JP3661134B2 - ビニロン繊維補強軽量コンクリート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ビニロン繊維補強軽量コンクリートに関する。
【0002】
【従来の技術】
建築物の外装部材等の分野で実用化されてきた代表的な繊維補強コンクリートには炭素繊維又はビニロン繊維で補強したものがあり、上記繊維補強コンクリートとしては、シラスバルーン等の軽量な砂又は微粉からなる軽量モルタルマトリックスに、5〜18mm程度の長さの繊維を混入して、ミキシングすることにより、製作したものが一般的である。
また、住宅用のサイディングボードや建築内装用のボート材の分野で用いられている繊維強化セメントには、アスベスト繊維、ビニロン繊維、パルプ等の繊維を砂又は微粉を含むセメント混合物中に混入し、抄造法、押出成形法、乾式法等の各種の方法にて連続的に製造することも知られている。
【0003】
抄造法は、紙の製造方法と同様の方法であり、比較的長い繊維を多量に混入することが可能であるが、セメント混合物中に5mm以上の大きな骨材を混入させることはできない。この抄造法はベルトコンベアーで繊維とマトリックスを漉き取るため、一層の厚さには上限があり、分厚い部材の製造には適していない。
押出成形法は、セメント及び細骨材に繊維を加えたものを低い水量で混練し、流動性の殆どない混練物を造り、この混練物を成型機の金型の押出口から押出して、成形品とするものである。この押出成形法は、抄造法に比べて分厚い部材の製造が可能であるが、金型の寸法に限度があるため、大断面の部材や幅の広い部材の製造には適しておらず、通常は中空のボード材の製造に用いられている。
乾式法は、予めセメント、骨材、繊維を均一に乾式混合して混合物を造り、この混合物をベルトコンベアー上で層状に賦形し、これに水分を与えて養生して繊維補強セメント板とする方法であり、一般にサイディングボード等の製造に用いられている。乾式法は、湿式混合では困難であるような比較的多量の繊維を含ませることが可能であるが、賦形後に、水分を浸透させたり、蒸気養生させたりしてセメントを硬化させて、強度の発現を促すために、その部材の厚さは、抄造法と同様に、それを大きくすることには限度がある。
【0004】
抄造法、押出成形法、乾式法の何れの方法でも、繊維の分散性を高めかつ高強度の製品を得るためのマトリックスとしては、平均粒径5mm以上の骨材を含まないモルタル、又はセメントペーストが主流である。また、最近では、アスベストの使用制限の影響を受けて、アスベストの代替品として、ビニロン繊維やパルプ繊維が用いられる傾向にある。この場合、強度不足を補うために、セメント混合物中にシリカフュームを混合するもの(特開平4−149057号)、寸法安定性を得るために珪石粉末を添加するもの(特開平2−160502号)が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、複雑な形状を持つ建築用の外装部材等の製造は、部材が大型で形状も一定でなく、タイルや石材の打ち込みなどもあるため、サイジングボート等の板材の連続製造ラインで採用されているような方法を適用することは困難である。このため、外装部材に適した繊維強化コンクリートを製造する場合は、一般的には、通常のコンクリートの製造と同様に、セメント、骨材、水及び強化繊維をミキサーで混合し、型枠内に流し込む湿式の方法が採用される。この場合、骨材の径が大きくなると繊維との混入が難しくなるばかりでなく、繊維の補強効果も小さくなるため、前述のように骨材の最大径が5mm以下のモルタルペーストのマトリックスが採用される。また、少ない繊維量で補強効果を高めるためには、繊維長の長い方が効果的であるが、繊維長が長いと繊維がミキシング中に互いに絡まり易くなり、特に5mm以上の径の骨材を含むコンクリートをマトリックスとする場合には、少ない繊維量であってもミキシングが困難となり、実用にならない。このため、一般的には炭素繊維やビニロン繊維を分散して補強する繊維補強セメントでは、流動性のよいモルタルペーストのマトリックスを比較的短い20mm未満の繊維長の補強繊維を1.5〜2%程度添加して補強する方法が採用されてい
る。
【0006】
