JP3660504B2 - カラー固体撮像装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビデオカメラやディジタルカメラ等で用いられる単板式のカラー固体撮像装置に係り、特に色偽信号を抑圧する効果を持つ色分離処理回路を備えたカラー固体撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
固体撮像素子を一つだけ用いた、いわゆる単板式のビデオカメラやディジタルカメラでは、固体撮像素子上の各画素に対応して特定の色フィルタ、例えば、赤(R)、緑(G)、青(B)の色フィルタが設けられている。各画素に対する色フィルタの配列は種々あり、それらの色フィルタ配列に対応した色分離のための信号処理も多数考案されている。図2を用いて、従来の色フィルタ配列と色分離の信号処理について説明する。
【0003】
図2(a)は、一般的に原色ベイヤ配列と呼ばれる代表的な色フィルタ配列であり、例えば奇数ラインがGフィルタ、Rフィルタが2画素周期で繰り返し配置され、偶数ラインがBフィルタ、Gフィルタが2画素周期に繰り返し配置された2×2画素を1ユニットとする繰り返し構造となっている。
【0004】
この原色ベイヤ配列の場合、固体撮像素子より出力される画像信号から各画素毎にR信号、G信号およびB信号を分離して生成する色分離処理が行われる。例えば、図2(b)の3×3画素の領域の中央の画素に注目した場合、この注目画素はR画素、つまり色フィルタRが設けられた画素であるため、直接にはR信号しか得られない。そこで、注目画素の他の色信号、例えばB信号は周囲のB画素(Bフィルタが設けられた画素)から得られる信号を用い、またG信号は周囲のG画素(Gフィルタが設けられた画素)から得られる信号を用いて生成する。例えば、この例のように注目画素がR画素である場合の注目画素のB信号は、注目画素に隣接する4つのB画素の信号の平均値を計算することで生成することができ、同様に注目画素のG信号は、注目画素に隣接する4つのG画素の信号の平均値を計算することで生成することができる。
【0005】
しかし、このような単純な補間処理による色分離処理では、固体撮像素子上で明るい画素と暗い画素が隣接している場合の明るい画素と暗い画素の境界、すなわち画像のエッジ部に、本来の色と異なったいわゆる色偽信号が発生してしまうという問題がある。この色偽信号の発生メカニズムについて、図3を用いて簡単に説明する。
【0006】
図3(a)は、図2(a)に示した原色ベイヤ配列における各画素から得られる信号レベルの例であり、R,G,Bの記号の下に書かれた数値がR画素、G画素、B画素の信号レベルをそれぞれ表している。固体撮像素子から出力される画像信号はA/D変換器によりディジタル信号に変換された後、色分離処理回路に入力されるのであるが、このA/D変換器が8ビット精度の場合、各画素からの信号レベルは“0”〜“255”の範囲の値をとる。この図3(a)の例では、水平方向の左から2番目の画素と3番目の画素の間で信号レベルが大きく変化しており、色偽信号が発生し易い状況にある。
【0007】
図4は、原色ベイヤ配列に対する従来の色分離処理における色信号生成式を各画素配列に対応して示している。すなわち、注目画素(3×3画素の領域の中央の画素)がG画素の場合の画素配列は、図4の左側の上から1番目と4番目の二種類があり、注目画素がB画素の場合の画素配列は、図4の左側の上から2番目の一種類、注目画素がR画素の場合の画素配列は、図4の左側の上から3番目の一種類がそれぞれあり、これら合計4種類の画素配列に対して、注目画素のR信号、G信号、B信号は図中に示す色信号生成式に従う補間処理によって生成される。但し、注目画素がB画素のB信号、R画素の場合のR信号は、補間処理によらず注目画素からB信号、R信号がそのまま取り出される。
【0008】
ここで、図3(a)のように信号レベルが水平方向に大きなレベル差を持つ場合、各画素からのR信号、G信号、B信号を図4に示される色信号生成式のように、注目画素およびその周囲の同じ色の画素の信号のみを用いて生成すると、R信号、B信号、G信号の信号レベルは、それぞれ図3(b)、(c)、(d)となる。
【0009】
