JP3664419B2 - パチンコ機 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、遊技者に対して大きな遊技価値を付与することが可能な特別遊技状態を生起せしめるパチンコ機において、特別遊技状態等を生起することを予め確定した以後、遊技者に報知手段を介して報知することに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、図柄表示器を有するパチンコ機において、その制御プログラムは、0からスタートして、リセット割り込み毎に+1し、所定値(例えば256)となると0に戻る判定カウンターを設け、遊技板面を流下する遊技球が、図柄始動用の特定通過領域(特定入賞口の場合もある。)を通過したとき、或は、通過した後、所定時間後に判定カウンターの値を順次、記憶領域(例えば、最大5個)に記憶し、該記憶領域に格納されている値を取り出し、特別遊技状態であるか否かを判定し、図柄を変動させ、所定時間後(例えば6秒後)に特別遊技状態図柄、或は外れ図柄を表示するようにしている。
又、特開平5ー305175号公報には、予め特別遊技状態を生起することが判明した場合には、報知手段を介して遊技者に知らせる旨の発明が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記のように、複数個の遊技球が特定入賞口(特定通過領域)を通過しても、それらの遊技球に対する特別遊技状態の生起は、順次、所定時間経過後に、例えば、図柄変動時間と停止時間、経過後に表示される停止図柄で、遊技者が知ることとなる。
又、特開平5ー305175号公報によれば、報知手段で告知されたときには、必ず、特別遊技状態が生起することが判明する。
従って、前者のパチンコ機においては、特別遊技状態となるか早期に知りたいし、後者のパチンコ機においては、必ず、特別遊技状態が生起するものであるため、興趣をそそることとなる。
そこで、本発明は、特別遊技状態が生起するようでしないし、生起しないようで生起する等、遊技者に益々、興趣を増大させることが可能となるパチンコ機を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するための手段として、請求項1のパチンコ機は、低確率状態と高確率状態に変更可能な形式であり、遊技板上に複数の図柄を表示可能な図柄表示部と特定通過領域を設け、遊技球が特定通過領域を通過する毎に判定カウンタの値を記憶領域に記憶し、この記憶の値に基づいて図柄変動を行う。又、この図柄変動にかかる判定カウンタの値が特別遊技状態を生起する値である場合には所定の図柄を停止表示して特別遊技状態が生起する。
そして、低確率状態においては、記憶領域に特別遊技状態或いは偽リーチを生起する判定カウンタの値が記憶されると、その記憶値以前に記憶の図柄変動前の記憶領域の全てをリーチを生起させるように変更し、
高確率状態においては、記憶領域に特別遊技状態を生起する判定カウンタの値が記憶されると、その記憶値以前に記憶の図柄変動前の記憶領域の全てをリーチを生起させるように変更するものである。
【0005】
【作用】
このパチンコ機は、低確率状態と高確率状態に変更可能である。そして、低確率状態においては、記憶領域に記憶の判定カウンタの値が特別遊技状態或いは偽リーチを生起する場合には、連続してリーチを生起するように、その記憶値以前に記憶の図柄変動前の記憶領域の全てをリーチを生起させるように変更するが、連続してリーチが生起しても、必ずしも、特別遊技状態が生起するものではない。
一方、高確率状態においては、記憶領域に記憶の判定カウンタの値が特別遊技状態を生起する場合においてのみ、連続してリーチを生起するように、その記憶値以前に記憶の図柄変動前の記憶領域の全てをリーチを生起させるように変更するので、変更されたリーチが連続して生起したときには特別遊技状態が生起する。
【0006】
【実施例】
(実施例1)
本発明の一実施例を、所謂、「3回権利もの」パチンコ機を例とし、このパチンコ機はよく知られているため、概略説明する。図1はパチンコ機の正面を示し、遊技板2の上に、ほぼ円状に設けられた外レール3aと内レール3bに囲まれた領域が遊技領域となり、該遊技領域のほぼ中央には後記で詳述する、遊技者への報知手段としての図柄表示器(普通図柄表示器)5が配置されている。この普通図柄表示器5は、1枚の液晶板、或は複数枚の液晶板等で構成可能で、各種の図柄、メッセージ等が表示可能としてあり、図柄表示部L1、L2、L3は図柄変動する。この普通図柄表示器5の図柄表示部L1、L2、L3には、図柄表示部L1、L2には10種類の図柄(数字の0〜9)、図柄表示部L3には14種類の図柄(数字の0〜9及びアルファベットのE、F、H、P)が可変表示される。
【0007】
普通図柄表示器5の下には、遊技球の通過が可能な特定通過領域7(以下、中央ゲートという。)が設けられ、遊技球がこの中央ゲート7を通過すると、前記図柄表示部L1、L2、L3の図柄は変動を開始する。尚、特別遊技状態は、各表示部L1、L2、L3の図柄が、「000」、「111」等、数字が揃ったときであり、10通りである。又、図柄表示部L1、L2、L3の下部に配設の4個のLEDで構成の変動記憶表示器Rは、前記中央ゲート7を通過したときに順次点灯し、図柄変動可能回数を示すものであって、後述の記憶領域としての判定メモリ2〜5に対応して点灯する。
