JP3664698B2 - 塵埃除去装置および塵埃除去方法 - Google Patents

塵埃除去装置および塵埃除去方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、塵埃除去装置および塵埃除去方法に関し、特に、トリミングした成形品に付着しているトリミングごみ等の塵埃を除去する塵埃除去装置および塵埃除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の塵埃除去装置としては、成形装置にて成形されるとともに、トリミング装置にてトリミングされた成形品をオフラインにて搬入し、同搬入した成形品に対して圧縮エアーを吹き付けることにより、同成形品に付着したトリミングごみ等の塵埃を除去していた。また、従来の塵埃除去装置では、成形品を面状の搬送ベルトにて形成された搬送コンベヤー上に載置して搬送しつつ、同搬送コンベヤーの上方側からエアーを吹き付けている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の塵埃除去装置においては、成形装置およびトリミング装置とオフラインにて配設されていた。従って、成形装置にて成形されるとともにトリミング装置にてトリミングされ回収された成形品を再度、塵埃除去装置に投入して処理を実施しなければならいため、効率的に塵埃を除去することができないという課題があった。また、搬送コンベヤーを面状に形成しているため、エアーを上方側からしか吹き付けることができないという課題があった。さらに、エアーを吹き付けた際に、このエアーの吹き付け力で成形品が動いてしまうため、エアーを吹き付けて塵埃を除去した成形品を回収する作業を自動化することができないという課題があった。
【0004】
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、成形装置およびトリミング装置に接続してオンラインにて成形品に付着した塵埃を除去することが可能であり、成形品の上方側および下方側からエアーを吹き付けることが可能であるとともに、成形品を安定して支持しつつ搬送可能な塵埃除去装置および塵埃除去方法の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1にかかる発明は、トリミングした成形品を搬出するトリミング装置側に接続可能であり、断面略円形状に形成された複数のベルトが搬送幅方向に所定間隔で配置されて構成された搬送コンベヤーを有し、上記トリミング装置から搬出された成形品を同搬送コンベヤー上に載置しつつ搬送する成形品搬送機構と、上記成形品搬送機構の上方側に設置されるとともに、上記搬送コンベヤーに載置された成形品に略接触し、同搬送コンベヤーとの間にて同成形品を支持する成形品支持機構と、上記成形品搬送機構の上方側および下方側に設置されるとともに、上記成形品支持機構にて支持されて上記搬送コンベヤー上に載置されつつ搬送される成形品に対して上方側および下方側からエアーを吹き付けることにより同成形品に付着している塵埃を除去可能なエアー噴射機構とを具備し、上記エアー噴射機構は、上記成形品搬送機構による上記成形品の搬送方向に複数設置され、隣接するエアー噴射機構のエアー噴射位置を異ならせてある構成としてある。
【0006】
上記のように構成した請求項1にかかる発明においては、成形品搬送機構をトリミングした成形品を搬出するトリミング装置側に接続可能にする。これにより、トリミング装置から本塵埃除去装置までのをオンライン化可能とする。成形品搬送機構では、断面略丸形状に形成された複数のベルトが搬送幅方向に所定間隔で配置されて構成された搬送ベルト上にて、トリミング装置から搬出された成形品を載置しつつ搬送する。このとき、成形品搬送機構の上方側に設置された成形品支持機構を搬送ベルトに載置された成形品に略接触させ、同成形品支持機構と搬送ベルトとの間にて成形品を支持する。従って、成形品搬送機構は、成形品支持機構と搬送ベルトとにより挟み込まれて支持されている成形品を搬送することになる。そして、エアー噴射機構は、このように支持されつつ搬送される成形品の上方側および下方側からエアーを吹き付けることによって、当該成形品に付着している塵埃を除去可能とする。
【0007】
前工程のトリミング装置からは成形高さが異なる各種成形品が搬出される。この各種成形品に対応して成形品支持機構にて支持を行うことができると好適である。そこで、請求項2にかかる発明は、上記請求項1に記載の塵埃除去装置において、上記成形品支持機構は、上記成形品搬送機構にて搬送される上記成形品の高さに対応して、上記搬送コンベヤーにおける同成形品の載置面との間の長さを変更可能にする高さ変更機構を有する構成としてある。
上記のように構成した請求項2にかかる発明においては、成形品支持機構に高さ変更機構を備えさせる。この高さ変更機構によって、成形品支持機構と搬送コンベヤーにおける成形品の載置面との間の長さを変更する。この変更をトリミング装置から成形品搬送機構に搬送される成形品の高さに対応して行うことにより、成形品の高さに応じた支持を行うことが可能になり、成形品を安定して支持することが可能になる。
【0008】
より成形品を安定して支持することが可能な構成の一例として、請求項3にかかる発明は、上記請求項1または請求項2のいずれかに記載の塵埃除去装置において、上記成形品搬送機構は、上記ベルトが所定の弾性を有する弾性部材にて形成されるとともに、上記搬送コンベヤーに載置された成形品は、同ベルトの弾性および上記成形品支持機構による上方側からの略接触によって支持される構成としてある。
上記のように構成した請求項3にかかる発明においては、成形品搬送機構のベルトを所定の弾性を有する弾性部材にて形成する。そして、搬送コンベヤーに載置された成形品をこのベルトの弾性と、成形品支持機構による上方側からの略接触とによって支持する。
【0009】
成形品支持機構に適用して好適な構成の一例として、請求項4にかかる発明は、上記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の塵埃除去装置において、上記成形品支持機構は、断面略円形状に形成されたベルトが搬送幅方向に所定間隔で配置されて構成された支持側搬送コンベヤーにて形成されるとともに、同支持側搬送コンベヤーは、上記搬送コンベヤーと略同一の搬送速度にて駆動される構成としてある。
上記のように構成した請求項4にかかる発明においては、成形品支持機構を断面略円形状に形成されたベルトが搬送幅方向に所定間隔で配置されて構成された支持側搬送コンベヤーにて形成する。そして、この支持側搬送コンベヤーと搬送コンベヤーとの間にて成形品を挟みこんで支持する。このとき、支持側搬送コンベヤーを搬送コンベヤーと略同一の搬送速度にて駆動する。
【0010】
エアーの噴射によって成形品から除去された塵埃を回収することができると好適である。そこで、請求項5にかかる発明は、上記請求項1〜請求項4のいずれかに記載の塵埃除去装置において、上記エアー噴射機構によるエアーの吹き付けにて上記成形品より除去された塵埃を回収する塵埃回収機構を有する構成としてある。
上記のように構成した請求項5にかかる発明においては、塵埃除去装置にエアー噴射機構によるエアーの吹き付けによって成形品より除去された塵埃を回収する塵埃回収機構を備えさせる。
【0011】
塵埃回収機構の一例として、請求項6にかかる発明は、上記請求項5に記載の塵埃除去装置において、上記塵埃回収機構は、上記成形品搬送機構の下方側に設置されるとともに、落下する上記成形品から除去された塵埃を回収する構成としてある。
上記のように構成した請求項6にかかる発明においては、塵埃回収機構を成形品搬送機構の下方側に設置する。そして、エアーの噴射によって成形品から除去され落下する塵埃を当該塵埃回収機構によって回収する。
【0012】
エアーの噴射によって除去された塵埃は、この噴射によって周囲に散乱する可能性がある。そこで、請求項7にかかる発明は、上記請求項5または請求項6のいずれかに記載の塵埃除去装置においては、上記塵埃回収機構は、上記塵埃を吸引して回収可能な塵埃吸引機構を有する構成とする。
上記のように構成した請求項7にかかる発明において、塵埃回収機構に塵埃吸引機構を備えさせる。そして、塵埃回収機構にて成形品から除去される塵埃を回収するにあたり、塵埃吸引機構によって同塵埃を吸引する。
【0013】
エアーは成形品搬送機構の上方側からも噴射される。このとき、上方側にて散乱した塵埃を回収することが可能な構成を採用すると好適である。そこで、請求項8にかかる発明は、上記請求項7に記載の塵埃除去装置において、上記塵埃回収機構は、上記成形品搬送機構の上方側に設置されるとともに、上記塵埃吸引機構にて上記塵埃を吸引する構成としてある。
上記のように構成した請求項8にかかる発明においては、塵埃吸引機構を有する塵埃回収機構を成形品搬送機構の上方側に設置する。そして、エアーの噴射によって成形品から除去された塵埃をこの塵埃吸引機構によって吸引しつつ回収する。
【0014】
エアー噴射機構に適用して好適な構成の一例として、上記エアー噴射機構は、上記成形品搬送機構による上記成形品の搬送方向に複数設置される構成としてもよい
上記のような構成おいては、エアー噴射機構を成形品搬送機構による成形品の搬送方向に複数設置する。成形品は成形品搬送機構の上流側から下流側に向けて搬送されるので、この間に複数のエアー噴射機構によってエアーを噴射することにより、成形品に付着している塵埃をより効果的に除去することが可能になる。
【0015】
搬送方向に対して複数のエアー噴射機構を配設した場合に採用して好適な手法の一例として、上記エアー噴射機構は、上記成形品搬送機構による上記成形品の搬送方向に複数設置された場合、隣接するエアー噴射機構のエアー噴射位置を異ならせる構成としてもよい
上記のような構成においては、エアー噴射機構を成形品搬送機構による成形品の搬送方向に複数設置した場合に、隣接するエアー噴射機構のエアー噴射位置を異ならせる。これによって、搬送される成形品においてエアーが吹き付けられる位置を変化させることができる。
【0016】