これら図3(b)、(c)、(d)に示すR信号、B信号、G信号の各1水平ライン分の一部を縦に並べた図が図3(e)である。この図3(e)から分かるように、図3(a)において信号レベルが“20”から“200”に変化する位置を中心に、生成されたR信号、G信号、B信号の間、特にR信号とB信号の間に、図3(a)では存在していなかった大きなレベル差(R信号レベル“20”とB信号レベル“110”、またはR信号レベル“110”とB信号レベル“200”)が生じており、このレベル差が色偽信号の原因となる。
【0010】
このような色偽信号の発生を抑えるために、単板式カラービデオカメラの色分離処理回路において、水平補間回路および水平補間回路により注目画素の周囲の複数の画素の信号の水平方向および垂直方向の相関を利用して2つの補間信号を作成し、さらに相関値検出回路で水平方向および垂直方向の相関性を検出して、その相関値に基づき決定された加算比率で2つの補間信号を加算して注目画素の信号を生成する方式が提案されている(特開平7−236147号公報)。
【0011】
しかし、この色偽信号抑圧機能を持たせた従来の色分離処理回路では、色分離処理に通常必要な水平および垂直補間回路の他に、水平および垂直方向の相関値検出回路を必要とし、相関値検出回路は相関演算に乗算器を必要とするため、回路規模が非常に大きくなってしまう。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来の単板式カラー固体撮像装置では、色偽信号が発生するという問題があり、また従来の色偽信号を抑圧する機能を持たせたものでは、水平および垂直補間回路の他に、水平および垂直方向の相関値検出回路を必要とするために、色分離処理回路の回路規模が大きくなってしまい、装置の低価格化の妨げとなっていた。
【0013】
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、回路規模の増大を伴わずに色偽信号を効果的に抑圧できるカラー固体撮像装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明に係るカラー固体撮像装置は、原色ベイヤ配列に従って各画素に赤、青および緑の色フィルタを選択的に配置した赤画素、青画素および緑画素を有する固体撮像素子と、この固体撮像素子の各画素の画像信号から画素毎に赤信号、青信号および緑信号を生成する色信号生成手段とを具備し、色信号生成手段は、
(a)各画素について当該画素から得られる赤信号、または当該画素の周囲の赤画素から得られる赤信号の平均値に、少なくとも当該画素の周囲の緑画素から得られる緑信号の高周波成分を加算して広帯域赤信号を生成する赤信号生成手段と、
(b)各画素について当該画素から得られる青信号、または当該画素の周囲の青画素から得られる青信号の平均値に、少なくとも当該画素の周囲の緑画素から得られる緑信号の高周波成分を加算して広帯域青信号を生成する青信号生成手段と、
(c)各画素について少なくとも当該画素の周囲の緑画素から得られる緑信号の平均値を求めて狭帯域緑信号を生成する緑信号生成手段と、
(d)広帯域赤信号および広帯域青信号を入力し、狭帯域緑信号と同一帯域の狭帯域赤信号および狭帯域青信号をそれぞれ生成する第1および第2の低域通過フィルタとを有する。
【0015】
原色ベイヤ配列とは、画素が水平方向2画素×垂直方向2画素を基本ブロックとして周期的に配置され、この基本ブロックにおいて2つの緑画素が一方の対角上に配置され、赤画素と青画素が残りの対角上に配置された色フィルタ配列である。
【0016】
また、上述した(a)(b)(c)の処理において、広帯域赤信号、広帯域青信号、狭帯域緑信号は、それぞれ注目画素を中心とした水平方向3画素×垂直方向3画素から得られる信号を用いて生成される。
【0017】
上述した(a)(b)(c)の処理を行う色分離処理部からは、緑(G)信号は従来技術と同様に狭帯域信号(GL信号)として得られるが、赤(R)信号および青(B)信号はG信号の高周波成分が加算された広帯域信号(RH信号、BH信号)としてそれぞれ得られる。そして、RH信号、BH信号はさらに(d)の低域通過フィルタにより帯域制限が与えられ、GL信号と同じ帯域の狭帯域信号(RL信号、BL信号)となる。
【0018】