建築用外装部材用の繊維補強モルタルの一般的な調合は、単位セメント量(すなわち、単位容積(m3)のコンクリート当りのセメント量)が1000kg/m3以上、また単位水量(すなわち、単位容積(m3)のコンクリート当りの水量)が300kg/m3以上と大きくなり、複合体の乾燥収縮が非常に大きくなる傾向にある。このため、実用化の段階ではタイル打ち込み等の材料として採用することが困難である。また、この乾燥収縮を低減させるためにアウイン等の膨張成分を含む低収縮用セメントを用いたり、収縮低減剤等が用いられている。ただし、このような対策はコストが上昇するばかりでなく、耐久性や製造時の品質管理に問題が出ることが多い。乾燥収縮の低減や寸法の安定性を高める手法の一つとして、径の大きい骨材を添加したり、セメント量や水量を少なくする方法なども考えられるが、このような方法は、前述したようにセメント混合物のミキシングを著しく困難にするために実現していない。
一般的に粗骨材を含むコンクリートに繊維を混入する技術は、鋼繊維を用いた研究開発が1960年代から始まり、実際にも適用されている。このような鋼繊維は、直径が0.3〜0.8mm、長さが30〜40mmのものが主流であり、こうした寸法の繊維を前提にしたコンクリートの調合については公知の事実である。ビニロン等の有機繊維は上記鋼繊維と同等の寸法のものを製造することも可能であり、このような寸法の繊維については鋼繊維の場合と同様な調合を用いることにより、繊維補強コンクリートが得られることも知られている。
【0007】
しかし、最近セメント補強用として製造されている高弾性のビニロン繊維の場合、工業的に製造される一般的な繊維の直径は14μm程度であり、鋼繊維等の直径の数十分の1である。一般的には十数μm程度の繊維を数百本から千本程度まとめて集束し、この集束した繊維に集束剤を施して繊維束として利用することが多い。この場合、集束剤を施してなる繊維束は、集束剤にて極めて強固に集束し、ミキシング中にその集束状態が変化しないようにすれば、鋼繊維と同様な寸法のものが得られる。しかし、集束剤にて繊維束を強固に集束することは、繊維とマトリックスの付着面積を低下させるために、十分な補強効果が出ないことも知られている。
繊維の補強効果を理想的に活かす方法は、より細い繊維をマトリツクス中に均一に分散させることであり、このためには、繊維束の集束がコンクリートの練り混ぜ中に壊れて、一本一本の繊維に分散することが必要となる。又は、繊維束の集束が完全に壊されて分散されなくとも、繊維束が広がって、マトリックスとの接触面積を飛躍的に大きくすることが必要である。
【0008】
しかしながら、補強効果が認められる0.5%以上の繊維量を対象とした場合、従来の繊維補強軽量コンクリートのセメント、粗骨材、細骨材等の調合では、粗骨材を含むコンクリート中に十数μm程度の繊維が完全に分散したり、30〜40mmの長さの繊維束がミキシング段階で部分的に壊れた(ばらけた)状態になると、練り混ぜ時に互いに繊維が絡まって流動性が全く得られなくなる。このため、コンクリートの打設ができなくなり、実用に供することができない。
この発明の解決しようとする課題は、上述のような従来のビニロン繊維補強軽量コンクリートが具有する欠点を有していないビニロン繊維補強軽量コンクリートを提供すること、換言すると、軽量で、高強度で、収縮率が小さく、建築用外装部材等の流し込みによる製造に適したビニロン繊維補強軽量コンクリートを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明は前記課題を解決し得るもので、この発明のビニロン繊維補強軽量コンクリートは、比重が1.0以下で最大粒径が25mm以下の超軽量粗骨材を単位容積重量で120kg/m3以上と、セメントと、水と、セメントに対し重量比で5%以上のシリカフュームとを混合してなる軽量コンクリートマトリックス中に、繊維長が25mm以上の集束型の高弾性ビニロン繊維が体積比で0.5%〜2%混入され、集束型の高弾性ビニロン繊維が部分的にばらけた状態になっているものである。
この発明の好適な実施形態においては、比重が1.0以下で最大粒径が25mm以下の超軽量粗骨材を単位容積重量で120kg/m3以上と、セメントと、水と、セメントに対し重量比で5%以上のシリカフュームとを混合してなる軽量コンクリートマトリックス中に、繊維直径が10〜20μmのビニロン長繊維を1000デニール以上になるように多数本まとめて集束剤にて集束処理してなる高弾性ビニロン繊維束を超軽量粗骨材の最大直径の1.5倍以上でかつ30mm〜40mmの長さに切断してなる集束型の高弾性ビニロン繊維が体積比で0.5%〜2%混入され、集束型の高弾性ビニロン繊維が部分的にばらけた状態になっているものである。なお、上記軽量コンクリートマトリックス中には、適量の軽量細骨材も混入させる。