搬送方向に対して複数のエアー噴射機構を配設した場合に採用して好適な手法の他の一例として、請求項9にかかる発明は、上記請求項1〜請求項8のいずれかに記載の塵埃除去装置において、上記エアー噴射機構は、上記成形品搬送機構による上記成形品の搬送方向に複数設置された場合、隣接するエアー噴射機構のエアー流量を異ならせる構成としてある。
上記のように構成した請求項9にかかる発明においては、エアー噴射機構を成形品搬送機構による成形品の搬送方向に複数設置した場合、隣接するエアー噴射機構のエアー流量を異ならせる。これによって、搬送される成形品においてエアーの吹き付けに強弱を与えることができる。
【0017】
塵埃が付着している箇所は多様である。そこで、エアーの噴射方向を可変させると、エアーが塵埃に命中する可能性が高くなり、塵埃の除去度合いが向上すると考えられる。そこで、請求項10にかかる発明は、上記請求項1〜請求項9のいずれかに記載の塵埃除去装置において、上記エアー噴射機構は、上記成形品に対して上方側および下方側から吹き付けるエアーの噴射方向を可変制御する噴射方向制御機構を有する構成としてある。
上記のように構成した請求項10にかかる発明においては、エアー噴射機構によって、成形品搬送機構を搬送される成形品に対して上方側および下方側からエアーを吹き付けるに際して、噴射方向制御機構によりエアーの噴射方向を可変制御する。
【0018】
塵埃は成形品に発生した静電気によって電気的に付着している場合も勘案できる。そこで、このように電気的付着した塵埃を除去可能な手法の一例として、請求項11にかかる発明は、上記請求項1〜請求項10のいずれかに記載の塵埃除去装置において、上記エアー噴射機構は、静電除去されたエアーを吹き付ける構成としてある。
上記のように構成した請求項11にかかる発明において、エアー噴射機構では、静電除去されたエアーを成形品に対して吹き付ける。
【0019】
成形品の形状が略椀形状の場合、椀状形状の内側は凹形状であるため、エアーの吹き付けを受ける面積が大きくなる。かかる場合、搬送される成形品が不安定になることも考えられる。そこで、請求項12にかかる発明は、上記請求項1〜請求項11のいずれかに記載の塵埃除去装置において、上記成形品は、略椀形状に形成されるとともに、上記エアー噴射機構は、同成形品の椀状形状の外側に対して吹き付けるエアー圧を同成形品の椀状形状の内側に対して吹き付けるエアー圧より大きくする構成としてある。
上記のように構成した請求項12にかかる発明においては、成形品が略椀形状に形成される場合、エアー噴射機構は、成形品の椀状形状の外側に対して吹き付けるエアー圧が成形品の椀状形状の内側に対して吹き付けるエアー圧より大きくなるように変更する。
【0020】
前工程のトリミング装置から搬入される成形品を搬送する経路を状況に応じて適宜変更することができると好適である。そこで、請求項13にかかる発明は、上記請求項1〜請求項12のいずれかに記載の塵埃除去装置において、上記成形品搬送機構は、上記トリミング装置から搬出される成形品を搬入して搬送する第一搬送機構と、同第一搬送機構にて搬送された成形品を搬入し同搬入した成形品を上記エアー噴射機構が噴射を行う範囲にて搬送する第二搬送機構とを有し、上記第一搬送機構は、上記第二搬送機構に対して成形品を搬送する第一搬送経路と、上記第二搬送機構以外の経路に搬送する第二搬送経路とを有する構成としてある。
上記のように構成した請求項13にかかる発明においては、成形品搬送機構をトリミング装置から搬出される成形品を搬入して搬送する第一搬送機構と、同第一搬送機構にて搬送された成形品を搬入し同搬入した成形品を上記エアー噴射機構が噴射を行う範囲にて搬送する第二搬送機構とにより構成する。そして、第一搬送機構は、第一搬送経路と第二搬送経路を適宜変更して成形品を搬送可能であり、第二搬送機構に対して成形品を搬送する場合に第一搬送経路を選択し、第二搬送機構以外の経路に成形品を搬送する場合に第二搬送経路を選択する。
【0021】
簡易に第一搬送機構における第一搬送経路および第二搬送経路の切り換えを行うことが可能な構成の一例として、請求項14にかかる発明は、上記請求項13に記載の塵埃除去装置において、上記第一搬送機構は、上昇下降動作が可能に構成されるとともに、上昇時に上記第一搬送経路を形成し、下降時に上記第二搬送経路を形成する構成としてある。
上記のように構成した請求項14にかかる発明においては、第一搬送機構を上昇および下降動作可能に構成する。そして、上昇時に第二搬送経路に成形品を搬送する第一搬送経路を形成させ、下降時に第二搬送機構以外に成形品を搬送する第二搬送経路を形成させる。
【0022】
エアーの噴射によって塵埃をより効果的に除去することを可能にする構成の一例として、請求項15にかかる発明は、上記請求項1〜請求項12のいずれかに記載の塵埃除去装置において、上記成形品搬送機構は、上記トリミング装置から搬出される成形品を搬入するとともに上記塵埃吸引機構にて同成形品に付着した塵埃を吸引しつつ搬送する第一搬送機構と、同第一搬送機構にて搬送された成形品を搬入し同搬入した成形品を上記エアー噴射機構が噴射を行う範囲にて搬送する第二搬送機構とを有する構成としてある。
上記のように構成した請求項15にかかる発明においては、成形品搬送機構を、トリミング装置から搬出される成形品を搬入するとともに塵埃吸引機構にて成形品に付着した塵埃を吸引しつつ搬送する第一搬送機構と、第一搬送機構にて搬送された成形品を搬入し同搬入した成形品をエアー噴射機構が噴射を行う範囲にて搬送する第二搬送機構とにより形成する。すなわち、エアー噴射による塵埃の除去処理の前処理として、吸引による塵埃の除去を行う。これにより、吸引によって除去可能な塵埃はエアー噴射の前に取り除くことができるとともに、吸引によって除去できなくても、後処理であるエアーの吹き付けにおいて塵埃を取り除き易くすることが可能になる。
【0023】
成形品に対して長時間エアーを吹き付けることによって、より効果的に塵埃を除去することが可能になる。そこで、成形品に対して長時間エアーを吹き付けることが可能な構成の一例として、請求項16にかかる発明は、上記請求項1〜請求項12のいずれかに記載の塵埃除去装置において、上記成形品搬送機構は、上記トリミング装置から搬出される成形品を搬入して搬送する第一搬送機構と、同第一搬送機構にて搬送された成形品を搬入し同搬入した成形品を上記エアー噴射機構が噴射を行う範囲にて搬送する第二搬送機構とを有し、上記第二搬送機構における搬送速度を上記第一搬送機構における搬送速度より低速にする構成としてある。
上記のように構成した請求項16にかかる発明においては、成形品搬送機構をトリミング装置から搬出される成形品を搬入して搬送する第一搬送機構と、第一搬送機構にて搬送された成形品を搬入し同搬入した成形品を上記エアー噴射機構が噴射を行う範囲にて搬送する第二搬送機構とにより構成する。そして、エアー噴射がなされる第二搬送機構における搬送速度を第一搬送機構における搬送速度より低速に制御する。
【0024】
上述した手法によってエアー噴射がなされる時間を長時間にすることが可能になる。一方、一旦低速にすることによって、出口側で成形品が渋滞する可能性も勘案できる。そこで、請求項17にかかる発明は、上記請求項1〜請求項12のいずれかに記載の塵埃除去装置において、上記成形品搬送機構は、上記トリミング装置から搬出される成形品を搬入して搬送する第一搬送機構と、同第一搬送機構にて搬送された成形品を搬入し同搬入した成形品を上記エアー噴射機構が噴射を行う範囲にて搬送する第二搬送機構と、同第二搬送機構から搬出される成形品を搬入して搬送する第三搬送機構とを有し、上記第二搬送機構における搬送速度を上記第一搬送機構における搬送速度より低速にするとともに、上記第三搬送機構における搬送速度を上記第二搬送機構における搬送速度より高速にする構成としてある。
上記のように構成した請求項17にかかる発明においては、成形品搬送機構をトリミング装置から搬出される成形品を搬入して搬送する第一搬送機構と、第一搬送機構にて搬送された成形品を搬入し同搬入した成形品を上記エアー噴射機構が噴射を行う範囲にて搬送する第二搬送機構と、第二搬送機構から搬出される成形品を搬入して搬送する第三搬送機構とにより構成する。そして、エアー噴射がなされる第二搬送機構における搬送速度を第一搬送機構における搬送速度より低速にするとともに、第二搬送機構の後工程である第三搬送機構における搬送速度を第二搬送機構における搬送速度より高速にする。
【0025】
塵埃を除去した成形品を回収することができると、トリミング装置によるトリミングから塵埃の除去および塵埃が除去された成形品の回収を連続した動作において行うことが可能となり、成形品の生産効率が向上する。そこで、請求項18にかかる発明は、上記請求項1〜請求項17のいずれかに記載の塵埃除去装置において、上記成形品搬送機構にて搬送され、上記エアー噴射機構にて付着した塵埃が除去された成形品を回収する成形品回収機構を有する構成としてある。
上記のように構成した請求項18にかかる発明においては、塵埃除去装置に成形品回収機構を備えさせる。そして、当該成形品回収機構によって成形品搬送機構にて搬送されつつ、エアー噴射機構にて付着した塵埃が除去された成形品を回収する。
【0026】
成形品回収機構に適用して好適な構成の一例として、請求項19にかかる発明は、上記請求項18に記載の塵埃除去装置において、上記成形品回収機構は、略長方体の箱形形状に形成され、同箱形形状の上面に開口を有するとともに、上記成形品搬送機構から搬出される成形品を収容する箱形形状下端側を下方にして反対の箱形形状上端側を上方にして配置され同成形品を上記開口より同箱形形状下端側に収容可能な成形品収容部と、同成形品収容部の箱形形状下端側に成形品が収容されると同成形品をこの箱形形状下端側側から押し上げて保持し、次の成形品が同箱形形状下端側に収容可能にする成形品押上機構とを有する構成としてある。
上記のように構成した請求項19にかかる発明においては、成形品回収機構を成形品収容部と、成形品押上機構とにより構成する。ここで、成形品収容部は、略長方体の箱形形状に形成されており、この箱形形状の上面に開口を有している。また、成形品搬送機構から搬出される成形品を収容する箱形形状下端側を下方にして反対の箱形形状上端側を上方にして配置される。すなわち、成形品搬送機構から搬入される側を下方して箱形形状を斜めに配置する。そして、成形品搬送機構から搬入される成形品を上述した開口から箱形形状下端側に収容する。ここで、成形品搬送機構から搬入される成形品は順次箱形形状下端側に搬入されることになるため、成形品押上機構によって成形品収容部の箱形形状下端側に成形品が収容されると、この成形品をこの箱形形状下端側側から押し上げて保持させる。これによって、成形品搬送機構から搬入される次の成形品を同箱形形状下端側に収容可能にする。