このような色分離処理と低域通過フィルタとによる色信号生成処理によって生成されるRL信号、BL信号、GL信号は、帯域が揃えられ、さらにRL信号、BL信号はGL信号とほぼ同位相で信号レベルが変化するように位相が補正されるため、色偽信号の発生が抑えられる。
【0019】
また、色分離処理部は加減算と2のべき乗の乗算の組み合わせでよく、2のべき乗の乗算はビットシフト処理で実現できるため、回路規模が小さくなり、低価格化が可能となる。また、この色分離処理をソフトウェア処理やファームウェア処理で実現する場合には、処理時間が短くて済む。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1に、本発明の一実施形態に係るカラー固体撮像装置の構成を示す。固体撮像素子10は、マトリクス状に配列された各画素に色フィルタが原色ベイヤ配列で配置されている。原色ベイヤ配列は、図2(a)に示したように例えば奇数ラインにGフィルタ、Rフィルタが2画素周期で繰り返し配置され、偶数ラインにBフィルタ、Gフィルタが2画素周期に繰り返し配置された2×2画素を1ユニットとする繰り返し構造の色フィルタ配列である。固体撮像素子10の各画素のうち、Rフィルタが配置された画素をR画素、Gフィルタが配置された画素をG画素、Bフィルタが配置された画素をB画素という。
【0021】
また、固体撮像素子10はこれに限られるものではないが、例えば画素を構成するマトリクス状に配列されたフォトダイオード上に色フィルタを設け、フォトダイオードの各列の間に設けられた垂直転送CCDによりフォトダイオードの蓄積電荷を一ライン分ずつ転送した後、水平転送CCDによって電気信号(画像信号)として取り出すインターライン転送方式の2次元CCDイメージセンサにより構成される。
【0022】
固体撮像素子10から出力された画像信号は、アナログ信号処理部11に入力され、ここで映像信号の生成やノイズリダクション等の処理が行われる。アナログ信号処理部11から出力される画像信号は、A/D変換器12でディジタル信号に変換された後、乗算器13でホワイトバランス補正を受け、さらにガンマ補正回路14によってガンマ補正が施される。
【0023】
ガンマ補正回路14から出力されるディジタル画像信号は、2個の1H遅延回路15と6個の1画素遅延回路16により3ライン×3列の画素信号にブロック化され、色分離処理部17に入力される。1H遅延回路15は、ディジタル画像信号の1H(1水平期間)分を記録できるメモリや遅延線を用いて構成され、1H分の時間遅延された出力信号を得るものである。1画素遅延回路16は、1画素分が伝送されるに要する時間と等しい遅延時間を備えた遅延回路である。
【0024】
すなわち、ディジタル化された画像信号と、1段の1H遅延回路15を通った画像信号と、2段の1H遅延回路15を通った画像信号とからなる3ラインの画像信号が生成され、さらに各ライン毎に2段の1画素遅延回路16が設けられることにより、同時に3ライン×3列の信号が色分離処理部17に入力されることになる。
【0025】
色分離処理部17では、R,G,Bの色分離処理が行われ、全画素についてR信号、G信号、B信号の生成が行われる。後に詳しく説明するが、色分離処理部17から出力されるR信号は広帯域信号(RH信号)、B信号は広帯域信号(BH信号)、G信号は狭帯域信号(GL信号)である。そして、GL信号はそのまま取り出され、RH信号およびBH信号はそれぞれ低域通過フィルタ18を通過して、GL信号と同一帯域の狭帯域信号(RL信号、BL信号)として取り出される。色分離処理部17での処理の詳細については、後述する。
【0026】
こうして色分離処理回路17と低域通過フィルタ18からなる色信号生成回路で生成されたRL信号、GL信号およびBL信号は、マスキング補正部19に入力され、固体撮像素子10上で起こる隣接画素からの信号の漏れ込みを除去するためのマスキング補正が行われた後、色処理部20に入力される。色処理部20では、RL信号、GL信号、BL信号から低域輝度信号(YL)、色差信号(R−Y,B−Y)への変換が行われる。
【0027】