この発明のビニロン繊維補強軽量コンクリートを製造するための好ましい水セメント比は、例えば、35〜50%である。
この発明によれば、気乾比重が1.35〜1.65のビニロン繊維補強軽量コンクリートを容易に得ることができる。
【0010】
この発明においては、比重1.0以下の超軽量粗骨材を単位容積重量(すなわち、単位容積(m3)のコンクリート当りの重量)で120kg/m3以上混入することにより、コンクリートマトリックスの軽量化を実現している。
通常、比重が1.7以下となる軽量コンクリートでは曲げ強度が普通コンクリートより低い30kgf/cm2程度以下であり、曲げひびわれ荷重が問題となるような外装材においては作用荷重に応じた断面を確保する必要が生じる。このため、コンクリートの重量が軽減されても、断面積が増えることになり、期待された以上に部材の軽量化につながらない場合が生じることになる。このような観点からは単純な軽量化のみではなく、曲げ強度の確保も同時に実現する必要がある。
比重0.9程度の超軽量粗骨材を単位容積重量で120kg/cm3以上混入することにより、コンクリートマトリックスの気乾比重を1.35〜1.65に調整することは達成可能である。そこで、このコンクリートを効率的に繊維によって補強し、コンクリート製造時の流動性や作業性を維持したまま、同時にコンクリート硬化後に60kgf/cm2以上の曲げ強度を得ることができるようにする必要が生じる。
【0011】
ビニロン繊維は、モノフィラメントタイプ、集束タイプ、ネットタイプなど様々な形態のものが商品化されており、セメント、モルタル等の補強材として利用されている。しかし、最大直径が大きい(例えば、10〜15mm)軽量粗骨材を含むコンクリートを補強するためには、繊維長が少なくとも骨材の平均直径の約1.5〜2倍以上にしないと、補強効果が少なく、実用的でない。また、粗骨材と繊維長が長い(例えば、25mm以上)繊維を練り混ぜると、一般的に練り混ぜられてもコンクリートの製造に必要な流動性が得られない。このため、繊維の直径を0.5mm以上と太くしたモノフィラメントタイプのビニロン繊維を用いることにより、コンクリートの流動性を得るようにすることも可能であるが、このものは、ひびわれ抵抗性に優れず、また曲げ強度の増加にもあまり寄与しないなど、補強効果が小さく、実用的でない。
【0012】
良好なひびわれ抵抗性を実現するためには、長くて細いビニロン繊維(例えば、単繊維の直径が13μmで繊維長が25mm以上のもの)がコンクリート中で可能な限り均一に分散していることが必要がある。しかし、このような長いビニロン繊維は粗骨材を含むコンクリート中に混練することは事実上不可能であり、強制的にコンクリート中に練り混ぜても、繊維同士が絡み合い流動性が全く得られず、実用にならないのが現状である。
この問題を解決する方法として、この発明では、混入繊維として、直径十数μmの高弾性ビニロン単繊維を1000デニール以上(例えば、1000〜2500デニール)になるように多数本(例えば、数百本から千数百本)引き揃えて集束し、この集束した繊維束に集束剤(例えば、尿素−メラミン−ホルマリン初期縮合物)を施して集束処理して高弾性ビニロン繊維束を製造し、この集束処理してなる高弾性ビニロン繊維束を切断機にて、所定長さ(例えば、30mm〜40mm)に切断してなる集束型の高弾性ビニロン繊維Fcを使用する。
この集束型の高弾性ビニロン繊維Fcは、図1に示すように、直径十数μmの多数本の高弾性ビニロン単繊維が引き揃えられて、集束剤にて線状又は棒状にまとめて固められている。
【0013】
上記のような処理を施した集束型のビニロン繊維を用いても、通常のコンクリートマトリックスでは、練り混ぜ中に集束型のビニロン繊維の表面がセメント粒子や骨材等との接触により、集束型のビニロン繊維の一部がフィブリル化することにより集束型のビニロン繊維同士が絡み合い上述の場合と同様に、流動性が全く得られず、実用にならないのが現状である。
そこで、上記問題を解決する方法として、この出願の発明では練り混ぜ時の集束型のビニロン繊維のフィブリル化を防ぐためにベアリング効果のあるシリカフュームをセメントに対し重量比で5%以上添加する。