特別遊技状態となったときには、普通電動役物8に付設の開閉可能な開閉扉9が約5.7秒間、開状態を維持するか、約5.7秒間経過前であっても遊技球が5個(後述の保持部10に保持されているときには6個)入賞したときには閉状態となる。尚、この普通電動役物8の中央部には、落下する遊技球を保持する保持部10が形成されていて、前記条件で、開閉扉9を閉じたとき、保持部10に載置された遊技球は普通電動役物8の後下部に設置の特別装置作動領域12を通過することによって「権利」が発生する。尚、この権利は、遊技球が特別装置作動領域12を通過するか、遊技球が後述の始動入賞装置4の始動入賞口(図示略)に16個入賞すると消滅する。
前記「権利」発生中に、始動入賞装置4に付設の反時計方向に10秒で1回転する回転体16に保持された遊技球が、始動入賞口(図示略)に遊技球が入ることによって、大入賞口15は所定時間(例えば、約9.8秒)開口状態を維持した後閉となるか、前記所定時間内であっても、遊技球が所定個数(例えば、10個)入賞すると閉となって、多量の景品球の排出を可能としている。
尚、17は上皿、18は下皿、19は発射ハンドルである。
【0008】
次に、前記のパチンコ機における、制御内容について、メインプログラム(図2)、SUB1(図3)、SUB2(図4)、SUB3(図5)のフロー及び、低確率状態と高確率状態を示す図6を参照して説明する。
特別遊技状態か否かを判定するのに使用する判定カウンタHcは、パチンコ機の電源を入れると、2.048ms毎で1加算される0〜255の循環カウンタである。リーチ状態のときに前記表示部L1、L2に同じ停止図柄の選定に使用するリーチ停止図柄カウンタGcは、電源を入れると、2.048ms毎で1加算される0〜9の循環カウンタである。又、表示部L3の停止図柄用に使用するリーチ停止図柄カウンタFcは、前記リーチ停止図柄カウンタGcが9から0に戻るときに、1加算される、0〜13の循環カウンタである。外れ状態のとき表示部L1に停止図柄の選定に使用する停止図柄カウンタIcは、電源を入れると、2.048ms毎で1加算される0〜9の循環カウンタである。又、表示部L2の停止図柄用の停止図柄カウンタJcは、前記停止図柄カウンタIcが9から0に戻るとき、1加算される、0〜9の循環カウンタ、表示部L3の停止図柄用の停止カウンタKcは停止図柄カウンタJcが9から0に戻るとき、1加算される、0〜13の循環カウンタである。
又、記憶領域として、判定メモリ1〜5は、図柄表示部L1、L2、L3の図柄変動中等に、遊技球が中央ゲート7を通過することにより、順次、図柄変動可能な記憶を最大4個まで認め、特別遊技状態の生起等を順次記憶しておくものであって、初期値として、図柄表示部L1、L2、L3の図柄変動しない旨を示す「9」が格納される。
【0009】
メインプログラムのフロー(図2)において、先ず、図柄変動時間用のTimeを初期化して(S1)、SUB1の処理を行う(S2)。SUB1では、先ず、中央ゲート7を遊技球が通過したかを判定して(S11)、通過していないときにはメインプログラムに戻り、通過しているときには、図柄表示部L1、L2、L3の図柄変動が可能であることを表す判定メモリ5の格納値が「9」であるかを判定する(S12)。尚、判定メモリ5の格納値が「9」でなければ、判定メモリ1〜5に判定結果が格納され、図柄変動可能状態であることを意味し、本実施例では、前記中央ゲート7を通過した遊技球は、図柄変動中に最大4個まで認め、それ以上の遊技球が中央ゲート7を通過しても、図柄表示部L1、L2、L3の図柄変動には寄与しない。従って、判定メモリ5の格納値が「9」でないときにはメインプログラムへ戻る。反対に、判定メモリ5の格納値が「9」であるときには、判定カウンタHcを読み込む(S13)。そして、判定カウンタHcが104以上で123以下であるときには、判定メモリ5に「1」を格納し(S14、S15)、100以上で103以下のときには、判定メモリ5に「2」を格納する(S16、S17)。又、判定カウンタHcが、前記のいずれにも該当しないときには、高確率状態であるか否かを判定する(S18)。
【0010】
尚、低確率状態と高確率状態の変移を図6で説明する。
「特別遊技状態」となるのは、普通図柄表示器の各表示部L1、L2、L3の図柄が、「000」、「111」等、数字が揃ったときの10通りであるが、「111」、「333」、「555」、「777」、「999」の5通りで揃ったときを「特定図柄」といい、それ以外を非特定図柄とする。
電源ONとなった以後は低確率状態(イ)であり、普通図柄表示器の各表示部L1、L2、L3の図柄が、「000」、「111」等、数字が揃ったときであっても、その後、遊技球が電動役物8内の特別装置作動領域12を通過せず、権利が発生しないときには、低確率状態を維持する(ロ)。又、非特定図柄で特別遊技状態となり、権利が発生しても、低確率状態を維持する(ハ)。反対に、特定図柄で特別遊技状態となり、且つ権利が発生し、その後、権利が消滅したときには低確率状態から高確率状態に変移する(ニ)。係る高確率状態において、再度、特定図柄で特別遊技状態が生じて、権利が発生したときには低確率状態に変移し、権利が消滅したときには、高確率状態となる(ホ)。即ち、特定図柄で特別遊技状態となり、権利が発生した場合には、いつまでも高確率状態を維持する。一方、高確率状態において、非特定図柄で特別遊技状態が生じたときには、権利発生の有無に拘らず、低確率状態に変移する(ヘ)。
【0011】
