナ、48…外部加熱用ガス排気ライン、49…主蒸気ライン、50…ボイラー、51…蒸気過熱器、52…熱分解バーナ燃焼用空気ライン、…、…、55…空気再熱器、…、58…蒸気タービン、59…蒸気加減弁、60…排熱回収装置、61…発電機、62…給水ライン、63…復水器、64…主排気ガスライン、71…乾燥用空気バイパスライン、72…バイパス流量調節ブロワ、73…熱分解バーナ燃焼用空気流量調節ダンパ、74…外部加熱用ガス循環ライン、75…外部加熱用ガス循環ブロワ、76…溶融炉燃焼用空気流量調節ダンパ、78…排気ガス溶融炉導入ライン、79…溶融炉温度調節ブロワ、81…排気ガス循環ライン、82…排気ガス循環ブロワ、88…給水ポンプ、110,280…発電出力制御器、120…主蒸気温度制御器、130,270…主蒸気圧力制御器、140…プラント内空気流量制御器、150…ボイラドラムレベル制御器、160…第一ホッパレベル制御器、170…第二ホッパレベル制御器、180…第三ホッパレベル制御器、190…乾燥器温度制御器、210…熱分解バーナ空燃比制御器、220…熱分解炉温度制御器、230…溶融炉バーナ空燃比制御器、240…溶融炉温度制御器、250…ボイラ入口ガス温度制御器、260…溶融炉温度制御器、121,131,161,171,181,191,221,241,251…制御目標設定器、133,163,173,183…基準操作量演算器、134,164,174,184…過渡補正器。

Claims (17)

  1. 廃棄物に対して複数の処理を施し、複数の処理工程のうちの最終処理工程で得られるチャーの燃焼熱で、発電を行う廃棄物処理プラントにおいて、
    複数の前記処理工程のうち、第一処理工程及び最終処理工程を含めて幾つかの処理工程は、それぞれ、廃棄物又は中間処理物に特定の処理を施す処理手段と、該処理手段へ廃棄物又は中間処理物を供給する供給手段と、該供給手段が供給する廃棄物又は中間処理物を一時的に溜めておくホッパと、該ホッパ内の廃棄物又は中間処理物の量を検出する廃棄物量検出手段と、を有すると共に、
    前記最終処理工程は、発電出力に影響を与える因子の要求値又は設定値と該因子の検出値との偏差に応じて、該最終処理工程の前記処理手段への中間処理物の供給量を定め、該最終処理工程の前記供給手段へ該供給量に対応した操作量を指示する、最終工程供給制御手段を有し、
    前記最終処理工程を除く、前記幾つかの処理工程は、ぞれぞれ、下流側の処理工程の前記ホッパ内の廃棄物又は中間処理物の量の設定値と、該下流側処理工程の前記廃棄物量検出手段による検出値との偏差に応じて、該下流側処理工程よりも一つ上流側の処理工程の前記処理手段への廃棄物又は中間処理物の供給量を定め、該上流側処理工程の前記供給手段へ該供給量に対応した操作量を指示する、上流側工程供給量制御手段を有する、
    ことを特徴とする廃棄物処理プラント。
  2. 請求項1に記載の廃棄物処理プラントにおいて、
    前記最終処理工程で得られる前記熱で蒸気を発生させるボイラーと、
    前記ボイラーで発生した蒸気によって駆動する蒸気タービンと、
    前記蒸気タービンへ供給される前記蒸気の流量を調節する蒸気流量調節手段と、
    発電出力要求値と発電出力検出値との偏差に応じて、前記蒸気流量を定めて、該蒸気流量に対応した操作量を前記蒸気流量調節手段に指示する発電出力制御手段と、
    を備え、
    前記最終工程供給制御手段は、前記蒸気の圧力設定値と圧力検出値との偏差に応じて、前記最終処理工程の前記処理手段への中間処理物の供給量を定め、該最終処理工程の前記供給手段へ該供給量に対応した操作量を指示する、蒸気圧力制御手段である、
    ことを特徴とする廃棄物処理プラント。
  3. 請求項1に記載の廃棄物処理プラントにおいて、
    前記最終処理工程で得られる前記熱で蒸気を発生させるボイラーと、
    前記ボイラーで発生した蒸気によって駆動する蒸気タービンと、
    前記蒸気タービンへ供給される前記蒸気の圧力を調節する蒸気圧力調節手段と、
    前記蒸気の圧力設定値と圧力検出値との偏差に応じて、蒸気圧力を定めて、該蒸気圧力に対応した操作量を前記蒸気圧力調節手段に指示する蒸気圧力制御手段と、
    を備え、
    前記最終工程供給制御手段は、発電出力要求値と発電出力検出値との偏差に応じて、前記最終処理工程の前記処理手段への中間処理物の供給量を定め、該最終処理工程の前記供給手段へ該供給量に対応した操作量を指示する、発電出力制御手段である、
    ことを特徴とする廃棄物処理プラント。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の廃棄物処理プラントにおいて、
    前記最終工程供給量制御手段及び一以上の前記上流側工程供給量制御手段のうち、少なくとも一つの供給量制御手段は、