このシリカフュームは、練り混ぜ時にセメント粒子表面に電気的に引き付けられ、セメント粒子の鋭角的な部分が集束型のビニロン繊維の表面を傷付けることを防ぐばかりでなく、集束型のビニロン繊維の表面にも分散して骨材との接触を和らげる作用がある。この効果はシリカフュームの使用量がセメント量に対し5重量パーセント以上で有効となる。なお、フライアッシュ等の他のポゾラン材料では効果のないことも確認されている。ただし、このようなベアリング効果を適切に引き出すためには、集束型のビニロン繊維がコンクリート中のモルタル部分と一体となって流動し、軽量粗骨材と直接接触したり、軽量粗骨材間に機械的に挟まれて集束型のビニロン繊維が痛められるような状態を避ける必要がある。このため、この発明では軽量粗骨材の使用量を上記の状態が維持されるような条件の範囲に限定している。
すなわち、比重1.0以下の最大粒径が25mm以下の超軽量粗骨材を単位容積重量で120kg/m3以上混入することにより、収縮量及び耐久性を向上させ、かつ比較的少ない超軽量粗骨材の使用量でもコンクリートの比重を1.63以下とすることを可能にしている。
【0014】
ボード材の製造に適用されているような乾式法によって、セメント、軽量粗骨材、軽量細骨材、シリカフューム、集束型のビニロン繊維からなる混合物を乾式で混合することは可能であるが、粗骨材の径が大きいことや、粉体量が少ない一般のコンクリートに近い調合条件では、乾式混合したものでは賦形できず、また複合体の均一な養生が困難であるため、所定の部材の形状や強度を得ることができない。
また、高強度コンクリートの分野では、高圧縮強度を得るために、シリカフュームを10%程度添加することが効果的であることが知られているが、この場合のコンクリートの水セメント比は35%以下の低い値であり、シリカフュームの添加はコンクリート中の欠陥部分を少なくすることを目的としている。この発明は水セメント比が35〜50%の範囲の繊維補強コンクリートを対象としており、適用範囲が異なること、シリカフュームを用いる効果も粗骨材を含むコンクリート中における集束型のビニロン繊維のベアリング効果であるなどの点で異なる技術であると言うべきである。
【0015】
この発明でいう「集束型の高弾性ビニロン繊維が部分的にばらけた状態」とは、集束型の高弾性ビニロン繊維が図2に示されているような状態にあるこである。すなわち、その一部に線状又は棒状に固められている部分Fc1が存在し、その線状又は棒状の部分Fc1の周りの多数本のビニロン単繊維の部分に、その部分Fc1より剥がされて拡げられてばらけたビニロン単繊維部分f1がある状態を意味している。図3に示されているように、集束型の高弾性ビニロン繊維を構成する多数本のビニロン単繊維fが、互いにばらばらに離され、線状又は棒状の部分が殆ど無くなっている状態は、「部分的にばらけた状態」とはいわない。
なお、練り混ぜ中に、集束型の高弾性ビニロン繊維を、図3に示すようにその多数本のビニロン単繊維fが互いにばらばらに離れた状態になるまで、分繊させると、ビニロン繊維同士が互いに絡み合い、所望の流動性が得られなくなる。
【0016】
【実施例】
実施例1、早強ポルトランドセメント520kg、シリカフューム40kg(セメントに対する重量比が7.8%)、水224kg(水セメント比が43.0%)、超軽量粗骨材として
【表1】
表1に示す粒度分布のメサライト社製のスパーメサライト(絶乾比重0.87、粗粒率6.47、絶乾単位容積質量0.61)200kg、軽量細骨材として表2に示す粒度分布の
【表2】
メサライト社製のメサライト砂(絶乾比重1.73、粗粒率2.59、絶乾単位容積質量1.040)517kg及び流動化剤として竹本油脂株式会社製のHP11(特殊カルボン酸塩系混和剤)3.6kgをパン型ミキサーにて混合して、コンクリートマトリックスを得る。
集束型の高弾性(例えば、弾性係数が3700kg/mm2)ビニロン繊維としては、直径13μmのビニロン単繊維を750本引き揃えて1800デニールとしたものを集束剤を使って集束処理して高弾性ビニロン繊維束を製造し、この高弾性ビニロン繊維束を切断機にて長さ30mmに切断したユニチカ株式会社製のFRC用ビニロンABタイプを用いる。この長さ30mmの集束型の高弾性ビニロン繊維を6.50kg(繊維体積率が0.5%になる重量)前記コンクリートマトリックス中に混入し、前記パン型ミキサーにて混練する。
練り混ぜ時間が長くなると、集束型の高弾性ビニロン繊維のばらけが進み過ぎ、流動性が悪くなるから、集束型の高弾性ビニロン繊維が部分的にばらけた状態になったとき、混練をやめる。
そして、集束型の高弾性ビニロン繊維を混練したコンクリートを成形型枠内に打設して、コンクリート部材を成形した。
成形されたコンクリート部材は、集束型の高弾性ビニロン繊維が部分的にばらけた状態になって、コンクリートマトリックス中に略均一に混入されていた。