高確率状態のときには、判定カウンタHcが52以上61以下のときを、特別遊技状態として、判定メモリ5に「3」を格納する(S19、S20)。反対に低確率状態のときには、判定カウンタHcが61のとき、判定メモリ5に「3」を格納する(S21、S20)。そして、前記以外のときには、所謂、偽リーチを発生させるために、判定カウンタHcが所定値(本実施例では、単数個の「200」とする。)であるかを判定し(S23)、一致したときには判定メモリ5に「4」を格納し(S24)、一致していないときには、外れとして、判定メモリ5に「0」を格納する(S22)。
そして、SUB2で判定メモリ5等の値を判定メモリ1〜4にシフトする命令の実行を行う(S25)。
【0012】
このSUB2では、先ず、判定メモリ4の格納値が「9」か否かを判定し(S31)、「9」でないときには、判定メモリ1〜4に、既に、特別遊技状態等の状態が記憶されているため、ステップ39へ進む。反対に、判定メモリ4の格納値が「9」であるときには、判定メモリ5の格納値を判定メモリ4に格納すると共に、判定メモリ5に「9」を格納する(S32)。次に、判定メモリ3の格納値が「9」か否かを判定し(S33)、「9」でないときには、判定メモリ1〜3に、既に、特別遊技状態等の状態が記憶されているため、ステップ39へ進む。反対に、判定メモリ3の格納値が「9」のときには、判定メモリ4の格納値を判定メモリ3に格納すると共に、判定メモリ4に「9」を格納する(S34)。以下同様に、判定メモリ1まで行うことによって、判定メモリ1〜4までには、特別遊技状態であるか等の判定結果が順次詰められた状態で格納される(S35〜S38)。そして、ステップ39では、前記判定メモリ2〜5に対応して、変動記憶表示器RのLEDを点灯する。具体的には、判定メモリ2〜5が、「9」以外のときには、図柄表示部L1、L2、L3の図柄が変動可能であるため、現在変動中の他に、何回変動可能かを、変動記憶表示器Rを介して遊技者に報知する。
次のステップ40では、前記判定メモリ2〜5の何れかに、「3」が格納されているかを判定メモリ5から順に判定メモリ2へ判定していき(S40)、判定メモリに「3」が格納されている場合には、その判定メモリ番号より小さい判定メモリが「3(特別遊技状態)」でない時には「1」(リーチパターン2)に書き替える(S41)。例えば、判定メモリ4が「3」の場合には、3回目の図柄変動が終了した時点で特別遊技状態となるため、番号が小さい判定メモリ3が「0」のときには「1」(リーチパターン1を奏する「2」でもよい)に書替え、更に番号が小さい判定メモリ2が「0」のときには「1」に書き替る。この様にすることによって、判定メモリ2、判定メモリ3には「1」が、そして、判定メモリ4には特別遊技状態を生起する「3」が格納された状態となり、次に処理する判定メモリ2ではリーチパターン2、更に、次で処理する判定メモリ3でもリーチパターン2で図柄が停止することとなって、特別遊技状態が生起する前に、連続してリーチ状態を奏し、遊技者は、通常の遊技状態でないことを認知し、やがて特別遊技状態が生ずることが推察可能となる。
又、前記ステップ40で、判定メモリ2〜5の格納値が「3」でないときには、「4」であるかを判定し(S42)、一致したときには、所謂、偽リーチを発生させるため、前記ステップ41と同様の処理を行う。この処理によって、連続してリーチが発生したとしても、特別遊技状態が生起しない。
【0013】
前記処理後、メインプログラムに戻って、判定メモリ1が「9」か否かを判定し、「9」の時には、遊技球が中央ゲート7を通過していない状態であるため、ステップ1に戻る(S3)。判定メモリ1が「9」でないときには、普通図柄表示器の図柄表示部L1、L2、L3の図柄変動を開始し(S4)、Timeをカウントし(S5)、図柄変動時間が所定時間経過したかを判定する(S6)。経過していないときにはステップ2に戻って前記の処理を行い、経過したときには図柄表示部L1、L2、L3の停止図柄を決定すると共に、図柄表示のSUB3を実行する(S7)。
【0014】
SUB3では、先ず、判定メモリ1の格納値を読み込んで(S51)、判定メモリ1の値によって停止図柄を選定する。
判定メモリ1が「3」のときには特別遊技状態となり、停止図柄カウンタIcを読み込んで、表示メモリM1、M2、M3(図柄表示部L1、L2、L3に対応)に停止図柄カウンタIcの値を格納する(S52)。尚、この停止図柄カウンタIcの値(0〜9)は、図柄として数字の0〜9に各々対応している。
判定メモリ1が「2」、又は「4」のときには、リーチパターン1の表示を、又、判定メモリ1が「1」のときにはリーチパターン2の表示をする。そこで、先ず、リーチ停止図柄カウンタGc(図柄表示部L1、L2に対応)、Fc(図柄表示部L3に対応)を読み込む(S53)。そして、判定メモリ1が「2」又は「4」(リーチパターン1)であるかを判定し(S54)、そうであるときには、ステップ55で、Fcを「Gc+1」或は、「Gcー1」としてステップ57へ進む。このリーチパターン1のときには、停止図柄がすぐ隣りの図柄とするためであって、前記、+1とするかー1とするかは、例えば、Fcが偶数と奇数で区別する。一方、前記ステップ54で判定メモリ1が「1」(リーチパターン1)のときには、リーチ停止図柄カウンタGcとFcの絶対値の差が1以下のとき、或は、Gcが0で、且つFcが13であるかを判定し、リーチパターン2の表示を避ける処理を行う(S56)。即ち、GcとFcが相隣りの数でないときには、ステップ57へ進み、相隣りの数のときには、ステップ66へ進んで、Fcに「Gc+5」の処理を行ってステップ57へ進む。このステップ66の処理によって、GcとFcはリーチパターン2とは異なる図柄を表示する。そして、ステップ57では、前記で決定されたリーチ停止図柄カウンタGc、Fcに基づいて、リーチ停止図柄カウンタGcを表示メモリM1、M2に、リーチ停止図柄カウンタFcを表示メモリM3に格納する(S57)。