    前記発電出力要求値の変化速度と過渡補正量との関係を示す関数を用いて、該発電出力要求値の変化速度に対する過渡補正量を求め、該過渡補正量で、前記操作量を補正する過渡補正手段を有する、
    ことを特徴とする廃棄物処理プラント。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の廃棄物処理プラントにおいて、
    前記最終工程供給量制御手段及び一以上の前記上流側工程供給量制御手段のうち、少なくとも一つの供給量制御手段は、
    前記発電出力要求値と基準操作量との関係を示す関数を用いて、該発電出力要求値に対する基準操作量を求める基準操作量演算手段を有する、
    ことを特徴とする廃棄物処理プラント。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の廃棄物処理プラントにおいて、
    一以上の前記上流側工程供給量制御手段のうち、少なくとも一つは、
    前記ホッパ内の廃棄物又は中間処理物の量の設定値と発電出力要求値との関係を示す関数を用いて、該発電出力要求値に対する前記設定値を求める制御目標設定手段を有する、
    ことを特徴とする廃棄物処理プラント。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の廃棄物処理プラントにおいて、
    廃棄物が搬入される搬入廃棄物ホッパと、
    前記搬入廃棄物ホッパ内の廃棄物を前記第一処理工程の前記ホッパに供給する搬入廃棄物供給手段と、
    前記第一処理工程の前記ホッパ内の廃棄物量の設定値と、該第一処理工程の前記廃棄物量検出手段による検出値との偏差に応じて、該第一処理工程の前記処理手段への廃棄物の供給量を定め、前記搬入廃棄物供給手段へ該供給量に対応した操作量を指示する供給量制御手段と、
    を備えていることを特徴とする廃棄物処理プラント。
  8. 廃棄物に対して複数の処理を施し、複数の処理工程のうちの最終処理工程で得られるチャーの燃焼熱で、発電を行い、
    複数の前記処理工程のうち、最終処理工程を含めて幾つかの処理工程は、それぞれ、廃棄物又は中間処理物に特定の処理を施す処理手段と、該処理手段へ廃棄物又は中間処理物を供給する供給手段と、該供給手段が供給する廃棄物又は中間処理物を一時的に溜めておくホッパと、該ホッパ内の廃棄物又は中間処理物の量を検出する廃棄物量検出手段と、を有する、廃棄物処理プラントの制御方法において、
    前記最終処理工程は、発電出力に影響を与える因子の要求値又は設定値と該因子の検出値との偏差に応じて、該最終処理工程の前記処理手段への中間処理物の供給量を定め、該最終処理工程の前記供給手段へ該供給量に対応した操作量を指示し、
    前記最終処理工程を除く、前記幾つかの処理工程は、ぞれぞれ、下流側の処理工程の前記ホッパ内の廃棄物又は中間処理物の量の設定値と、該下流側処理工程の前記廃棄物量検出手段による検出値との偏差に応じて、該下流側処理工程よりも一つ上流側の処理工程の前記処理手段への廃棄物又は中間処理物の供給量を定め、該上流側処理工程の前記供給手段へ該供給量に対応した操作量を指示する、
    ことを特徴とする廃棄物処理プラントの制御方法。
  9. 請求項8に記載の廃棄物処理プラントの制御方法において、
    前記幾つかの工程のうち、少なくとも一つの工程では、
    前記発電出力要求値の変化速度と過渡補正量との関係を示す関数を用いて、該発電出力要求値の変化速度に対する過渡補正量を求め、該過渡補正量で、前記操作量を補正する、
    ことを特徴とする廃棄物処理プラントの制御方法。
  10. 請求項8及び9のいずれか一項に記載の廃棄物処理プラントの制御方法において、
    前記幾つかの工程のうち、少なくとも一つの工程では、
    前記発電出力要求値と基準操作量との関係を示す関数を用いて、該発電出力要求値に対する基準操作量を求める、
    ことを特徴とする廃棄物処理プラントの制御方法。
  11. 請求項8から10のいずれか一項に記載の廃棄物処理プラントの制御方法において、
    前記最終工程を除く、前記幾つかの工程のうち、少なくとも一つは、
    前記ホッパ内の廃棄物又は中間処理物の量の設定値と発電出力要求値との関係を示す関数を用いて、該発電出力要求値に対する前記設定値を求める、
    ことを特徴とする廃棄物処理プラントの制御方法。
  12. 乾燥用空気で廃棄物を乾燥させる乾燥器と、空気を加熱して乾燥用空気にする空気加熱器と、該空気加熱器からの該乾燥用空気を該乾燥器へ導く乾燥用空気ラインと、該乾燥器内の該乾燥用空気を排気する排気ラインと、該排気ラインを通ってきた該空気を用いる空気利用器と、を備えている廃棄物処理プラントにおいて、
    前記乾燥用空気ラインと前記排気ラインとをつなぎ、前記乾燥器に対して前記乾燥用空気をバイパスさせる乾燥用空気バイパスラインと、