自動ホワイトバランス処理部(AWB)21は、色処理部20から得られた色差信号(R−Y,B−Y)を基にホワイトバランス処理に用いる係数を求め、これを乗算器13によってA/D変換後のディジタル信号にフィードバックし、自動的にホワイトバランス処理を行う。例えば、ある被写体を撮影したときA/D変換器12から出力されたディジタル画像信号のRGB信号比がR:G:B=2:2:1のとき、被写体の白色領域を自動ホワイトバランス処理部21によって検出し、RGB信号比がR:G:B=1:1:1になるような補正係数を生成してフィードバックを行う。これにより、ガンマ補正回路14に入力される画像信号のRGB信号比は、ホワイトバランスがとれたものとなる。
【0028】
U/V変換部22では、色差信号(R−Y,B−Y)をU信号、V信号に変換して出力する。一方、輪郭抽出部23では、3ラインのR信号、G信号、B信号から高域輝度信号(YH)を作成し、さらに水平輪郭信号(HDTL)と垂直輪郭信号(VDTL)を生成する。そして、水平輪郭信号(HDTL)と垂直輪郭信号(VDTL)を第1の加算器24で加算して得られた輪郭補正信号(DTL)を第2の加算器25で低域輝度信号(YL)と加算することにより、輝度信号(Y)を生成して出力する。
【0029】
次に、本発明の特徴部分である色分離処理部17での処理について詳しく説明する。
色分離処理部17に入力されるディジタル画像信号の3×3画素の配列には、図5(a)(b)(c)(d)に示す配列A、配列B、配列C、配列Dの4通りが存在する。3×3画素の各々の画素位置を表すために、図6に示すように水平方向位置をx、垂直方向位置をyとする2次元座標表現を用いる。ここで、3×3画素の中央の座標(x,y) の画素を注目画素とし、この注目画素の色信号を求めることを考える。
【0030】
色分離処理部17に入力されるディジタル画像信号の3×3画素の4通りの配列(配列A、配列B、配列C、配列D)に対応する注目画素の色信号(R信号、G信号、B信号)の生成式を以下に示す。この色信号生成式では、各画素から出力される画像信号の色の要素の頭文字(R,G,B)とx,y座標によって各画素の位置を表している。RH(x,y) は注目画素の水平方向広帯域R信号、BH(x,y) は注目画素の水平方向広帯域B信号、GL(x,y) は注目画素の水平方向狭帯域G信号をそれぞれ表す。
【0031】
<配列Aに対応する色信号生成式>
Figure 0003660504
<配列Bに対応する色信号生成式>
Figure 0003660504
<配列Cに対応する色信号生成式>
Figure 0003660504
<配列Dに対応する色信号生成式>
Figure 0003660504
但し、式(1)〜(12)において求められたRH信号、BH信号が負の値であれば、RH信号、BH信号は零とするものとする。
以下、これらの色信号生成式(1)〜(12)を用いて、色分離処理部17に入力されるディジタル画像信号の3×3画素の配列が配列A、配列B、配列C、配列Dの場合の色信号生成処理について説明する。
【0032】
(配列Aの場合)
配列Aでは、注目画素(座標位置(x,y))がG画素であるため、注目画素のG信号は直接得られるが、注目画素のR信号、B信号は直接には得られない。
そこで、注目画素のR信号(広帯域R信号)RH(x,y) については、式(1)に示すように、注目画素に上下で隣接するR画素から得られるR信号(R(x,y-1),R(x,y+1))の平均値(補間信号)を求める。次に、この補間信号に注目画素から得られるG信号(G(x,y))とその周囲のG画素から得られるG信号(G(x-1,y-1),G(x-1,y+1),G(x+1,y-1),G(x+1,y+1))とから得られるG信号の高周波成分を加算することで、RH(x,y) を生成する。
【0033】
ここで、注目画素とその周囲のG画素から得られるG信号の高周波成分は、広帯域G信号である注目画素から得られるG信号(G(x,y))から、狭帯域G信号である周囲のG画素から得られるG信号(G(x-1,y-1),G(x-1,y+1),G(x+1,y-1),G(x+1,y+1))の平均値を差し引くことで得られる。
【0034】
注目画素のB信号(広帯域B信号)BH(x,y) についても同様に、式(2)に示すように、注目画素に左右で隣接するB画素から得られるB信号(B(x-1,y),B(x+1,y))の平均値(補間信号)を求め、この補間信号に注目画素とその周囲のG画素から得られるG信号の高周波成分を加算することで生成する。