【0027】
成形されるとともにトリミングされ、塵埃が除去された成形品は出荷されることになる。このとき、所定数毎纏められて出荷される。従って、成形品回収機構によってこの所定数毎に回収することができると出荷作業の効率化を図ることが可能になる。そこで、請求項20にかかる発明は、上記請求項19に記載の塵埃除去装置において、上記成形品回収機構は、上記成形品収容部に収容される成形品を検出し計数する成形品計数機構を有し、同成形品計数機構にて計数された成形品が所定数になった場合に、上記成形品押上機構にて押し上げられて保持されている成形品を上記成形品収容部の箱形形状上端側方向に押し上げて保持する成形品収集機構を有する構成としてある。
上記のように構成した請求項20にかかる発明においては、成形品回収機構に成形品収容部に収容される成形品を検出し計数する成形品計数機構を備えさせる。ここで、この成形品計数機構にて計数された成形品が所定数になった場合に、成形品押上機構にて押し上げられて保持されている成形品を、成形品収集機構によって成形品収容部の箱形形状上端側方向に押し上げて保持する。そして、このように箱形形状上端側方向に押し上げられた所定数の成形品を出荷可能にすれば好適になる。
【0028】
成形品収容部にて成形品を保持することが可能な簡易な手法の一例として、請求項21にかかる発明は、上記請求項19または請求項20のいずれかに記載の塵埃除去装置において、上記成形品回収機構は、上記成形品収容部の内側面に所定のラチェット形状を形成し、上記成形品収容部にて保持する際に、同ラチェット形状によって保持する構成としてある。
上記のように構成した請求項21にかかる発明においては、成形品収容部の内側面に所定のラチェット形状を形成する。そして、このラチェット形状によって成形品押上機構および成形品収集機構が成形品収容部にて成形品を保持する際に、同ラチェット形状に成形品を係止させて保持する。
【0029】
成形品回収機構に適用して好適な構成の他の一例として、請求項22にかかる発明は、上記請求項18に記載の塵埃除去装置において、上記成形品回収機構は、上方および下方に開口を有し、同上方の開口より上記成形品搬送機構から搬送される成形品を収容可能な中空形状の成形品収容部と、上記成形品収容部の下方側にて上記上方の開口から収容された成形品を積載する成形品積載部と、上記成形品積載部に積載される成形品を計数する成形品計数部と、同成形品計数部にて計数された成形品が所定数になった場合に、上記成形品積載部を下降させて同成形品積載部に積載された成形品を回収可能にするエレベータ部とを有する構成としてある。
上記のように構成した請求項22にかかる発明においては、成形品回収機構を成形品収容部と、成形品載置部と、エレベータ部とにより構成する。この成形品収容部は、上方および下方に開口を有するとともに、この上方の開口より成形品搬送機構から搬送される成形品を収容可能な中空形状に形成する。そして、成形品載置部を成形品収容部の下方側に配置し、成形品収容部の上方の開口から収容された成形品を順次積載する。ここで、成形品計数部にて成形品積載部に積載される成形品を計数し、エレベータ部は、成形品計数部にて計数された成形品が所定数になった場合に、成形品積載部を下降させ、この成形品積載部に積載された成形品を回収可能にする。これによって、成形品を所定数毎に回収することができ、出荷作業の効率化を図ることが可能になる。
【0030】
エレベータ部に積載された所定数の成形品を回収して出荷作業を行っても良いし、この所定数の成形品を所定のテーブルに一旦集めて、順次出荷作業を行うようにしても良い。そこで、請求項23にかかる発明は、上記請求項22に記載の塵埃除去装置において、上記成形品回収機構は、上記エレベータ部にて下降された上記成形品積載部に積載された成形品を載置可能な成形品テーブルを有するとともに、同エレベータ部にて下降された成形品積載部から同成形品テーブルに同成形品を移設させる成形品移設機構を有する構成としてある。
上記のように構成した請求項23にかかる発明においては、成形品回収機構に成形品テーブルと、成形品移設機構とを備えさせる。そして、エレベータ部にて下降された成形品積載部に積載された成形品を成形品移設機構によって成形品テーブルに移設して回収する。
【0031】
また、このようなトリミングされた成形品に残存する塵埃を除去する手法は必ずしも実体のある塵埃除去装置に限られる必要はなく、その方法としても機能することは容易に理解できる。
【0032】
このため、請求項24にかかる発明は、トリミングされた成形品に残存する塵埃を除去する塵埃除去方法であって、トリミングした成形品を搬出するトリミング装置側に接続可能であり、断面略円形状に形成された複数のベルトが搬送幅方向に所定間隔で配置されて構成された搬送コンベヤーを有し、上記トリミング装置から搬出された成形品を同搬送コンベヤー上に載置しつつ搬送可能な成形品搬送機構にて成形品を搬送する第一工程と、上記成形品搬送機構の上方側に設置されるとともに、上記搬送コンベヤーに載置された成形品に略接触し、同搬送コンベヤーとの間にて同成形品を支持可能な成形品支持機構にて同成形品を支持する第二工程と、上記成形品搬送機構の上方側および下方側に設置されるとともに、上記成形品支持機構にて支持されて上記搬送コンベヤー上に載置されつつ搬送される成形品に対して上方側および下方側からエアーを吹き付けることにより同成形品に付着している塵埃を除去可能なエアー噴射機構にて同成形品にエアーを噴射する第三工程とを具備する構成としてある。
すなわち、必ずしも実体のある塵埃除去装置に限らず、塵埃除去方法としても有効であることに相違はない。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、成形品支持機構にて成形品を支持するため、エアーを噴射しても成形品を安定して搬送することが可能になるとともに、断面略円形状のベルトを利用することによって、搬送コンベヤーに遮られるエアーが低減し、エアーを効率良く成形品に噴射させることが可能な塵埃除去装置を提供することができる。また、複数のエアー噴射機構を設けることにより、効果的に塵埃を除去することが可能になり、成形品の異なる部位にエアーを吹き付けることが可能になる。
また、請求項2にかかる発明によれば、成形品支持機構にて各種成形品に対応した支持を行うことが可能になる。
さらに、請求項3にかかる発明によれば、より成形品の支持を安定させることが可能になる。
さらに、請求項4にかかる発明によれば、上方側から吹き付けるエアーを効率良く成形品に噴射させることができるとともに、搬送速度を搬送コンベヤーと同期させることにより安定した成形品の搬送を実現することが可能になる。
さらに、請求項5にかかる発明によれば、除去された塵埃をまとめて回収するため、清掃等を不要にすることが可能になる。
さらに、請求項6にかかる発明によれば、回収方法の一例を提示することができる。
さらに、請求項7にかかる発明によれば、より効果的に塵埃を回収することが可能になる。
【0034】
さらに、請求項8にかかる発明によれば、エアーの噴射で舞い上がって散乱する塵埃を回収することが可能になる。
さらに、請求項9にかかる発明によれば、エアーの流量を変えることによって、多様な塵埃の除去に対応することが可能になる。
さらに、請求項10にかかる発明によれば、より効果的に塵埃を除去することが可能になる。
さらに、請求項11にかかる発明によれば、電気的に付着した塵埃を除去することが可能になる。
さらに、請求項12にかかる発明によれば、椀状形状の成形品に対してエアーを噴射したとしても、成形品を安定させることが可能になる。
さらに、請求項13にかかる発明によれば、トリミング装置から搬入される成形品の搬送経路を状況に応じて適宜変更することが可能になる。
さらに、請求項14にかかる発明によれば、簡易な手法で経路を変更することが可能になる。
さらに、請求項15にかかる発明によれば、エアーを噴射して塵埃を除去する前処理として吸引による塵埃の除去を行うため、後処理としてのエアーの噴射にてより効果的に塵埃を除去することが可能になる。
【0035】
さらに、請求項16にかかる発明によれば、より効果的に塵埃を除去することが可能になる。
さらに、請求項17にかかる発明によれば、状況に応じた搬送を実現することが可能になる。
さらに、請求項18にかかる発明によれば、塵埃を除去した成形品を回収することによって、トリミングから塵埃除去および回収までをオンラインにて実行することが可能になる。
さらに、請求項19にかかる発明によれば、成形品回収機構に適用して好適な構成の一例を提示することができる。
さらに、請求項20にかかる発明によれば、出荷作業の効率化を図ることができる。
さらに、請求項21にかかる発明によれば、簡易な構成で成形品を保持することが可能になる。
さらに、請求項22にかかる発明によれば、成形品回収機構に適用して好適な構成の他の一例を提示することができる。
さらに、請求項23にかかる発明によれば、出荷作業の効率化を図ることができる。
さらに、請求項24にかかる発明によれば、成形品支持機構にて成形品を支持するため、エアーを噴射しても成形品を安定して搬送することが可能になるとともに、断面略円形状のベルトを利用することによって、搬送コンベヤーに遮られるエアーが低減し、エアーを効率良く成形品に噴射させることが可能な塵埃除去方法を提供することができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
ここでは、下記の順序に従って本発明の実施形態について説明する。
(1)塵埃除去装置の構成:
(2)変形例:
(3)まとめ:
【0037】
(1)塵埃除去装置の構成:
図1は、本発明にかかる塵埃除去装置を側面から観た側面図である。