実施例1のコンクリート部材の材令28日の気乾比重は1.52であった。
実施例1では1800デニールの集束型の高弾性ビニロン繊維を使用したが、1200デニールのもの、2250デニールのもの等も使用可能である。
なお、集束型の高弾性ビニロン繊維として、クラレ株式会社製のビニロンRMS182Eも使用可能である。
【0017】
実施例2は、早強ポルトランドセメント530kg、シリカフューム50kg(セメントに対する重量比が9.4%)、水226kg(水セメント比が42.6%)、実施例1と同じ超軽量粗骨材184kg、実施例1と同じ軽量粗骨材518kg、及び実施例1と同じ流動化剤3.7kgをパン型ミキサーにて混合して、コンクリートマトリックスを得る。
実施例1と同じ30mmに切断した集束型の高弾性ビニロン繊維を13.0kg(繊維体積率が1.0%になる重量)前記コンクリートマトリックス中に混入し、集束型の高弾性ビニロン繊維が部分的にばらけた状態になるまで、前記パン型ミキサーで混練する。前記集束型の高弾性ビニロン繊維を混練したコンクリートを成形型枠内に打設して、コンクリート部材を成形する。
成形されたコンクリート部材は、集束型の高弾性ビニロン繊維が部分的にばらけた状態になって、コンクリートマトリックス中に略均一に混入されていた。
実施例2のコンクリート部材の材令28日の気乾比重は1.54であった。
【0018】
実施例3は、早強ポルトランドセメント540Kg、シリカフューム60kg(セメントに対する重量比が11.1%)、水228kg(水セメント比が42.2%)、実施例1と同じ超軽量粗骨材166kg、実施例1と同じ軽量粗骨材528kg、及び実施例1と同じ流動化剤3.78kgをパン型ミキサーにて混合して、コンクリートマトリックスを得る。
実施例1と同じ30mmに切断した集束型の高弾性ビニロン繊維を19.5kg(繊維体積率が1.5%になる重量)上記コンクリートマトリックスに混入し、集束型の高弾性ビニロン繊維が部分的にばらけた状態になるまで、前記パン型ミキサーで混練する。集束型のビニロン繊維束を混練したコンクリートを成形型枠内に打設して、コンクリート部材を成形する。
成形されたコンクリート部材は、集束型の高弾性ビニロン繊維が部分的にばらけた状態になって、コンクリートマトリックス中に略均一に混入されていた。
実施例3のコンクリート部材の材令28日の気乾比重は1.56であった。
【0019】
実施例4は、早強ポルトランドセメント520kg、シリカフューム40kg(セメントに対する重量比が7.8%)、水213Kg(水セメント比が41.0%)、実施例1と同じ超軽量粗骨材185kg、実施例1と同じ軽量粗骨材520kg、実施例1と同じ流動化剤3.6kg、収縮低減剤(グリコールエーテル系収縮低減剤)のヒビガード(藤沢薬品)26kgをパン型ミキサーにて混合して、コンクリートマトリックスを得る。
実施例1と同じ繊維長30mmの集束型の高弾性ビニロン繊維を13.0kg(繊維体積率が1.0%になる重量)前記コンクリートマトリックス中に混入し、集束型の高弾性ビニロン繊維が部分的にばらけた状態になるまで、前記パン型ミキサーで混練する。集束型のビニロン繊維束を混練したコンクリートを成形型枠内に打設して、コンクリート部材を成形する。
前記ビニロン繊維を混練したコンクリートを成形型枠内に打設して、コンクリート部材を成形する。
成形されたコンクリート部材は、集束型の高弾性ビニロン繊維が部分的にばらけた状態になって、コンクリートマトリックス中に略均一に混入されていた。
【表3】
表3は実施例1〜4の主な成分の調合量をまとめて表示したものである。
【0020】
比較例1は、早強ポルトランドセメント520kg、水198kg、実施例1と同じ超軽量粗骨材202kg、実施例1と同じ軽量粗骨材567kg、及び実施例1と同じ流動化剤3.6kgをパン型ミキサーにて混合して、コンクリートマトリックスを得る。実施例1と同じ高弾性ビニロン繊維束を切断機にて長さ6mmに切断したユニチカ株式会社製のFRC用ビニロンABタイプを用い、この長さ6mmの集束型の高弾性ビニロン繊維を6.5kg(維体積率が0.5%になる重量)前記コンクリートマトリックス中に混入し、パン型ミキサーにて混練する。前記ビニロン繊維を混練したコンクリートを成形型枠内に打設して、コンクリート部材を成形した。
成形されたコンクリート部材は、繊維長6mmの集束型の繊維が充分にばらけた(分離した)状態で、コンクリートマトリックス中に略均一に分散していた。