【0035】
注目画素のG信号(狭帯域G信号)GL(x,y) については、式(3)に示すように、注目画素のから得られるG信号(G(x,y))を4倍にした値と、注目画素の上下左右に隣接する4つのG画素から得られるG信号(G(x-1,y-1),G(x-1,y+1),G(x+1,y-1),G(x+1,y+1))を加算した値の平均値として求められる。
【0036】
(配列Bの場合)
配列Bでは、注目画素(座標位置(x,y))はB画素であるため、注目画素のB信号は直接得られるが、注目画素のR信号、G信号は直接には得られない。
そこで、注目画素のR信号(広帯域R信号)RH(x,y) については、式(4)に示すように、注目画素に上下左右で隣接するR画素から得られるR信号(R(x,y-1),R(x,y+1),R(x-1,y+1),R(x+1,y+1))の平均値(補間信号)を求め、この補間信号に注目画素の周囲のG画素から得られるG信号(G(x,y-1),G(x,y+1),G(x-1,y),G(x+1,y))の高周波成分を加算することで生成する。
【0037】
ここで、式(4)の例では、加算するG信号の高周波成分は、注目画素に上下で隣接する2つのG画素から得られるG信号の平均値(G(x,y-1) +(G(x,y+1))/2から注目画素に左右に隣接する2つのG画素から得られるG信号の平均値(G(x-1,y) +G(x+1,y))/2を差し引いて得られるため、水平方向の高周波成分となる。
【0038】
注目画素のB信号(広帯域B信号)BH(x,y) については、注目画素がB画素であるため、式(5)に示すように、B画素から得られるB信号に注目画素の周囲のG画素から得られるG信号(G(x,y-1),G(x,y+1),G(x-1,y),G(x+1,y))の高周波成分を加算することで生成する。
【0039】
この場合の加算するG信号の高周波成分も、注目画素に上下で隣接する2つのG画素から得られるG信号の平均値(G(x,y-1) +(G(x,y+1))/2から、注目画素に左右で隣接する2つのG画素から得られるG信号の平均値(G(x-1,y) +G(x+1,y))/2を差し引いて得られるため、水平方向の高周波成分となる。
【0040】
注目画素のG信号(狭帯域G信号)GL(x,y) については、式(6)に示すように、注目画素の周囲の4つのG画素から得られるG信号(G(x,y-1),G(x,y+1),G(x-1,y),G(x+1,y))の平均値として求められる。
【0041】
(配列Cの場合)
配列Cは、配列BにおけるR画素とB画素の位置が入れ替わった形となっている。従って、注目画素のR信号(水平方向広帯域R信号)RH(x,y) 、B信号(水平方向広帯域B信号)BH(x,y) の生成式は、それぞれ式(7)(8)に示すように、配列Bにおける式(4)(5)のRH(x,y) ,BH(x,y) の生成式においてRとBを入れ替えた形とすればよい。注目画素のG信号(狭帯域G信号)GL(x,y) の生成式は、(9)式に示すように、配列Bにおける式(6)に示したGL(x,y) の生成式と同じにすればよい。
【0042】
(配列Dの場合)
配列Dの処理は、配列AにおけるR画素とB画素の位置が入れ替わった形となっている。従って、注目画素のR信号(水平方向広帯域R信号)RH(x,y) 、B信号(広帯域B信号)BH(x,y) の生成式は、それぞれ式(10)(11)に示すように、配列Aにおける式(1)(2)のRH(x,y) ,BH(x,y) の生成式においてRとBを入れ替えた形とすればよい。注目画素のG信号(狭帯域G信号)GL(x,y) の生成式については、(12)式に示すように、配列Aにおける式(3)に示したGL(x,y) の生成式と同じにすればよい。
【0043】
このようにして色分離処理部17により、各全画素について広帯域R信号(RH信号)、狭帯域G信号(GL信号)および広帯域B信号(BH信号)が生成される。また、前述したようにRH信号、BH信号の値が負の場合は、RH信号、BH信号を零で置き換える。さらに、色分離処理部17に入力されるディジタル画像信号をNビット精度とすれば、RH信号、BH信号の値が(2N )以上になった場合は、RH信号、BH信号の値を(2N −1)で置き換える。具体的に、例えばN=8の場合、RH信号、BH信号の値が“256”以上になるときは、“255”で置き換える。