尚、リーチパターン1のときは、リーチパターン2のときより図柄変動時間を長くしたり、図柄変動中の効果音を替えたりすると、より効果的である。
判定メモリ1が「0」のときには、外れであり、停止図柄カウンタIc、Jc、Kcを読み込んで(S58)、リーチパターンを回避するため、停止図柄カウンタIcとJcが同じか否かを判定する(S59)。同じのときには停止カウンタIcに1を加算して(S60)、停止カウンタIcを表示メモリM1に、停止カウンタJcを表示メモリM2に、停止カウンタKcを表示メモリM1に格納する(S61)。尚、前記ステップ59で、同じでないときには、そのままの値を格納する(S61)。尚、停止図柄Ic(0〜9)及び停止カウンタJc(0〜9)は図柄として数字の0〜9に対応し、停止カウンタKc(0〜13)は図柄として数字の0〜9、とアルファベットのE、F、H、Pに対応している。
【0015】
前記の処理に基づいて作成された表示メモリM1〜M3に基づいて、図柄表示部L1、L2、L3には図柄が停止表示され(S62)、判定メモリ1が「3」のときには、図柄表示部L1、L2、L3には、停止図柄として、「000」、「111」、「222」等の同じ図柄が表示される。判定メモリ1が「2」又は「4」のときには、リーチパターン1の停止図柄として、「112」、「554」等のように、同じ図柄と1違いの図柄が表示される。又、判定メモリ1が「1」のときには、リーチパターン2の停止図柄として、「115」、「77P」等のような図柄の組合せで停止される。判定メモリ1が「0」のときには、前記以外の図柄の組合せで停止される。
この図柄が停止された後に、特別遊技状態処理が生起したかを再判定するため、表示メモリM1、M2、M3を判定し(S63)、表示メモリM1、M2、M3が全て同じであるときには、普通電動役物8を開口する(S64)。
そして、判定メモリ1の処理は終了したので、判定メモリ2を判定メモリ1に、判定メモリ3を判定メモリ2に、判定メモリ4を判定メモリ3に、判定メモリ5を判定メモリ4にシフトし、判定メモリ5には「9」を格納してメインプログラムに戻る(S65)。この処理を行うことによって、遊技球が、新たに中央ゲート7を通過する遊技球に対して、判定メモリ5に記憶することができると共に、判定メモリ1の内容で、特別遊技状態の生起や停止図柄を順次、選定表示できる。
【0016】
以上のように、判定メモリのいずれかに特別遊技状態を生起する旨の「3」が格納されている場合には、それ以前の図柄表示部L1、L2、L3の停止図柄は、リーチ状態の図柄となり、遊技者は通常の状態と異なることを知り、早速に、特別遊技状態となることを予知しながら遊技を楽しむことができる。
又、「リーチ」、「リーチ」と連続して図柄が停止しても、図3に示す、ステップ15、17から明らかなように、「リーチ」として、停止図柄が選定されるため、特別遊技状態を生起しないこともある。従って、本実施例には、「リーチ」が連続して発生した場合には特別遊技状態となる確率が高いが、必ずしも生起しない場合もあり、特別遊技状態が生起するようで生起しないし、生起しないようで生起する等の表示となって、遊技者に対して、喜怒哀楽を奏することができる。
又、SUB1(図3)において、判定メモリ5に格納される値は、リーチパターン2の「1」、リーチパターン1の「2」、特別遊技状態生起の「3」、外れの「0」及び偽リーチの「4」であり、判定メモリ2〜5の格納値に「3」と「4」を含んでいるときには、ステップ41で、所定の判定メモリに対して「1」に書き替えることを実施する。その結果、「3」で書き換えられた場合には、いずれ特別遊技状態を生起するが、「4」で書き換えられたときには、例えば、「リーチ」、「リーチ」と連続発生しても、所謂、偽リーチであって、特別遊技状態が生起しないこととなる。この様に、偽リーチを発生させることによってより大きな興趣を与えることもでき、前記の所定値を複数に選定することによって、偽リーチの割合を増加させることもできるが、反対に、判定カウンタHcが取り得ない値として、例えば、「257」にすることによって、偽リーチを無くすこともできる。
【0017】
尚、図3に示すステップ15、ステップ17においては、リーチを二種類(リーチパターン1、リーチパターン2)に区分して、よりバラエティーをかもしだしていて、異なるリーチとなったとき、いずれ特別遊技状態となるか、楽しみながら遊技ができるが、更に多くの種類に区分して表示するように構成してもよいし、反対に、一種類であってもよいことは言うまでもない。更に、図3に示すステップ14、15、16、17のリーチパターンに該当するか否かの実行は、図3のステップ23を採用すれば、リーチパターン(偽リーチ)として報知されるため(図4、ステップ42)、必ずしも必要でなく、省略して実施できる。
又、図4に示すステップ40、41を省略して実施することもでき、この場合であっても、図3に示すステップ15、ステップ17に示すように、2種類のリーチが表示されるし、僅かながら、偽リーチが連続して起こることがあること等により、興趣のバラエティ化を図ることができる。