同図において、塵埃除去装置10は、第一搬送コンベヤー11によって、図示しないトリミング装置に接続可能になっている。そして、同第一搬送コンベヤー11にてトリミングされた成形品の搬入を図左端側から受け入れるとともに、同受け入れた成形品を図右方向に搬送し、この搬送する成形品を図右端側に連続して配設されている第二搬送コンベヤー12に搬出する。第二搬送コンベヤー12は、図左端側から第一搬送コンベヤー11から搬出される成形品を搬入するとともに、図右方向に同成形品を搬送する。
【0038】
ここで、第二搬送コンベヤー12には相対面する上方側に支持側搬送コンベヤー13が配設されている。そして、第一搬送コンベヤー11から搬入され、同第二搬送コンベヤー12を搬送される成形品は、支持側搬送コンベヤー13が配設されている範囲において、同第二搬送コンベヤー12の上面と、支持側搬送コンベヤー13の下面との間にて成形品を挟み込まれ、同上面と下面とによって、成形品の上部と下部とが支持されつつ搬送されることになる。第二搬送コンベヤー12は、周回する搬送ベルト12aの周回内部にエアー噴射部材14が配設されている。
【0039】
このエアー噴射部材14は、搬送方向に複数のエアー噴射配管14a(本実施形態においては5本)が配列されて構成されているとともに、ブロア15から圧縮空気の供給を受けている。そして、各エアー噴射配管14aは、上部に複数の図示しないエアー噴射孔が形成されており、ブロア15から供給された圧縮空気は、このエアー噴射孔を介して上方に向けて噴射される。また、支持側搬送コンベヤー13は、周回する搬送ベルト13aの周回内部にエアー噴射部材16が配設されている。このエアー噴射部材16は、搬送方向に複数のエアー噴射配管16a(本実施形態においては5本)が配列されて構成されているとともに、ブロア15から圧縮空気の供給を受けている。
【0040】
このエアー噴射配管14,16は中空形状に形成されている。そして、各エアー噴射配管16aは、下部に複数の図示しないエアー噴射孔が形成されており、ブロア15から供給された圧縮空気は、このエアー噴射孔を介して下方に向けて噴射される。従って、第二搬送コンベヤー12の上面と、支持側搬送コンベヤー13との間によって挟み込まれて支持されている成形品は、この支持されている範囲において、エアー噴射部材14,16によるエアーの噴射を受けることになる。この成形品に対するエアーの噴射は、トリミング時に当該成形品に付着したトリミングごみ等の塵埃を除去するためのものであり、本実施形態においては、第二搬送コンベヤー12の上面と、支持側搬送コンベヤー13の下面とにより成形品を支持することによって、上方側および下方側からエアーの噴射を受けて不安定になりがちな成形品を安定させることを可能にする。
【0041】
本実施形態においては、エアー噴射部材14,16に対して圧縮空気を供給する構成としてブロア15を採用したが、むろん、圧縮空気を供給する構成はブロア15に限定されるものではなく、コンプレッサーを利用しても良いことは言うまでもない。また、第二搬送コンベヤー12の出口側には、当該第二搬送コンベヤー12から搬出される成形品を成形品回収機構17に導入する成形品導入部材18が配置されている。この成形品導入部材18は、所定の傾斜面を有し、第二搬送コンベヤー12から搬出される成形品をこの傾斜面に沿って落下させ、同成形品導入部材18の下方側に配設されている成形品回収機構17に同成形品を導入する。
【0042】
成形品回収機構17に導入された成形品は順次同成形品回収機構17にて積載されるとともに、所定数毎に分別して回収される。また、第二搬送コンベヤー12および支持側搬送コンベヤー13に挟み込まれて支持された成形品に対し、エアー噴射部材14.16によりエアー噴射しつつ、除去された塵埃は、同第二搬送コンベヤー12の下方側に設置した塵埃回収部19に落下して回収されることになる。また、本実施形態においては、図示しない高さ調整機構によって支持側搬送コンベヤー13を第二搬送コンベヤー12に対して上昇下降動作可能に構成する。すなわち、高さ調整機構によって支持側搬送コンベヤー13を上昇下降させることにより、第二搬送コンベヤー12の上面と支持側搬送コンベヤー13の下面との長さを可変にする。
【0043】
このように、高さ調整機構により、トリミング装置から搬出されるとともに、第一搬送コンベヤー11および第二搬送コンベヤー12を搬送される成形品の高さに応じて、第二搬送コンベヤー12の上面と支持側搬送コンベヤー13の下面との長さを変更することによって、各種成形品の高さに適した支持を実現することが可能になっている。この支持側搬送コンベヤー13を上昇下降動作可能にする高さ調整機構の構成は、既存の技術を利用すれば良く、例えば、ボールネジの固定部を第二搬送コンベヤー12が設置されている側に設置し、可動部を支持側搬送コンベヤー13に設置する構成を採用しても良い。かかる場合、このボールネジを回転動作させることによって支持側搬送コンベヤー13を第二搬送コンベヤー12に対して上昇下降させれば良い。また、高さ調整機構に採用可能な他の構成の一例として、所定のエアーシリンダーのシリンダー軸を支持側搬送コンベヤー13に接続する構成を採用しても良い。かかる場合、このエアーシリンダーを上下駆動させることによって、当該支持側搬送コンベヤー13を第二搬送コンベヤー12に対して上昇下降動作可能にしても良い。
【0044】
上述してきた各構成は本体枠組20に適宜配設されて相互に動作することにより、塵埃除去装置10として動作可能になっている。図2は、第二搬送コンベヤー12の概略構成を斜視した概略斜視図である。また、図3は、同第二搬送コンベヤー12の概略構成を上面から観た概略上面図である。図において、第二搬送コンベヤー12は、4本の駆動ローラ12bを有するとともに、この4本の駆動ローラ12bは本体枠組20の所定位置に回動可能に配設されている。ここで、駆動ローラ12bには、断面略円形状に形成された搬送ベルト12aが搬送幅方向に所定間隔で複数巻き回しされている。そして、この駆動ローラ12bの少なくとも一つをサーボモータ等の駆動手段を使用し、時計回りに所定の回転速度により回転動作させることによって、同第二搬送コンベヤー12を時計回りにおいて所定の搬送速度で駆動させ、同搬送速度によって同第二搬送コンベヤー12上面に載置される成形品を搬送可能になっている。
【0045】
また、図4は、支持側搬送コンベヤー13の概略構成を斜視した概略斜視図である。また、図5は、同支持側搬送コンベヤー13の概略構成を上面から観た概略上面図である。図において、支持側搬送コンベヤー13は、4本の駆動ローラ13bを有するとともに、この4本の駆動ローラ12bは本体枠組20の所定位置に回動可能に配設されている。ここで、駆動ローラ13bには、断面略円形状に形成された搬送ベルト13aが搬送幅方向に所定間隔で複数巻き回しされている。そして、この駆動ローラ13bの少なくとも一つをサーボモータ等の駆動手段を使用し、反時計回りに所定の回転速度により回転動作させることによって、同支持側搬送コンベヤー13を反時計回りにおいて所定の搬送速度で駆動させる。
【0046】
本実施形態においては、第二搬送コンベヤー12を搬送方向長さL1に形成し、支持側搬送コンベヤー13を搬送方向長さL2に形成する。ここで、図6に第二搬送コンベヤー12と支持側搬送コンベヤー13とを側面から観た場合の概略側面図を示す。同図において、第二搬送コンベヤー12は所定の搬送速度Vにて駆動するとともに、支持側搬送コンベヤー13も第二搬送コンベヤー12に同期して搬送速度Vにて駆動する。第一搬送コンベヤー11から搬入された成形品Mは、搬送速度Vにて第二搬送コンベヤー12にて搬送されつつ、支持側搬送コンベヤー13と同第二搬送コンベヤー12との間に進入する。
【0047】
当該成形品Mは第二搬送コンベヤー12の上面と、支持側搬送コンベヤー13の下面との間にて支持されつつ、搬送速度Vにより、搬送される。本実施形態においては、このように、塵埃を除去するためにエアーを吹き付ける成形品Mを同期した搬送速度Vにて駆動する第二搬送コンベヤー12と支持側搬送コンベヤー13との間にて支持することによって成形品Mを安定し支持しつつ搬送可能にする。また、上述したように、第二搬送コンベヤー12は搬送方向長さL1に形成されるとともに、支持側搬送コンベヤー13は搬送方向長さL2に形成される。この搬送方向長さL2は、搬送方向長さL1より長く形成され、これによって、第二搬送コンベヤー12には搬送前方側には、第一搬送コンベヤー11から進入する成形品Mの助走区間L3が形成されることになる。
【0048】
本実施形態においては、かかる助走区間L3を形成するとともに、図7に示すとおり、支持側搬送コンベヤー13の前方に配置される駆動ローラ13bについて、上側の駆動ローラ13bを下側の駆動ローラ13bより前方側に配置する。このように前方上側の駆動ローラ13bを前方下側の駆動ローラ13bより前方側に配置することによって、支持側搬送コンベヤー13の前端側に搬送方向の下方に向けて傾斜する傾斜面13cを形成させることが可能になる。従って、成形品Mは、先ず助走区間L3にて第二搬送コンベヤー12上を搬送されつつ、当該成形品Mにおける上端をこの傾斜面13cに沿わせて、第二搬送コンベヤー12の上面と支持側搬送コンベヤー13の下面との間に進入することになる。
【0049】
これによって、成形品Mを滑らかに同第二搬送コンベヤー12と支持側搬送コンベヤー13との間に進入させることが可能となる。ここで、図8にエアー噴射部材14を上面から観た上面図を示す。同図において、エアー噴射部材14は、第二搬送コンベヤー12の略搬送幅に合わせてエアー噴射配管支軸14b,14bが形成されるとともに、このエアー噴射配管支軸14b,14b間にエアー噴射配管14aを架設して設置する。このエアー噴射配管支軸14b,14bは中空形状に形成され、この中空形状はエアー噴射配管支軸14b,14b内でエアー噴射配管14aの中空形状と連接されている。
【0050】