【0044】
ここで、色分離処理部17から得られたGL信号は、前述したように注目画素の周囲のG画素から得られるG信号を平均化した信号であるため、水平方向に帯域制限がかけられた形、つまり低域通過フィルタ特性が与えられた形となっている。そこで、RH信号、BH信号を低域通過フィルタ18にそれぞれ入力し、GL信号に帯域制限で与えられた低域通過フィルタ特性と同じ低域通過フィルタ特性をRH信号、BH信号に与えて帯域制限を行うことにより、R信号およびB信号の帯域をGL信号と同じ帯域に揃え、RL信号、BL信号とする。低域通過フィルタ18の伝達関数は、次式で与えられる。
H(z)=1/4(Z-1+2Z0 +Z+1
以上のようにして生成されたRL信号、GL信号、BL信号は、水平方向に帯域が揃っており、しかも水平方向のサンプリング位置が1画素おきであるRL信号、BL信号に対して、GL信号とほぼ同位相で信号レベルが変化するように位相補正が行われるため、色偽信号が抑圧される。
【0045】
言い換えれば、本発明では原色ベイヤ配列においてG画素がR画素およびB画素を取り囲む形で存在することを利用して、R画素、B画素から直接得られるR信号、B信号、あるいは、その周囲のR画素、B画素から得られるR信号、B信号の平均値として求められる狭帯域のR信号、B信号に、周囲のG画素から得られるG信号の高周波成分を加算した後、GL信号と同様に帯域制限を加えてRL信号、BL信号としている。
【0046】
このようにすると、色分離処理前の画像信号の段階で急激に信号レベルが変化するような位置でも、RL信号、BL信号の信号レベルは、GL信号と同様の変化を示す。これにより、隣接する画素位置間の信号レベル差が色毎に大きく異なることがなくなるため、色偽信号が抑圧されることになる。
【0047】
次に、図7を用いて本実施形態による色偽信号の抑圧効果を具体的に数値例を挙げて説明する。
色信号分離処理部17に入力されるディジタル画像信号の各画素の信号レベルは、図3(a)に示した通りであり、A/D変換器12の変換精度は先と同じく8ビット精度であるとする。この場合、色分離処理部17では図7(a)に示すRH信号、図7(b)に示すBH信号、および図7(c)に示すGL信号が生成される。RH信号、BH信号を低域通過フィルタ18にそれぞれ通した後のRL信号、BL信号は、図7(d)(e)となる。
【0048】
図7(f)は、図7(d)に示すRL信号、図7(e)に示すBL信号、および図7(c)に示すGL信号の1水平ライン分の一部を縦に並べた図である。この図7(f)から分かるように、図3(a)の信号レベルが“20”から“200”に変化する位置を中心にしたR信号、G信号、B信号のばらつきが従来の同色だけで補間を行った図3(e)の場合と比べて、大きく軽減されている。
【0049】
また、式(1)〜(12)に示した色分離処理部17でのR信号、G信号、B信号の生成式は、加減算と1/2、1/4、1/8といった2のべき乗の乗算の組み合わせとなっている。2のべき乗の乗算は、ディジタル信号のビットシフト処理により実現できるので、色分離処理17をハードウェア化したときの回路規模を小さくできる。同じ理由により、この色信号生成処理をソフトウェアやファームウェアで行うときは、処理時間を短縮できるという利点がある。
【0050】
ところで、上述した色信号生成処理では、特に式(4)(5)(7)(8)に示したように、注目画素のR信号、B信号またはその補間信号に、周囲のG画素から得られるG信号の水平方向の高周波成分を加算しているため、特に水平方向に関して色偽信号抑圧効果が得られる。一般に、人間の目の視感度は水平方向に高く、色偽信号も水平方向の方が目につきやすいため、このように水平方向の色偽信号を抑圧する方が効果的である。
【0051】
ただし、絵柄によっては垂直方向の色偽信号が発生する場合もあり、このような場合は、式(1)〜(12)中、式(4)(5)(7)(8)に代えて、これらを変形した式(4′)(5′)(7′)(8′)を用い、注目画素のR信号、B信号またはその補間信号に、周囲のG画素から得られるG信号の垂直方向の高周波成分を加算することにより、垂直方向に関して色偽信号抑圧効果を得るようにすることができる。