比較例1のコンクリート部材の材令28日の気乾比重は1.52であった。
【0021】
比較例2は、早強ポルトランドセメント520kg、水198kg、実施例1と同じ超軽量粗骨材200kg、実施例1と同じ軽量粗骨材562kg、及び実施例1と同じ流動化剤3.6kgをパン型ミキサーにて混合して、コンクリートマトリックスを得る。比較例1と同じ繊維長6mmの集束型の高弾性ビニロン繊維を13.0kg(繊維体積率が1.0%になる重量)前記コンクリートマトリックスに混入し、パン型ミキサーにて混練する。前記ビニロン繊維を混練したコンクリートを成形型枠内に打設して、コンクリート部材を成形する。
成形されたコンクリート部材は、繊維長6mmの集束型の繊維が充分にばらけた状態で、コンクリートマトリックス中に略均一に分散していた。
比較例2のコンクリート部材の材令28日の気乾比重は1.516であった。
【0022】
比較例3は、早強ポルトランドセメント520kg、水198kg、実施例1と同じ超軽量粗骨材198kg、及び実施例1と同じ軽量粗骨材557kg、及び実施例1と同じ流動化剤3.6kgをパン型ミキサーにて混合して、コンクリートマトリックスを得る。比較例1と同じ繊維長6mmの集束型の高弾性ビニロン繊維を19.5kg(繊維体積率が1.5%になる重量)前記コンクリートマトリックスに混入し、パン型ミキサーにて混練する。前記ビニロン繊維を混練したコンクリートを成形型枠内に打設して、コンクリート部材を成形する。
成形されたコンクリート部材は、繊維長6mmの集束型の繊維が充分にばらけた状態で、コンクリートマトリックス中に略均一に分散していた。比較例2のコンクリート部材の材令28日の気乾比重は1.516であった。
【0023】
比較例4は、早強ポルトランドセメント440kg、水198kg、実施例1と同じ超軽量粗骨材258kg、実施例1と同じ軽量粗骨材523kg、及び実施例1と同じ流動化剤3.08kgをパン型ミキサーにて混合して、コンクリートマトリックスを得る。実施例1と同じ繊維長30mmの集束型の高弾性ビニロン繊維を6.5kg(繊維体積率が0.5%になる重量)前記コンクリートマトリックスに混入し、パン型ミキサーにて混練する。前記ビニロン繊維を混練したコンクリートを成形型枠内に打設して、コンクリート部材を成形した。
成形されたコンクリート部材の材令28日の気乾比重は1.46であった。
【0024】
比較例5は、早強ポルトランドセメント440kg、水198kg、実施例1と同じ超軽量粗骨材239kg、実施例1と同じ軽量粗骨材549kg、及び実施例1と同じ流動化剤3.08kgをパン型ミキサーにて混合して、コンクリートマトリックスを得る。実施例1と同じ繊維長30mmの集束型の高弾性ビニロン繊維を13.0kg(繊維体積率が1.0%になる重量)前記コンクリートマトリックスに混入し、パン型ミキサーにて混練する。前記ビニロン繊維を混練したコンクリートを成形型枠内に打設して、コンクリート部材を成形する。
成形されたコンクリート部材の材令28日の気乾比重は1.47であった。
【0025】
比較例6は、早強ポルトランドセメント440kg、水198kg、実施例1と同じ超軽量粗骨材222kg、及び実施例1と同じ軽量粗骨材573kg、及び実施例1と同じ流動化剤3.08kgをパン型ミキサーにて混合して、コンクリートマトリックスを得る。実施例1と同じ繊維長30mmの集束型の高弾性ビニロン繊維を19.5kg(繊維体積率が1.5%になる重量)前記コンクリートマトリックスに混入し、パン型ミキサーにて混練する。前記ビニロン繊維を混練したコンクリートを成形型枠内に打設して、コンクリート部材を成形する。
成形されたコンクリート部材の材令28日の気乾比重は1.48であった。
【表4】
表4には比較例1〜6の主な成分の調合量がまとめて表示されている。
【0026】
繊維長30mmの集束型の高弾性ビニロン繊維を用いた実施例1〜3の調合により造られたコンクリート部材と繊維長が骨材径よりも小さい従来タイプの繊維長6mmの集束型の高弾性ビニロン繊維を用いた比較例1〜3の調合により造られたコンクリート部材とについて、それらの曲げ強度を測定し、それらの曲げ強度と繊維量との関係を図4として図示した。実施例1〜3のものは大きい補強効果を発揮している。
また、実施例1〜3の調合によりなるコンクリートと比較例4〜6の調合によりなるコンクリートとについて、それらコンクリートのスランプを測定し、それらのスランプと繊維量との関係を図5として図示した。