また、エアー噴射配管支軸14b,14bの何れか一方には、ブロア15に接続している配管15aが接続されており、ブロア15にて発生する圧縮空気をエアー噴射配管支軸14b,14bおよびエアー噴射配管14aの中空形状内部に供給可能になっている。そして、エアー噴射配管14aの上部には上述したとおり、複数のエアー噴射孔14cが形成されており、上記供給された圧縮空気がこのエアー噴射孔14cから噴射することによって、第二搬送コンベヤー12の上面と、支持側搬送コンベヤー13の下面とによって支持されている成形品Mに吹き付け可能になっている。本実施形態においては、このエアー噴射孔14cは各エアー噴射配管14aにて間隔aに基づいて同位置に形成される構成を採用している。ここでは、エアー噴射部材16の構成は詳述しないが、当該エアー噴射部材16は、上記説明したエアー噴射部材14と同等の構成を有している。
【0051】
図9は、成形品Mが搬送ベルト12aおよび搬送ベルト13aに挟まれて支持されている状態を示した図である。同図において、搬送ベルト12a,13aは上述したように断面略円形状に形成されている。従って、当該搬送ベルト12a,13aは、成形品Mに略線接触しながら当該成形品Mを支持することになる。このように搬送ベルト12a,13aは、成形品Mに対して略線接触するため、搬送ベルト12a,13aによって遮られるエアー噴射配管14aの上部およびエアー噴射配管16aの下部に形成された複数のエアー噴射孔14c,16cから噴射されるエアーを減少させることなく、エアーを成形品Mに対して吹き付ける。すなわち、本実施形態においては、第二搬送コンベヤー12および支持側搬送コンベヤー13において、成形品Mを面接触させて搬送するのではなく、略線接触させて搬送することによって、エアーを効率的に成形品Mに対して吹き付けることを可能にしている。
【0052】
ここで、ブロア15にて発生され、エアー噴射部材14,16を介して噴射されるエアーのエアー圧は、同等のエアー圧にて形成される。一方、本実施形態においては、成形品Mが略椀形状に形成されるとともに、当該成形品Mは凹部を第二搬送コンベヤー12の上面に向けて載置されている。従って、エアー噴射部材14から成形品Mに対して吹き付けられるエアーは、略椀状形状の成形品Mの内周面に作用し、エアー噴射部材16から成形品に対して吹き付けられるエアーは、外周面に作用する。外周面においては、その側面に作用するエアー噴射部材16から吹き付けられるエアーが作用する面積は小さくなる。
【0053】
従って、同等のエアー圧によってエアー噴射部材14,16からエアーを吹き付けると、成形品Mの内周面にかかるエアー圧の方が外周面にかかるエアー圧より大きくなり、成形品Mが不安定になる場合も勘案できる。そこで、本実施形態においては、成形品Mの内周面に作用するエアーを吹き付けるエアー噴射部材14からのエアー圧を、成形品Mの外周面に作用するエアーを吹き付けるエアー噴射部材16からのエアー圧より大きく設定する。かかる場合、異なるエアー圧の圧縮空気を発生可能なブロアを二台用意して、小さいエアー圧の圧縮空気を発生するブロアをエアー噴射部材14に接続し、大きいエアー圧の圧縮空気を発生するブロアをエアー噴射部材16に接続する。これによって、成形品Mの上面部、すなわち、外周面に作用するエアー圧と、成形品Mの下面部、すなわち、内周面に作用するエアー圧とを略一致させることが可能となり、成形品Mを安定させることが可能になる。
【0054】
上述したが、支持側搬送コンベヤー13は、図示しない所定の高さ調整機構によって第二搬送コンベヤー12に対して上昇下降動作が可能になっている。そして、この上昇下降動作により、第二搬送コンベヤー12の上面と支持側搬送コンベヤーの下面との間に進入してくる成形品Mの高さに合わせて、当該第二搬送コンベヤー12の上面と支持側搬送コンベヤー13の下面との間の長さを調整する。ここで、成形品Mを第二搬送コンベヤー12の上面と支持側搬送コンベヤーの下面との間にて挟み込んで支持する場合、支持側搬送コンベヤー13の下面を成形品Mに略当接させれば良い。すなわち、第二搬送コンベヤー12の上面と支持側搬送コンベヤー13の下面との長さを成形品Mの略高さに設定すれば良い。
【0055】
一方、本実施形態においては、搬送ベルト12a,13aを所定の弾性を有する弾性部材としての樹脂にて形成する。かかる場合、駆動ロール12b,13b間において張架された当該搬送ベルト12aは、下方に押し下げられる力が働くと、上方に戻ろうとする。同様に、搬送ベルト13aは、上方に押し上げられる力が働くと、下方に戻ろうとする。そこで、かかる特性を利用して、第二搬送コンベヤー12の上面と支持側搬送コンベヤーの下面との間に挟み込んで支持する成形品Mをより安定して支持可能にする。図10は、かかる手法を利用して成形品Mをより安定して支持可能な態様を示した構成図である。同図においては、成形品Mの高さを高さh1とする。ここで、本実施形態においては、高さ調整機構を利用して支持側搬送コンベヤー13を適宜上昇下降動作させ、支持側搬送コンベヤー13の搬送ベルト13a、すなわち、支持側搬送コンベヤー13の下面と、第二搬送コンベヤー12の搬送ベルト12a、すなわち、第二搬送コンベヤー12の上面との間を高さh2に設定する。
【0056】
ここで、高さh2は、高さh1より若干小さくなっている。かかる場合、この支持側搬送コンベヤー13の下面と、第二搬送コンベヤー12の上面との間に成形品Mが挟み込まれると、搬送ベルト13aを上方に押し上げられ、また、搬送ベルト12aは下方に押し下げられて、成形品Mは挟み込まれることになる。このとき、搬送ベルト12aは弾性によって下方に戻ろうとし、搬送ベルト13aは弾性によって上方に戻ろうとする。従って、この搬送ベルト12aおよび搬送ベルト13aにおける下方および上方に戻ろうとする弾性力によって、成形品Mは支持されることになり、より安定した成形品Mの支持を実現することが可能になる。
【0057】
このように、第二搬送コンベヤー12の上面と、支持側搬送コンベヤー13の下面との間にて安定して支持されつつ、エアー噴射部材14,16から吹き付けられるエアーによって成形品Mに付着したトリミングごみ等の塵埃を除去することが可能になる。また、本実施形態においては、第二搬送コンベヤー12および支持側搬送コンベヤー13に断面略円形状の搬送ベルト12a,13aを適用することによって、搬送ベルト12a,13aを成形品Mに対して略線接触させることができ、エアー噴射部材14,16から噴射されるエアーを搬送ベルト12a,13aに遮られることなく、効率的に成形品Mの下面部および上面部に吹き付けることが可能となる。かかる構成を採用することによって、より効果的に成形品Mに付着したトリミングごみ等の塵埃の除去を可能にしている。
【0058】
次に、成形品回収機構17について説明する。図11は、成形品回収機構17を上面から観た上面図であり、図12は、当該成形品回収機構17を側面から観た側面図である。図において、成形品回収機構17は、概略、第1シリンダー17aと、第2シリンダー17bと、押上部材17cと、成形品収容箱体17dと、ラチェット部17e〜17gと、第3シリンダー17hと、押上テーブル17iと、押上レバー17jとを有する構成となっている。成形品収容箱体17dは、第二搬送コンベヤー12の搬送幅方向に三つ並べて併設されるとともに、同成形品収容箱体17dの図右側の上端側は、図左側の下端側より若干上方に配置され、当該成形品収容箱体17d全体として傾斜させて配置されている。また、上述した第2シリンダー17bは三つ並べて併設されている成形品収容箱体17d毎に配設されている。一方、第1シリンダー17aは、各第2シリンダー17bを全てに連結されており、第1シリンダー17aの伸縮動作によって、各第2シリンダー17bが上昇下降動作可能になっている。
【0059】
この成形品回収機構17の成形品収容箱体17dの下端側の上方には成形品導入部材18が位置しており、搬送コンベヤー12を搬送されてきた成形品Mは、この成形品導入部材18の傾斜を落下して、同成形品収容箱体17dの下端側に導入される。ここで、成形品収容箱体17dの下端側には第2シリンダー17bのシリンダー上端に配設された押上部材17cが設置されており、成形品収容箱体17dに導入された成形品Mは、この押上部材17cの成形品収容箱体17d側に向けられた上面側に収容される。このように押上部材17cの上面側に成形品Mが落下すると、成形品導入部材18の出口側、すなわち、成形品収容箱体17dの入口側に配設された検出センサー18aによって、各成形品収容箱体17dに対する当該成形品Mの落下を検出する。
【0060】
成形品Mの落下が検出されると、第2シリンダー17bのシリンダーが伸動作し、同成形品Mがラチェット部17eまで押し上げられる。すると、この押し上げられた成形品Mは、ラチェット部17eにて保持される。これによって、押上部材17cの上面部は空き、次の成形品Mが当該上面部に収容可能になる。また、検出センサー18aによって所定数の成形品Mの成形品収容箱体17dへの落下が検出された場合、すなわち、第2シリンダー17bの伸動作によって所定数の成形品Mがラチェット部17eに保持された場合、図13に示すとおり、第1シリンダー17aが伸動作することにより、各第2シリンダー17bを介して押上部材17cを押し上げる。
【0061】
この第1シリンダー17aによる押し上げのストロークは、略ラチェット部17eの下方側からラチェット部17fの下方側までのストロークである。従って、この第1シリンダー17aの押し上げ動作によって、ラチェット部17eに保持されている所定数の成形品Mは、ラチェット部17fに移送されるとともに同ラチェット部17fにて保持されることになる。このように、第1シリンダー17aの押し上げ動作によって、ラチェット部17eに保持されていた所定数の成形品Mが順次ラチェット部17fに保持される。そして、このラチェット部17eからラチェット部17fまでの移送動作が繰り返され、ラチェット部17fに所定数の成形品Mが保持されると、次に、第3シリンダー17hが伸動作し、押上レバー17jがラチェット部17fの下方側に進入される。
【0062】
押上レバー17jがラチェット部17fの下方側に進入すると、当該押上レバー17jは、押上テーブル17iのテーブル面に沿って上方に移動する。この移動のストロークは、ラチェット部17fの下方側からからラチェット部17gの下方側までのストロークである。この第3シリンダー17hおよび押上レバー17jの動作によって、所定数の成形品Mは、ラチェット部17gに移送されるとともに収集され、成形品収容箱体17dの上端側において回収可能になる。ここで、ラチェット部17gに収集される成形品Mの所定数を所定の出荷単位数に設定しておけば、作業者は、この成形品収容箱体17dの上端側のラチェット部17gに収集された所定数の成形品Mを順次回収して出荷作業に対応すれば良いことなる。