【0052】
Figure 0003660504
この場合、低域通過フィルタ18も垂直方向に低域通過フィルタ処理を施すことにより、垂直方向の色偽信号を抑圧することができる。
【0053】
また、このように色偽信号の抑圧効果を水平方向または垂直方向にいずれか一方向に限定すると、色分離処理部17と低域通過フィルタ18を含めた色信号生成処理回路全体の回路規模をより効果的に縮小できる。
【0054】
また、さらに別の実施形態として、回路規模は若干増えるが、式(4)(5)(7)(8)と、式(4′)(5′)(7′)(8′)の生成式を切り替えて、あるいは併用して使用することによって、水平、垂直両方向について色偽信号抑圧効果を得るようにすることも可能である。
【0055】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば単板式のビデオカメラやディジタルカメラで問題となる色偽信号を効果的に低減でき、画質が改善される。また、色信号生成のための色分離処理回路をディジタル信号の加減算、ビットシフト処理の組み合わせで構成できるため、従来の色偽信号を低減させた色分離処理回路に比較して回路規模を小さくできる。従って、集積回路のチップサイズを小さくして低コスト化が可能となる。さらに、ソフトウェアやファームウェアで色分離処理を実現する場合でも、処理時間を短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るカラー固体撮像装置の構成を示すブロック図
【図2】本実施形態における固体撮像素子の色フィルタ配列である原色ベイヤ配列を示す図
【図3】従来技術における色偽信号の発生メカニズムを説明するための図
【図4】従来技術における色分離処理の色信号生成式と色フィルタ配列の対応関係を示す図
【図5】同実施形態における色分離処理部に入力される画像信号の色フィルタ配列の種類を示す図
【図6】色フィルタ配列と各画素位置の座標との対応関係を示す図
【図7】同実施形態における色分離処理部での色偽信号抑圧効果を説明するための図
【符号の説明】
10…固体撮像素子
11…アナログ信号処理部
12…A/D変換器
13…自動ホワイトバランス処理用乗算器
14…ガンマ補正回路
15…1H遅延回路
16…1画素遅延回路
17…色分離処理部
18…低域通過フィルタ
19…マスキング補正部
20…色処理部
21…自動ホワイトバランス処理部
22…U/V変換部
23…輪郭抽出回路

Claims (2)

  1. 原色ベイヤ配列に従って各画素に赤、青および緑の色フィルタを選択的に配置した赤画素、青画素および緑画素を有する固体撮像素子と、
    前記固体撮像素子の各画素の画像信号から画素毎に赤信号、青信号および緑信号を生成する色信号生成手段とを具備し、
    前記色信号生成手段は、
    各画素について当該画素から得られる赤信号、または当該画素の周囲の赤画素から得られる赤信号の平均値に、少なくとも当該画素の周囲の緑画素から得られる緑信号の高周波成分を加算して広帯域赤信号を生成する赤信号生成手段と、
    各画素について当該画素から得られる青信号、または当該画素の周囲の青画素から得られる青信号の平均値に、少なくとも当該画素の周囲の緑画素から得られる緑信号の高周波成分を加算して広帯域青信号を生成する青信号生成手段と、
    各画素について少なくとも当該画素の周囲の緑画素から得られる緑信号の平均値を求めて狭帯域緑信号を生成する緑信号生成手段と、
    前記広帯域赤信号および広帯域青信号を入力し、前記狭帯域緑信号と同一帯域の狭帯域赤信号および狭帯域青信号をそれぞれ生成する第1および第2の低域通過フィルタとを有することを特徴とするカラー固体撮像装置。
  2. 前記赤信号生成手段、青信号生成手段および緑信号生成手段は、加減算処理とビットシフト処理により前記広帯域赤信号、広帯域青信号および狭帯域緑信号をそれぞれ生成することを特徴とする請求項1記載のカラー固体撮像装置。
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