更には、遊技者に対して、停止図柄で特別遊技状態があたかも生起するように報知しているが、他の報知手段として、連続リーチの図柄表示の替りに、例えば、中央ゲートを遊技球が通過するときに発する「ピュッ」という「効果音」を変更して、「ピュッ」「ピュッ」の様に連続音を介して報知したり、ランプで知らせることも、遊技者に異なる刺激を与える。尚、この場合には、図4に示すステップ41の後に、判定メモリ2〜5の格納値が、「1」(リーチパターン2)、「2」(リーチパターン1)、「3」(特別遊技状態生起)、「4」(偽リーチ)のいずれに該当する場合には、前記の中央ゲートに使用する効果音を「ピュッ」「ピュッ」の様に同じ連続音を発したり、ランプ表示したり、表示器に表したりするように実行する。この様に、特別遊技状態が生起するか否かの判定後、直ちに、何れの場合も、同じ効果音や同じランプ表示、或は表示器に同じ内容を表示することによって、遊技者は、早期に、何れ特別遊技状態が生起するか否かを知ることができるが、必ずしも、特別遊技状態を生起しない場合もあり、特別遊技状態の生起に、期待をかけながら遊技をすることができる。
又、遊技球が中央ゲートを通過した時の判定カウンタの値が、「特別遊技状態生起」或は「特別遊技状態生起」と前記した「所定値」のときには、異なる効果音を発したり、更には、特別の遊技状態、例えば、高確率時においてのみ、特別遊技状態がいずれ生起するとき、遊技者に、その旨を報知するように構成してもよい。
【0018】
(実施例2)
本実施例は、前記実施例1とは、リーチ判定カウンタRc、リーチメモリ1〜5を導入して、リーチメモリの条件によって、特別遊技状態が生起しないときであっても、リーチの停止図柄(所謂、偽リーチ)を表示したり、その割合を変更可能に構成するものである。そのため、本実施例のメインプログラムのフローは図2に示す実施例1とほぼ同じであるため説明を略すが、リーチ判定カウンタRcはパチンコ機の電源を入れると、2.048ms毎の割り込みによって、0〜127(判定カウンタHcの半分)の循環カウンタである。
尚、メインプログラムと異なるSUB1、SUB2、SUB3を図7、図8、図9を参照して説明するが、実施例1と同じステップには同じ符号を附して、詳細な説明を略す。
SUB1において、中央ゲート7(特定通過領域)を遊技球が通過しているかを判定し(S101)、通過していないときにはメインプログラムに戻る。反対に通過しているときには、図柄表示部L1、L2、L3の図柄変動が可能であることを表す判定メモリ5の格納値が「9」であるかを判定し(S102)、判定メモリ5の格納値が「9」でないときにはメインプログラムへ戻る。反対に、判定メモリ5の格納値が「9」であるときには、判定カウンタHcを読み込む(S103)。そして、判定カウンタHcが高確率状態であるかを判定し(S104)、高確率状態であるときにはステップ105で、前記判定カウンタHcが52と61の間の値であるかを判定し(S105)、「yes」のときには、判定メモリ5に特別遊技状態を生起する「3」を格納する(S106)。反対のときには、ステップ108へ進んで、判定メモリ5に外れの「0」を格納する。一方、前記ステップ104で判定カウンタHcが高確率状態でないときには、判定カウンタHcが61であるかを判定し(S107)、61であるときには特別遊技状態が生起するステップ106へ進み、そうでないときには外れのステップ108へ進む。
次のステップ109では、リーチ判定カウンタRcを読み(S109)、リーチ判定カウンタRcの値が50以上59であるかを判定し(S110)、「yes」のときには、リーチメモリ5に「1」を格納する(S111)。ステップ110で、「no」のときには、リーチ判定カウンタRcが60以上61以下であるかを判定し(S112)、「yes」のときにはリーチメモリ5に「2」を格納し(S113)、「no」の時にはリーチメモリ5に「0」を格納する(S114)。そして、SUB2の実行を行う(S115)。
【0019】
SUB2は、図2で示すと同じ、判定メモリ5等の値を判定メモリ1〜4にシフトする命令の実行を行うと共に、前記リーチメモリ5等に対してもリーチメモリ1〜4にシフトを行う各ステップ(S120、S121、S122、S123)を実行し、判定メモリ2〜5に対応する変動表示器Rを点灯して終了する(S39)。
SUB3(図9)は図柄表示器の停止図柄を決定するものであって、先ず、判定メモリ1を読み込む(S131)。そして、判定メモリ1の格納値が「3」であるかを判定し、「yes」のときには、特別遊技状態となり、停止図柄カウンタIcを読み込んで、表示メモリM1、M2、M3(図柄表示部L1、L2、L3に対応)に停止図柄カウンタIcの値を格納する(S52)。尚、この停止図柄カウンタIcの値(0〜9)は、図柄として数字の0〜9に各々対応している。
一方、判定メモリ1が「3」でないときには、リーチメモリ1が「1」か「2」であるかを判定し(S134)、「yes」のときにはステップ54へ進む。このステップ54では、リーチメモリ1が「2」(リーチパターン1)であるかを判定し、そうであるときには、ステップ55で、Fcを「Gc+1」或は、「Gcー1」としてステップ57へ進む。このリーチパターン1のときには、停止図柄がすぐ隣りの図柄とするためであって、前記、+1とするかー1とするかは、例えば、Fcが偶数と奇数で区別する。一方、前記ステップ54でリーチメモリ1が「1」(リーチパターン1)のときには、リーチ停止図柄カウンタGcとFcの絶対値の差が1以下のとき、或は、Gcが0で、且つFcが13であるかを判定し、リーチパターン2の表示を避ける処理を行う(S56)。そして、GcとFcが相隣りの数でないときにはステップ57へ進み、相隣りの数のときには、ステップ66でFcを「Gc+5」の処理を行って、ステップ57へ進む。そして、ステップ57では、前記で決定されたリーチ停止図柄カウンタGc、Fcに基づいて、リーチ停止図柄カウンタGcを表示メモリM1、M2に、リーチ停止図柄カウンタFcを表示メモリM3に格納する(S57)。尚、リーチ停止図柄カウンタGc(0〜9)は図柄として数字の0〜9に対応し、リーチ停止図柄カウンタFc(0〜13)は図柄として数字の0〜9、とアルファベットのE、F、H、Pに対応している。