図5から、実施例1〜3の調合によると、型枠内に流し込んでコンクリート部材を製造するために必要な流動性が容易に得られることがわかる。
これに対して、比較例4〜6のように、シリカフュームを混入しないで、繊維長30mmの集束型の高弾性ビニロン繊維を用いると、通常では、必要な流動性を得ることが困難である。すなわち、通常の軽量コンクリートの調合に相当する比較例4〜6のものでは、いずれの繊維量においても、スランプ2〜3以下でかつ流動性がなく型枠内への打設が困難な状態にある。
【0027】
比較例4の繊維量の少ないものは、流動化剤を多量に使用することにより流動性の若干の改善が認められるが、セメントモルタル部分が分離気味となり、コンクリートとしての一体性を欠くことになる。基本的な理由は、繊維長30mmの集束型の高弾性ビニロン繊維の繊維束Fcがばらけ過ぎて、互いに絡み合うことにより流動性を失っているためである。厳密に言うと、繊維束Fcの表面部分から練り混ぜ中に細かな繊維に分離し、それが互いに絡み合った状態を生じさせているためである。
これに対して、この発明の実施例1〜3の場合は、超軽量粗骨材を含むコンクリートマトリツクスと繊維長30mmの集束型の高弾性ビニロン繊維の0.5%、1.0%又は1.5%の繊維量との組み合わせであっても、流動化剤を多量に使用しなくても、実際の製品の製作上、問題のない流動性が得られる。
【0028】
比較例7は、普通ポルトランドセメント900kg、水3608kg、珪砂(5号+6号)360kg、シラスバルーン41kg、及び実施例1と同じ流動化剤40kgをパン型ミキサーにて混合して、コンクリートマトリックスを得る。
実施例1と同じ高弾性ビニロン繊維束を切断機にて長さ10mmに切断したユニチカ株式会社製のFRC用ビニロンABタイプを用い、これを19.5kg(繊維体積率が1.5%になる重量)前記コンクリートマトリックスに混入し、パン型ミキサーにて混練する。このビニロン繊維を混練したコンクリートを成形型枠内に打設して、コンクリート部材を成形する。
【0029】
比較例8は、GRCセメント920kg、水370kg、珪砂(5号+6号)368kg、シラスバルーン35kg、及び実施例1と同じ流動化剤40kgをパン型ミキサーにて混合して、コンクリートマトリックスを得る。
比較例7と同じ繊維長10mmの集束型の高弾性ビニロン繊維を19.5kg(繊維体積率が1.5%になる重量)前記コンクリートマトリックスに混入し、パン型ミキサーにて混練する。このビニロン繊維を混練したコンクリートを成形型枠内に打設して、コンクリート部材を成形する。
【表5】
表5には比較例7及び8の主な成分の調合量がまとめて表示されている。
【0030】
この発明の繊維補強軽量コンクリートの優位性を示すために、比較例7及び8のモルタルマトリックスタイプの繊維補強コンクリートの乾燥収縮特性との比較を行った。すなわち、実施例2の調合によるコンコンクリート部材、比較例7の調合によるコンコンクリート部材及び比較例8の配合によるコンコンクリート部材について、乾燥収縮量の測定を行い、その結果を図6及び図7として図示した。 PCカーテンウォールでタイルや石張りのパネルを使う場合には、軽量コンクリートからなるパネルの収縮が大きいと、パネルのそり変形の原因になる。それはパネルの形状にも依存するが、そり変形を防止するためには、コンクリートの収縮を400〜500/106以下であることが望ましいと言われている。
比較例7のモルタルベースのマトリックスを用いたものは、図6に示すように、乾燥収縮が非常に大きくなる。実施例2のコンクリートベースのマトリックスを用いたものは、粗骨材の拘束効果により、その収縮は比較例7のものの半分以下である。
また、比較例8のGRCセメントを用いたモルタルマトリックスベースのものも、図7に示すように、乾燥収縮がかなり大きい。実施例4の収縮低減剤を添加したコンクリートベースのマトリックスを用いたものは、粗骨材の拘束効果により、その収縮は比較例8のものよりかなり小さい。
実施例1〜4のものは、より安価に収縮量を低下させることが可能である。したがって、石張りのカーテンウォールのように収縮量の制限がより厳しい部材形式のものに対しても応用可能である。
【0031】
【発明の効果】
この明細書の特許請求の範囲の各請求項に記載したものは、次の(イ)〜(ハ)の効果を奏する。