【0063】
上述してきた成形品回収機構17の動作フローを図15のフローチャートに示す。同図において、検出センサー18aの入力に基づいて成形品Mが検出されたか否かを判別する。すなわち、第二搬送コンベヤー12から成形品導入部材18を介して成形品回収機構17に成形品Mが搬出され、成形品収容箱体17dに当該成形品Mが落下したか否かを判別する(ステップS100)。成形品Mが検出されたと判別された場合は、検出された成形品収容箱体17dに設置されている第2シリンダー17bを上昇動作させることによって(ステップS105)、押上部材17cの上面部に落下している成形品Mをラチェット部17eに押し上げるとともに、同ラチェット部17eにて保持させる。
【0064】
ここで、内部カウンターにて積算している当該ラチェット部17eに押し上げた成形品数をインクリメントする(ステップS110)。成形品数をインクリメントすると、第2シリンダー17bを下降動作させることによって、成形品Mを同第2シリンダー17bのシリンダー軸の上端に接続されている押上部材17cの上面部に次の成形品Mを落下可能にする(ステップS115)。そして、ステップS110にてインクリメントしたラチェット部17eに押し上げられ保持された成形品数が所定数であるか否かを判別し(ステップS120)、所定数であると判別された場合は、ラチェット部17eに押し上げられた成形品数をカウントする内部カウンターをクリアするとともに(ステップS125)、第1シリンダー17aを上昇動作させる(ステップS130)。
【0065】
この第1シリンダー17aの上昇動作によって、ラチェット部17eに保持されている所定数の成形品Mを押し上げるとともに、同ラチェット部17fにて保持させる。ここで、内部カウンターにて積算している当該ラチェット部17fに押し上げた成形品数をインクリメントする(ステップS135)。成形品数をインクリメントすると、第1シリンダー17aを下降動作させることによって、成形品Mを第2シリンダー17bのシリンダー軸の上端に接続されている押上部材17cの上面部に次の成形品Mを落下可能にする(ステップS140)。そして、ステップS145にてインクリメントしたラチェット部17fに押し上げられ保持されている成形品数が所定数であるか否かを判別する(ステップS145)。
【0066】
所定数であると判別された場合は、ラチェット部17fに押し上げられた成形品数をカウントする内部カウンターをクリアするとともに(ステップS150)、第3シリンダー17hを上昇動作させる(ステップS155)。第3シリンダー17hを上昇動作させると、押上レバー17jがラチェット部17fの下方側に進入する。そして、この押上レバー17jを押上テーブル17iのテーブル面に沿って上方側にスライド移動させることにより、ラチェット部17fに押し上げられて保持されている所定数の成形品Mをラチェット部17gに押し上げるとともに、同ラチェット部17gにて保持させる(ステップS160)。そして、第3シリンダー17hを下降動作させるとともに(ステップS165)、押上レバー17jを押上テーブル17iのテーブル面に沿って下方側にスライド移動させる(ステップS170)。
【0067】
ここで、上述した実施形態においては、第一搬送コンベヤー11の出口側に第二搬送コンベヤー12を接続し、第一搬送コンベヤー11から搬出される成形品Mを順次第二搬送コンベヤー12に搬入し、同第二搬送コンベヤー12および支持側搬送コンベヤー13にて当該成形品Mを挟み込むことによって安定して支持し、同安定して支持した成形品Mに対してエアー噴射部材14,16から噴射されるエアーを吹き付けることによって、成形品Mに付着したトリミングごみ等の塵埃を除去可能な構成を説明してきた。ここで、第二搬送コンベヤー12側には、支持側搬送コンベヤー13やエアー噴射部材14,16等の各種の機器が配設される。
【0068】
かかる場合、これらの機器の調整作業等のため、第二搬送コンベヤー12以降の機器の動作を中断する場合が勘案される。このとき、本発明にかかる塵埃除去装置10は、前工程のトリミング装置に接続されるため、第二搬送コンベヤー12以降の機器の動作の中断による塵埃除去装置10の動作停止に伴って、トリミング装置の動作を停止させるなければならなくなる。このため、成形装置をも停止しなければならなくなるため、成形品Mの生産ラインが停止してしまい、生産効率が低下してしまうという問題がある。そこで、本実施形態においては、第二搬送コンベヤー12以降の機器の動作に中断があったとしても、トリミング装置を含めた前工程の動作を停止させる必要がない構成を採用する。
【0069】
図16は、かかる機能を実現可能な構成の一例を示した構成図である。
同図においては、第一搬送コンベヤー11の第二搬送コンベヤー12側の所定位置を第一搬送コンベヤー側シリンダー11aにて支持するとともに、トリミング装置に接続する側の所定位置に回動可能な回転軸11bを設置し、この回転軸を本体枠組20側に固定する。そして、第一搬送コンベヤー側シリンダー11aのシリンダー軸を上昇下降動作させた場合に、この回転軸11bの回動軸にして、第一搬送コンベヤー11の第二搬送コンベヤー12側端部が第二搬送コンベヤー12の搬送面に対して上昇下降動作可能にする。
【0070】
すなわち、第一搬送コンベヤー側シリンダー11aが上昇動作した場合に、第一搬送コンベヤー11の搬送面と、第二搬送コンベヤー12の搬送面とが一致し、第一搬送コンベヤー11から搬出される成形品Mを第二搬送コンベヤー12に搬入可能とする。これに対して、第一搬送コンベヤー側シリンダー11aが下降動作した場合には、第一搬送コンベヤー11から搬出される成形品Mを成形品収容ボックス11cに搬入して収容可能にする。これによって、第二搬送コンベヤー12以降の機器を調整作業等のために、その動作を中断する場合においては、第一搬送コンベヤー側シリンダー11aを下降動作させる。そして、トリミング装置から第一搬送コンベヤー11に搬入され、同第一搬送コンベヤー11を搬送される成形品Mを成形品収容ボックス11cに収容する。これによって、当該塵埃除去装置10の第二搬送コンベヤー12以降の機器を調整作業等のために、その動作を中断した場合であっても、トリミング装置等の前工程の動作を中断することなく、成形品Mの生産を継続することが可能になる。
【0071】
一方、第二搬送コンベヤー12を通常通り動作させる場合は、第一搬送コンベヤー側シリンダー11aを上昇動作させ、トリミング装置から第一搬送コンベヤー11に搬入され、同第一搬送コンベヤー11を搬送される成形品Mを第二搬送コンベヤー12に搬入する。これによって、第二搬送コンベヤー12以降の機器の動作状況に関わらず、トリミング装置等の前工程の装置の動作を中断させる必要がなくなり、生産効率を向上させることが可能になる。
【0072】
(2)変形例:
上述してきた実施形態において、エアー噴射部材14(エアー噴射部材16も同様)は、搬送方向に複数のエアー噴射配管14a(本実施形態においては5本)が配列されて構成され、ブロア15から圧縮空気の供給を受けている。そして、各エアー噴射配管14aは、このブロア15から供給された圧縮空気をエアー噴射孔14cを介して成形品Mに噴射する。この圧縮空気は、ブロア15によって発生されたものであり、大気が利用される。一方、トリミング装置等の工程を経て成形品Mに付着するトリミングごみ等の塵埃は、静電気によって電気的に当該成形品Mに付着している場合が多い。
【0073】
このように電気的に成形品Mに付着した塵埃は、単に、大気を圧縮した圧縮空気を成形品Mに向けて噴射し吹き付けたとしても、簡単に除去することができない場合が多い。かかる場合には、図17に示すように、ブロア15の圧縮空気出口側に静電除去装置15bを配設し、発生させた圧縮空気について、静電除去するとともに、この静電除去した圧縮空気をエアー噴射部材14,16に供給し、エアー噴射孔14cを介して成形品Mに噴射することによって、電気的に成形品Mに付着した塵埃を除去することが可能となる。
【0074】
また、上述した実施形態においては、図8に示すとおり、このエアー噴射孔14cは各エアー噴射配管14aにて間隔aに基づいて同位置に形成される構成を採用した。このように各エアー噴射配管14aを同一形状に形成することによって、エアー噴射配管14aの製作コストを低減させることが可能になる。一方、エアー噴射孔14cが同位置に形成された場合、各エアー噴射配管14aにおいて成形品Mの同位置に対してエアーが吹き付けられることになる。成形品Mに付着する塵埃は、ランダムに付着するものであり、同位置に対するエアーの吹き付けでは、塵埃に直接エアーが吹き付けられる確率が低くなる。
【0075】
そこで、図18に示すように、隣接するエアー噴射配管14aにおけるエアー噴射孔14cの形成位置を異ならせるようにすると、隣接するエアー噴射配管14aにおいては、成形品Mの異なる位置にエアーを吹き付けることが可能となり好適である。なお、同図においては、隣接するエアー噴射配管14aにおいて、隣接するエアー噴射孔14cの間隔が間隔1/2*aになるように形成しているが、むろん、隣接するエアー噴射配管14aにおいて、エアー噴射孔14cの位置が異なれば良く、本実施形態に限定されるものではない。
【0076】
このように、隣接するエアー噴射配管14aにおいて、エアー噴射孔14cの形成位置を異ならせ、成形品Mの異なる位置にエアーを噴射することができるようにすることによって、より効果的に当該成形品Mに付着している塵埃を除去することが可能になる。また、かかる観点(成形品Mに付着している塵埃を効果的に除去する)を実現可能な他の構成を図19の構成図に示す。同図においては、隣接するエアー噴射配管14aのエアー噴射孔14cの孔径を異ならせている。すなわち、図最上部のエアー噴射配管14aには孔径b1のエアー噴射孔14cを形成し、次のエアー噴射配管14aには孔径b2のエアー噴射孔14cを形成し、次のエアー噴射配管14aには孔径b3のエアー噴射孔14cを形成し、次のエアー噴射配管14aには孔径b3のエアー噴射孔14cを形成し、次のエアー噴射配管14aには孔径b4のエアー噴射孔14cを形成し、次のエアー噴射配管14aには孔径b5のエアー噴射孔14cを形成する。このように、隣接するエアー噴射配管14aにおいてエアー噴射孔14cの孔径を異ならせることによって、成形品Mに吹き付けられるエアーの流量を変化させることが可能になる。当該成形品Mに付着する塵埃の態様によっては、その除去の可否がエアー流量に依存する場合もあり、かかる場合にこの実施形態を適用すると好適である。