【0020】
前記ステップ134で、「no」のときには、リーチメモリ2〜5のいずれかに「2」が格納されているかを判定し(S135)、「yes」のときにはステップ54へ進み、「no」のときには58へ進んで外れの処理を行う。ステップ58では、停止図柄カウンタIc、Jc、Kcを読み込んで、リーチパターンを回避するため、停止図柄カウンタIcとJcが同じか否かを判定する(S59)。同じのときには停止カウンタIcに1を加算して(S60)、停止カウンタIcを表示メモリM1に、停止カウンタJcを表示メモリM2に、停止カウンタKcを表示メモリM1に格納する(S61)。尚、前記ステップ59で、同じでないときには、そのままの値を格納する(S61)。尚、停止図柄Ic(0〜9)及び停止カウンタJc(0〜9)は図柄として数字の0〜9に対応し、停止カウンタKc(0〜13)は図柄として数字の0〜9、とアルファベットのE、F、H、Pに対応している。
前記の処理に基づいて作成された表示メモリM1〜3に基づいて、図柄表示部L1、L2、L3には図柄が停止される(S62)。
この図柄が停止された後に、特別遊技状態処理が生起したかを再判定するため、表示メモリM1、M2、M3を判定し(S63)、表示メモリM1、M2、M3が全て同じであるときには、普通電動役物8を開口する(S64)。
そして、判定メモリ1の処理は終了したので、判定メモリ2を判定メモリ1に、判定メモリ3を判定メモリ2に、判定メモリ4を判定メモリ3に、判定メモリ5を判定メモリ4にシフトし、判定メモリ5には「9」を格納する(S65)。又、リーチメモリに対しても同様な処理を行って(S136)、メインプログラムに戻る。この処理を行うことによって、新たに中央ゲート7を通過する遊技球に対応することが出来る。
【0021】
前記の実施例において、リーチカウンタRcを導入し、このリーチカウンタRcが52以上61以下のときには、判定カウンタHcとは別途に、リーチパターン1、2を表示することとなり、特別遊技状態が生起しないときであってもリーチ状態を示すことが出来て、興趣を高めることができる。具体的に示せば、判定カウンタHcが高確率(判定カウンタHcが52以上61で特別遊技状態を生起させる)のとき、リーチカウンタRcは、判定カウンタHcの半分の循環カウンタであるため、リーチカウンタRcと判定カウンタHcが対応するカウンタであっても、リーチカウンタRcが52〜61のとき、判定カウンタHcは52〜61と180(52+128)〜189(61+128)が対応し、リーチを表示しても特別遊技状態を生起しない、所謂偽リーチを表示することが出来る。
又、リーチカウンタRcを判定カウンタHcと同じ、0〜255の循環カウンタとし、SUB1(図7)のステップ110において、リーチカウンタRcの判定値を52以上59以下に設定すると、高確率時において、特別遊技状態を生起するときのみ、リーチメモリ5には「1」又は「2」が格納されることとなり、リーチが連続して発生したときには、必ず、特別遊技状態となる記憶が存在し、偽リーチは起こらない。但し、低確率においては、発生することもある。この様に、SUB1(図7)のステップ110、112のリーチカウンタRcの設定値を変更することにより、偽リーチを発生させたり、無くすることもできるし、偽リーチの発生割合を変更することもできる。更に、低確率時において、SUB1(図7)のステップ110を実行せず、ステップ112の設定値を61とすると、低確率時においても偽リーチの発生を無くすこともできる。この様に、SUB1(図7)のステップ110、112のリーチカウンタRcの設定値を、高確率時と低確率時で異にするように、制御フローを変更することによって、高確率時と低確率時の偽リーチの出現の制御等が容易にできるし、リーチカウンタRcの値によって、遊技球が中央ゲートを通過したとき、通常時と異なる効果音を発生させるようにすると、遊技者は遊技球が中央ゲートを通過した時点で、通常とは異なる効果音を聞くことによって、特別遊技状態の発生する可能性が高いことを意識することができ、更に、遊技内容を複雑で面白いものにすることができる。又、遊技者に対する報知手段として、効果音の替りにランプ等を点灯(点滅)してもよい。
更に、実施例1で記載したと同様に、図8のステップ39の後に、判定メモリ2〜5の格納値が、「1」(リーチパターン2)、「2」(リーチパターン1)、「3」(特別遊技状態生起)のいずれかに該当する場合には、前記の中央ゲート通過時の効果音を「ピュッ」「ピュッ」の様に連続音を発したり、ランプ表示或は、表示器に表すように実行して、同じ効果を奏するように構成することもできる。
【0022】
(実施例3)
本実施例の制御フローを図10〜図13に示すが、前記実施例1とは図柄表示部L1、L2、L3の停止図柄を特定条件によって変更する点を異にしているのもであり、図2〜図6と同じ内容のステップには同じ符号を附して、説明を簡略する。
図10は、メインフローであって、図2とはリーチ判定カウンタRcを導入している点が異なっている。このリーチ判定カウンタRcは、判定カウンタHcと同期する0〜127のカウンタであって、判定カウンタHcの1循環に2循環するカウンタである。