(イ)請求項1記載の繊維補強軽量コンクリートは、比重が1.0以下で最大粒径が25mm以下の超軽量粗骨材を単位容積重量で120kg/m3以上と、セメントと、水と、セメントに対し重量比で5%以上のシリカフュームとを混合してなる軽量コンクリートマトリックス中に、繊維長が25mm以上の集束型の高弾性ビニロン繊維が体積比で0.5%〜2%混入され、集束型の高弾性ビニロン繊維が部分的にばらけた状態になっているから、軽量で、高強度で、収縮率が小さく、建築用外装部材等の流し込みによる成形に適した繊維補強軽量コンクリートを提供できる。そのうえ、集束型の高弾性ビニロン繊維の長さを大きくしても、セメントに対する重量比で5%以上のシリカフュームを混入するから、練り混ぜ中に、集束型の高弾性ビニロン繊維がばらけ過ぎることがなく、流し込みによる成形ができるスランプ値にすることが容易にできる。
【0032】
(ロ)請求項2記載の繊維補強軽量コンクリートは、集束型の高弾性ビニロン繊維の長さを最大粒径が25mm以下の超軽量粗骨材の最大直径の1.5倍以上でかつ30mm〜40mmとしても、コンクリートマトリックス中にセメントに対する重量比で5%以上のシリカフュームを混入するから、練り混ぜ中に、集束型の高弾性ビニロン繊維がばらけ過ぎることがなく、流し込みによる成形が可能なスランプ値にすることが可能である。また、コンクリートマトリックス中に比重が1.0以下で最大粒径が25mm以下の超軽量粗骨材を混入し、集束型の高弾性ビニロン繊維の長さを超軽量粗骨材の最大直径の1.5倍以上でかつ30mm〜40mmになるようにするから、高弾性ビニロン繊維の強度を十分に活かすことができ、そのうえ、超軽量粗骨材の拘束効果により、軽量で、高強度で、収縮率が小さい繊維補強軽量コンクリートを安価で提供することができる。
(ハ)請求項3に記載されているように、水セメント比を35〜50%にして、繊維補強軽量コンクリートを製造したから、流動化剤を多量に添加しなくても、所望のスランプ値のコンクリートが容易に得られ、複雑な形状の建築用部材等を流し込みによる成形により、容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】集束型の高弾性ビニロン繊維を太さ方向に拡大して示す概略的な平面図
【図2】集束型の高弾性ビニロン繊維が部分的にばらけている状態を示す概略的に平面図
【図3】集束型の高弾性ビニロン繊維が充分にばらけている状態を示す概略的に平面図
【図4】実施例1〜3による繊維補強軽量コンクリート及び比較例1〜3による繊維補強軽量コンクリートの曲げ強度と繊維量との関係を示す図
【図5】実施例1〜3による繊維補強軽量コンクリート及び比較例4〜6による繊維補強軽量コンクリートのスランプと繊維量との関係を示す図
【図6】実施例2による繊維補強軽量コンクリートの乾燥収縮量及び比較例7による繊維補強軽量コンクリートの乾燥収縮量と材令との関係を示す図
【図7】実施例4による繊維補強軽量コンクリートの乾燥収縮量及び比較例8による繊維補強軽量コンクリートの乾燥収縮量と材令との関係を示す図
【符号の説明】
Fc 集束型の高弾性ビニロン繊維
f1 ばらけた高弾性ビニロン単繊維の部分
f 高弾性ビニロン単繊維
Claims (3)
- 比重が1.0以下で最大粒径が25mm以下の超軽量粗骨材を単位容積重量で120kg/m3以上と、セメントと、水と、セメントに対し重量比で5%以上のシリカフュームとを混合してなる軽量コンクリートマトリックス中に、繊維長が25mm以上の集束型の高弾性ビニロン繊維が体積比で0.5%〜2%混入され、集束型の高弾性ビニロン繊維が部分的にばらけた状態になっていることを特徴とするビニロン繊維補強軽量コンクリート。
- 比重が1.0以下で最大粒径が25mm以下の超軽量粗骨材を単位容積重量で120kg/m3以上と、セメントと、水と、セメントに対し重量比で5%以上のシリカフュームとを混合してなる軽量コンクリートマトリックス中に、繊維直径が10〜20μmのビニロン長繊維を1000デニール以上になるように多数本まとめて集束剤にて集束処理してなる高弾性ビニロン繊維束を超軽量粗骨材の最大直径の1.5倍以上でかつ30mm〜40mmの長さに切断してなる集束型の高弾性ビニロン繊維が体積比で0.5%〜2%混入され、集束型の高弾性ビニロン繊維が部分的にばらけた状態になっていることを特徴とするビニロン繊維補強軽量コンクリート。
- 水セメント比を35〜50%にして製造されたことを特徴とする請求項1又は2記載のビニロン繊維補強軽量コンクリート。
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