【0077】
上述した実施形態においては、 第二搬送コンベヤー12および支持側搬送コンベヤー13に挟み込まれて支持された成形品Mに対し、エアー噴射部材14.16によりエアー噴射しつつ、除去された塵埃は、同第二搬送コンベヤー12の下方側に設置した塵埃回収部19に落下して回収された。ここで、除去される塵埃は圧縮空気で吹き飛ばされるため、常に塵埃回収部19に落下してくるとは限らない。塵埃回収部19に落下せずに、外部に吹き飛ばされた塵埃は、塵埃除去装置10の設置場所に散らばることなり、かかる場合、清掃作業を行わなければならなくなる。そこで、圧縮空気によって吹き飛ばされる塵埃を塵埃回収部19に強制的に回収させることができると好適である。
【0078】
そこで、かかる機能を実現可能な構成を図20に示す。同図においては、塵埃回収部19に配管19aを介して真空ポンプ19bを接続するとともに、支持側搬送コンベヤー13の上部においても配管19aによって真空ポンプ19bが接続された塵埃回収部19に接続可能にする。これによって、圧縮空気によって吹き飛ばされた塵埃は、真空ポンプ19bの吸引力によって塵埃回収部19に回収されることとなり、清掃作業を簡素化することができるとともに、塵埃をまき散らすことがないため、環境面においても良好とすることが可能となる。
【0079】
このように真空ポンプ19bを塵埃除去装置10に導入した場合、成形品Mに付着した塵埃を除去するために、この真空ポンプ19bの吸引力を利用する手法も勘案できる。そこで、本実施形態においては、図21に示すように、第二搬送コンベヤー12の設置される領域を吸引ゾーンZ1と、噴射ゾーンZ2との二つの領域に区分する。そして、吸引ゾーンZ1では、真空ポンプ19bの吸引力によって成形品Mに付着した塵埃を除去する前処理を実行し、噴射ゾーンZ2では、エアーの噴射によって塵埃を除去する後処理を実行する。すなわち、二つの異なる手法を成形品Mに付着した塵埃に対して作用させることによって、より効果的に当該成形品Mに付着した塵埃を除去することが可能になる。
【0080】
ここで、本実施形態においては、第一搬送コンベヤー11および第二搬送コンベヤー12の搬送速度を同一にして同期を取る構成を採用した。これによって、塵埃除去装置10として一貫した生産インターバルにてトリミング装置からの成形品Mの搬入と、エアー噴射による当該成形品Mに付着した塵埃の除去を行った。一方、本塵埃除去装置10は、成形品Mに付着した塵埃を除去することが主目的であり、かかる観点においては、第一搬送コンベヤー11および第二搬送コンベヤー12の搬送速度を同一にすることによって、装置として一貫した生産インターバルを実現する必要性は少ない。
【0081】
反対に、第二搬送コンベヤー12における搬送速度を低速にすることによって、成形品Mに対するエアー噴射時間を長時間に設定することが可能となり、より効果的に塵埃を除去することができる。そこで、図22に示すように、第一搬送コンベヤー11の搬送速度をV1とするとともに、第二搬送コンベヤー12(支持側搬送コンベヤー13も同じ)の搬送速度をこの搬送速度V1より低速の搬送速度V2とする。このように搬送速度を変えることによって、第一搬送コンベヤー11における成形品Mの搬送間隔c1は、第二搬送コンベヤー12における成形品Mの搬送間隔c2となる。すなわち、第二搬送コンベヤー12における搬送時間を長時間に設定することが可能となり、より長時間、成形品Mにエアーを噴射させることが可能となる。従って、効果的な塵埃の除去を実現することが可能となる。
【0082】
上述した手法を採用することによって、エアーの噴射を長時間にすることが可能となり、塵埃を除去するという観点においては、好適である。一方、塵埃が除去された成形品Mは、成形品回収機構17に回収されることとなる。この成形品回収機構17は、上述したとおり、各種シリンダーが適宜上昇下降動作して、成形品Mを回収する。このように各種シリンダーを動作させる場合、上述した手法を採用したことによって搬送間隔が搬送間隔c2のように狭くなると、逐次第二搬送コンベヤー12から搬入される成形品Mの回収に対応できない場合が生じ得る。そこで、図23に示すように、第二搬送コンベヤー12の出口側に搬送速度V2より速い搬送速度V3にて駆動する高速コンベヤー120を設置する。そして、第二搬送コンベヤー12から搬出される成形品Mを高速で成形品回収機構17側に搬送することによって、成形品回収機構17では、通常の搬送間隔c1程度によって、成形品Mを回収することを可能にする。
【0083】
次に、成形品回収機構17の変形例を説明する。図24は、成形品回収機構の他の構成を示した構成図である。また、図25は、かかる成形品回収機構を上面から観た上面図である。図において、成形品回収機構170は、上方および下方に開口を有し、同上方の開口171aから第二搬送コンベヤー12より搬送される成形品Mを収容可能な中空形状の成形品収容部171と、成形品収容部171の下方側の開口171bにて成形品収容部171の上方の開口171aから収容された成形品を積載する成形品積載部172と、この成形品積載部172に積載される成形品Mを計数する検出センサー18aと、同検出センサー18aにて計数された成形品が所定数になった場合に、成形品積載部172を下降させ、成形品積載部172に積載された成形品Mを回収可能にするエレベータ用シリンダー173と、このエレベータ用シリンダー173にて下降された成形品積載部172に積載された成形品Mを載置可能な成形品テーブル175に下降された成形品積載部172より成形品を移設させる移設用シリンダー174とから構成されている。
【0084】
図26は、上述した構成における成形品回収機構170の動作フローを示したフローチャートである。同図において、検出センサー18aの入力に基づいて成形品Mが検出されたか否かを判別する。すなわち、第二搬送コンベヤー12から成形品導入部材18を介して成形品回収機構17に成形品Mが搬出され、成形品収容部171に当該成形品Mが落下したか否かを判別する(ステップS200)。成形品Mが検出された場合は、成形品積載部172に対する成形品Mの積載数をカウントする内部カウンターをインクリメントする(ステップS205)。そして、この積載数が所定数であるか否かを判別する(ステップS210)。
【0085】
積載数が所定数である場合は、エレベータ用シリンダー173を縮動作させることによって、成形品積載部172を下降させ、同成形品積載部172に積載されている成形品Mを回収可能にする(ステップS215)。成形品積載部172が下降されると、移設用シリンダー174を伸動作させることによって、成形品積載部172に積載されている成形品Mを成形品テーブル175に移設させる(ステップS225)。この一連の動作が完了すると、移設用シリンダー174を縮動作させるとともに、エレベータ用シリンダー173を伸動作させて成形品積載部172を元の位置(成形品回収部171の下方の開口の下側)に戻す(ステップS230)。そして、成形品積載部172に対する積載数をカウントするための内部カウンタをクリアして以降の処理に移る(ステップS235)。
【0086】
(3)まとめ:
このように、成形品Mを第二搬送コンベヤー12の上面と、支持側搬送コンベヤー13の下面との間にて挟み込むことによって、エアー噴射部材14,16から吹き付けられるエアーによって成形品Mに付着したトリミングごみ等の塵埃を除去するに際して、当該成形品Mを安定して支持することが可能になる。また、第二搬送コンベヤー12および支持側搬送コンベヤー13に断面略円形状の搬送ベルト12a,13aを適用することによって、搬送ベルト12a,13aを成形品Mに対して略線接触させることができ、エアー噴射部材14,16から噴射されるエアーを搬送ベルト12a,13aに遮られることなく、効率的に成形品Mの下面部および上面部に吹き付けることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる塵埃除去装置を側面から観た側面図である。
【図2】第二搬送コンベヤーの概略構成を斜視した概略斜視図である。
【図3】第二搬送コンベヤーの概略構成を上面から観た概略上面図である。
【図4】支持側搬送コンベヤーの概略構成を斜視した概略斜視図である。
【図5】支持側搬送コンベヤーの概略構成を上面から観た概略上面図である。
【図6】第二搬送コンベヤーと支持側搬送コンベヤーとを側面から観た場合の概略側面図である。
【図7】成形品が第二搬送コンベヤーと支持側搬送コンベヤーとの間に進入する状態を示した構成図である。
【図8】エアー噴射部材の構成を示した構成図である。
【図9】成形品が搬送ベルトに挟み込まれた状態を示した構成図である。
【図10】成形品が搬送ベルトに挟み込まれた状態を示した構成図である。
【図11】成形品回収機構の構成を上面から観た上面図である。
【図12】成形品回収機構の構成を側面から観た側面図である。
【図13】成形品回収機構の構成を側面から観た側面図である。
【図14】成形品回収機構の構成を側面から観た側面図である。
【図15】成形品回収機構の動作フローを示したフローチャートである。
【図16】第一搬送コンベヤーの上昇下降動作の態様を示した図である。
【図17】エアー噴射部材の他の構成を示した構成図である。
【図18】エアー噴射部材の他の構成を示した構成図である。
【図19】エアー噴射部材の他の構成を示した構成図である。
【図20】塵埃回収部の他の構成を示した構成図である。
【図21】塵埃除去方法の他の手法を示した構成図である。
【図22】搬送コンベヤーの他の構成を示した構成図である。
【図23】搬送コンベヤーの他の構成を示した構成図である。
【図24】成形品回収機構の他の構成を側面から観た構成図である。
【図25】成形品回収機構の他の構成を上面から観た構成図である。