メインプログラムのフロー(図10)は図2と同じであるため説明を略す。SUB1(図11)の処理において、中央ゲート7を遊技球が通過しているときには、図柄変動が可能であることを表す判定メモリ5の格納値が「9」であるかを判定する(S12)。そして、この遊技球に対して、特別遊技状態、リーチ、外れ等に判定をなすため、先ず、リーチ判定カウンタRcの値を読み込む(S80)。そして、この値が62〜66であるときには、判定メモリ5に「1」を格納して(S81、S15)リーチパターン1とし、67〜71のときには、判定メモリ5に「2」を格納して(S82、S17)、リーチパターン2とする。一方、リーチ判定カウンタRcが、前記のいずれにも該当しないときには、判定カウンタHcを読み込む(S13)。そして、高確率状態、低確率状態に区分して、特別遊技状態を生起するときには、判定メモリ5に「3」を格納し(S20)、そうでないときには、外れとして、判定メモリ5に「0」を格納する(S22)。
【0023】
そして、図12に示すSUB2で判定メモリ5等の値を判定メモリ1〜4にシフトする命令の実行を行うと共に、判定メモリ2〜5に対応して、変動記憶表示器RのLEDを点灯して終了する。尚、前記実施例1とは、判定メモリに「3」が格納されている場合には、それ以前の判定メモリをリーチ状態を奏する「1」或は「2」に書き換えているが、本実施例では係る処理を行わない。
前記処理後、メインプログラム(図10)に戻って、判定メモリ1の格納値が「9」でないときには、普通図柄表示器の図柄表示部L1、L2、L3の図柄変動を開始し(S4)、Timeをカウントし(S5)、図柄変動時間が所定時間経過するまで図柄変動を行う。そして、図柄表示部L1、L2、L3の停止図柄を決定すると共に、図柄表示のSUB3(図13)を実行する(S7)。
SUB3では、判定メモリ1の値及び判定メモリ2〜5の値によって停止図柄を選定する。判定メモリ1が「3」のときには特別遊技状態となり、前記実施例1と同じ処理を行う。又、判定メモリ1が「2」或は「1」のときには、リーチパターン1、2となり、前記実施例1と同じ処理を行う。
そして、判定メモリ1が前記以外のとき、即ち、「0」のときには、判定メモリ2〜5を読み込む(S85)。そして、判定メモリ2〜5のいずれかに「3」、即ち、特別遊技状態を生起する内容が格納されているかを判定し(S86)、かかる場合には、ステップ53に進んで、リーチとしての停止図柄を選定処理する。反対に、判定メモリ2〜5に「3」を含んでいないときには、実施例1と同様に、外れの処理を行う(S58)。
前記した様に、本実施例3は、前記実施例1とは異なって、特別遊技状態となるときに、予め記憶されている内容を書き替えることなく、普通図柄表示器の停止図柄を選定する段階において図柄を選定するものである。そのため、いずれ特別遊技状態を生起する場合には、リーチを生起して、遊技者にそれとなく報知可能となり、実施例1と同様の効果を得ることができる。尚、本実施例においても、リーチが連続して発生しても、特別遊技状態が生起するとは限らないことは実施例1と同様である。又、実施例1と同様に、図12のステップ39の後で、判定メモリ2〜5の格納値が、「1」、「2」、「3」のいずれかに該当する場合には、効果音を発したり、ランプ表示するように実行することによって、同じ効果を奏するように構成することもできる。
【0024】
(実施例4)
次に、図14に示すパチンコ機の正面図は、第1種のパチンコ機であり、恐竜を模した図柄表示器40を配設し、恐竜の目41及び恐竜の口内に配設の液晶で形成の表示部L(L1、L2、L3)が特別遊技状態やリーチのとき、外れとは異なるように構成してある。尚、表示部L1、L2、L3は、態様によって、図14に示すように区分せず、表示部Lの全体を3区分して表示される。又、44は特定入賞口(特定通過領域)であって、遊技球が通過することによって前記表示部L1、L2、L3の図柄が可変表示し、所定時間後に停止して、予め設定の図柄となったときには特別遊技状態が生起する。尚、特別遊技状態となると、電動役物45に付設の開閉可能な開閉扉46が所定時間、開状態を維持する。
又、前記恐竜を模した図柄表示器40について、表カバー42を取り外した正面を示す図15、側断面を示す図16、及び裏面を示す図17を参照して説明する。
50は薄板の本体、51は本体と隙間を形成して固定されている基板であって、後述の突起51bを誘導する弓状の誘導孔55が形成してある。53は前記本体50と基板51の隙間に上下動可能に装着の可動片であって、上部に水平な溝孔54が形成してある。52は目の開閉をなす遮蔽板であって、基板51に突設の回転軸51aに回動可能に取り付けられ、一方、端部に形成の突起51bは前記誘導孔55を介して可動片53に挿入し、可動片53の昇降に伴って、誘導孔55内を昇降する。60はステッピングモータであって偏心カム61を回転する。又、62は昇降体であって、端部を前記溝孔54に装着状態で偏心カム61に載置してある。尚、前記恐竜の目41の位置に対応して、本体50裏面にはLED65が配置してあるし、表カバー42には目の孔が穿設してある。
前記構成において、ステッピングモータ60が回転すると、偏心カム61が回転し、昇降体62は上下動して可動片53を昇降する。この可動片53の昇降によって、突起51bが誘導孔55に沿って昇降をなして、遮蔽板52を回転軸51aを中心に回動する。その結果、恐竜の目は、遮蔽板52で開口、遮蔽され、後部に配設のLED65が見えたり、見えなかったりし、瞬きを繰り返す。