    前記乾燥用空気バイパス流路中の空気の流量を調節する第一の空気流量調節手段と、
    前記排気ライン中であって、前記乾燥用空気バイパスラインとの接続部分よりも前記空気利用器側の空気の流量を調節する第二の空気流量調節手段と、
    前記乾燥器内の温度を検出する温度検出手段と、
    前記温度検出手段で検出された温度に基づき、前記乾燥用空気バイパス流路中の空気流量を定めて、前記第一の空気流量調節手段の駆動量を制御する乾燥炉温度制御手段と、
    を備えていることを特徴とする廃棄物処理プラント。
  13. 廃棄物をチャーと可燃性ガスとに熱分解するジャケット付き熱分解炉と、該可燃性ガスを燃焼させるバーナと、該熱分解炉で生成した該可燃性ガスを該バーナへ導く可燃性ガスラインと、燃焼用空気を該バーナへ導く燃焼用空気ラインと、前記バーナの排気ガスである外部加熱用ガスを前記熱分解炉のジャケット内へ導く外部加熱用ガスラインと、を備えている廃棄物処理プラントにおいて、
    前記熱分解炉の前記ジャケット内から前記外部加熱用空気を前記外部加熱用空気ライン又は該ジャケット内に戻す外部加熱用ガス循環ラインと、
    前記外部加熱ガス循環ラインを通るガスの流量を調節する外部加熱用ガス循環量調節手段と、
    前記熱分解炉内の温度を検出する温度検出手段と、
    前記温度検出手段で検出された前記熱分解炉内の温度に基づき、前記外部加熱用ガス循環ライン中を通るガスの流量を定めて、前記外部加熱用ガス循環量調節節手段の駆動量を制御する熱分解炉温度制御手段と、
    を備えていることを特徴とする廃棄物処理プラント。
  14. 請求項13に記載の廃棄物処理プラントにおいて、
    前記燃焼用空気ラインと前記可燃性ガスラインとのうち、一方のラインを通る気体の流量を検出する流量検出手段と、
    前記燃焼用空気ラインと前記可燃性ガスラインとのうち、他方のラインを通る気体の流量を調節する流量調節手段と、
    前記流量検出手段で検出された前記一方のラインを通る気体の流量に基づき、前記他方のラインを通る気体の流量を定めて、前記流量調節手段の駆動量を制御するバーナ空燃比制御手段と、
    を備えていることを特徴とする廃棄物処理プラント。
  15. 請求項13及び14のいずれか一項に記載の廃棄物処理プラントにおいて、
    前記外部加熱用ガス循環ラインには、前記燃焼用空気ライン内を通る前記燃焼用空気を加熱する空気加熱器が設けられていることを特徴とする廃棄物処理プラント。
  16. 外部加熱用ガスが流入するジャケットを有し、廃棄物をチャーと可燃性ガスとに熱分解するジャケット付き熱分解炉と、該チャー中の可燃性分を燃焼させて該チャー中の不燃分を溶融スラグ化する溶融炉と、該溶融炉からの排気ガスで蒸気を発生させる排熱回収装置とを備えている廃棄物処理プラントにおいて、
    前記熱分解炉の前記ジャケットから出た前記外部加熱用ガスを前記溶融炉内へ導く排気ガス溶融炉導入ラインと、
    前記排熱回収装置から出た前記排気ガスを該排熱回収装置の入り口側に戻す排気ガス循環ラインと、
    前記排気ガス溶融炉導入ラインを通るガスの流量を調節するガス流量調節手段と、
    前記排気ガス循環ラインを通る前記排気ガスの流量を調節する排気ガス循環流量調節手段と、
    前記溶融炉内の温度を検出する溶融炉温度検出手段と、
    前記排熱回収装置の入り口側の排気ガス温度を検出する排熱温度検出手段と、
    前記溶融炉温度検出手段で検出された前記溶融炉内の温度に基づき、前記排気ガス溶融炉導入ラインを通るガスの流量を定め、前記ガス流量調節手段の駆動量を制御する溶融炉温度制御手段と、
    前記排熱温度検出手段で検出された前記排熱回収装置の入り口側の排気ガス温度に基づき、前記排気ガス循環ラインを通る前記排気ガスの流量を定め、前記排気ガス循環流量調節手段の駆動量を制御する排熱温度制御手段と、
    を備えていることを特徴とする廃棄物処理プラント。
  17. 廃棄物の処理過程で得られたチャーを粉砕する粉砕工程を経てから、粉砕されたチャー中の可燃性分を燃焼させて該チャー中の不燃分を溶融スラグ化する廃棄物処理プラントにおいて、
    前記粉砕工程は、
    前記チャーを粗粉砕する粗粉砕機と、
    前記粗粉砕機で粗粉砕されたチャーから金属を分離する金属選別機と、
    粗粉砕され且つ金属が除かれたチャーを微粉砕する微粉砕機と、
    前記微粉砕機で処理されたチャーのうち、特定粒径より大きいチャーと該特定粒径以下のチャーとに分級し、該特定粒径より大きいチャーを前記金属選別機に戻す分級器と、
    を有することを特徴とする廃棄物処理プラント。
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