【図26】他の構成における成形品回収機構の動作フローを示したフローチャートである。
【符号の説明】
10…塵埃除去装置
11…第一搬送コンベヤー
12…第二搬送コンベヤー
12a…搬送ベルト
13…支持側搬送コンベヤー
13a…搬送ベルト
14…エアー噴射部材
14a…エアー噴射配管
15…ブロア
16…エアー噴射部材
16a…エアー噴射配管
17…成形品回収機構
18…成形品導入部材
19…塵埃回収部
20…本体枠組

Claims (24)

  1. トリミングした成形品を搬出するトリミング装置側に接続可能であり、断面略円形状に形成された複数のベルトが搬送幅方向に所定間隔で配置されて構成された搬送コンベヤーを有し、上記トリミング装置から搬出された成形品を同搬送コンベヤー上に載置しつつ搬送する成形品搬送機構と、
    上記成形品搬送機構の上方側に設置されるとともに、上記搬送コンベヤーに載置された成形品に略接触し、同搬送コンベヤーとの間にて同成形品を支持する成形品支持機構と、
    上記成形品搬送機構の上方側および下方側に設置されるとともに、上記成形品支持機構にて支持されて上記搬送コンベヤー上に載置されつつ搬送される成形品に対して上方側および下方側からエアーを吹き付けることにより同成形品に付着している塵埃を除去可能なエアー噴射機構とを具備し、
    上記エアー噴射機構は、上記成形品搬送機構による上記成形品の搬送方向に複数設置され、隣接するエアー噴射機構のエアー噴射位置を異ならせてあることを特徴とする塵埃除去装置。
  2. 上記成形品支持機構は、上記成形品搬送機構にて搬送される上記成形品の高さに対応して、上記搬送コンベヤーにおける同成形品の載置面との間の長さを変更可能にする高さ変更機構を有することを特徴とする上記請求項1に記載の塵埃除去装置。
  3. 上記成形品搬送機構は、上記ベルトが所定の弾性を有する弾性部材にて形成されるとともに、上記搬送コンベヤーに載置された成形品は、同ベルトの弾性および上記成形品支持機構による上方側からの略接触によって支持されることを特徴とする上記請求項1または請求項2のいずれかに記載の塵埃除去装置。
  4. 上記成形品支持機構は、断面略円形状に形成されたベルトが搬送幅方向に所定間隔で配置されて構成された支持側搬送コンベヤーにて形成されるとともに、同支持側搬送コンベヤーは、上記搬送コンベヤーと略同一の搬送速度にて駆動されることを特徴とする上記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の塵埃除去装置。
  5. 上記エアー噴射機構によるエアーの吹き付けにて上記成形品より除去された塵埃を回収する塵埃回収機構を有することを特徴とする上記請求項1〜請求項4のいずれかに記載の塵埃除去装置。
  6. 上記塵埃回収機構は、上記成形品搬送機構の下方側に設置されるとともに、落下する上記成形品から除去された塵埃を回収することを特徴とする上記請求項5に記載の塵埃除去装置。
  7. 上記塵埃回収機構は、上記塵埃を吸引して回収可能な塵埃吸引機構を有することを特徴とする上記請求項5または請求項6のいずれかに記載の塵埃除去装置。
  8. 上記塵埃回収機構は、上記成形品搬送機構の上方側に設置されるとともに、上記塵埃吸引機構にて上記塵埃を吸引することを特徴とする上記請求項7に記載の塵埃除去装置。
  9. 上記エアー噴射機構は、上記成形品搬送機構による上記成形品の搬送方向に複数設置された場合、隣接するエアー噴射機構のエアー流量を異ならせることを特徴とする上記請求項1〜請求項8のいずれかに記載の塵埃除去装置。
  10. 上記エアー噴射機構は、上記成形品に対して上方側および下方側から吹き付けるエアーの噴射方向を可変制御する噴射方向制御機構を有することを特徴とする上記請求項1〜請求項9のいずれかに記載の塵埃除去装置。
  11. 上記エアー噴射機構は、静電除去されたエアーを吹き付けることを特徴とする上記請求項1〜請求項10のいずれかに記載の塵埃除去装置。
  12. 上記成形品は、略椀形状に形成されるとともに、上記エアー噴射機構は、同成形品の椀状形状の外側に対して吹き付けるエアー圧を同成形品の椀状形状の内側に対して吹き付けるエアー圧より大きくすることを特徴とする上記請求項1〜請求項11のいずれかに記載の塵埃除去装置。
  13. 上記成形品搬送機構は、上記トリミング装置から搬出される成形品を搬入して搬送する第一搬送機構と、同第一搬送機構にて搬送された成形品を搬入し同搬入した成形品を上記エアー噴射機構が噴射を行う範囲にて搬送する第二搬送機構とを有し、上記第一搬送機構は、上記第二搬送機構に対して成形品を搬送する第一搬送経路と、上記第二搬送機構以外の経路に搬送する第二搬送経路とを有することを特徴とする上記請求項1〜請求項12のいずれかに記載の塵埃除去装置。
  14. 上記第一搬送機構は、上昇下降動作が可能に構成されるとともに、上昇時に上記第一搬送経路を形成し、下降時に上記第二搬送経路を形成することを特徴とする上記請求項13に記載の塵埃除去装置。
  15. 上記成形品搬送機構は、上記トリミング装置から搬出される成形品を搬入するとともに上記塵埃吸引機構にて同成形品に付着した塵埃を吸引しつつ搬送する第一搬送機構と、同第一搬送機構にて搬送された成形品を搬入し同搬入した成形品を上記エアー噴射機構が噴射を行う範囲にて搬送する第二搬送機構とを有することを特徴とする上記請求項1〜請求項12のいずれかに記載の塵埃除去装置。
  16. 上記成形品搬送機構は、上記トリミング装置から搬出される成形品を搬入して搬送する第一搬送機構と、同第一搬送機構にて搬送された成形品を搬入し同搬入した成形品を上記エアー噴射機構が噴射を行う範囲にて搬送する第二搬送機構とを有し、上記第二搬送機構における搬送速度を上記第一搬送機構における搬送速度より低速にすることを特徴とする上記請求項1〜請求項12のいずれかに記載の塵埃除去装置。
  17. 上記成形品搬送機構は、上記トリミング装置から搬出される成形品を搬入して搬送する第一搬送機構と、同第一搬送機構にて搬送された成形品を搬入し同搬入した成形品を上記エアー噴射機構が噴射を行う範囲にて搬送する第二搬送機構と、同第二搬送機構から搬出される成形品を搬入して搬送する第三搬送機構とを有し、上記第二搬送機構における搬送速度を上記第一搬送機構における搬送速度より低速にするとともに、上記第三搬送機構における搬送速度を上記第二搬送機構における搬送速度より高速にすることを特徴とする上記請求項1〜請求項12のいずれかに記載の塵埃除去装置。
  18. 上記成形品搬送機構にて搬送され、上記エアー噴射機構にて付着した塵埃が除去された成形品を回収する成形品回収機構を有することを特徴とする上記請求項1〜請求項17のいずれかに記載の塵埃除去装置。
  19. 上記成形品回収機構は、略長方体の箱形形状に形成され、同箱形形状の上面に開口を有するとともに、上記成形品搬送機構から搬出される成形品を収容する箱形形状下端側を下方にして反対の箱形形状上端側を上方にして配置され同成形品を上記開口より同箱形形状下端側に収容可能な成形品収容部と、同成形品収容部の箱形形状下端側に成形品が収容されると同成形品をこの箱形形状下端側側から押し上げて保持し、次の成形品が同箱形形状下端側に収容可能にする成形品押上機構とを有することを特徴とする上記請求項18に記載の塵埃除去装置。
  20. 上記成形品回収機構は、上記成形品収容部に収容される成形品を検出し計数する成形品計数機構を有し、同成形品計数機構にて計数された成形品が所定数になった場合に、上記成形品押上機構にて押し上げられて保持されている成形品を上記成形品収容部の箱形形状上端側方向に押し上げて保持する成形品収集機構を有することを特徴とする上記請求項19に記載の塵埃除去装置。
  21. 上記成形品回収機構は、上記成形品収容部の内側面に所定のラチェット形状を形成し、上記成形品収容部にて保持する際に、同ラチェット形状によって保持することを特徴とする上記請求項19または請求項20のいずれかに記載の塵埃除去装置。
  22. 上記成形品回収機構は、上方および下方に開口を有し、同上方の開口より上記成形品搬送機構から搬送される成形品を収容可能な中空形状の成形品収容部と、上記成形品収容部の下方側にて上記上方の開口から収容された成形品を積載する成形品積載部と、上記成形品積載部に積載される成形品を計数する成形品計数部と、同成形品計数部にて計数された成形品が所定数になった場合に、上記成形品積載部を下降させて同成形品積載部に積載された成形品を回収可能にするエレベータ部とを有することを特徴とする上記請求項18に記載の塵埃除去装置。
  23. 上記成形品回収機構は、上記エレベータ部にて下降された上記成形品積載部に積載された成形品を載置可能な成形品テーブルを有するとともに、同エレベータ部にて下降された成形品積載部から同成形品テーブルに同成形品を移設させる成形品移設機構を有することを特徴とする上記請求項22に記載の塵埃除去装置。
  24. トリミングされた成形品に残存する塵埃を除去する塵埃除去方法であって、
    トリミングした成形品を搬出するトリミング装置側に接続可能であり、断面略円形状に形成された複数のベルトが搬送幅方向に所定間隔で配置されて構成された搬送コンベヤーを有し、上記トリミング装置から搬出された成形品を同搬送コンベヤー上に載置しつつ搬送可能な成形品搬送機構にて成形品を搬送する第一工程と、
    上記成形品搬送機構の上方側に設置されるとともに、上記搬送コンベヤーに載置された成形品に略接触し、同搬送コンベヤーとの間にて同成形品を支持可能な成形品支持機構にて同成形品を支持する第二工程と、
    上記成形品搬送機構の上方側および下方側に設置されるとともに、上記成形品支持機構にて支持されて上記搬送コンベヤー上に載置されつつ搬送される成形品に対して上方側および下方側からエアーを吹き付けることにより同成形品に付着している塵埃を除去可能なエアー噴射機構にて同成形品にエアーを噴射する第三工程とを具備し、
    上記エアー噴射機構は、上記成形品搬送機構による上記成形品の搬送方向に複数設置され、隣接するエアー噴射機構のエアー噴射位置を異ならせてあることを特徴とする塵埃除去方法。
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