この様な動作を行う恐竜の目41は、通常状態では閉状態を維持し、表示部L1、L2の停止図柄がリーチのときには、ステッピングモータ60を起動し、徐々に遮蔽板52を開状態とすることによって、遊技者に特別遊技状態の生起に、期待感を与える。又、同時に、図14に示すように、表示部Lを分割して、表示部L1、L2、L3に停止図柄を示す他、恐竜を描いて知らせることもできる。尚、恐竜を早足、遅足で移動させる等の区別をすることによって、特別遊技状態を生起するか否か等、の判別に使用して、異なる興趣を奏することも可能である。又、前記恐竜の目に使用するLEDを2色に発光可能とし、特別遊技状態を奏するリーチのときには赤色で、その他のリーチのときには緑色で表示するように構成したり、図柄表示部L1、L2、L3に表示する図柄や、表示部Lに表示する恐竜をカラーと白黒で区別してもよい。即ち、前記実施例1、2、3に示す停止図柄の種類等によって、遊技者が識別可能なように構成して、より期待感を向上させるように構成すると、特別遊技状態となったとき、遊技者の喜びは大となる。
尚、前記の各実施例において、特別遊技状態を生起する遊技球を中央ゲート7や特定入賞口44(特定通過領域)として記載してあるが、打球した遊技球を計数し、その数が所定数になる毎に図柄表示器の図柄変動が開始すると同時に、特別遊技状態を生起するか、リーチとなるか、外れとなるかを判断するように構成したりすることもできる。又、図柄が所定時間後に自動的に停止する以外に、遊技機に設けられた手動釦を押すことによって、特別遊技状態を生起するか、リーチとなるか、外れとなるかを判断するように構成することもできる。又、前記各実施例の図柄表示器とは逆動作となる、常時は図柄が可変していて、特別遊技状態を生起する遊技球があることによって、図柄を停止させるように構成することも出来る。又、報知手段として、前記した図柄表示器の停止図柄、効果音やランプの他、別途に、特別遊技状態、リーチパターン1、リーチパターン2等を区別可能な、異なる色彩を奏するランプ等であってもよい。
又、本発明は、前記各実施例に例示するパチンコ機の機種の他、他の形式のパチンコ機や、同種のゲーム機に適用可能なことは言うまでもない。
【0025】
【発明の効果】
本発明のパチンコ機は、低確率状態において、特別遊技状態或いは偽リーチを生起する場合に連続してリーチを生起するように記憶領域が変更されるが、変更されて、リーチが連続して生起しても、必ずしも、特別遊技状態が生起するものでない。一方、高確率状態においては、変更されたリーチが連続して生起すると必ず特別遊技状態が生起する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のパチンコ機の正面図である。
【図2】実施例1のメインの制御フローを示す図である。
【図3】実施例1のSUB1の制御フローを示す図である。
【図4】実施例1のSUB2の制御フローを示す図である。
【図5】実施例1のSUB3の制御フローを示す図である。
【図6】特別遊技状態の低確率状態と高確率状態の変移を説明する図である。
【図7】実施例2のSUB1の制御フローを示す図である。
【図8】実施例2のSUB2の制御フローを示す図である。
【図9】実施例2のSUB3の制御フローを示す図である。
【図10】実施例3のメインの制御フローを示す図である。
【図11】実施例3のSUB1の制御フローを示す図である。
【図12】実施例3のSUB2の制御フローを示す図である。
【図13】実施例3のSUB3の制御フローを示す図である。
【図14】実施例4のパチンコ機の正面を示す図である。
【図15】恐竜を模した図柄表示器の表カバーを外した正面図である。
【図16】図15の側断面図である。
【図17】図15の裏面図である。
【符号の説明】
5 図柄表示器
4 始動入賞装置
7 中央ゲート(特定通過領域)
8 普通電動役物
12 特別装置作動領域
L(L1、L2、L3) 図柄表示部
44 特定入賞口(特定通過領域)
Claims (1)
- 遊技板上に複数の図柄を表示可能な図柄表示部と特定通過領域を設け、遊技球が前記特定通過領域を通過する毎に判定カウンタの値を記憶領域に記憶し、この記憶の値に基づいて図柄変動を行い、この図柄変動にかかる判定カウンタの値が特別遊技状態を生起する値である場合には所定の図柄を停止表示して特別遊技状態が生起し、この特別遊技状態を生起する確率が低確率状態と高確率状態に変更可能なパチンコ機であって、
低確率状態において、前記記憶領域に、特別遊技状態或いは偽リーチを生起する判定カウンタの値が記憶されると、その記憶値以前に記憶の図柄変動前の記憶領域の全てをリーチを生起させるように変更し、
高確率状態において、前記記憶領域に、特別遊技状態を生起する判定カウンタの値が記憶されると、その記憶値以前に記憶の図柄変動前の記憶領域の全てをリーチを生起させるように変更することを特徴とするパチンコ機。
Priority Applications (1)
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-
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- 1997-03-24 JP JP09011297A patent/JP3664419B2/ja not_active Expired - Lifetime
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